JP4862521B2 - 通信ネットワークシステム及びそのスタートアップ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、時分割多重型の通信ネットワークシステム、及び、時分割多重型の通信ネットワークシステムのスタートアップ方法に関する。
車両に搭載される通信ネットワークシステムのプロトコルの1種として、FlexRay(Daimler Chrysler AGの登録商標)と呼ばれる通信プロトコルが知られている。このFlexRayは、高い信頼性を確保しながら最大10Mbps程度の通信速度を実現するものであり、車両走行に直接関わる部分の電子化制御(X−by−wire)を実用化する上での重要な技術として注目されている。
通信プロトコルとしてFlexRayを採用する通信ネットワークシステムでは、ネットワーク上の各ノードの同期をとるために、システム起動後、通常の通信動作が開始される前の準備段階での処理として、スタートアップと呼ばれる処理が行われる。
FlexRayでのスタートアップのプロセスは、ネットワーク上の各ノードのうちで、スタートアップノードとして予め定められた複数のノードにより実行される。スタートアップノードは、電源が投入された後、自ノードの起動や通信機能の設定などの通信開始準備処理(ウェイクアップ)を行う。そして、通信開始準備処理が最も早く完了したスタートアップノードが、まず、自分のタイミングで各通信周期毎に通信バス上に同期フレームを送出し続ける。その後、次に通信開始準備処理が終了したスタートアップノードが、通信バス上の同期フレームを所定回数受信した後、当該同期フレームに追従して同期フレームを送出する。そして、これら2つのスタートアップノードが、お互いの同期フレームの送受信タイミングをもとに時間認識のずれを補正しながら同期することで、通信の同期が確立する。その後、その他のスタートアップノードやスタートアップノード以外の他のノードが、2つのスタートアップノードから送出された同期フレームを所定回数受信した後、これら2つのスタートアップノードのタイミングに合わせて通信に参加することで、通常の通信動作が開始される。なお、このようなFlexRayにおけるスタートアッププロセスについては、下記非特許文献1に詳細が記載されている。
「FlexRay Communication System Protocol Specification Version2.1 RevisionA」,2005年12月,p.156
ところで、通信プロトコルとしてFlexRayを採用する通信ネットワークシステムにおいて、ネットワークの規模が大きくなってノード数及び通信バスの長さが増大した場合には、分派と呼ばれる現象が生じてネットワーク上に複数の同期グループが発生してしまう場合があることが分かってきた。これは、物理的に離れた位置に接続されている複数のスタートアップノードがほぼ同時に通信開始準備処理を完了して、それぞれが独立して同期フレームの送出を開始した場合に、残りのスタートアップノードが、それぞれ自ノードに近い方のスタートアップノードに追従して同期をとることにより生じるものと考えられる。したがって、この分派と呼ばれる現象を有効抑制するためには、スタートアップノードの数に制限を加えて、最小限のスタートアップノードでスタートアップ処理が行われるようにすることが望まれる。
しかしながら、スタートアップノードの数を最小限とした場合には、何れかのスタートアップノードに故障が発生して同期フレームを送信できなくなると、通信の同期が確立されずに、通常の通信動作を開始することができなくなるという問題が生じる。
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、スタートアップノードの数を必要最小限にして分派の発生を有効に抑制しながら、スタートアップ処理を確実に行って通常の通信動作を開始させることができる通信ネットワークシステム及び通信ネットワークシステムのスタートアップ方法を提供することを目的としている。
本発明は、システム起動時に少なくとも2つのスタートアップノードが同期フレームを通信バス上に送出することで通信の同期を確立し、他のノードがスタートアップノードのタイミングに合わせて通信に参加することで通常の通信動作が開始される時分割多重型の通信ネットワークシステムを対象とする。このような時分割多重通信型の通信ネットワークシステムにおいて、本発明では、スタートアップノード以外の他のノードの少なくとも1つに、スタートアップノードから送出される同期フレームに不足が生じているときに当該同期フレームを摸擬した擬似同期フレームを通信バス上に送出する機能を持たせることで、上述した課題を解決する。
本発明によれば、何れかのスタートアップノードに故障が発生して同期フレームを送出できなくなった場合に、スタートアップノード以外の他のノードから通信バス上に擬似同期フレームが送出されるので、スタートアップノードの数を必要最小限にして分派の発生を有効に抑制しながら、スタートアップ処理を確実に行って通常の通信動作を開始させることができる。
以下、本発明の実施形態として、図1に示すようにノードA〜Eの5つのノードがネットワーク上のノードとして通信バス10に接続された通信ネットワークシステムに本発明を適用した例について、具体的に説明する。この図1に示す通信ネットワークシステムは、通信プロトコルとしてFlexRayを採用しており、ノードAおよびノードEの2つのノードが、スタートアッププロセスにおいて同期フレームを送出する機能を有するスタートアップノードであり、残りのノードB,C,Dが、ノードAおよびノードEによって通信の同期が確立された後に通信に参加する非スタートアップノードである。
スタートアップノードであるノードAおよびノードEは、システム起動時に電源が投入されると、自ノードの起動や通信機能の設定などの通信開始準備処理を行う。そして、通信開始準備処理が終了したノードから順番にコールドスタート・リスンと呼ばれる状態に入り、予め定められた所定時間の間、通信バス10上の信号を監視する。ここで、例えばノードAがノードEよりも先に通信開始準備処理が終了したとすると、ノードAは、通信バス10上の信号を検出することなく所定時間の監視が終了することになるので、所定時間の監視が終了した段階で通信バス10上にCAS(collision avoidance symbol)と呼ばれる信号を送出し、スタートアッププロセスを牽引するリーディングノードとなる。一方、ノードAの後に通信開始準備処理が終了したノードEは、所定時間の監視を行っている間にノードAから通信バス10上に送出されたCASを検出するので、ノードAに追従してスタートアッププロセスを行うフォローイングノードとなる。
リーディングノードとなったノードAは、CASを通信バス10上に送出した後、自ノードのタイミングで各通信周期毎に通信バス10上に同期フレームを送出し続ける。一方、フォローイングノードとなったノードEは、ノードAが通信バス10上に送出した同期フレームを4回受信するまで待機し、ノードAからの同期フレームを4回受信したら、次の通信周期から、ノードAからの同期フレームに追従して自ノードの同期フレームを通信バス10上に送出し続ける。そして、これらノードAとノードEとが、お互いの同期フレームの送受信タイミングをもとに時間認識のずれを補正しながら同期することで、通信の同期を確立させる。
また、非スタートアップノードであるノードB,C,Dは、通信開始準備処理が終了した後、スタートアップノードであるノードAおよびノードEからの同期フレームを4回受信するまで待機し、ノードAおよびノードEからの同期フレームを4回受信したら、これらノードAおよびノードEのタイミングに合わせて自ノードのフレームを送信することで、通信に参加する。これにより、通常の通信動作が開始されることになる。
FlexRayのフレーム・フォーマットを図2に概略的に示す。FlexRayのフレームは、図2に示すように、ヘッダ・セグメント(5バイト)と、ペイロード・セグメント(0〜254バイト)と、トレイラ・セグメント(3バイト)の3つのセグメントで構成される。ヘッダ・セグメントには、送信するデータに関するヘッダ情報が格納され、ペイロード・セグメントには、データそのものが格納される。また、トレイラ・セグメントはフレーム全体でエラーがあるかどうかをチェックする機能を持ち、ヘッダ・セグメントとペイロード・セグメントをCRC(Cyclic Redundancy Check)にかけた結果が格納される。
ヘッダ・セグメントに格納されるヘッダ情報の中には、1ビットの同期フレーム・インジケータと1ビットのスタートアップフレーム・インジケータとが含まれている。同期フレーム・インジケータは、そのフレームが同期フレームであるかどうかを示すフラグであり、スタートアップフレーム・インジケータは、そのフレームがスタートアッププロセスで送信されるフレームであるかどうかを示すフラグである。本実施形態の通信ネットワークシステムでは、スタートアップノードであるノードAおよびノードEがスタートアッププロセスの中で通信バス10上に送出する同期フレームは、これら同期フレーム・インジケータの値とスタートアップフレーム・インジケータの値とがともに「1」、つまりフラグオンを示す値となっている。
本実施形態の通信ネットワークシステムは、上述したスタートアッププロセスを経て通常の通信動作に移行することを基本とするが、スタートアップノードをノードAとノードEとの2つのノードに限定しているため、分派と呼ばれる現象を有効に抑制できる反面、ノードAとノードEの何れかに故障が発生して同期フレームが送出されない場合には、スタートアッププロセスが完了せずに通常の通信動作に移行できなくなる虞がある。そこで、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、非スタートアップノードであるノードB,C,Dの少なくとも何れかに、スタートアップノードから送出される同期フレームに不足が生じているときに当該同期フレームを摸擬した擬似同期フレームを通信バス10上に送出する機能を持たせ、ノードAとノードEの何れかに故障が発生して同期フレームが送出されない場合であっても、スタートアッププロセスを完了させて通常の通信動作に移行できるようにしている。
具体的に説明すると、スタートアップノードであるノードAとノードEの双方が正常であり、ノードAがリーディングノード、ノードEがフォローイングノードになった場合、図3(a)に示すように、まず、ノードAが通信周期ごとに同期フレームを通信バス10上に送出する。そして、ノードEが4通信周期(T1〜T5)に亘りノードAから送出された同期フレームを正常に受信すると、ノードAからの同期フレームを基準に通信周期内の自ノードに割り当てられた送信タイミングを認識し、次の通信周期から、自ノードに割り当てられた送信タイミングで同期フレームを通信バス10上に送出する。その後、ノードAとノードEとが、お互いの同期フレームの送受信タイミングをもとに時間認識のずれを補正しながら同期することで、通信の同期を確立させる。また、非スタートアップノードであるノードB,C,Dは、ノードAからの同期フレームとノードEからの同期フレームとの双方を4通信周期(T5〜T9)に亘り正常に受信すると、スタートアッププロセスが正常に完了したと判断して、これらノードAおよびノードEからの同期フレームを基準に通信周期内の自ノードに割り当てられた送信タイミングをそれぞれ認識する。そして、ノードB,C,Dが、次の通信周期から、自ノードに割り当てられた送信タイミングでそれぞれフレームを送出することで通信に参加し、通常の通信動作が開始される。
ここで、例えばノードEのフレーム送信機能に故障が発生し、フレームEが同期フレームの送出を行えない状況にあるとする。この場合、図3(b)に示すように、ノードAからの同期フレームが通信バス10上に4回送出された後の4通信周期(T5〜T9)において、本来通信バス10上に送出されるべきノードEからの同期フレームが、通信バス10上に送出されていない状態となる。このため、正常時であればノードAが同期フレームを送出してから8通信周期が経過した時点(T9)でスタートアッププロセスが完了し、次の通信周期から非スタートアップノードB,C,Dが通信に参加して通常の通信動作が行われるはずであるが、ノードEから同期フレームが送出されないためにスタートアッププロセスが完了せずに、非スタートアップノードB,C,Dが通信に参加できないことになる。そこで、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、非スタートアップノードB,C,Dの少なくとも何れかに、スタートアップノードから送出される同期フレームに不足が生じているときに当該同期フレームを摸擬した擬似同期フレームを通信バス10上に送出する機能を持たせるようにしている。
例えば、ノードBに擬似同期フレームを送出する機能を持たせた場合、ノードBは、ノードAが同期フレームを送出してから8通信周期が経過した時点(T9)で、ノードEからの同期フレームの不足によりスタートアッププロセスが完了していないことを検出し、ノードAからの同期フレームを基準に通信周期内の自ノードに割り当てられた送信タイミングを認識して、次の通信周期から、自ノードに割り当てられた送信タイミングで擬似同期フレームを通信バス10上に送出する。そして、ノードAとノードBとが同期することで通信の同期が確立し、ノードB以外の非スタートアップノードであるノードC,Dと同期フレームが送信できないノードEは、ノードAからの同期フレームとノードBからの擬似同期フレームとの双方を4通信周期(T9〜T12)に亘り正常に受信すると、スタートアッププロセスが正常に完了したと判断して、これらノードAからの同期フレームとノードBからの擬似同期フレームとを基準に通信周期内の自ノードに割り当てられた送信タイミングをそれぞれ認識し、次の通信周期から、自ノードに割り当てられた送信タイミングでそれぞれフレームを送出することで通信に参加し、通常の通信動作が開始される。
なお、非スタートアップノードであるノードBが同期フレームの不足を検出して通信バス10上に送出する擬似同期フレームは、上述したフレーム・フォーマットのヘッダ・セグメントに格納される同期フレーム・インジケータの値とスタートアップフレーム・インジケータの値とをともに「1」としたフレームである。つまり、非スタートアップノードであるノードBは、スタートアップノードであるノードAまたはノードEが何らかの不具合により同期フレームを出力できない場合にのみ、同期フレーム・インジケータの値とスタートアップフレーム・インジケータの値とを「1」とした擬似同期フレームを出力する。
[実施例]
次に、本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて、スタートアッププロセスで同期フレームの不足を検出して擬似同期フレームを送出する機能を有する非スタートアップノードの具体例(第1実施例、第2実施例)について、詳細に説明する。なお、以下の各実施例では、このような機能を有する非スタートアップノードを「同期バックアップノード」と表記して説明する。図1に示した構成の通信ネットワークシステムにおいては、非スタートアップノードであるノードB,C,Dのうちの何れか、或いはその全てが同期バックアップノードとなる。また、以下の各実施例は同期バックアップノードの具体例を示したものであり、同期バックアップノードの構成や動作はこれらの実施例で説明するものに限定されるものではなく、スタートアッププロセスで同期フレームの不足を検出して擬似同期フレームを送出する機能を実現できるものであれば、様々な変形が可能であることは勿論である。
<第1実施例>
図4は、第1実施例の同期バックアップノード100の内部構成を示す図である。本実施例の同期バックアップノード100は、通信に参加できる条件が成立してからの経過時間をカウントし、所定時間内に通信の同期が確立されない場合に、同期フレームに不足が生じていると判断して擬似同期フレームを送信する例であり、主要な構成要素として、送信処理部110と、受信処理部120と、同期制御部130と、バックアップ制御部140と、バスドライバ150とを備えている。
送信処理部110は、フレームの送信処理を行う部分であり、送信データを準備する送信バッファ111、送信フレームの選択を行うセレクタ112、送信フレームをFlexRayプロトコルにあわせたフレームのかたちにエンコードする送信フレームエンコーダ113、送信フレームを通信バス10上に送出するかどうかの選択を行うセレクタ114、セレクタ112やセレクタ114の動作を制御して目的とする送信フレームを通信バス10上に送出させる送信制御部115から構成されている。
本実施例の同期バックアップノード100では、この送信処理部110の送信バッファ111に、送信フレームA、送信フレームB、送信フレームCがそれぞれ格納されており、これら3つの送信フレームA,B,Cを選択的に通信バス10上に送出することが可能となっている。これら3つの送信フレームA,B,Cのうち、送信フレームBが、ヘッダ情報の中の同期フレーム・インジケータとスタートアップフレーム・インジケータの値が「1」とされた擬似同期フレームである。この送信フレームBは、スタートアッププロセスにおいて、スタートアップノードからの同期フレームに不足が生じていることが検出された場合にのみ、セレクタ112により選択されて通信バス10上に送出される。
受信処理部120は、フレームの受信処理を行う部分であり、通信バス10上に送出された送信フレームのうち、目的とするフレームのみを受信フレームとして取り込むセレクタ121と、セレクタ121による受信タイミングの制御を行う受信制御部122とから構成されている。
同期制御部130は、クロック同期によりネットワーク上の共通時間であるグローバルタイムを認識して、送信処理部110や受信処理部120による処理のタイミングを制御する部分である。
バックアップ制御部140は、本実施例の同期バックアップノード100において特徴的な部分であり、パワーオンリセット等の後、自ノードの起動や通信機能の設定などの通信開始準備処理が完了して通信に参加できる条件(ネットワーク起動条件)が成立するとスタートし、タイムアウトするとスタートアップ起動信号を出力するスタートアップタイマ141と、スタートアップタイマ141から出力されるスタートアップ起動信号をオン/オフするスイッチ142とから構成されている。
バスドライバ150は、送信処理部110や受信処理部120で扱うデータを通信バス10上で送受信するために、電圧レベルと論理レベルとの変換を行う物理層ドライバである。
次に、以上のように構成される本実施例の同期バックアップノード100のシステム起動時における動作について説明する。
システム起動時にスタートアップノード(図1に示した例ではノードAおよびノードE)が正常に動作している場合、同期バックアップノード100は非スタートアップノードであるため、ネットワーク起動条件が成立してもスタートアッププロセスには加入せず、スタートアップノードが通信の同期を確立するのを、同期制御部130にて監視する状態に入る。それと同時に、バックアップ制御部140において、ネットワーク起動条件の成立に伴いスタートアップタイマ141を起動する。
スタートアップタイマ141は、タイムアウトするとスタートアッププロセスに加入して擬似同期フレームを送出するモードに入るためのスタートアップ起動信号を出力する。スタートアップタイマ141のタイムアウト出力は、スイッチ142を介して同期制御部130に接続されている。また、スイッチ142は、同期制御部130からスタートアッププロセスの完了を示すスタートアップ完了信号が出力されると開放され、スタートアップタイマ141のタイムアウト出力と同期制御部130とを切り離す。
ここで、スタートアップタイマ141は、スタートアッププロセスが正常に完了する時間(システムの規模などに応じて異なる値でありシステム設計時に求まる)よりも若干長い時間に設定されている。このため、スタートアップノードが正常に動作している場合は、スタートアップタイマ141がタイムアウトするより前に同期制御部130からスタートアップ完了信号が出力され、スイッチ142が開放されるので、スタートアップ起動信号が同期制御部130に入力されることはなく、擬似同期フレーム(送信フレームB)の送出は行われない。
一方、システム起動時にスタートアップノードの何れかに故障などが生じて同期フレームが送出されていない場合には、スタートアップタイマ141がタイムアウトするまでにスタートアッププロセスが完了しないため、スイッチ142がオンのままスタートアップタイマ141がタイムアウトして、スタートアップ起動信号が同期制御部130に入力される。この場合、同期制御部130は、送信処理部110の送信制御部115に対してスタートアッププロセスへの加入を示すコマンドを通知する。そして、送信処理部110の送信制御部115が、同期制御部130からのコマンドに応じてセレクタ112やセレクタ114の動作を制御し、擬似同期フレームである送信フレームBを通信バス10上に送出させる。
図5は、本実施例の同期バックアップノード100において、ネットワーク起動条件が成立してから通常の通信動作が開始されるまでの間の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
本実施例の同期バックアップノード100は、ネットワーク起動条件が成立すると、まず、ステップS1において、バックアップ制御部140のスタートアップタイマ141を起動する。そして、スタートアップタイマ141を起動した状態で、ステップS2において、同期制御部130によりスタートアッププロセスが完了したかどうかを監視し、スタートアッププロセスが完了すれば、ステップS3において、通常の通信加入動作、つまりスタートアップノードのタイミングに合わせて送信フレームAまたは送信フレームBを通信バス10上に送出する動作が行われ、その後、通常の通信動作に移行する。一方、スタートアッププロセスが完了する前にスタートアップタイマ141がタイムアウト(ステップS4で肯定判定)すると、ステップS5において、スタートアッププロセスに加入する動作、つまり擬似同期フレームである送信フレームBを通信バス10上に送出する動作が行われ、その後、通信の同期が確立して他の非スタートアップノードが通信に加入した段階で、通常の通信動作に移行する。本実施例の同期バックアップノード100が以上のように動作することにより、スタートアップノードの故障により通常の通信動作が開始されないという事態を有効に回避することができる。
<第2実施例>
図6は、第2実施例の同期バックアップノード200の内部構成を示す図である。本実施例の同期バックアップノード200は、通信バス10上の同期フレームの送信状態を監視して、スタートアップノードの少なくとも何れかからの同期フレームが送信されていない場合に、同期フレームに不足が生じていると判断して擬似同期フレームを送信する例であり、上述した第1実施例のバックアップノード100におけるバックアップ制御部140に代えて、バックアップ制御部210を備えたものである。なお、本実施例の同期バックアップノード200におけるその他の構成は、第1実施例のバックアップノード100と共通であるので、以下、第1実施例のバックアップノード100と共通の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例の同期バックアップノード200におけるバックアップ制御部210は、スタートアッププロセスが行われている間に通信バス10から入力されるフレームを直接監視して、スタートアップノードからの同期フレームが全て正常に送信されているかどうかを判定するスタートアップ同期フレーム不足検出部211を備える。このスタートアップ同期フレーム不足検出部211は、スタートアッププロセスが行われている間に、何れかのスタートアップノードからの同期フレームが通信バス10上に送信されていないことを検出すると、同期制御部130に対して、スタートアッププロセスに加入して擬似同期フレームを送出するモードに入るためのスタートアップ起動信号を出力する。
次に、以上のように構成される本実施例の同期バックアップノード200のシステム起動時における動作について説明する。
システム起動時にスタートアップノード(図1に示した例ではノードAおよびノードE)が正常に動作している場合、同期バックアップノード200は非スタートアップノードであるため、ネットワーク起動条件が成立してもスタートアッププロセスには加入せず、スタートアップノードが通信の同期を確立するのを、同期制御部130にて監視する状態に入る。それと同時に、バックアップ制御部210のスタートアップ同期フレーム不足検出部211により、通信バス10から入力されるフレームが監視され、スタートアップノードであるノードAおよびノードEからの同期フレームが全て正常に送信されているかどうかが判定される。
ここで、スタートアップノードであるノードAおよびノードEが正常に動作していれば、通信バス10上に送出されているべき全ての同期フレームが通信バス10上に送出されているので、スタートアップ同期フレーム不足検出部211からのスタートアップ起動信号が同期制御部130に入力されることはなく、擬似同期フレーム(送信フレームB)の送出は行われない。
一方、システム起動時にノードAまたはノードEの何れかに故障などが生じて同期フレームが送出されていない場合には、スタートアップ同期フレーム不足検出部211により同期フレームの不足が検出され、スタートアップ同期フレーム不足検出部211が出力するスタートアップ起動信号が同期制御部130に入力される。この場合、同期制御部130は、送信処理部110の送信制御部115に対してスタートアッププロセスへの加入を示すコマンドを通知する。そして、送信処理部110の送信制御部115が、同期制御部130からのコマンドに応じてセレクタ112やセレクタ114の動作を制御し、擬似同期フレームである送信フレームBを通信バス10上に送出させる。
図7は、本実施例の同期バックアップノード200において、ネットワーク起動条件が成立してから通常の通信動作が開始されるまでの間の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。なお、この図7は、スタートアップノードであるノードAおよびノードEのうち、ノードAがスタートアッププロセスを牽引するリーディングノード、ノードEがノードAに追従してスタートアッププロセスを行うフォローイングノードとなる場合の例である。
本実施例の同期バックアップノード200では、ネットワーク起動条件が成立すると、まず、ステップS11において、バックアップ制御部210のスタートアップ同期フレーム検出部211が、ノードAからの同期フレームが通信バス10上に規定回数(例えば4回)送出されているかどうかを判定し、ノードAからの同期フレームが規定回数送出されていれば、次のステップS12において、ノードAからの同期フレームとノードEからの同期フレームの双方が通信バス10上に規定回数(例えば4回)送出されているかどうかを判定する。そして、このステップS12での判定でノードAからの同期フレームとノードEからの同期フレームとを共に規定回数検出できれば、ステップS13において、通常の通信加入動作、つまりスタートアップノードのタイミングに合わせて送信フレームAまたは送信フレームBを通信バス10上に送出する動作が行われ、その後、通常の通信動作に移行する。一方、ステップS11の判定でノードAからの同期フレームを規定回数検出できなかった場合、或いはステップS12の判定でノードAおよびノードEからの同期フレームを規定回数検出できなかった場合には、ステップS14において、スタートアッププロセスに加入する動作、つまり擬似同期フレームである送信フレームBを通信バス10上に送出する動作が行われ、その後、通信の同期が確立して他の非スタートアップノードが通信に加入した段階で、通常の通信動作に移行する。本実施例の同期バックアップノード200が以上のように動作することにより、スタートアップノードの故障により通常の通信動作が開始されないという事態を有効に回避することができる。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、非スタートアップノードであるノードB,C,Dの少なくとも何れかを同期バックアップノードとし、スタートアップノードであるノードAおよびノードEから送出される同期フレームに不足が生じているときに擬似同期フレームを通信バス10上に送出する機能を持たせるようにしているので、スタートアップノードをノードAおよびノードEの2つに限定して分派の発生を有効に抑制しながら、ノードAとノードEの何れかに故障が発生して同期フレームが送出されない場合であっても、同期バックアップノードのバックアップによってスタートアッププロセスを確実に完了させて、通常の通信動作を開始させることができる。
なお、以上説明した通信ネットワークシステムは本発明の一適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲は、以上の説明で開示した内容に限定されるものではなく、これらの開示から容易に導き得る様々な代替技術も含まれることは勿論である。
本発明を適用した通信ネットワークシステムの全体構成を示す図である。 FlexRayプロトコルにおけるフレーム・フォーマットを示す図である。 システム起動時に行われるスタートアッププロセスを説明する図であり、(a)は正常時の様子を示す図、(b)はスタートアップノードであるノードEから同期フレームが送出されない異常時の様子を示す図である。 第1実施例の同期バックアップノードの内部構成を示す図である。 第1実施例の同期バックアップノードにおいて、ネットワーク起動条件が成立してから通常の通信動作が開始されるまでの間の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。 第2実施例の同期バックアップノードの内部構成を示す図である。 第2実施例の同期バックアップノードにおいて、ネットワーク起動条件が成立してから通常の通信動作が開始されるまでの間の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
符号の説明
10 通信バス
100 同期バックアップノード
110 送信処理部
120 受信処理部部
130 同期制御部
140 バックアップ制御部
141 スタートアップタイマ
142 スイッチ
150 バスドライバ
200 同期バックアップノード
210 バックアップ制御部
211 スタートアップ同期フレーム不足検出部

Claims (4)

  1. システム起動時に少なくとも2つのスタートアップノードが同期フレームを通信バス上に送出することで通信の同期を確立し、他のノードが前記スタートアップノードのタイミングに合わせて通信に参加することで通常の通信動作が開始される時分割多重型の通信ネットワークシステムにおいて、
    前記スタートアップノード以外の他のノードの少なくとも1つが、前記スタートアップノードから送出される同期フレームに不足が生じているときに当該同期フレームを摸擬した擬似同期フレームを前記通信バス上に送出する擬似同期フレーム送信手段を備えることを特徴とする通信ネットワークシステム。
  2. 前記擬似同期フレーム送信手段は、通信に参加できる条件が成立してからの経過時間をカウントし、所定時間内に通信の同期が確立されない場合に、前記同期フレームに不足が生じていると判断して前記擬似同期フレームを送信することを特徴とする請求項1に記載の通信ネットワークシステム。
  3. 前記擬似同期フレーム送信手段は、前記通信バス上の同期フレームの送信状態を監視して、前記スタートアップノードの少なくとも何れかからの同期フレームが送信されていない場合に、前記同期フレームに不足が生じていると判断して前記擬似同期フレームを送信することを特徴とする請求項1に記載の通信ネットワークシステム。
  4. システム起動時に少なくとも2つのスタートアップノードが同期フレームを送信することで通信の同期を確立し、他のノードが前記スタートアップノードのタイミングに合わせて通信に参加することで通常の通信動作が開始される時分割多重型の通信ネットワークシステムのスタートアップ方法であって、
    前記スタートアップノード以外の他のノードの少なくとも1つが、前記スタートアップノードから送出される同期フレームに不足が生じているときに当該同期フレームを摸擬した擬似同期フレームを前記通信バス上に送出することを特徴とする通信ネットワークシステムのスタートアップ方法。
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