JP4861811B2 - 避難梯子、及び避難梯子の縦リンク同士の枢支連結方法 - Google Patents
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Description
とくに、縦リンク20、21にそれぞれあけるリベット穴29、30とリベット22の軸部との間のクリアランスを小さくすると、リベット22を縦リンク20、21のリベット穴29、30及び平座金28の中央穴28aに挿入する組立作業能率が低下する。かと言って、かかるリベット22の挿入作業性の向上を図るために、縦リンク20、21にあけるリベット穴29、30はリベット22の軸部の径よりかなり大きくすると、縦リンク20、21同士のリベット22による枢支連結部分にガタツキが生じる状態となり、大きい撓みや揺れが生じ、永久ひずみが生じる。そのための解決策として、縦リンク20、21の剛性を高めるために肉厚な、幅広な金属材料を用いるという方法があるが、これでは避難梯子の重量が嵩むため、避難梯子を降下させたときの衝撃荷重が大きくなって耐久性に問題が生じたり、また避難梯子の折り畳み格納に際し困難が生じたりする。
この弾性筒部7bの座金本体部7aとは反対側の先端部の外径寸法は内側の縦リンク2にあけるリベット穴8の穴径よりも少し小さい寸法に設定して該リベット穴8に挿入し易くしており、弾性筒部7bの中太部の最大外径寸法は内側の縦リンク2にあけるリベット穴8の穴径と略同一か、その穴径よりも少し大きい寸法に設定している。外側の縦リンク3にあけるリベット穴9の穴径は、リベット4の軸部4aの外径(軸径)と略同一寸法に設定し、かつ内側の縦リンク2にあけるリベット穴8の穴径よりも少し小さい寸法に設定している。
かくして、縦リンク2の外側面に縦リンク3をこれのリベット穴9が座金7の座金本体部7a及び弾性筒部7bの中心と一致もしくは略一致するように座金本体部7aを介して重ね合わせ、リベット4を外側の縦リンク3の外側から該リベット穴9と弾性筒部7bに挿入し、内側の縦リンク2の内側に突出する該リベット4の中空部4cをかしめることにより縦リンク2、3同士が枢支連結される状態が得られる。
次いで、同図(c)のように、縦リンク2の外側面に縦リンク3を座金7の弾性筒部7bの中心とリベット穴9が合致するように座金本体部7aを介して重ね合わせる。次いで、同図(d)のように、縦リンク2の内側からかしめ機のパイロットピン10を弾性筒部7b及び縦リンク3のリベット穴9に挿入することにより縦リンク2、3がかしめ機にセットされる。パイロットピン10は、リベット4が縦リンク3のリベット穴9及び座金7の弾性筒部7bに挿入するまでのガイドの役割を果たすものである。
次いで、同図(e)のように、リベット4をパイロットピン10の先端に載せる。最後に、かしめヘッド11を降下させてかしめヘッド11の下端の凹部11aでリベット4の頭部4bを押圧し、更に、かしめヘッド11を降下させてリベット4をパイロットピン10ごと押し下げ、リベット4を縦リンク3のリベット穴9及び座金7の弾性筒部7bに挿入すると、同図(f)のようにリベット4の軸部4aの先端の中空部4cがアンビル12の凹部12aで外拡がり状に圧潰されてかしめられる。
また、内側の縦リンク2にあけたリベット穴8とリベット4の軸部4aとの間でのガタツキはその間に挿入された弾性筒部7bのばね作用により無くすることができ、外側の縦リンク3にあけたリベット穴9の穴径はリベット4の軸部4aの外径と略同一にしてこれら縦リンク3とリベット4との間のクリアランスを非常に小さくしているので、その間でのガタツキも無くなり、結局、互いに重ね合わされた縦リンク2、3同士のリベット4による枢支連結部分にガタツキが無くなり、撓みや揺れが少なくて安定した避難ができ、また永久ひずみを防止できる、ということは既述した通りである。
また、上記実施例のリベット4及び座金7による枢支連結構造は避難梯子1の全ての縦リンク2、3同士の枢支連結部に適用することに限定されず、そのうちの一部の縦リンク2、3同士の枢支連結部のみに適用するものであってもよい。
2、3 縦リンク
4 リベット
5 伸縮体
6 足掛け用横リンク
7 座金
7a 座金本体部
7b 弾性筒部
8、9 リベット穴
Claims (2)
- 複数の縦リンクをそれぞれリベット及び座金を以ってパンタグラフ状に枢支連結してなる上下方向に伸縮可能な左右一対の伸縮体と、この伸縮体間の適宜位置に配設され前記縦リンクに連結された複数の足掛け用横リンクとを備えた避難梯子において、
前記座金が、互いに重ね合わされて枢支連結された前記縦リンク同士の重合面間に介在された環状の座金本体部と、前記座金本体部の内径部から拡縮径変形自在なビア樽形状の中太部を有した円筒形状の挿入部が突設され、この挿入部の中太部が、互いに重ね合わされて枢支連結された前記縦リンクのうち一方の縦リンクにあけたリベット穴に、縮径変形状態で挿入された弾性筒部と、を有する形に形成されており、
前記リベットが、互いに重ね合わされて枢支連結された前記縦リンクのうちもう一方の縦リンクにあけた前記リベットの軸径と略同一寸法の穴径のリベット穴と前記弾性筒部に挿入されてかしめられていることを特徴とする、避難梯子。 - 複数の縦リンクをパンタグラフ状に枢支連結してなる上下方向に伸縮可能な左右一対の伸縮体と、この伸縮体間の適宜位置に配設され前記縦リンクに連結された複数の足掛け用横リンクとを備えた避難梯子において、互いに重ね合わされる前記縦リンクのうち一方の縦リンクともう一方の縦リンクとをリベット及び座金を以って枢支連結する方法であって、
前記座金は、環状の座金本体部と、前記座金本体部の内径部から拡縮径変形自在なビア樽形状の中太部を有した円筒形状の挿入部が突設された弾性筒部と、を有する形に予成形しており、
まず、前記座金の弾性筒部を前記一方の縦リンクにあけた前記リベットの軸径よりも大きい穴径のリベット穴に前記挿入部の中太部を縮径変形させながら挿入するとともに、前記座金本体部を前記一方の縦リンクの一側面に重ね合わせ、次いで、前記一方の縦リンクの一側面に前記座金本体部を介して前記もう一方の縦リンクをこれにあけた前記リベットの軸径と略同一寸法の穴径のリベット穴が前記弾性筒部の中心と合致するように重ね合わせ、次いで、前記リベットを前記もう一方の縦リンクのリベット穴と前記弾性筒部に挿入させ、該リベットをかしめて前記一方の縦リンクともう一方の縦リンクとを枢支連結することを特徴とする、避難梯子の縦リンク同士の枢支連結方法。
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