JP4861576B2 - 無端歯付ベルトの幅カット装置及びその幅カット方法 - Google Patents

無端歯付ベルトの幅カット装置及びその幅カット方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周長2m以上の長尺の無端歯付ベルトを一定の幅に切断する無端歯付ベルトの幅カット装置及びその幅カット方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、加硫された円筒状のベルトスリーブを所定の幅寸法に切断して、ベルトを製造する際には、例えば、主軸ロールと副軸ロールとに巻き掛けられたベルトスリーブを周回移動させて、その周回移動しているベルトスリーブにカッターが当接されることによって、ベルトスリーブが全周にわたって切断されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなベルト切断装置では、ベルトを駆動ロール及び従動ロールに巻き掛ける必要があることから、ベルト周長が、例えば、10m以上のような長尺となった場合、装置自身が大型化するとともに、複雑化するという問題がある。また、長尺になるにしたがって、最初と最後のカット線が合わない2重切れが発生しやすいという問題もある。
【0004】
本発明は、このような従来技術の問題を解決し、ベルト周長が2m以上の長尺の無端ベルトを一定の幅でカットでき、ベルト周長の長さに関わらず、装置を小型化でき、2重切れの発生しにくい無端歯付ベルトの幅カット装置及びその幅カット方法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置は、無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラとを備え、
前記歯付ローラは、前記無端歯付ベルトの周長の前記一部分にのみ張力を負荷して緊張状態とし、緊張状態にしたベルトの残りの部分を弛ませた状態にするものであり、前記幅規制手段は、緊張状態にある歯付ベルトの幅方向位置を規制するものであり、前記カッター手段は、緊張状態にある歯付ベルトに切れ込みを入れるものである。
【0006】
上記構成によると、無端歯付ベルトの周の一部分にのみ張力を負荷し、無端歯付ベルトの幅方向を規制しながらベルトを一定幅でカットすることができるため、ベルト周長の長短に関わらず、案内ローラ及び張力付与手段が、無端歯付ベルトの周長の1/2未満に配設され、ベルトを一定の幅にカットすることができる。このため、ベルト周長の長短に関わらず、装置を小型化することが可能となる。
【0007】
請求項2に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置は、無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラと、前記歯付駆動ローラから前記歯付ローラに至る前記一部分以外の残りのループを複数のプーリで懸架回動するベルト収容手段とを備え、
前記歯付ローラは、前記無端歯付ベルトの周長の前記一部分にのみ張力を負荷して緊張状態とし、緊張状態にしたベルトの残りの部分を弛ませた状態にするものであり、前記ベルト収容手段は、この残りの部分を弛ませた状態で架空回動させるものであり、前記幅規制手段は、緊張状態にある歯付ベルトの幅方向位置を規制するものであり、前記カッター手段は、緊張状態にある歯付ベルトに切れ込みを入れるものである。
【0008】
上記構成によると、歯付駆動ローラや、案内ローラ等に懸架されていない残りの部分の無端歯付ベルトを架空回動させることが可能となり、ベルト周長が長くなった場合であっても、ベルトを張力付与手段等に、スムーズに送ることができる。
【0009】
請求項3に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置は、請求項1又は2において、前記案内ローラと前記歯付駆動ローラは、無端歯付ベルトを略S字状に巻き掛けるように配設され、前記案内ローラで案内される無端歯付ベルトに歯の側から前記カッター手段が作動するようにしたものである。
【0010】
上記構成によると、歯付ベルトの歯の側からカットすることできる。このため、ベルトのカット面を直角に且つ確実にカットすることができ、カット面における歯部の欠け等を防止することができる。
【0011】
請求項4に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置は、請求項1又は2において、前記幅規制手段は、前記無端歯付ベルトの幅方向の一端の固定の基準ガイドと、同他端の進退自在な押さえガイドとからなり、前記基準ガイド及び前記押さえガイドの先端は前記案内ローラに沿い、前記カッター手段の直前まで延在しているものである。
【0012】
上記構成によると、刃物のベルトを押さえ付ける力によってベルトのカット面がずれることがなく、ベルト背面に対して直角にカットすることができる。このため、ベルト周長が長尺になった場合であっても、2重切れを確実に防止することができる。
【0013】
請求項5に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置は、請求項1又は2において、前記歯付駆動ローラから排出される側の無端歯付ベルトを前記歯付駆動ローラに押し当てる退避自在な押さえローラを備えるものである。
【0014】
上記構成によると、ベルトの取換えや、カットしたベルトの取り外しを容易に行える。このため、ベルトの製造時間を短縮でき、作業効率が向上する。
【0015】
請求項6に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置は、請求項2において、前記ベルト収容手段は、複数のプーリが位置決め自在に上下左右に配設されているものである。
【0016】
上記構成によると、ベルトの周長に合わせて複数のプーリの位置決めを行うことができ、懸架される無端歯付ベルトを弛ませた状態で周回移動させることが可能となる。
【0017】
請求項7に記載の無端歯付ベルトの幅カット方法は、無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラと、を備えた無端歯付ベルトの幅カット装置を用い、
無端歯付ベルトの周長の前記一部分を緊張状態にして走行駆動し、緊張状態にしたベルトの残りの部分を弛ませた状態にし、緊張状態の無端歯付ベルトの幅を規制しながら、周方向に切断するものである。
【0018】
また、請求項8に記載の無端歯付ベルトの幅カット方法は、無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラと、前記歯付駆動ローラから前記歯付ローラに至る前記一部分以外の残りのループを複数のプーリで懸架回動するベルト収容手段とを備えた、無端歯付ベルトの幅カット装置を用い、
前記無端歯付ベルトの周長の一部を緊張状態にして走行駆動し、緊張状態の無端歯付ベルトの幅を規制しながら、周方向に切断し、緊張状態にしたベルトの残りの部分の前記無端歯付ベルトの周長の一部を緊張状態にした残りの弛ませた状態の無端歯付ベルトを、弛ませた状態で架空に懸架して保持回動するものである。
【0019】
また、請求項9に記載の無端歯付ベルトの幅カット方法は、請求項7又は8において、前記無端歯付ベルトは、樹脂ベルトであって、周長が2m以上であるものである。
【0020】
上記構成によると、ベルト周長の長短に関わらず、ベルト周長の一部分にのみ張力を負荷し、ベルトのカットを行うため、ベルト周長の長短に関わらず、装置を小型化することが可能となり、長尺ベルトであっても容易にカットすることが可能となる。また、ベルト周長が2m以上の長尺であっても、装置を大型化することなく、ベルトを一定幅にカットすることができる。さらに、カットしていない残りの部分のベルトを架空回動させることができるため、これら残りのベルトが地面等に接することがなく、また、捻じれ等が発生しにくくなるため、ベルトをスムーズに周回移動させることが可能となり、ベルト周長が長くなった場合であっても、精度良く一定幅に幅カットすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の無端歯付ベルトの幅カット装置(以下、カット装置という。)1の概略斜視図である。本実施形態例におけるカット装置1は、無端歯付ベルト2の歯3に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラ4と、この歯付駆動ローラ4に至る無端歯付ベルト2を沿わせる案内ローラ5と、この案内ローラ5で案内される無端歯付ベルト2に切れ込みを入れるカッター手段6と、案内ローラ5に至る無端歯付ベルト2の幅方向位置を規制する幅規制手段9と、案内ローラ5に至る無端歯付ベルト2に張力を付与する張力付与手段10とから構成されている。そして、歯付駆動ローラ4、案内ローラ5及び張力付与手段10が、無端歯付ベルト2の周長の1/2未満に配設されるものである。
【0022】
本実施形態例に係るカット装置1における案内ローラ5と、歯付駆動ローラ4は、図1に示すように、無端歯付ベルト2を略S字状に巻き掛けるように配設されている。無端歯付ベルト2は、これによって、カッター手段6との当たり面11側に歯3が出るように巻き掛けられている。また、歯付駆動ローラ4は、案内ローラ5の下方(下流)側に位置し、減速機付モータ14に接続され、当たり面11の無端歯付ベルト2を引っ張るようにして駆動している。
【0023】
歯付駆動ローラ4の下方には、押さえローラ12が配設され、無端歯付ベルト2を歯付駆動ローラ4に対して押さえ付けている。この押さえローラ12は、エアシリンダーや油圧シリンダー等から構成される駆動手段19に接続されて退避自在にされ、押さえ力を調整できるように精密減圧弁が接続されている。これによって、無端歯付ベルト2の着脱が容易に行えるとともに、無端歯付ベルト2の走行の妨げにならない程度の押さえ力によって無端歯付ベルト2を押さえ付けることができる。
【0024】
無端歯付ベルト2は、当たり面11の他方側においても、当たり面11側と同様に、案内ローラ21と、張力付与手段となる歯付ローラ10に略S字状に巻き掛けられている。また、張力付与手段10の下方には、前述の歯付駆動ローラ4同様に、押さえローラ13が退避自在に配設されている。
【0025】
歯付駆動ローラ4及び張力付与手段10の歯付ローラは、カットする無端歯付ベルト2の歯型等によって適宜交換することが可能で、歯形等の異なる歯付ベルトであってもカット可能となっている。
【0026】
図1において、張力付与手段10は、歯付駆動ローラ4の回転に従動する歯付ローラとなっており、図示しないパウダーブレーキに接続されている。そして、パウダーブレーキへの負荷電圧を調整することによって、ブレーキ力を調整し、歯付駆動ローラ4の回転に抵抗を負荷することによって、これらに巻き掛けられている無端歯付ベルト2に対して張力を付与している。このように、歯付駆動ローラ4と、張力付与手段10の歯付ローラ、及びこれらに隣接して配設され、無端歯付ベルト2を略S字状に巻き掛ける案内ローラ5、21間でのみ張力を加える構造になっている。このため、無端歯付ベルト2のベルト周長の長短に関係なく、歯付駆動ローラ4、案内ローラ5及び張力付与手段10、案内ローラ21間を、無端歯付ベルト2の周長の1/2未満に配設することが可能となり、カット装置1を小型化することが可能となる。
【0027】
図1において、幅規制手段9は、基準ガイド8、押さえガイド7から構成されている。幅規制手段9は、張力付与手段10側の案内ローラ21から当たり面11側の案内ローラ5に至り形成されている。当たり面11側の基準ガイド8及び押さえガイド7は、案内ローラ5に沿ってカッター手段6との直前まで延在し、正確に無端歯付ベルト2をカッター手段6にガイドしている。これによって、無端歯付ベルト2は、カット時に幅方向にずれることなく歯付駆動ローラ4によって送られる。幅規制手段9の押さえガイド7は、エアシリンダー16等の駆動手段に接続され、テーブル22(図2参照)上を無端歯付ベルト2の幅方向に進退自在になっている。このため、無端歯付ベルト2がカットされることによって幅が狭くなっていっても、カットされる毎にその幅を調整することができ、常に無端歯付ベルト2の幅方向を規制することが可能である。
【0028】
このように、ベルトを一側面から押さえて、ベルトの他側面を装置の基準面に接触させ、ベルトの幅方向の両端を固定した状態で走行しながらカットするので、カット面の直線性を高くすることができる。このため、幅カット精度を25mm±0.1mm以内にすることが可能となる。さらには、最初と最後のカット線が合わない2重切れの発生がない。
【0029】
図1において、カッター手段6は、固定された丸刃23と、この丸刃23を無端歯付ベルト2に切れ込みを入れる方向に進退させるエアシリンダー17と、丸刃23を無端歯付ベルト2の幅方向に進退させ、カット幅を制御するサーボモータ18と、これらを載置し、カット装置1に連結されるテーブル24と、で構成されている。丸刃23の材質としては、無端歯付ベルト2に用いられているワイヤー等で形成されている芯線20(図2参照)をカットできるように超硬合金等が好ましい。また、本実施形態例では、丸刃23は1枚の場合のみ示すが、丸刃23は、1枚だけでなく、所定の間隔で複数枚設けることもできる。これによって、一定幅で同時に複数枚のベルトをカットすることができる。
【0030】
案内ローラ5は、ウレタン樹脂で形成されている。このため、カッター手段6の丸刃23を無端歯付ベルト2の厚み以上に切れ込みを入れることが可能となり、カット面でのバリの発生を少なくすることができる。また、この案内ローラ5には、エンコーダ等の周長カウンタ15が接続されており、案内ローラ5の回転数を検出し、無端歯付ベルト2の走行距離を演算できる。
【0031】
次いで、以上の構成からなるカット装置1を用いての無端歯付ベルト2のカット方法について、図3に示すフローチャートにしたがって説明する。
【0032】
先ず、カットする無端歯付ベルト2の歯型形状に合わせて、歯付駆動ローラ4及び張力付与手段10の歯付ローラをセットする(31)。次いで、無端歯付ベルト2を案内ローラ5、21に取り付け、歯付駆動ローラ4及び張力付与手段10に夫々S字状になるように巻き掛ける。そして、押さえローラ12,13を上昇させて、押さえローラ12、13によって、無端歯付ベルト2を押さえる(32)。この時の押さえローラ12、13による押さえ力は、自由に無端歯付ベルト2の走行の妨げとならない程度の弱い力になっている。
【0033】
無端歯付ベルト2の端部面で幅規制手段9の基準ガイド8の面に合わせる。そして、押さえガイド7をエアシリンダー16によって移動させて、無端歯付ベルト2を基準ガイド8に押さえ付け、ベルト幅に合わせて幅規制手段9の幅を調整する(33)。この時の押さえ力も、無端歯付ベルト2の走行を妨げない程度の弱い力であることが好ましい。そして、歯付駆動ローラ4を駆動させて、無端歯付ベルト2を走行させる(34)。
【0034】
そのとき、張力付与手段10に接続されているパウダーブレーキの電圧調整を行い、無端歯付ベルト2に適度な張力を付与する。そして、運転モードを「自動」に切り替える(35)。
【0035】
そして、自動運転を開始する前に、所定のベルト切断幅及びベルト周長を図示しない制御装置に入力して設定する(36,37)。ベルト切断幅は、基準ガイド8と無端歯付ベルト2との接触面を基準とする。
【0036】
自動運転を開始すると、制御装置からの信号によって、所定のベルト幅となるようにサーボモータ18によって丸刃23を基準ガイド8の基準面からベルト幅方向に移動させる。また、切り込み量は、ベルトの肉厚よりも少し大きくなるように、即ち、案内ローラ5に少し当たる位置となるように丸刃23をエアシリンダー17によって移動させる。また、無端歯付ベルト2は、先に制御装置に入力したベルト周長よりも若干長い距離を走行させる。無端歯付ベルト2の走行距離の計測は、案内ローラ5に接続された周長カウンタ15によって、案内ローラ5の回転数を検出し、丸刃23の切り込みを開始した瞬間から、走行距離のカウントを開始し(40)、制御装置に入力した設定値と比較しながら走行距離のカウントを行う(41)。そして、設定値に対し少し超えるところで歯付駆動ローラ4の回転を停止させ、丸刃23を後退させて、カットを完了する(42)。なお、無端歯付ベルト2の切断速度は、歯付駆動ローラ4の回転数を調整することによって行う。本実施形態例に係るカット装置1では、3〜18m/minの範囲で変速が可能である。
【0037】
カット完了後は、押さえローラ12,13を下降させて、カットした無端歯付ベルト2を取り外す。そして、再度カット面を基準ガイド8に押し当て、幅規制手段9によってベルト幅を調整し、所定幅にベルトをカットする。この一連の工程は、例えば、ベルト周長が2mの場合で約30秒、14mのベルトの場合で約90秒と、従来の装置で行う場合に比べて大幅に短縮することが可能となる。
【0038】
なお、本実施形態例では、1本のベルトの幅カット毎にベルトを取り外し、2本目のベルトをカットする方法について記したが、ベルトのカット毎にカッター手段6をベルト幅方向に所定幅で移動させて、複数本をカットした後、カットしたベルトを取り外すようにしてもよい。
【0039】
また、複数の丸刃を所定間隔で設けることによって、同時に所定幅のベルトをカットすることも可能である。
【0040】
また、本実施形態例においては、張力付与手段10に歯付ローラを用いた場合について示したが、このローラは、駆動歯付ローラ4の駆動力に対して抵抗を負荷できるものであればよく、例えば、フラットローラとすることもできる。
【0041】
次に本発明に係るカット装置の第2の実施形態例について、図4を参照しつつ説明する。尚、図4において、図1と同一部材は、同一符号を付して詳細な説明は割愛する。
【0042】
本実施形態例に係るカット装置1Aは、図4に示すように、前述のカット装置1に懸架された無端歯付ベルト2の残りのループ2Aを懸架回動する複数のプーリ60,61を備えたベルト収容手段50が備えられたものである。
【0043】
ベルト収容手段50は、地面に対して平行に延びるフレーム51,52,53と、地面に対して上下に延びるフレーム54,55,56とが組み合わされて形成されてなり、フレーム53には、キャスター57が設けられ、移動可能となっている。また、フレーム51,52には、レール溝58,59が夫々設けれ、レール溝58,59に、複数のプーリ60,61が位置決め自在に設けられている。また、レール溝58,59は、両端が開放されており、無端歯付ベルト2の周長に合わせてプーリ60,61の数を増減できるようになっている。また、フレーム52の下方には受けテーブル62が、フレーム54,56間に設けられ、各プーリ60,61に懸架された無端歯付ベルト2のループ2Aが地面に接触しないようになっている。
【0044】
各プーリ60,61は、これらに懸架される無端歯付ベルト2に張力がかからないように、フレーム51,52の所定位置に位置決めされ、無端歯付ベルト2の周長に合わせて、適宜その数を選択することができる。無端歯付ベルト2を張力がかかっていない弛んだ状態で懸架することで、歯付駆動ローラ4の駆動力によって無端歯付ベルト2を回動させることができ、無端歯付ベルト2を張力付与手段10等にスムーズに送ることができる。また、ガラス心線等を使用したベルトであっても、ベルトの折れ等を防止することができる。また、ループ2Aをこのようにベルト収容手段50に架空回動可能なように懸架することで、ベルト周長が長くなった場合であっても、ベルトが捻じられて張力付与手段10に送られることがなくなり、精度良く一定幅の幅カットを行うことができる。
【0045】
このように、本発明に係るカット装置は、ベルト周長にあわせてベルト収容手段を使用することができ、ベルト周長に影響されることなく、精度良く一定幅の幅カットを行うことができる。
【0046】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、無端歯付ベルトの周の一部分にのみ張力を負荷し、ベルトを一定幅でカットすることができるため、ベルト周長の長短に関わらずベルトを一定の幅にカットすることができる。このため、ベルト周長の長短に関わらず、装置を小型化することが可能となる効果を奏する。
【0047】
請求項2の発明によると、歯付駆動ローラや、案内ローラ等に懸架されていない残りの部分の無端歯付ベルトを架空回動させることが可能となり、ベルト周長が長くなった場合であっても張力付与手段等に、ベルトをスムーズに送ることができる効果を奏する。
【0048】
請求項3の発明によると、歯付ベルトの歯の側からカットすることできる。このため、ベルトのカット面を直角に且つ確実にカットすることができ、カット面における歯部の欠け等を防止することができる効果を奏する。
【0049】
請求項4の発明によると、刃物のベルトを押さえ付ける力によってベルトのカット面がずれることがなく、ベルト背面に対して直角にカットすることができる。このため、ベルト周長が長尺になった場合であっても、2重切れを確実に防止することができる効果を奏する。
【0050】
請求項5の発明によると、ベルトの取換えや、カットしたベルトの取り外しを容易に行える。このため、ベルトの製造時間を短縮でき、作業効率が向上する効果を奏する。
【0051】
請求項6の発明によると、ベルトの周長に合わせて複数のプーリの位置決めを行うことができ、懸架される無端歯付ベルトを弛ませた状態で周回移動させることが可能となる。このため、ガラス心線等を使用したベルトであっても、折損させることなくベルトを回動できる効果を奏する。
【0052】
請求項7乃至9の発明によると、ベルト周長の長短に関わらず、ベルト周長の一部分にのみ張力を負荷し、ベルトのカットを行うため、ベルト周長の長短に関わらず、装置を小型化することが可能となり、長尺ベルトであっても容易にカットすることが可能となる。また、ベルト周長が2m以上の長尺であっても、装置を大型化することなく、ベルトを一定幅にカットすることができる。さらに、カットしていない残りの部分のベルトを架空回動させることができるため、これら残りのベルトが地面等に接することがなく、また、捻じれ等が発生しにくくなるため、ベルトをスムーズに周回移動させることが可能となり、ベルト周長が長くなった場合であっても、精度良く一定幅に幅カットすることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無端歯付ベルトの幅カット装置の第1の実施形態例を示す概略斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線断面を示す斜視図である。
【図3】本発明の無端歯付ベルトの幅カット装置による幅カット方法の一実施例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の無端歯付ベルトの幅カット装置の第2の実施形態例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 無端歯付ベルトの幅カット装置
2 無端歯付ベルト
3 歯
4 歯付駆動ローラ
5 案内ローラ
6 カッター手段
9 幅規制手段
10 張力付与手段

Claims (9)

  1. 無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラとを備え、
    前記歯付ローラは、前記無端歯付ベルトの周長の前記一部分にのみ張力を負荷して緊張状態とし、緊張状態にしたベルトの残りの部分を弛ませた状態にするものであり、前記幅規制手段は、緊張状態にある歯付ベルトの幅方向位置を規制するものであり、前記カッター手段は、緊張状態にある歯付ベルトに切れ込みを入れるものである無端歯付ベルトの幅カット装置。
  2. 無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラと、前記歯付駆動ローラから前記歯付ローラに至る前記一部分以外の残りのループを複数のプーリで懸架回動するベルト収容手段とを備え、
    前記歯付ローラは、前記無端歯付ベルトの周長の前記一部分にのみ張力を負荷して緊張状態とし、緊張状態にしたベルトの残りの部分を弛ませた状態にするものであり、前記ベルト収容手段は、この残りの部分を弛ませた状態で架空回動させるものであり、前記幅規制手段は、緊張状態にある歯付ベルトの幅方向位置を規制するものであり、前記カッター手段は、緊張状態にある歯付ベルトに切れ込みを入れるものである無端歯付ベルトの幅カット装置。
  3. 前記案内ローラと前記歯付駆動ローラは、無端歯付ベルトを略S字状に巻き掛けるように配設され、前記案内ローラで案内される無端歯付ベルトに歯の側から前記カッター手段が作動するようにした請求項1又は2に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置。
  4. 前記幅規制手段は、前記無端歯付ベルトの幅方向の一端の固定の基準ガイドと、同他端の進退自在な押さえガイドとからなり、前記基準ガイド及び前記押さえガイドの先端は前記案内ローラに沿い、前記カッター手段の直前まで延在している請求項1又は2に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置。
  5. 前記歯付駆動ローラから排出される側の無端歯付ベルトを前記歯付駆動ローラに押し当てる退避自在な押さえローラを備える請求項1又は2に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置。
  6. 前記ベルト収容手段は、複数のプーリが位置決め自在に上下左右に配設されている請求項2に記載の無端歯付ベルトの幅カット装置。
  7. 無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラと、を備えた無端歯付ベルトの幅カット装置を用い、
    無端歯付ベルトの周長の前記一部分を緊張状態にして走行駆動し、緊張状態にしたベルトの残りの部分を弛ませた状態にし、緊張状態の無端歯付ベルトの幅を規制しながら、周方向に切断する無端歯付ベルトの幅カット方法。
  8. 無端歯付ベルトの歯に噛み合わせ駆動走行させる歯付駆動ローラと、この歯付駆動ローラに至る無端歯付ベルトを沿わせる案内ローラと、この案内ローラで案内される無端歯付ベルトに切れ込みを入れるカッター手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトの幅方向位置を規制する幅規制手段と、前記案内ローラに至る無端歯付ベルトに張力を付与する張力付与手段としての歯付ローラであって、前記歯付駆動ローラとの間で張力を付与される無端歯付ベルトが周長の一部分となるように配設された歯付ローラと、前記歯付駆動ローラから前記歯付ローラに至る前記一部分以外の残りのループを複数のプーリで懸架回動するベルト収容手段とを備えた、無端歯付ベルトの幅カット装置を用い、
    前記無端歯付ベルトの周長の一部を緊張状態にして走行駆動し、緊張状態の無端歯付ベルトの幅を規制しながら、周方向に切断し、緊張状態にしたベルトの残りの部分の無端歯付ベルトを、弛ませた状態で架空に懸架して保持回動する無端歯付ベルトの幅カット方法。
  9. 前記無端歯付ベルトは、樹脂ベルトであって、周長が2m以上である請求項7又は8に記載の無端歯付ベルトの幅カット方法。
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