JP4860670B2 - 洗びん方法及び洗びん機 - Google Patents
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Description
このように洗びんシステム01においては、各洗浄槽を高温に維持するためのスチームsと洗浄後のびん容器b2を常温に冷却するための清水wが用いられている。スチームsは戻り管019を通して還流され、再びボイラで加熱されるが、清水wは昇温後温排水として排出されている。
また、特許文献2(特公昭60−23831号公報)には、麦汁を急冷するビール仕込工程用冷却装置において、麦汁の高温側から吸収式冷凍機の熱源を得て、麦汁の低温側を吸収式冷凍機の熱吸収部で冷却するシステムが開示されている。
複数の処理槽を処理液の液温が入口側から段階的に昇温した後段階的に降温するように配置し、多数のびん容器を搬送する無端状のキャリアを該複数の処理槽を通して洗浄するようにした洗びん方法において、
CO2を冷媒としたヒートポンプ装置で圧縮機の吐出圧力及びガスクーラでの熱交換エネルギに対応した冷媒循環量を設定することにより、75〜100℃の熱水を製造し、
該熱水を各処理槽に貯留された処理液のうちまず高温側の処理液と熱交換し、次に該熱水を低温側の処理液と順々に熱交換させることにより、各処理槽の処理液を夫々設定温度に加熱するようにし、
更に前記複数の処理槽のうち最終段の洗浄槽の洗浄液とヒートポンプ装置の蒸発工程下のCO 2 冷媒又は蒸発工程下のCO 2 冷媒に蒸発潜熱を与えるブラインとを熱交換させることにより、該洗浄液の保有熱をCO 2 冷媒の蒸発潜熱として供給するようにしたものである。
熱水の温度を低下させてヒートポンプ装置に戻すことで、ヒートポンプ装置の熱効率を向上できる。
複数の処理槽を処理液の液温が入口側から段階的に昇温した後段階的に降温するように配置し、多数のびん容器を搬送する無端状のキャリアを該複数の処理槽を通して洗浄するようにした洗びん機において、
CO2を冷媒とするヒートポンプ装置と、該ヒートポンプ装置で製造した熱水を貯留する貯湯槽と、該貯湯槽に貯留された熱水を取り出してヒートポンプ装置又は貯湯槽に戻す循環路とを備え、
該ヒートポンプ装置で圧縮機の吐出圧力及びガスクーラでの熱交換エネルギに対応した冷媒循環量を設定することにより、75〜100℃の熱水を製造すると共に、
該熱水を前記複数の処理槽に貯留された処理液のうち高温側処理液と熱交換する熱交換器を該熱水循環路の上流側に介設し、該熱水を低温側処理液と熱交換させる熱交換器を該熱交換器の下流側に順々に介設することにより、各処理槽の処理液を夫々設定温度に加熱するように構成するとともに、
前記複数の処理槽のうち最終段の洗浄槽の洗浄液とヒートポンプ装置の蒸発工程下のCO 2 冷媒又は蒸発工程下のCO 2 冷媒に蒸発潜熱を与えるブラインとを熱交換させることにより、該洗浄液の保有熱をCO 2 冷媒の蒸発潜熱として供給するように構成したことを特徴とする。
なお、本発明装置において、ヒートポンプ装置による処理液の加熱と、従来の蒸気による洗浄液の加熱方式とを併用してもよい。
これによって、蒸気ドレンの保有熱を有効利用できると共に、貯湯槽に貯留された処理液の放熱による温度低下を防止できる。
これによって、熱水の温度を低下させてヒートポンプ装置に戻すことで、ヒートポンプ装置の熱効率を向上できる。
図1において、洗びん機本体1には、複数の処理槽が直列に配置されている。これらの処理槽を通過するように、多数のびん容器(図示略)を担持して搬送する無端帯のキャリア2が配置されている。キャリア2は矢印a方向に移動する。
図示しないボイラで製造されたスチームsは、スチーム管11を経て、予洗槽3から予冷槽8までの各槽に配置された枝管に分岐し、各枝管には熱交換器13〜18が設けられている。これら熱交換器で各槽内に貯留された水又は洗浄液を加熱する。水又は洗浄液を加熱して熱量を奪われた後の蒸気ドレンは、ドレン排出管12を経て後述する貯湯槽42に排出される。
次に、びん容器を予熱槽4内の50℃の温水に浸漬し、急激な加温によりびん容器に割れを起さないように予熱する。
第2洗浄槽6と第3洗浄槽7の境界付近では、苛性溶液の液面上方にキャリア2が配置され、キャリア2の周囲に複数のノズル23が配置されている。ポンプP2により苛性溶液が配管24を通してノズル23に苛性溶液が供給される。ノズル23から苛性溶液がびん容器に向けて噴射され、苛性溶液のジェット流による物理的作用によって、びん容器が洗浄される。
図2に、CO2を冷媒とするヒートポンプ装置のモリエル線図を示す。図2において、α及びβはヒートポンプサイクルの例を示す。例えば、圧縮機の吐出圧力を10〜15MPaに設定することにより、90〜95℃の熱水を製造可能である。
熱水循環路43には、熱水の流れ方向上流側から順に、熱交換器44〜46が介設されている。第1洗浄槽5には、第1洗浄槽5内の苛性溶液を熱交換器44まで導出して第1洗浄槽5に戻す循環路47が設けられている。循環路47にポンプP6が介設されて、第1洗浄槽5内の苛性溶液を矢印c方向に循環させる。そして、熱交換器44で熱水循環路43を流れる熱水と第1洗浄槽5内の苛性溶液とを熱交換するように構成されている。
清水供給管26は、三方弁54を介して熱水循環路43に接続されている。循環路43にポンプP10が介設され、ポンプP10によって、熱水循環路43を循環する熱水又は清水供給管26の清水wを選択的に給湯用ヒートポンプ41に供給できる構成となっている。
次に、熱水は、熱交換器45で予熱槽4内の温水と熱交換し、該温水を加熱して、該温水の温度を50℃に保持する。ここで、熱水は65℃に降温する。
また、洗びん機Iの予冷槽8内の温水の保有熱を給湯用ヒートポンプシステムIIの蒸発器の蒸気熱源として利用するので、システム全体の熱効率を向上できる。
このようにして、本実施形態では、既設の洗びん機Iに貯湯槽を設けたCO2給湯用ヒートポンプシステムIIを容易に組み込むことができ、既設洗びん機の改造が容易である。
従来の蒸気加熱方式の蒸気燃料費;490kg÷14.2×70=2,415円/h(1)
本実施形態での蒸気消費量;349.2kg÷14.2×70=1,721円/h (2)
0.55×330=181.5円/h (3)
となる。従って、従来方式のエネルギコストは、
(1)+(3)=2597円/h (A)
となる。
28.4kwh×15円=426円/kwh (4)
となる。従って、本実施形態で消費するエネルギコストは、
(2)+(4)=2,147円/h (B)
となる。従って、(A)−(B)=450円/hが本実施形態のコスト低減額となる。
これを360日、15時間/日で稼動すると、2,430,000円/年のコスト低減額となる。
II 給湯用ヒートポンプシステム
2 キャリア
3 予洗槽
4 予熱槽
5 第1洗浄槽
6 第2洗浄槽
7 第3洗浄槽
8 予冷槽
9 すすぎ槽
11 スチーム管
12 ドレン排出管
13〜18 熱交換器
25〜27 清水供給管
41 給湯用ヒートポンプ
42 貯湯槽
43 熱水循環路
44〜46,53 熱交換器
51 ブライン循環路
b1 使用済みびん容器
b2 洗浄後のびん容器
Claims (5)
- 複数の処理槽を処理液の液温が入口側から段階的に昇温した後段階的に降温するように配置し、多数のびん容器を搬送する無端状のキャリアを該複数の処理槽を通して洗浄するようにした洗びん方法において、
CO2を冷媒としたヒートポンプ装置で圧縮機の吐出圧力及びガスクーラでの熱交換エネルギに対応した冷媒循環量を設定することにより、75〜100℃の熱水を製造し、
該熱水を各処理槽に貯留された処理液のうちまず高温側の処理液と熱交換し、次に該熱水を低温側の処理液と順々に熱交換させることにより、各処理槽の処理液を夫々設定温度に加熱するようにし、
更に前記複数の処理槽のうち最終段の洗浄槽の洗浄液とヒートポンプ装置の蒸発工程下のCO2冷媒又は蒸発工程下のCO2冷媒に蒸発潜熱を与えるブラインとを熱交換させることにより、該洗浄液の保有熱をCO2冷媒の蒸発潜熱として供給するようにしたことを特徴とする洗びん方法。 - 前記熱交換の最終工程で、前記複数の処理槽のうち洗浄槽のキャリア移動方向下流側に配置された予冷槽に貯留された予冷水と、前記熱水とを熱交換させて該熱水の温度を低下させた後、
該低温熱水をヒートポンプ装置に戻すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の洗びん方法。 - 複数の処理槽を処理液の液温が入口側から段階的に昇温した後段階的に降温するように配置し、多数のびん容器を搬送する無端状のキャリアを該複数の処理槽を通して洗浄するようにした洗びん機において、
CO2を冷媒とするヒートポンプ装置と、該ヒートポンプ装置で製造した熱水を貯留する貯湯槽と、該貯湯槽に貯留された熱水を取り出してヒートポンプ装置又は貯湯槽に戻す循環路とを備え、
該ヒートポンプ装置で圧縮機の吐出圧力及びガスクーラでの熱交換エネルギに対応した冷媒循環量を設定することにより、75〜100℃の熱水を製造すると共に、
該熱水を前記複数の処理槽に貯留された処理液のうち高温側処理液と熱交換する熱交換器を該熱水循環路の上流側に介設し、該熱水を低温側処理液と熱交換させる熱交換器を該熱交換器の下流側に順々に介設することにより、各処理槽の処理液を夫々設定温度に加熱するように構成するとともに、
前記複数の処理槽のうち最終段の洗浄槽の洗浄液とヒートポンプ装置の蒸発工程下のCO 2 冷媒又は蒸発工程下のCO 2 冷媒に蒸発潜熱を与えるブラインとを熱交換させることにより、該洗浄液の保有熱をCO 2 冷媒の蒸発潜熱として供給するように構成したことを特徴とする洗びん機。 - 前記複数の処理槽に蒸気配管を配設して、各処理槽の処理液を蒸気で加熱し、該蒸気配管の下流側端を貯湯槽に導設して、処理液加熱後の蒸気ドレンを該貯湯槽に排出するように構成したことを特徴とする請求項3に記載の洗びん機。
- 前記複数の処理槽のうち洗浄槽のキャリア移動方向下流側に予冷槽を設け、前記複数の熱交換器のうち熱水循環路の最下流側に設けられる熱交換器を、熱水と該予冷槽に貯留された予冷水とを熱交換させる熱交換器とし、
該熱交換器で冷却した低温熱水をヒートポンプ装置に戻すように構成したことを特徴とする請求項3に記載の洗びん機。
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