JP4860398B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
これらの現像装置においては、トナーカートリッジの着脱動作に連動し、トナーカートリッジ及び現像器に設けられたシャッタの開閉を行なうとともに、現像器に対するトナーカートリッジの係止(ロック)・解除を行なう技術が開示されている。
このような係止解除作業時には、負荷(引き出し力)が多く(重く)なり、ユーザの状態(性別、腕力等を含む)、画像形成装置設置状態等により、トナーカートリッジ交換取り出しが困難な場合が有り、場合によっては、カートリッジ係止解除時に掛けた力が係止解除時に急激に軽くなることによる反動や、作業時の負荷そのものにより、思わぬ怪我等に結びつく場合が有った。
図1に示すカラー複写装置1の全体構成と動作について説明する。この図に示すカラー複写装置1は、装置最上部にスキャナユニット3を配置し、プリンタ部2との間の装置胴体内に排紙部4を設けている。
スキャナユニット3は、コンタクトガラスの下方に走査手段が走行可能に配設されており、光源により照明された原稿からの反射光を、ミラー・レンズ等を介してCCDに導き、原稿画像の読み取りを行なうように構成されている。
プリンタ部2は、感光体ベルトユニット5、書き込み光学ユニット6、現像ユニット7、中間転写ユニット8、2次転写ユニット9、定着ユニット10等で構成されている。
そして、ブラック(以下、Bkという)、シアン(以下、Cという)、マゼンタ(以下、Mという)、イエロー(以下、Yという)のカラー画像を感光体ユニット5の感光体ベルト11上に順次顕像化し、これらを重ね合わせて最終的な4色フルカラー画像を形成する。
感光体ベルト11は、駆動ローラ14、1次転写対向ローラ15、張架ローラ16間に張架され、図示しない駆動モータによって回転移動を行うように構成されている。なお、繋ぎ目のある感光体ベルト11を用いる場合には、この感光体ベルト11端部の非画像形成領域に繋ぎ目マークを設け、図示しないセンサにより検出を行い、繋ぎ目を避けて画像形成を行う。
また、書き込み光学ユニット6は、カラー画像データを光信号に変換して、各色画像に対応した光書き込みを行い、感光体ベルト11に静電潜像を形成する。この書き込み光学ユニット6は、光源としての半導体レーザ、レーザ発光駆動制御部、ポリゴンミラー、反射ミラーなどで構成されている。
図示の実施の形態では、装置本体上側から順に、黒トナーを収容したBk現像器31K、イエロートナーを収容したY現像器31Y、シアントナーを収容したC現像器31C、マゼンタトナーを収容したM現像器31Mとなっている。
各現像器31K、31Y、31C、31Mは、感光体ベルト11表面の静電潜像を現像するためにトナーを表面に担持して回転する現像スリーブ32K、32Y、32C、32Mと、トナーを汲み上げて撹拌するために回転するトナーパドル33K、33Y、33C、33M等を含む現像器本体である第1現像ユニット(以下、現像器本体と称す)35K、35Y、35C、35M、及びトナーを収容するトナーカートリッジ37K、37Y、37C、37Mである第2現像ユニット(以下、トナーカートリッジと称す)の2つのユニットで構成されている。
また、上記接離機構は、図示しないモータから各現像器31K、31Y、31C、31Mに駆動を伝達するための図示しない電磁クラッチがオンになると、その駆動力で各現像器31K、31Y、31C、31Mを感光体ベルト11側(図中右側)に移動させるようになっている。
現像時には各現像器31K、31Y、31C、31Mのうち選択されたいずれか1つが移動し、感光体ベルト11に当接する。一方、電磁クラッチをオフにして駆動伝達を解除すると感光体ベルト11に当接していた現像器が感光体ベルト11から離間する方向(図中左側)に移動する。
また、上記中間転写ユニット8は、中間転写ベルト18の他、ベルトクリーニング装置、位置検出用センサなどで構成されている。中間転写ベルト18は駆動ローラ、1次転写ローラ、2次転写対向ローラ20、クリーニング対向ローラ及びテンションローラに張架されており、図示しない駆動モータにより図中反時計方向に駆動制御される。
また、カラー複写装置1の転写紙カセット26a、26b内には、転写紙が収納されており、給紙コロ27によって送出され、搬送ローラ28を介してレジストローラ29へと搬送される。
この2次転写ローラ40と上記2次転写対向ローラ20とにより転写紙と中間転写ベルト18とを一定の圧力で接触させる。2次転写ローラ40は中間転写ユニット8に設けられた図示しない位置決め部材により2次転写対向ローラ20との平行度の位置精度が保たれている。
また、2次転写ローラ40に設けた図示しない位置決めコロにより中間転写ベルト18に対する2次転写ローラ40の接触圧を一定にしている。2次転写ローラ40を中間転写ベルト18に接触させると同時に、2次転写ローラ40はトナーと逆極性の転写バイアスが印加され、中間転写ベルト18上の重ねトナー像を転写紙に一括転写する。
なお、上記各ユニットは装置から容易に脱着できるようになっている。例えば、図1において、中間転写ユニット8を外す場合には、図示しない前面カバーを開け、紙面の奥側から手前側にユニットをスライドさせることで、容易に外すことができる。
感光体ベルト11上にMトナー像形成、Cトナー像形成、Yトナー像形成、Bkトナー像形成が行われ、最終的にM、C、Y、Bkの順に中間転写ベルト18上に重ねてトナー像が形成される。このとき1次転写対向ローラ15に印加するバイアスは順次電圧を高くすることが一般的であるが、中間転写ベルト18の抵抗特性等に応じて異なる。
そして、このM静電潜像にM現像スリーブ32M上のMトナーが接触することにより、感光体ベルト11の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分、つまり露光された部分にはMトナーが吸着され、静電潜像と相似なMトナー像が形成される。そして、感光体ベルト11上に形成されたMトナー像は、1次転写位置において中間転写ベルト18に接する。
感光体ベルト11上の若干の未転写残留トナーは、感光体ベルト11の再使用に備えて感光体クリーニング装置12で清掃される。ここで回収されたトナーは回収パイプを経由して廃トナータンク17に蓄えられる。
感光体ベルト11側ではM画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、C画像データによるレーザ光による書き込みが行われ、C静電潜像が形成される。そして、先のM静電潜像の後端部が通過した後で、かつC静電潜像の先端部が到達する前にM現像器が現像位置から退避し、C現像器31Cが現像位置にセットされてC静電潜像がCトナーで現像される。
以後、C静電潜像領域の現像が続行されるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のM現像器の場合と同様にC現像器が現像位置から退避し、次のY現像器を現像位置に移動させる。このことも同様に次のBk静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、Y及びBkの画像形成工程については、それぞれの静電潜像形成、現像の動作が上述のM、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
上記画像形成動作が開始される時期に、転写紙は上記転写紙カセット26a、26bのいずれかから給送され、そしてレジストローラ29のニップで待機している。2次転写ローラ40に中間転写ベルト18上の4色重ねのトナー像先端がさしかかる時に、ちょうど転写紙の先端がこのトナー像の先端に一致するようにレジストローラ対29が駆動され、転写紙とトナー像との位置合わせが行われる。
そして、転写紙が中間転写ベルト18上のトナー像と重ねられて2次転写位置を通過する。このとき2次転写ローラ40による転写バイアスで転写紙が荷電され、トナー画像のほとんどが転写紙上に転写される。
一方、1次転写後の感光体ベルト11の表面は、感光体クリーニング装置12でクリーニングされ、除電ランプ(図示せず)で均一に除電される。また、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト18の表面は、ベルトクリーニング装置42のクリーニングブラシを接離機構で押圧することによってクリーニングされる。中間転写ベルト18からクリーングされたトナーは廃トナータンク43に蓄えられる。
上記では本発明を適用するカラー複写装置1の全体構成と動作について説明した。
図2に示すように、現像ユニット7の各現像器31M、31C、31Y、31Kは、感光体ベルト11表面の静電潜像を現像するためにトナーを表面に担持して回転する現像スリーブ32と、トナーを汲み上げて撹拌するために回転するトナーパドル33、トナー補給ローラ34及びドクタローラ36とを含む第1現像ユニット35と、トナーを収容するトナーカートリッジである第2現像ユニット37の2つのユニットで構成されている。
このように2つのユニットに分割されている理由は、現像器本体35は、第2現像ユニット37を交換して使用しても耐えうる耐久性を有しているからである。なお、トナーカートリッジ37内には2軸のアジテータ38、38が設けられている。
トナーカートリッジ37からはトナー補給口39を通して現像器本体35へとトナーが補給される。トナーカートリッジ37内に設けられたアジテータ38が回転することによりトナーを汲み上げ、各現像器本体35にトナー補給口39からトナーが補給される。
図3及び図4に示すように、現像器31には、現像器本体35の側面(トナーカートリッジ37に対向する面)にトナー補給口39(図2)が設けられている。このトナー補給口39は、作像幅のほぼ全幅に対応して設けられたもので、複数の開口39aから構成されている。なお、現像器31K、31Y、31C、31M及び現像器本体35K、35Y、35C、35Mは以下の説明では共通であるので、単に、現像器31及び現像器本体35と記載する。
トナー補給口39が設けられた現像器本体35内側面にはシャッタ装着部21が設けられ、図4に矢印で示すようにシャッタ機構44がスライド移動可能に装着される。シャッタ機構44はスライド板45と弾性部材46からなり、スライド板45の一面に弾性部材46が貼着されている。
これにより、シャッタ機構44をスライド移動させ、シャッタ側開口46a(及びスライド板45の図示されていない開口)が現像器本体35側のトナー補給口39を形成する複数の開口39aに一致することによってトナー補給口39が開かれ、両者の開口がずれることによってトナー補給口39が閉鎖される。
なお、スライド板45の奥側(図では斜め左上)端部には、後述するトナーカートリッジ側のシャッタ機構のスライド板47に設けられた突起部47bが嵌合される受け部(第1の嵌合手段)48が形成されている。
また、現像器本体35のカートリッジセット部24の底面にはガイドリブ25が、そして現像器31のケーシング上下には後述する係止部47cの最大幅となる凸部47fが嵌合・係止される孔(第2の嵌合手段)52が設けられている。
シャッタ装着部21は、図3から判るように、現像器本体35内側面に凹形状に形成されており、その凹んだ部分にシャッタ機構44が嵌め込まれ、このシャッタ機構44の上部及び下部をガイド部材22、23でガイドすることによって、シャッタ機構44がシャッタ装着部21内を矢印方向に移動可能となっている。
本実施の形態では、シャッタ機構44のスライド板45を0.5mm厚のマイラフィルムで構成し、シャッタ装着部21の凹み量(外面との段差)を0.3mmに設定している。
従って、スライド板45の厚みとシャッタ装着部21の凹みの差(本実施の形態では0.2mm)の分だけガイド部材22、23がスライド板45を抑える(シャッタ機構44を現像器本体35に対して押し付ける)ことになり、現像器本体35とシャッタ機構44間におけるシール性を向上させている。
現像器本体35のトナー補給口39を形成する開口39aに対応するように、トナーカートリッジ37の一方側の側面(トナーカートリッジ37を現像器31にセットした時の現像器本体35に対向する面)にトナー補給口39bが設けられている。
このトナー補給口39bは、現像器本体側のトナー補給口39の開口39aと同じ数設けられており、その形状及び位置も現像器本体35側のトナー補給口39の開口39aと一致するように設けられる。
上記弾性部材50には、トナー補給口39bに対応する複数の開口50aが設けられており、開口の個数・形状・位置はトナー補給口39bと一致するように設けられる。
上記スライド板47にはトナー補給口39b及び弾性部材50の開口50aに対応する複数の開口47aが設けられている。スライド板47の開口47aも、その開口の個数・形状・位置はトナー補給口39b及び弾性部材50の開口50aと一致するように設けられる。
上記固定シール51は剛体部材であり、この固定シール51はトナーカートリッジ37に固定されており、スライド板47が移動しても固定のままである。この固定シール51には、トナー補給口39b及び弾性部材50の開口50aならびにスライド板47の開口47aと個数・形状・位置が一致する複数の開口51aが設けられている。
また、スライド板47の一端(トナーカートリッジ37を現像器31に挿入した時の奥側端部)には突起部47bが形成されている。この突起部47bは、トナーカートリッジ37を現像器31にセットした時に、現像器31本体側のシャッタ機構44のスライド板45に設けられた受け部48に嵌合される。
突起部47bと反対側のスライド板47の端部には、係止部47cが形成されている。
係止部47cの端部47dは、トナーカートリッジ37の挿入方向(矢印S方向)の手前側に、開口47aが設けられた中間部よりも幅が広く形成されている係止部47cに設けられる。トナーカートリッジ37の挿入方向の後側は、係止部47cの後端部47gがトナーカートリッジ37に設けた突起37cに当接することで規制される。
スライド板47がトナーカートリッジ37に対し、最大限前側に移動した時、すなわち、突起部47bがトナーカートリッジ37から最も突出した時、スライド板47の開口47aはトナー補給口39b及び弾性部材50の開口50aならびに固定シール51の開口51aと一致せず(開口47aが他の開口とずれた状態となり)、シャッタ機構49は閉鎖状態となる。
一方、このスライド板47がトナーカートリッジ37に対し、最大限後側に移動した時、すなわち、係止部47cの後端部47hが突起37cに当接した時、スライド板47の開口47aはトナー補給口39b及び弾性部材50の開口50aならびに固定シール51の開口51aと一致し、シャッタ機構49は開放状態となる。
さらに、スライド板47の外側に固定シール51があることにより、シャッタ機構49が閉まった時にはスライド板47の開口47aと固定シール51の開口51aとがずれることにより、スライド板47の開口47aも固定シール51(の非開口部)によって塞がれ、スライド板47の開口47aに残ったトナーの落下も防止される。
従って、本実施の形態のトナーカートリッジ37は、これを現像器31本体(現像器本体35)から取り外したトナーカートリッジ単体の状態では、シャッタ機構49によりトナーカートリッジ37からのトナー落ちが厳重に防止される。
図7は本体側トナー補給口とトナーカートリッジ側トナー補給口の連通を説明するシャッタ機構の部分断面図である。図8はスライド板47の係止部47cの傾斜部47e、現像器31のケーシング上下に設けられた孔52に、係止部47cの最大幅となる凸部47fが嵌合・係止される様子を示す模式図である。図9はスライド板47の係止部47cの傾斜部47gが、弾性変形内で狭められながら係止が解除される様子を示す模式図である。
すなわち、現像器本体35側ではスライド板45の非開口部によりトナー補給口39を形成する開口39aが閉鎖されている。また、トナーカートリッジ37側ではスライド板47の非開口部によりトナー補給口39bが閉鎖されている。
図7の(b)は、シャッタ機構49のスライド板47の奥側端部に設けられた突起部47bが現像器本体35側のシャッタ機構44のスライド板45奥側端部の受け部48に嵌合した状態である。この時点では、まだ、本体側のシャッタ機構44及びトナーカートリッジ側のシャッタ機構49はともに「閉」状態である。
図7の(b)の状態から矢印S方向にさらにトナーカートリッジ37が挿入されることによって、トナーカートリッジ37側のスライド板47を介して押された現像器本体35側のスライド板45(及び弾性部材46)が前方に、すなわち、シャッタ装着部21の端面に向かって移動し、現像器本体35側のトナー補給口39が次第に開口されていく。
また、図7の(c)の状態となった時、突起部47bが現像器本体35側の受け部48に嵌合したトナーカートリッジ37側のスライド板47も、それ以上の挿入方向への移動が規制される。
そして、さらに矢印S方向にトナーカートリッジ37が挿入されることによって、トナーカートリッジ37の筐体および弾性部材50、固定シール51が前方に移動する(スライド板47の移動が規制されているため、トナーカートリッジ37に対してスライド板47が相対的に後方に移動する)。
この時、トナーカートリッジ37側各部材(トナーカートリッジ筐体、弾性部材50、スライド板47、固定シール51)の各開口(39b、50a、47a、51a:図6参照)が合致し、シャッタ機構49が開放されてトナーカートリッジ37側トナー補給口39bが開口される。また、これによって、現像器本体35側トナー補給口39の開口39aとトナーカートリッジ37側トナー補給口39bが一致して連通し、トナー補給口39が開口される。
また、トナーカートリッジ37を現像器本体35にセットする際に、まず先に本体側のシャッタ機構44が開き始め、現像器本体35側のシャッタ機構44が完全に開いた後にトナーカートリッジ37側のシャッタ機構49が開くように構成されている。これにより、トナー漏れがより確実に防止される。
図7では、各段階(a)、(b)、(c)、(d)の同一部分に同一の符号を付してあるが、それらは同一部分であることを認識するために用い、それらの説明は各段階で必要な部分についてのみ行なっている。
トナーカートリッジ37を現像器本体35から取り外す時は、現像器31のケーシング上下に設けられた孔52に挿入された凸部47fの係止力により、トナーカートリッジ37を現像器本体35から引き出す動作によって、シャッタ機構44及びシャッタ機構49のスライド板45及びスライド板47が挿入時と逆方向に移動され、シャッタ機構44及びシャッタ機構49がともに閉鎖される。
図8では、各段階(a)、(b)、(c)、(d)の同一部分に同一の符号を付してあるが、それらは同一部分であることを認識するために用い、それらの説明は各段階で必要な部分についてのみ行なっている。
さらに、トナーカートリッジ37を引き出そうとすると、図9の(a)に示すように、スライド板47の係止部47cの傾斜部47gが、現像器31のケーシングによって弾性変形内で図9の(a)の小矢印方向に狭められながら、図9の(b)、(c)、(d)によって現像器本体35の孔52との係止が解除される。
図5のトナーカートリッジ37を図3の現像器31本体にセットした状態では、トナーカートリッジ37側のシャッタ機構49によって本体側のシャッタ機構44の弾性部材46が押圧されて弾性変形し、固定シール51と弾性部材46の間に隙間を無くし、トナーカートリッジ37と現像器本体35との接合部におけるトナー漏れを防止し、現像部からのトナー落下を防止する。
また、本実施の形態においては、トナーカートリッジ37を現像器本体35から引き出すことにより、シャッタ機構44及びシャッタ機構49が自動的に閉鎖されるので、現像器本体35及びトナーカートリッジ37からのトナー漏れが防止される。
図3で示したように、トナーカートリッジ37がセットされる現像器本体35のカートリッジセット部24の底面にはガイドリブ25が設けられている。これに対応して、トナーカートリッジ37の底面には、ガイドリブ25に嵌合可能なガイド溝19が形成されている。図10に、ガイド溝19が形成されたトナーカートリッジ37の底面を示す。
これらの図3、図10及び図11に示すように、ガイドリブ25は、現像器本体35のシャッタ機構44と平行するように設けられ、シャッタ機構44からの距離が大きい遠隔部25aと、シャッタ機構44からの距離が小さい近接部25bと、両者を結ぶ中間部(斜辺部)25cとからなっている(図11の(a))。
広幅部19aと狭幅部19bは溝幅が異なっているが、シャッタ機構49と反対側において、広幅部19aと狭幅部19bの壁面(溝の壁面)は段差無く一直線に繋がっている。
そして、シャッタ機構49側で溝幅が異なるように段差を設けられ、広幅部19aと狭幅部19bが中間部(斜辺部)19cで連絡されている。ガイド溝19の両端はトナーカートリッジ外部に開放されている。
しかし、トナーカートリッジ挿入方向前側の端部では、シャッタ機構49と反対側で溝の内側に突出する顎部19dと、シャッタ機構49側で溝の外側に斜めに広がる導入部19e(後述の図12の(a))とが形成されている。ガイド溝19がガイドリブ25に嵌入できるように、ガイド溝19の各部の溝幅や長さが設定されていることは言うまでもない。
図12の(a)に示すように、トナーカートリッジ37の挿入当初は、ガイド溝19の広幅部19aがガイドリブ25の遠隔部25aに嵌り込み、また、ガイド溝19先端部のシャッタ機構と反対側に顎部19dが設けられているため、トナーカートリッジ37は現像器本体35のシャッタ機構44から遠ざけられ、トナーカートリッジ37(及びそのシャッタ機構49)が現像器本体35側のシャッタ機構44に接触しないように案内される。
トナーカートリッジ37の挿入が継続され、ガイド溝19の顎部19dがガイドリブ25の斜辺部25cに差し掛かると、顎部19dの対向する部分が導入部19eとして広げられているため、ガイド溝先端がガイドリブ25の斜辺部25cに引っ掛かることなく、斜辺部25cを通過することができる。
この時、ガイド溝先端部がガイドリブ25の斜辺部25cに案内されることによって、トナーカートリッジ37の前側(挿入方向前側)では次第にトナーカートリッジ37が現像器本体35側シャッタ機構44に近づいていく。また、その際に、トナーカートリッジ37が多少斜めに(現像器本体35に対して斜めに)なって案内される。
また、トナーカートリッジ37の先端部において、シャッタ機構49(の固定シール51)が現像器本体35側シャッタ機構44の弾性部材46に接触する。固定シール51と弾性部材46の接触はトナーカートリッジ37前方から徐々に始まるため、全体が一度に接触せず、トナーカートリッジ37の挿入時における摺動抵抗の急激な上昇を防止している。
さらに、ガイドリブ25の後端部がガイド溝19の狭幅部19bに嵌合することで、トナーカートリッジ37が本体側シャッタ機構44と平行になり、現像器本体35側シャッタ機構44の弾性部材46全体がトナーカートリッジ側シャッタ機構49(の固定シール51)に押圧されて圧縮する。そして、図12の(c)に示すように、トナーカートリッジ37が完全に現像器本体35にセットされる。
また、本体側シャッタ機構44とトナーカートリッジ側シャッタ機構49の接触、すなわち、固定シール51と弾性部材46の接触はトナーカートリッジ37の前方から徐々に始まるため、全体が一度に接触するのではなく、次第に接触面積が増加していくため、摺動抵抗が急激に上昇することがなく、この点でも操作性に優れている。
トナーカートリッジ37を現像器本体35から取り外す場合は、上記とは逆に、最初は本体側シャッタ機構44とトナーカートリッジ側シャッタ機構49が全面的に接触しているが、トナーカートリッジ37を少し引き出した時点でトナーカートリッジ前方(引き出し時の前方)から徐々にトナーカートリッジ37が現像器本体35から離間していき、ガイド溝19の顎部19dがガイドリブ25の斜辺部25cを通過するあたりでトナーカートリッジ37が現像器本体35から完全に離間する。従って、取り出し時における摺動抵抗が低減され、操作が容易である。
このため、トナーカートリッジ37の取り出し時の摺動抵抗を大幅に低減させることができる。従って、トナーカートリッジ37の取り出し時の操作性を向上させることができる。
また、現像器本体35側シャッタ機構44とトナーカートリッジ側シャッタ機構49の接触解除、すなわち、固定シール51と弾性部材46の接触解除はトナーカートリッジ37の前方(取り出し時の前方)から徐々に始まるため、全体が一度に離間するのではなく、次第に接触面積が減少していく。
このため、摺動抵抗が急激に小さくなることがなく、トナーカートリッジ37を取り落としたり、体や衣服に当ててしまうことが防止され、この点でも操作性に優れている。
この状態から、図7(d)のように両シャッタ機構44、49が完全に開放される間に、トナーカートリッジ側の開口49−1が現像器本体35側の開口44−1と並ぶ(一致する)位置まで移動する。
つまり、シャッタ閉鎖状態からシャッタ開放状態となる間に、トナーカートリッジ側シャッタ機構の1つの開口(ここでは49−1で説明している)は現像器本体35側シャッタ機構の1つの開口(ここでは44−1で説明している)を通り越すことが無いので、トナー漏れが確実に防止される。
その状態からトナー補給口39a部に移動してくるトナーカートリッジ側開口(49−1)がそのトナー補給口39a部(44−1)を通り過ぎることが無いので、トナーカートリッジ側開口(49−1)に現像器本体35側からトナーが入り込んだとしても、外部に漏れず、トナー漏れが防止される。
このため、トナー補給口39a、39bを作像幅のほぼ全幅に対応して設け、その部分にシール部材として配置した弾性部材の面積が大きい場合でも、摺動抵抗を低減させることができる。従って、トナーカートリッジ37を現像器本体35にセットする際の操作性が向上する。固定シール51を摺動性に優れた部材とするか、固定シール51の外面に摺動性に優れたコーティングを施すと好適である。
本実施の形態においては、トナー補給口39a、39bを作像幅のほぼ全幅に対応して設けたことにより、トナーカートリッジ37から供給される新品トナーは、現像器本体35の作像幅のほぼ全幅に広がって混入されるため、新品トナーと現像器本体35内のトナーが好適に混合され、画像ムラの発生や地汚れの発生を効果的に防止することができる。
図13に示すトナーカートリッジ37の側面には、斜めに傾斜した複数のトナー補給口39bが設けられている。これに対応するように、カートリッジ側面にスライド移動可能に支持されるスライド板47にも、斜めに傾斜した複数の開口部47aが形成されている。なお、ここでは、スライド板47の内側にある弾性部材及びスライド板47の外側にある固定シールは省略する。
次いで、スライド板47が、図に矢印で示すように、カートリッジ37に対して移動すると、図13の(b)に示すようにトナー補給口39bと開口部47aが合致し、シャッタ機構が開放された状態となり、トナーカートリッジ37からのトナー供給が可能となる。
なお、ここでは、シャッタ機構の開口部及びトナー補給口の形状を説明するだけであって、シャッタ機構を開閉するためのスライド板の移動方向(スライド板とカートリッジ筐体との相対移動方向)は、図の矢印の方向に限定されるものではなく、反対方向に設定することも可能である。
この場合に、現像装置は、トナーカートリッジ37の着脱動作に連動して、シャッタ機構49を自動的に開閉する開閉手段である現像器本体35に設けたガイドリブ25と連係するトナーカートリッジ37のガイド溝19と、現像器本体35に対しトナーカートリッジ37を位置決めし、係止及びこの係止を解除する係止及び係止解除手段であるスライド板47の係止部47cの、凸部47f及びこれを収容する現像器本体35の孔52を有している。
このため、上述した係止及び係止解除手段とは別に、現像器本体35からトナーカートリッジ37を取り外す際に、係止(ロック)解除を補助する係止解除補助手段を併設するのが望ましい。
図14において、スライド板47の係止部47cの一部が、図示してないトナーカートリッジのセット状態で、現像器31本体から露出するように、アーム53として延伸されている。
本実施例に係る係止解除補助手段は、作業者がカートリッジの引き抜き作業を行う、カートリッジの着脱動作側に設けられている。トナーカートリッジ取り出し時、作業者がスライド板47の係止解除(孔52から、係止部47cの凸部47fが、弾性変形により外れる)負荷に抗してカートリッジを引き抜くことが困難と感じた場合には、上下のアーム53を図中矢印方向に移動せしめることにより、係止解除が補助され、容易にカートリッジを引き出すことが可能となる。
図15に示すように、図14の変形例であるアーム53を片側だけに設けた場合においても、アーム53を図中矢印方向に移動せしめることにより、係止解除力が半減され、スライド板47の係止部47cの凸部47fが孔52から外れ、容易にカートリッジを引き出すことが可能となる。
作業者がスライド板47の係止解除(孔52から、係止部47cの凸部47fが、弾性変形により外れる)負荷に抗してトナーカートリッジ(図示せず)を引き抜くことが困難と感じた場合には、レバー54を図中矢印方向(下方)に移動させる。
この時、レバー54の下面に突出する凸部56が係止部47cの傾斜部47eを押し下げ、係止解除力が半減され、孔52から、係止部47cの凸部47fが、弾性変形により外れるので、容易にカートリッジを引き出すことが可能となる。
このように、操作移動するトナーカートリッジに対し、固定部で係止解除補助機構を動作させ、信頼性の優れた係止解除機構と、操作性の向上を考慮した現像装置を提供することができる。
なお、上述の係止解除機構は、トナーカートリッジ引き抜き時に確実にシャッタ(スライド板)を閉鎖した後トナーカートリッジを取り外すためのものであり、上記解除機構によりシャッタ(スライド板)を閉鎖が不完全なままトナーカートリッジが引き抜かれることを防止しなければならない。
また、現像器本体及びトナーカートリッジに設けるトナー補給口の数や形状また位置等も適宜変更可能である。トナーカートリッジを現像器本体の上部に着脱する構成でも良い。
トナーカートリッジの装着を案内するガイドリブの形状や大きさは任意であり、適宜設定可能である。例えば、現像器本体35側シャッタ機構からガイドリブ遠隔部間での距離や、ガイドリブ近接部及び遠隔部の長さ等は適宜変更可能である。また、ガイドリブの近接部と遠隔部を連絡する部分は、曲線状に構成しても良い。
さらに、画像形成装置各部の構成も任意である。単数の現像器を備えたモノクロ装置にも本発明を適用できることは言うまでもない。また、画像形成装置としては複写装置に限らず、プリンタやファクシミリ、あるいは複数の機能を有する複合機でも良い。
7 現像装置(現像ユニット)
19 ガイド溝
25 ガイドリブ
31 現像器
35 現像器本体
37 トナーカートリッジ
39 トナー補給口、39a 開口、39b トナー補給口
44 シャッタ機構
45 スライド板
46 弾性部材
47 スライド板、47a 開口、47b 突起部、47c 係止部、47d 係止部の端部、47e 係止部の傾斜部、47f 係止部の凸部、47g 係止部の傾斜部
49 シャッタ機構
50 弾性部材
51 固定シール
52 孔
53 係止解除補助手段(係止部の延伸されたアーム)
54 係止解除補助手段(レバー)
56 凸部
Claims (4)
- 現像装置本体と、該現像装置本体に着脱してトナー補給口からトナーを補給するトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジを前記現像器本体に着脱する時に前記トナー補給口を開閉するシャッタ部材と、を備えた現像装置において、前記現像装置本体は、前記シャッタ部材に設けた突起部を嵌合することにより前記シャッタ部材の動作を規制し、且つ前記トナーカートリッジの着脱では動作による前記シャッタ部材と前記トナーカートリッジとの相対位置の変化により前記シャッタ部材を開閉する第1の嵌合手段と、前記トナーカートリッジを前記現像器本体に対して位置決めし、当該位置決め状態にトナーカートリッジを係止し、及び該係止を解除するように前記トナーカートリッジに設けた係止及び係止解除手段を嵌合する第2の嵌合手段と、前記現像装置本体から前記トナーカートリッジを取り外す際に、係止解除を補助する係止解除補助手段とを備え、前記係止解除補助手段は、前記トナーカートリッジに設けた前記シャッタ部材と一体的に形成されていることを特徴とする現像装置。
- 前記係止解除補助手段は、前記トナーカートリッジの着脱動作側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記係止解除補助手段は、前記トナーカートリッジの前記シャッタ部材が前記トナー補給口を完全に閉鎖していない状態での動作を妨げる干渉手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の現像装置。
- 請求項1及至3のいずれか一項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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