JP4860268B2 - プリズムの製造方法、プリズム、光ピックアップ及び液晶プロジェクタ - Google Patents

プリズムの製造方法、プリズム、光ピックアップ及び液晶プロジェクタ Download PDF

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本発明は、誘電体多層膜が成膜されたプリズムを製造するプリズムの製造方法、プリズム及び光ピックアップ及び液晶プロジェクタに関するものである。
CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の情報再生・記録に用いられる光ピックアップの主要な構成部品の一つとして偏光ビームスプリッタがある。偏光ビームスプリッタは入射光の偏光方向によって透過と反射とを分ける光学特性を発揮する光学素子である。偏光ビームスプリッタは一般にガラス基板等の基板部材を材料とする立方体の形状をしたプリズムからなり、上記の光学特性を発揮する偏光分離膜が形成されている。また、プリズムにダイクロイック膜を形成し、ダイクロイックプリズムとして使用することもある。さらに、全反射膜を形成して反射ミラーとして使用することもある。
上述したように、プリズムに所定の光学特性を発揮する誘電体多層膜を形成することにより光学素子として使用することができる。誘電体多層膜が形成されたプリズムは、大量生産を行う場合は所定の製造工程を経ることにより得ることができるが、基本的には誘電体多層膜が成膜された三角柱状の基板部材と、この三角柱状のプリズムと同一形状の誘電体多層膜が成膜されていない三角柱状の基板部材とを接着剤等により接合して生成されるものである。このとき、誘電体多層膜は基板部材を材料とする三角柱状のプリズムの一面に形成されるが、誘電体多層膜の応力により基板部材に歪曲が発生するという問題がある。つまり、誘電体多層膜は誘電体単層膜を複数層積層したものからなるものであるが、誘電体単層膜は引っ張り力又は圧縮応力を有するため、複数層の誘電体単層膜の応力が基板部材に作用し、基板部材に歪曲が発生する。基板部材に歪曲が発生すると、誘電体多層膜にも歪曲が発生し、このため収差が発生する。当該収差により、光学的機能が低下するか、又は所定の光学的機能を発揮することができないという問題がある。
特に、光ピックアップにおいては、多波長のレーザ光に対応するために、偏光ビームスプリッタに形成される偏光分離膜の膜層数は極めて多くなり、上記の歪曲の問題がさらに顕著になる。つまり、近年では、波長780nmのレーザ光を使用するCDや波長650nmのレーザ光を使用するDVDだけでなく、波長405nmの青色レーザを使用する大容量光ディスクが普及しつつある。CD、DVD及び大容量光ディスクは夫々異なる波長を扱うために、3種類のレーザ光に対応するためには、別個に光ピックアップを設けるか、又は共用した光ピックアップを使用する必要がある。しかし、3種類のレーザ光に対応した光ピックアップを別個に設けると、装置全体の大型化や高価格化という問題を招来するため、全ての波長に対応した光ピックアップを用い、装置全体のコンパクト化及び低価格化を図るようになってきている。このため、光ピックアップに使用される各構成部品は、夫々3波長対応のものでなければならない。これに伴い、光ピックアップの必須構成部品である偏光ビームスプリッタも3波長対応の仕様を満足する必要があるが、3つの波長帯域で偏光方向による透過・反射特性を満足するためには、多くの膜層数が必要となる。従って、CD及びDVDだけでなく大容量光ディスクにも対応した光ピックアップの場合は、膜応力による基板部材の歪曲の問題がさらに顕著となる。
そこで、誘電体多層膜による応力を緩和する手法が例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、平板状の基板の一面に誘電体多層膜を形成し、この誘電体多層膜に起因する応力を緩和するために基板の誘電体多層膜が形成された面とは反対の面に誘電体単層膜を形成している。
特開2005−43755号公報
ところで、特許文献1では、平板状の基板部材に形成された誘電体多層膜を応力の緩和を図るものであるが、プリズムのように三角柱状の基板部材の斜面に誘電体多層膜を形成したものに適用されるものではない。つまり、平板状の基板部材は均一な厚みを有しているため、誘電体多層膜が形成されている面とは反対面に誘電体単層膜を形成することにより、応力の緩和を図ることができる。これに対し、三角柱状の基板部材の斜面に誘電体多層膜を形成した場合、その反対側は中点を境にして連続的に厚みが変化するため、厚みが不均一となり、特許文献1のように、応力を相殺するための誘電体単層膜を形成したとしても応力の緩和を図ることができない。
そこで、本発明はプリズムに作用する誘電体多層膜の応力を緩和して、高精度なプリズムを製造することを目的とする。
本発明のプリズムの製造方法は、誘電体多層膜が成膜されたプリズムを製造するプリズムの製造方法であって、大型の基板の一面に誘電体多層膜を成膜して基板母材を得る基板母材生成工程と、前記基板母材の前記誘電体多層膜が成膜されている面とは反対の面から、前記基板をジグザグ状となるように切断して、前記誘電体多層膜が一面に成膜されたロッド状で三角柱の形状であるロッド状三角柱プリズムを複数生成するロッド状三角柱プリズム生成工程と、前記ロッド状三角柱プリズムの2つの切断面を研磨する切断面研磨工程と、前記切断面研磨工程において研磨された前記ロッド状三角柱プリズムを、前記誘電体多層膜が成膜されていない前記ロッド状三角柱プリズムと同一形状をした被接合ロッド状三角柱プリズムと接合してロッド状四角柱プリズムを生成するロッド状四角柱プリズム生成工程と、前記ロッド状四角柱プリズムを長手方向とは垂直方向に等間隔に切断して前記プリズムを生成する細長短冊体プリズム切断ステップと、を有し、前記基板母材生成工程において、前記大型の基板の前記誘電体多層膜が成膜される面を、前記誘電体多層膜が作用する応力により歪曲する方向とは逆の方向の凹面又は凸面の曲面形状に形成し、前記曲面形状の曲率は、前記ロッド状三角柱プリズム生成工程において前記基板母材を切断したときに、前記プリズムの誘電体多層膜が成膜されている面を平面化するように補正する曲率であることを特徴とする。
前記大型の基板に形成される前記曲面形状の曲率は、前記ロッド状三角柱プリズム生成工程において切断されたときに、前記誘電体多層膜が成膜されている面が平面化されるような曲率であることが好ましい。
前記誘電体多層膜が成膜される面は、球面形状、シリンドリカル形状又はトロイダル形状であることが好ましい。
本発明は、極めて面精度の高いプリズムを製造することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1(a)には三角柱の形状をした三角プリズム10を示し、同図(b)には四角柱の形状をした四角プリズム20を示している。三角プリズム10として例示しているものは、断面が直角二等辺三角形の柱状のプリズムであり、四角プリズム20として例示しているものは立方体のプリズムである。三角プリズム10は三角柱の形状をしているため、3つの側面を有している。なお、ここでいう側面とは、三角柱の相互に平行な2つの面を底面としたときに、その他の3つの面が側面である。同図(a)では、3つの側面のうち、相互に直交する2つの側面に対して傾斜角45度となる斜面(以下、成膜面10Cとする)に誘電体多層膜11が形成される。一方、四角プリズム20は、内部に傾斜角45度で誘電体多層膜11が成膜されているものである。
誘電体多層膜11は採用する膜構成によって、種々の光学的機能を発揮することができる。例えば、偏光方向によって透過と反射とを分ける偏光分離膜、波長域によって透過と反射とを分けるダイクロイック膜や全ての波長域の光を反射する全反射膜等、種々の光学的機能を発揮することができる。誘電体多層膜11を成膜面10Cに成膜する手法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンアシスト法、スパッタ法等の任意の手法を採用することができる。
三角プリズム10を製造する過程について説明する。最初に、三角プリズム10と同じ形状をしたガラス部材等の基板部材12を用意し、後に誘電体多層膜11が成膜される成膜面10Cを凹面又は凸面の曲面形状に形成する。当該曲面形状としては、球面形状、シリンドリカル形状、トロイダル形状等の任意の形状を採用することができる。ここでは、シリンドリカル形状を採用したものとする。成膜面10Cを曲面形状にする方法としては、例えば球面研磨や精密プレス加工等を適用することができる。
ところで、成膜面10Cを曲面形状にする理由は、誘電体多層膜11による膜応力の変化を補正するためである。つまり、誘電体多層膜11は、誘電体単層膜が複数層積層されてなるものであるが、誘電体単層膜は引っ張り力又は圧縮応力を有しているため、誘電体多層膜11の全体としては強い応力が基板に作用する。このため、基板部材12の成膜面10Cに誘電体多層膜11を成膜すると、当該成膜面10Cが平面形状である場合は応力により歪曲することになる。そこで、予め成膜面10Cを誘電体多層膜11の応力による歪曲の方向とは逆の方向に成膜面10Cを曲面形状に形成する。このため、誘電体多層膜11を成膜したときには凹方向又は凸方向に歪曲する応力が作用するが、予め成膜面10Cを応力の方向とは逆の方向の曲面形状に形成しているため、歪曲したときには成膜面10Cが平面化するように補正される。これに伴い、誘電体多層膜11も平面化されるため、誘電体多層膜11の歪曲による収差の発生を抑制することができ、所定の光学的機能を発揮することができる。
このとき、成膜面10Cに形成される曲面形状として、球面形状、シリンドリカル形状、トロイダル形状を例示したが、研磨加工の容易性という観点からは球面形状のものが最も好ましい。つまり、球面形状のものが最も低コストに製造することができる。ただし、他の方法による研磨加工を適用することもできる。
ここで、誘電体多層膜11が成膜される基板部材12は三角プリズム10と同一形状をしているため、中点を境にして端部になるに従って連続的に肉厚が薄くなっており、端部においては肉厚がなくなることになる。従って、端部になるに従って誘電体多層膜11による応力の影響が強くなるため、成膜面10Cの端部における曲率を高くするために、シリンドリカル形状又はトロイダル形状を適用すると、曲面形状による補正機能は高くなる。但し、トロイダル形状に成膜面10Cを形成するためには、単純な研磨加工を用いてはできないため、何れの方法を採用するかは、適宜選択することができる。
そして、何れの形状の曲面形状を採用するにしても、成膜面10Cに形成する曲率は誘電体多層膜11の膜応力によって定まる。そこで、予め実験やシミュレーション等により誘電体多層膜11の応力によって歪曲する度合いを求めておき、当該歪曲度と釣り合うような曲率をもって成膜面10Cを曲面形状に形成する。これにより、バランスの取れた補正機能を十分に発揮することができる。
図2において、基板部材12を曲面形状に研磨するときには、研磨砥石18を用いて行う。三角柱の形状をした基板部材12を図2に例示される球面研磨治具17に載置し、成膜面10Cに対して球面研磨を行う。このとき、成膜面10Cに形成される曲面の曲率は、半径約100m程度の曲率をもって行う。つまり、曲面に形成するといっても、その曲率は極めて小さいものとなる。
次に、四角プリズム20を製造する方法について説明する。四角プリズム20を製造するときは、三角プリズム10と同一形状をした誘電体多層膜が成膜されていない基板部材である被接合プリズム13を用意し、成膜面10Cが接合面となるように三角プリズム10と被接合プリズム13とを接着剤等により接合する。これにより、立方体形状(キュービック状)の四角プリズム20が製造される。
なお、図1では、形状が三角柱の三角プリズム10及び形状が四角柱の四角プリズム20について説明したが、成膜面10Cを曲面形状に形成することにより誘電体多層膜11の応力を補正するものであれば、プリズムの形状は三角柱又は四角柱に限定されず、他の任意の形状について適用することができる。また、曲面形状は、理想的には誘電体多層膜11が成膜されたときに、成膜面10C及び誘電体多層膜11が完全に平面化される曲率をもって形成されることが望ましいが、完全に平面化されなくても、光学的機能の仕様が満たされるものであれば、完全に平面化されなくても、補正機能を発揮するものであればよい。
以上説明したものは三角プリズム10又は四角プリズム20を単品で生産するものである。次に、予め曲面形状に形成して平面化補正を行うものであって、四角プリズム20を大量生産する実施例について以下説明する。
以下、図3のフローチャートに従って参照して本実施例について説明する。本実施例では、上述した実施形態における図7(b)の立方体の四角プリズム25(以下、単に「プリズム25」とする)を製造することを最終目的とする。また、本実施例のプリズム25は偏光ビームスプリッタとして機能するものとする。従って、プリズム25に形成される誘電体多層膜11は、入射光の偏光方向によって透過と反射とを分ける偏光分離膜である。勿論、偏光ビームスプリッタ以外でも、ダイクロイックミラーや反射ミラー等であってもよい。
上述したように、偏光ビームスプリッタとして機能するプリズム25は、CD、DVD及び大容量光ディスクの3種類の波長のレーザ光に対応するために、偏光分離膜として機能する誘電体多層膜11は多くの膜層数を必要とする。従って、誘電体多層膜11の膜応力により大きく歪曲しようとするが、大容量光ディスクで使用される青色レーザ光は非常に波長の短いレーザ光であるため、かかるレーザ光を取り扱うために、プリズム25には極めて高い面精度が要求される。そこで、高面精度の仕様を充足するために、プリズム25の各面及び偏光分離膜として機能する誘電体多層膜11が形成されている面の全ての面を極めて高精度にする必要がある。このため、以下の製造工程により、高面精度のプリズム25を生成する。
最初に、図4(a)で示される平板状の大型のガラス部材等の基板41を用意する。当該大型の基板41は最終的なプリズム25を製造するための基礎となる部材であり、基板41を切断、研磨等を施すことにより、最終的なプリズム25を大量に生産することができる。まず、同図(b)に示されるように、基板41の一面(表面41Sとする)を凹面又は凸面の曲面形状に形成する(ステップS1)。実施形態と同様種々の曲面形状を採用することができるが、ここでは、シリンドリカル形状に形成したものについて説明する。そして、誘電体多層膜11が作用する応力としては凸方向に歪曲するものとし、従って基板41の表面41Sには凹方向の曲面形状が形成されるものとする。勿論、誘電体多層膜11の応力が凹方向に歪曲するのであれば、形成される曲面形状の方向は凸方向となる。
次に、図4(c)に示されるように、基板41の曲面形状をした表面41Sに誘電体多層膜11を成膜する(ステップS2)。本実施例では、偏光分離膜して機能する誘電体多層膜11を成膜するが、ダイクロイック膜や全反射膜等の任意の誘電体多層膜を成膜することができる。ここで、誘電体多層膜11が成膜された基板41を基板母材50とする。
基板41の表面41Sは凹方向の曲面形状に形成され、誘電体多層膜11は凸方向に歪曲する応力を作用する。従って、基板41の表面41Sは平面化に向かって補正される。但し、基板41の表面41Sに誘電体多層膜11が成膜された時点では依然として凹方向の曲面形状が維持されているものとする。つまり、基板41の表面41Sの曲面形状の曲率を誘電体多層膜11の応力による歪曲量よりも大きくすることにより、誘電体多層膜11が成膜されたとしても、曲面形状の曲率は小さくなるが、依然として凹方向の曲面形状をキープするようにしている。換言すれば、基板41の表面41Sに誘電体多層膜11を成膜した時点では、平面化する補正機能は完全には達成されていないことになり、未だ補正する余地を残していることになる。
次に、図5(a)に示されるように、貼付治具90を使用して基板母材50を固定した状態でジグザグ状の刃を有する切断治具95を用いて基板母材50の切断を行う(ステップS3)。切断治具95は基板母材50から複数のロッド状三角柱プリズム60を生成するために、切断治具95は基板母材50の厚み方向に対して夫々対称となる傾斜角を有する山型状の刃が連続して連なっているものである。切断治具95の刃の形状はロッド状三角柱プリズム60に対して対称となるような形状を有している。また、同図(a)では、刃の頂点部分が突出している構成を採用しているが、当該部分は突出していない構成を採用することもできる。切断治具95の刃の形状により、同図(b)に示すように複数の切断面C1及びC2を形成することができる。同図(b)に示したものは角度45度でジグザグ状に切断したものを例示しているが、最終的に製造されるプリズム25の形状によっては、任意の角度で切断を行うことができる。なお、基板母材50の誘電体多層膜11と貼付治具90の貼付面との間には、成膜面10Cが曲面形状であるため、厳密には若干の隙間が生じている。しかし、基板母材50が貼付治具90に固定されるときには、固着材料であるワックスWにより固着されているため、上記の若干の隙間はワックスWにより吸収することができる。
ステップS3の切断により、本来なら基板母材50は複数の部材(後述するロッド状三角柱プリズム60)に分割されるが、基板母材50は貼付治具90に貼付固定されているため、切断後においても連結された状態が維持されている。そこで、切断後ではあるが連結維持された状態の基板母材50を貼付治具90から剥離する(ステップS4)。このとき、貼付治具90から剥離を行うと、図5(c)に示されるように、三角柱状の細長のロッド状の形状をしたロッド状三角柱プリズム60が複数生成される。
なお、図5(a)では、ジグザグ状の刃を有する切断治具95を用いて一度に切断を行っているが、例えば、貼付治具90を使用して基板母材50を固定した状態で、基板母材50の厚み方向とは傾斜した方向に等間隔に切断(切断面C1)し、その後、切断面C1とは反対方向に傾斜した方向に等間隔に切断(切断面C2)するようにしてもよい。切断面C1形成する切断工程と切断面C2を形成する切断工程との2回の切断工程を行うことによっても、ロッド状三角柱プリズム60を複数生成することが出来る。
ところで、基板母材50の状態では、均一な肉厚部分により、歪曲力が抑制されている。従って、凸方向にある程度反ったところで基板母材50の肉厚部分の硬質性による抑制力と応力との均衡を保っていることになる。しかし、ステップS3の切断により、ジグザグ状の上部分(形式上、ロッド状三角柱プリズム60が複数連結されたもの)と、下部分(ロッド状三角柱プリズム60が複数連結されたものと同一形状であるが誘電体多層膜11が成膜されていないもの)とに分割され、分割された下部分は分離されることになる。このため、誘電体多層膜11の応力を抑制していた抑制力は作用しなくなる。
特に、ロッド状三角柱プリズム60は中点を境にして端部に向かうに従って連続的に肉厚が薄くなる。従って、誘電体多層膜11の応力を抑制していた基板部分の肉厚が薄くなるため、基板部分の抑制力に対して誘電体多層膜11の応力が強くなるため、ロッド状三角柱プリズム60は再び凸方向に歪曲する。但し、基板母材50を切断した直後は、未だ貼付治具90に固定されているため、歪曲力は貼付治具90により抑制されている。そこで、ロッド状三角柱プリズム60を貼付治具90から剥離したときに、貼付治具90による抑制力から解放されるため、ロッド状三角柱プリズム60の誘電体多層膜11が成膜されている面は再び凸方向に歪曲状態になる。
ここで、上述したように、基板母材50は誘電体多層膜11を成膜する前よりは曲面形状の曲率は小さくなっているが、依然として凹面の曲面形状を維持している。そこで、ロッド状三角柱プリズム60が貼付治具90から剥離されたときに、ロッド状三角柱プリズム60は基板部分の肉厚が薄くなっているため、再び凸方向に歪曲ことになる。そこで、ロッド状三角柱プリズム60が反ったときに、ロッド状三角柱プリズム60が平面形状になるような曲率で、最初の基板41の表面41Sを凹面の曲面形状に形成する。このとき、基板41に形成された曲面形状により誘電体多層膜11の応力は完全に補正されたことになる。
つまり、基板41の表面41Sに誘電体多層膜11を成膜したときに作用する1回目の歪曲のとき(ステップS2のとき)ではなく、ロッド状三角柱プリズム60を生成するときに作用する2回目の歪曲のとき(ステップS3のとき)に、ロッド状三角柱プリズム60の誘電体多層膜11が成膜されている面が平面形状になるような曲率で基板41の表面41Sを凹面の曲面形状に形成する。従って、上述した1回目の歪曲の時点では完全には補正されず、2回目の歪曲の時点で完全に補正される曲率をもって基板41の表面41Sを凹面の曲面形状に形成する。このため、ロッド状三角柱プリズム60を生成するとき(2回目の補正のとき)に誘電体多層膜11が成膜されている面が平面化するような曲率を与えるために、予め実験やシミュレーション等により当該曲率を求めておく。
そして、貼付治具90から剥離されたロッド状三角柱プリズム60を、図6(a)に示されるような研磨治具91に載置し、ロッド状三角柱プリズム60の切断面C1及びC2の2つの面を研磨する(ステップS5)。かかる研磨は極めて高い面精度を得るために行われる。後述するが、ステップS5の研磨工程を経たロッド状三角柱プリズム60を等間隔に切断することにより、最終的なプリズム25が生成される。つまり、研磨が行われた後のロッド状三角柱プリズム60の断面形状は、プリズム25の断面形状と等しいものである。従って、この時点で極めて高い面精度を有するロッド状三角柱プリズム60を生成しておく必要がある。特に、大容量光ディスクで使用される波長405nmの光を取り扱う偏光ビームスプリッタにおいては、極めて高い面精度が要求されるため、ステップS5の時点で、最終的に要求される面精度に達するまで、微細に研磨加工が施される。
ここで、ステップS5の研磨工程は、ロッド状三角柱プリズム60が最終形状に近い形のものに対して研磨が行われる。つまり、研磨が行われるときには、誘電体多層膜11による応力は全て均衡が取れており、しかも基板41の表面41Sを曲面形状にしたことにより、ロッド状三角柱プリズム60の誘電体多層膜11が成膜されている面は平面形状になっているため、かかるロッド状三角柱プリズム60は最終形状に非常に近い形を有している。そこで、最終的に上述の微調整を行う研磨加工を施すことにより、極めて高い面精度を有するロッド状三角柱プリズム60を得ることができる。
なお、ステップS5の研磨工程で行われる研磨により、若干ではあるが、ロッド状三角柱プリズム60の基板部分の肉厚が薄くなる。基板部分の肉厚が薄くなれば、誘電体多層膜11の応力を抑制する抑制力が減少するため、ロッド状三角柱プリズム60は再び歪曲状態となる。このため、ステップS3の基板母材50を切断するときに、できる限り切断面C1及びC2を研磨面P1及びP2に近い形状の切断面となるように切断し、しかもできる限りフラットな状態となるように切断を行うようにする。なお、フラットに切断を行う理由としては、切断面C1及びC2に凹凸が生じていると、研磨した後にフラットな状態となったときに、全体しての表面積が減少することになる。このとき、表面積が減少することにより、応力が作用することになるからである。
ステップS5の研磨工程を経た後に、図6(b)に示されるように、ロッド状三角柱プリズム60の研磨面P1及びP2に反射防止膜ARを成膜する(ステップS6)。そして、図7(a)に示されるように、ロッド状三角柱プリズム60と同一形状をした誘電体多層膜11が成膜されていない被接合ロッド状三角柱プリズム61とロッド状三角柱プリズム60とを、誘電体多層膜11が成膜されている面が接合面となるように、接着剤等により接合を行ってロッド状四角柱プリズム70を得る(ステップS7)。その後、ロッド状四角柱プリズム70を長手方向と垂直に等間隔に切断することにより、図7(b)に示されるように、最終的なプリズム25を得ることができる(ステップS8)。
本実施例においても、誘電体多層膜11が作用する応力の方向とは反対方向の曲面形状を形成し、誘電体多層膜11による応力を補正している。本実施例では、最終製造物であるプリズムを単品で生産するのではなく、大量生産を行うため、平板状の大型の基板に曲面形状を形成している。このとき、平板状の大型の基板の表面に誘電体多層膜を成膜したときではなく、ロッド状三角柱プリズムを生成するために切断が行われたときに初めて平面形状となるような曲率で曲面形状に形成するため、誘電体多層膜の応力の均衡が取れたときには、最終形状に近い形でロッド状三角柱プリズムを生成することができる。このため、ロッド状三角基板の研磨を最終製品に近い状態で研磨することができ、極めて高い面精度を確保することができる。
なお、本実施例では、誘電体多層膜は凸方向に歪曲ものについて説明したが、凹方向に歪曲ものについても本実施例を適用することができる。この場合は、基板41の表面41Sを凸面の曲面形状に形成する。
次に、実施例2について説明する。上述した実施例1では、ロッド状三角柱プリズム60を生成するために、基板母材50を誘電体多層膜11が成膜されている面とは反対面からジグザグ状となるように切断が行われるが、本実施例では、実施例1とは異なる方法で基板母材50からロッド状三角柱プリズム60を生成する。
図8(a)に示されるように、実施例1の大型の基板母材50を短冊状に切断する。これにより、同図(b)に示される短冊状の細長短冊基板体51を複数生成することができる(短冊状切断工程)。最終的に生成されるプリズム25が立方体のものである本実施例の場合、細長短冊基板体51は、断面が正方形の細長の形状をした基板体が生成される。そこで、細長短冊基板体51の誘電体多層膜11が成膜されている面とは反対面の2つの稜線のうち1つの稜線を切断し、その後反対の稜線を切断してロッド状三角柱プリズム60を生成する(稜線切断工程)。このとき、1回目に稜線を切断するときには、図8(c)に示されるように、傾斜角が「45度」となるように細長短冊基板体51の誘電体多層膜11が成膜されている面の一方の端部から切断を行い(切断面C1)、2回目に稜線を切断するときには、同図(d)に示されるように、傾斜角が「−45度」となるように細長短冊基板体51の誘電体多層膜11が成膜されている面の他方の端部から切断を行う(切断面C2)。これにより、ロッド状三角柱プリズム60を得ることができる。
ここで、基板母材50を短冊状に切断したとしても、実施例1のように、誘電体多層膜11の応力により細長短冊基板体51の誘電体多層膜11が成膜されている面は平面形状にならない。つまり、この時点では、細長短冊基板体51は基板母材50と同じく均一な肉厚を有しているため、誘電体多層膜11の応力により凸方向の歪曲力は抑制されている。しかし、1回目の稜線の切断により、切断された箇所は連続的に肉厚が薄くなるため、誘電体多層膜11による応力により凸方向の歪曲力が再び作用する。このため、肉厚が不均一な箇所における誘電体多層膜11が成膜されている面は応力により平面形状になる。そして、2回目の稜線の切断により、当該切断部分も連続的に肉厚が薄くなるため、誘電体多層膜11の応力により、誘電体多層膜11が成膜されている面の全体が平面形状になる。以上により、ロッド状三角柱プリズム60を生成することができる。
次に、上述した実施例1又は実施例2で生成された偏光ビームスプリッタとして機能するプリズム25を用いた光ピックアップの一例について説明する。図9において、本実施例の光ピックアップは、光源101と偏光ビームスプリッタ102とλ/4波長板103と対物レンズ104と光検出器105とを有して構成される。光源101からは、CD、DVD及び大容量光ディスクの3波長のレーザ光のうち何れか1つのレーザ光が択一的に発振される。偏光ビームスプリッタ102は上述した実施例1及び2で説明したプリズム25と同一のものであり、本実施例では、3波長に対応した偏光ビームスプリッタとして機能する。従って、偏光ビームスプリッタ102には入射光の偏光方向によって透過と反射とを分ける偏光分離膜(実施例1及び2の誘電体多層膜11と同じもの)が成膜されている。ここでは、偏光分離膜はP偏光を透過し、S偏光を反射する光学特性を発揮するものとするが、逆の光学特性を発揮するものであってもよい。λ/4波長板103は、円偏光を直線偏光に、直線偏光を円偏光に変換する光学素子であり、対物レンズ104はディスクDの所定位置に集光させるためのレンズである。
以上の光ピックアップにおいて、光源101から射出されたレーザ光(P偏光とする)は、偏光ビームスプリッタ102に入射するが、本実施例の偏光ビームスプリッタ102はP偏光を透過する光学特性を有するため、入射光はそのまま透過する。そして、λ/4波長板103で直線偏光が円偏光に変換された後に、対物レンズ104によりディスクDの所定位置に集光する。ディスクDからの反射光は、対物レンズ104からλ/4波長板103に入射し、円偏光から直線偏光に変換される。このとき、往路と復路でλ/4波長板103を合計2回透過するため、180度の位相差を生じている。従って、往路ではP偏光であったが、復路ではS偏光に変換されている。λ/4波長板103を透過したS偏光は、偏光ビームスプリッタ102に再び入射するが、S偏光は反射する光学特性を有しているため、入射光であるS偏光は反射して、光検出器105に入射する。光検出器105では、入射光を光電変換して電気信号を取得する。
このとき、上述した光ピックアップでは、波長405nmの青色レーザも使用されるため、各構成部品は当該波長域でも高精度な光学特性を有している必要がある。そこで、実施例1及び2で説明した極めて面精度が高いプリズム25を偏光ビームスプリッタとして使用すれば、波長405nmの青色レーザにも対応することができる。
次に、図10に基づいて、上述した実施例1又は2で生成されたプリズム25が偏光ビームスプリッタ及びダイクロイックプリズムとして機能する液晶プロジェクタの一例について説明する。本実施例の液晶プロジェクタは、光源201と偏光変換手段202と色合成ダイクロイックプリズム211と第1の偏光ビームスプリッタ221と第2の偏光ビームスプリッタ222と第3の偏光ビームスプリッタ223と波長板231と第1の液晶表示素子241と第2の液晶表示素子242と第3の液晶表示素子243と投影レンズ250とスクリーン260とを有して構成される。
光源201は白色光を発行する発光体と発光体からの光を反射するリフレクタとを備え、光源201から白色光が射出する。偏光変換手段202は光源201から射出した白色光を直線偏光に変換する機能を発揮し、白色光のうち緑色光(緑色の波長域の光)のみをP偏光に変換し、青色光(青色の波長域の光)及び赤色光(赤色の波長域の光)をS偏光に変換する。そして、偏光変換手段202で偏光方向が変換された白色光は、偏光方向によって透過と反射とを分ける第1の偏光ビームスプリッタ221に入射する。第1の偏光ビームスプリッタ221はP偏光を透過し、S偏光を反射する特性を有するものとし、入射光のうちP偏光である緑色光は透過し、S偏光である青色光及び赤色光は反射する。
第1の偏光ビームスプリッタ221を透過したP偏光の緑色光は第2の偏光ビームスプリッタ222に入射する。第2の偏光ビームスプリッタ222は偏光方向によって透過と反射とを分ける光学素子であり、ここでは、入射したP偏光の緑色光は、そのまま透過して第1の液晶表示素子241に入射するものとする。一方、第1の偏光ビームスプリッタ221で反射したS偏光の青色光及び赤色光は、波長板231に入射する。波長板231は入射光の偏光方向を変換する作用を発揮する光学素子であり、ここでは入射光のうち赤色光の波長域の光のみをS偏光からP偏光に変換するものとする。第3の偏光ビームスプリッタ223はP偏光を透過し、S偏光を反射する特性を有するため、P偏光である赤色光はそのまま透過して第3の液晶表示素子243に入射し、S偏光である青色光は反射して第2の液晶表示素子242に入射する。
第1、第2及び第3の液晶表示素子は反射型の液晶表示素子であり、液晶素子の信号に応じて信号光(反射光)の偏光方向の変調制御を行うものである。第1の液晶表示素子241は緑色光の信号光(緑色信号光)を、第2の液晶表示素子242は青色光の信号光(青色信号光)を、第3の液晶表示素子243は赤色光の信号光(赤色信号光)を生成するものである。第1の液晶表示素子241ではP偏光の緑色光がS偏光の緑色信号光に変換され、第2の液晶表示素子242ではS偏光の青色光がP偏光の青色信号光に変換され、第3の液晶表示素子243ではP偏光の赤色光が赤色信号光に変換される。
従って、緑色信号光はS偏光であるため、第2の偏光ビームスプリッタ222で反射し、色合成ダイクロイックプリズム211に向かう。一方、青色信号光はP偏光であるため、第3の偏光ビームスプリッタ223を透過し、赤色信号光はS偏光であるため、第3の偏光ビームスプリッタ223を反射する。従って、P偏光の青色信号光とS偏光の赤色信号光とは同一の光路を辿って、色合成ダイクロイックプリズム211に入射する。色合成ダイクロイックプリズム211は波長域によって透過と反射とを分ける光学素子であり、ここでは、緑色信号光を反射し、青色信号光及び赤色信号光を透過する特性を有するものとする。従って、色合成ダイクロイックプリズム211において、青色信号光と赤色信号光とはそのまま透過し、緑色信号光は反射することにより、全ての色の信号光は合成され、カラー画像の信号光として投影レンズ250に入射し、投影レンズ250によってスクリーン260に映像が表示される。
このとき、液晶プロジェクタの構成部品である各偏光ビームスプリッタに上述した実施例1及び2のプリズム25を用いれば、収差が良くなり、フォーカスをよくすることができる。
なお、本実施例では、反射型の液晶表示素子を用いたものを説明したが、透過型の液晶表示素子を用いた液晶プロジェクタにも使用することができ、またダイクロイックプリズム又は偏光ビームスプリッタを用いる液晶プロジェクタであれば、任意の液晶プロジェクタに適用することができる。つまり、本発明の面精度の高いプリズムをダイクロイックプリズムとして、又は偏光ビームスプリッタとして適用することにより、フォーカスの良い液晶プロジェクタを実現することができる。
三角プリズム及び四角プリズムの斜視図である。 球面研磨を行うときの説明図である。 実施例1の処理の流れを示すフローチャートである。 大型の基板から基板母材を生成するときの製造工程を示す説明図である。 基板母材からロッド状三角柱プリズムを生成するときの製造過程を示す説明図である。 ロッド状三角柱プリズムを研磨する過程を示す説明図である。 ロッド状四角柱プリズムから最終製造物であるプリズムを製造する過程を示す説明図である。 ロッド状三角柱プリズムを製造する他の実施例の説明図である。 光ピックアップの一例を示す説明図である。 液晶プロジェクタの一例を示す説明図である。
符号の説明
10 三角プリズム 10C 成膜面
11 誘電体多層膜 12 基板部材
13 被接合プリズム 20、25 四角プリズム
41 基板 41S 表面
50 基板母材 51 細長短冊基板体
60 ロッド状三角柱プリズム 61 被接合ロッド状三角柱プリズム
70 ロッド状四角柱プリズム 90 貼付治具
91 研磨治具
C1、C2 切断面
P1、P2 研磨面

Claims (3)

  1. 誘電体多層膜が成膜されたプリズムを製造するプリズムの製造方法であって、
    大型の基板の一面に誘電体多層膜を成膜して基板母材を得る基板母材生成工程と、
    前記基板母材の前記誘電体多層膜が成膜されている面とは反対の面から、前記基板をジグザグ状となるように切断して、前記誘電体多層膜が一面に成膜されたロッド状で三角柱の形状であるロッド状三角柱プリズムを複数生成するロッド状三角柱プリズム生成工程と、
    前記ロッド状三角柱プリズムの2つの切断面を研磨する切断面研磨工程と、
    前記切断面研磨工程において研磨された前記ロッド状三角柱プリズムを、前記誘電体多層膜が成膜されていない前記ロッド状三角柱プリズムと同一形状をした被接合ロッド状三角柱プリズムと接合してロッド状四角柱プリズムを生成するロッド状四角柱プリズム生成工程と、
    前記ロッド状四角柱プリズムを長手方向とは垂直方向に等間隔に切断して前記プリズムを生成する細長短冊体プリズム切断ステップと、を有し、
    前記基板母材生成工程において、前記大型の基板の前記誘電体多層膜が成膜される面を、前記誘電体多層膜が作用する応力により歪曲する方向とは逆の方向の凹面又は凸面の曲面形状に形成し、
    前記曲面形状の曲率は、前記ロッド状三角柱プリズム生成工程において前記基板母材を切断したときに、前記プリズムの誘電体多層膜が成膜されている面を平面化するように補正する曲率であることを特徴とするプリズムの製造方法。
  2. 前記大型の基板に形成される前記曲面形状の曲率は、前記ロッド状三角柱プリズム生成工程において切断されたときに、前記誘電体多層膜が成膜されている面が平面化されるような曲率であることを特徴とする請求項1記載のプリズムの製造方法。
  3. 前記誘電体多層膜が成膜される面は、球面形状、シリンドリカル形状又はトロイダル形状であることを特徴とする請求項1または2記載のプリズムの製造方法。
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