JP4859852B2 - 系統安定化方法及び系統安定化装置 - Google Patents

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本発明は、系統安定化方法及び系統安定化装置に係る発明であって、特に、単独分離系統が発生した場合に系統の安定化を図る系統安定化方法及び系統安定化装置に関するものである。
従来の系統安定化装置は、例えば特許文献1のように、周波数,電圧の変動範囲と運用許容値から制御の要否を判断して、制御の必要があると判断されれば発電機または負荷の遮断、あるいは調相制御を行い周波数及び電圧を制御する。
また、従来の系統安定化装置は、例えば特許文献2のように、系統分離事故発生後の単独分離系統における需給アンバランス率と周波数偏差の特性により、過渡的なピーク周波数,ボトム周波数及び仕上がり周波数を求めて、その周波数値から発電機制御量と負荷制御量を決定することで、周波数を維持する。
特開平07−241035号公報 特許第3476630号公報
従来の系統安定化装置は、特許文献1,2のように構成され、あらかじめ目標となる仕上がり周波数や各母線の仕上がり電圧を指定することにより、それに見合う発電機遮断量や負荷制御量を求めたり、あらかじめ同定された需給アンバランス率と周波数の静的特性を利用して発電機遮断量や負荷制御量の総量を求めたりしている。そのため、従来の系統安定化装置は、制御量を最小とする目的のもと、制御実施により変化する系統の無効電力分布に起因した電圧変動及び変化する有効電力量に起因した周波数変動の相互影響の同時考慮がされていないので、周波数や電圧を運用許容値内で制御量の最小化を実現するための各母線の制御量を精度良く決定することができないという問題点があった。
つまり、従来の系統安定化装置は、適切な周波数維持を目的に有効電力にのみ着目した制御を実施すると系統を流れる潮流値が変化して、それに応じて送電線の無効電力ロスが変化するため負荷ノードにおける電圧が変化する。また、従来の系統安定化装置は、負荷の電圧依存性により電圧の変化によって見かけの負荷量が変化するため、結局、目的とする周波数からのずれが発生する。また、従来の系統安定化装置は、適切な電圧維持を目的に無効電力にのみ着目した制御を実施すると負荷の電圧依存性により見掛けの負荷量が変化して、それに応じて周波数が変化する。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、周波数変化、各母線における負荷の周波数・電圧依存性、系統潮流方程式による各母線の電圧分布を同時に考慮して、周波数や電圧といった電気量を運用許容値内に収めて最小の制御量を精度良く決定する系統安定化方法及び系統安定化装置を提供することを目的とする。
本発明に係る解決手段は、制御対象の電力系統に単独分離系統が発生した場合に、単独分離系統を安定化する系統安定化方法であって、単独分離系統の発生前に、電力系統の本系統と単独分離系統との間に流れる連系線潮流と、母線電圧と、負荷量と、発電機出力と、周波数とを少なくとも含む系統情報を計測する系統情報計測ステップと、単独分離系統の周波数変動をモデル化する周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルに対して、系統情報計測ステップで計測した系統情報に基づき、系統制御量演算モデルの演算パラメータを設定する系統モデル設定ステップと、演算パラメータを設定した系統制御量演算モデルに対して、所定の条件を適用して制御量を演算する安定化制御量演算モデルを作成する安定化制御量演算モデル作成ステップと、安定化制御量演算モデルに基づいて、制御量の最小値を算出する制御量演算ステップと、制御量演算ステップにより算出した制御量を、所定の条件毎に制御テーブルに登録する登録ステップと、単独分離系統が発生した場合に、制御テーブルから対応する所定の条件の制御量を呼び出し、当該制御量を指示する制御信号を制御対象となる機器に送出する制御実施ステップとを備え、制御量演算ステップで演算する制御量は、負荷制御量と調相制御量との総和である。
本発明に記載の系統安定化方法は、想定事故ケースに対して、安定化制御量演算モデルを使用して互いに影響を有する発電機制御量、負荷制御量、調相制御量の各母線の制御量を同時に算出することが可能であるので、周波数や電圧といった電気量を運用許容値内に収めて最小の負荷制御量の精度の高い算出が可能である。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る系統安定化方法では、1つ以上の事故ケースを想定し、単独分離系統の発生前に、電力系統の本系統と単独分離系統の間に流れる連系線潮流と、母線電圧と、負荷量と、発電機出力と、周波数とを少なくとも含む系統情報を計測する。そして、本実施の形態に係る系統安定化方法では、単独分離系統の周波数変動をモデル化する周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルに対して、系統情報に基づき演算パラメータを設定し、所定の条件を適用して制御量を演算する安定化制御量演算モデルを作成する。
事故時の単独分離系統発生時には、単独分離系統内の周波数は、図4のような変動を示す。ただし、図4に示す変動は、単独分離系統内が発電機出力過剰の場合である。このとき、周波数は過渡的にピーク値に至り、その後ガバナ(調速機)の時定数により事故前の周波数値に比べて上昇した仕上がり値に収束する。本実施の形態に係る系統安定化方法では、図4に示すような周波数の変化を系統制御量演算モデルに含まれる周波数変動モデルとしてモデル化している。本実施の形態に係る周波数変動モデルは、数1〜数5の時間刻み毎の各量の関係を表す状態方程式である。本実施の形態に係る周波数変動モデルは、時刻0から各要素を順に計算することにより各時刻における周波数を求めることができる漸化式となる。なお、数1〜数5中のeは自然対数を表す。
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なお、数1〜数5において、τは時間刻み、Tは時定数、kは時刻を表すインデックス(ある時刻tはt=kτと表す)、fkはある時刻ステップkにおける周波数、Δfkはある時刻ステップkにおける周波数偏差、f0は基準周波数をそれぞれ示す。また、Mは発電機の慣性定数、ΔEkはある時刻ステップkにおける慣性エネルギー偏差、ΔPm,kはある時刻ステップkにおける発電機の機械的入力偏差、PG0は発電機の初期出力、PGCは発電機制限(遮断)量、PL0,lはノードlにおける初期負荷量(有効分)、PLC,lは単独分離系統内のノードlにおける負荷制限(遮断)量をそれぞれ示す。また、KGは発電機の周波数特性係数、KLは負荷の周波数特性係数、αPは負荷電圧静特性係数(有効分)、Ploss0は系統有効電力ロスの初期値、ΔPe,kはある時刻ステップkにおける発電機の電気的出力偏差をそれぞれ示す。
数1は、発電機の慣性エネルギーの変化量と連続する時刻ステップ間の周波数変化の関係について記述したモデルである。数2は、基準周波数からの周波数偏差の定義式である。数3は、ルート断事故発生時の発電機の機械的入力変化であるガバナを考慮した一次遅れの現象として模擬している。数4は、需給バランスの不平衡分と、発電機の機械的入力変化及び負荷の変化との偏差が発電機の慣性エネルギー変化量に等しいことを表している。数5は、運動方程式に基づく中心差分により発電機の機械的入力を電気的出力に変換している。
これらの数1〜数5の中には、本実施の形態に係る系統安定化方法で実施する制御量を表す変数である、PGC及びPLC,lが含まれており、制御実施効果を周波数変動に反映することができる。
次に、本実施の形態に係る潮流計算モデルは数6〜数9の式で与えられる。本実施の形態に係る潮流計算モデルは、電力事業者が電力系統における各ノードの電圧分布を決定するときに従来から一般に使用している計算モデルである。各時刻ステップにおいて数7〜数9を1セットとして与える。
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なお、数式中のVl,kの上に「・」が付されている文字は、以下の文章中ではドットVl,kと、Ylmの上に「・」が付されている文字は、以下の文章中ではドットYlmとそれぞれ表記する。ドットVl,kはある時刻ステップkにおけるノードlの電圧ベクトル、Vl,kは電圧ベクトルの大きさ、θl,kは電圧ベクトルの位相、ドットYlmはノードlとノードmとの間のアドミタンス行列、Glmはノードlとノードmとの間のコンダクタンス分、Blmはノードlとノードmのサセプタンス分をそれぞれ表している。
数6は、ある時刻ステップkにおけるノードlの電圧ドットVl,kの極座標表示である。数6のように表した場合、潮流方程式は数7のように書ける。ただし、複素数ドットA(数式中ではAの上に「・」を付して表記する)をドットA=a+jbの形式で表現するものとする。
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なお、Pe,kはある時刻ステップkにおける発電機の電気的有効電力出力(Pe,0を発電機の電気的出力初期値とするとPe,k=Pe,0+ΔPe,kである)、PL,l,kはある時刻ステップkにおけるノードlの負荷の有効電力、QL,l,kはある時刻ステップkにおけるノードlの負荷の無効電力、Qe,kはある時刻ステップkにおける発電機の無効電力出力、QC,l,0は投入調相設備による初期無効電力量、ΔQC,lは調相制御による無効電力量偏差をそれぞれ示している。
数7において、Re{ドットA}は複素数ドットAの実部を、Im{ドットA}は複素数ドットAの虚部をそれぞれ表す。数7には調相制御量を表す変数が含まれており、調相制御の実施効果を系統の各ノード電圧分布に反映させることができる。また、数7に表れる負荷の有効電力及び負荷の無効電力は電圧静特性と周波数特性を考慮した数8及び数9に示すモデルを与える。ここで実際に負荷制御の実施を考えると、有効負荷分と無効負荷分の分離は難しいため有効負荷に対する負荷制御を実施すると、初期有効負荷分と初期無効負荷分の比率で無効負荷分も制御されるものとして扱う。
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なお、QL0,lはノードlにおける初期負荷量(無効分)、KLQは負荷の周波数特性係数(無効分)、αQは負荷電圧静特性係数(無効分)をそれぞれ表す。
上記の周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルから安定化するための制御量(以下、安定化制御量ともいう)を算出するため、系統情報に基づき演算パラメータを設定し、所定の条件(例えば想定事故ケースや発電機制御パターン)を適用して安定化制御量演算モデルを構築する。安定化制御量演算モデルは、上記の系統制御量演算モデルを使用して、以下の数10ように一般的な最適化問題として定式化できる。
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目的関数fは最適化の対象となる単一の目的関数であり、制御目的に合わせて評価関数を設計する。例えば、負荷制御量の最小化を目的とすれば負荷制御量の二乗和を与える。制御変数uはあらかじめ決められた時刻t’に実行される制御量を表す変数である。状態変数xは制御変数及び制約式の設定により従属的に決まる各時刻における変数を表す。ここでは、各ノードの電圧値や発電機出力等となる。制約条件gは制御変数u及び状態変数xからなる等式形式で記述される考慮条件を表す。ここでは各時刻における周波数変動モデルと潮流計算モデルになる。制約条件hは不等式形式で記述される考慮条件を表す。ここでは、制御変数u及び状態変数xの各時刻における上下限値となる。例えば、各ノードの電圧値は運用上下限値の範囲内であることや、周波数の仕上がり値は周波数仕上がり上下限値の範囲内であること等を指定する。また、制御変数の上下限値には各制御量の残余の制御可能量を反映して設定することができる。
数10にしたがって具体的な安定化制御量演算モデルの定式化を数11〜数14に示す。なお、数11〜数14では、目的関数が負荷制御量の二乗和として、その最小化を目的とする。演算時間はt=0〜TEND(k=0,・・・,KEND+1である。ここでTEND=τ・(KEND+1)とする。)である。制御変数はPLC,l,ΔQC,lである。これらの各安定化制御を同時刻(t’=τ・k’)に実施するものとする。もちろん異なる時刻に実施しても演算モデルは一般性を失わない。発電機制御量PGCについては遮断機による発電機単位での分離となり離散的な性質が強いため、遮断台数単位の発電機出力の制御量をパラメータとして与える。また、発電機制御に伴って慣性定数も変化するため、発電機制御実施後の慣性定数M’も新たなパラメータとして与える。
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なお、数式中のxの下に「−」が付されている文字は、以下の文章中ではアンダバーxと表記し、変数xの下限値を表す。また、数式中のxの上に「−」が付されている文字は、以下の文章中ではバーxと表記し、変数xの上限値を表す。各変数の上下限値は、制御仕上がり値や仕上がりまでの運用許容値、または現在値からの残余の制御可能量を考慮して設定する。また負荷がないノードや調相設備を持たないノードについては上下限値を0に設定する。
事故発生前の計測した系統情報を参照して初期値として、f0,PG0,Pe,0,Ploss0,PL0,l,Qe,0,QC,l,0,Vl0,ΔE0(=0),ΔPe,0(=0)を与える。演算用パラメータとして、τ,T,KEND,PGC,M,M’,KG,KL,KLQ,αP,αQ,ドットY 及び各変数の上下限値を与える。
本実施の形態に係る系統安定化方法では、上記の安定化制御量演算モデルを用いることで、相互に影響しあう発電機制御量、負荷制御量、調相制御量を考慮して各母線の安定化制御量を同時に決定することができる。また、本実施の形態に係る系統安定化方法では、各時刻の状態変数に対して許容される値の範囲を設定することができるため、最終時刻における仕上がり値と事故発生後から仕上がり時刻までの間の過程において守るべき運用許容値等を設定し、両者を満足する安定化制御量を求めることができる。なお、各制御量に対する演算結果である制御量の結果が「0」と算出された場合には、当該制御は不要と判断される。
図1は、本実施の形態に係る系統安定化装置の外部機能構成図である。図1には、電力系統の本系統側の母線1と、事故発生後に単独分離系統となり制御対象となる負荷母線2と、事故発生後に単独分離系統となり制御対象となる発電機母線3と、送電線4,5とが図示されている。さらに、図1には、事故発生後に単独分離系統となり制御対象となる負荷6A〜6Cと、事故発生後に単独分離系統となり制御対象となる調相設備(ガバナ)7と、事故発生後に単独分離系統となり制御対象となる発電機8A〜8Cと、遮断機9A〜9Hとが図示されている。さらに、図1には、送電線潮流を計測するためのセンサである電流変成器10Aと、負荷6A〜6Cの潮流等を計測するためのセンサである負荷用電流変成器10B〜10Dと、発電機出力等を計測するためのセンサである電流変成器10E〜10Gとが図示されている。さらに、図1には、母線電圧を取り込むための計器用変圧器11A,11Bと、遮断機情報や電流・電圧を取り込むための入力ケーブル12A〜12Gと、電源制限、負荷制限及び調相制御に対する指令信号を出すための出力ケーブル13A〜13C、中央給電指令所から給電情報や系統情報を伝達するための通信路14,15とが図示されている。さらに、図1には、送電線4や母線1、2の事故によって本系統から切り離され単独分離系統になった場合に、単独分離系統内の発電機8A〜8C,負荷6A〜6Cを遮断制御及び調相設備7を制御することによって、単独分離系統内の周波数及び電圧を適切な範囲に維持するための系統安定化装置16が図示されている。
図5は、本実施の形態に係る系統安定化装置16の内部機能構成を示した図である。系統安定化装置16は、センサ入力部1002が、図1で図示した電流変成器10E〜10Gにより安定化制御量の演算に必要なデータを入力ケーブル12A〜12G、通信路14,15を介して受け付け、データ格納部1001に格納する。そして、系統安定化装置16は、データ設定部1003が、データ格納部1001より上記の安定化制御量演算モデルに必要なデータを取り出して設定し、制御量演算処理部1004が安定化制御演算モデルに基づいて安定化制御量を最適化演算する。さらに、系統安定化装置16は、結果処理部1007が制御量演算処理部1004の演算結果を想定事故ケースとをセットにしてデータ格納部1001へ保存するし、制御信号出力部1005がデータ格納部1001から発生事故ケースと一致する想定事故ケースの安定化制御量を読み出して出力ケーブル13A〜13Cを介して制御信号として送出する。また、系統安定化装置16は、表示部1006が演算結果を画面上に表示し、データ格納部1001が、上述したようにデータ設定部1003によって設定された種々の設定データと、制御量演算処理部1004による演算結果と、制御信号出力部1005による制御信号とを少なくとも格納している。
なお、表示部1006は、装置操作者が必要に応じて結果表示による確認を行うものであり、マウス、キーボードやディスプレイ等の装置により実現する。センサ入力部1002、データ設定部1003、制御量演算処理部1004、制御信号出力部1005、結果処理部1007はコンピュータの記録媒体に記憶させて保存、または伝送媒体を介して読み込み保存することによりコンピュータの内部処理として実現することができる。データ格納部1001は、データベース上に実現し、センサ入力部1002、制御量演算処理部1004、制御信号出力部1005、表示部1006及び結果処理部1007の必要なデータを保存し、且つ当該保存したデータを読み出すことが可能である。
図1に示した構成において、例えば、送電線4にて事故が発生してルート断に至る場合、遮断機9Aと遮断機9Bとが作動し、結果的に母線1と母線2とが分離する状態となる。このとき、母線2以下の系統を単独分離系統と呼ぶ。系統安定化装置16は、遮断機9Aと遮断機9Bとの情報を入力ケーブル12Aと12Bを介して受け取ることにより、単独分離系統になったことを認識する。そして、系統安定化装置16は単独分離系統内の需給アンバランスを解消するように各安定化制御(負荷制御,発電機制御,調相制御)を実施する。
図2と図3とは、系統安定化装置16において実行される安定化制御方法のフローチャートである。特に、図2は、一定周期で繰り返し行われる安定化制御量演算の手順を示し、図3は、想定事故ケース発生の有無による安定化制御装置16の制御実施手順を示している。系統安定化装置16は、事故の発生に伴い、想定事故ケース発生の有無を認識し、そのときの最新制御テーブルを参照して発生事故ケースに対する安定化制御量を選択して安定化制御を実施する。想定事故ケースの発生が検出されないとき、系統安定化装置16は、一定周期でそのときの系統情報に基づいてすべての想定事故ケースに対してあらかじめ安定化制御量を演算により求めて、想定事故ケース毎に制御テーブルに登録する動作を繰り返している。
まず、図2のフローチャートにしたがって、具体的な安定化制御量設定方法について説明する。なお、図2に示すフローチャートは、一回の安定化制御量を設定する手順を示すものであり、系統安定化装置16は、想定事故ケースの発生が検出されないとき一定周期で当該フローを繰り返す。
STEP1では、安定化制御量演算のために必要な系統情報を計測して収集する。事故前の系統状態において、想定事故ケースにより単独分離系統となる対象系統に含まれる発電機の有効出力と無効出力、負荷の有効電力と無効電力、送電線潮流値、各母線の電圧値、周波数値を入力ケーブル12C〜12G、通信路14,15を介してセンサ入力部1002が取得し、データ格納部1001へ保存する。
STEP2では、データ設定部1003がSTEP1で取得した系統情報に基づく値やその他の必要情報をデータ格納部1001から取得して、当該情報に基づいて系統制御量演算モデルに必要な初期値と演算パラメータを設定する。具体的に、初期値としてf0,PG0,Pe,0,Ploss0,PL0,l,Qe,0,QC,l,0,Vl0,ΔE0(=0),ΔPe,0(=0)を設定する。また、演算パラメータとして、τ,T,KEND,PGC,M,M’,KG,KL,KLQ,αP,αQ,ドットY 及び各変数の上下限値を設定する。
STEP3は、系統安定化装置16の対象となるすべての想定事故ケースに対して安定化制御量を求めたかどうかを判定する。すべての想定事故ケースに対して安定化制御量を求めていれば演算を終了する。未演算の想定事故ケースが存在するならば、STEP4へ遷移する。
STEP4では、未演算の想定事故ケースの中から1つケースを選択し、STEP5へ遷移する。
STEP5では、系統安定化装置16で取り得るすべての発電機制御パターンに対して安定化制御量を求めたか否かを判定する。ここで、発電機制御パターンとは、遮断機9A,9Bによる台数単位で制御パターン化したものであり、データ設定部1003がパターンにより遮断制御される発電機出力合計値をPGC、遮断制御実施後の系統に接続している発電機の慣性定数をM’として設定する。
具体的に、図1を使って発電機制御パターンを説明する。図1において、例えば、発電機8A〜8Cは同じ性能を持つ発電機であり、各発電機の初期出力値をP1、慣性定数をM1とする。このとき単独分離系統発生後の発電機制御パターンは、以下の3通り考えられる。発電機制御パターン1(遮断台数0):PGC=0,M’=3M1(=M)、発電機制御パターン2(発電機8Aを遮断制御、遮断台数1):PGC=P1,M’=2M1、発電機制御パターン3(発電機8A,8Bを遮断制御、遮断台数2):PGC=2P1,M’=M1
すべての発電機制御パターンについて演算済みであればSTEP9へ遷移する。未演算の発電機制御パターンが存在する場合は、STEP6へ遷移する。
STEP6では、発電機制御パターンのうち安定化制御量の演算を完了していない未演算の発電機制御パターンを1つ選択し、STEP7へ遷移する。
STEP7では、データ設定部1003が選択した所定の条件である想定事故ケースと発電機制御パターンに対して、系統制御量演算モデルより各母線の負荷制御量の二乗和を最小化するための安定化制御量を演算するための安定化制御量演算モデルを作成する。ここでは、数11〜数14に示す定式化された安定化制御量演算モデルを安定して解くために、各電圧Vl,kをVl,k=Vl0+ΔVl,kとして各ノードの初期電圧(Vl0)からの偏差(ΔVl,k)で表して、制約式を展開してすべての制約式の次元を二次以下として取り扱う。
STEP8では、制御量演算処理部1004がSTEP7で作成した安定化制御量演算モデルを、例えば目的関数と制約式とが共に二次以下である問題に対する一般的な非線形計画手法である内点法アルゴリズム(詳細については、例えば小島政和他著「内点法」(朝倉書店)に記載されている)を使用して求解することができる。求められた解は、選択した想定事故ケースと発電機制御パターンに対して時刻t’に安定化制御を実行する場合の各母線の負荷制御量の二乗和を最小とする負荷制御量と調相制御量(制御変数PLC,l,ΔQC,l)の解である。
STEP9では、制御量演算処理部1004が選択したある1つの想定事故ケースに対して算出した複数の発電機制御パターンの安定化制御量のうち目的関数(各母線の負荷制御量の二乗和)が最も小さくなる発電機制御パターン及びそのときの制御量を選択して決定する。
STEP10では、結果処理部1007が選択したある1つの想定事故ケースに対してSTEP9で決定した発電機制御パターンとその制御量をセットにしてデータ格納部1001にある制御テーブルに書き込み登録する。
上記STEP1〜STEP10までを一連の処理を図2では処理20とする。処理20までを事故発生前の通常状態において一定周期で、例えば1分などの周期で繰り返し、前周期における結果をクリアして常に最新の系統状態に合わせて想定事故ケースに対する発電機制御パターンとその制御量を更新しておく。事故発生後は通常状態に復帰後に速やかに処理20を行い、制御テーブルの更新を繰り返しする処理に復帰する。
次に、図3に示すフローチャートにしたがって、想定事故ケース発生の有無に応じた系統安定化装置16の具体的な動作方法について説明する。図3に示すフローチャートは、想定事故ケースが一度発生するまでを対象にしている。なお、一度想定事故ケースが発生した後に、単独分離系統発生状態から通常状態への復帰は、図3に示すSTARTから処理を再開することになる。
いま、送電線4で発生し遮断機9Aと遮断機9Bにより母線2以下の部分系統が本系統側の母線1から切り離されて単独分離系統が発生するケースを想定事故ケースとする。なお、想定事故ケースは当該ケースを含む複数のケースから構成されているものとする。STEP1001では、系統安定化装置16がセンサ入力部1002から遮断機9A,9Bの動作情報を入力ケーブル12A,12Bを介して受け取り、ルート断事故が発生し単独分離系統となったことを認識する。想定事故ケースが発生したことを認識すればSTEP104へ遷移する。一方、想定事故ケースの発生がなければSTEP103へ遷移する。
想定事故ケースの発生がない場合、STEP103では処理20の前回処理後からの経過時間が演算周期以上経過していないか否かを判断し、当該演算周期経過まで待機する。当該演算周期を経過した場合にはSTEP102へ遷移して処理20を実行し、すべての想定事故ケースに対して発電機制御パターン及びそのときの制御量のセットを最新の系統状態に合わせて更新し、再びSTEP101へ遷移する。
STEP104では、想定事故ケースの発生の認識を受けて制御信号出力部1005がデータ格納部1001の制御テーブルから、発生した事故に一致する想定事故ケースを求めて、当該ケースの発電機制御パターンとそのときの制御量を読み込む。
系統安定化装置16は、読み込んだ発電機制御パターンとそのときの制御量にしたがって安定化制御を実施する。具体的に、発電機制御について制御信号出力部1005は、発電機制御パターンに基づいて出力ケーブル13Cを介して発電機遮断信号を送出して、時刻t’に遮断機9F〜9Hを制御する。負荷制御は、同様に制御信号出力部1005が負荷制御量に基づいて出力ケーブル13Aを介して負荷遮断信号を送出して、9C〜9Eを時刻t’に制御する。調相制御については、同様に制御信号出力部1005が調相制御量に基づいて出力ケーブル13Bを介して調相制御信号を送出して、時刻t’に調相設備7を制御する。なお、これらの安定化制御については当該制御量が0の場合には制御不要と判断して制御信号を送出することはない。
以上のように、本実施の形態に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、上記のように構成することで、単独分離系統を生じさせるような想定事故ケースについて、発電機制御をパラメータ化して負荷制御量及び調相制御量の算出を数11〜数14のような安定化制御量演算モデルにより定義して、一回の演算で算出できるようにしたので、各制御手段実施による相互影響が大きい系統においても負荷制御量を最小化することが可能であり、精度の高い制御量の算出を効率的に行うことができる効果がある。
また、本実施の形態に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、事故発生から制御仕上がり時点までの間において、周波数や電圧が一時的に運用許容値を満足しない状態になることを回避し、且つ仕上がり値の運用許容値を満足する制御量の算出が可能である効果も有している。
(実施の形態2)
実施の形態1に記載した図2のフローチャートでは、具体的な安定化制御量設定方法においてSTEP7で安定化制御量演算モデルを作成し、各母線の負荷制御量の二乗和を最小化するために数11のように目的関数を設定した。
しかし、本発明に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、数11に示す目的関数に限定されず、本実施の形態では各母線の調相制御量の二乗和を最小化するためのモデルとして安定化制御量を同様に求める。すなわち、数11に示す目的関数を、数15に示す目的関数に変更する。
Figure 0004859852
以上のように、本発明に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、数15のような目的関数とすることで、単独分離系統を生じさせるような想定事故ケースについて、発電機制御をパラメータ化して負荷制御量及び調相制御量の算出を数式11〜数15のような安定化制御量演算モデルにより定義して、一回の演算で算出できるようになり、各制御手段実施による相互影響が大きい系統においても調相制御量を最小化することが可能で、且つ精度の高い制御量の算出を効率的に行うことができる効果がある。
(実施の形態3)
実施の形態1に記載した図2のフローチャートでは、具体的な安定化制御量設定方法においてSTEP7で安定化制御量演算モデルを作成し、各母線の負荷制御量の二乗和を最小化するために数11のように目的関数を設定した。
しかし、本発明に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、数11に示す目的関数に限定されず、本実施の形態では負荷制御量と調相制御量の二乗の総和を最小化するためのモデルとして安定化制御量を同様に求める。すなわち、数11に示す目的関数を、数16に示す目的関数に変更する。
Figure 0004859852
ここで、w1,w2は重み付け係数(≧0)である。w1=0の場合は、実施の形態2と同じになり、w2=0の場合は実施の形態1と同じになる。
以上のように、本発明に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、数16のような目的関数とすることで、単独分離系統を生じさせるような想定事故ケースについて、発電機制御をパラメータ化して負荷制御量及び調相制御量の算出を数式11〜数14,数16のような安定化制御量演算モデルにより定義して、一回の演算で算出できるようになり、各制御手段実施による相互影響が大きい系統においても負荷制御量と調相制御量の総和を最小化することが可能で、且つ精度の高い制御量の算出を効率的に行うことができる効果がある。
(実施の形態4)
実施の形態1に記載した図2のフローチャートでは、具体的な安定化制御量設定方法においてSTEP7で安定化制御量演算モデルを作成し、各母線の負荷制御量の二乗和を最小化するために数11のように目的関数を設定した。
しかし、本発明に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、数11に示す目的関数に限定されず、本実施の形態では仕上がり時の電圧と初期電圧の偏差を最小化するためのモデルとして安定化制御量を同様に求める。すなわち、数11に示す目的関数を、数17に示す目的関数に変更する。
Figure 0004859852
以上のように、本発明に係る系統安定化装置16及び系統安定化方法では、数16のような目的関数とすることで、単独分離系統を生じさせるような想定事故ケースについて、発電機制御をパラメータ化して負荷制御量及び調相制御量の算出を数式11〜数14,数17のような安定化制御量演算モデルにより定義して、一回の演算で算出できるようになり、各制御手段実施による相互影響が大きい系統においても仕上がり電圧と初期電圧の偏差を最小化することが可能で、且つ精度の高い制御量の算出を効率的に行うことができる効果がある。
本発明の実施の形態1に係る系統安定化装置の外部機能構成図である。 本発明の実施の形態1に係る系統安定化方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る系統安定化方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る想定事故ケースを説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る系統安定化装置のブロック図である。
符号の説明
1〜3 母線、4,5 送電線、6A〜6C 負荷、7 調相設備、8A〜8C 発電機、9A〜9H 遮断機、10A〜10G 変成器、11A,11B 計器用変圧器、12A〜12G 入力ケーブル、13A〜13C 出力ケーブル、14,15 通信路、16 系統安定化装置、1001 データ格納部、1002 センサ入力部、1003 データ設定部、1004 制御量演算処理部、1005 制御信号出力部、1006 表示部、1007 結果処理部。

Claims (4)

  1. 制御対象の電力系統に単独分離系統が発生した場合に、前記単独分離系統を安定化する系統安定化方法であって、
    前記単独分離系統の発生前に、前記電力系統の本系統と前記単独分離系統との間に流れる連系線潮流と、母線電圧と、負荷量と、発電機出力と、周波数とを少なくとも含む系統情報を計測する系統情報計測ステップと、
    単独分離系統の周波数変動をモデル化する周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルに対して、前記系統情報計測ステップで計測した前記系統情報に基づき、前記系統制御量演算モデルの演算パラメータを設定する系統モデル設定ステップと、
    前記演算パラメータを設定した前記系統制御量演算モデルに対して、所定の条件を適用して制御量を演算する安定化制御量演算モデルを作成する安定化制御量演算モデル作成ステップと、
    前記安定化制御量演算モデルに基づいて、前記制御量の最小値を算出する制御量演算ステップと、
    前記制御量演算ステップにより算出した前記制御量を、前記所定の条件毎に制御テーブルに登録する登録ステップと、
    前記単独分離系統が発生した場合に、前記制御テーブルから対応する前記所定の条件の制御量を呼び出し、当該制御量を指示する制御信号を制御対象となる機器に送出する制御実施ステップとを備え
    前記制御量演算ステップで演算する前記制御量は、負荷制御量と調相制御量との総和であることを特徴とする系統安定化方法。
  2. 制御対象の電力系統に単独分離系統が発生した場合に、前記単独分離系統を安定化する系統安定化方法であって、
    前記単独分離系統の発生前に、前記電力系統の本系統と前記単独分離系統との間に流れる連系線潮流と、母線電圧と、負荷量と、発電機出力と、周波数とを少なくとも含む系統情報を計測する系統情報計測ステップと、
    単独分離系統の周波数変動をモデル化する周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルに対して、前記系統情報計測ステップで計測した前記系統情報に基づき、前記系統制御量演算モデルの演算パラメータを設定する系統モデル設定ステップと、
    前記演算パラメータを設定した前記系統制御量演算モデルに対して、所定の条件を適用して制御量を演算する安定化制御量演算モデルを作成する安定化制御量演算モデル作成ステップと、
    前記安定化制御量演算モデルに基づいて、前記制御量の最小値を算出する制御量演算ステップと、
    前記制御量演算ステップにより算出した前記制御量を、前記所定の条件毎に制御テーブルに登録する登録ステップと、
    前記単独分離系統が発生した場合に、前記制御テーブルから対応する前記所定の条件の制御量を呼び出し、当該制御量を指示する制御信号を制御対象となる機器に送出する制御実施ステップとを備え、
    前記制御量演算ステップで演算する前記制御量の最小値は、仕上がり時の電圧と初期電圧との偏差を最小化する負荷制御量及び調相制御量であることを特徴とする系統安定化方法。
  3. 制御対象の電力系統に単独分離系統が発生した場合に、前記単独分離系統を安定化する系統安定化装置であって、
    前記単独分離系統の発生前に、前記電力系統の本系統と前記単独分離系統との間に流れる連系線潮流と、母線電圧と、負荷量と、発電機出力と、周波数とを少なくとも含む系統情報を入力するセンサ入力部と、
    単独分離系統の周波数変動をモデル化する周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルに対して、前記センサ入力部で入力された前記系統情報に基づき、前記系統制御量演算モデルの演算パラメータを設定するデータ設定部と、
    前記演算パラメータを設定した前記系統制御量演算モデルに対して、所定の条件を適用して制御量を演算する安定化制御量演算モデルを作成し、前記安定化制御量演算モデルに基づいて、前記制御量の最小値を算出する制御量演算処理部と、
    前記制御量演算処理部で算出した前記制御量を、前記所定の条件毎の制御テーブルとして格納するデータ格納部と、
    前記単独分離系統が発生した場合に、前記データ格納部の前記制御テーブルから対応する前記所定の条件の制御量を呼び出し、当該制御量を指示する制御信号を制御対象となる機器に送出する制御信号出力部とを備え、
    前記制御量演算処理部で演算する前記制御量は、負荷制御量と調相制御量との総和であることを特徴とする系統安定化装置
  4. 制御対象の電力系統に単独分離系統が発生した場合に、前記単独分離系統を安定化する系統安定化装置であって、
    前記単独分離系統の発生前に、前記電力系統の本系統と前記単独分離系統との間に流れる連系線潮流と、母線電圧と、負荷量と、発電機出力と、周波数とを少なくとも含む系統情報を入力するセンサ入力部と、
    単独分離系統の周波数変動をモデル化する周波数変動モデルと、潮流計算モデルとを含む系統制御量演算モデルに対して、前記センサ入力部で入力された前記系統情報に基づき、前記系統制御量演算モデルの演算パラメータを設定するデータ設定部と、
    前記演算パラメータを設定した前記系統制御量演算モデルに対して、所定の条件を適用して制御量を演算する安定化制御量演算モデルを作成し、前記安定化制御量演算モデルに基づいて、前記制御量の最小値を算出する制御量演算処理部と、
    前記制御量演算処理部で算出した前記制御量を、前記所定の条件毎の制御テーブルとして格納するデータ格納部と、
    前記単独分離系統が発生した場合に、前記データ格納部の前記制御テーブルから対応する前記所定の条件の制御量を呼び出し、当該制御量を指示する制御信号を制御対象となる機器に送出する制御信号出力部とを備え、
    前記制御量演算処理部で演算する前記制御量の最小値は、仕上がり時の電圧と初期電圧との偏差を最小化する負荷制御量及び調相制御量であることを特徴とする系統安定化装置
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