JP3820386B2 - 単独分離系統安定化方法及び単独分離系統安定化システム - Google Patents

単独分離系統安定化方法及び単独分離系統安定化システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統においてルート断事故により単独分離系統が発生した場合に、分離系統内を安定に運転するために電源制限または負荷制限を行って安定化を図る単独分離系統安定化方法及び単独分離系統安定化システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は、特開平07−241035号公報に示された従来の系統安定化制御装置の構成図であり、周波数安定化方法を基にしたものである。
【0003】
図において、1A〜1Cは分離系統内の母線、2A、2Bは分離系統内の送電線、3A〜3Hは遮断器、4A〜4Gは送電線電流を取り込むためのセンサ(変流器)、5A、5Bは母線電圧を取り込むためのセンサ(変成器)、6A〜6Gは遮断器情報や電流・電圧を取り込むための入力ケーブル、7A、7Bは電源制限(電源遮断)及び負荷制限(負荷遮断)の指令信号を出すための出力ケーブル、8A〜8Cは分離系統内の負荷、9A〜9Cは分離系統内の発電機、10は送電線2Aや母線1A、1Bの分離故障によって分離系統が主系統から分離された場合に、発電機9A〜9Cまたは負荷8A〜8Cを遮断することによって、分離系統内の周波数及び電圧を維持するための系統安定化装置である。11は母線1Bの電圧を調整する調相設備、12は中央給電指令所、13Aは中央給電指令所12から系統安定化装置に系統情報を伝達する通信路である。
【0004】
系統安定化装置10は、分離系統内の母線電圧、負荷量、発電機出力、連係線潮流等から、周波数維持のために必要な制御量(電源制限量または負荷制限量)を入力ケーブル6A〜6Fから得て、潮流計算を一定時間毎に実施する。
【0005】
送電線2Aが遮断され、分離系統に系統分離が発生すると、系統安定化装置10は例えば入力ケーブル6A、6Bを通じて得られる信号から、送電線2Aが遮断され、系統分離が発生したことを認識し、系統分離発生前の分離系統の各種情報を基にして単独分離系統内の潮流計算(周波数変動を考慮できる潮流計算)を実施し、系統分離発生後の単独分離系統の周波数及び電圧を算出し、それぞれの値が運用許容値を逸脱している場合は、許容値内で運用できるように制御量を算出し、出力ケーブル7A、7Bを通じて発電機9A〜9C及び負荷8A〜8Cに制御指令を出力する。
【0006】
この従来の系統安定化制御装置では、周波数、電圧の変動範囲と運用許容値から制御の要否を判断し、制御の必要があれば発電機または負荷のいずれかの遮断、あるいは調相制御、もしくはその両方を行い、周波数及び電圧を制御する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の分離系統制御装置は上記のように構成され、分離系統内の安定化制御における発電機または負荷の遮断量低減に対してなんら考慮されていないので、必要以上に大きな遮断量になっている場合があるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するものであり、負荷母線電圧を低めあるいは高めに誘導することによって、単独系周波数維持に必要な発電機遮断量、または、負荷遮断量を低減することができる単独分離系統安定化方法及び単独分離系統安定化システムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る単独分離系統安定化方法は、電力系統における分離系統の系統分離の発生にともない、該分離系統内の発電機群の発電供給量または負荷群の負荷量を制御して上記分離系統を安定化する単独分離系統安定化方法において、
本系統と分離系統の間に流れる連系線潮流(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、電圧変化による負荷脱落量を求め、上記連系線潮流と上記負荷脱落量との差を算出することによって、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流を求めるステップ、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを判定するステップ、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが負であれば上記負荷が接続された負荷母線電圧を高めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記発電供給量を制御する電源制御を実施し、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが正であれば上記負荷母線電圧を低めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記負荷量の負荷制御を実施するステップ、
を備えたものである。
【0010】
また、上記系統分離発生時における分離系統内の制御対象の発電機群及び負荷群を縮約して等価モデルを作成し、該等価モデルに基づき、上記誘導する負荷母線電圧の値を算出するものである。
【0011】
また、上記等価モデルは、上記発電機群の中の制御対象の発電機群を1機に縮約し、上記負荷群の中の制御対象の負荷群を1負荷に縮約し、上記発電機群の中の制御対象外の発電機群は接続されたリアクタンス分のみを考慮し、上記負荷群の中の制御対象外の負荷群は無視して作成するものである。
【0012】
また、上記制御対象外の発電機群のリアクタンスを1つのリアクタンスXに縮約し、該縮約したリアクタンスXと上記制御対象の発電機端のリアクタンスXとを1つに縮約して、上記等価モデルの発電機端のリアクタンスXを下記式(1)として組み込むものである。
【数10】
Figure 0003820386
【0013】
また、上記縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVGとしたときに、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(2)とするものである。
【数11】
Figure 0003820386
【0014】
また、上記縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象外の発電機端のリアクタンスをX、1機に縮約された制御対象外発電機端のリアクタンスをXとしたときに、上記端子電圧をVGを下記式(3)で求め、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(4)及び(5)で求めるものである。
【数12】
Figure 0003820386
【数13】
Figure 0003820386
【数14】
Figure 0003820386
【0015】
また、上記制御対象外の発電機群を1機に縮約し、該縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVG、上記発電機群の代表となる発電機母線電圧をV、上記発電機群の代表となる発電機母線から流れる電流をI、上記制御対象外の発電機端に接続された等価的な1つのリアクタンスをXとしたときに、上記端子電圧をVGを下記式(6)で求め、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(7)で求めるものである。
【数15】
Figure 0003820386
【数16】
Figure 0003820386
【0016】
また、上記制御対象外の発電機のすべての併入状態における等価リアクタンスと発電機出力との関係式を求め、上記制御対象外の発電機の総出力を総負荷量と制御対象発電機の総出力との差で求め、該求めた制御対象外の発電機の総出力を上記関係式にあてはめることによって上記分離系統発生時における等価モデルの等価リアクタンスを求めるものである。
【0017】
また、上記電力系統に系統分離が発生する前の等価モデルを作成し、該分離系統が発生する前の等価モデルにおける負荷母線電圧値の実運転状態における負荷母線電圧値に対する誤差を求め、系統分離発生時における負荷母線電圧値を上記誤差分だけ修正するものである。
【0018】
また、上記電力系統における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOに対して下記式(8)によって定義される電圧感度係数KQを整定し、上記系統分離の発生時における負荷母線電圧値と目標負荷母線電圧値との差である目標とする負荷母線電圧変化量ΔV及び分離系統容量WOを下記式(8)に与え、上記負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導するための無効電力変化量ΔQを算出するものである。
【数17】
Figure 0003820386
【0019】
また、上記高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧値を潮流計算によって算出するものである。
【0020】
本発明に係る単独分離系統安定化装置は、電力系統における分離系統の系統分離の発生にともない、該分離系統内の発電機群の発電供給量または負荷群の負荷量を制御して上記分離系統を安定化する単独分離系統安定化システムにおいて、本系統と分離系統の間に流れる連系線潮流(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、電圧変化による負荷脱落量を求め、上記連系線潮流と上記負荷脱落量との差を算出することによって、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流を求める手段、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを判定する手段、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが負であれば上記負荷が接続された負荷母線電圧を高めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記発電供給量を制御する電源制御を実施し、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが正であれば上記負荷母線電圧を低めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記負荷量の負荷制御を実施する手段、
を備えたものである。
【0021】
また、上記系統分離発生時における分離系統内の制御対象の発電機群及び負荷群を縮約して等価モデルを作成し、該等価モデルに基づき、上記誘導する負荷母線電圧の値を算出するものである。
【0022】
また、上記等価モデルは、上記発電機群の中の制御対象の発電機群を1機に縮約し、上記負荷群の中の制御対象の負荷群を1負荷に縮約し、上記発電機群の中の制御対象外の発電機群は接続されたリアクタンス分のみを考慮し、上記負荷群の中の制御対象外の負荷群は無視して作成するものである。
【0023】
また、上記制御対象外の発電機のすべての併入状態における等価リアクタンスと発電機出力との関係式を求め、上記制御対象外の発電機の総出力を総負荷量と制御対象発電機の総出力との差で求め、該求めた制御対象外の発電機の総出力を上記関係式にあてはめることによって上記分離系統発生時における等価モデルの等価リアクタンスを求めるものである。
【0024】
また、上記電力系統における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOに対して下記式(8)によって定義される電圧感度係数KQを整定し、上記分離系統の発生時における負荷母線電圧値と目標負荷母線電圧値との差である目標とする負荷母線電圧変化量ΔV及び分離系統容量WOを下記式(8)に与え、上記負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導するための無効電力変化量ΔQを算出するものである。
【数18】
Figure 0003820386
【0025】
また、上記高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧値を潮流計算によって算出するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、分離系統における系統分離発生時の電圧変化による負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを求め、この連系線潮流の大きさから発電量過剰または負荷過剰を判定し、調相制御を実施することにより、発電量過剰の場合は負荷母線電圧を調相制御を行わない場合の値から高めに、負荷過剰の場合は低めに誘導することによって見かけ上の負荷量を調整し、発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを抑制し、なお需給アンバランスが生じる場合には、それを解消するように電源制御または負荷制御を行うことによって、単独系周波数維持に必要な発電機遮断量、または、負荷遮断量を低減するものである。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る分離系統安定化システムの実施の形態1を示す構成図である。
【0027】
図において、1Aは主系統側母線、1Bは負荷母線、1Cは発電機母線、2A、2Bは分離系統内の送電線、3A〜3Hは遮断器、4A〜4Gは送電線電流を取り込むためのセンサ(変流器)、5A、5Bは母線電圧を取り込むためのセンサ(変成器)、6A〜6Gは遮断器情報や電流・電圧を取り込むための入力ケーブル、7A〜7Cは電源制限(電源遮断)、負荷制限(負荷遮断)及び調相制御の指令信号を出すための出力ケーブル、8A〜8Cは分離系統内の負荷、9A〜9Cは分離系統内の発電機、10は送電線2Aや母線1A、1Bの分離故障によって分離系統が主系統から分離された場合に、発電機9A〜9Cまたは負荷8A〜8Cを遮断することによって、分離系統内の周波数及び電圧を維持するための系統安定化装置である。11は母線1Bへの無効電力の供給または母線1Bから無効電力を消費することで、母線1Bの電圧を調整する調相設備、12は中央給電指令所、13A、13Bは中央給電指令所12から系統安定化装置10に系統情報を伝達する通信路である。
【0028】
上記図1の構成において、例えば、送電線2Aでルート断に至る故障が発生し、単独分離系統が発生した場合(母線1Aと母線1Bとの接続が分断された場合)、系統安定化装置10は、遮断器3Aまたは遮断器3Bの遮断情報を入力ケーブル6A、6Bを通して取り込むことによって、単独分離系統が発生したことを認識し、安定化制御(負荷制限、電源制限及び調相制御)を実施する。
【0029】
図2は、系統安定化装置10において実行される安定化制御の制御論理フローチャートである。同図に従って安定化制御の方法を説明する。
【0030】
ステップ1:本系統(主系統側母線1Aの上の図示していない系統)と分離系統の間に流れる連系線潮流PT(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、また、電圧変化による負荷脱落量PLDROPを求め、連系線潮流PTと負荷脱落量PLDROPとの差を算出することによって、負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流PT’を求める。
【0031】
ステップ2:連系線潮流PT’の大きさを判定し、負であればステップ3へ、正であればステップ5へ進む。
【0032】
ステップ3:連系線潮流PT’が負、すなわち分離系統が発電量過剰となるため、負荷母線電圧を許容範囲内で高めに誘導する。
【0033】
ステップ4:需給アンバランスを解消するために電源制御を実施する。
【0034】
ステップ5:連系線潮流PT’が正、すなわち分離系統が負荷過剰となるため、負荷母線電圧を許容範囲内で低めに誘導する。
【0035】
ステップ6:需給アンバランスを解消するために負荷制御を実施する。
【0036】
本実施の形態においては、ステップ3及びステップ5を制御論理に組み込み、見かけ上の負荷量を調整することによって、制御量(電源制御量または負荷制御量)の低減が実現されるものである。
【0037】
次に、上記制御論理における電圧計算部分(ステップ3及びステップ5)の制御論理フローを説明する。
【0038】
図3は、負荷母線電圧を低めに誘導する場合の制御論理フローであり、図4は、負荷母線電圧を高めに誘導する場合の制御論理フローである。
【0039】
まず、図3に従って負荷母線電圧を低めに誘導する場合について説明する。
ステップ1:需給アンバランス率Ruを算出し、さらに、目標ボトム周波数ΔF1とするために必要な需給アンバランス率Ru1、目標仕上がり周波数ΔF2とするために必要な需給アンバランス率Ru2を算出し、需給アンバランス率Ru1と需給アンバランス率Ru2から目標需給アンバランス率Ruvtを決定する。
【0040】
ステップ2:需給アンバランス率Ruと目標需給アンバランス率Ruvtとの大小を比較し、Ru>Ruvtであればステップ3へ、Ru<Ruvtであればステップ11へ進む。
【0041】
ステップ3:需給アンバランス率Ruを目標需給アンバランス率Ruvtにするための目標総負荷量PLTを算出する。
【0042】
ステップ4:目標総負荷量PLTにするための目標負荷母線電圧VLTを算出する。
【0043】
ステップ5:負荷母線電圧VLの計算を行う。
【0044】
ステップ6:負荷母線電圧
Lが目標負荷母線電圧VLTを下回る調相制御パターンが存在すれば、その調相制御パターンの中から制御量が最小のものを選択し、存在しない場合は、負荷母線電圧VLが最小になる(負荷母線電圧VLが目標負荷母線電圧VLTに最も近い)調相制御パターンを選択する。
【0045】
ステップ7:調相制御実施後の負荷母線電圧値VLC1を計算する。
【0046】
ステップ8:負荷母線電圧値VLC1に対する見かけの負荷量PLC1を算出する。
【0047】
ステップ9:目標総負荷量PLTと負荷量PLC1との大小関係を判定し、目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも小さい場合はステップ10へ、目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも大きい場合はステップ11へ進む。
【0048】
ステップ10:目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも小さい場合、すなわち、制御量が不足している場合であるので、その不足分について負荷遮断を実施して終了する。
【0049】
ステップ11:目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも大きい場合、すなわち、需給バランスが満たされるので負荷遮断を実施せずに終了する。
【0050】
次に、図4に従って負荷母線電圧を高めに誘導する場合について説明する。
ステップ1:需給アンバランス率Ruを算出し、さらに、目標ボトム周波数ΔFとするために必要な目標需給アンバランス率Ruvtを算出する。
【0051】
ステップ2:需給アンバランス率Ruと目標需給アンバランス率Ruvtとの大小を比較し、Ru<Ruvtであればステップ3へ、Ru>Ruvtであればステップ11へ進む。
【0052】
ステップ3:需給アンバランス率Ruを目標需給アンバランス率Ruvtにするための目標総負荷量PLTを算出する。
【0053】
ステップ4:目標総負荷量PLTにするための目標負荷母線電圧VLTを算出する。
【0054】
ステップ5:負荷母線電圧VLの計算を行う。
【0055】
ステップ6:負荷母線電圧VLが目標負荷母線電圧VLTを上回る調相制御パターンが存在すれば、その調相制御パターンの中から制御量が最小のものを選択し、存在しない場合は、負荷母線電圧VLが最大になる(負荷母線電圧VLが目標負荷母線電圧VLTに最も近い)調相制御パターンを選択する。
【0056】
ステップ7:調相制御実施後の負荷母線電圧値VLC1を計算する。
【0057】
ステップ8:負荷母線電圧値VLC1に対する見かけの負荷量PLC1を算出する。
【0058】
ステップ9:目標総負荷量PLTと負荷量PLC1との大小関係を判定し、目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも大きい場合はステップ10へ、目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも小さい場合はステップ11へ進む。
【0059】
ステップ10:目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも大きい場合、すなわち、制御量が不足している場合であるので、その不足分について電源制御を実施して終了する。
【0060】
ステップ11:目標総負荷量PLTが負荷量PLC1よりも小さい場合、すなわち、需給バランスが満たされるので電源制御を実施せずに終了する。
【0061】
以上のように、電圧変化による負荷脱落量PLDROPを求め、連系線潮流PTと負荷脱落量PLDROPとの差を算出することによって、負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流PT’を求め、連系線潮流PT’が負の場合には負荷母線電圧値VLC1を許容範囲内で高めに制御して需給アンバランスを抑制し、なお需給アンバランスが生じる場合には、それを解消するために電源制御を実施し、連系線潮流PT’が正の場合には負荷母線電圧値VLC1を許容範囲内で低めに制御して需給アンバランスを抑制し、なお需給アンバランスが生じる場合には、それを解消するために負荷制御を実施することによって、負荷制御量または電源制御量を低減することができる。
【0062】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記図2に示した安定化制御の制御論理フローチャートの各ステップを実行する手段、上記図3及び図4に示した負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導する制御論理フローの各ステップを実行する手段を備えたものである。
【0063】
実施の形態2.
本実施の形態は、負荷母線電圧VLを計算する場合の計算手法に関するものであり、単独分離系統を1機(発電機)、1負荷の等価モデルに縮約し、この等価モデルを用いて電圧計算を行うものである。図5は、この等価モデル作成の手順を示すフローチャートであり、図6は、図5のフローチャートに沿った処理のイメージを示す図である。以下、図5及び図6に従って本実施の形態を説明する。
【0064】
ステップ1:制御対象(遮断対象)発電機群を選択する。
ステップ2:選択された発電機群を1機に縮約する。
【0065】
ステップ3:制御対象(遮断対象)負荷群を選択する。
ステップ4:選択された制御対象負荷群を1負荷に縮約する。
【0066】
ステップ5:制御対象外発電機群並びに接続された変圧器及び送電線を無視する。
ステップ6:制御対象外負荷機群並びに接続された変圧器及び送電線を無視する。
【0067】
ステップ7:1機に縮約した制御対象発電機端のリアクタンス及び1負荷に縮約した負荷端のリアクタンスを送電線に組み込む。
【0068】
以上の手順に従って等価モデルを作成する。作成した等価モデルにおいては、下記式(9)が成り立ち、下記式(9)より各定数を計測及び算出することによって、負荷母線電圧VLを算出することができる。
【0069】
【数19】
Figure 0003820386
【0070】
本実施の形態によれば、制御対象発電機群を1機に縮約し、制御対象負荷群を1負荷に縮約して等価モデルを作成し、この等価モデル用いて電圧計算を行うことにより、上記式(9)のように、比較的簡単な代数式で負荷母線電圧VLを算出することができるので、計算機負荷を低減することができる。
【0071】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記図5に示した等価モデル作成のフローチャートの各ステップを実行する手段を備えたものである。
【0072】
実施の形態3.
本実施の形態は、負荷母線電圧VLを計算する場合の計算手法に関するものであり、無効電力変化量、負荷母線電圧変化量及び分離系統容量を関連づける電圧感度係数KQを用いる手法である。
【0073】
電圧感度係数KQは、下記式(8)に示すように、整定値として与える。実際には、電力系統の運転状態を数パターンに変化させ、各電力系統の運転状態における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOを計測し、下記式(8)によって各系統状態における電圧感度係数KQを算出し、この算出された電圧感度係数KQの平均をとって下記式(8)の電圧感度係数KQの整定値とする。
【0074】
【数20】
Figure 0003820386
【0075】
上記式(8)で電圧感度係数KQを整定値として与え、また、分離系統容量WOは給電情報として得られるため、無効電力変化量と電圧変化量(電圧感度)との関係が求められる。この式(8)において、目標電圧値と現在の負荷母線電圧値との差、すなわち目標とする負荷母線電圧変化量ΔVに対する無効電力変化量(調相投入量)ΔQが算出される。すなわち、負荷母線電圧高VLを高めあるいは低めに誘導するために必要な調相投入量が算出される。
【0076】
以上のように、本実施の形態によれば、上記式(8)に示した簡単な代数式から必要制御量を算出することができ、計算機負荷が非常に少なくなり、また、少ない情報ですむようになる。
【0077】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記式(8)の計算をする手段を備えたものである。
【0078】
実施の形態4.
本実施の形態は、高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧VLを計算する場合の計算手法に関し、潮流計算を用いるものであり、潮流計算を実行する手段を備えている。
【0079】
潮流計算は電力系統の所量を算出するための計算手法で、公知のものであり、計算実施に多くの情報を必要とし、収束計算を伴うが、電圧計算の精度は極めてよいものとなる。
【0080】
実施の形態5.
負荷母線電圧VLを計算する場合の計算手法として、上記実施の形態2のように等価モデルを用いる場合、対象系統を等価モデルに縮約する際に、誤差が生じる。
【0081】
本実施の形態は、対象系統を等価モデルに縮約する際に生じる誤差を低減させ、計算精度を向上させるものである。
【0082】
図7は、本実施の形態における等価モデル作成の手順を示すフローチャートである。同図にしたがって、以下に本実施の形態を説明する。
【0083】
ステップ1:制御対象(遮断対象)発電機群を選択する。
ステップ2:選択された発電機群を1機に縮約する。
【0084】
ステップ3:制御対象(遮断対象)負荷群を選択する。
ステップ4:選択された制御対象負荷群を1負荷に縮約する。
【0085】
ステップ5:制御対象外発電機群に接続された変圧器及び送電線を、1つのリアクタンスに縮約し、1機に縮約した制御対象発電機端のリアクタンスと合成する。
ステップ6:制御対象外負荷群並びに接続された変圧器及び送電線を、無視する。
【0086】
ステップ7:1機に縮約した制御対象発電機端の合成したリアクタンス及び1負荷に縮約した負荷端のリアクタンスを送電線に組み込む。
【0087】
本実施の形態では、ステップ5において、制御対象外発電機群に接続されたリアクタンス成分を縮約し、この縮約したリアクタンス成分を、1機に縮約した制御対象発電機端のリアクタンスと合成して最終的な1機の発電機に縮約して等価モデルを作成しているので、電圧計算の精度をさらに向上させることができる。
【0088】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記図7に示した等価モデル作成のフローチャートの各ステップを実行する手段を備えたものである。
【0089】
実施の形態6.
上記実施の形態5では、制御対象外発電機群に接続されたリアクタンス成分を縮約し、制御対象発電機端のリアクタンスと合成して最終的な1機の発電機に縮約することによって、電圧計算の精度を向上させたが、本実施の形態は、さらに、制御対象外発電機の端子電圧を考慮し、最終的に1機に縮約された制御対象発電機の端子電圧を修正することによって、さらに、電圧計算の精度向上を図るものである。
【0090】
図8は、発電機の端子電圧修正のイメージを示す図であり、上記実施の形態5の修正に加え、下記式(2)による修正を行っている。
【0091】
【数21】
Figure 0003820386
【0092】
上記式(2)は、発電機の端子電圧が接続されたリアクタンスによって変化することを考慮し、2台の発電機(制御対象発電機群及び制御対象外発電機群をそれぞれ、1機に縮約したもの)の端子電圧を用いて重み付け平均したものである。また、制御対象外発電機とは仮想的に制御対象外発電機群を1機に縮約したものであるため、その端子電圧としては代表母線(例えば、図6の制御対象外発電機及び負荷が接続されている母線)の電圧値を用いる。
【0093】
以上のように、本実施の形態によれば、さらに制御対象外発電機の端子電圧を考慮することによって、等価モデルによる電圧計算のさらなる精度向上を図ることができる。
【0094】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記式(2)の計算をする手段を備えたものである。
【0095】
実施の形態7.
本実施の形態は、上記実施の形態5及び6と同様、対象系統を等価モデルに縮約する際に生じる誤差を低減させ、計算精度を向上させるものである。
【0096】
本実施の形態においては、縮約する前における制御対象外発電機群の全台の端子電圧と発電機端に接続されたリアクタンスを用いて重み付け平均することによって、縮約後の制御対象外発電機の端子電圧とする修正であり、下記式(3)を修正に用いる。
【0097】
【数22】
Figure 0003820386
【0098】
上記式(3)は、制御対象外発電機群を1機に縮約するときに、縮約した制御対象外発電機の端子電圧を算出するものであり、最終的には、この式(3)で得られた値VGと制御対象発電機の端子電圧VGとを用いて、上記式(2)より発電機端子電圧VGを算出する。この発電機端子電圧VG算出に用いる制御対象外発電機群を1機に縮約した発電機端のリアクタンスXは下記式(4)で求めた値を用いる。
【0099】
【数23】
Figure 0003820386
【0100】
本実施の形態によれば、縮約する前における制御対象外発電機群の全台の端子電圧と発電機端に接続されたリアクタンスを用いて重み付け平均することによって、縮約後の制御対象外発電機の端子電圧とすることによって、等価モデルを用いた電圧計算の計算精度を向上させることができる。
【0101】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記式(2)、(3)及び(4)の計算をする手段を備えたものである。
【0102】
実施の形態8.
上記実施の形態7では、制御対象外発電機の端子電圧として縮約する前における制御対象外発電機群の全台の端子電圧と発電機端に接続されたリアクタンスを用いて重み付け平均することによって算出した値を用いた。
【0103】
本実施の形態においては、図9のイメージに示すように、制御対象外発電機群に接続されたリアクタンスを等価的な1つのリアクタンスXに縮約し、次に、代表母線の電圧V、代表母線から流れる電流I及び等価的な1つのリアクタンスXを用いて、1機に縮約した制御対象外発電機の端子電圧VGを下記式(6)から算出する。
【0104】
【数24】
Figure 0003820386
【0105】
上記式(6)で得られた値VGと制御対象発電機の端子電圧VGとを用いて、上記式(2)より発電機端子電圧VGを算出することによって、等価モデルの誤差を低減し、計算精度を向上させることができる。
【0106】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記式(2)及び(6)の計算をする手段を備えたものである。
【0107】
実施の形態9.
上記実施の形態6ないし8では、制御対象外発電機の併入状況が把握できることを前提としている。本実施の形態は、実際には把握できない可能性のある制御対象外発電機の併入状況を推定することによって、算出する負荷母線電圧値の計算精度を維持するものである。
【0108】
図10は、本実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。
ステップ1:すべての制御対象外発電機に対して、すべての併入状態における等価リアクタンスxと発電機出力(運転状態にある発電機の定格容量の和)Pgとの関係をプロットする。
【0109】
ステップ2:ステップ1で求めたプロット図からx−Pgの関係式を求める。
【0110】
ステップ3:対象系統の総負荷量と制御対象発電機の総出力とステップ2で求めた関係式から等価リアクタンスxを算出する。
【0111】
以上のように、併入状況のわからない制御対象外発電機が存在しても、併入状況がわからない状況における制御対象外発電機群の等価リアクタンスxを推定することができるので、計算精度を維持することができる。
【0112】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、上記図10に示した処理手順を示すフローチャートの各ステップを実行する手段を備えたものである。
【0113】
実施の形態10.
本実施の形態は、上記実施の形態2において、対象系統を等価モデルに縮約する際に生じる誤差を低減するものである。
【0114】
本実施の形態は、分離系統における系統分離の発生前後において、対象とする系統とその等価モデルとの誤差が等しいものと考え、系統分離発生前における実際の負荷母線電圧と等価モデルの負荷母線電圧との誤差を求めておき、系統分離発生後の等価モデルにおける制御対象発電機の端子電圧を変更して、求めた誤差分だけ負荷母線電圧VLを修正するものである。
【0115】
なお、本実施の形態に係る単独分離系統安定化システムは、系統分離発生前における実際の負荷母線電圧と等価モデルの負荷母線電圧との誤差を求めておき、系統分離発生後の等価モデルにおける制御対象発電機の端子電圧を変更して、求めた誤差分だけ負荷母線電圧VLを修正する手段を備えているものである。
【0116】
【発明の効果】
本発明に係る単独分離系統安定化方法によれば、電力系統における分離系統の系統分離の発生にともない、該分離系統内の発電機群の発電供給量または負荷群の負荷量を制御して上記分離系統を安定化する単独分離系統安定化方法において、
本系統と分離系統の間に流れる連系線潮流(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、電圧変化による負荷脱落量を求め、上記連系線潮流と上記負荷脱落量との差を算出することによって、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流を求めるステップ、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを判定するステップ、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが負であれば上記負荷が接続された負荷母線電圧を高めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記発電供給量を制御する電源制御を実施し、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが正であれば上記負荷母線電圧を低めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記負荷量の負荷制御を実施するステップ、
を備えたものであるので、負荷制御量(制限量)または電源制御量(制限量)を低減することができる。
【0117】
また、上記系統分離発生時における分離系統内の制御対象の発電機群及び負荷群を縮約して等価モデルを作成し、該等価モデルに基づき、上記誘導する負荷母線電圧の値を算出するものであるので、比較的簡単な代数式で算出することができ、計算機負荷を低減することができる。
【0118】
また、上記等価モデルは、上記発電機群の中の制御対象の発電機群を1機に縮約し、上記負荷群の中の制御対象の負荷群を1負荷に縮約し、上記発電機群の中の制御対象外の発電機群は接続されたリアクタンス分のみを考慮し、上記負荷群の中の制御対象外の負荷群は無視して作成するものであるので、比較的簡単な代数式で算出することができ、計算機負荷を低減することができる。
【0119】
また、上記制御対象外の発電機群のリアクタンスを1つのリアクタンスXに縮約し、該縮約したリアクタンスXと上記制御対象の発電機端のリアクタンスXとを1つに縮約して、上記等価モデルの発電機端のリアクタンスXを下記式(1)として組み込むものであるので、簡単な代数式から必要とする制御量を算出することができるようになり、計算機負荷が非常に小さくなり、また必要とする情報が少なくて済む。
【数25】
Figure 0003820386
【0120】
また、上記縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVGとしたときに、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(2)とするものであるので、計算精度を向上することができる。
【数26】
Figure 0003820386
【0121】
また、上記縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象外の発電機端のリアクタンスをX、1機に縮約された制御対象外発電機端のリアクタンスをXとしたときに、上記端子電圧をVGを下記式(3)で求め、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(4)及び(5)で求めるものであるので、計算精度を向上することができる。
【数27】
Figure 0003820386
【数28】
Figure 0003820386
【数29】
Figure 0003820386
【0122】
また、上記制御対象外の発電機群を1機に縮約し、該縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVG、上記発電機群の代表となる発電機母線電圧をV、上記発電機群の代表となる発電機母線から流れる電流をI、上記制御対象外の発電機端に接続された等価的な1つのリアクタンスをXとしたときに、上記端子電圧をVGを下記式(6)で求め、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(7)で求めるものであるので、計算精度を向上することができる。
【数30】
Figure 0003820386
【数31】
Figure 0003820386
【0123】
また、上記制御対象外の発電機すべての併入状態における等価リアクタンスと発電機出力との関係式を求め、上記制御対象外の発電機の総出力を総負荷量と制御対象発電機の総出力との差で求め、該求めた制御対象外の発電機の総出力を上記関係式にあてはめることによって上記分離系統発生時における等価モデルの等価リアクタンスを求めるものであるので、制御対象該発電機の併入状況を推定することができ、計算精度を維持することができる。
【0124】
また、上記電力系統に系統分離が発生する前の等価モデルを作成し、該系統分離が発生する前の等価モデルにおける負荷母線電圧値の実運転状態における負荷母線電圧値に対する誤差を求め、系統分離発生時における負荷母線電圧値を上記誤差分だけ修正するものであるので、計算精度を向上することができる。
【0125】
また、上記電力系統における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOに対して下記式(8)によって定義される電圧感度係数KQを整定し、上記分離系統の発生時における負荷母線電圧値と目標負荷母線電圧値との差である目標とする負荷母線電圧変化量ΔV及び分離系統容量WOを下記式(8)に与え、上記負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導するための無効電力変化量ΔQを算出するものであるので、簡単な代数式から必要とする制御量を算出することができるようになり、計算機負荷が非常に小さくなり、また必要とする情報が少なくて済む。
【数32】
Figure 0003820386
【0126】
また、上記高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧値を潮流計算によって算出するものであるので、計算精度がよくなる。
【0127】
本発明に係る単独分離系統安定化装置によれば、電力系統における分離系統の系統分離の発生にともない、該分離系統内の発電機群の発電供給量または負荷群の負荷量を制御して上記分離系統を安定化する単独分離系統安定化システムにおいて、
本系統と分離系統の間に流れる連系線潮流(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、電圧変化による負荷脱落量を求め、上記連系線潮流と上記負荷脱落量との差を算出することによって、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流を求める手段、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを判定する手段、
上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが負であれば上記負荷が接続された負荷母線電圧を高めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記発電供給量を制御する電源制御を実施し、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが正であれば上記負荷母線電圧を低めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記負荷量の負荷制御を実施する手段、
を備えたものであるので、負荷制御量(制限量)または電源制御量(制限量)を低減することができる。
【0128】
また、上記系統分離発生時における分離系統内の制御対象の発電機群及び負荷群を縮約して等価モデルを作成し、該等価モデルに基づき、上記誘導する負荷母線電圧の値を算出するものであるので、比較的簡単な代数式で算出することができ、計算機負荷を低減することができる。
【0129】
また、上記等価モデルは、上記発電機群の中の制御対象の発電機群を1機に縮約し、上記負荷群の中の制御対象の負荷群を1負荷に縮約し、上記発電機群の中の制御対象外の発電機群は接続されたリアクタンス分のみを考慮し、上記負荷群の中の制御対象外の負荷群は無視して作成するものであるので、比較的簡単な代数式で算出することができ、計算機負荷を低減することができる。
【0130】
また、上記制御対象外の発電機のすべての併入状態における等価リアクタンスと発電機出力との関係式を求め、上記制御対象外の発電機の総出力を総負荷量と制御対象発電機の総出力との差で求め、該求めた制御対象外の発電機の総出力を上記関係式にあてはめることによって上記分離系統発生時における等価モデルの等価リアクタンスを求めるものであるので、制御対象該発電機の併入状況を推定することができ、計算精度を維持することができる。
【0131】
また、上記電力系統における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOに対して下記式(8)によって定義される電圧感度係数KQを整定し、上記分離系統の発生時における負荷母線電圧値と目標負荷母線電圧値との差である目標とする負荷母線電圧変化量ΔV及び分離系統容量WOを下記式(8)に与え、上記負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導するための無効電力変化量ΔQを算出するものであるので、簡単な代数式から必要とする制御量を算出することができるようになり、計算機負荷が非常に小さくなり、また必要とする情報が少なくて済む。
【数33】
Figure 0003820386
【0132】
また、上記高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧値を潮流計算によって算出するものであるので、計算精度がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る分離系統安定化システムの実施の形態1を示す構成図である。
【図2】 実施の形態1における、安定化制御の制御論理フローチャートである。
【図3】 実施の形態1における、負荷母線電圧を低めに誘導する場合の制御論理フローである。
【図4】 実施の形態1における、負荷母線電圧を高めに誘導する場合の制御論理フローである。
【図5】 実施の形態2における、等価モデル作成の手順を示すフローチャートである。
【図6】 実施の形態2における、等価モデル作成の手順を示すイメージ図である。
【図7】 実施の形態5における、等価モデル作成の手順を示すフローチャートである。
【図8】 実施の形態5における、発電機の端子電圧修正のイメージを示す図である。
【図9】 実施の形態8における、等価モデル作成の手順を示すイメージ図である。
【図10】 実施の形態9における、処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 従来の系統安定化制御装置の構成図である。
【符号の説明】
1A 主系統母線、1B 負荷母線、1C 発電機母線、
2A,2B 分離系統内送電線、3A〜3H 遮断器、
4A〜4G センサ(変流器)、5A,5B センサ(変成器)、
6A〜6G 入力ケーブル、7A〜7C 出力ケーブル、8A〜8C 負荷、
9A〜9C 発電機、10 系統安定化装置、11 調相設備、
12 中央給電指令所、13A,13B 通信路。

Claims (17)

  1. 電力系統における分離系統の系統分離の発生にともない、該分離系統内の発電機群の発電供給量または負荷群の負荷量を制御して上記分離系統を安定化する単独分離系統安定化方法において、
    本系統と分離系統の間に流れる連系線潮流(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、電圧変化による負荷脱落量を求め、上記連系線潮流と上記負荷脱落量との差を算出することによって、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流を求めるステップ、
    上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを判定するステップ、
    上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが負であれば上記負荷が接続された負荷母線電圧を高めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記発電供給量を制御する電源制御を実施し、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが正であれば上記負荷母線電圧を低めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記負荷量の負荷制御を実施するステップ、
    を備えたことを特徴とする単独分離系統安定化方法。
  2. 上記系統分離発生時における分離系統内の制御対象の発電機群及び負荷群を縮約して等価モデルを作成し、該等価モデルに基づき、上記誘導する負荷母線電圧の値を算出することを特徴とする請求項1記載の単独分離系統安定化方法。
  3. 上記等価モデルは、上記発電機群の中の制御対象の発電機群を1機に縮約し、上記負荷群の中の制御対象の負荷群を1負荷に縮約し、上記発電機群の中の制御対象外の発電機群は接続されたリアクタンス分のみを考慮し、上記負荷群の中の制御対象外の負荷群は無視して作成することを特徴とする請求項2記載の単独分離系統安定化方法。
  4. 上記制御対象外の発電機群のリアクタンスを1つのリアクタンスXに縮約し、該縮約したリアクタンスXと上記制御対象の発電機端のリアクタンスXとを1つに縮約して、上記等価モデルの発電機端のリアクタンスXを下記式(1)として組み込むことを特徴とする請求項3記載の単独分離系統安定化方法。
    Figure 0003820386
  5. 上記縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVGとしたときに、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(2)とすることを特徴とする請求項4記載の単独分離系統安定化方法。
    Figure 0003820386
  6. 上記縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象外の発電機端のリアクタンスをX、1機に縮約された制御対象外発電機端のリアクタンスをXとしたときに、上記端子電圧をVGを下記式(3)で求め、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(4)及び(5)で求めることを特徴とする請求項3記載の単独分離系統安定化方法。
    Figure 0003820386
    Figure 0003820386
    Figure 0003820386
  7. 上記制御対象外の発電機群を1機に縮約し、該縮約した1つの制御対象外の発電機の端子電圧をVG、上記制御対象の発電機の端子電圧をVG、上記発電機群の代表となる発電機母線電圧をV、上記発電機群の代表となる発電機母線から流れる電流をI、上記制御対象外の発電機端に接続された等価的な1つのリアクタンスをXとしたときに、上記端子電圧をVGを下記式(6)で求め、等価モデルの発電機の端子電圧VGを下記式(7)で求めることを特徴とする請求項3記載の単独分離系統安定化方法。
    Figure 0003820386
    Figure 0003820386
  8. 上記制御対象外の発電機のすべての併入状態における等価リアクタンスと発電機出力との関係式を求め、上記制御対象外の発電機の総出力を総負荷量と制御対象発電機の総出力との差で求め、該求めた制御対象外の発電機の総出力を上記関係式にあてはめることによって上記分離系統発生時における等価モデルの等価リアクタンスを求めることを特徴とする請求項3記載の単独分離系統安定化方法。
  9. 上記電力系統に系統分離が発生する前の等価モデルを作成し、該系統分離が発生する前の等価モデルにおける負荷母線電圧値の実運転状態における負荷母線電圧値に対する誤差を求め、分離系統発生時における負荷母線電圧値を上記誤差分だけ修正することを特徴とする請求項3記載の単独分離系統安定化方法。
  10. 上記電力系統における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOに対して下記式(8)によって定義される電圧感度係数KQを整定し、上記分離系統の発生時における負荷母線電圧値と目標負荷母線電圧値との差である目標とする負荷母線電圧変化量ΔV及び分離系統容量WOを下記式(8)に与え、上記負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導するための無効電力変化量ΔQを算出することを特徴とする請求項1記載の単独分離系統安定化方法。
    Figure 0003820386
  11. 上記高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧値を潮流計算によって算出することを特徴とする請求項1記載の単独分離系統安定化方法。
  12. 電力系統における分離系統の系統分離の発生にともない、該分離系統内の発電機群の発電供給量または負荷群の負荷量を制御して上記分離系統を安定化する単独分離系統安定化システムにおいて、
    本系統と分離系統の間に流れる連系線潮流(分離系統に向かう方向を正とする)を計測し、電圧変化による負荷脱落量を求め、上記連系線潮流と上記負荷脱落量との差を算出することによって、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流を求める手段、
    上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさを判定する手段、
    上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが負であれば上記負荷が接続された負荷母線電圧を高めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記発電供給量を制御する電源制御を実施し、上記負荷脱落量の影響を考慮した連系線潮流の大きさが正であれば上記負荷母線電圧を低めに誘導するための無効電力変化量を与え、上記発電供給量と上記負荷量との需給アンバランスを解消するように上記負荷量の負荷制御を実施する手段、
    を備えたことを特徴とする単独分離系統安定化システム。
  13. 上記系統分離発生時における分離系統内の制御対象の発電機群及び負荷群を縮約して等価モデルを作成し、該等価モデルに基づき、上記誘導する負荷母線電圧の値を算出することを特徴とする請求項12記載の単独分離系統安定化システム。
  14. 上記等価モデルは、上記発電機群の中の制御対象の発電機群を1機に縮約し、上記負荷群の中の制御対象の負荷群を1負荷に縮約し、上記発電機群の中の制御対象外の発電機群は接続されたリアクタンス分のみを考慮し、上記負荷群の中の制御対象外の負荷群は無視して作成することを特徴とする請求項13記載の単独分離系統安定化システム。
  15. 上記制御対象外の発電機のすべての併入状態における等価リアクタンスと発電機出力との関係式を求め、上記制御対象外の発電機の総出力を総負荷量と制御対象発電機の総出力との差で求め、該求めた制御対象外の発電機の総出力を上記関係式にあてはめることによって上記分離系統発生時における等価モデルの等価リアクタンスを求めることを特徴とする請求項14記載の単独分離系統安定化システム。
  16. 上記電力系統における負荷母線電圧変化量ΔV、無効電力変化量ΔQ、分離系統容量WOに対して下記式(8)によって定義される電圧感度係数KQを整定し、上記分離系統の発生時における負荷母線電圧値と目標負荷母線電圧値との差である目標とする負荷母線電圧変化量ΔV及び分離系統容量WOを下記式(8)に与え、上記負荷母線電圧を高めあるいは低めに誘導するための無効電力変化量ΔQを算出することを特徴とする請求項12記載の単独分離系統安定化システム。
    Figure 0003820386
  17. 上記高めあるいは低めに誘導する負荷母線電圧値を潮流計算によって算出することを特徴とする請求項12記載の単独分離系統安定化システム。
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