JP2000032664A - コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置 - Google Patents

コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置

Info

Publication number
JP2000032664A
JP2000032664A JP10199323A JP19932398A JP2000032664A JP 2000032664 A JP2000032664 A JP 2000032664A JP 10199323 A JP10199323 A JP 10199323A JP 19932398 A JP19932398 A JP 19932398A JP 2000032664 A JP2000032664 A JP 2000032664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
reactive power
capacitor bank
switching
bank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10199323A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Minami
昌利 南
Yasuo Kosugi
安夫 小杉
Masaji Tange
正次 丹下
Takayuki Sakurai
隆行 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd, Chubu Electric Power Co Inc filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP10199323A priority Critical patent/JP2000032664A/ja
Publication of JP2000032664A publication Critical patent/JP2000032664A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/10Flexible AC transmission systems [FACTS]

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンク切換前の系統の状態からバンク切換後
の系統電圧を正確に推定し、推定した系統電圧に基づい
てバンク切換の可否を判定できるようにする。 【解決手段】 系統の電流、電圧の瞬時値を検出すると
ともに検出した電流、電圧の瞬時値に基づいて、同系統
の電流、電圧の実効値、位相角、力率、無効電力を演算
し、予め初期設定されたパラメータa,b,cと演算し
た電流の実効値(I)および電圧の実効値(V)と位相
角(R)に基づいてコンデンサバンク切換後の電圧変化
(ΔV)をΔV=a×I+b×V+c×Rの算出式から
求めて、コンデンサバンク切換後の系統電圧を推定す
る。推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め
設定した設定範囲内にあればコンデンサバンクを切り換
えるようにするとともに推定したコンデンサバンク切換
後の系統電圧が予め設定した設定範囲外にあればコンデ
ンサバンクを切り換えないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統における
無効電力を調整する無効電力調整装置に係り、特に、コ
ンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法お
よびその制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統では、無効電力の潮流変動によ
って、負荷端に電圧変動が生じる。そのため、電圧配分
のパターンを維持することが困難となり、無効電力を補
償することが必要となる。このため、近年、制御整流素
子を用いた無効電力補償装置(SVC:Static
Var Compensator以下、SVCという)
が電力系統に設置されるようになった。このSVCの具
体的な設置目的は次のようになる。
【0003】即ち、アーク炉や圧延機などの急激な変動
負荷によって、電圧フリッカが発生する。この電圧フリ
ッカを抑制するためにはランダムな無効電力の変動を正
確かつ迅速に検出して、無効電力を高速に補償すること
が必要である。また、系統が重負荷になると、電圧の異
常低下や電圧変動が生じる。これを安定化させるために
は、無効電力を補償して負荷端の電圧を一定に維持する
ことが必要である。さらに、長距離送電系統において
は、運転条件や負荷条件によっては安定な発電運転がで
きない領域を生じる。この場合、送電系統の中間点で無
効電力を補償して電圧を一定に維持し、中間点を等価的
に無限大母線化することにより、定態および過渡安定度
を向上させることが必要である。
【0004】この種のSVCの1つとして、複数のコン
デンサバンクをステップ状に切り換えて無効電力を調整
するTSC(Thyristor Switched C
apacitor)方式が知られている。このTSC方
式は、例えば、図10に示すように、3つのコンデンサ
バンクC1、C2、C3を備え、これらの各コンデンサ
バンクC1、C2、C3にそれぞれ直列にサイリスタス
イッチThを接続し、必要な無効電力に応じてサイリス
タスイッチThを切り換えることにより、コンデンサバ
ンクC1、C2、C3の切り換えを行うものである。
【0005】この種のTSC方式は、電圧制御方式と無
効電力制御方式と無効電力−電圧制御方式とに大別され
る。電圧制御方式は、系統の電圧を検出し、これを図1
1に示すように、設定電圧(基準電圧(V)±不感帯電
圧((VOFF(開放電圧)−VON(投入電圧))/2)
の範囲内に維持するようにサイリスタスイッチThを切
り換えてコンデンサバンクC1、C2、C3を投入した
り、解放するようにして制御する方式である。この電圧
制御方式においては、系統の無効電力に係わらずコンデ
ンサバンクを投入するため、系統が過度な進みとなる可
能性がある。
【0006】無効電力制御方式は、系統の無効電力(Q
1,Q2,Q3)を検出し、この検出した無効電力(Q
1,Q2,Q3)に基づいて図12に示すように、ゲイ
ン調整(Q1’=k×Q1,Q2’=k×Q2,Q3’
=k×Q3)してサイリスタスイッチThを切り換えて
コンデンサバンクC1、C2、C3を投入したり、解放
するようにして無効電力を補償するようにした制御方式
である。なお、この無効電力制御方式においては、通
常、系統の電圧に係わらず、コンデンサバンクの投入、
開放を行うため、系統電圧が上がりすぎ(例えば700
0V以上)たり、下がりすぎ(例えば6000V以下)
たりする可能性がある。
【0007】無効電力−電圧制御方式は、図13に示す
ように、通常は上述した無効電力制御方式により運転
(図12と同様に、無効電力(Q1,Q2,Q3)を検
出して無効電力を調整する)し、系統電圧が予め設定し
た電圧範囲(図13の実線VmaxとVminの範囲
内)を逸脱した場合はサイリスタスイッチThを切り換
えてコンデンサバンクC1、C2、C3を投入したり、
解放するようにして、系統電圧を設定範囲内になるよう
に制御する方式である。そして、無効電力補償動作によ
る系統電圧の逸脱を防止するために、コンデンサバンク
を投入したり、解放するに際しては、コンデンサバンク
を投入、解放による電圧変化ΔVを推定する。例えば、
図13のt時点においてコンデンサバンクC2を投入し
たとすると、その時点tの電圧に推定したΔVを加える
とVmax(電圧上限値)を越えるためコンデンサバン
クC2を投入しないようにする。これにより、設定電圧
範囲(Vmin(電圧下限値)〜Vmax(電圧上限
値))を逸脱しないように制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たTSC方式においては、いずれもサイリスタスイッチ
の切換後の系統の電圧変化ΔVをΔV=(RIcosθ
−XIsinθ)の演算式を用いて算出するようにして
いる。ところで、この演算式に用いる電流Iはサイリス
タスイッチの切換前の値であるため、この値を用いて求
めた電圧変化ΔVは正確な値とはならないという問題を
生じた。また、線路インピーダンスR,Xの値は実測す
ることが不可能であるため、単位長さ当たりのインピー
ダンス値と距離から計算により求めるようにしている。
このため、線路インピーダンスR,Xの値として正確な
値とはならず、サイリスタスイッチの切換後の系統の電
圧変化ΔVを正確に求めることができなかった。
【0009】さらに、系統の変更や潮流方向の変化に対
して線路インピーダンスの値を変更する必要があるが、
これもまた、単位長さ当たりのインピーダンス値と距離
から計算により求めるようにしているため、線路インピ
ーダンスR,Xの値として正確な値とはならず、サイリ
スタスイッチの切換後の系統の電圧変化ΔVを正確に求
めることができなかった。
【0010】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、コンデンサバンク切換前の系統の状態
から直接コンデンサバンク切換後の電圧変化、即ち、コ
ンデンサバンク切換後の系統電圧を正確に推定し、推定
した系統電圧に基づいてコンデンサバンク切換の可否を
判定できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は系統に接続された複数のコンデンサバンクと、こ
のコンデンサバンクのそれぞれに直列に接続されたサイ
リスタスイッチとを備え、サイリスタスイッチを制御す
ることにより複数のコンデンサバンクを適宜切り換えて
系統の無効電力を調整する無効電力調整装置の制御方法
であって、上記課題を解決するために、請求項1記載の
発明においては、系統の電流および電圧の瞬時値を検出
するとともに、この検出した電流および電圧の瞬時値に
基づいて、同系統の電流および電圧の実効値、ならびに
位相角、力率および無効電力を演算し、予め初期設定さ
れたパラメータa,b,cと前記演算した電流の実効値
(I)および電圧の実効値(V)と位相角(R)に基づ
いてコンデンサバンク切換後の電圧変化(ΔV)をΔV
=a×I+b×V+c×Rの算出式から求めて、コンデ
ンサバンク切換後の系統電圧を推定し、この推定したコ
ンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定範
囲内にあればコンデンサバンクを切り換えるようにする
とともに推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が
予め設定した設定範囲外にあればコンデンサバンクを切
り換えないようにしている。
【0012】このように、推定したコンデンサバンク切
換後の系統電圧が予め設定した設定範囲内にあればコン
デンサバンクを切り換えるようにするとともに推定した
コンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定
範囲外にあればコンデンサバンクを切り換えないように
すると、コンデンサバンクを切り換えても系統に異常電
圧(過電圧)が発生することを防止できるようになる。
【0013】請求項2記載の発明においては、予め初期
設定されたパラメータa,b,cは、コンデンサバンク
切換後に検出された系統電圧の瞬時値に基づく電圧の実
効値とコンデンサバンク切換前の電圧の実効値から求め
た電圧変化(ΔV)と、コンデンサバンク切換後の電流
の実効値(I)および電圧の実効値(V)と位相角
(R)とに基づいて更新し、コンデンサバンク切換後の
電圧変化(ΔV)を求める毎に最小二乗法により逐次更
新するようにしている。
【0014】このように、電圧変化(ΔV)が観測され
る毎にパラメータa,b,cが逐次更新され、この逐次
更新されたパラメータa,b,cとコンデンサバンク切
換前の観測値、即ち、電流(I)、電圧(V)、位相角
(R)に基づいて次回のコンデンサバンク切換後の電圧
変化(ΔV)がΔV=a×I+b×V+c×Rの算出式
より求めることができるようになるので、精度の良いΔ
Vを求めることが可能になる。また、系統の変更あるい
は潮流の変更に対しても、設定値を変更することなく、
逐次観測された電圧変化(ΔV)に基づいて逐次新しい
パラメータa,b,cへ変更されるため、系統の変更あ
るいは潮流の変更に対して柔軟に対応できるようにな
る。
【0015】請求項3記載の発明においては、系統の電
流および電圧の瞬時値を検出するとともに、この検出し
た電流および電圧の瞬時値に基づいて、同系統の電流お
よび電圧の実効値、ならびに位相角、力率および無効電
力を演算し、演算された同系統の電流および電圧の実効
値、ならびに位相角、力率および無効電力を記憶し、コ
ンデンサバンクを切り換えた後に検出された系統の電圧
に基づいて演算された電圧の実効値と記憶された電圧の
実効値とから求めたコンデンサバンク切換後の電圧変化
と、コンデンサバンク切換後に演算された電流および電
圧の実効値ならびに位相角とに基づいて予め初期設定さ
れたパラメータa,b,cを更新するとともに、この更
新されたパラメータa,b,cをコンデンサバンクを切
換後の電圧変化を求める毎に最小二乗法により逐次更新
し、逐次更新されたパラメータa,b,cと演算した電
流の実効値(I)および電圧の実効値(V)と位相角
(R)に基づいてコンデンサバンク切換後の電圧変化
(ΔV)をΔV=a×I+b×V+c×Rの算出式から
求めて、コンデンサバンク切換後の系統電圧を推定し、
推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定
した設定範囲内にあればコンデンサバンクを切り換える
ようにするとともに推定したコンデンサバンク切換後の
系統電圧が予め設定した設定範囲外にあればコンデンサ
バンクを切り換えないようにしている。
【0016】コンデンサバンク切換後の電圧変化(Δ
V)は、コンデンサバンク切換後に検出された電圧の瞬
時値に基づいて演算された電圧の実効値とコンデンサバ
ンク切換前に記憶された電圧の実効値との差を求めるこ
とにより得られる。そして、このようにして求めた電圧
変化(ΔV)に基づいて逐次新しいパラメータa,b,
cへ変更すると、次回、コンデンサバンクを切り換える
場合に、更新されたパラメータa,b,cとコンデンサ
バンク切換前に記憶された電流および電圧の実効値、位
相角とを用いて、コンデンサバンク切換後の電圧変化
(ΔV)をΔV=a×I+b×V+c×Rの算出式から
推定できるようになるので、精度の良いΔVを求めこと
が可能になるとともに、系統の変更あるいは潮流の変更
に対しても柔軟に対応できるようになる。
【0017】そして、推定したコンデンサバンク切換後
の系統電圧が予め設定した設定範囲内にあればコンデン
サバンクを切り換えるようにするとともに推定したコン
デンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲
外にあればコンデンサバンクを切り換えないようにして
いるので、系統に異常電圧(過電圧)が発生することを
防止できるようになる。
【0018】また、本発明は系統に接続された複数のコ
ンデンサバンクと、このコンデンサバンクのそれぞれに
直列に接続されたサイリスタスイッチとを備え、サイリ
スタスイッチを制御することにより複数のコンデンサバ
ンクを適宜切り換えて系統の無効電力を調整する無効電
力調整装置の制御装置であって、請求項4記載の発明に
おいては、系統の電流の瞬時値を検出する電流検出手段
および同系統の電圧の瞬時値を検出する電圧検出手段が
検出した電流の瞬時値および電圧の瞬時値に基づいて、
同系統の電流および電圧の実効値、ならびに位相角、力
率および無効電力を演算する演算手段と、この演算手段
により演算された電流および電圧の実効値、ならびに位
相角、力率および無効電力を記憶する記憶手段と、コン
デンサバンクを切り換えた後に検出された系統の電圧に
基づいて演算手段により演算された電圧実効値と記憶手
段により記憶された電圧の実効値とから求めたコンデン
サバンク切換後の電圧変化と、コンデンサバンク切換後
に演算された電流および電圧の実効値ならびに位相角と
に基づいて予め初期設定されたパラメータa,b,cを
更新するとともに、この更新されたパラメータa,b,
cをコンデンサバンク切換後の電圧変化を求める毎に最
小二乗法により逐次更新するパラメータ更新手段と、パ
ラメータ更新手段により更新されたパラメータa,b,
cと演算手段により演算された電流の実効値(I)、電
圧の実効値(V)、位相角(R)に基づいてコンデンサ
バンク切換後の電圧変化(ΔV)をΔV=a×I+b×
V+c×Rの算出式に基づいて演算して推定する電圧変
化演算手段と、電圧変化演算手段により推定されたコン
デンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲
内にあればコンデンサバンクを切り換えるようにすると
ともに、推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が
予め設定した設定範囲外にあればコンデンサバンクを切
り換えないようにするコンデンサバンク切換手段とを備
えるようにしている。
【0019】コンデンサバンク切換後の電圧変化(Δ
V)は、コンデンサバンク切換後に検出された電圧の瞬
時値に基づいて演算手段により演算された電圧の実効値
とコンデンサバンク切換前に記憶手段により記憶された
電圧の実効値との差を求めることにより得られる。そし
て、このようにして求めた電圧変化(ΔV)に基づいて
パラメータ更新手段が逐次新しいパラメータa,b,c
へ更新すると、次回、コンデンサバンクを切り換える場
合に、電圧変化演算手段は更新されたパラメータa,
b,cとコンデンサバンク切換前に記憶手段に記憶され
た電流および電圧の実効値、位相角とを用いて、コンデ
ンサバンク切換後の電圧変化(ΔV)をΔV=a×I+
b×V+c×Rの算出式から推定する。そのため、精度
の良いΔVを求めることが可能になるとともに、系統の
変更あるいは潮流の変更に対しても柔軟に対応できるよ
うになる。そして、コンデンサバンク切換手段は、推定
したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した
設定範囲内にあればコンデンサバンクを切り換えるよう
にするとともに推定したコンデンサバンク切換後の系統
電圧が予め設定した設定範囲外にあればコンデンサバン
クを切り換えないようにしているので、系統に異常電圧
(過電圧)が発生することを防止できるようになる。こ
のため、この種の無効電圧調整装置の信頼性が格段に向
上する。
【0020】請求項5記載の発明においては、上述した
制御装置は電圧制御運転モードと、無効電力制御運転モ
ードと、無効電力・電圧制御運転モードと、手動運転モ
ードとを選択するモード選択手段を備えるようにしてい
る。このように、各種の運転モードを備えることによ
り、当該無効電力調整装置が設置される電力系統にとっ
て最適な無効電力調整ができるようになる。
【0021】請求項6の発明においては、上述した制御
装置は不感帯幅設定スイッチと、同不感帯幅設定スイッ
チにより設定された不感帯幅に応じてしきい値電圧を設
定するしきい値電圧設定手段とを備えており、上述した
モード選択手段により電圧制御運転モードが選択される
と、演算手段が演算した電圧の実効値がしきい値電圧設
定手段により設定されたしきい値電圧より大きいか小さ
いとコンデンサバンク切換情報を送出するようにしてい
る。
【0022】このような不感帯幅設定スイッチを設ける
ことにより、しきい値電圧設定手段は不感帯幅設定スイ
ッチにより設定された不感帯幅に応じてしきい値電圧を
設定するので、当該無効電力調整装置が設置される電力
系統にとって最適な電圧制御運転の設定ができるように
なる。
【0023】請求項7の発明においては、上述した制御
装置は無効電力のヒステリシス幅を設定するヒステリシ
ス幅設定スイッチと、演算手段により演算された無効電
力のゲインを調整するゲイン調整スイッチと、ヒステリ
シス幅設定スイッチにより設定されたヒステリシス幅に
応じて無効電力のしきい値を設定する無効電力しきい値
設定手段とを備え、上述したモード選択手段により無効
電力制御運転モードが選択されると、ゲイン調整スイッ
チの設定値に基づいてゲイン調整された演算手段により
演算された無効電力が無効電力しきい値設定手段により
設定された無効電力のしきい値より大きいか小さいとコ
ンデンサバンク切換情報を送出するようにしている。
【0024】このようなヒステリシス幅設定スイッチと
ゲイン調整スイッチとを設けることにより、無効電力し
きい値設定手段はヒステリシス幅設定スイッチにより設
定されたヒステリシス幅に応じて無効電力しきい値を設
定し、この設定された無効電力しきい値とゲイン調整さ
れた無効電力とを比較してコンデンサバンクを切り換え
るか否かを判定するので、当該無効電力調整装置が設置
される電力系統にとって最適な無効電力制御運転の設定
が可能になる。
【0025】請求項8の発明においては、上述した制御
装置は電圧上限値設定スイッチと、電圧下限値設定スイ
ッチにより設定された電圧範囲に応じてしきい値電圧を
設定するしきい値電圧設定手段と、無効電力のヒステリ
シス幅を設定するヒステリシス幅設定スイッチと、演算
手段により演算された無効電力のゲインを調整するゲイ
ン調整スイッチと、ヒステリシス幅設定スイッチにより
設定されたヒステリシス幅に応じて無効電力のしきい値
を設定する無効電力しきい値設定手段とを備えており、
上述したモード選択手段により無効電力・電圧制御運転
モードが選択されると、ゲイン調整スイッチの設定値に
基づいてゲイン調整された演算手段により演算された無
効電力が無効電力しきい値設定手段により設定された無
効電力のしきい値より大きいか小さいとコンデンサバン
ク切換情報を送出するとともに、演算手段が演算した電
圧の実効値が設定電圧範囲を逸脱するとコンデンサバン
ク切換情報を送出するようにしている。
【0026】このような電圧範囲設定スイッチを設ける
とともに、ヒステリシス幅設定スイッチとゲイン調整ス
イッチとを設けることにより、しきい値電圧設定手段は
電圧範囲設定スイッチにより設定された電圧範囲に応じ
てしきい値電圧を設定するとともに、無効電力しきい値
設定手段はヒステリシス幅設定スイッチにより設定され
たヒステリシス幅に応じて無効電力しきい値を設定し、
この設定された無効電力しきい値とゲイン調整された無
効電力とを比較してコンデンサバンクを切り換えるか否
かを判定するので、当該無効電力調整装置が設置される
電力系統にとって最適な無効電力・電圧制御運転の設定
が可能になる。
【0027】請求項9の発明においては、コンデンサバ
ンク切換情報を送出し、かつ電圧変化演算手段により推
定されたコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定
した設定範囲内にあればコンデンサバンクを切り換える
ようにし、コンデンサバンク切換情報を送出しても、推
定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定し
た設定範囲外にあればコンデンサバンクを切り換えない
ようにしている。
【0028】このように、コンデンサバンク切換情報を
送出しても、推定したコンデンサバンク切換後の系統電
圧が予め設定した設定範囲外にあればコンデンサバンク
を切り換えないようにすると、系統に異常電圧(過電
圧)が発生することを防止できるようになるとともに、
最適な無効電力調整ができるようになる。
【0029】
【発明の実施の形態】1.オンラインパラメータ推定方
法 まず、本発明のコンデンサバンクを備えた無効電力調整
装置のコンデンサバンク切換後の系統電圧の推定方法、
即ち、オンラインパラメータ推定方法について説明す
る。一般的に、パラメータ推定とは、入出力データ(こ
の場合は、コンデンサバンク切換後の電流(I)、電圧
(V)、位相角(R)と切換後に測定された電圧変化
(ΔV)の実測値)から演算式のパラメータを推定する
ことであって、その推定値を新しい入出力データが得ら
れる毎に逐次修正していくことをオンラインパラメータ
の推定という。
【0030】つまり、入力をx、出力をyとし、それら
の関係を直線y=ax+bで近似する場合、最もうまく
近似するパラメータa,bを観測されたN個のデータか
ら最小二乗法により推定し、このパラメータa,bを用
いて出力yを予測することということができる。
【0031】本発明のコンデンサバンクを備えた無効電
力調整装置のコンデンサバンク切換後の電圧変化(Δ
V)を予測する場合、コンデンサバンク切換前の入力x
を電流(I)、電圧(V)、位相角(R)とし、切換後
の出力yを電圧変化(ΔV)とした場合、ΔV=aI+
bV+cRと近似することができる。この近似式ΔV=
aI+bV+cRを便宜上、つぎの(1)式のように書
き換えることとする。
【0032】
【数1】y=aI+bV+cR=θTζ・・・(1) ここで、θをパラメータベクトル、ζを回帰ベクトルと
呼び、次の(2)式および(3)式のように定義する。
【0033】
【数2】θ=[a b c]T・・・(2) ζ=[I V R]T・・・(3) このように、回帰ベクトルζは制御対象の入力データ
I,V,Rから構成されるので、パラメータ推定はデー
タy,ζからパラメータベクトルθを推定することとい
える。
【0034】ついで、最小二乗法を用いてオンラインパ
ラメータ推定におけるパラメータa,b,cを更新する
ための演算式の求め方について説明する。最小二乗法を
用いて(N+n)個の入出力データD=(u[k],y
[k]:k=−n+1,−n+2,・・・0,1,2,
・・・,N)から伝達関数のパラメータ(ai,bi,c
i:i=1,2,・・・n)を求めることを考える。た
だし、Nは伝達関数の次数nより十分大きく、N》nで
あるとする。
【0035】入出力データDから回帰ベクトル(ζ
[1],ζ[2],・・・ζ[N])を構成し、最小二
乗法による誤差の二乗和の評価関数Jを次の(4)式の
ように設定する。
【0036】
【数3】
【0037】ここで、Jを最小にするパラメータベクト
ルθ=θhを最小二乗推定値と呼ぶ。評価関数JはY=
[y[1]y[2]・・・y[N]]:1×Nベクト
ル、Z=[ζ[1]ζ[2]・・・ζ[N]]:n×N
行列を用いると、次の(5)式のように表すことができ
る。
【0038】
【数4】 J=(Y−θTZ)(Y−θTZ)T =θTZZTθ−YZTθ−θTZYT+YYT・・・(5) このθに関する偏微分を0にすることによって、次の
(6)式が得られる。
【0039】
【数5】
【0040】この(6)式はθに関する連立方程式であ
り、正規方程式と呼ばれる。n×n行列ZZTが正則で
あれば、最小二乗推定値θhは次の(7)式で与えられ
る。
【0041】
【数6】θh=(ZZT-1ZYT・・・(7) ここで、ZZTはn×n行列で、次の(8)式のように
表すことができる。
【0042】
【数7】
【0043】また、ZYTはn×1ベクトルで、次の
(9)式のように表すことができる。
【0044】
【数8】
【0045】上記(8)(9)式に注目すると、最小二
乗推定値θhは次の(10)式のように表すことができ
る。
【0046】
【数9】
【0047】最小二乗推定値θhは、(N+n)個の入
出力データD=(u[k],y[k]:k=−n+1,
−n+2,・・・0,1,2,・・・,N)からバッチ
的に計算されるオフライン法であり、新しい入出力デー
タD=(u[N+1],y[N+1])が追加観測され
ると、あらためて全体の計算を行わなければならない。
【0048】そこで、新しい入出力データが追加される
ごとに前の推定値を修正していくオンライン推定(逐次
最小二乗法)を以下に示す。
【0049】N時刻までの入出力データDNをDN=(u
[k],y[k]:k=−n+1,−n+2,・・・
0,1,2,・・・,N)と表し、DNから得られる最
小二乗推定値をθh[N],DN+1から得られる最小二
乗推定値をθh[N+1]と書くことにする。
【0050】(10)式の最小二乗推定値から最小二乗
推定値θh[N]は次の(11)式のように表わされ
る。
【0051】
【数10】
【0052】また、最小二乗推定値θh[N+1]は次
の(12)式のように表される。
【0053】
【数11】
【0054】ここで、Γ関数を用いて、次の(13)式
のように定義すると、(14)式が成立する。
【0055】
【数12】
【0056】
【数13】
【0057】上記(14)式に逆行列の補題を適用する
と、つぎの(15)式が得られる。
【0058】
【数14】
【0059】一方、上記(12)式と(13)式より、
次の(16)式が成立する。
【0060】
【数15】
【0061】上記(16)式が成立することにより、次
の(17)式が得られる。
【0062】
【数16】
【0063】ここで、(15)式から次の(18)式が
得られる。
【0064】
【数17】
【0065】結局、これらの結果より、(17)式(1
8)式を代入すると、次の(19)式が得られる。
【0066】
【数18】
【0067】次に重みを加えた場合を考える。(4)式
の評価関数Jの代わりに、重みw[N,k](≧0)を
付けた誤差の二乗和を評価関数Jとして次の(20)式
のようにして考えることができる。
【0068】
【数19】
【0069】この評価関数を最小にするパラメータベク
トルθhは重み付き最小二乗推定値と呼ばれる。この場
合も、最小二乗推定値と同じ導出法を用いて、次の(2
1)式が得られる。
【0070】
【数20】
【0071】重み付き最小二乗推定値は、重みw[N,
k]=1のとき、最小二乗推定値そのものになる。
【0072】ここで、定数λ(0<λ<1)を用いて、
重みw[N,k]=λN-kと設定した重み付き最小二乗
推定値は指数重み付き最小二乗推定値と呼ばれる。この
場合、二乗誤差(y[k]−θTζ[k])2の評価関数
Jへの寄与は過去(時刻kが小さい)のものほど少なく
なることに相当するので、定数λは忘却係数と呼ばれ
る。指数重み付き最小二乗推定値θhは次の(22)式
により与えられる。
【0073】
【数21】
【0074】指数重み付き最小二乗推定値に対しても、
最小二乗推定値のオンライン推定の算出と同様の手順に
より、逐次型のアルゴリズムを導出することができる。
【0075】以上をまとめると、パラメータ推定値θh
の更新則は次の(23)式で与えられる。
【0076】
【数22】
【0077】同様に、Γの更新則は次の(24)式で与
えられる。
【0078】
【数23】
【0079】これらのオンラインパラメータ推定により
得られたパラメータ推定値θhとコンデンサバンク切換
前の系統データをもとにΔV=θTζを予測することが
可能となる。
【0080】2.ΔV推定のシミュレーション結果 ついで、上述したオンラインパラメータ推定法に基づい
て、コンデンサバンク切換後の電圧変化ΔVのシミュレ
ーション結果を説明する。図1は本発明のΔV推定方法
を適用して、コンデンサバンク切換後の観測値(I,
V,R)とコンデンサバンク切換後の観測値(ΔV)に
基づいて各パラメータ(a,b,c)を逐次更新し、こ
の更新された各パラメータ(a,b,c)を用いて次回
のコンデンサバンク切換後の電圧変化ΔVを推定し、こ
の推定した電圧変化ΔVが実測値と一致するか否かを解
析するためのシミュレーションモデルを示す。図1にお
て、本シミュレーションモデルの電力系統は、変電所1
と負荷2,負荷3,負荷4よりなる3つの負荷から構成
される。
【0081】第1区間(区間1)5は変電所1と負荷2
との間を接続する配電路となる区間であり、第2区間
(区間2)6は負荷2と負荷3との間を接続する配電路
となる区間であり、第3区間(区間3)7は負荷3と負
荷4との間を接続する配電路となる区間である。第3区
間7にはコンデンサバンクを備えたSVC20が設置さ
れているものとする。
【0082】ここで、このシミュレーションモデルの変
電所1の送出電圧は6750Vとし、各区間5,6,7
の線路インピーダンスは60sqCu(断面積が60m
2の銅線)でそれぞれ5kmに相当するものとする。
また、負荷2,3,4は負荷容量が0kVA、500k
VA、1000kVAと、それぞれの負荷力率が進み
0.9、進み1.0、遅れ0.8の組み合わせの内、任
意に選択したものとする。
【0083】このように構成したシミュレーションモデ
ルを用いて、コンデンサバンクを切り換えることにより
生じる電圧変化(ΔV)をそれぞれ、観測値(Vrea
l)に対する定格値における電圧変化(ΔV)の推定値
(Vest)、観測値(Vreal)に対する計算値に
おける電圧変化(ΔV)の推定値(Vest)、観測値
(Vreal)に対する本発明によるオンライン推定法
における電圧変化として求めると、図2,図3および図
4に示すような結果となった。
【0084】ここで、図2はコンデンサバンクに一定な
定格電流Iaが流れたとして、次の(25)式の計算式
により求めたコンデンサバンク切換後の電圧変化(Δ
V)の推定値(Vest)を示す。
【0085】
【数24】
【0086】ただし、Iaは定格電流を示す。なお、図
2(a)の縦軸はその電圧変化(ΔV)の推定値(Ve
st)を示し、図2(b)の縦軸はその推定値(Ves
t)とシミュレーションモデルによる観測値(Vrea
l)との差(e)を示す。
【0087】図3はコンデンサバンク切換前の系統電圧
(Vreal)と1バンク当たりのコンデンサのインピ
ーダンス(Zc)より、Ib=Vreal/Zcの演算
式から求めた電流(Ib)がコンデンサバンクに流れた
として、次の(26)式の計算により求めた電圧変化
(ΔV)の推定値(Vest)を示す。
【0088】
【数25】
【0089】なお、図3(a)の縦軸は、その電圧変化
(ΔV)の推定値(Vest)を示し、図3(b)の縦
軸は、その推定値(Vest)とシミュレーションモデ
ルによる観測値(Vreal)との差(e)を示す。
【0090】図4は本発明のオンライン推定法により推
定したコンデンサバンク切換後の電圧変化(ΔV)の推
定値(Vest)を示し、図4(a)の縦軸はその電圧
変化(ΔV)の推定値(Vest)を示し、図4(b)
の縦軸はその推定値(Vest)とシミュレーションモ
デルによる観測値(Vreal)との差(e)を示す。
【0091】図2,図3および図4を比較すると明らか
なように、本発明のオンライン推定法により推定したコ
ンデンサバンク切換後の電圧変化(ΔV)の推定値はシ
ミュレーション値と良く一致しており、その推定値とシ
ミュレーション値との差も少ないことが分かる。このよ
うに、本発明のオンライン推定法を用いることにより、
精度の良い推定ができるようになる。
【0092】3.無効電力調整装置(SVC) 上記したシミュレーション結果に基づいて、本発明の一
実施形態の無効電力調整装置(SVC:TSC装置)を
製作した。図5は本実施形態の無効電力調整装置(SV
C:TSC装置)の構成例と系統との接続状態を示すブ
ロック回路図である。u,v,w相からなる系統にはP
T11と第1CT12と第2CT13とスイッチ14と
からなる開閉器10が配設される。なお、図5の系統に
おいては、図5の上側を負荷側とし、下側を電源側とす
る。
【0093】PT11は、系統のu,v相間の電圧を検
出するとともに、v,w相間の電圧を検出して後述する
無効電力調整装置(SVC:この場合はTSC装置とな
る。以下、TSC装置という)20に電圧信号を送出す
るものである。第1CT12は、負荷側のu相およびw
相の電流を検出してTSC装置20に送出するものであ
る。第2CT13は、電源側のu相およびw相の電流を
検出してTSC装置20に送出するものである。ここ
で、TSC装置20は通常は第1CT12の検出信号を
選択するが、潮流が変わった場合には第2CT13の検
出信号を選択するようになる。
【0094】TSC装置20は、コンデンサバンク21
とゲート回路22とサイリスタ制御回路23とマイクロ
コンピュータ24と表示・設定回路25とから構成して
いる。コンデンサバンク21は、コンデンサ21acと
サイリスタスイッチ21atとを直列接続して構成され
る第1コンデンサバンク21aと、コンデンサ21bc
とサイリスタスイッチ21btとを直列接続して構成さ
れる第2コンデンサバンク21bと、これらの両コンデ
ンサ21ac,21bcが系統に投入される第3コンデ
ンサバンクとからなる。
【0095】第1コンデンサバンク21aは、バンク上
げ時(バンク0→1)にゲート回路22より出力される
第1印加電圧、あるいはバンク下げ時(バンク2→1)
にゲート回路22より出力される第5印加電圧により、
サイリスタスイッチ21atがターンオンすることによ
り、167Kvarの無効電力を補償するものである。
第2コンデンサバンク21bは、バンク上げ時(バンク
1→2)にゲート回路22より出力される第2印加電
圧、あるいはバンク下げ時(バンク3→2)にゲート回
路22より出力される第4印加電圧により、サイリスタ
スイッチ21btがターンオンすることにより、333
Kvarの無効電力を補償するものである。さらに、第
3コンデンサバンクは、バンク上げ時(バンク2→3)
にゲート回路22より出力される第3印加電圧により両
サイリスタスイッチ21at,21btがターンオンす
ることにより、500Kvarの無効電力を補償するも
のである。
【0096】また、コンデンサバンク21は、図示しな
い過電流検出装置とサイリスタの動作を監視する監視回
路とを備えており、コンデンサ21ac,21bcが故
障したりあるいはサイリスタスイッチ21at,21b
tの各サイリスタが故障した場合に異常信号をサイリス
タ制御回路23に送出する。
【0097】ゲート回路22はサイリスタ制御回路23
から送出される各ゲート信号に基づいて両サイリスタス
イッチ21at,21btのどちらか一方あるいは両方
にゲート電圧を印加したり印加を停止する回路である。
【0098】バンク上げ時(バンク0→1、バンク1→
2、バンク2→3)にあっては、サイリスタ制御回路2
3から送出される第1ゲート信号に基づいて第1印加電
圧を印加し、サイリスタスイッチ21atをターンオン
させる。サイリスタ制御回路23から送出される第2ゲ
ート信号に基づいて第2印加電圧を印加し、サイリスタ
スイッチ21btをターンオンさせるとともにサイリス
タスイッチ21atをターンオフさせる。サイリスタ制
御回路23から送出される第3ゲート信号に基づいて第
3印加電圧を印加し、両サイリスタスイッチ21at,
21btをターンオンさせる。
【0099】また、バンク下げ時(バンク3→2、バン
ク2→1、バンク1→0)にあっては、サイリスタ制御
回路23から送出される第4ゲート信号に基づいて第4
印加電圧を印加し、サイリスタスイッチ21atをター
ンオフさせる。サイリスタ制御回路23から送出される
第5ゲート信号に基づいて第5印加電圧を印加し、サイ
リスタスイッチ21atをターンオンさせるとともにサ
イリスタスイッチ21btをターンオフさせる。サイリ
スタ制御回路23から送出される第6ゲート信号に基づ
いて第6印加電圧を印加し、両サイリスタスイッチ21
at,21btをターンオフさせる。
【0100】サイリスタ制御回路23は、開閉器10の
PT11が検出した系統の電圧の瞬時値と、第1CT1
2および第2CT13が検出した系統に流れる電流の瞬
時値を取り込んでこれらの各検出値をマイクロコンピュ
ータ24に送出するとともに、マイクロコンピュータ2
4から送出された動作バンク指令に基づいて、バンク上
げ時(バンク0→1、バンク1→2、バンク2→3)に
あっては、第1ゲート信号、第2ゲート信号および第3
ゲート信号をゲート回路22に送出し、バンク下げ時
(バンク3→2、バンク2→1、バンク1→0)にあっ
ては、第4ゲート信号、第5ゲート信号および第6ゲー
ト信号をゲート回路22に送出するものである。
【0101】また、サイリスタ制御回路23は、マイク
ロコンピュータ24から送出された開閉器指令に基づい
て開閉器開放信号を開閉器10に送出してスイッチ(S
W)14を開放させるとともに、コンデンサバンク21
から送出された異常情報をマイクロコンピュータ24に
送出するものである。
【0102】マイクロコンピュータ24は、周知のCP
U,ROM,RAM,A/DおよびD/A変換器等より
構成されており、サイリスタ制御回路23および表示・
設定回路25から入力された各種入力信号に基づいて、
各種の演算処理を実行し、この演算結果を各種出力信号
としてサイリスタ制御回路23および表示・設定回路2
5に送出する。
【0103】表示・設定回路25は、図示しない操作パ
ネルに設けられた表示板にマイクロコンピュータ24か
ら入力された系統の電圧の実効値、電流の実効値、無効
電力、力率等を表示するとともに、同様に操作パネルに
設けられたLEDにコンデンサバンク21から入力され
たコンデンサバンク21の動作状況を表示させるもので
ある。また、表示・設定回路25は、図示しない操作パ
ネルに設けられた手動モード、電圧制御モード、無効電
力制御モード、無効電力・電圧制御モード等の複数のモ
ードスイッチからの各種設定情報、および同様に操作パ
ネルに設けられた電圧制御モード時に設定する基準電圧
の不感帯幅の設定スイッチ、無効電力制御モード時と無
効電力・電圧制御モード時に設定するヒステリシス幅ス
イッチ、ゲイン調整スイッチ、無効電力・電圧制御モー
ド時に設定する電圧上限値設定スイッチおよび電圧下限
値設定スイッチ等からの各種制御情報をマイクロコンピ
ュータ24に送出するものである。
【0104】変圧器30は系統電圧を降圧してTSC装
置20へ給電するためと、TSC装置20への高調波の
流入を抑制するために用いるものであって、例えば、定
格容量が500kVAで、その1次側の定格電圧は66
40V、2次側の定格電圧は760V、3次側の定格電
圧は760Vとなるよう設定されている。また、2次側
の定格電流は253A(333kVar)とし、3次側
の定格電流は127A(167kVar)となるように
設定されている。
【0105】ついで、上述のように構成したTSC装置
20の動作を図6〜図9のフローチャートに基づいて、
手動制御運転、電圧制御運転、無効電力制御運転、無効
電力・電圧制御運転の順に説明する。なお、図6〜図9
は上述のように構成したTSC装置20の動作を説明す
るフローチャートであって、このフローチャートに対応
するコンピュータプログラムはマイクロコンピュータ2
4のROMに予め格納されている。
【0106】(1)手動制御運転 まず、手動制御運転モード時の動作について説明する。
この場合、このTSC装置20の操作者はTSC装置2
0の電源を投入するとともに図示しない操作バネの手動
モードスイッチを押圧することにより手動制御運転が開
始されるものとする。このTSC装置20に図示しない
電源を投入することにより、ステップ100にてコンピ
ュータプログラムの実行を開始すると、ステップ102
にて初期化動作を行う。この初期化動作において、数式
(24)のλ(忘却係数)を0.95に設定し、Γを次
のように設定する。
【0107】
【数26】
【0108】また、θ=[a b c]T の初期値(電流
要素a,電圧要素b,位相角要素c)は次の近似式(2
7)から算出する。
【0109】
【数27】 a=(−0.00813)x2+(−0.00712)x b=(0.003738)x c=(0.00305)x2+(−0.01432)x ・・・(27) ここで、上記(27)式はバンク上げ(バンク0→1、
バンク1→2、バンク2→3)時の初期値であって、バ
ンク下げ(バンク3→2、バンク2→1、バンク1→
0)時の初期値は(27)式の符号を反転した値(−
a,−b,−c)となる。なお、xは系統の線路インピ
ーダンスであって、表示設定回路25の図示しない操作
パネルに設けられた線路インピーダンス設定スイッチに
より設定される。
【0110】ステップ102にて初期化動作を行った
後、プログラムをステップ104に進める。ステップ1
04においては、表示・設定回路の図示しない操作パネ
ルに設けられた各種の設定スイッチから入力された設定
状態あるいはバンクの接続状態等の設定データが変更さ
れたか否かの判定を行う。この場合、電源が投入された
直後であるので、ステップ104にて「No」と判定し
て、プログラムをステップ108に進める。
【0111】ステップ108に進むと、開閉器10のP
T11が検出した系統の電圧の瞬時値と、第1CT12
(なお、潮流が変化した場合は第2CT13)が検出し
た系統に流れる電流の瞬時値とを取り込む。ついで、プ
ログラムをステップ110に進め、ステップ108にて
取り込んだ電圧の瞬時値および電流の瞬時値から周知の
演算式に基づいて、それらの実効値、無効電力、位相角
および力率を演算した後、プログラムをステップ112
に進める。
【0112】ステップ112においては、電圧の瞬時値
および電流の瞬時値を検出(ステップ108)する前に
コンデンサバンクを切り換えたか否かの判定を行う。こ
の場合は、電圧の瞬時値および電流の瞬時値を検出する
前にコンデンサバンクの切換を行っていないので、ステ
ップ112にて「No」と判定して、プログラムをステ
ップ116に進める。ステップ116においては、手動
運転モードであるか否かの判定を行う。この場合、既に
操作者が手動モードスイッチを押圧しているので、ステ
ップ116にて「Yes」と判定してステップ118に
進む。
【0113】ステップ118に進むと、操作者が操作パ
ネルに設けられたバンク上げ(バンク0→1、バンク1
→2、バンク2→3)あるいはバンク下げ(バンク3→
2、バンク2→1、バンク1→0)のアップダウンスイ
ッチの入力値を読み込む。ついで、プログラムをステッ
プ120に進める。ステップ120においては、後述す
るバンク切換情報の有無を判定する。この場合、アップ
ダウンスイッチの入力値が読み込まれているので、バン
ク切換情報が有るため、ステップ120にて「Yes」
と判定してプログラムをステップ122に進める。
【0114】ステップ122においては、マイクロコン
ピュータ24は動作バンク指令信号をサイリスタ制御回
路23に送出する。この場合、始めてコンデンサバンク
21を系統に投入することとなるので、第1ゲート信号
(バンク0→1)を送出することとなる。これにより、
サイリスタ制御回路23はゲート回路22に第1ゲート
信号を送出する。そして、ゲート回路22は第1コンデ
ンサバンク21aのサイリスタスイッチ21atのサイ
リスタのゲートにゲート電圧を印加してターンオンさせ
る。
【0115】ついで、マイクロコンピュータ24はプロ
グラムをステップ124に進め、ステップ110にて演
算した系統の状態、即ち、コンデンサバンク切換前の系
統の電圧および電流の実効値、位相角、力率をメモリ
(RAM)に記憶させた後、ステップ104に戻る。ス
テップ104に戻ると、ステップ122にてコンデンサ
バンク21が投入されたので、ステップ104にて「Y
es」と判定して、ステップ106にて設定データ、即
ち、この場合は、現在のコンデンサバンク21の状態は
コンデンサバンク1である旨の設定データの更新を行
う。
【0116】ステップ106にて設定データを更新した
後、ステップ108にて、再度、系統電圧の瞬時値およ
び系統電流の瞬時値を読み込んだ後、ステップ110に
て、電圧の瞬時値および電流の瞬時値から周知の演算式
に基づいて、それらの実効値、無効電力、位相角および
力率を演算した後、ステップ112に進む。ステップ1
12においては、ステップ122にてコンデンサバンク
21が投入されたので、「Yes」と判定してプログラ
ムをステップ114に進める。
【0117】ステップ114においては、ステップ11
0にて演算したコンデンサバンク切換後の電流の実効値
(I)、電圧の実効値(V)および位相角(R)と、コ
ンデンサバンク切換後の電圧変化、即ち、今回、ステッ
プ110にて演算した電圧の実効値とステップ124に
て記憶したコンデンサバンク切換前の電圧の実効値との
差(ΔV)に基づいて、ステップ102にて初期設定し
た各パラメータ(a,b,c)をΔV=θTζを用いて
更新する。
【0118】ステップ114にて各パラメータ(a,
b,c)を更新した後、上述したステップ116からス
テップ112までの処理動作を繰り返し実行し、ステッ
プ118にてバンク上げ(バンク0→1、バンク1→
2、バンク2→3)あるいはバンク下げ(バンク3→
2、バンク2→1、バンク1→0)のアップダウンスイ
ッチの入力値を読み込む毎に、ステップ122にてコン
デンサバンク21を切り換え、ステップ114にてパラ
メータ(a,b,c)を逐次更新する。
【0119】(2)電圧制御運転 上述したステップ104からステップ124までの処理
動作を繰り返し実行しているうちに操作者が操作パネル
に設けられた電圧制御運転スイッチを押圧するか、ある
いは電源投入時電圧制御運転スイッチを押圧するととも
に、操作パネルに設けられた不感帯幅設定スイッチを操
作することにより、ステップ116にて「No」と判定
してステップ126(図7参照)に進み、このステップ
126にて「Yes」と判定して電圧制御運転を開始
し、プログラムをステップ128に進める。
【0120】ステップ128においては、電圧しきい値
の設定を行う。例えば、基準電圧が6600Vで、不感
帯幅設定スイッチで設定された不感帯幅が±1.50%
とした場合、上限しきい値電圧VUはVU=6600+6
600×1.50/100=6699(V)となり、下
限しきい値電圧VDはVD=6600−6600×1.5
0/100=6501(V)となるように設定した後、
プログラムをステップ130に進める。
【0121】ステップ130においては、ステップ11
0にて演算した系統電圧の実効値Vがステップ128に
て設定したしきい値電圧の範囲内(VD≦V≦VU)か否
かの判定を行う。ステップ110にて演算した系統電圧
の実効値Vがステップ128にて設定したしきい値電圧
の範囲内(VD≦V≦VU)にあれば、ステップ130に
て「Yes」と判定してプログラムをステップ120
(図6参照)に進め、ステップ110にて演算した系統
電圧の実効値Vがステップ128にて設定したしきい値
電圧の範囲外(V<VD,V>VU)にあれば、ステップ
130にて「No」と判定してプログラムをステップ1
32に進める。
【0122】ステップ132においては、ステップ11
0にて演算した系統電圧の実効値Vがステップ128に
て設定したしきい値電圧の下限値より小さい(V<
D)か否かの判定を行う。ここで、系統電圧の実効値
Vが下限値より小さい(V<VD)とステップ132に
て「Yes」と判定して、次のステップ134にてバン
ク切換情報をUP(+1)と設定して、プログラムをス
テップ138に進める。系統電圧の実効値Vが下限値よ
り大きい(V>VD)とステップ132にて「No」と
判定して、プログラムを次のステップ135に進める。
【0123】ステップ135においては、ステップ11
0にて演算した系統電圧の実効値Vがステップ128に
て設定したしきい値電圧の上限値より大きい(V>
U)か否かの判定を行う。ここで、系統電圧の実効値
Vが上限値より大きい(V>VU)とステップ135に
て「Yes」と判定して、次の136にてバンク切換情
報をDOWN(−1)と設定して、プログラムをステッ
プ138に進める。系統電圧の実効値Vが上限値より小
さい(V<VU)とステップ135にて「No」と判定
して、プログラムをステップ130に戻り上述した処理
を繰り返し実行する。
【0124】ステップ138においては、ステップ11
4にて更新された各パラメータ(a,b,c)とステッ
プ110にて演算されたコンデンサバンク切換前の系統
電流の実効値(I)、系統電圧の実効値(V)および位
相角(R)を用いて次回のコンデンサバンク切換後の電
圧変化ΔVを上記数式(1)に基づいて演算を行い、コ
ンデンサバンク切換後の電圧変化ΔVの推定を行う。こ
の後、プログラムをステップ140に進める。
【0125】ステップ140においては、ステップ13
8にて推定したΔVとステップ110にて演算した現在
の系統電圧の実効値Vとを用いてコンデンサバンク切換
後の系統の到達電圧(V+ΔV)の演算を行い、プログ
ラムをステップ142に進める。
【0126】ステップ142においては、ステップ14
0にて演算したコンデンサバンク切換後の系統の到達電
圧がステップ128にて設定したしきい値電圧の範囲内
であるか否かの判定を行う。到達電圧がしきい値電圧の
範囲内であれば、ステップ142にて「Yes」と判定
して、プログラムをステップ120に進める。到達電圧
がしきい値電圧の範囲外であればステップ144にてコ
ンデンサバンク切換中止の設定を行って、プログラムを
ステップ120に進める。
【0127】ステップ120においては、バンク切換情
報の有無を判定する。ここで、ステップ134にてバン
ク切換情報がUP(+1)と設定された場合、あるいは
ステップ136にてバンク切換情報がDOWN(−1)
と設定された場合は、バンク切換情報有りを意味するの
で、このステップ120にて「Yes」と判定してプロ
グラムをステップ122に進める。また、ステップ13
4にてバンク切換情報がUP(+1)と設定され、ある
いはステップ136にてバンク切換情報がDOWN(−
1)と設定されも、ステップ144にてバンク切換中止
に設定された場合は、バンク切換情報無しを意味するの
で、このステップ120にて「No」と判定してステッ
プ104に戻る。
【0128】ステップ122においては、マイクロコン
ピュータ24は動作バンク指令信号をサイリスタ制御回
路23に送出する。すると、サイリスタ制御回路23
は、ステップ134にてバンク切換情報がUP(+1)
と設定され、現在のコンデンサバンクが無い(0)場合
は第1ゲート信号(バンク0→1)を送出し、現在のコ
ンデンサバンクが第1バンクの場合は第2ゲート信号
(バンク1→2)を送出し、現在のコンデンサバンクが
第2バンクの場合は第3ゲート信号(バンク2→3)を
送出することとなる。また、ステップ136にてバンク
切換情報がDOWN(−1)と設定され、現在のコンデ
ンサバンクが第3バンクの場合は第4ゲート信号(バン
ク3→2)を送出し、現在のコンデンサバンクが第2バ
ンクの場合は第5ゲート信号(バンク2→1)を送出
し、現在のコンデンサバンクが第1バンクの場合は第6
ゲート信号(バンク1→0)を送出することとなる。
【0129】これにより、ゲート回路22は、サイリス
タ制御回路23から出力された第1から第6の各ゲート
信号に基づいて、第1コンデンサバンク21aのサイリ
スタスイッチ21atのサイリスタ、第2コンデンサバ
ンク21bのサイリスタスイッチ21btのサイリスタ
あるい両コンデンサバンク21a,21bの各サイリス
タスイッチ21at,21btの各サイリスタのゲート
にゲート電圧を印加あるいは印加を停止して、ゲート電
圧の印加状態に応じて各サイリスタをターンオンあるい
はターンオフさせる。
【0130】ついで、マイクロコンピュータ24はプロ
グラムをステップ124に進め、ステップ110にて演
算した系統の状態、即ち、コンデンサバンク切換前の系
統の電圧および電流の実効値、位相角、力率をメモリ
(RAM)に記憶させた後、ステップ104に戻り、上
述したステップ104からステップ116、ステップ1
26からステップ144およびステップ120からステ
ップ124までの処理動作を繰り返し実行する。
【0131】上述したように、本電圧制御運転において
は、ステップ134あるいはステップ136にて、コン
デンサバンク切換情報UP(+1)あるいはDOWN
(−1)を送出しても、ステップ138にて推定したコ
ンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定範
囲外にあればコンデンサバンクを切り換えないようにす
るので、系統に異常電圧(過電圧)が発生することを防
止できるようになるとともに、最適な電圧調整ができる
ようになる。また、不感帯幅設定スイッチにより設定さ
れた不感帯幅に応じてステップ128(しきい値電圧設
定手段)にてしきい値電圧を設定するので、当該無効電
力調整装置が設置される電力系統にとって最適な電圧制
御運転の設定ができるようになる。
【0132】(3)無効電力制御運転 上述したステップ104からステップ116、ステップ
126からステップ144およびステップ120からス
テップ124までの処理動作を繰り返し実行している内
に、操作者が操作パネルに設けられた無効電力制御運転
スイッチを押圧するか、あるいは電源投入時に無効電力
制御運転スイッチを押圧するとともに、操作パネルに設
けられたヒステリシス幅設定スイッチおよびゲイン調整
設定スイッチを操作することにより、ステップ116お
よびステップ126にて「No」と判定してステップ1
46(図8参照)に進み、このステップ146にて「Y
es」と判定して無効電力制御運転を開始し、プログラ
ムをステップ148に進める。
【0133】ステップ148においては、無効電力しき
い値の設定を行う。例えば、調整する無効電力のヒステ
リシス幅が±40kVarとして、ヒステリシス幅設定
スイッチで設定された場合のバンク上げ時の無効電力し
きい値の設定値は以下のようになる。即ち、バンク0
(0kVar)→バンク1(167kVar)の場合
は、167+40=207kVar、バンク1(167
kVar)→バンク2(333kVar)の場合は、3
33+40=375kVar、バンク2(333kVa
r)→バンク3(500kVar)の場合は、500+
40=540kVarとなる。
【0134】そして、バンク下げ時の無効電力しきい値
の設定値は以下のようになる。即ち、バンク3(500
kVar)→バンク2(333kVar)の場合は、5
00−40=460kVar、バンク2(333kVa
r)→バンク1(167kVar)の場合は、333−
40=293kVar、バンク1(167kVar)→
バンク0(0kVar)の場合は、167−40=12
7kVarとなる。また、ゲイン調整設定スイッチによ
り、例えば、調整するゲインの設定値が1.50と設定
されている場合の無効電力のゲイン調整値はステップ1
10にて演算した無効電力×1.50となるように設定
する。
【0135】また、ステップ148においては、電圧し
きい値の設定を行う。例えば、電圧上限制限値が700
0(V)で、電圧下限制限値が6000(V)とした場
合、上限しきい値電圧VuはVu=7000(V)とな
り、下限しきい値電圧VdはVd=6000(V)とな
るように設定した後、プログラムをステップ150に進
める。なお、電圧上限制限値および電圧下限制限値はマ
イクロコンピュータ24(図5参照)のROMに予め格
納されている。
【0136】ステップ150においては、ステップ11
0にて演算した系統の負荷側のゲイン調整した無効電力
がステップ148にて設定した無効電力のしきい値の範
囲内か否かの判定を行う。ステップ110にて演算した
系統の負荷側の無効電力がステップ148にて設定した
無効電力のしきい値の範囲内にあれば、ステップ150
にて「Yes」と判定してプログラムをステップ138
に進め、ステップ110にて演算した系統の負荷側のゲ
イン調整した無効電力がステップ148にて設定した無
効電力のしきい値の範囲外にあれば、ステップ150に
て「No」と判定してプログラムをステップ152に進
める。
【0137】ステップ152においては、ステップ11
0にて演算した系統の負荷側のゲイン調整した無効電力
がステップ148にて設定した無効電力のバンク上げ時
(バンク0→1、バンク1→2、バンク2→3)のしき
い値(以下、バンクUP値という)より大きいか否かの
判定を行う。ここで、ゲイン調整した無効電力がバンク
UP値より大きいとステップ152にて「Yes」と判
定して、次のステップ154にてバンク切換情報をUP
(+1)と設定して、プログラムをステップ138(図
7参照)に進める。ゲイン調整した無効電力がバンクU
P値より小さいとステップ152にて「No」と判定し
て、次のステップ155にプログラムを進める。
【0138】ステップ155においては、ステップ11
0にて演算した系統の負荷側のゲイン調整した無効電力
がステップ148にて設定した無効電力のバンク下げ時
(バンク3→2、バンク2→1、バンク1→0)のしき
い値(以下、バンクDOWN値という)より小さいか否
かの判定を行う。ここで、ゲイン調整した無効電力がバ
ンクDOWN値より小さいとステップ155にて「Ye
s」と判定して、次のステップ156にてバンク切換情
報をDOWN(−1)と設定して、プログラムをステッ
プ138(図7参照)に進める。ゲイン調整した無効電
力がバンクDOWN値より大きいとプログラムをステッ
プ150に戻す。
【0139】ステップ138においては、ステップ11
4にて更新された各パラメータ(a,b,c)とステッ
プ110にて演算されたコンデンサバンク切換前の系統
電流の実効値(I)、系統電圧の実効値(V)および位
相角(R)を用いて次回のコンデンサバンク切換後の電
圧変化ΔVを上記数式(1)に基づいて演算を行い、コ
ンデンサバンク切換後の電圧変化ΔVの推定を行う。こ
の後、プログラムをステップ140に進める。
【0140】ステップ140においては、ステップ13
8にて推定したΔVとステップ110にて演算した現在
の系統電圧の実効値Vとを用いてコンデンサバンク切換
後の系統の到達電圧(V+ΔV)の演算を行い、プログ
ラムをステップ142に進める。
【0141】ステップ142においては、ステップ14
0にて演算したコンデンサバンク切換後の系統の到達電
圧がステップ148にて設定したしきい値電圧の範囲内
であるか否かの判定を行う。到達電圧がしきい値電圧の
範囲内であれば、ステップ142にて「Yes」と判定
して、プログラムをステップ120に進める。到達電圧
がしきい値電圧の範囲外であればステップ144にてコ
ンデンサバンク切換中止の設定を行って、プログラムを
ステップ120に進める。
【0142】ステップ120においては、バンク切換情
報の有無を判定する。ここで、ステップ154にてバン
ク切換情報がUP(+1)と設定された場合、あるいは
ステップ156にてバンク切換情報がDOWN(−1)
と設定された場合は、バンク切換情報有りを意味するの
で、このステップ120にて「Yes」と判定してプロ
グラムをステップ122に進める。また、ステップ15
4にてバンク切換情報がUP(+1)と設定され、ある
いはステップ156にてバンク切換情報がDOWN(−
1)と設定されても、ステップ144にてバンク切換中
止に設定された場合は、バンク切換情報無しを意味する
ので、このステップ120にて「No」と判定してステ
ップ104に戻る。
【0143】ステップ122においては、マイクロコン
ピュータ24は動作バンク指令信号をサイリスタ制御回
路23に送出する。すると、サイリスタ制御回路23
は、ステップ154にてバンク切換情報がUP(+1)
と設定され、現在のコンデンサバンクが無い(0)場合
は第1ゲート信号(バンク0→1)を送出し、現在のコ
ンデンサバンクが第1バンクの場合は第2ゲート信号
(バンク1→2)を送出し、現在のコンデンサバンクが
第2バンクの場合は第3ゲート信号(バンク2→3)を
送出することとなる。また、ステップ156にてバンク
切換情報がDOWN(−1)と設定され、現在のコンデ
ンサバンクが第3バンクの場合は第4ゲート信号(バン
ク3→2)を送出し、現在のコンデンサバンクが第2バ
ンクの場合は第5ゲート信号(バンク2→1)を送出
し、現在のコンデンサバンクが第1バンクの場合は第6
ゲート信号(バンク1→0)を送出することとなる。
【0144】これにより、ゲート回路22は、サイリス
タ制御回路23から出力された第1から第6の各ゲート
信号に基づいて、第1コンデンサバンク21aのサイリ
スタスイッチ21atのサイリスタ、第2コンデンサバ
ンク21bのサイリスタスイッチ21btのサイリスタ
あるい両コンデンサバンク21a,21bの各サイリス
タスイッチ21at,21btの各サイリスタにゲート
電圧を印加あるいは印加を停止して、ゲート電圧の印加
状態に応じて各サイリスタをターンオンあるいはターン
オフさせる。
【0145】ついで、マイクロコンピュータ24はプロ
グラムをステップ124に進め、ステップ110にて演
算した系統の状態、即ち、コンデンサバンク切換前の系
統の電圧および電流の実効値、位相角、力率をメモリ
(RAM)に記憶させた後、ステップ104に戻り、上
述したステップ104からステップ116、ステップ1
26、ステップ146からステップ156、ステップ1
38からステップ144およびステップ120からステ
ップ124までの処理動作を繰り返し実行する。
【0146】上述したように、本無効電力制御運転にお
いては、ステップ154あるいはステップ156にて、
コンデンサバンク切換情報UP(+1)あるいはDOW
N(−1)を送出しても、ステップ138にて推定した
コンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定
範囲外にあればコンデンサバンクを切り換えないように
するので、系統に異常電圧(過電圧)が発生することを
防止できるようになるとともに、最適な無効電力調整が
できるようになる。
【0147】また、ステップ148(電圧・無効電力し
きい値設定手段)において、ヒステリシス幅設定スイッ
チにより設定されたヒステリシス幅に応じて無効電力し
きい値を設定する。また、ゲイン調整スイッチにより設
定されたゲイン調整値に応じてゲイン調整された無効電
力を設定する。そして、設定された無効電力しきい値と
ゲイン調整された無効電力とを比較してコンデンサバン
クを切り換えるか否かを判定するので、当該無効電力調
整装置が設置される電力系統にとって最適な無効電力制
御運転の設定が可能になる。
【0148】(4)無効電力・電圧制御運転 上述したステップ104からステップ116、ステップ
126、ステップ146からステップ156およびステ
ップ120からステップ124までの処理動作を繰り返
し実行している内に、操作者が操作パネルに設けられた
無効電力・電圧制御運転スイッチを押圧するか、あるい
は電源投入時に無効電力・電圧制御運転スイッチを押圧
するとともに、操作パネルに設けられたヒステリシス幅
設定スイッチおよびゲイン調整設定スイッチを操作する
ことにより、ステップ116ステップ126およびステ
ップ146にて「No」と判定してステップ158(図
9参照)に進み、このステップ158にて「Yes」と
判定して無効電力・電圧制御運転を開始し、プログラム
をステップ160に進める。
【0149】ステップ160においては、無効電力しき
い値の設定を行う。例えば、調整する無効電力のヒステ
リシス幅が±40kVarとして、ヒステリシス幅設定
スイッチで設定された場合のバンク上げ時の無効電力し
きい値の設定値は以下のようになる。即ち、バンク0
(0kVar)→バンク1(167kVar)の場合
は、167+40=207kVar、バンク1(167
kVar)→バンク2(333kVar)の場合は、3
33+40=375kVar、バンク2(333kVa
r)→バンク3(500kVar)の場合は、500+
40=540kVarとなる。
【0150】そして、バンク下げ時の無効電力しきい値
の設定値は以下のようになる。即ち、バンク3(500
kVar)→バンク2(333kVar)の場合は、5
00−40=460kVar、バンク2(333kVa
r)→バンク1(167kVar)の場合は、333−
40=293kVar、バンク1(167kVar)→
バンク0(0kVar)の場合は、167−40=12
7kVarとなる。また、ゲイン調整設定スイッチによ
り、例えば、調整するゲインの設定値が1.50と設定
されている場合の無効電力のゲイン調整値はステップ1
10にて演算した無効電力×1.50となるように設定
する。
【0151】また、ステップ160においては、電圧し
きい値の設定を行う。例えば、電圧上限値設定スイッチ
で設定された電圧上限値が7000(V)で、電圧下限
値設定スイッチで設定された電圧下限値が6000
(V)とした場合、上限しきい値電圧VuはVu=70
00(V)となり、下限しきい値電圧VdはVd=60
00(V)となるように設定した後、プログラムをステ
ップ162に進める。
【0152】ステップ162においては、ステップ11
0にて演算した系統の負荷側のゲイン調整した無効電力
がステップ160にて設定した無効電力のしきい値の範
囲内か否かの判定を行う。ステップ110にて演算した
系統の負荷側の無効電力がステップ148にて設定した
無効電力のしきい値の範囲内にあれば、ステップ162
にて「Yes」と判定してプログラムをステップ170
に進め、ステップ110にて演算した系統の負荷側のゲ
イン調整した無効電力がステップ160にて設定した無
効電力のしきい値の範囲外にあれば、ステップ162に
て「No」と判定してプログラムをステップ164に進
める。
【0153】ステップ164においては、ステップ11
0にて演算した系統の負荷側のゲイン調整した無効電力
がステップ160にて設定した無効電力のバンク上げ時
(バンク0→1、バンク1→2、バンク2→3)のしき
い値(以下、バンクUP値という)より大きいか否かの
判定を行う。ここで、ゲイン調整した無効電力がバンク
UP値より大きいとステップ164にて「Yes」と判
定して、次のステップ166にてバンク切換情報をUP
(+1)と設定して、プログラムをステップ170に進
める。ゲイン調整した無効電力がバンクUP値より小さ
いとステップ164にて「No」と判定して、次のステ
ップ167にプログラムを進める。
【0154】ステップ167においては、ステップ11
0にて演算した系統の負荷側のゲイン調整した無効電力
がステップ160にて設定した無効電力のバンク下げ時
(バンク3→2、バンク2→1、バンク1→0)のしき
い値(以下、バンクDOWN値という)より小さいか否
かの判定を行う。ここで、ゲイン調整した無効電力がバ
ンクDOWN値より小さいとステップ167にて「Ye
s」と判定して、次のステップ168にてバンク切換情
報をDOWN(−1)と設定して、プログラムをステッ
プ170に進める。ゲイン調整した無効電力がバンクD
OWN値より大きいとプログラムをステップ162に戻
す。
【0155】ステップ170においては、ステップ11
0にて演算した系統電圧の実効値Vがステップ160に
て設定したしきい値電圧の範囲内(VD≦V≦VU)か否
かの判定を行う。ステップ110にて演算した系統電圧
の実効値Vがステップ160にて設定したしきい値電圧
の範囲内(VD≦V≦VU)にあれば、ステップ170に
て「Yes」と判定してプログラムをステップ138
(図7参照)に進め、ステップ110にて演算した系統
電圧の実効値Vがステップ160にて設定したしきい値
電圧の範囲外(V<VD,V>VU)にあれば、ステップ
170にて「No」と判定してプログラムをステップ1
72に進める。
【0156】ステップ172においては、ステップ11
0にて演算した系統電圧の実効値Vがステップ160に
て設定したしきい値電圧の下限値より小さい(V<
D)か否かの判定を行う。ここで、系統電圧の実効値
Vが下限値より小さい(V<VD)とステップ172に
て「Yes」と判定して、次のステップ174にてバン
ク切換情報をUP(+1)と設定して、プログラムをス
テップ138(図7参照)に進める。系統電圧の実効値
Vが下限値より大きい(V>VD)とステップ172に
て「No」と判定して、プログラムを次のステップ17
5に進める。
【0157】ステップ175においては、ステップ11
0にて演算した系統電圧の実効値Vがステップ160に
て設定したしきい値電圧の上限値より大きい(V>
U)か否かの判定を行う。ここで、系統電圧の実効値
Vが上限値より大きい(V>VU)とステップ175に
て「Yes」と判定して、次の176にてバンク切換情
報をDOWN(−1)と設定して、プログラムをステッ
プ138(図7参照)に進める。系統電圧の実効値Vが
上限値より小さい(V<VU)とステップ175にて
「No」と判定して、プログラムをステップ170に戻
り上述した処理を繰り返し実行する。
【0158】ステップ138(図7参照)においては、
ステップ114にて更新された各パラメータ(a,b,
c)とステップ110にて演算されたコンデンサバンク
切換前の系統電流の実効値(I)、系統電圧の実効値
(V)および位相角(R)を用いて次回のコンデンサバ
ンク切換後の電圧変化ΔVを上記数式(1)に基づいて
演算を行い、コンデンサバンク切換後の電圧変化ΔVの
推定を行う。この後、プログラムをステップ140に進
める。
【0159】ステップ140においては、ステップ13
8にて推定したΔVとステップ110にて演算した現在
の系統電圧の実効値Vとを用いてコンデンサバンク切換
後の系統の到達電圧(V+ΔV)の演算を行い、プログ
ラムをステップ142に進める。
【0160】ステップ142においては、ステップ14
0にて演算したコンデンサバンク切換後の系統の到達電
圧がステップ160にて設定したしきい値電圧の範囲内
であるか否かの判定を行う。到達電圧がしきい値電圧の
範囲内であれば、ステップ142にて「Yes」と判定
して、プログラムをステップ120(図6参照)に進め
る。到達電圧がしきい値電圧の範囲外であればステップ
144にてコンデンサバンク切換中止の設定を行って、
プログラムをステップ120(図6参照)に進める。
【0161】ステップ120においては、バンク切換情
報の有無を判定する。ここで、ステップ166にてバン
ク切換情報がUP(+1)と設定された場合、ステップ
168にてバンク切換情報がDOWN(−1)と設定さ
れた場合、あるいはステップ174にてバンク切換情報
がUP(+1)と設定された場合、ステップ176にて
バンク切換情報がDOWN(−1)と設定された場合は
バンク切換情報有りを意味するので、このステップ12
0にて「Yes」と判定してプログラムをステップ12
2に進める。また、ステップ166およびステップ17
4にてバンク切換情報がUP(+1)と設定され、ある
いはステップ168およびステップ176にてバンク切
換情報がDOWN(−1)と設定されても、ステップ1
44にてバンク切換中止に設定された場合は、バンク切
換情報無しを意味するので、このステップ120にて
「No」と判定してステップ104に戻る。
【0162】ステップ122においては、マイクロコン
ピュータ24は、ステップ166にて設定されたUP
(+1)のバンク切換情報、ステップ168にて設定さ
れたDOWN(−1)のバンク切換情報、ステップ17
4にて設定されたUP(+1)のバンク切換情報、ステ
ップ176にて設定されたDOWN(−1)のバンク切
換情報に基づいて動作バンク指令信号をサイリスタ制御
回路23に送出することとなる。
【0163】ここで、バンク切換情報がステップ166
にてUP(+1)と設定されるか、ステップ168にて
DOWN(−1)と設定され、ステップ170にて「Y
es」と判定した場合、サイリスタ制御回路23は、ス
テップ166にてバンク切換情報がUP(+1)と設定
され、現在のコンデンサバンクが無い(0)場合は第1
ゲート信号(バンク0→1)を送出し、現在のコンデン
サバンクが第1バンクの場合は第2ゲート信号(バンク
1→2)を送出し、現在のコンデンサバンクが第2バン
クの場合は第3ゲート信号(バンク2→3)を送出する
こととなる。また、ステップ156にてバンク切換情報
がDOWN(−1)と設定され、現在のコンデンサバン
クが第3バンクの場合は第4ゲート信号(バンク3→
2)を送出し、現在のコンデンサバンクが第2バンクの
場合は第5ゲート信号(バンク2→1)を送出し、現在
のコンデンサバンクが第1バンクの場合は第6ゲート信
号(バンク1→0)を送出することとなる。
【0164】また、バンク切換情報設定がステップ17
4にてUP(+1)と設定されるか、ステップ176に
てDOWN(−1)と設定された場合、サイリスタ制御
回路23は、ステップ174にてバンク切換情報がUP
(+1)と設定され、現在のコンデンサバンクが無い
(0)場合は第1ゲート信号(バンク0→1)を送出
し、現在のコンデンサバンクが第1バンクの場合は第2
ゲート信号(バンク1→2)を送出し、現在のコンデン
サバンクが第2バンクの場合は第3ゲート信号(バンク
2→3)を送出することとなる。また、ステップ176
にてバンク切換情報がDOWN(−1)と設定され、現
在のコンデンサバンクが第3バンクの場合は第4ゲート
信号(バンク3→2)を送出し、現在のコンデンサバン
クが第2バンクの場合は第5ゲート信号(バンク2→
1)を送出し、現在のコンデンサバンクが第1バンクの
場合は第6ゲート信号(バンク1→0)を送出すること
となる。
【0165】なお、バンク切換情報がステップ166に
てUP(+1)と設定されるか、ステップ168にてD
OWN(−1)と設定され、さらに、ステップ174に
てUP(+1)と設定されるか、ステップ176にてD
OWN(−1)と設定された場合は、ステップ174に
て設定されたUP(+1)あるいはステップ176にて
設定されたDOWN(−1)のバンク切換情報が優先さ
れるように予め設定されている。
【0166】これにより、ゲート回路22は、サイリス
タ制御回路23から出力された第1から第6の各ゲート
信号に基づいて、第1コンデンサバンク21aのサイリ
スタスイッチ21atのサイリスタ、第2コンデンサバ
ンク21bのサイリスタスイッチ21btのサイリスタ
あるい両コンデンサバンク21a,21bの各サイリス
タスイッチ21at,21btの各サイリスタにゲート
電圧を印加あるいは印加を停止して、ゲート電圧の印加
状態に応じて各サイリスタをターンオンあるいはターン
オフさせる。
【0167】ついで、マイクロコンピュータ24はプロ
グラムをステップ124に進め、ステップ110にて演
算した系統の状態、即ち、コンデンサバンク切換前の系
統の電圧および電流の実効値、位相角、力率をメモリ
(RAM)に記憶させた後、ステップ104に戻り、上
述したステップ104からステップ116、ステップ1
26、ステップ146、ステップ158からステップ1
76、ステップ138からステップ144およびステッ
プ120からステップ124までの処理動作を繰り返し
実行する。
【0168】上述したように、本無効電力・電圧制御運
転においては、ステップ166,ステップ174あるい
はステップ168,ステップ176にて、コンデンサバ
ンク切換情報UP(+1)あるいはDOWN(−1)を
送出しても、ステップ138にて推定したコンデンサバ
ンク切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲外にあれ
ばコンデンサバンクを切り換えないようにするので、系
統に異常電圧(過電圧)が発生することを防止できるよ
うになるとともに、最適な無効電力・電圧調整ができる
ようになる。
【0169】また、ヒステリシス幅設定スイッチにより
設定されたヒステリシス幅に応じてステップ160(電
圧・無効電力しきい値設定手段)は無効電力しきい値を
設定し、ステップ110にて演算した無効電力をゲイン
調整スイッチにより設定されたゲインにより調整された
無効電力とを比較して、ステップ162にてコンデンサ
バンクを切り換えるか否かを判定するとともに、電圧上
限値設定スイッチおよび電圧下限値設定スイッチにより
設定された電圧範囲に応じてステップ160(電圧・無
効電力しきい値設定手段)にてしきい値電圧を設定し、
この設定されたしきい値とステップ110にて演算した
系統電圧の実効値とを比較して、ステップ170にてコ
ンデンサバンクを切り換えるか否かを判定するので、当
該無効電力調整装置が設置される電力系統にとって最適
な無効電力・電圧制御運転が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用して電圧変化を推定し、この推
定した電圧変化が実測値と一致するか否かを解析するた
めのシミュレーションモデルを示すブロック図である。
【図2】 図1のコンデンサバンクに定格電流が流れた
として計算して推定した電圧変化とシミュレーションモ
デルによる観測値との対応を示す図である。
【図3】 図1のコンデンサバンクに計算により求めた
電流が流れたとして計算して推定した電圧変化とシミュ
レーションモデルによる観測値との対応を示す図であ
る。
【図4】 本発明の電圧変化の推定法により求めた電圧
変化とシミュレーションモデルによる観測値との対応を
示す図である。
【図5】 本発明を適用するSVC(TSC装置)の一
例を示す図である。
【図6】 図5のTSC装置の動作を説明するフローチ
ャートの一部である。
【図7】 図6と同様に、図5のTSC装置の動作を説
明するフローチャートの一部である。
【図8】 図6、図7と同様に、図5のTSC装置の動
作を説明するフローチャートの一部である。
【図9】 図6、図7、図8と同様に、図5のTSC装
置の動作を説明するフローチャートの一部である。
【図10】 一般的なTSC方式の無効電力補償装置を
示す図である。
【図11】 図10の無効電力補償装置による電圧制御
方式による制御方法を示す図である。
【図12】 図10の無効電力補償装置による無効電力
制御方式による制御方法を示す図である。
【図13】 図10の無効電力補償装置による無効電力
−電圧制御方式による制御方法を示す図である。
【符号の説明】
1…変電所、2,3,4…負荷、5,6,7…配電路と
なる区間、10…開閉器、11…PT、12,13…C
T、14…スイッチ、20…SVC(TSC装置)21
…コンデンサバンク、22…ゲート回路、23…サイリ
スタ制御回路、24…マイクロコンピュータ、25…表
示・設定回路、30…変圧器
フロントページの続き (72)発明者 小杉 安夫 静岡県浜松市鴨江町字中山22番ノ1 中部 電力株式会社浜松営業所内 (72)発明者 丹下 正次 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 櫻井 隆行 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 5G066 FA01 FB03 FC04 FC12 5H420 BB12 BB16 CC04 DD03 EA03 EA27 EA47 EB26 EB38 FF03 FF04 FF22 LL10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 系統に接続された複数のコンデンサバン
    クと、このコンデンサバンクのそれぞれに直列に接続さ
    れたサイリスタスイッチとを備え、 前記サイリスタスイッチを制御することにより前記複数
    のコンデンサバンクを適宜切り換えて前記系統の無効電
    力を調整する無効電力調整装置の制御方法であって、 前記系統の電流および電圧の瞬時値を検出するととも
    に、この検出した電流および電圧の瞬時値に基づいて、
    同系統の電流および電圧の実効値、ならびに位相角、力
    率および無効電力を演算し、 予め初期設定されたパラメータa,b,cと前記演算し
    た電流の実効値(I)および電圧の実効値(V)と位相
    角(R)に基づいてコンデンサバンク切換後の電圧変化
    (ΔV)をΔV=a×I+b×V+c×Rの算出式から
    求めて、コンデンサバンク切換後の系統電圧を推定し、 前記推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め
    設定した設定範囲内にあればコンデンサバンクを切り換
    えるようにするとともに前記推定したコンデンサバンク
    切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲外にあればコ
    ンデンサバンクを切り換えないようにしたことを特徴と
    する無効電力調整装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記予め初期設定されたパラメータa,
    b,cは、コンデンサバンク切換後に検出された系統電
    圧の瞬時値に基づく電圧の実効値とコンデンサバンク切
    換前の電圧の実効値から求めた電圧変化(ΔV)と、コ
    ンデンサバンク切換後の電流の実効値(I)と電圧の実
    効値(V)と位相角(R)とに基づいて更新し、コンデ
    ンサバンク切換後の電圧変化(ΔV)を求める毎に最小
    二乗法により逐次更新するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の無効電力調整装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 系統に接続された複数のコンデンサバン
    クと、このコンデンサバンクのそれぞれに直列に接続さ
    れたサイリスタスイッチとを備え、 前記サイリスタスイッチを制御することにより前記複数
    のコンデンサバンクを適宜切り換えて前記系統の無効電
    力を調整する無効電力調整装置の制御方法であって、 前記系統の電流および電圧の瞬時値を検出するととも
    に、この検出した電流および電圧の瞬時値に基づいて、
    同系統の電流および電圧の実効値、ならびに位相角、力
    率および無効電力を演算し、 前記演算された同系統の電流の実効値、電圧の実効値、
    位相角、力率および無効電力を記憶し、 前記コンデンサバンクを切り換えた後に検出された系統
    の電圧に基づいて演算された電圧の実効値と前記記憶さ
    れた電圧の実効値とから求めたコンデンサバンクを切換
    後の電圧変化と、前記コンデンサバンク切換後に演算さ
    れた電流および電圧の実効値ならびに位相角とに基づい
    て予め初期設定されたパラメータa,b,cを更新する
    とともに、この更新されたパラメータa,b,cをコン
    デンサバンク切換後の電圧変化を求める毎に最小二乗法
    により逐次更新し、 前記逐次更新されたパラメータa,b,cと前記演算し
    た電流の実効値(I)および電圧の実効値(V)と位相
    角(R)に基づいてコンデンサバンク切換後の電圧変化
    (ΔV)をΔV=a×I+b×V+c×Rの算出式から
    求めて、コンデンサバンク切換後の系統電圧を推定し、 前記推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め
    設定した設定範囲内にあればコンデンサバンクを切り換
    えるようにするとともに前記推定したコンデンサバンク
    切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲外にあればコ
    ンデンサバンクを切り換えないようにしたことを特徴と
    する無効電力調整装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 系統に接続された複数のコンデンサバン
    クと、このコンデンサバンクのそれぞれに直列に接続さ
    れたサイリスタスイッチとを備え、 前記サイリスタスイッチを制御することにより前記複数
    のコンデンサバンクを適宜切り換えて前記系統の無効電
    力を調整する無効電力調整装置の制御装置であって、 前記系統の電流の瞬時値を検出する電流検出手段および
    同系統の電圧の瞬時値を検出する電圧検出手段が検出し
    た電流の瞬時値および電圧の瞬時値に基づいて、同系統
    の電流および電圧の実効値、ならびに位相角、力率およ
    び無効電力を演算する演算手段と、 前記演算手段により演算された電流および電圧の実効
    値、ならびに位相角、力率および無効電力を記憶する記
    憶手段と、 前記コンデンサバンクを切り換えた後に検出された系統
    の電圧に基づいて前記演算手段により演算された電圧実
    効値と、前記記憶手段により記憶された電圧の実効値と
    から求めたコンデンサバンクを切換後の電圧変化と、前
    記コンデンサバンク切換後に演算された電流および電圧
    の実効値ならびに位相角とに基づいて予め初期設定され
    たパラメータa,b,cを更新するとともに、この更新
    されたパラメータa,b,cをコンデンサバンク切換後
    の電圧変化を求める毎に最小二乗法により逐次更新する
    パラメータ更新手段と、 前記パラメータ更新手段により更新されたパラメータ
    a,b,cと前記演算手段により演算された電流の実効
    値(I)、電圧の実効値(V)、位相角(R)に基づい
    てコンデンサバンク切換後の電圧変化(ΔV)をΔV=
    a×I+b×V+c×Rの算出式に基づいて演算して推
    定する電圧変化演算手段と、 前記電圧変化演算手段により推定されたコンデンサバン
    ク切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲内にあれば
    コンデンサバンクを切り換えるようにするとともに、前
    記推定したコンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設
    定した設定範囲外にあればコンデンサバンクを切り換え
    ないようにするコンデンサバンク切換手段とを備えたこ
    とを特徴とする無効電力調整装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は電圧制御運転モードと、
    無効電力制御運転モードと、無効電力・電圧制御運転モ
    ードと、手動運転モードとを選択するモード選択手段を
    備えたことを特徴とする請求項4に記載の無効電力調整
    装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は不感帯幅設定スイッチ
    と、同不感帯幅設定スイッチにより設定された不感帯幅
    に応じてしきい値電圧を設定するしきい値電圧設定手段
    とを備えており、 前記モード選択手段により前記電圧制御運転モードが選
    択されると、前記演算手段が演算した電圧の実効値が前
    記しきい値電圧設定手段により設定されたしきい値電圧
    より大きいか小さいとコンデンサバンク切換情報を送出
    するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の無効
    電力調整装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は無効電力のヒステリシス
    幅を設定するヒステリシス幅設定スイッチと、前記演算
    手段により演算された無効電力のゲインを調整するゲイ
    ン調整スイッチと、前記ヒステリシス幅設定スイッチに
    より設定されたヒステリシス幅に応じて無効電力のしき
    い値を設定する無効電力しきい値設定手段とを備え、 前記モード選択手段により前記無効電力制御運転モード
    が選択されると、前記ゲイン調整スイッチの設定値に基
    づいてゲイン調整された前記演算手段により演算された
    無効電力が前記無効電力しきい値設定手段により設定さ
    れた無効電力のしきい値より大きいか小さいとコンデン
    サバンク切換情報を送出するようにしたことを特徴とす
    る請求項5に記載の無効電力調整装置の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記制御装置は電圧上限値設定スイッチ
    と電圧下限値設定スイッチにより設定された電圧範囲に
    応じてしきい値電圧を設定するしきい値電圧設定手段
    と、無効電力のヒステリシス幅を設定するヒステリシス
    幅設定スイッチと、前記演算手段により演算された無効
    電力のゲインを調整するゲイン調整スイッチと、前記ヒ
    ステリシス幅設定スイッチにより設定されたヒステリシ
    ス幅に応じて無効電力のしきい値を設定する無効電力し
    きい値設定手段とを備えており、前記モード選択手段に
    より前記無効電力・電圧制御運転モードが選択される
    と、前記ゲイン調整スイッチの設定値に基づいてゲイン
    調整された前記演算手段により演算された無効電力が前
    記無効電力しきい値設定手段により設定された無効電力
    のしきい値より大きいか小さいとコンデンサバンク切換
    情報を送出するとともに、前記演算手段が演算した電圧
    の実効値が前記設定電圧範囲を逸脱するとコンデンサバ
    ンクの切換情報を送出するようにしたことを特徴とする
    請求項5に記載の無効電力調整装置の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記コンデンサバンク切換情報を送出
    し、かつ前記電圧変化演算手段により推定されたコンデ
    ンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定範囲内
    にあればコンデンサバンクを切り換えるようにし、前記
    コンデンサバンク切換情報を送出しても、前記推定した
    コンデンサバンク切換後の系統電圧が予め設定した設定
    範囲外にあればコンデンサバンクを切り換えないように
    したことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか
    に記載の無効電力調整装置の制御装置。
JP10199323A 1998-07-14 1998-07-14 コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置 Pending JP2000032664A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10199323A JP2000032664A (ja) 1998-07-14 1998-07-14 コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10199323A JP2000032664A (ja) 1998-07-14 1998-07-14 コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000032664A true JP2000032664A (ja) 2000-01-28

Family

ID=16405896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10199323A Pending JP2000032664A (ja) 1998-07-14 1998-07-14 コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000032664A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2411971A (en) * 2004-03-10 2005-09-14 Cableform Ltd Power factor adjustment
KR100738761B1 (ko) 2005-07-11 2007-07-12 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 역률 조정 장치
KR100791625B1 (ko) * 2005-12-30 2008-01-04 고려대학교 산학협력단 무효전력 보상방법 및 그 장치
CN100392553C (zh) * 2005-09-13 2008-06-04 中国电力科学研究院 输电系统静止无功补偿器的调节方法
KR101179789B1 (ko) * 2010-09-30 2012-09-04 한국전력공사 비대칭용량 구조의 순동무효전력공급장치 및 그 제어방법
KR20160005911A (ko) * 2014-07-08 2016-01-18 국민대학교산학협력단 발전 시스템 및 계통 전압 측정 장치
JP2017034739A (ja) * 2015-07-28 2017-02-09 株式会社ダイヘン 系統インピーダンス推定装置、インバータ装置、および、系統インピーダンス推定方法
CN107546750A (zh) * 2016-06-24 2018-01-05 华北电力大学 一种基于元件协调控制规则的配电网电压集中式控制方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2411971A (en) * 2004-03-10 2005-09-14 Cableform Ltd Power factor adjustment
GB2411971B (en) * 2004-03-10 2006-09-06 Cableform Ltd Power factor improvement
KR100738761B1 (ko) 2005-07-11 2007-07-12 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 역률 조정 장치
CN100392553C (zh) * 2005-09-13 2008-06-04 中国电力科学研究院 输电系统静止无功补偿器的调节方法
KR100791625B1 (ko) * 2005-12-30 2008-01-04 고려대학교 산학협력단 무효전력 보상방법 및 그 장치
KR101179789B1 (ko) * 2010-09-30 2012-09-04 한국전력공사 비대칭용량 구조의 순동무효전력공급장치 및 그 제어방법
KR20160005911A (ko) * 2014-07-08 2016-01-18 국민대학교산학협력단 발전 시스템 및 계통 전압 측정 장치
KR101643632B1 (ko) 2014-07-08 2016-07-29 국민대학교 산학협력단 발전 시스템 및 계통 전압 측정 장치
JP2017034739A (ja) * 2015-07-28 2017-02-09 株式会社ダイヘン 系統インピーダンス推定装置、インバータ装置、および、系統インピーダンス推定方法
CN107546750A (zh) * 2016-06-24 2018-01-05 华北电力大学 一种基于元件协调控制规则的配电网电压集中式控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105098789B (zh) 励磁系统调差整定方法、系统及pss协调方法和系统
US20160274606A1 (en) Method for Predicting a Voltage Collapse in a Micro-Grid Connected to a Power Distribution Network
US8648576B2 (en) Reactive power compensator
JP2001506385A (ja) 電圧源コンバータを用いるフリッカコントローラ
WO2022110977A1 (zh) 一种并离网调度方法、装置及储能空调系统
WO2016140034A1 (ja) 配電系統の電圧調整装置および電圧調整方法
JP2001352678A (ja) 電力系統安定化装置
JP2000032664A (ja) コンデンサバンクを備えた無効電力調整装置の制御方法およびその制御装置
Mahdavi et al. Coordinated voltage regulator control in systems with high-level penetration of distributed energy resources
US11404868B2 (en) Over-voltage prevention apparatus and method of distribution line connected with distributed generator
CN112398145A (zh) 面向电力弹簧的智能负载切换控制方法
JP6784616B2 (ja) 線路電圧降下補償器、線路電圧降下補償システム及び補償電圧決定方法
CN111463800B (zh) 一种针对电机驱动系统的电压补偿电路、方法及空调设备
US11862975B2 (en) Power transfer between MV feeders in a power distribution network
CN113363949B (zh) 一种距离保护方法、装置、计算机设备和存储介质
JP3249275B2 (ja) 配電系統における送出電圧調整処理装置
CN107546775A (zh) 用于直流电压控制特性的三相并网mmc静态模型及建立方法
JPH07241035A (ja) 単独分離系統安定化方法
CN108574306B (zh) 一种基于自适应下垂系数的虚拟同步机励磁调节方法
JP6967440B2 (ja) 電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置
JP2000029549A (ja) 無効電力調整装置における無効電力調整用バンク切換後の系統電圧の推定方法
JPH10285803A (ja) 無効電力補償装置の設置場所自動選定方法及び潮流計算方法
JP2004072884A (ja) 単独分離系統安定化方法及び単独分離系統安定化システム
CN113632371B (zh) 用于增强无功电流共享的先进横流补偿系统和方法
JP6863778B2 (ja) 配電系統の運用支援装置および方法