JP4859287B2 - 軌道車輌の走行模擬装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道車輌の走行模擬装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
軌道車輌は、その高速化とともに快適化が求められる。その高速化と快適化は、直線軌道に限られず小半径曲率軌道で求められる。車輌は、通常、前4輪、後4輪、これらの車輪に支持され台車、その台車にある程度の拘束を受けながら回転自在に支持される車体、車輪を制御的に駆動する制御モータとから構成されている。1組4輪の2車軸は、曲線軌道で互いに拘束されて角度的に変位する変位機構により機械的に自律的に制御されている。
【0003】
このような軌道車輌は、その完成後に実線路上で実車試験が行われるが、その完成前の試作・設計段階で模擬走行試験が実施されることが重要である。多様に知られている模擬走行試験装置は、軌道を模擬する回転輪軌道を有している。試験対象車輪群は、特開平11−37904号で知られているように、その回転輪軌道の頂点部位に載置される。試験対象車輪群の要素である複数車輪と回転輪軌道の変位関係がアクチュエータで制御的に可変化され、模擬曲線軌道上の走行試験が実施されている。
【0004】
曲率変化曲線軌道は、大重量車体を支持する車輪に対して、4輪の2車軸が相対的に角度変位する車軸角度変位対応力、局所円軌道中心のまわりに円運動する際の公転対応力、左右輪の車軸の中心のまわりにその両輪が回転する自転の際に自転対応力が外力として作用する。曲率変化曲線軌道は、このような3つの外力を車輪の鍔面・踏面とが接触する接触点を介してその車輪に与える。車輪と軌道との間に発生するこのような相互作用力は、解析不可能的に互いに絡み合っていて、動摩擦摺動による車輪の鍔面と踏面の摩滅、複雑な振動、横揺れを誘発する。
【0005】
小曲率半径軌道と車輪と載荷台車との間の物理的関係を再現していない公知の模擬走行試験装置は、複雑に絡み合って発生する複合力を再現しておらず、小曲率半径軌道と車輪と載荷台車との間の物理的関係を再現していない。高速化と小曲率化は、物理的に似ている。比較的に低速に走行する小曲率半径軌道と車輪との間の相互作用力は、比較的に高速に走行する大曲率半径軌道と車輪との間の相互作用力に力学的に似ている。
【0006】
小曲率半径軌道上の高速化と大曲率半径軌道上の高速化とに対応することができ、更に、多様な車輌のいずれにも対応して、より完全に物理的・力学的条件を模擬的により完全に再現することができる試験技術の確立が求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、小曲率半径軌道上の高速化と大曲率半径軌道上の高速化とに対応することができる技術を確立する軌道車輌の走行模擬装置を提供することにある。
本発明の他の課題は、更に、多様な車輌のいずれにも対応して、より完全に物理的・力学的条件を模擬的により完全に厳密に再現することができる軌道車輌の走行模擬装置を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、任意軌道上の任意の速度の走行を厳密にダイナミックに模擬することができる軌道車輌の走行模擬装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0009】
本発明による軌道車輌の走行模擬装置は、公転台(14)と、公転台(14)に支持され公転台(14)に対して自転する自転台(28)と、自転台(28)に配置され自転台(28)に対して自転する第1軸受(39)と、自転台(28)に配置され自転台(28)に対して自転する第2軸受(41)と、第1軸受(39)に支持され2つで1対を形成する第1軌条生成輪(42−L,R)と、第2軸受(41)に支持され2つで1対を形成する第2軌条生成輪(43−L,R)とから形成されている。第1軌条生成輪(42−L,R)と第2軌条生成輪(43−L,R)とは、公転と第1自転と第2自転とにより、任意の曲率の軌道を模擬的に生成することができ、任意の曲率の軌道上の車輪の走行試験を可能にし、特に、高速小曲率半径軌道と低速大曲率半径軌道で走行する車両の厳密な走行試験を可能にする。
【0010】
公転台(14)の公転角度αと自転台(28)の自転角度βと第1軸受(39)の自転角度γ1と第2軸受(41)の自転角度γ2とは、互いに共通の変数で記述される関数の組である。時刻列がtjで表され、関数の組は、(α(tj),β(tj),γ1(tj),γ2(tj))で記述される。任意の軌道をダイナミックにリアルタイムに限りなく厳密に生成することができる。
【0011】
公転台(14)の公転を制御する第1モータ(17)と、自転台(28)の自転を制御する第2モータ(61)と、第1軸受(39)の自転を制御する第3モータ(64)と、第2軸受(41)の自転を制御する第4モータ(64)とが更に追加される。この追加により、記述の(α(tj),β(tj),γ1(tj),γ2(tj))は第1モータ(17)と第2モータ(61)と第3モータ(64)と第4モータ(64)により、厳密に制御される。各モータとして、時々刻々に厳密に回転速度が制御されるステッピングモータが最も好適に採択され得る。複数のステッピングモータの制御は、プログラムにより実行される。第4モータ(64)は第3モータ(64)が兼用され得る。この兼用により、第1軸受(39)と第2軸受(41)の逆方向自転が厳密に制御される。
【0012】
第1軌条生成輪(42−L,R)の一方(42−L)と、第1軌条生成輪(42−L,R)の一方(42−L)と共に模擬軌道の一方を形成する第2軌条生成輪(43−L,R)の一方(43−L)との回転を制御する第9モータ(76a)と、第1軌条生成輪(42−L,R)の他方(42−R)と、第1軌条生成輪(42−L,R)の他方(42−R)と共に模擬軌道の他方を形成する第2軌条生成輪(43−L,R)の他方(43−R)との回転を制御する第10モータ(76b)とが更に追加される。第1軌条生成輪(42−L,R)及び第2軌条生成輪(43−L,R)の周速度又は周速度に概ね等しい速度がvで表される。既述の関数の組は、(α(tj,v),β(tj,v),γ1(tj,v),γ2(tj,v))で表される。(α(tj,v),β(tj,v),γ1(tj,v),γ2(tj,v))は第1モータ(17)と第2モータ(61)と第3モータ(64)と第4モータ(64)と第モータ(76a)と第10モータ(76b)により制御される。追加されるモータにもステッピングモータが最も好適に採択され得る。全てのモータとしてステッピングモータを用いることにより、厳密に生成される軌道上の任意の走行速度の走行を厳密に模擬的に再現することができる。高速走行軸受の力学は時々刻々のダイナミックであり、完全同期の全モータの連動により、そのダイナミックの忠実な再現のためには、高精度の同期性が要求される。第10モータ(76b)は、第モータ(76a)が兼用され得る。
【0013】
公転台は2つが配置され、自転台は2つが配置され、第1軸受は2つが配置され、第2軸受は2つが配置され、第1軌条生成輪は2つが配置され、第2軌条生成輪は2つが配置され、1つの公転台と1つの自転台と1つの第1軸受と1つの第2軸受と1つの第1軌条生成輪と1つの第2軌条生成輪とは1組を形成し、他の1つの公転台と他の1つの自転台と他の1つの第1軸受と他の1つの第2軸受と他の1つの第1軌条生成輪と他の1つの第2軌条生成輪とは他の1組を形成する。このような組は、更に3組として形成されることが好ましい。
【0014】
第1軌条生成輪と第2軌条生成輪に搭載される車輌(84)の特定点を公転台の公転中心点を中心とする円の上に拘束する拘束具(71)が追加される。拘束具(71)は公転台に支持されている。前後方向の車輌の高速によりより現実に忠実に模擬走行を再現することができる。左右輪の差動現象を実現するためには、モータ(76)の追加が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による軌道車輌の走行模擬装置の実施の形態は、無限軌条が台車とともに設けられている。その無限軌条は、1平面上又は概ね平面である面上に無限軌条を形成している。その無限軌条は、図1に示されるように、前方側軌条形成ユニット1と、中央側軌条形成ユニット2と、後方側軌条形成ユニット3とから構成されている。中央側軌条形成ユニット2は、前方側軌条形成ユニット1と後方側軌条形成ユニット3の間で前後方向に中間位置に配置されている。後方側軌条形成ユニット3は、前方側軌条形成ユニット1に全く同じである。中央側軌条形成ユニット2は、前方側軌条形成ユニット1に完全には同じでない。
【0016】
無限軌条は、台盤枠4に支持されている。台盤枠4に、前方側H型鋼使用支持枠5と中央側H型鋼使用支持枠6と後方側H型鋼使用支持枠7とが据え付けられている。前方側H型鋼使用支持枠5と中央側H型鋼使用支持枠6と後方側H型鋼使用支持枠7とは、それぞれに、2つのH型鋼とそれらのH型鋼の上面に渡される公転台支持鋼板とから構成されている。3つの公転台支持鋼板は、それぞれに、前方側公転台支持鋼板8と、中央側公転台支持鋼板9と、後方側公転台支持鋼板11として形成されている。台盤枠4には、更に、前方側公転輪支持支柱12と後方側公転輪支持支柱13とが据え付けられている。
【0017】
前方側軌条形成ユニット1は、前方側公転台14を備えている。前方側公転台14は、前方側公転台支持鋼板8の上面と中央側公転台支持鋼板9の上面に公転自在に支持されている。後方側軌条形成ユニット3は、後方側公転台15を備えている。後方側公転台15は、後方側公転台支持鋼板11の上面と中央側公転台支持鋼板9の上面に公転自在に支持されている。前方側公転台14の回転中心側基端部位と後方側公転台15の回転中心側基端部位とは、上下に重なり合って公転中心軸16でピン止めされている。公転中心軸16は、中央側公転台支持鋼板9に鉛直方向に立ち上がって固着されて支持されている。
【0018】
前方側公転台14の半径方向適正部位に、前方側軌条形成ユニット1を構成する前方側公転用ステッピングモータ17が固定的に支持されている。後方側公転台15の半径方向適正部位に、後方側軌条形成ユニット3を構成する後方側公転用ステッピングモータ18が固定的に支持されている。前方側公転用ステッピングモータ17の出力軸は前方側公転台14の下面に突出し、その突出部位に前方側歯車19を備えている。前方側歯車19は、前方側公転輪支持支柱12に支持され非回転的に固定されている円弧形状の前方側ラック歯面形成体21に噛みあっている。後方側公転用ステッピングモータ18の出力軸は後方側公転台15の下面に突出し、その突出部位に後方側歯車22を備えている。後方側歯車22は、後方側公転輪支持支柱13に支持され非回転的に固定されている円弧形状の後方側ラック歯面形成体23に噛みあっている。
【0019】
前方側公転台14の前端部領域の下面と前方側公転台支持鋼板8の上面との間に、複数の前方側公転用転輪24が介設されている。前方側公転台14の後端部領域の下面と中央側公転台支持鋼板9の上面との間に、複数の中央側第1公転用転輪25が介設されている。後方側公転台15の前端部領域の下面と中央側公転台支持鋼板9の上面との間に、複数の中央側第2公転用転輪26が介設されている。後方側公転台15の後端部領域の下面と後側公転台支持鋼板11の上面との間に、複数の後方側公転用転輪27が介設されている。
【0020】
前方側公転用ステッピングモータ17と後方側公転用ステッピングモータ18とは、それぞれに、時刻点列上で制御される速度で回転し、特に、互いに逆方向に同一速度で回転し、又は、互いに独立に制御されて任意の速度と方向とで回転し、その結果、前方側公転台14と後方側公転台15は、互いに独立に、又は、互いに従属的に公転中心軸16を公転中心として、前方側公転台支持鋼板8と中央側公転台支持鋼板9と後方側公転台支持鋼板11の上面で回転することができる。
【0021】
前方側軌条形成ユニット1は、前方側自転台28を備えている。前方側公転台14の前端部領域の上面に、前方側自転台28が自転可能に支持されている。前方側自転台28の下面と前方側公転台14の上面との間に、前方側自転用転輪29が介設されている。中央側軌条形成ユニット2は、中央側自転台31を備えている。前方側公転台14の後端部領域の上面と後方側公転台15の前端部領域の上面とに、中央側自転台31が自転可能に支持されている。中央側自転台31の下面と前方側公転台14の上面及び後方側公転台15の上面との間に、中央側自転用転輪32が介設されている。
【0022】
後方側軌条形成ユニット3は、後方側自転台33を備えている。後方側公転台15の後端部領域の上面に、後方側自転台33が自転可能に支持されている。後方側自転台33の下面と後方側公転台15の上面との間に、後方側自転用転輪34が介設されている。前方側自転台28と中央側自転台31と後方側自転台33とは、それぞれの自転軸(後述される)を中心としてそれぞれに前方側公転台14の上面と後方側公転台15の上面とで自転することができる。
【0023】
中央側公転台支持鋼板9と中央側自転台31は、前方側公転台14と後方側公転台15とを貫通する前後の複数の止めピン35で互いにピン連結され、中央側自転台31は自転不可能に前方側公転台14と後方側公転台15に支持されている。中央側自転台31は、原則的に自転台としては使用されないが、前方側と中央側とで、又は、中央側と前方側で互いに曲率が異なる小曲率軌道対応試験の際に、止めピン35が取り除かれ、中央側自転台31は自転可能になる。
【0024】
前方側軌条形成ユニット1は、前方側軌条輪ユニット36を備えている。中央側軌条形成ユニット2は、中央側軌条輪ユニット37を備えている。後方側軌条形成ユニット3は、後方側軌条輪ユニット38を備えている。前方側軌条輪ユニット36は、前方側第1角度変位軸受39と、前方側第2角度変位軸41と、前方側第1軌条輪対42と、前方側第2軌条輪対43とから構成されている。前方側第1角度変位軸受39と前方側第2角度変位軸41とは、前方側自転台28に変位可能に配置されている。
【0025】
中央側軌条輪ユニット37は、中央側第1角度変位軸受44と、中央側第2角度変位軸受45と、中央側第1軌条輪対46と、中央側第2軌条輪対47とから構成されている。中央側第1角度変位軸受44と中央側第2角度変位軸受45とは、中央側自転台31に変位可能に配置されている。後方側軌条輪ユニット38は、後方側第1角度変位軸受48と、後方側第2角度変位軸受49と、後方側第1軌条輪対51と、後方側第2軌条輪対52とから構成されている。後方側第1角度変位軸受48と後方側第2角度変位軸受49とは、後方側自転台33に変位可能に配置されている。
【0026】
前方側第1軌条輪対42は、図2に示されるように、前方側第1左側軌条輪42−Lと前方側第1右側軌条輪42−Rと、これらの左右輪を1対に結合する前方側第1車軸53(図1参照)とから構成されている。前方側第2軌条輪対43は、前方側第2左側軌条輪43−Lと前方側第2右側軌条輪43−Rと、これらの左右輪を1対に結合する前方側第2車軸54とから構成されている。
【0027】
中央側第1軌条輪対46は、中央側第1左側軌条輪46−Lと中央側第1右側軌条輪46−Rと、これらの左右輪を1対に結合する中央側第1車軸55とから構成されている。中央側第2軌条輪対47は、中央側第2左側軌条輪47−Lと中央側第2右側軌条輪47−Rと、これらの左右輪を1対に結合する中央側第2車軸56とから構成されている。後方側第1軌条輪対51は、後方側第1左側軌条輪51−Lと後方側第1右側軌条輪51−Rと、これらの左右輪を1対に結合する後方側第1車軸57とから構成されている。後方側第2軌条輪対52は、後方側第2左側軌条輪52−Lと後方側第2右側軌条輪52−Rと、これらの左右輪を1対に結合する後方側第2車軸58とから構成されている。
【0028】
前方側第1左右側軌条輪42−L,Rと前方側第2左右側軌条輪43−L,Rと中央側第1左右側軌条輪46−L,Rと中央側第2左右側軌条輪47−L,Rと後方側第1左右側軌条輪51−L,Rと後方側第2左右側軌条輪52−L,Rのそれぞれの円周近傍領域の中心軸線を含む放射面上の断面形状は、試験対象軌条の断面形状に実質的に同形であるように形成されている。
【0029】
図3は、前方側軌条輪ユニット36又は後方側軌条輪ユニット38を自転させる既述の自転機構と軸受角度変位機構を示している。前方側軌条輪ユニット36の自転機構と後方側軌条輪ユニット38の自転機構は鏡面対称に構造化されている。以下、前方側軌条輪ユニット36の自転機構と軸受角度変位機構が述べられる。自転軸59は、図3に示されるように、前方側自転台28の概ねの中心点位置で鉛直方向に貫通して前方側公転台14に固着されている。
【0030】
前方側自転台28の後方よりの適正部位に、図3と図4とに示されるように、自転台駆動用ステッピングモータ61が搭載されている。自転台駆動用ステッピングモータ61の出力軸は、前方側自転台28を貫通して前方側自転台28の下面側に突出し、その突出部位に自転力伝達用歯車62が固着されている。自転用ラック歯面形成体63が、図4に示されるように、前方側公転台14の上面側に形成されて取り付けられている。自転用ラック歯面形成体63のラック歯は、自転力伝達用歯車62の歯車歯に噛み合っている。
【0031】
自転台駆動用ステッピングモータ61の制御出力は、自転用ラック歯面形成体63に伝達され、自転台駆動用ステッピングモータ61は自転用ラック歯面形成体63から噛み合い反作用力を受けて自転軸59を中心とする回転モーメントを受ける。前方側自転台28は、その回転モーメントを受けて自転軸59を中心として自転する。
【0032】
前方側自転台28の上面側に、軸受角度変位駆動用ステッピングモータ64が配置されて取り付けられている。軸受角度変位駆動用ステッピングモータ64の出力軸は、ねじが切られていてねじ軸を形成している。そのねじ軸は、前方側部分の第1ねじ軸65−Fと後方側部分の第2ねじ軸65−Rとに形成されている。第1ねじ軸65−Fのねじ切り回転方向は、第2ねじ軸65−Rのねじ切り回転方向と逆向きである。図3に示されるように、第1ねじ軸65−Fには第1可動キー66−Fが螺合し、第2ねじ軸65−Rには第2可動キー66−Rが螺合している。第1可動キー66−Fと第2可動キー66−Rとは、前方側第1角度変位軸受39と前方側第2角度変位軸受41のそれぞれの端部の中にくりぬかれて形成されているカム溝(図示されず)にそれぞれに嵌め込まれている。
【0033】
軸受角度変位駆動用ステッピングモータ64の出力軸が回転して第1ねじ軸65−Fと第2ねじ軸65−Rとが回転すれば、第1可動キー66−Fと第2可動キー66−Rとは互いに逆方向に回転し、第1可動キー66−Fと第2可動キー66−Rは前方側第1角度変位軸受39のカム溝と前方側第2角度変位軸41のカム溝に相対的に案内されて逆方向に線形に移動し、前方側第1角度変位軸受39と前方側第2角度変位軸41とはこれらを自転可能にそれぞれに支持している第1軸受自転軸67−Fと第2軸受自転軸67−Rを中心軸として互いに逆方向に自転する。このように互いに逆方向に自転可能である前方側第1角度変位軸受39と前方側第2角度変位軸41とにそれぞれに軸受されている前方側第1車軸53と前方側第2車軸54の両回転軸心線53’,54’の間の角度は、制御的に可変である。
【0034】
図3に示されるように、前方側第1角度変位軸受39は第1軸受角度変位台68に固着され、前方側第2角度変位軸41は第2軸受角度変位台69に固着されている。この場合、第1可動キー66−Fと第2可動キー66−Rにそれぞれに拘束される既述のカム溝又はカム面は、第1軸受角度変位台68と第2軸受角度変位台69にそれぞれに形成される。
【0035】
前方側軌条形成ユニット1と中央側軌条形成ユニット2の中間に、図1に示されるように、門型の前方側前後方向拘束用支持台70が配置されている。前方側前後方向拘束用支持台70は、前方側公転台14の上面に取り付けられて配置されている。前方側前後方向拘束用支持台70の頂部の中心位置から前方側前後方向拘束ピン71が立ち上がって前方側前後方向拘束用支持台70に固着されている。前方側前後方向拘束ピン71の頂点部は半球面に形成されている。
【0036】
前方側前後方向拘束ピン71は、後述される試験用台車の前後方向変位を拘束する。後方側軌条形成ユニット3と中央側軌条形成ユニット2の中間に、門型の後方側前後方向拘束用支持台72が配置されている。後方側前後方向拘束用支持台72は、後方側公転台15の上面に取り付けられて配置されている。後方側前後方向拘束用支持台72の頂部の中心位置から後方側前後方向拘束ピン73が立ち上がって前方側前後方向拘束ピン71に固着されている。後方側前後方向拘束ピン73の頂点部は半球面に形成されている。後方側前後方向拘束ピン73は、後述される試験用台車の前後方向変位を拘束する。
【0037】
前方側軌条輪ユニット36の前方側第1左側軌条輪42−Lと前方側第2左側軌条輪43−Lは、図2に示されるように、ステッピングモータ76aにより制御的に駆動される。ステッピングモータ76aは、前方側公転台14に配置されて取り付けられている。ステッピングモータ76aの出力軸には、前方側第1共動用歯車75が固着されて取り付けられている。
【0038】
前方側第1共動用歯車75は、前方側第1左側軌条輪42−Lに同軸に固着されている歯車と前方側第2左側軌条輪43−Lに同軸に固着されている歯車とに噛み合っていて、前方側第1左側軌条輪42−Lと前方側第2左側軌条輪43−Lとは同一方向に回転することができる。このような軌条輪駆動機構は、中央側軌条輪ユニット37と後方側軌条輪ユニット38とに関して全く同じである。
【0039】
前方側軌条輪ユニット36の前方側第1右側軌条輪42−Rと前方側第2右側軌条輪43−Rは、ステッピングモータ76により制御的に駆動される。ステッピングモータ76は、前方側公転台14に配置されて取り付けられている。ステッピングモータ76の出力軸には、前方側第2共動用歯車77が固着されて取り付けられている。前方側第2共動用歯車77は、前方側第1右側軌条輪42−Rに同軸に固着されている歯車と前方側第2右側軌条輪43−Rに同軸に固着されている歯車とに噛み合っていて、前方側第1右側軌条輪42−Rと前方側第2右側軌条輪43−Rとは同一方向に回転することができる。このような軌条輪駆動機構は、中央側軌条輪ユニット37と後方側軌条輪ユニット38とに関して全く同じである。
【0040】
テッピングモータ76aとステッピングモータ76は、互いに独立に制御されている。前方側第1左側軌条輪42−Lの回転速度は、前方側第1右側軌条輪42−Rの回転速度に対して独立である。両回転速度の速度差は、軌道の曲率半径の関数として規定されている。前方側第1左側軌条輪42−Lと前方側第2右側軌条輪43−Rの間の差動構造は、ステッピングモータ76aとステッピングモータ76の電子制御用プログラムにより実現されている。
【0041】
試験用車輌は、試作中の台車に限られず、完成車輌の台車、模擬質量搭載台車、試作電車、試作機関車、完成電車、完成機関車である。試験用車輌は、図1,2に示されるように、前方側軌条形成ユニット1と中央側軌条形成ユニット2と後方側軌条形成ユニット3とに載置されている。その試験用車輌は、図1と図2に示されるように、前方側4輪ユニット81と中央側4輪ユニット82と、後方側4輪ユニット83と、前方側車体84と後方側車体85とから構成されている。前方側車体84と後方側車体85とは、小曲率軌道を高速に走行する2連結車輌として例示され、路面電車として広く用いられている。その連結部は、前後車体間の前後方向車間が零になる摺動曲面形成連結具86(図2参照)が用いられている。
【0042】
前方側軌条輪ユニット36の軌条輪間距離と中央側軌条輪ユニット37の軌条輪間距離と後方側軌条輪ユニット38の軌条輪間距離とは、それぞれに、前方側4輪ユニット81の走行輪間距離と中央側4輪ユニット82の走行輪間距離と後方側4輪ユニット83の走行輪間距離とに等しい。全走行輪は、適正幅を持つ全軌条輪の頂点線近傍の局所的近似平面上で外接している。
【0043】
図5は、前方側軌条輪ユニット36と中央側軌条輪ユニット37と後方側軌条輪ユニット38のそれぞれの4輪の3軸回転を示している。車輌の車輪は、案内軌条に案内される。直線軌道上走行時は、原理的に、車輪と案内軌条との間に重力以外に力学関係はない。車輪と案内軌条との間の力学関係は、曲線軌道上走行時に発生する。実走行時の車輌に発生する遠心力は左右軌条の高さ調整により遠心力と重力とが釣り合って帳消しになるように軌道側で設計的に調整されているので、車輪と案内軌条との間の遠心力は試験対象項目から除外され得る。
【0044】
曲線軌道と車輪の力学的関係の主問題は、左右軌条の行路長差に起因している。直線軌道から曲線軌道に移行する際に、前輪は曲線軌道にあり後輪は直線軌道にある。図5で、中間にある4車輪46−L,R,47−L,Rは、後4輪として記述される。曲線軌道に入った4つの前車輪42−L,R,43−L,Rは、その内の内外行路長差に基づいて2つの前右側車輪42−R,43−Rが、軌条に対して滑動する。その滑動は、車輪と軌条との間に強い摩擦力を発生させる。
【0045】
このような曲線軌道に入っていく時々刻々の変化は、前方側軌条形成ユニット1を構成する前方側公転用ステッピングモータ17の出力軸の前方側歯車19が前方側ラック歯面形成体21から噛み合い反力を受けることにより、前方側歯車19に公転方向に同体にピン結合している前方側公転台14が摺動曲面形成連結具86の中心点のまわりに公転することにより実現している。その時々刻々の変化は、前方側公転用ステッピングモータ17の回転速度を表す時間tの関数によって記述される。
【0046】
その関数は、任意にプログラム化される。前方側公転台14の公転速度は、車輌の速度に相対的に模擬されているステッピングモータ76aとステッピングモータ76の出力回転速度に対応する前方側第1左側軌条輪42−Lと前方側第1右側軌条輪42−Rと前方側第2左側軌条輪43−Lと前方側第2右側軌条輪43−Rの平均的回転速度(差動装置がある場合には平均的回転速度であるが差動装置がない場合は、これら4輪の同一回転速度)と軌道の時々刻々に変化する曲率半径との関数で記述されて模擬的に自由に設定され得る。
【0047】
このような公転運動を模擬的に作り出すことにより、4つの前車輪と軌条として模擬されている4つの軌条輪42−L,R,43−L,Rとの間に生成される振動的力が測定される。その測定は、車輌側に配備される歪み計により実行される。
【0048】
自転台駆動用ステッピングモータ61の出力軸の自転力伝達用歯車62が前方側公転台14の自転用ラック歯面形成体63に噛み合っていて、自転台駆動用ステッピングモータ61の出力軸が回転すれば、前方側自転台28にピン結合する自転台駆動用ステッピングモータ61は自転用ラック歯面形成体63から回転力の反作用を受けて、自転軸59を中心に回転し、前方側自転台28は自転軸59のまわりに自転し、前方側自転台28に支持されている4つの軌条輪42−L,R,43−L,Rは、前方側自転台28と同体に自転軸59のまわりに自転する。4つの軌条輪42−L,R,43−L,Rの同体の自転の角度が前方側公転台14の公転角度に対応する角度に時々刻々に設定されて、プログラムで規定される実曲線軌道により正確に模擬された模擬軌道が4つの軌条輪42−L,R,43−L,Rにより生成される。
【0049】
次に、軸受角度変位駆動用ステッピングモータ64の出力軸である第1ねじ軸65−Fと第2ねじ軸65−Rの回転と第1可動キー66−Fと第2可動キー66−Rの変位とにより、前方側第1角度変位軸受39と前方側第2角度変位軸41が反対方向に回転変位して、両回転軸心線53’,54’が、局所的円軌道の中心に向くように変位する。両回転軸心線53’,54’の回転変位と、既述の前方側公転台14の公転と、前方側自転台28の自転との3軸回転合成により、4つの軌条輪42−L,R,43−L,Rは実軌道を正確に完全に模擬した軌道が形成される。
【0050】
3軸の3つの回転角度の組(α,β,γ)は、任意の模擬軌道を生成することができる。αとβとγとがそれぞれに時刻列tjの関数で表され得る。ダイナミックナ回転角度の組(α(tj),β(tj),γ(tj))は、4つの軌条輪42−L,R,43−L,Rの周速度vに対応して関数化される。実運転の車輌速度は、実軌道の曲率に概ね対応して定められるが、必ずしも全軌道上で速度が厳密に規定されていることはなく、ある程度の許容範囲内でその速度は運転手又は列車管理室の担当員により選択されている。(α(tj),β(tj),γ(tj))は、更に速度vを変数とする関数(α(tj,v),β(tj,v),γ(tj,v))に変更され得る。このような角度の組を自由に生成することにより、任意の速度と任意の加速度で任意の曲線軌道を走行する軌道車の走行テストを実現することができる。γは、第1軸受についてはγ1で表され、第2軸受についてはγ2で表される。γ1は、基準角度位置に対して−γ2に等しい。一般的には、図5で示される6つの組のうちの3つ組については、αはαとα’で表され、βはβとβ’とで表され、6つの組についてγはそれぞれに6つの異なった値を取り得る。
【0051】
図1に示される軌道車輌の走行模擬装置は、2つの4車輪走行輪ユニットがある1車輌又は3つの4車輪走行輪ユニットがあり屈折可能である1車輌の走行試験を可能にしている。複数の4車輪走行輪ユニットは、同じ曲率の軌道上にあるとは限らない。低速大曲率半径軌道を走行する車輌では、その複数の4車輪走行輪ユニットは異なる曲率半径軌道を走行する。このような低速大曲率半径軌道を走行する車両の試験では、角度関数の組は、前方側軌条形成ユニット1については(α1(tj,v),β1(tj,v),γ1(tj,v))で規定され、中央側軌条形成ユニット2については、(α2(tj,v),β2(tj,v),γ2(tj,v))で規定され、後方側軌条形成ユニット3については、(α3(tj,v),β3(tj,v),γ3(tj,v))で規定される。
【0052】
高速小曲率走行の試験と低速大曲率走行の試験では、自転機構で自転する4軌条輪のうちの前方の2つの軌条輪の車軸とそれらのうちの後方の2つの軌条輪の車軸との間の相対角度を調整することができることが特に重要である。このような試験は、速度変化と曲率変化とを伴う場合に更に有効である。高速小曲率走行と低速大曲率走行は、模擬精度が僅かに悪くても共振的車輌振動の発生が見落とされる恐れがある。曲率に応じた車輌の高速化のためには、模擬度合いを限りなく100%に近づけることが重要である。このような重要性を確保するためには、前方側前後方向拘束ピン71による車輌の前後方向の拘束、ねじ軸とキーとの連動精度のような機械的精度、軌条輪の半径のような幾何学的精度、関数設定のような数学的精度の向上が当然に望まれるが、本発明による軌道車輌の走行模擬装置は、そのような100%の模擬度合いを原理的に実現することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明による軌道車輌の走行模擬装置は、実軌道に限りなく正確に模擬した軌条輪によりあらゆるパターンの走行状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による軌道車輌の走行模擬装置の実施の形態を示す正面図である。
【図2】図2は、図1の平面図である。
【図3】図3は、図2の一部の正面図である。
【図4】図4は、図1の一部の平面図である。
【図5】図5は、軌道生成を示す幾何学図である。
【符号の説明】
14・・・公転台
17・・・第1モータ
28・・・自転台
39・・・第1軸受
41・・・第2軸受
43−L,R・・・第2軌条生成輪
61・・・第2モータ
64・・・第3モータ
71・・・拘束具
76a、76b・・・ステッピングモータ
84・・・車輌

Claims (10)

  1. 第1台板と、
    前記第1台板に支持され前記第1台板に対して自転する第1自転台と、
    前記第1自転台に配置され前記第1自転台に対して自転する第1軸受と、
    前記第1自転台に配置され前記第1自転台に対して自転する第2軸受と、
    前記第1軸受に支持され2つで1対を形成する第1軌条生成輪と、
    前記第2軸受に支持され2つで1対を形成する第2軌条生成輪と、
    前記第1台板に支持される第2台板と、
    前記第2台板に配置される第3軸受と、
    前記第3軸受に支持され2つで1対を形成する第3軌条生成輪と
    を含み、
    前記第1自転台は、前記第1台板に対する自転によって、前記第2台板に対して相対的に回転し、
    前記第1自転台の自転と、前記第1軸受の自転と、前記第2軸受の自転とに基づいて、前記第1軌条生成輪と前記第2軌条生成輪と前記第3軌条生成輪とが模擬軌道を形成する
    軌道車輌の走行模擬装置。
  2. 端部が前記第1台板の端部と接続される第3台板と、
    前記第3台板に支持され前記第3台板に対して自転する第2自転台と、
    前記第2自転台に配置され前記第2自転台に対して自転する第4軸受と、
    前記第2自転台に配置され前記第2自転台に対して自転する第5軸受と、
    前記第4軸受に支持され2つで1対を形成する第4軌条生成輪と、
    前記第5軸受に支持され2つで1対を形成する第5軌条生成輪と、
    前記第2台板に配置される第6軸受と、
    前記第6軸受に支持され2つで1対を形成する第6軌条生成輪と
    を更に含み、
    前記第2台板は、前記第1台板と前記第3台板とのそれぞれに支持され、
    前記第3軸受は、前記第1台板の上方の前記第2台板に配置され、
    前記第6軸受は、前記第3台板の上方の前記第2台板に配置され、
    前記第1台板及び前記第3台板のそれぞれは、接続点である前記第1台板及び前記第3台板の面方向に対して垂直方向の回転軸を中心として、互いに相対的に回転し、
    前記第2自転台は、前記第3台板に対する自転によって、前記第2台板に対して相対的に回転し、
    前記第1台板の回転と、前記第3台板の回転と、前記第1自転台の自転と、前記第1軸受の自転と、前記第2軸受の自転と、前記第2自転台の自転と、前記第4軸受の自転と、前記第5軸受の自転とに基づいて、前記第1軌条生成輪、前記第2軌条生成輪、前記第3軌条生成輪、前記第4軌条生成輪、前記第5軌条生成輪、前記第6軌条生成輪とが前記模擬軌道を形成する
    請求項1の軌道車輌の走行模擬装置。
  3. 前記第1台板の回転角度αと前記第1自転台の自転角度βと前記第1軸受の自転角度γ1と前記第2軸受の自転角度γ2とは、前記模擬軌道を形成するために互いに共通の変数で記述される第1関数の組である
    請求項2の軌道車輌の走行模擬装置。
  4. 時刻列がtjで表され、
    前記第1関数の組は、(α(tj),β(tj),γ1(tj),γ2(tj))で記述される
    請求項3の軌道車輌の走行模擬装置。
  5. 前記第1台板の回転を制御する第1モータと、
    前記第1自転台の自転を制御する第2モータと、
    前記第1軸受の自転を制御する第3モータと、
    前記第2軸受の自転を制御する第4モータと
    を更に含み、
    前記(α(tj),β(tj),γ1(tj),γ2(tj))は前記第1モータと前記第2モータと前記第3モータと前記第4モータにより制御される
    請求項4の軌道車輌の走行模擬装置。
  6. 前記第4モータは前記第3モータが兼用される
    請求項5の軌道車輌の走行模擬装置。
  7. 前記第3台板の回転を制御する第5モータと、
    前記第2自転台の自転を制御する第6モータと、
    前記第4軸受の自転を制御する第7モータと、
    前記第5軸受の自転を制御する第8モータと
    を更に含み、
    前記第3台板の回転角度α’と前記第2自転台の自転角度β’と前記第4軸受の自転角度γ’1と前記第5軸受の自転角度γ’2とは、前記模擬軌道を形成するために互いに共通の変数で記述される第2関数の組であり、
    前記第2関数の組は、(α’(tj),β’(tj),γ’1(tj),γ’2(tj))で記述され、
    前記(α’(tj),β’(tj),γ’1(tj),γ’2(tj))は前記第5モータと前記第6モータと前記第7モータと前記第8モータにより制御される
    請求項5又は6の軌道車輌の走行模擬装置。
  8. 前記第1台板の回転を制御する第1モータと、
    前記第1自転台の自転を制御する第2モータと、
    前記第1軸受の自転を制御する第3モータと、
    前記第2軸受の自転を制御する第4モータと、
    前記第1軌条生成輪の一方と、前記第1軌条生成輪の一方と共に前記模擬軌道の一方を形成する前記第2軌条生成輪の一方との回転を制御する第9モータと、
    前記第1軌条生成輪の他方と、前記第1軌条生成輪の他方と共に前記模擬軌道の他方を形成する前記第2軌条生成輪の他方との回転を制御する第10モータと
    を更に含み、
    前記第1軌条生成輪及び前記第2軌条生成輪の周速度又は前記周速度に概ね等しい速度がvで表され、
    前記第1関数の組は、(α(tj,v),β(tj,v),γ1(tj,v),γ2(tj,v))で表され、
    前記(α(tj,v),β(tj,v),γ1(tj,v),γ2(tj,v))は前記第1モータと前記第2モータと前記第3モータと前記第4モータと前記第9モータと前記第10モータにより制御される
    請求項4の軌道車輌の走行模擬装置。
  9. 前記第3台板の回転を制御する第5モータと、
    前記第2自転台の自転を制御する第6モータと、
    前記第4軸受の自転を制御する第7モータと、
    前記第5軸受の自転を制御する第8モータと、
    前記第4軌条生成輪の一方と、前記第4軌条生成輪の一方と共に前記模擬軌道の一方を形成する前記第5軌条生成輪の一方との回転を制御する第11モータと、
    前記第4軌条生成輪の他方と、前記第4軌条生成輪の他方と共に前記模擬軌道の他方を形成する前記第5軌条生成輪の他方との回転を制御する第12モータと、
    を更に含み、
    前記第台板の回転角度α’と前記第2自転台の自転角度β’と前記第4軸受の自転角度γ’1と前記第5軸受の自転角度γ’2とは、前記模擬軌道を形成するために互いに共通の変数で記述される第2関数の組であり、
    前記第4軌条生成輪及び前記第5軌条生成輪の周速度又は前記周速度に概ね等しい速度がvで表され、
    前記第2関数の組は、(α’(tj,v),β’(tj,v),γ’1(tj,v),γ’2(tj,v))で表され、
    前記(α’(tj,v),β’(tj,v),γ’1(tj,v),γ’2(tj,v))は前記第5モータと前記第6モータと前記第7モータと前記第8モータと前記第11モータと前記第12モータにより制御される
    請求項8の軌道車輌の走行模擬装置。
  10. 前記第1軌条生成輪、前記第2軌条生成輪、及び前記第3軌条生成輪に搭載される車輌の特定点を前記第1台板の前記回転軸を中心とする円の上に拘束する拘束具を更に含み、
    前記拘束具は前記第1台板に支持されている
    請求項2〜9から選択される1請求項の軌道車輌の走行模擬装置。
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