JP3084904B2 - 鉄道車両の試験装置及びその方法 - Google Patents
鉄道車両の試験装置及びその方法Info
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Description
試験方法に係り、特に小規模な装置で車両全体の走行時
の運動及び振動応答を評価するのに好適な試験装置およ
び試験方法に関する。
の性能、ブレーキの性能等を評価するための試験が必要
となる。特に、旅客車においては乗り心地が重要な要素
となるので、レールからの振動を車体に伝える台車部分
の設計が重要で、その開発には振動試験が不可欠であ
る。
のレール上を走行させて振動を計測する実車試験が行わ
れていた。また、実車試験の代わりに、図2に示すよう
に鉄道車両22、台車1および車輪2をレールの代用と
して回転体で作られ基礎19上に設置された模擬レール
装置4上に搭載し、デジタル計算機14から制御装置
8、9、10に信号を出力し、模擬レール4にアクチュ
エータで実際のレールと同様の変位を与え、かつ、モー
タで回転させ、車両22の振動応答を測定する試験装置
が使用されていた。この装置に関しては、例えばRRR
1991年4月、21頁から32頁に記載されている。
レール4上に搭載し、台車2には油圧ジャッキ11等に
より車体重量相当の荷重を与え、振動を測定する試験装
置が使われていた。
ような問題点があった。
両が必要なので試験供試体が大規模となり、また設計変
更等への対応が困難である。また、同じレール上を走行
させても入力条件が変動し、試験結果の評価が困難であ
った。
は実車試験と同様に試験が大規模であり、また設備も大
規模となる。また、台車のみを模擬レール上で試験を行
う装置では、台車の振動に車体の振動の影響が反映され
ない。
装置では、ブレーキ装置の評価や遠心力に対する応答、
連結された車両との連成などが評価できない。
し、再現性があり、かつ実車試験と同等な試験を経済的
に実施できる鉄道車両の振動試験装置および方法を提供
することである。
を模擬レール等の回転体上で振動試験を行う装置におい
て、台車に車体の運動を模議する模擬車両を取付け、そ
の模擬車両にアクチュエータを設置し、一定時間刻みご
とにデジタル計算機で車体の運動を、走行条件とアクチ
ュエータに発生する反力の測定値から計算し、その運動
を前記アクチュエータにより実現することにより達成さ
れる。
輪に当接する回転体と、この回転体を回転させるモータ
と、前記回転体を変位させる回転体駆動用アクチュエー
タと、前記モータ及びアクチュエータの制御装置と、レ
ール状態の情報を有し回転体駆動用アクチュエータの制
御信号を発生させ前記制御装置に出力する第一のデジタ
ル計算機とを備えたものであって、前記台車に車体から
の荷重を与える模擬車両と、模擬車両を駆動する基礎ま
たは反力壁に固定された複数個の模擬車両駆動用アクチ
ュエータと、模擬車両駆動用アクチュエータの制御装置
と、模擬車両駆動用アクチュエータに発生する模擬車両
からの反力を計測するロードセルと、前記模擬車両駆動
用アクチュエータの制御信号を発生させるA/D変換器
とD/A変換器を有する第二のデジタル計算機とを備え
る。
象の台車に搭載される車体の数値モデルが入力され、一
定時間刻みごとに前記ロードセルからの出力をA/D変
換器を介して入力し、その計測値を用いて一定時間後の
車体の運動を計算し、模擬車両が前記一定時間後にその
運動を実現するように制御信号をD/A変換器を介して
模擬車両駆動用アクチュエータの制御装置に出力するよ
う配線する。
速度変化及び/またはレールの回転半径の情報を有して
おり、前記回転体駆動用アクチュエータの制御信号を発
生させると同時に前記情報を第二のデジタル計算機に出
力し、第二のデジタル計算機はロードセル計測値ととも
に前記情報から計算された荷重により車体の運動を計算
し、模擬車両駆動アクチュエータの制御信号を発生させ
る機能を備えることが好ましい。
輪を回転体に当接させ、モータで該回転体を回転させ、
かつ該回転体駆動用アクチュエータで該回転体を変位さ
せ、またレール状態の情報を有する第一のデジタル計算
機により前記回転体駆動用アクチュエータの制御信号を
発生させ前記モータ及びアクチュエータの制御装置に出
力するものであって、台車に車体からの荷重を与える模
擬車両を設置し、基礎または反力壁に固定された複数個
の模擬車両駆動用アクチュエータにより模擬車両を駆動
し、模擬車両駆動用アクチュエータの制御信号はA/D
変換器とD/A変換器を有してかつ試験対象の台車に搭
載される車体の数値モデルが入力されている第二のデジ
タル計算機により、一定時間刻みごとに模擬車両駆動用
アクチュエータに発生する模擬車両からの反力を計測す
るロードセルからの出力をA/D変換器を介して入力
し、その計測値を用いて一定時間後の車体の運動を計算
し、模擬車両駆動用アクチュエータの制御信号をD/A
変換器を介して模擬車両駆動用アクチュエータの制御信
号をD/A変換器を介して模擬車両が前記一定時間後に
その運動を実現するように発生し、模擬車両駆動用アク
チュエータの制御装置に出力することを特徴とする。
機は車両の走行速度変化及び/またはレールの回転半径
の情報を有しており、回転体駆動用アクチュエータの制
御信号を発生させると同時に、前記情報を第二のデジタ
ル計算機に出力し、第二のデジタル計算機はロードセル
計測値とともに、前記情報から計算された荷重により車
体の運動を計算し、模擬車両駆動アクチュエータの制御
信号を発生させることが好ましい。
両を取り付けて、模擬レール等の回転体上で振動試験を
行うことにより、模擬車両はデジタル計算機により計算
された車体の運動を実現しているので、車体が搭載され
実際のレール上を走行している状態と同様の振動試験が
実施することができる。
る。
台車1は車輪2により、模擬レール4上に搭載されてい
る。模擬レールはモータ5により回転され、また、模擬
レール水平方向駆動用アクチュエータ7および模擬レー
ル垂直方向駆動用アクチュエータ6により変位が与えら
れる。
19壁に固定されている。第一のデジタル計算機である
走行条件計算用デジタル計算機14には、試験条件とな
る線路の条件が入力されており、D/A変換器13によ
りモータ5、アクチュエータ6、7によりその条件が実
現されるように制御装置8、9、10に制御信号を出力
する。
れたアクチュエータ11a、11b、11cにより駆動
される模擬車両3が実際の車両と同様の手法で固定され
ている。アクチュエータ11a、11b、11c、に発
生する模擬車両からの反力を測定するロードセル12
a、12b、12cにより計測された反力値はA/D変
換器15を介して第2のデジタル計算機である振動応答
計算用デジタル計算機17に入力される。
分の数値モデルが入力されており、ある時刻に計測され
た反力計測値を用いて一定時間刻み後の車体の運動を計
算する。運動の計算手法は種々の方法が考えられるが、
その一つの手法は中央差分法と呼ばれる手法である。す
なわち、車体の運動方程式を次のように考える。
して表すこととする。時刻tiにおける速度・加速度を
この時刻における変位ベクトル{x}iにより計算の時
間刻みΔtとしたとき、±Δtの間で一定という仮定の
元に近似すると、
+1について整理すると数3となる。
値を用いて時刻ti+1の車体の振動応答が計算でき
る。
時刻のΔt後に計算された台車結合部分の運動が模擬車
体3で実現されるようにアクチュエータ11a、11
b、11cの制御装置20a、20b、20cに、D/
A変換器16を介して制御信号を出力する。
に構成される。
り回転される。また、垂直方向駆動アクチュエータ6と
水平方向駆動アクチュエータ7により変位が与えられ
る。各モータおよびアクチュエータは互いに干渉しない
ように軸受け25を介して模擬レール3に接続されてい
る。模擬レール上には車輪2が搭載される。
けではなく、同様の機能が得られるものであれば他の構
造・構成であってもかまわない。
明する。
されたアクチュエータ11a、11b、11cが設置さ
れ、これらにより駆動される。アクチュエータの数は、
車体の自由度が6自由度であるため最低6個必要であ
る。ただし、数値モデル上で考慮する結合点の自由度に
より適宜アクチュエータの数を変えてもかまわない。ま
た、この構成は同様の効果が得られるものであれば他の
構成・構造であってもかまわない。
ることなく、車体を含んだ車両全体の振動応答を求める
ことができ、小規模な試験設備で経済的な試験が行うこ
とができる。また、車体の設計変更の影響はデジタル計
算機上の数値モデルを変更するだけでよいので設計の評
価を容易に行うことができる。
し、鉛直軸と線路の接線の水平面への投影線からなる座
標軸で表現するとする。すると車両は台車からの反力だ
けではなく、慣性力、遠心力、コリオリの力等の見かけ
上の荷重を受けることになる。
行条件が設定されているので、車両の速度変化、線路の
回転半径、など上記みかけの力を計算するための情報が
保存されている。これらをモーターやアクチュエータの
制御装置8、9、10に出力すると同時に振動応答計算
用デジタル計算機17に出力する。デジタル計算機17
では外力{q}の中にこれらの見かけ上の荷重を含んで
振動応答の計算を行う。
んだ複雑な線路上を走行した場合の試験を、小規模な試
験装置で経済的に行うことができる。また、走行条件は
デジタル計算機上に入力されたデータにより決められる
ので、実際にはまだ建設されていないような条件でも走
行状態の評価を行うことができる。
る。
結された車両の影響を考慮すると車両の速度は一意的に
定められない。そこで、デジタル計算機17の運動計算
結果をデジタル計算機14に出力し、デジタル計算機は
14はその結果をもとに車両の位置および速度を判断し
模擬レールの変位や回転数を制御する。また、その位置
に応じた線路の回転半径などをデジタル計算機17に出
力する。
などの動的な制御機器が含まれていても実車試験と同等
な試験を小規模な試験装置で行うことができる。
計算機14と第二のデジタル計算機17の担当する作業
を一つのデジタル計算機21で行っているものである。
と第二の計算機の出力する情報の伝達が円滑に行われる
という効果がある。
る。
21を並列計算機26としたものである。そして、第一
の計算機の担当する作業と第二の計算機の担当する作業
を、別々のCPU23に同時に実施させるものである。
の計算が高速に行われるため、計算で得られたΔt後の
車体の運動をアクチュエータで実現するための時間的余
裕があるので各アクチュエータの制御が円滑に行うこと
ができるという効果がある。
記実施例の一応用例である。
報の伝達を、2つのCPUが共通のアクセス可能なメモ
リー24を使用して行うものである。すなわち、一つの
CPUの計算結果で他方のCPUに伝達すべき情報は、
前記メモリー24に書き込まれ、それを入力すべきCP
Uがそれを読みとることで情報の伝達が行われる。
つのCPUの作業を同期させる必要がなく、計算作業が
円滑に行われるという効果がある。
行い、反力の測定、アクチュエータの制御などを一つの
計算機で行う。これにより一つの車体に複数個の台車1
が設置されている状態の試験が行える。このとき、模擬
レール4は台車設置位置の距離と車体速度を考慮して、
時間差を設けて変位させる必要があり、そのためデジタ
ル計算機14はその分を考慮して制御信号を出力する。
試験を行うことができる。
台車の振動試験のみにより、実車走行試験と同様の振動
試験が実施できる。
ック図である。
図である。
す説明図である。
る。
る。
る。
る。
ロック図である。
すブロック図である。
図である。
5…モータ、6…模擬レール垂直方向駆動アクチュエー
タ、7…模擬レール水平方向駆動アクチュエータ、8…
モータの制御装置、9…模擬レール垂直方向駆動アクチ
ュエータの制御装置、10…模擬レール水平方向駆動ア
クチュエータの制御装置、11a、11b、11c…模
擬車両駆動アクチュエータ、12a、12b、12c…
ロードセル、13…D/A変換器、14…レール条件出
力用デジタル計算機、15…A/D変換器、16…D/
A変換器、17…運動計算用デジタル計算機、19…基
礎または反力壁、20a、20b、20c…模擬車両駆
動用アクチュエータの制御装置、21…デジタル計算
機、22…車体、23…CPU、24…共通アクセス可
能メモリ、25…軸受、26…並列計算機。
Claims (4)
- 【請求項1】鉄道車両の台車の車輪に当接する回転体
と、この回転体を回転させるモータと、前記回転体を変
位させる回転体駆動用アクチュエータと、前記モータ及
びアクチュエータの制御装置と、レール状態の情報を有
し回転体駆動用アクチュエータの制御信号を発生させ前
記制御装置に出力する第一のデジタル計算機とを備えた
鉄道車両の試験装置において、 前記台車に車体からの荷重を与える模擬車両と、模擬車
両を駆動する基礎または反力壁に固定された複数個の模
擬車両駆動用アクチュエータと、模擬車両駆動用アクチ
ュエータの制御装置と、模擬車両駆動用アクチュエータ
に発生する模擬車両からの反力を計測するロードセル
と、前記模擬車両駆動用アクチュエータの制御信号を発
生させるA/D変換器とD/A変換器を有する第二のデ
ジタル計算機とを備え、 前記第二のデジタル計算機には試験対象の台車に搭載さ
れる車体の数値モデルが入力され、一定時間刻みごとに
前記ロードセルからの出力をA/D変換器を介して入力
し、その計測値を用いて一定時間後の車体の運動を計算
し、模擬車両が前記一定時間後にその運動を実現するよ
うに制御信号をD/A変換器を介して模擬車両駆動用ア
クチュエータの制御装置に出力するよう配線した ことを
特徴とする鉄道車両の試験装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の鉄道車両の試験装置おい
て、第一のデジタル計算機は車両の走行速度変化及び/
またはレールの回転半径の情報を有しており、前記回転
体駆動用アクチュエータの制御信号を発生させると同時
に前記情報を第二のデジタル計算機に出力し、第二のデ
ジタル計算機はロードセル計測値とともに前記情報から
計算された荷重により車体の運動を計算し、模擬車両駆
動アクチュエータの制御信号を発生させる機能を備える
ことを特徴とする鉄道車両の試験装置。 - 【請求項3】鉄道車両の台車の車輪を回転体に当接さ
せ、モータで該回転体を回転させ、かつ該回転体駆動用
アクチュエータで該回転体を変位させ、またレール状態
の情報を有する第一のデジタル計算機により前記回転体
駆動用アクチュエータの制御信号を発生させ前記モータ
及びアクチュエータの制御装置に出力する鉄道車両の試
験方法において、 台車に車体からの荷重を与える模擬車両を設置し、基礎
または反力壁に固定された複数個の模擬車両駆動用アク
チュエータにより模擬車両を駆動し、模擬車両駆動用ア
クチュエータの制御信号はA/D変換器とD/A変換器
を有してかつ試験対象の台車に搭載される車体の数値モ
デルが入力されている第二のデジタル計算機により、一
定時間刻みごとに模擬車両駆動用アクチュエータに発生
する模擬車両からの反力を計測するロードセルからの出
力をA/D変換器を介して入力し、その計測値を用いて
一定時間後の車体の運動を計算し、模擬車両駆動用アク
チュエータの制御信号をD/A変換器を介して模擬車両
が前記一定時間後にその運動を実現するように発生し、
模擬車両駆動用アクチュエータの制御装置に出力するこ
とを特徴とする鉄道車両の試験方法。 - 【請求項4】請求項3に記載の鉄道車両の試験方法おい
て、第一のデジタル計算機は車両の走行速度変化及び/
またはレールの回転半径の情報を有しており、前記回転
体駆動用アクチュエータの制御信号を発生させると同時
に、前記情報を第二のデジタル計算機に出力し、第二の
デジタル計算機はロードセル計測値とともに、前記情報
から計算された荷重により車体の運動を計算し、模擬車
両駆動アクチュエータの制御信号を発生させることを特
徴とする鉄道車両の試験方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04083616A JP3084904B2 (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | 鉄道車両の試験装置及びその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04083616A JP3084904B2 (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | 鉄道車両の試験装置及びその方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05281096A JPH05281096A (ja) | 1993-10-29 |
JP3084904B2 true JP3084904B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=13807427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04083616A Expired - Lifetime JP3084904B2 (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | 鉄道車両の試験装置及びその方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3084904B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102004041A (zh) * | 2010-11-08 | 2011-04-06 | 吉林大学 | 基于半车质量模拟状态下的转向架悬挂自振特性试验台 |
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WO2009144989A1 (ja) * | 2008-05-24 | 2009-12-03 | 国際計測器株式会社 | 振動試験装置 |
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-
1992
- 1992-04-06 JP JP04083616A patent/JP3084904B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH05281096A (ja) | 1993-10-29 |
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