JP4858891B2 - 燃料電池及び燃料電池駆動装置 - Google Patents

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本発明は、水素ガス(H)を解離させてプロトン(H)を生成する燃料極と、燃料極と対向配置されて空気中の酸素ガス(O)を通過させる空気極と、燃料極と空気極との間に配置されてプロトンを空気極側に移動させる固体電解質とを備え、プロトンを空気中の酸素ガスと反応させて発電させる際に、簡単な構造で長寿命化を図ることができる燃料電池及び燃料電池を複数組直列に接続した燃料電池モジュールを駆動させる燃料電池駆動装置に関するものである。
従来、民生用や産業用のあらゆる分野において、さまざまな化学電池が使用されている。例えば、一回限りの利用(いわゆる、使い捨て)しかできないアルカリ電池やマンガン電池などの一次電池は、時計,カメラ,携帯機器などに多用されている。一方、繰り返し充放電ができるニッケルカドミウム蓄電池やリチウムイオン電池などの二次電池は、デジタルカメラ,携帯情報端末などに使用されている。
しかしながら、近年、地球環境の面から上記した各電池に対して、使用後の廃棄に対する問題が顕在化してきている。そこで、環境問題に配慮して極めて高いエネルギー変換効率を有する燃料電池を用いたシステムが各種考案されている。また、従来よりも高変換効率の燃料電池及びそのシステムも盛んに報告されている。
例えば下記の特許文献1(特開2002−63917号公報)に開示されているように、メタノールを燃料とする燃料電池は、メタノールの分解の差異により次のように分類できる。
一つは、メタノールを水などと反応させていったん水素ガスに分解し、この水素ガスを燃料電池の負極側に供給するもので、メタノール改質型燃料電池と称される。
もう一つは、メタノールを水素ガスに転換せずに負極上で直接、水と反応させるダイレクトメタノール(以下、直接メタノールと記す)型と称される燃料電池である。この直接メタノール型燃料電池の利点は、メタノールを液体の形で貯蔵できるので、水素ガスを貯蔵する水素型に比べ、効率的にも安全性の点からも優れていること、しかもガス改質器などは不用となるから、前記したメタノール改質型燃料電池よりも構造的に簡易化(ポータブル化)できると記載されており、ノートブックコンピューター,カメラ一体型ビデオなどのポータブル家電への使用が盛んに検討されている。
ここで、一般的な燃料電池について図7及び図8を用いて説明する。
図7は一般的な燃料電池を説明するために分解して示した分解斜視図、
図8は一般的な燃料電池の動作原理を説明するために模式的に示した図である。
図7に分解して示した如く、一般的に、一つの燃料電池100は、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコールなどの液体燃料から生成された水素ガス(H)を解離させてプロトン(H)を生成するための燃料極101と、空気中の酸素ガス(O)を通過させる空気極103とを間隔を離して対向させ、且つ、両極101,103間にプロトンを燃料極101側から空気極103側に移動させるための固体電解質10を密着させ、且つ、燃料極101と空気極103とを導電性を有する一対のセパレーター104,104で密着して挟み込むことにより構成されている。
この際、燃料極101及び空気極103は、導電性を有し、且つ、水素ガスや酸素ガスが通過できるように緻密質のグラファイトなどを用いてそれぞれポーラス電極状に形成されている。
また、固体電解質102は、樹脂材中に白金などの触媒と、導電性を有するカーボン粒子とを混在させて形成されている。
更に、一対のセパレーター104,104は、導電性を有するグラファイトとか導電性セラミックスなどの材料を用いて燃料極101と対向する一方の面に水素ガスが供給される複数の溝104aが形成され、且つ、空気極103と対向する他方の面に酸素ガスが供給される複数の溝104bが上記した複数の溝104aに対して直交して形成されている。尚、セパレーター104の一方の面に形成した複数の溝104aと、他方の面に形成した複数の溝104bとを互いに直交させることなく同一向きに形成しても良い。
そして、上記構成による一つの燃料電池100を1組(基本単位)としてこれを複数組密着して積層させ、且つ、両端の燃料電池100のうちで各外側のセパレーター104,104に導電性がある銅板とかステンレス板などの材質を用いて強度を持った一対の集電板(エンドプレート)105,105を密着させることで、複数組の燃料電池100を直列に接続した燃料電池モジュール100’が構成されている。
この際、複数組の燃料電池100を積層して燃料電池モジュール100’を構成した時に、隣り合う燃料電池100間に挿入したセパレーター104は一方及び他方の各面に複数の溝104a及び複数の溝104bが形成されているので隣り合う燃料電池100に対して共用して用いられている。
そして、燃料電池モジュール100’の両端に設けた一対の集電板105,105間に例えば電球などの負荷110を接続して、燃料電池モジュール100’を使用している。
ここで、図8に示したように、水素ガス(H)を燃料極101と接するように導電性を有する一方のセパレーター104に形成された複数の溝104a内に流入させ、且つ、空気中の酸素ガス(O)を空気極103と接するように導電性を有する他方のセパレーター104に形成した複数の溝104b内に流入させると共に、一方のセパレーター104と他方のセパレーター105との間に例えば電球などの負荷110を接続した時に、
燃料極101側では、反応式 H→2H+2e
で示される反応が起こると共に、
空気極103側では、反応式 1/2O+2H+2e→HO+反応熱Q
で示される反応が起こり、
全体では、H+1/2O→H
で示される反応が起こることになる。
即ち、一つの燃料電池100による発電は、水の電気分解に対して逆の動作に基づくものであり、燃料極101にて水素ガスが電子を放出してプロトン化し、燃料極101で生成したプロトン(H)が固体電解質102を通って空気極103側に移動し、空気極103にてプロトン(H)の供給を受けて酸素ガスと反応して発電する。即ち、かかる電気化学反応に基づいて起電力が発生して、この起電力で負荷110となる電球を点灯できると共に、余剰物として水(HO)が生じる。
この時、一つの燃料電池100の出力は、0.7V程度と小さいので、n個の燃料電池100を直列に接続して燃料電池モジュール100’を構成した時に、0.7nV程度の起電力が得られる。
ところで、燃料極101と空気極103との間に固体電解質102を密着させた燃料電池100により発電を行うにあたって、空気中の酸素ガスが燃料電池100内に取り込まれるため、空気中のゴミや、酸アルカリ微粒子や、海水中の塩類や、無機微粒子などの酸素ガス以外の成分も取り込んでしまう。そして、空気中の酸素ガス以外の成分は、燃料電池100中の配管内に付着したり、発電をするための固体電解質102内に付着したりする。
この際、固体電解質102中には、白金などを触媒として、燃料である水素ガスと空気中の酸素ガスとが各々に別々の部位で円滑に化学反応を行い、効率的に電力が取り出せるような構造となっているものの、固体電解質102内で空気中の微粒子等の発電作用に機能しない物質が白金触媒と反応して触媒作用を低下させてしまう。これを触媒の被毒といい、反応は不可逆であって、被毒された白金触媒はその触媒性能が著しく低下してしまう。このようになった固体電解質102では十分な発電作用を行わせることができず。反応は不加逆なため、固体電解質102の性能劣化のみであってもこのようになった燃料電池100は発電能力が低下してしまうために、もはや使用できなくなってしまうという課題があった。
従って、各種部品を組み立てて使用される燃料電池100が、固体電解質102の性能劣化のためだけで、使用できなく廃棄されることは、地球環境上にとっても資源の無駄遣いであって、大きな課題である。
更に、上記した燃料電池100をポータブル用家電装置の電力源として使用する場合に、一般的に家電製品は、通常の使用においてはその性能が維持されていることが前提であるために、使用中に発電能力の低下があってはならない。つまり燃料電池100においてはその電池からの電力を取り出すために、燃料の補給をすることはあっても、燃料電池の発電能力を維持するための、補修や修理などをする概念はない。
これに伴って、燃料電池100の長寿命化を図る技術的思想がいくつかある。
例えば、下記の特許文献2(特開2003−272686号公報)には、運転効率が低下した燃料電池電極に対し、今まで供給していた酸素と水素に変えて、発電の停止状態で、燃料電池を複数積層した燃料電池スタックの燃料極に不活性ガスを供給し、且つ、酸化剤極に水素含有ガスを供給することで、燃料電池電極を復活させて燃料電池装置の長寿命化を図る技術的思想が開示されている。
また、下記の特許文献3(特開2004−362856号公報)には、空気中の硫黄化合物により燃料電池が劣化しないように、脱硫器を設けて脱硫剤を交換する時期に至った時に脱硫器を交換することで、燃料電池の長寿命化を図る技術的思想が開示されている。
特開2002−63917号公報 特開2003−272686号公報 特開2004−362856号公報
ところで、燃料電池をポータブル用家電装置の電力源として採用し、この燃料電池に対して長寿命化を図る場合に、上記した特許文献2又は特許文献3に開示された技術的思想を適用した時に以下に述べる問題点が発生してしまう。
即ち、特許文献2に開示された技術的思想を適用した場合には、ポータブル用家電装置に対して、不活性ガスという新たなガスを購入し、しかも燃料発電を停止して、復活修理を行うので、不活性ガスへの出費と、復活修理に対する費用及び時間を使用者に負担させることになるため、この技術的思想を受け入れがたい。
また、特許文献3に開示された技術的思想を適用した場合には、燃料電池内に脱硫器を設けなければならないために、脱硫器によって燃料電池が大型化し、且つ、重量も重くなってしまうために、ポータブル用家電装置に用いる燃料電池としては最適でないことは明らかである。更に、燃料電池の運転効率を決定する固体電解質の性能劣化には考慮していないものであって、メンテナンスの発想のない家電用にははなはだ不便であるという課題がある。
従って、燃料電池を家庭で使用する場合、燃料電池の発電能力の低下に伴って燃料補給以外にも、燃料電池内の消耗劣化部品に対して簡単な構造により簡易に交換できる燃料電池及び燃料電池駆動装置が望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1記載の発明は、プロトンを空気中の酸素ガスと反応させて発電させる燃料電池であって、
水素ガスを解離させて前記プロトンを生成する燃料極と、
前記燃料極と所定の間隙を有して対向配置され、前記空気中の前記酸素ガスを通過させる空気極と、
前記所定の間隙に配置され、前記燃料極で生成された前記プロトンを前記空気極側に移動させる固体電解質と
を備え、
前記燃料極及び前記空気極は、前記所定の間隙を介して互いに対向する対向面を有し、
前記固体電解質は、前記所定の間隙に所定の挿入方向から挿入された状態において前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ対向する対向面を有し、前記固体電解質に対して前記所定の挿入方向に付勢力が付与されているときには、前記固体電解質の対向面が前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ密着し、前記付勢力が付与されていないときには、前記固体電解質の対向面と前記燃料極及び前記空気極の対向面との密着が解除されるように、前記固体電解質が前記燃料極及び前記空気極に対して着脱自在とされていることを特徴とする燃料電池である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃料電池において、
前記固体電解質に一端が固定され、他端が固定部材に固定されて、前記固体電解質に前記付勢力を付与する付勢手段を備えたことを特徴とする燃料電池である。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の燃料電池において、
前記付勢手段は、ばね部材であることを特徴とする燃料電池である。
また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池において、
前記燃料極及び前記空気極の対向面は、前記所定の挿入方向側が幅狭いハ字状のテーパ面として形成されており、
前記固体電解質の対向面は、前記所定の挿入方向側が幅狭いハ字状の楔型テーパ面として形成されており、
前記所定の挿入方向に前記付勢力が付与されることにより、前記固体電解質の対向面が前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ密着することを特徴とする燃料電池である。
また、請求項5記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池において、
前記固体電解質は、その使用環境温度よりも低いガラス転移温度を有すると共に、前記使用環境温度においては軟化し、前記所定の挿入方向に前記付勢力が付与されて変形することにより、前記固体電解質の対向面が前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ密着することを特徴とする燃料電池である。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の燃料電池において、
前記固体電解質は、パーフルオロスルフォン酸樹脂とアクリル酸エステルとを含むことを特徴とする燃料電池である。
更に、請求項記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池を複数組直列に接続した燃料電池モジュールと、
前記燃料電池モジュール発電出力値を計測する計測手段と、
前記計測手段で計測された発電出力値初期発電出力値との変化の度合いに応じて、前記燃料電池モジュールへの前記水素ガスの流量を制御するか、又は、一つ若しくは全ての前記固体電解質の交換、しくは燃料電池モジュール全体の交換を促す制御手段と
を備えたことを特徴とする燃料電池駆動装置である
本発明に係る燃料電池によると、水素ガスを解離させてプロトンを生成する燃料極と、燃料極と所定の間隙を有して対向配置されて空気中の酸素ガスを通過させる空気極と、燃料極と空気極との間の所定の間隙に配置されて燃料極で生成されたプロトンを空気極側に移動させる着脱自在な固体電解質と、を備え、プロトンを空気中の酸素ガスと反応させて発電させる燃料電池であるので、燃料電池の発電能力の低下に伴って、発電能力の低下の原因となる固体電解質のみを新品と交換することで、再度良好な発電能力を有する燃料電池に回復するために、燃料電池の長寿命化を図ることができ、且つ、燃料電池全てを交換することがないので、コスト負担にならずまた廃棄物の少なくなる燃料電池を提供できる。
また、本発明に係る燃料電池駆動装置によると、本発明に係る請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池を複数組直列に接続した燃料電池モジュールと、燃料電池モジュール発電出力値を計測する計測手段と、計測手段で計測された発電出力値初期発電出力値との変化の度合いに応じて、燃料電池モジュールへの水素ガスの流量を制御するか、又は、一つ若しくは全ての固体電解質の交換、しくは燃料電池モジュール全体の交換を促す制御手段と、を備えたために、水素ガスの流量制御タイミング、又は、一つ若しくは全ての固体電解質の交換タイミング、しくは燃料電池モジュール全体の交換タイミングを把握でき、この段階で水素ガスの流量制御、又は、一つ若しくは全ての固体電解質、しくは燃料電池モジュール全体を交換すれば、燃料電池モジュールの発電出力値が初期発電出力値まで完全に回復できるため、燃料電池モジュールの長寿命化を図ることができる。
以下に本発明に係る燃料電池及び燃料電池駆動装置の一実施例について図1〜図6を参照して実施例1,実施例2の順に詳細に説明する。
図1は本発明に係る実施例1の燃料電池の構造を説明するための縦断面図、
図2は本発明に係る実施例1の燃料電池モジュールを駆動する燃料電池駆動装置を模式的に示した構成図、
図3は実施例1に対する比較例において、固体電解質の表面の汚れ付着による発電出力低下時に、燃料供給量を増やして発電出力回復を図った状態を示した図、
図4は実施例1において、燃料電池の発電能力の低下に伴って固体電解質のみを交換して発電出力回復を図った状態を示した図、
図5は実施例1において、固体電解質の性質を説明するための図である。
図1に示した如く、実施例1において、一つの燃料電池10は、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコールなどの液体燃料から生成された水素ガス(H)を解離させてプロトン(H)を生成するための燃料極11と、空気中の酸素ガス(O)を通過させる空気極13とを間隔を離して対向させ、且つ、両極11,13間にプロトンを燃料極11側から空気極13側に移動させるための固体電解質13を密着させ、且つ、燃料極11と空気極13とを導電性を有する一対のセパレーター14,14で密着して挟み込むことにより構成されており、更に、上記構成による一つの燃料電池10を1組(基本単位)としてこれを複数組密着して積層させ、且つ、両端の燃料電池10のうちで各外側のセパレーター14,14に導電性があり且つ強度を持った一対の集電板(エンドプレート)15,15を密着させることで、複数組の燃料電池10を直列に接続した燃料電池モジュール10’が構成されている点は、先に図7を用いて説明した一般的な燃料電池100を複数組密着して積層した燃料電池モジュール100’の構成と同じであるものの、一般的な燃料電池100に対して異なる点は、固体電解質12のみを着脱自在に成したことにより、燃料電池10の発電能力の低下に伴って固体電解質12のみを簡単な構造により新品と交換可能に構成した点に特徴があるものである。
この実施例1でも、先に図8を用いて説明した動作原理により、一つの燃料電池10で発生する起電力は0.7V程度と小さいので、燃料電池10をn個直列に接続した燃料電池モジュール10’では0.7nV程度の起電力が得られている。
より具体的に説明すると、本発明に係る燃料電池10は、導電性を有する緻密質のグラファイトなどを用いてそれぞれポーラス電極状に形成された燃料極11と空気極13とが間隔を離して対向していると共に、導電性を有するグラファイトとか導電性セラミックスなどの材料を用いて燃料極11に水素ガス(H)を供給するための複数の溝14aを一方の面に形成し、且つ、空気極13に空気中の酸素ガス(O)を供給するための複数の溝14bを他方の面に形成した一対のセパレーター14,14が燃料極11と空気極13とを挟んでそれぞれ密着して設けられている。
また、燃料極11及び空気極13は、間隔を離して互いに対向する対向面11a,13aが平滑なハ字状のテーパ面として形成されており、且つ、ハ字状の対向面11a,13
間は図示上端側の間隔が幅狭く形成されている一方、図示下端側の間隔が幅広く形成されている。
そして、燃料極11と空気極13との間に形成された間隔内に、燃料極11及び空気極13のハ字状の対向面11a,13aに合わせて挿入方向側が幅狭いハ字状の楔型テーパ面12a,12bを有する固体電解質12が着脱自在になっており、且つ、ハ字状の楔型テーパ面12a,12bは燃料極11及び空気極13の対向面11a,13aに対して良好に密着できるように平滑に形成されている。
ここで、上記した固体電解質12は、例えばパーフルオロスルフォン酸樹脂材のように樹脂分子末端にスルフォン酸基を有しているものが使用されており、このパーフルオロスルフォン酸樹脂材中に触媒として白金微粒子と、導電性を有するカーボン粒子とを混在させている。
この際、固体電解質12の性能劣化は、主に白金触媒が硫黄などの物質と反応して触媒作用が低下してしまったり(被毒)、塗装工事雰囲気や、新築家屋内での使用時にはアセトン,トルエンなどの有機溶剤が固体電解質12内に吸着されることにより生じ、これに伴って燃料電池10の発電能力の低下が生じる。
更に、上記構成による燃料電池10を1組(基本単位)としてこれを複数組密着して積層させ、且つ、両端の燃料電池10のうちで各外側のセパレーター14,14に導電性がある銅板とかステンレス板などの材質を用いて強度を持った一対の集電板(エンドプレート)15,15を密着させることで、複数組の燃料電池10を直列に接続した燃料電池モジュール10’が構成されている。
この際、燃料電池モジュール10’中で一端側の燃料極11,セパレーター14に接続する一方の集電板15はカソード(−極)側に接続され、且つ、他端側の空気極13,セパレーター14に接続する他方の集電板15はアノード(+極)側に接続されるようになっている。
更に、燃料電池モジュール10’を構成した時に、各組の固体電解質12は幅狭い挿入方向側に対して反対で幅広い部位にそれぞれ板バネ16の一端を固着させ、且つ、各板バネ16の他端を蓋部材17に略等間隔に固着させており、燃料電池モジュール10’の発電能力の低下に伴って蓋部材17を介して複数組の固体電解質12のみを同時に交換する時に、各組の固体電解質12を各組の料極11と空気極13との間に挿入して交換した後に蓋部材17の左右をネジ18,18により固定している。
これにより、各組の固体電解質12は板バネ16の付勢力により絶えず燃料極11側と空気極13側とに応力が加わった状態に維持できるために接触抵抗を低くできると共に、各組の固体電解質12を同時に交換した後も安定な電力を取り出せることができる。
尚、この実施例1では、燃料電池モジュール10’中で各組の固体電解質12を同時に交換可能に構成したが、これに限ることなく、燃料電池10の発電能力の低下に伴って固体電解質12を一個づつ交換可能に構成することも可能である。
次に、上記構成による燃料電池モジュール10’を駆動するための燃料電池駆動装置20について図2を用いて説明すると、燃料電池駆動装置20の燃料供給側では、液体燃料として例えばメタノール水を貯蔵した燃料カートリッジ21と、燃料カートリッジ21内に貯蔵したメタノール水を送り出す配管P1と、配管P1を通ったメタノール水を吸い上げて送り出す流体ポンプ22と、流体ポンプ22からのメタノール水を送り出す配管P2と、配管P2を通ったメタノール水から水素ガスを生成する水素ガス発生器23と、水素ガス発生器23で生成した水素ガスを流量検出器24と燃料電池モジュール10’中に設けた複数組のセパレーター14の各溝14a内に供給するために複数に分岐した配管P3と、複数組のセパレーター14の各溝14a内に送られた水素ガスが接する複数組の燃料極11とで構成されている。
尚、この実施例1では液体燃料としてメタノールを用いた例を提示したが、これに限ることなく、純メタノールやエタノール,イソプロピルアルコールなどの他の種類のアルコールを使用することもある。
一方、燃料電池駆動装置20の空気供給側では、空気を送り出す配管P4と、配管P4を通った空気を送り出す空気ポンプ25と、空気ポンプ25からの空気を流量検出器26と燃料電池モジュール10’中に設けた複数組のセパレーター14の各溝14b内に供給するために複数に分岐した配管P5と、複数組のセパレーター14の各溝14b内に送られた空気中の酸素ガスが接する複数組の空気極13とで構成されている。
尚、エアポンプもなく、温度差、濃度勾配、表面張力などを利用した自然拡散によりメタノール水や、水素ガスや、空気を輸送する燃料電池も存在する。
また、各組の燃料極11と各組の空気極13との間には、燃料電池モジュール10’の発電能力の低下に伴って蓋部材17を介して各組の固体電解質12が交換可能に装着されている。
また、燃料電池モジュール10’には、水素ガスと固体電解質12と空気中の酸素ガスとにより発電した時に生じる余剰な水(HO)を排水するための配水管P6が接続されている。
また、燃料電池モジュール10’中で燃料極11,セパレーター14に接続する一方の集電板15はカソード(−極)側となり、且つ、空気極13,セパレーター14に接続する他方の集電板15はアノード(+極)側となり、カソード側とアノード側との間に負荷27と、水素ガスと固体電解質12と酸素ガスとにより発電された複数組の燃料電池10の各発電出力値を合計して燃料電池モジュール10’の発電出力値を計測する電力計28とが接続されている。言い換えると、燃料電池モジュール10’の両端に負荷27と電力計28とが接続されている。
尚、電力計28に代えて不図示の電流計(電流I)と電圧計(電圧V)とを接続しても燃料電池モジュール10’の発電出力値となる電力(W=VI)を計測できる。
また、上記した流量検出器24で検出した水素ガスの流量値と、流量検出器26で検出した空気の流量値と、電力計28で計測した燃料電池モジュール10’の発電出力値は、それぞれ制御回路29に送られている。
この際、制御回路29は、流量検出器24で検出した水素ガスの流量値が基準値以下の場合に水素ガスの流量を増加するように流体ポンプ22を制御している。
また、制御回路29は、流量検出器26で検出した空気の流量値が基準値以下の場合に空気の流量を増加するように空気ポンプ25を制御している。
更に、制御回路29は、電力計28で計測した燃料電池モジュール10’の初期発電出力値に対してある程度減少した場合に水素ガスの流量を増加するように流体ポンプ22を制御して燃料電池モジュール10’の発電出力値の回復を一時的に行う一方、燃料電池モジュール10’の初期発電出力値に対して例えば30%以下に低減した時に、一つ又は全ての固体電解質12の交換を促すための警告を固体電解質交換警告部30に知らせているので、一つ又は全ての固体電解質12の交換タイミングを把握でき、この段階で一つ又は全ての固体電解質12のみを新品と交換すれば、燃料電池モジュール10’の発電出力が初期発電出力値まで完全に回復できるため、燃料電池モジュール10’の長寿命化を図ることができる。
ここで、燃料電池10に対して長寿命化を図る際に、図3に示した実施例1に対する比較例の場合と、図4に示した実施例1の場合とについて説明する。尚、図3,図4中において、横軸は燃料電池モジュール10’の運転時間(H)を示し、縦軸は燃料電池モジュール10’の発電出力値に対して初期発電出力値を100%としてパーセント表示している。
まず、図3に示した如く、実施例1に対する比較例の場合では、燃料電池モジュール10’の運転時間の経過に伴って、空気中に含まれるゴミ,油粒子,塩類微粒子,酸アルカリ微粒子,硫黄化合物微粒子は、各組の燃料電池10中で空気極13側の固体電解質12の表面にゴミとしてたまり、これらの化学物質が白金触媒に付着したり、化学反応を起こしたりして、白金触媒の性能が低下して、各組の燃料電池10の発電効率が低下する。
この際、発電出力値のある程度の変動に対しては、電力計28の出力値を監視し、電力計28に表示された初期発電出力値に対してある程度低下した時に流体ポンプ22を動作してメタノール水を増加させることで一時的に発電出力回復ができ、この動作を運転時間の経過に従って段階的に繰り返すことで寿命が延長されるものの、固体電解質12内の白金触媒の被毒は回復することがないので、更に運転時間が経過して発電出力値が一定の値を下回ると、燃料電池モジュール10’は使用できなくなってしまう。
上記に対して図4に示した本発明では、電力計28の出力値を監視し、電力計28に表示された初期発電出力値に対してある程度低下した時に比較例と同様にメタノール水を増加させることで一時的に発電出力回復を図っているものの、燃料電池モジュール10’の初期発電出力値に対して例えば30%以下に低減して発電能力の低下が生じた時に、一つ又は全ての固体電解質12の交換を促すための警告を固体電解質交換警告部30に知らせているので、この段階で一つ又は全ての固体電解質12のみを前記した簡単な構造により新品と交換すれば、燃料電池モジュール10’の発電出力値が初期発電出力値まで完全に回復できる。
これにより、被毒して白金触媒を含む固体電解質12は、容易に新しい固体電解質12に交換することができるため、発電部分以外の部品は今まで通り使用することができ、且つ、燃料電池10全て又は燃料電池モジュール10’全てを交換することがないので、コスト負担にならずまた廃棄物の少なくなる燃料電池10又は燃料電池モジュール10’を提供できると共に、長期間にわたり各組の燃料電池10を良好に使用することができ、燃料電池モジュール10’の長寿命化を図ることができる。
ここで、上記した実施例1では、燃料極11の対向面11aと空気極の対向面13aとを互いに間隔を離してハ字状のテーパ面として形成したが、これに限ることなく、対向面11a,13a同士を電極間距離が等しく平行に設置しても良く、この場合には、交換される固体電解質12のガラス転移温度が挿入環境温度より低くなるように設定しておけば良好な挿入と接触状態を確保することができる。
即ち、固体電解質12は、前述したように、パーフルオロスルフォン酸樹脂材中に触媒として白金微粒子と、導電性を有するカーボン粒子とを混在させているので、図5に示した如く、横軸に温度(°C)を示し、縦軸にヤング率(GPa)を示した時に、固体電解質12はそのガラス転移点以下の温度(例えば20°C以下)であると、1000から5000GPa程度のヤング率を有しており、硬く反発性を有した状態である。しかしながら、ガラス転移点以上の温度(例えば20°C以上)で10GPa程度のヤング率となるようにしておけば、燃料極11の対向面11aと空気極の対向面13aとがハ字状のテーパ面になっていなく、所定の間隔を持った平行面になっていても、固体電解質12を挿入後、板バネ16と蓋部材17を用いて外部より固体電解質12に大きな力をかけることで、固体電解質12は簡単に変形することができ、互いに平行な燃料極11と空気極13とに対して固体電解質12の接触状態を良好に保つことができる。
図5において、固体電解質12のガラス転移点は、例えば20°C程度に設定されているので、40°Cの雰囲気内で固体電解質12を使用する時には良好な接触状態を保つことができる。
この際、固体電解質12のガラス転移温度を所望の温度領域に設定する場合に、固体電解質12のガラス転移温度は樹脂材中の分子の構造によって決まり、樹脂材は炭素と水素の結合から成り立っているがその基本単位は,ポリエチレンに代表されるエチレン結合で(−CH−CH−)という構造で成り立っており、このCH単位が1個の場合にガラス転移温度は約100°C位となり、CH−CHと2個つながるとガラス転移温度は約0°C位となり、CH−CH−CHと3個つながるとガラス転移温度は−40°C位と大きく変化する。
しかしながら、エチレン結合の周囲にある分子の種類によってもガラス転移温度は変化するので、固体電解質12を構成するパーフルオロスルフォン酸樹脂材中にこれとはガラス転移温度が異なる樹脂として例えばアクリル酸エステルを混合させることで、ガラス転移温度を所望の温度に設定することもできる。
即ち、アクリル酸エステルの末端基にパーフルオロスルフォン酸基を結合させ、且つ、アクリル酸エステルのエステル基にベンゼン環,エチル基などを結合させてその割合を変化させることで、固体電解質12のガラス転移温度を所望の温度領域に設定したり、異なるエステル基を個別に有する樹脂材を適意選択して混合させることにより、混合させた個別の樹脂材の最高ガラス転移点温度と最低ガラス転移点温度との間にガラス転移点温度を調整することで達成される。
例えば、アクリル樹脂(ガラス転移温度45°C)とスチロール樹脂(ガラス転移温度90°C)とを混ぜ合わせると、両者の混合比率によりガラス転移温度は45°Cと90°Cとの間に設定でき、また、エチレンとアクリル酸とを化学的に重合させたエチレンアクリル酸共重合樹脂材は、エチレンとアクリル酸との比率によりガラス転移温度を−20°Cから40°Cの間の任意の温度に設定できる。
更に、上記した固体電解質12は空気中の各種有害物質により被毒されるから、固体電解質12が製造されてから使用されるまでは、プラスチックフィルムなどで包装され、外気と直接接触しない状態で保管されておくべきである。この様にプラスチック等で包装された状態で、交換される固体電解質12が使用者に届くことにより、使用者は安心して固体電解質12のみを交換することができる。
図6は本発明に係る実施例2の燃料電池の構造を説明するための縦断面図である。
図6に示した如く、実施例2において、一つの燃料電池10は、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコールなどの液体燃料から生成された水素ガス(H)を解離させてプロトン(H)を生成するための燃料極11と、空気中の酸素ガス(O)を通過させる空気極13とを間隔を離して対向させ、且つ、両極11,13間にプロトンを燃料極11側から空気極13側に移動させるための固体電解質13を密着させ、且つ、燃料極11と空気極13とを導電性を有する一対のセパレーター14,14で挟み込むことにより構成されており、更に、上記構成による一つの燃料電池10を1組(基本単位)としてこれを複数組密着して積層させ、且つ、両端の燃料電池10のうちで各外側のセパレーター14,14に導電性があり且つ強度を持った一対の集電板(エンドプレート)15,15を密着させることで、複数組の燃料電池10を直列に接続した燃料電池モジュール10’’が構成されている点は、先に図1を用いて説明した実施例1と同じであるものの、実施例1に対して異なる点は、各組の固体電解質12の厚みが薄いために各組又は全ての固体電解質12のみを交換することが困難であるので、燃料電池モジュール10’’の発電能力の低下に伴って燃料電池モジュール10’’全体を交換可能に構成した点に特徴があるものである。
この実施例2でも、先に図8を用いて説明した動作原理により、一つの燃料電池10で発生する起電力は0.7V程度と小さいので、燃料電池10をn個直列に接続した燃料電池モジュール10’’では0.7nV程度の起電力が得られている。
ここで、燃料電池モジュール10’’中で両端に設けた一対の集電板15,15の外側に一対の絶縁体31,31が固着され、更に、一対の絶縁体31,31の外側に一対の板バネ32,32が固着されている。
また、燃料電池モジュール10’’中で一端側の燃料極11,セパレーター14に接続する一方の集電板15に端子33が接続されており、この端子33が後述する電池ケース40側に向かって突出され、且つ、他端側の空気極13,セパレーター14に接続する他方の集電板15に端子34が接続されており、この端子34も電池ケース40側に向かって突出されている。尚、図示の都合上、発電時に生じる余剰な水を処理する排水管の図示を省略している。
また、各組のセパレーター14の溝14aは水素供給用のガス管35で結ばれてこのガス管35の一端が電池ケース40側に向かって突出され、且つ、各組のセパレーター14の溝14bは酸素供給用のガス管36で結ばれてこのガス管36の一端が電池ケース40側に向かって突出されている。
一方、燃料電池モジュール10’’全体を交換可能に装着される電池ケース40には、カソード(−極)端子41が燃料電池モジュール10’’側に設けた上記端子33に対して接離自在に設けられ、且つ、アノード(+極)端子42が燃料電池モジュール10’’側に設けた上記端子34に対して接離自在に設けられ、更に、水素供給用のガス管43が燃料電池モジュール10’’側に設けた上記ガス管35に対して接離自在に設けられ、且つ、酸素供給用のガス管44が燃料電池モジュール10’’側に設けた上記ガス管36に対して接離自在に設けられている。
そして、この実施例2でも、先に図2を用いて説明したと略同じ回路構成を適用し、且つ、実施例1における固体電解質交換警告部30に代えて実施例2として燃料電池モジュール交換警告部(図示せず)を設置することで、実施例1と同様に、電力計で計測した燃料電池モジュール10’’の初期発電出力値に対して例えば30%以下に低減して発電能力の低下が生じた時に、燃料電池モジュール10’’全体の交換を促すための警告を燃料電池モジュール交換警告部(図示せず)に知らせているので、燃料電池モジュール10’’全体の交換タイミングを把握でき、この段階で燃料電池モジュール10’’全体を交換すれば、燃料電池モジュール’’の初期発電出力値が再び得られる。
この際、不良になった燃料電池モジュール10’’を電池ケース40から取り外し、新品の燃料電池モジュール10’’の両端に設けた一対の板バネ32,32を電池ケース40の内側に圧接させて押し込むことで、新品の燃料電池モジュール10’’の交換が完了する。
上記のように燃料電池モジュール10’’全体を交換する場合、燃料電池モジュール10’’の出力線の接点は少ない方が接触不良が生じる確率が少なくなるので望ましいので、着脱される燃料電池モジュール10’’は各組の燃料電池10が直列に結線されている状態としている。また、着脱によるガス漏れを防ぐ意味からも各組の燃料電池10に供給されるガス配管35,36は燃料電池モジュール10’’内で配管される方が望ましい。このような構成からなる燃料電池モジュール10’’は、電池ケース40内に簡単に装着できるようにモジュールとして組み立てられていることが望ましい。
更に、燃料電池モジュール10’’全体の交換にあたって、固体電解質12は空気中の各種有害物質により被毒され、燃料極11及び空気極13は固体電解質12に対して有害な被毒物質を吸着させたり、セパレーター14に通じるガス配管内にゴミなどが入り、燃料極11及び空気極13に対して寿命を縮めてしまうから、燃料電池モジュール10’’が製造されてから使用されるまでは、プラスチックフィルムなどで包装され、外気と直接接触しない状態で保管されておくべきである。この様にプラスチック等で包装された状態で、交換される燃料電池モジュール10’’が使用者に届くことにより、使用者は安心して燃料電池モジュール10’’を交換することができる。
本発明に係る実施例1の燃料電池の構造を説明するための縦断面図である。 本発明に係る実施例1の燃料電池モジュールを駆動する燃料電池駆動装置を模式的に示した構成図である。 実施例1に対する比較例において、固体電解質の表面の汚れ付着による発電出力低下時に、燃料供給量を増やして発電出力回復を図った状態を示した図である。 実施例1において、燃料電池の発電能力の低下に伴って固体電解質のみを交換して発電出力回復を図った状態を示した図である。 実施例1において、固体電解質の性質を説明するための図である。 本発明に係る実施例2の燃料電池の構造を説明するための縦断面図である。 一般的な燃料電池を説明するために分解して示した分解斜視図である。 一般的な燃料電池の動作原理を説明するために模式的に示した図である。
符号の説明
10…燃料電池、10’,10’’…燃料電池モジュール、
11…燃料極、12…固体電解質、13…空気極、
14…セパレーター、14a,14b…溝、
15…集電板、16…板バネ、17…蓋部材、18…ネジ、
20…燃料電池駆動装置、21…燃料カートリッジ、22…流体ポンプ、
23…水素ガス発生器、24…流量検出器、25…空気ポンプ、26…流量検出器、
27…負荷、28…電力計、29…制御回路、30…固体電解質交換警告部、
31…絶縁板、32…板バネ、33,34…端子、35,36…ガス管、
40…電池ケース、41…カソード(−極)端子、42…アノード(+極)端子、
43,44…ガス管、
P1〜P5…配管、P6…配水管。

Claims (7)

  1. プロトンを空気中の酸素ガスと反応させて発電させる燃料電池であって、
    水素ガスを解離させて前記プロトンを生成する燃料極と、
    前記燃料極と所定の間隙を有して対向配置され、前記空気中の前記酸素ガスを通過させる空気極と、
    前記所定の間隙に配置され、前記燃料極で生成された前記プロトンを前記空気極側に移動させる固体電解質と
    を備え、
    前記燃料極及び前記空気極は、前記所定の間隙を介して互いに対向する対向面を有し、
    前記固体電解質は、前記所定の間隙に所定の挿入方向から挿入された状態において前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ対向する対向面を有し、前記固体電解質に対して前記所定の挿入方向に付勢力が付与されているときには、前記固体電解質の対向面が前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ密着し、前記付勢力が付与されていないときには、前記固体電解質の対向面と前記燃料極及び前記空気極の対向面との密着が解除されるように、前記固体電解質が前記燃料極及び前記空気極に対して着脱自在とされていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記固体電解質に一端が固定され、他端が固定部材に固定されて、前記固体電解質に前記付勢力を付与する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の燃料電
  3. 前記付勢手段は、ばね部材であることを特徴とする請求項記載の燃料電池。
  4. 前記燃料極及び前記空気極の対向面は、前記所定の挿入方向側が幅狭いハ字状のテーパ面として形成されており、
    前記固体電解質の対向面は、前記所定の挿入方向側が幅狭いハ字状の楔型テーパ面として形成されており、
    前記所定の挿入方向に前記付勢力が付与されることにより、前記固体電解質の対向面が前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ密着することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電
  5. 前記固体電解質は、その使用環境温度よりも低いガラス転移温度を有すると共に、前記使用環境温度においては軟化し、前記所定の挿入方向に前記付勢力が付与されて変形することにより、前記固体電解質の対向面が前記燃料極及び前記空気極の対向面にそれぞれ密着することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池。
  6. 前記固体電解質は、パーフルオロスルフォン酸樹脂とアクリル酸エステルとを含むことを特徴とする請求項5記載の燃料電池。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池を複数組直列に接続した燃料電池モジュールと、
    前記燃料電池モジュールの発電出力値を計測する計測手段と、
    前記計測手段で計測された発電出力値と初期発電出力値との変化の度合いに応じて、前記燃料電池モジュールへの前記水素ガスの流量を制御するか、又は、一つ若しくは全ての前記固体電解質の交換、若しくは燃料電池モジュール全体の交換を促す制御手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池駆動装置。
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