JP4858077B2 - 内燃機関のegr制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のEGR制御システムに関する。
内燃機関のEGRシステムとしては、遠心過給器(ターボチャージャ)のタービンハウジングより上流の排気通路からコンプレッサハウジング下流の吸気通路へ排気の一部を環流させる高圧EGR機構と、タービンハウジング下流の排気通路からコンプレッサハウジング上流の吸気通路へ排気の一部を環流させる低圧EGR機構とを備えたシステムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−150319号公報 特開2000−120450号公報 特開平10−2236号公報 特開2001−107812号公報 特開2003−206813号公報 特開2004−116402号公報
ところで、低圧EGR機構を備えた内燃機関では、内燃機関の運転停止時に低圧EGR機構に残留していたEGRガスが吸気通路を逆流する場合がある。EGRガスが吸気通路を逆流した場合は、EGRガス中のHCやSOF等がエアフローメータや吸気温度センサ等の吸気系部品に付着して、測定精度の低下等を引き起こす虞がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低圧EGR機構を備えた内燃機関のEGR制御システムにおいて、内燃機関の運転停止時等に吸気系部品がEGRガスによって汚れることを防止可能な技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、低圧EGR機構を備えた内燃機関のEGR制御システムにおいて、内燃機関の運転停止時に低圧EGR通路内のEGRガスが吸気通路内を逆流しないように第1吸気絞り弁を制御するようにした。
詳細には、遠心過給機のタービンより下流の排気通路と前記遠心過給機のコンプレッサより上流の吸気通路とを連通させる低圧EGR通路と、前記低圧EGR通路の接続部より上流の吸気通路に配置された第1吸気絞り弁と、を備えた内燃機関のEGR制御システムにおいて、前記内燃機関の運転停止時に、前記低圧EGR通路内のEGRガスが前記第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流しないように前記第1吸気絞り弁を制御する制御手段を更に備えるようにした。
かかる構成によれば、内燃機関の運転停止時に低圧EGR通路内に残留したEGRガスが吸気通路内を逆流しなくなる。その結果、エアフローメータ等の吸気系部品がEGRガス中のHCやSOF等によって汚れることがなくなる。
本発明において、制御手段は、前記内燃機関が運転停止した時点から第1所定期間が経過するまでは第1吸気絞り弁を全閉状態に制御することにより、低圧EGR通路内のEGRガスが第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流しないようにしてもよい。
内燃機関の運転停止時に第1吸気絞り弁が全閉にされると、低圧EGR通路内に残留しているEGRガスが吸気通路内へ流入しなくなる。その結果、EGRガスが吸気通路内を逆流しなくなる。
尚、第1吸気絞り弁は次回の始動時まで全閉状態に維持されてもよいが、吸気通路内の水分が凍結して第1吸気絞り弁を固着させる可能性がある。
そこで、第1所定期間は、第1吸気絞り弁の温度条件に応じて変更されるようにしてもよい。例えば、第1吸気絞り弁近傍の雰囲気温度が低くなるほど第1所定期間が短くされるようにしてもよい。
第1所定期間が短くされると、第1吸気絞り弁が開弁された際に、低圧EGR通路内のEGRガスが吸気通路内へ流入することが想定される。しかしながら、低温下ではEGRガス中のHCやSOFも速やかに液化して低圧EGR通路の壁面に定着する。このため、第1所定期間が経過した時に第1吸気絞り弁が開弁されても、HCやSOFが吸気通路内を逆流する可能性は低くなる。
一方、高温下では吸気通路内の水分が凍結するまでの時間が長くなるとともに、EGRガス中のHCやSOFが液化するまでの時間も長くなる。このため、第1吸気絞り弁近傍の雰囲気温度が高くなるほど第1所定期間が長くされると、吸気系部品の汚れを確実に抑制することができる。
従って、第1吸気絞り弁近傍の雰囲気温度に応じて第1所定期間が調整されると、吸気系部品の汚れを防止することができるとともに第1吸気絞り弁の固着も防止することが可能となる。
尚、第1吸気絞り弁近傍の雰囲気温度が水分の凍結温度より高い場合は、内燃機関の次回の始動時まで第1吸気絞り弁が全閉状態に維持されてもよい。
ところで、低圧EGR通路に該低圧EGR通路内を流れるEGRガス量を調整する低圧EGR弁が配置される場合には、内燃機関の運転停止時に第1吸気絞り弁の代わりに低圧EGR弁を全閉にする方法も考えられる。
但し、低圧EGR弁は、低圧EGR通路内の水分の凍結に加え、EGRガス中のHCやSOFの固化によっても固着する可能性がある。よって、内燃機関の運転停止時は、第1吸気絞り弁のみが全閉とされ、低圧EGR弁の全閉は禁止されることが好ましい。
次に、本発明の制御手段は、内燃機関の運転停止前の所定時期から第2所定期間は第1吸気絞り弁及び低圧EGR弁を全閉状態に制御し、第2所定期間経過後に前記第1吸気絞り弁を開弁させることにより、低圧EGR通路内のEGRガスが第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流しないようにしてもよい。
内燃機関の運転停止前(クランクシャフトの回転が停止する前)に、第1吸気絞り弁及び低圧EGR弁が全閉状態にされると、第1吸気絞り弁より下流の吸気通路内が負圧となる。吸気通路内が負圧となった状態で第1吸気絞り弁が開弁されると、吸気通路内に新気(空気)が充満する。
このように吸気通路内に新気が充満すると、その後に低圧EGR弁が固着防止のために開弁されても、低圧EGR通路内のEGRガスが吸気通路内へ流入し難くなる。よって、内燃機関の運転停止時にEGRガス中のHCやSOFが吸気通路内を逆流して吸気系部品
を汚すことがなくなる。
尚、低圧EGR弁の開弁時期は、クランクシャフトの回転停止以後であることが好ましい。これは、クランクシャフトの回転が停止する前に低圧EGR弁が開弁されると、低圧EGR通路内のEGRガスが吸気通路内に吸い込まれる可能性があるからである。
ところで、第1吸気絞り弁から内燃機関の燃焼室へ至る経路は容積が大きいため、該経路内が負圧となるまでの時間が長くなる場合がある。そのような場合は、内燃機関の運転停止要求が発生してから実際に運転停止(クランクシャフトの回転が停止)されるまでの時間が長くなり、運転者に違和感を与える可能性がある。
そこで、遠心過給機のタービンより上流の排気通路と前記遠心過給器のコンプレッサより下流の吸気通路とを連通させる高圧EGR通路と、高圧EGR通路の流れるEGRガス量を調整する高圧EGR弁と、高圧EGR通路の接続部より上流の吸気通路に配置された第2吸気絞り弁とを更に備えた内燃機関においては、制御手段は、内燃機関の運転停止要求発生時から第3所定期間が経過するまでは第1吸気絞り弁、低圧EGR弁、及び高圧EGR弁を全閉状態に制御し、第3所定期間が経過した時に第2吸気絞り弁を全閉状態に制御し、さらに前記所定時期から第4所定期間が経過した時に第1吸気絞り弁及び第2吸気絞り弁を開弁させるようにしてもよい。
第2吸気絞り弁から燃焼室へ至る経路の容積は、第1吸気絞り弁から燃焼室へ至る経路の容積に比して十分に小さい。このため、内燃機関の運転停止前に高圧EGR弁及び第2吸気絞り弁が全閉にされると、第2吸気絞り弁から燃焼室へ至る経路内を短時間で負圧にすることができる。
但し、第1吸気絞り弁と第2吸気絞り弁とが同時に全閉にされると、第1吸気絞り弁と第2吸気絞り弁との間の吸気通路にEGRガスが残留する可能性がある。
これに対し、先ず第1吸気絞り弁が全閉にされ、第1吸気絞り弁より下流の吸気通路内の圧力がある程度低下した時点で第2吸気絞り弁が全閉にされると、上記の問題を解消することができる。その結果、内燃機関の運転停止要求が発生してから実際の運転停止までの期間を不要に延長することなく、吸気系部品の汚れを防止することが可能となる。
本発明にかかる内燃機関のEGR制御システムは、コンプレッサを強制駆動する駆動手段を更に備えるようにしてもよい。この場合、制御手段は、第1吸気絞り弁を全閉状態から開弁させる時に、駆動手段によってコンプレッサを強制駆動させてもよい。
前記した第1吸気絞り弁を全閉状態から開弁させる時(前記第2所定期間が経過した時、或いは前記第4所定期間が経過した時)に、コンプレッサが強制的に駆動させられると、第1吸気絞り弁より下流の吸気通路内が確実に新気によって満たされるようになる。
本発明にかかる内燃機関のEGR制御システムは、低圧EGR通路を流れるEGRガス量を調整する低圧EGR弁と、遠心過給機のタービンハウジングより上流の排気通路とコンプレッサハウジング下流の吸気通路とを連通させる高圧EGR通路と、前記高圧EGR通路の流れるEGRガス量を調整する高圧EGR弁と、前記高圧EGR通路の接続部より上流の吸気通路に配置された第2吸気絞り弁と、前記吸気通路における吸気脈動の大きさを推定する推定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記内燃機関の運転時に前記推定手段により推定された吸気脈動が所定値より大きくなる時は、前記低圧EGR通路によるEGRガス量を減少させるとともに前記高圧EGR通路によるEGRガス量を増加させるようにしてもよい。
内燃機関の運転時において吸気通路内の吸気脈動が大きくなると、低圧EGR通路から吸気通路へ導入されたEGRガス(以下、「低圧EGRガス」と称する)が第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ一時的に逆流する可能性がある。
これに対し、吸気通路内の吸気脈動が大きい時に低圧EGRガスが減量されると、第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流するEGRガス量を減少させることができる。但し、単に低圧EGRガスが減量されるのみでは、内燃機関へ導入されるEGRガス量も減少してしまう。
そこで、低圧EGRガス量が減少される時に、高圧EGR通路を介して吸気通路へ導入されるEGRガス(以下、「高圧EGRガス」と称する)の量が増加されることが好ましい。
このように低圧EGRガス量及び高圧EGRガス量が調整されると、内燃機関の運転中にエアフローメータ等の吸気系部品がEGRガスによって汚れることが抑制される。
本発明にかかる内燃機関のEGR制御システムは、第1吸気絞り弁より上流の吸気通路にガスの逆流を制限する制限手段を更に備えるようにしてもよい。この場合、内燃機関の運転停止時及び運転時において、EGRガスが第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流することを確実に抑制することが可能となる。
本発明にかかる内燃機関のEGR制御システムは、吸気通路内における吸気脈動を低減する低減手段を更に備えるようにしてもよい。この場合、内燃機関の運転時において低圧EGRガスが第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流し難くなる。
上記した低減手段としては、低圧EGR通路の接続部より下流の吸気通路に配置された容積拡大部を例示することができる。
尚、上記したような低圧EGR通路の接続部より下流の吸気通路に容積拡大部が配置されると、EGRガスの輸送遅れが大きくなる可能性がある。そこで、容積拡大部の容積が状況に応じて変更されるようにしてもよい。
例えば、吸気通路内の吸気脈動が小さい時は容積拡大部の容積が最小とされ、或いはEGRガス量が増減する過渡時は容積拡大部の容積が最小とされるようにしてもよい。
このように容積拡大部の容積が可変にされると、吸気脈動が大きいな時以外は容積拡大部の容積が最小とされるため、EGRガスの輸送遅れが不要に増長されることなく、低圧EGRガスの逆流を抑制することができる。
本発明によれば、低圧EGR機構を備えた内燃機関のEGR制御システムにおいて、内燃機関の運転停止時等に吸気系部品がEGRガスによって汚れることが防止される。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1〜図2に基づいて説明する。図1は、本発明に係る内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1
は、4つの気筒2を有する圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)である。
内燃機関1の各気筒2には、各気筒2内へ直接燃料を噴射可能な燃料噴射弁3が取り付けられている。燃料噴射弁3は、コモンレール30において昇圧された燃料を気筒2内へ直接噴射する。
各気筒2には、吸気通路4が連通している。吸気通路4の途中には、ターボチャージャ5のコンプレッサハウジング50とインタークーラ6が配置されている。コンプレッサハウジング50により過給された吸気は、インタークーラ6で冷却された後に各気筒2内へ導入される。各気筒2内へ導かれた吸気は、燃料噴射弁3から噴射された燃料とともに気筒2内で着火及び燃焼される。
各気筒2内で燃焼されたガス(既燃ガス)は、排気通路7へ排出される。排気通路7へ排出された排気は、排気通路7の途中に配置されたタービンハウジング51及び排気浄化装置8を経由して大気中へ放出される。
また、内燃機関1は低圧EGR機構と高圧EGR機構とを備えている。高圧EGR機構は、タービンハウジング51より上流の排気通路7からインタークーラ6より下流の吸気通路4へ排気の一部を導く高圧EGR通路9、高圧EGR通路9の流路断面積を変更する高圧EGR弁10、及び高圧EGR通路9を流れる排気(高圧EGRガス)を冷却する高圧EGRクーラ11を具備している。
高圧EGR機構により再循環させられる高圧EGRガスの量は、吸気通路4のインタークーラ6より下流且つ高圧EGR通路9の接続部より上流の部位に配置された第2吸気絞り弁12の開度、および/または高圧EGR弁10の開度により調量される。
低圧EGR機構は、排気浄化装置8より下流の排気通路7からコンプレッサハウジング50より上流の吸気通路へ排気の一部を導く低圧EGR通路13、低圧EGR通路13の流路断面積を変更する低圧EGR弁14、及び低圧EGR通路13を流れる排気(低圧EGRガス)を冷却する低圧EGRクーラ15を具備している。
低圧EGR機構により再循環させられる低圧EGRガスの量は、低圧EGR通路13の接続部より上流の吸気通路4に配置された第1吸気絞り弁16の開度、および/または低圧EGR弁14の開度により調量される。
上記した燃料噴射弁3、高圧EGR弁10、第2吸気絞り弁12、低圧EGR弁14、及び第1吸気絞り弁16は、本発明にかかる制御手段としてのECU17と電気的に接続されている。
ECU17は、エアフローメータ18、吸気温度センサ19、水温センサ20、クランクポジションセンサ21、アクセルポジションセンサ22等の各種センサと電気的に接続されている。
前記エアフローメータ18は、大気中から吸気通路4へ流入する空気量を測定するセンサである。吸気温度センサ19は、大気中から吸気通路4へ流入する空気の温度を測定するセンサである。水温センサ20は、内燃機関1を循環する冷却水の温度を測定するセンサである。クランクポジションセンサ21は、内燃機関1のクランクシャフトの回転位置を検出するセンサである。アクセルポジションセンサ22は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を測定するセンサである。
ECU17は、上記した各種センサの測定値に基づいて燃料噴射弁3、高圧EGR弁10、第2吸気絞り弁12、低圧EGR弁14、第1吸気絞り弁16を制御する。
例えば、ECU17は、内燃機関1の運転状態に応じて低圧EGR機構及び高圧EGR機構を制御する。内燃機関1が低負荷・低回転運転状態にある場合は、ECU17は高圧EGR機構を利用して排気の再循環を行う。内燃機関1が中負荷・中回転運転状態にある場合は、ECU17は高圧EGR機構と低圧EGR機構を併用して排気の再循環を行う。内燃機関1が高負荷・高回転運転状態にある場合は、ECU17は、低圧EGR機構により排気の再循環を行う。
上記したように内燃機関1の運転状態に応じて高圧EGR機構と低圧EGR機構との切り換え、或いは併用が行われると、内燃機関1の広範な運転領域において適量の排気を再循環させることが可能となり、排気中のNOxを減少させることができる。
ところで、内燃機関1の運転が停止される時は、低圧EGR弁14及び高圧EGR弁10の固着を防止するために、それら低圧EGR弁14及び高圧EGR弁10が開弁される場合がある。
そのような場合に、低圧EGR用吸気絞り弁16が開弁されていると、低圧EGR通路13内に残留していた低圧EGRガスが吸気通路4を逆流する可能性がある。低圧EGR通路13が吸気通路4を逆流すると、低圧EGRガス中のHCやSOFがエアフローメータ18や吸気温度センサ19等のセンサに付着して測定能力を低下させる虞がある。また、HCやSOFがエアクリーナに付着して埃や塵等の堆積の要因となる可能性もある。
これに対し、内燃機関1の運転が停止される際に低圧EGR弁14を全閉にする方法が考えられる。しかしながら、低圧EGR弁は、低圧EGRガス中の水分の凍結、或いはHCやSOF等の固化によっても固着する可能性がある。
そこで、本実施例の内燃機関のEGR制御システムにおいては、内燃機関1の運転が停止される時に、低圧EGR通路13内の低圧EGRガスが吸気通路4内を逆流しないように第1吸気絞り弁16を制御するようにした。
具体的には、ECU17は、内燃機関1の運転停止時に第1吸気絞り弁16を全閉させるようにした。
尚、ここでいう「内燃機関1の運転停止時」は、クランクシャフトが回転停止した時であってもよいが、クランクシャフトの回転が停止する前のタイミングであることが好ましい。
これは、第1吸気絞り弁16が閉弁動作を開始してから全閉となるまでに多少の時間がかかるため、クランクシャフトの回転停止時に第1吸気絞り弁16の閉弁動作が開始されると、クランクシャフトの回転停止時から第1吸気絞り弁16が全閉となるまでの期間に低圧EGRガスが吸気通路4内を逆流する虞があるからである。
クランクシャフトの回転が停止する前の適当なタイミングとしては、燃料噴射弁3の作動停止(フューエルカット)時を例示することができる。
上記したように第1吸気絞り弁16が全閉にされると、低圧EGR通路13に残留していた低圧EGRガスがクランクシャフトの回転停止後に吸気通路4へ流入しても、その低圧EGRガスが第1吸気絞り弁16より上流の吸気通路4へ逆流することがなくなる。
その結果、エアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナが低圧EGRガスに曝されなくなるため、低圧EGRガス中のHCやSOF等がエアフローメータ18、吸気温度センサ19、或いはエアクリーナ等の吸気系部品に付着しなくなる。従って、吸入空気量や吸気温度の測定精度の低下が防止されるとともに、エアクリーナの目詰まりが抑制される。
ところで、内燃機関1の運転停止時から次回の始動時まで第1吸気絞り弁16が全閉状態で放置されると、吸気通路4内の水分が凍結して第1吸気絞り弁16を固着させる可能性がある。
そこで、ECU17は、内燃機関1の運転停止時から第1所定期間が経過した後は、第1吸気絞り弁16を所定量開弁させるようにしてもよい。その際、第1所定期間は、第1吸気絞り弁16の温度条件に応じて変更されることが好ましい。
図2は、第1吸気絞り弁16近傍の雰囲気温度と第1所定期間との関係を規定したマップを示す図である。尚、図2のマップでは、第1吸気絞り弁16近傍の雰囲気温度として、吸気温度センサ19の測定値が用いられている。
図2において、第1所定期間は、吸気温度が0℃以下の時は吸気温度が低くなるほど短くなるように設定される。また、吸気温度が0℃より高い時は、第1所定期間の終了時期が次回の始動時まで延長される(すなわち、吸気温度が0℃より高い時は第1吸気絞り弁16が次回の始動時まで全閉状態に維持される)。
吸気温度の低下に伴って第1所定期間が短くされると、第1吸気絞り弁16が所定量開弁された際に低圧EGRガスが吸気通路4を逆流することが想定される。しかしながら、低温下では低圧EGRガス中のHCやSOFも速やかに液化して低圧EGR通路13の壁面に定着する。よって、第1所定期間が短く設定されても、HCやSOFが吸気系部品に付着しなくなる。
一方、吸気温度が比較的高い場合は、低圧EGRガス中のHCやSOFが低圧EGR通路13の壁面に定着するまでの時間が長くなる。しかしながら、吸気温度が高くなるほど第1所定期間が長くされるため、HCやSOFが吸気系部品へ付着する事態の発生を確実に防止することができる。
また、吸気温度が0℃より高い場合は、吸気通路4内の水分が凍結しないため、第1吸気絞り弁16が次回の始動時まで全閉状態に維持されても該第1吸気絞り弁16が固着しない。よって、内燃機関1の運転停止中に低圧EGRガスが第1吸気絞り弁16より上流へ逆流せず、HCやSOFが吸気系部品に付着することもない。
以上述べた実施例によれば、水分の凍結による第1吸気絞り弁16の固着を防止しつつ、HCやSOF等が吸気系部品へ付着する事態の発生も防止することが可能となる。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図3に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では第1吸気絞り弁16を全閉させることにより低圧EGRガスの逆流を機械的に遮断する例について述べたが、本実施例では内燃機関1の運転停止直前に吸気通路4内を掃気するとともに該吸気通路4を新気で満たすことにより、新気の層に
より低圧EGRガスの吸気通路4への流入を抑制するようにした。
図3は、吸気通路4内を新気で満たすための制御ルーチンを示すフローチャートである。図3に示す制御ルーチンは、予めECU17のROMに記憶されているルーチンであり、内燃機関1の運転停止要求をトリガにして実行される。
図3の制御ルーチンにおいて、ECU17は、先ずS101において、内燃機関1の運転停止要求が発生したか否かを判別する。S101において否定判定された場合は、ECU17は本ルーチンの実行を終了する。一方、S101において肯定判定された場合は、ECU17はS102へ進む。
S102では、ECU17は、第1吸気絞り弁16、低圧EGR弁14、及び高圧EGR弁10を全閉させる。
S103では、ECU17は、カウンタCを起動させる。カウンタCは、ECU17が第1吸気絞り弁16、低圧EGR弁14、及び高圧EGR弁10に対する全閉指令信号を出力した時点からの経過時間を計時するカウンタである。
S104では、ECU17は、カウンタCの計測時間Cが第2所定期間T2以上であるか否かを判別する。
第1吸気絞り弁16、低圧EGR弁14、及び高圧EGR弁10が全閉にされた状態で内燃機関1の運転が継続されると、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4に残存するEGRガス(低圧EGRガス及び高圧EGRガス)が内燃機関1へ吸入されるとともに、第1吸気絞り弁16下流の吸気通路4の圧力が低下する。
このため、第1吸気絞り弁16、低圧EGR弁14、及び高圧EGR弁10が全閉にされた状態で内燃機関1の運転がある程度継続されると、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4内にEGRガスが存在しなくなるとともに、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4内が負圧となる。
そこで、第2所定期間T2は、ECU17が前記の全閉指令信号を出力した時点から第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4内が負圧となるまでに要する時間と同等以上に設定される。この第2所定期間T2は、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4の容積(詳細には、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4の容積にコンプレッサハウジング50の容積とインタークーラ6の容積を加算した容積)と機関回転数とに基づいて演算された計算値であってもよく、或いは予め実験的に求められた値であってもよい。
尚、内燃機関1の吸気通路4に吸気圧センサが取り付けられている場合は、前記S103、S104の処理の代わりに、吸気圧センサの測定値が負圧を示しているか否かを判別する処理が行われてもよい。
前記S104において否定判定された場合(C<T2)は、ECU17は、カウンタCの計測時間Cが第2所定期間T2以上となるまで、該S104の処理を繰り返し実行する。
前記S104において肯定判定された場合(C≧T2)は、ECU17は、S105へ進む。S105では、ECU17は、燃料噴射弁3の作動を停止させる。次いで、ECU17は、S106において第1吸気絞り弁16を所定開度まで開弁させる。
このように燃料噴射の停止と同時に第1吸気絞り弁16が開弁されると、吸気通路4内の負圧により新気が勢いよく吸気通路4内へ流入するとともに、クランクシャフトの慣性回転により更に多量の新気が吸気通路4内へ流入する。その結果、クランクシャフトの回転が停止する時点では、吸気通路4内のEGRガスが掃気され、吸気通路4内に新気が充満するようになる。
尚、前記した所定開度は可能な限り小さい開度であることが好ましい。これは、前記所定開度が比較的大きくされると、燃料噴射停止からクランクシャフトの回転停止までの期間が不要に長くなるとともに振動や騒音が大きくなる可能性があるからである。
S107では、ECU17は、クランクシャフトの回転が停止したか否かを判別する。具体的には、ECU17は、機関回転数Neが零になったか否かを判別する。S107において否定判定された場合は、ECU17はS107の処理を再度実行する。一方、S107において肯定判定された場合は、ECU17はS108へ進む。
S108では、ECU17は、低圧EGR弁14及び高圧EGR弁10を開弁させることにより、それら低圧EGR弁14及び高圧EGR弁10が内燃機関1の運転停止中に固着することを防止する。
その際、低圧EGR通路13や高圧EGR通路9に残留していたEGRガスが吸気通路4へ流入することが考えられるが、吸気通路4内が新気で満たされているため、低圧EGR通路13や高圧EGR通路9から吸気通路4へEGRガスが殆ど流入しなくなる。その結果、エアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナ等の吸気系部品がEGRガスに曝され難い。よって、前記した吸気系部品にHCやSOFが付着することが抑制される。
更に、本実施例によれば、内燃機関1の運転停止前に第1吸気絞り弁16が開弁されるため、極低温下においても第1吸気絞り弁16の凍結による固着を防止することが可能である。
尚、前述した図3の制御ルーチンでは、クランクシャフトの回転停止前に第1吸気絞り弁16が開弁されるが、クランクシャフトの回転停止と同時に開弁されるようにしてもよい。この場合、第1吸気絞り弁16下流の吸気通路4内の負圧度合いを一層高めることができるとともに、内燃機関1の振動や騒音を低減し易くなる。
但し、クランクシャフトの回転停止時に低圧EGR弁14及び高圧EGR弁10も開弁されると、低圧EGR通路13及び高圧EGR通路9に残存しているEGRガスが吸気通路4内へ吸入されてしまう。このため、クランクシャフトの回転停止と同時に第1吸気絞り弁16を開弁させる場合には、低圧EGR弁14及び高圧EGR弁10はクランクシャフトの回転停止から一定時間経過後に開弁されることが望ましい。
<実施例3>
次に、本発明の第3の実施例について図4に基づいて説明する。ここでは、前述した第2の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第2の実施例において、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4にはコンプレッサハウジング50やインタークーラ6が存在するため、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4内が負圧となるまでには比較的長い時間がかかる場合がある。そのような場合は、内燃機関1の運転停止要求が発生してから実際に運転停止されるまでの期間(以下、「運転停止時間」と称する)が長くなり、運転者に違和感を与える可能性がある。
また、コンプレッサハウジング50と吸気通路4との接続部や、インタークーラ6と吸気通路4との接続部等には、樹脂や弾性材で形成されたホースが使用される場合がある。このため、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4内が負圧にされると、上記したホースが変形する可能性がある。
これに対し、本実施例では、第2吸気絞り弁12より下流の吸気通路4内を負圧にするようにした。第2吸気絞り弁12より下流の吸気通路4の容積は、第1吸気絞り弁16より下流の吸気通路4の容積に比して十分に小さい。このため、内燃機関1の運転停止前に高圧EGR弁10及び第2吸気絞り弁12が全閉にされれば、第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内を短時間で負圧にすることができる。
また、第2吸気絞り弁12より下流の吸気通路4(例えば、インテークマニフォルド等)は金属で形成されることが一般的であるため、第2吸気絞り弁12より下流の吸気通路4が負圧にされても変形などを伴うことがない。
但し、第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内が負圧にされるのみでは、第2吸気絞り弁12上流の吸気通路4にEGRガスが残存する可能性がある。そこで、ECU17は、第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内の残留ガスを減少或いは除去させた後に第1吸気絞り弁16下流の吸気通路4内を負圧にするようにした。
具体的には、ECU17は、先ず第1吸気絞り弁16、低圧EGR弁14、及び高圧EGR弁10を所定時間全閉させる。その後、ECU17は、第2吸気絞り弁12を全閉させることにより、該第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内を負圧にさせるようにした。
このような手順によって第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内が負圧にされると、運転停止時間の過剰な増加、及び上記したホースの変形を抑制しつつ前述した第2の実施例と同様の効果を得ることが可能となる。
以下、吸気通路4内を新気で満たす手順について図4に沿って説明する。図4は、吸気通路4内を新気で満たすための制御ルーチンを示すフローチャートである。図4において、前述した第2の実施例の制御ルーチン(図3を参照)と同様の処理については同一の符号を付している。
図4の制御ルーチンにおいて、ECU17は、S103においてカウンタCを起動させた後にS201へ進み、カウンタCの計測時間Cが第3所定期間T3以上であるか否かを判別する。第3所定期間T3は、前述した第2所定期間T2に比して十分に短く、且つ第1吸気絞り弁16下流の吸気通路4内のEGRガス濃度が所望の濃度以下へ低下し得る時間である。
尚、内燃機関1の吸気通路4に吸気圧センサが取り付けられている場合は、S103及びS201の処理の代わりに、吸気圧センサの測定値が所定圧以下まで低下しているか否かを判別する処理が行われるようにしてもよい。
前記S201において否定判定された場合(C<T3)は、ECU17は、カウンタCの計測時間Cが前記第3所定期間T3以上となるまで前記S201の処理を繰り返す。前記S201において肯定判定された場合(C≧T3)は、ECU17は、S202へ進み、第2吸気絞り弁12を全閉にさせる。
S203では、ECU17はカウンタCの計測時間Cが第4所定期間T4以上であるか
否かを判別する。第4所定期間T4は、S102の処理が実行されてから第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内が負圧となるまでに要する時間と同等以上の時間である。
尚、内燃機関1の吸気通路4に吸気圧センサが取り付けられている場合は、前記S203の処理の代わりに、吸気圧センサの測定値が負圧を示しているか否かを判別する処理が行われるようにしてもよい。
前記S203で否定判定された場合(C<T4)は、ECU17は、カウンタCの計測時間が第4所定期間T4以上となるまで前記S203の処理を繰り返す。前記S203において肯定判定された場合(C≧T4)は、ECU17は、S105において燃料噴射弁3の作動を停止させるとともに、S204において第1吸気絞り弁16及び第2吸気絞り弁12を開弁させる。
この場合、第2吸気絞り弁12下流の吸気通路4内の負圧により新気が勢いよく吸気通路4内へ流入するとともに、クランクシャフトの慣性回転により更に多量の新気が吸気通路4内へ流入する。その結果、クランクシャフトの回転が停止する時点では、吸気通路4内のEGRガスが掃気され、吸気通路4内に新気が充満するようになる。
以上述べた実施例によれば、運転停止時間の過剰な増加及び上記したホースの変形を抑制しつつ前述した第2の実施例と同等の効果を得ることが可能となる。
<実施例4>
次に、本発明の第4の実施例について図5に基づいて説明する。ここでは前述した第2、3の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
図5は、本実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。図5において、前述した図1と同様の構成要素に対しては同一の符号が付してある。
図5に示すターボチャージャ5は、該ターボチャージャ5の回転軸を電力により回転駆動可能な電動モータ52を備えている。電動モータ52は、タービンハウジング51を通過する排気の圧力や流速が低い場合に、前記回転軸の回転力を助勢することにより、過給圧の速やかな上昇を図るものである。
このようなターボチャージャ5を備えた内燃機関1においては、ECU17は、内燃機関1の運転停止時に前記電動モータ52を作動させることにより、吸気通路4内の掃気を促進させることができる。
具体的には、ECU17は、前述した図3のS106の処理、或いは前述した図4のS204の処理を実行する時に、前記電動モータ52を作動させる。この場合、吸気通路4内の負圧やクランクシャフトの慣性回転による新気の吸入効果に加え、ターボチャージャ5の過給効果によって吸気通路4内の掃気が促進されるとともに新気の吸入量が増加する。その結果、吸気通路4内のEGRガスが掃気され易くなるとともに新気の充填量が増加する。よって、前述した第2及び第3の実施例の効果を一層高めることが可能となる。
尚、本実施例では、排気と電動モータの双方によって作動可能なターボチャージャ5を例に挙げたが、電動モータのみにより作動可能なコンプレッサであってもよい。
<実施例5>
次に、本発明の第5の実施例について図6に基づいて述べる。本実施例では、前述した第1〜第4の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する
前述した第1〜第4の実施例では内燃機関1の運転停止時及び運転停止後にEGRガスが吸気通路4内を逆流しないようにする例について述べたが、本実施例では内燃機関1の運転時にEGRガスが吸気通路4内を逆流しないようにする例について述べる。
内燃機関1の運転時において、吸入空気量が少なくなったり、或いは吸気の流速が低くなったりすると、吸気の脈動によってEGRガスが吸気通路4内を逆流する場合がある。そのような場合に、低圧EGR機構による排気の再循環が行われていると、低圧EGRガスがエアフローメータ18、吸気温度センサ19、或いはエアクリーナの位置まで逆流する可能性がある。
そこで、ECU17は、内燃機関1の運転中において吸気脈動が大きくなると、低圧EGR機構による排気再循環を禁止又は減量させるようにした。
具体的には、ECU17は、図6に示すようなマップに基づいて、吸入空気量が少なく、且つ機関回転数が低く、且つ低圧EGRガス量が多い場合に、低圧EGR機構による排気再循環を禁止するようにした。図6のマップは、予め実験的に求められているものとする。
尚、吸気通路4に吸気圧センサが取り付けられている場合は、ECU17は、図6のマップを用いる代わりに、吸気圧センサの測定値に基づいて脈動の大きさを求め、求められた脈動の大きさが所定値を超えている場合に低圧EGR機構による排気再循環を禁止又は減量させてもよい。
ところで、上記した種々の方法により低圧EGR機構の排気再循環が禁止又は減量されると、内燃機関1へ導入されるEGRガス量が不足して排気エミッションの悪化を招く可能性がある。このため、ECU17は、低圧EGR機構による排気再循環を禁止又は減量させる場合は、低圧EGRガスの要求量(目標低圧EGRガス量)が高圧EGRガス機構によって補われるように高圧EGR弁10の目標開度を補正する。
詳細には、ECU17は、先ず目標低圧EGRガス量を目標高圧EGRガス量に加算することにより目標高圧EGRガス量を補正する。次いで、ECU17は、補正後の目標高圧EGRガス量に基づいて高圧EGR弁10の目標開度を補正する。
かかる方法によれば、内燃機関1の運転中に低圧EGRガスが吸気通路4内を逆流することがなくなる。その結果、エアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナ等の吸気系部品にHCやSOF等が付着しなくなる。また、低圧EGR機構による排気再循環が禁止される時は、目標低圧EGRガス量と同量の高圧EGRガス量が目標高圧EGRガス量に加算されるため、内燃機関1の排気エミッションが悪化することもない。
但し、内燃機関1の運転条件によっては、補正後の目標高圧EGRガス量が高圧EGR機構により再循環可能な最大高圧EGRガス量を上回る場合が想定される。そのような場合は、低圧EGR機構による排気再循環を禁止させず
−に、最大高圧EGRガス量と目標高圧EGRガス量との差分のみを低圧EGR機構により再循環させるようにしてもよい。
以上述べた実施例によれば、内燃機関1の運転中において低圧EGRガスが吸気通路4内を逆流することを抑制可能となる。その結果、内燃機関1の運転中にエアフローメータ18、吸気温度センサ19、エアクリーナ等にHCやSOFが付着することが防止される
尚、本実施例の構成は、前述した第1〜第4の実施例の一又は複数と組み合わせることができる。その場合、内燃機関1の運転停止時、運転停止後、及び運転中の各々において、EGRガスによるエアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナ等の汚れが抑制される。
<実施例6>
次に、本発明の第6の実施例について図7に基づいて述べる。本実施例では、前述した第6の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第6の実施例では、吸気脈動が大きくなる時に低圧EGRガス量を減少或いは零にすることにより低圧EGRガス量の逆流を抑制する例について述べたが、本実施例では吸気脈動自体を減衰させる例について述べる。
図7は、本実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。図7において、低圧EGR通路13の接続部とコンプレッサハウジング50との間の吸気通路4には、該吸気通路4より大きな流路断面積を有する容積拡大部23が配置されている。
かかる構成によれば、内燃機関1で発生した吸気脈動が前記容積拡大部23において減衰されるため、低圧EGR通路13から吸気通路4へ流入した低圧EGRガスが吸気脈動を受けて吸気通路4内を逆流し難くなる。
従って、本実施例によれば、吸気脈動が大きくなる運転状態の時であっても、低圧EGRガスが吸気通路4内を逆流し難くなる。その結果、エアフローメータ18、吸気温度センサ19、或いはエアクリーナ等が低圧EGRガス中のHCやSOFなどによって汚されることが防止される。
尚、本実施例の構成は、前述した第1〜第4の実施例の一又は複数と可能な限り組み合わせることができる。その場合、内燃機関1の運転停止時、運転停止後、及び運転中の各々において、EGRガスによるエアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナ等の汚れが抑制される。
<実施例7>
次に、本発明の第7の実施例について図8〜図10に基づいて述べる。本実施例では、前述した第7の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
図8は、本実施例における容積拡大部23の構成を示す図である。図8において、容積拡大部23は、第1室230と第2室231とに区画されている。第1室230の流路断面積は吸気通路4と略同等である。
第1室230と第2室231との隔壁232には連通孔233が設けられ、該連通孔233は弁体234により開閉されるようになっている。弁体234は、アクチュエータ235により開閉駆動される。アクチュエータ235は、ECU17によって電気的に制御される。
このように構成された内燃機関のEGR制御システムにおいて、ECU17は、内燃機関1の運転状態が吸気脈動の大きくなる運転領域に属する時に、前記弁体234が開弁す
るようにアクチュエータ235を制御する。
吸気脈動が大きくなる運転領域は、図9に示すように、吸入空気量が少なく、且つ機関回転数が低く、且つ低圧EGRガス量が多い運転領域である。ECU17は、内燃機関1の運転状態が図9の開弁領域に属する時に、弁体234を開弁させるべくアクチュエータ235を制御する。尚、図9に示す関係は予め実験的に求められてマップ化されているものとする。
ECU17は、内燃機関1の運転状態が図9の開弁領域以外の運転領域に属する場合は、図10に示すように弁体234が閉弁されるようにアクチュエータ235を制御する。
ここで、吸気脈動を極力小さくするためには、容積拡大部23の容積を大きくする必要がある。しかしながら、容積拡大部23の容積が大きくなると、吸気やEGRガスの輸送遅れが増長される可能性がある。特に、気筒2内へ導入されるEGRガス量が変更される過渡時において容積拡大部23の容積が大きいままではEGRガス量が所望の量となるまでに長い時間がかかってしまう可能性がある。
これに対し、低圧EGRガスが逆流する可能性がある時(すなわち、吸気脈動が大きくなる時)のみ容積拡大部23の容積が拡大されると、低圧EGRガスが逆流する可能性がない時に上記した輸送遅れの増長が防止されることになる。
従って、本実施例によれば、EGR率が変更される際の輸送遅れの増長を防止しつつ低圧EGRガスの逆流を抑制することが可能となる。
尚、吸気通路4に吸気圧センサが取り付けられている場合は、ECU17は、図9のマップを用いる代わりに、吸気圧センサの測定値に基づいて脈動の大きさを求め、求められた脈動の大きさが所定値を超えている場合に弁体234を開弁させるべくアクチュエータ235を制御してもよい。
また、本実施例の構成は、前述した第1〜第4の実施例の一又は複数と組み合わせることができる。その場合、内燃機関1の運転停止時、運転停止後、及び運転中の各々において、EGRガスによるエアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナ等の汚れが抑制される。
<実施例8>
次に、本発明の第8の実施例について図11に基づいて述べる。本実施例では、前述した第1〜7の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
図11は、本実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。図11において、吸気温度センサ19より下流且つ第1吸気絞り弁16より上流の吸気通路4には、該吸気通路4の上流から下流への流れを許容するとともに該吸気通路4の下流から上流への流れを遮断する逆止弁(リードバルブ)24が取り付けられている。この逆止弁24は、本発明にかかる制限手段の一実施例態様である。
かかる構成によれば、内燃機関1の運転時及び運転停止時において、低圧EGRガスが逆止弁24より上流(エアフローメータ18、吸気温度センサ19、エアクリーナ)へ逆流することがなくなる。
その結果、エアフローメータ18、吸気温度センサ19、及びエアクリーナ等の吸気系
部品に、EGRガス中のHCやSOFが付着することがない。
第1の実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。 第1吸気絞り弁近傍の雰囲気温度(吸気温度)と第1所定期間との関係を規定したマップを示す図である。 第2の実施例における制御ルーチンを示す図である。 第3の実施例における制御ルーチンを示す図である。 第4の実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。 第5の実施例において低圧EGR機構による排気再循環を禁止する運転領域を規定したマップを示す図である。 第6の実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。 第7の実施例における容積拡大部の構成を示す図である。 弁体が開弁される運転領域を規定したマップを示す図である。 弁体が閉弁された状態の容積拡大部を示す図である。 第8の実施例における内燃機関のEGR制御システムの概略構成を示す図である。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
2・・・・・気筒
3・・・・・燃料噴射弁
4・・・・・吸気通路
5・・・・・遠心過給機(ターボチャージャ)
50・・・・コンプレッサハウジング
51・・・・タービンハウジング
52・・・・電動モータ
7・・・・・排気通路
8・・・・・排気浄化装置
9・・・・・高圧EGR通路
10・・・・高圧EGR弁
11・・・・高圧EGRクーラ
12・・・・第2吸気絞り弁
13・・・・低圧EGR通路
14・・・・低圧EGR弁
15・・・・低圧EGRクーラ
16・・・・第1吸気絞り弁
17・・・・ECU
18・・・・エアフローメータ
19・・・・吸気温度センサ
20・・・・水温センサ
21・・・・クランクポジションセンサ
22・・・・アクセルポジションセンサ
23・・・・容積拡大部
230・・・第1室
231・・・第2室
232・・・隔壁
233・・・連通孔
234・・・弁体
235・・・アクチュエータ
24・・・・逆止弁

Claims (8)

  1. 遠心過給機のタービンより下流の排気通路と前記遠心過給機のコンプレッサより上流の吸気通路とを連通させる低圧EGR通路と、
    前記低圧EGR通路の接続部より上流の吸気通路に配置された第1吸気絞り弁と、
    前記内燃機関が運転停止された時点から第1所定期間は前記第1吸気絞り弁を全閉状態に制御することにより、前記低圧EGR通路内のEGRガスが前記第1吸気絞り弁より上流の吸気通路へ逆流しないようにする制御手段と、を備えた内燃機関のEGR制御システムにおいて、
    前記第1所定期間は、前記第1吸気絞り弁の温度条件に応じて変更されることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  2. 請求項1において、前記第1所定期間は、前記第1吸気絞り弁近傍の雰囲気温度が低くなるほど短くされるとともに、前記雰囲気温度が高くなるほど長くされることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  3. 請求項1又は2において、前記低圧EGR通路を流れるEGRガス量を調整する低圧EGR弁を更に備え、
    前記内燃機関の運転停止時に前記低圧EGR弁の全閉が禁止されることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記第1吸気絞り弁より上流の吸気通路にガスの逆流を制限する制限手段を更に備えることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  5. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記吸気通路内における脈動を低減する低減手段を更に備えることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  6. 請求項5において、前記低減手段は、前記低圧EGR通路の接続部より下流の吸気通路に配置された容積拡大部であることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  7. 請求項6において、前記容積拡大部の容積を変更する可変手段と、
    前記吸気通路における吸気脈動の大きさを推定する推定手段と、を更に備え、
    前記可変手段は、前記推定手段により推定された吸気脈動が所定値以下である時は、前記容積拡大部の容積を最小とすることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
  8. 請求項6において、前記容積拡大部の容積を変更する可変手段を更に備え、
    前記可変手段は、EGRガス量が増減する過渡時に前記容積拡大部の容積を最小とすることを特徴とする内燃機関のEGR制御システム。
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