以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成の示す構成図である。同図に示すように、通信システム1は、発信端末2aと、着信端末2bと、発信端末2a及び着信端末2bが接続する移動体通信網MNと、発側通信端末3aと、着側着信端末3bと、発側通信端末3a及び着側通信端末3bが接続する固定通信網FNと、移動体通信網MNと固定通信網FNとを繋ぐコアネットワークCNとを含んで構成されている。移動体通信網MNは、発信端末2aが在圏する第1モバイルコアネットワークMCN1と、着信端末2bが在圏する第2モバイルコアネットワークMCN2とを含んで構成されている。固定通信網FNは、発側通信端末3aが接続する第1固定コアネットワークFCN1と、着側通信端末3bが接続する第2固定コアネットワークFCN2とを含んで構成されている。なお、図1では説明の簡単のために発側及び着信端末2a,2bと発側及び着側通信端末3a,3bとを二つのみ示しているが、発信及び着信端末2a,2bと発側及び着側通信端末3a,3bとの個数は限定されない。
移動体通信網MNにおける第1モバイルコアネットワークMCN1は、CSCF(Call Session Control Function)4aを備えている。また、第2モバイルコアネットワークMCN2は、第1モバイルコアネットワークMCN1と同様に、CSCF4bを備えている。なお、図示しないが、第1及び第2モバイルコアネットワークMCN1,MCN2には、は、MGCF(MediaGateway Controller Function)と呼ばれる通信制御装置やMGW(Media Gateway)と呼ばれるメディア制御装置、AS(ApplicationServer)と呼ばれるサービス制御装置等が更に設けられている。また、第1及び第2モバイルコアネットワークMCN1,MCN2に接続するモバイルアクセスネットワークについては、携帯電話のモバイルアクセスネットワークや無線LANなどのモバイルコアネットワークへの接続が可能なネットワークであればよい。また、第1及び第2モバイルコアネットワークMCN1,MCN2は、本実施形態ではIMS(IPMultimedia Subsystem)を用いた形態とするが、IMSに限定するものではなく、携帯電話間の通信を確立可能な第三世代携帯電話のコアネットワークなどでもよい。
固定通信網FNにおける第1固定コアネットワークFCN1は、CSCF5aを備えている。また、第2固定コアネットワークFCN2は、第1固定コアネットワークFCN1と同様に、CSCF5bを備えている。なお、図示しないが、第1及び第2固定コアネットワークFCN1,FCN2には、MGCFと呼ばれる通信制御装置やMGWと呼ばれるメディア制御装置、ASと呼ばれるサービス制御装置等が更に設けられている。また、第1及び第2固定コアネットワークFCN1,FCN2に接続する固定アクセスネットワークについては、固定コアネットワークへ接続可能であればよい。
コアネットワークCNは、制御装置6と、ID管理装置7と、メッセージ通知装置8と、ガイダンス生成装置9とを備えている。これらの制御装置6、ID管理装置7、メッセージ通知装置8及びガイダンス生成装置9は、コアネットワークCNにおいてサービスデリバリープラットホームを構築するサーバ装置である。コアネットワークCNには、図示しないが、HSS(Home Subscriber Server)が更に設けられている。なお、上記の装置は、それぞれ1台で構成されてもよいし、複数台で構成されてもよい。
発信端末2a及び着信端末2bは、例えば携帯電話機であり、自機が在圏する無線エリアをカバーする基地局(図示しない)と無線通信を行い、移動体通信網(第1及び第2モバイルコアネットワークMCN1,MCN2)MNに接続して、ユーザの操作に応じて、移動体通信網MNにおける通話サービス又はパケット通信サービスを受ける移動通信端末である。
発側通信端末3a及び着側通信端末3bは、例えばパソコンであり、LAN(Local Area Network)により固定通信網FNに接続して、ユーザの操作に応じて、インターネットの閲覧等のサービスを受ける端末である。発側通信端末3a及び着側通信端末3bは、発信端末2a及び着信端末2bのユーザによって所定の操作が行われることで、発信端末2a及び着信端末2bと対応付けられる。このような情報は、コアネットワークCNのHSS(保持手段)に保持されている。図3は、HSSの保持されているデータの一例を示す図である。同図に示すように、HSSには、「携帯番号」、「PCアドレス」及び「登録名称」が対応付けて保持されている。具体的には、HSSには、「090−2222−2222」、「10.3.3.3」及び「斉藤」が対応付けて保持されている。
CSCF4a,4bは、発信端末2a及び着信端末2bに対してSIP(Session Initiation Protocol)を用いて呼セッションの設定(電話の発着信の制御)を実行したり、図示しないASにアクセスして所定のサービスを起動したりする機能を提供する。このCSCF4a,4bは、発信端末2aから受信した発信要求情報から着信端末2bのユーザ識別子である電話番号を抽出し、抽出した電話番号を含むプロファイルを対応するHSSから取得する。続いて、CSCF4a,4bは、取得したプロファイルに含まれるCSCFアドレス情報に基づいて、発信要求情報を他のCSCFに出力する。なお、実際には、CSCF4a,4bは機能毎にP−CSCF(Proxy-Call/SessionControl Function)、I−CSCF(Interrogating-Call/ Session Control Function)、S−CSCF(Serving-Call/Session Control Function)に分かれるが、本実施形態ではこれらをまとめてCSCF4a,4bとして表す。また、本実施形態では、ユーザ識別子として電話番号を用いるが、ユーザ識別子は、例えばSIP URI(UniformResource Identifier)等といった発信端末2a及び着信端末2bを一意に特定できるものであればよい。
CSCF5a,5bは、発側通信端末3a及び着側通信端末3bに対してSIPを用いて呼セッションの設定(電話の発着信の制御)を実行したり、図示しないASにアクセスして所定のサービスを起動したりする機能を提供する。このCSCF5a,5bは、上記のCSCF4a,4bと同様の構成を有している。
制御装置6は、ID管理装置7、メッセージ通知装置8及びガイダンス生成装置9を制御するサーバ装置である。制御装置6は、発信端末2aから着信端末2bに発信が行われると、各装置7〜9を制御する。
ID管理装置7は、テンポラリIDを管理するサーバ装置である。このテンポラリIDは、発信端末2a及び発側通信端末3aを一意に特定可能な情報である。ID管理装置7は、制御装置6からの要求に応じて、テンポラリIDを生成すると共にそのテンポラリIDに発側及び着信端末2bの電話番号と、発側及び着側通信端末3bのアドレス(IPアドレス)と、発信端末2aのユーザの登録名称とを対応付けて保持する。
メッセージ通知装置8は、着側通信端末3bにおいて入力/作成されたメッセージを発側通信端末3aに通知するサーバ装置である。メッセージは、着側通信端末3bのユーザの操作により入力されたものや、予め設定された定型文等である。
ガイダンス生成装置9は、ガイダンスを生成するサーバ装置である。ガイダンス生成装置9は、着側通信端末3bにおいて入力/作成されたメッセージに基づいて、発信端末2aに送信する音声ガイダンスを生成する。ガイダンス生成装置9では、音声合成モデルにより、入力/作成されたメッセージを音声ガイダンスに変換する。
図3は、制御装置6のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、制御装置6は、CPU61、主記憶装置であるRAM62及びROM63、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール64、ハードディスク等の補助記憶装置65等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。これらの構成要素が動作することにより、制御装置6の後述する機能が発揮される。なお、CSCF4a,4b、CSCF5a,5b、ID管理装置7、メッセージ通知装置8及びガイダンス生成装置9も制御装置6と同様の構成を有している。
続いて、発信端末2a、着信端末2b、発側通信端末3a、着側通信端末3b、CSCF4a,4b、CSCF5a,5b、制御装置6、ID管理装置7、ガイダンス生成装置9及びメッセージ通知装置8の機能について説明する。なお、以下の説明においては、発信端末2aから着信端末2bに発信した場合において、着信端末2bで着信に応答しないことを前提とする。
まず、発信端末2aについて図4を参照しながら説明する。図4は、発信端末2aの構成を示すブロック図である。同図に示すように、発信端末2aは、発信要求送信部201と、ガイダンス受信部202とを備えている。なお、発信端末2aは、通話を行うための通話機能や通信を行うための通信機能等を更に備えている。
発信要求送信部201は、発信要求情報を送信する部分である。発信要求送信部201は、ユーザの操作により発信の要求がなされると、自機の電話番号(ユーザ識別子)と着信端末2bの電話番号(ユーザ識別子)を含む発信要求情報をCSCF4aに送信する。
ガイダンス受信部202は、ガイダンス生成装置9からガイダンス情報を受信する部分である。ガイダンス受信部202は、発信端末2aが着信端末2bに発信した後、発側通信端末3aにおいてメッセージが入力された場合に送信されるメッセージに対応するガイダンス情報をガイダンス生成装置9から受信する。ガイダンス受信部202は、受信したガイダンス情報を制御部(図示しない)に出力する。これにより、ユーザに対して音声ガイダンスが再生される。なお、ガイダンス情報の詳細については後述する。
次に、着信端末2bについて説明する。着信端末2bは、図示しない発信要求受信部を備えている。発信要求受信部は、発信端末2aからの発信に応じて送信される発信要求情報を受信し、この受信した発信要求情報を制御部(図示しない)に出力する。これにより、着信端末2bの着信制御(呼出)が行われる。なお、着信端末2bは、発信端末2aと同様の構成を備えている。
次に、発側通信端末3a及び着側通信端末3bについて図5を参照しながら説明する。発側通信端末3a及び着側通信端末3bは、同様の構成有しているため、図5においては、発側通信端末3a及び着側通信端末3bを通信端末3として説明する。図5は、通信端末3の構成を示すブロック図である。同図に示すように、通信端末3は、受信部301と、表示部302と、入力部303と、送信部304とを備えている。
受信部301は、各種情報受信する部分である。受信部301は、CSCF5aから送信される着信要求情報(後述)を受信すると、この着信要求情報を表示部302に出力する(着側通信端末3bの構成)。また、受信部301は、CSCF4aから送信されたメッセージ情報を受信すると、このメッセージ情報を表示部302に出力する(発側通信端末3aの構成)。
表示部302は、各種情報の表示を制御する部分である、表示部302は、例えばパソコンのディスプレイに情報を表示させる。表示部302は、受信部301から出力された着信要求情報を受け取ると、この着信要求情報に対応する画像をディスプレイに表示させる。図6は、着側通信端末に表示される画像の一例を示す図である。同図に示すように、着側通信端末3bのディスプレイには、発信端末2aの「ユーザ名」及び「電話番号」が表示されている。また、発信端末2aからの着信に対するユーザの対応を指示するための複数の項目が表示されている。具体的には、「応答」、「会議中」、「取り込み中」、「応答拒否」、「応答保留」「メッセージ入力」が表示されている。なお、図示しないが、表示部301は、受信部302からメッセージ情報を受け取ると、このメッセージ情報に応じた内容(文字情報)をディスプレイに表示させる(発側通信端末3a)。
入力部303は、通信端末3のユーザからの入力を受け付ける部分である。入力部303は、例えばパソコンのキーボードやマウスである。入力部303は、表示部302によって図6に示す画像がディスプレイに表示された場合に、ユーザからの入力を受け付ける。具体的には、入力部303は、マウスによって図6に示す「応答」、「会議中」、「取り込み中」、「応答拒否」、「応答保留」の何れかが選択された場合には、その選択された項目に対応する応答メッセージID(例えば#から始まる3桁の文字列)を送信部304に出力する。また、入力部303は、キーボードによって図6に示す「メッセージ入力」の項目にユーザからメッセージが入力された場合には、その入力されたメッセージを示す自由文メッセージを送信部304に出力する。
送信部304は、CSCF5bに各種情報を送信する部分である。送信部305は、入力部303から出力された応答メッセージID及び自由文メッセージと、テンポラリIDとを含むメッセージ通知要求情報としてCSCF5bに送信する。なお、送信部304は、入力部303からメッセージID及び自由文メッセージのいずれか一方のみが出力された場合には、メッセージID又は自由文メッセージとテンポラリIDとを含むメッセージ通知要求をCSCF5bに送信する。
続いて、CSCF4a,4bについて図7及び図8を参照しながら説明する。CSCF4a,4bは、発信側か着信側かによって制御が異なる。そこで、CSCF4a,4bを発信側と着信側とに分けて説明する。以下の説明では、CFCS4aを発信側とし、CSCF4bを着信側とする。もちろん、CSCF4a,4bは、いずれの機能も有している。
(発信側CSCFの構成)
図7は、CSCF4aの構成を示すブロック図である。同図に示すように、発信側のCSCF4aは、発信要求受信部401と、要求送信部402と、発信要求送信部403と、切断要求処理部404と、切断処理部405とを備えている。
発信要求受信部401は、発信端末2aからの発信に応じて送信される発信要求情報を受信する部分である。この発信要求情報には、上述のように、発信端末2aの電話番号及び着信端末2bの電話番号が含まれている。発信要求受信部401は、受信した発信要求情報を要求送信部402に出力する。また、発信要求受信部401は、後述する要求送信部402から送信される発信要求情報に応じて制御装置6から送信される発信要求情報を受信する。この受信した発信要求情報には、着信端末2bの電話番号及びセッションIDが含まれている。発信要求受信部401は、制御装置6から受信した発信要求情報を発信要求送信部403に出力する。
要求送信部402は、発信要求情報を制御装置6に送信する部分である。要求送信部402は、発信要求受信部401から発信要求情報を受け取ると、この発信要求情報にセッションIDを付与して制御装置6に送信する。なお、セッションIDは、発信端末2aから他端末に発信される度に生成される。
発信要求送信部403は、発信要求情報を着信側のCSCF4bに送信する部分である。発信要求送信部403は、発信要求受信部401から出力された発信要求情報を受け取ると、この発信要求情報を着信側のCSCF4bに送信する。
切断要求処理部404は、呼接続状態の切断を要求する切断要求情報を制御装置6から受信して処理する部分である。切断要求情報には、セッションIDが含まれている。切断要求処理部404は、受信した切断要求情報を着信側のCSCF4bに送信する。
切断処理部405は、着信端末2bの接続状態の切断処理を行う部分である。切断処理部405は、制御装置6から送信される発信応答情報を受信すると、発信端末2aの接続切断処理を行う。そして、切断処理部405は、発信端末2aの接続切断処理を実行すると、発信確認通知情報を制御装置6に送信する。
(着信側CSCFの構成)
図8は、CSCF4bの構成を示すブロック図である。同図に示すように、着信側のCSCF4bは、発信要求受信部406と、切断要求受信部407と、接続処理部(接続処理手段)408とを備えている。
発信要求受信部406は、発信要求情報を発信側のCSCF4aから受信する部分である。発信要求受信部406は、受信した発信要求情報を接続処理部408に出力する。
切断要求受信部407は、切断要求情報をCSCF4aから受信する部分である。切断要求受信部407は、受信した切断要求情報を接続処理部408に出力する。
接続処理部408は、CSCF4a、CSCF4b及び着信端末2bとの接続に関する処理(接続、切断)を行う部分である。呼接続処理部408は、発信要求受信部406から出力された発信要求情報を受け取ると、CSCF4a、CSCF4b及び着信端末2bとの接続処理を行う。また、呼接続処理部408は、切断要求受信部407から出力されたセッションIDを含む切断要求情報を受け取ると、CSCF4a、CSCF4b及び着信端末2bとの接続状態の切断処理を行う。接続処理部408は、CSCF4a、CSCF4b及び着信端末2bとの切断処理が完了すると、その旨を示す切断情報を制御装置6に送信する。なお、接続処理及び切断処理は従来から用いられている既存の処理であり、詳細な説明は省略する。
次に、CSCF5a,5bについて図9及び図10を参照しながら説明する。CSCF5a,5bは、CSCF4a,4bと同様に、発信側か着信側かによって制御が異なる。そこで、CSCF5a,5bを発信側と着信側とに分けて説明する。以下の説明では、発側通信端末3aのCFCS5aを発信側とし、着側通信端末3bのCSCF5bを着信側とする。もちろん、CSCF5a,5bは、いずれの機能も有している。
(発信端末CSCFの構成)
図9は、CSCF5aの構成を示すブロック図である。同図に示すように、CSCF5aは、メッセージ受信部501と、メッセージ送信部502とを備えている。
メッセージ受信部501は、メッセージ通知装置8からメッセージ通知要求情報を受信する部分である。メッセージ通知要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージ、発側通信端末3aのアドレス、発信端末2aの電話番号、テンポラリIDが含まれている。メッセージ受信部501は、受信したメッセージ通知要求情報をメッセージ情報としてメッセージ送信部502に出力する。
メッセージ送信部502は、メッセージ情報を発側通信端末3aに送信する部分である。メッセージ送信部502は、メッセージ受信部501から出力されたメッセージ情報を受け取ると、メッセージ情報に含まれる発側通信端末3aのアドレスに基づいて、このメッセージ情報を発側通信端末3aに送信する。
(着信端末CSCFの構成)
図10は、CSCF5bの構成を示すブロック図である。同図に示すように、CSCF5bは、着信要求受信部503と、着信要求送信部504と、メッセージ通知要求受信部505と、メッセージ通知要求送信部506とを備えている。
着信要求受信部503は、メッセージ通知装置8から着信要求情報を受信する部分である。着信要求情報には、メッセージ通知装置8において生成されたメッセージ(後述)、発信端末2aの電話番号、発信端末2aの登録名称、着側通信端末3bのアドレス、テンポラリIDが含まれている。着信要求受信部503は、受信した着信要求情報を着信要求送信部504に出力する。
着信要求送信部504は、着側通信端末3bに着信要求情報を送信する部分である。着信要求送信部504は、着信要求受信部503から出力された着信要求情報を受け取ると、この着信要求情報に含まれる着側通信端末3bのアドレスに基づいて、着信要求情報を着側通信端末3bに送信する。
メッセージ通知要求受信部505は、発側通信端末3aへのメッセージの送信を要求するメッセージ通知要求情報を着側通信端末3bから受信する部分である。メッセージ通知要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージとテンポラリIDが含まれている。メッセージ通知要求部505は、受信したメッセージ通知要求情報をメッセージ通知要求送信部506に出力する。
メッセージ通知要求送信部506は、メッセージ通知要求情報を制御装置6に送信する部分である。メッセージ通知要求送信部506は、メッセージ通知要求受信部505から出力されたメッセージ通知要求情報を受け取ると、このメッセージ通知要求情報を制御装置6に送信する。
次に、制御装置6について図11を参照しながら説明する。図11は、制御装置6の構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御装置6は、発信要求受信部601と、セッションID記憶部602と、発信要求送信部603と、アドレス要求部604と、アドレス受信部605と、着信要求送信部(送信手段)606と、メッセージ通知要求受信部(メッセージ受信手段)607と、発信情報要求部608と、発信情報受信部609と、メッセージ通知要求送信部610と、切断処理部(切断要求送信手段)611と、ガイダンス接続要求部612と、ガイダンス接続応答部613と、発信確認通知部614とを備えている。
発信要求受信部601は、発信要求情報をCSCF4aから受信する部分である。発信要求情報受信部601は、受信した発信要求情報をセッションID記憶部602及び発信要求送信部603に出力する。
セッションID記憶部602は、セッションIDを記憶する部分である。セッションID記憶部602は、発信要求受信部601から出力された発信要求情報を受け取ると、この発信要求情報に含まれるセッションIDを発信端末2aの電話番号及び着信端末2bの電話番号に対応付けて記憶する。セッションID記憶部602は、セッションIDを記憶したことを示す記憶情報を発信要求送信部603に出力する。
発信要求送信部603は、発信要求情報をCSCF4aに送信する部分である。発信要求送信部603は、発信要求受信部601から出力された発信要求情報を受け取ると共に、セッションID記憶部602から出力された記憶情報を受け取ると、着信端末2bの電話番号及びセッションIDを含む発信要求情報をCSCF4aに送信する。また、発信要求送信部603は、発信要求情報をCSCF4aに送信すると、その旨を示す送信情報をアドレス要求部604に出力する。
アドレス要求部604は、着信端末2bに対応する着側通信端末3bのアドレスをID管理装置7に要求する部分である。アドレス要求部604は、発信要求送信部603から出力された送信情報を受け取ると、着側通信端末3bのアドレスを要求するアドレス要求情報をID管理装置7に送信する。このアドレス要求情報には、着信端末2bの電話番号が含まれている。
アドレス受信部605は、アドレス情報をID管理装置7から受信する部分である。アドレス受信部605は、アドレス要求部604からアドレス要求情報がID管理装置7に送信されたことに応じて、ID管理装置7から送信されるアドレス情報を受信する。アドレス情報には、着側通信端末3bのアドレスと、発信端末2aのユーザの登録名称と、テンポラリIDとが含まれている。アドレス受信部605は、受信したアドレス情報を着信要求送信部606に出力する。
着信要求送信部606は、着信要求情報をメッセージ通知装置8に送信する部分である。着信要求情報は、発信端末2aから着信端末2bに発信されたことを着側通信端末3bに通知するための情報である。着信要求送信部606は、アドレス受信部605から出力されたアドレス情報を受け取ると、着信要求情報をメッセージ通知装置8に送信する。この着信要求情報には、アドレス情報に含まれる着側通信端末3bのアドレス、発信端末2aの電話番号、発信端末2aのユーザの登録名称、テンポラリIDが含まれている。
メッセージ通知要求受信部607は、メッセージ通知要求情報をCSCF5bから受信する部分である。メッセージ通知要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージ、テンポラリIDが含まれている。メッセージ通知要求受信部607は、受信したメッセージ通知要求情報をメッセージ通知要求送信部610に出力する。また、メッセージ通知要求受信部607は、メッセージ通知要求情報を受信すると、メッセージ通知要求情報を受信した旨を示す受信情報を発信情報要求部608に出力する。
発信情報要求部608は、発信情報をID管理装置7に要求する部分である。発信情報は、テンポラリIDを含む情報である。発信情報要求部608は、メッセージ通知要求受診部607から出力された受信情報を受け取ると、発信情報を要求する発信情報要求情報をID管理装置7に送信する。
発信情報受信部609は、発信情報をID管理装置7から受信する部分である。発信情報受信部609は、発信情報要求部608から発信情報要求情報が送信されたことに応じて、ID管理装置7から送信される発信情報を受信する。この発信情報には、発信端末2aの電話番号、発側通信端末3aのアドレス及びテンポラリIDが含まれている。発信情報受信部609は、受信した発信情報をメッセージ通知要求送信部610及び切断処理部611に出力する。
メッセージ通知要求送信部610は、メッセージ通知要求情報をメッセージ通知装置8に送信する部分である。メッセージ通知要求送信部610は、メッセージ通知要求受信部607から出力されたメッセージ通知要求情報を受け取ると共に、発信情報受信部609から出力された発信情報を受け取ると、この発信情報を含むメッセージ通知要求情報をメッセージ通知装置8に送信する。すなわち、メッセージ通知要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージと、発側通信端末3aのアドレスと、発信端末2aの電話番号と、テンポラリIDが含まれている。
切断処理部611は、切断要求情報をCSCF4aに送信する部分である。切断要求情報は、CSCF4aと着信端末2bの接続状態の切断を指示する情報である。切断処理部611は、発信情報受信部609から出力された発信情報を受け取ると、この発信情報に含まれる発信端末2aの電話番号及び着信端末2bの電話番号に基づいてセッションID記憶部602を参照し、該当するセッションIDを取得する。そして、切断処理部611は、取得したセッションIDを含む切断要求情報をCSCF4aに送信する。また、切断処理部611は、切断要求情報をCSCF4aに送信したことに応じて、CSCF4aから接続状態の切断が行われたことを示す切断情報を受信する。切断処理部611は、CSCF4aから切断情報を受信すると、この切断情報をガイダンス接続要求部612に出力する。
ガイダンス接続要求部612は、ガイダンス接続要求情報をガイダンス生成装置9に送信する部分である。ガイダンス接続要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージが含まされている。ガイダンス接続要求部612は、切断処理部611から出力された切断情報を受け取ると、ガイダンス接続制御を起動し、ガイダンス接続要求情報をガイダンス生成装置9に送信する。
ガイダンス接続応答部613は、ガイダンス接続応答情報をガイダンス生成装置9から受信する部分である。ガイダンス接続応答情報は、ガイダンス接続要求部612からガイダンス生成装置9にガイダンス接続要求情報が送信されたことに応じて、ガイダンス生成装置9から送信される情報である。ガイダンス接続応答部613は、ガイダンス接続応答情報を受信すると、これに応じてCSCF4aに発信応答情報を送信する。この発信応答情報は、CSCF4aに発信端末2aとCSCF4aとの接続状態の切断を指示する情報である。
発信確認通知部614は、発信確認通知情報をCSCF4aから受信する部分である。発信確認通知情報は、ガイダンス接続応答部613からCSCF4aに発信応答情報が送信されたことに応じて、CSCF4aから発信端末2aとCSCF4aとの接続状態の切断処理が行われた場合に送信される情報である。発信確認通知部614は、発信確認通知情報をCSCF4aから受信すると、この発信確認通知情報をガイダンス生成装置9に送信する。
続いて、ID管理装置7について図12を参照しながら説明する。図12は、ID管理装置7の構成を示すブロック図である。同図に示すように、ID管理装置7は、アドレス要求受信部701と、アドレス取得部(取得手段)702と、テンポラリID生成部(識別情報生成手段)703と、テンポラリID記憶部(識別情報保持手段)704と、アドレス送信部705と、発信情報要求処理部(発信情報取得手段)706を備えている。
アドレス要求受信部701は、アドレス要求情報を制御装置6から受信する部分である。アドレス要求受信部701は、受信したアドレス要求情報をアドレス取得部702及びテンポラリID生成部703に出力する。
アドレス取得部702は、着側通信端末3bのアドレスをHSS(図示しない)から取得するする部分である。アドレス取得部702は、アドレス要求受信部701から出力されたアドレス要求情報を受け取ると、このアドレス要求情報に含まれる着信端末2bの電話番号に基づいてHSSを参照し、着信端末2bに対応する着側通信端末3bのアドレスを取得する。アドレス取得部702は、取得した着側通信端末3bのアドレスをアドレス情報としてテンポラリID生成部703に出力する。
テンポラリID生成部703は、テンポラリID(識別情報)を生成する部分である。テンポラリID生成部703は、アドレス要求受信部701から出力されたアドレス要求情報を受け取ると共に、アドレス取得部702から出力されたアドレス情報を受け取ると、アドレス要求情報及びアドレス情報に基づいてテンポラリIDを生成する。具体的には、テンポラリID生成部703は、ユニークな文字列(図13参照)を生成し、且つアドレス要求情報に含まれる発信端末2aの電話番号に基づいて発側通信端末3aのアドレス及びユーザの登録名称をHSSから取得すると共に、アドレス情報が示す着側通信端末3bのアドレスに基づいて着信端末2bの電話番号をHSSから取得する。そして、テンポラリID生成部703は、テンポラリID、発信及び着信端末2a,2bの電話番号、発側及び着側通信端末3a,3bのアドレス及び発信端末2aのユーザの登録名称を対応付ける。テンポラリID生成部703は、テンポラリID、着側通信端末3bのアドレス及び発信端末2aのユーザの登録名称を含むアドレス応答情報をアドレス送信部705に出力する。また、テンポラリID生成部703は、各種情報を対応付けたテンポラリIDをテンポラリID記憶部704に出力する。
テンポラリID記憶部704は、テンポラリID生成部703によって生成されたテンポラリIDを含むデータを記憶する部分である。テンポラリID記憶部704は、テンポラリID生成部703から出力されたテンポラリIDを受け取ると、このテンポラリIDをテーブルに格納して保持する。図13は、テンポラリID記憶部704に記憶されているデータの一例を示す図である。同図に示すように、テンポラリID記憶部704には、「発信端末番号」、「発側通信端末アドレス」「発信端末登録名称」、「着信端末番号」、「着側通信端末アドレス」及び「テンポラリID」が対応付けて記憶されている。具体的には、例えば、テンポラリID記憶部704には、「090−2222−2222」、「10.3.3.3」、「斉藤」、「090−1111−1111」、「10.2.2.2」及び「#1111」が対応付けて記憶されている。
アドレス送信部705は、アドレス応答情報を制御装置6に送信する部分である。アドレス送信部705は、テンポラリID生成部703から出力されたアドレス応答情報を受け取ると、このアドレス応答情報を制御装置6に送信する。
発信情報要求処理部706は、発信情報を制御装置6から受信して処理する部分である。発信情報要求処理部706は、制御装置6から送信された発信要求情報を受信すると、発信要求情報に含まれるテンポラリIDに基づいてテンポラリID記憶部704を参照し、テンポラリID記憶部704からテンポラリIDに対応する発信端末2aの電話番号、発側通信端末3aのアドレス及び着信端末2bの電話番号を抽出して取得する。そして、発信情報要求処理部706は、取得した発信端末2aの電話番号、発側通信端末3aのアドレス及び着信端末2bの電話番号を含む発信情報を制御装置6に送信する。
続いて、メッセージ通知装置8について図14を参照しながら説明する。図14は、メッセージ通知装置8の構成を示すブロック図である。同図に示すように、メッセージ通知装置8は、着信要求受信部801と、メッセージ生成部802と、着信要求送信部803と、メッセージ通知要求処理部(メッセージ送信手段)804とを備えている。
着信要求受信部801は、着信要求情報を制御装置6から受信する部分である。着信要求情報には、発信端末2aの電話番号、発信端末2aのユーザの登録名称、着側通信端末3bのアドレス、テンポラリIDが含まれている。着信要求受信部801は、受信した着信要求情報をメッセージ生成部802に出力する。
メッセージ生成部802は、メッセージを生成する部分である。メッセージ生成部802は、着信要求受信部801から出力された着信要求情報を受け取ると、着側通信端末3bに表示させるメッセージ情報を生成する。このメッセージ情報は、図6に示す画像を表示させるための情報である。メッセージ生成部802は、生成したメッセージ情報、発信端末2aの電話番号、発信端末2aのユーザの登録名称、着側通信端末3bのアドレス、テンポラリIDを含む着信要求情報を着信要求送信部803に出力する。
着信要求送信部803は、着信要求情報をCSCF5bに送信する部分である。着信要求送信部803は、メッセージ生成部802から出力された着信要求情報を受け取ると、この着信要求情報をCSCF5bに送信する。
メッセージ通知要求処理部804は、メッセージ通知要求情報を制御装置6から受信して処理する部分である。メッセージ通知要求処理部804は、着信要求送信部803から着信要求情報が着側通信端末3bに送信されたことに応じて、制御装置6から送信されるメッセージ通知要求情報を受信する。このメッセージ通知要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージ、発側通信端末3aのアドレス、着信端末2bの電話番号及びテンポラリIDが含まれている。メッセージ通知要求処理部804は、受信したメッセージ通知要求情報をCSCF5aに送信する。
続いて、ガイダンス生成装置9について図15を参照しながら説明する。図15は、ガイダンス生成装置9の構成を示すブロック図である。同図に示すように、ガイダンス生成装置9は、ガイダンス接続要求処理部901と、発信確認通知受信部902と、ガイダンス処理部(ガイダンス生成手段、ガイダンス送信手段)903と、ガイダンスデータ保持部904とを備えている。
ガイダンス接続要求処理部901は、ガイダンス接続要求情報を制御装置6から受信して処理する部分である。ガイダンス接続要求情報には、応答メッセージID及び自由文メッセージが含まれている。ガイダンス接続要求処理部901は、制御装置6からガイダンス接続要求情報を受信すると、このガイダンス接続要求情報に応答する旨を示すガイダンス接続要求応答情報を制御装置6に送信する。また、ガイダンス接続要求処理部901は、受信したガイダンス接続要求情報をガイダンス処理部903に出力する。
発信確認通知受信部902は、発信確認通知情報を制御装置6から受信する部分である。発信確認通知受信部902は、受信した発信確認通知情報をガイダンス処理部903に出力する。
ガイダンス処理部903は、ガイダンス情報を発信端末2aに送信する部分である。ガイダンス処理部903は、ガイダンス接続要求処理部901から出力されたガイダンス接続要求情報を受け取ると共に、発信確認通知受信部902から出力された発信確認通知情報を受け取ると、ガイダンス接続要求情報に含まれるメッセージID及び自由文メッセージに対応するガイダンス情報を生成する。具体的には、ガイダンス処理部903は、ガイダンス接続要求情報にメッセージIDが含まれている場合には、このメッセージIDに基づいてガイダンスデータ保持部904を参照し、メッセージIDに対応するテキストデータを抽出して取得する。
図16は、ガイダンスデータ保持部904に保持されているデータの一例を示す図である。同図に示すように、ガイダンスデータ保持部904のテーブルには、「メッセージID」と「ガイダンス内容(テキストデータ)」とが対応付けて保持されている。例えば、ガイダンスデータ保持部904には、「#01」と「ただいま取り込み中のため電話に出られません。」とが対応付けて保持されている。
また、ガイダンス処理部903は、ガイダンス接続要求情報に自由文メッセージが含まれている場合には、自由文メッセージのテキストデータを取得する。そして、ガイダンス処理部903は、取得したテキストデータを音声合成モデルにより音声に変換したガイダンス情報を生成する。ガイダンス処理部903は、生成したガイダンス情報を発信端末2aに送信する。
図17及び図18は、通信システム1における処理(通信方法)を示すシーケンス図である。この処理は、発信端末2aから着信端末2bに発信された際、着信端末2bが応答せずに、着側通信端末3bから着信の拒否を示すメッセージが発側通信端末3aに送信されて表示されると共に、発信端末2aに音声ガイダンスが再生されるまでの処理である。
図17に示すように、発信端末2aから着信端末2bへの発信の要求に応じて、発信端末2aの発信要求送信部201からCSCF4aに発信要求情報が送信される(ステップS01)。この発信要求情報がCSCF4aの発信要求情報受信部401において受信されると、この発信要求情報がCSCF4aの要求送信部402から制御装置6に送信される(ステップS02)。
次に、CSCF4aの要求送信部402から送信された発信要求情報が制御装置6の発信要求受信部601において受信されると、その発信要求情報に含まれるセッションIDが制御装置6のセッションID記憶部602に記憶される(ステップS03)。
続いて、着信端末2bの電話番号及びセッションIDを含む発信要求情報が制御装置6の発信要求送信部603からCSCF4aに送信される(ステップS04)。発信要求情報がCSCF4aの発信要求受信部401において受信されると、この発信要求情報がCSCF4aの発信要求送信部403からCSCF4bに送信される(ステップS05)。そして、CSCF4bの発信要求受信部406において発信要求情報が受信されると、接続処理部408によってCSCF4a、CSCF4b及び着信端末2bとの接続処理が行われる(ステップS06)。
CSCF4bにおいて接続処理が行われると、制御装置6のアドレス要求部604からID管理装置7にアドレス要求情報が送信される(ステップS07)。アドレス要求情報がID管理装置7のアドレス要求受信部701において受信されると、これに応じてアドレス取得部702により着側通信端末3bのアドレスが取得される(ステップS08)。また、着側通信端末3bのアドレスが取得されると、テンポラリID生成部703によってテンポラリIDが生成される(ステップS09)と共に、テンポラリIDに各種情報が対応付けられてテンポラリID記憶部704に記憶される。そして、取得された着側通信端末3aのアドレスを含むアドレス応答情報がID管理装置7のアドレス送信部705から制御装置6に送信される(ステップS10)。
次に、ID管理装置7のアドレス送信部705から送信されたアドレス応答情報が制御装置6のアドレス受信部605において受信されると、着信要求情報が制御装置6の着信要求送信部606からメッセージ通知装置8に送信される(ステップS11)。この着信要求情報がメッセージ通知装置8の着信要求受信部801において受信されると、メッセージ生成部802においてメッセージが生成され(ステップS12)、このメッセージを含む着信要求情報がメッセージ通知装置8の着信要求送信部803からCSCF5bに送信される(ステップS13)。
続いて、メッセージ通知装置8の着信要求送信部803から送信された着信要求情報がCSCF5bの着信要求受信部503によって受信されると、この着信要求情報が着信要求送信部504によって着側通信端末3bに送信される(ステップS14)。この着信要求情報が着側通信端末3bの受信部301によって受信されると、着信要求情報に含まれるメッセージに基づいて表示部302により着側通信端末3bのディスプレイに着信画面が表示される(ステップS15)。そして、着側通信端末3bのディスプレイに着信画面が表示されたことに応じて、着側通信端末3bのユーザによる入力部303の操作により、着信拒否の選択が行われる(ステップS16)。なお、着側通信端末3bにおいて応答が選択される、すなわち図5における「応答」が選択された場合には、発信端末2aと着信端末2bの呼接続が確立される。この場合、着側通信端末3bディスプレイには、「通話中」等といった表示がなされる。
着側通信端末3bおいて発信端末2aから着信端末2bへの発信の着信が拒否されると、入力部303により入力されたメッセージID及び自由文メッセージを含むメッセージ通知要求情報が着側通信端末3bの送信部304からCSCF5bに送信される(ステップS17)。メッセージ通知要求情報がCSCF5bのメッセージ通知要求受信部505において受信されると、このメッセージ通知要求情報がCSCF5bのメッセージ通知要求送信部506から制御装置6に送信される(ステップS18)。
CSCF5bのメッセージ通知要求送信部506から送信されたメッセージ通知要求情報が制御装置6のメッセージ通知要求受信部607において受信されると、これに応じて発信要求情報が制御装置6の発信情報要求部608からID管理装置7に送信される(ステップS19)。発信要求情報がID管理装置7の発信情報要求処理部706において受信されると、発信要求情報に含まれるテンポラリIDに基づいてテンポラリID記憶部704を参照し、発信端末2aの電話番号、発側通信端末3aのアドレス及び着信端末2bの電話番号が取得される(ステップS20)。そして、取得された各種情報を含む発信情報がID管理装置7の発信情報要求処理部706から制御装置6に送信される(ステップS21)。
続いて、ID管理装置7の発信情報要求処理部706から送信された発信情報が制御装置6の発信情報受信部609において受信されると、ステップS17において送信されたメッセージ通知要求情報に含まれる応答メッセージID及び自由文メッセージと、発信情報に含まれる発側通信端末3aのアドレス及び着信端末2bの電話番号と、テンポラリIDとを含むメッセージ通知要求情報が制御装置6のメッセージ通知要求送信610によってメッセージ通知装置8に送信される(ステップS22)。
制御装置6のメッセージ通知要求送信610から送信されたメッセージ通知要求情報がメッセージ通知装置8のメッセージ通知要求処理部804において受信されると、このメッセージ通知要求情報がCSCF5aに送信される(ステップS23)。このメッセージ通知要求情報がCSCF5aのメッセージ受信部501において受信されると、このメッセージ通知要求情報をメッセージ情報としてCSCF5aのメッセージ送信部502によって発側通信端末3aに送信される(ステップS24)。このメッセージ情報が発側通信端末3aの受信部301において受信されると、表示部302によって発側通信端末3aのディスプレイにメッセージ情報に対応する表示が行われる(ステップS25)。
また、図18に示すように、ステップS20において送信された発信情報が制御装置6の発信情報受信部609において受信されると、切断処理部611によって発信情報に含まれる発信端末2aの電話番号及び着信端末2bの電話番号に基づいて該当するセッションID記憶部602からセッションIDが取得される(ステップS26)。セッションIDが取得されると、切断処理部611によってセッションIDを含む切断要求情報がCSCF4aに送信される(ステップS27)。
次に、制御装置6の切断処理部611から送信された切断要求情報がCSCF4aの切断処理部404において受信されると、この切断要求情報がCSCF4bに送信される(ステップS28)。切断要求情報がCSCF4bの切断要求受信部407において受信されると、接続処理部408によって接続切断の処理が行われる(ステップS29)。このとき、接続切断の処理が行われたことを示す切断情報が接続処理部408から制御装置6に送信される。
続いて、CSCF4bの接続処理部408において接続切断の処理が行われると、制御装置6においてガイダンス接続制御が起動され、制御装置6のガイダンス接続要求部612からガイダンス生成装置9にガイダンス接続要求情報が送信される(ステップS30)。ガイダンス接続要求情報がガイダンス生成装置9のガイダンス接続要求処理部901において受信されると、このガイダンス接続要求情報に応答する旨を示すガイダンス接続応答情報が制御装置6に送信される(ステップS31)。そして、ガイダンス生成装置9のガイダンス接続要求処理部901から送信されたガイダンス接続応答情報が制御装置6のガイダンス接続応答部613において受信されると、これに応じて発信応答情報がCSCF4aに送信される(ステップS32)。
制御装置6のガイダンス接続応答部613から送信された発信応答情報がCSCF4aの切断処理部405において受信されると、切断処理部405において接続切断処理が行われる(ステップS33)。そして、接続切断処理の実行に応じて切断処理部405から制御装置6に発信確認通知情報が送信される(ステップS34)。発信確認情報が制御装置6の発信確認通知部614において受信されると、この発信確認通知情報が制御装置6の発信確認通知部614からガイダンス生成装置9に送信される(ステップS35)。
制御装置6の発信確認通知部614から送信された発信確認通知情報がガイダンス生成装置9の発信確認通知受信部902において受信されると、ガイダンス処理部903においてガイダンス情報が生成され、このガイダンス情報がガイダンス処理部903から発信端末2aに送信される(ステップS36)。そして、ガイダンス生成装置9のガイダンス処理部903から送信されたガイダンス情報が発信端末2aのガイダンス受信部202において受信されると、このガイダンス情報が制御部によって再生される。
以上説明したように、通信システム1では、発信端末2aの発信要求送信部201から着信端末2bに発信されると、着信端末2bに対応する着側通信端末3bのアドレスをID管理装置7のアドレス取得部702によって取得し、そのアドレス宛に着信端末2bが着信した旨を示す着信要求情報を着側通信端末3bに送信する。これにより、発信端末2aから着信端末2bへの発信を着側通信端末3bにおいて知ることができる。そして、着信要求情報が着側通信端末3b送信されたことに応じて、着側通信端末3bからメッセージIDを含むメッセージ通知要求情報を制御装置6のメッセージ通知要求受信部607において受信し、この受信したメッセージ通知要求情報をメッセージ通知装置8のメッセージ通知処理部804から発側通信端末3aに送信する。
ここで、着信に対して切断等の対応を取った場合でも、電話に応答しない場合や突然電話を切られた発信者は再度かけ直す傾向にあるため、結局発信者は着信に対して再度対応することになり、効率が良くない。これに対して、本発明の通信システム1では、着信に対して対応するだけでなく、例えば「取り込み中です」等といったメッセージを着側通信端末3bから発側通信端末3aに送信するため、発信端末2aのユーザは着信端末2bのユーザの状況を把握することが容易にでき、かけ直すことがない。これにより、着信端末2bのユーザは発信端末2aからの着信に対して一度の対応で済む。従って、移動通信端末の着信を他の通信端末で効率的に応答することができる。
また、通信システム1は、着側通信端末3bから送信されたメッセージ通知要求情報がCSCF5bを介して制御装置6のメッセージ通知要求受信部607において受信された場合に、着信端末2bの接続の切断処理を指示する切断要求情報が切断処理部611からCSCF4aを介してCSCF4bに送信され、CSCF4aの接続処理部408において切断処理が行われる。そして、切断処理が行われると、ガイダンス生成装置9のガイダンス処理部903においてガイダンス情報が生成され、このガイダンス情報が発信端末2aに送信される。この場合には、メッセージID又は自由文メッセージに対応するガイダンス情報がガイダンス生成装置9において生成されて発信端末2aに送信されるので、着信端末2bのユーザの状況を発信端末2aのユーザが把握することができる。これにより、発信端末2aのユーザが発側通信端末3aを起動していない場合であっても、発信端末2aのユーザに着側通信端末3bのユーザによって入力されたメッセージが伝えられる。従って、発信端末2aのユーザに対して確実に応答することができる。
また、発信端末2aの電話番号及び発側通信端末3aのアドレスを一意に特定可能にするテンポラリIDがID管理装置7のテンポラリID生成部703において生成され、そのテンポラリIDを含む着信要求情報が着側通信端末3bに送信される。これにより、例えば発信端末2aのユーザが非通知設定で発信した場合であっても、テンポラリIDに基づいて発信端末2aの電話番号及び発側通信端末3aのアドレスがID管理装置7の発信情報要求処理部706において取得されて発側通信端末3aにメッセージ情報が送信されると共に、発信端末2aにガイダンス情報が送信されるので、着側通信端末3bはテンポラリID宛てに送信することで発信端末2a及び発側通信端末3aへの応答が可能となる。従って、発信端末2aの匿名性を確保しつつ、効率的に応答することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る通信システムについて説明する。第2実施形態に係る通信システムは、テンポラリIDを使用しない点で、第1実施形態と異なっている。具体的には、図19及び図20を参照しながら説明する。図19及び図20は、第2実施形態に係る通信システムにおける処理を示すシーケンス図である。
図19に示すように、発信端末2aから着信端末2bへの発信の要求に応じて、発信端末2aの発信要求送信部201からCSCF4aに発信要求情報が送信される(ステップS41)。この発信要求情報がCSCF4aの発信要求情報受信部401において受信されると、この発信要求情報がCSCF4aの要求送信部402から制御装置6に送信される(ステップS42)。
次に、CSCF4aの要求送信部402から送信された発信要求情報が制御装置6の発信要求受信部601において受信されると、その発信要求情報に含まれるセッションIDが制御装置6のセッションID記憶部602に記憶される(ステップS43)。
続いて、着信端末2bの電話番号及びセッションIDを含む発信要求情報が制御装置6の発信要求送信部603からCSCF4aに送信される(ステップS44)。発信要求情報がCSCF4aの発信要求受信部401において受信されると、この発信要求情報がCSCF4aの発信要求送信部403からCSCF4bに送信される(ステップS45)。そして、CSCF4bの発信要求受信部406において発信要求情報が受信されると、接続処理部408によってCSCF4a、CSCF4b及び着信端末2bとの接続処理が行われる(ステップS46)。
CSCF4bにおいて接続処理が行われると、制御装置6のアドレス要求部604からID管理装置7にアドレス要求情報が送信される(ステップS47)。アドレス要求情報がID管理装置7のアドレス要求受信部701において受信されると、これに応じてアドレス取得部702により着側通信端末3bのアドレスが取得される(ステップS48)。そして、取得された着側通信端末3bのアドレス及び発信端末2aのユーザの登録名称を含むアドレス応答情報がID管理装置7のアドレス送信部705から制御装置6に送信される(ステップS49)。
次に、ID管理装置7のアドレス送信部705から送信されたアドレス応答情報が制御装置6のアドレス受信部605において受信されると、着信要求情報が制御装置6の着信要求送信部606からメッセージ通知装置8に送信される(ステップS50)。この着信要求情報がメッセージ通知装置8の着信要求受信部801において受信されると、メッセージ生成部802においてメッセージが生成され(ステップS51)、このメッセージを含む着信要求情報がメッセージ通知装置8の着信要求送信部803からCSCF5bに送信される(ステップS52)。
続いて、メッセージ通知装置8の着信要求送信部803から送信された着信要求情報がCSCF5bの着信要求受信部503によって受信されると、発信端末2aの電話番号、発信端末2aのユーザの登録名称、メッセージ及び着側通信端末3bのアドレスを含む信要求情報が着信要求送信部504によって着側通信端末3bに送信される(ステップS53)。この着信要求情報が着側通信端末3bの受信部301によって受信されると、着信要求情報に含まれるメッセージに基づいて表示部302により着側通信端末3bのディスプレイに着信画面が表示される(ステップS54)。そして、着側通信端末3bのディスプレイに着信画面が表示されたことに応じて、着側通信端末3bのユーザによる入力部303の操作により、着信拒否の選択が行われる(ステップS55)。
着側通信端末3bおいて発信端末2aから着信端末2bへの発信の着信が拒否されると、入力部303により入力されたメッセージID及び自由文メッセージ、発信端末2aの電話番号、着信端末2bの電話番号を含むメッセージ通知要求情報が着側通信端末3bの送信部304からCSCF5bに送信される(ステップS56)。なお、メッセージ通知要求情報には、着信端末2bの電話番号に代えて着側通信端末3bのアドレスが含まれていてもよい。そして、メッセージ通知要求情報がCSCF5bのメッセージ通知要求受信部505において受信されると、このメッセージ通知要求情報がCSCF5bのメッセージ通知要求送信部506から制御装置6に送信される(ステップS57)。
CSCF5bのメッセージ通知要求送信部506から送信されたメッセージ通知要求情報が制御装置6のメッセージ通知要求受信部607において受信されると、これに応じて発信要求情報が制御装置6の発信情報要求部608からID管理装置7に送信される(ステップS58)。発信要求情報がID管理装置7の発信情報要求処理部706において受信されると、発信要求情報に含まれる発信端末2aの電話番号に基づいて発側通信端末3aのアドレスがHSSから取得される(ステップS59)。そして、取得された発側通信端末3aのアドレスを含む発信情報がID管理装置7の発信情報要求処理部706から制御装置6に送信される(ステップS60)。
続いて、ID管理装置7の発信情報要求処理部706から送信された発信情報が制御装置6の発信情報受信部609において受信されると、ステップS57において送信されたメッセージ通知要求情報に含まれる応答メッセージID及び自由文メッセージと、発信情報に含まれる発側通信端末3aのアドレスとを含むメッセージ通知要求情報が制御装置6のメッセージ通知要求送信610によってメッセージ通知装置8に送信される(ステップS61)。
制御装置6のメッセージ通知要求送信610から送信されたメッセージ通知要求情報がメッセージ通知装置8のメッセージ通知要求処理部804において受信されると、このメッセージ通知要求情報がCSCF5aに送信される(ステップS62)。このメッセージ通知要求情報がCSCF5aのメッセージ受信部501において受信されると、このメッセージ通知要求情報をメッセージ情報としてCSCF5aのメッセージ送信部502によって発側通信端末3aに送信される(ステップS63)。このメッセージ情報が発側通信端末3aの受信部301において受信されると、表示部302によって発側通信端末3aのディスプレイにメッセージ情報に対応する表示が行われる(ステップS64)。
また、図20に示すように、ステップS60において送信された発信情報が制御装置6の発信情報受信部609において受信されると、切断処理部611によって発信情報に含まれる発信端末2aの電話番号及び着信端末2bの電話番号に基づいて該当するセッションID記憶部602からセッションIDが取得される(ステップS65)。セッションIDが取得されると、切断処理部611によってセッションIDを含む切断要求情報がCSCF4aに送信される(ステップS66)。
次に、制御装置6の切断処理部611から送信された切断要求情報がCSCF4aの切断要求処理部404において受信されると、この切断要求情報がCSCF4bに送信される(ステップS67)。切断要求情報がCSCF4bの切断要求受信部407において受信されると、接続処理部408によって接続切断の処理が行われる(ステップS68)。このとき、接続切断の処理が行われたことを示す切断情報が接続処理部408から制御装置6に送信される。
続いて、CSCF4bの接続処理部408において接続切断の処理が行われると、制御装置6においてガイダンス接続制御が起動され、制御装置6のガイダンス接続要求部612からガイダンス生成装置9にガイダンス接続要求情報が送信される(ステップS69)。ガイダンス接続要求情報がガイダンス生成装置9のガイダンス接続要求処理部901において受信されると、このガイダンス接続要求情報に応答する旨を示すガイダンス接続応答情報が制御装置6に送信される(ステップS70)。そして、ガイダンス生成装置9のガイダンス接続要求処理部901から送信されたガイダンス接続応答情報が制御装置6のガイダンス接続応答部613において受信されると、これに応じて発信応答情報がCSCF4aに送信される(ステップS71)。
制御装置6のガイダンス接続応答部613から送信された発信応答情報がCSCF4aの切断処理部405において受信されると、切断処理部405において接続切断処理が行われる(ステップS72)。そして、接続切断処理の実行に応じて切断処理部405から制御装置6に発信確認通知情報が送信される(ステップS73)。発信確認情報が制御装置6の発信確認通知部614において受信されると、この発信確認通知情報が制御装置6の発信確認通知部614からガイダンス生成装置9に送信される(ステップS74)。
制御装置6の発信確認通知部614から送信された発信確認通知情報がガイダンス生成装置9の発信確認通知受信部902において受信されると、ガイダンス処理部903においてガイダンス情報が生成され、このガイダンス情報がガイダンス処理部903から発信端末2aに送信される(ステップS75)。そして、ガイダンス生成装置9のガイダンス処理部903から送信されたガイダンス情報が発信端末2aのガイダンス受信部202において受信されると、このガイダンス情報が制御部によって再生される(ステップS76)。
以上、第2実施形態に係る通信システムにおいても、第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。すなわち、移動通信端末の着信を他の通信端末で効率的に応答することができる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。