JP4854554B2 - 電源装置の出力回路構造 - Google Patents

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Description

本発明は、トランスを備えた電源装置の出力回路に生じるインダクタンス成分を抑制可能するために、出力回路の回路ループ中に短絡線路を設けた電源装置の出力回路構造に関する。
図6に、従来のコンバータ回路例としてのハーフブリッジコンバータ回路を示す。トランス4の一次側回路は、入力電源100の両端間に接続するコンデンサ101,101や、例えばMOSFETなどからなるスイッチング素子103,104などで構成されており、これらがトランス4の一次巻線5に接続されている。一方、トランス4の二次側回路としての出力回路110は、チョークコイル15や、整流ダイオード7,8や、平滑コンデンサ16などで構成されており、これらがトランス4の二次巻線6(6a,6b)に接続されている。そして、図示しない例えばPWM制御ICがスイッチング素子103,104のゲートに接続され、これらに駆動信号を与えて交互にスイッチング動作させることにより、一次側の入力電源100から所望の電圧を取り出して二次側の出力端子10,11に接続された負荷(図示せず)に出力電力を供給する。
大電流出力スイッチング電源では、出力整流素子としての整流ダイオード7,8をそれぞれ複数並列接続して使用する。出力1.5kw、出力電圧5Vを例にすると、例えば特許文献1に示されるように、TO-3P形状で40V60Aのショットキーダイオード素子を6並列程度の接続が必要となる。つまりここでは、一次巻線5と二次巻線6とを磁気的に結合してなるトランス4の出力回路110として、二次巻線6の一端に第1の整流部である整流ダイオード7のアノード端子(第一端)を接続し、二次巻線6の他端に第2の整流部である別な整流ダイオード8のアノード端子が接続される。
図6の回路を装置した状態を示したものが図8の機構図である。同図に示す構造は、本出願人が先に出願した特願2006−260415と同一のものであり、トランス4を含む出力回路110の部品実装状態を示している。
トランス4の二次巻線6側には、第1および第2の整流部として並列接続された複数の整流ダイオード7,8と、平滑回路部品としてのチョークコイル15と平滑コンデンサ16が接続され、大電流が流れる出力回路には出力端子10,11として出力バーが使用されている。プリント基板12には、6個の整流ダイオード素子を実装するための多数のスルーホールが設けられている。当該整流ダイオード7,8は、1素子当たり2本のアノード端子と1本のカソード端子を備えている。プリント基板12に設けられたスルーホールのうち、整流ダイオード7,8のアノード端子が挿入接合されるスルーホールは相互に銅箔で連続しており、カソード端子が挿入接合されるスルーホールも相互に銅箔で連続して形成されている。また、プリント基板12の両端近くには、プリント基板12と薄板18と第1のバスバー13とを三層構造にして機械的に結合するためのビス孔(図示せず)が2箇所に設けられている。
前記一方の出力端子10は、整流ダイオード7,8の背面に形成した各カソード端子と電気的かつ熱的に接続する受熱部17と共に、第2のバスバー21を形成している。この受熱部17は、整流ダイオード7,8に対応して左右に対をなすように設けられ、整流ダイオード7,8のカソード端子どうしを電気的に接続するために、受熱部17,17の基端部が連結部23で連結される。これにより、第2のバスバー21は、受熱部17,17と連結部23とにより、電源装置の略中央に配設されたチョークコイル15を三方から取り囲むように配置される。さらに連結部23は、各コンデンサ16の一端に接続するコンデンサ取付部25を経て、前記出力端子10に繋がっており、これにより第2のバスバー21は、整流ダイオード7,8のカソード端子から出力端子10に至る出力電圧正極側の配線路を形成している。
また他方の出力端子11は、各コンデンサ16の他端に接続するコンデンサ取付部26や、チョークコイル15の他端に接続するチョークコイル取付部28と共に、第3のバスバー29を形成している。チョークコイル15の一端は、前記トランス4の二次巻線6の中間タップに接続され、これにより第3のバスバー29は、チョークコイル15の他端から出力端子11に至る出力電圧負極側の配線路を形成している。
プリント基板12と第1のバスバー13との間に薄板18を挟んで結合し、薄板18の両側に設けられた接合端子をプリント基板12のスルーホールに挿入する。また、整流ダイオード7(8)の端子を所定の姿勢でスルーホールに挿入する。ここで、整流ダイオード7(8)のアノード端子と薄板18の接合端子が挿入されるスルーホールは同一であり、半田付け作業により、薄板18は整流ダイオード7(8)のアノード端子と電気的に接続されることになる。
第1のバスバー13のプリント基板12への結合は、薄板18をプリント基板12に半田付けにより接合した後、プリント基板12と第1のバスバー13との間に薄板18を挟んでビス27とナットで機械的に結合される。このことにより薄板18の表面と第1のバスバー13の裏面とは密着させられることから、薄板18と第1のバスバー13とは低いインピーダンスをもって一体化される。また、第1のバスバー13の一端には、他の部品や機器と接続するための端子部24が形成されているので、整流ダイオード7,8に各々対応して設けた第1のバスバー13の端子部24を、トランス4の二次巻線6の一端と他端にそれぞれ接続することにより、トランス4の二次巻線6から直接第1のバスバー13に電流を流すことができる。
図6のハーフブリッジコンバータ回路におけるスイッチング素子103,104がターンオフした時の整流ダイオード7,8以降のインダクタンス成分を考慮した等価回路を図7に示す。同図中、l1を線路のインダクタンス成分、r1を線路の抵抗成分とすると、同図に示す電流回路ループのインダクタンス成分Lr1は次式となる。
Figure 0004854554
また、図6のハーフブリッジコンバータ回路の動作波形例を図9に示す。同図中、VS2はスイッチング素子104のソース−ドレイン間電圧を表し、ITは一次巻線5へ流入する電流を表し、Eは入力電源100から供給される入力電圧値を表し、S1はスイッチング素子103を表し、S2はスイッチング素子104を表し、TONは電圧振動又は電流振動が治まってから、次のスイッチング素子103,104がオンするまでの安定時間幅を表す。当該動作波形から、スイッチング素子103,104のターンオフ時に電圧振動や電流振動が発生し、効率の悪化や制御範囲の低下を来すことが分かる。
こうした振動の抑制には、トランス4の巻線構造で、その一次巻線5と二次巻線6との間の結合を上げてリーケージを低減し、出力回路110における整流ループ長を最小限に抑え、一次巻線5間に抵抗とコンデンサを直列接続し、振動をロスさせて抑制している。
特に電源製品外形の制約で実装上、上記特許文献1のように電源の長手方向に直列実装を行なう場合、出力回路110における電流の流れは、トランス4の二次巻線6→整流ダイオード7,8→コンデンサ16になるため、図6に示すようなブリッジコンバータ回路を例にとると、整流部のダイオード実装は2列になる。トランス4の二次側の出力ループは整流ダイオード7,8の後のループになる。このループ長が大きくなると、整流ループインダクタンスが増加し、ターンオフ時の電圧振動が大きくなり、トランス4の一次巻線電流の振動も増え、その結果、損失の増加,出力電圧範囲の悪化,ノイズ増加が起こる。
こうした問題に対し、本出願人は先に出願した特願2007−17928で、図10に示すような回路と、図12に示すような出力回路構造を提案している。この図10の回路と、前述した図6の回路との相違点は、整流ダイオード7,8のカソードを互いに接続する線路とは別に、整流ダイオード7,8のカソードどうしを接続する短絡線路としての導電性機構バー2が設けられていることにある。すなわち、出力回路110は、整流ダイオード7,8のカソードを互いに接続する線路が並列に2本形成される。
図6のハーフブリッジコンバータ回路におけるスイッチング素子103,104がターンオフした時に、整流ダイオード7,8以降のインダクタンス成分を考慮した等価回路を図7に示す。同図中、l1を例えば回路パターンなどにより構成される線路のインダクタンス成分、r1を例えば回路パターンなどにより構成される線路の抵抗成分とし、l2を導電性機構バー2により構成される線路のインダクタンス成分、r2を導電性機構バー2により構成される線路の抵抗成分とすると、同図に示す電流回路ループのインダクタンスLr2は次式の数式2となる。数式2において、l2<<Lr1とすればインダクタンスLr2をl2にできる。
Figure 0004854554
なお、Lr1は例えば回路パターンなどにより構成される線路のみに関する電流回路ループのインダクタンス成分であり、上記数式1で表される。
図10の回路を装置した状態を示したものが図12の機構図である。同図に示す構造は、図8で示す従来の出力回路110と略同様の組立体に導電性機構バー2を追加したものであり、トランス4を含む出力回路1の部品実装状態を示している。
導電性機構バー2は、例えば扁平板状の金属(銅等)からなる2本の接続部2a,2aと、これら各接続部2a,2aを接続する例えば両端が階段状に折曲成形された板状の金属(銅等)からなる導電性バー2bとから構成される。導電性機構バー2は、整流ダイオード7,8のカソード端子を短絡接続するものであるため、その装着手法としては、例えば、整流ダイオード7,8のカソード端子と電気的に接続された放熱板を備えた整流ダイオード7,8の裏面に接続部2a,2aをそれぞれ共締めし、これらの接続部2a,2aどうしを別の導電性バー2bでネジ螺着等により接続すればよい。また、導電性機構バー2を、整流ダイオード7,8とトランス4の二次巻線6とを電気的に接続する経路に沿った状態で構成すれば、ループ面積を最小にしてインダクタンス成分l2を小さくすることができ、効果的にインダクタンス成分Lr2を抑制できる。
特開2006−210516号公報
しかし、上述した図10や図12の電源装置では、次のような問題点を生じる。
電源装置は、限られた筐体内のスペースに各種部品を効率よく実装する必要があることから、例えば第2のバスバー21は、受熱部17,17と連結部23とにより中央部を切り欠いた形状とせざるを得ない。そのため、こうした受熱部17,17や連結部23と、インダクタンス抑制用の導電性機構バー2とにより、回路上は同電位であるがループが形成され、それにより出力電圧に重畳するリップル成分が大きくなる。また、こうしたループ接続により、インピーダンスが高くなる問題も生じる
本発明は上記の各問題点に着目してなされたもので、インダクタンス成分を抑制しつつ、リップル電圧を低減することが可能な電源装置の出力回路構造を提供することを、その目的とする。
また本発明の別な目的は、出力電流が流れる線路のインピーダンスを低減できる電源装置の出力回路構造を提供することにある。
本発明の請求項1における電源装置の出力回路構造は、一次巻線と二次巻線とを磁気的に結合してなるトランスの出力回路を構成し、この出力回路は、前記二次巻線の一端に第1の整流部の第一端を接続し、前記二次巻線の他端に第2の整流部の第一端を接続すると共に、前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続した回路ループを有し、前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続する線路部分に対して、短絡線路を並列に設けてなる電源装置の出力回路構造において、前記線路部分は、前記短絡線路の第一端と第二端との間に連結する第一線路と、前記第1の整流部の第二端と前記短絡線路の第一端との間に連結する第二線路と、前記第2の整流部の第二端と前記短絡線路の第二端との間に連結する第三線路とにより構成され、前記第1の整流部からの出力電流が前記第二線路を通って出力端子に流れ、前記第2の整流部からの出力電流が前記第三線路から前記短絡線路を通って前記出力端子に流れるように、前記第一線路に切断部を設けている。
上記構成において、請求項2における電源装置の出力回路構造は、前記短絡線路を少なくとも前記二次巻線に近接させて設けている。
また、請求項3における電源装置の出力回路構造は、前記短絡線路が導電性のバー部材であることを特徴とする。
本発明の請求項4における電源装置の出力回路構造は、一次巻線と二次巻線とを磁気的に結合してなるトランスの出力回路を構成し、この出力回路は、前記二次巻線の一端に第1の整流部の第一端を接続し、前記二次巻線の他端に第2の整流部の第一端を接続すると共に、前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続した回路ループを有し、前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続する線路部分に対して、短絡線路を並列に設けてなる電源装置の出力回路構造において、前記線路部分の全ての部分と前記短絡線路の全ての部分とを、導電性部材で電気的に接続している。
上記構成において、請求項5における電源装置の出力回路構造は、前記導電性部材を少なくとも前記二次巻線に近接させて設けている。
請求項1の発明によれば、例えば回路実装上の制約により回路ループ長が長くなる場合であっても、短絡線路の接続によって等価的にインダクタンス成分の並列回路を構成することにより、回路ループに生じるインダクタンス成分の合計値を、トランス単体の持つインダクタンスに近い値に最小限に抑制できる。しかも、本来線路部分と短絡線路により形成されていた同電位のループ接続が、切断部によって強制的に遮断されて無くなるので、第2の整流部の第二端から短絡線路を経て出力端子に至る出力電流の経路が単独になり、出力電圧に重畳するリップル成分が低下する。その結果、インダクタンス成分を抑制しつつ、リップル電圧を低減することが可能になる。
請求項2の発明によれば、二次巻線と短絡線路とを含む回路ループの面積を小さくしてインダクタンス成分を小さくすることができ、効果的にインダクタンス成分を抑制すると共に、リップル電圧の低減を図ることができる。
請求項3の発明によれば、短絡線路に大電流が流れても損失を少なくすることができ、低損失の出力回路を実現できる。
請求項4の発明によれば、例えば回路実装上の制約により回路ループ長が長くなる場合であっても、短絡線路の接続によって等価的にインダクタンス成分の並列回路を構成することにより、回路ループに生じるインダクタンス成分の合計値を、トランス単体の持つインダクタンスに近い値に最小限に抑制できる。しかも、本来は線路部分と短絡線路により形成されていた同電位のループ接続が、導電性部材によって強制的に塞がれて無くなるので、第1および第2の整流部の第二端から短絡線路を経て線路部分に至る出力電流の経路が単独になり、出力電圧に重畳するリップル成分が低下する。その結果、インダクタンス成分を抑制しつつ、リップル電圧を低減することが可能になる。また、線路部分や短絡線路だけでなく導電性部材に出力電流が流れるので、その分だけ出力電流が流れる線路のインピーダンスが低下する。
請求項5の発明によれば、二次巻線と短絡線路とを含む回路ループの面積を小さくしてインダクタンス成分を小さくすることができ、効果的にこのインダクタンス成分を抑制できる。
以下、本発明における電源装置の出力回路構造について、添付図面を参照しながら好ましい実施形態を説明する。なお、従来例で示したものと同一箇所には同一符号を付し、共通する説明は重複を避けるため極力省略する。
図1は、本発明の第1実施例における電源装置の回路構成を示したものである。この図1における出力回路1は、整流ダイオード7,8のカソード端子どうしを接続する線路部分50に、この線路部分50を通した電流の流れを遮断する切断部51を設けている点が注目される。切断部51は、整流ダイオード7,8のカソード端子からの出力電流の全てが、短絡線路である導電性機構バー2を通って線路部分から出力端子10に流れるように、整流ダイオード7,8のカソード端子から導電性機構バー2の接続点までの間の線路部分50にではなく、導電性機構バー2と同電位のループを形成する線路部分50に設ける必要がある。なお、それ以外の出力回路1の構成は、従来例で示した出力回路110と全く共通している。
図2は、図1の回路構成を実現する電源装置の構造を示したものである。同図において、トランス4は入力電圧が断続的に印加される一次巻線5と二次巻線6とを磁気的に結合して構成される。また、電源装置の筺体(図示せず)中央部に位置するトランス4の後方には、前記出力回路1を構成するチョークコイル15が並設される。チョークコイル15の一端は、導電性の連結金具53を経由してトランス4の二次巻線6の中間タップに連結される。また、チョークコイル15の他端は、別な導電性の連結金具54を経由して出力端子11を一体的に形成した第3のバスバー29に連結される。この第3のバスバー29は、出力端子11の他に、各コンデンサ16の他端に接続するコンデンサ取付部26を一体的に有し、チョークコイル15の他端から出力端子11に至る出力電圧負極側の配線路を形成している。
チョークコイル15の左右両側には、それぞれ複数の整流ダイオード素子を並列接続してなる第1の整流部たる整流ダイオード7と、第2の整流部たる整流ダイオード8が、互いに向かい合う状態に配置される。各々の整流ダイオード素子は、従来例でも説明したように第一端であるアノード端子と、第二端であるカソード端子とを有し、整流ダイオード7,8のアノード端子が、二次巻線6の一端と他端にそれぞれ接続した第1のバスバー13,13に接続される。
一方、整流ダイオード7,8のカソード端子から出力端子10に至る出力電圧正極側の配線路を形成する第2のバスバー21は、整流ダイオード7,8の背面に形成した各カソード端子と電気的かつ熱的に接続する受熱部17,17と、出力端子10およびコンデンサ取付部25を一体的に形成した端子部56と、受熱部17の基端部と端子部56との間を連結する連結部23が、各々別々の部品で構成される。受熱部17は板状で、整流ダイオード7,8の背面が、電源装置の左右外側に向いて配設されている関係で、受熱部17も縦置きに配置される。また受熱部17,17は、整流ダイオード7,8と接続した反対側の外面に、熱伝導性に優れた部材からなる放熱フィン57が配設される。これにより、整流ダイオード7,8からの熱を放熱フィン57に速やかに伝えて、この放熱フィン57を通過する冷風と効率よく熱交換することが可能になる。
各受熱部17の基端部には、連結部23との接続を可能にするタップ孔付きの接続部58が形成されるが、本実施例における連結部23は、整流ダイオード7のカソード端子に接続する一方の受熱部17の接続部58と端子部56との間を連結するものの、整流ダイオード8のカソード端子に接続する他方の受熱部17の接続部58には連結されておらず、この他方の受熱部17と連結部23との間に切断部51が設けられている。これにより、他方の受熱部17から連結部23を経由して出力端子10に流れる電流経路が遮断される。
他方の受熱部17から出力端子10に至る電流経路は、各受熱部17,17の基端部どうしを接続する導電性機構バー2により実現する。この導電性機構バー2の構造やその機能は、従来例で説明した通りなので、再度説明するのは省略するが、前記切断部51が他方の受熱部17と連結部23との間に設けられている関係で、受熱部17,17,連結部23および導電性機構バー2による同電位のループ形成が回避され、整流ダイオード8のカソード端子からの全ての出力電流は、他方の受熱部17から、導電性機構バー2,一方の受熱部17,連結部23を順に通過して出力端子10に流れ、また整流ダイオード7のカソード端子からの全ての出力電流も、一方の受熱部17から連結部23を通過して出力端子10に流れる。そのため、各整流ダイオード7,8からの電流経路が一つに規定され、トランス4の二次巻線6から整流ダイオード7,8を通して整流された出力電圧が発生した場合に、その出力電圧に重畳するリップル成分を低減できる。また、導電性機構バー2によって、トランス4の二次巻線6と、整流ダイオード7,8と、受熱部17,17と、導電性機構バー2を含む回路ループの面積を小さくすることで、インダクタンス成分の抑制を図ることができる。
このように本実施例では、一次巻線5と二次巻線6とを磁気的に結合してなるトランス4に出力回路1を設け、この出力回路1が、二次巻線6の一端に整流ダイオード7の第一端を接続し、二次巻線6の他端に整流ダイオード8の第一端を接続すると共に、整流ダイオード7,8の第二端どうしを接続した回路ループを有し、整流ダイオード7,8の第二端どうしを接続する線路部分50に対して、短絡線路である導電性機構バー2を並列に設けてなる電源装置の出力回路構造において、
線路部分50は、導電性機構バー2の第一端と第二端との間に連結する第一線路と、整流ダイオード7の第二端と導電性機構バー2の第一端との間に連結する第二線路と、整流ダイオード8の第二端と導電性機構バー2の第二端との間に連結する第三線路とにより構成され、整流ダイオード7からの出力電流が第二線路を通って出力端子に流れ、整流ダイオード8からの出力電流の全てが第三線路から導電性機構バー2を通って出力端子10に流れるように、線路部分50の第一線路に切断部51を設けている。
そのため、例えば回路実装上の制約により回路ループ長が長くなる場合であっても、導電性機構バー2の接続によって等価的にインダクタンス成分の並列回路を構成することにより、回路ループに生じるインダクタンス成分の合計値を、トランス4単体の持つインダクタンスに近い値に最小限に抑制できる。しかも、本来は線路部分50と導電性機構バー2とにより形成されていた同電位のループ接続が、切断部51によって強制的に遮断されて無くなるので、整流ダイオード8の第二端から導電性機構バー2を経て出力端子10に至る出力電流の経路が単独になり、出力電圧に重畳するリップル成分が低下する。その結果、インダクタンス成分を抑制しつつ、リップル電圧を低減することが可能になる。
また、本実施例の出力回路1では、導電性機構バー2を少なくとも二次巻線6に近接させて設けている。
このようにすると、二次巻線6と導電性機構バー2とを含む回路ループの面積を小さくしてインダクタンス成分を小さくすることができる。従って、ループ面積を最小にしてインダクタンス成分を小さくすることができ、効果的にインダクタンス成分を抑制することができる。
また本実施例の出力回路1では、前記短絡線路は導電性のバー部材からなる導電性機構バー2であることを特徴とする。
このようにすると、短絡線路に大電流が流れても損失を少なくすることができる。従って、損失を抑えてインダクタンス成分を抑制することができる。
図3は、本発明の第2実施例における電源装置の回路構成を示したものである。この図3における出力回路80は、整流ダイオード7,8のカソード端子どうしを接続する線路部分50と、導電性機構バー2とによる形成される回路ループ内の空間部を、斜線部で示す導電性部材81で塞いだ点が注目される。これにより、上記回路ループは必然的に存在しなくなり、整流ダイオード7,8からの出力電流が、全て導電性機構バー2から導電性部材81を経て線路部分50に流れることとなる。なお、それ以外の出力回路80の構成は、従来例で示した出力回路110(図6参照)と全く共通している。
図4および図5は、図3の回路構成を実現する電源装置の構造を示したものである。これらの各図において、従来例で示した図8の構造と相違する点は、何れも線路部分50である整流ダイオード7のカソード端子に接続する一方の受熱部17と、整流ダイオード8のカソード端子に接続する他方の受熱部17と、連結部23とにより形成されるU字状の空間部を塞ぐように、板状の導電性部材81が第2のバスバー21の裏面に配設されていることにある。導電性部材81は、その電気抵抗が極力低下しないように、孔や溝などが存在しない中実なベタ板であることが望ましいが、第2のバスバー21への取付け用の孔などが多少存在しても構わない。また、放熱性を高めるためのフィンを、導電性部材81に対して一体的に形成してもよい。この導電性部材81は、ねじ止めまたは溶接によって第2のバスバー21に取付け固定される。
また本実施例では、トランス4の二次巻線6の近傍に位置する導電性部材81の一部が、導電性機構バー2として機能する。そのため、その一部がトランス4の二次巻線6の近傍に位置するように、上記導電性部材81を第2のバスバー21に取付けるだけで、導電性機構バー2としての取付けも同時に完了し、独立した導電性機構バー2を設ける必要もない。勿論、独立した導電性機構バー2が予め設けられていれば、その導電性機構バー2と線路部分50とにより構成される空間部を、導電性部材81によって塞げばよい。なお、それ以外の電源装置の機構的な構成は、従来例で示したものと全く共通している。
このように本実施例では、一次巻線5と二次巻線6とを磁気的に結合してなるトランス4に出力回路80を設け、この出力回路80が、二次巻線6の一端に整流ダイオード7の第一端を接続し、二次巻線6の他端に整流ダイオード8の第一端を接続すると共に、整流ダイオード7,8の第二端どうしを接続した回路ループを有し、整流ダイオード7,8の第二端どうしを接続する線路部分50に対して、短絡線路である導電性機構バー2を並列に設けてなる電源装置の出力回路構造において、線路部分50の全ての部分と導電性機構バー2の全ての部分とを、導電性部材81で電気的に接続している。
そのため、例えば回路実装上の制約により回路ループ長が長くなる場合であっても、導電性機構バー2の接続によって等価的にインダクタンス成分の並列回路を構成することにより、回路ループに生じるインダクタンス成分の合計値を、トランス4単体の持つインダクタンスに近い値に最小限に抑制できる。しかも、本来は線路部分50と導電性機構バー2とにより形成されていた同電位のループ接続が、導電性部材81によって強制的に塞がれて無くなるので、整流ダイオード7,8の第二端から導電性機構バー2を経て線路部分50に至る出力電流の経路が単独になり、出力電圧に重畳するリップル成分が低下する。その結果、インダクタンス成分を抑制しつつ、リップル電圧を低減することが可能になる。また、線路部分50や導電性機構バー2だけでなく導電性部材81にも出力電流が流れるので、その分だけ出力電流が流れる線路のインピーダンスが低下する。
また、本実施例の出力回路80も、導電性機構バー2を少なくとも二次巻線6に近接させて設けている。
このようにすると、二次巻線6と導電性機構バー2とを含む回路ループの面積を小さくしてインダクタンス成分を小さくすることができる。従って、ループ面積を最小にしてインダクタンス成分を小さくすることができ、効果的にインダクタンス成分を抑制することができる。
この場合、本実施例のように、導電性部材81の一部を導電性機構バー2として形成することで、独立した導電性機構バー2の取付けを不要にできる。
本実施例において、受熱部17と連結部23の下面に段差を生じるような場合は、導電性部材81もそれに合わせた段差部を形成して、導電性部材81が受熱部17および連結部23の何れにも電気的に接触するようにすることが好ましい。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可能である。出力回路の回路形式は特に限定されるものではなく、当該出力回路を構成する回路素子も、整流ダイオード等の整流素子に限定されるものではない。また、電源装置の構成として、フルブリッジコンバータ回路を利用したものでもよい。
本発明の第1実施例における出力回路構造を適用したハーフブリッジコンバータ回路を示す回路図である。 同上、図1の出力回路部分を装置した状態を模式的に示す平面図である。 本発明の第2実施例における出力回路構造を適用したハーフブリッジコンバータ回路を示す回路図である。 同上、図3の出力回路部分を装置した状態を模式的に示す斜視図である。 同上、図3の出力回路部分を装置した状態を模式的に示す要部の分解斜視図である。 従来例におけるハーフブリッジコンバータ回路を示す回路図である。 同上、図6のインダクタンス成分を考慮した等価回路を示す回路図である。 同上、図6の出力回路部分を装置した状態の機構を示す斜視図である。 同上、図6に示す回路各部の動作波形図である。 従来例におけるインダクタンス成分の抑制を図ったハーフブリッジコンバータ回路を示す回路図である。 同上、図10のインダクタンス成分を考慮した等価回路を示す回路図である。 同上、図10の出力回路部分を装置した状態の機構を示す平面図である。
1,80 出力回路
2 導電性機構バー(短絡線路)
4 トランス
5 一次巻線
6 二次巻線
7 整流ダイオード(第1の整流部)
8 整流ダイオード(第2の整流部)
10 出力端子
50 線路部分
51 切断部
81 導電性部材

Claims (5)

  1. 一次巻線と二次巻線とを磁気的に結合してなるトランスの出力回路を構成し、
    この出力回路は、前記二次巻線の一端に第1の整流部の第一端を接続し、前記二次巻線の他端に第2の整流部の第一端を接続すると共に、前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続した回路ループを有し、
    前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続する線路部分に対して、短絡線路を並列に設けてなる電源装置の出力回路構造において、
    前記線路部分は、前記短絡線路の第一端と第二端との間に連結する第一線路と、前記第1の整流部の第二端と前記短絡線路の第一端との間に連結する第二線路と、前記第2の整流部の第二端と前記短絡線路の第二端との間に連結する第三線路とにより構成され、
    前記第1の整流部からの出力電流が前記第二線路を通って出力端子に流れ、前記第2の整流部からの出力電流が前記第三線路から前記短絡線路を通って前記出力端子に流れるように、前記第一線路に切断部を設けたことを特徴とする電源装置の出力回路構造。
  2. 前記短絡線路を少なくとも前記二次巻線に近接させて設けたことを特徴とする請求項1記載の電源装置の出力回路構造。
  3. 前記短絡線路は導電性のバー部材であることを特徴とする請求項1又は2記載の電源装置の出力回路構造。
  4. 一次巻線と二次巻線とを磁気的に結合してなるトランスの出力回路を構成し、
    この出力回路は、前記二次巻線の一端に第1の整流部の第一端を接続し、前記二次巻線の他端に第2の整流部の第一端を接続すると共に、前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続した回路ループを有し、
    前記第1および第2の整流部の第二端どうしを接続する線路部分に対して、短絡線路を並列に設けてなる電源装置の出力回路構造において、
    前記線路部分の全ての部分と前記短絡線路の全ての部分とを、導電性部材で電気的に接続したことを特徴とする電源装置の出力回路構造。
  5. 前記導電性部材を少なくとも前記二次巻線に近接させて設けたことを特徴とする請求項4記載の電源装置の出力回路構造。
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