JP4854521B2 - 振動排出カセット - Google Patents

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Description

この発明は、PTP包装剤または等価な薬剤を整列収納して順次排出する振動排出カセットに関し、詳しくは、振動を利用して薬剤の進行および排出を行う技術に関する。
PTP包装剤の整列維持と整列前進と順次排出とを振動にて行うようになった振動排出カセットやそれを多数装備した薬剤払出装置が開発されて実用に供されている(例えば特許文献1〜4参照)。
具体的には(例えば特許文献1参照)、振動排出カセットは、散薬フィーダに利用されている振動方式をPTP包装剤に転用するとともに、その転用に際して重量測定用の秤量部材や前進用の付勢部材等を設けなくても済むようにして、機構の簡素化を図ったものであり、PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤を整列収納する外板と、その解放前面の上部で先頭薬剤の上端部と干渉して収納薬剤の前倒を止める上枠と、前記収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板と、この内板を振動させる振動部材とを備えている。
このような振動排出カセットでは、PTP包装剤等を外板内の薬剤収納空間に入れて振動部材の上に立てて並べ、その収納薬剤の先頭のものを上枠に立て掛けると、多数の薬剤が倒れずに整列収納される。そして、振動部材で内板を振動させると、収納薬剤は前進するが、先頭の上端部は前進を上枠で止められているので、収納薬剤は密に並び、その先頭の下端が内板から前方に押し出されて外れたときに先頭の薬剤が解放前面から落下排出される。それに伴って新たに先頭に繰り上がった薬剤の上端部が前に少し倒れて上枠で止められ、それからその新たな先頭の下端が内板から前方に押し出されて外れたときに再び薬剤が落下排出される。こうして、機構の簡素なカセットでも、PTP包装剤等が整列収納されるとともに振動によって一つずつ順次排出される。
また、内板が収納薬剤を載せて振動しうるよう薬剤収納空間の内底部分に遊挿され、内板が振動時に収納薬剤を前進させるよう上面の大部分を前下がり傾斜に形成し、その前進が無用に加速するのを阻止して収納薬剤がほぼ一定速度で安定進行するよう内板の上面のうち前端部分は前上がり傾斜に形成した振動排出カセットも知られている(例えば特許文献1参照)。さらに、整列収納から薬剤が一つだけ切り離されて留置部材に留め置かれるようにもしたカセットや(例えば特許文献2参照)、留置部材を可動にして薬剤の留置ばかりか放出も行えるようにもしたカセット(例えば特許文献3参照)、留置部材を揺動式から軸回転式にしたカセットも(例えば特許文献4参照)、開発されている。
特開2006−109854号公報 特開2006−109855号公報 特開2006−109856号公報 特開2006−223528号公報
このような従来の振動排出カセットでは、PTP包装剤等の薬剤を外板内の薬剤収納空間に入れて振動部材の上に立てて並べるので、薬剤収納空間の横幅が薬剤の幅より少しだけ広いのが好ましい。それらの幅が大きく違うと薬剤の整列収納状態が乱れて振動排出に不具合が生じる一方、それらの幅が同じで遊び(逃げ)が無いと内板が振動しても薬剤が前進しないためである。
しかしながら、各種サイズのPTP包装剤等に合わせて各種サイズの振動排出カセットを製造するのでは、設計や製造のコストが嵩んでしまう。
そこで、幅の大きく違う薬剤に適合するよう振動排出カセットを改良することが重要な課題となるが、その改良を簡便で安価な部材の追加で具現化することが基本的な技術課題となる。
また、従来の振動排出カセットは内板を上下に振動させるようになっていたが、そのような単調な振動だけでは、整列収納薬剤の相互固着が速やかに解消されないこともあった。そして、そのような場合にも振動による順次排出が円滑に行われるようにするには、振動が固着解消に役立つ複雑なものになるよう、横向き振動も加えることが考えられる。
しかしながら、上下用と横用とにそれぞれ振動部材を設けたり、複雑な振動を行うが原価の高い振動部材を採用するのでは、カセット機構簡素化の主旨に反する。
そこで、上記の追加部材に工夫を加味することでコストアップを抑えつつ振動排出の円滑度を高めることが更なる技術課題となる。
本発明の振動排出カセットは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤を整列収納する外板と、その解放前面の上部で収納薬剤の前倒を止める上枠と、前記収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板と、この内板を振動させる振動部材とを備えていて、振動にて薬剤の順次排出を行う振動排出カセットにおいて、前記外板のうち右側板と左側板との一方または双方の内面に幅寄部材が装着されていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段2)、上記解決手段1の振動排出カセットであって、前記幅寄部材には前記右側板に装着された右幅寄部材と前記左側板に装着された左幅寄部材とが含まれており、前記右幅寄部材と前記左幅寄部材とに高低差がつけられていることを特徴とする。
さらに、本発明の振動排出カセットは(解決手段3)、上記解決手段2の振動排出カセットであって、前記高低差が前後方向において変化していることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段4)、上記解決手段3の振動排出カセットであって、前記高低差が前後方向において逆転していることを特徴とする。
このような本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段1)、幅寄部材が側板の内面に装着されていて、薬剤収納空間の横幅と薬剤の幅との差が幅寄部材の分だけ縮まっているので、薬剤収納空間の横幅がそのままでは薬剤の幅より広すぎる場合でも、広い幅寄部材の適宜な採択や付け替えによって左右の幅寄部材による規制幅が薬剤の幅に対して適切に調整される。このように、簡素で安価な幅寄部材の装備により、簡便に、幅狭の薬剤にも適合するものとなる。
したがって、この発明によれば、幅の大きく違う薬剤にも使用しうる振動排出カセットを簡便かつ安価に実現することができる。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段2)、内板が上下に振動して整列収納薬剤も振動したときに、その薬剤が幅寄部材に触れると、左右の幅寄部材に高低差がつけられていることから、接触状況に応じて程度の異なる回転モーメントが働くので、薬剤が幅寄部材から離れる向きに僅かながら傾く。
これにより、規制幅と薬剤幅との差に基づく逃げ(遊び)が必要時には広がるとともに、内板を上下振動させるだけでも薬剤には上下振動に加えて他の派生振動も生じることとなる。
したがって、この発明によれば、幅寄部材の装備によって簡便かつ安価に幅の大きく違う薬剤にも使用しうるようになった振動排出カセットについて、幅寄部材の配置等を工夫したことにより更なる部材の追加は避けつつ振動排出の円滑度を高めることができる。
また、本発明の振動排出カセットにあっては、左右の幅寄部材の高低差を前後方向において変化させたり(解決手段3)、さらには逆転までさせた(解決手段4)ことにより、整列収納薬剤に働く回転モーメントが薬剤の前進に伴っても変化するため、振動状態の複雑度が増すので、振動排出の円滑度が一段と高まる。
このような本発明の振動排出カセットについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1〜2(出願当初の請求項1〜2)を具現化したものであり、図3に示した実施例2は、上述した解決手段3〜4(出願当初の請求項3〜4)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,電磁ソレノイド駆動回路等の電気回路,電気配線,コントローラ等の電子回路の詳細などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の振動排出カセットの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が振動排出カセット10の平面図、(b)が右幅寄部材14と左幅寄部材15と内板16と上枠17を外して底部を露呈させたカセット10の平面図、(c)が左側板13と左幅寄部材15を外して内部を露呈させたカセット10の左側面図、(d)がカセット10の正面図である。
この振動排出カセット10は、外板11と上枠12と内板13と弾性支持部材14と振動部材15と排出検出部材16と制御回路17と留置部材18とを具えたものであり(図1参照)、PTP包装剤等の収納薬剤8,…を立てた状態で横一列に並べて整列収納し先頭から一つずつ排出するようになっている。
詳述すると、外板11〜13は、収納薬剤8,…を整列収納させておくところである薬剤収納空間を確保するため、背板11と右側板12と左側板13とからなる箱体状のものであり、薬剤収納空間の少なくとも両側面を囲む。この例では、両側面が右側板12と左側板13とで囲まれているのに加えて、背面が背板11にて囲われ、更に底面(下面)も底板18で囲まれている。このような外板11〜13は、例えば、透明樹脂で一体成型しても良く、各面ごとに分割形成して接着等で箱体状に組み上げても良く、内部の薬剤収納空間が概ね直方体状で前後に(図1(a)〜(c)では左右に)長くなっている。その上面は、薬剤補充の容易化のため、ほぼ全域が解放されており、前面(図1(a)〜(c)では右端面、図1(d)では紙面の表)は、薬剤排出のために、大きく解放されている。
カセット10では、前後に延びる細長い右幅寄部材14が右側板12の内面に装備され、やはり前後に延びる細長い左幅寄部材15が左側板13の内面に装着されており、右幅寄部材14も左幅寄部材15も着脱式で交換容易なものとなっている。両側板12,13の間隙をそのまま薬剤収納空間の横幅にしたのではその横幅が収納薬剤8,…の幅より広すぎる場合に幅寄部材で薬剤収納空間の横幅を減縮規制するだけならば適宜な厚みの右幅寄部材14か左幅寄部材15か何れか一方を装備すれば足りるが、この例では、規制幅と薬剤幅との差に基づく逃げを振動時には広げるとともに内板16の上下振動から収納薬剤8,…に他の派生振動を生じさせるために、右幅寄部材14と左幅寄部材15との双方を装備したうえで、右幅寄部材14と左幅寄部材15とに、特に収納薬剤8,…との接触部位には、例えば数mm〜数cmの高低差をつけている。収納薬剤8,…との接触部が折り曲げ角になっている幅寄部材14,15を図示したが、接触部は凸状湾曲や弧状湾曲など他の形状になっていても良い。
内板16は、収納薬剤8,…を載せて振動時には前進させるとともに、その前進を安定させるために、大部分を占める前下がり傾斜部と前端部分の僅かな前上がり傾斜部とからなる。その上面は、梨子地状に面粗度が粗くされたり、不織布や絨毛シート等が貼り付けられたり、振動による収納薬剤8,…の蠕動運動的な前進を円滑化させるための加工が施されている。内板16は、外板11〜13の内側に配置されて底板18の上方に上記傾斜姿勢で横たわるが、この例の場合、交換や調整の容易化のため、後端が背板11の内面の掛止部11aに引っ掛けられるとともに前端が緩衝用スポンジ等の受座部24に載置されることで、上記傾斜姿勢をとるようになっている。また、内板16の下面のほぼ中央部には磁石16aが付設されており、これは振動伝達部材として振動部材22の磁力に応動するようになっている。
上枠17は、外板11〜13で画される薬剤収納空間の解放前面の上部に設けられて左右に延びる横架部材であり、収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8の上端部と干渉してその前倒を止めるため、右側板12のうち前端部において上方へ突き出たところに形成された取付穴12aに一端が例えばネジ止めで取り付けられ、他端が左側板13の同様の取付穴に取り付けられている。取付穴12a等が多数形成されているので、適宜な取り付け箇所を選択することで、上枠17の高さを自在に調節することができる。また、取付箇所のネジを一時的に緩めて上枠17を適宜な角度だけ軸回転させることで、上枠17と収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8との当接状態を微調整することもできるようになっている。
振動部材22は、内板16を少なくとも上下に振動させることができれば良く、例えば安価な偏心回転式の振動モータでも良いが、この例では、磁石16aを介して内板16を振動させるACソレノイド(交流電流で作動する電磁ソレノイド)が採用されていて、その電流の周波数を可変することで内板16の振動周波数を適宜設定しうるものとなっている。振動周波数を内板16や収納薬剤8,…の特性に適合させることにより、収納薬剤8,…の振動による薬剤前進運動の安定度を高めることができる。この振動部材22は、磁石16aの下方で底板18上に固設されている。
留置部材26は、外板11〜13で画される薬剤収納空間の解放前面の手前に設けられて、その解放前面のところで収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8を内板16の前端上に留め置くとともに、薬剤排出時には留置を一時解除するものであり、そのために、この例では、前後に延びた細長い板状体が採用され、それが揺動可能に支持されて、前端部を上下動しうるようになっている。留置部材26の前端部は、例えばゴム等の緩衝部材の付いた部分が上へ折れ曲がっていて、上昇状態では左右の受座部24の間でそれらと干渉することなく内板16の前端の直ぐ手前から内板16の前端より上へ突き出し、下降状態では内板16の前端より下へ降りるようになっている。すなわち、留置部材26は、常態では付勢バネ26aによって前端を上昇させて留置状態を維持し、例えば電磁ソレノイドからなる排出駆動部材23が作動すると前端を下降させて排出状態をとるようになっている。
排出検出部材25は、例えば反射式の光学センサからなり、この例では内板16の前端部の下方で底板18の上面に設けられていて、カセット10の解放前面に薬剤8が有って反射光が検出されるか或いは解放前面に薬剤8が無くて反射光が検出されないかに応じてオンオフ信号を出力するものである。そのため、留置部材26の下降動作すなわち留置状態から排出状態への状態移行によって収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8が内板16の前端から解放前面へと落下して来ると、その薬剤8の排出を検出するようになっている。
制御回路21は、いわゆるワンチップマイコン及び/又は論理回路からなり、例えば外部の上位コントローラから排出指令を入力したり図示しない排出指示ボタンの操作信号を入力したりするとともに排出検出部材25の検出信号を入力していて、振動部材22と排出駆動部材23の動作制御を行うものであり、図示しない電源回路や電池から電力を供給されて動作する。そして、排出指示を受けたときには、振動部材22と排出駆動部材23を作動させ、その作動継続中に排出検出部材25によって収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8の排出が検出されると、振動部材22と排出駆動部材23の作動を停止させるようになっている。
この実施例1の振動排出カセット10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が内部露呈の左側面図、(b)が正面図、(c)が内部露呈の左側面図である。
PTP包装剤からなる薬剤8の典型的な形状は片面が平坦で片面に薬剤収納用突部の列設された角板状であり、薬剤8の典型的なサイズは幅が数十mmで長さが百数十mmで厚みが数mmであり、薬剤8の典型的な重量・質量は、数十mg〜百数十mgである。
空のカセット10には先ず手作業で薬剤8を解放上面から補充するが(図2(a)参照)、そのときカセット10の作動は停止させておく。具体的には、制御回路21の制御動作を止めたり制御回路21の動作状態に補充モードに設定したりして、振動部材22の振動を停止させておくとともに、留置部材26の前端部が上昇位置で留置状態をとるよう排出駆動部材23も停止させておく。そして、薬剤収納空間内で薬剤8の表裏を同じ向きに揃えて薬剤8を前後方向へ一列に並べる。
具体的には、収納薬剤8,…は、順に先頭のものから外板11〜13内の薬剤収納空間に整列収納するが、その際、収納薬剤8,…のうち何れの薬剤8も右幅寄部材14と左幅寄部材15との間に収めて内板16の上に立てる。また、その収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8は、倒れないよう、前傾ぎみにして上端部を上枠17に立て掛ける。収納薬剤8,…のうち後続の薬剤8,…先頭の薬剤8に寄りかからせる。それらが倒れなければ、整列状態には例えば各薬剤8の前傾具合や薬剤8同士の間隙には多少の変動があっても構わない。左右の幅寄部材14,15による横方向の規制幅と収納薬剤8,…の横幅との差が小さければ、それに対応して収納薬剤8,…の横方向乱れも小さくなる。
補充を終えたら、収納薬剤8,…の並び状態を整えるため、例えば制御回路21をリセットしたり予備動作モードに設定したりして、カセット10に予備動作を行わせる。具体的には、制御回路21が、既設定の一定時間に渡り、排出駆動部材23は作動させないで、振動部材22を作動させる。そうすると、内板16が上下に振動し、これによって摩擦力が小さくなり傾斜に応じた重力の分力による推力が摩擦力を上回って収納薬剤8,…に前進力が働くので、内板16の前下がり傾斜部上の収納薬剤8,…が徐々に前進し、収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8は前下がり傾斜部と前上がり傾斜部との境まで進む。更に振動が継続すると、上端部が上枠17で前進を止められている収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8は、下端部が内板16の前上がり傾斜部を乗り越えようとするが、留置部材26によって前進を阻まれるので、内板16の前端部の上にとどまる。
収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8の前進が止まると、収納薬剤8,…のうち後続の薬剤8,…は間合いを詰めるので、収納薬剤8,…は薬剤収納空間内で綺麗に整列する(図2(a)参照)。その際、左右の幅寄部材14,15に高低差がつけられていることから、収納薬剤8,…の各薬剤8が上下動したときに左右の幅寄部材14,15に触れると薬剤8に回転モーメントが作用して薬剤8が多少であるが傾斜する。例えば右幅寄部材14が左幅寄部材15より低い場合、薬剤8は上部を右へ振り下部を左へ振るようにして傾く(図2(b)参照)。そのため、傾斜によって薬剤8の横方向の逃げが広がるとともに、複雑な振動によって前後の薬剤8との引っ掛かり等が速やかに解消されるので、収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8に続く後続の薬剤8,…の前進や整列が円滑になされる。そして、予備動作開始から一定時間後、振動部材22が振動を停止して予備動作が終わると、収納薬剤8,…の順次排出の準備が調う。
その後、収納薬剤8,…を一つずつ排出させるときには、制御回路21に排出の指令や指示を与えて、カセット10に排出動作を行わせる。具体的には、制御回路21が、排出検出部材25の反射光不検出を確認しつつ、振動部材22と排出駆動部材23を作動させる。そうすると、留置部材26の前端が下降して収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8が留置解除されて排出可能な状態になるとともに、内板16が上下に振動して収納薬剤8,…に前進力が働く。このときも、上述したように、左右の幅寄部材14,15に高低差がつけられているため、傾斜によって収納薬剤8,…の各薬剤8の横方向の逃げが広がるとともに、複雑な振動によって前後の薬剤8との引っ掛かり等が速やかに解消されて、収納薬剤8,…の各薬剤8の前進が円滑になされる。
そして、上端部が上枠17で前進を止められている収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8は、下端部が内板16の前端を乗り越えて内板16から外れ解放前面へ出て行き、さらに自重で上枠17からも抜け落ちて、解放前面から前方斜め下へ排出される(図2(c)参照)。すると、その排出中の薬剤8からの反射光が排出検出部材25によって検出され、これに応じて排出駆動部材23の作動が停止されるので、留置部材26の前端部が上昇して留置状態に戻るが、振動部材22の動作は暫く続行され遅れて停止される。それと並行して、収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8の抜けた内板16上では、収納薬剤8,…において先頭の次であった薬剤8収納薬剤8,…において新たな先頭の薬剤8に繰り上がって、その上端部が上枠17に寄り掛かる一方、下端部が暫時続行の振動により内板16の前端部に進んで留置部材26によって前進を阻まれるので、収納薬剤8,…のうち新たな先頭の薬剤8は内板16の前端部の上にとどまる。
さらに、その間の振動によって収納薬剤8,…のうち後続の薬剤8,…が間合いを詰めるので、収納薬剤8,…は一つ減ってはいるが再び薬剤収納空間内で綺麗に整列する。これらの後続薬剤8や新たな収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8の前進も、上述した左右の幅寄部材14,15の高低差に基づく円滑度向上によって、円滑になされる。そして、振動部材22が振動を停止したときには、次の薬剤8を速やかに排出する態勢が調っている。
こうして、この振動排出カセット10にあっては、PTP包装剤などの薬剤8を一枚ずつ排出するのが迅速かつ確実に行える。
本発明の振動排出カセットの実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図3は、(a)が振動排出カセット30の左側面図、(b)がカセット30の正面図である。
この振動排出カセット30が上述した実施例1のカセット10と相違するのは、右幅寄部材14が右幅寄部材31になった点と、左幅寄部材15が左幅寄部材32になった点である。これらの新たな左右の幅寄部材31,32にあっては、高低差が前後方向において変化しており、前後では逆転している。
右幅寄部材31も左幅寄部材32も幅寄部材14,15と同様な前後に延びる細長い着脱式部材であるが、右幅寄部材31は、右側板12への装着に際して前上がり・後ろ下がりの傾斜状態にされ、左幅寄部材32は、左側板13への装着に際して前下がり・後ろ上がりの傾斜状態にされて、前側では右幅寄部材31より左幅寄部材32の方が高く、後側では右幅寄部材31の方が左幅寄部材32より高くなっている。また、左右の幅寄部材31,32の高低差が無くなる右幅寄部材31の中央部31a及び左幅寄部材32の中央部32aは、側板12,13側へ僅かに凹んでおり、収納薬剤8,…のうち該当箇所の薬剤8を傾けて逃げを広げることのできないところでは、幅寄部材31,32による規制幅を予め広げておいて、前後方向における何処の位置でも十分な逃げが得られるようになっている。
この場合、全体的な使用態様や動作状態は上述したのと同様なので繰り返しとなる説明は割愛して、左右の幅寄部材31,32の高低差が前後方向において変化していることに起因して違いの生じる振動状態について説明する。
内板16が上下に振動すると、左右の幅寄部材31,32に高低差がつけられていることから、収納薬剤8,…が上下動したときに収納薬剤8,…のうち何れかの薬剤8が左右の幅寄部材31,32に触れるとその薬剤8に回転モーメントが作用して薬剤8が多少なりとも傾斜するが(図3(c)の正面図を参照)、右幅寄部材31が左幅寄部材32より高い後側では、薬剤8が上部を左へ振り下部を右へ振るようにして傾くのに対し、右幅寄部材31が左幅寄部材32より低い前側では、薬剤8が上部を右へ振り下部を左へ振るようにして傾く。
また、内板16の上下振動が最も強くなる中央部では、幅寄部材31,32における薬剤8との接触部位に係る高低差が無くなることから、回転モーメントがほとんど作用しなくなるので、そこの整列収納薬剤8は概ね単純に上下動する。
そのため、収納薬剤8,…の各薬剤8が薬剤収納空間を後から前へ進行するとき、薬剤8には、先ず反時計回りの揺れを伴った上下振動が加えられ、次に強い上下振動が加えられ、最後に時計回りの揺れを伴った上下振動が加えられる。
こうして、このカセット30にあっては、更に複雑になった振動によって収納薬剤8,…に係る薬剤同士の引っ掛かり等が高い確度で而も速やかに解消されるので、薬剤の振動排出がより円滑になされる。
[その他]
上記実施例では、留置部材26が解放前面のところで収納薬剤8,…のうち先頭の薬剤8を内板16の前端上に留め置くようになっていたが、留置部材26は、従来例のように、内板16の前端から落ちて解放前面から排出されたものを留め置くようになっていても良い。その場合、留置薬剤の有無を検出する留置検出部材を追加設置しても良く、排出検出部材25を留置検出部材に流用しても良い。その留置部材は、薬剤を落下排出させるものでも良く、薬剤の摘出を待つものでも良い。
本発明の振動排出カセットは、PTP包装剤の他、それと等価な薬剤たとえばシート状包装やカード状包装の薬剤などにも、適用することができる。
また、本発明の振動排出カセットは、単体で使用できる他、薬剤払出装置に組み込んでも良い。
本発明の実施例1について、振動排出カセットの構造を示し、(a)が平面図、(b)が内板と左右幅寄部材と上枠を外して底部を露呈させたところの平面図、(c)が左側板と左幅寄部材を外して内部を露呈させたところの左側面図、(d)が正面図である。 その動作状態を示し、(a)が内部露呈の左側面図、(b)が正面図、(c)が内部露呈の左側面図である。 本発明の実施例2について、振動排出カセットの構造や動作状態を示し、(a)が左側面図、(b),(c)が正面図である。
8…薬剤(シート状薬剤,PTP包装剤または等価な薬剤)、
10…カセット(振動排出カセット)、
11…背板、11a…掛止部、12…右側板、12a…取付穴、
13…左側板、14…右幅寄部材、15…左幅寄部材、
16…内板、16a…磁石、17…上枠、18…底板、
21…制御回路、22…振動部材、23…排出駆動部材、24…受座部、
25…排出検出部材、26…留置部材、26a…付勢バネ、
30…カセット(振動排出カセット)、
31…右幅寄部材、31a…中央部、32…左幅寄部材、32a…中央部

Claims (3)

  1. PTP包装剤等の収納薬剤を整列収納する外板と、その解放前面の上部で前記収納薬剤の前倒を止める上枠と、前記収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板と、この内板を振動させる振動部材とを備えていて、振動にて薬剤の順次排出を行う振動排出カセットにおいて、前記外板のうち右側板の内面に右幅寄部材が装着されており、前記外板のうち左側板の内面に左幅寄部材が装着されており、前記右幅寄部材と前記左幅寄部材とに高低差がつけられていることを特徴とする振動排出カセット。
  2. 前記高低差が前後方向において変化していることを特徴とする請求項1記載の振動排出カセット。
  3. 前記高低差が前後方向において逆転していることを特徴とする請求項2記載の振動排出カセット。
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