JP4854020B2 - 熱交換器の異常検出装置及び熱交換器の異常検出方法 - Google Patents

熱交換器の異常検出装置及び熱交換器の異常検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換器の伝熱管内へのスケール付着に起因する異常を監視し検出する異常検出技術に関する。
給湯器などに使用される熱交換器では、一般の井戸や水道から給水される水を伝熱管に流通させ加熱を行う。この伝熱管に給水される水には、硫酸カルシウムや炭酸カルシウムや水酸化カルシウムなどの不純物が溶解している場合がある。特に、我が国においては、石灰岩質の地域で取水された水は、硬水である場合が多く、不純物として炭酸カルシウムが多く溶解している。かかる水を使用した場合、伝熱管内で濃縮や加熱で不純物濃度が上がり結晶化し、スケール(缶滓,缶石)となって給水路に付着する。
伝熱管内に付着・堆積したスケールの層が厚くなると通水障害や伝熱阻害を引き起こす。伝熱阻害が生じた場合、所望の熱出力を得るために熱交換器に対する加熱量が異常に大きくなりオーバーヒートを生じ、熱交換器のフィンの歪みの発生、熱交換器の焼損、破損などの故障の原因となる。
また、伝熱管内面に付着したスケール層に対し、熱交換器の起動や停止による熱応力が加わると、スケールが伝熱管から浮き上がり、更に熱伝導を低下させる。そして、伝熱管の局所的な温度上昇を発生させ、内圧による応力割れや膨出破裂の原因となる。
従って、伝熱管内へのスケールの付着を防止する対策が必要であることは勿論のこと、伝熱管内へのスケールの付着状況を検出・監視することも重要である。
従来のスケール付着による熱交換器の異常検出方法としては、熱交換器の出入口の差圧を検出する方法(特許文献3,5)、熱交換器の出入口の温度差を検出する方法、前記両者を組み合わせた方法(特許文献1,6)、スケール付着の検出専用のファウリングセンサを使用する方法(特許文献2)、伝熱管内の水の電気抵抗の測定によりスケール付着を検出する方法(特許文献4)などが知られている。
特開平5−126304号公報 特開平7−146263号公報 特開2004−144445号公報 特開2005−257111号公報 特開平9−53413号公報 特開平8−200605号公報
ところで、伝熱管の径が比較的大きい場合、伝熱管内部にスケール層が形成されたときでも、伝熱管の出入口の差圧としては現れにくい場合がある。
図1はスケール層が形成されていない状態の熱交換器の伝熱管内部であり、図2はスケール層が形成された状態の熱交換器の伝熱管内部である。このように、スケール層の層厚が伝熱管の管内径に比べて薄い場合でも、スケール層が伝熱阻害を引き起こす場合が多々ある。しかし、その場合、伝熱管の出入り口における差圧の変化によってスケール層の検出を行うことは、非常に難しいと考えられる。
また、熱交換器の加熱中における熱交換器の出入口の温度差を検出することによって総括伝熱係数など熱交換器の熱効率を検出し、その熱効率の低下からスケール層の形成を検出する場合、伝熱管の管内径に比べてスケール層の層厚が薄くても、熱効率の低下は比較的大きく検出される。しかし、熱交換器の加熱中に生じる熱効率の変動は、燃焼器の燃焼状態の変化、設定温度の変動、通水量の変動など、スケール層の影響以外にも様々な要因が複合的に絡んで生じる場合が多い。従って、熱交換器の加熱中に検出される熱効率の変化にはノイズ成分が多く含まれると考えられ、それらのノイズ成分を除いてスケール層の形成のみによる熱効率の変化を正確に検出するには困難な場合が多いと考えられる。
また、ファウリングセンサのようにスケールの付着を検出する専用のセンサを備える場合や伝熱管内の水の電気抵抗を測定する場合、ファウリングセンサや電気抵抗検出センサ(回路)などの専用の部品が新たに必要となるため、コストアップとなる。家庭用の給湯器などに使用される熱交換器などでは、特に低コスト化が重要であり、できるだけ安価な部品のみを利用してスケール層の形成の有無を検出することが好ましい。
そこで、本発明は、熱交換器の伝熱管内でのスケール層の形成を精度よく検出することを可能とするとともに、簡易な部品で構成することが可能な熱交換器の異常検出装置及び熱交換器の異常検出方法を提供することにある。
〔1〕本発明の原理
本発明では、スケール層の堆積により生じる伝熱管の熱伝導度の変化を温度測定によって検出する。従来の方法では、この熱伝導度の変化を、熱交換器の加熱中における熱交換器出入口の水温の差を測定することによって検出していた。しかし、この方法は、上述したように、燃焼器の燃焼状態の変化、設定温度の変動、通水量の変動などの外乱要因の影響を受けやすく、スケール層の蓄積による異常の検出精度を低下させている。
そこで、本発明においては、熱交換器への加熱停止直後における後沸き現象に着目する。「後沸き(after-boiling)」とは、熱交換器への加熱が停止した後に、熱交換器に蓄熱された余熱が伝熱管内に滞留した水に伝達することにより、一時的に伝熱管内の水温が上昇する現象をいう。
スケール層が後沸き現象に及ぼす影響を定性的に説明するため、理論モデルとして、図3のように簡単化した熱交換器の熱力学的モデルを考える。図3のモデルにおいて、熱交換器の外部(外界)の温度をTout[K]、熱交換器の缶体の温度をTs[K]、缶体に蓄積された熱量をQs、缶体の熱容量をCs、伝熱管の管内の水温をTw[K]、伝熱管内の水の持つ熱量をQw、伝熱管内の水の熱容量をCw、伝熱管の熱伝導度をkp、缶体と外界の間の熱伝導度をksoとする。尚、簡単のため、伝熱管内の水と外界との間の直接的な熱の移動は無視できるとする。
〔1−1〕缶体の加熱時
缶体の加熱時には、缶体には常時熱の供給が行われるため、缶体温度Tsは一定である。このとき、伝熱管内の水の熱量変化は次式のように表される。
Figure 0004854020
従って、時刻tにおける伝熱管内の水の温度は、式(1)より次式(2)のように求められる。
Figure 0004854020
ここで、Tw (0)は初期条件で定まる定数である。
水が伝熱管を通過するのに要する時間をtp、伝熱管入口の水温をTw1、伝熱管出口の水温をTw2としたとき、式(2)より缶体温度は次式のように表される。
Figure 0004854020
図4に、Tw1を10℃としたときの無次元パラメータkptp/Cwに対する缶体温度の計算値を示す。図4より、伝熱管の出口温度Tw2が同じ場合でも、伝熱管の熱伝導度kpが小さいほど缶体温度Tsは指数関数的に高くなる。従って、スケールの付着によって伝熱管の熱伝導度が低下すると、出湯温度TW2が同じであっても、缶体温度TSはより高温に熱せられていることが分かる。
〔1−2〕缶体の加熱停止後
缶体の加熱の停止後は、缶体の熱は外界及び伝熱管内の水に放熱される。外界の温度は常に一定と仮定する。このとき、缶体の熱量の時間変化及び伝熱管内の水の熱量の時間変化は次式のように表される。
Figure 0004854020
これを、伝熱管内の水温Twについて解くと、Twの時間変化の式が次式のように得られる。ここで、定数A,Bは、加熱停止時点の初期条件によって決まる。
Figure 0004854020
加熱停止直前の伝熱管内の水温をTw0、加熱停止直前の缶体温度をTs0とすれば、定数A,Bは次のようになる。
Figure 0004854020
尚、加熱停止直前における伝熱管入口の水温Tw1, 加熱停止直前における伝熱管出口の水温Tw2=Tw0が決まれば、加熱停止時点の缶体温度をTs0は式(3)により決定される。上記式(5a)に基づいて加熱停止後の伝熱管出口の水温Twの時間変化を計算した例を図5に示す。図5より、加熱停止時点における伝熱管出口の水温Tw2が同じであっても、伝熱管の熱伝導度kpが小さくなるほど加熱停止時点の缶体温度Tsが高くなるため後沸きの温度上昇も大きくなる。すなわち、伝熱管内のスケール層が生長して伝熱管の熱伝導度kpが低下すると、それは後沸きの温度上昇として現れることが分かる。従って、この後沸きの温度上昇の大きさを検出することによって、伝熱管内のスケールの付着の度合いを検知することが可能となる。
〔2〕本発明の構成及び作用
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第1の構成は、熱交換器の伝熱管内にスケールが付着した場合の異常を監視及び検出する異常監視装置であって、熱交換器の伝熱管内又はその近傍の水温を検出する温度センサにより検出される、熱交換器の加熱停止後の後沸きによる温度上昇の大きさによって、熱交換器に異常が生じたか否かを検出する異常判定手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、異常判定手段は、熱交換器の加熱が停止した直後に生じる「後沸き」による温度上昇分に基づいて、スケール層の生長により熱交換器に異常が生じたか否かが判断される。この温度上昇は、熱交換器の加熱停止中に行われるので、伝熱管内の水はほぼ静止状態であり、燃焼器の燃焼状態の変化、設定温度の変動、通水量の変動などの外乱要因の影響を受けることがない。従って、スケール層の影響以外の要因によるノイズ成分が非常に低く、精度の高い判定を行うことが可能となる。
ここで、水温を検出する温度センサの位置は、熱交換器の伝熱管内、特に出口付近におくことが好ましいが、熱交換器の余熱による後沸きによる水温上昇の検出ができる場所であれば、必ずしも伝熱管内でなくともよい。
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第2の構成は、前記第1の構成において、熱交換器の加熱が停止された直後から停止中の所定の時間、前記温度センサにより後沸きに伴って変化する水温のデータを検出する温度データ取得手段を備え、前記異常判定手段は、前記水温の上昇分が所定の温度閾値Tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
この構成によれば、異常判定手段は、後沸きによる温度上昇分を閾値判定することによって、スケール層の生長により熱交換器に異常が生じたか否かが判断される。この温度測定は、熱交換器の加熱停止中に行われるので、伝熱管内の水は静止状態であり、燃焼器の燃焼状態の変化、設定温度の変動、通水量の変動など外乱の影響を受けることがない。従って、スケール層の影響以外の要因によるノイズ成分が非常に低く、精度の高い判定を行うことが可能となる。
ここで、温度閾値Tは、スケールが付着していない状態の熱交換器の後沸きによる温度上昇のピークよりも大きい値に設定されるが、具体的にはスケールの付着状態と後沸きの温度上昇との相関のデータを実験的に収集し決定される。
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第3の構成は、前記第2の構成において、前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測する過剰後沸時間測定手段を備え、前記異常判定手段は、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
図5から分かるように、スケールの付着によって伝熱管の熱伝導率が低下すると、後沸きによる水温上昇が大きくなるが、水温がピークに達した後の放熱による水温低下の勾配は伝熱管の熱伝導率によらずほぼ一定である。従って、閾値Tを熱交換器の加熱停止時点の温度よりも大きい適度な値に設定しておけば、伝熱管の熱伝導率が低下すると温度閾値Tを超える時間(過剰後沸時間)は長くなる。従って、過剰後沸時間を閾値判定することで、熱交換器に異常が生じたか否かを判定することが可能となる。
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第4の構成は、前記第3の構成において、前記異常判定手段は、前記過剰後沸時間測定手段により計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合又は過去N回分の過剰後沸時間の平均値が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
このように、過剰後沸時間がN回続けて閾値時間tを超えた場合(又は過去N回分の過剰後沸時間の平均値が閾値時間tを超えた場合)に熱交換器の異常発生を検出することで、測定誤差や突発的な外乱による影響が低減され、より正確な異常検出を行うことが可能となる。
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第5の構成は、前記第3の構成において、前記過剰後沸時間測定手段により計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合に、前記所定の温度閾値Tを、Tよりも高い温度閾値Tに再設定する閾値変更手段を備え、前記過剰後沸時間測定手段は、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後は、前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測するものであり、前記異常判定手段は、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
このように、2段階の閾値判定を行うことで、さらに正確な異常検出を行うことが可能となる。
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第6の構成は、前記第5の構成において、前記異常判定手段は、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間測定手段により計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出装置の第7の構成は、前記第2乃至6の何れか一の構成において、前記熱交換器の加熱が停止された直後の温度T及び熱交換器の給湯能力と、その温度T及び給湯能力に対する温度閾値T又は温度閾値Tが閾値テーブルとして記憶された閾値テーブル記憶手段を備え、前記熱交換器の加熱が停止された直後に、前記温度センサが検出する温度Tと給湯能力に基づいて、前記閾値テーブルを参照し温度閾値T又は温度閾値Tを設定する閾値設定手段を備えたことを特徴とする。
上記式(5a)〜(6b)より明らかな通り、後沸きの温度プロファイルは、伝熱管の熱伝導率kp以外に、加熱停止直前の伝熱管出口温度Tw0及び缶体温度Ts0にも大きく依存する。加熱停止直前の缶体温度Ts0は、式(3)から明らかなように、伝熱管への給水温度(Tw1)や給湯量(すなわち、通過時間tp)に依存する。図6は給湯量変化に対する後沸きプロファイルの変化の計算例であり、図7は加熱停止直前の伝熱管出口温度Tw0の変化に対する後沸きプロファイルの変化の計算例である。給水温度(Tw1)や給湯量の変化は、直接的には熱交換器の給湯能力に現れる。従って、温度閾値T又は温度閾値Tは、給湯温度Tw0及び熱交換器の給湯能力に応じて定める必要がある。そこで、熱交換器の加熱停止直後の温度T及び加熱中の給湯能力と、それに対する温度閾値T(又は温度閾値T)を閾値テーブルとしてあらかじめ閾値テーブル記憶手段に保存し、条件に応じて閾値テーブルを参照しながら温度閾値T(又は温度閾値T)を決定することで、きめ細かく閾値を適応させて精度の高い異常検出を行うことが可能となる。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第1の構成は、熱交換器の伝熱管内にスケールが付着した場合の異常を監視及び検出する異常監視方法であって、熱交換器の伝熱管内又はその近傍の水温を検出する温度センサにより、熱交換器の加熱停止後の後沸きによる温度上昇を検出し、その大きさによって、熱交換器に異常が生じたか否かを検出する異常判定ステップを有することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第2の構成は、前記第1の構成において、熱交換器の加熱が停止された直後から停止中の所定の時間、熱交換器の伝熱管内又はその近傍の水温を温度センサにより検出し、前記温度センサにより後沸きに伴って変化する水温のデータを検出する温度データ取得ステップを有し、前記異常判定ステップにおいては、前記水温の上昇分が所定の温度閾値Tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第3の構成は、前記第2の構成において、前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測する過剰後沸時間測定ステップを有し、前記異常判定ステップにおいては、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第4の構成は、前記第3の構成において、前記異常判定ステップにおいては、前記過剰後沸時間測定ステップにおいて計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合又は過去N回分の過剰後沸時間の平均値が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第5の構成は、前記第3の構成において、前記過剰後沸時間測定ステップにおいて計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合に、前記所定の温度閾値Tを、Tよりも高い温度閾値Tに再設定する閾値変更ステップを有し、前記過剰後沸時間測定ステップにおいては、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後は、前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測し、前記異常判定ステップにおいては、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第6の構成は、前記第5の構成において、前記異常判定ステップにおいては、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間測定ステップにおいて計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする。
本発明に係る熱交換器の異常検出方法の第7の構成は、前記第2乃至6の何れか一の構成において、前記熱交換器は、前記熱交換器の加熱が停止された直後の温度T及び熱交換器の給湯能力と、その温度T及び給湯能力に対する温度閾値T又は温度閾値Tがルックアップテーブルとして記憶された閾値テーブル記憶手段を備えており、前記熱交換器の加熱が停止された直後に、前記温度センサが検出する温度Tと給湯能力に基づいて、前記閾値テーブルを参照し温度閾値T又は温度閾値Tを設定する閾値設定ステップを有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、燃焼器の燃焼状態の変化、設定温度の変動、通水量の変動などの外乱要因の影響がない熱交換器の加熱停止後に、その後沸きによる温度上昇の大きさを検出することによって、熱交換器の伝熱管内でのスケール層の形成による伝熱異常を精度よく検出することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図8は、本発明の実施例1に係る熱交換器の異常検出装置の構成を表す図である。図8において、異常検出装置1は、熱交換器2の伝熱管2a内にスケール層が付着・堆積することにより生じる伝熱効率の低下を監視・検出し、伝熱効率がある一定の基準を下回った場合に異常警報を出力する装置である。熱交換器2の伝熱管2aの出口側には、熱交換器2のスケール詰まりと過熱検知用のサーミスタ3と、給湯温度を制御する温度センサ3aが備えられている。また、熱交換器2の伝熱管2aの入口側には、給湯流量を検出する流量センサ4が備えられている。また、熱交換器2は、加熱手段(バーナー)2bの加熱により、伝熱管2a内の水への給熱を行う。伝熱管2aには一般に熱交換を良くするためフィンが備えられる。
異常検出装置1は、温度データ取得手段11、過剰後沸時間測定手段12、異常判定手段13、閾値変更手段14、警報出力手段15、閾値テーブル記憶手段16、及び判定履歴記憶手段17を備えている。
温度データ取得手段11は、熱交換器2の加熱が停止された直後から停止中の所定の時間、温度センサ3により後沸きに伴って変化する水温のデータを検出する。過剰後沸時間測定手段12は、熱交換器2の加熱が停止される毎に、水温の上昇分が所定の温度閾値T(又はT)を超える時間を過剰後沸時間tovとして計測する。異常判定手段13は、熱交換器2に異常が生じたか否かを検出する。閾値変更手段14は、過剰後沸時間tovを測定する際の温度閾値の切り替えを行う。警報出力手段15は、異常判定手段13が異常発生を判定した場合に、警報を出力する。ここで、「警報」とは、異常警報ランプの点灯や警報信号の出力などのことをいう。
閾値テーブル記憶手段16は、加熱停止時の給湯温度T及び熱交換器3の給湯能力(すなわち、流量センサ4が検出する加熱停止前の給湯流量Fw0)に対応する閾値温度T,Tを閾値テーブルとして記憶する。判定履歴記憶手段17は、熱交換器2の給湯停止が生じる毎に異常判定手段13が判定する異常の有無の結果を記憶する。
以上のように構成された本発明の実施例1に係る熱交換器2の異常検出装置1について、以下その動作を説明する。
図9は異常検出装置1の動作を表すフローチャートである。
まず、ステップS1において、熱交換器2の使用が開始されると、異常判定手段13は温度閾値状態を1に初期化する。「温度閾値状態」とは、閾値温度を選択する状態のことをいい、温度閾値状態1の場合は閾値温度T、温度閾値状態2の場合は閾値温度Tが選択される。また、閾値変更手段14は、内部変数として保持する連続異常検出カウンタnを0にリセットする。
次に、ステップS2において、温度データ取得手段11は、加熱手段2bの発停状態と流量センサ4の検出流量Fを監視し、熱交換器2の加熱が停止されたか否かを監視する。加熱手段2bが停止し流量センサ4の検出流量Fが0となった場合に、給湯は停止したと判定し、次のステップS3に移行する。
ステップS3において、異常判定手段13は、熱交換器2の加熱停止直前の給湯温度Tw0と加熱手段2bの燃焼能力とを内部メモリに保存する。
ステップS4において、異常判定手段13は、前記加熱停止直前の給湯温度Tw0と燃焼能力とに基づいて、閾値テーブル記憶手段16に記憶された閾値テーブルから、温度閾値状態に応じた閾値温度T及び閾値時間t並びにカウンタ閾値N(i=1又は2)を取得する。「閾値温度」とは、後沸きによる温度上昇分がスケール付着によって過剰上昇となっているか否かを判定するための閾値温度である。また、「閾値時間」とは、後沸きによる温度上昇分が過剰上昇となっている時間(過剰後沸時間)に基づいて熱交換器の伝熱効率に異常が発生したか否かを判定するための閾値時間である。「カウンタ閾値」とは、過剰後沸時間が閾値時間tを超えたイベントが連続して発生する回数に基づいて、熱交換器の異常を判定するためのカウンタ閾値である。
ここでは、温度閾値状態は1なので、温度閾値Ti=T(Tw0,燃焼能力)が読み出される。
ステップS5において、温度データ取得手段11は、温度センサ3が検出する伝熱管2aの出口水温Tを一定の時間間隔で、熱交換器2の停止中の所定時間に亘って検出する。これにより、例えば、図10に示したような後沸温度プロファイルT(t)のデータが得られる。
ステップS6において、過剰後沸時間測定手段12は、後沸温度プロファイルの温度T(t)が閾値温度Tを超える時間(過剰後沸時間)tovを計算する。例えば、図10のように、温度閾値Tが80℃に設定されていたとすると、過剰後沸時間測定手段12は後沸温度プロファイルT(t)が80℃を超えている時間(過剰後沸時間)tovを計算する。
ステップS7において、異常判定手段13は過剰後沸時間tovが閾値時間tを超えたか否かを判定する。判定結果は判定履歴記憶手段17に記憶される。
過剰後沸時間tovが閾値時間t以下の場合には、ステップS8において、異常判定手段13は、連続異常検出カウンタnが第1のカウンタ閾値N以下か否かを判定する。
連続異常検出カウンタnがNより大きい場合には、ステップS9において、異常判定手段13は連続異常検出カウンタnの値をNにリセットし(S9)、ステップS2に戻る。
一方、ステップS8において、連続異常検出カウンタnがN以下の場合には、ステップS10において、異常判定手段13は連続異常検出カウンタnの値を0にリセットし、ステップS2に戻る。
一方、ステップS7において、過剰後沸時間tovが閾値時間tより大きい場合には、次のステップS11に移行する。
ステップS11において、異常判定手段13は連続異常検出カウンタnの値を1だけインクリメントする。
ステップS12において、異常判定手段13は、連続異常検出カウンタnの値がカウンタ閾値Nか否かを判定する。n≠Nの場合には、ステップS14に移行する。一方、n=Nの場合、ステップS13において、異常判定手段13は温度閾値状態を2に変更し、ステップS2に戻り、温度閾値状態を2において再びステップS2以降の動作を繰り返す。
ステップS14において、異常判定手段13は、連続異常検出カウンタnの値がカウンタ閾値Nか否かを判定する。n≠Nの場合には、ステップS2に戻り、再びステップS2以降の動作を繰り返す。一方、n=Nの場合、ステップS15に移行する。
ステップS15において、異常判定手段13は、熱交換器2の伝熱効率に異常が発生したと判定し、警報出力手段15によって異常警報を出力し、動作を終了する。警報出力手段15によって異常警報が出力された後も、熱交換器2は運転を継続することができる。
以上のように、本実施例の異常検出装置1によれば、後沸温度プロファイルに基づいて熱交換器2の伝熱効率の異常の発生を監視・検出するため、加熱手段2bの燃焼状態の変化、設定温度の変動、給湯量の変動などの外乱要因の影響を受けることはない。従って、熱交換器2の伝熱管2a内でのスケール層の形成による伝熱異常を精度よく検出することが可能となる。
最後に、実際に本実施例に係る異常検出装置1において利用する後沸温度プロファイルの実測例について簡単に説明する。
図11は、後沸温度プロファイルの測定に使用した熱交換器2の外観図である。熱交換器2は、缶体内に曲折した伝熱管2aが備えられており、伝熱管2aには入水口2cから水が供給され、加熱された水(湯)は出水口2dから出湯される。伝熱管2aの出水口2dの近傍には、温度センサ取付口2eが備えられており、ここに温度センサ3(図示せず)を取り付けることによって、伝熱管2aの出口近傍の水温を検出する。
図12〜図14は、伝熱管内にスケール付着がない場合の後沸温度プロファイルの測定結果である。図12は設定出湯温度Tw0=48℃の場合、図13は設定出湯温度Tw0=55℃の場合、図14は設定出湯温度Tw0=60℃の場合を表している。図15〜図17は、伝熱管内のスケール層厚が1mmの場合の後沸温度プロファイルの測定結果である。図15は設定出湯温度Tw0=48℃の場合、図16は設定出湯温度Tw0=55℃の場合、図17は設定出湯温度Tw0=60℃の場合を表している。
図12〜図17において、それぞれ3つの異なる燃焼能力(給湯流量Fwが7 L/min, 10 L/min, 13 L/min)において測定を行った。この測定結果から分かるように、スケールの付着によって、後沸温度プロファイルは大きく変化し、スケールが付着すると後沸温度のピーク値は大きくなる。また、設定出湯温度が高くなるほど後沸温度のピーク値が大きくなり、燃焼能力が大きくなるほど後沸温度のピーク値が大きくなることが分かる。
(表1)に燃焼能力と後沸温度との関係を測定した結果を示す。
Figure 0004854020
(表1)において、燃焼能力は0〜255(無次元量)で示されている。また、後沸温度は、後沸温度プロファイルTw(t)の最大値Tw,maxからt=0における温度Tw0を引いた値ΔTw,maxである。(表1)の測定結果から、燃焼能力と後沸温度ΔTw,maxとの関係を図18に示す。
図18より、燃焼能力の増加に伴って後沸温度ΔTw,maxもほぼ直線的に増加することが分かる。また、スケールの付着によってこの直線の勾配が大きくなり、同じ燃焼能力に対して、スケール層の厚さが厚いほど高い後沸温度ΔTw,maxが測定される。従って、燃焼能力に応じてこの後沸き温度の閾値を設定すれば、スケールの付着による熱交換器の異常を精度よく検出することができる。
スケール層が形成されていない状態の熱交換器の伝熱管内部である。 スケール層が形成された状態の熱交換器の伝熱管内部である。 簡単化した熱交換器の熱力学的モデルを表す図である。 T1を10℃としたときの無次元パラメータkptp/Cwに対する缶体温度の変化の計算例である。 加熱停止後の伝熱管出口の水温Twの時間変化の計算例である。 給湯量変化に対する後沸きプロファイルの変化の計算例である。 加熱停止直前の伝熱管出口温度Tw0の変化に対する後沸きプロファイルの変化の計算例である。 本発明の実施例1に係る熱交換器の異常検出装置の構成を表す図である。 異常検出装置1の動作を表すフローチャートである。 後沸温度プロファイルの例である。 図11は、後沸温度プロファイルの測定に使用した熱交換器の外観図である。 伝熱管内にスケール付着がない場合の後沸温度プロファイル(設定出湯温度48℃)の測定結果である。 伝熱管内にスケール付着がない場合の後沸温度プロファイル(設定出湯温度55℃)の測定結果である。 伝熱管内にスケール付着がない場合の後沸温度プロファイル(設定出湯温度60.0℃)の測定結果である。 伝熱管内のスケール層厚が1mmの場合の後沸温度プロファイル(設定出湯温度48℃)の測定結果である。 伝熱管内のスケール層厚が1mmの場合の後沸温度プロファイル(設定出湯温度55℃)の測定結果である。 伝熱管内のスケール層厚が1mmの場合の後沸温度プロファイル(設定出湯温度60℃)の測定結果である。 燃焼能力と後沸温度ΔTw,maxとの関係である。
符号の説明
1 異常検出装置
2 熱交換器
2a 伝熱管
2b 加熱手段
2c 入水口
2d 出水口
2e 温度センサ取付口
3 サーミスタ
3a 温度センサ
4 流量センサ
11 温度データ取得手段
12 過剰後沸時間測定手段
13 異常判定手段
14 閾値変更手段
15 警報出力手段
16 閾値テーブル記憶手段
17 判定履歴記憶手段

Claims (12)

  1. 熱交換器の伝熱管内にスケールが付着した場合の異常を監視及び検出する異常監視装置であって、
    前記熱交換器の加熱が停止された直後から停止中の所定の時間、前記熱交換器の伝熱管内又はその近傍の水温を検出する温度センサにより、後沸きに伴って変化する水温のデータを取得する温度データ取得手段と、
    前記温度データ取得手段により取得される水温のデータにおいて、水温の上昇分が所定の温度閾値T を超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定する異常判定手段と、
    前記熱交換器の加熱が停止された直後の温度T及び前記熱交換器の給湯能力と、その温度T及び前記給湯能力に対する前記温度閾値T が閾値テーブルとして記憶された閾値テーブル記憶手段と、
    前記熱交換器の加熱が停止された直後に、前記温度センサが検出する温度Tと給湯能力に基づいて、前記閾値テーブルを参照し前記温度閾値T を設定する閾値設定手段と、
    を備えたことを特徴とする熱交換器の異常検出装置。
  2. 前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が前記所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測する過剰後沸時間測定手段を備え、
    前記異常判定手段は、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項1記載の熱交換器の異常検出装置。
  3. 前記異常判定手段は、前記過剰後沸時間測定手段により計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて前記所定の閾値時間tを超えた場合又は過去N回分の過剰後沸時間の平均値が前記所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項2記載の熱交換器の異常検出装置。
  4. 前記過剰後沸時間測定手段により計測された前記過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて前記所定の閾値時間tを超えた場合に、前記所定の温度閾値Tを、Tよりも高い温度閾値Tに再設定する閾値変更手段を備え、
    前記過剰後沸時間測定手段は、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後は、前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が前記所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測するものであり、
    前記異常判定手段は、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間が前記所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項2記載の熱交換器の異常検出装置。
  5. 前記異常判定手段は、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間測定手段により計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて前記所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項4記載の異常検出装置。
  6. 前記閾値テーブル記憶手段は、さらに、前記熱交換器の加熱が停止された直後の温度T及び前記熱交換器の給湯能力と、その温度T及び前記給湯能力に対する前記温度閾値Tが閾値テーブルとして記憶されており
    前記閾値設定手段は、前記熱交換器の加熱が停止された直後に、前記温度センサが検出する温度Tと前記給湯能力に基づいて、前記閾値テーブルを参照し前記温度閾値T又は前記温度閾値Tを設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の熱交換器の異常検出装置。
  7. 熱交換器の伝熱管内にスケールが付着した場合の異常を監視及び検出する異常監視方法であって、
    前記熱交換器の加熱が停止された直後から停止中の所定の時間、前記熱交換器の伝熱管内又はその近傍の水温を温度センサにより検出し、後沸きに伴って変化する水温のデータを取得する温度データ取得ステップと、
    前記熱交換器の加熱が停止された直後に、前記温度センサが検出する温度Tと給湯能力に基づいて、閾値テーブル記憶手段に前記熱交換器の加熱が停止された直後の温度T及び前記熱交換器の給湯能力と、その温度T及び前記給湯能力に対する温度閾値T とのルックアップテーブルとして記憶された閾値テーブルを参照し前記温度閾値T を設定する閾値設定ステップと、
    前記温度データ取得ステップで取得される水温のデータにおいて、前記水温の上昇分が前記所定の温度閾値T を超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定する異常判定ステップと、
    前記熱交換器の伝熱管内又はその近傍の水温を検出する前記温度センサにより、前記熱交換器の加熱停止後の後沸きによる温度上昇を検出し、その大きさによって、前記熱交換器に異常が生じたか否かを検出する異常判定ステップを有することを特徴とする熱交換器の異常検出方法。
  8. 前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が前記所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測する過剰後沸時間測定ステップを有し、
    前記異常判定ステップにおいては、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項7記載の熱交換器の異常検出方法。
  9. 前記異常判定ステップにおいては、前記過剰後沸時間測定ステップにおいて計測された前記過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて前記所定の閾値時間tを超えた場合又は過去N回分の過剰後沸時間の平均値が前記所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項8記載の熱交換器の異常検出方法。
  10. 前記過剰後沸時間測定ステップにおいて計測された前記過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて前記所定の閾値時間tを超えた場合に、前記所定の温度閾値Tを、Tよりも高い温度閾値Tに再設定する閾値変更ステップを有し、
    前記過剰後沸時間測定ステップにおいては、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後は、前記熱交換器の加熱が停止される毎に、前記水温の上昇分が前記所定の温度閾値Tを超える時間を過剰後沸時間として計測し、
    前記異常判定ステップにおいては、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間が所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項8記載の熱交換器の異常検出方法。
  11. 前記異常判定ステップにおいては、前記温度閾値Tが前記温度閾値Tに変更された後に、前記過剰後沸時間測定ステップにおいて計測された過剰後沸時間が、所定の回数N回続けて所定の閾値時間tを超えた場合に、前記熱交換器に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項10記載の異常検出方法。
  12. 前記閾値テーブル記憶手段には、さらに、前記熱交換器の加熱が停止された直後の温度T及び前記熱交換器の前記給湯能力と、その温度T及び前記給湯能力に対する温度閾値T とのルックアップテーブルが前記閾値テーブルとして記憶されており
    前記閾値設定ステップにおいては、前記熱交換器の加熱が停止された直後に、前記温度センサが検出する温度Tと前記給湯能力に基づいて、前記閾値テーブルを参照し前記温度閾値T又は前記温度閾値Tを設定することを特徴とする請求項10又は11記載の熱交換器の異常検出方法。
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