JP4853952B2 - 炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材 - Google Patents

炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材 Download PDF

Info

Publication number
JP4853952B2
JP4853952B2 JP2006100515A JP2006100515A JP4853952B2 JP 4853952 B2 JP4853952 B2 JP 4853952B2 JP 2006100515 A JP2006100515 A JP 2006100515A JP 2006100515 A JP2006100515 A JP 2006100515A JP 4853952 B2 JP4853952 B2 JP 4853952B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zirconium
carbon
layer
zirconium oxide
doped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006100515A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007270316A (ja
Inventor
正裕 古谷
守泰 常磐井
伸幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority to JP2006100515A priority Critical patent/JP4853952B2/ja
Publication of JP2007270316A publication Critical patent/JP2007270316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4853952B2 publication Critical patent/JP4853952B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T50/00Aeronautics or air transport
    • Y02T50/60Efficient propulsion technologies, e.g. for aircraft

Description

本発明は炭素がドープされた炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層(両者を、単に炭素ドープ酸化ジルコニウム層ということもある)を有する多機能材に関し、より詳しくは、炭素がZr−C結合の状態でドープされており、耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)に優れ且つ光触媒として機能する炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材に関する。
ジルコニウムは、熱中性子吸収断面積が金属中で最も小さく(0.16バーン)、耐食性に優れるので、原子炉材料として重要視され、また、医療機器の耐食材などに用いられている。また、ジルコニウム合金としては、原子炉などの燃料被覆管などに用いられている原子炉規格のものであるジルカロイや、ジルコニウム鉄合金、ジルコニウム銅合金、ジルコニウムアルミ合金、ジルコニウムマグネシウム合金などがある。ジルコニウム合金は、熱中性子吸収断面積が小さく、また機械的強度が高く、耐食、耐熱に優れるという特性を有する。
一方、酸化ジルコニウム(ジルコニア)は、常温では単斜晶、1170℃で正方晶となり、さらに2370℃で立方晶となるが、正方晶から単斜晶への破壊的な相転移のため、そのままでは焼結体とすることができず、安定化もしくは部分安定化する必要がある。このような安定化もしくは部分安定化ジルコニアは、高強度且つ高靱性特性によりセラミック材料として広範囲な用途が期待されている(特許文献1〜4など参照)。
このようにジルコニウム並びに酸化ジルコニウムはセラミック材料として広範囲に使用されているが、セラミック自体の特性から、種々の問題がある。例えば、セラミックで構造体を形成する場合、特に比較的大きな構造体とするためには、金属などと比較して肉厚とする必要がある。また、溶射によりコーティング層を形成することができるが、セラミック粒子からなる膜なので、緻密ではないという問題がある。
特開平5−117875号公報 特開2004−292588号公報 特開2004−189509号公報 特開2005−206421号公報
本発明は、表面層として耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)に優れた酸化ジルコニウム層を有する多機能材を提供することを目的としている。
本発明者は上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、所定の条件下で炭素ドープした酸化ジルコニウム層が耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)に優れ且つ光触媒として機能することを知見し、本発明を完成させた。
かかる本発明は、基体の少なくとも表面層が炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層からなる多機能層とジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムの何れかで構成されている下層とを具備し、前記炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層が前記下層から連続して一体的に形成された柱状結晶であることを特徴とする多機能材にある。
本発明の多機能層は、例えば、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体の表面を、炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより形成できる。かかる多機能層は、セラミックの溶射により形成されたコーティング層とは異なり、緻密な層である。
また、かかる多機能層は、炭素がZr−C結合した状態でドープされているのが好ましい。すなわち、多機能層において炭素が酸化ジルコニウムZrO2の酸素を置換するようにドープされているのであり、Zr−C結合が生成されている。このようにZr−C結合が存在することにより、耐久性が著しく向上し、光触媒としての特性が向上する。
本発明の多機能層は、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に設けられていてもよいし、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムの何れかで構成されている下層上に設けられていてもよい。何れにしても、基体を金属で形成したその表面に多機能層を連続的に設けることができるため、従来のセラミックである安定化又は部分安定化ジルコニアとは全く異なった特性を有するものである。
例えば、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面にジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる表面層を設け、これを炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより、表面層全体を炭素ドープ酸化ジルコニウム層とすると、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に多機能層を形成した状態となり、また、表面層の表面側の一部を多機能層とすると、多機能層の下層はジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物となる。なお、基体全体がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる場合も、多機能層の下層はジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物となる。このように多機能層はその下層のジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物と連続的且つ一体的に形成される緻密な層であり、剥離等の問題がないものである。
また、その基体の形状については、高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の耐久性が望まれる最終商品形状(平板状や立体状)や、表面に光触媒機能を有することが望まれる最終商品形状であっても、或いは粉末状であってもよい。
なお、多機能層は、十分な厚さで形成すれば、表面を研磨して寸法出しを行うことも可能である。
本発明の多機能材は、耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)に優れ且つ光触媒として機能するので、種々の技術分野にも有意に利用できる。
本発明の多機能材は、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体の表面を、炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより形成できる。
ここで、炭素、酸素を含む化学種が表面に供給される雰囲気下で加熱処理するとは、例えば、炭素及び酸素を含む化合物を含むガス(炭素原子と酸素原子がガス雰囲気中に存在していればよく、炭素を含む化合物を含むと共に酸素を含むガス、炭素及び酸素の両者を含む化合物を含むと共に必要に応じて酸素を含むガスなどをいう)の燃焼炎を用いて加熱処理すること、又はこのような燃焼炎の雰囲気ガスを表面に供給しながら必要に応じて加熱処理することである。すなわち、炭素、酸素を含む化学種、すなわち、活性化された炭素原子又は炭素原子を含む原子団、活性化された酸素又は酸素原子を含む原子団、炭素及び酸素を含む原子団などが表面に供給される状態で加熱処理をすればよく、好適には燃焼炎を用いて直接表面を加熱処理するか、燃焼炎の雰囲気ガスを表面に供給しながら加熱処理することにより、表面を酸化しつつ炭化するという複雑な表面改質を実現し、炭素を表面にドープして炭素ドープ酸化ジルコニウム層を形成する。
具体的には、基体の表面にガスの燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理しても、そのような基体の表面を燃焼ガスの雰囲気中で加熱処理してもよく、この加熱処理は例えば炉内で実施することができる。燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理する場合には、上記のようなガスを炉内で燃焼させ、その燃焼炎を該基体の表面に当てればよい。燃焼ガス雰囲気中で加熱処理する場合には、上記のようなガスを炉内で燃焼させ、その高温の燃焼ガス雰囲気を利用する。なお、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体が粉末状である場合には、そのような粉末を火炎中に導入し、火炎中に所定時間滞留させて加熱処理するか、或いはそのような粉末を流動状態の高温の燃焼ガス中に流動床状態に所定時間維持することにより粒子全体を炭素ドープ酸化ジルコニウムとするか、表面が炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する粉末とすることができる。
このように炭素ドープ酸化ジルコニウム層を形成する条件は、表面改質する表面の素材や処理方法によって異なり、一概に設定することはできない。すなわち、例えば、加熱処理の温度や時間は、表面に供給される炭素、酸素を含む化学種の種類や濃度の違い、例えば、燃焼炎を用いる場合には、燃焼ガスの種類や燃焼炎の用い方により異なるが、炭素ドープ酸化ジルコニウム層、特に、Zr−C結合が形成される炭素ドープ酸化ジルコニウム層が形成できる条件を選択する必要がある。
このような炭素ドープ酸化ジルコニウム層は、詳細は後述するが、図1に示すように、柱状結晶からなるものであり、柱状結晶は下層のジルコニウム層から連続して一体的に形成されている。なお、かかる炭素ドープ酸化ジルコニウム層の厚さは加熱処理の温度及び時間により変化するものである。
このような多機能層の好ましい形成方法としては、炭素、酸素を含む化合物を含む燃焼ガス、例えば、アルコール系化合物、炭化水素などを含むガスの燃焼炎を用いて加熱処理するのが望ましい。
このような燃焼炎を用いて加熱処理して本発明の多機能層を得る場合、特に、炭化水素、好ましくは不飽和結合を含む炭化水素、特にアセチレンを、主成分とするガスの燃焼炎、特に還元炎を利用することが望ましい。炭化水素含有量が少ない燃料を用いる場合には、炭素のドープ量が不十分であったり、皆無であったりし、その結果として硬度が不十分となる。
ここで、炭化水素を主成分とするガスとは、炭化水素、好ましくは不飽和炭化水素、特にアセチレンを、少なくとも30容量%、好ましくは少なくとも50容量%含有するガスを意味し、例えば、アセチレンを30容量%以上、好ましくは50容量%以上含有し、適宜、空気、水素、酸素等を混合したガスを意味する。このような多機能材の製造においては、炭化水素を主成分とするガスがアセチレンを50容量%以上含有することが好ましく、炭化水素がアセチレン100%であることが最も好ましい。不飽和炭化水素、特に三重結合を有するアセチレンを用いた場合には、その燃焼の過程で、特に還元炎部分で、不飽和結合部分が分解して中間的なラジカル物質が形成され、このラジカル物質は活性が強いので炭素ドープが生じ易いと考えられる。
なお、このように燃焼炎を用いて多機能材を製造する場合、加熱処理する基体の表面層がジルコニウム又はジルコニウム合金である場合には、該ジルコニウム又はジルコニウム合金を酸化する酸素が必要であり、その分だけ空気又は酸素を含んでいる必要がある。
本発明の多機能材の製造においては、表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体の表面を、炭化水素を主成分とするガスの燃焼炎を用いて高温で加熱処理するが、この場合に、基体の表面に炭化水素を主成分とするガスの燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理しても、そのような基体の表面を炭化水素を主成分とするガスの燃焼ガス雰囲気中で加熱処理してもよく、この加熱処理は例えば炉内で実施することができる。燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理する場合には、上記のような燃料ガスを炉内で燃焼させ、その燃焼炎を該基体の表面に当てればよい。燃焼ガス雰囲気中で加熱処理する場合には、上記のような燃料ガスを炉内で燃焼させ、その高温の燃焼ガス雰囲気を利用する。なお、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体が粉末状である場合には、そのような粉末を火炎中に導入し、火炎中に所定時間滞留させて加熱処理するか、或いはそのような粉末を流動状態の高温の燃焼ガス中に流動床状態に所定時間維持することにより粒子全体を炭素がZr−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化ジルコニウムとするか、炭素がZr−C結合の状態でドープされた炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する粉末とすることができる。
アセチレンを主成分とするガスの燃焼炎を用いた加熱処理の場合には、基体の表面温度が400〜1800℃、好ましくは550〜1600℃、さらに好ましくは700〜1300℃となり、基体の表面層が炭素ドープ酸化ジルコニウム層となるように加熱処理する必要がある。加熱処理が不十分の場合には、炭素ドープ酸化ジルコニウム層とはならず、基体の耐久性は不十分となり、且つ光触媒活性も不十分となる。一方、基体の表面温度が1600℃を超える加熱処理の場合には、耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)の上昇が見られなくなる。
本発明の多機能材の多機能層は、炭素を、例えば、0.1〜10at%含有するものである。かかる炭素含有量は、加熱処理の条件、表面層の材質などによって異なり、特に限定されないが、炭素含有量が上昇するほど耐久性等の特性の向上が見られる傾向となる。
本発明の多機能層の厚さは、10nm以上であることが好ましく、高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性を達成するためには50nm以上であることが一層好ましい。炭素ドープ酸化ジルコニウム層の厚さが10nm未満である場合には、得られる炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材の耐久性は不十分となる傾向がある。炭素ドープ酸化ジルコニウム層の厚さの上限については、コストと達成される効果とを考慮する必要があるが、特に制限されるものではない。
本発明の多機能層は、上述したとおり、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に設けられていてもよいし、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムの何れかで構成されている下層上に設けられていてもよく、この場合の下層の下地はジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質となる。
ここで、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体とは、上述したような製造方法における加熱処理の際に燃焼したり、溶融したり、変形したりするものでなければ、特に制限されることはない。このような基体としては、鉄、鉄合金、非鉄合金、セラミックス、その他の陶磁器、高温耐熱性ガラス等を用いることができる。このような基体上に形成される薄膜状の表面層は、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる皮膜をスパッタリング、蒸着、溶射等の方法で形成したもの等を挙げることができるが、緻密で下層との密着力の優れた層とするのが好ましい。
また、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体が粉末状である場合には、その粉末の粒径が小さい場合に上記のような加熱処理により粒子全体を炭素ドープ酸化ジルコニウムとすることが可能であるが、本発明においては表面層のみが炭素ドープ酸化ジルコニウムとなれば良いのであり、従って、粉末の粒径については何ら制限されることはない。しかし、加熱処理の容易性、製造の容易性を考慮すると15nm以上であることが好ましい。
さらに、本発明において、ジルコニウム合金としては、公知の種々のジルコニウム合金を用いることができ、特に制限されることはない。例えば、原子炉規格のジルカロイや、ジルコニウム鉄合金、ジルコニウム銅合金、ジルコニウムアルミ合金、ジルコニウムマグネシウム合金などを挙げることができる。
本発明の多機能材の炭素ドープ酸化ジルコニウム層は、酸化ジルコニウム層よりも優れたビッカース硬度を有し、酸化ジルコニウム層より15%程度高いビッカース硬度を有する。
また、本発明の多機能材の炭素ドープ酸化ジルコニウム層は、酸化ジルコニウム層と同様に耐薬品性にも優れており、1M硫酸及び1M水酸化ナトリウムのそれぞれの水溶液に一週間浸漬した後、皮膜硬度、耐摩耗性及び光電流密度を測定し、処理前の測定値と比較したところ、有為な変化はみられなかった。
本発明の多機能材の炭素ドープ酸化ジルコニウム層は、光触媒として有効に作用するものである。
以上説明したように、本発明の炭素ドープ酸化ジルコニウム層からなる多機能層は、緻密であり、下層と連続的に形成されるので、下層との密着性も良好である。従って、従来、安定化ジルコニアや部分安定化ジルコニアを溶射、PVD、CVDなどにより形成したコーディング層の代替品として使用した場合、より緻密で、下層との密着性の高い多機能層を形成できるので、各種用途に使用可能である。
(実施形態1)
本発明の多機能材を発電用、航空機用のガスタービン翼に応用した一例を示す。
図2は、本発明の多機能材を適用した1500℃級のタービン翼の部分断面図を模式的に示したものである。
図2に示すように、基体11は、Ni基超合金又はインコネル−738からなるタービン翼であり、基体11上に、CoNiCrAl合金などからなる中間層12を溶射により形成し、さらにその上にジルコニウム又はジルコニウム合金からなるベース層13を設け、このベース層13をアセチレンの燃焼炎を用いて加熱処理して炭素ドープ酸化ジルコニウム層14を設けたものである。
ここで、ベース層13は、溶射、PVD、CVD、スパッタリングなどにより形成するが、材料が金属であるジルコニウム又はジルコニウム合金なので、中間層12と連続的に且つ緻密に形成できる。なお、場合によっては中間層12を省略して基体11上にベース層13を設けてもよい。
そして、ベース層13をアセチレンの燃焼炎により加熱処理した炭素ドープ酸化ジルコニウム層14は、ベース層13と連続的且つ緻密に形成でき、遮熱コーテイング層として極めて有効である。
(実施形態2)
図3は、本発明の多機能材を適用した自動車エンジンのリフターの一例を模式的に示す断面図である。
図3に示すように、円筒状の基体21は、軽量のTi合金からなり、そのトップ面上にジルカロイなどのジルコニウム合金からなるベース層22を摩擦圧接、ろう付けなどにより設け、機械加工で形状を形成した。次いで、ベース層22の表面をアセチレンガスの燃焼炎で加熱処理して炭素ドープ酸化ジルコニウム層23を形成した。なお、炭素ドープ酸化ジルコニウム層23の表面は研磨加工して寸法出しをして仕上げをする必要があるが、耐摩耗製の良好なものである。
(実施形態3)
ジルコニウム又はジルコニウム合金からなる坩堝や容器の所望の部位に化学的な反応性が小さく、電気抵抗が大きい等の特性を有する炭素ドープ酸化ジルコニウム層を設けることにより、種々の分野での利用が可能となる。
坩堝や容器の炭素ドープ酸化ジルコニウム層の被覆部位は、用途に応じて適宜選択可能である。図4には、坩堝又は容器である基体31の種々の部位に炭素ドープ酸化ジルコニウム層32を設けた例を示すが、炭素ドープ酸化ジルコニウム層32を、(a)のように全面に設けたもの、(b)のように内面だけに設けたもの、(c)のように外面だけ設けたものの他、内面や外面の一部だけに設けることも可能である。
このような坩堝又は容器は、金属燃料サイクルの電解槽で用いられる窒化アルミニウム製の坩堝、ターゲット製造に用いられるジルコニア塗布グラファイト坩堝、イットリア塗料を塗布したグラファイト坩堝などの代替品として用いることができる。例えば、イットリア塗料を塗布したグラファイト坩堝は、ウラン合金を要求する際に使用され、使用される毎にイットリア塗料の塗り替えが必要であるが、グラファイト製の坩堝の内面に、Yを10重量%程度含入するZr−Y合金層を形成し、その表面をアセチレンの燃焼炎を用いて加熱処理して炭素ドープZr−Y合金酸化物層を形成することにより、繰り返し使用可能な坩堝となり、煩雑なイットリア塗料の塗布作業が廃止できる。
このように本発明の多機能材を容器や坩堝に応用すると、金属、合金を出発原料とするので、加工性が良く、セラミック坩堝や容器とは異なり焼結工程が不要なこと、使用する条件に応じて金属・合金を選択できる柔軟性、廃棄する場合の容積が少なく、コスト低減となる等の効果が期待される。
(実施形態4)
熱中性子が吸収されにくいというジルコニウムの特性を利用し、ジルコニウム合金は軽水炉の被覆管に用いられるが、被覆管の内面及び外面の少なくとも一方に炭素ドープ酸化ジルコニウム層を形成することにより、多くの効果を得ることができる。
被覆管は燃料ペレット(ウラン、プルトニウムなどの酸化物)を被覆しており、冷却材(冷却水)と燃料ペレットとが直接接触することを妨げる役目を果たすものであるが、炭素ドープ酸化ジルコニウム層を形成することにより、ピンホールや亀裂の発生を効果的に防止することができる。被覆管にピンホールや亀裂が入ると、被覆管の内部に包蔵されている放射性物質が冷却水中に漏洩することとなる。放射性物質は、可能な限り燃料被覆管中に閉じこめることが望ましいことから、被覆管の破損を避ける工夫が必要である。
また、従来、軽水炉の出力の変動の可能な幅と速度は小さく制限されている。その理由は変動幅と速度が大きいと、核燃料と被覆管との間の温度差によって、接触部に大きな応力が発生するためである。このような現象を燃料被覆管力学的相互作用と呼んでいる。発生応力が限界を超えると、被覆管の方が燃料ペレットよりも柔らかいために、被覆管が破壊することがある。しかしながら、炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する被覆管では、ビッカース硬度が600以上の固い炭素ドープ酸化ジルコニウム層が存在するために、燃料被覆管力学的相互作用が生じても、燃料ペレットがクリープ変形するので、被覆管が破損しない。これは、燃料被覆管力学的相互作用による破損を低減するという効果となり、軽水炉の出力変動の幅やその速度を現行よりも大きく許容できることになる。電力の需要に応じて柔軟に軽水炉の出力を変化させる負荷追従性が向上する効果をもたらす。炭素ドープ酸化ジルコニウム層は熱伝導度が小さいが、皮膜が薄いために遮熱性能への影響は無視できる。
さらに、炭素ドープ酸化ジルコニウム層は軽水炉の使用水条件下で安定と推定される。従って、長期間の使用によっても被覆管外面の腐食は抑制される。これは、燃料の炉内滞在時間を延伸することに寄与する。燃料の炉内滞在期間が長くなると、燃料交換の頻度が減り、プラントの稼働率を向上できる。軽水炉における稼働率の向上は、大きな経済性効果をもたらすことが実証されている。このようなことから、炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する被覆管は、軽水炉の発電コストを削減するために有望な技術といえる。
また、外周面に炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する被覆管とすると、グリッドとの間のフレッティングが抑制される。
燃料被覆管は、燃料集合体に納められるが、グリッドと呼ばれる治具で固定される。冷却材流体との相互作用で振動が起こらないようにするためである。このグリッドには、被覆管の表面が金属状態であると仮定し、振動による相互の擦れ合いと腐蝕作用とが重畳するフレッティングによって肉厚が薄くなり、やがて貫通するという問題が考慮される。よって、外周面に炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する被覆管とすることにより、外表面に耐熱性が高く且つ硬度の高い安定な被膜を有するので、フレッティング摩耗が抑制され、結果として被覆管の外面からの破損の要因を取り除けることとなる。さらに、本発明の炭素ドープ酸化ジルコニウム層は被覆管外面の所望の部位に形成できるので、グリッドとの接触部位のみを処理することも可能となる。なお、このようにフレッティングが抑制できるので、グリッドの材料を現行の高価なニッケル系の合金から、安いステンレスなどに取り替えることも可能となる。
また、炭素ドープ酸化ジルコニウム層を内周面に設けた被覆管は、燃料ペレットとの癒着が起こらないので、プルトニウムの回収率の低下を防止することができる。
核燃料は使用中に高温下で被覆管と燃料ペレットが接触する。接触部では、一部分両者が化学反応を起こして癒着する。この癒着の程度は、燃焼度が高いほど量が増えると考えられている。このような核燃料を再処理する場合、先ず燃料棒が被覆管ごとに切断され、切断片は溶解槽で燃料ペレットだけを溶解し、被覆管は溶解しないで、回収され、最終的に廃棄物となる。燃料ペレットにはプルトニウムが含まれている。燃料ペレットと被覆管の癒着が起こると、その部分は完全に溶解されず、結果として、燃料ペレットの一部が被覆管に固着されたまま、回収されないで廃棄物になる。これは、プルトニウムを回収するための再処理工場の回収率を低下させるという問題を引き起こす。しかしながら、内周面に炭素ドープ酸化ジルコニウム層を設けることにより、内表面が化学的に安定な被膜となるので、燃料ペレットとジルカロイ被覆管の直接接触が起こらない。このことによって、燃料ペレットと被覆管との癒着が起こりにくく、従って癒着に伴うプルトニウムの回収率の低下が防止できる。
以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
アセチレンの燃焼炎を用い、厚さ0.50mmのジルコニウム板((株)ニラコ製:ZR−493402、純度99.2%)をその表面温度が約400℃となるように360分間加熱処理することにより、表面層として炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有するジルコニウム板を形成した。
(実施例2〜6)
加熱処理の表面温度及び加熱処理時間を下記表1の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜6の炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有するジルコニウム板を形成した。
(実施例7)
メタンガスの燃焼炎を用い、実施例1と同様なジルコニウム板をその表面温度が約900℃となるように30分間加熱処理することにより、実施例7の炭素ドープジルコニウム層を有するジルコニウム板を形成した。
(比較例1)
加熱処理していないジルコニウム板を比較例1のジルコニウム板とした。
(比較例2〜7)
比較例1と同一のジルコニウム板を加熱炉で所定の加熱処理温度及び加熱処理時間で大気酸化して表面に酸化ジルコニウム層を形成した。加熱処理温度及び加熱処理時間は表1に示すとおりであり、室温から加熱温度に達するまでの時間は加熱時間に換算しないで加熱処理時間を設定した。
(実施例8、9、10)
市販のジルコニウム合金(ジルカロイ−2)製のジルカロイ管(内径10mm、外径12mm)を実施例1と同様にアセチレンの燃焼炎を用いて、表1の加熱処理の表面温度及び加熱処理時間で加熱処理し、実施例8〜10の炭素ドープジルカロイ酸化物層を有するジルカロイ管を得た。
(比較例8)
市販のジルカロイ管そのものを未処理品として比較例8とした。
試験例1(ビッカース硬度)
各実施例及び比較例の表面硬度を、マイクロビッカース硬度計により、圧子:ダイヤモンド圧子、試験力:245.2mN、荷重保持時間:15secの条件下で皮膜硬度を測定したところ、表1の結果が得られた。
これらの結果から明らかなように、アセチレンの燃焼炎により加熱処理した炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する実施例1〜6のジルコニウム板及びメタンガスの燃焼炎により加熱処理した実施例7のジルコニウム板は、加熱炉を用いて同温度・同時間だけ加熱処理した比較例と比較すると、硬度が15%程度向上していることが確認された。
また、実施例8〜10に示すようにジルカロイ管の加熱処理により、未処理品である比較例8のものより表面硬度は大幅に向上し、炭素ドープジルカロイ酸化物層が形成されていることが確認された。
さらに、実施例8,9のジルカロイ管に関して、深さ方向のビッカース硬度試験を行なったところ、実施例8においては、上層皮膜厚15μm、全硬化層深さ20μmであり、実施例9においては上層皮膜厚35μm、全硬化層深さ80μmであった。
Figure 0004853952
試験例2(結晶構造と結合状態)
実施例4の炭素ドープ酸化ジルコニウム層についてXRD(X線回折分析)をした結果を図5に示す。比較のために比較例5の大気酸化による酸化ジルコニウム層の分析結果も併せて示す。なお、測定条件は以下の通りである。
測定機器:Phillips社製 PW3040
管球:Cu
出力:40kV−50mA
スキャン速度:1°/min
スキャン範囲:2θ= 2〜80°
スリット:DS・SS; 照射範囲が15mm一定となるよう自動調整
mask; 10mm
また、XPS(X線光電子分光分析)の結果を図6に示す。
XRDの結果によると、実施例4の表面層の結晶構造はZrO2であり、その他に有為なピークは存在しなかったので、構造が酸化ジルコニウムと同一であることが確認された。
一方、XPSにおいて、アルゴンスパッタリングにより、皮膜内部の結合状態を調べた結果、図6に示されるように、実施例4の皮膜では、281.1eV近傍に強度ピークが確認された。このピークはZr−C結合によるものと考えられる。
これらの結果より、炭素はZrO2構造の酸素を置換するようにドープされ、Zr−C結合していると考えられる。なお、比較例5、すなわち電気炉中で酸化させた皮膜においては、Zr−C結合は確認されなかった。
試験例3(耐薬品性)
1M硫酸水溶液および1M水酸化ナトリウム水溶液それぞれについて、実施例2、5及び比較例3、6のジルコニウム板を室温で1週間浸漬した後、ビッカース硬度試験を行なった。これらの結果を表2及び表3に示す。
この結果、実施例の試料については、浸漬前と比較して硬度の減少をほとんど認めなかった。すなわち、高い耐薬品性を有することが認められた。これに対し、比較例の試料については多少の硬度減少が、特にアルカリ浸漬後にものについて認められた。
Figure 0004853952
Figure 0004853952
試験例4(短波長照射による自然浸漬電位測定)
実施例4(700℃、120分)の炭素ドープ酸化ジルコニウム層及び比較例5(700℃、120分)の酸化ジルコニウム皮膜の短波長用ランプ照射による自然浸漬電位を測定した。具体的には、それぞれの皮膜に対し、0.05M硫酸ナトリウム水溶液(飽和溶存酸素、常温)中で、参照電極として飽和銀−塩化銀を用いて、電位を測定した。その結果を図7に示す。
この結果、実施例の炭素ドープ酸化ジルコニウム層は240nmにおける自然浸漬電位が比較例の酸化ジルコニウムより卑下することが認められた。
試験例5(組織観察)
実施例8〜10で形成したジルカロイ管を切断し、切断面の組織の観察をキーエンス社製SEM装置VE7800を用いて行った。この結果、各試料とも最上部に炭素ドープ酸化ジルコニウム層である酸化皮膜が形成され、特に、加熱処理温度が1050℃及び1100℃の実施例9、10のサンプルについては、酸化皮膜が柱状結晶の層であることが観察され、さらに、酸化皮膜の下側に、炭素が拡散したと思われる拡散層が観察された。
下記表4に加熱処理(焼成)条件と酸化皮膜と全硬化層深度(拡散層を含めた深さ)をまとめて示したが、焼成温度が上昇するに従い、酸化皮膜及び全硬化層が増大することが確認された。
Figure 0004853952
試験例6(深さ硬度試験)
実施例8及び9にジルカロイ管を3mmの長さに切断し、その切断面の外側面について、深さ方向にビッカース試験を実施した。この結果を図8及び図9に示す。
この結果、上部酸化皮膜層は硬度が最も高く、その下の拡散層も素材の硬度よりも高い硬度を示すことがわかった。
本発明の多機能材は、炭素ドープ酸化ジルコニウム層の各種特性を応用して、遮熱性、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性等が求められる各種用途に使用可能である。
本発明の多機能材の多機能層の一例を示すSEM写真である。 本発明の多機能材を応用したタービン翼の部分断面を示す模式図である。 本発明の多機能材を応用したリフターの断面図である。 本発明の多機能材を応用した坩堝又は容器の例を示す断面図である。 本発明の多機能材の炭素ドープ酸化ジルコニウム層についてXRD(X線回折分析)をした結果を示す図である。 本発明の多機能材の炭素ドープ酸化ジルコニウム層についてXPS(X線光電子分光分析)をした結果を示す図である。 本発明の試験例4における自然浸漬電位測定結果を示す図である。 本発明の試験例5における実施例8の深さ硬度試験結果を示す図である。 本発明の試験例5における実施例9の深さ硬度試験結果を示す図である。

Claims (4)

  1. 基体の少なくとも表面層が炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層からなる多機能層とジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムの何れかで構成されている下層とを具備し、前記炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層が前記下層から連続して一体的に形成された柱状結晶であることを特徴とする多機能材。
  2. 請求項1記載の多機能材において、
    前記多機能層中の炭素がZr−C結合した状態でドープされていることを特徴とする多機能材。
  3. 請求項1又は2記載の多機能材において、
    前記多機能層が、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に設けられていることを特徴とする多機能材。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の多機能材において、
    多機能材が粉末状であることを特徴とする多機能材。
JP2006100515A 2006-03-31 2006-03-31 炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材 Active JP4853952B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006100515A JP4853952B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006100515A JP4853952B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007270316A JP2007270316A (ja) 2007-10-18
JP4853952B2 true JP4853952B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=38673413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006100515A Active JP4853952B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4853952B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5353287B2 (ja) * 2008-03-21 2013-11-27 住友化学株式会社 電極触媒の製造方法および電極触媒
JP5649056B2 (ja) * 2011-01-18 2015-01-07 一般財団法人電力中央研究所 耐食性部材及びその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05320860A (ja) * 1992-05-18 1993-12-07 Tosoh Corp 溶射用ジルコニア粉末
ES2339560T3 (es) * 2003-12-09 2010-05-21 Central Research Institute Of Electric Power Industry Procedimiento para producir un sustrato que comprende una capa de oxido de titanio dopado con carbono.
JP2005262069A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Art Kagaku:Kk ジルコニア光触媒および製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007270316A (ja) 2007-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Oxidation resistance improvement of Zr-4 alloy in 1000° C steam environment using ZrO2/FeCrAl bilayer coating
KR101405396B1 (ko) 표면에 혼합층을 포함하는 코팅층이 형성된 지르코늄 합금 및 이의 제조방법
Motta et al. Microstructural characterization of oxides formed on model Zr alloys using synchrotron radiation
Lorenzo-Martin et al. Effect of Al2O3 coating on fretting wear performance of Zr alloy
Kim et al. High-temperature oxidation behavior of Cr-coated zirconium alloy
KR101393327B1 (ko) 초고온 내산화성 증진을 위한 지르코늄 합금 및 이의 제조방법
Li et al. Oxidation behavior and Cr-Zr diffusion of Cr coatings prepared by atmospheric plasma spraying on zircaloy-4 cladding in steam at 1300° C
CN109355611A (zh) 一种用于锆合金包壳的复合陶瓷涂层制备方法
Günen Properties and corrosion resistance of borided AISI H11 tool steel
CN111020571A (zh) 一种不锈钢表面激光熔覆用合金粉末及其应用
Wang et al. Electrochemical study on the hot corrosion behavior of Ni16Cr13Co4Mo alloy in molten NaCl-KCl and NaCl-KCl-Na2SO4
US20130251087A1 (en) Surface modification of cladding material
JP4853952B2 (ja) 炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材
Farrakhov et al. Effect of electrolyte composition on protective properties of the PEO coating on Zr–1Nb zirconium alloy
Li et al. Effect of Y2O3 on microstructure and properties of CoCrFeNiTiNb high entropy alloy coating on Ti–6Al–4V surface by laser cladding
JP4853953B2 (ja) 多機能層を有する基体の製造方法
SE433408B (sv) Kernbrensleelement och forfarande for dess framstellning
JP5649056B2 (ja) 耐食性部材及びその製造方法
Rudnev et al. Pt/SiO 2 and Pt/TiO 2/Ti compositions and their catalytic properties
CN105039957B (zh) 一种在锆合金基体表面制备包含h‑Zr3O相的致密氧化锆涂层的方法
Lobach et al. Research and development of novel materials for Accident Tolerant Fuel cladding of nuclear reactors
JP5243680B2 (ja) ジルコニウム合金を含む構成部材、該構成部材の製造方法、および該構成部材を含む核プラント
Tang et al. High-Temperature oxidation behavior of kanthal APM and D alloys in steam
Kim et al. High temperature oxidation behavior of zirconium silicides and their coating by laser cladding on the zircaloy-4 tube
Zienkiewicz et al. Oxidation and hydrogen behaviur in Zr-2Mn alloy

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111020

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4853952

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250