ところで、この証紙台は、遊技盤の「右下の角部寄りの箇所」に装着されるが、「手口の巧妙な不正行為者」は、この「証紙台の周囲」に狙いを定めて不正行為を実行する可能性がある。
即ち、「ガラス扉枠において証紙台の前方に位置する部位」、換言すると、「ガラス扉枠の右下の角部寄りの箇所」は、ヒンジ機構から離れた位置に存在するため、「ガラス扉枠に開放動作が施されたときの変位や撓み(無理な開放動作が施された場合の撓み)」が大きくなる。従って、「ガラス扉枠の右下の角部寄りの箇所」と「本体枠」との間に、「不正補助具の先端部」に挿入すれば、「不正部材を差し込む上で十分なサイズの隙間部(ガラス扉枠と本体枠との間の隙間部)」を形成することが容易である。しかも、「遊技機において、証紙とガラス扉枠との間に存在する空間部分(以下、「証紙前空間部分」という。)」は、前述の「窓部」によって、ガラス扉枠の前方から視認可能とされている。
このため、「手口の巧妙な不正行為者」は、「ガラス扉枠の右下の角部寄りの箇所」と「本体枠」との間に「不正補助具の先端部」に挿入しつつ、「証紙前空間部分」を「不正部材の通過路」として選択することで、この「先端部」を遊技領域内の目的の位置(大入賞装置が配設された位置)に素早く、到達させる可能性がある。つまり、「手口の巧妙な不正行為者」は、「ガラス扉枠の本体枠に対する装着態様」や、「外側装着部材(証紙付き証紙台等)の設置箇所の周囲の状況等」を巧みに利用しつつ、不正行為を素早く、遂行してしまう(成功させてしまう)可能性がある。
従って、この種の遊技機においては、外側装着部材(証紙付き証紙台等)の機能(情報を発信するという機能)を維持しつつも、この種の不正行為の迅速な発見を可能としたり、この種の不正行為の抑制を図ったり、この種の不正行為の遂行をより困難なものとすること(不正行為の成功率を「ゼロ」にしたり、低くすること)が要求される。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の早期発見が可能となる遊技機を提供することである。
本発明の他の目的は、不正行為の抑制が可能な遊技機を提供することである。
本発明の他の目的は、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の遂行がより困難な遊技機を提供することである。
本明細書において参考的に開示する第1の発明(以下、参考発明1という。)に係る遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤を保持する本体枠と、
前記遊技盤の前面部において前方に突出する状態に配設されて前記遊技領域の略円形状、略楕円形状、若しくは、略長円形状の外縁部を構成する領域レール部を具備し、前記領域レール部の下半側部分から選択される不正対策部位における左右方向に沿った一端部側に第1の被掛止部を有するレール部材と、
前記遊技盤よりも前方に配置され、左右方向に沿った一端部側がヒンジ機構を用いて前記本体枠に支持され、左右方向に沿った他端部側が係合機構を介して前記本体枠に係合されると共に、前記領域レール部の突端部との間に隙間部を形成するガラス扉枠と、
上面部を前記不正対策部位の外側面に沿わせつつ略円弧状に配置される基体部と、該基体部から延出して前記ガラス扉枠に当接する状態に配置される延出部と、を具備する侵入防止部材と、
前記遊技盤の前面部において前記不正対策部位の外側面の外側に位置する部位に突出する状態に装着され、前記不正対策部位の左右方向に沿った他端部側と対向する位置に前記基体部の左右方向に沿った他端部側を支持するための支持部を具備し、該支持部に穴状、孔状若しくは溝状の第2の被掛止部を開口させると共に、所定の情報が表示された情報表示部を前面部に備えた外側装着部材と、
を備え、
前記情報表示部の少なくとも一部が前記ガラス扉枠の前方から視認可能とされる遊技機であって、
前記基体部の上面部から突出する第1の突出片と、該第1の突出片の突端部若しくは中間部から屈曲状に突出して前記第1の被掛止部に掛止される掛止片と、を有する第1の取付用突起が、前記基体部の左右方向に沿った一端部側に設けられ、
前記基体部の下面部から突出する第2の突出片によって構成されると共に前記第2の被掛止部に挿入されて前記第2の被掛止部の内壁部に掛止される第2の取付用突起が、前記基体部の左右方向に沿った他端部側に設けられると共に、
前記ガラス扉枠の開放動作を検知するための検知手段を、前記外側装着部材に設けたことを特徴とする。
参考発明1によると、「ガラス扉枠に不正な開放動作が施された時点(ガラス扉枠が無理に、こじ開けられた時点)」で、この開放動作を検知手段によって検知することができる。つまり、「ガラス扉枠と本体枠との間に存在する隙間部に、不正補助具が差し込される行為」が素早く行われたとしても、検知手段によって、この行為を検知することができる。よって、参考発明1によると、「不正行為の主体をなす不正部材(ピアノ線や針金等)」が遊技機の内部に差し込まれる前の段階で、素早く対処すること(つまり、不正行為を早期に発見すること)ができる。
また、参考発明1の検知手段は、遊技盤に直接、装着されるのではなく、「遊技盤の前面部よりも前方に突出する外側装着部材」を介して、遊技盤に装着される。つまり、遊技盤の前面部よりも、ガラス扉枠に近い位置に検知手段が装着される。加えて、検知手段が、「ガラス扉枠においてヒンジ機構から離間する部位」、即ち、「ガラス扉枠に開放動作を施す際に(ガラス扉枠を、こじ開ける際に)、変位や撓みが大きくなる部位」に配置され、「ガラス扉枠の不正な開放動作」を素早く、確実に検知できる。よって、参考発明1によると、この点からも、「ガラス扉枠に施される不正な開放動作」を早期に発見できる。
尚、検知手段を、「遊技盤若しくは本体枠において、上端側に位置する部位」に装着することも考えられる。但し、この検知手段(以下、「上方検知手段」という。)のみによっては、「ガラス扉枠に施される不正な開放動作」を「確実に、しかも、素早く、検知すること」は困難な場合がある。前述のように、「手口の巧妙な不正行為者」は、ガラス扉枠の「左右方向に沿った一端部側であって、しかも、下端側に位置する部位(例えば、「右下の角部寄りの箇所」)に狙いを定めて不正行為を実行することがある。
この場合、「開放動作が施されるガラス扉枠」において、「上方検知手段の前方に位置する部位の変位」、つまり、「ガラス扉枠の左右方向に沿った一端部側であって、上端側に位置する部位(例えば、「右上の角部寄りの箇所」)」の変位は、「ガラス扉枠の左右方向に沿った一端部側であって、下端側に位置する部位(右下の角部寄りの箇所)」の変位に比べて小さくなるからである。但し、各参考発明においては、各参考発明の検知手段と共に、この「上方検知手段」を備えてもよい。
また、参考発明1によると、仮に、検知手段が、「ガラス扉枠に施された不正な開放動作」を検出できなかった場合(例えば、ガラス扉枠の開放動作量が、検知手段で検出できないほど、微量である場合等)であっても、「不正対策部位に装着された侵入防止部材」によって、「不正行為の遂行」を困難なものとできる。例えば、不正行為者が、「証紙前空間部分」を「ガラス扉枠の前方から視認可能な通過路」として使用しても、不正部材の先端部が、侵入防止部材に衝突し、不正部材の行く手が遮られる可能性を生ずるからである。
更に、参考発明1によると、「不正対策部位に装着される侵入防止部材」を用いて、「領域レール部の下方の広範な位置から可変入賞装置を狙う不正行為」にも、対処可能である。例えば、「受皿扉体(上皿部材)に不正に開けられた侵入孔(ドリルや半田ゴテ等を用いて開けられた孔)」や、「受皿扉体の上皿導入口(遊技機内の遊技球を導くための導入口)」を通じて、遊技機の内部に不正部材を差し込み、この不正部材の先端部を遊技領域内に侵入させ、この先端部を用いて可変入賞装置を無理に開放させ、この可変入賞装置に遊技球を不正に入賞させる、という不正行為」に対しても、対処可能である。
このように、参考発明1においては、外側装着部材に的確な改良を施すと共に侵入防止部材を用いるため、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の早期発見が可能で、しかも、不正行為の遂行がより困難な遊技機が得られる。また、参考発明1の遊技機においては、このように、不正行為が早期に発見され、しかも、不正行為の遂行が困難なため、不正行為者の側で、不正行為の実行を回避することになり易い。つまり、参考発明1によると、不正行為を抑制できる遊技機が得られる。
また、参考発明1によると、「遊技機を構成する遊技機部品」として汎用的に使用される証紙台に改良を加え、これを、「検知手段を遊技盤に取り付けるための取付部材」として利用する。このため、参考発明1に係る構成を採用することが原因で、遊技機を構成する部品点数が増加したり、遊技盤の構造が複雑化することはない。
更に、参考発明1によると、侵入防止部材の取付状態の良好化の要請と取付作業の円滑化の要請とを同時に満足させることができる。この点に関し、比較例を用いて説明する。つまり、比較例1に係る「侵入防止部材の取付手法」として、(1)侵入防止部材の両端部を含む複数箇所を、ビスを用いて不正対策部位に取り付ける手法(以下、「取付手法1」という。)を例示することができる。また、比較例2に係る「侵入防止部材の取付手法」として、図42に示すように、(2)侵入防止部材900の両端部側に対して、遊技領域の中心部方向に突出すると共に略フック形状の取付部901、902を設け、不正対策部位950の両端部に被取付孔951、952を設ける。そして、侵入防止部材900の左端部側の取付部901を、不正対策部位950の左端部側の被取付孔951に取り付け、侵入防止部材900の右端部側の取付部902を、不正対策部位951の右端部に被取付孔952に取り付けて、侵入防止部材900を不正対策部位950に取り付ける手法(以下、「取付手法2」という。)を例示することができる。
ところが、取付手法1を用いる場合、侵入防止部材の不正対策部位に対する密着度を高めて、侵入防止部材の取付状態の良好化を図ることが容易であるが、この侵入防止部材の取付作業の円滑化を図ることは困難である。蓋し、侵入防止部材の取付作業に際しては、面倒なビス止め作業を行うことが必要であるからである。
一方、取付手法2を用いる場合、侵入防止部材900の取付作業の円滑化を図ることが容易であるが、侵入防止部材900の取付状態の良好化を図ることは困難である。蓋し、取付手法2を用いると、侵入防止部材900が不正対策部位950に対して密着せず、下方に弛んだ状態となり易いからである。より具体的には、取付手法2を用いる場合、左右の取付部901、902の間隔を左右の被取付孔951、952の間隔よりも、若干、大きめに設定し、左右の取付部901、902の間隔と、左右の被掛止孔901、902の間隔との間のクリアランス(遊び)を設けなければ、侵入防止部材900の取り付けを行うことが困難となる。
つまり、一方の取付部901を一方の被取付孔951に取り付けた後、侵入防止部材900を不正対策部位950(内側レール)の周方向に若干、スライドさせて、他方の取付部902を他方の被取付孔952に取り付け、侵入防止部材900の取付を完了することになる。このため、取付手法2を用いる場合、侵入防止部材900の取付後に、左右の取付部901、902の間隔と、左右の被取付孔951、952の間隔との間のクリアランス(遊び)の分だけ、侵入防止部材が下方に弛んだ状態となり易いからである。
そして、この弛みを発生すると、以下のような不具合を生ずる。即ち、不正対策部位950の下方には、通常、前述の発射レールが配設される。このため、侵入防止部材900に弛みが発生すると、発射レール上の遊技球(発射球)が侵入防止部材900に接触し、球飛びが不安定になる等の問題を生ずることがある。
尚、図43に示すように、侵入防止部材900の左右両端部側に対して、遊技領域の中心部方向に略直線状に突出する突出片961、962を設け、不正対策部位950の両端部に被取付孔951、952を設ける態様を例示することもできる。この態様では、各突出片961、962を対応する被取付孔951、952に挿入し、各突出片961、962を遊技領域の内側に臨ませる。そして、各突出片961、962を、不正対策部位950(内側レール)の周方向に屈曲させて、侵入防止部材900の取付を完了することになる。この態様によると、侵入防止部材900の取付状態の良好化を図ることができるが、侵入防止部材900の取付作業が煩雑となる。蓋し、侵入防止部材900の取付作業の際に、各突出片961、962を屈曲させる作業が必要となるが、その作業は、前述の「ビス止め作業」と同様に、煩雑で作業性が悪いからである。
これに対して、参考発明1では、第1の取付用突起が、上方に突出する第1の突出片と、第1の突出片から屈曲状に突出して、第1の被掛止部に掛止される掛止片と、を備える。また、第2の取付用突起が下方に突出する状態に構成されると共に第2の被掛止部に挿入されて第2の被掛止部の内壁部に掛止される。例えば、第1の取付用突起を、基体部の上面部から突出する略L字状(略フック形状)の突起によって構成し、第2の掛止用突部を、基体部の下面部から略平板状等に突出する突起によって構成する。そして、参考発明1では、第1の取付用突起及び第2の取付用突起の間隔と、第1の被掛止部及び第2の被掛止部の間隔と、の間のクリアランス(遊び)を無くしたり、このクリアランスを少なくしても、侵入防止部材の取付作業を円滑に行うことができる。尚、参考発明1において、「第1の突出片から屈曲状に突出する」とは、「第1の突出片に対して屈曲する状態に突出する」こと、換言すると、第1の突出片の突出方向と異なる方向に向かって突出する」こと指し、例えば、第1の突出片の突出方向が上方である場合に、左右一方の方向等に突出すること等を指す。
より具体的には、第1の取付用突起の掛止部を不正対策部位の周方向にスライドさせつつ、第1の被掛止部に掛止し、侵入防止部材の一端部側を不正対策部位の一端部側に取り付ける(引っ掛ける)。つまり、略L字状(略フック形状)等に構成される「第1の取付用突起」を不正対策部位の周方向にスライドさせつつ、その「掛止部」を第1の被掛止部に対して、遊技領域の半径方向に沿った外側方向に向かって当接させて掛止する。この後、遊技領域の半径外側方向に突出する第2の取付用突起を、そのまま(第2の取付用突起を、不正対策部位の周方向にスライドさせることなく)、第2の被掛止部に挿入するだけで、第2の取付用突起は第2の被掛止部に掛止され、侵入防止部材の他端部側は外側装着部材に取り付けられる(引っ掛けられる)。
換言すると、通常、後から取り付けられる「第2の取付用突起」の取り付けを、第2の取付用突起を第2の被掛止部に単に挿入するだけで(第2の取付用突起を、不正対策部位の周方向にスライドさせることなく)完了する。このため、参考発明1では、第1の取付用突起及び第2の取付用突起の間隔と、第1の被掛止部及び第2の被掛止部の間隔と、の間のクリアランス(遊び)を無くしたり、このクリアランスを少なくしても、侵入防止部材の取付を円滑に行うことができる。
参考発明1では、このように、前記「クリアランス(遊び)」を無くすか、少なくすると共に、不正対策部位の左右方向に沿った他端部側が、外側装着部材(支持部)によって支持される。このため、侵入防止部材が、不必要に下方に弛んだ状態となることはない。従って、参考発明1の遊技機によると、侵入防止部材の取付状態の良好化の要請と取付作業の円滑化の要請とを同時に満足させることができる。
また、参考発明1によると、「情報の表示を行うために遊技盤に装着される部材(遊技機情報表示用の部材)」を用いて、侵入防止部材を支持する。つまり、「侵入防止部材を支持するためのだけに用いる部材」を遊技機に付加することなく(換言すると、遊技機に加える改良を少なくしつつ)、前述の効果(つまり、侵入防止部材の取付状態の良好化の要請と取付作業の円滑化の要請とを同時に満足させる旨の効果)を得ることができる。
ここで、本明細書において、「前」及び「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」及び「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、カラス扉枠、受皿扉体(上皿部材)、下皿部材等の扉型の部材(左右方向に沿った一側が軸支され、開閉可能とされる部材)の「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型の部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
また、本明細書において、(1)「左右方向に沿った一端部」が「左端部」とされ、「左右方向に沿った他端部」が「右端部」とされる態様を採用してもよいし、(2)「左右方向に沿った一端部」が「右端部」とされ、「左右方向に沿った他端部」が「左端部」とされる態様を採用してもよい。また、各参考発明において「不正対策部位」とは、「領域レール部の下半側部分」のうちで、「不正部材の侵入を防止するための対策を施すべき部位」であって、例えば、「内側レールのうちで、その最下部を含む円弧状の部位」によって構成される。この不正対策部位は、「内側レールの最下部」を基準に左右に対称とされてもよいし、非対称とされてもよい。更に、各参考発明の遊技機において、「不正対策部位の左右方向に沿った一端部側」とは、「不正対策部位の左右方向に沿った中心部」よりも、「左右方向に沿った一端部」側に位置する箇所を指し、「不正対策部位の左右方向に沿った他端部側」とは、「不正対策部位の左右方向に沿った中心部」よりも、「左右方向に沿った他端部」側に位置する箇所を指す。
本明細書において参考的に開示する第2の発明(以下、参考発明2という。)に係る遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤を保持する本体枠と、
前記遊技盤の前面部において前方に突出する状態に配設されて前記遊技領域の略円形状、略楕円形状、若しくは、略長円形状の外縁部を構成する領域レール部を具備するレール部材と、
前記遊技盤よりも前方に配置され、左右方向に沿った一端部側がヒンジ機構を用いて前記本体枠に支持され、左右方向に沿った他端部側が係合機構を介して前記本体枠に係合されると共に、前記領域レール部の突端部との間に隙間部を形成するガラス扉枠と、
上面部を、前記領域レール部の下半側部分から選択される前記不正対策部位の外側面に沿わせつつ略円弧状に配置される基体部と、該基体部から延出して前記ガラス扉枠に当接する状態に配置される延出部と、を具備する侵入防止部材と、
前記遊技盤の前面部において前記不正対策部位の外側面の外側に位置する部位に突出する状態に装着され、前記不正対策部位の左右方向に沿った一端部側と対向する位置に前記基体部の左右方向に沿った一端部側を支持するための支持部を具備し、該支持部に穴状、孔状若しくは溝状の被掛止部を開口させた外側支持部材と、
前記遊技盤の前面部において前記不正対策部位の外側面の外側に位置する部位に突出する状態に装着され、前記不正対策部位の左右方向に沿った他端部側と対向する位置に前記基体部の左右方向に沿った他端部側を支持するための支持部を具備し、該支持部に穴状、孔状若しくは溝状の被掛止部を開口させた外側装着部材と、
を備え、
前記外側支持部材及び前記外側装着部材のうちの少なくとも外側装着部材が、所定の情報が表示された情報表示部を前面部に備え、前記情報表示部の少なくとも一部が前記ガラス扉枠の前方から視認可能とされる遊技機であって、
前記基体部の左右方向に沿った各端部側に、前記基体部の下面部から突出する突出片によって構成されると共に、対応する前記被掛止部に挿入されて前記被掛止部の内壁部に掛止される取付用突起が、各々設けられ、
前記ガラス扉枠の開放動作を検知するための検知手段を、前記外側装着部材に設けたことを特徴とする。
参考発明2では、「外側支持部材を用いて侵入防止部材の一端部側を支持する点」を除いて、参考発明1と同様である。よって、参考発明2においても、外側装着部材に的確な改良を施すと共に侵入防止部材を併用いるため、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の早期発見が可能で、しかも、不正行為の遂行がより困難な遊技機が得られる。また、参考発明2の遊技機においても、不正行為の抑制が可能な遊技機を得ることができる。
また、参考発明2では、左右の両取付用突起を、被掛止部に挿入させて、その内壁部に掛止される構成とする。このため、両取付用突起の間隔と、両被掛止部の間隔と、の間のクリアランス(遊び)を無くしたり、このクリアランスを少なくしても、侵入防止部材の取付作業を円滑に行うことができる。具体的には、遊技領域の半径外側方向に突出する両取付用突起を、そのまま(第2の取付用突起を、不正対策部位の周方向にスライドさせることなく)、対応する被掛止部に挿入し、侵入防止部材の両端部側を対応する外側装着部材に取り付け(引っ掛け)ればよい。このため、参考発明2では、両取付用突起の間隔と、両被掛止部の間隔と、の間のクリアランス(遊び)を無くしたり、このクリアランスを少なくしても、侵入防止部材の取付を円滑に行うことができる。
参考発明2では、このように、前記クリアランス(遊び)を無くするか、少なくすると共に、不正対策部位の左右方向に沿った他端部側が、外側装着部材(支持部)によって支持される。このため、侵入防止部材が、不必要に下方に弛んだ状態となることはない。従って、参考発明2の遊技機によっても、侵入防止部材の取付状態の良好化の要請と取付作業の円滑化の要請とを同時に満足させることができる。尚、外側支持部材及び外側装着部材を別体としてもよいが、一体の装着部材(遊技盤に装着される部材)としてもよい。
請求項1の発明の遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤を保持する本体枠と、
該遊技盤の前面部において前方に突出する状態に配設されて前記遊技領域の略円形状、略楕円形状、若しくは、略長円形状の外縁部を構成する領域レール部を具備するレール部材と、
前記遊技盤よりも前方に配置され、左端部側がヒンジ機構を用いて前記本体枠に支持され、右端部側が係合機構を介して前記本体枠に係合されると共に、前記領域レール部の突端部との間に隙間部を形成するガラス扉枠と、
前記遊技盤の前面部のうちで前記遊技領域の外側において、前記遊技盤の右端部側で、かつ前記遊技盤の下端側に位置する部位に装着され、前記遊技盤の前面部から突出する状態とされると共に、所定の情報が表示された情報表示部を前面部に備えた外側装着部材と、
を備え、前記情報表示部の少なくとも一部が前記ガラス扉枠の前方から視認可能とされる遊技機であって、
前記外側装着部材の前面部に対して、前記情報表示部の上方に位置する部位から、前記情報表示部の左側方に位置する部位に至る不正防止用リブが前方に突出する状態に設けられ、
前記ガラス扉枠の開放動作を検知するための検知手段が、前記外側装着部材の前面部において前記情報表示部の左側方であって、前記不正防止用リブの下端部の下方の部位に設けられ、
前記不正防止用リブと前記検知手段とを用いて、前記情報表示部の上方と前記左側方とを閉鎖する侵入防止壁を形成するとともに、
前記検知手段の外周部における前記情報表示部側に位置する一部によって、右方向に向かって略円弧状に膨らみ出る侵入方向変化壁を構成することを特徴とする。
請求項1の発明においても、「外側装着部材」に対して、参考発明1と同様な改良を施す。よって、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の早期発見が可能な遊技機が得られる。また、請求項1の発明においては、外側装着部材に不正防止用リブを設けるため、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の遂行がより困難な遊技機が得られる。例えば、不正行為者が、「証紙前空間部分」を「ガラス扉枠の前方から視認可能な通過路」として使用しようとても、不正部材の先端部が、不正防止用リブに衝突し、不正部材の行く手が遮られる可能性を生ずるからである。
請求項1の発明の「外側装着部材」において、「不正防止用リブの形成態様」を種々選択できる。例えば、(1)情報表示部の周囲を包囲する状態に形成される態様、(2)情報表示部の周囲において、開放部を備えた壁状に形成される態様(情報表示部の周囲において、略円弧状、略L字状、略くの字状、略U字状、略V字状、若しくは、略W字状等の経路を描きつつ形成される態様)、等を例示できる。ここで、(2)の態様においては、不正防止用リブが、遊技領域の中心部若しくは大入賞装置の方向に向かって「閉じた形状」を備えることが望ましい。例えば、外側装着部材が、遊技領域の右斜め下方に配置される場合、不正防止用リブは、下方、右側方及び斜め右下方のうちの少なくとも何れかの方向に開放されていてもよいが、他の方向には閉鎖されている。
尚、参考発明1の外側装着部材や参考発明2の外側装着部材が、請求項1の発明と同様な「不正防止用リブ」を備えてもよい。これらの場合、不正行為の遂行が更に一層、困難なものとなる。
各請求項の発明及び各参考発明において、「ガラス扉枠の開放動作」とは、「本体枠に対して閉鎖状態(全閉状態)にあるガラス扉枠」が、開放方向に動作すること指し、その動作量を特に問わない。例えば、「ガラス扉枠を全開状態とするための動作」のみならず、「ガラス扉枠を半開状態とするための動作」、「ガラス扉枠を僅かに開放させる動作」、及び、「ガラス扉枠をこじ開ける動作」等も含まれる。また、この「ガラス扉枠を開放させるための動作(特に、「僅かに開放させるための動作」)には、(a)係合機構の係合を維持したままの状態(特に、施錠装置の施錠を維持したままの状態)で、係合機構の「遊び」の範囲内で、ガラス扉枠を、不正補助具でこじ開ける動作や、(b)施錠装置に変形を与えつつ(例えば、フック状の係合部に塑性変形を与えつつ)、ガラス扉枠を、不正補助具でこじ開ける動作等も含まれる。
各請求項の発明及び各参考発明の「検知手段」としては、例えば、(1)「ガラス扉枠の一端部の開放動作量」が僅かに増加したところで、「ガラス扉枠の開放動作」を検知可能な検知手段(検知スイッチ)、(2)「ガラス扉枠の一端部の開放動作量」が所定量(例えば、5mm〜10mm)に到達したところで、「ガラス扉枠の開放動作」を検知可能な検知手段等を例示できる。
各請求項の遊技機は、検知手段が検知信号を出力した場合に、所定の報知(報知音の出力、報知光の発光、報知映像の画像表示等)を行う報知手段を備えてもよい。また、各請求項の遊技機は、検知手段が検知信号を出力した場合、この検知信号を遊技機外部(例えば、ホールコンピューター)に送信するための送信手段を備えてもよい。
更に、各請求項の発明及び各参考発明の遊技機が、「検知手段によって出力された検知信号が、正当な開放操作に基づくものであるか否かを判断するための判断手段」と、「判断手段によって、当該検知信号が、不正な開放操作に基づくものであると判断される場合、所定の警告(警告音の出力、警告光の発光、警告画像の表示等)を行う警告手段」と、を備えてもよい。また、この判断手段によって、当該検知信号が、不正な開放操作に基づくものであると判断される場合、パチンコホール内の防犯カメラによって、不正行為者等を撮影することとしてもよい。
各請求項の発明及び各参考発明の「外側装着部材」としては、前述の「証紙付き証紙台」を例示できる。この「証紙台」は、「証紙」を保持(貼付等)しつつ、遊技盤に装着される部材である。この「証紙」には、遊技機に関する情報(製造メーカ、製造番号等)が表示される。但し、各請求項の発明及び各参考発明においては、「証紙(情報表示部)」の全体が、ガラス扉枠の前方から視認可能とされてもよいし、その一部(例えば、主要部)のみが、ガラス扉枠の前方から視認可能とされてもよい。
参考発明2の「外側支持部材」としては、その他の情報(遊技機のスペックを示す情報)等が表示された「外側支持部材」を例示できる。また、各請求項の発明及び各参考発明の「外側装着部材」や参考発明2の「外側支持部材」は、遊技上の情報(入賞の発生、大当りの発生、確率変動への移行等)を表示するためのものであってもよい。例えば、遊技盤の前面部に装着される本体部と、この本体部に装着されると共に遊技上の情報を表示するために駆動(例えば、点灯、点滅等)する「ランプ装置」と、を備える「外側装着部材」や「外側支持部材」を例示することもできる。
参考発明1及び参考発明2の各発明においては、「第1の被掛止部」と「第1の取付用突起」の具体例として以下の態様を例示できる。例えば、不正対策部位の左右方向に沿った一端部側に被取付孔(貫通孔)を設け、不正対策部位の内側面において、被取付孔の周縁に位置する部位によって第1の被掛止部を構成する。また、基体部の上面部から突出しつつ、被取付孔に挿通される挿通部(第1の突出片)と、この挿通部の突端部若しくは中間部から左右何れかの方向に突出する掛止部と、を備える第1の取付用突起(略L字状若しくは略フック形状の第1の取付用突起)を例示できる。
この第1の取付用突起においては、例えば、掛止部が、遊技領域の半径外側方向に向かって第1の被掛止部に掛止される。この具体例では、不正対策部位の外側面の外側(遊技領域外)の掛止部は、被取付孔を通じて、不正対策部位の内側面の内側(遊技領域内)に挿入される。そして、「掛止部」を不正対策部位の周方向にスライドさせ、「掛止部」を「第1の被掛止部」の内側(遊技領域の半径方向に沿った内側)に移動し、「掛止部」を「第1の被掛止部」に当接状に(遊技領域の半径外側方向に当接させて状態で)掛止すると、「第1の取付用突起」の「第1の被掛止部」に対する取り付けを完了する。
参考発明1及び参考発明2の各発明においては、「第2の取付用突起(但し、参考発明2では、取付用突起)」の具体例として以下の態様を例示できる。例えば、基体部の下面部から突出する略平板状の第2の取付用突起(参考発明2では、取付用突起)を例示できる。また、各参考発明の第2の被掛止部(但し、参考発明2の発明では、被掛止部)は、「有底の穴状の第2の被掛止部(参考発明2では、被掛止部)」、「支持部を貫通する孔状の第2の被掛止部(参考発明2では、被掛止部)」、「溝状の第2の被掛止部(参考発明2では、被掛止部)」のうちの何れであってもよい。
各請求項の発明及び各参考発明の「レール部材」としては、外側レールと内側レールとを備えるものを例示できる。このうち、「外側レール」は、通常、「遊技盤の前面部において、開口部を下方若しくは側方に向けた略円弧形状(Cの字状)に配置された(略円弧状の経路を描く状態に配置された)帯状の金属板」を用いて構成される。また、「内側レール」は、「遊技盤の前面部のうちで、外側レールの内側の部位において、開口部を上方に向けた略円弧形状(Cの字状)に配置された(略円弧状の経路を描く状態に配置された)帯状の金属板」を用いて構成される。そして、遊技盤の前面部においては、遊技盤の右斜め下方から打ち出され、左上がり傾斜状の発射レールに沿って上昇した遊技球は、遊技盤の左端側において外側レールと内側レールとの間の誘導通路を経て遊技盤の左上部に導かれる。そして、内側レールの略全体と、外側レールの上部側の部分とによって、略円形(略円形の経路を描く)を「領域レール部」が構成される。
この遊技盤の前面部のうちで、この領域レール部で取り囲まれた部位が、遊技領域とされる。この遊技領域内においては、最下部にアウト口が設けられ、この最下部よりも上方の位置に各種の入賞装置が配設されている。そして、遊技機において、遊技盤の斜め右下方には発射装置が配置され、遊技球は、この発射装置によって発射され、遊技盤の下方において、遊技盤の斜め右側から左側に上昇する経路を描く、発射レールに沿って上昇する。更に、この発射レールに沿って上昇した遊技球は、遊技盤の左端側において外側レールと内側レールとの間の誘導通路を経て遊技盤の左上部に導かれる。この遊技球は、内側レールの左上端部と、外側レールの左上端部との間に形成される入口部(遊技領域の入口部)を通じて、遊技領域内に放出される。
参考発明1及び参考発明2の各発明の各発明の「不正対策部位」を、この「領域レール部の下半側部分」から適宜、選択することができるが、「領域レール部の最下部を含む円弧状の部分」として構成することが望ましい。例えば、セブン機においては、その遊技領域に配置される入賞装置のうちで、「大量の賞球を期待できる大入賞装置」が最も、不正行為の対象となり易い。そして、この「大入賞装置」は、遊技領域において、「領域レール部の最下部」の上方(アウト口の上方)に配置されることが多い。このため、「領域レール部において、大入賞装置の直下に位置する部位(領域レール部の最下部)」を含む状態にて、「不正対策部位」を選択することが望ましいからである。
この「不正対策部位」のサイズ(経路長)は、「大入賞装置」の左右方向に沿った幅を考慮して選択することが望ましい。例えば、領域レール部のうちで、その最下部を中央に配置し、左右両側に高くなる円弧状の部分(円弧状の経路を描く部分)であって、中心角を20度〜180度(特に、35度〜180度)のうちの何れかの角度とする部分を用いて、「不正対策部位」を構成することが望ましい。
通常、ガラス扉枠は、ガラス板と、このガラス板を保持する扉枠本体とを備えている。そして、各請求項の発明の「延出部がガラス扉枠に当接する状態」としては、(1)延出部が、扉枠本体に到達する態様、(2)延出部がガラス板に到達する態様、(3)延出部が扉枠本体及びガラス板の双方に到達する態様、等を例示できる。また、各請求項の発明において、扉枠本体に、ガラス板を保持するための保持手段は、扉枠本体に対して固定的に装着されても(開閉不可能な状態に装着されても)、開閉可能な状態に装着されてもよい。
参考発明1及び参考発明2の各発明において、掛止片の突出方向は種々選択でき、基体部の上面部に沿った方向を例示できる。つまり、左右何れか一方の方向、左右双方向、前後何れか一方の方向、前後双方向、斜め前後のうちの何れか一方の方向、斜め前後の双方向等を例示できる。これらの場合、掛止片は略水平な方向に突出してもよいが、傾斜するような方向に突出してもよい。また、各参考発明において、第2の被掛止部(参考発明2では、被掛止部)の内壁部のうちで、第2の取付突起が実際の当接する箇所(実際に掛止される箇所)は、例えば、以下の箇所である。つまり、第2の被掛止部の内壁部を構成する面部分のうちで、左右何れかに位置する面部分を例示できる。特に、第2の被掛止部の内壁部が、相互に対向する面部分を左右に備える場合、これらの面部分のうちで、「不正対策部位の最下部」の側に位置する面部分を、第2の取付突起が実際の当接する箇所として選択することが好適である。また、参考発明1及び参考発明2の各発明において、延出部の延出箇所としては、例えば、基体部の前端部や、基体部の下面部等を例示できる。
請求項2の発明の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、
前記検知手段は、
蓋付きの略円筒状に構成され、開口部を後方に向け、蓋部を前方に向けた状態で前記外側装着部材の前面部に取り付けられている支持体と、
前記蓋部を貫通する状態に形成された貫通孔に挿通され、前後に向けられた軸心に沿って前後に進退可能とされたプランジャと、
前記プランジャを前方に付勢し、前記プランジャを前記蓋部の前方に突出する状態とする付勢手段と、
を備える検知スイッチであり、
前記ガラス扉枠に閉鎖動作が施されると、前記プランジャが、前記付勢手段の付勢力に対抗しつつ後方に押圧され、前記プランジャの後端部が、所定の接点に当接すると共に、
前記ガラス扉枠に開放動作が施され、前記遊技盤の前面部と前記ガラス扉枠の後面部との間の距離が、所定の距離を超えた場合に、前記プランジャの後端部が、前記接点から離れ、前記検知信号を出力し、
前記支持体の外周部における前記情報表示部側に位置する一部によって、前記侵入方向変化壁を構成することを特徴とする。
この請求項2の発明の「検知スイッチ」としては、「プランジャー式の検知スイッチ」である。つまり、前後に進退可能な状態に支持されたプランジャーと、このプランジャーを前方(ガラス扉枠の方向)に付勢する付勢手段と、を備える検知スイッチ」である。この「検知スイッチ」においては、ガラス扉枠が閉鎖状態(全閉状態)にある場合、プランジャーの前端部が、ガラス扉枠の後面部によって押圧される。このため、プランジャーは付勢手段の付勢力に対抗しつつ、後退する。一方、ガラス扉枠に開放動作が施され、外側装着部材と、ガラス扉枠の後面部との距離が拡大すると、それに応じて、プランジャーが前進する。そして、ガラス扉枠の開放動作量が所定量(僅かな量である場合も含む。)に到達し、プランジャーの前進量が特定量(僅かな量である場合も含む。)に到達すると、この検知スイッチは検知信号を出力する。
この「プランジャー式の検知スイッチ」を用いると、以下の効果を得ることができる。つまり、各請求項の発明においては、前述のように、検知手段が外側装着部材を介して遊技盤に装着され、ガラス扉枠に近い位置に配置される。このため、プランジャーのストローク(プランジャーの前後への進退量)を短くしても、ガラス扉枠の開放動作を確実に検知できる。換言すると、ストロークが短く、誤動作の少ない「検知スイッチ」とすることができる。従って、この「プランジャー式の検知スイッチ」を用いると、不正行為のより確実な発見が可能となる。尚、請求項1においては、この「プランジャー式の検知スイッチ」に代表される「接触式のスイッチ」の他に、「非接触式のスイッチ(光電スイッチ等)」を選択することもできる。
請求項3の発明の遊技機は、請求項1又は2に記載の遊技機において、
前記遊技盤の前面部のうちで前記遊技領域の外側において前記遊技盤の右端部側で、かつ前記遊技盤の上端側に位置する部位、
若しくは、
前記本体枠の前面部のうちで前記本体枠の右端部側で、かつ前記遊技領域よりも上方側に位置する部位、
に対して、前記ガラス扉枠の開放動作を検知するための上方検知手段が設けられると共に、
前記検出手段及び前記上方検知手段のうちの一方のみから、前記検知信号が出力されると、所定の警告を行う警告手段を備えることを特徴とする。
次に、参考発明1及び参考発明2の各発明の関連発明について説明する。
先ず、関連発明1の遊技機は、参考発明1の遊技機において、
前記第2の被掛止部は、前方に向かって開放されていることを特徴とする。
関連発明1では、第2の被掛止部が前方(遊技機の前方)に向かって開放されるため、第2の取付用突起を第2の被掛止部に挿入することがより一層、容易となる。このため、侵入防止部材の取付作業のより一層、円滑化を図ることができる。
また、関連発明2の遊技機は、参考発明2の遊技機において、
前記被掛止部は、前方に向かって開放されていることを特徴とする。
関連発明2では、被掛止部が前方(遊技機の前方)に向かって開放されるため、各取付用突起を各被掛止部に挿入することがより一層、容易となる。このため、侵入防止部材の取付作業のより一層、円滑化を図ることができる。
関連発明3の遊技機は、参考発明1、関連発明1、参考発明2、及び、関連発明2のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記基体部の左右方向に沿った他端部側には、前記基体部の下面部から下り傾斜状に突出すると共に、自由端を前記基体部の下面部に近接させて撓んだ状態とすると、該自由端を前記基体部の下面部から離間させるような付勢力を生じさせる下部板バネ部が設けられ、
前記下部板バネ部を前記撓んだ状態としつつ、前記下部板バネ部の突端部側を前記支持部に当接する状態とし、
前記基体部の左右方向に沿った他端部側を、前記下部板バネ部の付勢力を用いて前記不正対策部位の外側面に圧接させたことを特徴とする。
関連発明3では、下部板バネ部の付勢力を利用して、基体部の左右方向に沿った他端部側を不正対策部位の外側面に密着させるため、侵入防止部材が不正対策部位の外側面に対してより確実に密着する。従って、関連発明3によると、「侵入防止部材の弛み」をより一層、確実に防止できる。
下部板バネ部は、基体部に一体的に設けられても、基体部と別体の板バネによって構成されてもよい。また、基体部に一体的に設ける態様では、基体部若しくはその一部を金属製の板状物で構成し、この板状物に略コの字状の「切り込み部」を設ける。そして、板状物において、「切り込み部」に囲まれた部位を、基体部の下方に折り返し、この折り返した部位によって、下部板バネ部を構成する態様を例示できる。尚、関連発明3の応用発明として、基体部の下面部と、支持部との間に、板バネ以外の付勢手段(コイルバネ、ゴム、樹脂発泡体等のクッション部材等)を配置した態様を例示することもできる。
関連発明4の遊技機は、参考発明1、関連発明1、参考発明2、関連発明2、及び、関連発明3のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記基体部の左右方向に沿った他端部側には、前記基体部の上面部から上り傾斜状に突出すると共に、自由端を前記基体部の上面部に近接させて撓んだとすると、該自由端を前記基体部の上面部から離間させるような付勢力を生じさせる上部板バネ部が設けられ、
前記上部板バネ部を前記撓んだ状態としつつ、前記上部板バネ部の突端部側を前記不正対策部位に外側面に当接する状態とし、
前記基体部の左右方向に沿った他端部側を、前記上部板バネ部の付勢力を用いて前記支持部に圧接させたことを特徴とする。
関連発明4では、上部板バネ部の付勢力を利用して、基体部の左右方向に沿った他端部側を、不正対策部位の支持部に密着させる。従って、関連発明4によっても、「侵入防止部材の弛み」をより一層、確実に防止できる。
上部板バネ部は、基体部に一体的に設けられても、基体部と別体の板バネによって構成されてもよい。また、基体部に一体的に設ける態様では、基体部若しくはその一部を金属製の板状物で構成し、この板状物に略コの字状の「切り込み部」を設ける。そして、板状物において、「切り込み部」に囲まれた部位を、基体部の上方に折り返し、この折り返した部位によって、上部板バネ部を構成する態様を例示できる。尚、関連発明4の応用発明として、基体部の上面部と、支持部との間に、板バネ以外の付勢手段(コイルバネ、ゴム、樹脂発泡体等のクッション部材等)を配置した態様を例示することもできる。
関連発明5の遊技機は、参考発明1、関連発明1、参考発明2、関連発明2、関連発明3、及び、関連発明4のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記基体部は、略帯状の板状物を用いて構成される芯部材と、該芯部材の構成素材よりも軟質な構成素材を用いて構成されると共に前記芯部材の上面部及び下面部のうちの少なくとも一方を被覆する表皮部材と、を備え、
前記延出部は、前記表皮部材と同一の構成素材を用いて、前記表皮部材と一体的に設けられることを特徴とする。
関連発明5では、基体部の構造を、芯部材と軟質な表皮部材とを備える2重構造とすると共に、延出部を表皮部材と一体的に構成する。つまり、関連発明5の発明では、侵入防止部材を、剛性の確保に重点をおく部分(芯部材)と、柔軟性の確保に重点をおく部分(表皮部材及び延出部からなる部分)との2重構造とするため、侵入防止部材の取り扱いの容易化を図りつつ、侵入防止部材の本来の機能(不正部材の侵入防止機能)をより確実に発揮できる。蓋し、関連発明5によると、延出部等を軟質な素材を用いて構成するため、延出部のガラス扉枠に対する密着性が高められる。しかも、芯部材によって、侵入防止部材の剛性を確保できるめ、延出部等を軟質な素材を用いて構成しても、侵入防止部材の取り扱いが容易であるからである。
ここで、芯部材の構成素材としては、金属や硬質樹脂等を例示できる。また、表皮部材及び延出部の構成素材としては、ゴムや軟質樹脂等を例示できる。更に、表皮部材としては、例えば、(a)芯部材を挿入する挿入空間を備え、芯部材の上下面部を被覆する略筒形状の表皮部材、(b)芯部材の上面部若しくは下面部の一方を被覆する表皮部材、等を例示できる。尚、何れの態様においても、芯部材の上面部を、弾性素材で構成される表皮部材で被覆すると、基体部の不正対策部位に対する密着度が高められるため、より好適である。
尚、不正対策部位(内側レール)の構成素材が金属である場合、芯部材の構成素材を金属とすることで、以下のような効果も得られる。つまり、不正対策部位(内側レール)の熱膨張率と、芯部材の構成素材の熱膨張率とを等しくしたり、近似したものとできるため、不正対策部位(内側レール)及び侵入防止部材に熱膨張等を生じても、侵入防止部材の不正対策部位(内側レール)に対する密着度が低下することを防止できる。
関連発明6の遊技機は、参考発明1、関連発明1、参考発明2、関連発明2、関連発明3、関連発明4、及び、関連発明5のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記侵入防止部材において、少なくとも、前記延出部に対して、透視度低下処理を施したことを特徴とする。
関連発明6によると、不正行為をより一層確実に防止したり、不正行為の実行をより一層的確に抑止できる。つまり、不正行為者の多くは、遊技機において遊技盤の下方の位置に挿入した不正部材を、遊技盤の前方に移行させる際に、ガラス扉枠の前方から遊技機の内部を覗き込みつつ、不正部材の位置(特に、不正部材の先端部の位置)を確認する。これに対して、関連発明6によると、主壁体部の透視度を低下させる処理を施して、不正部材の位置(特に、不正部材の先端部の位置)を確認困難、若しくは、確認不可能とするため、不正行為の実行が不可能、若しくは、困難となる。従って、関連発明6によると、不正行為をより一層確実に防止したり、不正行為の実行をより一層的確に抑止できる。
ここで、関連発明6の発明の「透視度低下処理」とは、延出部若しくは侵入防止部材全体等(以下、「延出部等」という。)の透視度を低下させるための処理、つまり、延出部等を上下方向に透視できる度合いを低下させる処理である。具体的には、(1)延出部等に色彩を施す処理、(2)延出部等に模様を施す処理、(3)延出部等に図形、その他の線図を施す処理、(4)延出部等(特に、その上面部)に、乱反射の発生手段(傷、スリット、凹凸等)を設ける処理、若しくは、(1)〜(4)の処理のうちの2つ以上を組み合わせた処理、等を例示できる。尚、侵入防止部材(関連発明5では、表皮部材及び延出部)を樹脂の一体成形品で作成する場合、(1)の色彩を施する処理は、この一体成形品の成形時に行っても(例えば、材料中に顔料を混入する。)よいし、一体成形品の成形後の事後的な着色によって行ってもよい。更に、延出部の上面部等に、遊技領域に配設された「セル画」と、同一の色彩、模様、線図等を施して、この「透視度低下処理」を行うこともできる。
この関連発明6と同様に、各請求項の発明及び各参考発明の「外側装着部材」や、参考発明2の「外側支持部材」においても、「透視度低下処理」を施すことが好ましい。例えば、証紙台を「不透明」とすることで、不正行為の遂行が、更により一層、困難となるからである。
尚、各請求項の発明、各参考発明、各関連発明、各応用発明においては、基体部の後端部の全域、若しくは、一部が、遊技盤の前面部と当接してもよいし、遊技盤の前面部と離間してもよい。また、基体部の後端部のうちでアウト口の直下に位置する部位を除く部位」を遊技盤の前面部に当接させ、「基体部の後端部のうちで領域レール部の最下部の下方に位置する部分(以下、「最下部下方部分」という。)」を、「アウト口の直下の位置」、若しくは、「アウト口の直下よりも遊技機の奥側の位置」に到達させることが望ましい。
蓋し、「領域レール部の最下部」は、遊技盤面に設けられたアウト口に遊技球(アウト球)を案内するための案内部を構成するが、この領域レール部の最下部(案内部)の後端部は、通常、切り欠き部とされている。しかも、遊技盤(遊技領域)において、この切り欠き部の真上の位置に、大入賞装置が配置されるのが一般的なため、不正行為者は、「この切り欠き部の下方から、切り欠き部を通過して大入賞装置に至る経路」を、「不正部材の侵入経路」として選択する可能性が高い。このため、「最下部下方部分」を、「アウト口の直下の位置」、若しくは、「アウト口の直下よりも遊技機の奥側の位置」に到達させることによって、この経路を遮断することが望ましいからである。
各請求項の発明及び各参考発明において、「延出部をガラス扉枠に当接させること」には、延出部の前端部をガラス扉枠の背面部(後面部であって、遊技盤との対向面部である。)に当接させることの他に、延出部の前端部をガラス扉枠の背面部よりも、前方に到達させること(例えば、ガラス扉枠の背面部に対して、後方に開口する凹部を設け、延出部の前端部を、この凹部を進入させること等)も含まれる。また、「延出部の前端部をガラス扉枠に到達させること」には、延出部の前端部の全域(左右方向に沿った全幅の範囲)を、ガラス扉枠に到達させることの他に、延出部の前端部の一部(左右方向に沿った一部の範囲)をガラス扉枠に到達させることも含まれる。
次に、請求項1の発明の関連発明を説明する。
つまり、関連発明7の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、
前記レール部材は、前記領域レール部の下半側部分から選択される所定の部位を不正対策部位とすると共に、
上面部を前記不正対策部位の外側面に沿わせつつ略円弧状に配置される基体部と、該基体部から延出して前記ガラス扉枠に当接する状態に配置される延出部と、を具備し、一端部側が前記不正対策部位の左右方向に沿った一端部側に取り付けられる侵入防止部材を備え、
前記外側装着部材が、前記不正対策部位の左右方向に沿った他端部側と対向する位置に被取付部を具備し、前記侵入防止部材の他端部側が該被取付部に取り付けられることを特徴とする。
関連発明7では、不正対策部位に侵入防止部材を装着するため、参考発明1及び参考発明2の各発明と同様に、「不正行為の遂行がより困難な遊技機」が得られる。但し、関連発明7において、侵入防止部材の不正対策部位に対する取付方法と、侵入防止部材の外側装着部材に対する取付方法は、掛止(参考発明1及び参考発明2に示す取付方法)に限定されない。例えば、接着、面ファスナーを用いた係合、ネジ止め等の他の取付方法を用いて、侵入防止部材を不正対策部位に取り付けてもよい。
但し、請求項1の発明の遊技機においては、侵入防止部材を用いるか否かを特に問わないし、侵入防止部材を用いる場合には、その構成態様を特に問わない。例えば、不正対策部位の下方に配置される帯状の侵入防止部材等を例示できる。また、不正対策部位に装着される侵入防止部材を用いる場合においても、侵入防止部材の両端を不正対策部位に取り付けてもよいし、侵入防止部材の全体を不正対策部位に取り付けてもよい。
以上記述したように、各請求項の発明によると、「外側装着部材」の機能を維持しつつも、不正行為の早期発見と不正行為の抑制が可能で、しかも、不正行為の遂行がより困難な遊技機が得られる。
以下、発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の前面側の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1〜図12を参照して説明する。この遊技機1は、図1〜図3に示すように、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hと、を備えている。
外枠2は、図1及び図4に示すように、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体21と、外枠本体21の前面下部を覆う前板部22と、を備えている。このうち、外枠本体21は、上下に一対の水平板21aと、左右に一対の立設板21bと、を備えている。そして、両水平板21aは、上下に所定の間隔をおいて立設配置されると共に、左右方向に長尺とされている。また、両立設板21bは、左右に所定の間隔をおいて立設配置されると共に、上下方向に長尺とされている。
遊技機本体Hは、図1にすように、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうちで外枠2を除く部分であって、本体枠3と、ガラス扉枠(前面枠)4と、受皿扉体(所謂、上皿部材)5と、下皿部材6と、遊技盤10(図9を参照)と、裏パック102(図13を参照)等を主要部としている。
本体枠3は、全体がプラスチック製であり、図3に示すように、外枠2の内側に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。つまり、本体枠3の左端側の上下が、外枠2に対して軸支され、外枠2に対して開閉可能とされている。また、図3及び図5に示すように、本体枠3のうちで上方側及び中間側の部位には、その前後を貫通する状態に窓部3Mが設けられている。そして、本体枠3の後面部のうちで、この窓部3Mを取り囲む部位からは、遊技盤10が挿入される保持用突出部33gが突出している。この保持用突出部33gは、本体枠3の後方に突出しつつ、略矩形型の枠形状に構成され、遊技盤10に厚みに相当する奥行き(前後幅)を有している。
この保持用突出部33gは、その後方から、遊技盤10(図11参照)を受け入れて保持する。この保持用突出部33gに保持される遊技盤10(図9参照)は、その前面部10aが前方に向けられる。そして、この前面部10aの主要の部位(遊技領域11を形成する部位を含む主要な部位)が、窓部3Mを通じて、本体枠3の前方から視認可能とされている。
本体枠3の右端側の後面部であって、保持用突出部33gの右側方に位置する部位に、施錠装置7が装着されている(図3を参照)。この施錠装置7は、上下に長尺状とされており(図4を参照)、その前面部を、本体枠3の後面部に当接させた状態で本体枠3に装着されている。この施錠装置7の前面部では、上端部側と中間部とにおいて、係合部(ガラス扉枠施錠用の係合部)7K、7Kを前方に突出させている(図4を参照)。
図5に示すように、本体枠3の前面部3aのうちで下方側の部位には、遊技球を遊技盤10に発射する発射装置(図示を省略)と、遊技球を発射ユニットに供給するための球送り装置(図示を省略)と、発射装置から発射された遊技球を外レール12(後述する。)に向かって誘導する発射レール55等が配設されている。尚、発射レール55は、本体枠3の下方側の前面部において、左方向に向かって上がり傾斜状に設けられている。更に、そして、遊技盤10の背面部には、裏パック102(図3及び図13参照)が装着され、この背面部を覆う状態とされている。尚、遊技盤10等の詳細に関しては後述する。
図5に示すように、本体枠3の右端部において、上方側の部位と、中間側の部位には、各々、貫通孔3b、3cが設けられている。これらの貫通孔3b、3cは、本体枠3の前面部及び後面部を貫通する状態に設けられ、各貫通孔3b、3cには、係合部7Kが挿通されている。このため、係合部7Kは、本体枠3の前面部において、その右端部の上方側の部位と、中間側の部位とか、前方に突出する状態とされている。
ガラス扉枠(前面枠)4は、図4に示すように、本体枠3の前面部側において開閉動作可能な状態に配置されている。つまり、図1及び図2に示すように、本体枠3の左端部の上下が、ヒンジh1、h2を介して、本体枠3の左端部に支持されている。このガラス扉枠4は、その後面部を本体枠3の前面部に近接させて、本体枠3に対して閉鎖された状態となる。このとき、「ガラス扉枠4の後面部において周縁寄りに位置する部位4R(図3参照)」が、「本体枠3の前面部において周縁寄りに位置する部位3R(図3参照)」に略接触した状態{例えば、隙間部を1mm以下(ゼロmmを含む。)にした状態}とされ、ガラス扉枠4と本体枠3との間に存在する隙間部の幅(遊技機の前後方向に沿った幅)が小さく(つまり、前述の1mm以下)なる。このため、ガラス扉枠4が本体枠3に閉鎖状態にあるときに、ガラス扉枠4及び本体枠3間の隙間部に、不正部材を挿入することは困難である。そして、このガラス扉枠4は、ヒンジh1、h2を軸心として、その後面部を本体枠3の前面部と離間させるように回転することで、開放動作を行う。尚、このヒンジh1、h2によって、請求項1の発明の「ヒンジ機構」の具体例が構成される。
ガラス扉枠4は、図3及び図6に示すように、扉枠本体41と、ガラス板43と、ガラス板43を扉枠本体41に保持させる(取り付ける)ための保持部材(図示を省略)と、を備えている。尚、保持部材を扉枠本体41に対して一体的に設けることもできる。
扉枠本体41は、レンズ状のプラスチックを主体に構成され、円形状の開口部41aを有している。この開口部41aは、扉枠本体41の前面部及び後面部を貫通する状態に設けられている。そして、ガラス扉枠4を閉じた状態としたときに、ガラス扉枠4の奥側(背後)に配置される遊技盤10の盤面(遊技領域11)を、前方(遊技者の側)から視認可能とするためのものである。つまり、この開口部41aは、遊技盤10に形成された遊技領域11(図9参照)の形状に対応して、略円周状に開設されている。また、ガラス板43は、開口部41aにおいて、その後端側に位置する部位に、はめこまれている。このため、ガラス扉枠4の前方から、開口部41aを覗き込むと、ガラス板43を透かして、ガラス扉枠4の後方を視認可能とされている。
扉枠本体41の後面部において、図4及び図6に示すように、開口部41aの右側方に位置する部位(以下、「右側方部位」という。)からは、2つの係合突起45、45が突出している。これらの係合突起45、45は、右側方部位の上端部側と、下端部側とから、扉枠本体41の後方に突出する状態に配設されている。また、両係合突起45、45は、略L字状の板状体を用いて構成され、突端部を、扉枠本体41の右側方に向けている。
この係合突起45、45と、前述の係合部7Kとによって、「係合機構」の具体例を構成する。つまり、前述の施錠装置7は、ガラス扉枠施錠部材7B(図7を参照)と、ガラス扉枠施錠部材7Bを上方に付勢するためのバネ部材と(図示を省略)と、を備えている。このうち、ガラス扉枠施錠部材7Bは、上下に長尺な略帯板状に構成されると共に、前端面から略フック形状に構成された係合部7Kを突設させている。また、係合部7Kは、係合本体部756aと、導入部756bとを、前方から後方に、この順で備えている。このうち、より後方に位置する導入部756bでは、その上端面が後端部に向かうに従って下り傾斜となる「下り傾斜面」としている。また、導入部756bよりも前方に位置する係合本体部756aは、導入部756bに比べて凹んだ、係合用凹部756cを用いて構成されている。
「本体枠3に対して開放状態」にあるガラス扉枠4を、「本体枠3に対して閉鎖状態」にすると、図7(a)に示すように、係合部7Kが係合突起45、45に係合し、ガラス扉枠4は本体枠3に施錠される。つまり、ガラス扉枠4を開放状態から閉鎖状態に変化させる途中に、図7(b)に示すように、上方の「係合突起45」は、上方の「係合部7K」の導入部756bの上端面に摺動し、下方の「係合突起45」は、下方の「係合部7K」の導入部756bの上端面を摺動する。
このとき、導入部756bの上端面は、各「係合部7K」の後端部に向かうに従って下り傾斜となる「下り傾斜面」とれているため、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに近づくことで、係合部7K(ガラス扉枠施錠部材7B)は下方に押圧される。つまり、ガラス扉枠施錠部材7Bは、バネ部材の付勢力に対抗しつつ、下方に移動(スライド)するが、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに近づくに従って、係合部7K(ガラス扉枠施錠部材7B)の下方への移動量が多くなる。そして、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに係合本体部756aに到達したところで、各「係合部7K」は、バネ部材の付勢力によって上昇し{図7(b)の矢印Uを参照}、係合部7Kが係合突起45に係合し、ガラス扉枠4が本体枠3に対して施錠された状態となる{図7(a)を参照}。
尚、ガラス扉枠4を解錠する場合、所定の鍵を用いて施錠装置7を操作し、ガラス扉枠施錠部材750を、バネ部材の付勢力に対抗しつつ、下方に移動させると、係合部7Kの係合突起45に対する係合を解除される。この状態で、ガラス扉枠4を手前に引くと、ガラス扉枠4を本体枠3に対して全開状態とすることができる。
図2に示すように、ガラス扉枠4において、開口部41aの周縁の部位には、各種のLED基板4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hが内蔵されている。また、何れのLED基板4b〜4hも、プリント配線基板と、プリント配線基板に搭載された複数のLEDランプと、を備えている。そして、これらのLED基板4b〜4hを構成するLEDランプは、目的(遊技効果を高める目的、賞球を報知する目的、当該遊技機1にエラーを生じたことを報知する目的)に応じて、点灯及び消灯したり、点滅する。
図1及び図2に示すように、ガラス扉枠4の上端部側の左右には、各々、スピーカーSP1、SP2(図15参照)が内蔵されている。また、本遊技機1においては、前板部22の左右両端にも、スピーカーSP3、SP4(図15参照)が内蔵されている。このため、本遊技機1においては、前面部の4隅にスピーカーSP1〜SP4を配置することで、「4ウェイのスピーカーシステム」を構成している。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカーSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させる。
図2に示すように、このガラス扉枠4の右下方側であって、開口部41aの外周縁の外側に位置する部位(つまり、ガラス扉枠の右下の角部寄りの箇所)には、右下窓部41Rが設けられ、ガラス扉枠4の左下方側であって、開口部41aの外周縁の外側に位置する部位(つまり、ガラス扉枠の左下の角部寄りの箇所)には、左下窓部41Lが設けられている。また、右下窓部41R及び左下窓部41Lは、図8(a)に示すように、開口形状が略楕円形状とされつつ、ガラス扉枠4の前後を貫通する開口部(窓部)によって構成されている。また、図8に示すように、ガラス扉枠4の後面部において、右下窓部41Rと、左下窓部41Lの後方に位置する部位には、透明板(ガラス板)41Gが装着されている。このため、ガラス扉枠4の前方から、右下窓部41R及び左下窓部41Lを観察すると、この透明板(ガラス板)41Gを透かして、ガラス扉枠4の後方を視認可能である。
また、図8に示すように、ガラス扉枠4の右下方側において開口部4aの外周縁の外側に位置すると共に(ガラス扉枠の右下の角部寄りの箇所であって)、右下窓部41Rよりも左側に位置する部位には、押圧用突起41Mが設けられている。この押圧用突起41Mは、ガラス扉枠4の後方に突出する状態に設けられている。
図9に示すように、遊技盤10の前面部10aにおいて、右下窓部41Rの後方に位置する部位(後述する周辺領域YGの一部分である。)には、証紙台500が装着されている。そして、ガラス扉枠4を閉じた状態としたときに、この証紙台500に貼付された証紙500Sは、右下窓部41Rを通じて、ガラス扉枠4の前方から視認可能(前述の透明板41Gを透かして視認可能)とされている(図2を参照)。また、この証紙台500の前面部において、前述の押圧用突起41Mと前後に位置合わせされる部位(つまり、図27に示すように、ガラス扉枠4を本体枠3に対して閉鎖状態としたときに、前後に位置合わせされる部位)には、「ガラス扉枠スイッチ4s」が配設されている。この「ガラス扉枠スイッチ4s」は、請求項1の発明の「検知手段」の具体例を構成する。この「ガラス扉枠スイッチ4s」は、ガラス扉枠(前面枠)4の開閉状態(開放動作)を検知するための検知手段である。この「ガラス扉枠スイッチ4s」の詳細に関しては後述する。
また、図9に示すように、遊技盤10の前面部10aにおいて、左下窓部41Lの後方に位置する部位(後述する周辺領域YGの一部分である。)には、「当該遊技機1のスペック(大当りを生ずる確率、大当り中に実行されるラウンド数等)を表示するためのラベル550K」が貼付されている。そして、ガラス扉枠4を閉じた状態としたときに、このラベル550Kは、左下窓部41Lを通じて、ガラス扉枠4の前方から視認可能(透明板41Gを透かして視認可能)とされている(図2を参照)。
本実施例では、「証紙500Sが取り付けられた(貼付された)証紙台500」、つまり、「証紙500S付きの証紙台500」によって、請求項1の発明の「外側装着部材」の具体例を構成し、証紙500Sによって、請求項1の発明の「情報表示部」の具体例を構成している。尚、本実施例では、「遊技領域11を、ガラス扉枠4の前方から視認可能とするための開口部4a」と、「証紙500Sをガラス扉枠4の前方から視認可能とするための右下窓部41R」と、「ラベル550Kをガラス扉枠4の前方から視認可能とするための左下窓部41L」と、を別個に設けるが、開口部4aと右下窓部41Rと左下窓部41Lとを一体化したり、開口部4aと、右下窓部41R及び左下窓部41Lのうちの一方とを一体化してもよい。
具体的には、大型の開口部(例えば、縦横の幅が、開口部4aの直径を超える略矩形状の開口部)を形成し、この大型の開口部を通じて、遊技領域11と、証紙500Sと、ラベル550Kとを、ガラス扉枠4の前方から視認可能としてもよい。また、ラベル550Kを、遊技盤10の前面部10aに直接、取り付けるのではなく、台部材(証紙台500のような台部材)を介して、遊技盤10の前面部10aに取り付けてもよい。この場合、台部材の前面部にラベル550Kを取り付ける(貼付する)。そして、このラベル550K付きの台部材を、「外側支持部材」として、参考発明2を適用してもよい(ラベル550Kの周囲から選択される所定の部位に不正防止用リブFRを設けてもよい。)。
本実施例においては、図27に示すように、ガラス扉枠4を閉じたときに、ガラス扉枠4の裏面部47と、遊技盤10の前面部10aとの間に、空間部(以下、「盤前空間部」という。)Kが形成される。また、ガラス扉枠4を閉じたときに、ガラス扉枠4の裏面部47と、後述する「領域レール部r」との間には、隙間部(以下、「レール前隙間部」という。)Sが形成される。
図1及び図2に示すように、遊技機本体Hの前面部のうちで、ガラス扉枠4の下方の部位に、受皿扉体(上皿部材)5と下皿部材6とを備える。つまり、受皿扉体5は、ガラス扉枠4の下方に配置され、下皿部材6は受皿扉体5の下方に配置されている。
この上皿扉体5は、図12に示すように、本体枠3の前面部3aのうちで、前面枠3の下方の部位に、開放動作可能な状態に装着されている。この上皿扉体5は、略矩形の板形状に構成される板状部5Aと、板状部5Aの前面部から前方に突出する状態に配置される上皿本体5Bと、を備えている。
また、この板状部5Aの左端部が、ヒンジ5hを用いて本体枠3に支持されている。更に、板状部5Aの左端部寄りには、上皿導入口5bが前後に貫通する状態に設けられている。この上皿導入口5bは、遊技機1内から排出される遊技球を、上皿本体5Bの内部に導くためのものである。
上皿本体5Bは、上方に開口する皿形状を備えており、主要部を構成する上皿貯留部5Dと、その他の部位を構成する上皿棚部5Eとを備える。このうち、上皿貯留部5Dは、上皿扉体5に排出される(払い出される)遊技球を貯留するための部位であり、上皿本体5Bの左側に偏った位置に設けられている。また、この上皿貯留部5Dは、上皿本体5Bの上方に開口する凹部によって構成され、前述の上皿導入口5bの前端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)は、この上皿貯留部5Dの内部に向かって開放(開口)されている。
上皿貯留部5Dの底面部5pは右方向に向かって下り傾斜となる傾斜面とされている。また、上皿棚部5Eの上面部には、操作スイッチSWと、「球貸操作部5c」と、が配置されている。尚、上皿扉体5の裏側には、球貸表示基板410(図14参照)及び演出ボタン基板228(図14参照)が設けられている。また、上皿扉体5の外郭部分も、レンズ状のプラスチックを主体され、上皿扉体5の内部にも、LED基板4iが内蔵されている(図2を参照)。
図1及び図2に示すように、下皿部材6の略中央には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。また、下皿部材6の左端には灰皿6bが設けられ、下皿部材6の右端には発射ハンドル9が設けられている。また、下皿部材6の底面には球抜き孔(図示を省略)が設けられている。この球抜き孔は、通常時には、閉鎖されているが、下皿部材6に貯留された遊技球を遊技機1から排出する際に開放状態とされる。
発射ハンドル9は、発射装置ユニット(図示を省略)に接続されている。この発射ハンドル9には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。また、前述の施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、ガラス扉枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。更に、遊技機1の左端側には、プリペイドカードユニットが設けられている(図示を省略)。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について、図9を中心に説明する。この遊技盤10は、図3に示すように、本体枠3に保持されるとともに、後述する各種制御基板(主制御基板200、発射制御基板260等)200Kと、裏パック102(図13参照)により、その背面側が覆われている。また、遊技盤10は、正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aと、この遊技盤本体10Aに装着される各種の盤部品(外側レール12、内側レール13、メイン役物装置20等)とを備えている。尚、この遊技盤本体10Aの前面部には、セル画が印刷されたシート状物10Sが貼着されている(図27〜図30を参照)。
遊技盤本体10Aは、正面視で略円形とされる領域形成部10Bと、領域形成部10Bの周囲に位置する領域外部10Cと、遊技盤本体10Aの左端側において、略円弧状に設けられる誘導領域部10Dと、を備える。また、遊技盤本体10Aの前面部(つまり、遊技盤10の前面部10a)には、レール部材Rが配置されている。更に、レール部材Rは、外側レール12と内側レール13とを備えている。
このうち、外側レール12は、遊技盤10の前面部10aにおいて、「開口部を下方に向けた略円弧形状に配置された帯状の金属板」を用いて構成される。また、内側レール13は、遊技盤10の前面部10aのうちで、外側レール12の内側の部位において、「開口部を上方に向けた略円弧形状に配置された帯状の金属板」を用いて構成される。そして、内側レール13の略全体と、外側レール12の上部側の部分とによって、略円形のレール部(以下、「領域レール部」という。)rが構成される。
この遊技盤10の前面部10aにおいて、領域レール部rで包囲される略円形の部位(領域形成部10B)によって遊技領域11が構成される。つまり、領域レール部rは、遊技盤10の前面部10aに構成される遊技領域11の外縁部Gを構成している。また、遊技盤10の前面部10aの左端側において外側レール12と内側レール13との間に形成される円弧状の部位(誘導領域部10D)によって、誘導通路Yが構成される。更に、遊技盤10の前面部10aにおいて、「遊技領域11及び誘導通路Y」を除いた部位(領域外部10C)によって、周辺領域YGが構成される。
本遊技機1においては、図9に示すように、遊技盤10の右斜め下方の発射装置によって打ち出され、左上がり傾斜状の発射レール55に沿って上昇した遊技球Vは誘導通路Yを経て遊技盤10の左上部の「領域入口部Y1(図10を参照)」に導かれた後、「領域レール部r」によって包囲された遊技領域11に放出される構造となっている。そして、前述のように、周辺領域YGに、「証紙500S付きの証紙台500」が装着されている。尚、本実施例においては、証紙500Sを、便宜上、「ハッチング表示」を用いて図示している。尚、証紙台500の詳細については後述する。
領域形成部10Bには、メイン役物装置20と、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16と、始動入賞装置17と、下部装置30と、左下表示装置50と、右下表示装置60と、4個の一般入賞装置40、41、43、44と、多数の障害釘(図示を省略)と、風車19等が配設されている。
メイン役物装置20は、取付部材(化粧板)21と、中央表示装置27とを備えている。このうち、取付部材21は、領域形成部10Bの前面部に装着される板状体によって構成され、遊技領域11の上半部のうちで、左端側を除く部位を構成している。この取付部材(化粧板)21には、窓部形成孔21dが設けられている。そして、この窓部形成孔21dは、正面視で略矩形状の表示窓21eを構成している。
取付部材21の頂部から右側縁部の下端に至る部位は、外側レール12に近接し、頂部から左側縁部の上端に至る部位には、上部装飾部材21nが前方に突出する状態に装着されている。また、取付部材21の左側縁部には、左側装飾部材21qが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の下縁部には、ステージ部材21pが前方に突出する状態に装着されている。
左側装飾部材21qは、内部に遊技球通路(図示を省略)が形成された造形物21rを備えている。この遊技球通路の進入口は、左斜め上方に向かって開口し、遊技領域11を流下する遊技球を、この進入口で受け入れ、メイン役物装置20の内部に進入させる。
ステージ部材21pは、その上面部によって、遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下する傾斜面として構成されている。但し、転動面の中央部では、上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。また、ステージ部材21pには、転動面上の遊技球を、メイン役物装置20の外部に排出するための排出通路が設けられている。尚、排出通路の入口部21uは、転動面の中央部の背後において、この中央部と連続する位置で開口し、排出通路の出口部21vは、この中央部よりも下方の位置で開口している。
本実施例では、遊技領域11を流下し、メイン役物装置20の内部に進入した遊技球は、転動面の左端部に到達し、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いを衰えたところで、この遊技球は、排出通路を通過してメイン役物装置20外に排出されるか、或いは、転動面の前縁部から、メイン役物装置20外に排出される。尚、出口部21vの直下に、後述する始動入賞装置17が位置している。
中央表示装置27は画像表示装置の具体例を構成するものである。また、この中央表示装置27は液晶表示装置を用いて構成されると共に、遊技盤本体10Aに対して、その後方から装着されている。更に、この中央表示装置27の表示画面27aは前方に向けられると共に、表示窓21eに内側に挿入されている。このため、この表示画面27aは、遊技盤本体10Aの前面部よりも後方に位置しつつ、表示窓21eを通じて前方から視認可能とされている。
この中央表示装置27は、後述する右下表示装置60と同様に、判定結果図柄を確定表示するためのものである。但し、この中央表示装置27においては、右下表示装置60よりも、演出度の高い演出を実行しつつ、判定結果図柄を確定表示を行う。尚、本実施例では、右下表示装置60が、本図柄を表示するための「本図柄表示用の図柄表示装置」を構成し、中央表示装置27が、演出用の疑似図柄(演出図柄ということもある。)を表示するための「疑似図柄表示用の図柄表示装置」を構成する。また、中央表示装置27の表示画面27aは可変状態に用いられ、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を表示可能である。
普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16は、遊技領域11において、メイン役物装置20の左側方に位置する部位に配設されている。また、この普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16内には普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s(図14参照)が配設されている。そして、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16sを遊技球が通過することを前提に、「普通図柄の変動開始条件」が成立すると、左下表示装置50(後述する。)において、普通図柄の変動表示(具体的は、普通図柄用のランプ装置の点滅表示)を開始する。そして、普通図柄の変動開始後、所定の変動時間を経過すると、普通図柄の確定表示(点灯、若しくは、消滅)がなされる。そして、普通図柄の当り表示(点灯表示)がなされると、普通電動役物17(後述する。)が、所定時間(例えば、0.5秒)開放駆動される。
始動入賞装置17は、ステージ部21dの排出路の直下に位置する部位に配設されている。そして、第1の始動入賞部17aと、第2の始動入賞部17bとを上下に配設した構成を備える。このうち、第1の始動入賞部17aは、上方に開口部、つまり、第1の始動口を開口させたポケット形状を備えている。この第1の始動口は、排出通路の出口部21vの直下に位置するため、排出通路を通過した遊技球は、この第1の始動口を通じて、始動入賞装置17に入賞する確率が高くされている。
第2の始動入賞部17bは、第1の始動入賞部17aの直下に位置すると共に、入口側部分に、普通電動役物が配置されている。この普通電動役物は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成されている。つまり、第2の始動入賞部17bは、この一対の翼片部を作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図14参照)を備えている。そして、この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
始動入賞装置17の内部には、第1の始動入賞部17a、若しくは、第2の始動入賞部17bを遊技球の通過を検出する始動入賞検出スイッチ17s(図14参照)が配設されている。つまり、第1の始動入賞部17aに入賞した遊技球と、第2の始動入賞部17bに入賞した遊技球は、始動入賞装置17内の同一の通路(図示を省略)を通過し、この通路の経路途中に配設された始動入賞検出スイッチ17sによって検出される構成となっている。
下部装置30は、始動入賞装置17の下方に配設されている。この下部装置30は、可変入賞装置(大入賞装置)31によって構成されている。この可変入賞装置31は、遊技盤10の前面部10aに装着された取付板部31kを備える。この取付板部31kは、略中央部において平面形状が略帯状の開口部を表裏を貫通する状態に備え、この開口部によって大入賞口31aを構成している。そして、この大入賞口31aの後端部は、「大入賞口入賞通路(大入賞口31aから入賞する遊技球を通過させるための通路であり、図示を省略する。)」に連絡されている。
そして、可変入賞装置(大入賞装置)31は、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイ31c(図14参照)と、大入賞口入賞通路の経路途中若しくは経路端末部に設けられた入賞球検出スイッチ31s(図14参照)と、を備えている。この可変入賞装置(大入賞装置)31は、開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが大入賞口31aを閉鎖するため、可変入賞装置(大入賞装置)31への遊技球の入賞が不可能となる。一方、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口31aを開放されると共に、開閉板31bの後面部(背面部)が遊技領域11を流下し、可変入賞装置(大入賞装置)31へ到達した遊技球を、大入賞口31aに誘導する誘導部を構成する。
左下表示装置50は、可変入賞装置(大入賞装置)31の左側方に配置されている。この左下表示装置50は、図11(a)に示すように、略円弧状に構成されると共に、遊技盤10の前面部に取り付けられる取付板51を備えている。そして、この取付板51には、普通図柄保留表示部52と、特別図柄保留表示部53と、遊技状態表示部55と、普通図柄表示部56とが設けられている。
普通図柄保留表示部52は、2個のLEDを用いて構成され、所謂「普通図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示する。また、特別図柄保留表示部53も、2個のLEDを用いて構成され、所謂「特別図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示する。更に、遊技状態表示部55は、2個のLED55a、55bを用いて構成され、遊技機1の現在の遊技状態(遊技状態が通常遊技状態である旨、遊技状態が確変遊技状態である旨等)を表示するために用いられる。また、普通図柄表示部56は、1個のLED56aを用いて構成され、「普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16に伴う当否抽選の結果の表示」を、変動表示(本実施例では、LEDを用いて点滅表示)を経て実行する。
右下表示装置60は、可変入賞装置(大入賞装置)31の右側方に配置されている。この右下表示装置60は、図11(b)に示すように、略円弧状に構成されると共に、遊技盤10の前面部に取り付けられる取付板61を備えている。そして、この取付板61には、特別図柄表示部62と、大当り態様表示部63と、が設けられている。
特別図柄表示部62は、略長円状に配設された「7個のLED62a〜62g」を用いて構成され、「始動入賞装置17への遊技球の入賞(以下、「始動入賞」という。)に伴う当否判定の結果の表示」を、変動表示(本実施例では、複数のLEDを用いて点灯表示)を経て実行する。つまり、この「当否判定に関する結果の表示に、先行する変動表示」の実行時期が到来すると、「7個のLED62a〜62g」を順次、点灯させる。具体的には、略長円状に配設された「7個のLED62a〜62g」において、この「略長円状を周回する方向に沿って、7個のLED62a〜62g」が点灯するされることを内容とする
より具体的には、所定のLED(例えば、LED62a)が点灯状態となると、残りのLED(例えば、LED62b〜62g)は消灯状態となる。このLED(例えば、LED62a)が消灯状態となると、略長円状を周回する方向に隣合う1つのLED(例えば、LED62b)のみが点灯状態となる。そして、点灯状態となるLEDを、略長円状を周回する方向に沿って順次変更することで、特別図柄表示部62の変動表示が実行される。この変動表示(以下、「LED62b〜62gを用いた循環表示」という。)を実行し、「特別図柄に関する当否判定に関する結果の表示」の実行時期が到来すると、特別図柄表示部62において、特別図柄の確定表示が実行される。尚、特別図柄表示部62における特別図柄の表示態様に関しては後述する。
大当り態様表示部63は、2個のLED63a、63bを用いて構成される。この大当り態様表示部63は、主に、「特別図柄に関する当否判定に関する結果が大当りである場合、その大当りの種類」を表示するために用いられる。つまり、特別図柄表示部62において大当り表示がなされていない場合には、2個のLED63a、63bは消灯状態とさせる。そして、特別図柄表示部62において大当り表示がなされる場合、何れかのLED63a、63bを点灯させて、当該大当りの種類が表示される。
図11(a)に示すように、2個の一般入賞装置40、41は、左下表示装置50を構成する取付板51に一体化され、図11(b)に示すように、残りの2個の一般入賞装置43、44は、右下表示装置60を構成する取付板61に一体化されている。そして、各一般入賞装置40、41、43、44の内部には、遊技球の入賞を検出するための入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44s(図14参照)が配設されている。
尚、多数の障害釘(図示を省略)は、以上説明した各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。尚、遊技盤10の下方にはアウト口18が設けられている。更に、アウト口18の下部にはバック球防止部材(図示を省略)が設けられている。そして、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材15は、内レール13の先端部に取り付けられている。
本遊技機1では、前述のように、上皿扉体5に操作スイッチSWを配設している。本実施例の遊技機1では、この操作スイッチSWを操作しても、遊技上の演出に変化を与えることはできないが、各発明においては、この操作スイッチSWを、遊技上の演出に変化を与えるために用いることとしてもよい。例えば、中央表示装置27の表示画面27aで行われる表示に変更を加えるために用いることとしてもよい。
また、本実施例では、図10に示すように、可変入賞装置(大入賞装置)31のサイズを考慮し、不正対策部位Fを以下のように定めている。つまり、可変入賞装置31は、「領域レール部rのうちでその最下部r1を中央に配置し、左右両側に高くなると共に中心角(D)を25度とする円弧状部分r3」の上方に位置している。このため、この「円弧状部分r3」よりも、更に広範な「円弧状部分r5」によって不正対策部位Fを構成し、可変入賞装置31への不正行為の防止を図っている。つまり、「領域レール部rのうちでその最下部r1を中央に配置し、左右両側に高くなると共に中心角(E)を約110度とする円弧状部分r5」によって不正対策部位Fを構成している。尚、図10等においては、図示の便宜を図るため、不正対策部位Fを、「円弧状の帯形状」にハッチング表示を施して示している。
本実施例では、図9及び図10に示すように、この不正対策部位Fに対して、侵入防止手段300が配置されている。この侵入防止手段300は、証紙台500と、侵入防止部材600と、を用いて構成されている。この侵入防止手段300の詳細に関しては後述する。尚、図32に示すように、不正対策部位Fの左端側には、略矩形状の貫通孔q(被取付孔)が設けられている。この貫通孔qは、不正対策部位Fをその肉厚方向に貫通する状態に設けられている。そして、不正対策部位Fの内側面F2において、貫通孔qの周縁に位置すると共に、アウト口18側(右側)に位置する部位が、第1の被掛止部Qの具体例を構成している。
e.遊技機1の裏面構造
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図13を参照して説明する。つまり、遊技機1の裏面構造は、大きな裏パック102の上に各種装置が搭載された構造となっており、裏パック102は、一対のヒンジ103によって中枠3に開閉可能に軸支されている。
裏パック102には、遊技球が蓄えられる賞球タンク105と、賞球の払出を行う賞球払出装置109と、主制御部200Aを構成する主制御基板200が格納された主制御基板ケースと、発射装置ユニットを制御する発射制御基板260が格納された発射装置制御基板ケース130と、賞球払出装置109を制御する払出制御基板240が格納された払出制御基板ケース118と、主制御基板200と各種スイッチ類とを中継する中継端子板などが搭載されている。
賞球タンク105には底部にタンクスイッチが設けられており、球切れを検出することができる。また、賞球タンク105と賞球払出装置109とは、タンクレール106によって接続されている。更に、図13において、タンクレール106の右側には球抜きレバーが設けられ、タンクレール106の下流側には補給球切れ検知スイッチが設けられている。また、賞球払出装置109の下流側には、遊技球の振り分け部が設けられている。尚、図13は、図示が煩雑となることを避けるために、振り分け部の表示は省略されている。
主制御基板ケース、中継端子板や、払出制御基板ケース118等の各種基板類は、裏パック102に回動自在に懸架された図示しない金属板に、着脱自在に装着されている。
裏パック102の右上端部には、ヒューズボックス、電源スイッチ、電源ターミナル基板132及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた中継端子板が設けられている。尚、電源ターミナル基板132には、ラムクリア信号を発生させるためのラムクリアスイッチ132aが接続されている。
また、中継端子板の上側には、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブルも配設されている。更に、払出制御基板ケース118からは接続ケーブルが上方へ延出し、電源ケーブルを備えた球貸装置に接続されている。また、裏パック102の略中央下端部には、下皿部材用球通路部材が設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図14〜図16を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されると共に遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを備えている。
副制御部としては、(a)演出制御基板220を用いて構成されると共に、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司る演出制御部220Aと、(b)払出制御基板240を用いて構成されると共に貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(c)発射制御基板260を用いて構成されると共に遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。尚、副制御部には、主制御部140に直に接続された第1次副制御部(220A、240A)と、この第1次副制御部を介して主制御部200Aに接続された第2次副制御部(260A)とが存在する。
これらの制御部(200A、220A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図14〜図16中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図14においては、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202、ROM203のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示を省略している。
主制御部200A(主制御基板200)は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s、始動入賞検出スイッチ17s、入賞球検出スイッチ40s、41s、43s、44s等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、演出制御部200A(演出制御基板220)や、払出制御部240A(払出制御基板240)、発射制御部260A(発射制御基板260)等に向かって、後述する各種のコマンドを出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。また、主制御部200A(主制御基板200)は、普通電動役物ソレノイド17cや、大入賞口ソレノイ板31c、左下表示装置50、右下表示装置60に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。即ち、中央表示装置(液晶表示装置)27を駆動する演出表示制御基板222やスピーカーSP1〜SP4を駆動するアンプ基板224が接続されている。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、「各種LED4b〜4h搭載された基板」等の各種装飾用基板を駆動する装飾駆動基板226に駆動信号を出力することにより、遊技の演出を行う。尚、操作スイッチSWからの操作信号は、演出ボタン基板228を介して、演出制御部220A(演出制御基板220)に入力される。尚、演出制御部220A(演出制御基板220)の詳細な入出力関係については後述する。
払出制御部240A(払出制御基板240)は、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が受皿扉体5に設けられた球貸スイッチ5eや返却スイッチ5fを操作すると、この信号は、球貸表示基板242から中継端子板を介して、球貸装置に伝達される。この球貸装置は、払出制御部240A(払出制御基板240)とデータをやり取りしながら、貸球の払出を行う。
主制御部200A(主制御基板200)が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部240A(払出制御基板240)が受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出された賞球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後ろ側払出スイッチ109b)によって検出されて、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ109cによっても検出されて、主制御部200A(主制御基板200)でも計数されている。
賞球タンク105に設けられたタンクスイッチ104からの信号や、賞球タンク105に供給する遊技球が蓄えられる図示しない外部タンクに設けられた外部タンクスイッチ124からの信号も、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、払出制御部240A(払出制御基板240)は、球切れのため賞球の払い出しができなくなる前に、前述したエラーLED4g,4hによって異常を報知することが可能となっている。
下皿部6に設けられた下皿満タンスイッチ6sからの信号も払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、下皿部6が遊技球で一杯となった場合にも、下皿満タンスイッチ6sで検出された信号を受けて、払出制御部240A(払出制御基板240)が賞球の払い出しを一時的に停止することが可能となっている。
加えて、「ガラス扉枠スイッチ4s」から出力される検知信号(ガラス扉枠4が開放動作を行ったことを示す検知信号)も、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、何らかの理由でガラス扉枠4が明けられた場合には、賞球の払い出し、或いは、遊技球の球貸し等の動作を中止することが可能となっている。尚、「ガラス扉枠4が明けられる理由」としては、「正当な行為者(パチンコホールの店員等)が、ガラス扉枠4に開放動作を施したという理由」の他に、「不正行為者がガラス扉枠4をこじ開けたという理由」や、、「不正行為者が不正に入手した鍵等を利用して、ガラス扉枠4に開放動作を施したという理由」等を例示できる。
また、払出制御部240A(払出制御基板240は、主制御部200A(主制御基板200からの制御の下で、遊技球の発射を許可する信号(発射許可信号)を発射制御部260A(発射制御基板260)に向かって出力している。そして、発射制御部260A(発射制御基板260)は、この発射許可信号を受けて、後述するように、遊技球を発射するための各種制御を行っている。
主制御部200A(主制御基板200)には、遊技機に関する情報(信号)を、遊技機1の外部に出力するための外部端子部(外部出力用端子基板)200Gが接続されている。この外部端子部200Gから出力される情報(信号)としては、大当り情報(大当り信号)、確率変動情報(確率変動信号)、賞球情報(賞球信号)等の遊技状態を示す情報(信号)を例示できる。そして、これらの情報(信号)は、ホールコンピュタHPCに送信され、「不正行為の監視」や「パチンコホールにおける営業上の集計」等のために利用される。
尚、前述の「ガラス扉枠スイッチ4s」は、中継端子板280を介して払出制御部240A(払出制御基板240)に接続されている。しかも、払出制御部240A(払出制御基板240)と主制御部200A(主制御基板200)とが双方向通信可能な状態に接続されている。このため、「ガラス扉枠スイッチ4s」から出力される検知信号(ガラス扉枠4に開放動作が施されたことを示す検知信号)は、中継端子板280と、払出制御部240A(払出制御基板240)とを介して、主制御部200A(主制御基板200)に送信される。そして、外部端子部(外部出力用端子基板)200Gを経てホールコンピュタHPCに送信される。よって、パチンコホール側は、「当該遊技機1(当該検知信号の発信源の遊技機1)のガラス扉枠4に開放動作が施されたこと」を認識することができる。つまり、パチンコホール側は、当該パチンコホールに設置された多数の遊技機1の中から、「ガラス扉枠4に対して開放動作が施されている遊技機1」を特定することができる。
次に、演出制御部220A(演出制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、演出制御部220A(演出制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、前述のように、主制御部200A(主制御基板200)から各種の演出用のコマンドを受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)中央表示装置(液晶表示装置)27での具体的な表示内容や、(b)スピーカSPで出力する効果音、更には、(c)各種LEDやランプ類4b〜4fの点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。次いで、中央表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に出力して、演出用図柄の変動停止表示を行う。このとき、表示されるキャラクタ図柄や背景図柄などの一部データについては、中央表示装置(液晶表示装置)27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された演出表示ROM27rに格納されているデータを使用する。
また、疑似図柄の変動停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LED4b〜4hの駆動信号を出力することによって、各種LED4b〜4hやランプ類の点灯・点滅動作等を制御する。更に、受皿扉体5の前面側に設けられた操作スイッチSWを遊技者が操作すると、この操作信号が演出制御部220A(演出制御基板220)に供給される。そして、演出制御部220A(演出制御基板220)は、供給された操作信号に基づいて、中央表示装置(液晶表示装置)27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(2)侵入防止手段の説明
侵入防止手段300は、図17に示すように、「証紙500S付きの証紙台500」と、侵入防止部材600と、「証紙500S付きの証紙台500」に装着された「ガラス扉枠スイッチ4s」と、を用いて構成されている。
「証紙500S付きの証紙台500(証紙付き証紙台)」は、前述のように、請求項1の発明の「外側装着部材」の具体例を示すものであり、図17に示すように、遊技盤10の前面部10aにおいて、不正対策部位Fの外側面F1の外側に位置する部位(以下、「外領域M」という。)に着脱可能な状態に装着されている。この外領域Mは、遊技盤10の中心線(上下方向に沿った中心線であって、アウト口18を通過する。)を基準にとして、右外領域部MR(遊技者から見て右側の領域部)と、左外領域部ML(遊技者から見て左側の領域部)とに区画される。そして、証紙台500は、右外領域部MRに装着されている。尚、この「外領域M」は、前述の周辺領域YGと、その大部分重複する(但し、誘導通路Yは外領域Mとなる。)。
尚、本実施例においては、左外領域部ML及び右外領域部MRのうちの右外領域部MRのみに、証紙台500を装着可能な空き部分が存在するため、右外領域部MRに、「証紙500S付きの証紙台500」が装着されている。但し、本実施例と異なり、左外領域部MLに外側装着部材を装着したり、左外領域部ML及び右外領域部MRに外側装着部材を装着してもよい。
証紙台500は、不透明な樹脂(黒色の樹脂)を用いて構成されると共に、図18に示すように、前壁部502と、前壁部502の周縁部から後方に突出する周壁部503とを備えている。そして、この証紙台500は、「前壁板502を内底面とすると共に周壁部503を周壁としつつ、後方に開口する略容器形状」を備えている。また、図22に示すように、この証紙台500の後端面505は略台形の枠形状とされている。また、図19及び図22に示すように、後端面505の右端の上方側と左端の上方側とに、取付代506、509を一体的に備えている。これらの取付代506、509は板形状とされると共に、後面を後端面505と面一にしている(図22を参照)。また、取付代506、509は、表裏を貫通する状態にビス挿通孔506a、509aを備える。尚、図19に示すように、証紙台500の右端の上方側と、左端の上方側には、切り欠き部508a、508bが設けられている。そして、各取付代506、509は、各切り欠き部508a、508bを通じて、証紙台500の前方に露呈している。
前壁部502は、図18〜図22に示すように、左右の端縁(側端縁)を上下方向に向け、下部の端縁(下端縁)を略水平方向に向け、上部の端縁(上端縁)を略円弧状とする板状体によって構成されている。また、前壁部502の上部の端縁(上端縁)の曲率は、内側レール13の曲率と略等しくされている(図17を参照)。尚、「証紙500S付きの証紙台500」を装着すると(証紙台500を遊技盤10に装着した後、証紙500Sを取り付けてもよい。)、前壁部502の上端縁は、「内側レール13の下半側であって、右側に位置する部位」と略平行な円弧を描くことになる(図17を参照)。
図18に示すように、前壁部502の上縁部からは、円弧状の支持リブ507Rが突出している。この支持リブ507Rの上面部507Uは、後述する上壁板部503cの上面部507と一体となっている(図23を参照)。
また、図18に示すように、前壁部502の前面部502aには、「証紙500Sを貼付するための部位(以下、「被貼付部502h」という。)」が確保されている。そして、この被貼付部502hには証紙500Sが貼付されている。尚、この証紙500Sには、遊技機に関する情報(製造メーカ、製造番号等)が表示されている。また、本実施例では、被貼付部502hの平面形状を略矩形状としている。
図18、図20及び図21に示すように、前壁部502の前面部502aにおいて、被貼付部502hの周囲からは、第1のリブ502Rと、第2のリブ502Sとが突出している。尚、第1のリブ502R及び第2のリブ502Sは、支持リブ507Rの一部(上下方向に沿った中間の円弧状の部分であって、以下、「中間円弧部507V」という。)と共に、請求項1の発明の「不正防止用リブFR」の具体例を構成する。
第1のリブ502Rの前面部502aからの突出量と、第2のリブ502Sの前面部502aからの突出量は、前述の支持リブ507Rの前面部502aからの突出量と略等しくされている。また、第1のリブ502Rは、被貼付部502hの上縁部に沿って左右方向に形成され、第2のリブ502Sは、被貼付部502hの左縁部に沿って上下方向に形成されている。
具体的には、第1のリブ502Rは、中間円弧部507Vの上端部と、前面部502aの右側縁部との間に略水平に形成されている。また、第2のリブ502Sは、中間円弧部507Vの下端部から略鉛直下方に形成されるが、その下端部を、前面部502aの下縁部に到達させないものとしている。つまり、第2のリブ502Sの下端部と、「被貼付部502hの上下方向中間部(具体的には、被貼付部502hの半分の高さの部分)」とが、水平方向に位置合わせされている。但し、第2のリブ502Sと、前面部502aの下縁部との間には、後述する支持体4tが配置されている。
つまり、本実施例では、図18に示すように、中間円弧部507Vと、第1のリブ502Rと、第2のリブ502Sと、「略L字の形状」の「不正防止用リブFR」を構成する。そして、「不正防止用リブFR」と、後述する支持体4tとを用いて、右側方、右斜め下方及び下方のみに開放された「侵入防止壁FB」を構成している。この「侵入防止壁FB」は、前壁部502の前面部502aの前方に、「袋小路(大入賞装置31の方向には行き止まりとなる袋小路)」のような状態に形成されている。
周壁部503は、図19及び図22に示すように、右壁板部503aと、左壁板部503bと、上壁板部503cと、底壁板部503dとを、略台形の枠型に配置した構成を備える。このうち、上壁板部503cは、前壁板502の上端縁に沿った略円弧形状に構成されている。つまり、この上壁板部503cの上面部507は略帯状に構成されつつ、内側レール13の略等しい曲率を備えている。このため、図17に示すように、証紙台500を遊技盤10に装着すると、上壁板部503cの上面部507と、「内側レール13の下半側であって、右側に位置する部位」の外側面とが略平行となる。
上壁板部503cの上面部507は、「支持部」の具体例を構成するものであり、図18、図19及び図22に示すように、左方向に下る傾斜部(傾斜面)を構成している。この上壁板部503cの右端側には、図18、図19、図22及び図23に示すように、斜め上方に開口する溝部507aが設けられている。この溝部507aは、参考発明1の「第2の被掛止部」の具体例を構成するものであり、上壁板部503をその前後方向に縦断する状態に設けられている。そして、溝部507aは、証紙台500の前面部及び後面部においても開口している。この溝部507aの上面部507で開口する開口部は、長手方向を証紙台500の奥行き方向に向け、短手方向を証紙台500の幅方向に向けている。
上壁板部503cの上面部507の左端側からは、図18、図19、図22及び図23に示すように、支持突部507bが突出している。また、図18に示すように、上壁板部503cの前端縁において、右端側に位置する部位からは、脱落防止壁507cが略円弧状に立ち上げられている。尚、脱落防止壁507cには、溝部507a(第2の被掛止部)の前端部を、前方に開放するための切り欠き部507gが設けられている。
ガラス扉枠スイッチ4sは、請求項2の発明の「検知手段」の具体例を構成するものであり、図24に示すように、前壁部502の前面部502aのうちで、「左下の角部寄りの箇所」に装着されている。また、このガラス扉枠スイッチ4sは、「ON・OFF信号」を出力可能な「リミットスイッチ」を用いて構成されている。つまり、図18及び図24に示すように、このガラス扉枠スイッチ4sは、支持体4tと、プランジャ4pと、プランジャ4pを前方に付勢するための付勢手段(図示を省略)と、を備えている。
支持体4tは、図18に示すように、蓋付きの略円筒形状に構成され、開口部を後方に向け、蓋部41tを前方に向けた状態で、前壁部502の前面部502aに取り付けられている。また、プランジャ4pは、「蓋部41tを貫通する状態に形成された貫通孔413s」に挿通され、前後に向けられた軸心に沿って前後に進退可能とされている。また、このプランジャ4pは、常に、付勢手段の付勢力によって前方に付勢された状態とされ、証紙台500(厚み;14mm)の前面部から、所定量(例えば、10mm)だけ、突出した状態とされる。そして、このガラス扉枠スイッチ4sにおいては、プランジャ4pが付勢手段の付勢力に対抗しつつ、後方に押圧され、「後方への移動限界位置(以下、「後方限界位置」という。)」に移動し、証紙台500の前面部から突出量が少なくなると(例えば、突出量が、5mm)になると、プランジャ4pの後端部が、「所定の接点(図示を省略)」に当接して、「OFF信号」を出力する。一方、このプランジャ4pが前進し、このプランジャ4pが「後方限界位置」を外れると、プランジャ4pの後端部が、「所定の接点(図示を省略)」から離れると、「ON信号」を出力するものとされている。
つまり、ガラス扉枠4を本体枠3に対して閉鎖状態とするための動作を施すと、「ガラス扉枠4の押圧用突起41M」が、プランジャ4pを後方に押し込む。そして、図25(a)に示すように、ガラス扉枠4が本体枠3に対して閉鎖状態(具体的には、全閉状態)とされると、「押圧用突起41Mで押圧されたプランジャ4p」は、「後方限界位置」に移動する。このとき、ガラス扉枠スイッチ4sから「OFF信号」が出力されるため、パチンコホール側は、当該遊技機1(OFF信号の発信元)のガラス扉枠4が、閉鎖状態(全閉状態)にあることを確認することができる。
一方、この「閉鎖状態(全閉状態)にあるガラス扉枠4」に開放動作が施されると、図25(b)に示すように、「ガラス扉枠4の押圧用突起41M」と、支持体4tの蓋部41tとの間の距離が拡大する。これにより、プランジャ4pが「後方限界位置」を外れ、前方に移動するため、ガラス扉枠スイッチ4sから「ON信号」が出力される。よって、パチンコホール側は、当該遊技機1(ON信号の発信元)のガラス扉枠4に開放動作が施されていることを認識することができる。つまり、「ガラス扉枠4が全開状態とされる場合」のみならず、「ガラス扉枠4の開放動作量が僅かな場合」においても、パチンコホール側は、当該遊技機1(ON信号の発信元)のガラス扉枠4に開放動作が施されていることを認識することができる。
侵入防止部材600は、図26に示すように、基体部610と、延出部620とを備えている。このうち、基体部610は、長尺な帯状に構成され、不正対策部位Fと、長手幅及び短手幅が略等しくされている。この基体部610は、侵入防止部材600を不正対策部位Fに装着したときに、不正対策部位Fの外側面F1に沿うように略円弧状に配置される。
延出部620も、図26に示すように、長尺な帯状に構成され、基体部610の前端縁から、斜め下方に延出している。そして、侵入防止部材600を不正対策部位Fに装着し、更に、ガラス扉枠4を閉じた状態とすると、この延出部620は、その突端部がガラス扉枠4の裏面部47に当接する(図27を参照)。
基体部610は、図26〜図29を用いて示されるように、略帯状の金属板を用いて構成される芯部材611(図30を参照)と、樹脂を用いて構成されると共に基体部610の上面部610aを被覆する表皮部材612と、を備えている。また、延出部620は、表皮部材612と同一の樹脂を用いて構成されると共に、表皮部材612と一体とされている。つまり、表皮部材612及び延出部620からなる一体物は、樹脂を用いて一体成形されて作成されるものである。
芯部材611は、図30に示すように、長尺な帯状に構成され、不正対策部位Fと、長手幅及び短手幅が略等しくされている。この芯部材611の上面部において左端側に位置する部位には、第1の取付用突起613が、略L字状となりつつ、上方に向かって突出している。つまり、図31(a)に示すように、この第1の取付用突起613は、芯部材611の上面部の上方に突出する第1の突出片613aと、この第1の突出片613aの突端部から、芯部材611の上面部に略平行の方向に突出する(但し、自由端に向かって僅かに上がり傾斜となるように突出する)掛止片613bと、を備える。
尚、掛止片613bは掛止部の具体例を構成すると共に、第1の突出片613a及び掛止片613bは何れも平板状とされている。また、第1の取付用突起613の自由端、つまり、掛止片613bの突端部は、芯部材611の右端方向を指向している。但し、掛止片613bの突端部が指向する方向は、他の方向(芯部材611の左端方向、芯部材611の前方向、芯部材611の後方向等)等であってもよい。
侵入防止部材600を不正対策部位Fに装着すると、「第1の突出片613a」は遊技領域11の半径内側方向に突出する状態に配置される。また、掛止片613bは、第1の突出片613aの突端部から遊技領域11を周回する方向に屈曲して(左方向に周回するように屈曲して)、突出する状態に配置される(図32を参照)。
芯部材611の右端部では、図26及び図31(c)に示すように、第2の取付用突起614が下方に向かって突出している。この第2の取付用突起614は、芯部材611の右端部と略直交する平板状に構成されている。そして、侵入防止部材600を不正対策部位Fに装着すると、「第2の取付用突起614」は遊技領域11の半径外側方向に突出する状態に配置される。
図31(b)に示すように、芯部材611の下面部であって、芯部材611の右端部寄りの部位からは、下部板バネ部615が突出している。この下部板バネ部615は、芯部材611の右端部寄りの部位に略コの字状に切り込み部を設けると共に、芯部材611のうちで、当該「切り込み部」で囲まれて部位を、芯部材611の下方に屈曲させて構成されている。
この芯部材611の下面部から下り傾斜状に突出している。そして、自由端を基体部610の下面部に近接させて撓んだ状態とすると(芯部材611の下面部を基準とする傾斜角度Xが小さくなるように、下部板バネ部615を撓ませると)、下部板バネ部615には、自由端を基体部610の下面部から離間させるような付勢力(傾斜角度Xを復元する方向への付勢力)を生する。
表皮部材612は、図26に示すように、芯部材611の上面部のうちで、芯部材611の左右の端部側を除く部位を被覆するものである。この表皮部材612は、図28に示すように、芯部材611の上面部と面当接する本体部612aと、本体部612aの左右の端縁に設けられ、略L字状の断面を備える把持部612b、612cを備える。
表皮部材612は、把持部612b、612cの突端部を芯部材611の下面部に回り込ませた状態で、芯部材611に装着される。尚、表皮部材612を芯部材611に装着しても、芯部材611の両端部側と、芯部材611の裏面部の大部分は、表皮部材612で被覆されない。このため、第1の取付用突起613と、第2の取付用突起614と、下部板バネ部615は、外部に露呈した状態となる。
次に、侵入防止手段300の装着の手順の一例を述べる。先ず、証紙台500が、遊技盤10の右外領域部MRに装着される。この装着は、不正対策部位Fの外側面F1と、上壁板部503cの上面部507(支持部)とが、所定の隙間(基体部610を挿入可能な間隔であって、例えば、基体部610の肉厚の1.02倍〜1.80倍の間隔の隙間)をおいて対向するように装着される。この際、不正対策部位Fの外側面F1と、上壁板部503cの上面部507(支持部)とは略平行とされる。そして、証紙台500の前方から、切り欠き部508a、508bを通じて、ビス挿通孔506a、509aにビスを装着して、証紙台500は遊技盤10の右外領域部MRに固定される。
この後、侵入防止部材600が不正対策部位Fに装着される。先ず、図32(a)に示すように、第1の取付用突起613を貫通孔qに位置合わせする(遊技領域11の半径に沿って位置合わせする)。この後、第1の取付用突起613を貫通孔qに挿入する。更に、基端部610を不正対策部位Fの外側面F1の外側で、領域レール部rの左回転方向に移動し、第1の取付用突起613を貫通孔q内で左回転方向に移動する。尚、貫通孔qの左右方向に沿った幅が、掛止片613b(つまり、掛止部)の左右方向に沿った幅よりも大きくされているため、第1の取付用突起613は貫通孔qに対して円滑に挿入できる。
これにより、図32(b)に示すように、第1の取付用突起613が第1の被掛止部Qに掛止される。即ち、第1の突出片613a(前述の挿通部を構成)が、貫通孔qに挿通され、掛止片613b(つまり、掛止部)が第1の被掛止部Qに掛止される。このとき、掛止片613bは第1の被掛止部Qに対して、遊技領域11の半径外側方向に向かって当接(面当接)され、掛止片613bは第1の被掛止部Qに掛止される。このため、侵入防止部材600の左端部側600L(図15を参照)は、第1の取付用突起613を用いて不正対策部位Fに取り付けられる。
続いて、侵入防止部材600の右端部側600R{図33(a)}を、不正対策部位Fの外側面F1と、上壁板部503cの上面部507(支持部)との間の隙間部S1{図33(a)}に挿入する。この挿入作業は、図23に示すように、右端部側600Rを、証紙台500の前方から隙間部S1に挿入する作業である。この挿入作業の際、第2の取付用突起614は、切り欠き部507gを通過して隙間S1内に前方から後方に向かって進入する。これにより、第2の取付用突起614の突端部側は、溝部507a(第2の被掛止部)の入口側に進入した状態となる。
この後、第2の取付用突起614を溝部507a(第2の被掛止部)に対し、半径外側方向に沿って直線状(直進状)に挿入し、第2の取付用突起614を溝部507a(第2の被掛止部)の内壁部に掛止する。つまり、この掛止は、図32に示すように、遊技領域11の半径外側方向に突出する第2の取付用突起614を、遊技領域11の中心部の方向と、前方に開口する溝部507a(第2の被掛止部)に挿入するだけで完了する。
この際、略平板状の「第2の取付用突起614」は、その表裏面を、斜め右下り傾斜状としつつ(遊技領域11の半径外側方向に沿って右下り傾斜状としつつ)、斜め右下り傾斜状(遊技領域11の半径外側方向に沿って右下り傾斜状)の溝部507a(第2の被掛止部)に収まった状態となる。そして、第2の取付用突起614の一つの側面614a(左方向を向いた側面)が、溝部507a(第2の被掛止部)の内壁部を構成する一つの面部分(溝部507aの左端に位置し、右方向を指向する面部分ある。)507gに当接(面当接)し、第2の取付用突起614の溝部507a(第2の被掛止部)への掛止を完了する。
以上のように、侵入防止部材600の取付を完了すると、基体部610は不正対策部位Fの外側面F1に沿うように略円弧状に配置される。このとき、基体部610は、不正対策部位Fの外側面F1に密着する。そして、本実施例では、下部板バネ部615等の作用で、基体部610の不正対策部位Fの外側面F1に対する密着度が高められる。つまり、第2の取付用突起614を溝部507a(第2の被掛止部)に掛止すると、下部板バネ部615が、その突端部を支持突部507bに当接させる。この際、下部板バネ部615がその自由端を基体部610の下面部に近接させるように撓み、圧縮された状態となる。このため、下部板バネ部615の付勢力(復元力)を用いて、侵入防止部材600の右端部側600Rが、不正対策部位Fの方向に押圧されるからである。
このように、侵入防止部材600を、不正対策部位Fに装着すると、図29に示すように、延出部620は、不正対策部位Fの斜め下方に突出する。そして、ガラス扉枠4を閉じた状態とすると、図27及び図28に示すように、延出部620の突端部がガラス扉枠4の裏面部に当接する。これにより、「下方から大入賞装置31に向かって不正部材Jを侵入させる侵入経路」を遮断することができる。
(3)実施例の効果
本実施例によると、「ガラス扉枠4に不正な開放動作が施された時点(ガラス扉枠4が無理に、こじ開けられた時点)」で、この開放動作をガラス扉枠スイッチ4s(検知手段)によって検知することができる。つまり、「ガラス扉枠4と本体枠3との間に存在する隙間部に、不正補助具を差し込む行為」が、素早く、行われたとしても、ガラス扉枠スイッチ4sによって不正行為の実行を早期に発見することができる。よって、「不正行為の主体をなす不正部材(ピアノ線や針金等)」が遊技機の内部に差し込まれる前の段階で、素早く、対処することができる。
また、本実施例において、遊技盤10の前面部10aよりも前方に突出する証紙台500を介して遊技盤10に装着される。加えて、ガラス扉枠スイッチ4sが、「ガラス扉枠4において、ヒンジh1、h2(ヒンジ機構)から離間し、開放動作を施す際に(こじ開ける際に)、変位や撓みが大きくなる部位」に配置される。従って、これらに点からも、「ガラス扉枠4に施される不正な開放動作」を「より確実に、しかも、素早く、検知すること」ができる。
また、本実施例では、証紙台500に対して、袋小路(大入賞装置31の方向には行き止まりとなる袋小路)」のような状態の「侵入防止壁FB」を形成している。このため、図20に示すように、不正行為者が、運良く(ガラス扉枠スイッチ4sによる検知を、かいくぐって)、ガラス扉枠4の背後に、「不正部材Tの先端部T1」を侵入させ、更に、右下窓部41Rを頼りにしつつ、この先端部T1を「ガラス扉枠4の背面部4Hと証紙500Sとの間」に到達させたとしても、この先端部T1は、侵入防止壁FB(特に、不正防止用リブFR)に衝突する可能性が高くなる。
つまり、「ガラス扉枠4に施される不正な開放動作を、ガラス扉枠スイッチ4sによって検知できない場合(例えば、ノイズ等の影響で検知できなかったり、ガラス扉枠4の開放動作量が検知できないほど、微量である場合)」等を生じても、不正部材Tの先端部T1は、侵入防止壁FBに衝突する可能性が高くなる。よって、本実施例によると、不正部材Tの先端部T1を、遊技領域11の方向(大入賞装置31の方向)に侵入させることが困難である。
また、本実施例では、図20に示すように、「侵入防止壁FB」の一部が、「侵入防止壁FBの外側に到達する不正部材Tの進行方向」を変更するための「侵入方向変化壁FBH」を構成する。ここで、本実施例において、「侵入防止壁FBの外側」とは、「中間円弧部507V及び第1のリブ502Rの下側であって、しかも、第2のリブ502S及び支持体4t」の右側に位置する箇所を指す。
即ち、「侵入防止壁FB」の「左端側下半部」は、「略円筒状の支持体4t」によって構成されている。この「支持体4tの外周部の一部」が、「右方向に凸となる略円弧状」とされつつ、この「侵入方向変化壁FBH」を構成している。そして、図20に示すように、「侵入防止壁FB」の外側に到達した「先端部L1(不正部材Lの先端部L1)」が、この侵入方向変化壁FBHに衝突した場合、この先端部L1は、侵入方向変化壁FBHに対して摺動しつつ、その進行方向(侵入方向)が変更することになるからである。
例えば、図20に示すように、不正行為者が、不正部材Lの先端部L1を、「ガラス扉枠4の右下の角部寄りの箇所」から左斜め上方へ進行させて、大入賞装置31に到達させようとしていた場合に、この先端部L1の進行方向を、「不正行為者の意図に反する方向(例えば、右斜め上方)」に変更することができる。つまり、本実施例においては、「侵入方向変化壁FBH」を設ける点からも、不正行為の遂行が困難なものとされている。
このように、本実施例においては、証紙台500に的確な改良を施すことで、「証紙台500」の機能を維持しつつも、不正行為の早期発見が可能で、しかも、不正行為の遂行がより困難な遊技機1が得られる。また、本実施例の遊技機によると、このように、不正行為が早期に発見され、しかも、不正行為の遂行が困難なため、不正行為者の側で、不正行為の実行を回避することになり易く、不正行為を抑制されることになる。
更に、本実施例では、不正対策部位Fに装着された侵入防止部材600によっても、「不正行為の遂行」を困難なものとできる。例えば、不正行為者が、「証紙500S付きの証紙台500」の前方の空間部分を「ガラス扉枠4の前方から視認可能な通過路」として使用しても、不正部材T、Lの先端部T1、L1が、侵入防止部材600に衝突して、その行く手が遮られる可能性を生ずるからである。特に、本実施例では、「レール部材Rにおいて、その下半側の広範な部位」が不正対策部位Fされ、この不正対策部位Fに侵入防止部材600装着されている。このため、本実施例によると、「領域レール部Rの下方の広範な位置から大賞装置31を狙う不正行為」にも、対処可能である。
また、本実施例によると、「遊技機1を構成する遊技機部品」として汎用的に使用される証紙台500に改良を加え、この証紙台500を、「ガラス扉枠スイッチ4sを遊技盤10に取り付けるための取付部材」として利用する。このため、本実施例に係る構成を採用することが原因で、遊技機1を構成する部品点数が増加したり、遊技盤10の構造が複雑化することはない。
更に、本実施例では、第1の取付用突起613を遊技領域11の半径内側方向に突出する状態で配置される略フック形状に構成し、第2の取付用突起614を、遊技領域11の半径外側方向に突出する状態で配置される略平板状に構成する。そして、第1の取付用突起613の掛止片613b(掛止部)を、第1の被掛止部Qに掛止し、侵入防止部材600の左端部側を不正対策部位Fの左端部側に掛止した(引っ掛けた)後、第2の取付用突起614を第2の被掛止部(溝部507a)に挿入し、侵入防止部材600の右端部側を証紙台500に掛止する。
つまり、本実施例では、後から掛止される「第2の取付用突起614」が、フック状ではなく、略平板状構成され、その掛止も、第2の被掛止部(溝部507a)に、「単に挿入するだけ」で完了する。このため、左右の取付用突起613、613eの間隔と、第1の被掛止部Q及び第2の被掛止部(溝部507a)の間隔との間にクリアランス(遊び)を無くしたり、少なくしても、侵入防止部材600の取付を円滑に行うことができる。
そして、このようにクリアランス(遊び)を無くすること等が可能であると共に、不正対策部位Fの右端部側が証紙台500(支持部)によって支持されるため、侵入防止部材600が、不必要に下方に弛んだ状態となることはない。しかも、下部板バネ部615の付勢力を用いて、基体部610の不正対策部位Fの外側面F1に対する密着度が高められている。従って、本実施例によると、侵入防止部材600の取付状態の良好化の要請と取付作業の円滑化の要請とを同時に満足させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
即ち、図35及び図36に示す「変形例1」のように、本体枠3の前面部3aのうちで、「右上の角部寄りの箇所」に対しても、「ガラス扉枠スイッチ4v」を配設することもできる。つまり、請求項3の発明の遊技機においては、請求項1及び請求項2の「検知手段(例えば、実施例のガラス扉枠スイッチ4s)」と共に、この「上方検知手段(変形例1で付加されるガラス扉枠スイッチ4v)」を備える。
このガラス扉枠スイッチ4vも、ガラス扉枠スイッチ4sと同様な構成を備えている。具体的には、このガラス扉枠スイッチ4vも、「ON・OFF信号」を出力可能な「リミットスイッチ」を用いて構成されている。つまり、このガラス扉枠スイッチ4vは、前述の支持体4tと同様な支持体4wと、前述のプランジャ4pと同様なプランジャ4xと、このプランジャ4xを前方に付勢するための付勢手段(図示を省略)とを備えている。
このガラス扉枠スイッチ4vにおいても、プランジャ4xが付勢手段の付勢力に対抗しつつ、後方に押圧され、「後方限界位置」に移動すると、「OFF信号」を出力する。一方、このプランジャ4xが前進し、このプランジャ4xが「後方限界位置」を外れると、「ON信号」を出力するものとされている。
また、ガラス扉枠4の後面部において、プランジャ4xの突端部(前端部)と前後に位置合わせされる部位(つまり、ガラス扉枠4を本体枠3に対して閉鎖状態としたときに、前後に位置合わせされる部位)にも、「押圧用突起41N」が設けられている(ガラス扉枠4の後方に突出する状態に設けられている)。更に、図示を省略するが、変形例1においては、ガラス扉枠スイッチ4sのみならず、このガラス扉枠スイッチ4vも、中継端子板280を介して払出制御部240A(払出制御基板240)に接続されている。
この変形例1においては、ガラス扉枠4を本体枠3に対して閉鎖する動作を施すと、押圧用突起41Mがプランジャ4pを後方に押し込むと共に、押圧用突起41Nがプランジャ4xを後方に押し込む。このとき、プランジャ4p及びプランジャ4xは「後方限界位置」に移動するため、ガラス扉枠スイッチ4s及びガラス扉枠スイッチ4vsから「OFF信号」が出力される。
また、この閉鎖状態(全閉状態)にあるガラス扉枠4に、通常の開放動作(施錠装置7を解錠操作して行われる通常の開放動作)が施されると、「押圧用突起41Mと、支持体4tの蓋部41tとの間の距離」と、「押圧用突起41Nと、支持体4wの蓋部41wとの間の距離」とが同様なペースで拡大する。これにより、両プランジャ4p、4xが同様なペースで「後方限界位置」を外れ、前方に移動するため、両ガラス扉枠スイッチ4s、4vから略同時に「ON信号」が出力される。
これに対して、図37(a)に示すように、閉鎖状態(全閉状態)にあるガラス扉枠4の下端部側(右下の角部寄りの箇所)に、不正補助具Bの先端部B1を差し込み、ガラス扉枠4の下端部側(右下の角部寄りの箇所)をこじ開けると、図37(b)及び図38に示すように、「押圧用突起41Mと、支持体4tの蓋部41tとの間の距離」と、「押圧用突起41Nと、支持体4wの蓋部41wとの間の距離」とが同様なペースでは、拡大しない。つまり、「押圧用突起41Mと、支持体4tの蓋部41tとの間の距離」の方が、「押圧用突起41Nと、支持体4wの蓋部41wとの間の距離」よりも速く拡大するか、若しくは、「押圧用突起41Mと、支持体4tの蓋部41tとの間の距離」のみが拡大する。
このため、プランジャ4pがプランジャ4xに先行して「後方限界位置」を外れるか、若しくは、プランジャ4pのみが、「後方限界位置」を外れる。このため、「ガラス扉枠スイッチ4sのON信号」が、「ガラス扉枠スイッチ4vのON信号」に先行して出力されるか、「ガラス扉枠スイッチ4sのON信号」のみが出力される。
尚、閉鎖状態(全閉状態)にあるガラス扉枠4の上端部側(右上の角部寄りの箇所)に、不正補助具の先端部W1を差し込み、ガラス扉枠4の上端部側(右上の角部寄りの箇所)をこじ開けると、「ガラス扉枠スイッチ4vのON信号」が、「ガラス扉枠スイッチ4sのON信号」に先行して出力されるか、「ガラス扉枠スイッチ4vのON信号」のみが出力される。
この変形例1において、主制御部200A(主制御基板200)やホールコンピュタHPCは、例えば、図39に示すような「開放検知処理」を実行することもできる。つまり、主制御部200Aが、ON信号(検知信号)を受信した場合(S12;YES)、「ガラス扉枠スイッチ4sのON信号」と、「ガラス扉枠スイッチ4vのON信号」とを受信したか否かを判断する(S14)。
そして、両「ON信号(検知信号)」を受信した場合(S14;YES)は「開放検知処理」を終了するが、一方の「ON信号」のみが受信された場合(S14;NO)は、「警告処理(S16)」を実行した後に、「開放検知処理」を終了する。この「警告処理(S16)」においては、例えば、(1)スピーカーSP1〜SP4を用いた警告音の出力、(2)LED基板4b〜4hを用いた警告光の発光、(3)中央表示装置27の表示画面27aを用いた「警告画像」の表示等を行うことができる。また、パチンコホール内の防犯カメラによって、不正行為者等を撮影することとしてもよい。
変形例1によると、実施例1の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。例えば、「ガラス扉枠スイッチ4v」を備える遊技機(既存の遊技機1)等において、証紙台を、実施例に示す証紙台500(ガラス扉枠スイッチ4sが装着された証紙台500)に交換するか、「ガラス扉枠スイッチ4v」を備える遊技機(既存の遊技機1)の証紙台にガラス扉枠スイッチ4sを付加するだけ、「不正行為の防止」に効果的な遊技機1を得ることができる。つまり、既存の遊技機1等に対して、複雑な改良を施さなくても、「不正行為の防止」に効果的な遊技機1を得ることができる。尚、この変形例1においては、本体枠3の前面部3aの「右上角周辺部」の代わりに、遊技盤10の前面部10aの「右上角周辺部」に、「ガラス扉枠スイッチ4v」を配設することもできる。
また、不正防止用リブFRの形成態様は、本実施例に示す態様に限定されない。例えば、図40(a)変形例2のように、「証紙500S付きの証紙台500(つまり、外側装着部材)」の前面部において、証紙500S(情報表示部)の周囲を包囲する状態に形成されてもよい。また、図40(b)の変形例3のように、「証紙500S付きの証紙台500(つまり、外側装着部材)」の前面部のうちで、証紙500S(情報表示部)の周囲において、直線状の設けられる態様を例示することもできる。更に、図40(c)の変形例4のように、「証紙500S付きの証紙台500(つまり、外側装着部材)」の前面部のうちで、証紙500S(情報表示部)の周囲において、「所定の間隔で配置される複数のリブ片FR1」を用いて構成される態様を例示することもできる。
また、本実施例と異なり、侵入防止部材の右端部側に第1の取付用突起を設け、侵入防止部材の左端部側に第2の取付用突起を設けると共に、不正対策部位の右端部側に第1の取付用突起を設け、不正対策部位の左端部側に第2の取付用突起を設けてもよい。また、外側装着部材は証紙台500に限定されない。例えば、外領域Mに、証紙台500と共に他の外側装着部材を装着し、当該他の外側装着部材に対して「第2の被掛止部」を設けてもよい。
更に、本実施例と異なり、右外領域部MRと、左外領域部MLとに各々、別個の外側装着部材を装着してもよい。この場合、基体部の左右方向に沿った各端部側に対して、遊技領域の外側方向に突出する状態に配置される突出片によって構成される掛止部を設ける。そして、第1の部材の支持部と、第2の部材の支持部との各々に対して、掛止部が挿入状に掛止される被掛止部を設けてもよい。
各参考発明では、図41(a)に示す変形例5のように、基体部610の下面部から延出部620を延出させてもよい。また、参考発明1では、図41(b)に示す変形例6のように、第1の被掛止部Qを、不正対策部位Fの外側面の側に設けてもよい。
更に、図41(c)に示す変形例7のように、第2の取付用突起614を略平板状以外の形状(例えば、屈曲する板状)に設けてもよい。つまり、第2の被掛止部800に挿入されて、その内壁部に掛止可能(つまり、第2の被掛止部800に挿入するだけでその内壁部に掛止可能)であれば、その形状を特に問わない。
また、本実施例では、「ガラス扉枠4を閉鎖状態としたときに、ガラス扉枠スイッチ4s(プランジャ4p)を押圧するための部位(以下、「押圧部位」という。)」を、押圧用突起41Mによって構成する態様を例示した。但し、各請求項の発明及び各参考発明において、この「押圧部位の構成態様」は、これに限定されず、例えば、「透明板41G(図8を参照)によって「押圧部位」を構成する態様」を例示することもできる。つまり、ガラス扉枠4を閉鎖状態としたときに、透明板41Gによって、ガラス扉枠スイッチ4s(プランジャ4p)を押圧する態様」を例示することもできる。尚、この「透明板41Gによって押圧部位を構成する態様」によると、ガラス扉枠4の後面部から、「押圧部位を構成するためだけの部材(つまり、押圧用突起41M)」を排除することができる。また、各請求項の発明においては、扉枠本体41に装着される「他の部材(押圧用突起41Mや透明板41G以外の部材)」によって「押圧部位」構成することもできる。更に、各請求項の発明及び各参考発明においては、扉枠本体41によって「押圧部位」構成することもできる。