以下、発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の前面側の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1〜図12を参照して説明する。この遊技機1は、図1及び図2に示すように、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hと、を備えている。
外枠2は、図1に示すように、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体21と、外枠本体21の前面下部を覆う前板部22と、を備えている。このうち、外枠本体21は、上下に一対の水平板21aと、左右に一対の立設板21bと、を備えている。そして、両水平板21aは、上下に所定の間隔をおいて立設配置されると共に、左右方向に長尺とされている。また、両立設板21bは、左右に所定の間隔をおいて立設配置されると共に、上下方向に長尺とされている。
遊技機本体Hは、図1にすように、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けてられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうちで外枠2を除く部分であって、本体枠3と、ガラス扉枠(前面枠)4と、受皿扉体(所謂、上皿部材)5と、下皿部材6と、遊技盤10(図13を参照)と、裏パック102(図15を参照)等を主要部としている。
本体枠3は、全体がプラスチック製であり、図3に示すように、外枠2の内側に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。つまり、本体枠3の左端側の上下が、外枠2に対して軸支され、外枠2に対して開閉可能とされている。また、図3及び図4に示すように、本体枠3のうちで上方側及び中間側の部位には、その前後を貫通する状態に窓部3Mが設けられている。そして、本体枠3の後面部のうちで、この窓部3Mを取り囲む部位からは、遊技盤10が挿入される保持用突出部33gが突出している。この保持用突出部33gは、本体枠3の後方に突出しつつ、略矩形型の枠形状に構成され、遊技盤10に厚みに相当する奥行き(前後幅)を有している。
この保持用突出部33gは、その後方から、遊技盤10(図13参照)を受け入れて保持する。この保持用突出部33gに保持される遊技盤10は、その前面部10aが前方に向けられる。そして、この前面部10aの主要の部位(遊技領域11を形成する部位を含む主要な部位)が、窓部3Mを通じて、本体枠3の前方から視認可能とされている。
本体枠3の右端側の後面部であって、保持用突出部33gの右側方に位置する部位に、施錠装置7が装着されている(図3を参照)。この施錠装置7は、上下に長尺状とされており(図4を参照)、その前面部を、本体枠3の後面部に当接させた状態で本体枠3に装着されている。この施錠装置7の前面部では、上端部側と中間部とにおいて、係合部(ガラス扉枠施錠用の係合部)7K、7Kを前方に突出させている(図4を参照)。
図4及び図8に示すように、本体枠3の前面部3aのうちで下方側の部位には、遊技球を遊技盤10に発射するための発射装置ユニット70(後述する。)と、遊技球を発射装置ユニット70に供給するための球送り装置80(後述する。)と、発射装置ユニット70から発射された遊技球を外レール12(後述する。)に向かって誘導する発射レール55等が配設されている。尚、発射レール55は、本体枠3の下方側の前面部において、左方向に向かって上がり傾斜状に設けられている。そして、遊技盤10の背面部には、裏パック102(図3及び図15参照)が装着され、この背面部を覆う状態とされている。尚、遊技盤10等の詳細に関しては後述する。
図4に示すように、本体枠3の右端部において、上方側の部位と、中間側の部位には、各々、貫通孔3b、3cが設けられている。これらの貫通孔3b、3cは、本体枠3の前面部及び後面部を貫通する状態に設けられ、各貫通孔3b、3cには、係合部7Kが挿通されている。このため、係合部7Kは、本体枠3の前面部において、その右端部の上方側の部位と、中間側の部位とか、前方に突出する状態とされている。
ガラス扉枠(前面枠)4は、図5に示すように、本体枠3の前面部側において開閉動作可能な状態に配置されている。つまり、図1及び図2に示すように、本体枠3の左端部の上下が、ヒンジh1、h2を介して、本体枠3の左端部に支持されている。また、ガラス扉枠4は、図3及び図5に示すように、扉枠本体41と、ガラス板43と、ガラス板43を扉枠本体41に保持させる(取り付ける)ための保持部材(図示を省略)と、を備えている。尚、保持部材を扉枠本体41に対して一体的に設けることもできる。
扉枠本体41は、レンズ状のプラスチックを主体に構成され、円形状の開口部41aを有している。この開口部41aは、扉枠本体41の前面部及び後面部を貫通する状態に設けられている。そして、ガラス扉枠4を閉じた状態としたときに、ガラス扉枠4の奥側(背後)に配置される遊技盤10の盤面(遊技領域11)を、前方(遊技者の側)から視認可能とするためのものである。つまり、この開口部41aは、遊技盤10に形成された遊技領域11(図13参照)の形状に対応して、略円周状に開設されている。また、ガラス板43は、開口部41aにおいて、その後端側に位置する部位に、はめこまれている。このため、ガラス扉枠4の前方から、開口部41aを覗き込むと、ガラス板43を透かして、ガラス扉枠4の後方を視認可能とされている。
扉枠本体41の後面部において、図5に示すように、開口部41aの右側方に位置する部位(以下、「右側方部位」という。)からは、2つの係合突起45、45が突出している。これらの係合突起45、45は、右側方部位の上端部側と、下端部側とから、扉枠本体41の後方に突出する状態に配設されている。また、両係合突起45、45は、略L字状の板状体を用いて構成され、突端部を、扉枠本体41の右側方に向けている。
この係合突起45、45と、前述の係合部7Kとによって、「係合機構」の具体例を構成する。つまり、前述の施錠装置7は、ガラス扉枠施錠部材7B(図6を参照)と、ガラス扉枠施錠部材7Bを上方に付勢するためのバネ部材と(図示を省略)と、を備えている。このうち、ガラス扉枠施錠部材7Bは、上下に長尺な略帯板状に構成されると共に、前端面から略フック形状に構成された係合部7Kを突設させている。また、係合部7Kは、係合本体部756aと、導入部756bとを、前方から後方に、この順で備えている。このうち、より後方に位置する導入部756bでは、その上端面が後端部に向かうに従って下り傾斜となる「下り傾斜面」としている。また、導入部756bよりも前方に位置する係合本体部756aは、導入部756bに比べて凹んだ、係合用凹部756cを用いて構成されている。
「本体枠3に対して開放状態」にあるガラス扉枠4を、「本体枠3に対して閉鎖状態」にすると、図6(a)に示すように、係合部7Kが係合突起45、45に係合し、ガラス扉枠4は本体枠3に施錠される。つまり、ガラス扉枠4を開放状態から閉鎖状態に変化させる途中に、図6(b)に示すように、上方の「係合突起45」は、上方の「係合部7K」の導入部756bの上端面に摺動し、下方の「係合突起45」は、下方の「係合部7K」の導入部756bの上端面を摺動する。
このとき、導入部756bの上端面は、各「係合部7K」の後端部に向かうに従って下り傾斜となる「下り傾斜面」とれているため、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに近づくことで、係合部7K(ガラス扉枠施錠部材7B)は下方に押圧される。つまり、ガラス扉枠施錠部材7Bは、バネ部材の付勢力に対抗しつつ、下方に移動(スライド)するが、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに近づくに従って、係合部7K(ガラス扉枠施錠部材7B)の下方への移動量が多くなる。そして、各「係合突起45」が対応する係合本体部756aに係合本体部756aに到達したところで、各「係合部7K」は、バネ部材の付勢力によって上昇し{図6(b)の矢印Uを参照}、係合部7Kが係合突起45に係合し、ガラス扉枠4が本体枠3に対して施錠された状態となる{図6(a)を参照}。
尚、ガラス扉枠4を解錠する場合、所定の鍵を用いて施錠装置7を操作し、ガラス扉枠施錠部材750を、バネ部材の付勢力に対抗しつつ、下方に移動させると、係合部7Kの係合突起45に対する係合を解除される。この状態で、ガラス扉枠4を手前に引くと、ガラス扉枠4を本体枠3に対して全開状態とすることができる。
図2に示すように、ガラス扉枠4において、開口部41aの周縁の部位には、各種のLED基板4b、4c、4d、4e、4f、4g、4hが内蔵されている。また、何れのLED基板4b〜4hも、プリント配線基板と、プリント配線基板に搭載された複数のLEDランプと、を備えている。そして、これらのLED基板4b〜4hを構成するLEDランプは、目的(遊技効果を高める目的、賞球を報知する目的、当該遊技機1にエラーを生じたことを報知する目的)に応じて、点灯及び消灯したり、点滅したりする。
図1及び図2に示すように、ガラス扉枠4の上端部側の左右には、各々、スピーカーSP1、SP2(図17参照)が内蔵されている。また、本遊技機1においては、前板部22の左右両端にも、スピーカーSP3、SP4(図17参照)が内蔵されている。このため、本遊技機1においては、前面部の4隅にスピーカーSP1〜SP4を配置することで、「4ウェイのスピーカーシステム」を構成している。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカーSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させる。
図1及び図2に示すように、遊技機本体Hの前面部のうちで、ガラス扉枠4の下方の部位に、受皿扉体(上皿部材)5と下皿部材6とを備える。つまり、受皿扉体5は、ガラス扉枠4の下方に配置され、下皿部材6は受皿扉体5の下方に配置されている。
上皿部材5は、図7及び図8に示すように、略矩形の板形状に構成される板状部5Aと、板状部5Aの前面部から前方に突出する状態に配置される上皿本体5Bと、を備えている。また、この板状部5Aの左端部が、ヒンジ5hを用いて本体枠3に支持されている。また、板状部5Aの左端寄りであって、「本体枠3の上排出口35」と前後に位置合わせ可能な位置(上皿部材5の閉鎖時に位置合わせ可能な位置)からは球受入部5dが突出している。この球受入部5dは、図9及び図10に示すように、略四角柱形状とされると共に、その軸心を後方に向かって上がり傾斜状としている。尚、上排出口35は、賞球払出装置109(後述する。)から払い出される遊技球を遊技機1の前面側に排出するためのものである。
図1、図7及び図8に示すように、板状部5Aの左端部寄りには、上皿導入口5bが前後に貫通する状態に設けられている。この上皿導入口5bの後端部(遊技球の通過方向に沿った始端部)は、球受入部5dの基端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)に接続(連通状に接続)され、上皿導入口5bの前端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)は、上皿本体5Bの内側(板状部5Aの前方)で開放(開口)されている。このため、賞球払出装置109(後述する。)から払い出される遊技球は、球受入部5dを通過して上皿本体5Bは内に導入される。
板状部5Aの右端部寄りには、図7、図8及び図10に示すように、球抜き用導出口5gが、前後に貫通する状態に設けられている。また、図10に示すように、板状部5Aの後面部において、球抜き用導出口5gの左右の2カ所には取付具5v、5vが装着されている。この取付具5v、5vは、球送り装置80を板状部5Aの裏面部に取り付けるためのものである(図9を参照)。この球送り装置80は、各請求項の発明の「遊技機用部品」の具体例を構成するものであり、内部を球抜き用導出口5gの後端部(上皿部材5の裏側に位置する端部)と連通させている。尚、球送り装置80の詳細については後述する。
図10に示すように、板状部5Aの後面部であって、球送り装置80の取付られる部位には、弁体5wが突出する状態に装着されている。この弁体5wは、板状部5Aに設けられた取付孔に対して前後に進退可能な状態とされている{図25(b)を参照}。そして、付勢手段(バネ等)によって後方で付勢されているため(図示を省略)、通常は、板状部5Aの後面部の後方に突出している。但し、付勢手段の付勢力に対抗しつつ前進することで、板状部5Aの後面部からの突出量を少なくする(突出量を「ゼロ」にしてもよい。)。また、弁体5wの上面部5xは右方向に下る傾斜面とされている。
上皿本体5Bは、図7に示すように、上方に開口する皿形状を備えており、主要部を構成する上皿貯留部5Dと、その他の部位を構成する上皿棚部5Eとを備えている。このうち、上皿貯留部5Dは、前述の上排出口35を通じて上皿部材5に排出される(払い出される)遊技球を貯留するための部位であり、上皿本体5Bの左側に偏った位置に設けられている。また、この上皿貯留部5Dは、上皿本体5Bの上方に開口する凹部によって構成され、前述の上皿導入口5bの前端部(遊技球の通過方向に沿った終端部)は、この上皿貯留部5Dの内部に向かって開放(開口)されている。また、上皿貯留部5Dの底面部5pは右方向に向かって下り傾斜となる傾斜面とされている。
上皿棚部5Eの上面部は、上皿貯留部5Dの開口部に略面一で、略平滑とされ、この上面部には、「球貸操作部5c」と、操作スイッチSWとが配置されている。また、上皿棚部5Eの内部には、上皿貯留部5Dと球抜き用導出口5gとを連絡するための抜き球導出通路5jが設けられている。この抜き球導出通路5jの一端部は、「上皿貯留部5Dの底面部5p」の右端部に向かって開口し、この右端部と接続(連通状に接続)されている。また、この抜き球導出通路5jの他端部は、球抜き用導出口5gに接続(連通状に接続)されている。更に、抜き球導出通路5jは、一端部から他端部に向かって、緩やかな下り傾斜状とされている。
図7に示すように、上皿本体5Bの前面部には、前述の弁体5wを操作するための球抜きボタン5Nが配置されている。そして、遊技者が、この球抜きボタン5Nを操作すると(例えば、押圧すると)、前述の「弁体5w」が前進するため、球抜き用導出口5gを通じて上皿部材5から排出される遊技球は下皿部材6に向かって排出される。この点に関しては後述する。
尚、この上皿部材5の外郭部分は、レンズ状のプラスチックを主体され、上皿部材5の内部にも、LED基板4iが内蔵されている(図2を参照)。また、上皿部材5の裏側(板状部5Aの後面部)には、球貸表示基板410(図16参照)及び演出ボタン基板228(図17参照)が設けられている。
図1及び図2に示すように、下皿部材6の略中央には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。また、下皿部材6の左端には灰皿6bが設けられ、下皿部材6の右端には発射ハンドル9が設けられている。また、下皿部材6の底面には球抜き孔(図示を省略)が設けられている。この球抜き孔は、通常時には、閉鎖されているが、下皿部材6に貯留された遊技球を遊技機1から排出する際に開放状態とされる。
発射ハンドル9は、発射装置ユニット70に接続されている。この発射ハンドル9には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。尚、発射装置ユニット70は「発射装置」の具体例を構成する。
発射装置ユニット70は、図11及び図12に示すように、ベース部材71と、上端部に打撃部72aを設けるとともに下端側がベース部材71に回動可能な状態に支持された打撃槌72と、打撃槌72の回動範囲を規制するためのストッパ73a、73bと、打撃槌72に打撃力を付与する付勢手段(スプリング若しくはゼンマイ等で構成)74と、発射モータ(図示を省略)と、発射モータの回転軸75に固定されたモータカム76とを備えている。また、打撃槌72には、モータカム76が接触することとなる係合部77が設けられている。
ここで、図12(a)及び(b)は、遊技球Y1が「発射レール55の下端側に設けられる発射位置55V」に供給された状態を図示している。つまり、球送り装置80から送り出された遊技球Y1が、発射位置55Vに到達している状態を図示している。また、図12(b)は、打撃槌72の打撃部72aが、発射位置55Vの遊技球Y1を打ち出し可能な位置(以下、「球打撃位置」という。)に到達している状態を図示している。つまり、打撃槌72の打撃部72aが、この「球打撃位置(つまり、発射位置55V)」に到達することで、球送り装置80から発射レール55の下端部(球発射位置)に供給された遊技球Y1を打ち出すことができる。
付勢手段74の付勢力(バネ力)は、打撃部72aを、図12(b)に示す「球打撃位置」の方向に移動させように作用している。また、打撃槌72は、遊技球の発射を行わない通常時において、付勢手段74の付勢力(バネ力)によりストッパ73a、73bに押しつけられている(図11の実線を参照)。尚、ストッパ73a、73bにおいて、打撃槌72と接触する部分は弾性部材によって構成されている。
発射モータ(ステピングモータ)は打撃槌72と別位置に支持されており、発射モータが回転すると、図12(a)に示すように、その回転軸75に固定されたモータカム76が係合部77を押圧する。これにより、打撃槌72は、付勢手段74を圧縮状態としつつ、右回転方向に回転し、打撃部72aを「球打撃位置(つまり、発射位置55V)」から遠ざける。そして、モータカム76の回転角が特定の角度となると、モータカム76と係合部77との係合が外れるため、打撃槌72は付勢手段74の付勢力を用いて振り出される。つまり、打撃槌72は、ストッパ73a、73bに接触するまで左回転方向に回転する。
この振り出しにより、打撃部72aは、勢いの付けられた状態にて「球打撃位置」に到達するため、打撃槌72は、球送り装置80から発射位置55Vに供給された遊技球Y1を打ち出すこと(打撃すること)ができる{図12(b)を参照}。そして、発射装置ユニット70では、発射モータが1回転する毎に遊技球が1球ずつ発射されるが、発射モータが連続的に回転することで、遊技球を連続的に発射することができる。
また、前述の施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、ガラス扉枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。更に、遊技機1の左端側には、プリペイドカードユニットが設けられている(図示を省略)。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について、図13を中心に説明する。この遊技盤10は、図3に示すように、本体枠3に保持されるとともに、後述する各種制御基板(主制御基板200、発射制御基板260等)200Kと、裏パック102(図13参照)により、その背面側が覆われている。また、遊技盤10は、正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aと、この遊技盤本体10Aに装着される各種の盤部品(外側レール12、内側レール13、メイン役物装置20等)とを備えている。尚、この遊技盤本体10Aの前面部には、セル画が印刷されたシート状物が貼着されている(図示を省略)。
遊技盤本体10Aは、の前面部(つまり、遊技盤10の前面部10a)には、レール部材Rが配置されている。更に、レール部材Rは、外側レール12と内側レール13とを備えている。このうち、外側レール12は、遊技盤10の前面部10aにおいて、「開口部を下方に向けた略円弧形状に配置された帯状の金属板」を用いて構成される。また、内側レール13は、遊技盤10の前面部10aのうちで、外側レール12の内側の部位において、「開口部を上方に向けた略円弧形状に配置された帯状の金属板」を用いて構成される。そして、内側レール13の略全体と、外側レール12の上部側の部分とによって、略円形のレール部(以下、「領域レール部」という。)rが構成される。
この遊技盤10の前面部10aにおいて、領域レール部rで包囲される略円形の部位によって遊技領域11が構成される。つまり、領域レール部rは、遊技盤10の前面部10aに構成される遊技領域11の外縁部Gを構成している。また、遊技盤10の前面部10aの左端側において外側レール12と内側レール13との間に形成される円弧状の部位によって誘導通路Yが構成される。
本遊技機1においては、発射装置ユニット70によって打ち出され、図13に示すように、左上がり傾斜状の発射レール55に沿って上昇した遊技球Y1は、導通路Yを経て、「領域レール部r」によって包囲された遊技領域11に向かって打ち出される構造となっている。尚、本願においては、遊技球を図示する場合には、符号「Y1」を付して示す。
遊技領域11には、メイン役物装置20と、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16と、始動入賞装置17と、下部装置30と、左下表示装置50と、右下表示装置60と、4個の一般入賞装置40、41、43、44と、多数の障害釘(図示を省略)と、風車19等が配設されている。
メイン役物装置20は、取付部材(化粧板)21と、中央表示装置27とを備えている。このうち、取付部材21は、領域形成部10Bの前面部に装着される板状体によって構成され、遊技領域11の上半部のうちで、左端側を除く部位を構成している。この取付部材(化粧板)21には、窓部形成孔21dが設けられている。そして、この窓部形成孔21dは、正面視で略矩形状の表示窓21eを構成している。
取付部材21の頂部から右側縁部の下端に至る部位は、外側レール12に近接し、頂部から左側縁部の上端に至る部位には、上部装飾部材21nが前方に突出する状態に装着されている。また、取付部材21の左側縁部には、左側装飾部材21qが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の下縁部には、ステージ部材21pが前方に突出する状態に装着されている。
左側装飾部材21qは、内部に遊技球通路(図示を省略)が形成された造形物21rを備えている。この遊技球通路の進入口は、左斜め上方に向かって開口し、遊技領域11を流下する遊技球を、この進入口で受け入れ、メイン役物装置20の内部に進入させる。
ステージ部材21pは、その上面部によって、遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下する傾斜面として構成されている。但し、転動面の中央部では、上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。また、ステージ部材21pには、転動面上の遊技球を、メイン役物装置20の外部に排出するための排出通路が設けられている。尚、排出通路の入口部21uは、転動面の中央部の背後において、この中央部と連続する位置で開口し、排出通路の出口部21vは、この中央部よりも下方の位置で開口している。
本実施例では、遊技領域11を流下し、メイン役物装置20の内部に進入した遊技球は、転動面の左端部に到達し、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いを衰えたところで、この遊技球は、排出通路を通過してメイン役物装置20外に排出されるか、或いは、転動面の前縁部から、メイン役物装置20外に排出される。尚、出口部21vの直下に、後述する始動入賞装置17が位置している。
中央表示装置27は画像表示装置の具体例を構成するものである。また、この中央表示装置27は液晶表示装置を用いて構成されると共に、遊技盤本体10Aに対して、その後方から装着されている。更に、この中央表示装置27の表示画面27aは前方に向けられると共に、表示窓21eに内側に挿入されている。このため、この表示画面27aは、遊技盤本体10Aの前面部よりも後方に位置しつつ、表示窓21eを通じて前方から視認可能とされている。
この中央表示装置27は、後述する右下表示装置60と同様に、判定結果図柄を確定表示するためのものである。但し、この中央表示装置27においては、右下表示装置60よりも、演出度の高い演出を実行しつつ、判定結果図柄を確定表示を行う。尚、本実施例では、右下表示装置60が、本図柄を表示するための「本図柄表示用の図柄表示装置」を構成し、中央表示装置27が、演出用の疑似図柄(演出図柄ということもある。)を表示するための「疑似図柄表示用の図柄表示装置」を構成する。また、中央表示装置27の表示画面27aは可変状態に用いられ、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を表示可能である。
普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16は、遊技領域11において、メイン役物装置20の左側方に位置する部位に配設されている。また、この普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16内には普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s(図16参照)が配設されている。そして、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16sを遊技球が通過することを前提に、「普通図柄の変動開始条件」が成立すると、左下表示装置50(後述する。)において、普通図柄の変動表示(具体的は、普通図柄用のランプ装置の点滅表示)を開始する。そして、普通図柄の変動開始後、所定の変動時間を経過すると、普通図柄の確定表示(点灯、若しくは、消滅)がなされる。そして、普通図柄の当り表示(点灯表示)がなされると、普通電動役物17(後述する。)が、所定時間(例えば、0.5秒)開放駆動される。
始動入賞装置17は、ステージ部21dの排出路の直下に位置する部位に配設されている。そして、第1の始動入賞部17aと、第2の始動入賞部17bとを上下に配設した構成を備える。このうち、第1の始動入賞部17aは、上方に開口部、つまり、第1の始動口を開口させたポケット形状を備えている。この第1の始動口は、排出通路の出口部21vの直下に位置するため、排出通路を通過した遊技球は、この第1の始動口を通じて、始動入賞装置17に入賞する確率が高くされている。
第2の始動入賞部17bは、第1の始動入賞部17aの直下に位置すると共に、入口側部分に、普通電動役物が配置されている。この普通電動役物は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成されている。つまり、第2の始動入賞部17bは、この一対の翼片部を作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図16参照)を備えている。そして、この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
始動入賞装置17の内部には、第1の始動入賞部17a、若しくは、第2の始動入賞部17bを遊技球の通過を検出する始動入賞検出スイッチ17s(図16参照)が配設されている。つまり、第1の始動入賞部17aに入賞した遊技球と、第2の始動入賞部17bに入賞した遊技球は、始動入賞装置17内の同一の通路(図示を省略)を通過し、この通路の経路途中に配設された始動入賞検出スイッチ17sによって検出される構成となっている。
下部装置30は、始動入賞装置17の下方に配設されている。この下部装置30は、可変入賞装置(大入賞装置)31によって構成されている。この可変入賞装置31は、遊技盤10の前面部10aに装着された取付板部31kを備える。この取付板部31kは、略中央部において平面形状が略帯状の開口部を表裏を貫通する状態に備え、この開口部によって大入賞口31aを構成している。そして、この大入賞口31aの後端部は、「大入賞口入賞通路(大入賞口31aから入賞する遊技球を通過させるための通路であり、図示を省略する。)」に連絡されている。
そして、可変入賞装置(大入賞装置)31は、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイ31c(図16参照)と、大入賞口入賞通路の経路途中若しくは経路端末部に設けられた入賞球検出スイッチ31s(図16参照)と、を備えている。この可変入賞装置(大入賞装置)31は、開閉板31bが起立姿勢となると、この開閉板31bが大入賞口31aを閉鎖するため、可変入賞装置(大入賞装置)31への遊技球の入賞が不可能となる。一方、開閉板31bが、その下端部を支点に前方に傾動して前傾姿勢となると、大入賞口31aを開放されると共に、開閉板31bの後面部(背面部)が遊技領域11を流下し、可変入賞装置(大入賞装置)31へ到達した遊技球を、大入賞口31aに誘導する誘導部を構成する。
左下表示装置50は、可変入賞装置(大入賞装置)31の左側方に配置されている。この左下表示装置50は、図14(a)に示すように、略円弧状に構成されると共に、遊技盤10の前面部に取り付けられる取付板51を備えている。そして、この取付板51には、普通図柄保留表示部52と、特別図柄保留表示部53と、遊技状態表示部55と、普通図柄表示部56とが設けられている。
普通図柄保留表示部52は、2個のLEDを用いて構成され、所謂「普通図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示する。また、特別図柄保留表示部53も、2個のLEDを用いて構成され、所謂「特別図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示する。更に、遊技状態表示部55は、2個のLED55a、55bを用いて構成され、遊技機1の現在の遊技状態(遊技状態が通常遊技状態である旨、遊技状態が確変遊技状態である旨等)を表示するために用いられる。また、普通図柄表示部56は、1個のLED56aを用いて構成され、「普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16に伴う当否抽選の結果の表示」を、変動表示(本実施例では、LEDを用いて点滅表示)を経て実行する。
右下表示装置60は、可変入賞装置(大入賞装置)31の右側方に配置されている。この右下表示装置60は、図14(b)に示すように、略円弧状に構成されると共に、遊技盤10の前面部に取り付けられる取付板61を備えている。そして、この取付板61には、特別図柄表示部62と、大当り態様表示部63と、が設けられている。
特別図柄表示部62は、略長円状に配設された「7個のLED62a〜62g」を用いて構成され、「始動入賞装置17への遊技球の入賞(以下、「始動入賞」という。)に伴う当否判定の結果の表示」を、変動表示(本実施例では、複数のLEDを用いて点灯表示)を経て実行する。つまり、この「当否判定に関する結果の表示に、先行する変動表示」の実行時期が到来すると、「7個のLED62a〜62g」を順次、点灯させる。具体的には、略長円状に配設された「7個のLED62a〜62g」において、この「略長円状を周回する方向に沿って、7個のLED62a〜62g」が点灯するされることを内容とする
より具体的には、所定のLED(例えば、LED62a)が点灯状態となると、残りのLED(例えば、LED62b〜62g)は消灯状態となる。このLED(例えば、LED62a)が消灯状態となると、略長円状を周回する方向に隣合う1つのLED(例えば、LED62b)のみが点灯状態となる。そして、点灯状態となるLEDを、略長円状を周回する方向に沿って順次変更することで、特別図柄表示部62の変動表示が実行される。この変動表示(以下、「LED62b〜62gを用いた循環表示」という。)を実行し、「特別図柄に関する当否判定に関する結果の表示」の実行時期が到来すると、特別図柄表示部62において、特別図柄の確定表示が実行される。尚、特別図柄表示部62における特別図柄の表示態様に関しては後述する。
大当り態様表示部63は、2個のLED63a、63bを用いて構成される。この大当り態様表示部63は、主に、「特別図柄に関する当否判定に関する結果が大当りである場合、その大当りの種類」を表示するために用いられる。つまり、特別図柄表示部62において大当り表示がなされていない場合には、2個のLED63a、63bは消灯状態とさせる。そして、特別図柄表示部62において大当り表示がなされる場合、何れかのLED63a、63bを点灯させて、当該大当りの種類が表示される。
図14(a)に示すように、2個の一般入賞装置40、41は、左下表示装置50を構成する取付板51に一体化され、図14(b)に示すように、残りの2個の一般入賞装置43、44は、右下表示装置60を構成する取付板61に一体化されている。そして、各一般入賞装置40、41、43、44の内部には、遊技球の入賞を検出するための入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44s(図14参照)が配設されている。
尚、多数の障害釘(図示を省略)は、以上説明した各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。尚、遊技盤10の下方にはアウト口18が設けられている。更に、アウト口18の下部にはバック球防止部材(図示を省略)が設けられている。そして、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材15は、内レール13の先端部に取り付けられている。
本遊技機1では、前述のように、上皿扉体5に操作スイッチSWを配設している。本実施例の遊技機1では、この操作スイッチSWを操作しても、遊技上の演出に変化を与えることはできないが、各発明においては、この操作スイッチSWを、遊技上の演出に変化を与えるために用いることとしてもよい。例えば、中央表示装置27の表示画面27aで行われる表示に変更を加えるために用いることとしてもよい。
c.遊技機1の裏面構造
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図15を参照して説明する。つまり、遊技機1の裏面構造は、大きな裏パック102の上に各種装置が搭載された構造となっており、裏パック102は、一対のヒンジ103によって中枠3に開閉可能に軸支されている。
裏パック102には、遊技球が蓄えられる賞球タンク105と、賞球の払出を行う賞球払出装置109と、主制御部200Aを構成する主制御基板200が格納された主制御基板ケースと、発射装置ユニットを制御する発射制御基板260が格納された発射装置制御基板ケース130と、賞球払出装置109を制御する払出制御基板240が格納された払出制御基板ケース118と、主制御基板200と各種スイッチ類とを中継する中継端子板などが搭載されている。
賞球タンク105には底部にタンクスイッチが設けられており、球切れを検出することができる。また、賞球タンク105と賞球払出装置109とは、タンクレール106によって接続されている。更に、図13において、タンクレール106の右側には球抜きレバーが設けられ、タンクレール106の下流側には補給球切れ検知スイッチが設けられている。また、賞球払出装置109の下流側には、遊技球の振り分け部が設けられている。尚、図15は、図示が煩雑となることを避けるために、振り分け部の表示は省略されている。
主制御基板ケース、中継端子板や、払出制御基板ケース118等の各種基板類は、裏パック102に回動自在に懸架された図示しない金属板に、着脱自在に装着されている。
裏パック102の右上端部には、ヒューズボックス、電源スイッチ、電源ターミナル基板132及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた中継端子板が設けられている。尚、電源ターミナル基板132には、ラムクリア信号を発生させるためのラムクリアスイッチ132aが接続されている。
また、中継端子板の上側には、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブルも配設されている。更に、払出制御基板ケース118からは接続ケーブルが上方へ延出し、電源ケーブルを備えた球貸装置に接続されている。また、裏パック102の略中央下端部には、下皿部材用球通路部材が設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図16〜図18を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されると共に遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、240A、260A)とを備えている。
副制御部としては、(a)演出制御基板220を用いて構成されると共に、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司る演出制御部220Aと、(b)払出制御基板240を用いて構成されると共に貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(c)発射制御基板260を用いて構成されると共に遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。尚、副制御部には、主制御部140に直に接続された第1次副制御部(220A、240A)と、この第1次副制御部を介して主制御部200Aに接続された第2次副制御部(260A)とが存在する。
これらの制御部(200A、220A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ、定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマ・サーキット)など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図16〜図18中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図14においては、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202、ROM203のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示を省略している。
主制御部200A(主制御基板200)は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s、始動入賞検出スイッチ17s、入賞球検出スイッチ40s、41s、43s、44s等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、演出制御部220A(演出制御基板220)や、払出制御部240A(払出制御基板240)、発射制御部260A(発射制御基板260)等に向かって、後述する各種のコマンドを出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。また、主制御部200A(主制御基板200)は、普通電動役物ソレノイド17cや、大入賞口ソレノイ板31c、左下表示装置50、右下表示装置60に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種コマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。即ち、中央表示装置(液晶表示装置)27を駆動する演出表示制御基板222やスピーカーSP1〜SP4を駆動するアンプ基板224が接続されている。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、「各種LED4b〜4h搭載された基板」等の各種装飾用基板を駆動する装飾駆動基板226に駆動信号を出力することにより、遊技の演出を行う。尚、操作スイッチSWからの操作信号は、演出ボタン基板228を介して、演出制御部220A(演出制御基板220)に入力される。尚、演出制御部220A(演出制御基板220)の詳細な入出力関係については後述する。
払出制御部240A(払出制御基板240)は、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が受皿扉体5に設けられた球貸スイッチ5eや返却スイッチ5fを操作すると、この信号は、球貸表示基板242から中継端子板を介して、球貸装置に伝達される。この球貸装置は、払出制御部240A(払出制御基板240)とデータをやり取りしながら、貸球の払出を行う。
主制御部200A(主制御基板200)が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部240A(払出制御基板240)が受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出された賞球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後ろ側払出スイッチ109b)によって検出されて、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ109cによっても検出されて、主制御部200A(主制御基板200)でも計数されている。
賞球タンク105に設けられたタンクスイッチ104からの信号や、賞球タンク105に供給する遊技球が蓄えられる図示しない外部タンクに設けられた外部タンクスイッチ124からの信号も、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、払出制御部240A(払出制御基板240)は、球切れのため賞球の払い出しができなくなる前に、前述したエラーLED4g,4hによって異常を報知することが可能となっている。
下皿部6に設けられた下皿満タンスイッチ6sからの信号も払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、下皿部6が遊技球で一杯となった場合にも、下皿満タンスイッチ6sで検出された信号を受けて、払出制御部240A(払出制御基板240)が賞球の払い出しを一時的に停止することが可能となっている。
加えて、「ガラス扉枠スイッチ4s」から出力される検知信号(ガラス扉枠4が開放動作を行ったことを示す検知信号)も、払出制御部240A(払出制御基板240)に入力されている。このため、何らかの理由でガラス扉枠4が明けられた場合には、賞球の払い出し、或いは、遊技球の球貸し等の動作を中止することが可能となっている。尚、「ガラス扉枠4が明けられる理由」としては、「正当な行為者(パチンコホールの店員等)が、ガラス扉枠4に開放動作を施したという理由」の他に、「不正行為者がガラス扉枠4をこじ開けたという理由」や、、「不正行為者が不正に入手した鍵等を利用して、ガラス扉枠4に開放動作を施したという理由」等を例示できる。
また、払出制御部240A(払出制御基板240)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御の下で、遊技球の発射を許可する信号(発射許可信号)を発射制御部260A(発射制御基板260)に向かって出力している。そして、発射制御部260A(発射制御基板260)は、この発射許可信号を受けて、後述するように、遊技球を発射するための各種制御を行っている。
主制御部200A(主制御基板200)には、遊技機に関する情報(信号)を、遊技機1の外部に出力するための外部端子部(外部出力用端子基板)200Gが接続されている。この外部端子部200Gから出力される情報(信号)としては、大当り情報(大当り信号)、確率変動情報(確率変動信号)、賞球情報(賞球信号)等の遊技状態を示す情報(信号)を例示できる。そして、これらの情報(信号)は、ホールコンピュタHPCに送信され、「不正行為の監視」や「パチンコホールにおける営業上の集計」等のために利用される。
尚、前述の「ガラス扉枠スイッチ4s」は、中継端子板280を介して払出制御部240A(払出制御基板240)に接続されている。しかも、払出制御部240A(払出制御基板240)と主制御部200A(主制御基板200)とが双方向通信可能な状態に接続されている。このため、「ガラス扉枠スイッチ4s」から出力される検知信号(ガラス扉枠4に開放動作が施されたことを示す検知信号)は、中継端子板280と、払出制御部240A(払出制御基板240)とを介して、主制御部200A(主制御基板200)に送信される。そして、外部端子部(外部出力用端子基板)200Gを経てホールコンピュタHPCに送信される。よって、パチンコホール側は、「当該遊技機1(当該検知信号の発信源の遊技機1)のガラス扉枠4に開放動作が施されたこと」を認識することができる。つまり、パチンコホール側は、当該パチンコホールに設置された多数の遊技機1の中から、「ガラス扉枠4に対して開放動作が施されている遊技機1」を特定することができる。
次に、演出制御部220A(演出制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、演出制御部220A(演出制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。
演出制御部220A(演出制御基板220)は、前述のように、主制御部200A(主制御基板200)から各種の演出用のコマンドを受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)中央表示装置(液晶表示装置)27での具体的な表示内容や、(b)スピーカSPで出力する効果音、更には、(c)各種LEDやランプ類4b〜4fの点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。次いで、中央表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に出力して、演出用図柄の変動停止表示を行う。このとき、表示されるキャラクタ図柄や背景図柄などの一部データについては、中央表示装置(液晶表示装置)27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された演出表示ROM27rに格納されているデータを使用する。
また、疑似図柄の変動停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LED4b〜4hの駆動信号を出力することによって、各種LED4b〜4hやランプ類の点灯・点滅動作等を制御する。更に、受皿扉体5の前面側に設けられた操作スイッチSWを遊技者が操作すると、この操作信号が演出制御部220A(演出制御基板220)に供給される。そして、演出制御部220A(演出制御基板220)は、供給された操作信号に基づいて、中央表示装置(液晶表示装置)27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)球送り装置の説明
球送り装置80は、図19及び図20に示すように、装置本体81と、装置本体81に揺動可能な状態に支持された球送り部材87と、装置本体81に回転可能に支持された回転通路部材88と、回転通路部材88を回転操作するための回転操作部材88Dと、装置本体81に支持された清掃部材90とを備える。尚、図19は球送り装置80の概略的な正面図であり、図20は球送り装置80の概略的な背面図である。
装置本体81は、「部品本体」の具体例を構成するものである。また、この装置本体81は透明な樹脂を用いて作成された一体成形品であり、横長の略矩形の正面形状に構成されている。この装置本体81は、図19及び図21を用いて示されるように、外縁壁82と、後壁83(図24を参照)と、左取付壁84Lと、右取付壁84Rと、右下部壁85aと、補強壁85bと、通路壁86とを備えている。尚、図21は、装置本体81における「左取付壁84L及び右取付壁84Rの背後を縦断する縦断面図(図24のb−b断面に相当)」である。
後壁83は装置本体81の後面部のうちで以下の部分に形成されている。つまり、以下の説明においては、便宜上、図21に示すように、装置本体81を、左端側に位置する左領域部81Lと、中央に位置する中央領域部81Cと、右端側に位置する右領域部81Rとに3分割(実施例では略3等分)する。そして、後壁83は、中央領域部81Cの略全域と、左領域部81Lの上端部寄りの部位と、右領域部81Rの略下半部とに設けられている。
換言すると、後壁83は中央領域部81Cの略全域を構成する中央部83Cと、左領域部81Lの上端部寄りの部位を構成する左方部83Lと、右領域部81Rの略下半部を構成する右方部83Rと、を備えている。そして、装置本体81の後面部81Bのうちのその他の部位、つまり、「左領域部81Lの略上半部」と、「右領域部81Rにおいてその上端部寄りを除く部位」には、後壁部83が存在せず、開放部(開口部)81d、81eとされている。
図21に示すように、右方部83Rの左端側の上部には、球送り口83dが形成されている。この球送り口83dは、「球取出部」の具体例を構成する。また、この球送り口83dは右方部83Rをその肉厚方向を貫通する状態に形成されており、球送り装置80内の遊技球を発射レール55上に送り出すための出口として機能する。尚、図23に示すように、後壁83において球送り口83dの周縁に位置する部位には筒状の突出部83uが形成されている。そして、この突出部83uの内周部下端側が、後方に下り傾斜となる案内面83vとされている。
中央部83Cの左端側下部には、球排出口83eが形成されている。この球排出口83eは、「下皿部材側の球取出部(第2の球取出部)の一具体例を構成する。また、球排出口83eは、中央部83Cをその肉厚方向を貫通する状態に形成されており、球送り装置80内の遊技球を下皿部材6に向かって排出するための排出口として機能する。
図19に示すように、左取付壁84Lは、「装置本体81の前面部81Fにおいて、左領域部81Lにおいてその上端部寄りを除く部位」の前方(つまり、左側の開口部81dの前方)に位置する部位に配設され、右取付壁84Rは、「装置本体81の前面部81Fにおいて、略上半部の前方(つまり、右側の開放部81eの前方)」に位置する部位に配設されている。そして、装置本体81の前面部81Fのうちで、左取付壁84L及び右取付壁84Rを除く部位には、壁部が存在せず、開放部81fとされている。また、左取付壁84Lには取付孔841Lが肉厚方向に貫通する状態に形成され、右取付壁84Rにも、取付孔841Rが肉厚方向に貫通する状態に形成されている。
外縁壁82は、図21に示すように、「装置本体81の上縁部の全域」と、「装置本体81の左側縁部の全域」と、「装置本体81の右側縁部の下端側を除く部位」と、「装置本体81の下縁部のうちので左領域部81Lの前方に位置する部位」とに配設されている。この外縁壁部82は略帯板状とされつつ、装置本体81の外縁部に沿って配設されている。
図21に示すように、右下部壁85aは、後壁83の下縁部よりも後壁83の内側(上方)に位置する部位に配設されている。この右下部壁85aは、その右端部を外縁壁82の右端側下部と一体としつつ、右領域部81Rの前方に配設されている。また、右下部壁85aの左端部には、後述する球送り部材85の回動動作(傾動動作)を規制するストッパ部85cが形成されている。また、右下部壁85aの左端部(つまり、ストッパ部85c)は球送り口83dの下方に位置している。
図21に示すように、「後壁83のうちで右下部壁85aの下方に位置する部位」が装置本体81の前方に露出して、球送り部材85の取付部83tを構成している。この取付部83tが、横長の略矩形の正面形状を呈しつつ、装置本体81の前方に露出している。尚、取付部83tの右端側には、球送り部材87の取付孔(図示を省略)が形成されている。
図21に示すように、通路壁86は、後壁83の前面部から突出するリブ状に構成され、主通路形成部86aと、副通路形成部86bとを備えている。尚、補強壁85bは、後壁83の前方に突出するリブ状に構成され、装置本体81の補強を行っている。
図19に示すように、主通路形成部86aと後述する回転通路部材88とともに、「後壁83の前面略中央部から球送り口83dに向かう右下り傾斜状の通路部(つまり、主球通路部)86Aを形成している。この通路部(つまり、主球通路部)86Aは、「球通路部」の具体例を構成するものである。
図21に示すように、主通路形成部86aは、右下り傾斜状に配設される主通路床部861aと、この主通路床部861aの上方に右下り傾斜状に配設される主通路天井部862aと、主通路床部861a及び主通路天井部862aの左端部間に配設される左端壁863aと、主通路床部861a及び主通路天井部862aの右端部間に配設される右端壁864aとを備えている。
主通路床部861a及び主通路天井部862aとの間には、遊技球が通過可能な間隔があけられているとともに、主通路床部861a、主通路天井部862a、左端壁863a及び右端壁864aの「前方への突出量」は遊技球の直径を超えるものとされている。
主通路形成部86aの左端部側はその上下幅が上方に拡大(主通路形成部86aの他の部位に比べて拡大)されて、遊技球を前方から受け入れる球受け入れ部86cを形成している{図25(a)を参照}。そして、球受け入れ部86cから主通路形成部86aにで受け入れた遊技球が、上方に漏れ出ることを主通路天井部862aによって防止し、主通路形成部86aの左方に漏れ出ることを左端壁863aによって防止し、主通路形成部86aの右方に漏れ出ることを右端壁864aによって防止している。尚、球受け入れ部86cは「球取入部」の一具体例を構成する。
図21に示すように、主通路床部861aの右端部と、右下部壁85aの左端部との間には、挿入用の空間部865aが形成されている。また、主通路床部861aには、その経路方向に沿って2つの切り欠き部866a、867aが形成されている。これらの切り欠き部866a、867aは、略矩形の開口形状とされつつ、主通路床部861aを上下に貫通する状態に形成されている。そして、左側に位置する切り欠き部866aが回転通路部材88の装着部位を構成し、右側に位置する切り欠き部867aによって、「副通路形成部86bが合流することになる合流部86f」を構成している。
図21に示すように、主通路形成部86aの右端部側の部分(以下、「主終端部86D」という。)は、前述の「球送り口83d」と前後に位置合わせされている。そして、主通路形成部86aを通過し、主終端部86Dに到達した遊技球は、球送り口83dを通じて球送り装置80の後方へ取り出される。また、図23に示すように、主通路天井部862aの左端側の下部(主通路天井部862aにおいて主終端部86Dを構成する部分の下部)には、軸心を左右に向け、曲率中心を後方側に配設した略円弧状の曲板部を用いて構成される案内板部862kが配設されている。この案内板部862kは、主終端部86Dに進入した遊技球を後方(球送り口83d)に向かって円滑に誘導するためのものである。また、前述のストッパ部85cと、挿入用の空間部865aは、主終端部86Dの直下に位置している。
副通路形成部86bは、図19に示すように、合流部86fから球排出口83eに向かう左下り傾斜状の通路部(つまり、副球通路部)86Bを形成している。この副通路形成部86bは、図21に示すように、左下り傾斜状に配設される副通路床部861bと、この副通路床部861bの上方に左下り傾斜状に配設される副通路天井部862bと、副通路床部861b及び副通路天井部862bの左端部間に配設される左端壁863bとを備えている。尚、副通路床部861b及び副通路天井部862bの右端部は、合流部86fにおいて主通路形成部86aに向かって開放されている。
副通路床部861b及び副通路天井部862bとの間には、遊技球が通過可能な間隔があけられているとともに、副通路床部861b、副通路天井部862b、左端壁863bの「前方への突出量」は遊技球の直径を超えるものとされている。
図21に示すように、左端壁863bは、装置本体81の左端側において上下に形成された補強壁85bの下端側の部分に一体化されている。この左端壁863bは、軸心を上下に向け、曲率中心を右方側に配設した略円弧状の曲板部を用いて構成されている。また、副通路形成部86bの左端部側の部分(以下、「副終端部86g」という。)は、球排出口83eと前後に位置合わせされている。そして、副通路形成部86bを通過して副終端部86gに到達した遊技球は、球排出口83eを通じて球送り装置80の後方へ取り出される{図26(a)を参照}。
図21及び図24に示すように、後壁83の前面部において、切り欠き部866aの左端縁部の斜め左下に位置する部位と、切り欠き部866aの右端縁部の斜め右下に位置する部位からは、軸受用突起部83g、83hが突出している。また、後壁83の前面部において、左側の軸受用突起部83gの左側に位置する部位からも、軸受用突起部83jが突出している。これらの軸受用突起部83g、83h、83jは、軸受部材J1、J2、J3を内蔵しているが、これらの軸受部材J1、J2、J3の軸心の方向は、同一線上に並べられている。つまり、主通路床部861aの経路方向と平行な線上に並べられている。
回転通路部材88は、樹脂を用いて構成される一体成形品であり、図22、図24及び図26(b)に示すように、外形が略正四角柱とされている。この回転通路部材88は、図22に示すように、四角柱の上下面(以下、「端面」という。)88U、88Vを横方向に向けた状態で、装置本体81に配設されている。また、この回転通路部材88の軸心位置には挿入孔88aが設けられ、この挿入孔88aには軸体88bが挿入されている。この軸体88bは、各端部を回転通路部材88の各端面の側方に突出させるとともに、回転通路部材88と一体回転可能とされている。例えば、回転通路部材88に設けられる雌型のセレーションと、軸体88bに設けられる雄型のセレーションとを用いたセレーション嵌合等を用いて、軸体88bと回転通路部材88とが一体回転可能とされている。
図22に示すように、軸体88bの軸心長は、回転通路部材88の軸心長よりも長く(例えば、2倍)されているが、軸体88bの回転通路部材88の右側方への突出部88dの全長は僅かなものとされ、軸体88bの回転通路部材88の左側方への突出部88eの全長は長く(略回転通路部材88の軸心長に相当する長さ)されている。そして、右側方への突出部88dが、右端の軸受用突起部83hの軸受部材J2によって回転可能な状態に支持される。また、左側方への突出部88eの基端部が中央の軸受用突起部83gの軸受部材J1によって回転可能な状態に支持され、左側方への突出部88bの中間部が左端の軸受用突起部83jの軸受部材J3によって回転可能な状態に支持されている。
このようにして、回転通路部材88は装置本体81によって回転可能な状態に支持されている。この回転通路部材88は、図26(b)に示すように、外周部に4つの側面88A、88B、88C、88Dを有しているが、その軸心(Z1)回りに回転することで、何れかの側面(例えば、側面88A)を主通路床部861aの上面と略面一(つまり、略同一平面上に並べること)にすることができる。{図22及び図27(a)を参照}。そして、4つの側面88A、88B、88C、88Dのうちで、主通路床部861aと略面一とされたものが、転動通路部88Tを構成する。この転動通路部88Tは、回転通路部材88の軸心(Z1)に沿って遊技球を転動させることができる。
但し、本実施例では、図24及び図25に示すように、回転通路部材88の外形が正四角柱であるため、その回転半径を考慮して、転動通路部88Tの前端縁と切り欠き部866aの前端縁との間に隙間部S1を形成し、転動通路部88Tの後端縁と切り欠き部866aの後端縁との間にも隙間部S2を形成している。この隙間部S1、S2の幅(前後方向に沿った幅)は、遊技球が落下したり、はまり込まない大きさ{例えば、遊技球の直径(11mm)の2/3以下の幅}とされる。
軸体88bの左端部88Lは、図24に示すように、左取付壁84Lの後方に到達している。換言すると、装置本体81の裏面部の左側に設けられた開放部(開口部)81dを通じて後方に露呈している。そして、この軸体88bの左端部88Lには回転操作部材88Dが装着され、軸体88bと一体で回転可能とされている。この回転操作部材88Dとしては、外周部に滑り止め用の溝を備える摘み部材(セレーション溝のような溝を備える摘み部材)を例示できる。このため、本球送り装置80においては、装置本体81の外部から回転操作部材88Dを操作すると、回転通路部材88を回転させることができる。
清掃部材90は、図22に示すように、後壁83の前面部から突出する支持突起83m、83nを用いて、回転通路部材88の下方に支持されている。尚、一方の支持突起83mは中央の軸受用突起部83gの直下に位置し、他方の支持突起83nは、右端の軸受用突起部83jの直下に位置している。
清掃部材90は、図22及び図27に示すように、左右の支持突起83m、83nによって両端部を支持されたブラシ台部91と、ブラシ台部91の上面部に植設されたブラシ部(毛部)92とを備えている。また、図27に示すように、ブラシ台部91の上面部には、略半柱状(軸心を主通路形成部86aと平行にした略半柱状)の「逃がし用凹部91b」が形成されている。この「逃がし用凹部91b」は、回転通路部材88の外形が正四角柱であることを考慮して設けられたものである。つまり、回転通路部材88の外周部(4つの側面88A、88B、88C、88D)と、ブラシ台部91の上面部との距離を短くしつつも、回転する回転通路部材88の外周部(隣合う側面88A、88B、88C、88Dが接合される部分)と、ブラシ台部91の上面部とが衝突することを回避できる。
ブラシ部(毛部)92は、ブラシ台部91の上面部側に下端部を埋設させつつ、ブラシ台部91の上面部の上方に突出する状態に配設されている。このブラシ部(毛部)92は、ブラシ台部91の上面部の略全域に植設されている。そして、ブラシ部(毛部)92の上端部は、回転通路部材88のうちで下方側に位置する部位に接触した状態とされている。このため、図27に示すように、回転通路部材88が回転すると、ブラシ部(毛部)92はその上端部に回転通路部材88の外周部(4つの側面88A、88B、88C、88D)を摺接させることになる。
球送り部材87は、図28に示すように、取付部83tに揺動可能な状態に支持された本体部87aと、本体部87aの左端部に設けられた押し上げ部87bと、本体部87aの右端部に装着された重し部87cとを備えている。
本体部87aはクランク状に形成されるとともに、左右方向に沿った中間部に装着されたピン87d(突端部を取付部83tの取付孔に装着したピン87d)を用いて揺動可能な状態に支持されている。また、押し上げ部87bの上端部(突端部)871bは挿入用の空間部865aに挿入されている。更に、本体部87aの右端部には、後方に開口する取付穴87fが形成されている。
重し部87cは、略円板状とされるとともに軸心位置に貫通孔871dを備える重し本体87dと、貫通孔871dに挿入される取付軸87eと、を備えている。この取付軸87eの一端部(前端部)は取付穴87fに嵌合され、本体部87aの右端部に対して回転不能な状態とされている。また、取付軸87eの中間部は貫通孔871dに遊入され(遊びをもった状態で挿入され)、取付軸87eの他端部(後端部)は、重し本体87dの後方に突出している。更に、取付軸87eの他端部(後端部)には、止め輪(Cリング等)871eが装着され、取付軸87eの貫通孔871dからの抜け止めが図られている。そして、重し本体87dは「本体部87aの右端部」の後方において、取付軸87eによって、回転可能な状態に支持されている。
球送り部材87は、右端部に重し部87cが装着されているため、図28(a)及び図29に示すように、通常、右端部を下方に下げ、左端部を上方に持ち上げようとする挙動を示す。つまり、図28(a)の矢印「A」に示すように、ピン87dを回転中心として右回転方向に回転しようとする(右端部を下方に押し下げるように傾動する)が、本体部87aの右端側上面部を、ストッパ部85cに対して下方から当接させることで、右回転方向に回転を停止させる(以下、この状態を「通常状態」という。)。このとき、押し上げ部87bの上端部871bは、挿入用の空間部865aを通じて、主終端部86Dの内部まで到達する。一方、図30に示すように、重し本体87dを上方に持ち上げると、球送り部材87はピン87dを回転中心として左回転方向に回転するため、押し上げ部87bを主終端部86Dの内部から排除することができる。
以上の球送り装置80においては、図9に示すように、左取付壁84Lの取付孔841Lに左側の取付具5vを挿入し、右取付壁84Rの取付孔841Rに右側の取付具5vを挿入し、左取付壁84L及び右取付壁84Rを、上皿部材5の板状部5Aの裏面部に当接させる。そして、左右の取付具5v、5vを90度、回転させ、左取付壁84L及び右取付壁84Rを板状部5Aに固定すると、球送り装置80を上皿部材5の後面部に固定することができる。
球送り装置80が、このように固定されると、上皿部材5の板状部5Aの裏面部で開口する球抜き用導出口5gが、球受け入れ部86cと前後に位置合わせされた状態となる{図25(a)を参照}とともに、合流部86fに弁体5wが進入する{図19及び図25(b)を参照}。また、上皿部材5が閉鎖状態されることで、球送り口83dが発射レール55の下端部と前後に位置合わせされ(図23を参照)、球排出口83eが「通路部材(図示を省略)」を介して下皿部材6と連通する。つまり、球排出口83eと、通路部材の入口部とが前後に連通する状態となる。
球送り装置80が板状部5Aに固定されることによって合流部86fに進入する弁体5wの上面部5xは、右方向に下る傾斜面を構成する(図10及び図19を参照)。そして、主通路床部861aの上面部と、回転通路部材88の外周部(4つの側面88A、88B、88C、88D)の上面部と、弁体5wの上面部5xが略同一線上(右下り傾斜線)に並ぶ状態となる(図23及び図24を参照)。しかも、副通路形成部86b(通路部86B)が合流部86fに進入した弁体5wによって、主通路形成部86a(通路部86A)から遮断された状態(遊技球の受け取りが不能な状態)となる(図19を参照)。
このとき、主通路形成部86a内の遊技球は、図29に示すように、一律に、主終端部86Dに向かって転動する。従って、主通路形成部86a内の遊技球は、一列に並ぶ状態となる。ところが、発射装置ユニット70が駆動を停止している場合には、主終端部86Dの内部に押し上げ部87bの上端部871bが進入しているため、主通路形成部86aの先頭に位置する遊技球Y1が、主終端部86D内に進入することができない。
一方、図11及び図12に示すように、発射装置ユニット70が駆動を開始すると(発射モータが回転を開始すると)、モータカム76が発射モータの回転軸75と一体で回転を開始する。ところで、回転軸75には連結機構(例えば、リンク機構を例示できるが、図示を省略する。)を介して連動レバー95が連係(接続)されている。
連動レバー95は、図28に示すように、略T字形状に構成され、略水平に配設される本体部95aと、本体部95aの中間部から下方に垂下する垂下部95bとを備えている。そして、本体部95aの一端部95cが軸支されるとともに、本体部95aの他端部95dが、重し本体87dを支持することが可能とされている。また、垂下部95と回転軸75とは、前述の連結機構(リンク機構等)を介して接続されているため、連動レバー95は、本体部95aの一端部95cを支点として回動することができる。
すなわち、発射モータの回転軸75が回転すると、連動レバー95は本体部95aの一端部95cを支点として回動することが可能であり、回転軸75が回転することで、「本体部95aの他端部95dを略水平にする状態(図29に示す状態であって、以下、「基本状態」という。)と、右上がり傾斜とする状態(図30に示す状態であって、以下、「右上がり傾斜状態」という。)とを交互に繰り返す。
つまり、打撃槌72が、その打撃部72aを「球打撃位置」に到達させている場合には、連動レバー95は「基本状態」とされている。このとき、球送り部材87は通常状態とされ、押し上げ部87bの上端部871bは、挿入用の空間部865aを通じて、主終端部86Dの内部まで到達する状態とされる。このため、「主通路形成部86a内において主終端部86Dの手前側に位置する遊技球Y1」は、押し上げ部87bの上端部871bに邪魔をされ、主終端部86Dに進入することができない。
一方、打撃槌72が、その打撃部72aを「球打撃位置」から遠ざけると、図30に示すように、連動レバー95の状態が「右上がり傾斜状態」に変化するため、本体部95aの他端部95dが、重し本体87dを上方に押し上げる。これにより、球送り部材87はピン87dを回転中心として左回転方向に回転するため、押し上げ部87bが主終端部86Dの内部から排除される。このため、「主通路形成部86a内において主終端部86Dの手前側に位置する遊技球Y1」のうちの先頭のものが、主終端部86Dに進入する。
そして、打撃槌72がその打撃部72aを再び「球打撃位置(発射位置55V)」に到達させる直前に、連動レバー95が「基本状態」に戻される。このため、押し上げ部87bの上端部871bは主終端部86Dに進入するが、その際、図23(b)に示すように、押し上げ部87bの上端部871bは「主終端部86D内の遊技球Y1」を押し上げる。そして、この押し上げられた遊技球は、案内面83vに案内されて、発射レール55の下端部に移動する。この遊技球は、その後、「球打撃位置(発射位置55V)」に到達する打撃部72aによって打ち出される。そして、発射装置ユニット70及び球送り装置80が以上の動作を繰り返すことで、上皿部材5から供給される遊技球は、遊技領域11に向けて連続的に発射される。
また、遊技者等が、上皿部材5内の遊技球を下皿部材6に移行させたい場合(球抜きを行いたい場合)には、球抜きボタン5Nを操作する(押圧する)。これによって、前述の「弁体5w」が前進し、図30に示すように、合流部86fから排除されるため、副通路形成部86bと主通路形成部86aとの遮断状態が解除される。そして、合流部86fが、主終端部86Dよりも手前側に設けられているため、主通路形成部86a内の遊技球ばかりが、上皿部材5内の遊技球も順次、副通路形成部86bを通過する。そして、副終端部86gを通じて球送り装置80の外部に排出される。更に、図示しない通路部材を通過して下皿部材6に到達する。
(4)実施例の効果
本実施例によると、回転通路部材88を回転させるだけで転動通路部88Tに付着した汚れや異物(埃など)の除去を行うことができるため、球送り装置80内の清掃の手間の低減を図ることができる。特に、本実施例では、回転通路部材88を回転操作するための回転操作部88Dが、球送り装置80の背面部で露呈する。従って、球送り装置80を上皿部材5に取り付け状態のままで、転動通路部88Tの清掃を行うことができるため、球送り装置80内の清掃の手間を更に低減することができる。
また、清掃部材90は、球送り装置80内を通過する遊技球に直接、作用するものではないため、「遊技球の円滑な通過」の妨げとならない。従って、本実施例によると、清掃の手間を低減することができるばかりか、「遊技球の円滑な通過」の妨げとならない清掃部材90を備える球送り装置80を得ることができる。
更に、本実施例では、転動通路部88Tの前端縁と切り欠き部866aの前端縁との間に隙間部S1が形成され、転動通路部88Tの後端縁と切り欠き部866aの後端縁との間にも隙間部S2が形成されている。このため、回転通路部材88を、角柱形状しつつも、その回転を円滑に行うことができる。しかも、転動通路部88T上に異物が存在しても、この異物を、これらのS1、S2を通じて回転通路部材88の下方に排除することができる。つまり、これらのS1、S2は、「異物を逃がすための手段」として機能する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
即ち、図32(a)の変形例1に示すように、装置本体81に係合部81Kを設け、軸体88b(回転通路部材88でもよい。)に被係合部88Kを設けるとともに、回転通路部材88の回転位置が、特定の回転位置のときに、係合部81Kを被係合部88Kに係合させてもよい。
つまり、この変形例1では、装置本体81に装着された爪810Kによって係合部81Kを構成する。また、軸体88b(回転通路部材88でもよい。)に対して同心状で、しかも、一体回転可能な状態に装着された爪車(ラチェット)880Kを用いて被係合部88Kを構成する。つまり、爪車(ラチェット)880Kの外周部に等間隔に4個形成された溝(鋸刃状の溝)880Mを用いて被係合部88Kを構成している。
この変形例1においては、回転通路部材88の何れかの側面88A、88B、88C、88Dを上方に向けたとき、爪810Kが何れかの溝880Mに係合させる。このため、この変形例1によると、作業者は、何れかの側面88A、88B、88C、88Dが転動通路部88Tを構成する回転位置に回転操作されたことを、爪810Kと溝880Mの係合によって把握すること(例えば、目視、係合するときの音、係合するときの手感触等で把握すること)ができる。そして、この変形例1によると、回転通路部材88を正しい回転位置に回転させ、回転通路部材88の何れかの側面88A、88B、88C、88Dと、主通路床部861aとを略面一な状態とすることができるため、球送り装置80内における遊技球の円滑な通過を担保できる。
また、請求項1の発明において、係合部81Kと被係合部88Kとを「ラチェット機構」以外で構成することもできる。例えば、図32(b)の変形例2に示すように、装置本体81に装着されたボールプランジャ890のボール891によって係合部81Kを構成し、回転通路部材88の端面に設けられた穴881によって被係合部88Kを構成してもよい。
また、各請求項の発明においては、図33の変形例3に示すように、転動通路部88Tの上方の両端部に、ガイド部881G、882Gを設けることもできる。このガイド部881G、882Gは、前方に位置するガイド部881Gは、上皿部材5の後面部から後方に突出しつつ隙間部S1の鉛直上方に位置し、後方に位置するガイド部882Gは装置本体81の後壁83の前面部から前方に突出しつつ隙間部S2の鉛直上方に位置している。そして、両ガイド部881G、882Gは前後に対向しつつ転動通路部88Tの経路方向に沿って形成さている。
この変形例2によると、隙間部S1、S2の幅(前後幅)を大きくしても、転動通路部88Tを転動する遊技球が、隙間部S1、S2から落下したり、隙間部S1、S2にはまり込むことを回避できる。
また、回転通路部材88の外形は正四角柱に限定されない。例えば、図34(a)の変形例4に示すように、正八四角柱としたり、図34(b)の変形例5に示すように、円柱形とすることもできる。また、四角及び八角以外の多角形状(正10角柱、特に、正12面体等の多面体)とすることもできる。尚、変形例5によると、回転通路部材88の回転位置にかかわらずに、回転通路部材88の常に、同一条件で使用することができる。
更に、回転通路部材88の太さ(外径)を、その軸心方向に沿って一定とすることは必ずしも必要とされない。例えば、回転通路部材88の外形を太鼓形状としたり、鼓形状、円錐形状、角錐形状、円錐台形状、角錐台形状等とすることもできる。
「清掃部材90」はブラシ型のもに限定されない。例えば、図35(a)の変形例6のように、円柱状若しくは円筒状の基材91Aと、その外周に装着される布部92Aとを用いて構成される清掃部材90Aを例示することもできる。この清掃部材90Aにおいては、布部92Aが回転通路部材88の外周部と接触しているため、回転通路部材88が回転すると、布部92Aが回転通路部材88の外周部に摺接し、回転通路部材88の外周部の汚れや異物を取り除くことがができる。
また、図35(b)の変形例7のように、ブレードタイプの清掃部材90Bを例示することもできる。この清掃部材90Bにおいては、清掃部材90Bの刃先形状に構成される端部91Bが、回転通路部材88の外周部と接触しているため、回転通路部材88が回転すると、端部91Bが回転通路部材88の外周部に摺接し、回転通路部材88の外周部の汚れや異物を取り除くことがができる。
各請求項の発明においては、図36(a)の変形例8のように、清掃部材90Cの清掃を行う部材95Cを付加してもよい。この変形例7においては、清掃部材90Cを回転可能とするとともに、清掃部材90Cの外周部にその清掃を行うための部材95Cを配設している。
各請求項の発明においては、図36(b)の変形例9のように、清掃部材90Dの数を複数とすることもできる。また、各請求項の発明においては、変形例9のように、清掃部材90Dの設置される箇所は、回転通路部材88の下部に限定されず、斜め下方や側方等であってもよい。つまり、この設置箇所を、転動通路部88Tが配設される部位よりも下方において種々選択することができる。
また、各請求項の発明の「遊技機用部品」は、球送り装置80に限定されない。例えば、図37〜図39に示す変形例10のように、上皿部材5を「遊技機用部品」とすることができる。つまり、上皿貯留部5Dの底面部5pに平面形状が略矩形の取付用凹部500pを形成する。尚、この変形例10においては、板状部5A及び上皿本体5Bが「部品本体」の具体例を構成し、球受入部5dが「球取入部」の具体例を構成する。また、球抜き用導出口5gが「球取出部」の具体例を構成する。
変形例10においては、この取付用凹部500pの奥側に清掃部材90Eを配設し、取付用凹部500pの入口側に、略円柱状の外形を備える回転通路部材88を軸心を左右に向けて設置する。そして、回転通路部材88の外周部上に、回転通路部材88の軸心方向に沿って転動通路部88T(レール状の転動通路部88T)を形成する。そして、「取付用凹部500pに回転通路部材88が装着された上皿貯留部5Dの底面部5p」と、抜き球導出通路5jとによって「球通路部」の具体例が構成される。
この取付用凹部500pは、上皿貯留部5Dの底面部5pと上皿部材5の後面部とに開口部501p、502pを備えている。そして、底面部5pの略矩形状の開口部501pから、回転通路部材88Eが露呈する。また、上皿部材5の後面部の開口部502pを通じて、回転通路部材88Eや清掃部材90の交換、メンテナンス等を行うことができる。
この回転通路部材88Eも、その軸心位置に挿通された軸体88bと一体で回転可能とされるとともに、軸体88bのうちで、回転通路部材88Eの両端面から突出する部位が、上皿部材5に内蔵された軸受部材(図示を省略)によって支持されている。このため、回転通路部材88Eは取付用凹部500p内において回転可能とされている。
また、軸体88bの一端部(左端部)88Vには、回転操作部材88Xが装着されている。この回転操作部材88Xは、操作用の突起部881Xを、軸体88bの半径外側方向に突出させている。一方、上皿部材5には、回転操作部材88Xを収納するための収納穴510が設けられ、上皿部材5の後面部の開口部511で開口しているが、操作用の突起部881Xの突端は、この開口部511を通じて、上皿部材5の後方に突出している。このため、作業者は上皿部材5の後面部の後方で回転操作部材88Xを操作して回転通路部材88Eを回転させることができる。
変形例10においても、回転操作部88Xを用いて回転通路部材88Eを回転させると、その外周部が、清掃部材90を構成するブラシ部(毛部)92に摺接するため、外周部に付着した汚れ、異物が除去される。
各請求項の発明の「遊技機用部品」としては、「タンクレール106」や、「球送り装置80及び下皿部材6間に配設される通路部材」などを例示することもできる。