JP4850707B2 - トルクを有するバルーンアセンブリ - Google Patents

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Description

本発明は、膨張可能な拡張部材、すなわちバルーン部材を有するバルーンカテーテルの製造方法、および同方法により製造されたバルーンカテーテルに関する。
バルーンカテーテルは、冠状動脈の血管形成術や他の同様の血管形成術において周知であり、これらの処置において定期的に使用されている。血管形成術において、閉塞した血管、すなわち狭窄部分を含む血管は、バルーン部材が膨張して血管の管腔を拡張させ、血管壁に狭窄部分を押しつけることにより治療される。そのような狭窄部分は、アテローム性プラークが血管壁に付着し血管内の血流を制限するために生じることが多いが、血管内のプラークのある箇所に位置決めされて拡張するバルーン部材により血管壁に押し付けられる。このようにして血管管腔を拡張させて血流を増加させる。
通常、拡張部材すなわちバルーンは、拡張用カテーテルアセンブリの先端部に担持される。同アセンブリは、先に血管系内を進んで、狭窄部位のある冠状動脈等の基端側の位置へ達しているガイドカテーテル内を通過する。所望の病変部位を越えてバルーン部材を配置した後で、流体がカテーテルの基端部へ注入されて、比較的高圧になるまでバルーン部材を膨張させ、血管の開通性を回復させる。
一般的なバルーンカテーテルは、2つの長手方向に延びるルーメンすなわちチャネルを備え、一方はカテーテルの先端部に装着された膨張バルーンを膨張させるために使用され、他方はカテーテルを貫通しカテーテルの位置決めを補助するためのガイドワイヤを挿入するために使用される。
狭窄部位の治療において膨張に先立ち、バルーン、すなわち拡張部材は、血管形成術カテーテルの先端部において外形を小さくするために堅固に巻き付けられるか折り畳まれる。これにより、ガイドカテーテルのルーメンを経由して冠状動脈へ進入し、治療すべき病巣近傍への配置が容易になる。膨張ポートから膨張ルーメンを介して膨張流体が注入されてバルーンが膨張すると、膨張流体は排出される。しかしながら、通常使用されるバルーン材料は所望するようには排出されないので、膨張流体の排出に伴い、特許文献1に記載されているような「ウィンギング(winging)」や「パンケーキング(pancaking)」が発生する。つまり、膨張流体が排出されても、バルーン部材が再び堅固に巻き付けられてカテーテル本体の周面に適合する訳ではない。そのため、カテーテルは、カテーテルの先端部をガイドカテーテルのルーメン内へ後退させることが困難になる。なお、カテーテルは、血管系においてガイドカテーテルと共に使用されてバルーンカテーテルの他の操作を行う。よって、そのようなバルーンは十分に巻き付けられていないため、膨張した後で容易に取り除くことができない。
特許文献2は、バルーンカテーテル用の大径のバルーンを開示しており、同バルーンは管状の中央部分と、膨張時に中央部分よりも小径の管状の端部分と連結する中央部分の両端の円錐台状の移行部分とを有する。移行部分は、各端部から中央部分へ延びる渦巻き状の隆線を有し、収縮時には、中央部分および移行部分は、渦巻き状の隆線により付勢されてプリーツ状に折り畳まれる。
米国特許第5681522号明細書 米国特許第5853389号明細書
本発明は、上記した懸案を鑑みてなされたものである。
一態様において、本発明は、第1の非拡張状態におけるトルクと第2の非拡張状態におけるトルクとを有する、拡張可能な医療用バルーン部材に関する。トルクは、第1の非拡張状態と第2の非拡張状態との間の拡張状態において、バルーン部材から解除される。また、本発明は、同バルーン部材の製造方法や使用方法にも関する。
本発明による方法やバルーンにより、初期膨張の後で、膨張カテーテルアセンブリのバルーン部材を再び巻き付ける際の能力を向上させることが可能である。
他の態様において、本発明は、組み立てる際にトルクがバルーン部材に付与されるようにバルーンを製造する工程に関する。一実施例において、バルーンは先端部において内シャフトに取り付けられ、内シャフトにトルクが付与されると、内シャフトからバルーン部材にトルクが付与され、第1の非拡張形状においてトルクを有するバルーン部材が形成される。バルーンは先端部において内シャフトに固定されてもよく、外シャフトは基端部において内シャフトに装着(tacking)して固定されてもよい。膨張時には、バルーン部材に付与されたトルクが解除され、内シャフトにおけるトルクが残留する。収縮時、すなわちバルーン部材の第2の非拡張状態において、元のトルクを「記憶」しているかのように、バルーン部材に再びトルクが付与されて、内シャフトのトルクが解除される。このことにより、初期膨張の後でバルーン部材の良好な再巻き付けが可能になる。当然のことではあるが、複数回の膨張の後でも同様の良好な再巻き付けができる。
外シャフトを内シャフトに装着させることにより、初期膨張後のバルーン部材の再巻き付けを容易に向上させることができる。
バルーン部材におけるトルク量は、調整可能である。僅かなトルクは、バルーン部材が収縮するとより容易に解除できる。内シャフトに蓄積されたトルク量は、バルーンの再巻き付けを誘導するバネのように作用する。y軸(図6参照)を中心にしてバルーン部材をy軸から30°〜360°で回転させることによりトルクが付与される。
バルーン部材のトルクは膨張時に解除される。トルクを内シャフトに付与した後でバルーンを内シャフトに装着することにより、バルーンにトルクが付与され、収縮時にバルーンには再度トルクが付与される。
別の態様において、本発明は、患者の血管系の狭窄部位を治療する方法に関し、同方法は、各々先端部と基端部とを有するバルーン部材と内シャフトと外シャフトとを備えるカテーテル器具を挿入して患者の血管系を経て狭窄部位に到達させる工程と、同工程においてバルーン部材は内シャフトの先端部に取り付けられ、内シャフトとバルーンの両者にトルクが付与されるようにバルーン部材と内シャフトとが製造されて、トルクを有するバルーン部材が形成されることと、バルーン部材のトルクが解除されても、バルーン部材の膨張時に内シャフトにトルクが残留するようにバルーン部材を膨張させる工程とを含む。内シャフトは外シャフトに装着され、バルーン部材は外シャフトに固定される。治療後は、バルーンは、収縮して第2の非拡張状態となり、そこで再びトルクが付与されるが、内シャフトのトルクは解除される。次に、バルーン部材は血管系から取り除かれる。また、この方法は、ステントや第2のバルーン部材を狭窄部位に配置する工程を含むことも可能である。
さらに、別の態様において、本発明は、基端部および先端部を有する内シャフトと、該内シャフト上に装着され、かつ、基端部および先端部を有する外シャフトとを備えるカテーテルアセンブリと組み合わせて使用される拡張可能な医療用バルーンに関し、前記バルーンは、第1の非拡張状態と、膨張流体によって張する拡張状態と、膨張流体が除去された第2の非拡張状態とを有し、前記バルーンはその先端部において内シャフトの先端部に固定されるとともに、その基端部において外シャフトの先端部に固定されることと、前記第1の非拡張状態において、内シャフトにトルクが付与されると前記バルーンにトルクが伝達されてバルーンが収縮し、内シャフトは外シャフトの先端部に固定されることと、前記拡張状態において、供給される膨張流体の圧力によって前記バルーンに付与されたトルクが解除されるとバルーンは拡張し、内シャフトにトルクは残留することと、前記第2の非拡張状態において、前記バルーンから膨張流体を除去すると、内シャフトに残留するトルクがバルーンに伝達されてバルーンは折り畳まれて収縮し、内シャフトのトルクは解除されることとを特徴とする。
他の効果は以下の記載から明らかとなろう。
記載された全ての特許文献は、その内容全体が本願においても開示されたものとする。
本発明は多くの異なる態様にて実施可能であるが、本明細書においては特定の実施形態について詳細に説明する。この説明は本発明の原理を例示するものであり、本発明を例示された特定の実施形態に限定するものではない。
一実施例において、バルーン部材は、カテーテルアセンブリの内シャフトに取り付けられ、第1の非拡張状態においてトルクが付与される。バルーン部材のトルクはバルーン部材が拡張すると解除され、第2の非拡張状態において再び付与される。バルーン部材はその先端部において内シャフトの先端側に固定され、内シャフトにトルクが付与されことによりバルーン部材にトルクが付与される。次に、内シャフトがバルーンの基端部付近で外シャフトに装着され固定されて、バルーン部材もまた外シャフトに固定される。バルーンは突き合わせ接合(butt joint)により外シャフトに固定されてもよく、あるいは、外シャフトはバルーンの基端部においてその内側または外側に固定されてもよい。
内シャフトにトルクが付与されることにより、第1の非拡張状態においてバルーン部材にトルクが付与される。バルーン部材が拡張すると、内シャフトにトルクが残留する。患者の血管系から取り除く際などに、バルーン部材が第2の非拡張状態になると、バルーン部材には再びトルクが付与されて、内シャフトのトルクが解除される。バルーン部材は収縮時に再びトルクが付与される。このことにより、バルーン部材が血管系から容易に離脱される。
図面に関して、図1はカテーテルアセンブリ10を示しており、バルーン12は基端部14と先端部16とを有し、内シャフト20は基端部22と先端部24とを有し、バルーン12は、基端部14と内シャフト20の基端部24とにおいて内シャフトに固定される。重なり合う箇所、すなわちバルーン12の先端側のくびれ部分26において、バルーン12は内シャフト20に固定される。バルーン12は、溶接や接着剤による接合等を含む従来技術において周知な任意の方法を用いて、先端部16において内シャフト20に固定されてもよい。結合層を任意で用いて、バルーン12と内シャフト20との間の接着状態を強化してもよい。
図2は、本発明によるカテーテルアセンブリ10を示しており、バルーン12は、くびれ部分26において内シャフト20に固定される。バルーンには、矢印34にて示すようにトルクが付与され、内シャフト20は先端40において外シャフト30の先端側に装着されるが、内シャフト20の全周面を包囲するものではない。
図3は、トルクが付与されているバルーン部材12を示す。図4は、トルクが付与されているバルーン部材12を示す端面図である。
図5は、本発明によるバルーンカテーテル10を示し、バルーン12はその基端部14において外シャフト30の先端側に固定されている。バルーンにはトルクが付与されている。図6は、図5のバルーン12にトルクが付与された状態を示す端面図である。
バルーンはy軸(図6参照)を中心に回転させられることにより、バルーンには僅かなトルク、あるいはより大きなトルクが付与される。バルーンは、y軸から約15°〜360°の間で回転され、望ましくは約30°〜360°の間で、さらに望ましいのは約45°〜360°の間で回転される。図7はバルーン12を示す端面図である。バルーン12がx軸とy軸とにより分割されている様子が示される。
バルーン部材にトルクを付与し、外シャフトの先端側を内シャフトに装着することにより、初期膨張後にバルーンの再巻き付けを良好に行うことができる。良好に再巻き付けを行うことにより、収縮後に血管系からの離脱が容易になる。
本発明によるバルーン部材は、当業者には周知な材料を使用して形成されてもよい。通常使用される材料には、熱可塑性を有する弾性および非弾性ポリマーならびに湿気硬化形ポリマーを含む熱硬化性ポリマーが含まれる。
好適な材料の例には、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテル、シリコーン、スチレン系ポリマー、これらのコポリマー、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。これらの種類には熱硬化性ポリマーおよび熱可塑性ポリマーの両者として利用可能なものがある。米国特許第5500181号明細書を参照されたい。同特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。本願において使用されるコポリマーという語は、複数のモノマーから形成されたポリマー材料を指して用いられる。
本願において使用されるように、コポリマーという語は、2種類以上(2種類、3種類、4種類、5種類等)のモノマーから形成されたポリマー材料を指す。
有用なポリアミドには、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン9、ナイロン6/9、ナイロン6/6が含まれるが、これらに限定されるものではない。このような材料の使用については、例えば、米国特許第4906244号明細書に開示されており、同特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。
そのような材料からなるコポリマーの例には、米国フィラデルフィア州に所在するエルフ アトケム ノースアメリカ社よりペバックス(登録商標PEBAX)として販売されるポリエーテル−ブロック−アミドが含まれる。他の好適なコポリマーは、ポリエーテルエステルアミドである。
好適なポリエステルコポリマーには、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリエステルエーテル、米国デラウエア州ウィルミントンに所在するデュポン社よりハイトレル(登録商標HYTREL)として販売されているようなポリエステルエラストマーコポリマーが含まれる。
スチレンエンドブロック、およびブタジエン、イソプレン、エチレン/ブチレン、エチレン/プロペン等から形成されたミッドブロックを有するコポリマー等のブロックコポリマーエラストマーが使用されてもよい。他のスチレン系ブロックコポリマーには、アクリロニトリル−スチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーが含まれる。また、ブロックコポリマーがポリエステルやポリアミドの硬質セグメント、およびポリエーテルの軟質セグメントからなる、特定のブロックコポリマー熱可塑性エラストマー等のブロックコポリマーも含まれる。
ポリエステル/ポリエーテルブロックコポリマーの具体例には、ディエスエム エンジニアリング プラスチック社より販売されるアーニテルEM740(登録商標ARNITEL)、上記したデュポン ド ヌムール社より販売されるハイトレルポリマー(登録商標HYTREL)等の、ポリ(ブチレン テレフタレート)−ブロック−ポリ(テトラメチレン オキシド)ポリマーが含まれる。
上記の材料は例示を目的としたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。使用に適するポリマー材料は、その全てを記載することはできないが、当業者には周知なものである。
バルーンの形成に使用できる好適な材料は、米国特許第6406457号明細書、同特許第6284333号明細書、同特許第6171278号明細書、同特許第6146356号明細書、同特許第5951941号明細書、同特許第5830182号明細書、同特許第5556383号明細書、同特許第5447497号明細書、同特許第5403340号明細書、同特許第5348538号明細書、同特許第5330428号明細書に記載されており、これらの特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。
バルーンの形成は、周知の押出成形、射出成形、他の成形技術を使用する従来の方法により行われてもよい。通常、管状のプレフォームの押出成形、バルーンの成形、バルーンの焼きなましを含むプロセスにおいて3つの主要な工程がある。使用するバルーン材料に応じて、プレフォームはブロー成形に先立って軸方向に伸延される。バルーン形成に使用される技術は、米国特許4490421第号明細書、同再発行特許第32983号明細書、同再発行特許第33561号明細書、同特許第5348538号明細書に開示されており、これらの特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。
本発明によるバルーンは、バルーン部材にトルクを付与し内シャフトを外シャフトの先端側に装着する前に、フラップ状に形成あるいは他の方法で折り畳まれてもよい。血管系への搬送に先立ち、バルーンの外形を減少させるために、通常は、製造工程においてバルーン部材を巻き付け、フラップ状に形成、あるいは折り畳む。例えば、米国特許第5350361号明細書は、三差状のバルーン形状を形成するための方法を開示しており、同特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。また、米国特許第5147302号明細書および同特許第5342307号明細書は、三差状のバルーン形状とバルーンの成形方法を開示しており、これらの特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。当然のことではあるが、他の形状も使用することができる。本願に記載された形状は例示を目的としたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、米国特許第6033380号明細書は、6個のプリーツを有するバルーンを開示しており、同特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。バルーン部材にトルクを付与する前に、バルーンは、フラップ状に形成、あるいは、他の方法で折り畳まれたり、プリーツ状に形成されてもよい。
図8は、三差状の構造を有するバルーン部材12を示し、各折り畳み部分が符号36で示される。
バルーンは、所望の折り曲げ形状において「熱処理(heat set)」されるため、収縮すると折り曲げられた形状へ戻る。
また、カテーテルの梱包や殺菌に先立って、バルーンの保護材がカテーテルの先端部分に装着されてもよい。殺菌工程において、バルーンの保護材が所定の位置に装着されて、カテーテルが所定の時間にわたって高温に晒される。ポリオレフィン等の特定のバルーン材料については、殺菌工程において、バルーンは、保護材により折り畳まれたあるいは巻き付けられた状態で保持されて熱処理される。そのため、バルーンの保護材が後で除去される時に、バルーンは堅固に巻き付けられた状態に保持される。このような工程が、米国特許第6283743号明細書に開示されており、同特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。
また、本発明は、基端部と先端部とを有する内シャフトを備えるカテーテルアセンブリと組み合わせて使用されるバルーン部材の製造方法に関する。この方法には、内シャフトを提供する工程、バルーン部材を提供する工程、バルーン部材を内シャフトに取り付ける工程、内シャフトを回転させて内シャフトとバルーン部材とにトルクを付与する工程が含まれる。
バルーン部材は内シャフトに固定されてもよい。
また、この方法には、バルーン部材を形成する工程が含まれてもよい。
さらに、この方法には、基端部と先端部とを有する外シャフトを提供する工程が含まれる。内シャフトが回転させられると、トルクがバルーン部材に付与されて、内シャフトが外シャフトの基端部に装着される。
したがって、使用前の保管されている間でも、トルクがバルーン部材に残留している。バルーン部材が拡張状態まで拡張するとトルクが解除され、バルーンが患者の所望の部位に配置されている間は、トルクは内シャフトに残留する。収縮後、バルーン部材が第2の非拡張状態になると、再びトルクが付与されて、バルーン部材が患者から取り除かれ、内シャフトのトルクが解除される。バルーン部材が再び巻き付けられることにより、バルーン部材が患者の血管系から容易に離脱される。
バルーン部材は、その第1の非拡張状態において患者の血管系の狭窄部位に配置され、膨張流体により膨張させられるとトルクがそこから解除され、さらに、収縮させられて第2の非拡張状態になるとトルクが再び付与される。この方法により、バルーン部材に対して良好に再巻き付けが行われる。
また、バルーン部材は、ステント等の他の医療器具や、他のバルーン部材と組み合せて使用されてもよい。
また、本発明は、患者の血管系の狭窄を減少させる方法に関し、この方法は、各々先端部と基端部とを有するバルーン部材と、内シャフトと、外シャフトとを備え、バルーン部材は内シャフトに取り付けられ、バルーン部材および内シャフトはトルクが付与された形状にあるカテーテル器具を、患者の血管系から狭窄部位に達するまで挿入する工程と、バルーン部材に付与されているトルクを解除するが内シャフトのトルクは残留するようにバルーン部材を膨張させる工程とを含む。処置後は、バルーンが第2の非拡張状態に収縮されると、トルクが再び付与されるが、内シャフトのトルクは解除される。次に、バルーン部材は、血管系から取り除かれる。また、この方法は、ステントや第2のバルーン部材を狭窄部位に配置する工程を含むことも可能である。
上述された開示事項は、例示的なものであり、包括的なものではない。これらの記載は、当業者に対して、様々な変更例や別例を提案するものである。これらすべての別例及び変更例については、特許請求の範囲に含まれるものとする。当業者には、本願に記載された特定の実施例と均等である他の技術が、特許請求の範囲に包含されるものであると理解されるであろう。
内シャフトの先端部に固定されたバルーン部材を有するバルーンカテーテルを示す側面図。 バルーンカテーテルにおいてバルーン部材に対するトルクの付与と、外シャフトを内シャフトに装着する状態を示す側面図。 わずかにトルクが付与されたバルーン部材を示す側面図。 わずかにトルクが付与されたバルーン部材を示す端部断面図。 わずかにトルクが付与されたバルーン部材を示す他の側面図。 図5に示されたトルクと同様のトルクが付与されたバルーンを示す端面図。 バルーン部材の中心を通過して交差するx軸とy軸を有するバルーン部材を示す端面図。 三差状をなすバルーンを示す端面図。

Claims (1)

  1. 基端部および先端部を有する内シャフトと、該内シャフト上に装着され、かつ、基端部および先端部を有する外シャフトとを備えるカテーテルアセンブリと組み合わせて使用される拡張可能な医療用バルーンであって、
    前記バルーンは、第1の非拡張状態と、膨張流体によって張する拡張状態と、膨張流体が除去された第2の非拡張状態とを有し、前記バルーンはその先端部において内シャフトの先端部に固定されるとともに、その基端部において外シャフトの先端部に固定されることと、
    前記第1の非拡張状態において、内シャフトにトルクが付与されると前記バルーンにトルクが伝達されてバルーンが収縮し、内シャフトは外シャフトの先端部に固定されることと、
    前記拡張状態において、供給される膨張流体の圧力によって前記バルーンに付与されたトルクが解除されるとバルーンは拡張し、内シャフトにトルクは残留することと、
    前記第2の非拡張状態において、前記バルーンから膨張流体を除去すると、内シャフトに残留するトルクがバルーンに伝達されてバルーンは折り畳まれて収縮し、内シャフトのトルクは解除されることとを特徴とする、拡張可能な医療用バルーン。
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