JP4850342B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モニターやプロジェクター等のカラー画像を表示する画像表示装置に関し、特に外光が存在する環境下で使用される画像表示装置やその特性により黒表示時の輝度が大きな値となる画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図29は、従来の画像表示装置の一構成例を表したブロック図である。以下、同図を参照して、従来の画像表示装置における動作について説明する。図29に示すように、画像表示装置は入力画像処理手段1及び画像表示手段3から構成される。
【0003】
図29に示すように、画像表示装置に入力される3つの色(RGB)データからなる画像データRi,Gi,Biは入力画像処理手段1に入力される。入力された画像データRi,Gi,Biは、入力画像処理手段1において後述する入力画像処理が施され、3つの色データからなる画像データR1,G1,B1として出力される。入力画像処理手段1から出力された画像データR1,G1,B1は画像表示手段3へと送られる。画像表示手段3では、各画素が対応する画像データの値に応じて発光し、画像表示される。ここで、画像表示手段としては、液晶パネル、CRTなどが考えられる。
【0004】
図30は、図29における入力画像処理手段1の一構成例を表したブロック図である。図30に示すように、入力画像処理手段1は、画素数変換手段101、色変換手段102、及び階調変換手段103から構成される。
【0005】
以下、入力画像処理手段1の動作について説明する。入力画像処理手段1に入力された画像データRi,Gi,Biは、画素数変換手段101へと入力され、画像表示手段3における表示画素数に合うように画素数変換処理が施されて出力される。
【0006】
画素数変換手段101からの出力は、色変換手段102へと入力され、画像表示手段3の持つ色再現特性を考慮した色変換処理が施される。この色変換処理を行うことにより、画像表示手段3において所望の色再現での表示を実現することが可能となる。
【0007】
色変換手段102からの出力は、階調変換手段103へと入力され、画像表示手段3の特性に応じた階調補正処理が行われ、画像データR1,G1,B1として出力される。なお、画素数変換手段101,色変換手段102及び階調変換手段103はハードウェアで構成してもソフトウェアで構成しても良い。
【0008】
次に、画像表示手段3に入力される画像データR1,G1,B1の大きさと、画像表示手段3において表示される色(光)の関係について以下に述べる。外光の影響のない状態において、画像表示手段3に画像データR1,G1,B1が入力された場合に、画像表示手段3上に表示される色(光)のCIE XYZ表色系に基づく三刺激値(以下、「三刺激値」と略記する。)をX1,Y1,Z1とする。画像表示手段3として、入力される画像データR1,G1,B1の大きさと、表示される色(光)の三刺激値X1,Y1,Z1の関係が、下記の式(1)で表されるような画像表示装置を想定する。ここで、Y1は輝度に相当する値である。
【0009】
【数1】
【0010】
式(1)において、axr,ayr,azr,axg,ayg,azg,axb,ayb,azb,およびXbk1,Ybk1,Zbk1は画像表示手段3の特性に依存する値であり、特に、Xbk1,Ybk1,Zbk1は外光の影響のない状態において画像表示手段3の黒表示時、すなわちR1=G1=B1=0の時に画像表示手段3上に表示される色(光)の三刺激値である。ここで、axr,ayr,azr,axg,ayg,azg,axb,ayb,azbは、画像表示手段3における色データRGBと三刺激値XYZとの相関を示す色度データであり、下記の式(2)で表される値であるとする。
【0011】
【数2】
【0012】
さらに、画像表示手段3に入力される画像データR1,G1,B1は整数であり、下記の式(3)で表される範囲の値であるものとする。
【0013】
【数3】
【0014】
理論上は黒表示時の三刺激値Xbk1,Ybk1,Zbk1は、ともに“0”となるべきであるが、現実には“0”より大きな値を持つ。また、画像表示手段3の表面に外光が照射し、該外光が画像表示手段3の表面において反射されることにより生じる反射光の三刺激値をX2、Y2、Z2とする。この場合、画像表示装置を鑑賞する鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3、Y3、Z3は、入力信号R1,G1,B1により画像表示手段3に表示される色の三刺激値X1,Y1,Z1と上記反射光の三刺激値X2、Y2、Z2の和で表される。すなわち、X3、Y3、Z3は、下記の式(4)により表される。鑑賞者にとっては、あたかもX3、Y3、Z3で表される色が画像表示手段3上に表示されたかのように感じられる。
【0015】
【数4】
【0016】
式(4)より、Xbk1+X2、Ybk1+Y2、Zbk1+Z2が、外光の影響も考慮した画像表示手段3における黒表示時の三刺激値である。式(4)より、外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値Xbk1,Ybk1,Zbk1の値の変化と、外光の反射光の三刺激値X2、Y2、Z2の値の変化は、鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3、Y3、Z3に対して同等の影響を持つ。よって、Xbk1,Ybk1,Zbk1の値を固定し、外光の影響によりX2、Y2、Z2の値が変化する場合について以下に説明するが、Xbk1,Ybk1,Zbk1の値が変化する場合においても同様な考え方が適用可能である。ここで、Xbk1,Ybk1,Zbk1は式(5)に示す値であるとする。
【0017】
【数5】
【0018】
図31は、外光の影響のない状態、すなわちX2=Y2=Z2=0である場合における、画像表示手段3に入力されるR1,G1,B1と鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値X3、Y3、Z3との関係を表形式で示した説明図である。なお、図31においては、R1=G1=B1の関係が成立していること、すなわち無彩色のデータが画像表示手段3へ入力される場合を示している。
【0019】
まず、図31を参照して、外光の影響のない場合について考える。外光の影響のない場合は、X2=Y2=Z2=0となる。画像データR1,G1,B1の最大値である100,100,100が画像表示手段3へと入力されるとき、鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値は、外光の影響のない状態ではX1=96.05,Y1=101,Z1=109.9となる。一方、画像データR1,G1,B1の最小値である0,0,0が画像表示手段3へと入力されるとき、鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値は、外光の影響のない状態ではX1=1、Y1=1、Z1=1となる。
【0020】
図31において、画像表示手段3に各R1,G1,B1が入力された場合の鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値のうち輝度に相当するY3の、R1=100,G1=100,B1=100の時(白表示時)のY3に対する割合を対白比(Y/Ymax)として示している。各画像データに対してこの値が小さいほど、鑑賞者は画像表示手段3に表示される画像がコントラストの大きい、視認性の良い画像として感じられる。
【0021】
図32は、画像表示手段3へと入力される画像データR1,G1,B1と輝度刺激値Y3の関係を示したグラフである。
【0022】
続いて、従来の画像表示装置が外光の影響のあるような環境で使用される場合の、従来の画像表示装置の画像表示手段3における画像の表示について以下に説明する。
【0023】
図33は、外光の影響がある状態における、R1,G1,B1と鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値X3,Y3,Z3との関係を表形式で示した説明図である。なお、図33においては、R1=G1=B1の関係が成立していること、すなわち無彩色のデータが画像表示手段3へ入力される場合を示している。
【0024】
ここで、画像表示手段3の表面における外光の反射光の三刺激値をX2=9.505,Y2=10,Z2=10.89とする。R1,G1,B1の最大値である100,100,100が画像表示手段3へと入力されるとき、鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値は、X3=105.555,Y3=111.000,Z3=120.790となる。一方、R1,G1,B1の最小値である0,0,0が画像表示手段3へと入力されるとき、鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値は、X3=10.505,Y3=11.000,Z3=11.890となる。
【0025】
図33においても、各R1,G1,B1が画像表示手段3に入力された場合の鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値のうち輝度に相当するY3の、R1=100,G1=100,B1=100の時(白表示時)のY3(Ymax)に対する割合を対白比(Y/Ymax)として示している。図31に示した外光の影響のない場合に比べて、外光の影響のある場合は全体に大きな値となっており、外光の影響がある場合には鑑賞者にとってはコントラストの小さい、視認性の悪い画像として感じられることになる。
【0026】
図34は、画像表示手段3へと入力される画像データR1,G1,B1と輝度刺激値Y3の関係を示したグラフである。同図において、実線が外光の影響がある場合を表し、点線は外光の影響のない場合を表す。
【0027】
外光の影響によるコントラストの低下を改善するためには、外光の影響がある場合に画像表示手段3における表示の明るさを明るくすることが考えられる。例えば、画像表示手段3における表示の明るさを上述の場合の2倍とすると、画像表示手段3に表示される色(光)の三刺激値X1,Y1,Z1の値は2倍となる。
【0028】
図35は、画像表示手段3における表示の明るさを上述の場合の2倍とし、外光の影響がある状態における、R1,G1,B1と鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値X3,Y3,Z3との関係を表形式に示した説明図である。なお、図35においては、R1=G1=B1の関係が成立していること、すなわち無彩色のデータが画像表示手段3へ入力される場合を示している。ここでも、上記の図33の場合と同様に、画像表示手段3の表面における外光の反射光の三刺激値をX2=9.505,Y2=10,Z2=10.89とする。
【0029】
図35においても、各R1,G1,B1が画像表示手段3に入力された場合の鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値のうち輝度に相当するY3の、R1=100,G1=100,B1=100の時(白表示時)のY3(Ymax)に対する割合を対白比(Y/Ymax)として示している。画像表示手段3における表示の明るさを2倍とすることにより、図35に示した場合に比べて対白比の値は、外光の影響のない場合である図31の対白比に近付いている。しかし、図31と比較すると、依然として大きな値となっている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
画像表示手段3における表示の明るさを明るくするには、画像表示手段3に入力されるデータは変化させず、画像表示手段3そのものの表示を明るくする場合と、画像表示手段3そのものの表示の明るさは変えることなく、画像表示手段3に入力される画像データR1,G1,B1のゲインを調整する場合が考えられる。
【0031】
画像表示手段3そのものの表示を明るくする場合においては、コストの問題や、消費電力の問題、耐用年数の問題により、画像表示手段3における表示の明るさを上記の場合のように2倍にすることは非常に困難である。
【0032】
一方、画像表示手段3そのものの表示の明るさは変化させず、画像表示手段3に入力される画像データR1,G1,B1のゲインを調整する場合においては、画像データR1,G1,B1には上限値があり、無制限にゲインを大きくすることは不可能であり、また、ゲインを大きくすることにより大きな階調のつぶれが生じることとなる。
【0033】
このように、従来の画像表示装置においては、外光の影響がある場合や、画像表示手段の特性により黒表示時の輝度が大きな値となる場合に、各画像データに対して表示される輝度の白表示時の輝度に対する割合である対白比(Y/Ymax)が大幅に大きくなり、鑑賞者にとってはコントラストの小さい、視認性の悪い画像として感じられることになるという問題点があった。
【0034】
また、画像表示装置における表示の明るさを上げることにより、白表示時の輝度に対する割合の増大を軽減することは、コストの問題や、消費電力の問題、耐用年数の問題により非常に困難であるのに対し、改善効果が小さいという問題点があった。
【0035】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、外光の影響のある場合や、画像表示手段の特性により黒表示時の輝度が大きな値となる場合においても、鑑賞者にとってはコントラストの大きい視認性の良い画像を表示できるとともに、白表示時の輝度に対する割合の増大を軽減することによる画像表示手段におけるコストや消費電力の増加や、耐用年数の減少などの問題が発生しない画像表示装置を得ることを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項1記載の画像表示装置は、赤色、緑色及び青色に分離された色データで構成された画像データ対して、黒色の再現性を補正する黒補正処理を実行して黒補正後画像データを出力する黒補正部と、前記黒補正後画像データに基づき所定の画面に画像表示を行う画像表示手段とを備え、前記黒補正部は、所定の操作を行って、前記画像表示手段の黒表示時の特性に関連のある黒表示特性指定データを指定する黒表示特性指定手段と、前記黒表示特性指定データに基づき、前記画像表示手段の前記黒表示時の特性に基づいた黒表示時の輝度、色度及び三刺激値のうち少なくとも一つに関与するデータである黒近似データを算出する黒近似データ算出手段と、前記画像データに対し、前記黒近似データに基づく前記黒補正処理を前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に実行して前記黒補正後画像データを出力する黒補正処理実行手段とを含み、前記黒補正処理実行手段は、前記画像データから、前記黒近似データに基づく赤色、緑色及び青色の減算用データを減算する減算処理を前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に実行して前記黒補正後画像データを出力する黒補正手段を含む。
【0038】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の画像表示装置であって、前記減算用データは前記黒近似データ自体を含む。
【0039】
また、請求項3の発明は、請求項2記載の画像表示装置であって、前記黒補正手段は、前記画像データから前記黒近似データを前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に減算処理して減算後データを得る減算手段と、前記減算後データにおける前記赤色、緑色及び青色の色データのうち、“0”未満となる色データを“0”に設定して前記黒補正後画像データを得るリミッタとを含む。
【0040】
また、請求項4の発明は、請求項1記載の画像表示装置であって、前記黒補正手段は、前記画像データが所定値より大きい場合は前記黒近似データをそのまま前記減算用データとして算出する減算用データ算出手段と、前記画像データから前記減算用データを前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に減算処理して得られる減算後データを前記黒補正後画像データとして出力する減算手段とを含む。
【0041】
また、請求項5の発明は、請求項4記載の画像表示装置であって、前記減算用データ算出手段は、前記画像データが前記所定値を下回る場合に“1”未満の乗算係数で、前記黒近似データを乗算して前記減算用データを得る減算用データ算出手段を含む。
【0042】
また、請求項6の発明は、請求項1記載の画像表示装置であって、前記黒補正処理実行手段は、テーブルデータを格納するルックアップテーブルと、前記黒近似データに基づき、前記画像データから一の前記黒補正後画像データが導出可能なテーブル形式のデータを前記テーブルデータとしてルックアップテーブルに書き込むテーブルデータ書込手段とを含み、前記ルックアップテーブルは、前記テーブルデータを参照して、前記画像データに基づき前記黒補正後画像データを得る。
【0043】
また、請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のうち、いずれか1項に記載の画像表示装置であって、前記黒表示特性指定データは、前記画像表示手段の前記所定の画面の表面における外光の反射光特性を指示するデータを含む。
【0044】
また、請求項8の発明は、請求項7記載の画像表示装置であって、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき外光の反射光の輝度の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の輝度と前記画像表示手段における黒表示時の輝度との差が、前記外光の反射光の輝度の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0045】
また、請求項9の発明は、請求項7記載の画像表示装置であって、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき外光の反射光の三刺激値の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の三刺激値と前記画像表示手段における黒表示時の三刺激値との差が、前記外光の反射光の三刺激値の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0046】
また、請求項10の発明は、請求項7記載の画像表示装置であって、前記外光の反射光特性は外光の反射光の明るさを含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0047】
また、請求項11の発明は、請求項10記載の画像表示装置であって、前記黒表示特性指定データは外光の種類を示すデータをさらに含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、前記黒表示特性指定データで指定された外光の種類における前記外光の反射光の三刺激値の比及び前記色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0048】
また、請求項12の発明は、請求項10記載の画像表示装置であって、前記黒表示特性指定データは外光の反射光の色温度を示すデータをさらに含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、前記黒表示特性指定データで示された前記外光の反射光の色温度に適合した前記外光の反射光の三刺激値の比及び前記色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0049】
また、請求項13の発明は、請求項7記載の画像表示装置であって、前記外光の反射光特性は外光の反射光の輝度を含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0050】
また、請求項14の発明は、請求項7記載の画像表示装置であって、前記外光の反射光特性は外光の反射光の三刺激値を含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0051】
また、請求項15の発明は、請求項1ないし請求項6のうち、いずれか1項に記載の画像表示装置であって、前記黒表示特性指定データは、前記画像表示手段における黒表示時の特性を指示するデータを含む。
【0052】
また、請求項16の発明は、請求項15記載の画像表示装置であって、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき前記黒表示時の輝度の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の輝度と前記画像表示手段における黒表示時の輝度との差が、前記黒表示時の輝度の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0053】
また、請求項17の発明は、請求項15記載の画像表示装置であって、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき前記黒表示時の三刺激値の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の三刺激値と前記画像表示手段における黒表示時の三刺激値との差が、前記黒表示時の三刺激値の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0054】
また、請求項18の発明は、請求項15記載の画像表示装置であって、前記黒表示時の特性は黒表示時の明るさを含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、外光がない状態での黒表示時の三刺激値、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0055】
また、請求項19の発明は、請求項15記載の画像表示装置であって、前記黒表示時の特性は黒表示時の輝度を含み、前記黒近似データ算出手段は、前記黒表示特性指定データに基づき、外光がない状態での黒表示時の三刺激値の比、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む。
【0056】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
図1はこの発明の実施の形態1における画像表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態1の画像表示装置は、入力画像処理手段1、黒補正手段2A、画像表示手段3、黒近似データ発生手段4A及び黒表示特性指定手段5Aから構成され、黒補正手段2A、黒近似データ算出手段4A及び黒表示特性指定手段5Aによって黒補正部51を構成している。
【0057】
図1に示すように、画像表示装置に入力された3つの色データからなる画像データRi,Gi,Biは入力画像処理手段1に入力される。入力画像処理手段1は、入力された画像データRi,Gi,Biに入力画像処理を施し、3つの色データからなる入力処理後データR1,G1,B1を出力する。
【0058】
ここで、入力画像処理としては、従来技術の欄(図30参照)で述べたように、入力される画像データの特性に応じた階調補正処理や画素数変換処理、色変換処理などが考えられる。
【0059】
黒表示特性指定手段5Aは、例えば、画像表示手段3の(所定の)画面上に表示されるメニューと画像表示手段3またはリモコンに備えるキーによる操作によって実現することができる。この場合においては、鑑賞者は、画像表示手段3の画面上に表示されるメニューをキー入力で選択することにより所望の黒表示特性を指定する。黒表示特性指定手段5Aとしては、専用の操作パネルを備える方法や、マウスやキーボードなどの入力機器を用いる方法など、他の方法も考えられるが、ここでは画像表示手段3の画面上に表示されるメニューとリモコンに備えるキーにより実現する場合について説明する。
【0060】
図2は、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Aのメニューの一例について示した説明図である。図2に示すように、鑑賞者は、リモコンに備える“+”キーおよび“−”キーの移動キーを操作することによって、画像表示手段3の画面の表面において反射される外光の明るさを指示する外光明るさ指定バー30の値を設定する。外光明るさ指定バー30は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図2の例においては、外光明るさは3段階目に指定されている。
【0061】
黒表示特性指定手段5Aは、鑑賞者により指定された外光明るさ指定バー30の値より、画像表示手段3の表面において反射される外光の明るさを指示する黒表示特性指定データBD1を生成する。黒表示特性指定データBD1は、例えば外光明るさ指定バー30の値とすることができる。よって、図2の例においては、黒表示特性指定手段5Aは黒表示特性指定データBD1として“3”を黒近似データ算出手段4Aへと出力する。
【0062】
黒近似データ算出手段4Aは、黒表示特性指定データBD1に基づき、画像表示手段3における黒表示時の輝度、色度及び三刺激値(3つの画像指標値)のうち少なくとも一つに関与するデータである黒近似データR3,G3,B3を算出し、黒補正手段2Aへと出力する。
【0063】
図3は、黒近似データ算出手段4Aにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図3を参照して、黒近似データ算出手段4Aによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0064】
まず、ステップS11で、黒表示特性指定データBD1の値から画像表示手段3において反射される外光の輝度Y2の鑑賞者による指定値Yeをあらかじめ決められた基準により算出する。
【0065】
図4は黒表示特性指定データBD1と反射される外光の輝度Y2の指定値Yeとの関係を表形式で示した説明図である。
【0066】
すなわち、ステップS11において、図4で示した関係をあらかじめ決められた基準として、黒表示特性指定データBD1の値から画像表示手段3において反射される外光の輝度の鑑賞者による指定値Yeを算出する。
【0067】
また、黒近似データ算出手段4Aは、画像表示手段3において反射される外光のCIE XYZ表色系に基づく三刺激値(以下、三刺激値とのみ記載)の比もまたあらかじめ保持している。
【0068】
したがって、ステップS12で、上述した三刺激値の比と上記の輝度の鑑賞者による指定値Yeより画像表示手段3において反射される外光の三刺激値X2、Y2、Z2の鑑賞者による指定値であるXe、Ye、Zeを算出する。なお、黒近似データ算出手段4Aに保持する外光の反射光の三刺激値比は、画像表示装置が使用される環境であらかじめ測定した値からあらかじめ設定しておけばよい。また、画像表示装置が使用される環境があらかじめ不明な場合は、代表的な光源の三刺激値の比を用いても良い。例えば、外光の反射光の分光分布が標準の光源であるD65の分光分布と等しいと仮定する場合、Xe:Ye:Ze=0.9505:1:1.089であることより、Yeの値よりXe,Zeの値を求めることができる。
【0069】
ただし、外光の反射光の分光分布を仮定することにより、YeからXeおよびZeを求める場合においては、実際の外光の分光分布と仮定した分光分布との相違が、黒補正後画像データR2,G2,B2により画像表示手段3に表示される色の色度の相違につながる。
【0070】
そして、ステップS13で、ステップS12で求めた画像表示手段3において反射される外光の鑑賞者による指定値であるXe,Ye,Zeから、画像表示手段3の色度データ(画像表示手段3における色データRGBと三刺激値XYZとの相関を示すデータ(axr,ayr,azr,axg,ayg,azg,axb,ayb,azb))を用いて、黒近似データR3,G3,B3を算出する。以下、その方法の詳細について述べる。
【0071】
外光の影響のない状態において、画像表示手段3に黒補正後データR2,G2,B2が入力された場合に、画像表示手段3上に表示される色の三刺激値をX1、Y1、Z1とする。画像表示手段3において、入力される黒補正後データR2,G2,B2の大きさと、表示される色の三刺激値X1、Y1、Z1の関係が、下記の式(6)で表されるものとする。ここで、三刺激値は輝度および色度に相当し、三刺激値のうちY1は輝度に相当する値である。
【0072】
【数6】
【0073】
式(6)において、axr,ayr,azr,axg,ayg、azg、axb,ayb,azb、およびXbk1,Ybk1,Zbk1は画像表示手段3の特性に依存する値であり、測定によりあらかじめ求めることができる。特に、Xbk1,Ybk1,Zbk1は外光の影響のない状態において画像表示手段3の黒表示時、すなわちR2=G2=B2=0の時に画像表示手段3上に表示される色の三刺激値である。たとえば、画像表示手段3として液晶ディスプレイを用いる場合、液晶の透過率を変化させることにより光源からの光の透過量を変化させ、画像表示を行うのであるが、黒表示時においても光源からの光を完全に遮断することができず、Xbk1,Ybk1,Zbk1は“0”でない値を持つのが一般的である。
【0074】
画像表示手段3の表面に外光が照射し、該外光が画像表示手段3の表面において反射される場合、画像表示装置を鑑賞する鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3,Y3,Z3は、黒補正後画像データR2,G2,B2により画像表示手段3に表示される色の三刺激値X1,Y1,Z1と上記反射光の三刺激値X2,Y2,Z2の和で表される。すなわち、X3,Y3,Z3は、下記の式(7)により表される。鑑賞者にとっては、あたかもX3,Y3,Z3で表される色が画像表示手段3上に表示されたかのように感じられる。
【0075】
【数7】
【0076】
式(7)より、Xbk1+X2、Ybk1+Y2、及びZbk1+Z2が、外光の影響も考慮した画像表示手段3における黒表示時の三刺激値である。式(7)より、外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値Xbk1,Ybk1,Zbk1の値の変化と、外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2の値の変化は、鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3,Y3,Z3に対して同等の影響を持つ。本実施の形態においては、外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2による影響を補正する場合を示す。
【0077】
外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2による影響を黒補正手段2Aにて補正する場合においては、上記外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2を画像表示手段3における仮想的な発光の増加分によるものであると考える。この場合、黒近似データR3,G3,B3は上記の仮想的な発光の増加を発生させるための画像表示手段3へ入力されるデータとなる。ここで、外光の影響のない状態において画像表示装置3に入力される黒補正後データR2,G2,B2を特にR20、G20、B20とすると、外光の影響のない状態において画像表示装置3上に表示される色(光)の三刺激値は、式(6)においてR2,G2,B2をR20、G20、B20に置き換えた下記式(8)で表される。
【0078】
【数8】
【0079】
また、外光の影響がある状態においては、上記外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2を画像表示手段3における黒近似データR3,G3,B3による仮想的な発光の増加分であると考えるので、上記式(7)は下記式(9)のように書き換えることができる。
【0080】
【数9】
【0081】
式(8)および式(9)より、下記の式(10)が求められる。
【0082】
【数10】
【0083】
よって、式(10)を用いれば、画像表示手段3の表面における外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2より、黒近似データR3,G3,B3を求めることができる。本実施の形態における黒近似データR3,G3,B3の算出には、外光の反射光の三刺激値X2,Y2,Z2の代わりに、外光の反射光の三刺激値の指定値Xe、Ye、Zeを用いる。この場合には、黒近似データR3,G3,B3を求める式は、式(10)においてX2,Y2,Z2をXe、Ye、Zeに置き換えた式(11)となる。
【0084】
【数11】
【0085】
次に、黒近似データR3,G3,B3について説明する。黒近似データR3,G3,B3は鑑賞者により指定された画像表示手段3における黒表示時の輝度または色度より算出されるデータである。黒表示時の輝度または色度には、外光の影響のない状態での黒表示時の輝度または色度と、外光の反射光の輝度または色度が関与する。外光の影響のない状態での黒表示時の輝度または色度は、画像表示装置3の特性に関与し、外光の反射光の輝度または色度は、画像表示手段3に照射される外光の明るさまたは色度に関与する。
【0086】
ここで、黒近似データR3,G3,B3が画像表示手段3に入力された場合に表示される色の三刺激値X31、Y31、Z31は、上記式(7)において、R2=R3、G2=G3、B2=B3とした時のX3,Y3,Z3であり、上記式(11)および式(7)より、下記の式(12)により表される。
【0087】
【数12】
【0088】
また、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値X30、Y30、Z30は、上記式(7)において、R2=0、G2=0、B2=0することにより求められ、下記の式(13)により表される。
【0089】
【数13】
【0090】
式(12)および式(13)より、黒近似データR3,G3,B3が画像表示手段3に入力された場合に表示される色の三刺激値X31、Y31、Z31と、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値X30、Y30、Z30の差は、鑑賞者により指定された画像表示手段3の表面における外光の反射光の三刺激値Xe、Ye、Zeとなる。なお、三刺激値のうち輝度成分Y(Y30,Y31等)のみに着目した場合、輝度においても上述した関係が成立する。
【0091】
黒近似データ算出手段4Aにおいて算出された黒近似データR3,G3,B3は、黒補正手段2Aに入力される。
【0092】
黒補正処理実行手段である黒補正手段2Aは、入力画像処理手段1による入力処理後の画像データR1,G1,B1および黒近似データR3,G3,B3を入力し、黒補正後画像データR2,G2,B2を算出して出力する。黒補正手段2Aから出力された黒補正後画像データR2,G2,B2は画像表示手段3へと送られる。
【0093】
なお、本明細書中において「黒補正」という用語は黒色の再現性の補正を意味し、外光の影響による「黒浮き」の補正と画像表示手段の特性による「黒浮き」の補正との総称として用いている。「黒浮き」とは、黒が本来の黒でなくもっと明るいグレイに見えるような現象を意味し、この黒浮きによって画像のコントラストが低下し、全体に白っぽい画像との印象を鑑賞者に与えてしまう。
【0094】
すなわち、「黒補正」とは画像信号処理により、外光の影響の大きい場合もしくは画像表示手段における黒表示時の輝度または三刺激値が大きな場合において、画像表示手段に表示される色の輝度、色度または三刺激値を、外光の影響の少ない場合もしくは画像表示手段における黒表示時の輝度または三刺激値が小さな場合と同等にすることを指している。
【0095】
画像表示手段3は、各画素が対応する黒補正後画像データR2,G2,B2の値に応じて発光することにより、所定の画面上で画像表示処理を行う。ここで、画像表示手段3としては液晶パネルやCRTなどが考えられる。
【0096】
図5は、図1で示した黒補正手段2Aの内部構成例を示すブロック図である。同図に示すように、黒補正手段2Aは、減算用データ算出手段10A、減算手段11、及びリミッタ13から構成される。
【0097】
以下、図5を参照して、黒補正手段2Aの動作について説明する。黒補正手段2Aに入力された黒近似データR3,G3,B3は減算用データ算出手段10Aに入力される。減算用データ算出手段10Aは、入力された黒近似データR3,G3,B3より、減算用データR4,G4,B4を算出して出力する。実施の形態1における減算用データ算出手段10Aは、黒近似データR3,G3,B3をそのまま減算用データR4,G4,B4として出力する、すなわちR4=R3,G4=G3,B4=B3であるものとする。
【0098】
なお、減算用データ算出手段10Aは黒近似データR3,G3,B3をそのまま減算用データR4,G4,B4として出力可能に構成すればよいため、簡単な回路構成で実現でき、ハードウェア,ソフトウェアのいずれで構成してもよい。
【0099】
減算手段11は、入力処理後の画像データR1,G1,B1および減算用データR4,G4,B4を入力とし、下記の式(14)に示す比較的簡単な減算処理を実行することにより、減算後データR5,G5,B5を算出して出力する。なお、減算手段11は既存の減算器等のハードウェアで構成しても、ソフトウェアで実現してもよい。
【0100】
【数14】
【0101】
減算手段11から出力される減算後データR5,G5,B5は、リミッタ13へと入力される。リミッタ13は、減算後データR5,G5,B5のうち、負の値を持つデータを“0”とし、“0”以上の値を持つデータはそのままの値を黒補正後データR2,G2,B2として出力する。したがって、黒補正後画像データR2,G2,B2が“0”未満になる不具合を確実に回避することができる。
【0102】
画像表示手段3として、入力される黒補正後画像データR2,G2,B2の大きさと、表示される色(光)の三刺激値X1,Y1,Z1の関係が、式(6)において下記の式(15)で表されるような画像表示手段3を想定する。
【0103】
【数15】
【0104】
式(6)において、Xbk1,Ybk1,Zbk1は下記の式(16)で表される値であるとする。
【0105】
【数16】
【0106】
さらに、入力画像処理手段1より出力される入力処理後データR1,G1,B1は整数であり、下記の式(17)で表される範囲の値であるものとする。
【0107】
【数17】
【0108】
画像表示手段3の表面における外光の反射光の三刺激値をX2=9.505、Y2=10、Z2=10.89とする。この時、式(10)より、黒近似データはR3=10、G3=10、B3=10となるべきである。したがって、黒表示特性指定データを元に黒近似データ算出手段4Aが算出した黒近似データがR3=10、G3=10、B3=10である場合、すなわちX2=Xe、Y2=Ye、Z2=Zeである場合に外光の影響が最適に補正されることになる。本実施の形態においては、R4=R3、G4=G3、B4=B3としているので、減算手段11より出力される減算後データR5,G5,B5は、下記の式(18)で表される。
【0109】
【数18】
【0110】
ここで、減算後データR5,G5,B5は、入力処理後の画像データR1,G1,B1が10未満の値である場合には負の値となるため、リミッタ13において、当該負の値を“0”に置き換え、黒処理後データR2,G2,B2として出力される。
【0111】
本発明の実施の形態1における画像表示装置は、上記のように減算用データR4,G4,B4(=黒補正後画像データR2,G2,B2)を入力処理後の画像データR1,G1,B1から減算することにより、擬似的に外光の影響を除去することができる。
【0112】
図6は、実施の形態1による画像表示装置における、外光の影響がある状態での入力処理後の画像データR1,G1,B1、黒補正後データR2,G2,B2と鑑賞者の目に入る色(光)のCIE XYZ表色系に基づく三刺激値X3,Y3,Z3との関係を表形式で示した説明図である。なお、図6においては、R1=G1=B1の関係が成立していること、すなわち無彩色のデータが黒補正手段2Aへ入力される場合を示している。
【0113】
図6において、黒補正後画像データR2,G2,B2それぞれが画像表示手段3に入力された場合の鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値のうち輝度に相当するY3の、R1=100,G1=100,B1=100の時(白表示時)のY3(Ymax)に対する比を対白比(Y/Ymax)として示している。
【0114】
図7は、外光の影響のない状態での入力処理後の画像データR1,G1,B1と鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値X3,Y3,Z3との関係を表形式で示した説明図である。なお、外光の影響のない場合においては、黒近似データはR3=0,G3=0,B3=0となる。
【0115】
図6と図7との比較より、実施の形態1における画像表示装置においては、入力処理後の画像データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3(=10,10,10)より大きな値である場合においては、外光の影響のない場合と同等の表示が実現されている。
【0116】
一般に、黒近似データR3,G3,B3は、入力処理後の画像データR1,G1,B1に比べて1/10程度と小さい値である場合が多く、本発明の実施の形態1による画像表示装置によれば、外光の影響がある場合においても、黒表示特性指定手段5Aを用いて鑑賞者が黒表示特性指定データBD1として反射される外光の明るさを指定することにより、多くのデータにおいて外光の影響のない状態と同等の表示が可能となり、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0117】
また、鑑賞者は黒表示特性を反射される外光の明るさで指定することができるので、黒表示特性の指定に特別な知識や経験を必要とせず、黒表示特性を容易に指定することが可能である。
【0118】
さらに、実施の形態1における画像表示装置においては、画像表示手段3における表示の明るさを変化させず、画像表示手段3に入力されるデータに対する画像処理を行うので、コストや消費電力の増加や、耐用年数の減少などの問題は発生しない。
【0119】
加えて、外光の反射光の明るさは一般的な基準であるため、鑑賞者は色や光に対する特別な知識を必要とすることなく、黒表示特性指定手段5Aによって黒表示特性指定データを指定することができる。
【0120】
また、入力処理後データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3より小さな値である場合に階調のつぶれを生じるが、上述のように黒近似データR3,G3,B3は入力処理後データR1,G1,B1に比べてせいぜい1/10程度と小さい値である場合が多く、画像表示手段3に入力されるデータのゲインを大きくする場合のような大きな階調のつぶれは生じない。
【0121】
また、図8は、入力処理後の画像データR1,G1,B1と輝度刺激値Y3との関係を示すグラフである。同図において、実線が外光の影響のある場合での本発明による画像表示装置を表し、一点破線は外光の影響のある場合での従来の画像表示装置を表し、点線は外光の影響のない場合を表す。図8から、入力処理後の画像データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3(=10,10,10)より大きな値である場合においては、外光の影響のない場合と同等の表示が実現されていることが容易に理解できる。
【0122】
<実施の形態2>
図9はこの発明の実施の形態2による画像表示装置における黒補正手段の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、実施の形態2の黒補正手段2Bは、減算用データ算出手段10B(乗算係数算出手段16,乗算手段17)及び減算手段11で構成される。なお、減算手段11は図5で示した実施の形態1におけるものと同一のものである。なお、黒補正手段2Aが黒補正手段2Bに置き換わった以外の全体構成は、図1で示した実施の形態1と同一である。
【0123】
実施の形態1の場合と同じく、黒補正手段2Bに入力された黒近似データR3,G3,B3は減算用データ算出手段10Bに入力され、減算用データ算出手段10Bにおいて減算用データR4,G4,B4が算出される。
【0124】
減算用データ算出手段10Bは、乗算手段17と乗算係数算出手段16から構成され、乗算係数算出手段16は、入力処理後の画像データR1,G1,B1および黒近似データR3,G3,B3を入力し、これらのデータに基づき乗算係数pを算出して出力する。
【0125】
乗算手段17は、乗算係数算出手段16から出力された乗算係数pと、黒近似データR3,G3,B3とを入力し、下記の式(19)に示す乗算処理により減算用データR4,G4,B4を算出する。なお、乗算手段17は既存の乗算器等のハードウェアで構成しても、ソフトウェアで構成しても良い。
【0126】
【数19】
【0127】
減算手段11は入力処理後データR1,G1,B1および減算用データR4,G4,B4を入力し、下記の式(20)に示す減算処理により、黒補正後データR2,G2,B2を算出して出力する。
【0128】
【数20】
【0129】
図10は乗算係数算出手段16の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、乗算係数算出手段16はルックアップテーブル19a〜19c及び最小値選択手段21から構成される。
【0130】
ルックアップテーブル19aは、入力処理後の画像データR1をアドレスとし、対応する乗算係数があらかじめ記憶されている。したがって、ルックアップテーブル19aは、入力処理後の画像データR1の値に対応する乗算係数pr(<1)を出力する。ルックアップテーブル19b,19cについても同様であり、ルックアップテーブル19bからは画像データG1の値に対応する乗算係数pg(<1)が出力され、ルックアップテーブル19cからは画像データB1の値に対応する乗算係数pb(<1)が出力される。
【0131】
図10に示すように、入力処理後の画像データR1,G1,B1は、ルックアップテーブル19a,19b,19cに入力され、入力処理後の画像データR1,G1,B1の値に対応する乗算係数pr,pg,pbが出力される。
【0132】
ルックアップテーブル19a,19b,19cから出力された乗算係数pr,pg,pbは、最小値選択手段21に入力され、最小値選択手段21は、乗算係数pr,pg,pbの中の最小値を乗算係数pとして出力する。なお、最小値選択手段21はハードウェアで構成してもソフトウェアで構成しても良い。
【0133】
本実施の形態における画像表示装置においては、減算手段11にて入力処理後データR1,G1,B1から減算用データR4,G4,B4を減算することにより黒補正後データR2,G2,B2を算出することは上述の通りである。理論的には、減算用データR4,G4,B4は、黒近似データR3,G3,B3と等しくなるべきである。しかし、黒近似データR3,G3,B3は黒表示特性指定データBD1に基づき生成される値であり、入力処理後データR1,G1,B1の値によっては変化しない。したがって、減算用データR4,G4,B4と黒近似データR3,G3,B3とが等しい場合、入力処理後データR1,G1,B1の値が黒近似データR3,G3,B3よりも小さいと、黒補正後データに負の値が発生することになる。
【0134】
そこで、入力処理後データR1,G1,B1の値が所定値より小さい場合に、1より小さい係数pr、pg、pbを発生し、黒近似データと乗じて減算用データとすることにより、黒近似データR3,G3,B3より値が小さい減算用データR4,G4,B4を乗算手段17から生成させることができ、黒補正後データR2,G2,B2に負の値が発生することを防止することができる。このように、乗算係数算出手段16は、乗算係数pr,pg,pbの中の最小値を乗算係数pとして出力するので、黒補正後データR2,G2,B2において負の値が発生することを防止することが可能となる。
【0135】
一方、画像データR1,G1,B1の値が所定値より大きい場合は、減算用データR4,G4,B4として黒近似データR3,G3,B3が採用されることにより、外光の影響がある場合においても、多くの割合のデータで外光の影響のない状態と同等の表示が可能となる。
【0136】
したがって、実施の形態2の画像表示装置によれば、上記所定値を適切に設定することより、外光の影響がある場合においても、多くの割合のデータで外光の影響のない状態と同等の表示が可能となり、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0137】
また、実施の形態1における画像表示装置においては、入力処理後の画像データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3以下である領域において輝度が一定となる「黒つぶれ」現象が見られるが、実施の形態2における画像表示装置においては、ルックアップテーブルに適切な乗算係数を記憶させることにより、「黒つぶれ」を抑制することが可能となる。
【0138】
図11は、入力処理後の画像データと黒補正後データとの関係例を示すグラフである。入力処理後の画像データR1と黒補正後データR2が図11に示すような関係となるような乗算係数prをルックアップテーブル19aに記憶する場合を考える。この時、R2は下記の式(21)で表される。
【0139】
【数21】
【0140】
減算用データR4は、黒補正後データR2と入力処理後の画像データR1の差であるので、下記の式(22)により表される。
【0141】
【数22】
【0142】
さらに、乗算係数prは減算用データR4の黒近似データR3に対する比であり、下記の式(23)により求めることができる。以上は乗算係数prについて説明したが、乗算係数pg,pbについても同様である。
【0143】
【数23】
【0144】
また、実施の形態2においては、乗算係数pr,pg,pbのうちの最小値を乗算係数pとして選択するように構成している。これは、乗算係数pr,pg,pbのうちの最小値を乗算係数pとして選択することにより、黒補正後データR2,G2,B2において負の値が発生することを防止することを目的としているからである。
【0145】
上述した実施の形態1と同じく、画像表示手段3の表面における外光の反射光の三刺激値をX3=9.505、Y3=10、Z3=10.89とすると、黒近似データはR3=10、G3=10、B3=10となるべきである。したがって、黒表示特性指定データBD1を元に黒近似データ算出手段4Aが算出した黒近似データがR3=10、G3=10、B3=10である場合に外光の影響が最適に補正されることになる。
【0146】
図12は、実施の形態2による画像表示装置における、外光の影響がある状態での入力処理後の画像データR1,G1,B1、黒補正後データR2,G2,B2と鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値X3,Y3,Z3との関係を表形式で示した説明図である。図12においては、R1=G1=B1の関係が成立していること、すなわち無彩色のデータが黒補正手段2Bへ入力される場合を示している。
【0147】
図12において、各R2,G2,B2が画像表示手段3に入力された場合の鑑賞者の目に入る色(光)の三刺激値のうち輝度に相当するY3の、R1=100,G1=100,B1=100の時(白表示時)のY3(Ymax)に対する比を対白比(Y/Ymax)として示している。
【0148】
ここで、実施の形態1と同じく、画像表示手段3の所定の画面の表面における外光の反射光の三刺激値をX3=9.505,Y3=10,Z3=10.89とする。この時、黒近似データはR3=10,G3=10,B3=10となる。
【0149】
実施の形態2における画像表示装置においては、入力処理後の画像データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3(R3=10,G3=10,B3=10)の2倍より大きな値である場合においては、外光の影響のない場合と同等の表示が実現されている。一般に、黒近似データR3,G3,B3は、入力処理後の画像データR1,G1,B1に比べて1/10程度と小さい値である場合が多く、本発明の実施の形態2による画像表示装置によれば、外光の影響がある場合においても、多くの割合のデータで外光の影響のない状態と同等の表示が可能となり、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0150】
また、上記実施の形態1における画像表示装置においては、入力処理後の画像データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3以下である領域において輝度が一定となる「黒つぶれ」現象が見られるが、実施の形態2における画像表示装置においては、減算用データ算出手段10Bが画像データR1,G1,B1に基づき減算用データR4,G4,B4を算出することにより「黒つぶれ」は生じていない。なお、実施の形態2における画像表示装置において、外光の影響のない場合と同等の表示が実現される入力処理後の画像データR1,G1,B1の範囲は、ルックアップテーブル19a,19b,19cに記憶される乗算係数pr,pg,pbの内容により異なる。
【0151】
図13は、入力処理後の画像データR1,G1,B1と輝度刺激値Y3との関係を示したグラフである。同図において、実線は外光の影響がある場合での本発明の実施の形態2による画像表示装置を表し、一点破線は外光の影響がある場合での従来の画像表示装置を表し、点線は外光の影響のない場合を表す。
【0152】
<実施の形態3>
図14はこの発明の実施の形態3による画像表示装置の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、入力画像処理手段1、画像表示手段3、黒近似データ算出手段4A及び黒表示特性指定手段5Aは図1で示した実施の形態1におけるものと同一であり、黒補正処理実行手段として、黒補正手段2Aに置き換わってルックアップテーブル9及びテーブルデータ書込手段22が用いられた点が実施の形態1と異なる。すなわち、黒表示特性指定手段5A、黒近似データ算出手段4A、ルックアップテーブル9、及びテーブルデータ書込手段22によって黒補正部52を構成している。
【0153】
実施の形態3における画像表示装置は、黒補正手段2Aにおける処理をルックアップテーブル9により実現している。
【0154】
テーブルデータ書込手段22は、黒近似データ算出手段4Aからの黒近似データR3,G3,B3を入力し、黒近似データR3,G3,B3を用いて、入力処理手段後データR1,G1,B1のすべての組み合わせに対して、黒補正後データR2,G2,B2の値をあらかじめ算出する。
【0155】
そして、黒補正後データR2,G2,B2を算出した後、テーブルデータ書込手段22は、入力処理後データR1,G1,B1の値を書込みアドレスとし、算出された黒補正後データR2,G2,B2の値を上記書込みアドレスに対応したテーブル形式のテーブルデータTDとして、ルックアップテーブル9への書き込みを行う。入力処理後の画像データR1,G1,B1に対する黒補正後データR2,G2,B2の算出方法は、実施の形態1で述べた方法を使用することができる。なお、テーブルデータ書込手段22はハードウェアで構成してもソフトウェアで構成しても良い。
【0156】
ルックアップテーブル9による黒補正後データR2,G2,B2の算出は、書き込まれたテーブルデータTDを読み出すことにより実現される。ルックアップテーブル9には、入力画像処理手段1からの入力処理後の画像データR1,G1,B1が読み出しアドレスとして入力され、該アドレスに記憶されるテーブルデータR2,G2,B2が黒補正後データとして出力される。
【0157】
図15は、入力処理後データR1と黒補正後データR2の関係の一例を表す図である。同図に示すように、黒補正後データR2が入力処理後の画像データR1のみに依存する値であり、入力処理後データG1およびB1には依存しない場合、黒補正後データR2は、入力処理後の画像データR1のみをアドレスとした1次元のルックアップテーブルにより算出することができる。同じく、黒補正後データG2が入力処理後の画像データG1のみに依存する値であり、入力処理後の画像データR1およびB1には依存しない場合、黒補正後データG2は、入力処理後の画像データG1のみをアドレスとした1次元のルックアップテーブルにより算出することができる。また、黒補正後データB2が入力処理後の画像データB1のみに依存する値であり、入力処理後の画像データR1およびG1には依存しない場合、黒補正後データB2は、入力処理後の画像データB1のみをアドレスとした1次元のルックアップテーブルにより算出することができる。
【0158】
一方、黒補正後データR2,G2,B2がそれぞれ入力処理後の画像データR1,G1,B1の組み合わせに依存する値である場合、黒補正後データR2,G2,B2は、入力処理後の画像データR1,G1,B1をアドレスとした3次元のルックアップテーブルにより算出することとなる。
【0159】
実施の形態3における画像表示装置は、実施の形態1及び実施の形態2における黒補正手段2Aにおける処理をルックアップテーブルにより実現しており、回路構成が簡単である。なぜならば、ルックアップテーブルは画像データR1,G1,B1をアドレスとし、黒補正後画像データR2,G2,B2の値を読みだす方式のメモリで実現することができるからである。また、ルックアップテーブルを用いることにより、テーブルの内容を自由に設定して自由度が高めることが可能であること、テーブルの内容を書き換えて処理内容を変更可能であること等の効果を奏する。
【0160】
さらに、実施の形態3の画像表示装置は、外光の影響がある場合においても、多くの割合のデータで外光の影響のない状態と同等の表示が可能となり、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0161】
<実施の形態4>
図16は、この発明の実施の形態4の画像表示装置において、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Bのメニューの一例について示した説明図である。同図に示すように、黒表示明るさ指定バー32によって黒表示の明るさを指定することができる。なお、黒表示特性指定手段5A及び黒近似データ算出手段4Aが黒表示特性指定手段5B及び黒近似データ算出手段4Bに置き換わった以外の構成は、実施の形態1と同一である。
【0162】
鑑賞者は、図16に示すメニューにおける黒表示明るさ指定バー31の値を設定することにより、黒表示特性の指定を行う。黒表示明るさ指定バー31の値の設定方法としては、具体的にはリモコンなどに備える“+”キーおよび“−”キーを操作することが一例として考えられる。黒表示明るさ指定バー31は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図16の例においては、黒表示明るさは3段階目に指定されている。
【0163】
黒表示特性指定手段5Bは、鑑賞者により指定された黒表示明るさ指定バー31の値より、黒表示特性指定データを生成する。黒表示特性指定データは、例えば黒表示明るさ指定バー31の値とすることができる。よって、図16の例においては、黒表示特性指定手段5Bは黒表示特性指定データとして“3”を黒近似データ算出手段4Bへと出力する。
【0164】
図17は、黒近似データ算出手段4Bにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図17を参照して、黒近似データ算出手段4Bによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0165】
まず、ステップS21で、黒表示特性指定データBD2の値から画像表示手段3において黒表示時の輝度の指定値(Ybke+Ye)をあらかじめ決められた基準により算出する。
【0166】
ここで、Ybkeは画像表示手段3における黒表示時の輝度の指定値のうち、外光の影響のない状態での画像表示手段3における黒表示時の輝度の成分である。外光の影響のない状態での画像表示手段3における黒表示時の輝度は、画像表示手段3の特性に依存する。たとえば、画像表示手段3として液晶ディスプレイを用いる場合、液晶の透過率を変化させることにより光源からの光の透過量を変化させ、画像表示を行うのであるが、黒表示時においても光源からの光を完全に遮断することができず、外光の影響のない状態での画像表示手段3における黒表示時の輝度は“0”でない値を持つのが一般的である。また、Yeは画像表示手段3における黒表示時の輝度の指定値のうち、画像表示手段3において反射される外光の輝度の成分である。したがって、(Ybke+Ye)は外光の影響をも考慮した画像表示手段3における黒表示時の輝度の指定値となる。
【0167】
図18は黒表示特性指定データBD2と黒表示時の輝度の指定値(Ybke+Ye)との関係を表形式で示した説明図である。ステップS11の実行に際しては、例えば図18に示す関係を用いることができる。
【0168】
次に、ステップS22において、指定値(Ybke+Ye)に基づき、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)を算出する。
【0169】
黒近似データ算出手段4Bは、図18に示すように、外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値Xbke,Ybke,Zbkeと、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の比Xe:Ye:Zeをまたあらかじめ保持している。おり、三刺激値比Xe:Ye:Zeと三刺激値Xbke,Ybke,ZbkeとステップS21で得た輝度の指定値(Ybke+Ye)より画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)を算出する。
【0170】
ここで、Xbke,ZbkeはYbkeとあわせて、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値のうち外光の影響のない状態での画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の成分である。また、Xe,ZeはYeとあわせて、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値のうち画像表示手段3において反射される外光の三刺激値の成分である。したがって、(Xbke+Xe),(Zbke+Ze)は(Ybke+Ye)とあわせて外光の影響をも考慮した画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値となる。
【0171】
なお、黒近似データ算出手段4Bに保持する黒表示時の三刺激値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)について、外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値Xbke,Ybke,Zbkeと、外光の反射光の三刺激値比Xe:Ye:Zeとに分割して保存しておくことができる。外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値Xbke,Ybke,Zbkeは画像表示装置の製造時などにあらかじめ測定しておくことができる。また、外光の反射光の三刺激値比についても、画像表示装置が使用される環境であらかじめ測定した値とすればよい。画像表示装置が使用される環境があらかじめ不明な場合は、代表的な光源の三刺激値の比を用いても良い。例えば、外光の反射光の分光分布が標準の光源であるD65の分光分布と等しいと仮定する場合、Xe:Ye:Ze=0.9505:1:1.089である。
【0172】
ここで、画像表示手段3における黒表示時の輝度(Ybke+Ye)が30cd/(m2)であると指定され、記憶されている外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値のうちYbkeが10cd/(m2)である場合を考える。この場合、Ye=20cd/(m2)となり、記憶されている外光の反射光の三刺激値比Xe:Ye:Zeより、XeおよびZeが求められる。さらに、黒近似データ算出手段4Bで記憶されている外光の影響のない状態での黒表示時の三刺激値Xbke,Zbkeを用いることにより、(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)を求めることが可能である。
【0173】
ただし、外光の反射光の分光分布を仮定することにより、外光の反射光の輝度YeからXeおよびZeを求める場合においては、実際の外光の分光分布と仮定した分光分布との相違が、黒補正後データにより画像表示手段3に表示される色の色度の相違につながる。
【0174】
そして、ステップS23において、次に画像表示手段3における黒表示時の三刺激値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)に基づき黒近似データR3,G3,B3を算出する。以下、この算出方法について述べる。
【0175】
上記実施の形態1と同様、外光の影響下において画像表示装置を鑑賞する鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3,Y3,Z3は、黒補正後データR2,G2,B2により画像表示手段3に表示される色の三刺激値X1,Y1,Z1と反射光の三刺激値X2、Y2、Z2の和で表される。すなわち、X3,Y3,Z3は、下記の式(24)により表される。
【0176】
【数24】
【0177】
式(24)において、axr,ayr,azr,axg,ayg,azg,axb,ayb,azb、およびXbk1,Ybk1,Zbk1は画像表示手段3の特性に依存する値である。外光の影響のない状態における黒表示時、すなわちR2=G2=B2=0の時の三刺激値Xbk1,Ybk1,Zbk1は現実には“0”より大きな値を持つが、理論上はともに“0”となるべき値であり、できるだけ小さな値であることが望ましい。
【0178】
式(24)より、外光の影響も考慮した画像表示手段3の黒表示時の三刺激値は、(Xbk1+X2),(Ybk1+Y2),(Zbk1+Z2)となる。外光の影響も考慮した画像表示手段3の黒表示時の三刺激値(Xbk1+X2),(Ybk1+Y2),(Zbk1+Z2)より、黒近似データR3,G3,B3は下記の式(25)により求めることができる。
【0179】
【数25】
【0180】
本実施の形態における黒近似データR3,G3,B3の算出には、外光の影響も考慮した画像表示手段3の黒表示時の三刺激値(Xbk1+X2),(Ybk1+Y2),(Zbk1+Z2)の代わりに、黒表示時の三刺激値の指定値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)を用いる。この場合には、黒近似データR3,G3,B3を求める式は、式(25)において(Xbk1+X2),(Ybk1+Y2),(Zbk1+Z2)を(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)に置き換えた式(26)となる。
【0181】
【数26】
【0182】
ここで、黒近似データR3,G3,B3が画像表示手段3に入力された場合に表示される色の三刺激値X31,Y31,Z31は、上記式(24)において、R2=R3、G2=G3、B2=B3とした時のX3,Y3,Z3であり、上記式(24)および式(26)より、下記の式(27)により表される。
【0183】
【数27】
【0184】
また、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値X30,Y30,Z30は、上記式(24)において、R2=0、G2=0、B2=0することにより求められ、下記の式(28)により表される。
【0185】
【数28】
【0186】
式(27)および式(28)より、黒近似データR3,G3,B3が画像表示手段3に入力された場合に表示される色の三刺激値X31,Y31,Z31と、画像表示手段3における黒表示時の三刺激値X30,Y30,Z30の差は、外光の影響がある場合の画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)となる。なお、三刺激値のうち輝度成分Y(Y30,Y31等)のみに着目した場合、輝度においても上述した関係が成立する。
【0187】
以下、実施の形態4の画像表示装置の効果について示す。実施の形態4においては、黒補正手段2Aの構成は上記実施の形態1におけるものと同一である。したがって、下記の式(29)により、減算用データR4,G4,B4は黒近似データR3,G3,B3より求められる。
【0188】
【数29】
【0189】
また、黒補正後データR2,G2,B2は、下記の式(30)により、入力処理後データR1,G1,B1と減算データR4,G4,B4より求められる。
【0190】
【数30】
【0191】
式(29)および式(30)より、下記の式(31)が求められる。
【0192】
【数31】
【0193】
ここで、外光の影響下において画像表示装置を鑑賞する鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3,Y3,Z3は、上記の式(24)により表され、黒近似データR3,G3,B3は上記式(26)で表される。よって、式(24)、式(26)および式(31)より、R1>R3かつG1>G3かつB1>B3の場合においては、下記の式(32)が成立する。
【0194】
【数32】
【0195】
外光の影響も考慮した画像表示手段3の黒表示時の三刺激値(Xbk1+X2),(Ybk1+Y2),(Zbk1+Z2)と、鑑賞者により指定された黒表示時の三刺激値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)が等しい場合、画像表示装置を鑑賞する鑑賞者の目に入る光の三刺激値X3,Y3,Z3は、下記の式(33)により表される。
【0196】
【数33】
【0197】
すなわち、実施の形態4における画像表示装置においては、黒表示特性指定手段5Bを用いて鑑賞者が黒表示特性指定データBD2を指定することにより、入力処理後データR1,G1,B1が黒近似データR3,G3,B3より大きな値である場合においては、外光の影響がなく、しかもXbk1=Ybk1=Zbk1=0と仮定した仮想画像表示装置と同等の表示が実現されている。一般に、黒近似データR3,G3,B3は、入力処理後データR1,G1,B1に比べて小さい値である場合が多く、本発明による画像表示装置によれば、黒表示特性指定手段5Bを用いて鑑賞者が黒表示特性指定データBD2として黒表示時の明るさで指定することにより、外光の影響および画像表示手段の特性の両方により黒表示時の三刺激値が大きな値となる場合においても、多くのデータで黒表示時の三刺激値(輝度成分を含む)が“0”である場合と同等の表示が可能となり、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0198】
また、鑑賞者は黒表示特性を黒表示時の明るさで指定することができるので、黒表示特性の指定に特別な知識や経験を必要とせず、黒表示特性を容易に指定することが可能である。
【0199】
<実施の形態5>
上記実施の形態4においては、鑑賞者は黒表示特性を黒表示時の明るさで指定するように黒表示特性指定手段5Bのメニューを構成したが、黒表示特性を黒表示時の輝度で指定するように黒表示特性指定手段5Cのメニューを構成したのが実施の形態5である。
【0200】
図19は、この発明の実施の形態5の画像表示装置において、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Cのメニューの一例について示した説明図である。図19に示すように、黒表示輝度指定バー32を操作して黒表示時の輝度を指定することができる。黒表示特性指定手段5C及び黒近似データ算出手段4C以外の構成は、上記実施の形態4と同一である。
【0201】
鑑賞者は、図19に示すメニューにおける黒表示輝度指定バー32の値を設定することにより、黒表示特性の指定を行う。黒表示輝度指定バー32の値の設定方法としては、具体的にはリモコンなどに備える“+”キーおよび“−”キーを操作することが一例として考えられる。黒表示輝度指定バー32は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図19の例においては、黒表示輝度は30cd/(m2)に指定されている。
【0202】
黒表示特性指定手段5Cは、鑑賞者により指定された黒表示輝度指定バー32の値より、黒表示特性指定データBD3を生成する。黒表示特性指定データBD3は、例えば黒表示輝度指定バー32で指定される値とすることができる。よって、実施の形態5においては、黒表示特性指定手段5Cは黒表示特性指定データBD3として“30”を黒近似データ算出手段4Cへと出力する。
【0203】
黒近似データ算出手段4Cは、黒表示特性指定手段5Cからの黒表示特性指定データBD3を入力とし、黒補正後画像データR2,G2,B2を算出して出力する。実施の形態4においては、黒近似データ算出手段4Bにて黒表示指定データBD2から画像表示手段3における黒表示時の輝度の指定値をあらかじめ決められた基準により算出したが、実施の形態5においては、黒表示時の輝度自体を鑑賞者が黒表示特性指定データBD3として指定するように構成されている。すなわち、黒表示特性指定手段5Cの黒表示特性指定データBD3の値がそのまま画像表示手段3における黒表示時の輝度の指定値(Ybke+Ye)となる。
【0204】
図20は、黒近似データ算出手段4Cにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図20を参照して、黒近似データ算出手段4Cによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0205】
まず、ステップS31において、黒表示特性指定データBD3で指示される黒表示時の輝度の指定値(Ybke+Ye)に基づき、図17で示した実施の形態4のステップS22の処理と同様に画像表示手段3における黒表示時の三刺激値の指定値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)を算出する。
【0206】
さらに、ステップS32において、図17で示した実施の形態4のステップS23の処理と同様に、黒表示時の三刺激値の指定値(Xbke+Xe),(Ybke+Ye),(Zbke+Ze)に基づき、黒近似データR3,G3,B3を算出する。
【0207】
本実施の形態における画像表示装置においては、鑑賞者は黒表示特性を黒表示時の輝度で指定するので、画像表示装置において黒表示時の輝度を算出する処理(図17のステップS21の処理に相当)を省略することができるとともに、黒表示時の輝度を算出する際に算出された輝度と鑑賞者の意図する輝度との間に誤差が発生することを防ぐことが可能となる。たとえば、鑑賞者が既存の測定方法を用いて画像表示装置における黒表示時の輝度を正確に得ることができた場合、測定した輝度値をそのまま設定することが可能となる。
【0208】
<実施の形態6>
実施の形態1においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の反射光の明るさで指定するように黒表示特性指定手段5Aのメニューを構成しのに対し、黒表示特性を外光の反射光の輝度で指定するように黒表示特性指定手段5Dのメニューを構成したのが実施の形態6である。
【0209】
図21は、この発明の実施の形態6の画像表示装置において、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Dのメニューの一例について示した説明図である。同図に示すように、外光輝度指定バー33を操作して外光の反射光の輝度を指定することができる。黒表示特性指定手段5D及び黒近似データ算出手段4B以外の構成は、上記実施の形態1と同一である。
【0210】
鑑賞者は、図21に示すメニューにおける外光輝度指定バー33の値を設定することにより、黒表示特性の指定を行う。外光輝度指定バー33の値の設定方法としては、具体的にはリモコンなどに備える“+”キーおよび“−”キーを操作することが一例として考えられる。外光輝度指定バー33は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図21の例においては、外光の反射光の輝度は30cd/(m2)に指定されている。
【0211】
黒表示特性指定手段5Dは、鑑賞者により指定された外光輝度指定バー33の値より、黒表示特性指定データBD4を生成する。黒表示特性指定データBD45は、例えば外光輝度指定バー33で指定される値とすることができる。よって、実施の形態6においては、黒表示特性指定手段5Dは黒表示特性指定データBD4として“30”を黒近似データ算出手段4Dへと出力する。
【0212】
黒近似データ算出手段4Dは、黒表示特性指定手段5Dからの黒表示特性指定データBD4を入力とし、黒近似データR3,G3,B3を算出して出力する。黒近似データ算出手段4Dにおける黒近似データR3,G3,B3の算出は、上記実施の形態1においては、黒近似データ算出手段4Aにて黒表示指定データから画像表示手段3における外光の反射光の輝度の指定値をあらかじめ決められた基準により算出したが、本実施の形態においては、外光の反射光の輝度を鑑賞者が指定するように構成されており、黒表示特性指定データBD4の値がそのまま画像表示手段3における外光の反射光の輝度の指定値Yeとなる。
【0213】
図22は、黒近似データ算出手段4Dにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図22を参照して、黒近似データ算出手段4Dによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0214】
まず、ステップS41で、図3で示した実施の形態1のステップS12と同様に、黒表示特性指定データBD4で指示された外光の反射光の輝度の指定値Yeに基づき画像表示手段3における外光の反射光の三刺激値の指定値Xe,Ye,Zeを算出し、さらに、ステップS42で、図3で示した実施の形態1のステップS13と同様に、黒近似データR3,G3,B3を算出する。
【0215】
実施の形態6における画像表示装置においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の反射光の輝度で指定するので、画像表示装置において外光の反射光の輝度を算出する処理(図3のステップS11の処理に相当)を省略することができるとともに、外光の反射光の輝度を算出する際に算出された輝度と鑑賞者の意図する輝度との間に誤差が発生することを防ぐことが可能となる。たとえば、鑑賞者が既存の測定方法を用いて画像表示装置における外光の反射光の輝度を正確に得ることができた場合、測定した輝度値をそのまま設定することが可能となる。
【0216】
<実施の形態7>
上記実施の形態1においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の反射光の明るさのみで指定するように黒表示特性指定手段5Aのメニューを構成したのに対し、黒表示特性を外光の種類をも用いて指定するように黒表示特性指定手段5Eのメニューを構成したのが実施の形態7である。
【0217】
図23は、この発明の実施の形態7の画像表示装置において、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Eのメニューの一例について示した説明図である。同図に示すように、外光明るさ指定バー30を操作して外光の明るさを指定するとともに、外光種別指定メニュー34を操作して外光の種類を指定することができる。黒表示特性指定手段5A及び黒近似データ算出手段4E以外の構成は、上記実施の形態1と同一である。
【0218】
鑑賞者は、図23に示すメニューにおける外光種別指定メニュー34にて外光の種類を指定し、外光明るさ指定バー30の値を設定することにより、黒表示特性の指定を行う。外光種別指定メニュー34および外光明るさ指定バー30の値の設定方法としては、具体的にはリモコンなどに備える“+”キーおよび“−”キーを操作することが一例として考えられる。外光種別指定メニュー34および外光明るさ指定バー30は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図23の例においては、外光の種類は“蛍光灯”に、外光の明るさは“3”に指定されている。
【0219】
黒表示特性指定手段5Eは、鑑賞者により指定された外光種別指定メニュー34および外光明るさ指定バー30の値より、黒表示特性指定データBD5を生成する。黒表示特性指定データBD5は、例えば鑑賞者により指定された外光の種類により決定される値と外光明るさ指定バー30の値との和とすることができる。外光の種類により決定される値は、例えば蛍光灯の場合には“100”、太陽光の場合は“200”、白熱電球の場合は“300”とすることができる。この場合、図23の例においては、黒表示特性指定手段5Eは黒表示特性指定データBD5として“103”を黒近似データ算出手段4Eへと出力する。
【0220】
黒近似データ算出手段4Eは、黒表示特性指定手段5Eからの黒表示特性指定データBD5を入力とし、黒補正後画像データR2,G2,B2を算出して出力する。
【0221】
図24は、黒近似データ算出手段4Eにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図24を参照して、黒近似データ算出手段4Eによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0222】
まず、ステップS51において、黒表示特性指定データBD5のうち外光明るさ指定バー30で設定された外光の反射光の明るさデータBD51を用い、画像表示手段3における外光の反射光の輝度の指定値Yeをあらかじめ決められた基準により算出する。外光の反射光の輝度の指定値Yeの算出は、図3で示した実施の形態1のステップS11の処理と同様に行うことができる。
【0223】
ステップS51の処理と並行して、ステップS52において、黒表示特性指定データBD5のうち外光種別指定メニュー34で設定された外光の種類データBD52に基づき外光の反射光の三刺激値比Xe:Ye:Zeを選択する。
【0224】
黒近似データ算出手段4Eは、画像表示手段3において反射される外光の三刺激値の比も、あらかじめ外光の種類に応じて複数種類(蛍光灯の場合、太陽光の場合、白熱電球の場合それぞれの三刺激値比)を保持してり、外光の種類データBD52で指示される外光の種類に応じて適切な三刺激値の比を選択することができる。例えば、外光の種類データBD52が蛍光灯であると指示する場合には、蛍光灯が外光として反射される場合の三刺激値の比を選択する。
【0225】
そして、ステップS53において、指定値Ye及びステップS52で選択された三刺激値比Xe:Ye:Zeを用いて、図3で示した実施の形態1のステップS12の処理と同様にして、画像表示手段3において反射される外光の三刺激値X2,Y2,Z2の鑑賞者による指定値であるXe,Ye,Zeを算出する。なお、黒近似データ算出手段4Eに保持する外光の反射光の三刺激値比は、蛍光灯が外光である場合、太陽光が外光である場合、白熱電球が外光である場合においてあらかじめ測定した値とすればよい。また、蛍光灯、太陽光、白熱電球の代表的な分光分布より算出した三刺激値の比を用いても良い。
【0226】
続いて、ステップS54において、図3で示した実施の形態1のステップS13の処理と同様に、画像表示手段3における外光の反射光の三刺激値の指定値Xe,Ye,Zeから黒近似データR3,G3,B3を算出する。
【0227】
実施の形態7における画像表示装置においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の種類と外光の反射光の明るさで指定するので、画像表示装置が使用される環境により鑑賞者が適切な外光の種類を選択することが可能であり、外光の種類が固定である場合に比べて自由度が高くなり、外光の影響の補正精度が高くなる。また、鑑賞者は黒表示特性の指定に特別な知識などを必要とせず、簡単に外光の種類の選択ができる。
【0228】
<実施の形態8>
上記実施の形態7においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の種類と外光の反射光の明るさにて指定するように黒表示特性指定手段5Eのメニューを構成したが、外光の種類のかわりに外光の色温度を用いて黒表示特性を指定するように黒表示特性指定手段5Fのメニューを構成したのが実施の形態8である。
【0229】
図25は、この発明の実施の形態8の画像表示装置において、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Fのメニューの一例について示した説明図である。同図に示すように、外光明るさ指定バー30を操作して外光の明るさを指定するとともに、外光色温度指定バー35を操作して外光色温度を指定することができる。黒表示特性指定手段5F及び黒近似データ算出手段4F以外の構成は、上記実施の形態1と同一である。
【0230】
鑑賞者は、図25に示すメニューにおける外光色温度指定バー35にて外光の色温度を指定し、外光明るさ指定バー30にて外光の反射光の明るさを指定することにより、黒表示特性指定データBD6の指定を行う。外光色温度指定バー35および外光明るさ指定バー30の値の設定方法としては、具体的にはリモコンなどに備える“+”キーおよび“−”キーを操作することが一例として考えられる。外光色温度指定バー35および外光明るさ指定バー30は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図25の例においては、外光の色温度は“5500K”に、外光の反射光の明るさは“3”に指定されている。
【0231】
黒表示特性指定手段5Fは、鑑賞者により指定された外光色温度指定バー35および外光明るさ指定バー30の値より、黒表示特性指定データBD6を生成する。黒表示特性指定データBD6は、例えば鑑賞者により指定された外光の色温度の100倍の値と外光明るさ指定バー35の値との和とすることができる。この場合、図25の例においては、黒表示特性指定手段5Fは黒表示特性指定データBD6として“550003”を黒近似データ算出手段4Fへと出力する。
【0232】
黒近似データ算出手段4Fは、黒表示特性指定手段5Fからの黒表示特性指定データBD6を入力とし、黒近似データを算出して出力する。
【0233】
図26は、黒近似データ算出手段4Fにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図26を参照して、黒近似データ算出手段4Fによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0234】
まず、ステップS61において、黒表示指定データBD6のうち外光明るさ指定バー30によって設定外光の反射光の明るさデータBD61を用い、画像表示手段3における外光の反射光の輝度の指定値Yeをあらかじめ決められた基準により算出する。外光の反射光の輝度の指定値Yeの算出は、図3で示した実施の形態1のステップS11と同様に行うことができる。
【0235】
ステップS61の処理と並行して、ステップS62において、黒表示特性指定データBD6のうち外光色温度指定バー35で設定された外光の反射光の色温度データBD62に基づき外光の反射光の三刺激値比Xe:Ye:Zeを選択する。
【0236】
黒近似データ算出手段4Fは、画像表示手段3において反射される外光の三刺激値の比を外光の色温度に対するテーブルとして保持してり、外光の反射光の色温度データBD62を用い、適切な三刺激値の比を出力することができる。
【0237】
そして、ステップS63において、指定値Ye及びステップS62で選択された三刺激値比Xe:Ye:Zeを用いて、図3で示した実施の形態1のステップS12の処理と同様にして、画像表示手段3において反射される外光の三刺激値X2,Y2,Z2の鑑賞者による指定値であるXe,Ye,Zeを算出する。
【0238】
続いて、ステップS64において、図3で示した実施の形態1のステップS13の処理と同様に、画像表示手段3における外光の反射光の三刺激値の指定値Xe,Ye,Zeから黒近似データR3,G3,B3を算出する。
【0239】
実施の形態8における画像表示装置においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の色温度と外光の反射光の明るさで指定するので、画像表示装置が使用される環境により鑑賞者が適切な外光の色温度を選択することが可能であり、実施の形態7で行った黒表示特性を外光の種類と外光の反射光の明るさで指定する場合に比べてさらに自由度が高くなり、外光の影響の補正精度が高くなる。
【0240】
また、近年の画像表示装置においては白バランスの指定に色温度を用いているものが多く、RGBの色データを個別に調節するより単一の色温度による黒表示特性の指定は、画像表示装置を使い慣れた鑑賞者にとっては容易である。
【0241】
<実施の形態9>
上記実施の形態8においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の色温度と外光の反射光の明るさにて指定するように黒表示特性指定手段5Fのメニューを構成したが、外光の反射光の三刺激値を用いて黒表示特性を指定するように黒表示特性指定手段5Gのメニューを構成したのが実施の形態9である。
【0242】
図27は、この発明の実施の形態9の画像表示装置において、画像表示手段3の画面上に表示される黒表示特性指定手段5Gのメニューの一例について示した説明図である。同図に示すように、外光X値指定バー36、外光Y値指定バー37、及び外光Z値指定バー38によって外光の反射光の三刺激値を指定することができる。なお、黒表示特性指定手段5G及び黒近似データ算出手段4G以外の構成は、上記実施の形態1と同一である。
【0243】
鑑賞者は、図27に示すメニューにおける外光X値指定バー36、外光Y値指定バー37、及び外光Z値指定バー38を操作して外光の三刺激値を指定することにより黒表示特性指定データBD7の設定を行う。外光X値指定バー36、外光Y値指定バー37、外光Z値指定バー38の値の設定方法としては、具体的にはリモコンなどに備える“+”キーおよび“−”キーを操作することが一例として考えられる。外光X値指定バー36、外光Y値指定バー37、外光Z値指定バー38は、表示色の変化や表示明度の変化などにより、設定されている値を鑑賞者に知らせる。図27の例においては、外光の三刺激値はX=12、Y=12、Z=12に指定されている。
【0244】
黒表示特性指定手段5Gは、鑑賞者により指定された外光X値指定バー36、外光Y値指定バー37、外光Z値指定バー38の値より、黒表示特性指定データBD7を生成する。黒表示特性指定データBD7は、例えば鑑賞者により指定されたX値の10000倍の値とY値の100倍の値とZ値の値との和とすることができる。この場合、図27の例においては、黒表示特性指定手段5Gは黒表示特性指定データBD7として“121212”を黒近似データ算出手段4Gへと出力する。
【0245】
黒近似データ算出手段4Gは、黒表示特性指定手段5Gからの黒表示特性指定データBD7を入力とし、黒近似データR3,G3,B3を算出して出力する。
【0246】
図28は、黒近似データ算出手段4Gにおける黒近似データR3,G3,B3の算出処理の流れの一例を示す説明図である。以下、図28を参照して、黒近似データ算出手段4Gによる黒近似データR3,G3,B3の算出処理について説明する。
【0247】
実施の形態9においては、黒表示特性指定データBD7は、外光の反射光の三刺激値の鑑賞者による指定値であるXe、Ye、Zeそのものであり、Xe、Ye、Zeを算出する処理(図3のステップS11,S12の処理等)は必要ない。
【0248】
したがって、ステップS71において、図3で示した実施の形態1のステップ13の処理と同様に、画像表示手段3における外光の反射光の三刺激値の指定値Xe、Ye、Zeから黒近似データR3,G3,B3を算出する処理を実行するだけで良い。
【0249】
実施の形態9における画像表示装置においては、鑑賞者は黒表示特性を外光の反射光の三刺激値で指定するので、画像表示装置が使用される環境により鑑賞者が適切な外光の三刺激値を選択することが可能であり、黒表示特性を外光の色温度と外光の反射光の明るさで指定する場合に比べてさらに自由度が高くなり、外光の影響の補正精度の高精度化が可能となる。
【0250】
<その他>
なお、実施の形態4〜実施の形態9それぞれの固有の特徴部を除く構成は実施の形態1の構成と同様であると説明したが、実施の形態2あるいは実施の形態3の構成と同様に構成することも勿論可能である。
【0251】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明における請求項1記載の画像表示装置は、黒表示特性指定手段によって黒表示特性指定データを指定することにより、黒表示特性指定データより導き出された黒近似データに基づく黒補正処理が実行されることによって、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像表示が画像表示手段上で行えるという効果を奏する。
【0252】
この際、画像表示手段は表示の明るさを変化させる必要がないため、画像表示手段におけるコストや消費電力の増加や、耐用年数の減少などの問題が発生することはない。
【0253】
加えて、請求項1記載の画像表示装置は、画像データから、黒近似データに基づく減算用データを減算するという、比較的簡単な処理により黒補正後画像データを得ることができる。
【0254】
請求項2記載の画像表示装置は、減算用データを算出する機能を有する必要がない分、回路構成の簡略化を図ることができる。
【0255】
請求項3記載の画像表示装置によれば、リミッタを設けることにより、黒補正後画像データが“0”未満になる不具合を回避することができる。
【0256】
請求項4記載の画像表示装置は、所定値を適切に設定することにより、画像データが所定値を上回る、外光の影響や画像表示手段の特性により黒表示時の三刺激値が大きな値となる場合においては、多くのデータで黒表示時の三刺激値が0である場合と同等の表示が可能となり、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0257】
請求項5記載の画像表示装置は、減算用データ算出手段によって、画像データに基づく“1”未満の乗算係数で黒近似データを乗算して減算用データを得ることにより、画像データの値が所定値よりも小さい場合でも黒補正後画像データが“0”未満になる不具合を回避することができる。
【0258】
請求項6記載の画像表示装置によれば、黒補正処理実行手段の主要部をルックアップテーブルで実現することにより、回路構成が簡単になる。
【0259】
請求項7記載の画像表示装置において、黒表示特性指定データは、画像表示手段の所定の画面の表面における外光の反射光特性を指示するデータを含むため、黒表示特性指定データを適切に設定することにより、外光の影響がある場合においても、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像表示が行える。
【0260】
請求項8記載の画像表示装置の黒近似データ算出手段は、黒近似データに基づき画像表示手段上に表示される色の輝度と画像表示手段における黒表示時の輝度との差が、外光の反射光の輝度の指定値となるように、黒近似データを算出するため、外光の影響がある場合において、外光の影響がない場合と同等の表示を行うことが可能となる。
【0261】
請求項9記載の画像表示装置の黒近似データ算出手段は、黒近似データに基づき画像表示手段上に表示される色の三刺激値と画像表示手段における黒表示時の三刺激値との差が、外光の反射光の三刺激値の指定値となるように、黒近似データを算出するため、外光の影響がある場合において、外光の影響がない場合と同等の表示を行うことが可能となる。
【0262】
請求項10記載の画像表示装置は、外光の反射光特性として、外光の反射光の明るさを適切に設定することにより、外光の影響がある場合においても、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像表示が行える。
【0263】
加えて、外光の反射光の明るさは一般的な基準であるため、色や光に対する特別な知識を必要とすることなく、黒表示特性指定手段によって黒表示特性指定データを指定することができる。
【0264】
請求項11記載の画像表示装置において、黒表示特性指定データは外光の種類を示すデータをさらに含むため、画像表示装置が使用される環境により適切な外光の種類を選択することにより、外光の種類が固定である場合に比べて自由度、及び外光の影響の補正精度が高くなるという効果がある。
【0265】
加えて、黒表示特性の指定に特別な知識などを必要とせず、簡単に外光の種類の選択ができる。
【0266】
請求項12記載の画像表示装置において、黒表示特性指定データは外光の反射光の色温度を示すデータを含むため、画像表示装置が使用される環境により適切な外光の色温度を選択することにより、自由度及び外光の影響の補正精度が高くなるという効果がある。
【0267】
加えて、色温度による黒表示特性の指定は、画像表示装置を使い慣れた使用者にとっては容易であるという効果もある。
【0268】
請求項13記載の画像表示装置において、外光の反射光特性は外光の反射光の輝度を含むため、黒近似データを得るために必要な外光の反射光の輝度を求める処理を省略することができる。
【0269】
請求項14記載の画像表示装置において、外光の反射光特性は外光の反射光の三刺激値を含むため、黒近似データを得るために必要な外光の反射光の三刺激値を求める処理を省略することができる。
【0270】
請求項15記載の画像表示装置において、黒表示特性指定データは、画像表示手段における黒表示時の特性を指示するデータを含むため、黒近似データ算出手段は、画像表示手段における黒表示時の三刺激値に基づき黒近似データを算出することができる。
【0271】
したがって、画像表示手段の特性により黒表示時の三刺激値が大きな値となる場合において、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となるという効果がある。
【0272】
請求項16記載の画像表示装置の黒近似データ算出手段は、黒近似データに基づき画像表示手段上に表示される色の輝度と画像表示手段における黒表示時の輝度との差が、黒表示時の輝度の指定値となるように、黒近似データを算出するため、外光の影響に加え、画像表示手段の特性により黒表示時の輝度が大きな値となる場合において、黒表示時の輝度が“0”である場合と同等の表示を行うことが可能となる。
【0273】
請求項17記載の画像表示装置の黒近似データ算出手段は、黒近似データに基づき画像表示手段上に表示される色の三刺激値と画像表示手段における黒表示時の三刺激値との差が、黒表示時の三刺激値の指定値となるように、黒近似データを算出するため、外光の影響に加え、画像表示手段の特性により黒表示時の三刺激値が大きな値となる場合において、黒表示時の三刺激値が“0”である場合と同等の表示を行うことが可能となる。
【0274】
請求項18記載の画像表示装置において、黒表示時の特性は黒表示時の明るさを含むため、黒表示特性指定手段によって黒表示時の明るさを適切に設定することにより、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0275】
請求項19記載の画像表示装置において、黒表示時の特性は黒表示時の輝度を含むため、黒表示特性指定手段によって黒表示時の輝度を適切に設定することにより、鑑賞者にとってコントラストの大きい、視認性の良い画像を提供することが可能となる。
【0276】
また、黒近似データを得るために必要な黒表示時の輝度を求める処理を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の画像表示手段の画面上に表示される黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図3】 実施の形態1の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図4】 実施の形態1において、黒表示特性指定データと反射される外光の輝度の指定値との関係を表形式で示した説明図である。
【図5】 図1で示した黒補正手段の内部構成例を示すブロック図である。
【図6】 実施の形態1による画像表示装置における、外光の影響がある状態での鑑賞者の目に入る色の三刺激値との関係を表形式で示した説明図である。
【図7】 外光の影響のない状態での鑑賞者の目に入る色の三刺激値との関係を表形式で示した説明図である。
【図8】 入力処理後の画像データと輝度刺激値との関係を示すグラフである。
【図9】 この発明の実施の形態2による画像表示装置における黒補正手段の構成例を示すブロック図である。
【図10】 図9の乗算係数算出手段の構成例を示すブロック図である。
【図11】 入力処理後の画像データと黒補正後データとの関係例を示すグラフである。
【図12】 実施の形態2による画像表示装置における、外光の影響がある状態での鑑賞者の目に入る色の三刺激値との関係を表形式で示した説明図である。
【図13】 入力処理後の画像データと輝度刺激値との関係を示したグラフである。
【図14】 この発明の実施の形態3による画像表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図15】 入力処理手段後データと黒補正後データの関係の一例を表す図である。
【図16】 実施の形態4の画像表示装置において、黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図17】 実施の形態4の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図18】 黒表示特性指定データと黒表示時の輝度の指定値との関係を表形式で示した説明図である。
【図19】 実施の形態5の画像表示装置において、黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図20】 実施の形態5の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図21】 実施の形態6の画像表示装置において、黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図22】 実施の形態6の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図23】 実施の形態7の画像表示装置において、黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図24】 実施の形態7の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図25】 実施の形態8の画像表示装置において、黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図26】 実施の形態8の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図27】 実施の形態9の画像表示装置において、黒表示特性指定手段のメニューの一例について示した説明図である。
【図28】 実施の形態9の黒近似データ算出手段における黒近似データの算出処理の流れの一例を示す説明図である。
【図29】 従来の画像表示装置の一構成例を表したブロック図である。
【図30】 図29における入力画像処理手段の一構成例を表したブロック図である。
【図31】 外光の影響のない状態における、鑑賞者の目に入る色の三刺激値との関係を表形式で示した説明図である。
【図32】 画像表示手段へ入力される画像データと輝度刺激値の関係を示したグラフである。
【図33】 外光の影響がある状態における、鑑賞者の目に入る色の三刺激値との関係を表形式で示した説明図である。
【図34】 画像表示手段へ入力される画像データと輝度刺激値の関係を示したグラフである。
【図35】 画像表示手段における表示の明るさを2倍とし、外光の影響がある状態における、鑑賞者の目に入る色の三刺激値との関係を表形式に示した説明図である。
【符号の説明】
1 入力画像処理手段、2A,2B 黒補正手段、3 画像表示手段、4A〜4G 黒近似データ算出手段、5A〜5G 黒表示特性指定手段、10A,10B 減算データ算出手段、9 ルックアップテーブル、11 減算手段、13 リミッタ、16 乗算係数算出手段、17 乗算手段、22 テーブルデータ書込手段、51,52 黒補正部。
Claims (19)
- 赤色、緑色及び青色に分離された色データで構成された画像データ対して、黒色の再現性を補正する黒補正処理を実行して黒補正後画像データを出力する黒補正部と、
前記黒補正後画像データに基づき所定の画面に画像表示を行う画像表示手段とを備え、
前記黒補正部は、
所定の操作を行って、前記画像表示手段の黒表示時の特性に関連のある黒表示特性指定データを指定する黒表示特性指定手段と、
前記黒表示特性指定データに基づき、前記画像表示手段の前記黒表示時の特性に基づいた黒表示時の輝度、色度及び三刺激値のうち少なくとも一つに関与するデータである黒近似データを算出する黒近似データ算出手段と、
前記画像データに対し、前記黒近似データに基づく前記黒補正処理を前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に実行して前記黒補正後画像データを出力する黒補正処理実行手段とを含み、
前記黒補正処理実行手段は、
前記画像データから、前記黒近似データに基づく赤色、緑色及び青色の減算用データを減算する減算処理を前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に実行して前記黒補正後画像データを出力する黒補正手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項1記載の画像表示装置であって、
前記減算用データは前記黒近似データ自体を含む、
画像表示装置。 - 請求項2記載の画像表示装置であって、
前記黒補正手段は、
前記画像データから前記黒近似データを前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に減算処理して減算後データを得る減算手段と、
前記減算後データにおける前記赤色、緑色及び青色の色データのうち、“0”未満となる色データを“0”に設定して前記黒補正後画像データを得るリミッタとを含む、
画像表示装置。 - 請求項1記載の画像表示装置であって、
前記黒補正手段は、
前記画像データが所定値より大きい場合は前記黒近似データをそのまま前記減算用データとして算出する減算用データ算出手段と、
前記画像データから前記減算用データを前記赤色、緑色及び青色の色データ単位に減算処理して得られる減算後データを前記黒補正後画像データとして出力する減算手段とを含む、
画像表示装置。 - 請求項4記載の画像表示装置であって、
前記減算用データ算出手段は、
前記画像データが前記所定値を下回る場合に“1”未満の乗算係数で、前記黒近似データを乗算して前記減算用データを得る減算用データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項1記載の画像表示装置であって、
前記黒補正処理実行手段は、
テーブルデータを格納するルックアップテーブルと、
前記黒近似データに基づき、前記画像データから一の前記黒補正後画像データが導出可能なテーブル形式のデータを前記テーブルデータとしてルックアップテーブルに書き込むテーブルデータ書込手段とを含み、
前記ルックアップテーブルは、前記テーブルデータを参照して、前記画像データに基づき前記黒補正後画像データを得ることを特徴とする、
画像表示装置。 - 請求項1ないし請求項6のうち、いずれか1項に記載の画像表示装置であって、
前記黒表示特性指定データは、前記画像表示手段の前記所定の画面の表面における外光の反射光特性を指示するデータを含む、
画像表示装置。 - 請求項7記載の画像表示装置であって、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき外光の反射光の輝度の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の輝度と前記画像表示手段における黒表示時の輝度との差が、前記外光の反射光の輝度の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項7記載の画像表示装置であって、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき外光の反射光の三刺激値の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の三刺激値と前記画像表示手段における黒表示時の三刺激値との差が、前記外光の反射光の三刺激値の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項7記載の画像表示装置であって、
前記外光の反射光特性は外光の反射光の明るさを含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項10記載の画像表示装置であって、
前記黒表示特性指定データは外光の種類を示すデータをさらに含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、前記黒表示特性指定データで指定された外光の種類における前記外光の反射光の三刺激値の比及び前記色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項10記載の画像表示装置であって、
前記黒表示特性指定データは外光の反射光の色温度を示すデータをさらに含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、前記黒表示特性指定データで示された前記外光の反射光の色温度に適合した前記外光の反射光の三刺激値の比及び前記色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項7記載の画像表示装置であって、
前記外光の反射光特性は外光の反射光の輝度を含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項7記載の画像表示装置であって、
前記外光の反射光特性は外光の反射光の三刺激値を含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項1ないし請求項6のうち、いずれか1項に記載の画像表示装置であって、
前記黒表示特性指定データは、前記画像表示手段における黒表示時の特性を指示するデータを含む、
画像表示装置。 - 請求項15記載の画像表示装置であって、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき前記黒表示時の輝度の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の輝度と前記画像表示手段における黒表示時の輝度との差が、前記黒表示時の輝度の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項15記載の画像表示装置であって、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき前記黒表示時の三刺激値の指定値を得た後、前記黒近似データに基づき前記画像表示手段上に表示される色の三刺激値と前記画像表示手段における黒表示時の三刺激値との差が、前記黒表示時の三刺激値の指定値となるように、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項15記載の画像表示装置であって、
前記黒表示時の特性は黒表示時の明るさを含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、外光がない状態での黒表示時の三刺激値、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。 - 請求項15記載の画像表示装置であって、
前記黒表示時の特性は黒表示時の輝度を含み、
前記黒近似データ算出手段は、
前記黒表示特性指定データに基づき、外光がない状態での黒表示時の三刺激値の比、外光の反射光の三刺激値の比及び前記画像表示手段における色データと三刺激値との相関を示す色度データを参照して、前記黒近似データを算出する黒近似データ算出手段を含む、
画像表示装置。
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