JP4849690B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、2つの接続対象物を相互に接続するコネクタに関する。
2つの接続対象物上の対応する端子同士を低接続圧にて接続可能なコネクタとして、例えば、特許文献1に開示されているものがある。
特開2006−310140号公報
特許文献1記載のコネクタでは、例えば接続対象物の一方の接続面が平面でない場合、接続対象物上の端子とコネクタの接点との接触圧にバラツキが生じ、それによって端子間で接触抵抗値が異なる可能性がある。
本発明は、接続対象物の接続面が平面でない場合であっても、端子間で接触抵抗値のバラツキが生じることを抑制することのできる低接続圧のコネクタを提供することを目的とする。
本発明によれば、第1接点及び第2接点をそれぞれ有する複数の導電体を互いに絶縁された状態で基材上に並列に形成してなるシート部材と、該シート部材が固着される弾性部材とを備えるコネクタにおいて、
前記基材は、それぞれに前記導電体が形成されている複数の第1部位と、隣り合う前記第1部位の間にそれぞれ位置する複数の第2部位とを備えており、
前記第2部位は、前記第1部位よりも高い伸縮性を有している、コネクタが得られる。
本発明によれば、第2のコネクタとして、第1のコネクタにおいて、前記基材は、一の面上に前記導電体が形成される絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの他の面上に形成された複数の補強部であって、少なくとも前記第1接点及び前記第2接点に対応する位置を補強する複数の補強部とを備えている、コネクタが得られる。
本発明によれば、第3のコネクタとして、第2のコネクタにおいて、前記補強部は、前記絶縁性フィルムの前記他の面上であって前記第1部位に対応する位置のみに形成されている、コネクタが得られる。
本発明によれば、第4のコネクタとして、第2又は第3のコネクタにおいて、前記補強部は金属からなる、コネクタが得られる。
本発明によれば、第5のコネクタとして、第2又は第3のコネクタにおいて、前記補強部は感光性樹脂からなる、コネクタが得られる。
本発明によれば、第6のコネクタとして、第1乃至第5のコネクタのいずれかにおいて、前記複数の導電体は前記基材上に所定のピッチで配設されている、コネクタが得られる。
本発明によれば、第7のコネクタとして、第1乃至第6のコネクタのいずれかにおいて、
前記弾性部材は第1方向に延びる2つの縁部を有する略板状の形状を有しており、
前記複数の導電体のそれぞれは、前記第1接点と前記第2接点とを連結する連結部を更に有し、且つ、前記第1方向に直交する第2方向に沿うようにして前記基材上に形成されており、
前記第1接点及び前記第2接点は前記弾性部材の前記縁部上に位置している、
コネクタが得られる。
本発明によれば、第8のコネクタとして、第7のコネクタにおいて、前記弾性部材の前記縁部のうち前記第2部位に対応する位置のそれぞれには凹部が形成されている、コネクタが得られる。
本発明のコネクタにおいては、基材のうち補強部が形成されている部位よりもそれ以外の部位が高い伸縮性を有していることから、接続対象物の接続面の形状に対応して基材が変形することができる。従って、本発明のコネクタによれば、接続対象物の歪みや反り、又は接続対象物に形成された端子の高さのバラツキがあったとしても、安定した接続を得ることができる。
図1乃至図3に示されるように、本実施の形態におけるコネクタ100は、2つの接続対象物を相互に接続するものであり、X方向を長手方向としY方向を短手方向とする略板状の弾性部材200と、弾性部材200に固着されるシート部材300とを備えている。
図1及び図2に示されるように、本実施の形態における弾性部材200は、短手方向の一端と他端においてX方向に延びる第1縁部210及び第2縁部220を備えている。弾性体200の材料としては、例えば、シリコン系の耐熱性を有するゴムなどが挙げられる。
図2に示されるように、第1縁部210及び第2縁部220には、Y方向に窪むように形成された複数の凹部230が形成されている。X方向において隣り合う各凹部230の間は、図6に示されるように、シート部材300を介して接続対象物400a、400bを押圧する部位(押圧部240)として機能する。図6(a)に示されるように、凹部230及び押圧部240は、接続対象物400a、400bの接触部(端子)410a、411a、410b、411bのピッチと合わせるように、X方向において所定のピッチで形成されている。
図1及び図3乃至図5に示されるように、本実施の形態におけるシート部材300は、弾性部材200の表面を覆うように弾性部材200に固着されるものであり、基材310と、基材310上に互いに絶縁された状態で並列に形成されている複数の導電体320を備えている。
図3及び図4に示されるように、本実施の形態における基材310は、複数の第1部位311と、隣り合う第1部位311の間にそれぞれ位置する複数の第2部位312とを備えている。第1部位311及び第2部位312はY方向に沿うように延びており、且つX方向に所定の間隔をおいて並列に配設されている。第1部位311はそれぞれ弾性部材200の接触部240に対応する位置に形成され、第2部位312はそれぞれ弾性部材200の凹部230に対応する位置に形成されている。
図3乃至図5に示されるように、基材310は、2つの面(一の面及び他の面)313a及び313bを有する伸縮性のある絶縁性フィルム313と、金属からなる補強部314を備えている。補強部314は、基材310の絶縁性フィルム313の面(他の面)313b上であって第1部位311に対応する位置に形成されている。本実施の形態において、補強部314は、第1部位に対応する位置のみに形成されており、第2部位に対応する位置には形成されていない。そのため、補強部314の形成された第1部位311の伸縮性が低くなり、第2部位312は第1部位311よりも相対的に高い伸縮性を有することとなっている。導電体320が形成されている絶縁性フィルム313が伸縮すると、導電体320が剥離する恐れがあるため、絶縁性フィルム313において導電体320が形成されている部分の伸縮を抑える補強部314を形成することが好ましい。
なお、本実施の形態における補強部314は金属であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、絶縁性フィルム313に感光性樹脂を塗布し、フォトリソグラフィによって面313b上において第1部位311に対応する位置に厚みをもたせ、それを補強部としても良い。
図3(a)、図4及び図5に示されるように、複数の導電体320は、絶縁性フィルム313の面(一の面)313a上であって第1部位311に対応する位置に形成されており、それぞれ第1接点321と、第2接点322と、第1接点321と第2接点322を連結する連結部323とを更に備えている。第1接点321及び第2接点322はそれぞれ弾性部材200の第1縁部210及び第2縁部220上に位置している。図6(b)に示されるように、コネクタ100が二つの接続対象物400a、400bに挟まれるとき、これら第1接点321及び第2接点322がそれぞれ接続対象物400a、400bの端子410a、411a、410b、411bの接続面420a、420bと接触する。
ここで、接続対象物400a、400bに歪みや反りがあったり、図6(b)に強調して描かれているように、接続対象物400a、400bの接続部(端子)410a、411a、410b、411bの高さにバラツキがあり、接続対象物400a、400bの接続面420a、420bがそれぞれ平面上にない場合がある。図示された例では、端子411a、411bが他の端子410a、410bよりも高く、接続面420aを結んで得られる面は歪んでおり、同様に接続面420bを結んで得られる面も歪んでいる。
しかしながら、かかる場合であっても、本実施の形態によれば、図6から理解されるように、導電体320の裏側に補強部314を形成したことにより、シート部材300のうち導電体320以外の部位の伸縮性を相対的に高めることとしているため、シート部材300が接続対象物400a、400bの接続面420a420bに対応して変形することができる。このため、接触抵抗値のバラツキを抑えることができ、安定した接続を得ることができる。また、補強部314が導電体320の裏側を補強していることから、シート部材300が変形した場合であっても、導電体320の剥離を防ぐことができる。
以上、本発明のコネクタについて実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに制限されるものではなく、様々な変形をすることができる。例えば、上述の弾性部材は縁部に凹部を備えた形状を有しているが、かかる凹部を有さない形状(即ち、単なる板状)としても良い。
また、図3(b)に示されるように、本実施の形態における補強部314は絶縁性フィルム313の全幅に亘って形成されているが、導電体320の第1接点321及び第2接点322に対応する位置を補強している限り、絶縁性フィルム313の全幅に亘って形成される必要はない。
加えて、上述のシート部材の基材は絶縁性フィルムに補強部を設けて第1部位と第2部位の伸縮率に差をもたせたものであるが、本発明はこれに限られるものではなく、第1部位と第2部位とで異なる伸縮率を有する絶縁性フィルムを二色成形法によって形成し、それを基材としてもよい。また、均一な一枚の絶縁性フィルムの第2部位に対してのみエッチングを施して、第2部位を第1部位よりも薄くし、それによって、第2部位の伸縮率を相対的に高めてなるものを基材としてもよい。
本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。 図1の弾性部材を示す斜視図である。 図1のシート部材を示す図である。 図3のシート部材のIV−IV線に沿った断面図である。 図1のコネクタのV−V線に沿った断面図である。 (a)は本発明のコネクタと接続対象物の接続前の状態を示す図であり、(b)は接続後の状態を示す図である。
符号の説明
100 コネクタ
200 弾性部材
210 第1縁部
220 第2縁部
230 凹部
240 押圧部
300 シート部材
310 基材
311 第1部位
312 第2部位
313 絶縁性フィルム
314 補強部
320 導電体
321 第1接点
322 第2接点
323 連結部
400a、400b 接続対象物
410a、411a、410b、411b 接続部(端子)
420a、420b 接続面

Claims (7)

  1. 第1接点及び第2接点をそれぞれ有する複数の導電体を互いに絶縁された状態で基材上に並列に形成してなるシート部材と、該シート部材が固着される弾性部材とを備えるコネクタにおいて、
    前記基材は、それぞれに前記導電体が形成されている複数の第1部位と、隣り合う前記第1部位の間にそれぞれ位置する複数の第2部位とを備えており、
    前記第2部位は、前記第1部位よりも高い伸縮性を有しており、
    前記基材は、一の面上に前記導電体が形成される絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの他の面上に形成された複数の補強部であって、少なくとも前記第1接点及び前記第2接点に対応する位置を補強する複数の補強部とを更に備えている
    コネクタ。
  2. 請求項記載のコネクタにおいて、前記補強部は、前記絶縁性フィルムの前記他の面上であって前記第1部位に対応する位置のみに形成されている、コネクタ。
  3. 請求項又は請求項記載のコネクタにおいて、前記補強部は金属からなる、コネクタ。
  4. 請求項又は請求項記載のコネクタにおいて、前記補強部は感光性樹脂からなる、コネクタ。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のコネクタにおいて、前記複数の導電体は前記基材上に所定のピッチで配設されている、コネクタ。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のコネクタにおいて、
    前記弾性部材は第1方向に延びる2つの縁部を有する略板状の形状を有しており、
    前記複数の導電体のそれぞれは、前記第1接点と前記第2接点とを連結する連結部を更に有し、且つ、前記第1方向に直交する第2方向に沿うようにして前記基材上に形成されており、
    前記第1接点及び前記第2接点は前記弾性部材の前記縁部上に位置している、
    コネクタ。
  7. 請求項記載のコネクタにおいて、前記弾性部材の前記縁部のうち前記第2部位に対応する位置のそれぞれには凹部が形成されている、コネクタ。
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