JP4849311B2 - 研磨方法、この研磨方法を用いた半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の表面を平坦研磨する研磨方法に関する。また本発明は、この研磨方法を用いた半導体デバイス製造方法に関する。
従来、半導体ウエハ等の基板の表面を平坦化する研磨装置として、基板を保持する基板保持台と、この基板保持台に対向するように設置された研磨工具とを備え、これら基板保持台と研磨工具との双方を回転させた状態で研磨工具の研磨面(研磨パッド)を基板に押し付けるとともに、これら双方を接触面の面内方向に揺動させて基板を研磨する構成のものが知られている。また、このような機械的な研磨に加え、研磨パッドと基板との接触面に研磨液を供給して研磨液の化学的作用により基板表面の研磨を促進させるCMP(Chemical Mechanical Polishing;化学的機械的研磨)装置も知られている(例えば、下記の特許文献参照)。
基板の表面研磨を行う目的は、基板の表面を全体として平坦なものにするとともに、基板表面の局所的な凹凸を均して(均一なものとして)基板表面を所望の形状にすること、すなわち平坦性と均一性とを同時に満たした基板を生成することにあり、そのためには、基板の回転速度、研磨工具の回転速度、基板と研磨工具との間の接触圧、基板に対する研磨工具の揺動速度等の研磨条件を最適なものに設定して研磨を行う必要がある。
特開2001−62706号公報 特開2002−217141号公報
しかしながら、実際には平坦性と均一性とを同時に満たすような研磨条件を見つけることは困難であり、研磨条件を変化させて試行錯誤しながら研磨を進めることが多い。これは、例えば、十分な平坦性が得られるものとして設定した研磨条件で研磨を行っていたとしても、研磨の進行によって局所的な凹凸が現れた場合には、研磨条件をその凹凸を除去しうるものに変える必要が生じ、これによって所期の平坦性が得られなくなる場合があるからである。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、平坦性と均一性との双方を満たした基板を容易に生成することが可能な研磨方法を提供することを目的としている。また本発明は、このような研磨方法を用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的としている。
本発明者は上記問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、基板保持台の温度を変化(昇降)させると研磨速度プロファイル(基板の半径方向に沿った研磨速度の分布)が変化することを見出し、本発明をなすに至った。すなわち本発明に係る研磨方法は、円盤状に形成された基板を基板保持台に保持し、基板保持台に対向させて設置した研磨工具を基板に接触させるとともに基板保持台及び研磨工具を基板の半径方向に相対移動させて基板の表面の研磨を行う研磨方法において、予め取得した、基板保持台の温度に対する基板の半径方向に沿った研磨速度の分布の依存性を示すデータに基づいて、基板の表面全体を平坦形状にし得る研磨速度の分布が得られるように基板保持台の温度を変化させて基板の表面の研磨を行うというものである。ここで、基板保持台の温度の調節は、基板保持台の内部に形成された液体流路に温度調節を施した液体を供給することによって行われることが好ましい。
また、本発明に係る半導体デバイス製造方法は、上記基板が半導体ウエハであり、上記本発明に係る研磨方法を用いて前記半導体ウエハの表面を平坦化する工程を有する。
本発明に係る研磨方法によれば、平坦性と均一性との双方を満たした基板を容易に生成することが可能である。
また、本発明に係る半導体デバイス製造方法によれば、製造される半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明に係る研磨方法の実施に適した研磨装置の一例としてのCMP装置1を示している。このCMP装置1において、研磨対象となる基板(例えば半導体ウエハ)50を保持する円盤状の基板保持台4は、下方に延びた中空円筒状の支柱部4aを有しており、この支柱部4aは基台2の円筒形内周面2aとの間に設けられた複数のベアリング3によって回転自在に支持されている。支柱部4aは制御装置30から作動制御される基板保持台作動機構21(この基板保持台作動機構21は図示しない電動モータ等を有して構成される)によって上下軸まわりに回転させることが可能であり、これにより基板保持台4を水平面内で回転させることが可能である。
基板保持台4の上方には下面に研磨パッド11を有した研磨工具10が配置されている。研磨工具10は制御装置30から作動制御される研磨工具作動機構22(この研磨工具作動機構22は図示しない電動モータ等を有して構成される)によって水平面内移動、上下方向移動、上下軸まわりの回転作動が可能である。研磨パッド11はポリウレタン等を材料とするシート状の部材であり、粘着テープ等によって研磨工具10の下面に着脱自在に取付けられる。このCMP装置1では図1に示すように、研磨パッド11の直径は基板50の直径よりも小さい寸法となっている。
基板保持台4の内部には、基板50を基板保持台4の上面(以下、基板保持面5と称する)に吸着保持するための内部真空管路6が設けられている。この内部真空管路6は基板保持台4の内部を水平(基板保持面5に対して平行)かつ基板保持面5の中心部から放射状に延びるように設けられた複数の水平管路6aと、各水平管路6aから上方に延び、基板保持面5に開口するように設けられた複数の垂直管路6bと、基板保持台4の中心部を上下方向に延びて各水平管路6aに連通する連通管路6cとからなっており、連通管路6cは支柱部4aの内部空間内を上下方向に延びた外部真空管路7の一端部に接続されている。外部真空管路7の他端部は支柱部4aの下部に設けられたロータリージョイント4bを介して基板保持台4の外部に延びており、基板保持台4の外部に設置された真空発生装置23に繋がっている。これら内部真空管路6、外部真空管路7及び真空発生装置23は基板50を基板保持面5に吸着させる真空チャック機構を構成しており、制御装置30より真空発生装置23の作動制御を行い、外部真空管路7及び内部真空管路6を介して空気を吸引することにより、基板保持台4の基板保持面5に載置した基板50を真空吸着により基板保持台4に固定保持することができる。
また、基板保持台4の内部には冷却水の通路である冷却液流路8が設けられている。この冷却液流路8は基板保持台4の中心近傍を上方に延びて設けられた冷却液供給路8aと、この冷却液供給路8aの上端部と繋がり、水平(基板保持面5に対して平行)かつ基板保持面5の半径方向外方に延びて設けられた冷却液拡散路8bと、この冷却液拡散路8bの半径方向外方端部から下方に延びた後、冷却液拡散路8bの下部を水平かつ基板保持面5の半径方向内方に延び、更に基板保持台4の中心近傍を下方に延びて設けられた冷却液戻り路8cとからなる。冷却液供給路8aは支柱部4aの内部空間内を上下方向に延びた外部供給路9aの一端部に接続されており、冷却液戻り路8cは同じく支柱部4aの内部空間内を上下方向に延びた外部戻り路9cの一端部に接続されている。これら外部供給路9a及び外部戻り路9cそれぞれの他端部はロータリージョイント4bを介して基板保持台4の外部に延びており、基板保持台4の外部に設置された冷却液供給装置25に繋がっている。
冷却液拡散路8bは図2に示すように同心円状に設けられた複数の円形流路8p1,8p2,・・・,8p5とこれら円形流路8p1,8p2,・・・,8p5の隣接するもの同士を連通するように半径方向に延びて設けられた複数の連通流路8q,8q,・・・とからなっている。冷却液供給装置25から外部供給路9a内に圧送供給された冷却液は基板保持台4の内部を延びた冷却液供給路8aを通って基板保持台4の中心部に開口した冷却液流入口8sから冷却液拡散路8b内に流入した後、基板保持台4の上下軸まわりの回転に伴う遠心力を受けて、半径方向外方に(最も外側の円形流路8p5に向かって)拡散するように流れる。そして、最も外側の円形流路8p5にまで流れ着いた冷却水は、この流路8p5中に開口した複数の冷却液流出口8tから冷却液戻り路8c内に入り、外部戻り路9cから冷却液供給装置25に戻される。
ここで、冷却液供給装置25による冷却液の圧送供給制御は制御装置30から行うことができるが、冷却液供給装置25が圧送供給する冷却液の温度調節も制御装置30から行うことができ、基板保持台4の温度を所望の温度に保持することが可能である。すなわちこのCMP装置1では、基板保持台4の内部に形成された冷却液流路8に温度調節を施した冷却液を供給することにより、基板保持台4の温度を(ひいては基板50の温度を)所望に調節することが可能な構成になっている。
研磨工具10の内部には上下方向に延びた研磨液供給路12が設けられている(図1参照)。この研磨液供給路12は研磨工具10の外部に設けられた研磨液供給装置24と図示しない管路によって繋がっており、制御装置30より研磨液供給装置24を作動させることにより、研磨液供給路12を介して研磨液を研磨パッド11の下面に供給することができるようになっている。
このようなCMP装置1において基板50の表面を研磨するには、内部真空管路6、外部真空管路7及び真空発生装置23からなる前述の真空チャック機構によって基板50を基板保持台4の基板保持面5に吸着保持した後、制御装置30から基板保持台作動機構21の作動制御を行って基板保持台4を水平面内で回転させるとともに、同じく制御装置30から研磨工具作動機構22の作動制御を行って研磨工具10を基板50の上方に移動させ、上下軸回りに回転させる。そして、制御装置30から冷却液供給装置25の作動制御を行って冷却液流路8内に冷却液を供給し、基板保持台4の温度が所望の温度に保持されるようになったら、研磨工具10を降下させて研磨パッド11を基板50の表面(被研磨面)51に接触させるとともに、研磨工具10を水平方向、すなわち研磨パッド11と基板50の表面51との接触面に平行な方向に揺動させる。また、基板50の研磨中には制御装置30より研磨液供給装置24の作動制御を行って、研磨工具10内の研磨液供給路12から研磨パッド11の下面に(すなわち研磨パッド11と基板50との接触面に)研磨液が供給されるようにする。これにより基板50の表面51は平坦に研磨される。
基板50の表面研磨を行う目的は、基板50の表面51を全体として平坦なものにするとともに、基板50の表面の局所的な凹凸を均して(均一なものとして)基板50の表面全体を所望の形状にすること、すなわち平坦性と均一性とを同時に満たした基板50を生成することにある。そして、そのためには、基板50の(基板保持台4の)回転速度、研磨工具10の回転速度、基板50と研磨工具10との間の接触圧、基板50に対する研磨工具10の揺動速度等の研磨条件を最適なものに設定して研磨を行う必要があるが、本発明に係る研磨方法では、上記研磨条件に加えて、基板50を保持する基板保持台4の温度も研磨条件としている。
後述の例に示すように、基板保持台4の温度を変化(昇降)させることによって研磨速度プロファイル(基板50の半径方向に沿った研磨速度の分布)を変化させることができることから、予め、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータを取得しておき、このデータに基づいて基板50の表面全体を平坦形状にし得る研磨速度プロファイルが得られるように基板保持台4の温度を変化させて基板50の表面の研磨を行うようにする。これにより基板50の平坦性を容易に確保することが可能となる。研磨速度プロファイルは、基板50の中央部における研磨速度をα、基板50の周辺部における研磨速度をβとして研磨速度比γ=α/βで表し、基板保持台4の温度と研磨速度比γとの対応表を予め作成しておくようにすることが好ましい。
ここで、研磨速度比γが1であるということは、基板50の中心部における研磨速度αと基板50の周辺部における研磨速度βとが等しいことを意味し、このような研磨速度比γ(=1)で表面51が平坦な基板50を研磨すれば、その基板50の表面51は平坦形状を維持することになる(図3(A)参照)。また、研磨速度比γが1よりも大きいということは、基板50の中心部における研磨速度αが基板50の周辺部における研磨速度βよりも大きいことを意味し、このような研磨速度比γ(>1)で表面51が平坦な基板50を研磨すれば、その基板50の表面51は凹形状に変化し(図3(B)参照)、表面51が凸形状の基板50を研磨すれば、その基板50の表面51は平坦形状に近づくことになる。また、研磨速度比γが1よりも小さいということは、基板50の周辺部における研磨速度βが基板50の中心部における研磨速度αよりも大きいことを意味し、このような研磨速度比γ(<1)で表面51が平坦な基板50を研磨すれば、その基板50の表面51は凸形状に変化し(図3(C)参照)、表面51が凹形状の基板50を研磨すれば、その基板50の表面51は平坦形状に近づくことになる。
次に、本発明に係る研磨方法について図4〜図7を参照して説明する。本発明に係る研磨方法では、始めに、上記した基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータを取得する(図4の研磨方法の手順を示すメインフローに示すステップS1)。このデータの取得は、メインフローにおけるサブルーチン(ステップS1)のフローである図5に示すように、先ず、基板50(このステップS1で用いられる基板50はデータ取得用の試料である)の表面形状を計測した後(ステップS11)、基板保持台4の温度を一定に保持して基板50の所定時間の研磨を行い(ステップS12)、その後再び基板50の表面形状を計測する(ステップS13)。基板50の表面形状の計測には、基板50の表面にプローブを接触させてその凹凸形状を測定する接触型のものや、光を用いた非接触型のもの等を使用することができる。
ステップS13が終了したら、その基板50の研磨前後における表面形状の変化を算出し、研磨速度プロファイルを作成する(ステップS14)。この研磨速度プロファイルの作成は、具体的には、基板50の研磨前後における表面形状の変化に基づいて、基板50の中央部における研磨速度αと基板50の周辺部における研磨速度βとを算出し、その温度についての研磨速度比γ=α/βを求めることによって行う。ステップS14が終了したら、温度を変更して新たな研磨速度プロファイルを作成するか否かの判断を行う(ステップS15)。ここで、新たな研磨速度プロファイルを作成するのであれば、基板50を取替え、基板保持台4の設定温度を変更したうえで(ステップS16)、ステップS11に戻り、新たな研磨速度プロファイルを作成しないのであれば、既に得られた各温度についての研磨速度プロファイルをまとめて、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータを作成して(ステップS17)、ステップS1の処理を終了する。なお、このステップS1において重要なのは、ステップS17において得られたデータが、基板保持台4の温度を上昇或いは下降させたときに、研磨速度比γが増大するのか減少するのかを十分に把握し得る内容を有していることである。
図6に示すグラフは、このステップS1において得られる基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータの一例を示すものである。ここに示す例では、基板保持台4の温度を23℃(常温レベル)、35℃(常温よりも高温)、10℃(常温よりも低温)としており、基板保持台4を23℃に調節(保持)した状態において、基板50の表面51の十分な平坦性が得られる研磨条件(γ=1となる研磨条件)を設定し、35℃、10℃においてもその最適研磨条件を維持してデータを取得した。この例では、基板保持台4の温度が23℃であるときの研磨速度は中心部と周辺部においてほぼ同じ(研磨速度比γ=1)であるが、基板保持台4の温度を23℃よりも低温の10℃としたときの研磨速度は基板50の中心部が周辺部よりも大きくなり(研磨速度比γ>1)、基板保持台4の温度を23℃よりも高温の35℃としたときの研磨速度は基板50の周辺部が中心部よりも大きくなっている(研磨速度比γ<1)。これら3つのデータの取得に際し、研磨条件は基板保持台4の温度以外は共通としたので、研磨速度プロファイル(研磨速度比γ)の変化要因は基板保持台4の温度変化(昇降)のみである。また、図7の表は、図6に示すグラフから算出した研磨速度比γの値を上記23℃、35℃、10℃の場合について書き出したものである。なお、ここで得られる各温度に対する研磨速度プロファイルは、基板保持台4の温度以外の研磨条件を変化させるとこれに伴って変化してしまう性質のものである。このためステップS1で得られるデータは、基板保持台4の温度の変化(昇降)に対して研磨速度比γが増大するのか減少するのかという傾向のみを示しているものと考えるべきである。上記例では、基板保持台4の温度を低下させると研磨速度比γは増大し、基板保持台4の温度を上昇させると研磨速度比γは減少する。
ステップS1において基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータが得られたら、研磨対象となる基板50の表面形状を計測したうえで(ステップS2)、初期研磨条件の設定を行う(ステップS3)。ここでいう初期研磨条件とは、基板50の研磨開始時点で設定する研磨条件のことであり、基板保持台4の温度以外の研磨条件については基板50の均一性が十分となるように設定し、基板保持台4の温度については、任意の温度(例えば常温程度)を設定しておく。
初期研磨条件を設定したら、その設定した初期研磨条件を用いて基板50の研磨を行う(ステップS4)。基板50の研磨が或る程度進行したら一旦研磨を中断し、基板50の表面形状の計測を行い(ステップS5)、基板50の表面51の均一性が十分なものとなっているか否かの判断を行う(ステップS6)。ここで、基板50の均一性が十分なものとなっていると判断した場合には、続いて基板50の表面51の平坦性が十分なものとなっているか否かの判断を行う(ステップS7)。そして、基板50の表面51の平坦性が十分なものとなっていると判断した場合には、その基板50の研磨工程を終了する。一方、ステップS7において基板50の表面51の平坦性が十分なものとなっていないと判断した場合には基板保持台4の温度を変更したうえで(ステップS8)、ステップS4に戻って基板50の研磨を再開する。また、上記ステップS6において基板50の均一性が十分なものとなっていないと判断した場合には、基板保持台4の温度以外の研磨条件(基板50の回転速度、研磨工具10の回転速度、基板50と研磨工具10との間の接触圧、基板50に対する研磨工具10の揺動速度等の研磨条件)を変更したうえで(ステップS9)、基板50の表面51の平坦性が十分なものとなっているか否かの判断を行う(ステップS10)。そして、基板50の表面51の平坦性が十分なものとなっていると判断した場合にはステップS4に戻って基板50の研磨を再開し、基板50の表面51の平坦性が十分なものとなっていないと判断した場合には、更に基板保持台4の温度を変更したうえで(ステップS8)、ステップS4に戻って基板50の研磨を再開する。
ここで、上記ステップS8において行う基板保持台4の温度の設定は、ステップS1において取得した基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータを参照し、基板50の表面全体を平坦形状にし得る研磨速度プロファイルが得られるように基板保持台4の温度を変化(昇降)させることによって行う。例えば、ステップS1において得られた基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータが、上述の例のように、基板保持台4の温度を低くすると研磨速度比γが大きくなり、基板保持台4の温度を高くすると研磨速度比γが小さくなるという傾向を示していた場合、繰返し行われたステップS5における基板50の表面形状計測によって、基板50の表面51が全体的に平坦形状を維持している履歴が得られているのであれば、現在中心部の研磨速度αと周辺部の研磨速度βとはほぼ等しく、研磨速度比はγ=1になっているということになるので、基板保持台4の温度は現在まま維持するようにする。これに対し、基板50の表面51の中心部が周辺部に比べて相対的に上昇してきている履歴が得られているのであれば、現在周辺部の研磨速度βは中心部の研磨速度αよりも高く、研磨速度比はγ<1になっているということになるので、基板保持台4の温度を現在の温度よりも低下させて研磨速度比がγ>1になるようにする。これにより基板50の中心部は周辺部よりも大きい研磨速度で削られるようになるので、基板50の表面を平坦形状に近づけることができる。また、これとは逆に、基板50の表面51の周辺部が中心部に比べて相対的に上昇してきている履歴が得られているのであれば、現在中心部の研磨速度αは周辺部の研磨速度βよりも高く研磨速度はγ>1になっているということになるので、基板保持台4の温度を現在の温度よりも上昇させて研磨速度比がγ<1になるようにする。これにより基板50の周辺部は中心部よりも大きい研磨速度で削られるようになるので、基板50の表面を平坦形状に近づけることができる。
このように本発明に係る研磨方法は、予め取得した、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータに基づいて、基板50の表面全体を平坦形状にし得る研磨速度プロファイルが得られるように基板保持台4の温度を変化させて基板50の表面51の研磨を行うというものである。ここで、基板保持台4の温度を変化させて基板50の表面51を平坦形状に近づけるようにした場合であっても、基板保持台4の温度変化は基板50の表面51における局所的な凹凸形状の変化には大きな影響を与えないので、基板50の均一性の確保は基板保持台4の温度以外の研磨条件設定によって行い、基板50の平坦性の確保は基板保持台4の温度による研磨条件設定によって行うことができ、平坦性と均一性との双方を満たした基板50を容易に生成することが可能である。
IC(integrated circuit)の製造工程においてはシリコンウエハの表面に多くの配線パターンが形成されるが、その配線パターンの上に形成された酸化膜の凹凸形状はそのまま半導体ウエハ(基板50に相当)の局所的な凹凸形状となって現れる。本発明に係る研磨方法はこのような半導体ウエハの表面研磨に最適であり、以下に、本発明に係る研磨方法を適用して性能のよい半導体デバイスを製造する方法(本発明に係る半導体デバイスの製造方法)について説明する。
図8は本発明の一実施形態に係る半導体デバイスの製造方法のプロセスを示すフローチャートである。半導体製造プロセスをスタートすると、まずステップS200で次に挙げるステップS201〜S204の中から適切な処理工程を選択し、いずれかのステップに進む。ここで、ステップS201は基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと称する)の表面を酸化させる酸化工程である。ステップS202はCVD等によりウエハ表面に絶縁膜や誘電体膜を形成するCVD工程である。ステップS203はウエハに電極を蒸着等により形成する電極形成工程である。ステップS204はウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込み工程である。
CVD工程(S202)もしくは電極形成工程(S203)の後で、ステップS205に進む。ステップS205はCMP工程である。CMP工程では本発明に係る上記研磨方法により、層間絶縁膜の平坦化や半導体デバイス表面の金属膜の研磨、誘電体膜の研磨によるダマシン(damascene)の形成等が行われる。
CMP工程(S205)もしくは酸化工程(S201)の後でステップS206に進む。ステップS206はフォトリソグラフィ工程である。この工程ではウエハへのレジストの塗布、露光装置を用いた露光によるウエハへの回路パターンの焼き付け、露光したウエハの現像が行われる。さらに、次のステップS207は現像したレジスト像以外の部分をエッチングにより削り、その後レジスト剥離が行われ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くエッチング工程である。
次に、ステップS208で必要な全工程が完了したかを判断し、完了していなければステップS200に戻り、先のステップを繰り返してウエハ上に回路パターンが形成される。ステップS208で全工程が完了したと判断されればエンドとなる。
このように本発明に係る半導体デバイス製造方法では、上記CMP工程において本発明に係る研磨方法を用い、基板であるウエハを研磨するので、平坦性と均一性との双方が満たされたウエハが容易に生成される。このため、生成されたウエハから切り出せるチップ数が増大し、製造される半導体デバイスの歩留まりを向上させることができるので、従来の半導体デバイス製造方法に比べて低コストで半導体デバイスを製造することが可能となる。なお、上記半導体デバイス製造プロセス以外の半導体デバイス製造プロセスのCMP工程に上記本発明に係る研磨方法を用いても良い。また、本発明による半導体デバイス製造方法により製造された半導体デバイスは、高歩留まりで製造されるので低コストの半導体デバイスとなる。また、これらの半導体デバイスは平坦度の高いウエハをベースにしているので、配線の絶縁不良やショートなどの不具合の少ない、性能のよいデバイスとなる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示されたものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、基板保持台4の温度の調節は、基板保持台4の内部に形成された冷却液流路8に温度調節を施した冷却液を供給することによって行っていたが、基板保持台4の温度の調節は基板保持台4にペルチェ素子を設ける構成やその他の方法(構成)によってもよい。しかし、上述の実施形態のように、温度調節を施した冷却液を供給して基板保持台4の温度の調節を行う方法は一般に行われている方法であるため別途専用の設備を設けることが不要であることと、基板保持台4の温度の調節が非常に容易であるので、その点において好ましいといえる。また、上述のような、液体流路(冷却液流路8)に温度調節を施した液体(冷却液)を供給する構成を採用する場合であっても、液体流路の構成や液体流路内において液体を流す方向等は上述の実施形態に示したものに限定されるわけではない。
また、上述の実施形態では、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータを図5に示すフローに従って取得するようになっていたが、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータの取得手順は図5に示したフローの手順に限定されるものではない。また、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータが得られた後、その後に同じCMP装置1を用いて基板50の研磨を行うようなときであって、以前に得られた基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータを利用できるのであれば、改めて図5に示すフローの手順を踏む必要がないのは勿論である。
また、本発明に係る研磨方法は、予め取得した、基板保持台4の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータに基づいて、基板50の表面全体を平坦形状にし得る研磨速度プロファイルが得られるように基板保持台4の温度を変化させて基板50の表面51の研磨を行うようにしたものであり、この趣旨を逸脱しなければ、基板50の研磨手順は図4に示すフローに限定されるものではない。
本発明に係る研磨方法の実施に適した研磨装置の一例であるCMP装置の簡略構成図である。 冷却液流路の構成を示す、図1における矢視II−IIから見た基板保持台の平面図である。 研磨速度比γに応じた基板の表面形状の変化を示す図であり、(A)はγ=1のとき、(B)はγ>1のとき、(C)はγ<1のときをそれぞれ示している。 本発明に係る研磨方法の手順を示すメインフローである。 図4に示すメインフローにおけるサブルーチン(ステップS1)のフローである。 基板保持台の温度変化に対する研磨速度プロファイルの変化を示すデータの一例を示すグラフである。 図6のグラフから算出した研磨速度比γの値を基板保持台の各温度について示した表である。 本発明に係る半導体デバイス製造方法の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 CMP装置
4 基板保持台
7 冷却液流路
10 研磨工具
11 研磨パッド
25 冷却液供給装置
50 基板
51 基板の表面

Claims (3)

  1. 円盤状に形成された基板を基板保持台に保持し、前記基板保持台に対向させて設置した研磨工具を前記基板に接触させるとともに前記基板保持台及び前記研磨工具を前記基板の半径方向に相対移動させて前記基板の表面の研磨を行う研磨方法において、
    予め取得した、前記基板保持台の温度に対する前記基板の半径方向に沿った研磨速度の分布の依存性を示すデータに基づいて、前記基板の表面全体を平坦形状にし得る前記研磨速度の分布が得られるように前記基板保持台の温度を変化させて前記基板の表面の研磨を行うことを特徴とする研磨方法。
  2. 前記基板保持台の温度の調節は、前記基板保持台の内部に形成された流体流路に温度調節を施した液体を供給することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  3. 前記基板が半導体ウェハであり、請求項1又は2に記載の研磨方法を用いて前記半導体ウェハの表面を平坦化する工程を有したことを特徴とする半導体デバイス製造方法。
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