JP2003275948A - 半導体基板の研磨装置 - Google Patents

半導体基板の研磨装置

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JP2003275948A
JP2003275948A JP2002081383A JP2002081383A JP2003275948A JP 2003275948 A JP2003275948 A JP 2003275948A JP 2002081383 A JP2002081383 A JP 2002081383A JP 2002081383 A JP2002081383 A JP 2002081383A JP 2003275948 A JP2003275948 A JP 2003275948A
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semiconductor substrate
polishing
temperature
main surface
base body
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Application number
JP2002081383A
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Inventor
Tetsuo Fukada
哲生 深田
Yasuhiro Yoshida
育弘 吉田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板の温度を一定に保つことができる
研磨装置を提供する。 【解決手段】 半導体基板の研磨装置100は、第1の
主表面1aとその第1の主表面1aと反対側に位置する
第2の主表面1bとを有する半導体基板としてのウエハ
1を保持して、ウエハ1の第1の主表面1aを研磨パッ
ド31に接触させて研磨する。半導体基板の研磨装置1
00は、ベース体30と、ベース体30と第2の主表面
1bとの間に流体としてのガスを送り込む供給部として
のエアフロート用エア導入ライン8と、ベース体30と
第2の主表面1bとの間に送り込まれる流体を加熱する
第1の加熱部9とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板の研
磨装置に関し、特に、半導体装置の製造プロセスにおけ
るCMP(化学的機械的研磨法)に用いられる研磨装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造プロセスにおいて、半
導体素子の高集積化および高速化を達成するために、配
線層数が増加して多層化され、かつ低抵抗な銅を配線材
料に適用することが検討されている。
【0003】銅配線のパターンの形成は、ダマシン法と
呼ばれるプロセスにより行なわれている。このプロセス
では、層間絶縁膜に配線パターンとなる溝を先にドライ
エッチングにより形成し、銅をスパッタリング法または
電気めっき法などによりウエハ全面に成膜して溝内に銅
を埋込む。その後、溝部分の銅のみを残して余分な銅を
CMPプロセスで除去する。
【0004】ここで用いられるCMPプロセスとは、被
研磨物である銅が成膜されたウエハを研磨装置のヘッド
に吸着・固定させ、発泡ポリウレタン材である研磨パッ
ドにある荷重でウエハを押当てる。スラリーと呼ばれる
研磨液を滴下しながらウエハとパッドの両方を回転さ
せ、スラリー内のアルミナなどの砥粒によるメカニカル
作用とCu表面をエッチングあるいは銅錯体層に改質す
るなどのケミカル作用を利用して、銅を研磨除去するも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この銅のCMPプロセ
スでは、ウエハとパッドを押当ててかつ回転させるた
め、両者の物理的な摩擦作用により発熱現象が発生し、
ウエハおよびスラリーの温度が上昇する。
【0006】従来の研磨装置では、ウエハの温度は研磨
定盤にチラーなどによって一定の温度に冷却された水を
流すことで冷却していたが、定盤表面には発泡ポリウレ
タン材のパッドがあり、熱伝導率が悪いため十分かつ迅
速な冷却ができず、ウエハ温度が研磨開始から徐々に上
昇して、この温度変化に対応して研磨レートが上昇する
という問題があった。
【0007】また、ウエハの大口径化に伴って、摩擦熱
の発生および冷却作用のバランスがウエハ面内で均一と
ならず、研磨の進行に伴って、面内での温度分布が発生
して、研磨レートの面内均一性が悪化するといった問題
がある。
【0008】特に、銅のCMPにおいてはケミカル的な
反応を利用して研磨を行なっているため、温度変動の影
響を大きく受け、研磨レートの安定化および研磨量の面
内均一性を向上させるためには、ウエハ全面で均一かつ
一定に温度をコントロールすることが必要となる。
【0009】そこで、この発明は上述のような問題点を
解決するためになされたものであり、半導体基板として
のウエハの温度を均一に保ってその表面を研磨すること
ができる半導体基板の研磨装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に従った半導体
基板の研磨装置は、第1の主表面とその第1の主表面と
反対側に位置する第2の主表面とを有する半導体基板を
保持して、半導体基板の第1の主表面を研磨パッドに接
触させて研磨する。半導体基板の研磨装置は、半導体基
板の第2の主表面との間に所定の空間が形成されるよう
に半導体基板を保持するベース体と、ベース体と第2の
主表面との間に流体を送り込む供給部と、ベース体と第
2の主表面との間に送り込まれる流体を加熱する第1の
加熱部とを備える。
【0011】このように構成された半導体基板の研磨装
置では、ベース体と第2の主表面との間には、第1の加
熱部により加熱された流体が送り込まれる。そのため、
流体により半導体基板の第2の主表面が加熱されるた
め、半導体基板の各部分が均一に加熱され、温度のばら
つきが生じることがない。そのため、半導体基板を一定
の温度条件で保持して半導体基板を研磨することができ
る。
【0012】好ましくは、半導体基板の研磨装置は、ベ
ース体に取付けられており、流体が導入されてその流体
の圧力により半導体基板を研磨パッドに対して押付ける
押圧部をさらに備える。この場合、押圧部は、流体の圧
力により半導体基板を研磨パッドに対して押付けるた
め、半導体基板に均一な圧力を加えて半導体基板を研磨
パッドに押付けることができる。
【0013】また好ましくは、半導体基板の研磨装置
は、押圧部に供給される流体を加熱する第2の加熱部を
さらに備える。この場合、第2の加熱部により、押圧部
に供給される流体も加熱されるため、この流体により半
導体基板を均一に加熱することができる。
【0014】好ましくは、半導体基板の研磨装置は、半
導体基板に向い合うようベース体に取付けられたヘッド
プレートと、ヘッドプレートを加熱する第3の加熱部と
をさらに備える。この場合、半導体基板に向い合うヘッ
ドプレートが加熱されるため、さらに効率よく半導体基
板を加熱することができる。
【0015】好ましくは、半導体基板の研磨装置は、ベ
ース体と第2の主表面との間に送り込まれる流体の温
度、押圧部に供給される流体の温度、およびヘッドプレ
ートの温度の少なくとも1つを検出してそれらの温度が
一定になるように第1から第3の加熱部の少なくとも1
つを制御する制御部をさらに備える。この場合、制御部
が第1から第3の加熱部の少なくとも1つを制御するこ
とにより、さらに効率よく半導体基板を一定の温度に保
つことができる。
【0016】この発明の別の局面に従った半導体基板の
研磨装置は、半導体基板を保持して、半導体基板の主表
面を研磨パッドに接触させて研磨する。半導体基板の研
磨装置は、半導体基板を保持するベース体と、ベース体
に取付けられており、流体が導入されてその流体の圧力
により半導体基板を研磨パッドに対して押付ける押圧部
と、押圧部に供給される流体を加熱する第2の加熱部と
を備える。
【0017】このように構成された半導体基板の研磨装
置では、押圧部に供給される流体が第2の加熱部により
加熱される。そのため、この流体により半導体基板を加
熱することができ、半導体基板を均一に加熱することが
できる。
【0018】好ましくは、半導体基板の研磨装置は、半
導体基板に向い合うようにベース体に取付けられたヘッ
ドプレートと、ヘッドプレートを加熱する第3の加熱部
とさらにを備える。この場合、半導体基板に向い合うヘ
ッドプレートが第3の加熱部により加熱されるため、さ
らに効率よく半導体基板を加熱することができる。
【0019】好ましくは、半導体基板の研磨装置は、半
導体基板とヘッドプレートの間に介在して、半導体基板
とヘッドプレートとの両方に接触する板状部材をさらに
備える。この場合、板状部材で半導体基板をベース体に
確実に取付けるとともに、板状部材を介してヘッドプレ
ートの熱を半導体基板へ効率よく伝えることができる。
【0020】好ましくは、半導体基板の研磨装置は、押
圧部に供給される流体の温度、およびヘッドプレートの
温度の少なくとも1つを検出してそれらの温度が一定に
なるように第2および第3の加熱部の少なくとも1つを
制御する制御部をさらに備える。この場合、制御部で温
度を制御することによりさらに効率よく半導体基板の温
度を均一にすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0022】(実施の形態1)図1は、この発明の実施
の形態1に従った半導体基板の研磨装置の模式的な断面
図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に
従った半導体基板の研磨装置100は、第1の主表面1
aとその第1の主表面1aと反対側に位置する第2の主
表面1bとを有する半導体基板としてのウエハ1を保持
して、ウエハ1の第1の主表面1aを研磨パッド31に
接触させて研磨する。
【0023】半導体基板の研磨装置100は、シリコン
基板であるウエハ1の第2の主表面1bとの間に所定の
空間が形成されるようにウエハ1を保持するベース体3
0と、ベース体30と第2の主表面1bとの間に流体と
してのガスを送り込む供給部としてのエアフロート用エ
ア導入ライン8と、ベース体30と第2の主表面1bと
の間に送り込まれる流体を加熱する第1の加熱部9とを
備える。
【0024】半導体基板の研磨装置100は、ベース体
30に取付けられており、流体が導入されてその流体の
圧力によりウエハ1を研磨パッド31に対して押付ける
押圧部としてのエアバッグ4をさらに備える。
【0025】半導体基板の研磨装置100は、エアバッ
グ4に供給される流体としてのガスを加熱する第2の加
熱部6をさらに備える。
【0026】半導体基板の研磨装置100は、ウエハ1
に向い合うようにベース体30に取付けられたヘッドプ
レート2と、ヘッドプレート2を加熱する第3の加熱部
(ヘッドプレート加熱ヒータ)3をさらに備える。
【0027】半導体基板の研磨装置100は、ベース体
30と第2の主表面1bとの間に送り込まれる流体の温
度、エアバッグ4に供給される流体の温度およびヘッド
プレート2の温度の少なくとも1つを検出して、それら
の温度が一定になるように第1から第3の加熱部9、6
および3の少なくとも1つを制御する制御部25をさら
に備える。
【0028】ベース体30は、ヘッド本体20とリテー
ナリング21とにより構成される。ヘッド本体20に
は、ヘッド駆動軸11によりCMP装置本体と接続さ
れ、回転する機能を有する。このヘッド本体20には、
ウエハ1を保持するヘッドプレート2、ヘッドプレート
2に荷重を加えるためのエアバッグ4およびウエハ1の
飛出しを防ぐリテーナリング21が取付けられている。
【0029】エアバッグ4には、加圧用のエアを導入す
るエアバッグ用エア導入ライン5がヘッド駆動軸11内
を通って外部から接続されている。
【0030】ウエハ1とヘッドプレート2との間にはエ
アが導入され、ウエハ1とヘッドプレート2との間にエ
アフロート層7が形成されている。このエアはエアバッ
グ用エア導入ライン5と同様に、ヘッド駆動軸11内を
通るエアフロート用エア導入ライン8により外部から供
給される。
【0031】ヘッドプレート2の内部にヘッドプレート
加熱用ヒータとしての第3の加熱部3が埋込まれてい
る。これにより、ヘッドプレート2全体の温度が均一に
保持される。第3の加熱部3の温度はヘッドプレート測
温部品12で検出され、この温度が制御部25へ伝えら
れる。制御部25は、ヘッドプレート2の温度が一定に
なるようにコントロールユニット10に信号を送る。ヘ
ッドプレート2の材質は、熱伝導の観点からSUS(日
本工業規格)材が好ましいが、セラミックプレートでも
よい。また、ヘッドプレート2の温度分布は、面内で±
2℃以下に制御する必要がある。
【0032】コントロールユニット10から電力が供給
されることにより第3の加熱部3を発熱する。これによ
り、ヘッドプレート2を適切な温度とすることができ
る。
【0033】ヘッドプレート2に接触するようにエアバ
ッグ4が設けられる。エアバッグ4内にはガスが導入さ
れている。このガスはエアバッグ用エア導入ライン5か
ら供給される。エアバッグ4内にガスが導入されること
で、エアバッグ4が膨らむ。この圧力がヘッドプレート
2およびエアフロート層7を介してウエハ1へ伝わる。
ヘッドプレート2に荷重を加えるためのエアバッグ4に
導入するエアは、第2の加熱部6により温度制御がされ
ている。
【0034】エアバッグ4内の温度はエアバッグ用測温
部品14により測定される。測定された温度は制御部2
5へ伝えられる。制御部25はエアバッグ4内の温度を
一定にするために第2の加熱部6に対して信号を送る。
これにより、第2の加熱部6は、エアバッグ4へ供給す
る気体の加熱量を調整する。
【0035】ヘッドプレート2とウエハ1との間のエア
フロート層7には、エアフロート用エア導入ライン8か
らガスが供給される。このエアフロート用エア導入ライ
ン8には第1の加熱部9が設けられる。
【0036】エアフロート用測温部品17がエアフロー
ト層7内の気体の温度を検出する。この検出された温度
が制御部25に伝えられる。制御部25は第1の加熱部
9に対しエアフロート層7の温度が一定になるように信
号を送る。
【0037】定盤32上にポリウレタンからなる研磨パ
ッド31が形成される。この研磨パッド31にウエハ1
が押付けられ、ウエハ1と研磨パッド31との間にスラ
リーを供給しながらウエハ1を研磨パッド31に対して
回転させることによりウエハ1の表面をCMPにより研
磨することができる。
【0038】エアバッグ用測温部品14、ヘッドプレー
ト測温部品12およびエアフロート用測温部品17の各
々は熱電対により構成される。これらの温度が常に一定
となるようにPID(Proportional Integral Differen
tiate)方式で制御されている。このような加熱および
温度制御機構を付加することで、ウエハ1の全面を加熱
して、面内で均一に一定温度を保つことが可能となる。
各機構の温度制御は独立して行なえる方が好ましい。実
際の研磨時にはすべての温度が同じである方が、ウエハ
1の温度の制御性および面内分布は良好となる。
【0039】次に、このような装置を用いた研磨につい
て具体的に説明する。まず、銅が成膜された直径8イン
チ(約20cm)のウエハを、図1の第1から第3の加
熱部9、6および3を使用しないで研磨した。このと
き、アルミナ砥粒のスラリーを用い、ウエハ1と定盤3
2の回転数を各々50rpm(1分間当りの回転数)、
ウエハ1に加える荷重を3.5psi(約24kPa)
の条件で研磨した。この場合の研磨時間に対するウエハ
の温度と単位時間当りの研磨レート(研磨速度)を測定
した。その結果を図2に示す。
【0040】図2より、ウエハの温度に関しては、研磨
開始直後は25℃程度であるのに対し、図2に示すよう
に、研磨開始から徐々に温度が上昇し、43℃前後で一
定の値となる。このとき、研磨レートは、研磨開始初期
はウエハ温度が低いため、銅とスラリーの化学反応が小
さく研磨レートが330nm/分程度であり、研磨が進
行するにつれて徐々に研磨速度が上昇し、研磨開始後8
0秒後に研磨速度は420nm/分となりほぼ一定とな
る。このため、初期のレートの立上がりが低いために研
磨量の制御が困難である。すなわち、単純に研磨時間を
管理するだけでは研磨量を制御することが困難である。
【0041】次に、図1で示した第1から第3の加熱部
9、6および3を用いてウエハ1の温度が50℃となる
ように制御した。このとき、上記と同様の条件で研磨し
た結果を図3に示す。図3に示すように、ウエハ温度は
研磨開始から一定に保たれている。単位時間当りの研磨
レートに関しては、温度が高いため、銅とスラリーの化
学反応が促進され研磨レートは480nm/分まで上昇
するが、研磨時間の依存性は解消され、研磨量の管理が
容易となる。研磨レートの上昇は研磨時間の短縮につな
がりスループットの向上に対するメリットもある。
【0042】次に、ウエハの加熱温度と研磨レートとの
関係を調べた。その結果を図4に示す。図4を参照し
て、温度が75℃以上では、スラリーの化学成分が揮発
し、反応性が弱まることから研磨レートが減少する傾向
を示した。よって、加熱温度の上限は75℃であり、こ
の温度まで耐熱性のある部材を使用することができる。
【0043】ウエハ面内の研磨量分布を調べた。ウエハ
の回転数を100rpm、定盤の回転数を60rpm、
ウエハに加える荷重を3.5psi(約24kPa)と
した場合に、直径8インチ(約20cm)で銅が一面に
形成されたウエハを120秒研磨した。このとき、第1
から第3の加熱部9、6および3を使用しない状態と、
第1から第3の加熱部9、6および3を使用してウエハ
1温度を60℃に保った条件とで研磨した。その結果を
図5に示す。
【0044】図5より、ウエハを加熱しない場合には、
ウエハ面内でのパッドとウエハの相対速度が、ウエハの
周辺部の方が速いために摩擦により温度上昇が大きくな
り研磨量が多い。これに対し、第1から第3の加熱部
9、6および3を用いてウエハ温度を60℃に設定した
場合には、ウエハの中央領域で研磨レートが上昇して周
辺部との差が少なくなり、面内均一性が改善された。
【0045】(実施の形態2)図6は、この発明の実施
の形態2に従った半導体基板の研磨装置の模式的な断面
図である。図6を参照して、この発明の実施の形態2に
従った半導体基板の研磨装置100は、シリコンからな
るウエハ1を保持して、ウエハ1の第1の主表面1aを
研磨パッド31に接触させて研磨する。半導体基板の研
磨装置100は、ウエハ1を保持するベース体30と、
ベース体30に取付けられており、流体が導入されてそ
の流体の圧力によりウエハ1を研磨パッド31に対して
押付ける押圧部としてのエアバッグ4と、エアバッグ4
に供給される流体を加熱する第2の加熱部6とを備え
る。
【0046】半導体基板の研磨装置100は、さらに、
ウエハ1に向い合うようにベース体30に取付けられた
ヘッドプレート2と、ヘッドプレート2を加熱する第3
の加熱部3とを備える。
【0047】半導体基板の研磨装置100は、ウエハ1
とヘッドプレート2との間に介在して、ウエハ1とヘッ
ドプレート2の両方に接触する、有機物からなる板状部
材としてのバッキングフィルム41をさらに備える。
【0048】ヘッド本体20は、ヘッド駆動軸11によ
りCMP装置本体と接続され、回転する機能を有する。
このヘッド本体20には、ウエハ1を保持するヘッドプ
レート2、ヘッドプレート2に荷重を加えるためのエア
バッグ4およびウエハ1の飛出しを防ぐリテーナリング
21が取付けられている。ヘッドプレート2はバッキン
グフィルム13が接着されており、ウエハ1を保持して
いる。
【0049】ウエハ1を加熱し一定温度に保持する機構
としてヘッドプレート2内にヘッドプレート加熱用ヒー
タとしての第3の加熱部3が埋込まれている。これによ
り、ヘッドプレート2全体の温度を均一に保持する。第
3の加熱部3の温度はコントロールユニット10により
一定温度に保たれる。ヘッドプレート2の材質は、熱伝
導の面からはSUS(日本工業規格)材が好ましいが、
セラミックスプレートでもよい。ウエハ1は、バッキン
グフィルム41を介して加熱される。
【0050】さらに、ヘッドプレート2に荷重を加える
ためのエアバッグ4に導入するエアについても、エアバ
ッグ用エア導入ライン5にエア加熱・定温コントロール
ユニットとしての第2の加熱部6を付加して温度制御を
行なう。
【0051】このヘッド構造における研磨特性は、実施
の形態1と同様の結果が得られており、以上の2つの温
度制御機構により、バッキングフィルム41を用いるヘ
ッド構造においてもウエハ1の全面を加熱して、面内で
均一に一定温度を保つことが可能となる。各機構の温度
制御は独立して行なえる方が好ましく、実際の研磨時に
は、すべての温度が同じである方がウエハ温度の制御性
および面内分布はよくなる。
【0052】(実施の形態3)図7は、この発明の実施
の形態3に従った半導体基板の研磨装置の模式的な断面
図である。図7を参照して、この発明の実施の形態3に
従った半導体基板の研磨装置100では、図6で示した
実施の形態2の装置からバッキングフィルム41、ヘッ
ドプレート2、第3の加熱部3、コントロールユニット
10を除いたものである。
【0053】ヘッド本体20はヘッド駆動軸11により
CMP装置本体と接続され、回転する機能を有する。こ
のヘッド本体20には、ウエハ1に荷重を加えるための
エアバッグ4およびウエハ1の飛出しを防止するリテー
ナリング21が取付けられる。
【0054】ウエハ1を加熱する機構としてエアバッグ
4に導入するエアについては、エアバッグ用エア導入ラ
イン5に、第2の加熱部6を付加して行なう。
【0055】このヘッド構造における研磨特性は、実施
の形態1と同様の結果が得られており、エアバッグのみ
に温度制御機構を備えることにより、ウエハ1の全面を
加熱して面内で均一に一定温度を保つことができる。
【0056】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0057】
【発明の効果】この発明に従えば、ウエハ温度を面内で
均一に加熱してコントロールすることで、研磨レートの
安定化およびウエハ面内の研磨量が均一化される。これ
により研磨プロセスの安定化とともに歩留り向上が達成
される。また、研磨レートが上昇することからスループ
ットが向上し、生産性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従った半導体基板
の研磨装置の模式的な断面図である。
【図2】 第1から第3の加熱部9、6および3を使用
しない条件での、研磨時間に対するウエハの温度と単位
時間当りの研磨レート(研磨速度)の関係を示すグラフ
である。
【図3】 第1から第3の加熱部9、6および3を使用
した条件での、研磨時間に対するウエハの温度と単位時
間当りの研磨レート(研磨速度)の関係を示すグラフで
ある。
【図4】 ウエハの加熱温度と研磨レートとの関係を示
すグラフである。
【図5】 ウエハ面内の研磨量分布を示すグラフであ
る。
【図6】 この発明の実施の形態2に従った半導体基板
の研磨装置の模式的な断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態3に従った半導体基板
の研磨装置の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 ウエハ、1a 第1の主表面、1b 第2の主表
面、2 ヘッドプレート、3 第3の加熱部、4 エア
バッグ、5 エアバッグ用エア導入ライン、6第2の加
熱部、7 エアフロート層、8 エアフロート用エア導
入ライン、9第1の加熱部、10 コントロールユニッ
ト、13 バッキングフィルム、20ヘッド本体、21
リテーナリング、25 制御部、30 ベース体、3
1研磨パッド、41 バッキングフィルム、100 研
磨装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA13 AA19 CA19 3C043 AA08 CC02 3C058 AA07 AB04 AC02 BA01 BA08 BB02 BC01 CA01 CB01 DA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の主表面とその第1の主表面と反対
    側に位置する第2の主表面とを有する半導体基板を保持
    して、半導体基板の第1の主表面を研磨パッドに接触さ
    せて研磨する半導体基板の研磨装置であって、 半導体基板の第2の主表面との間に所定の空間が形成さ
    れるように半導体基板を保持するベース体と、 前記ベース体と第2の主表面との間に流体を送り込む供
    給部と、 前記ベース体と第2の主表面との間に送り込まれる流体
    を加熱する第1の加熱部とを備えた、半導体基板の研磨
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ベース体に取付けられており、流体
    が導入されてその流体の圧力により半導体基板を研磨パ
    ッドに対して押付ける押圧部をさらに備えた、請求項1
    に記載の半導体基板の研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧部に供給される流体を加熱する
    第2の加熱部をさらに備えた、請求項2に記載の半導体
    基板の研磨装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板に向い合うように前記ベース
    体に取付けられたヘッドプレートと、前記ヘッドプレー
    トを加熱する第3の加熱部とを備えた、請求項3に記載
    の半導体基板の研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記ベース体と第2の主表面との間に送
    り込まれる流体の温度、前記押圧部に供給される流体の
    温度、および前記ヘッドプレートの温度の少なくとも1
    つを検出してそれらの温度が一定になるように前記第1
    から第3の加熱部の少なくとも1つを制御する制御部を
    さらに備えた、請求項4に記載の半導体基板の研磨装
    置。
  6. 【請求項6】 半導体基板を保持して、半導体基板の主
    表面を研磨パッドに接触させて研磨する半導体基板の研
    磨装置であって、 半導体基板を保持するベース体と、 前記ベース体に取付けられており、流体が導入されてそ
    の流体の圧力により半導体基板を研磨パッドに対して押
    付ける押圧部と、 前記押圧部に供給される流体を加熱する第2の加熱部と
    を備えた、半導体基板の研磨装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板に向い合うように前記ベース
    体に取付けられたヘッドプレートと、前記ヘッドプレー
    トを加熱する第3の加熱部とを備えた、請求項6に記載
    の半導体基板の研磨装置。
  8. 【請求項8】 半導体基板と前記ヘッドプレートの間に
    介在して半導体基板と前記ヘッドプレートとの両方に接
    触する板状部材をさらに備えた、請求項7に記載の半導
    体基板の研磨装置。
  9. 【請求項9】 前記押圧部に供給される流体の温度、お
    よび前記ヘッドプレートの温度の少なくとも1つを検出
    してそれらの温度が一定になるように前記第2および第
    3の加熱部の少なくとも1つを制御する制御部をさらに
    備えた、請求項7または8に記載の半導体基板の研磨装
    置。
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