JP4848960B2 - 薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents

薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4848960B2
JP4848960B2 JP2007004258A JP2007004258A JP4848960B2 JP 4848960 B2 JP4848960 B2 JP 4848960B2 JP 2007004258 A JP2007004258 A JP 2007004258A JP 2007004258 A JP2007004258 A JP 2007004258A JP 4848960 B2 JP4848960 B2 JP 4848960B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
mass
steel sheet
thin
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007004258A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008169440A (ja
Inventor
康宏 室田
章夫 大森
伸夫 鹿内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2007004258A priority Critical patent/JP4848960B2/ja
Publication of JP2008169440A publication Critical patent/JP2008169440A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4848960B2 publication Critical patent/JP4848960B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Description

本発明は、橋梁、造船、建築、ラインパイプ、建産機械などに用いて好適な、高張力鋼板およびその製造方法に関し、とくに地震によって大きな塑性変形を受け、耐震性を必要とする建築構造物用として好適な、低降伏比を有する高張力鋼板に関する。
近年、建築構造物などでは、地震時の安全性確保の観点から、優れた耐震性を有する鋼板が要求されている。また、降伏比の低い鋼板ほど耐震性に優れることが、従来の研究結果から明らかにされており、建築構造物には、降伏比が80%以下の鋼材を使用することが義務付けられている。
また、建築構造物の高層化や大スパン化などに伴い、従来より高い強度を有する、例えば、590MPa級高張力鋼材の建築構造物への適用が増加している。
従来、建築構造物用として用いられる、低降伏比を有する590MPa級高張力鋼材は、二相域熱処理やその後の焼戻し熱処理など、複数回の熱処理を実施して製造されるのが一般的であった。しかし、二相域熱処理やその後の焼戻し熱処理など、複数回の熱処理を施すことは、製造コストを高騰させるうえ、製造工期の長期化など、問題を残していた。
このような問題に対して、二相域熱処理や焼戻し熱処理の省略、すなわち、非調質化が考えられる。例えば、特許文献1には、粗圧延の後に加速冷却を行って、オーステナイト(γ)を過冷却したうえで、フェライト(α)変態を促進するための仕上圧延を行い、さらに仕上圧延後に加速冷却を行うことで軟質相であるαの微細化と軟質相と硬質相の比率を適切に制御して高靭性と低降伏比化を両立させる、低降伏比高張力鋼材の製造方法が開示されている。特許文献1に記載された技術によれば、高価な合金元素の添加や生産性の低い複雑な熱処理を必要とすることなく、低降伏比高張力鋼材が製造できるとしている。
また、特許文献2、特許文献3、特許文献4には、C、Si、Mn、Nb、Ti、V、Al等の含有量を適正範囲に調整した鋼片を加熱し圧延するに際し、800℃以下の温度での圧下量を5〜15mmとし、Ar3変態点以下の温度で圧延を完了する、低降伏比を有する590MPa〜690MPa級高張力鋼板の製造方法が提案されている。しかし、特許文献2、特許文献3、特許文献4に記載された技術では、板厚を25mm以下に限定し、かつ、降伏比レベルも85%以下を目標としており、耐震性確保の観点からは十分とは言いがたいうえ、Ti等の合金元素を多量に添加することを必要とし、溶接熱影響部の靭性確保の観点から問題を残していた。
また、特許文献5には、C:0.02〜0.04%、固溶B:0.0002〜0.002%を含有し、合金元素含有量に関係する式CENを所定範囲とする組成と、ベイナイトを主体とし、島状マルテンサイトを0.8〜2.5体積%分散させた組織からなる590MPa級の非調質型低降伏比高張力鋼板が提案されている。また、特許文献6には、C:0.025〜0.045%を含み、Si、Mn、Al、Nb、B、Nを適正範囲に調整し、さらにTiをNとの関係で適正範囲に限定するとともに、合金元素含有量に関係する式CENを所定範囲とする組成の鋼素材を、Nb固溶温度以上1250℃以下に加熱後圧延を開始し、オーステナイト未再結晶温度域で累積圧下率を60%以下とし、{(オーステナイトの未再結晶温度)−80℃}以上で圧延を終了し、空冷して、ベイナイト地に島状マルテンサイト相が微細分散した組織とする590MPa級の非調質型低降伏比高張力鋼板の製造方法が提案されている。しかし、特許文献5、特許文献6に記載された技術では、鋼素材のC含有量を0.02〜0.04%あるいは0.025〜0.045%と低炭素化し、さらに、特に厚物材の強度を確保するためには合金元素量を多量に添加することが必要となり、製造コストが増大するという問題がある。また、さらに、特許文献6に記載された技術では、圧延仕上温度を低温化することを必須としており、圧延機負荷の観点から安定製造が困難になるという問題もある。
また、特許文献7には、C:0.05〜0.15%、Mo:0.7〜1.2%を含み、さらにSi、Mn、P、S、Nb、Al、Nを適正量含み、Pcmが0.25%以下の組成を有する鋼片に950℃以下での累積圧下量を50%以上とし700〜800℃の温度で圧延を完了し、放冷して、板厚方向1/4t厚位置のミクロ組織がポリゴナルまたは擬ポリゴナルフェライトを主体とする組織となる、高温強度に優れた非調質低降伏比高張力鋼の製造方法が提案されている。しかし、特許文献7に記載された技術では、圧延仕上温度を低温化して、高強度と低降伏比化を図っているが、合金元素添加量が多く、特にMoを0.7%以上添加することを必須としており、製造コストの高騰が避けられないという問題がある。
一方、特許文献8〜13には、合金元素添加量を削減するために、加速冷却を活用し、高強度化を図り、高強度と低降伏比を両立させる、低降伏比非調質高張力鋼の製造方法が提案されている。
特許文献8、特許文献9、特許文献10に記載された技術は、鋼片にAr3変態点以上で圧延を完了する熱間圧延を施した後、冷却を開始する前に、所定の温度になるまで空冷してフェライトを生成させ、二相域から冷却して、低降伏比を図る方法である。しかし、このような方法では、わずかな冷却開始温度の違いによっても、フェライト生成率が異なってくるため、材質ばらつきが大きくなる。そのため、実際にこの方法で鋼板を製造する場合には、厳密な冷却開始温度の管理が必要となり、安定製造が困難になるという問題があった。
また、特許文献11には、鋼片に、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下量を30%以上として720℃以上の温度で圧延を終了する熱間圧延を施し、680℃以上の温度から加速冷却を開始し、150〜350℃の温度で冷却を停止する加速冷却を施して、板厚方向1/4t厚の組織を、マルテンサイト又はマルテンサイトーオーステナイト混合相を1〜10%含む組織とする、低降伏比高張力鋼の製造方法が提案されている。
また、特許文献12には、C:0.005〜0.03%を含有する鋼片に、加熱後、1000〜1250℃の温度域における累積圧下率を30%以上、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下率を30%以上、圧延終了温度をAr3点以上とする熱間圧延を施し、熱間圧延終了後、冷却速度:0.1〜20℃/sで加速冷却する非調質高強度低降伏比高靭性厚鋼板の製造方法が提案されている。これにより、700MPa以上の高強度と80%以下の低降伏比とが両立できるとしている。
また、特許文献13には、C:0.02%以上0.05%未満を含有する鋼片に、加熱後、1100℃以下の温度域における累積圧下量を30%以上とし、Ae3温度以上の温度で圧延を終了する熱間圧延を施し、熱間圧延終了後、Ae3温度以上の温度から300℃までの冷却速度を3K/s以上とする加速冷却を施す低降伏比570MPa級高張力鋼の製造方法が提案されている。
特開平10-306316号公報 特開平4-210419号公報 特開平4-221017号公報 特開平5-171271号公報 特開2000-219934号公報 特開2002-53912号公報 特開2004-84068号公報 特開昭63-219523号公報 特開昭63-223123号公報 特開平1-301819号公報 特開2002-3983号公報 特開2003-147477号公報 特開2004-339550号公報
しかしながら、特許文献11に記載された技術では、冷却停止時の温度が鋼板内で大きくばらつくことが原因で、鋼板に歪が発生したり、鋼板内に残留応力が発生する場合がある。このため、特許文献11に記載された技術で製造された鋼板では、鋼板をガス切断するときに、いわゆる条切りキャンバーと呼ばれる歪が発生するため、製造条件の厳密な管理を必要とする問題がある。
また、特許文献12に記載された技術では、特許文献5、特許文献6、特許文献7に記載された技術と同様に、低C化したため、高強度を図るために高価な合金元素の多量添加が必要となる。このため、製造コストの高騰を招くという問題がある。
また、特許文献13に記載された技術では、冷却停止温度を300℃以下と低温化しているため、冷却停止時の温度が鋼板内で大きくばらつき、鋼板に歪が発生したり、鋼板内に残留応力が発生する場合がある。このため、特許文献13に記載された技術で製造された鋼板では、鋼板をガス切断するときに、いわゆる条切りキャンバーと呼ばれる歪が発生するため、製造条件の厳密な管理を必要とするという問題がある。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決し、オフラインの熱処理を必要とせずにオンラインで、さらに上記したような高価な合金元素の多量添加や、製造条件の厳密な管理を必要とすることなく、溶接性に優れ、かつ低降伏比を有する薄肉低降伏比高張力鋼板、および該薄肉低降伏比高張力鋼板を安価に製造できる、薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法を提供することを目的とする。なお、本発明でいう「薄肉高張力鋼板」とは、板厚6mm以上19mm未満で、引張強さTS:590MPa以上の高強度を有する鋼板(厚板)をいうものとする。また、「低降伏比」とは、降伏比:80%以下を指すものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、板厚が6mm以上19mm未満の薄肉鋼板の高強度化と低降伏比化に影響する要因について鋭意研究した。その結果、Moおよび/またはWを、Mo+W/2で0.08〜0.20mass%含有した組成の鋼素材に、熱間圧延を施し薄肉鋼板としたのち、該薄肉鋼板に所定条件の冷却処理を施すことにより、非調質で、引張強さTS:590MPa以上の高強度と80%以下の低降伏比を同時に満足する薄肉高張力鋼板を製造できることを見出した。
まず、本発明で基礎となった実験結果について説明する。
mass%で0.05%C−0.2%Si−1.18%Mn−0.015%P−0.003%S−0.032%Al−0.0033%Nを基本成分として、さらにCu、Ni、Cr、Mo、W、V、Nb、Ti、Bの1種または2種以上を含有して、炭素当量Ceq(=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14)を0.39%に一定としたスラブに、熱間圧延を施して12mm厚の厚鋼板とし、その後、800〜300℃の温度範囲を、該温度範囲の平均で板厚中央部の冷却速度が0.9℃/sとなるように冷却し、その後300℃から室温までを空冷した。
得られた鋼板について、JIS Z 2201の規定に準拠して、JIS 13B号試験片を採取して引張試験を実施し、引張特性(引張強さTS、降伏強さYS)を求め、降伏比YRを算出した。
得られた結果を、YS、TS、YRと(Mo+W/2)との関係で図1に示す。図1から、Mo+W/2を0.08%以上0.20%以下とすれば、引張強さTS:590MPa以上でかつ降伏比YR:80%以下を確保することができることがわかる。
つぎに、mass%で0.05%C−0.2%Si−1.18%Mn−0.015%P−0.003%S−0.025%Al−0.0034%N−0.13%Mo−0.02%Nbを含むスラブに、熱間圧延を施し、9mm厚の厚鋼板とし、その後、800〜300℃の温度範囲を、該温度範囲の平均で板厚中央部の冷却速度が0.05〜5.0℃/sとなるよう冷却し、その後300℃から室温までを空冷した。なお、800〜300℃の温度範囲の冷却速度は、鋼板をレンガで挟むことや、圧縮空気を吹きかけるなどして、制御した。
得られた鋼板について、JIS Z 2201の規定に準拠して、JIS 13B号試験片を採取して引張試験を実施し、引張特性(引張強さTS、降伏強さYS)を求め、降伏比YRを算出した。
得られた結果を、YS、TS、YRと、800〜300℃の温度範囲における板厚中央部の平均冷却速度との関係で図2に示す。図2から、800℃から300℃の平均冷却速度が0.5℃/s以上2.0℃/s以下であれば、引張強さTS:590MPa以上でかつ降伏比YR:80%以下を確保することができることがわかる。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて、完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)mass%で、C:0.045〜0.08%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.6〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.005%以下、Al:0.1%以下、N:0.0060%以下を含み、さらにMoおよび/またはWを次(1)式
0.08 ≦ Mo+W/2 ≦ 0.20 ……(1)
(ここで、Mo、W:各元素の含有量(mass%))
を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ次(2)式
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ……(2)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%))
で定義される溶接割れ感受性指標Pcmが0.22%以下である組成を有し、少なくとも板厚方向中央部の組織が、フェライト相を主相とし、20体積%以下の硬質相を含む複合組織であることを特徴とする板厚6mm以上19mm未満の薄肉低降伏比高張力鋼板。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Cu:0.03〜1%、Ni:0.03〜2%、Cr:0.05〜1%、V:0.01〜0.1%,Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする薄肉低降伏比高張力鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Ca:0.0002〜0.0050%、REM:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする薄肉低降伏比高張力鋼板。
(4)mass%で、C:0.045〜0.08%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.6〜2.0%、P:0.020%以下、S:0.005%以下、Al:0.1%以下、N:0.0060%以下を含み、さらにMoおよび/またはWを次(1)式
0.08 ≦ Mo+W/2 ≦ 0.20 ……(1)
(ここで、Mo、W:各元素の含有量(mass%))
を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ次(2)式
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ……(2)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%))
で定義される溶接割れ感受性指標Pcmが0.22%以下である組成を有する鋼素材に、圧延終了温度が表面温度で800〜950℃の範囲の温度となる熱間圧延と、該熱間圧延終了後、800℃〜300℃の温度範囲を、平均冷却速度で0.5〜2℃/sの範囲で冷却する冷却処理と、を順次施すことを特徴とする板厚6mm以上19mm未満の薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法。
(5)(4)において、前記鋼素材が、前記組成に加えてさらに、mass%で、Cu:0.03〜1%、Ni:0.03〜2%、Cr:0.05〜1%、V:0.01〜0.1%,Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成を有する鋼素材とすることを特徴とする薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法。
(6)(4)または(5)において、前記鋼素材が、前記組成に加えてさらに、mass%で、Ca:0.0002〜0.0050%、REM :0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成を有する鋼素材とすることを特徴とする薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法。
本発明によれば、高価な合金元素の多量添加や、製造条件の厳密な管理、さらには、オフラインでの二相域熱処理を必要とせずに、引張強さ:590MPa以上の高強度を有し、さらに溶接性、靭性に優れ、かつ低降伏比を有する、板厚6mm〜19mm未満の薄肉高張力鋼板を非調質で製造でき、優れた特性を有する薄肉高張力鋼板を容易にしかも安価に提供でき、産業上格段の効果を奏する。
本発明の薄肉高張力鋼板(以下、本発明鋼板ともいう)は、所定の組成と組織を有し、引張強さTS:590MPa以上の高強度と、降伏比YR:80%以下の低降伏比を有する板厚:6mm以上19mm未満の高張力鋼板である。
まず、本発明鋼板における組成限定理由について記載する。なお、以下、とくにことわらない限り、%はmass%を意味する。
C:0.045〜0.08%
Cは、鋼の強度を増加させる元素であり、本発明では引張強さTS:590MPa以上を確保するためには、0.045%以上の含有を必要とする。しかし、0.08%を超えて過剰にCを含有すると母材靭性が低下するとともに、低温割れ感受性を増大させる。このため、本発明ではCは0.045〜0.08%の範囲に限定した。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として作用し、製鋼上0.05%以上の含有を必要とする。一方、0.50%を超えて含有すると母材靭性が低下する。このため、Siは0.05〜0.50%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.10〜0.40%である。
Mn:0.6〜2.0%
Mnは、鋼の焼入れ性の向上を介して、強度を向上させる元素である。このような効果を確保するためには、0.6%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超える含有は、溶接性を著しく低下させる。このため、本発明では、Mnは0.6〜2.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.80〜1.60%である。
P:0.020%以下
Pは、不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり,鋼の靭性を劣化させるため、できるだけ低減することが望ましい。特に、0.020%を超える含有は、著しく靭性を低下させる。このため、本発明ではPは0.020%以下に限定した。
S:0.005%以下
Sは、不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であり、鋼の靭性や板厚方向引張試験における絞りを低下させるため、できるだけ低減することが望ましい。特に、0.005%を超えて含有すると、上記した特性の低下傾向が著しくなる。そのため、Sは0.005%以下に限定した。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、溶鋼の脱酸プロセスにおいて、脱酸剤としてもっとも汎用的に使用される。このような効果を得るためには0.001%以上含有することが望ましいが、0.1%を超える含有は、粗大な酸化物を形成して、鋼板母材の延性を著しく低下させる。このため、Alは0.1%以下に限定した。なお、好ましくは、0.020〜0.080%である。
N:0.0060%以下
Nは、固溶Nとして存在すると、歪時効後の母材靭性や溶接熱影響部靭性を低下させる。このため、Nは0.0060%以下に限定した。
上記成分に加えてさらに、本発明では、Moおよび/またはWを含有する。
MoおよびWは、強度を確保しつつ、低降伏比化を図るために、重要な元素であり、本発明では、MoまたはW、あるいはMoおよびWを、次(1)式
0.08≦ Mo+W/2 ≦0.20 ……(1)
(ここで、Mo、W:各元素の含有量(mass%))
を満足するように含有する。(Mo+W/2)が0.08%未満では、引張強さTSが590MPa以上、かつ降伏比YRが80%以下を確保することができない。一方、(Mo+W/2)が0.20%を超えるようにMo、Wを含有すると、降伏比80%以下を満足できない。そのため、Moおよび/またはWは、(Mo+W/2)が0.08〜0.20%の範囲となるように、すなわち(1)式を満足するように、含有するよう規定した。
Pcm:0.22%以下
Pcm は、溶接時の割れ感受性を示す溶接割れ感受性指標であり、次(2)式
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ……(2)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%))
で定義される。なお、(2)式を用いてPcm値を計算する場合、含有されない元素は零として計算するものとする。
Pcm値が高くなると、溶接時に予熱処理、および/または後熱処理を実施する必要がある。溶接条件や溶接部の拘束条件などによって異なるが、概ねPcm値を0.22%以下とすることにより、予熱をすることなく溶接施工が可能となる。このため、本発明ではPcmを0.22%以下に限定した。なお、好ましくは、0.20%以下である。
本発明鋼板は、上記した成分を基本成分とするが、更に、必要に応じて、Cu:0.03〜1%、Ni:0.03〜2%、Cr:0.05〜1%、V:0.01〜0.1%,Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Ca:0.0002〜0.0050%、REM:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種、を含有してもよい。
Cu:0.03〜1%、Ni:0.03〜2%、Cr:0.05〜1%、V:0.01〜0.1%、Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上
Cu、Ni、Cr、V、Nb、Ti、Bはいずれも、鋼板の強度を向上させる元素であり、必要に応じて、選択して1種又は2種以上含有できる。
Cu:0.03〜1%
Cuは、靭性を低下させずに強度を向上させる有効な元素であり、このような効果を得るためには、0.03%以上の含有を必要とする。一方、1%を超える含有は、熱間圧延時に表面疵を多発させる。このため、Cuは0.03〜1%の範囲に限定することが好ましい。
Ni:0.03〜2%
Niは、靭性を低下させずに強度を向上させる有効な元素であり、このような効果を得るためには、0.03%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超える含有は、効果が飽和し含有量に見合う効果が期待できず経済的に不利となる。このため、Niは、0.03〜2%の範囲に限定することが好ましい。
Cr:0.05〜1%
Crは、合金コストを著しく上昇させることなく強度を向上させる有効な元素であり、このような効果を得るためには、0.05%以上の含有を必要とする。一方、1%を超える含有は、溶接性を低下させる。このため、Crは、0.05〜1%の範囲に限定することが好ましい。
V:0.01〜0.1%
Vは、析出強化により鋼板の強度を向上させる有効な元素であり、このような効果を得るためには、0.01%以上の含有を必要とする。一方、0.1%を越える含有は、溶接性を低下させる。このため、Vは0.01〜0.1%の範囲に限定することが好ましい。
Nb:0.005〜0.1%
Nbは、析出強化により鋼板の強度を向上させる有効な元素であり、このような効果を得るためには、0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.1%を越える含有は、溶接性を低下させる。このため、Nbは0.005〜0.1%の範囲に限定することが好ましい。
Ti:0.005〜0.05%
Tiは、Nb、Vと同様の上記した作用に加えて、Nを固定し、溶接熱影響部靭性を改善するために有用な元素であり、このような効果を得るためには、0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.05%を超えて含有すると、溶接熱影響部靭性が低下する。このため、Tiは0.005〜0.05%の範囲に限定することが好ましい。
B:0.0002〜0.0050%
Bは、極微量の添加で焼入れ性を向上させ、それにより鋼板の強度を向上させる有効な元素であり、このような効果を得るためには、0.0002%以上の含有を必要とする。一方、0.0050%を超えて含有すると、溶接性が低下する。このため、Bは0.0002〜0.0050%の範囲に限定することが好ましい。
Ca:0.0002〜0.0050%、REM:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種
Ca、REMはいずれも、板厚方向の延性、溶接熱影響部靭性を改善する元素であり、必要に応じて選択して1種または2種を含有できる。
Ca:0.0002〜0.0050%
Caは、Sを固定することにより、MnSの生成を抑制して、板厚方向の絞り特性を改善したり、また、溶接熱影響部靭性を改善する効果も有する。このような効果を得るためには、0.0002%以上の含有を必要とする。一方、0.0050%を超える過剰の含有は、母材靭性を低下させる。したがって、Caは0.0002〜0.0050%の範囲に限定することが好ましい。
REM:0.0002〜0.0050%
REMは、Sを固定することにより、MnSの生成を抑制して、板厚方向の絞り特性を改善したり、また、溶接熱影響部靭性を改善する効果も有する。このような効果を得るためには、0.0002%以上の含有を必要とする。一方、0.0050%を超える過剰の含有は、母材靭性を低下させる。したがって、REMは0.0002〜0.0050%の範囲に限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としては、O:0.01%以下、Zr:0.01%以下、Co:0.01%以下、Sn:0.01%以下、Pb:0.01%以下、Sb:0.01%以下が許容できる。
本発明鋼板は、上記した組成を有し、さらに、少なくとも板厚方向中央部が、フェライト相を主相とし、20体積%以下の硬質相を含む複合組織を有する。なお、板厚方向中央部とは、表層部分を除く範囲、すなわち板厚の1/4〜1/2の領域をいうものとする。
鋼板の、少なくとも板厚方向中央部を、軟質相であるフェライト相を主相とする組織とすることにより、低降伏比を有する鋼板となる。なお、主相とは体積%で50%以上を含む相をいうものとする。そして、20体積%以下の硬質相を含むことにより、所望の高強度を確保することができる。なお、硬質相は、10体積%以下のMA相(MA相:島状マルテンサイトの略)を主とし、残りはパーライトおよび/またはベイナイトを含む相とすることが好ましい。MoおよびWはこの硬質相の硬度上昇に顕著に寄与する。
鋼板の板厚方向中央部以外の表層は、冷却に際し、中央部に比べ多少急冷されるため、硬質相の組織分率が高くなるが、基本的には中央部と同様の組織を有する。
つぎに、本発明鋼板の製造方法について説明する。
上記した組成の溶鋼を、転炉などの常用の溶製炉で溶製し、連続鋳造法や、造塊-分塊法などの常用の方法で、スラブ(鋼素材)とする。ついで、鋼素材に、熱間圧延と、該熱間圧延後直ちに冷却する冷却処理とを施し、板厚:6mm以上19mm未満の薄肉高張力鋼板とする。
熱間圧延は、圧延終了温度が表面で800〜950℃の範囲の温度となる圧延とする。
熱間圧延の加熱温度は、特に限定する必要はないが、1050〜1250℃の範囲の温度に加熱することが好ましい。加熱温度が1050℃未満では、変形抵抗が大きくなり、圧延機負荷が増大する。一方、1250℃を越えると、熱間圧延時に表面疵が発生しやすくなる。そのため、加熱温度は1050〜1250℃の範囲とするのが望ましい。
熱間圧延の圧延終了温度は、表面で800〜950℃の範囲の温度とする。圧延終了温度が800℃未満では、所望の強度が確保できず、一方、950℃を超える温度では、鋼板の母材靭性が低下する。このため、熱間圧延の圧延終了温度は、表面で800〜950℃の範囲の温度に限定した。好ましくは、800〜900℃である。
熱間圧延終了後、直ちに冷却処理を施す。
冷却処理は、800℃〜300℃の温度範囲を、平均冷却速度で0.5〜2℃/sの範囲の冷却速度で冷却する処理とする。平均冷却速度が、0.5℃/s未満では、所望の引張強さが確保できない。一方、2℃/sを超えると、降伏比が80%超えとなる。このため、冷却処理における冷却速度は、平均冷却速度で0.5〜2℃/sの範囲に限定した。なお、平均冷却速度とは、板厚1/4t位置における冷却速度で定義される値である。
本発明における冷却処理では、段積み冷却(数枚の鋼板を積み重ねて空冷)、圧縮空気の吹き付け、または放冷等の冷却手段を適宜選択し、上記した範囲内の冷却速度となるように調整して冷却することが好ましい。なお、本発明における冷却処理では、水などの液体による冷却は含まないものとする。というのは、板厚:6mm以上19mm未満の薄肉鋼板を冷却するに際して、液体で冷却すると、冷却速度の制御が非常に難しくなるばかりでなく、冷却停止温度の制御も困難となるうえ、さらに冷却時の残留応力によって、条切りキャンパーが発生しやすくなる。
なお、本発明では、鋼板の表面温度が300℃未満の温度領域、すなわち冷却処理停止後の冷却は、とくに調整する必要はなく、空冷とすることが好ましい。
以下、実施例に基づき、さらに本発明について詳細に説明する。
表1に示す組成を有する鋼素材に、表2に示す条件で熱間圧延、およびそれに続く冷却処理を施し、表2に示す板厚の鋼板とした。
得られた鋼板について、組織観察、引張試験、シャルピー衝撃試験、y形溶接割れ試験を実施し、組織、引張特性、靭性、および耐溶接割れ性を調査した。試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
得られた鋼板から組織観察用試験片を採取し、圧延方向に平行な断面(L方向断面)を研磨、ナイタールで腐食し、板厚1/4t位置について、走査型電子顕微鏡で断面組織を5視野以上観察し、撮像して、画像解析により組織分率を求めた。
(2)引張試験
得られた鋼板から、JIS Z 2201の規定に準拠して、JIS 13B号試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS)をもとめ、降伏比YRを算出した。
(3)シャルピー衝撃試験
得られた鋼板の板厚1/2t位置から、JIS Z 2242の規定に準拠して、Vノッチ試験片を採取し、シャルピー衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギーvE0(J)および破面遷移温度vTrs(℃)を求めた。なお、板厚12mm以上の鋼板については、フルサイズ試験片(10mm厚)、板厚12mm未満の鋼板については、ハーフサイズ試験片(5mm)を用いた。
(4)y形溶接割れ試験
得られた鋼板から、JIS Z 3158の規定に準拠してy形溶接割れ試験片を採取し、25℃において、JIS Z 3158の規定に準拠してy形溶接割れ試験を実施し、割れの有無を調査した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0004848960
Figure 0004848960
Figure 0004848960
Figure 0004848960
Figure 0004848960
本発明例はいずれも、引張強さTSが590MPa以上の高強度と、降伏比YRが80%以下を満足し、しかもvE0が100J以上と良好な靭性を有し、さらに、25℃におけるy形溶接割れ試験においても割れは発生しておらず、高靭性で、溶接性(耐溶接割れ性)に優れた低降伏比高張力鋼板となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、強度が不足しているか、降伏比が80%を上回っているか、靭性が低下しているか、あるいは、25℃において溶接割れが発生している。
引張強さTS、降伏強さYS、降伏比YRと、(Mo+W/2)量との関係を示すグラフである。 引張強さTS、降伏強さYS、降伏比YRと、冷却処理における800〜300℃における平均冷却速度との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. mass%で、
    C:0.045〜0.08%、 Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.6〜2.0%、 P:0.020%以下、
    S:0.005%以下、 Al:0.1%以下、
    N:0.0060%以下
    を含み、さらにMoおよび/またはWを下記(1)式を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ下記(2)式で定義される溶接割れ感受性指標Pcmが0.22%以下である組成を有し、少なくとも板厚方向中央部の組織が、フェライト相を主相とし、20体積%以下の硬質相を含む複合組織であることを特徴とする板厚6mm以上19mm未満の薄肉低降伏比高張力鋼板。

    0.08 ≦ Mo+W/2 ≦ 0.20 ……(1)
    ここで、Mo、W:各元素の含有量(mass%)
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ……(2)
    ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)
  2. 前記組成に加えてさらに、mass%で、Cu:0.03〜1%、Ni:0.03〜2%、Cr:0.05〜1%、V:0.01〜0.1%,Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1に記載の薄肉低降伏比高張力鋼板。
  3. 前記組成に加えてさらに、mass%で、Ca:0.0002〜0.0050%、REM:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の薄肉低降伏比高張力鋼板。
  4. mass%で、
    C:0.045〜0.08%、 Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.6〜2.0%、 P:0.020%以下、
    S:0.005%以下、 Al:0.1%以下、
    N:0.0060%以下
    を含み、さらにMoおよび/またはWを下記(1)式を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ下記(2)式で定義される溶接割れ感受性指標Pcmが0.22%以下である組成を有する鋼素材に、圧延終了温度が表面温度で800〜950℃の範囲の温度となる熱間圧延と、該熱間圧延終了後、800℃〜300℃の温度範囲を、平均冷却速度で0.5〜2℃/sの範囲で冷却する冷却処理と、を順次施すことを特徴とする板厚6mm以上19mm未満の薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法。

    0.08 ≦ Mo+W/2 ≦ 0.20 ……(1)
    ここで、Mo、W:各元素の含有量(mass%)
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ……(2)
    ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(mass%)
  5. 前記鋼素材が、前記組成に加えてさらに、mass%で、Cu:0.03〜1%、Ni:0.03〜2%、Cr:0.05〜1%、V:0.01〜0.1%,Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成を有する鋼素材とすることを特徴とする請求項4に記載の薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法。
  6. 前記鋼素材が、前記組成に加えてさらに、mass%で、Ca:0.0002〜0.0050%、REM:0.0002〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成を有する鋼素材とすることを特徴とする請求項4または5に記載の薄肉低降伏比高張力鋼板の製造方法。
JP2007004258A 2007-01-12 2007-01-12 薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法 Active JP4848960B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007004258A JP4848960B2 (ja) 2007-01-12 2007-01-12 薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007004258A JP4848960B2 (ja) 2007-01-12 2007-01-12 薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008169440A JP2008169440A (ja) 2008-07-24
JP4848960B2 true JP4848960B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=39697815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007004258A Active JP4848960B2 (ja) 2007-01-12 2007-01-12 薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4848960B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102839330B (zh) * 2011-06-24 2015-05-20 宝山钢铁股份有限公司 800MPa级高强度大线能量焊接用厚板
CN103060690A (zh) * 2013-01-22 2013-04-24 宝山钢铁股份有限公司 一种高强度钢板及其制造方法
KR101819305B1 (ko) * 2015-12-23 2018-01-17 주식회사 포스코 부식환경에서 내식성이 우수한 파이프용 강재 및 그 제조방법
RU2653748C1 (ru) * 2017-06-01 2018-05-14 Публичное акционерное общество "Северсталь" Хладостойкая свариваемая сталь и изделие, выполненное из нее (варианты)
RU2731223C1 (ru) * 2019-06-26 2020-08-31 Публичное акционерное общество "Магнитогорский металлургический комбинат" Высокопрочная свариваемая хладостойкая сталь и изделие, выполненное из нее

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3212348B2 (ja) * 1992-03-24 2001-09-25 新日本製鐵株式会社 細粒厚鋼板の製造法
JP2001226737A (ja) * 2000-02-15 2001-08-21 Kobe Steel Ltd 低降伏比高張力非調質鋼及びその製造方法
JP2003247043A (ja) * 2001-07-06 2003-09-05 Jfe Steel Kk 強度−延性バランスに優れた高張力溶融亜鉛めっき冷延鋼板およびその製造方法
JP4133175B2 (ja) * 2002-09-30 2008-08-13 新日本製鐵株式会社 靭性に優れた非水冷型薄手低降伏比高張力鋼およびその製造方法
JP4419695B2 (ja) * 2003-06-12 2010-02-24 Jfeスチール株式会社 低降伏比高強度高靱性鋼板及びその製造方法
JP4466196B2 (ja) * 2004-05-24 2010-05-26 住友金属工業株式会社 耐疲労き裂進展性に優れた鋼板およびその製造方法
JP5045073B2 (ja) * 2005-11-30 2012-10-10 Jfeスチール株式会社 低降伏比を有する非調質高張力厚鋼板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008169440A (ja) 2008-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6477570B2 (ja) 熱延鋼板およびその製造方法
KR100799421B1 (ko) 용접성이 우수한 490MPa급 저항복비 냉간성형강관 및 그제조방법
JP6327282B2 (ja) 高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP5846311B2 (ja) 溶接熱影響部ctod特性に優れた厚肉高張力鋼およびその製造方法
JP5045074B2 (ja) 低降伏比を有する高張力薄肉鋼板およびその製造方法
JP5130796B2 (ja) 大入熱溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高強度厚鋼板およびその製造方法
JP5045073B2 (ja) 低降伏比を有する非調質高張力厚鋼板およびその製造方法
JP7262288B2 (ja) 母材と溶接熱影響部の靭性に優れかつ音響異方性の小さい高強度低降伏比厚鋼板およびその製造方法
JP5786720B2 (ja) 引張強さ780MPa以上の高張力厚鋼板およびその製造方法
JP5407478B2 (ja) 1層大入熱溶接熱影響部の靭性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法
JP5034290B2 (ja) 低降伏比高強度厚鋼板およびその製造方法
JP6795048B2 (ja) 非調質低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法
JP5347827B2 (ja) 音響異方性に優れた高降伏点490MPa級溶接構造用鋼およびその製造方法
JP5157257B2 (ja) 低降伏比鋼板
JP4848960B2 (ja) 薄肉低降伏比高張力鋼板およびその製造方法
JP2011214053A (ja) 超大入熱溶接部靭性に優れた低降伏比建築構造用厚鋼板およびその製造方法
JP4096839B2 (ja) 超大入熱溶接熱影響部靱性に優れた低降伏比高張力厚鋼板の製造方法
JP5515954B2 (ja) 耐溶接割れ性と溶接熱影響部靭性に優れた低降伏比高張力厚鋼板
JP2012188749A (ja) 多パス溶接部の靭性に優れた厚鋼板および多パス溶接継手
JP3737300B2 (ja) 溶接性の優れた非調質型低降伏比高張力鋼板
JP2019052341A (ja) 曲げ加工性に優れた非調質低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法
JP5034296B2 (ja) 歪時効硬化特性に優れた熱延鋼板およびその製造方法
JP2012158791A (ja) 高張力厚鋼板およびその製造方法
JP5151510B2 (ja) 低温靭性、亀裂伝搬停止特性に優れた高張力鋼の製造方法
JP6327186B2 (ja) 非調質低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090727

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110920

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4848960

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141028

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250