JP4848678B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両の衝突が予知されたときに乗員の安全性を確保できるように車両を制御する車両の制御装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、衝突制御手段により自車両が障害物に衝突することが予知された場合に、プリテンショナ装置を作動させてシートベルトを巻き取るように駆動するとともに、上記衝突制御手段による衝突の予知レベルに応じてシートベルトの巻取張力を変更するようにしたシートベルト装置が知られている。
また、下記特許文献2に示されるように、車両に加わる加速度を二次元的に検出するGセンサの検出信号に応じて自車両が衝突状態になったことが検出された場合に、エアバッグを展開させるとともに、自動的にブレーキ装置を作動させて制動力を付与することにより、車両の二次衝突が発生するのを防止することが行われている。
特開2003−182519号公報 特開平6−234342号公報
上記特許文献1に開示されているように、衝突制御手段により自車両が障害物に衝突することが予知された場合に、プリテンショナ装置を作動させてシートベルトを巻き取るように構成するとともに、このシートベルトの巻取張力を弱めの値に設定することにより、運転者が衝突回避動作を可能としつつ、適度に乗員を拘束して衝突時の衝撃から乗員を保護することが可能である。
そして、上記特許文献2に開示された発明では、衝突事故発生時に自車両のブレーキ装置を自動的に作動させるように構成されているため、追突事故の発生時に作用する衝撃荷重により自車両が前方に押されることに起因した二次衝突の発生を効果的に防止することができる。特に、車両の衝突発生が予知された時点で、特許文献1に開示されているようにシートベルトを巻き取る制御を実行した後に、ブレーキ装置の作動を実行するように構成すれば、車両の衝突時に乗員を効果的に保護することが可能である。
しかし、自車両が後進している状態で、対向車両が自車両に衝突する事故の発生が予知された場合に、上記のようにブレーキ装置を自動的に作動させて自車両を制動状態に保持すると、対向車両から入力される衝突荷重の略全てが自車両に作用することになるため、乗員が強い違和感を受けるとともに、自車両の損傷が大きくなる等の問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、衝突事故の発生時に自車両に入力される衝撃荷重を適正かつ効果的に緩和することができる車両の制御装置を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、自車両の前方に存在する対向車両の情報を検出する前方情報検出手段と、この前方情報の検出結果に基づいて対向車両が自車両に衝突することが予知されたときに、衝突が発生すると予測された衝突予測時点よりも前に乗員に対する警告を行うとともに、所定のタイミングでブレーキ装置を作動させて車両に制動力を付与する衝突制御手段と、自車両が後進状態にあるか否かを検出する後進検出手段と、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となった場合に、上記衝突制御手段によるブレーキ装置の作動を制限する制動制限手段と、運転者によるブレーキ操作が行われていることを検出するブレーキ操作検出手段とを備え、このブレーキ操作検出手段によりブレーキ操作が行われていることが検出された場合には、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段によるブレーキ装置の作動制限を禁止するように構成したものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の車両の制御装置において、自車両の後進時に後方環境を検出する後方環境検出手段を備え、この後方環境検出手段により自車両の後方に障害物が存在することが検出された場合には、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段によるブレーキ装置の作動制限を禁止するように構成したものである。
請求項1に係る発明によれば、前方情報検出手段の検出結果に基づいて対向車両が自車両に衝突することが避けられない状態にあるとともに、後進検出手段により自車両が後進状態にあることが確認された場合には、上記衝突制御手段によるブレーキ装置の作動を制動制限手段において制限し、自車両に過大な制動力が付与されるのを防止するように構成したため、対向車両から入力される衝突荷重に応じて自車両が、ある程度後退することが許容される。したがって、後進状態にある自車両に対向車両が衝突する事故の発生時に、上記ブレーキ装置を自動的に作動させて自車両に大きな制動力を付与した場合のように、対向車両から入力される衝突荷重の略全てが自車両に作用するという事態の発生が防止され、乗員が強い違和感を受けたり、車体の損傷が増大したりするのを効果的に防止できるという利点がある。そして、自車両に対向車両が衝突する事故の発生時に、上記ブレーキ操作検出手段により運転者がブレーキ操作を行っていることが検出された場合には、上記制動制限手段によるブレーキ装置の作動制限を禁止するように構成したため、運転者が自車両の後退を停止させようとする意思を有している状態で、上記ブレーキ装置の作動が制動制限手段により制限される制御が実行されることに起因して自車両が後退してしまうという事態の発生等を効果的に防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、後方環境検出手段により自車両の後方に他車両または道路標識等の障害物が所定距離内に存在することが検出された場合に、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段によるブレーキ装置の作動制限を禁止するように構成したため、上記衝突時の衝撃荷重に応じて自車両が大きく後退して上記障害物に衝突する等の二次衝突の発生を効果的に防止できるという利点がある。
図1は、本発明に係る車両の制御装置の実施形態を示している。この車両の制御装置には、自車両の走行速度を自動的に調節して先行車両に追従する等の制御を実行する自動速度制御手段1と、自車両と対向車両とが衝突する状態にあることを予知して衝突対策制御を実行する衝突制御手段2と、この衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を制限する制動制限手段3とを有する運転制御ユニット4が設けられている。
上記運転制御ユニット4には、自車両の走行速度を検出する車速センサ6と、ステアリングホイールの操舵角度を検出する操舵角センサ7と、車体に作用するヨーレートを検出するヨーレートセンサ8と、自車両の前方に位置する他車両等の情報を検出する前方情報検出手段9と、自動速度制御用のメインスイッチ(ACCメインSW)10、セット/コーストスイッチ11、キャンセルスイッチ12、リジューム/アクセルスイッチ13および目標車間距離設定スイッチ14と、自動車が他車両等に衝突したことを検出するGセンサ等からなる衝突センサ15と、シフトレバーのレンジ位置等に応じて車両が後進状態にあるか否かを検出する後進検出手段16と、自車両の後方環境を検出する後方環境検出手段17と、運転者によりブレーキ操作が行われたことを検出するブレーキ操作検出手段18とがそれぞれ接続されている。
上記前方情報検出手段9は、検出用のレーダー波(検出波)として例えばミリ波やレーザー波あるいは超音波等を車体の前方側に向けて送信する送信機と、自車両の前方に位置する先行車両または対向車両等の他車両に当たって反射した反射波を受信する受信機とを有し、上記検出波の送信時点から反射波の受信時点までの時間を順次計測することにより、上記他車両と自車両との車間距離および相対速度を演算して検出し、この検出信号を運転制御ユニット4の自動速度制御手段1および衝突制御手段2に出力するように構成されている。
また、上記後方環境検出手段17は、車体の後方側に位置する障害物または道路に形成された白線等を撮像することにより後方環境の画像データを検出するCCDカメラ等からなり、自車両の後進時に撮像された後方環境の画像データを上記運転制御ユニット4の衝突制御手段2および制動制限手段3に出力するように構成されている。
上記自動速度制御手段1は、自動速度制御用のメインスイッチ10が運転者によってON操作された場合に、上記車速センサ6、操舵角センサ7およびヨーレートセンサ8の出力信号に応じ、自車両の進行路を予測するとともに、この進行路内に適当な先行車両が存在しているか否かを前方情報検出手段9の検出結果に基づいて判別し、自車両の進行路内に適当な先行車両が存在していることが確認され場合に、エンジンのスロットル弁駆動装置19にエンジン回転数を調節するための制御信号を出力するとともに、車両のブレーキ装置5に制動力を調節するための制御信号を出力することにより、自車両の走行速度を調節して上記目標車間距離設定スイッチ14により設定された目標車間距離に、先行車両との車間距離を一致させる制御を実行するように構成されている。
上記自動速度制御用のセット/コーストスイッチ11は、自動速度制御手段1の記憶手段に目標車速を記憶させるものであり、運転者による目標車速の設定が行われていない車両の走行状態で、運転者が上記セット/コーストスイッチ11の操作を行うと、この操作時点の走行速度が目標車速として設定されるように構成されている。また、運転者による目標車速の設定が既に行われた状態で、運転者によってセット/コーストスイッチ11が操作されると、目標車速が一定の割合で低減されるようになっている。
上記キャンセルスイッチ12は、自動速度制御手段1による速度制御を停止させる機能を有するものであり、このキャンセルスイッチ12が運転者により操作されると、通常の速度制御状態に移行することになる。上記リジューム/アクセルスイッチ13は、キャンセルスイッチ12により停止された自動速度制御を復帰させる機能と、目標車速を増大させる機能とを備えたものであり、自動速度制御の実行状態で上記リジューム/アクセルスイッチ13が運転者により操作されると、目標車速が一定の割合で増大されるように構成されている。
そして、上記前方情報検出手段9等の出力信号に応じて自車両の進行路内に適当な先行車両が存在していないことが確認された場合には、上記セット/コーストスイッチ11等により設定された目標車速に自車両の走行速度を一致させるための制御信号がスロットル弁駆動装置19およびブレーキ装置5に出力されることにより、上記目標車速に対応した速度制御が上記自動速度制御手段1において実行されるようになっている。
また、上記自動速度制御手段1において、前方情報検出手段9により検出された先行車両と自車両との車間距離が、予め設定された所定の自動制動用閾値以下であることが確認された場合には、スロットル弁駆動装置19を作動させてスロットル弁を閉止状態とするとともに、ブレーキ装置5を作動させて自車両に所定の制動力を付与し、かつインストルメントパネルに設けられた表示ランプまたは車室内に設けられたアラーム等からなる警報装置20を作動させて自動制動状態にあることを乗員に報知する制御が実行されるように構成されている。
さらに、上記自動速度制御手段1において、前方情報検出手段9により検出された先行車両と自車両との車間距離が、上記自動制動用閾値以上である走行状態において、この自動制動用閾値よりも大きい値に予め設定された警報用閾値以下であることが確認された場合には、上記警報装置20を作動させて車間距離が小さいことを乗員に報知する制御が実行されるようになっている。
上記衝突制御手段2は、前方情報検出手段9により検出された他車両と自車両との車間距離および相対速度に基づいて、他車両と自車両とが衝突する状態にあること、つまり現時点から自車両のブレーキ操作およびハンドル操作を行っても衝突の発生が避けられない状態にあることを予知する機能と、この衝突が予知されたときに衝突が発生する時点を予測する機能と、この予測結果に基づいて乗員に警告を行うとともに、所定のタイミングでブレーキ装置5を作動させて車両に制動力を付与する等により、乗員の安全を確保する機能とを有している。
具体的には、自車両と先行車両との車間距離および相対速度に基づいて自車両が先行車両に追突することが避けられない状態にあること、または自車両と対向車両との車間距離および相対速度に基づいて自車両と対向車両とが正面衝突することが避けられない状態にあることが確認された場合に、衝突状態となると予測された衝突予測時点よりも前に上記警報装置20を作動させて衝突予知状態にあることを乗員に報知するとともに、シートベルトテンショナー21を作動させてシートベルトを予め設定された第1張力で巻き取る制御と、ブレーキ装置5のホイールシリンダ等からなる駆動手段に作動油圧を供給することにより車両に制動力を付与する制御とが上記衝突制御手段2において実行されるようになっている。
上記制動制限手段3は、衝突制御手段2において対向車両が自車両に衝突することが予知された場合に、後進検出手段16の検出信号に応じて自車両が後進状態にあるか否かを判定し、後進状態にあると判定された場合には、上記衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を原則として制限する制御信号を出力することにより、上記ブレーキ装置5により車両に付与される制動力が一定値以上になるのを防止するように構成されている。
また、上記制動制手段3は、後方環境検出手段17の検出信号に応じて自車両の後方における所定距離内に他車両等の障害物が存在することが検出された場合、またはブレーキ操作検出手段18の検出信号に応じてブレーキ操作が行われていることが検出された場合に、上記後進検出手段16の検出信号等に応じて自車両の後進状態であることが検出されても、上記制動制限手段3から衝突制御手段2に対する制動制限信号の出力を停止するように構成されている。これによって上記の状態では制動制限手段3によるブレーキ装置5の作動制限が禁止され、通常の衝突時と同様の制動力が自動的に付与されることになる。
上記運転制御ユニットに設けられた各制御手段1〜3による制御動作を、図2および図3に示すフローチャートに基づいて説明する。上記自動速度制御用のメインスイッチ10がON操作される等により制御動作がスタートすると、各センサおよびスイッチ等からの信号が入力された後(ステップS1)、上記車速センサ6、操舵角センサ7およびヨーレートセンサ8の出力信号に応じて自車両の進行路を予測する制御が実行されるとともに(ステップS2)、上記前方情報検出手段9の出力信号に応じて前方に位置する先行車両または対向車両等と自車両との車間距離および相対速度の演算が行われる(ステップS3)。
次いで、上記ステップS2で予測された自車両の進行路と、ステップS3で演算された車間距離および相対速度とに基づき、自車両の進行路内に先行車両が存在するか否か、または自車両の進行路に向かう対向車両が存在するか否かを判定する等により、自車両に他車両が接近している状態にあるか否かを判定し(ステップS4)、NOと判定された場合には、セット/コーストスイッチ11の操作があったか否かを判定する(ステップS5)。このステップS5でYESと判定されてセット/コーストスイッチ11が操作されたことが確認された場合には、その時点における自車両の走行速度(現車速)を目標車速VTとして設定した後(ステップS6)、下記ステップS7に移行する。
上記ステップS5でNOと判定された場合には、ステップS6等において設定された目標車速VTと、車速センサ6により検出された実車速Vとの偏差(VT−V)が、予め設定された加速用基準値αよりも大きいか否かを判定し(ステップS7)、YESと判定されて実車速Vが目標車速VTよりも、ある程度低い状態にあることが確認された場合には、上記偏差(VT−V)に対応した加速度目標値を設定する(ステップS8)。
上記ステップS7でNOと判定されて目標車速VTに比べて実車速Vがそれ程低い状態にないことが確認された場合には、実車速Vと目標車速VTとの偏差(V−VT)が予め設定された減速用基準値βよりも大きいか否かを判定し(ステップS9)、YESと判定されて実車速Vが目標車速VTよりも、ある程度高い状態にあることが確認された場合には、上記偏差(V−VT)に対応した減速度目標値を設定する(ステップS10)。
次いで、上記ステップS8またはステップS10で設定された加速度目標値もしくは減速度目標値に応じて自車両の走行速度を上昇させ、あるいは低下させるための制御信号を上記スロットル弁駆動装置19またはブレーキ装置5に出力することにより、自車両の走行速度(実車速V)を目標車速Vに一致させる速度制御を実行する(ステップS11)。なお、上記ステップS9でNOと判定されて実車速Vと目標車速VTとが略等しいことが確認された場合には、上記速度制御を実行することなく下記ステップS21に移行することにより現在の走行速度を維持する。
一方、ステップS4でYESと判定されて自車両の進行路内に先行車両等が存在していることが確認された場合には、前方情報検出手段9により検出された先行車両等と自車両との車間距離が、予め設定された所定の自動制動用閾値K1よりも小さいか否かを判定し(ステップS12)、YESと判定されて先行車両等と自車両とがかなり接近した状態にあると判定された場合には、スロットル弁駆動装置19を作動させてスロットル弁を閉止状態とするとともに、上記先行車両等の接近状態が確認された時点t0で、図4に示すように、ブレーキ装置5を作動させて予め0.4G程度の減速度に対応した値に設定された制動力B0を自動的に付与し、かつ警報装置20を作動させて自動制動状態にあることを報知する制御を実行する(ステップS13)。
上記ステップS12でNOと判定された場合には、前方情報検出手段9により検出された先行車両等と自車両との車間距離が、上記自動制動用閾値K1以上である状態において、この自動制動用閾値K1よりも大きい値に予め設定された警報用閾値K2よりも小さいか否かを判定し(ステップS14)、YESと判定されて先行車両と自車両とがやや接近した状態にあることが確認された場合には、警報装置20を作動させて車間距離が小さいことを報知する制御を実行する(ステップS15)。
上記ステップS14でNOと判定されて先行車両と自車両との車間距離が上記警報用閾値K2以下であることが確認された場合には、上記目標車間距離設定スイッチ14により設定された目標車間距離LTと、上記前方情報検出手段9により検出された実車間距離Lとの偏差(LT−L)が予め設定された加速用基準値γよりも大きいか否かを判定し(ステップS16)、YESと判定されて実車間距離Lが目標車間距離LTよりも、ある程度小さい状態にあることが確認された場合には、上記偏差(LT−L)に対応した加速度目標値を設定する(ステップS17)。
上記ステップS15でNOと判定されて目標車間距離LTに比べて実車間距離Lが、それ程小さい状態にないことが確認された場合には、上記実車間距離Lと目標車間距離LTとの偏差(L−LT)が予め設定された減速用基準値δよりも大きいか否かを判定し(ステップS18)、YESと判定されて実車間距離Lが目標車間距離LTよりも、ある程度大きい状態にあることが確認された場合には、上記偏差(L−LT)に対応した減速度目標値を設定する(ステップS19)。
その後、上記ステップS17またはステップS19で設定された加速度目標値もしくは減速度目標値に応じて自車両の走行速度を上昇させ、あるいは低下させるための制御信号を上記スロットル弁駆動装置19またはブレーキ装置5に出力することにより、先行車両と自車両との車間距離を目標車間距離に一致させるための速度制御を実行する(ステップS20)。なお、上記ステップS18でNOと判定されて先行車両と自車両との車間距離が目標車間距離に略等しいことが確認された場合には、上記速度制御を実行することなく下記ステップS21に移行することにより現在の車間距離を維持する。
次いで、上記衝突制御手段2において自車両が他車両と衝突することが避けられない状態にあることが予知されたか否かを判定し(ステップS21)、YESと判定された場合には、シートベルトテンショナー21を作動させてシートベルトを予め設定された第1張力、例えば乗員を過度に拘束することなくシートベルトの弛みを解消する程度に設定された張力でシートベルトを巻き取る制御を実行するとともに(ステップS22)、図4に示すように、衝突が避けられない状態にあることが予知された時点t1でブレーキ装置5を作動させることにより、予め0.45Gに設定された第1減速度に対応した制動力B1を断続的に付与する制御を実行する(ステップS23)。
また、警報装置20を作動させて衝突の予知状態にあることを乗員に報知した後(ステップS24)、衝突センサ15の検出信号に応じて衝突の発生が検知されたか否かを判定し(ステップS25)、YESと判定された場合には、シートベルトテンショナー21を作動させてシートベルトを予め設定された第2張力、例えば乗員をかなりの拘束力で乗員用シートに保持させる程度に設定された張力でシートベルトを巻き取る制御を実行する(ステップS26)。
そして、上記後進検出手段16の検出信号に応じて自車両が後進状態にあるか否かを判定し(ステップS27)、NOと判定された場合には、ステップS28において、衝突の検知時点t2でブレーキ装置5を作動させて車両に付与される制動力を増大させる制御信号を上記衝突制御手段からブレーキ装置5に出力することにより、予め0.6G程度の大きな値に設定された第2減速度に対応した制動力B2を連続的に付与する制御が実行される(図4の実線参照)。
一方、上記ステップS27でYESと判定されて自車両が後進状態にあることが確認された場合には、後方環境検出手段17の検出信号に基づいて自車両の後方に障害物が存在するか否かを判別するとともに(ステップS29)、ブレーキ操作検出手段18の検出信号に応じて運転者によるブレーキ操作中、つまりブレーキペダルを踏み込んだ状態にあるか否かを判定し(ステップS30)、これらのステップS29、S30で何れもNOと判定された場合には、そのままリターンする。これにより、上記前方情報検出手段9の検出信号に応じて対向車両が自車両に衝突することが予知されるとともに、衝突センサ15により衝突状態となってことが検出されても、後進検出手段16の検出信号に応じて自車両の後進状態にあることが確認されるとともに、後方障害物がなく、かつブレーキが操作されていないと判断された場合には、ブレーキ装置5に対する制動力の増大指令信号の出力が停止され、図4の破線で示すように、衝突が検出された時点t2の前に付与されていた制動力B0がそれ以後も継続され、車両に付与される制動力を増大させる制御の実行が上記制動制限手段3において制限されることになる。
これに対して上記ステップS29においてYESと判定されて自車両の後方に障害物が存在することが確認された場合、またはステップS30でYESと判定されてブレーキ操作中であることが確認された場合には、上記ステップS28に移行して車両に付与される制動力を第2減速度に対応した値B2に増大させる制御信号を出力する。この結果、制動制限手段3から衝突制御手段2に対する制動制限信号の出力が行われず、制動制限手段3によるブレーキ装置5の作動制限が禁止されて、自車両が後進状態にない場合と同様に、衝突の検出時点t2で制動力を所定値B2に増大させる制御が実行されることになる。
上記のように自車両の前方に存在する対向車両等の情報を検出する前方情報検出手段9と、この前方情報の検出結果に基づいて他車両が自車両に衝突することが予知されたときに、衝突が発生すると予測された衝突予測時点よりも前に乗員に対する警告を行うとともに、所定のタイミングでブレーキ装置5を作動させて車両に制動力を付与する衝突制御手段2と、自車両が後進状態にあるか否かを検出する後進検出手段16と、自車両の後進状態で他車両が自車両に衝突することが予知された場合に、上記衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を制限する制動制限手段3とを設けたため、衝突事故の発生時に自車両に入力される衝撃荷重を効果的に緩和して乗員を適正に保護できるという利点がある。
すなわち、上記前方情報検出手段9の検出結果に基づいて対向車両等が自車両に衝突することが予知された場合には、この衝突が発生すると予測された衝突予測時点よりも前の所定時期、例えば上記衝突が予知された時点t0で警報装置20を作動させるとともに、かつ、シートベルトの弛みを解消する程度に設定された第1張力でシートベルトを巻き取る制御と、第1減速度に対応した制動力を断続的に付与する制御とを実行することにより、乗員に危険を察知させて身構えさせることができる。また、前進状態にある自車両が先行車両に追突し、あるいは対向車両と自車両とが正面衝突する等の通常の衝突時には、所定のタイミング、例えば衝突の発生が検知された時点t2でブレーキ装置5の制動力を上記第2減速度に対応した値B2に増大させる制御を上記衝突制御手段2において実行することにより、衝突時の衝撃から乗員を効果的に保護することができる。
そして、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突することが予知された場合、つまり上記前方情報検出手段9の検出結果に基づいて対向車両が自車両に衝突することが避けられない状態にあるとともに、後進検出手段16により自車両が後進状態にあることが確認された場合には、上記衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を制動制限手段3において制限し、自車両に過大な制動力、例えば0.6G程度に設定された第2減速度に対応した値の制動力B2が付与されるのを防止するように構成したため、対向車両から入力される衝突荷重に応じて自車両が後退することが、ある程度許容されることになる。したがって、後進状態にある自車両に対向車両が衝突する事故の発生時に、上記ブレーキ装置5を自動的に作動させて自車両に大きな制動力B2を付与した場合のように、対向車両から入力される衝突荷重の略全てが自車両に作用するという事態の発生が防止され、乗員が強い違和感を受けたり、車体の損傷が増大したりするのを効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態では、自車両の後進時に後方環境を検出する後方環境検出手段17を設け、この後方環境検出手段17により自車両の後方に他車両または道路標識等の障害物が所定距離内に存在することが検出された場合に、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段3によるブレーキ装置5の作動制限を禁止し、上記通常の衝突時と同様に、所定の制動力、例えば0.6G程度に設定された第2減速度に対応した値の制動力B2を自車両に付与するように構成したため、上記衝突時の衝撃荷重に応じて自車両が大きく後退するのを防止することができ、これによって自車両の後方に位置する他車両に衝突する等の二次衝突の発生を効果的に防止できるという利点がある。
さらに、上記のように運転者によるブレーキ操作が行われていることを検出するブレーキ操作検出手段18を設け、このブレーキ操作検出手段18によりブレーキ操作が行われていることが検出された場合に、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段3によるブレーキ装置5の作動制限を禁止するように構成したため、運転者が自車両の後退を停止させようとする意思を有しているにも拘わらず、上記衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動が制動制限手段3により制限されること、つまり制動力が強制的に弱められることに起因して運転者が違和感を受けるという事態の発生等を効果的に防止することができる。
また、上記実施形態では、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突することが予知された場合に、衝突センサ15により衝突状態となったことが検出された時点で、自車両の後方に障害物が存在するか否かまたはブレーキペダルが踏み込まれた状態にあるか否かに拘わらず、シートベルトテンショナー21を作動させてシートベルトを予め設定された第2張力、例えば乗員をかなりの拘束力で乗員用シートに保持させる程度に設定された張力でシートベルトを巻き取る制御を実行するように構成したため、衝突時の衝撃から乗員を効果的に保護できるという利点がある。
なお、上記実施形態では、自車両の後進状態で他車両が自車両に衝突する状態にあることが予知された場合に、衝突が検出された時点t2の前に付与されていた制動力B0を、衝突の検知時点t2の以後も継続して維持することにより、衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を制限するように構成しているが、このブレーキ装置5の作動を制限する態様として、衝突が検出された時点t2の前に付与されていた制動力B0を、衝突の検知時点t2で大きく低下させ、あるいは衝突が検出された時点t2でブレーキ装置5の作動を停止して制動力を略0に設定するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、衝突センサ15により衝突状態となったことが検出された時点で、自車両が後進状態にあるか否かを後進検出手段16において検出し、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となった場合に、上記衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を制動制限手段3により原則として制限するように構成した例について説明したが、図3にステップS21で衝突予知が行われた時点で、自車両が後進状態にあるか否かを判定し、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突することが予知された場合に、上記衝突制御手段2によるブレーキ装置5の作動を制動制限手段3により原則として制限するように構成してもよい。
さらに、後方環境検出手段17により自車両の後方に他車両または道路標識等の障害物が所定距離内に存在することが検出された場合に、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段3によるブレーキ装置5の作動制限を禁止するように構成された上記実施形態に代え、後方環境検出手段17により検出された白線の検出データに応じて自車両の後進方向が走行路から外れる方向、例えば路肩の外方側にいた方向にあることが確認された場合に、上記制動制限手段3によるブレーキ装置5の作動制限を禁止するように構成してもよい。この構成によれば、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する事故が発生した場合に、自車両が後方に押されて路肩から落ちるという事態の発生等を効果的に防止できるという利点がある。
本発明に係る車両の制御装置の実施形態を示すブロック図である。 上記制御装置による制御動作の前半部を示すフローチャートである。 上記制御装置による制御動作の後半部を示すフローチャートである。 衝突予知制御時における制動力の変化状態を示すタイムチャートである。
符号の説明
2 衝突制御手段
3 制動制限手段
5 ブレーキ装置
9 前方情報検出手段
16 後進検出手段
17 後方環境検出手段
18 ブレーキ操作検出手段
20 警報装置
21 シートベルトテンショナー

Claims (2)

  1. 自車両の前方に存在する対向車両の情報を検出する前方情報検出手段と、この前方情報の検出結果に基づいて対向車両が自車両に衝突することが予知されたときに、衝突が発生すると予測された衝突予測時点よりも前に乗員に対する警告を行うとともに、所定のタイミングでブレーキ装置を作動させて車両に制動力を付与する衝突制御手段と、自車両が後進状態にあるか否かを検出する後進検出手段と、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となった場合に、上記衝突制御手段によるブレーキ装置の作動を制限する制動制限手段と、運転者によるブレーキ操作が行われていることを検出するブレーキ操作検出手段とを備え、このブレーキ操作検出手段によりブレーキ操作が行われていることが検出された場合には、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段によるブレーキ装置の作動制限を禁止するように構成したことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 自車両の後進時に後方環境を検出する後方環境検出手段を備え、この後方環境検出手段により自車両の後方に障害物が存在することが検出された場合には、自車両の後進状態で対向車両が自車両に衝突する状態となっても、上記制動制限手段によるブレーキ装置の作動制限を禁止するように構成したことを特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
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