JP4847884B2 - 障害物検出装置、車両用表示装置及び障害物検出方法 - Google Patents

障害物検出装置、車両用表示装置及び障害物検出方法 Download PDF

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本発明は、車両に設置された撮像装置の画像を用いて、車両の進行方向の前方の障害物を検出する障害物検出装置、車両用表示装置及び障害物検出方法に関する。
自動車を夜間走行する場合、運転者はヘッドライトや街灯などを頼りに低照度環境下で運転している。このため、昼間の運転に比べて視界が悪く、歩行者や障害物の発見が遅れ、事故の危険性が高くなる。そこで、自動車を安全に走行させるため前方視界を補助する情報のニーズが高まっており、これをより効果的に運転者へ伝達するための画像HMI(Human Machine Interface)が求められている。
このような前方視界補助情報を提供する技術として、赤外線カメラを用いて自動車の前方を撮像し、得られた画像を表示するナイトビジョンシステムが提案されている(非特許文献1参照)。非特許文献1では、自動車に設置された2台の遠赤外線カメラにより自動車の前方を撮像し、得られた画像をインスツルメントパネル上に設けられたヘッドアップディスプレイで表示している。また、歩行者の位置を検出し、赤外線カメラによる画像中に歩行者を囲む強調枠を表示し運転者の注意を喚起している。
しかしながら、非特許文献1に記載の従来技術では、赤外線カメラにより撮像した画像から、歩行者であるかどうかの判断を、形状、大きさなどに基づいて行っていた。このような処理は多くの計算を必要とし複雑である。また、2台の赤外線カメラが必要であるため、画像表示装置自体が高価になってしまうという問題がある。そこで、300m前方まで検知することができる、温度を感知する1台の遠赤外線カメラを使用したナイトビジョンシステムが提案されている(非特許文献2参照)。
"ホンダ「インテリジェント・ナイトビジョンシステム」を新開発"、[online]、2004年8月24日、本田技研工業株式会社、[平成19年1月22日検索]、インターネット〈URL:http://www.honda.co.jp/news/2004/4040824a.html〉 "(BMW)5/6シリーズにナイトビジョンを新設"、[online]、2006年1月26日、BMW、[平成19年1月22日検索]、インターネット〈URL:http://motor.days.co.jp/its/othernews/20060126212323.html〉
非特許文献2に記載のナイトビジョンシステムでは、表示画像を余りに詳細に表示してしまうと運転者の気が散ってしまうため、影のような形で人だと認識できる程度に表示するにとどめている。しかしながら、検出対象を歩行者だけではなく自転車、バイク、他の車両等と広げて言った場合、形状を認識させるための処理が膨大となり、回路規模・コストの増大を招いてしまう。
本発明は、このような事情を背景としてなされたものであり、本発明の目的は、コストの増大を抑制し、車両に設置された撮像装置によって得られる画像中の多様な障害物を検出することができる障害物検出装置、車両用表示装置、障害物検出方法を提供することである。
本発明の第1の態様に係る障害物検出装置は、車両に設置された撮像装置によって連続して撮像された画像に基づいて、前記画像に含まれる検出対象点の画面上での動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、前記車両の走行情報に基づいて、前記検出対象点の期待動きベクトルを算出する期待動きベクトル算出部と、前記動きベクトルが、前記期待動きベクトルよりも第1の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する障害物判定部とを備えるものである。これにより、車両に設置された撮像装置によって得られる画像中の多様な障害物を簡便に検出することができる。
本発明の第2の態様に係る障害物検出装置は、上記の障害物検出装置において、前記障害物判定部は、前記動きベクトルと前記期待動きベクトルとがなす角が第2の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定するものである。これにより、車両に設置された撮像装置によって得られる画像中の多様な障害物のうち、注意喚起すべき部分を抜き出して検出することができる。
本発明の第3の態様に係る障害物検出装置は、上記の障害物検出装置において、前記動きベクトル算出部は、前記撮像装置によって撮像された連続する2フレームの画像に基づいて前記動きベクトルを算出するものである。これにより、バッファに保持されるデータ量を少なくすることができ、バッファサイズを小さくすることができる。
本発明の第4の態様に係る障害物検出装置は、上記の障害物検出装置において、前記期待動きベクトル算出部は、前記車両の走行情報のうち速度に基づいて、前記期待動きベクトルを算出するものである。これにより、簡便に期待動きベクトルを算出することが可能となる。
本発明の第5の態様に係る障害物検出装置は、上記の障害物検出装置において、前記検出対象点が障害物上の点であると判定された場合に、報知信号を発する報知部を備えるものである。これにより、運転者に障害物への注意喚起を促すことができる。
本発明の第6の態様に係る車両用表示装置は、上記いずれかに記載の障害物検出装置と、前記撮像装置によって撮像された画像と、前記障害物検出装置によって障害物上の点であると判定された検出対象点を強調した画像とを合成して表示する表示部とを備えるものである。これにより、運転者に視覚により障害物への注意喚起を促すことができる。
本発明の第7の態様に係る障害物検出方法は、車両に設置された撮像装置によって連続して画像を撮像し、撮像した画像に基づいて、前記画像に含まれる検出対象点の画面上での動きベクトルを算出し、前記車両の走行情報に基づいて、前記検出対象点の期待動きベクトルを算出し、前記動きベクトルが、前記期待動きベクトルよりも第1の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する。これにより、車両に設置された撮像装置によって得られる画像中の多様な障害物を簡便に検出することができる。
本発明の第8の態様に係る障害物検出方法は、上記の障害物検出方法において、前記動きベクトルと前記期待動きベクトルとがなす角が第2の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する。これにより、車両に設置された撮像装置によって得られる画像中の多様な障害物のうち、注意喚起すべき部分を抜き出して検出することができる。
本発明の第9の態様に係る障害物検出方法は、上記の障害物検出方法において、前記撮像装置によって撮像された連続する2フレームの画像に基づいて前記動きベクトルを算出する。これにより、バッファに保持されるデータ量を少なくすることができ、バッファサイズを小さくすることができる。
本発明の第10の態様に係る障害物検出方法は、上記の障害物検出方法において、前記期待動きベクトルを、前記車両の走行情報のうち速度に基づいて算出する。これにより、簡便に期待動きベクトルを算出することが可能となる。
本発明の第11の態様に係る障害物検出方法は、上記の障害物検出方法において、前記検出対象点が障害物上の点であると判定された場合に、報知信号を発する。これにより、運転者に障害物への注意喚起を促すことができる。
本発明の第12の態様に係る障害物検出方法は、上記の障害物検出方法において、前記撮像装置によって撮像された画像と、前記障害物検出装置によって障害物上の点であると判定された検出対象点を強調した画像とを合成して表示する。これにより、運転者に視覚により障害物への注意喚起を促すことができる。
本発明によれば、コストの増大を抑制し、車両に設置された撮像装置によって得られる画像中の多様な障害物を検出することができる障害物検出装置、車両用表示装置、障害物検出方法を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態について図を用いて説明する。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
本発明の実施の形態にかかる障害物検出装置について、図1を参照して説明する。ここでは、自動車の前方視界補助情報を表示する障害物検出装置を備えた車両用の画像表示装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る車両用表示装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、車両用表示装置100は、カメラ101、MPU(Micro Processing Unit)102、フレームバッファ103、LCDモジュール104を有している。LCDモジュール104は、電源回路105、タイミングコントローラ106、液晶ディスプレイ(LCD)107、報知部108を有している。さらに、タイミングコントローラ106は、入力データ処理部109、LCD用制御信号生成部110、障害物検出部111、フレームバッファ112を有している。
本発明にかかる車両用表示装置100は、カメラ101により撮像したカメラ画像データに基づいて当該カメラ画像データに含まれる検出対象の画面上での動きベクトルを算出し、車両の走行情報に基づく検出対象の期待動きベクトルと比較することにより、液晶ディスプレイ107において検出対象を視認性よく表示するものである。本発明において注目すべき点は障害物検出部111であり、後に詳述する。
カメラ101は、自動車の走行方向(前方)に向けて取り付けられている。カメラ101は、自動車の前方の光景を連続して撮像し、撮像した動画像のカメラ画像データを出力する。カメラ101としては、例えば、赤外線領域まで感度をもつ赤外線カメラ等を用いることができる。赤外線カメラは、物体から放射される赤外線を検出することにより撮像を行う。ここで、全ての物体は、その物体自体の温度と一義的関係にある強度の赤外線を放射している。このため、赤外線カメラにより撮像される物体の温度が高いほど、階調の高いカメラ画像データとなる。従って、例えば、歩行者などの熱を発する物体は比較的高い階調のカメラ画像データとなり、対向車などは比較的低い階調のカメラ画像データとなる。赤外線カメラを用いた場合、暗い場所においても人間など障害物の存在を認識することができる。しかし、障害物と周囲との温度差が存在しなければ検知することができない。
また、自然光や照射光よりもエネルギーの小さな熱放射(熱輻射)に基づいて略常温の物体を撮像するので、得られる信号レベルが低く、また、ダイナミックレンジも狭い。このため、赤外線カメラにより得られる画像としては、鮮明な画像が得られない。そこで、本発明においては、障害物検出部111においてカメラ101から得られたカメラ画像データ中の障害物である検出対象の動きベクトルを用いて障害物を検出する。なお、カメラ101としては、可視光領域に感度を持つCCD(Charge Coupled Devices)カメラ等を用いてもよい。
なお、本実施の形態においては、説明を簡単にするために、カメラ101の光軸は自動車が直進しているときに、進行方向に平行な方向を向いているものとする。また、カメラ101で撮像された画像では、地平線が水平で画像の中心を通るものとする。
MPU102の内部には、フレームバッファ103が設けられている。フレームバッファ103は、カメラ画像データを格納するメモリである。MPU102は、フレームバッファ103へカメラ画像データを書き込み、ガンマ補正等の液晶ディスプレイ107に表示させるために必要な画像処理を行い、画像データを生成する。そして、MPU102は、生成した画像データを入力データ処理部109に伝送する。また、MPU102は、カメラ101が設置された自動車の車速情報をタイミングコントローラ106内に設けられた入力データ処理部109に入力する。さらに、MPU102は、表示に必要な各種の同期信号を入力データ処理部109に入力する。
入力データ処理部109は、入力された同期信号等を後段のLCD用制御信号生成部110に、画像データを障害物検出部111に伝送する。LCD用制御信号生成部110は、同期信号に基づいて液晶ディスプレイ107の表示に必要な制御信号等を出力する。障害物検出部111は、入力された画像データ、車速情報に基づいて障害物を検出し、表示データを出力する。また、障害物検出部111は、障害物を検出した場合、報知部108に対して障害物検出信号を出力する。この障害物検出部111の構成及び障害物検出方法については、後に詳述する。フレームバッファ112は、1フレーム分の画像データを保持する。
電源回路105は、タイミングコントローラ106、液晶ディスプレイ107に実装されたドライバIC及び各ロジック回路にDC/DCコンバータを介して電圧を供給する。報知部108は、障害物検出信号が入力されると、自動車の運転者に対して、警告音、光等により異常を報知し、注意喚起を促す。
液晶ディスプレイ107は、障害物検出部111から出力される表示データに基づいて、画像を表示する。液晶ディスプレイ107は、複数の画素から構成される表示領域を有しており、TFT(Thin Film Transistor)アレイ基板(不図示)と対向配置される対向基板(不図示)との間に液晶を挟持した一般的な構成を有している。TFTアレイ基板には、水平方向にゲート線(走査線)、垂直方向にソース線(信号線)がそれぞれ形成されており、ゲート線とソース線の交差点付近にはTFTが設けられている。また、ゲート線とソース線との間にマトリクス状に形成された複数の画素電極を有している。一方、対向基板上にはコモン電極及びR(赤)、G(緑)B(青)のカラーフィルタが形成されている。また、液晶ディスプレイ107には図示しないドライバICが設けられている。ドライバICは、タイミングコントローラ106から入力された各種の制御信号に基づいて、液晶ディスプレイ107を駆動して画像を表示させる。
ここで、液晶ディスプレイ107の駆動方法について説明する。まず、電源回路105から、タイミングコントローラ106、液晶ディスプレイ107に実装されたドライバIC電圧が供給される。カメラ101により撮像されたカメラ画像データは、MPU102に入力され、画像処理を施し画像データとしてタイミングコントローラ106へ出力される。
また、タイミングコントローラ106には、例えば、1画素分の表示データの入力サイクルであるドットクロック信号、水平同期信号Hsync、垂直同期信号Vsyncなどを含む同期信号が入力されている。タイミングコントローラ106のLCD用制御信号生成部110は受信した各種信号を処理し、ドライバICへ供給すべき各種制御信号を必要なタイミングで出力する。
これにより、1行目から後段の行に向けて、各行の画素を順次走査するように走査信号が出力される。そして、液晶ディスプレイ107の各ソース線に対して、タイミングコントローラ106から指示されるタイミングに従って、表示データに対応した表示信号が供給される。入力される表示信号がTFTのソース/ドレインを介して画素電極に供給され、画素電極に階調に応じた電圧が印加される。そして、画素電極と対向電極との間の液晶に電界を印加する。このように、各スイッチング素子を駆動させ、蓄積させる電荷量を階調に応じて制御すると、画素ごとに液晶の配向状態が変化する。これによって、バックライト(不図示)から入射される光の透過量を制御し、画素ごとに明るさを変化させることができる。液晶ディスプレイ107の各画素は、透過する光量に応じた色の濃淡とRGBいずれかの色表示により画像の表示を行う。
ここで、図2を参照して、本実施の形態にかかる障害物検出部111の構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる障害物検出部111の構成の一例を示すブロック図である。障害物検出部111は、図2において破線で示される。図2に示すように、障害物検出部111は、動きベクトル算出部113、期待動きベクトル算出部114、比較部115、異常動きベクトル検出部116、合成部117を有している。
動きベクトル算出部113は、入力される画像データに基づいて、当該画像データに含まれる検出対象の動きベクトルを算出し、比較部115に出力する。期待動きベクトル算出部114は、車速情報に基づいて期待動きベクトルを算出し、比較部115に出力する。比較部115は、入力された動きベクトルと、期待動きベクトルとを比較し、比較結果を異常動きベクトル検出部116に出力する。異常動きベクトル検出部116は、当該フレーム内において障害物が含まれる領域である異常動きベクトル部分を障害物として判定し、強調枠あるいは着色等のマーキングを行った障害物表示データの生成を行う。合成部117は、画像データと障害物表示データとを合成し、液晶ディスプレイ107に表示データとして出力する。
ここで、障害物検出部111における障害物検出方法について図3〜図7を参照して説明する。図3は、本実施の形態に係る障害物検出方法を説明するフロー図である。図4は、カメラ101によって撮像される画像領域を示す図である。図5は、カメラ画像データに基づいて算出される検出対象の動きベクトルを示している。また、図6は、車両の速度情報に基づいて算出される期待動きベクトルを示している。図7は、液晶ディスプレイ107に表示される表示画像を示している。
ここでは、車両用表示装置100が搭載された自動車(自車)が車速60km/hで走行している例について説明する。また、図5に示すように、カメラ101により自車の前方に、自車と同じ60km/hの速度で走行している自動車(他車)Pと、自車に向かって走行する自転車Qとが撮像された場合について説明する。また、説明の簡略化のため、液晶ディスプレイ107の画面を32分割して、分割した各領域について動きベクトルを算出する例について説明する。なお、説明のため、各分割領域において、他車P及び自転車Qが含まれる領域については、他車P、自転車Q上の1画素を検出対象点とし、他の領域については、各領域の中心の1画素を検出対象点とする。なお、液晶ディスプレイ107の1画素ごとに、動きベクトルを求めることも可能である。
カメラ101は、あらかじめ定められたタイミングで連続して動画像の撮像を行っている。図4に示すように、画像データが順次データ入力処理部に入力される(ステップS1)。カメラ101は連続して撮像を行っているため、カメラ画像データに含まれる検出対象(他車P及び自転車Q)は、1フレーム毎に画像領域内を移動する。本実施の形態では、連続する2フレームの画像データを用いて画像中の検出対象点の動きベクトル、すなわち、オプティカルフローを求める(ステップS2)。オプティカルフローとは、時間的に連続する画像中での物体の動きをベクトルで表したものである。すなわち、動きベクトルは、画像中のある点や図形が次の瞬間にどの方向へ、どの程度の距離を移動するかを、示すベクトルのことである。
本実施の形態においては、画面を32分割した各検出対象点のそれぞれにつき、動きベクトルを算出する。フレームバッファ112に保持された前のフレームの画像データと、入力される画像データとを比較し、動きベクトルを算出する。この動きベクトルを、図5に示す。図5において他車Pが含まれる領域をpとし、自転車Qが含まれる領域をqとする。他車Pは、自車と同じ速度で走行しているため、自車に対する他車Pの相対速度は0である。このため、他車Pが含まれる領域においては、動きベクトルは0であり、図5においてはドットで示している。
そして、各検出対象点の動きベクトルのうち、図5においてドットで示したベクトルの向き及び大きさがないもの(ベクトル=0)を検出対象から除く(ステップS3)。図5においてpで示される検出対象点は、自車と同じ速度で走行しているため、衝突のおそれがない。このため、障害物として検出する必要がなく、検出対象から除いても問題がない。これにより、以降の障害物検出に係る時間を短縮することができる。
一方、車速情報は期待動きベクトル算出部114に入力される(ステップS4)。そして、期待動きベクトル算出部114は車速情報に基づいて期待動きベクトルを算出する(ステップS5)。この期待動きベクトルを、図6に示す。期待動きベクトルは、60km/hのときの自車の前方の景色が流れていく方向及び距離を示している。なお、各検出対象点の車速に応じた期待動きベクトルをあらかじめ設定しておき、入力される車速情報に応じて、設定された期待動きベクトルを選択するようにしてもよい。
その後、比較部115において、検出対象点毎に動きベクトル(図5参照)と期待動きベクトル(図6参照)とが比較される。具体的には、まず、動きベクトルと期待動きベクトルとのなす角が、ある閾値以上、例えば45°より大きいか否かを判定する(ステップS6)。自転車Qが含まれる検出対象点において、画像の上側半分に位置する検出対象点での動きベクトルと期待動きベクトルとのなす角は45°より大きくなっている。従って、ステップS6YESに進み、動きベクトルと期待動きベクトルとの大きさの差が、ある閾値より大きいか、例えば0より大きいか否かを判定する(ステップS6)。
自転車Qが含まれる検出対象点において、画像の上側半分に位置する検出対象点での動きベクトルと期待動きベクトルとの差は0よりも大きい。このため、ステップS7YESに進み、異常動きベクトル検出部116は、当該検出対象点を異常動きベクトルをもつ障害物として判定する(ステップS8)。そして、合成部117は、障害物として判定された検出対象点については、カメラ101から得られたもとの画像データと、障害物を強調枠にて強調する障害物表示データとを合成して表示データを生成する(ステップS9)。
一方、自転車Qが含まれる検出対象点以外では、動きベクトルと期待動きベクトルの向きは同じである。また、図5及び図6に示す例では、自転車Qが含まれる検出対象点であっても、画像の下側半分に位置する検出対象点では、動きベクトルと期待動きベクトルとのなす角は45°以下となっている。このため、これらの検出対象点での動きベクトルと期待動きベクトルとのなす角は、45°より小さくなる。従って、図3ステップS6Noに進み、表示データを生成する(ステップS9)。
また、ここでは図示していないが、検出対象点での動きベクトルと期待動きベクトルとの差が0以下である場合も、図3ステップS6NOに進み、表示データを生成する(ステップS9)。従って、上記のように障害物として判定されなかった検出対象点については、カメラ101から得られたもとの画像データのみから表示データを生成する。このように、動きベクトルと期待動きベクトルの向き及び大きさを比較して障害物を判定することにより、カメラ101によって得られる画像中の多様な障害物のうち、注意喚起すべき部分を抜き出して検出することができる。
その後、液晶ディスプレイ107は、入力された表示データに応じてカメラ101により得られた元の画像上に障害物を強調枠にて強調して表示する(ステップS10)。このようにして液晶ディスプレイ107で表示される画像においては、図7に示すように、自転車の含まれる領域が視認性高く強調して表示されている。このため、運転者は、自車に向かってくる障害物を同じ速度で走行している他車や道路等から分離して明確に認識することができる。また、ステップS8において異常動きベクトルを持つ障害物が検出された場合、異常動きベクトル検出部116は障害物検出信号を報知部108に出力し、警告音を発する。これにより、運転者に対して視覚のみならず聴覚により注意喚起を促すことができる。
なお、上述の説明では、動きベクトルと期待動きベクトルの向き及び大きさの両方を比較して障害物を認識したが、これに限定されない。例えば、動きベクトル及び期待動きベクトルの大きさのみを比較してあらかじめ設定された閾値以上であれば、障害物として判定することも可能である。他車が急ブレーキをかけた場合、他車が含まれる検出対象点の動きベクトルの向きは、期待動きベクトルの向きと同じである。しかしながら、動きベクトル及び期待動きベクトルの大きさのみを障害物の判定に用いれば、このような他車が急ブレーキをかけたような場合でも他車を障害物として検出することができる。また、動きベクトル及び期待動きベクトルの向きのみを障害物の判定に用いてもよい。
なお、ここでは、自動車の速度情報を用いて、期待動きベクトルを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、車速情報のみに限らず、ハンドルの舵角等他の車両の走行情報を用いて、より詳細な期待動きベクトルを算出することも可能である。
なお、上述の例では、障害物検出部111を回路としてタイミングコントローラ106中に設ける構成としたが、これに限定されない。例えば、図8に示すように、障害物検出部111及びフレームバッファを備えた障害物検出IC118を既存のタイミングコントローラ106とは別に設けてもよい。また、図9に示すように、プログラム(ソフトウエア)としてMPU102中に障害物検出処理部119を設けてもよい。また、本発明は、液晶ディスプレイに限らず、PDP、有機ELなどさまざまな画像表示装置に利用することが可能である。
実施の形態に係る車両用表示装置の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に係る障害物検出部の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に係る障害物検出方法を説明するためのフロー図である。 カメラによって撮像される画像領域を示す図である。 カメラ画像データに基づいて算出される検出対象の動きベクトルを示す図である。 車両の速度情報に基づいて算出される期待動きベクトルを示す図である。 本実施の形態に係る障害物検出を行った後の液晶ディスプレイに表示される表示画像を示す図である。 実施の形態に係る車両用表示装置の構成の他の例を示すブロック図である。 実施の形態に係る車両用表示装置の構成の他の例を示すブロック図である。
符号の説明
100 車両用表示装置
101 カメラ
102 MPU
103 フレームバッファ
104 液晶モジュール
105 電源回路
106 タイミングコントローラ
107 液晶ディスプレイ
108 報知部
109 入力データ処理部
110 LCD用制御信号生成部
111 障害物検出部
112 フレームバッファ
113 動きベクトル算出部
114 期待動きベクトル算出部
115 比較部
116 異常動きベクトル検出部
117 合成部
118 障害物検出IC
119 障害物検出処理部

Claims (12)

  1. 車両に設置された撮像装置によって連続して撮像された画像に基づいて、前記画像に含まれる検出対象点の画面上での動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、
    前記車両の走行情報に基づいて、前記検出対象点の期待動きベクトルを算出する期待動きベクトル算出部と、
    前記動きベクトルが、前記期待動きベクトルよりも第1の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する障害物判定部と、
    を備える障害物検出装置。
  2. 前記障害物判定部は、前記動きベクトルと前記期待動きベクトルとがなす角が第2の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する請求項1に記載の障害物検出装置。
  3. 前記動きベクトル算出部は、前記撮像装置によって撮像された連続する2フレームの画像に基づいて前記動きベクトルを算出する請求項1又は2に記載の障害物検出装置。
  4. 前記期待動きベクトル算出部は、前記車両の走行情報のうち速度に基づいて、前記期待動きベクトルを算出する請求項1、2又は3に記載の障害物検出装置。
  5. 前記検出対象点が障害物上の点であると判定された場合に、報知信号を発する報知部を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の障害物検出装置。
  6. 請求項1〜5に記載の障害物検出装置と、
    前記撮像装置によって撮像された画像と、前記障害物検出装置によって障害物上の点であると判定された検出対象点を強調した画像とを合成して表示する表示部と、
    を備える車両用表示装置。
  7. 車両に設置された撮像装置によって連続して画像を撮像し、
    撮像した画像に基づいて、前記画像に含まれる検出対象点の画面上での動きベクトルを算出し、
    前記車両の走行情報に基づいて、前記検出対象点の期待動きベクトルを算出し、
    前記動きベクトルが、前記期待動きベクトルよりも第1の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する障害物検出方法。
  8. 前記動きベクトルと前記期待動きベクトルとがなす角が第2の閾値より大きい場合、前記検出対象点が障害物上の点であると判定する請求項7に記載の障害物検出方法。
  9. 前記撮像装置によって撮像された連続する2フレームの画像に基づいて前記動きベクトルを算出する請求項7又は8に記載の障害物検出方法。
  10. 前記期待動きベクトルを、前記車両の走行情報のうち速度に基づいて算出する請求項7、8又は9に記載の障害物検出装置。
  11. 前記検出対象点が障害物上の点であると判定された場合に、報知信号を発する請求項7〜10のいずれか1項に記載の障害物検出方法。
  12. 前記撮像装置によって撮像された画像と、前記障害物検出装置によって障害物上の点であると判定された検出対象点を強調した画像とを合成して表示する請求項7〜11のいずれか1項に記載の障害物検出方法。
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