JP4846702B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)スタティックRAM(Random Access Memory)のソフトエラー耐性の向上を図ったものであり、特に致命傷となるマルチビットエラーの問題を回避可能な半導体記憶装置に関するものである。
図14は、一般的なSRAMメモリセルの等価回路図であり、行方向に隣接した2ビットのメモリセルMC0、MC1を示す図である。図14を参照して、まず1ビットのメモリセルの回路としてメモリセルMC0について説明する。メモリセルMC0は、2つのドライバトランジスタN1A、N2Aと、2つのアクセストランジスタN3A、N4Aと、2つの負荷トランジスタP1A、P2Aとを有している。2つのドライバトランジスタN1A、N2Aと、2つのアクセストランジスタN3A、N4AとはnMOSトランジスタで構成されており、2つの負荷トランジスタP1A、P2AはpMOSトランジスタで構成されている。
nMOSトランジスタN1AとpMOSトランジスタP1Aとにより第1のインバータが構成され、nMOSトランジスタN2AとpMOSトランジスタP2Aとにより第2のインバータが構成されている。第1および第2のインバータの一方の出力端子は他方の入力端子に互いに接続されることにより記憶ノードma、/maが構成されている。
nMOSトランジスタN3Aのソース、ゲートおよびドレインの各々は、一方の記憶端子ma、ワード線WLおよび一方のビット線BLAの各々に接続されている。nMOSトランジスタN4Aのソース、ゲートおよびドレインの各々は、他方の記憶端子/ma、ワード線WLおよび他方のビット線/BLAの各々に接続されている。
以上のように接続することで、SRAMメモリセル回路が構成されている。メモリセルMC1についても、上記のメモリセルMC0とほぼ同様の構成を有している。
そして同一行に並んだ複数のメモリセルMC0、MC1の各アクセストランジスタN3A、N4A、N3B、N4Bの各ゲートは、共通ワード線WLに接続されている。これにより、同一行に並んだメモリセルはワード線WLが立上がると同時にアクセスされることになる。
このようなSRAMメモリセルの平面レイアウト構成はたとえば特開平9−270468号公報(特許文献1)に示されている。
図15は、上記の公報に示された従来のSRAMメモリセルのレイアウト構成を、行方向に隣接した2ビットのメモリセルMC0、MC1で示す概略平面図である。図15を参照して、メモリセルMC0、MC1の各々は、半導体基板の表面に形成されたn型ウェル102とp型ウェル103との表面に形成されている。メモリセルMC0について説明すると、1対のドライバトランジスタとなる2つのnMOSトランジスタN1A、N2Aと1対のアクセストランジスタとなる2つのnMOSトランジスタN3A、N4Aとがp型ウェル103内に形成されている。1対の負荷トランジスタとなる2つのpMOSトランジスタP1A、P2Aがn型ウェル102内に形成されている。
ドライバトランジスタN1A、N2Aの各々は、n型不純物領域105a2よりなるドレインと、n型不純物領域105a3からなるソースと、そのドレインおよびソース間の領域上に延びるゲート107cまたは107bとを有している。アクセストランジスタN3A、N4Aの各々は、n型不純物領域105a1よりなるドレインと、n型不純物領域105a2よりなるソースと、そのソースおよびドレイン間の領域上に延びるゲート107aとを有している。
アクセストランジスタN3Aのソース105a2とドライバトランジスタN1Aのドレイン105a2とは共通のn型不純物領域より構成されている。またアクセストランジスタN4Aのソース105a2とドライバトランジスタN2Aのドレイン105a2とは共通のn型不純物領域より構成されている。アクセストランジスタN3A、N4Aの各ゲート107aは単一のワード線と一体化している。
負荷トランジスタP1A、P2Aの各々は、p型不純物領域105b1よりなるドレインと、p型不純物領域105b2よりなるソースと、そのドレインおよびソース間の領域上に延びるゲート107cまたは107bとから構成されている。負荷トランジスタP1Aのゲート107cとドライバトランジスタN1Aのゲート107cとは共通の導電層よりなっており、負荷トランジスタP2Aのゲート107bとドライバトランジスタN2Aのゲート107bとは共通の導電層よりなっている。
ドライバトランジスタN2Aのドレイン105a2と、負荷トランジスタP2Aのドレイン105b1と、負荷トランジスタP1AおよびドライバトランジスタN1Aの各ゲート107cとは、導電層112によって電気的に接続されている。ドライバトランジスタN1Aのドレイン105a2と負荷トランジスタP1Aのドレイン105b1と、負荷トランジスタP2AおよびドライバトランジスタN2Aの各ゲート107bとは、導電層112によって電気的に接続されている。
またドライバトランジスタN2Aのソース105a3に電気的に接続された導電層112とドライバトランジスタN1Aのソース105a3に電気的に接続された導電層112とは、GND電位となる導電層114により電気的に接続されている。また負荷トランジスタP1Aのソース105b2と負荷トランジスタP2Aのソース105b2との双方は、VDD電位となる導電層114に電気的に接続されている。またアクセストランジスタN3Aのドレイン105a1はビット線BLに電気的に接続されており、アクセストランジスタN4Aのドレイン105a1はビット線/BLに電気的に接続されている。
メモリセルMC1は、上述したメモリセルMC0とほぼ同じ構成を有している。
このメモリセルMC0のドライバトランジスタN1A、N2AおよびアクセストランジスタN3AおよびN4Aと、メモリセルMC1のドライバトランジスタN1B、N2BおよびアクセストランジスタN3B、N4Bとは、共通のp型ウェル103内に形成されている。またメモリセルMC0の負荷トランジスタP1A、P2Aの各ドレイン105b1および各ソース105b2と、メモリセルMC1の負荷トランジスタP1B、P2Bの各ドレイン105b1および各ソース105b2とは、共通のn型ウェル102内に形成されている。
特開平9−270468号公報
メモリセルが微細化されるにつれ、パッケージから放出されるα線や宇宙からの中性子線により発生された電子に起因して記憶ノードで保持されているデータを反転させてしまうというソフトエラーの問題が顕在化してくる。特に電源電圧が低下するにつれて、その誤動作は顕著に現われてくる。
記憶ノードで保持されているデータを反転させる一原因は、α線や中性子線によってウェル内に発生した多数の電子・正孔対が記憶ノードを形成する不純物領域に収集され、その電位を変えてしまうためである。p型ウェル内では発生した電子・正孔対のうち電子が同一のp型ウェル内のn型不純物領域に収集されることによって、そのn型不純物領域の電位を下げようとする。またn型ウェル内で発生した電子・正孔対のうち、正孔が同一のn型ウェル内のp型不純物領域に収集されることによって、そのp型不純物領域の電位を上げようとする。このp型不純物領域またはn型不純物領域が記憶ノードであれば、収集された電子・正孔による電位の変化が保持データを反転させてしまうという、いわゆるソフトエラーが起こる。
これまでに、上記ソフトエラーの問題を回避するために、記憶ノードに容量を付けて反転しにくいようにするなど、さまざまな工夫がなされてきた。しかしながら、微細化が進むにつれて、低電圧化が進み記憶ノードの容量はますます小さくなってきている。そのため、反転しない程度の容量を付けるには面積増大が避けられない状況になってきた。たとえば、0.18μm世代のSRAMメモリセルの記憶ノードの容量は2fF程度であり、1個のα線が当たることによって記憶ノードに収集される電荷量は数fC程度もある。このため、電源電圧が1.8Vであった場合には10fF相当の容量を生じさせるだけの電子・正孔対が生じる。このことより、容易に記憶ノードのデータが反転してしまうことがわかる。また、中性子が当たることによって生成される電子・正孔対はα線の10倍以上もあるため、もはや中性子線に対しては多少の容量を付加しても効果がないといわれている。
以上のようにソフトエラーが問題となってきているが、一方ではソフトエラーが発生してもエラー訂正回路(ECC回路)を付加することによりシステム全体への影響をなくすような工夫がなされている。通常は2ビットのエラー検出および1ビットのエラー訂正が可能な冗長コードを付加する場合が一般的である。それ以上のエラー訂正を行なおうとすると回路構成が非常に複雑化し、回路規模の増大が著しくなるため望まれていない。
この1ビットのエラー訂正可能なECC回路を備えていれば、1ビットのソフトエラーが発生したとしても自動的に訂正されるためシステムへの影響はない。しかし、2ビット以上のエラーが発生してしまうと、2ビットエラーの発生が検出されてシステムリセットがかかってしまう。このように多ビットエラーが発生した場合、エラー訂正が困難であるためシステム的に致命的なエラーとなってしまうという問題があった。
図15に示す従来のメモリセル構成では、n型ウェル102およびp型ウェル103は、互いに隣接するメモリセル間で共有されている。微細化が進むにつれ、各ビット間の距離も近くなるため、α線や中性子線によってウェル内で発生した電子・正孔対は、隣接する複数のビットセルの不純物領域に収集され、同時にエラーを引き起こす確率が高くなってきている。とりわけ、電子は正孔に比べて移動度が高いため正孔よりも影響を及ぼしやすい。このようにして隣接する2ビットのデータがソフトエラーによって反転し、そのデータを同時にアクセスしたとすると、上記マルチビットエラーが発生し、システム的に致命的なエラーとなってしまうという問題があった。
それゆえ本発明の目的は、マルチビットエラーの発生を防止できる半導体記憶装置を提供することである。
本発明の半導体記憶装置は、行方向および列方向に配置された複数のメモリセルを含むメモリセルアレイを有する半導体記憶装置であって、複数の行の各々に配置され、その一方が活性化されたとき他方は非活性である第1および第2のワード線を有している。同一行に並んで配置された複数のメモリセルのうち互いに隣り合う第1および第2のメモリセルの各々は、第1および第2のアクセストランジスタと、第1および第2の負荷トランジスタと、第1および第2のドライバトランジスタとを有している。上記第1および第2のメモリセルの各々において、第1の負荷トランジスタのドレイン、第1のドライバトランジスタのドレインおよび第1のアクセストランジスタのソースが互いに電気的に接続されるとともに、第2の負荷トランジスタのドレイン、第2のドライバトランジスタのドレインおよび第2のアクセストランジスタのソースが互いに電気的に接続される。第1のメモリセルの第1および第2のアクセストランジスタの各ゲートは第1のワード線に電気的に接続されており、かつ第2のメモリセルの第1および第2のアクセストランジスタの各ゲートは第2のワード線に電気的に接続されている。第1のメモリセルの第1および第2のアクセストランジスタおよび第1および第2のドライバトランジスタと、第2のメモリセルの第1および第2のアクセストランジスタおよび第1および第2のドライバトランジスタとは、第1導電型の共通のウェル領域に形成されている。第1のメモリセルの第1および第2の負荷トランジスタは第2導電型の第1のウェル領域に形成されている。第2のメモリセルの第1および第2の負荷トランジスタは第2導電型の第2のウェル領域に形成されている。第1導電型の共通のウェル領域は、第2導電型の第1のウェル領域と第2導電型の第2のウェル領域の間に配置されている。
本発明の半導体記憶装置によれば、第1のメモリセルのアクセストランジスタと第2のメモリセルのアクセストランジスタとは異なるワード線に接続されているため、第1と第2のワード線を別アドレスに対応させることで同時に立上がらないようにすることができる。これにより、第1導電型領域を共有する2ビットの隣り合うメモリセルが同時にアクセスされることを防止できるため、マルチビットエラーの発生を低減することができる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、同一行に並んで配置された複数のメモリセルは、第1および第2のメモリセルと同一行に並んで配置され、かつ第1のメモリセルと互いに隣り合う第3のメモリセルを有している。第1および第3のメモリセルの各々は、第1および第2の負荷トランジスタを有している。第1のメモリセルの第1および第2の負荷トランジスタと第3のメモリセルの第1および第2の負荷トランジスタとは、同じ第2導電型領域内に形成されている。
このように隣り合う2ビットで第2導電型領域を共有することができる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、第3のメモリセルは、第1および第2のアクセストランジスタを有している。第1のメモリセルの第1のアクセストランジスタと第3のメモリセルの第1のアクセストランジスタとの各ゲートは共通の第1導電層から構成されており、第1のメモリセルの第2のアクセストランジスタと第3のメモリセルの第2のアクセストランジスタとの各ゲートは共通の第2導電層から構成されている。
各ワード線を共有することで面積増大をなくすることができ、より集積度の高いメモリセルを得ることができる。また、ワード線に接続するコンタクトの個数を減らすことができるため、コンタクトの接続不良などによる歩留り低下の起こる確率を低減することもできる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、第1および第2の導電層の各々は、不純物が導入された多結晶シリコンを有する。
このように不純物が導入された多結晶シリコンにより各ワード線を共有にすることができる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、第1のメモリセルの第1のアクセストランジスタと第2のメモリセルの第1のアクセストランジスタの各ドレインは共通の第1のビット線に電気的に接続されており、かつ第1のメモリセルの第2のアクセストランジスタと第2のメモリセルの第2のアクセストランジスタの各ドレインは共通の第2のビット線に電気的に接続されている。
これにより、互いに隣り合う2ビットでビット線を共有するため、ビット線数を減らすことができる。このため、ビット線間隔を広くとることができ、カップリング容量を減らすことができ、アクセスタイムの高速化および低消費電力化が図れるとともに歩留りを向上させることもできる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、半導体基板は、基板と、絶縁層と、半導体層とが順次積層された構成を有しており、その半導体層の主表面に第1導電型領域および第2導電型領域とが形成されている。
このようなSOI(Silicon On Insulator)基板にも本発明の構成を適用することができる。
以上説明したように本発明の半導体記憶装置によれば、第1のメモリセルのアクセストランジスタと第2のメモリセルのアクセストランジスタとは異なるワード線に接続されているため、第1と第2のワード線を別アドレスに対応させることで同時に立上がらないようにすることができる。これにより、第1導電型領域を共有する2ビットの隣り合うメモリセルが同時にアクセスされることを防止できるため、マルチビットエラーの発生を低減することができる。
上記の半導体記憶装置において好ましくはは、同一行に並んで配置された複数のメモリセルは、第1および第2のメモリセルと同一行に並んで配置され、かつ第1のメモリセルと互いに隣り合う第3のメモリセルを有している。第1および第3のメモリセルの各々は、第1および第2の負荷トランジスタを有している。第1のメモリセルの第1および第2の負荷トランジスタと第3のメモリセルの第1および第2の負荷トランジスタとは、同じ第2導電型領域内に形成されている。このように隣り合う2ビットで第2導電型領域を共有することができる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、第3のメモリセルは、第1および第2のアクセストランジスタを有している。第1のメモリセルの第1のアクセストランジスタと第3のメモリセルの第1のアクセストランジスタとの各ゲートは共通の第1導電層から構成されており、第1のメモリセルの第2のアクセストランジスタと第3のメモリセルの第2のアクセストランジスタとの各ゲートは共通の第2導電層から構成されている。各ワード線を共有することで面積増大をなくすることができ、より集積度の高いメモリセルを得ることができる。また、ワード線に接続するコンタクトの個数を減らすことができるため、コンタクトの接続不良などによる歩留り低下の起こる確率を低減することもできる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、第1および第2の導電層の各々は、不純物が導入された多結晶シリコンを有する。このように不純物が導入された多結晶シリコンにより各ワード線を共有にすることができる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、第1のメモリセルの第1のアクセストランジスタと第2のメモリセルの第1のアクセストランジスタの各ドレインは共通の第1のビット線に電気的に接続されており、かつ第1のメモリセルの第2のアクセストランジスタと第2のメモリセルの第2のアクセストランジスタの各ドレインは共通の第2のビット線に電気的に接続されている。これにより、互いに隣り合う2ビットでビット線を共有するため、ビット線数を減らすことができる。このため、ビット線間隔を広くとることができ、カップリング容量を減らすことができ、アクセスタイムの高速化および低消費電力化が図れるとともに歩留りを向上させることもできる。
上記の半導体記憶装置において好ましくは、半導体基板は、基板と、絶縁層と、半導体層とが順次積層された構成を有しており、その半導体層の主表面に第1導電型領域および第2導電型領域とが形成されている。このようなSOI基板にも本発明の構成を適用することができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルの等価回路を示す図である。図1を参照して、本実施の形態においては、メモリセルMC0とMC1とが同時に選択されることがないように、メモリセルMC0とMC1とが異なるワード線WLA、WLBに接続されている点において従来の等価回路(図14)と異なる。つまり、本実施の形態では、メモリセルMC0の各アクセストランジスタN3A、N4Aの各ゲートはワード線WLAに接続されており、メモリセルMC1の各アクセストランジスタN3B、N4Bの各ゲートはワード線WLBに接続されている。
この第1のワード線WLAと第2のワード線WLBとは、別々のアドレス番地に対応している。このように隣接するメモリセルMC0とMC1とが別々のワード線WLA、WLBに接続されているため、同一行で隣接する1対のメモリセルMC0とMC1とが同時にアクセスさせることはない。
なお、これ以外の等価回路の構成については図14に示す等価回路の構成とほぼ同じであるため、同一に要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2は、本発明の実施の形態1におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルのレイアウト構成を示す概略平面図である。また図3は図2のIII−III線に沿う概略断面図である。また図4および図5は、図2に示すレイアウト構成を積層方向に分割して示す概略平面図である。
図2〜図5を参照して、メモリセルMC0、MC1の各々はn型ウェル2およびp型ウェル3内に形成されている。このn型ウェル2およびp型ウェル3は、フィールド酸化膜4によって電気的に分離された半導体基板1の表面に形成されている。
図4を参照して、メモリセルMC0について説明すると、1対のドライバトランジスタとなる2つのnMOSトランジスタN1A、N2Aと、1対のアクセストランジスタとなる2つのnMOSトランジスタN3A、N4Aとがp型ウェル3内に形成されている。1対の負荷トランジスタとなる2つのpMOSトランジスタP1A、P2Aがn型ウェル2内に形成されている。
ドライバトランジスタN1A、N2Aの各々は、n型不純物領域5a2よりなるドレインと、n型不純物領域5a3からなるソースと、そのドレインおよびソース間の領域上にゲート酸化膜6(図3)を介して延びるゲート7bとを有している。アクセストランジスタN3A、N4Aの各々は、n型不純物領域5a1よりなるドレインと、n型不純物領域5a2よりなるソースと、そのソースおよびドレイン間の領域上にゲート酸化膜6(図3)を介して延びるゲート7aとを有している。
アクセストランジスタN3Aのソース5a2とドライバトランジスタN1Aのドレイン5a2とは共通のn型不純物領域より構成されている。またアクセストランジスタN4Aのソース5a2とドライバトランジスタN2Aのドレイン5a2とは共通のn型不純物領域より構成されている。ドライバトランジスタN1Aのソース5a3とドライバトランジスタN2Aのソース5a3とは共通のn型不純物領域より構成されている。アクセストランジスタN3A、N4Aの各ゲート7aは別個のドープト多結晶シリコン層(不純物が導入された多結晶シリコン層)より構成されている。
負荷トランジスタP1A、P2Aの各々は、p型不純物領域5b1よりなるドレインと、p型不純物領域5b2よりなるソースと、そのドレインおよびソース間の領域上にゲート酸化膜6(図3)を介して延びるゲート7bとから構成されている。
負荷トランジスタP1Aのゲート7bとドライバトランジスタN1Aのゲート7bとは共通のドープト多結晶シリコン層よりなっており、負荷トランジスタP2Aのゲート7bとドライバトランジスタN2Aのゲート7bとは共通のドープト多結晶シリコン層よりなっている。
アクセストランジスタN3Aのソース5a2と、ドライバトランジスタN1Aのドレイン5a2と、負荷トランジスタP1Aのドレイン5b1と、負荷トランジスタP2AおよびドライバトランジスタN2Aの各ゲート7bとの各々は、コンタクトホール11aを介して第1金属配線12により電気的に接続されている。アクセストランジスタN4Aのソース5a2と、ドライバトランジスタN2Aのドレイン5a2と、負荷トランジスタP2Aのドレイン5b1と、負荷トランジスタP1AおよびドライバトランジスタN1Aの各ゲート7bとの各々は、コンタクトホール11aを介して第1金属配線12により電気的に接続されている。
図4および図5を参照して、ドライバトランジスタN1A、N2Aの各ソース5a3には、コンタクトホール11aを介して第1金属配線12が電気的に接続され、その第1金属配線12にはビアホール13aを介してGND電位となる第2金属配線14が電気的に接続されている。また負荷トランジスタP1A、P2Aの各ソース5b2には、コンタクトホール11aを介して第1金属配線12が電気的に接続され、その第1金属配線12にはビアホール13aを介してVDD電位となる第2金属配線14が電気的に接続されている。
アクセストランジスタN3Aのドレイン5a1には、コンタクトホール11aを介して第1金属配線12が電気的に接続され、その第1金属配線12にはビアホール13aを介してビット線BLAとなる第2金属配線14が電気的に接続されている。アクセストランジスタN4Aのドレイン5a1には、コンタクトホール11aを介して第1金属配線12が電気的に接続され、その第1金属配線12にはビアホール13aを介してビット線/BLAとなる第2金属配線14が電気的に接続されている。
アクセストランジスタN3A、N4Aの各ゲート7aには、コンタクトホール11aを介して別々の第1金属配線12が電気的に接続され、その別々の第1金属配線12の各々にはビアホール13aを介して共通の第2金属配線14が電気的に接続されており、さらにその第2金属配線14にはビアホール15aを介してワード線WLAとなる第3金属配線16が電気的に接続されている。
メモリセルMC1は、上述したメモリセルMC0とほぼ同じ構成を有している。このメモリセルMC1は、2つのメモリセルMC0とMC1との境界線上に位置する中心点C(図2)に対してメモリセルMC0とほぼ点対称のレイアウトを有している。
メモリセルMC0のアクセストランジスタN3A、N3Bのゲート7aと、メモリセルMC1のアクセストランジスタN3A、N3Bのゲート7aとは、別々のワード線WLA、WLBに電気的に接続されている。
行方向に隣接するメモリセルは、互いのウェル領域を共有するように形成されており、メモリセルMC0とMC1とではp型ウェル3が共有されている。また図2においては示していないが、メモリセルMC0の左隣に隣接するメモリセルとメモリセルMC0とはn型ウェル2を共有し、メモリセルMC1の右隣に隣接するメモリセルとメモリセルMC1とはn型ウェル2を共有している。
なお、n型ウェル2およびp型ウェル3は、列方向に延びており、複数の列に渡って分布している。
本実施の形態では、従来のレイアウト構成と同じようにn型ウェル2およびp型ウェル3が各々隣接するメモリセル間で共有されている。微細化が進むにつれ、各ビット間の距離が近くなるため、α線や中性子線によってウェル内で発生した電子・正孔対は、隣接する複数のビットセルの不純物領域に収集され、同時にエラーを引き起こす確率が高くなる。とりわけ、電子は正孔に比べて移動度が高いため正孔よりも影響を及ぼしやすい。
本実施の形態では、メモリセルMC0とMC1との各記憶ノードを形成するn型不純物領域は同一のp型ウェル3内に形成され、近接配置されている。しかし、各々のメモリセルMC0、MC1の各ワード線を別個にすることで、メモリセルMC0とMC1とが同時にアクセスさせることはなくなる。このようにして、マルチビットエラーが発生しシステム的に致命的なエラーとなってしまうという問題を避けることができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルの等価回路を示す図である。図6を参照して、本実施の形態の等価回路の構成は、図1に示す実施の形態1の構成と比較して、隣接するメモリセルMC0およびMC1のビット線対BL、/BLが共通に接続された点において異なっている。
なお、これ以外の等価回路の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態においては、ワード線WLAとWLBとが同時にアクセスされることはないため、行方向に隣接するメモリセル間でビット線が共通に接続されていても何ら問題のないことがわかる。つまり、ワード線WLAが選択されて立上がっている場合は、メモリセルMC0の内部記憶ノードma、/maの各々がビット線対BL、/BLの各々に接続され、データの読出や書込が行なわれる。一方、ワード線WLBが選択されて立上がっている場合には、メモリセルMC1の内部記憶ノードmb、/mbの各々がビット線対BL、/BLの各々に接続され、データの読出や書込が行なわれる。
図7は、本発明の実施の形態2におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルのレイアウト構成を示す概略平面図である。また図8は図7のVIII−VIII線に沿う概略断面図である。また図9および図10は、図7に示すレイアウト構成を積層方向に分割して示す概略平面図である。
図7〜図10を参照して、本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成と比較して、各アクセストランジスタのゲート7aの形状と、各アクセストランジスタのドレイン5a1に接続される第1金属配線12の形状とにおいて主に異なる。
各アクセストランジスタのゲート7aは、p型ウェル3内からn型ウェル2内に延びている。これにより、図11に示すようにn型ウェル2を挟んで隣接するメモリセル(たとえばMC1およびMC2)においてアクセストランジスタのゲート7aを単一のドープト多結晶シリコン層により形成することが可能となる。このため、n型ウェル2を挟んで互いに隣接するメモリセルMC1、MC2の4つのアクセストランジスタの各ゲートを、単一のワード線よりなる第3金属配線16に電気的に接続することができる。
またp型ウェル3を挟んで隣接するメモリセルMC0、MC1のアクセストランジスタN3A、N3Bの各ドレイン5a1が第1金属配線12により電気的に接続されている。またp型ウェル3を挟んで隣接するメモリセルMC0、MC1のアクセストランジスタN4A、N4Bの各ドレイン5a1も第1金属配線12により電気的に接続されている。これにより、行方向に隣接するメモリセルMC0およびMC1のビット線対BL、/BLを共通にすることができる。
また行方向に隣接するメモリセルMC0およびMC1の各ドライバトランジスタの各ソース5a3を、単一の第2金属配線14(GND)に電気的に接続することもできる。
なおこれ以外の構成については、上述した実施の形態1のレイアウト構成とほぼ同じであるため、同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
以上のようにレイアウトを構成することによって、実施の形態1ではワード線を分けるために1ビット当りのメモリセルの横幅を広げる必要があったが、本レイアウト構成ではワード線を分ける必要がないため実施の形態1よりもレイアウトサイズを小さくすることができ、レイアウト面積を縮小することが可能となる。
また、n型ウェル2をまたいで隣接するメモリセルのビット線を共有にすることにより、ビット線の配線本数を減らすことができる。これにより、配線間隔を広げることができるためカップリング容量を低減でき、高速化、低消費電力化が図れる。また、配線間隔が広くなることで異物などによる不良の起こる確率を小さくすることができるため、歩留り向上にもつながるという利点がある。同じく、アクセストランジスタのゲートとワード線とを接続するコンタクトの個数が実施の形態1に比べて少なくてすむため、コンタクトの接続不良などに起因する不良の確率を低減でき、歩留り向上が期待できる。
また、実施の形態1と同様に各々のメモリセルMC0、MC1のワード線を別個にすることで、p型ウェル3をまたいで隣接するメモリセルが同時にアクセスさせることはなくなるため、マルチビットエラーが発生しシステム的に致命的なエラーとなってしまうという問題を避けることができる。
なお、図3および図8に示す構成では、たとえばシリコンよりなる半導体基板1を用いた場合について説明したが、半導体基板1は、図12および図13に示すように基板21上に、絶縁層22と半導体層23とが積層されたSOI基板であっても良い。この場合、シリコンよりなる半導体層23にn型ウェル2およびp型ウェル3が形成される。
また、SRAMのメモリセルを構成する6つのトランジスタとしてMOSトランジスタを用いた場合について説明したが、MIS(Metal Insulator Semiconductor)が用いられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルの等価回路を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルのレイアウト構成を示す概略平面図である。 図2のIII−III線に沿う概略断面図である。 図2のレイアウトを積層方向に分けた下層側レイアウトを示す概略平面図である。 図2のレイアウトを積層方向に分けた上層側レイアウトを示す概略平面図である。 本発明の実施の形態2におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルの等価回路を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルのレイアウト構成を示す概略平面図である。 図7のVIII−VIII線に沿う概略断面図である。 図7のレイアウトを積層方向に分けた下層側レイアウトを示す概略平面図である。 図7のレイアウトを積層方向に分けた上層側レイアウトを示す概略平面図である。 本発明の実施の形態2におけるSRAMのメモリセルの行方向に隣接した4ビットのメモリセルのレイアウト構成を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態1におけるSRAMメモリセルの構成において基板にSOI基板を用いた構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるSRAMメモリセルの構成において基板にSOI基板を用いた構成を示す概略断面図である。 従来のSRAMメモリセルにおいて行方向に隣接した2ビットのメモリセルの等価回路を示す図である。 従来のSRAMメモリセルの平面レイアウト構成を示す概略平面図である。
符号の説明
1 半導体基板、2 n型ウェル、3 p型ウェル、4 フィールド酸化膜、5a1,5a2,5a3 n型不純物領域、5b1,5b2 p型不純物領域、6 ゲート酸化膜、7a,7b ゲート、11,13,15 層間絶縁層、11a コンタクトホール、13a,15a ビアホール、12 第1金属配線、14 第2金属配線、16 第3金属配線、21 基板、22 絶縁層、23 半導体層。

Claims (1)

  1. 行方向および列方向に配置された複数のメモリセルを含むメモリセルアレイを有する半導体記憶装置であって、
    複数の行の各々に配置され、その一方が活性化されたとき他方は非活性である第1および第2のワード線を有し、
    同一行に並んで配置された複数の前記メモリセルのうち互いに隣り合う第1および第2のメモリセルの各々は、第1および第2のアクセストランジスタと、第1および第2の負荷トランジスタと、第1および第2のドライバトランジスタとを有し、
    前記第1および第2のメモリセルの各々において、前記第1の負荷トランジスタのドレイン、前記第1のドライバトランジスタのドレインおよび前記第1のアクセストランジスタのソースが互いに電気的に接続されるとともに、前記第2の負荷トランジスタのドレイン、前記第2のドライバトランジスタのドレインおよび前記第2のアクセストランジスタのソースが互いに電気的に接続され、
    前記第1のメモリセルの前記第1および第2のアクセストランジスタの各ゲートは前記第1のワード線に電気的に接続されており、かつ前記第2のメモリセルの前記第1および第2のアクセストランジスタの各ゲートは前記第2のワード線に電気的に接続され、
    前記第1のメモリセルの前記第1および第2のアクセストランジスタおよび前記第1および第2のドライバトランジスタと、前記第2のメモリセルの前記第1および第2のアクセストランジスタおよび前記第1および第2のドライバトランジスタとは、第1導電型の共通のウェル領域に形成され、
    前記第1のメモリセルの前記第1および第2の負荷トランジスタは第2導電型の第1のウェル領域に形成され、
    前記第2のメモリセルの前記第1および第2の負荷トランジスタは第2導電型の第2のウェル領域に形成されており、
    前記第1導電型の共通のウェル領域は、前記第2導電型の第1のウェル領域と前記第2導電型の第2のウェル領域の間に配置される半導体記憶装置。
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