JP4845207B2 - 駆動機構及び駆動装置 - Google Patents

駆動機構及び駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4845207B2
JP4845207B2 JP2006354742A JP2006354742A JP4845207B2 JP 4845207 B2 JP4845207 B2 JP 4845207B2 JP 2006354742 A JP2006354742 A JP 2006354742A JP 2006354742 A JP2006354742 A JP 2006354742A JP 4845207 B2 JP4845207 B2 JP 4845207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable body
cam
main body
actuating member
cam surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006354742A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008161474A (ja
Inventor
康彦 瀬戸
昌 荒川
元彦 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nifco Inc
Original Assignee
Nifco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nifco Inc filed Critical Nifco Inc
Priority to JP2006354742A priority Critical patent/JP4845207B2/ja
Publication of JP2008161474A publication Critical patent/JP2008161474A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4845207B2 publication Critical patent/JP4845207B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、各種の引出しや蓋体などの可動体を本体に対し引出位置から引込位置に切り換える操作などを助ける駆動機構及び駆動装置に関する。
可動体を本体に対し引込位置と引出位置とに切り換える構造では、特許文献1に例示されるように、引込方向へ移動したり引出方向へ移動する全ての切換操作を手動により行うと疲れたり高級感に欠けるため、可動体を引出位置又は引込位置の何れかの方向へ付勢しておき、該付勢された方向へ自動的に移動されるようにしている。なお、特許文献1では、可動体を付勢力によって引き込むようする機構を開示している。また、特許文献2では、可動体が引き出す際に使用する前面側の取っ手を有していると高級感に欠けるため、可動体の前面を少し引込方向である奥へ押操作すると、自動的に所定距離だけ引き出されるようにする機構を開示している。
特公平5−023763号公報 特願2004−154322号公報
ところで、特許文献1の機構では、可動体が引出位置から引込方向へはほぼ全て付勢力により移動されるが、その分だけ引込位置から引出方向へは強い引き操作力が必要となり使い勝手が悪くなる。この点は、例えば、家具やキッチン関係の引出しを想定すると、引出しが確実に引込位置に切り換えられればよく、引出位置で付勢力に抗して係止するというような複雑・不安定な構成を避けたいこともある。また、引出しは、引出位置で不用意に引き出されないように簡単なラッチ手段で係止することが好ましい。
特許文献2の機構では、プッシュロック機構及び、第1アーム及び第2アームをばね等を介して反転する機構を必須としているため複雑で、アーム反転用の大きなスペースも必要となる。また、プッシュロック機構は、引出しを引込位置で係止しているわけではないため、引出しを引込位置に確実に係止するにはラッチ手段も必要となる。
本発明の目的は、例えば、簡易な構成により、可動体を引込位置へ切り換える過程で付勢力を蓄積可能にし、蓄積された付勢力により最終の引込位置まで確実に移動されるようにして、また、ラッチ手段や制動手段を設けるときに連動し易くすることで、可動体の切換操作性及び使い勝手を向上することにある。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、可動体を本体の引出位置から引込位置に切り換える操作などを助ける駆動機構において、前記本体と前記可動体の一方に設けられて、前記可動体の移動方向と略交差する方向へ摺動可能なカム体、及び前記カム体の摺動により付勢力を蓄積可能となるばね部材を有した駆動手段と、前記本体及び前記可動体の他方に設けられて、前記可動体が引出位置から引き込み操作される途中で前記カム体と当接して前記ばね部材が付勢力を蓄積する方向へ該カム体を摺動させた後、前記ばね部材に蓄積された付勢力により該カム体を介して前記可動体を引込位置まで摺動可能にする第1作動部材とからなることを特徴としている。
以上の駆動機構は次のように具体化されることがより好ましい。
(ア)前記本体及び前記可動体の一方に設けられて、前記可動体が引込位置に切り換えられた際に前記本体及び前記可動体の他方に設けられた第2作動部材を介して該可動体を係止し、かつ前記可動体の引込方向への押操作により係止解除可能となるラッチ手段を有している構成である(請求項2)。
(イ)前記本体及び前記可動体の一方に設けられて、前記可動体が引出位置から引き込み操作される過程で前記本体及び前記可動体の他方に設けられた第3作動部材に当たって該可動体の移動速度を制動可能となる制動手段を有している構成である(請求項3)。
(ウ)前記カム体は、前記第1作動部材が当接するカム面として、前記可動体の引き込み過程で上方へ摺動されて前記ばね部材に付勢力を蓄積可能にする第1カム面と、前記ばね部材の付勢力により下方へ摺動されて前記可動体を引込位置まで移動可能にする第2カム面と、前記ラッチ手段が係止解除されたときに前記ばね部材の付勢力により下方へ摺動されて前記可動体を所定距離だけ引出方向へ移動可能にする第3カム面とを少なくとも有している構成である(請求項4)。
(エ)前記第1カム面から第3カム面が共に傾斜面として形成され、かつ前記第1カム面及び第3カム面が前記第2カム面の傾斜方向と逆向きになっている構成である(請求項5)。
また、請求項6と7は以上の各発明を駆動装置として捉えたものである。すなわち、
請求項6の発明は、図3に示されているように、可動体を本体の引出位置から引込位置に切り換える操作などを助ける駆動装置において、請求項1から5の何れかに記載の駆動機構を採用しているとともに、請求項1の駆動手段、又は、請求項1の駆動手段及び請求項2のラッチ手段、或いは、請求項1の駆動手段及び請求項2のラッチ手段並びに請求項3の制動手段がベースに組み付けられていることを特徴としている。
これに対し、請求項7の発明は、図1と図3に示されているように、可動体を本体の引出位置から引込位置に切り換える操作などを助ける駆動装置において、請求項1から5の何れかに記載の駆動機構を採用しているとともに、請求項1の第1作動部材、又は、請求項1の第1作動部材及び請求項2の第2作動部材、或いは、請求項1の第1作動部材及び請求項2の第2作動部材並びに請求項3の第3作動部材が取付板に突設されていることを特徴としている。
請求項1の発明では、形態例から明らかなように、可動体を本体に対し引出位置から引き込む操作において、可動体を引込方向へ移動操作すると、途中で第1作動部材がカム体のカム形状に沿ってトレースしながら、カム体をばね部材に付勢力を蓄積する方向へ摺動させ、続いてばね部材に蓄積された付勢力により該カム体を介して可動体を引込位置まで自動的に移動する。この機構特徴は、カム体及びばね部材を有した駆動手段と、ピン等の第1作動部材とからなるため簡易であり、可動体を確実に引込位置に移動できる。また、可動体の引き込み操作の途中段階で付勢力を蓄積し、かつ可動体を引き込む間際にその付勢力により引込位置まで移動するため、必要となる付勢力の値を小さく抑えて使い勝手を向上できる。
請求項2の発明では、可動体が付勢力により引込位置に移動されると、ラッチ手段により引込位置に係止されるため可動体の不用意な引き出しを防止でき、また、ラッチ手段が可動体の引込方向への押操作により係止解除するため操作性も優れている。これに対し、請求項3の発明では、可動体が引出位置から引込方向へ移動される途中から引込位置までの移動速度を制動手段により緩和して高級感を付与できるようにする。
請求項4と5の各発明はカム体の細部を特定したものである。請求項4のカム体では、第1作動部材が当接するカム面として、特に、ラッチ手段が係止解除されたときにばね部材の付勢力により下方へ摺動されて可動体を所定距離だけ引出方向へ移動可能にする第3カム面を有しているため、引用文献2の引出し機構と同様な作動を構成簡易に実現できる。更に、請求項5のカム体では、第1カム面から第3カム面が所定勾配と向きの傾斜面として形成されるため簡明であり安定したカム作動を期待できる。
請求項6の発明では、例えば、ベースに対し請求項1の駆動手段、又は、請求項1の駆動手段及び請求項2のラッチ手段が組み付けられているため装置のメイン部材をユニット品として取り扱うことができ、それにより取付性や汎用性を向上できる。同様に、請求項7の発明では、例えば、取付板に対し請求項1の第1作動部材、又は、請求項1の第1作動部材及び請求項2の第2作動部材が突設されているため装置の作動部材をユニット品として取り扱うことができ、それにより取付性や汎用性を向上できる。
本発明の最良な形態を図面を参照しながら説明する。図面において、図1及び図2は本発明の用途例を示している。図3は駆動装置の全体構成を示し、図4〜図6は駆動装置の主な構成部材を示している。図7〜図10は駆動装置の作動例を示し、図11は変形例を示し、図12は他の変形例を示している。以下の説明では、本発明の用途を概説した後、機構又は装置、作動、変形例の順に詳述する。
(用途)本発明の駆動機構及び駆動装置は、図1と図2に例示されるごとく可動体7を機器本体8の引出位置から引込位置に切り換えたり引込位置から引出位置に切り換える操作を補助するものである。この機器本体8は、前面開口した空間部を形成している収納装置であるが、可動体用の収納空間を有していれば机や家具、キッチン、複写機など何でもよい。可動体7は、物入れ用の引出しやトレーなどを想定しており、機器本体8の空間部に設けられたガイドレール9などに沿って引出位置と引込位置との間で摺動可能に配置される。
(機構又は装置)形態の駆動機構又は装置では、駆動手段1(又は、駆動手段1及びラッチ手段5、或いは、駆動手段1及びラッチ手段5並びに制動手段6)がベース2及びカバー4に組み付けらてユニット化された状態で機器本体8の側壁8aに取り付けられ、それに対応して第1作動部材10(又は、第1作動部材10及び第2作動部材11、或いは、第1作動部材10及び第2作動部材11並びに第3作動部材12)が取付板15に突設されてユニット化された状態で可動体7の対応する側壁7aに付設されている。換言すると、この形態では、図2と図3に示されるように、ベース2に対し摺動自在に支持されたカム体3と、カム体3の摺動と連動して付勢力を蓄積したり放出するコイル形ばね部材16と、ベース2に取り付けられるカバー4と、可動体7を引込位置に解除可能に係止するラッチ手段5と、可動体7の移動速度を制動する制動手段6とを有している。各作動部材10〜12は、共にピン状をなし、取付板15に対し所定の間隔で突設されている。細部は以下の通りである。
ベース2は、図3と図4に示されるように、概略L形をなし、カム用配置部20と、ラッチ用配置部21と、ダンパー用配置部22とを形成している。ここで、配置部20は、両側に側壁20aを持つ垂直板部であり、左右中間に突出されてカム体3をガイドする縦リブ23と、縦リブ23の両側及び各側壁20aの近くに設けられてばね部材16を位置決め等する複数(この例では4本)の凹状縦溝24と、両側壁20aの外面に突設されてカバー4を取り付ける係止爪25と、両側壁20aの内面に突設されてカム体3の対応部と摺動自在に嵌合するガイドリブ20c等を有している。なお、両側壁20aのうち、配置部21側の側壁20aは、下側が一段低く形成された段差20bとなっており、後述する第1作動部材10を該段差20bから配置部20に配置されるカム体3の正面に進退可能にしている。符号26は配置部20の背面に突設されている取付又は位置決め用突起、符号20dは取付穴である。符号24aは配置部22上に設けられて縦溝24の下端に位置している小凹部である。
以上の配置部20にはカム体3が組み付けられる。このカム体3は、図3と図5に示されるように、矩形板状をなしており、背面の縦溝30aを前記縦リブ23に嵌合し、両側面の縦溝30bを前記した対応するガイドリブ20cに嵌合した状態で、ベース2に対し上下又は垂直方向に摺動自在に支持されている。また、カム体3の正面は、略中央部に設けられた枢軸部32に対しねじS等を介して旋回可能に枢支されているレバー33を含めて、第1作動部材10が当接するカム面に設定されている。すなわち、カム体3の正面には、上辺に沿って立ち上がっている横リブ35と、配置部21と離れる側の側辺に沿って立ち上がっている縦リブ36と、縦リブ36と横リブ35とを繋いでいる傾斜リブ37と、横リブ35の下側に設けられている逆ヘ字状のリブ38とが一体に形成されている。このうち、リブ38は、配置部21側に位置した右上がりの傾斜面38a(第1カム面)と、下から傾斜リブ37に向かって延びる左上がりの傾斜面(第2カム面)38bとを形成している。レバー33は、スプリング34により、先端が横リブ35に当接するまで図3中で逆時計回り方向へ付勢されており、その状態で傾斜面38aと連続する傾斜面(第1カム面)33aを形成している。また、傾斜リブ37は、傾斜面38aとほぼ同じ向きに傾斜した傾斜面37a(第3カム面)を形成している。なお、図5において、符号31はカム体背面に設けられてベース側縦溝24に対応した縦溝である。該縦溝31の下端は径小穴31aに形成されている。符号39aはリブ38より低くなったレバー33の位置決め用リブである。符号39bはスプリング34の一端を係止する凸部である。つまり、スプリング34は、巻線部を枢軸部32に支持した状態で、一端が凸部39bに係止され、他端がレバー33の対応部に係止されている。
なお、後述するように、第1カム面(傾斜面33a及び38a)は、可動体7の引き込み過程で第1作動部材10と当接しながらカム体3を上方へ摺動して、ばね部材16に付勢力を蓄積可能にする。第2カム面(傾斜面38b)は、ばね部材16の付勢力によりカム体3を下方へ摺動しながら可動体7を引込位置まで移動可能にする。第3カム面(傾斜面37a)は、例えば、ラッチ手段5が係止解除されたときにばね部材16の付勢力によりカム体3を下方へ摺動しながら可動体7を所定距離だけ引出方向へ移動可能にする。
配置部21は、L形の水平板部であり、ラッチ手段5に対応して設けられた枢軸部27と、ストッパー用突起28等を有している。ラッチ手段5は、可動体7を第2作動部材11を介して引込位置に係止するもので、枢軸部27に対し図示を省略したねじを介して旋回可能に枢支されているカムレバー50、及びカムレバー50を一方向に付勢しているスプリング53により構成されている。カムレバー50は、基端側の後片部51と、前端が斜面カム52aになった鎌形前部片52と、後片部51と前部片52との間に設けられているスリット54とからなる。スリット54は、斜面カム52aの先端側が開放し、他端は閉じて袋小路状になっている。前部片52には、スリット54側の係止用凹部56と、直線状の傾斜路57とが設けられている。この傾斜路57は、スリット54の奥側から斜面カム52aの途中に向かって底が次第に浅く形成されている。後部片51には、凹部56の途中に浅く突入する突起58と、前記突起28に当たる凸部59とが設けられている。そして、以上のカムレバー50は、スプリング53により、凸部59が突起28に当接するまで、図3中で時計回り方向へ回動するように付勢されており、その状態で傾斜路57が前後又は水平方向に向くように設定されている。なお、スプリング53は、巻線部を枢軸部27に支持した状態で、一端がカムレバー50の対応部に係止され、他端が突起28の端面に係止されている。
配置部22は、配置部20及び配置部21の下側に設けられており、配置部21側の端部を開口22aした筒状に形成されている。また、該筒状の開口22aには、筒状カバー材29が装着されている。カバー材29は、正面側に形成されて水平方向に延びるガイド溝を有している。そして、この構造では、制動手段6である公知のダンパーが配置部22の筒状内及びカバー材29内に配置される。この状態で、第3作動部材12がカバー材29のガイド溝に沿って移動されてくると、制動手段6つまりダンパーの一端に当たって制動されることになる。なお、この制動手段6は、ケース60に対しロッド61をピストン方式で伸縮する構成であり、又、ロッド61の先端に装着されたキャップ61とケース60との間に配置された復帰用の補助スプリング61を有している。このような制動手段6は、例えば、特開平7−23966号に開示されているダンパー、特開2006−29564号に開示される衝撃吸収装置などであっても差し支えない。カバー材29は、必要に応じて使用されるため図7〜図12ではカバー材29を省略している。
カバー4は、図6に示されるように、配置部20に対応したメイン部40と配置部21に対応したサブ部41とを有している。メイン部40には上端から背面側に突出した上壁42が設けられ、同じくサブ部41にも上端から背面側に突出した上壁43が設けられている。また、メイン部40には、両側に位置して上壁42から下設されている短い側壁44と、上下中間に位置してサブ部41側から水平に切り欠かている逃げ溝45とが設けられている。側壁44には、係止爪25を係合する係合穴48が設けられている。逃げ溝45は、第1作動部材10をカム板3側に突出した状態で水平作動又は進退可能にする溝である。サブ部41には、上壁43に開口された窓部43aと、上下中間に位置して端部側から水平に切り欠かている逃げ溝46とが設けられている。窓部43aはカムレバー51の揺動を許容する穴である。逃げ溝46は、第2作動部材11が配置部21側に突出した状態で水平作動又は進退可能にする溝である。また、上壁43には複数のロッド47が下設されている。各ロッド47は、ベース側の縦溝24及びカム体側の縦溝31と対応して設けられているとともに、下端が径小部47aとなっている。
以上のカバー4は、ベース2に対し係止爪25と係合穴48との係合を介して取り付けられる。その際は、駆動手段1及びラッチ手段5がベース2に対し予め組み付けられるとともに、ばね部材16であるコイルばねがカバー側のロッド47に挿通しておく。この例では、複数のロッド47のうち、両側のロッド47だけにばね部材16を支持しているが、可動体7の過重が大きくなるような仕様では全てのロッド47にばね部材16を支持することもある。また、カバー4がベース2に装着された状態では、各ロッド47及びばね部材16がカム体側の縦溝31及びベース側縦溝24に沿って配置され、更に各ロッド47の下端径小部47aが対応する縦溝31の径小穴31aに挿入されてベース側縦溝下端の小凹部24aに係合する。したがって、ばね部材16は、下端側が縦溝31の下端面つまり径小穴31aを開口している段差端面上に係止されているため、カム体3が上方へ摺動されると、それに比例してばねチャージして付勢力を蓄積する。
(作動)次に、以上の駆動機構又は装置の作動について図7〜図10を参照して説明する。ここでは、駆動装置が本体8に取り付け、各作動部材10〜12が可動体7に取り付けた例で説明する。なお、図7〜図9は駆動手段1に対する各作動部材10〜12の位置をカム体3のカム面との関係で模式的に示し、図10は本体8(駆動装置のベース2)に対する可動体7(各作動部材10〜12)の状態を模式的に示している。
(1)図10(a)の想像線及び図7(a)は、可動体7が機器本体8に対し引出位置から引込方向へ移動操作されている状態である。この過程では、カム体3が最下端位置にあり、可動体7が付勢力とは関係なく押し操作される。
(2)図10(a)の実線及び図7(b)は、可動体7が更に引込方向へ押し操作されて、第1作動部材10がレバー33の傾斜面33aに当接した後、該傾斜面33a及び傾斜面38a(第1カム面)に当接しながら、カム体3を上方へ最大まで摺動した状態である。この過程において、ばね部材16はカム体3の上摺動に伴って付勢力を次第に蓄積する。可動体7は、そのばね部材16の付勢力に抗して押し操作される。
(3)図8(a)と図10(b)は、可動体7が図10(a)の実線及び図7(b)の状態から、第1作動部材10が傾きが逆となる傾斜面38bに進入した後、カム体3が蓄積したばね部材16の付勢力で下方へ摺動して、第1作動部材10を傾斜面38bのテーパーで自動的に引込位置まで移動した状態である。図8(a)中、Lは第1作動部材10つまり可動体7がばね部材16に蓄積された付勢力により引き込まれる距離であり、傾斜面38bの長さに比例する。
(4)また、この過程において、第2作動部材11(可動体7)は、図7(b)から更に前進されると、カムレバー50の傾斜カム52aに当接する(このときカムレバー50は図7のごとく水平になっているため、第2作動部材11は傾斜路57に入れない)。更に前進移動されると、図8(a)のごとくカムレバー50が傾斜カム52aに加わる応力によりスプリング53の付勢力に抗して上側へ回動する。そして、第2作動部材11が傾斜カム25の後退端を通り過ぎてスリット54の開放端に達すると、カムレバー50はスプリング53の付勢力で元の方向に少し回動する。これにより、第2作動部材11がスリット54に入る。その後、図8(a)のごとく第1作動部材10が傾斜面38bから外れると、カム体3がばね部材16の付勢力で少し下降され、第1作動部材10が傾斜面37aに当接して距離Mだけ開方向へ戻される。同時に、第2作動部材11がカムレバー50の凹部56に係止つまりロックされる。なお、距離Mは極僅かである。また、この過程において、第3作動部材12は、図7(b)の段階からケース60の対応端に当たって可動体7を制動手段6の作用により緩やかに移動する。
(5)図9(a)と図10(c)は、可動体7を再び引き出すため、可動体7の前面7bを引込方向へ押した状態を示している。まず、可動体7が引込方向へ押されると、第1作動部材10が図9(a)中、距離Nだけ前進移動され、縦リブ36の垂直面36aに当たって規制される。同時に、第2作動部材11がカムレバー50の凹部56から脱出つまり係止解除される。押し力が解放されると、カムレバー50はスプリング53の付勢力で元の状態に旋回して戻り、同図のごとく突起59が突起28に当接すると共に、第2作動部材11がスリット奥部つまり傾斜路57の手前に当接する。
(6)図9(b)と図10(d)は、第2作動部材11が凹部56から係止解除された後、カム体3がばね部材16の付勢力により最大まで下降され、第1作動部材10がそれと連動して第3カム面である傾斜面37aに当接しながら引出方向へ距離Pだけ自動的に移動された状態を示している。この距離Pは、傾斜面37aの長さに比例し、少なくとも可動体7に手を引っ掛けて引き出し操作できる寸法に設定される。また、この過程において、第2作動部材11は傾斜路57を通り抜ける。なお、第1作動部材10は、この状態から可動体7を引き出し操作されると、レバー33に当たるが、その際に該レバー33をスプリング34の付勢力に抗して図9(b)の矢印つまり時計回り回動しながら通過することになる。
(変形例)以上の駆動機構や装置は以下のように変更可能なものである。
第1に、以上の駆動機構や装置は、駆動手段1と第1作動部材10、或いは、駆動手段1及びラッチ手段5と第1作動部材10及び第2作動部材11で構成することも可能である。前者は上記した駆動手段1に相当する作用だけを利用し、後者は上記した駆動手段1及びラッチ手段5に相当する作用を利用する場合である。
第2に、以上の駆動機構や装置は、図11に示したように、可動体7に対しベース2(つまり駆動手段1、又は、駆動手段1及びラッチ手段5、或いは、駆動手段1及びラッチ手段5並びに制動手段6)を取り付け、本体8に対し第1作動部材10(又は、第1作動部材10及び第2作動部材11、或いは、第1作動部材10及び第2作動部材11並びに第3作動部材12)を取り付けてもよい。なお、図11では以上の形態と作用的に同じ部材に同一符号を付している。この変形例は、例えば、可動体7が図11のごとくベース2に対応した大きさの側面を有するような構成に採用される。
第3に、以上の駆動機構や装置は、図12に示したように、上記した形態と比較して、カム体3が上面に筒部3aを有している点、筒部3a内にばね部材16を突出した状態に配置する点、カバー4が筒部3a内に出没されるロッド47Aを有している点、ロッド47Aがカム体3の上昇・下降に連動してばね部材16の上端を係止した状態で筒部3a内に出没される点で異なっている。なお、図12では以上の形態と作用的に同じ部材に同一符号を付している。この変形例は、例えば、ばね部材16の配置を変更することで、装置の厚さを薄くしたいようなときに好適である。また、他の変形例として、ばね部材16をカム板3の下面と制動手段6であるダンパーを配置する配置部22上との間に介在するようにしてもよい。
以上のように、本発明の駆動機構及び駆動装置は、請求項1で特定される要件以外はこれを参照して適宜に変更可能なものである。また、本発明の駆動機構及び駆動装置は、用途的な制約は特になく、例えば、可動体が蓋体であれば、引込位置が本体の開口を閉じる閉位置と同じく、引出位置が本体の開口を露出する開位置と同じ意味となる。
本発明形態の駆動装置の適用例を模式的に示す概略構成図である。 図1の駆動装置を本体の内側から見た概略外観図である。 (a)は上記駆動装置の上面図、(b)は前記装置の一部を破断した正面図、(c)は(b)のA−A線断面図、(d)は制動手段を示す模式正面図である。 (a)はベースの上面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 (a)はカム体の上面図、(b)は正面図、(c)は背面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。 (a)はカバーの正面図と、(b)は下面図、(c)は右側面図、(d)は(a)のB−B線断面図である。 (a)と(b)は可動体を引込方向へ移動している状態を示す模式図である。 (a)と(b)は可動体を引込位置に切り換えた状態と、ラッチ手段で係止した状態を示す模式図である。 (a)と(b)はラッチ手段を係止解除した状態と、可動体を所定距離だけ引出方向へ移動した状態を示す模式図である。 (a)〜(e)は以上の可動体を本体に対し引出位置から引込位置へ切り換えたり、再び引き出すときの位置関係を示す模式図である。 (a)〜(e)は上記形態の変形例1を図11に対応して示す模式図である。 (a)と(b)は上記形態の変形例2を図7に対応して示す模式図である。
符号の説明
1…駆動手段(16はばね部材)
2…ベース(20はカム用配置部、21はラッチ用配置部)
3…カム体(32は枢軸部、35は横リブ、36は縦リブ)
4…カバー(40はメイン部、41はサブ部、45と46は逃げ溝)
5…ラッチ手段(50はカムレバー、53はスプリング)
6…制動手段(60はケース、61はピストン式ロッド)
7…可動体(7aは側壁、7bは前面)
8…本体(8aは側壁、9はガイドレール)
10…第1作動部材
11…第2作動部材
12…第3作動部材
15…取付板
33a…傾斜面(第1カム面)
37a…傾斜面(第3カム面)
38a…傾斜面(第1カム面)
38b…傾斜面(第2カム面)

Claims (7)

  1. 可動体を本体の引出位置から引込位置に切り換える操作等を助ける駆動機構において、
    前記本体と前記可動体の一方に設けられて、前記可動体の移動方向と略交差する方向へ摺動可能なカム体、及び前記カム体の摺動により付勢力を蓄積可能となるばね部材を有した駆動手段と、
    前記本体及び前記可動体の他方に設けられて、前記可動体が引出位置から引き込み操作される途中で前記カム体と当接して前記ばね部材が付勢力を蓄積する方向へ該カム体を摺動させた後、前記ばね部材に蓄積された付勢力により該カム体を介して前記可動体を引込位置まで摺動可能にする第1作動部材と
    からなることを特徴とする駆動機構。
  2. 前記本体及び前記可動体の一方に設けられて、前記可動体が引込位置に切り換えられた際に前記本体及び前記可動体の他方に設けられた第2作動部材を介して該可動体を係止し、かつ前記可動体の引込方向への押操作により係止解除可能となるラッチ手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の駆動機構。
  3. 前記本体及び前記可動体の一方に設けられて、前記可動体が引出位置から引き込み操作される過程で前記本体及び前記可動体の他方に設けられた第3作動部材に当たって該可動体の移動速度を制動可能となる制動手段を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動機構。
  4. 前記カム体は、前記第1作動部材が当接するカム面として、前記可動体の引き込み過程で上方へ摺動されて前記ばね部材に付勢力を蓄積可能にする第1カム面と、前記ばね部材の付勢力により下方へ摺動されて前記可動体を引込位置まで移動可能にする第2カム面と、前記ラッチ手段が係止解除されたときに前記ばね部材の付勢力により下方へ摺動されて前記可動体を所定距離だけ引出方向へ移動可能にする第3カム面とを少なくとも有していることを特徴とする請求項2に記載の駆動機構。
  5. 前記第1カム面から第3カム面が共に傾斜面として形成され、かつ前記第1カム面及び第3カム面が前記第2カム面の傾斜方向と逆向きになっていることを特徴とする請求項4に記載の駆動機構。
  6. 可動体を本体の引出位置から引込位置に切り換える操作等を助ける駆動装置において、請求項1から5の何れかに記載の駆動機構を採用しているとともに、請求項1の駆動手段、又は、請求項1の駆動手段及び請求項2のラッチ手段、或いは、請求項1の駆動手段及び請求項2のラッチ手段並びに請求項3の制動手段がベースに組み付けられていることを特徴とする駆動装置。
  7. 可動体を本体の引出位置から引込位置に切り換える操作等を助ける駆動装置において、請求項1から5の何れかに記載の駆動機構を採用しているとともに、請求項1の第1作動部材、又は、請求項1の第1作動部材及び請求項2の第2作動部材、或いは、請求項1の第1作動部材及び請求項2の第2作動部材並びに請求項3の第3作動部材が軸又はピン状であり取付板に突設されていることを特徴とする駆動装置。
JP2006354742A 2006-12-28 2006-12-28 駆動機構及び駆動装置 Expired - Fee Related JP4845207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006354742A JP4845207B2 (ja) 2006-12-28 2006-12-28 駆動機構及び駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006354742A JP4845207B2 (ja) 2006-12-28 2006-12-28 駆動機構及び駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008161474A JP2008161474A (ja) 2008-07-17
JP4845207B2 true JP4845207B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=39691714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006354742A Expired - Fee Related JP4845207B2 (ja) 2006-12-28 2006-12-28 駆動機構及び駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4845207B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5545990B2 (ja) * 1971-11-29 1980-11-20
AT393948B (de) * 1989-04-03 1992-01-10 Blum Gmbh Julius Schliessvorrichtung fuer schubladen
JP2005087265A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Mitsubishi Electric Corp 引き出し装置
JP2005131338A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Takashi Hamaguchi 前面を軽く押す事により解除出来るロック機構付き引き出し
JP4675145B2 (ja) * 2005-05-02 2011-04-20 株式会社ニフコ 緩衝装置および引出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008161474A (ja) 2008-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5093881B2 (ja) 摺動補助機構及び引込ユニット
KR102012573B1 (ko) 가구 구동 장치
US9388619B2 (en) Automatic closing apparatus
KR101453700B1 (ko) 인입 장치
WO2011115198A1 (ja) 摺動補助装置
WO2009148151A1 (ja) 摺動補助機構
JP4468776B2 (ja) カツプホルダ装置
JP4845207B2 (ja) 駆動機構及び駆動装置
EP2532272A1 (en) Opening mechanism of slide assembly
JP5192831B2 (ja) 引込機構
JP5296606B2 (ja) 引出しの引込み装置
JP5421620B2 (ja) 移動体の駆動装置
JP2006102294A (ja) 飛び出し・引き込み装置
JP4950635B2 (ja) 引込機構
JP5105629B2 (ja) 摺動補助機構及び引込ユニット
JP4966883B2 (ja) 開閉補助機構
JP6220311B2 (ja) 収納装置及びリッドの組立方法
JP2008100012A (ja) スライドレール
JP4934204B2 (ja) 摺動補助装置
JP4059866B2 (ja) カップホルダ装置
JP5605933B2 (ja) 什器
JP4470064B2 (ja) 緩衝機能付き引出し
JP2014004330A (ja) 引出しキャビネット
JP2009167719A (ja) 引込機構
JP5388951B2 (ja) 引出し連動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111007

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees