JP4844310B2 - 高周波コイルおよび磁気共鳴撮像装置 - Google Patents

高周波コイルおよび磁気共鳴撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は,磁気共鳴撮像装置(MRI:Magnetic Resonance Imaging)に関わり,特に電磁波の照射や磁気共鳴信号の検出を行う高周波コイルに関する。
磁気共鳴撮像装置は,検査対象を横切る任意の断面内の原子核に磁気共鳴を起こさせ,発生する磁気共鳴信号からその断面内における断層像を得る医用画像診断装置である。
高精度かつ高解像度の画像を得るため、磁気共鳴撮像装置の様々な部分における改良が行われている。特に、電磁波の照射や磁気共鳴信号の検出を行う高周波コイル(RFコイル)においては、照射効率および照射均一性の向上、受信感度および感度分布の均一性向上が求められている。
RFコイルの照射効率や受信感度を向上させる方法として、QD(Quadrature Detection)方式が知られている(例えば、非特許文献1参照)。QD方式は、互いの軸を直交させて配置した2つのRFコイルを用いて磁気共鳴信号を検出する方法である。この方式で磁気共鳴信号を検出すると、90度だけ位相がずれた信号がそれぞれのRFコイルから検出される。これらの検出信号を合成することにより、1つのRFコイルで受信した場合に比べて、SN比が理論的に√2倍向上する。また、高周波磁場の照射時には、電力が1/2で済むため、人体の高周波発熱を小さくすることができる。さらに、QD方式は撮影画像の均一度の点からも有効である。
QD方式による送受信が可能なRFコイルとして、鳥かご型コイルが知られている(例えば、非特許文献2参照)。鳥かご型コイルの場合、信号を送受信するための2つの給電ポートを互いに直交した位置に配置することで、一つのコイルでQD方式による送受信が可能となる。また、鳥かご型コイルには、高周波磁界の照射分布および受信感度の均一性が高いという特徴がある。
鳥かご型コイルに2つの給電ポートを配置した場合、給電ポートのインピーダンスの影響により、鳥かご型コイルに配置されているキャパシタの値が実質的に変化し、それぞれの給電ポートにおけるコイルの共振周波数が変化することが知られている(例えば、非特許文献3参照)。また、鳥かご型コイルに配置されている複数のキャパシタのうち1ヵ所または対向する2つキャパシタの値を他のキャパシタと異なる容量とした場合、鳥かご型コイルが送受信する高周波磁界は、容量が異なるキャパシタと対向する位置にあるキャパシタを結ぶ方向およびその方向に直交した方向にそれぞれ周波数が異なる振動磁界が発生することが知られている(例えば、非特許文献3、非特許文献4参照)。
鳥かご型コイルをQD方式で動作させるには、直交する2つの給電ポートへの高周波信号を分配・移相し、さらに、被検体より発生する磁気共鳴信号を円偏波として2つの給電ポートで受信し、移相・合成する必要がある。したがって、送信用コイルと受信用コイルにそれぞれ鳥かご型コイルを用いる場合の配線は、図35に示すように、送信機から伸びた信号線は分配器で2つに分けられて一方が移相器を通り、互いに直交する位置に配置された送信用コイルの給電ポートに接続されるとともに、受信用コイルの直交した位置に接続された2つの給電ポートから伸びた2本の信号線は一方が移相器を通って合成器で1本となり受信機に接続される。
G.H.Glover他著、「MRIにおける直線偏波検出方式と円偏波検出方式の比較(Comparison of Linear and Circular Polarization for Magnetic Resonance Imaging)」,ジャーナル オブ マグネティックレゾナンス(Journal of Magnetic Resonance), Vol.64, pp.255−270 (1985) Cecil E.Hayes他著、「1.5T全身MRI用高効率・高均一RFコイル(An Efficient, Highly Homogeneous Radiofrequency Coil for Whole−Body NMR Imaging at 1.5T)」,ジャーナル オブ マグネティックレゾナンス(Journal of Magnetic Resonance), Vol.63, pp.622−628 (1985) James Tropp著、「鳥かご型共振器の理論(The Theory of the Bird−Cage Resonator)」,ジャーナル オブ マグネティックレゾナンス(Journal of Magnetic Resonance), Vol.82, pp.51−62 (1989) Peter M.Joseph他著、「鳥かご型イメージングコイルの2重共振動作手法(A Technique for Double Resonant Operation of Birdcage Imaging Coils)」、アイ・イー・イー・イー トランザクションズ オン メディカル イメージング(IEEE Transactions on Medical Imaging)、1989、8、p.286−294
上述のように従来の方法では、鳥かご型コイルを送信または受信用コイルとしてQD方式で用いる場合、コイルに接続する配線は2系統となり、分配器、合成器、移相器などが接続される。一つのコイルに対して2系統の配線を行うため、構成が複雑となり部品点数が多くなるため、調整が複雑化するとともに製造コストが上昇するという問題がある。また、分配器、合成器、移相器の位相ずれやコイルの機械的歪みにより直交性が低下し、コイルの送信効率や受信感度が低下するという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決し、RFコイルへの給電点が一箇所で円偏波磁界を発生もしくは検出し、高効率かつ高均一な電磁波の照射または高感度かつ高均一な磁気共鳴信号の検出が可能なRFコイルを提供することを目的とする。そこで、RFコイルの構成を、筒型形状を有し1つの給電点を備え、前記筒型形状の内部で円偏波磁界を発生もしくは検出する手段を有するものとする。
なお、非特許文献3において、鳥かご型コイルに配置された複数のキャパシタのうち、鳥かご型コイルの軸を中心として、給電を行うキャパシタと45度の角度をなす位置にあるキャパシタの値を変化させたコイルが記載されている。しかしながら、非特許文献3においては、円偏波磁界の送信または受信が可能な静磁場方向とコイルの位置関係および値を変化させたキャパシタと給電点の位置関係が記載されておらず、非特許文献3に記載の配置では、円偏波磁界の送信または受信が可能な配置の特定ができない。また、非特許文献3に記載されているキャパシタの値では、円偏波磁界の送受信ができない。
また、非特許文献4において、鳥かご型コイルに配置されている複数のキャパシタのうち、コイルの軸に対して対称となる2つキャパシタの容量値を変更し、容量値を変更したキャパシタとコイルの軸に対して45度の角度をなす位置にあるキャパシタに給電したコイルが記載されている。しかしながら、非特許文献4においては、円偏波磁界の送信または受信が可能な静磁場方向とコイルの位置関係および値を変化させたキャパシタと給電点の位置関係が記載されておらず、非特許文献4に記載の配置では、円偏波磁界の送信または受信が可能な配置の特定ができない。また、非特許文献4に記載されているキャパシタの値では、円偏波磁界の送受信ができない。
本発明は、円偏波磁界の送信または受信が可能な静磁場方向とコイルの位置関係および値を変化させたキャパシタと給電点の位置関係等の構成規定により、1つの給電点を備えたRFコイル構造での筒型形状の内部の円偏波磁界を発生もしくは検出を実現する。
本発明による高周波コイルは、一例として、筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、外部からの給電信号を受信する1つの給電点を有する。ここで、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状の位置に配置される複数のキャパシタをさらに有し、前記複数のキャパシタは、第1容量を有する複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より容量の小さい第2容量を有する少なくとも一つの第2キャパシタとを含んでもよい。また、前記複数のキャパシタは、第1容量を有する複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より容量が大きい第3容量を有する少なくとも一つの第3キャパシタとを含んでもよい。
本発明による高周波コイルは、他の例として、筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加される高周波コイルであって、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状に配置される、第1共振周波数及び第2共振周波数で共振するための複数の二重同調回路と、第1共振周波数の信号を給電する第1給電点と、第2共振周波数の信号を給電する第2給電点を有し、前記第2給電点は、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に90度離れた位置に配置され、前記複数の二重同調回路は、前記第1共振周波数が前記第2共振周波数より高いときに、前記第1共振周波数における第1容量が前記第2共振周波数における第2容量より小さい値を示す複数の第1二重同調回路と、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1共振周波数において前記第1容量より小さい容量を示し、前記第2共振周波数において前記第2容量より大きい容量を示す第2二重同調回路とを含む。
本発明による高周波コイルは、他の例として、筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加される高周波コイルであって、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状に配置される、第1共振周波数及び第2共振周波数で共振するための複数の二重同調回路と、第1共振周波数の信号を給電する第1給電点と、第2共振周波数の信号を給電する第2給電点を有し、前記第2給電点は、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に90度離れた位置に配置され、前記複数の二重同調回路は、前記第1共振周波数が前記第2共振周波数より高いときに、前記第1共振周波数における第1容量が前記第2共振周波数における第2容量より小さい値を示す複数の第1二重同調回路と、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1共振周波数において前記第1容量より小さい容量を示し、前記第2共振周波数において前記第2容量より大きい容量を示す第2二重同調回路を含む。
本発明による磁気共鳴撮像装置は、一例として、静磁場を形成する静磁場形成手段と、傾斜磁場を形成する傾斜磁場形成手段と、高周波磁場を形成する高周波磁場形成手段と、前記高周波磁場を検査対象に印加する送信用コイルと、検査対象からの磁気共鳴信号を検出する受信用コイルと、前記磁気共鳴信号を受信する受信手段と、前記傾斜磁場形成手段、前記高周波磁場形成手段および前記受信手段を制御する制御手段と、を備える磁気共鳴撮像装置であって、前記送信用コイルもしくは前記受信用コイルとして、上記の高周波コイルを用いる。
本発明によれば、1つの給電点で、QD方式で給電した場合と同様に、SN比および均一性が高い円偏波磁界を送受信することが可能なRFコイルを構成することができる。したがって、QD方式と比べて給電点が1つ減るため、送信コイルの場合には分配器および移相器が、受信コイルの場合には結合器および移相器が不要となり、送受信系を構成する部品の数が半分以下に減少する。このため、送受信系の調整が容易になるとともに製造コストを下げることができる。また、コイルへの給電点が1ヵ所であり、分配器、合成器、移相器を用いないため、コイルの機械的歪みによる直交性の低下や、分配器、合成器、移相器による位相ずれによるコイルのSN比低下を抑えることができ、従来と比べてRFコイルの送信効率や受信感度が向上する。
以下、詳細にRFコイルおよび磁気共鳴撮像装置の好適な実施の形態について説明する。なお、本発明は本実施形態の詳細により限定されるものではない。
まず、磁気共鳴撮像装置の全体構成について説明する。図1は磁気共鳴撮像装置の外観図であり、図中、z軸の方向が静磁場方向である。図1は水平磁場方式のマグネット101を備えた磁気共鳴撮像装置で、テーブル301に配置された検査対象103はマグネット101のボア内の撮像空間に挿入され、磁場を印加されることにより撮像される。
第1の実施の形態による磁気共鳴撮像装置について説明する。図2はその概略構成を示すブロック図である。図1と同じ要素は同じ符号で示している。図示する磁気共鳴撮像装置は、静磁場を発生するマグネット101と、傾斜磁場を発生するコイル102、静磁場均一度を調整するためのシムコイル112、磁場印加シーケンスを制御するシーケンサ104と、高周波磁場を発生する送信用RFコイル107、磁気共鳴信号を検出する受信用RFコイル114などを備えている。傾斜磁場コイル102およびシムコイル112は、それぞれ傾斜磁場電源105、シム電源113に接続されている。送信用RFコイル107は、高周波磁場発生器106および磁気結合防止回路駆動装置115に接続され、受信用RFコイル114は受信器108および磁気結合防止回路駆動装置115に接続されている。磁気結合防止回路駆動装置115からの磁気結合防止信号により送信用RFコイル107および受信用RFコイル114が切替えられる。シーケンサ104は、高周波磁場発生器106、傾斜磁場電源105、磁気結合防止回路駆動装置115、シム電源113および受信器108に磁場印加シーケンスに係る命令を送り、それぞれ傾斜磁場および高周波磁場を発生させる。高周波磁場は、送信用RFコイル107を通じて検査対象103に印加される。このとき、シーケンサ104から送られた命令により磁気結合防止回路駆動装置115から受信用RFコイル114に磁気結合防止信号が送られ、受信用RFコイル114が開放状態となり、送信用RFコイル107との磁気結合を防止する高周波磁場を印加することにより検査対象103から発生するRF信号は受信用RFコイル114によって検出される。このとき、シーケンサ104から送られた命令により磁気結合防止回路駆動装置115から送信用RFコイル107に磁気結合防止信号が送られ、送信用RFコイル107が開放状態となり、受信用RFコイル114との磁気結合を防止する。受信用RFコイル114により検出された信号は受信器108に送られ検波が行われる。受信器108での検波の基準とする磁気共鳴周波数は、シーケンサ104によりセットされる。検波された信号はA/D変換回路を通して計算機109に送られ、ここで画像再構成などの信号処理が行われる。その結果は、ディスプレイ110に表示される。検波された信号や測定条件は、必要に応じて、記憶媒体111に保存される。シーケンサ104は通常、予めプログラムされたタイミング、強度で各装置が動作するように制御を行う。
本実施の形態の磁気共鳴撮像装置は、送信用RFコイル107と受信用RFコイル114の少なくともどちらか一方に、1つの給電点でSN比および均一性が高い円偏波磁界を送受信することが可能な円偏波RFコイルを備えている。以下、送信用RFコイル107または受信用RFコイル114として用いられる円偏波RFコイルの実施の形態を説明する。
図3は、第1の実施の形態を示す鳥かご型円偏波RFコイル25の構成を示す。
鳥かご型円偏波RFコイル25は、図3(a)に示すように2つのループ導体28、29がループの中心軸が共通かつ座標軸12のz軸に実質的に平行となるように対向して配置され、座標軸12のz軸に実質的に平行な複数(図3(a)では8本)の実質的に直線である直線状導体30で接続されている。このとき、複数の直線状導体30は等間隔で配置されている。なお、座標軸12のz軸の方向と磁気共鳴撮像装置のマグネット101が発生する静磁場100の向きは同方向とする。すなわち、ループ導体の中心軸は磁気共鳴撮像装置のマグネットが発生する静磁場の向きと実質的に同方向とする。
複数の直線状導体30とループ導体28、29との接続点の間には、複数の第1キャパシタ1と第2キャパシタ2が配置され、給電点5は複数の第1キャパシタ1のうち一つに並列に接続される。なお、給電点5は、図4に示すように第1キャパシタ1と第1キャパシタ1に隣接する2本の直線状導体30およびループ導体28,29の一部で構成されるループ面38に配置されるピックアップコイル6に接続されてもよい。第2キャパシタ2は、図3(b)に示すように、ループ導体において、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して時計回り方向に45度離れた位置に配置される。
なお、図3では、ループ導体28、29および直線状導体30自体が持つインダクタンスの表記は省略してある。また、送信用RFコイル107と受信用RFコイル114として用いる場合は、本コイルのキャパシタに、PINダイオードとインダクタが直列接続された回路が並列に接続され、磁気結合防止信号により制御される磁気結合防止回路が付加されるが、省略してある。
本実施の形態のコイルにおける第1キャパシタ1および第2キャパシタ2の値(C、C)は、このコイルがある元素の磁気共鳴周波数で共振するために、それぞれ適切な値となるように調整されている。以下、コイルの共振周波数fcが、磁場強度1.5Tにおける水素原子核の磁気共鳴周波数f=64MHzである場合を例に説明する。
第2キャパシタ2の値(C)は、第1キャパシタ1の値(C)と次式を満たすように調整されている。
(数1)
Figure 0004844310
なお、QRFは、鳥かご型円偏波RFコイル25の共振周波数fcにおけるQ値である。Q値は、コイルの抵抗およびインダクタ成分、コイル内部に配置された測定対象に起因する高周波損失に依存し、キャパシタの値による影響は受けないため、QRFは、図3(a)に示すコイルの第2キャパシタ2を第1キャパシタ1で入れ替えた鳥かご型RFコイルが共振周波数fcで共振するように第1キャパシタ1の値を調整し、測定対象を配置して、コイルの共振特性を測定することにより得ることができる。また、コイルや測定対象の電気特性をモデル化し、電磁界シミュレーションにより求めることもできる。なお、Q値は正の値をとるため、C>Cとなる。
図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の寸法が、例えば、直径30cm、長さ30cm、ループ導体28、29および直線状導体30の直径が5mmであり、共振周波数fc=64MHzにおけるコイルのQ値が50の場合、第1キャパシタ1および第2キャパシタ2の値(C、C)は、それぞれ、33pF、27.7pFとなる。
次に、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25が送信コイルとして動作する場合を例に説明する。
高周波磁場発生器106から送信された共振周波数fcを中心周波数とする高周波電圧が給電点5を介して鳥かご型円偏波RFコイル25に印加される。鳥かご型円偏波RFコイル25は、ループ導体28、29に配置された複数のキャパシタのうち、第2キャパシタ2の値だけが第1キャパシタ1より小さい値を有している。
鳥かご型RFコイル26において、非対称キャパシタ22の値が1箇所だけ他と異なる場合、図5に示すように、鳥かご型RFコイル26には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ非対称キャパシタ22とコイルの中心軸13を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第1の方向と直交する第2の方向15の2方向に、周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生することが特許文献3および5で示されている。また、非対称キャパシタ22の値C’の値がキャパシタ21の値Cより小さい場合、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高くなり、第2共振周波数fは非対称キャパシタ22の値がキャパシタ21の値と同じ場合のコイルの共振周波数と同一であることが示されている。したがって、鳥かご型円偏波RFコイル25にも、鳥かご型RFコイル26と同様に周波数が異なる直交した2つの直線偏波磁界が発生する。
ここで、給電点5と第2キャパシタ2の位置関係および第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値を調整することで円偏波磁界が発生することを新たに見いだした。その動作を以下に説明する。
共振コイルの複素インピーダンスについて図6(a)に示す抵抗を有する並列共振回路16を例として考えると、図6(b)に示すように、複素インピーダンスの位相は、共振周波数fより低い周波数では正の角度を示し、共振周波数fより高い周波数では負の角度を示す。図6(c)に示すような共振特性が互いに近い周波数で2つ存在するような共振回路の場合、2つの共振周波数fc1、fc2の間に、互いの位相が打ち消しあって位相が0度となる第3の共振が新たに生じる。このときの共振周波数を第3の共振周波数fc3とする。。直径30cm、長さ30cm、ループ導体28、29および直線状導体30の直径が5mmであり、共振周波数fc=64MHzにおけるコイルのQ値が50の場合、第1キャパシタ1および第2キャパシタ2の値(C、C)が、それぞれ、33.5pF、27pFである鳥かご型円偏波RFコイル25のインピーダンスと位相の周波数特性を図7に示す。図7(b)に示す位相の周波数特性は、図6(c)の位相の周波数特性と同様の傾向を示し、鳥かご型円偏波RFコイル25においても、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じている。
第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、第3共振周波数fが第1共振周波数fと第2共振周波数f間にあり、給電点5から印加される高周波電圧が電流に変換されて磁界が生じるため、位相がθだけ遅れた第1直線偏波磁界と位相がθだけ進んだ第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。
直線偏波磁界は、同じ強度を有し、コイルの中心軸13に対して時計回りと反時計回りの2つの円偏波磁界の合成とみなすことができるため、コイルの中心軸13に垂直な面における、位相がθだけ遅れた第1直線偏波磁界と位相がθだけ進んだ第2直線偏波磁界を、ベクトルを用いて図8(a)のように表すことができる。第1直線偏波磁界の振幅をB、第2直線偏波磁界の振幅をBとすると、時計回りの円偏波磁界ベクトルの大きさBcwと反時計回りの円偏波磁界ベクトルの大きさBccwは、以下の式で表される。
(数2)
Figure 0004844310
(数3)
Figure 0004844310
=Bとして規格化した場合の時計回りの円偏波磁界ベクトルBcwと反時計回りの円偏波磁界ベクトルBccwと位相θの関係を図8(b)に示す。位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同じように、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を発生することが明らかとなった。したがって、図3に示すような位置関係で給電点5と第2キャパシタ2を配置し、共振周波数fで位相θ=45度となるように、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値を調整することで、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を最も効率よく発生することができる。
なお、図9に示すように、第2キャパシタ2が給電点5に対して反時計回りに45度の角度をなすように配置された場合、位相θ=45度のときには、反時計回りの円偏波磁界が発生する。磁気共鳴現象を引き起こす核磁化は、静磁場100の貫通する方向から見て時計方向に回転しているため、反時計方向に回転する高周波磁界を印加しても、核磁化は励起されず、磁気共鳴信号は検出されない。したがって、図9(a)に示すような配置では、磁気共鳴撮像装置の送信コイルとして動作することはできない。
図8(b)に示したように、位相θ=45度のときが最も効率よく円偏波磁界を発生することができる。共振回路のQ値は、理想的には位相が±45度となる周波数を差と共振周波数との比で表されることから、θ=45度を満たす第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値を決める重要なパラメータである。
そこで、コイルのQ値QRFを変化させながら、共振周波数f=64MHzにおいて、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を最も強く発生する場合の、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C,C)を電磁界シミュレーションから求めた。第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比(C/C)とコイルのQ値QRFとの関係を図10(a)に示す。第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比(C/C)はQ値QRFが大きくなるにつれて増加しC/C=1に漸近する傾向を示した。そこで、QRF→0のときC/C=0、QRF→∞のときC/C=1を満たすQRFを変数とする関数を用いてフィッティングを行ったところ、式(1)で表される関係式が最もシミュレーションから求めた値に近い値を示した。また、共振周波数f=128MHzの場合で電磁界シミュレーションから求めたキャパシタの値に対しても、式(1)を適用した結果、共振周波数f=64MHzの場合と同様によい一致が見られた。したがって、式(1)を用いることによって、第2キャパシタ2の値が第1キャパシタ1の値より小さい鳥かご型円偏波RFコイル25が最も効率的に円偏波磁界を発生する第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比を求めることができる。
また、鳥かご型円偏波RFコイル25が発生する円偏波磁界の強度が最大値の95%以上となる、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C,C)の条件を電磁界シミュレーションから求めたところ、図10(b)に示すように、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)が以下の式を満たす条件であればよいことが示された。
(数4)
Figure 0004844310
以上から、本実施例における鳥かご型円偏波RFコイル25は、第2キャパシタ2が給電点5に対して時計回りに45度の角度をなすように配置され、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)は、それらの比(C/C)が式(4)を満たすように選ばれ、かつ第1キャパシタ1の値Cが、共振周波数fにおいて共振するように調整されることで、効率的に円偏波磁界を発生し、望ましくは式(1)を満たすように第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)を選ぶことで最も効率的に円偏波磁界が発生する。
上述してきたように、本実施の形態によれば、一つの給電点のみで、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同じように、円偏波磁界を発生することができる。したがって、QD方式と比べて給電点が1つ減るため、QD方式の送信コイルに従来必要であった分配器および移相器が不要となり、送信系を構成する部品の数が半分以下に減少する。このため、送信系の調整が容易になるとともに製造コストを下げることができる。また、コイルへの給電点が1ヵ所であり、分配器、移相器を用いないため、コイルの機械的歪みによる直交性の低下や、分配器、移相器による位相ずれによるコイルのSN比低下を抑えることができ、従来と比べてRFコイルの送信効率や受信感度が向上する。
なお、本実施例において、第2キャパシタ2が給電点5に対して時計回りに45度の角度をなすように配置された場合について記載したが、本実施例のほかに、図11に示すように、第2キャパシタ2の値が第1キャパシタ1の値より小さくかつ第2キャパシタ2が給電点5に対して時計回りに225度の角度をなすように配置された場合、図11(b)に示すように、鳥かご型円偏波RFコイル25には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第2のキャパシタ2とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第1の方向14と直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高くなる。図11(b)に示す直線偏波磁界の位置関係は、図8(a)と同一であり、本実施例と同様に円偏波磁界を発生させることが可能である。
また、本実施例における第2キャパシタ2の位置は、ループ導体28に沿って移動させることが可能である。そこで、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25において、第2キャパシタ2の位置を変化させて、コイルが発生する円偏波磁界の強度を電磁界シミュレーションにより求めた。その結果、図12に示すように、45度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の領域の範囲、すなわち静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して時計回りに22.5度以上67.5度以下離れた位置であれば、45度における円偏波磁界強度の95%以上の値を示す。また、225度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の領域の範囲、すなわち静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して時計回りに202.5度以上247.5度以下離れた位置であれば、45度の場合と同様に、225度における円偏波磁界強度の95%以上の値を示す。よって、本実施例における第2キャパシタ2の位置は、給電点5に対して時計回りに22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下であることが望ましく、さらに望ましくは、給電点5に対して時計回りに45度程度もしくは時計回りに225度程度の角度をなすように配置されることが最も望ましい。ここで、程度とはコイルの製造誤差に起因する角度の誤差範囲のことである。
本実施例では、直線状導体30の数は8本であったが、8本以上の直線状導体30に対して、給電点5と第2キャパシタ2の位置関係を拡張することができる。図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25をインダクタとキャパシタで構成される集中定数回路として表す場合、第2キャパシタ2を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の部分は、キャパシタとインダクタの直列回路として表される。直列回路は互いの位置関係を入れ替えても電気特性は変化することはないため、ループ導体28と直線状導体30との接点の間であれば、第2キャパシタ2の位置を変化させても、コイルの特性に大きな影響を及ぼすことはない。よって、N本の直線状導体30を有する鳥かご型円偏波RFコイル25において、第2キャパシタ2の位置が給電点5に対して時計回りに45度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間であれば、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25と同様に円偏波磁界を発生させることが可能である。また、第2キャパシタ2の位置が給電点5に対して時計回りに225度の位置に配置されている場合においても同様である。
さらに、給電点5に対して時計回りに45度程度もしくは時計回りに225度程度の角度をなすように配置されることが望ましい。ここで、程度とはコイルの製造誤差に起因する角度の誤差範囲のことである。
図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図13に示す。このRFコイルは、直線状導体30の数が12本であり、第1キャパシタ1が22個、第2キャパシタ2が2個配置されている点が、図3の実施の形態と異なる。
直線状導体30の数が12本の倍数の場合、給電点5に対して時計回りに45度または225度の角度の位置に直線状導体30と導体ループ28の接続点19が存在するため、第2キャパシタ2を配置することができない。しかしながら、接続点19の両側の導体ループ28上に2個の第2キャパシタ2を配置し、第2キャパシタ2の容量を調整することで、実質的に、給電点5に対して時計回りに45度または255度の角度の位置に第2キャパシタ2を配置した場合と同様に円偏波磁界を発生することができる。ここで、第2キャパシタは、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して時計回り方向に45度または225度の位置に配置される、導体ループ28と直線状導体30との接続点19を挟むように、配置される。
したがって、鳥かご型円偏波RFコイル25の直線状導体30の数が12本の倍数の場合であっても、第2キャパシタ2を複数配置することで、円偏波磁界を効率よく発生することが可能である。
図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図14に示す。このRFコイルは、第2キャパシタ2の位置に、インダクタ27とキャパシタ37が並列に接続された並列回路7が配置されている点が、図3の実施の形態と異なる。
並列回路7のインピーダンスZは次式で表される。
(数5)
Figure 0004844310
なお、ωは各周波数である。このとき、共振周波数fにおいて、C37=C、1−ω2737<0となるように、インダクタ27の値L27を調整すると、並列回路7のインピーダンスZは次式で表され、並列回路7は共振周波数fにおいてCより小さい値C’を有するキャパシタとして動作する。
(数6)
Figure 0004844310
よって、インダクタ27の値L27を調整して、C’が図3に示す第2のキャパシタ2の値Cと同じ値とすることにより、図14に示すコイルは図3に示すコイルと同様に、円偏波高周波磁界を発生する。式(6)より、第2のキャパシタ2の値Cを直接変更する場合と比べて、インダクタ27の値L27を調整する場合の方がより細かなキャパシタの値を調整することが可能であり、調整の自由度が向上する。
図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図15に示す。このRFコイルは、図3に示す第2キャパシタ2の代わりに、第1キャパシタ1の値Cより大きい容量を有する第3キャパシタ3を有する点と、図15(b)に示すように、第3キャパシタ3が、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回り方向に45度離れた位置に配置される点が、図3の実施の形態と異なる。
このコイルの第3キャパシタ3の値(C)は、第1キャパシタ1の値(C)と次式を満たすように調整されている。
(数7)
Figure 0004844310
なお、QRFは、鳥かご型円偏波RFコイル25の共振周波数fcにおけるQ値である。また、Q値は正の値をとるため、C<Cとなる。
図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の寸法が、例えば、直径30cm、長さ30cm、ループ導体28、29および直線状導体30の直径が5mmであり、共振周波数fc=64MHzにおけるコイルのQ値が50の場合、第1キャパシタ1および第3キャパシタ3の値(C、C)は、それぞれ、32pF、40.8pFである。
次に、図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25が送信コイルとして動作する場合を例に説明する。
高周波磁場発生器106から送信された共振周波数fcを中心周波数とする高周波電圧が給電点5を介して鳥かご型円偏波RFコイル25に印加される。鳥かご型円偏波RFコイル25は、ループ導体28、29に配置された複数のキャパシタのうち、第3キャパシタ3の値だけが第1キャパシタ1より大きい値を有している。このとき、鳥かご型円偏波RFコイル25には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第3のキャパシタ3とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸と直交する平面に平行かつ第1の方向と直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低くなる。このとき、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じる。図15に示すコイルの場合、第1直線偏波磁界の第1共振周波数fが第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低いため、第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、位相がθだけ進んだ第1直線偏波磁界と位相がθだけ遅れた第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。その結果、鳥かご型円偏波RFコイル25に発生する第1直線偏波磁界と第2直線偏波磁界は、ベクトルを用いて図16のように表すことができる。ベクトルのみに注目すると、図16と図8(a)は同じベクトル配置であり、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同様に、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を発生する。
共振周波数f=64MHzにおいて、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を最も強く発生する場合の、第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C,C)の関係を電磁界シミュレーションから求めた。第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値の比(C/C)とコイルのQ値QRFとの関係を図17(a)に示す。第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値の比(C/C)はQ値QRFが大きくなるにつれて増加しC/C=1に漸近する傾向を示した。そこで、QRF→0のときC/C=∞、QRF→∞のときC/C=1を満たすQRFを変数とする関数を用いてフィッティングを行ったところ、式(7)で表される関係式が最もシミュレーションから求めた値に近い値を示した。また、共振周波数f=128MHzの場合で電磁界シミュレーションから求めたキャパシタの値に対しても、式(7)を適用した結果、共振周波数f=64MHzの場合と同様によい一致が見られた。したがって、式(7)を用いることによって、第3キャパシタ3の値が第1キャパシタ1の値より大きい鳥かご型円偏波RFコイル25が最も効率的に円偏波磁界を発生する第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値の比を求めることができる。
また、鳥かご型円偏波RFコイル25が発生する円偏波磁界の強度が最大値の95%以上となる、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C,C)の条件を電磁界シミュレーションから求めたところ、図17(b)に示すように、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)が以下の式を満たす条件であればよいことが示された。
(数8)
Figure 0004844310
以上から、本実施例における鳥かご型円偏波RFコイル25は、第3キャパシタ3が給電点5に対して反時計回りに45度の角度をなすように配置され、第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C、C)は、それらの比(C/C)が式(8)を満たすように選ばれ、かつ第1キャパシタ1の値Cが、共振周波数fにおいて共振するように調整されることで、効率的に円偏波磁界を発生し、望ましくは式(7)を満たすように第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C、C)を選ぶことで最も効率的に円偏波磁界が発生する。
なお、図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25において、第3キャパシタ3が給電点5に対して反時計回りに45度の角度をなすように配置された場合について記載したが、本実施例のほかに、図18に示すように、第3キャパシタ3の値が第1キャパシタ1の値より大きくかつ第3キャパシタ3が給電点5に対して反時計回りに225度の角度をなすように配置された場合、図18(b)に示すように、鳥かご型円偏波RFコイル25には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第3のキャパシタ3とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第1の方向14に直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低くなる。図18(b)に示す直線偏波磁界の位置関係は、図16と同一であり、本実施例と同様の動作を行うことが可能である。
また、図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25は、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第3キャパシタ3の位置は、ループ導体28に沿って移動させることが可能であり、反時計回りに45度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の領域、すなわち静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回りに22.5度以上67.5度以下離れた位置であれば、45度における円偏波磁界強度の95%以上の値を示すことができる。また、反時計回りに225度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の領域、すなわち静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回りに202.5度以上247.5度以下離れた位置であれば、225度における円偏波磁界強度の95%以上の値を示すことができる。よって、図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25における第3キャパシタ3の位置は、給電点5に対して反時計回りに22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下であることが望ましく、さらに望ましくは、給電点5に対して反時計回りに45度程度もしくは時計回りに225度程度の角度をなすように配置されることが最も望ましい。ここで、程度とはコイルの製造誤差に起因する角度の誤差範囲のことである。
図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25は、直線状導体30の数は8本であったが、8本以上の直線状導体30に対して、給電点5と第3キャパシタ3の位置関係を拡張することができる。図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25をインダクタとキャパシタで構成される集中定数回路として表す場合、第3キャパシタ3を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の部分は、キャパシタとインダクタの直列回路として表される。直列回路は互いの位置関係を入れ替えても電気特性は変化することはないため、ループ導体28と直線状導体30との接点の間であれば、第3キャパシタ3の位置を変化させても、コイルの特性に大きな影響を及ぼすことはない。よって、N本の直線状導体30を有し、図15に示す給電点5と第3キャパシタ3の位置関係を持つ鳥かご型円偏波RFコイル25において、第3キャパシタ3の位置が給電点5に対して反時計回りに45度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間であれば、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25と同様に円偏波磁界を発生させることが可能である。また、第3キャパシタ3の位置が給電点5に対して反時計回りに225度の位置に配置されている場合においても同様である。
さらに、給電点5に対して反時計回りに45度程度もしくは反時計回りに225度程度の角度をなすように配置されることが望ましい。ここで、程度とはコイルの製造誤差に起因する角度の誤差範囲のことである。
図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図19に示す。このRFコイルは、直線状導体30の数が12本であり、第1キャパシタ1が22個、第3キャパシタ3が2個配置されている点が、図15に示すコイルと異なる。
直線状導体30の数が12本の倍数の場合、給電点5に対して反時計回りに45度または255度の角度の位置に直線状導体30と導体ループ28の接続点19が存在するため、第3キャパシタ3を配置することができない。しかしながら、接続点19の両側の導体ループ28上に2個の第3キャパシタ3を配置し、第3キャパシタ3の容量を調整することで、実質的に、給電点5に対して時計回りに45度または255度の角度の位置に第3キャパシタ3を配置した場合と同様に円偏波磁界を発生することができる。ここで、第3キャパシタは、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回り方向に45度または225度の位置に配置される、導体ループ28と直線状導体30との接続点19を挟むように配置される。
したがって、鳥かご型円偏波RFコイル25の直線状導体30の数が12本の倍数の場合であっても、第3キャパシタ3を複数配置することで、円偏波磁界を効率よく発生することが可能である。
図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図20に示す。このRFコイルは、第3キャパシタ3位置に、インダクタ49とキャパシタ39が直列に接続された直列回路9が配置されている点が、図15に示すコイルと異なる。
直列回路9のインピーダンスZは次式で表される。
(数9)
Figure 0004844310
なお、ωは各周波数である。このとき、共振周波数fにおいて、C39=C、1−ω4939>0となるように、インダクタ49の値L49を調整すると、直列回路9のインピーダンスZは次式で表され、直列回路9は共振周波数fにおいてCより大きい値C”を有するキャパシタとして動作する。
(数10)
Figure 0004844310
よって、インダクタ49の値L49を調整して、C”が図15に示す第3のキャパシタ3の値Cと同じ値とすることにより、図20に示すコイルは図15に示すコイルと同様に、円偏波高周波磁界を発生する。式(10)より、第3のキャパシタ3の値Cを直接変更する場合と比べて、インダクタ49の値L49を調整する場合の方がより細かなキャパシタの値を調整することが可能であり、調整の自由度が向上する。
図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図21に示す。このRFコイルは、図3に示すコイルに加えて、第3キャパシタ3が、図21(b)に示すように、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回り方向に45度離れた位置に配置される点が、図3の実施の形態と異なる。
このコイルの第1キャパシタ1の値Cは、図21に示すコイルの第2キャパシタ2および第3キャパシタ3を第1キャパシタ1で入れ替えた鳥かご型RFコイルが共振周波数fcで共振するように調整されている。
また、第2キャパシタ2の値(C)と第3キャパシタ3の値(C)は、次式を満たすように調整されている。
(数11)
Figure 0004844310
図21に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の寸法が、例えば、直径30cm、長さ30cm、ループ導体28、29および直線状導体30の直径が5mmであり、共振周波数fc=64MHzにおけるコイルのQ値が50の場合、第1キャパシタ1、第2キャパシタ2および第3キャパシタ3の値(C、C、C)は、それぞれ、32.6pF、29.1pF、36.1pFである。
次に、図21に示す鳥かご型円偏波RFコイル25が送信コイルとして動作する場合を例に説明する。
高周波磁場発生器106から送信された共振周波数fcを中心周波数とする高周波電圧が給電点5を介して鳥かご型円偏波RFコイル25に印加される。鳥かご型円偏波RFコイル25は、ループ導体28、29に配置された複数のキャパシタのうち、第2キャパシタ2の値が第1キャパシタ1より小さい値を、第3キャパシタ3の値が第1キャパシタ1より大きい値を有している。このとき、鳥かご型円偏波RFコイル25には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第2のキャパシタ2とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第3のキャパシタ3とコイルの中心軸を結ぶ第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高くなる。このとき、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じる。図21に示すコイルの場合、第1直線偏波磁界の第1共振周波数fが第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高いため、第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、位相がθだけ遅れた第1直線偏波磁界と位相がθだけ進んだ第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。その結果、鳥かご型円偏波RFコイル25に発生する第1直線偏波磁界と第2直線偏波磁界は、ベクトルを用いて図22のように表すことができる。ベクトルのみに注目すると、図22と図8(a)は同じベクトル配置であり、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同様に、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を発生する。
以上から、図21に示す鳥かご型円偏波RFコイル25は、第1キャパシタ1、第2キャパシタ2および第3キャパシタ3の値を調整することにより、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を発生し、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様の効果が得られる。また、このコイルの場合、第1キャパシタ1の値Cを固定した状態で第2キャパシタ2および第3キャパシタ3の値を調整することが可能であり、コイルの調整が容易となる。
なお、図21に示す鳥かご型円偏波RFコイル25において、第2キャパシタ2は給電点5に対して時計回りに225度の角度をなすように配置されてもよく、第3キャパシタ3についても給電点5に対して反時計回りに225度の角度をなすように配置されても、2つの直線偏波磁界の位置関係は図22の場合と同様であるため、図21に示すコイルと同様の動作を行うことが可能である。
また、図12に示すように、第2キャパシタの位置は45度の位置を含むループ導体28と直線状導体30との接点の間の領域の範囲であれば、45度における円偏波磁界強度の95%以上の値を示すため、第2キャパシタ2の位置は、図3に示すコイルの場合と同様に、給電点5に対して時計回りに22.5度以上67.5度以下であってもよい。また、第2キャパシタ2は給電点5に対して時計回りに225度の角度をなすように配置されてもよいため、202.5度以上247.5度以下であってもよい。第3キャパシタ3の位置についても、図15に示すコイルの場合と同様に、給電点5に対して反時計回りに22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下であってもよい。
直線状導体また、第2キャパシタ2は、図14に示すコイルの場合と同様に、インダクタとキャパシタが並列に接続された並列回路が第2キャパシタ2の代わりに配置されてもよく、第3キャパシタ3は、図20に示すコイルの場合と同様に、インダクタとキャパシタが直列に接続された直列回路が第3キャパシタ3の代わりに配置されていてもよい。
また、図21に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の直線状導体30の数が12本の倍数の場合であっても、第2キャパシタ2および第3キャパシタ3を複数配置することで、円偏波磁界を効率よく発生することが可能である。
なお、本実施例において、キャパシタはループ導体28,29の上にのみ配置されているが、直線状導体30の上に第4キャパシタ4も配置することができる。このとき、第1キャパシタ1および第2キャパシタ2、第3キャパシタ3の値が変化するが、動作原理は同じである。よって、図3または図15に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の直線状導体30の上に第4キャパシタ4が配置されたコイルは、円偏波磁界を発生することができる。
図23は、本発明の第2の実施の形態を示す鳥かご型円偏波RFコイル25の構成を示す。鳥かご型円偏波RFコイル25は、図23(a)に示すように2つのループ導体28、29がループの中心軸が共通かつ座標軸12のz軸に実質的に平行となるように対向して配置され、座標軸12のz軸に実質的に平行な複数(図23(a)では8本)の実質的に直線である直線導体30で接続されている。このとき、複数の直線状導体30は等間隔で配置されている。なお、座標軸12のz軸の方向と磁気共鳴撮像装置のマグネット101が発生する静磁場100の向きは同方向とする。すなわち、ループ導体の中心軸は磁気共鳴撮像装置のマグネットが発生する静磁場の向きと実質的に同方向とする。
複数の直線状導体30は、複数の第1キャパシタ1と第2キャパシタ2が配置され、給電点5は複数の第1キャパシタ1の一つに並列に接続される。第2キャパシタ2は、図23(b)に示すように、直線状導体において、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して時計回り方向に実質的に45度離れた位置に配置される。ここで実質的に45度とは、製造誤差の範囲を含むものである。
なお、図23では、ループ導体28、29および直線状導体30自体が持つインダクタンスの表記は省略してある。また、送信用RFコイル107と受信用RFコイル114として用いる場合は、本コイルのキャパシタに、PINダイオードとインダクタが直列接続された回路が並列に接続され、磁気結合防止信号により制御される磁気結合防止回路が付加されるが省略してある。
本実施の形態のコイルにおける第1キャパシタ1および第2キャパシタ2の値(C、C)は、このコイルがある元素の磁気共鳴周波数で共振するために、それぞれ適切な値となるように調整されている。以下、コイルの共振周波数fcが、磁場強度1.5Tにおける水素原子核の磁気共鳴周波数f=64MHzである場合を例に説明する。
第2キャパシタ2の値(C)は、第1キャパシタ1の値(C)と次式を満たすように調整されている。
(数12)
Figure 0004844310
なお、QRFは、鳥かご型円偏波RFコイル25の共振周波数fcにおけるQ値である。Q値は、コイルの抵抗およびインダクタ成分、コイル内部に配置された測定対象に起因する高周波損失に依存し、キャパシタの値による影響は受けないため、QRFは、図23(a)に示すコイルの第2キャパシタ2を第1キャパシタ1で入れ替えた鳥かご型RFコイルが共振周波数fcで共振するように第1キャパシタ1の値を調整し、測定対象を配置して、コイルの共振特性を測定することにより得ることができる。また、コイルや測定対象の電気特性をモデル化し、電磁界シミュレーションにより求めることもできる。なお、Q値は正の値をとるため、C>Cとなる。
図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の寸法が、例えば、直径30cm、長さ30cm、ループ導体28、29および直線状導体30の直径が5mmであり、共振周波数fc=64MHzにおけるコイルのQ値が50の場合、第1キャパシタ1および第2キャパシタ2の値(C、C)は、それぞれ、9.2pF、7.7pFである。
次に、図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25が送信コイルとして動作する場合を例に説明する。
高周波磁場発生器106から送信された共振周波数fcを中心周波数とする高周波電圧が給電点5を介して鳥かご型円偏波RFコイル25に印加される。鳥かご型円偏波RFコイル25は、直線状導体30に配置された複数のキャパシタのうち、第2キャパシタ2の値だけが第1キャパシタ1より小さい値を有している。このとき、鳥かご型円偏波RFコイル25には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第2のキャパシタ2とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸と直交する平面に平行かつ第1の方向と直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高くなる。このとき、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じる。図23に示すコイルの場合、第1直線偏波磁界の第1共振周波数fが第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高いため、第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、位相がθだけ遅れた第1直線偏波磁界と位相がθだけ進んだ第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。その結果、鳥かご型円偏波RFコイル25に発生する第1直線偏波磁界と第2直線偏波磁界は、ベクトルを用いて図24のように表すことができる。ベクトルのみに注目すると、図24と図8(a)は同じベクトル配置であり、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同様に、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を発生する。
そこで、コイルのQ値QRFを変化させながら、共振周波数f=64MHzにおいて、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を最も強く発生する場合の、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C,C)を電磁界シミュレーションから求めた。第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比(C/C)とコイルのQ値QRFとの関係を図25(a)に示す。第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比(C/C)はQ値QRFが大きくなるにつれて増加しC/C=1に漸近する傾向を示した。そこで、QRF→0のときC/C=0、QRF→∞のときC/C=1を満たすQRFを変数とする関数を用いてフィッティングを行ったところ、式(12)で表される関係式が最もシミュレーションから求めた値に近い値を示した。また、共振周波数f=128MHzの場合で電磁界シミュレーションから求めたキャパシタの値に対しても、式(12)を適用した結果、共振周波数f=64MHzの場合と同様によい一致が見られた。したがって、式(12)を用いることによって、第2キャパシタ2の値が第1キャパシタ1の値より小さい鳥かご型円偏波RFコイル25において、最も効率的に円偏波磁界を発生する第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比を求めることができる。
また、鳥かご型円偏波RFコイル25が発生する円偏波磁界の強度が最大値の95%以上となる、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C,C)の条件を電磁界シミュレーションから求めたところ、図25(b)に示すように、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)が以下の式を満たす条件であればよいことが示された。
(数13)
Figure 0004844310
以上から、図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25は、第2キャパシタ2が給電点5に対して時計回りに45度の角度をなすように配置され、第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)は、それらの比(C/C)が式(13)を満たすように選ばれ、かつ第1キャパシタ1の値Cが、共振周波数fにおいて共振するように調整されることで、効率的に円偏波磁界が発生し、望ましくは式(12)を満たすように第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値(C、C)を選ぶことで最も効率的に円偏波磁界が発生する。
上述してきたように、本実施の形態によれば、一つの給電点のみで、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同じように、円偏波磁界を発生することができる。したがって、QD方式と比べて給電点が1つ減るため、QD方式の送信コイルに従来必要であった分配器および移相器が不要となり、送信系を構成する部品の数が半分以下に減少する。このため、送信系の調整が容易になるとともに製造コストを下げることができる。また、コイルへの給電点が1ヵ所であり、分配器、移相器を用いないため、部品のばらつきやコイルの機械的歪みによる直交性の低下や、分配器、移相器による位相ずれによるコイルのSN比低下を抑えることができ、従来と比べてRFコイルの送信効率や受信感度が向上する。さらに、第1の実施例と比べて、キャパシタの数が半分となるため、部品のばらつきによる直交性の低下を抑えることができ、コイルの調整が容易となる。
なお、図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25において、第2キャパシタ2は給電点5に対して時計回りに225度の角度をなすように配置されても、図23(b)に示す2つの直線偏波磁界の位置関係は変化しないため、図23に示すコイルと同様の動作を行うことが可能である。
また、第2キャパシタ2は、図14に示すコイルの場合と同様に、インダクタとキャパシタが並列に接続された並列回路が第2キャパシタ2の代わりに配置されてもよい。
図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図26に示す。このRFコイルは、直線状導体30の数が12本であり、第1キャパシタ1が10個、第2キャパシタ2が2個配置されている点が、図23に示すコイルと異なる。
直線状導体30の数が12本の場合、給電点5に対して時計回りに45度または255度の角度の位置には直線状導体30が存在しないため、第2キャパシタ2を配置することができない。しかしながら、給電点5に対して時計回りに45度または255度の角度の位置を挟んで配置された2本の直線状導体30上にそれぞれ第2キャパシタ2を配置し、第2キャパシタ2の容量を調整することで、実質的に、給電点5に対して時計回りに45度または255度の角度の位置に第2キャパシタ2を配置した場合と同様に円偏波磁界を発生することができる。
したがって、鳥かご型円偏波RFコイル25の直線状導体30の数が12本の倍数の場合であっても、第2キャパシタ2を複数配置することで、円偏波磁界を効率よく発生することが可能である。
図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の変更例を図27に示す。このRFコイルは、図23に示す第2キャパシタ2の代わりに、第1キャパシタ1の値Cより大きい容量を有する第3キャパシタ3を有する点と、図27(b)に示すように、第3キャパシタ3が、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回り方向に実質的に45度離れた位置に配置される点が、図23の実施の形態と異なる。ここで実質的に45度とは、製造誤差の範囲を含むものである。
このコイルの第3キャパシタ3の値(C)は、第1キャパシタ1の値(C)と次式を満たすように調整されている。
(数14)
Figure 0004844310

なお、QRFは、鳥かご型円偏波RFコイル25の共振周波数fcにおけるQ値である。また、Q値は正の値をとるため、C<Cとなる。
図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の寸法が、例えば、直径30cm、長さ30cm、ループ導体28、29および直線状導体30の直径が5mmであり、共振周波数fc=64MHzにおけるコイルのQ値が50の場合、第1キャパシタ1および第3キャパシタ3の値(C、C)は、それぞれ、8.8pF、10.2pFである。
図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25は、第1キャパシタ1の値Cより大きい容量を有する第3キャパシタ3が、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回り方向に45度離れた位置に配置されている。よって、このコイルに給電点5を通して高周波電圧を印加した場合、図27(b)に示すように、共振によりコイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第2のキャパシタ2とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸と直交する平面に平行かつ第1の方向と直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低くなる。
このとき、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じる。図27に示すコイルの場合、第1直線偏波磁界の第1共振周波数fが第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低いため、第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、位相がθだけ進んだ第1直線偏波磁界と位相がθだけ遅れた第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。その結果、鳥かご型円偏波RFコイル25に発生する第1直線偏波磁界と第2直線偏波磁界は、ベクトルを用いて図28のように表すことができる。ベクトルのみに注目すると、図28と図8(a)は同じベクトル配置であり、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いて鳥かご型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同様に、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を発生する。
共振周波数f=64MHzにおいて、鳥かご型円偏波RFコイル25が時計回りの円偏波磁界を最も強く発生する場合の、第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C,C)の関係を電磁界シミュレーションから求めた。第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値の比(C/C)とコイルのQ値QRFとの関係を図29(a)に示す。第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値の比(C/C)はQ値QRFが大きくなるにつれて増加しC/C=1に漸近する傾向を示した。そこで、QRF→0のときC/C=∞、QRF→∞のときC/C=1を満たすQRFを変数とする関数を用いてフィッティングを行ったところ、式(14)で表される関係式が最もシミュレーションから求めた値に近い値を示した。また、共振周波数f=128MHzの場合で電磁界シミュレーションから求めたキャパシタの値に対しても、式(14)を適用した結果、共振周波数f=64MHzの場合と同様によい一致が見られた。したがって、式(14)を用いることによって、第3キャパシタ3の値が第1キャパシタ1の値より大きい鳥かご型円偏波RFコイル25が最も効率的に円偏波磁界を発生する第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値の比を求めることができる。
また、鳥かご型円偏波RFコイル25が発生する円偏波磁界の強度が最大値の95%以上となる、第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C,C)の条件を電磁界シミュレーションから求めたところ、図29(b)に示すように、第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C、C)が以下の式を満たす条件であればよいことが示された。
(数15)
Figure 0004844310
以上から、図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25は、第3キャパシタ3が給電点5に対して反時計回りに45度の角度をなすように配置され、第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C、C)は、それらの比(C/C)が式(15)を満たすように選ばれ、かつ第1キャパシタ1の値Cが、共振周波数fにおいて共振するように調整されることで、最も効率的に円偏波磁界を発生し、望ましくは式(14)を満たすように第1キャパシタ1と第3キャパシタ3の値(C、C)を選ぶことで最も効率的に円偏波磁界が発生する。その結果、図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様の効果が得られる。
なお、図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25において、第3キャパシタ3は給電点5に対して反時計回りに225度の角度をなすように配置されても、図27(b)に示す2つの直線偏波磁界の位置関係は変わらないため、図27に示すコイルと同様の動作を行うことが可能である。
また、第3キャパシタ3は、図20に示すコイルの場合と同様に、インダクタとキャパシタが直列に接続された直列回路が第3キャパシタ3の代わりに配置されてもよい。
また、図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の直線状導体30の数が12本の倍数の場合、給電点5に対して反時計回りに45度または255度の角度の位置に隣接した2本の直線状導体30上にそれぞれ第3キャパシタ3を配置し、第3キャパシタ3の容量を調整することで、実質的に、給電点5に対して反時計回りに45度または255度の角度の位置に第3キャパシタ3を配置した場合と同様に円偏波磁界を発生することができる。
なお、本実施例において、キャパシタは直線状導体30の上にのみ配置されているが、ループ導体28,29の上に第4キャパシタ4を配置することができる。このとき、第1キャパシタ1および第2キャパシタ2、第3キャパシタ3の値が変化するが、動作原理は同じである。よって、図23または図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25のループ導体28,29の上に第4キャパシタ4が配置されたコイルは、円偏波磁界を発生することができる。
本発明の第3の実施の形態であるTEM型円偏波RFコイル31を説明する。本実施の形態のRFコイルも送信用または受信用RFコイルとして用いられる。図30は、本コイルの構成を示す図である。このTEM型円偏波RFコイル31は、図30(a)に示すように、円筒導体46の内側に、円筒導体46の軸に実質的に平行な複数(図30では8本)の実質的に直線状態の直線状導体47が円筒導体46の内側表面から一定の距離で円周方向に実質的に等間隔に配置され、その両端が円筒導体46の内側に接続部導体を介して接続されている。直線状導体47と円筒導体46とを接続する接続部導体には、このコイルが磁気共鳴周波数で共振するように、複数の第1キャパシタ1と第2キャパシタ2が挿入され、給電点5は第1キャパシタ1に配置されている。
このとき、第2キャパシタ2は、図30(b)に示すように、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5からTEM型円偏波RFコイル31の中心軸13に対して時計回り方向に実質的に45度離れた位置に配置される。ここで実質的に45度とは、製造誤差の範囲を含むものである。
なお、座標軸12のz軸の方向と磁気共鳴撮像装置のマグネット101が発生する静磁場100の向きは同方向とする。また、図30(a)に示す円筒導体46は、内部の複数の直線状導体47の位置関係が分かるように、円筒導体46の側面が透明なものとして記載しているが、実際には円筒導体46の側面は導体で覆われている。また、図30(a)では、円筒導体46および直線状導体47自体が持つインダクタンスの表記は省略してある。また、送信用RFコイル107と受信用RFコイル114として用いる場合は、本コイルのキャパシタに、PINダイオードとインダクタが直列接続された回路が並列に接続され、磁気結合防止信号により制御される磁気結合防止回路が付加されるが省略してある。
本実施の形態のコイルにおける第1キャパシタ1および第2キャパシタ2の値(C、C)は、このコイルがある元素の磁気共鳴周波数で共振するために、それぞれ適切な値となるように調整されている。以下、コイルの共振周波数fcが、磁場強度1.5Tにおける水素原子核の磁気共鳴周波数f=64MHzである場合を例に説明する。
第2キャパシタ2の値Cは、第1キャパシタ1の値Cより小さくなるように調整されるとともに、かつ図30に示すTEM型円偏波RFコイル31が共振周波数fcで共振するように調整される。
次に、図30に示すTEM型円偏波RFコイル31が送信コイルとして動作する場合を例に説明する。
高周波磁場発生器106から送信された共振周波数fcを中心周波数とする高周波電圧が給電点5を介してTEM型円偏波RFコイル31に印加される。TEM型円偏波RFコイル31は、直線状導体47に配置された複数のキャパシタのうち、第2キャパシタ2の値だけが第1キャパシタ1より小さい値を有している。このとき、TEM型円偏波RFコイル31には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第2のキャパシタ2とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸と直交する平面に平行かつ第1の方向と直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高くなる。このとき、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じる。図30に示すコイルの場合、第1直線偏波磁界の第1共振周波数fが第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより高いため、第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、位相がθだけ遅れた第1直線偏波磁界と位相がθだけ進んだ第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。その結果、TEM型円偏波RFコイル31に発生する第1直線偏波磁界と第2直線偏波磁界は、ベクトルを用いて図31のように表すことができる。ベクトルのみに注目すると、図31と図8(a)は同じベクトル配置であり、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いてTEM型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同様に、TEM型円偏波RFコイル31が時計回りの円偏波磁界を発生する。
上述してきたように、本実施の形態のTEM型円偏波RFコイル31も、一つの給電点で円偏波磁界が発生可能なRFコイルとして動作することが可能であり、第1の実施例に示した鳥かご型円偏波RFコイル25と同様の効果が得られる。また、TEM型コイルは、鳥かご型コイルと比べて、より高い周波数でも高効率で高周波磁場を照射し、高感度で磁気共鳴信号を検出することができるため、本実施の形態によって、3T以上のより高い磁場強度においても、RFコイルとして安定に動作することができる。
なお、図30に示すTEM型円偏波RFコイル31において、第2キャパシタ2は給電点5に対して時計回りに225度の角度をなすように配置されても、図30(b)に示す2つの直線偏波磁界の位置関係は変わらないため、図30に示すコイルと同様の動作を行うことが可能である。
また、第2キャパシタ2は、図14に示すコイルの場合と同様に、インダクタとキャパシタが並列に接続された並列回路が第2キャパシタ2の代わりに配置されてもよい。
図30に示すTEM型円偏波RFコイル31の変更例を図32に示す。このRFコイルは、図30に示す第2キャパシタ2の代わりに、第1キャパシタ1の値Cより大きい容量を有する第3キャパシタ3を有する点と、図32(b)に示すように、第3キャパシタ3が、静磁場100の貫通する方向からみた断面において給電点5から鳥かご型円偏波RFコイル25の中心軸に対して反時計回り方向に45度離れた位置に配置される点が、図30の実施の形態と異なる。
高周波磁場発生器106から送信された共振周波数fcを中心周波数とする高周波電圧が給電点5を介してTEM型円偏波RFコイル31に印加されると、TEM型円偏波RFコイル31は、直線状導体47に配置された複数のキャパシタのうち、第2キャパシタ2の値だけが第1キャパシタ1より大きい値を有しているため、TEM型円偏波RFコイル31には共振により、コイルの中心軸13と直交する平面に平行かつ第3のキャパシタ3とコイルの中心軸を結ぶ第1の方向14と、コイルの中心軸と直交する平面に平行かつ第1の方向と直交する第2の方向15の2方向に周波数の異なる2つの直線偏波磁界が発生し、第1の方向14に発生する第1直線偏波磁界の第1共振周波数fは、第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低くなる。このとき、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、第1共振周波数fと第2共振周波数fの間に第3共振周波数fが生じる。図32に示すコイルの場合、第1直線偏波磁界の第1共振周波数fが第2の方向15に発生する第2直線偏波磁界の第2共振周波数fより低いため、第3共振周波数fにおいてコイルが発する高周波磁界は、位相がθだけ進んだ第1直線偏波磁界と位相がθだけ遅れた第2直線偏波磁界の重ね合わせとなる。よって、給電点5と第3キャパシタ3との位置関係から、図3に示す鳥かご型円偏波RFコイル25の場合と同様に、位相θ=45度のときに、時計回りの円偏波磁界ベクトルのみが存在し、QD方式を用いてTEM型RFコイルに円偏波高周波磁界を発生させる場合と同様に、図32に示すTEM型円偏波RFコイル31が時計回りの円偏波磁界を発生する。したがって、図30に示すTEM型円偏波RFコイル31と同様の効果が得られる。
なお、図32に示すTEM型円偏波RFコイル31において、第3キャパシタ3は給電点5に対して反時計回りに225度の角度をなすように配置されても、図32(b)に示す2つの直線偏波磁界の位置関係は変わらないため、図32に示すコイルと同様の動作を行うことが可能である。
また、第3キャパシタ3は、図20に示すコイルの場合と同様に、インダクタとキャパシタからなる直列回路9が第3キャパシタ3の代わりに配置されてもよい。
図33に、本発明の第4の実施の形態である2重同調鳥かご型円偏波RFコイル20の構成を示す。2重同調鳥かご型円偏波RFコイル20は、図33(a)に示すように2つのループ導体28、29がループ面に垂直な軸を共通の軸として対向して配置され、ループ導体28、29の軸方向に平行な複数(図33では8本)の直線状導体30で接続されている。これら複数の直線状導体30には、このコイルが2つの磁気共鳴周波数で共振するように、複数の第1二重同調回路10と第2二重同調回路11が挿入されている。第1二重同調回路10および第2二重同調回路11は、図33(b)に示すような、キャパシタ34とインダクタ33で構成される並列共振回路35がキャパシタ36に直列接続された回路と、キャパシタ32で構成される。
また、本コイルは、第1二重同調回路10に配置される、第1共鳴周波数fc1の信号を給電する第1給電点23と第2共鳴周波数の信号fc2を給電する第2給電点24を有し、図33(a)に示すように、第2給電点24は、静磁場100の貫通する方向からみた断面において第1給電点23からコイルの中心軸に対して反時計回り方向に90度離れた位置に配置される。また、第2二重同調回路11は、静磁場100の貫通する方向からみた断面において第1給電点23からコイルの中心軸13に対して時計回り方向に45度離れた位置に配置される。
本実施の形態のコイルにおける第1二重同調回路10および第2二重同調回路11を構成するキャパシタ32、34、36およびインダクタ33は、このコイルが2つの磁気共鳴周波数で共振するために、それぞれ適切な値となるように調整されている。以下、2つの共鳴周波数のうち、周波数が高い方の第1共鳴周波数fc1が、磁場強度1.5Tにおける水素原子核の磁気共鳴周波数64MHzであり、周波数が低い方の第2共振周波数fc2が磁場強度1.5Tにおけるフッ素の磁気共鳴周波数60MHzである場合を例に説明する。
このとき、第1二重同調回路10は、第1共鳴周波数fc1においてCc1の大きさの容量を示すとともに第2共鳴周波数fc2においてCc2の大きさの容量を示すように調整されている。また、第2二重同調回路11は、第1共鳴周波数fc1においてCc3の大きさの容量を示すとともに第2共鳴周波数fc2においてCc4の大きさの容量を示すように調整されている。Cc1、Cc2、Cc3、Cc4は、Cc4>Cc2>Cc1>Cc3を満たし、Cc3/Cc1が、Cc3=C、Cc1=Cとして式(12)を、Cc4/Cc2が、Cc4=C、Cc2=Cとして式(14)を満たすように、第1二重同調回路10および第2二重同調回路11のインダクタ33およびキャパシタ32、34,36により調整される。
なお、図33では、ループ導体28、29および直線状導体30自体が持つインダクタンスの表記は省略してある。また、送信用RFコイル107と受信用RFコイル114として用いる場合は、本コイルのキャパシタに、PINダイオードとインダクタが直列接続された回路が並列に接続され、磁気結合防止信号により制御される磁気結合防止回路が付加されるが省略してある。
次に、図33に示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20が送信コイルとして動作する場合を例に説明する。
まず、高周波磁場発生器106から送信された第1共鳴周波数fc1を中心周波数とする高周波電圧が第1給電点23を介して二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20に印加される場合、第1二重同調回路10はCc1の値を有するキャパシタとして、第2二重同調回路11はCc3の値を有するキャパシタとして動作する。このとき、Cc1より値が小さいCc3が、第1給電点23からコイルの中心軸に対して時計回り方向に45度の位置に配置され、Cc3/Cc1が式(12)を満たしているため、このコイルは、図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25と同じ構成となる。よって、このコイルは、第1共鳴周波数fc1において円偏波磁界を発生する。
また、高周波磁場発生器106から送信された第2共鳴周波数fc2を中心周波数とする高周波電圧が第2給電点24を介して二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20に印加される場合、第1二重同調回路10はCc2の値を有するキャパシタとして、第2二重同調回路11はCc4の値を有するキャパシタとして動作する。このとき、Cc2より値が大きいCc4が、第2給電点24からコイルの中心軸に対して反時計回り方向に225度の位置に配置され、Cc4/Cc2が式(14)を満たしているため、このコイルは、図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25と同じ構成となる。よって、このコイルは、第2共鳴周波数fc2において円偏波磁界を発生する。したがって、図33に示す2重同調鳥かご型円偏波RFコイル20は、第1および第2共鳴周波数(fc1、fc2)において円偏波磁界を発生することができる。
なお、本実施例では、第2二重同調回路11が第1給電点23からコイルの中心軸13に対して時計回り方向に45度離れた位置に配置された場合について記載したが、第2二重同調回路11は、静磁場100の貫通する方向からみた断面において第1給電点23からコイルの中心軸13に対して時計回り方向に225度離れた位置に配置される場合においても、二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20に発生する2つの直線偏波磁界の位置関係は変化しないため、図33に示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20と同様の動作が可能である。
上述してきたように、本実施の形態によれば、一つのコイルに対して2つの給電点を用いて、第1および第2共鳴周波数(fc1、fc2)において円偏波磁界を発生することができる。よって、従来では4つ必要であった給電点を半分に減らすことができ、送信系を構成する部品の数が半分以下に減少する。このため、送信系の調整が容易になるとともに製造コストを下げることができる。また、コイルへの給電点が1ヵ所であり、分配器、移相器を用いないため、部品のばらつきやコイルの機械的歪みによる直交性の低下や、分配器、移相器による位相ずれによるコイルのSN比低下を抑えることができ、従来と比べてRFコイルの送信効率や受信感度が向上する。
図33に示す重同調鳥かご型円偏波RFコイル20の変更例を図34に示す。このRFコイルは、第2給電点24が、静磁場100の貫通する方向からみた断面において第1給電点23からコイルの中心軸に対して時計回り方向に90度離れた位置に配置される点が、図33の実施の形態と異なる。
高周波磁場発生器106から送信された第1共鳴周波数fc1を中心周波数とする高周波電圧が第1給電点23を介して図34に示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20に印加される場合、第1二重同調回路10はCc1の値を有するキャパシタとして、第2二重同調回路11はCc3の値を有するキャパシタとして動作する。
このとき、Cc1より値が小さいCc3が、第1給電点23からコイルの中心軸に対して時計回り方向に45度の位置に配置され、Cc3/Cc1が式(12)を満たしているため、このコイルは、図23に示す鳥かご型円偏波RFコイル25と同じ構成となる。よって、このコイルは、第1共鳴周波数fc1において円偏波磁界を発生する。
また、高周波磁場発生器106から送信された第2共鳴周波数fc2を中心周波数とする高周波電圧が第2給電点24を介して図34に示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20に印加される場合、第1二重同調回路10はCc2の値を有するキャパシタとして、第2二重同調回路11はCc4の値を有するキャパシタとして動作する。
このとき、Cc2より値が大きいCc4が、第2給電点24からコイルの中心軸に対して反時計回り方向に45度の位置に配置され、Cc4/Cc2が式(14)を満たしているため、このコイルは、図27に示す鳥かご型円偏波RFコイル25と同じ構成となる。よって、このコイルは、第2共鳴周波数fc2において円偏波磁界を発生する。したがって、図34に示す2重同調鳥かご型円偏波RFコイル20は、第1および第2共鳴周波数(fc1、fc2)において円偏波磁界を発生することができ、図33に示す2重同調鳥かご型円偏波RFコイル20と同じ効果を得ることができる。
なお、図34に示す2重同調鳥かご型円偏波RFコイル20の例では、第2二重同調回路11が第1給電点23からコイルの中心軸13に対して時計回り方向に45度離れた位置に配置された場合について記載したが、第2二重同調回路11は、静磁場100の貫通する方向からみた断面において第1給電点23からコイルの中心軸13に対して時計回り方向に225度離れた位置に配置される場合においても、二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20に発生する2つの直線偏波磁界の位置関係は変化しないため、図34に示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイル20と同様の動作が可能である。
また、本実施例では直線状導体30に、第1二重同調回路10および第2二重同調回路11を配置した例について説明したが、同様に、ループ導体28,29に第1二重同調回路10および第2二重同調回路11を配置した場合や、図30に示すTEM型コイルの複数の直線状導体47に第1二重同調回路10および第2二重同調回路11を配置した場合においても、図33の場合と同様に、第1および第2共鳴周波数(fc1、fc2)において円偏波磁界を発生することができる。
以上、実施例ごとに本発明について記載したが、本発明は以下の構成とすることもできる。
本発明のRFコイルは、一例として、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加されるRFコイルであって、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状に配置される複数のキャパシタを備え、前記複数のキャパシタは、複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1キャパシタの容量より容量の小さい少なくとも一つの第2キャパシタを含むことを特徴としている。
また、本発明のRFコイルは、一例として、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加されるRFコイルであって、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状に配置される複数のキャパシタを備え、前記複数のキャパシタは、複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1キャパシタの容量より容量が大きい少なくとも一つの第3キャパシタを含むことを特徴とするRFコイルである。
本発明のRFコイルは、前記第2キャパシタの代わりにインダクタとキャパシタで構成される並列回路が配置されてもよい。
また、本発明のRFコイルは、前記第3キャパシタの代わりにインダクタとキャパシタで構成される直列回路が配置されてもよい。
また、本発明のRFコイルは、具体的には、鳥かご型コイルやTEM型コイルなどの筒型コイルに適用できる。
鳥かご型コイルの場合、前記複数のキャパシタが前記複数の直線状導体にそれぞれ配置されている低域通過型鳥かご型コイルや、前記複数のキャパシタが少なくとも1つの前記ループ導体と複数の前記直線状導体との接続点の間にそれぞれ挿入されている高域通過型鳥かご型コイル、前記複数のキャパシタが少なくとも1つの前記ループ導体と複数の前記直線状導体との接続点の間および前記複数の直線状導体にそれぞれ挿入されている帯域通過型鳥かご型コイルに適用できる。
前記低域通過型鳥かご型コイルの場合、コイルのQ値QRFと、前記第1キャパシタの容量C、前記第3キャパシタの容量Cが、
Figure 0004844310
の関係を有し、コイルのQ値QRFと、前記第1キャパシタの容量C、前記第2キャパシタの容量Cが、
Figure 0004844310
の関係を有するものであってもよい。
前記高域通過型鳥かご型コイルの場合、コイルのQ値QRFと、前記第1キャパシタの容量C、前記第3キャパシタの容量Cが、
Figure 0004844310
の関係を有し、コイルのQ値QRFと、前記第1キャパシタの容量C、前記第2キャパシタの容量Cが、
Figure 0004844310
の関係を有するものであってもよい。
本発明のRFコイルは、前記第2キャパシタが、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に45度程度もしくは225度程度離れた位置に配置されてもよい。なお、程度とは、製造誤差による角度の誤差範囲のことである。
本発明のRFコイルは、前記第3キャパシタが、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に45度程度もしくは225度程度離れた位置に配置されてもよい。なお、程度とは、製造誤差による角度の誤差範囲のことである。
本発明のRFコイルは、一例として、筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、磁気共鳴周波数が異なる第1元素及び第2元素の各々に対応する第1共振周波数及び第2共振周波数で共振する2重同調RFコイルであって、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状に配置される複数の二重同調回路を備え、第1共振周波数の信号を給電する第1給電点と第2共振周波数の信号を給電する第2給電点を有し、前記第2給電点は、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に90度離れた位置に配置され、前記複数の二重同調回路は、前記第1共振周波数が前記第2共振周波数より高いときに、前記第1共振周波数における第1容量が前記第2共振周波数における第2容量より小さい値を示す複数の第1二重同調回路と、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1共振周波数において前記第1容量より小さい容量を示し、前記第2共振周波数において前記第2容量より大きい容量を示す第2二重同調回路を含んでもよい。
また、本発明のRFコイルは、一例として、筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、磁気共鳴周波数が異なる第1元素及び第2元素の各々に対応する第1共振周波数及び第2共振周波数で共振する2重同調RFコイルであって、前記静磁場の方向と実質的に垂直な少なくとも一つの断面に円周状に配置される複数の二重同調回路を備え、第1共振周波数の信号を給電する第1給電点と第2共振周波数の信号を給電する第2給電点を有し、前記第2給電点は、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に90度離れた位置に配置され、前記複数の二重同調回路は、前記第1共振周波数が前記第2共振周波数より高いときに、前記第1共振周波数における第1容量が前記第2共振周波数における第2容量より小さい値を示す複数の第1二重同調回路と、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記第1給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1共振周波数において前記第1容量より小さい容量を示し、前記第2共振周波数において前記第2容量より大きい容量を示す第2二重同調回路を含んでもよい。
本発明の磁気共鳴撮像装置は、一例として、静磁場を形成する静磁場形成手段と、傾斜磁場を形成する傾斜磁場形成手段と、高周波磁場を形成する高周波磁場形成手段と、前記高周波磁場を検査対象に印加する送信用コイルと、検査対象からの磁気共鳴信号を検出する受信用コイルと、前記磁気共鳴信号を受信する受信手段と、前記傾斜磁場形成手段、前記高周波磁場形成手段および前記受信手段を制御する制御手段と、を備え、送信用または受信用コイルの少なくとも一方のコイルとして、上述した本発明のRFコイルを用いてもよい。この場合、本発明のRFコイルは、複数のキャパシタに、計測対象としている磁気共鳴信号の磁気共鳴周波数で開放状態となるデカップリング回路が接続されているものを用いてもよい。
磁気共鳴撮像装置の概観図である。 第1の実施例を示す磁気共鳴撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施例を示す鳥かご型円偏波RFコイルの構成図である。 第1の実施例を示す鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 キャパシタの値が1箇所だけ他と異なる鳥かご型RFコイルの構成図である。 抵抗を有する並列共振回路の複素インピーダンスの周波数特性を示す図である。 鳥かご型円偏波RFコイル25のインピーダンスと位相の周波数特性を示す図である。 第1の実施例を示す鳥かご型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図と強度の位相特性を示す図である。 第1の実施例を示す給電点と第2キャパシタの位置関係の条件を満たさない鳥かご型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図と強度の位相特性を示す図である。 電磁界シミュレーションにより求めた第1キャパシタ1と第2キャパシタ2の値の比(C/C)とコイルのQ値との関係を示す図である。 第1の実施例を示す鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 第1の実施例を示す鳥かご型円偏波RFコイルにおいて、給電点と第2キャパシタのなす角度とコイルが発する円偏波磁界強度の関係を示す図である。 図3に示す鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 図3に示す鳥かご型円偏波RFコイルの他の変形例を示す図である。 図3に示す鳥かご型円偏波RFコイルの他の変形例を示す図である。 図14に示す鳥かご型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図である。 図14に示す鳥かご型円偏波RFコイルにおける第1キャパシタと第3キャパシタの値の比(C/C)とコイルのQ値との関係を示す図である。 図14に示す鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 図12に示す鳥かご型円偏波RFコイルの他の変形例を示す図である。 図12に示す鳥かご型円偏波RFコイルの他の変形例を示す図である。 図3に示す鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 図17に示す鳥かご型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図である。 第2の実施例を示す鳥かご型円偏波RFコイルの構成図である。 図19に示す鳥かご型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図である。 図19に示す鳥かご型円偏波RFコイルにおける第1キャパシタと第2キャパシタの値の比(C/C)とコイルのQ値との関係を示す図である。 図19に示す鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 図19に示す鳥かご型円偏波RFコイルの他の変形例を示す図である。 図23に示す鳥かご型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図である。 図23に示す鳥かご型円偏波RFコイルにおける第1キャパシタと第3キャパシタの値の比(C/C)とコイルのQ値との関係を示す図である。 第3の実施例を示すTEM型円偏波RFコイルの構成図である。 図26に示すTEM型円偏波RFコイルが発生する円偏波磁界のベクトル図である。 図26に示すTEM型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 第4の実施例を示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイルの構成図である。 図29に示す二重同調鳥かご型円偏波RFコイルの変形例を示す図である。 従来の送信用および受信用鳥かご型RFコイルと送信器・受信器との接続関係を示す図である。
符号の説明
1 第1キャパシタ
2 第2キャパシタ
3 第3キャパシタ
4 第4キャパシタ
5 給電点
6 ピックアップコイル
7 並列回路
8、21、32、34、36、37、39 キャパシタ
9 直列回路
10 第1二重同調回路
11 第2二重同調回路
12 座標軸
13 コイルの中心軸
14 第1の方向
15 第2の方向
16、35 並列共振回路
17 時計回りの円偏波磁界ベクトル
18 反時計回りの円偏波磁界ベクトル
19 接続点
20 2重同調鳥かご型円偏波RFコイル
22 非対称キャパシタ
23 第1給電点
24 第2給電点
25 鳥かご型円偏波RFコイル
26 鳥かご型RFコイル
27、33、49 インダクタ
28,29 ループ導体
30 直線状導体
31 TEM型円偏波RFコイル
38 ループ面
46 円筒導体
47 直線状導体
100 静磁場
101 静磁場を発生するマグネット
102 傾斜磁場を発生するコイル
103 検査対象
104 シーケンサ
105 傾斜磁場電源
106 高周波磁場発生器
107 送信用RFコイル
108 受信器
109 計算機
110 ディスプレイ
111 記憶媒体
112 シムコイル
113 シム電源
114 受信用RFコイル
115 磁気結合防止回路駆動装置
116 送受信用RFコイル
301 テーブル。

Claims (11)

  1. 筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、内部に円偏波磁界を発生し、もしくは検出するための高周波コイルであり、
    前記円筒形状を形成するループ状の第1導体、ループ状の第2導体、及び前記第1導体と前記第2導体との各々に接続される前記円筒形状の中心軸と並行な複数の第3導体を有し、
    外部から給電信号を受信する一つの給電点が、前記第1導体の1か所、もしくは前記複数の第3導体のうちの一つに設けられ
    複数のキャパシタが、前記第1および第2導体上の前記複数の第3導体との接続点の間に、もしくは前記複数の第3導体にそれぞれ分散して、円周状に挿入され
    前記複数のキャパシタは、第1容量を有する複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より小さい第2容量を有する少なくとも一つの第2キャパシタとを含むことを特徴とする高周波コイル。
  2. 前記複数のキャパシタは記第1および第2導体上の前記複数の第3導体との接続点の間に各々挿入され、前記高周波コイルのQ値QRFと、前記第1キャパシタの
    容量C 、前記第2キャパシタの容量C は、
    Figure 0004844310
    の関係を有することを特徴とする請求項1に記載の高周波コイル
  3. 前記複数のキャパシタは前記複数の第3導体にそれぞれ分散して円周状に挿入され、前記高周波コイルのQ値Q RF と、前記第1キャパシタの容量C 、前記第2キャパシタの容量C は、
    Figure 0004844310
    の関係を有することを特徴とする請求項1に記載の高周波コイル
  4. 前記複数のキャパシタは、さらに記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より大きい第3容量を有する少なくとも一つの第3キャパシタとを含むことを特徴とする請求項1に記載の高周波コイル
  5. 前記第2キャパシタに代えて、前記第1容量より小さい第2容量を実質的に実現するインダクタとキャパシタの並列回路が挿入されることを特徴とする請求項1に記載の高周波コイル。
  6. 筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、内部に円偏波磁界を発生し、もしくは検出するための高周波コイルであり、
    前記円筒形状を形成するループ状の第1導体、ループ状の第2導体、及び前記第1導体と前記第2導体との各々に接続される前記円筒形状の中心軸と並行な複数の第3導体を有し、
    外部から給電信号を受信する一つの給電点が、前記第1導体の1か所、もしくは前記複数の第3導体のうちの一つに設けられ
    複数のキャパシタが、前記第1および第2導体上の前記複数の第3導体との接続点の間に、もしくは前記複数の第3導体にそれぞれ分散して、円周状に挿入され
    前記複数のキャパシタは、第1容量を有する複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた前記断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より大きい第3容量を有する少なくとも一つの第3キャパシタとを含む高周波コイル。
  7. 前記複数のキャパシタは記第1および第2導体上の前記複数の第3導体との接続点の間に各々挿入され、前記高周波コイルのQ値QRFと、前記第1キャパシタの容量C 、前記第3キャパシタの容量C は、
    Figure 0004844310
    の関係を有することを特徴とする請求項6に記載の高周波コイル
  8. 前記複数のキャパシタは前記複数の第3導体にそれぞれ分散して円周状に挿入され、前記高周波コイルのQ値Q RF と、前記第1キャパシタの容量C 、前記第3キャパシタの容量C は、
    Figure 0004844310
    の関係を有することを特徴とする請求項6に記載の高周波コイル
  9. 前記第3キャパシタに代えて、前記第1容量より大きい第3容量を実質的に実現するインダクタとキャパシタの直列回路が挿入されることを特徴とする請求項6に記載の高周波コイル。
  10. 筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、内部に円偏波磁界を発生し、もしくは検出するための高周波コイルであり、
    前記円筒形状を形成する円筒状導体と、
    前記円筒状導体の内側で前記円筒状導体沿って実質的に等間隔に配置され、前記円筒状導体の軸と実質的にそれぞれ平行であり、かつ各々の両端部がそれぞれ接続導体を介して前記円筒状導体に接続される複数の直線状導体と、
    前記接続導体に各々が挿入された複数のキャパシタとを有し、
    外部から給電信号を受信する一つの給電点が、前記複数のキャパシタのうちの一つに設けられ
    前記複数のキャパシタは、第1容量を有する複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より小さい第2容量を有する少なくとも一つの第2キャパシタとを含むことを特徴とする高周波コイル。
  11. 筒型形状を有し、前記筒型形状の中心軸の方向と実質的に同一の方向に静磁場が印加され、内部に円偏波磁界を発生し、もしくは検出するための高周波コイルであり、
    前記円筒形状を形成する円筒状導体と、
    前記円筒状導体の内側で前記円筒状導体沿って実質的に等間隔に配置され、前記円筒状導体の軸と実質的にそれぞれ平行であり、かつ各々の両端部がそれぞれ接続導体を介して前記円筒状導体に接続される複数の直線状導体と、
    前記接続導体に各々が挿入された複数のキャパシタとを有し、
    外部から給電信号を受信する1つの給電点が、前記複数のキャパシタのうちの一つに設けられ
    前記複数のキャパシタは、第1容量を有する複数の第1キャパシタと、前記静磁場の貫通する方向からみた断面において前記給電点から前記筒型形状の中心に対して反時計方向に22.5度以上67.5度以下もしくは202.5度以上247.5度以下離れた位置に配置され、かつ前記第1容量より大きい第3容量を有する少なくとも一つの第3キャパシタとを含むことを特徴とする高周波コイル。
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