本発明の実施の形態に係る空調ユニットにつき、図1〜図15を参照しながら以下に説明し本発明の理解に供する。以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲の内容を限定するものではない。
本発明の実施の形態に係る空調ユニット39は、図14、図15に示すようにドラム式洗濯乾燥機1に適用した場合の一例であり、これに限られることはない。ドラム式洗濯乾燥機1は、洗濯乾燥機本体44内に図示しないサスペンション構造によって水槽3がフローティング状態に配設され、水槽3内に有底円筒形に形成された回転ドラム2がその軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて配設されている。水槽3の正面側には回転ドラム2の開口端に通じる衣類出入口11が形成され、洗濯乾燥機本体44の正面側に形成された上向き傾斜面に設けられた開口部を開閉可能に閉じる扉9を開くことにより、前記衣類出入口11を通じて回転ドラム2内に対して洗濯物を出し入れすることができる。扉9が上向き傾斜面に設けられているため、洗濯物を出し入れする作業を、腰を屈めることなく実施できる。
回転ドラム2には、その周面に水槽3内に通じる多数の透孔8が形成され、内周面の周方向複数位置に攪拌突起(図示せず)が設けられている。この回転ドラム2は水槽3の背面側に取り付けられたモータ7によって正転及び逆転方向に回転駆動される。また、水槽3には、注水管路12及び排水管路13が配管接続され、図示しない注水弁及び排水弁の制御によって水槽3内への注水及び排水がなされる。
扉9を開いて回転ドラム2内に洗濯物及び洗剤を投入してドラム式洗濯乾燥機1の例えば前面上部に設けられた操作パネル66での操作で、その内側などにも設けられた制御基板67などによる制御を通じて運転を開始させると、水槽3内には注水管路12から所定量の注水がなされ、モータ7により回転ドラム2が回転駆動されて洗濯工程が開始される。回転ドラム2の回転により、回転ドラム2内に収容された洗濯物は回転ドラム2の内周壁に設けられた攪拌突起によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する攪拌動作が繰り返されるので、洗濯物には叩き洗いの作用が及んで洗濯がなされる。所要の洗濯時間の後、汚れた洗濯液は排水管路13から排出され、回転ドラム2を高速回転させる脱水動作により洗濯物に含まれた洗濯液を脱水し、その後、水槽3内に注水管路12から注水してすすぎ工程が実施される。このすすぎ工程においても回転ドラム2内に収容された洗濯物は回転ドラム2の回転により攪拌突起により持ち上げられて落下する攪拌動作が繰り返されてすすぎ洗いが実施される。
このドラム式洗濯乾燥機1には、回転ドラム2内に収容した洗濯物を乾燥する機能が設けられている。そのためにドラム式洗濯乾燥機1は、既述したように、空調ユニット39と、水槽3内の空気を吸引排気して空調ユニット39に導入し除湿、加熱に供した乾燥した高温空気を再び水槽3内に送風する循環送風経路5を内蔵し、循環送風経路5の空調ユニット39よりも下流に送風ファン15を設けている。
この送風ファン15を回転駆動すると、循環送風経路5に空気の流れが発生して洗濯物を収容した回転ドラム2内の湿った空気は透孔8を通じて水槽3から送風ファン15側への循環空気導入管路16にて吸引排気される。この排気される湿った空気は、送風ファン15の上流側に直結されるなどして位置する空調ユニット39の通風路393内に吸引導入口391から導入されて、その途中に位置した蒸発器31に空気中の水分を結露させて除湿することと、凝縮器32との熱交換により加熱することとで、常に乾燥した高温の空気とされる。この乾燥した高温の空気は吸引排出口392を通じ送風ファン15に吸引されてから水槽3への送風管路33に送り出されて水槽3内に送風される。水槽3内に送風された高温の乾燥空気は透孔8を通じて回転ドラム2内に入って衣類などの洗濯物に曝されながら水槽3へと抜け、再度循環空気導入管路16へと導入され、以上の循環送風経路5での空気の循環の繰り返しにより乾燥工程が実施される。
なお、この循環送風経路5を利用した乾燥工程では、循環送風経路5を循環される空気中に主として衣類などの洗濯物から発生する糸屑などの異物が混じって循環し、蒸発器31や凝縮器32の目詰まり、送風ファン15の回転部への噛み込み、送風ファン15の内面への堆積といった乾燥工程を実施するのに支障を来しやすく、面倒なメンテナンスを頻繁に行う必要があることから、循環送風経路5の途中に、具体的には蒸発器31、凝縮器32、送風ファン15の上流側、従って、前記循環空気導入管路16の途中に、循環空気中の異物を除去するフィルタ35を収容したフィルタ室36を設けることが一般的になっている。これによって、洗濯物を乾燥させた後の空気に異物が混入して蒸発器31側の循環空気導入管路16側に導入されてきても、フィルタ室36を通る際にフィルタ35によって捕集され、下流側への循環空気に混入することはない。従って、蒸発器31、凝縮器32、送風ファン15の機能が長期に保全される。しかし一方では、フィルタ室36内のフィルタ35には捕集された異物が堆積していき、循環空気の通過抵抗が徐々に増していき、乾燥機能を低下させる問題があるので、フィルタ35は一般の場合と同様に着脱できるように設けられる。また、空調ユニット39は送風ファン15との直結によって、それらを単体で取り扱える空調・ファンユニット81を構成しているが、これに限られることはない。
ここで、結露水が生じる蒸発器31は凝縮器32と共に熱交換部395をなし、その空調ケース38おける底部の除湿域に対応する範囲に結露水の貯留部63が設けられて、排水ポンプ64を持った排水管路65が接続され、図示しない水位センサによる水位の検出の基に過不足ない排水が行われる。しかし、何らかの排水異常で水位が異常上昇すると貯留している結露水が循環送風経路5の他部分へ及びかねない。これらのことがあって、熱交換部395は循環送風経路5の最低位部に位置するように設けている。
以上のように種々な機器に搭載して働く空調ユニット39は、搭載する機器の大型化、製品価格、メンテナンスの手間、ランニングコストに影響するため、小型化、部品点数、組立工数の削減、交換部品の削減が望まれる。これらに対応して本実施の形態の空調ユニット39は、特に、図1〜図5に示すように、吸引導入口391および吸引排出口392を持った空調ケース38内に、吸引導入口391から吸引排出口392への通風路393途中に位置して循環空気を除湿し加熱する蒸発器31および凝縮器32よりなる熱交換部395と、この熱交換部395に冷媒を循環させる圧縮機37と、を内蔵した基本構成において、空調ケース38は、複数の、具体的には上下2つの分割部材381、382からなり、各分割部材381、382どうしが空調ケース38の外面に臨んでなす割線383間にシール部材384を連続に挟持して空調ケース38の内外をエアタイトし、空調ケース38の既述した貯留部63で代表される水溜り部の外壁に、溜り水によって開かれて溜まり水を排水させるが外気の吸引を阻止する図2、図3、図7に示すような排水機構101を設けている。
このように、空調ケース38は複数の分割部材381、382で構成されるが、それら各分割部材381、382が空調ケース38の外面に臨んでなす割線383間にシール材384を挟持して空調ケース38の内外をエアタイトする簡単なシール構造で、吸引導入口391から吸引排出口392への通風路393に例え圧縮機37の収容域394側との連通があっても吸引作用が積極的に及ばず空気溜まりになる収容域394の影響なく、吸引空気の循環と除湿および加熱との機能を確保することができる。また、通風路393および収容域394相互の連通を利用して収容域394、通風路393の別なく、万が一の場合の急な水溜まりには、空調ケース38の貯留部63などに設けた排水機構101が、溜り水によって開かれて溜まり水を排水させることで対応しながら、外気の吸引は阻止して循環空気を導入して熱交換し排出する機能を確保するようにできる。
この結果、空調ケース38を構成する複数の分割部材381、382が空調ケース38の外面に臨んでなす割線383間でシールしてユニット内外をエアタイトした簡単なシール構造で、通風路393の圧縮機37の収容域394側との連通の影響なく吸引空気の循環と除湿および加熱との機能を確保しながら、互いの連通を利用して収容域394、通風路393の別なく、貯留部63を中心とした熱交換部395での凝縮結露水を主体とする通常排水系はもとより、万が一の場合の急な水溜まりには、空調ケース38の貯留部63で代表する水溜り部に設けた排水機構101によって、循環空気を導入して熱交換し排出する機能を確保しながら対応でき、シール箇所が従来よりも少ない分だけ、部品点数、組立工数、および部品交換数が低減するので、製品コストおよびランニングコストが共に低減する。
特に、本実施の形態のように空調ケース38は、2つの分割部材381、382で構成していると、部材点数、組立工数、シール構造部がさらに低減する。
また、本実施の形態でも、収容域394と通風路393とは区画部386にて区画しているが、シール構造は省略している。このようにシール構造がないことにより、通風路393に例え収容域394側との連通が双方の区画部にあっても、この区画効果が合わさって収容域394に吸引作用がほとんど及ばなくして、吸引空気の循環と除湿および加熱との機能をより確実に確保し、性能を高められる。区画部386は上下各分割部材381、382の双方に一体形成した上下区画壁386a、386bの突き合わせ構造にて行い、空調ケース38が収容域394、通風路393を区画して持った複雑な空間形状体であるのを、2部材の簡単な構成で実現している。しかも、上下区画壁386a、386bに代えて、上下分割部材381、382の一方に一体成形した単体の区画壁として区画部386とすることもできる。
前記弁機構101は図2、図3、図7に示すように、貯留部63などの水溜まり部の外壁に設けられた排水口101aと、この排水口101aを空調ケース38内の引圧によって外側から閉じる逆止弁101bとしてあり、逆止弁101bは、空調ケース38内に引圧が働く動作時のみ、その引圧により貯留部63など水溜り部の外壁に設けられ排水口101aを閉じて気密性よく外気を遮断して空調ユニット39の機能を保全しながら、万が一の場合の多量の水溜りにはその自重によって押し開かれて排水させられるし、非動作時は特に閉まる必要はなく、閉じ習性のない簡単なフラップ式の弁片にて実現できる。具体的にはゴム片による逆止弁101bとして、その上端に一体成形したフック部101cを排水口101aの上部に設けた取り付け穴101dに弾性係合させるなどして簡単に装着できるし、吸引、吸引解除に対応した閉じ、閉じ解除が頻繁でもその動作ストロークは微小で疲労を促進するようなことはなくメンテナンスの交換部品となることは極めて稀である。
本実施の形態では、通風路393、収容域394の連通構造に関連して急な水溜まりが収容域394の側にも及ぶことがあるかも知れないことに関連して、熱交換部395に対応した貯留部63同様に、収容域394の底部を水溜り部396として弁機構101を設けている。これにより、通風路393、収容域394の高低関係などから一旦収容域394側に及んだ水溜まりが通風路393側の貯留部63側で解消されない場合でも、収容域394の側にて排水できるようになる。
さらに、空調ケース38は図1、図4、図5、図11、図12に示すように、長手方向の一端の天井壁の後部に吸引導入口391が、他端の端部壁に吸引排出口392が設けられたほぼ長方体形状をなしている。圧縮機37は図5に示すように空調ケース38内一端側の前部寄りの収容域394に収容されて、この収容域394と、この収容域394に対し空調ケース38内の後部側および他端部側に広がる通風路393と空調ケース38をなす分割部材381、382の双方から延びて区画部386をなす上下区画壁386a、386bまたは一方から延びる区画壁によって区画されたものとなっている。また、蒸発器31、凝縮器32は、空調ケース38の長手方向に対向し合う区画部386と端部壁との間の熱交換域393aを前後の吸引導入側と、吸引排出側とに仕切って設けられている。さらに、吸引導入口391は、空調ケース38の熱交換域393aの天井壁よりも高く上向きに開口し、かつ図2、図5に示すように平面視して収容域394の後部側上にオーバーラップする位置から前記通風路393における熱交換域393aから、空調ケース38一端側に収容域394の後部へ拡張した一端側後部域393b上に及ぶ大きさで、空調ケース38外方へのかさ張りなく設けられている。通風路393は、さらに、吸引導入口391の基部開口から一端側後部域393bに滑らかに繋がって循環空気を下向きに案内する縦向き湾曲域393cと、熱交換域393aの後部吸引導入側を、吸引導入口391の高さ未満でこの吸引導入口391から空調ケース38の他端側にかけて上方に拡張した後部上向き拡張域393dと、を備えたものとしている。
これにより、空調ケース38の長手方向一端の天井壁の後部に設けた吸引導入口391と、他端の端部壁に設けた吸引排出口392との間の、空調ケース38の一端の前部寄りで圧縮機37を収容して区画部386で区画された収容域394を除く、空調ケース38の長手方向ほぼ一杯に利用した通風路393にて循環空気を吸引導入口391から無理なく吸引、導入して、スムーズに熱交換部395での熱交換に供して、吸引排出口392へ吸引排出されるようにすることができる。このとき、通風路393は、吸引導入口391から導入した循環空気を図5に矢印で示すように、収容域394横の熱交換域393aから空調ケース38の一端側に外れた一端側後部域393bと、熱交換域393aの後部から上部に外れた後部上向き拡張域393dとに受け入れて、熱交換域393aの後部となる吸引導入側で合流させながら、熱交換域393aに設置された熱交換部395の蒸発器31、凝縮器32による均等な通過抵抗による充満効果も手伝って、それら蒸発器31、凝縮器32のほぼ全域を後部から前部へ偏りなくほぼ均等に通過される熱交換流を生成することができる。従って、熱交換効率が向上し空調機能を高められる。
この場合、通風路393は、特に、吸引導入口391が平面視して圧縮機37の収容域394の後部側上にオーバーラップする位置から通風路393における一端側後部域393b上にほぼオーバーラップする大きさであることにより循環空気の導入風量を高めながら、吸引導入口391よりも前後幅の小さな一端側後部域393bへの流れは絞られるものの、縦向き湾曲路393cによる案内で乱れや圧損なくスムーズに導入させて熱交換域393aの後部吸引導入側に向かわせられるのに併せ、前記絞りを受ける分だけ、導入空気が吸引導入口391から空調ケース38他端側に延びる後部上向き拡張域393d側に流れ込みやすくすることができる。この結果、通風路393に導入した循環空気の熱交換部395の後向き吸い込み面395aへの均等な広がりをより促進して、熱交換効率をさらに高められる。また、前記縦向き湾曲路393cでは図2に示すように吸引導入空気は流れを曲げられることにより、随伴している洗濯物から除去した水分や混入していることのある洗剤成分や柔軟剤成分を遠心分離することができるし、圧縮機37の上端との干渉を避ける仮想線で示す逃げ形状部393c1では衝突分離作用も受ける。
ここで、既述の貯留部63は、図2、図3、図4、図5に示すように、熱交換域393aにおける熱交換部395の平面視矩形な形状にほぼ一致して熱交換部395を受載する上向きに開放した皿型の熱交換部受載皿393a1をなして形成されている。この熱交換部受載皿393a1上に設置し受載される熱交換部395は、蒸発器31、凝縮器32を相互のフィン395cが微小な熱的切り離し隙間(図示せず)を有して相互が一体となったユニットをなし、前記熱的切り離し隙間によって、凝縮器32側から蒸発器31側への熱移動を、蒸発器31での霜や氷の成長を抑え、低外気温でも冷媒の温度上昇と共に霜を溶かして高い乾燥効率を確保できる程度に抑えられるようにしている。これにより、従来、蒸発器31、凝縮器32間に設けていた隔離空間を省略して設置スペースが小さくなる分全体の大型化なしに機器の大型化して性能の向上に対応できるようにして、しかも、吸引排出口392側への隔離空間での遊びが原因したバイパス通過を抑えて有効面積を大きく保ち除湿効率、加熱効率、乾燥効率を高め、乾燥騒音の低減も図れるようになる。ここに、熱的切り離し隙間は、蒸発器31および凝縮器32の個別取扱いを可能にしておく切り離し程度の空間とする構成でとしても、性能は大きく低下することはない。
しかも、熱交換部395は、その後ろ向きとなっている吸い込み面395aと、これに対向する空調ケース38の熱交換域393aの吸引導入側後部壁との対向距離が、吸引導入口391に繋がる一端側後部域393b側から空調ケース38の他端部側に向け小さくなるように、空調ケース38の長手方向に対して図4、図5に示すような斜めになる向きで配置してある。これにより、熱交換域393aをその一端側後部域393b側から吸引排出口392に向け最短となる斜めに向く図4に示す方向Aに対し、熱交換部395のフィン395cの向きの傾き角θが、熱交換部395を空調ケース38の長手方向に配置する場合に比し小さくなるので、この小さくなった分だけ通風抵抗がさらに低減し、かつ熱交換部395を通過する通風分布がより均一化するので、除湿効率、加熱効率共にさらに向上し、空調性能、洗濯乾燥機への搭載時の乾燥効率、乾燥性能を高められるし、より静音となる。
ここに、熱交換部395の設置向きは、熱交換域393aをその一端側後部域393bから吸引排出口392に向け最短に向かう斜めの方向Aに可能な限り一致させるのが最良となる。
さらに、熱交換域393aは、図6に示すように熱交換部受載皿393a1およびこれに設置する熱交換部395の吸引排出側が貯留部63として低く、熱交換部395の吸引空気導入側が高くなる空調ケース38の底部形状を有して形成され、収容域394は図2に示すように貯留部63よりもさらに低くなるように空調ケース38の底部形状を有して形成されている。これにより、空調ケース38での圧縮機37の設置高さを抑えられるし、重心を下げられる。
熱交換部受載皿393a1は、熱交換部395を図1に示すようにフィルタを介在させずに直置きして受載し、蒸発器31を受ける部分を蒸発器31で生じる結露水を受け入れて排水する結露水排水皿21とし、熱交換部395の凝縮器32を受ける部分を、蒸発器32を受ける部分から区画して、循環空気に随伴している洗濯物から除去した水分や循環系に入り込むことのある洗剤や柔軟剤の成分を、熱交換部395を通過する前に分離して受け入れ排水する分離水排水皿23とし、相互を仕切る仕切り壁28により一応仕切っている。しかし、排水口22は結露水排水皿21に設け、分離水排水皿23は結露水排水皿21を通じ排出するようにしている。
これは、循環空気中の水は蒸発器31を通ることで結露水として除去し結露水排水皿21から排出して問題はないが、循環空気中に入り込むことのある粘度の高い洗剤や柔軟剤の成分は熱交換部395や送風ファン15に入り込むと、付着して空気通路を狭めたり、詰まらせたり、送風ファン15の回転抵抗を高めたりするので、これを熱交換部395に入り込む前に気液分離し、分離水排水皿23から結露水排水皿21を通じ排水ポンプ64に負担を掛けることなく排水することを目的としている。この気液分離には当然のことながら循環空気に随伴している水も含まれ、気液分離した粘性の高い洗剤や柔軟剤の成分を同時に気液分離した水で洗い流し、また希釈して排水ポンプ64に負担を掛けないようにでき好都合である。
この気液分離のために、熱交換域393aの吸引空気導入側は、空調ケース38の下分割部材382において、一端側後部域393bを含む吸引導入口391および後部上向き拡張域393dから、熱交換部395の後ろ向き吸い込み面395aと空調ケース38の後部壁との間を下向きに流れる空気を、熱交換部395の図2、図3、図5に示すような高さ方向途中位置で一旦受け止めて熱交換部395の側に案内するように、空調ケース38の後部壁から前部側にほぼ水平に延びた棚部24と、この棚部24から熱交換部受載皿393a1まで斜め下方に傾斜して繋がり、棚部24を経た吸引導入空気を熱交換部受載皿393a1上に設置され受載される熱交換部395の後ろ向き吸い込み面395a全面を通過するよう案内する傾斜部25を形成している。
これにより、通風路393に導入される吸引空気は吸引導入口391および後部上向き拡張域393dから熱交換部395に向け下向きに流れる途中で棚部24に衝突して熱交換部395の側に案内されるが、この衝突によって吸引空気に随伴している洗濯物から除去した水分、循環系に入り込むことのある洗剤や柔軟剤の成分を吸引空気から衝突分離させられる。分離された分離水、洗剤や柔軟剤の成分は吸引空気の流れもあって棚部24を傾斜部25の側に移動し、傾斜部25を伝い落ちる。具体的には、分離水が積極的に傾斜部25の側に押し流されながら、粘性の高い洗剤や柔軟剤の成分を洗い流す形で傾斜部25側に至って後、吸引空気の流れに加え、重力の作用が加わって傾斜部25を伝い落ちる。傾斜部25を伝い落ちる分離水などは傾斜部25の下部で図3、図7に示すリブ26により堰止めた上で、一端側、図示例では収容域394側が前記分離水排水皿23に通じる図1、図7に示す連通路27へと逃がし、分離水排水皿23に流れ込むようにしている。
一方、熱交換部受載皿393a1および吸引排出側でなす貯留部63全体の底部が、結露水排水皿21に設けた排水口22に向かって低くなるようにしてある。これに併せ、分離水排水皿23は、吸引排気側との仕切り壁29に微小な連通部29aを持ち、結露水排水皿21との仕切り壁28に微小な連通部28aを持っている。これによって、分離水排水皿23に流れ込んだ分離水などは連通部28aを通じ結露水排水皿21に流れ込んだ後、結露水排水皿21にある排水口22へと流れる。また、排水口22に接続された排水ポンプ64の動作不良などで吸引排出側に万が一オーバーフローし、あるいは溜まることがある水は、連通部29aを通じて分離水排水皿23に流入した後、連通部28aを通じ結露水排水皿22へと流れ、排水口22に至る。
連通部28a、29aは前記フィルタを設けないで熱交換部395を熱交換部受載皿393a1上に設置したことに対応して、水はスムーズに通るが、糸屑や循環空気中に混入していることのある粘度の高い洗剤や柔軟剤の成分はそのまま通さない大きさに設定してある。同様に、結露水排水皿22および分離水排水皿23の流路途中にも、糸屑、洗剤や柔軟剤の成分を通さない連通部41、および邪魔突起42を設けてある。この連通部28a、29a、41、邪魔突起42で糸屑を受け止めてもその総量は少なく、正常な排水に影響することはない。逆に受け止めた糸屑は洗剤成分の受け止めに役立つ。洗剤成分の受け止めは水の通りを邪魔するが邪魔された水は溜まりながら洗剤を希釈し、やがては薄まった洗剤を排水口22へと流し去ることになる。ここに、循環空気に入り込むことのある洗剤や柔軟剤の成分は、循環空気に随伴している洗濯物から除去した水分と共に、熱交換部395を通過する前に効果的に分離され、しかも、希釈された後排水されるので排水ポンプ64に負担を掛けたり、停止させてしまうようなことはない。しかも、連通部41は、流路を横断する隔壁41aの中間部をV型に切除して形成しており、底部に沿って押し流される糸屑、洗剤や柔軟剤の成分の通りを確実に制限するが、通りを制限された糸屑が少しかさ高になって水の通りを制限することがあっても、通りを制限される水は糸屑よりもかさを増すのと、連通部41が上に向け広がり制限度を低減していることとで、薄まった洗剤などの成分と共に容易に先へ流れることができるので、別段問題にはならない。
さらに、上記棚部24、傾斜部25は、空調ケース38の下半の後部域の内部スペースを狭めることで有効に作用するが、結果として、空調ケース38の下半の後部壁に内側への図2、図5に示す凹み形状を付与して、棚部24の下に後方および下方に開放した空きスペースSを形成している。この空きスペースSは、空調ユニット39や空調・ファンユニット81が図1に示すように洗濯機本体44の底部上に後部壁に沿って設置されたとき、図2、図14に示すように空調ユニット39や空調・ファンユニット81の外回りで行う配線の結線スペース、センサなど外部機器の設置スペースなどとして有効利用できる。
なお、棚部24および傾斜部25は、下部分割部材382の側で一体形成してその連続性を確保しやすくしてあり、棚部24は、下部分割部材382の上部分割部材381との間で割線383をなして接合する接合フランジ382aより少し下の位置に形成してある。接合フランジ382aはその全周の凹条内に環状のシール部材384を収容し、上部分割部材381の接合フランジ381aの凸条が前記凹条に嵌り込む凹凸嵌合にてシール部材384を挟み付ける接合構造にて割線383間をシールしている。この接合およびシールは接合フランジ381a、382aどうしを図7に示すように周方向に多数設けられた締結穴を利用した図3に示すようなネジ締結部68によって確固に保持する。
ここで、熱交換部395は、収容域394側で通風路393と収容域394との区画部386が上下分割部材381、382間に形成する開口51に図1、図2に示すように上下に挟み嵌り込まれる端部に、図2、図4、図5に示すような前後に張り出した金属板、例えばアルミ系などの耐食性の高い仕切り壁52を持ち、この仕切り壁52が開口51の口縁、特に縦向きの口縁に形成したガイド溝51aに上方から挿入されることで、収容域394側端部側を位置決めされ、かつ、通風路393と収容域394との開口51部分での通気を抑えるラフなシール構造をなしている。また、熱交換部395の反対側の端部、つまり吸引排出口392側の端部は図4、図6に示すような下分割部材382の熱交換部受載皿393a1の吸引排出口392側の端部の前後のコーナ部に上向きに一体形成したガイド53a、53b間に上方からラフに嵌め入れて位置決めしている。これら両端部の位置決めによって熱交換部395は熱交換部受載皿393a1上の所定位置に位置決めされる。熱交換部395はまた、上分割部材381の天井壁裏面に区画壁386aからこれに対向する他端部壁間に亘って下向きに形成した図8に示すようなリブ状の仕切り壁54が当接していることにより、区画部386の開口51の上部口縁と協働して、熱交換部395が熱交換部受載皿393a1から浮くのを防止している。同時に、熱交換域393aにおいて吸引導入側の吸引導入空気が熱交換部395まわりから吸引排出側にバイパスするのを防止している。
圧縮機37は、従来、圧縮機の底部まわり3か所で側方に張り出した脚部を有し、これらの脚部を収容域394の底部にねじで締結することで設置し、このねじによる締結部に弾性吸振材を介在させることで吸振させていた設置構造に代えて、そのような脚部を省略して収容域394の底部394cの凹部394a内に弾性座体43を介し着座させることで弾性支持し、緩衝および吸振できるようにする。このような、脚部の省略により圧縮機37自体の小型化、軽量化、低コスト化が図れる。一方、脚部の省略が圧縮機37の固定が困難になるし、外部からの振動、特に脱水時の横方向の振動を受けて圧縮機37が共振することにより冷媒配管に過大な力が掛かり、結果として、配管が折れる、亀裂が入るといった現象を招くとことについては、弾性座体43を介した凹部394aへの着座による弾性支持にて圧縮機37の振動に対して吸振作用を発揮する上、脱水時の横方向の外部振動などにも高い緩衝作用を発揮する。例えば、圧縮機37は、従来平面視して140mm程度のかさ張りであったのが90mm程度に小さくなり、収容域394の必要スペースが小さくなる分、空調ケース38は従来通りの大きさで通風路393およびそこに設置する熱交換部395を大きくして熱交換効率を高め、空調性能を高められる。
具体的には、収容域394は、空調ケース38の下分割部材382の底部がなす既述の万が一のオーバーフロー水などに対応するための図1、図2に示すような水溜り部396、ないしはその一部となる凹部394a内に、圧縮機37をその下部に図9に示すように被せ付けた弾性座体43にて径方向の小さな隙間45を有して着座させるのに併せ、空調ケース38の上分割部材381の上部から図1、図8に示すように下向きに突出した突起145を圧縮機37の上端に図1に示すような所定の隙間46を持って対向させ圧縮機37の凹部394aからの許容量を超える抜けを防止するようにしている。具体的には、隙間45は、例えば0.5mm程度、隙間46は、例えば5mm程度、としてある。ここに、抜けの許容量は圧縮機37に対する吸振、緩衝作用が損なわれない範囲である。
これによって、圧縮機37は自重で弾性座体43の弾性支持力とバランスするまで弾性座体43を圧縮させて凹部394a内に落ち着き、収容域394内に径方向および上下方向に若干の遊びを持ってフローティング支持される。弾性座体43は図1、図3、図9に示すように、圧縮機37の下面外周域に対向して弾性支持する環状の脚部43aを持ち、無垢でないことにより圧縮機37の振動に対する吸振性を高めている。さらに、脚部43aは、凹部394a内に同心で浅い第2の凹部394bに下端が嵌り込むことで自身の半径方向の移動の制限を受け、圧縮機37に対する径方向の支持力を下端部で高めながらも、圧縮機37の脚部43a部を中心とする揺れを前記隙間45の分だけ幾分許容できるようにしている。弾性座体43は、さらに、図1、図4、図9に示すように脚部43aの上端に繋がって圧縮機37の下部外周にやや厚肉となって被さるキャップ部43bを有し、前記圧縮機37の揺れが前記隙間45をどの特定径方向に超えた場合でも、凹部394aの内周との間でキャップ部43bが対応する特定径方向に圧縮されるので、振動的な揺れに対する吸振作用を発揮するし、空調ケース38に振動が伝達するときの衝突音を低減できる。しかも、キャップ部43bは、その外周に軸線方向のリブ43cが周方向に配設されていることで、前記凹部394aの内周との間での圧縮による吸振を柔軟に無理なく実行し、圧縮機37を凹部394a内の所定範囲内に位置するように弾性支持する。また、キャップ部43bは、その周壁に圧縮機37から胴部側方へ突出する配管の一部などと係合する図9、図11に仮想線で示すような係合凹部を形成しておけば、弾性座体43と圧縮機37との回り止めになる。また、弾性座体43と凹部394aとの間にも回り止めの係合部や嵌り合い部を設けることもできる。また、弾性座体43の脚部43aとキャップ部43bなど部分的に別体としてもよい。要するに、凹部394aと圧縮機37の下端部との間の空間を弾性部材で埋めていることが基本条件となる。
収容域394は、また、凹部394aを形成している底部394cを図1に示すように、熱交換部受載皿393a1および吸引排出側393a2の底部よりも少し高く設定して、収容域394側と通風路393側とを区画部386により熱交換部395を挟持する開口51周りで区画し、開口51の口縁の下部に凹条を設けて収容域394側を通風路393側の分離水排水皿23に繋ぐ、具体的には連通路27を介し繋ぐ、連通路47を底部394cの熱交換部395の下に形成してある。これに併せ、底部394cには凹部394aの内周壁を上方に延長した図1、図2、図4、図6に示すようなほぼ環状のリブ48を形成してある。さらに、圧縮機37まわりの低温配管37aからの結露水滴下部に前記底部394cの一部が対応し、滴下する結露水を受け止めるようにしている。この結果、低温配管37aから運転中少量であっても定常的に滴下する結露水は、凹部394aまわりの底部394cに受け止められ、区画部386の開口51における開口縁下部に底部394cと同レベルで形成した連通路47を通じ、底部394aよりも低い分離水排水皿23に流れ落ちることで、分離水と共に自然排水され、凹部394a内へはリブ48により邪魔されて流れ込むことはない。従って、従来の脚部付き圧縮機では、脚部を弾性部材を介し締結する部分に対し、圧縮機の下端部と対向する部分は圧縮機の下端部を浮かせるための凹部を持つことが必須となり、その凹部に圧縮機の低温配管から定常的に滴下する結露水が溜まることにつき、排水穴を設けて対応していたが、送風ファン15を運転したときに通風路393側からの吸引が収容域394に及ぶとこの穴を通じ外部空気を導入することになり、特に低温時の乾燥効率が悪化する問題があるし、通風路393、収容域394双方間のシール性能を高める必要がある上、定常的に滴下してくる穴からの排水を通常排水系に導く排水系が別途必要となる。しかし、前記のように、収容域394の底部394cに滴下する結露水を、通風路393と収容域394との間のシールが不要なことを利用し設けた連通路47を通じ専ら分離水排水皿23に排水することで、圧縮機37を着座させる凹部394aに排水穴は不要で排水経路を削減できるし、外気を吸引することはないので低温時での乾燥効率を低下させるような問題は生じない。
ところで、既述した、熱交換部395の空調ケース38の長手方向に対する斜め配置によっても、下流の送風ファン15から吸引排出口392に及ぶ吸引作用は、熱交換部395の前部に向く排出面395b全域に対して、吸引排出口392に近い側に強く働くことに変わりはない。このため、熱交換域393aの吸引排出側では、熱交換部395の前向き排出面395bの吸引排出口392に近い側から、蒸発器31を通過する際に生じた結露水を排出面395b側に吸い出し、吸引排出口392を通じ送風ファン15に吸い込んでしまう心配がある。これに対応するのに、本実施の形態では、さらに、図1、図4、図7、図10に示すように、熱交換部受載皿393a1の吸引排出口392側端部の前部側で上方に延びるガイド53aを利用して、吸引排出口392からの強い吸引作用による結露水の吸引を邪魔する遮蔽壁56を形成している。特に、この強い吸引作用の片寄りは、吸引排出口392に接続した送風ファン15が図13に示すような渦巻ケーシング15bを持ち、その吹き出し部15dが後部で上向きに立ち上がる位置関係で設けられて、熱交換部395の排出面395bの吸引排出口392側端縁の下半部と下端縁の前部側とに沿ったコーナ部となることに対応して、遮蔽壁56は図1、図7、図11示すようにガイド53aを含み階段状に形成した単純形状にて熱交換部395の排出面395bを必要最小限に覆うことができる。しかも、階段状の遮蔽壁56は凝縮器32の吸引排出口392側の端部の特に下部に吸引力が強く働くことに対し、下部がその上部よりも側方から排出面395b側への張り出し量を大きくなった階段状にしてある。これにより、吸引排出口392からの吸引は凝縮器32の排出面395bの吸引排出口392側の端部の特に下部に強く及びその上部に向け徐々に弱くなることに対応して、遮蔽壁56が凝縮器32の吸引排出口392側下部をその上側部よりも大きく覆うことで、凝縮器32の排出面395bの吸引排出口392から強く及ぶ吸引力の分布の強弱に応じて吸引を過不足なく制限することができる。
さらに、遮蔽壁56は、前記階段状に代えて、傾斜、湾曲なども含めた張り出し縁を有して、前記凝縮器の排出面周辺の下部またはおよび側部から張り出して設けて、遮蔽壁56が凝縮器32の周辺からその排出面395b側に張り出して吸引排出口392からの強い吸引を邪魔するのに、その張出し縁が傾斜、湾曲、階段のいずれか1つの形状を有したものとすることで、遮蔽壁56が凝縮器32の排出面395b側に張り出して吸引排出口392からの強い吸引を邪魔する度合いに比例する張り出し量を強い吸引の強弱分布に合わせやすく、より過不足のない制限ができる。
一方、遮蔽壁56ができるだけ排出面395bの通風面積を狭めないために、ガイド53aからの張り出し部56aを排出面395bから図4に示すように浮かせて隙間111を形成している。このように、遮蔽壁56は凝縮器32の排出面395b側に張り出して吸引排出口392からの強い吸引を覆い、吸引排出口392からの強い吸引を制限するが、排出面395bとの間に隙間111を有することで、吸引排出口392からの吸引は回り込んで及ぶようにするので、凝縮器32が遮蔽壁56で覆われる範囲で通風を阻止されて機能しなくなることはない。従って、凝縮器32の作用域を狭めて性能ガ低下するようなことを回避することができる。特に、遮蔽壁56による強い吸引の制限度と隙間111による回り込み吸引度とのバランスによって凝縮器32の全域での熱交換を均一化することができる。
これに併せ、送風ファン15のファン15aと同心な吸引排出口392において、その遮蔽壁56による吸い込み制限側は、図7に示すように吸引排出口392のファン15aの軸線まわりの円形形状を狭める縦向きの直線縁392bを有して軸線側に張り出した形状とし、熱交換部395の吸引排出口392側端部からの水の吸い込みを防止しやすくしている。同様に、吸引排出口392の下縁も熱交換部受載皿393a1と同じ高さまで軸線に向け上方に狭める横向き直線縁392cに形成し、貯留部63底部からの水分の吸い込みを制限している。
空調ケース38の吸引排出口392と送風ファン15との接続は、図1に示すように、ファン15aを収容した渦巻ケーシング15bの吸引口15cの接続筒15c1を吸引排出口392の内周に遊びを持って嵌め合わせながら、接続筒15c1の先端を吸引排出口392の内周のフランジ壁392aに圧接させて、渦巻ケース15bと空調ケース38とを吸引排出口392、吸引口15cの接続部まわり複数個所、例えば3か所以上でのねじ締結などした連結部62を設けて前記圧接状態を保持することにより、接続部を簡易にシールしている。これにより、消耗品となるシール部材が省略でき製品コスト、ランニングコスト共に低減する。
なお、空調ケース38は3つの分割部材で構成すれば、それぞれの成形品ボリュームが小さくなる利点があり、複雑な形状にも対応しやすくなる。図示例に適用する場合、図11を参照して説明すれば、例えば、上部分割部材381において、熱交換域303a1の天井壁以下の部分と、それより高い部分、つまり上向き拡張域393d、吸引導入口391および収容域394の上部を図11に仮想線で示すような単純な水平面上で空調ケース38外面に臨んだ割線61を有して分割し、この割線61間の全周に連続したシール部材を介在させて空調ケース38内外をシールすれば、2分割構造の上記実施の形態の場合の特長を損なうことなく、3つの分割部材で構成したことによる特長が得られる。