JP4842060B2 - インバータ装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電源を昇圧する昇圧回路を有するインバータ装置及びその制御方法に関する。
ハイブリッド自動車、燃料電池車両や電動車両などでは、電動機(以下、モータ)により、駆動力が生成され、車軸に伝達される。車両の走行状態に応じた最適な駆動力を得るために、バッテリの電源電圧を昇圧回路により、所望の電圧に昇圧し、該昇圧電圧に基づき、モータの駆動力を得ている。
高出力及び高効率を実現する昇圧回路として、特許文献1に記載されたインピーダンス(Z)ソース昇圧回路が提案されている。Zソース昇圧回路は、直流電源の正極端側に接続された第1リアクタと、直流電源の負極端側に接続された第2リアクタと、第1リアクタの入力端と第2リアクタの出力端との間に接続された第1コンデンサと、第1リアクタの出力端と第2リアクタの入力端との間に接続された第2コンデンサとを備えて構成される。そして、インバータ回路が昇圧回路の出力側に接続される。
インバータ回路は、U,V,W相について、IGBT素子(Insulated Gate Bipolar mode Transistor)(スイッチング素子)とフリーホイルダイオードとを逆並列接続したIGBTモジュールが三相インバータ回路の各アームを構成する。上アーム(正極側(P側))を構成するIGBTモジュールと下アーム(負極側(N側))を構成するIGBTモジュールは直列接続されて三相インバータ回路を構成する。
インバータ回路は、キャリア周期毎に、U相,V相,W相について、各相電流が目標電流に一致するように、パルス幅変調(PWM)方式により制御される。
Zソース昇圧回路は、U,W,Wのいずれかの相の上下のアームが短絡するショート期間において、第1及び第2リアクタの充電による磁気エネルギーの蓄積、並びに第1及び第2コンデンサの放電を行った後、PWM制御による、通電期間やU,V,W相の全ての上又は下アームが短絡するゼロベクトル期間において、第1及び第2リアクタの放電並びに第1及び第2コンデンサの充電を行うことにより昇圧する。
従来、1キャリア周期において、6つのショート期間Tsn(n=1〜6)は、パルス幅変調におけるパルス幅の長短に関らず全て同じ時間としていた。パルス幅とは、同一PWM制御パターンが継続する時間をいう。即ち、キャリア周期Tcにおける、ショート期間の総和をTsとすると、ショート期間Tsn’=Ts/6としていた。
米国特許出願公開第2003/0231518号公報
しかしながら、従来のショート期間の設定には、以下のような問題点があった。通電期間やゼロベクトル期間では、上述のように、第1及び第2リアクタの放電並びに第1及び第2コンデンサの充電により、昇圧される。詳細には、例えば、通電期間において、電流は、第1リアクタ→インバータ回路→第2リアクタ→バッテリ→第1リアクタ、及び第1リアクタ→第2コンデンサ→バッテリ→第1リアクタと流れ、インバータ回路の両端の電圧Voが昇圧される。第1及び第2リアクタの放電が終了すると、第1及び第2コンデンサが放電を開始し、電圧Voが徐々に減少する。このように、昇圧電圧Voは、ピーク電圧まで上昇した後、徐々に減少し、いわゆるリップルを有する。
図8及び図9は従来の問題点を示す図である。パルス幅が平均のとき、昇圧電圧Voが目標昇圧電圧値(指令値)Voに等しくなる。一方、図8及び図9(a)に示すように、U相のP側のIGBTがON,V相のP側のIGBT素子がON,W相のP側のIGBT素子がOFFである(110)の期間T2,T4では、パルス幅が平均よりも短くなっており、電圧Voが減少する期間が平均よりも短くなるので、その直前のショート期間が終了した時点から次のショート期間が開始されるまでの昇圧電圧Voの平均値はパルス幅が平均値であるときの昇圧電圧Voの平均値(指令値)Voよりも高くなる。
一方、図8及び図9(b)に示すように、U相のP側のIGBT素子がON,V相のP側のIGBT素子がOFF,W相のP側のIGBT素子がOFFである(100)の期間T1,T5では、パルス幅が平均よりも長くなっており、電圧Voが減少する期間が平均よりも長くなるので、その直前のショート期間が終了した時点から次のショート期間が開始されるまでの昇圧電圧Voの平均値は指令値Voよりも低くなる。図8及び図9において、VOUH,VOVH,VOWHはU,V,W相のP側IGBT素子の電圧を示し、そのIGBT素子のON/OFFに対応する。図9において、VOUL,VOVLはU相,V相のN側IGBT素子の電圧を示し、そのIGBT素子のON/OFFに対応する。
この結果、パルス幅の長い期間と、狭い期間では、各PWM期間中の出力電圧Voの平均電圧が異なる。この結果、各相間に印加される電圧が指令値に基づいた電圧と異なってしまいモータの通電電流が歪み、トルクの低下や損失の増大を引き起こす原因となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、上述したインピーダンス(Z)ソース昇圧回路において、昇圧されて出力される電圧を指令値に精度良く追従することを可能にしたインバータ制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明によると、直流電源の正極端側に接続された第1リアクタと、前記直流電源の負極端側に接続された第2リアクタと、前記第1リアクタの入力端と前記第2リアクタの出力端との間に接続された第1コンデンサと、前記1リアクタの出力端と前記第2リアクタの入力端との間に接続された第2コンデンサとを備えて構成される昇圧回路と、前記昇圧回路の出力側に接続され、各相の目標電圧とキャリア信号に基づくパルス幅変調によって制御される複数相のインバータ回路とを備えたインバータ装置であって、前記インバータ回路のいずれかの相を短絡する期間であるショート期間に対し、今回のショート期間を、該今回のショート期間の終了から次回のショート期間の開始までの前記インバータ回路の通電時間に基づいて設定するインバータ装置が提供される。
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明において、前記パルス幅変調により前記インバータ回路のいずれかの相の上下アームにおいてスイッチング素子のオン状態が切替わる際に設けられる前記今回のショート期間をTsn、前記パルス幅変調の周期であるキャリア周期をTc、前記キャリア周期におけるショート期間の総和である総和ショート期間をTs、前記今回のショート期間の終了から前記次回のショート期間の開始までの前記インバータの通電時間をTnとすると、Tsn=Tn×Ts/(Tc−Ts)であるインバータ装置が提供される。
請求項3記載の発明によると、直流電源の正極端側に接続された第1リアクタと、前記直流電源の負極端側に接続された第2リアクタと、前記第1リアクタの入力端と前記第2リアクタの出力端との間に接続された第1コンデンサと、前記1リアクタの出力端と前記第2リアクタの入力端との間に接続された第2コンデンサとを備えて構成される昇圧回路と、前記昇圧回路の出力側に接続され、各相の目標電圧とキャリア信号に基づくパルス幅変調によって制御される複数相のインバータ回路とを備えたインバータ装置の制御方法であって、パルス幅変調の周期であるキャリア周期において、前記パルス幅変調に基づいて前記インバータ回路の通電時間を算出するステップと、前記インバータ回路のいずれかの相を短絡する期間であるショート期間に対し、今回のショート期間を、該今回のショート期間の終了から次回のショート期間の開始までの前記インバータ回路の通電時間に基づいて設定するステップとを備えたインバータ装置の制御方法が提供される。
請求項1又は請求項3記載の発明によると、インバータ回路のいずれかの相を短絡する期間であるショート期間に対し、今回のショート期間を、該今回のショート期間の終了から次回のショート期間の開始までのインバータ回路の通電時間に基づいて設定するので、ショート期間の長短により、昇圧電圧と指令値との間の差を小さくすることができ、指令値に追従した昇圧制御が可能である。
請求項2記載の発明によると、パルス幅変調によりインバータ回路のいずれかの相の上下アームにおいてスイッチング素子のオン状態が切替わる際に設けられる今回のショート期間Tsnは、パルス幅変調の周期であるキャリア周期Tcと該キャリア周期Tcにおけるショート期間の総和である総和ショート期間Tsとの差分(Tc−Ts)に対する今回のショート期間の終了から次回のショート期間の開始までのインバータの通電時間Tnの比率と総ショート期間Tsとの積としたので、通電時間における昇圧電圧の平均値を指令値に等しくできる。
図1は本発明の実施形態による示すインバータ装置20の構成図である。図1に示すように、インバータ装置20は、直流電源2、昇圧回路4、インバータ回路6、バッテリ電圧センサ10、DC入力電流センサ12、コンデンサ電圧センサ13、相電流センサ14U,14W、位置検出センサ16及びECU18を具備する。
直流電源2は、モータ8に昇圧回路4やインバータ回路6を介して電力供給するための蓄電装置であり、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などであり、複数の単電池がモジュール化された複数のバッテリブロックが直列接続されている。直流電源2はキャパシタでも良い。
昇圧回路4は、直流電源2の正極端側に接続された第1リアクタL1と、直流電源2の負極端側に接続された第2リアクタL2と、第1リアクタL1の入力端と第2リアクタL2の出力端との間に接続された第1コンデンサC1と、第1リアクタL1の出力端と第2リアクタL2の入力端との間に接続された第2コンデンサC2とを備えて構成されたZソース昇圧回路である。
インバータ回路6は、Zソース昇圧回路4の出力側に接続された複数相のインバータ回路であり、例えば、三相インバータ回路である。インバータ回路6は、IGBT素子(スイッチング素子)とフリーホイルダイオードとを逆並列接続したIGBTモジュールが三相インバータ回路の各アームを構成する。U相,V相,W相の上アームと下アームを構成するIGBTモジュールは直列接続されて三相インバータ回路を構成する。
IGBT素子UH及びフライホイールダイオードDUHは、U相の上アーム(P側)を構成する。また、IGBT素子VH及びフライホイールダイオードDVHは、V相の上アームを構成し、IGBT素子WH及びフライホイールダイオードDWHは、W相の上アームを構成する。
IGBT素子UL及びフライホイールダイオードDULは、U相の下アーム(N側)を構成する。また、IGBT素子VL及びフライホイールダイオードDVLは、V相の下アームを構成し、IGBT素子WL及びフライホイールダイオードDWLは、W相の下アームを構成する。尚、IGBT素子やフライホールダイオードについて使用する記号H,Lは、P側,N側のものをいう。
IGBT素子UH,VH,WHのコレクタが第1リアクタL1のZソース昇圧回路4の出力端側に接続されている。IGBT素子UL,VL,WLのエミッタが第2リアクタL2のZソース昇圧回路4の出力端側に接続されている。各IGBT素子UH,VH,WH,UL,VL,WLのコレクタ−エミッタ間は、エミッタからコレクタの方向が順方向となるようにフライホイールダイオードDUH,DVH,DWH,DUL,DVL,DWLが接続されている。
IGBT素子UH,UL,VH,VL,WH,WLをパルス幅変調によりON/OFFするパルス信号(ゲート信号)がECU18よりIGBT素子UH,UL,VH,VL,WH,WLのゲートに入力される。各IGBT素子UH,VH,WHのエミッタ及び各IGBT素子UL,VL,WLのコレクタは、モータ8のU,V,W相の各コイル端子に接続されている。
モータ8は、3相電力機器、例えば、ハイブリッド車両や燃料電池車両や電動車両などの車両に駆動源として搭載されるDCブラシレスモータ等である。
バッテリ電圧センサ10は、直流電源2の電圧Vsを検出するセンサである。DC入力電流センサ12は、直流電源2の負極端に流れる電流を検出するセンサである。コンデンサ電圧センサ13は、第1コンデンサC1の電圧Vc1を検出するセンサである。相電流センサ14U,14Wは、モータ8の相電流iu,iv,iwを検出するセンサである。相電流センサ14U,14Wは、本例では、U,W相についてのみ設けられ、V相電流ivについては、相電流iu,iv,iwの3相の和が0であり、V相電流ivは計算により算出可能であることから、V相については省略しているが、勿論、U,V,W相について設けても良い。
位置検出センサ16は、モータ8のステータとロータとの相対回転角θmを検出するセンサである。センサ10,12,13,14U,14W,16の出力信号は、ECU18に入力され、図示しないアナログ/デジタル変換器によりアナログ信号からデジタル信号に変換されて、ECU18で処理される。
ECU18は、モータ8の駆動及び回生作動を制御するモータ制御手段として機能するものであり、図2に示すように、目標Vd,Vq算出手段50、目標昇圧電圧算出手段51、目標Vu,Vv,Vw算出手段52、Ts算出手段54、パルス幅決定手段56、Tsn算出手段58及びゲート信号出力手段60をプログラムの実行により実現する機能を有する。
目標Vd,Vq算出手段50は、回転直交座標をなすdq座標上で電流のフィードバック制御を行うものであり、運転者のアクセル操作に係るアクセル開度を検出する図示しないアクセル開度センサ及び運転者のブレーキ操作に係る図示しないブレーキスイッチのオン/オフ等の各センサによる検出信号等から算出された車両の運転状態に応じたモータ8に対するトルク指令値から、目標d軸電流id及び目標q軸電流iqを演算する。目標d軸電流id、目標q軸電流iq、回転角度θm、並びにU相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwの検出値をdq座標上に変換して得たd軸電流及びq軸電流から、d軸電流id及びq軸電流iqと目標d軸電流id及び目標q軸電流iqとの各偏差がゼロとなるように、目標d軸電圧Vd及び目標q軸電圧Vqを演算する。
昇圧電圧算出手段51は、例えば、目標d軸電圧Vd及び目標q軸電圧Vqに基づいて目標昇圧電圧(指令値)を算出する。目標Vu,Vv,Vw算出手段52は、目標d軸電圧Vd及び目標q軸電圧Vqを座標変換し、モータ8に加えるべきU,V,W相の目標電圧Vu,Vv,Vwを演算する。
Ts算出手段54、パルス幅決定手段56及びTsn算出手段58は、インバータ回路6のU,V,W相のいずれかの相を短絡する期間であるショート期間をパルス幅変調のパルス幅に基づき設定する手段である。
Ts算出手段54は、式(1)より、キャリア周期Tcにおけるショート期間の総和Tsの比率(デューティ比)TSDを算出する。
Vo=Vs/(1−2TSD) ・・・ (1)
Voは目標昇圧電圧(指令値)である。Vsはバッテリ電圧センサ10より検出される直流電源2の電圧である。尚、Voは通電期間の昇圧電圧(Vc1×2−Vs(Vc1は第1コンデンサC1の電圧、Vsは直流電源2の電圧)であっても良い。
デューティ比TSD及び式(2)よりPWM変調による1キャリア周期Tcにおけるショート期間の総和Tsを算出する。
Ts=Tc×TSD ・・・ (2)
パルス幅決定手段56は、例えば、U,V,W相の目標電圧Vu,Vv,Vwと、キャリア周期Tcを周期とする三角波キャリア信号とに基づくPWM変調により、U相IGBT素子UH,UL、V相IGBT素子VH,VL及びW相IGBT素子WH,WLのゲートに印加するための6個のPWM制御パターンを順次求める。同一PWM制御パターンが継続する6個のPWM制御パターンのパルス幅Tn(n=1〜6)(n=1〜6)を決定する。
パルス幅T6は、キャリア周期Tcにおける最後のゼロベクトル期間(000)の次のキャリア周期Tcにおける最初のゼロベクトル期間(000)を合わせた期間とする。PWM変調方式は、三角波キャリア変調方式以外の空間ベクトル変調方式等であっても良い。
Tsn算出手段58は、パルス幅決定手段56に決定されたパルス幅T1〜T6に基づいて、式(3)より、各パルス幅Tn(n=1〜6)のPWM制御パターンの印加開始に先立つショート期間Tsn(n=1〜6)を算出する
Tsn=Tn×Ts/(Tc−Ts) ・・・ (3)
これにより、ショート期間Tsnがパターン幅Tnに応じて配分される。この結果、ショート時間Ts(n=1〜6)は、それぞれ、ショート期間直後のPWM制御パターンのパルス幅Tnに応じ、パルス幅Tnが長い場合は、長くなり、パルス幅Tnが短い場合は、短くなる。尚、ゼロベクトル期間T3,T6が、例えば、T3,T6の時間に応じて、ショート期間Tsに割り当てられる。ゼロベクトル期間T3,T6のショート期間Tsの割り当てを除いた期間をT3’,T6’とすると、T3+T6=Ts+T3’+T6’となる。
尚、一般に、1キャリア周期Tcにおいて、複数のショート期間を設ける場合、各ショート期間について、該ショート期間の終了時刻から次のショート期間の開始時刻までのPWM制御パターンの時間幅に基づいてショート期間を設定すれば良い。
ゲート信号出力手段60は、キャリア信号Strに同期して、パルス幅T1,T2,T4,T5のPWM制御パターン、及びゼロベクトル期間T3,T6については、ショート期間Tsの割り当てを除いた期間T3’,T6’のゼロベクトル(111),(000)に相当するゲート信号を出力する。パルス幅T1,T2,T3’,T4,T5,T6’のPWM制御パターンに対応するゲート信号の出力の開始に先立つショート期間がTsn(n=1〜6)となるように、当該PWM制御パターンについて、P側のIGBT素子UH,VH,WHがONからOFF又はOFFからONに遷移するU,V,W相のいずれかの相の上下のアームが時間Tsnだけ短絡するように、U相のIGBT素子UH,UL、V相のIGBT素子VL,VL及びW相各IGBT素子WH,WLの何れかの相の上下のアームのIGBT素子のゲートに印加するゲート信号を出力する。例えば、PWM制御パターンがU相のP側のIGBT素子UHがONからOFFに遷移するとき、U相のN側のIGBT素子ULがONに遷移する時刻から時間Ts遅れて、U相のP側のIGBT素子UHをONからOFFにする。
図3は本発明に係るインバータ装置の制御方法を示すフローチャートである。図4〜図7はインバータ装置の制御方法を示すタイムチャートである。以下、これらの図面を参照して、インバータ装置の制御方法の説明をする。
ステップS2で位置検出センサ16より回転角度θm、昇圧電圧Vo(=2Vc1−Vs)、及び相電流センサ14U,14WよりU相電流iu,V相電流iv,W相電流Iwを検出する。ステップS4で、トルク指令値から、目標d軸電流id及び目標q軸電流iqを演算し、目標d軸電流id、目標q軸電流iq、回転角度θm、並びにU相電流iu、V相電流iv及びW相電流iwの検出値をdq座標上に変換して得たd軸電流及びq軸電流から、d軸電流id及びq軸電流iqと目標d軸電流id及び目標q軸電流iqとの各偏差がゼロとなるように、目標d軸電圧Vd及び目標q軸電圧Vqを演算する。
ステップS5で、例えば、目標d軸電圧Vd及び目標q軸電圧Vqに基づいて目標昇圧電圧(指令値)Voを算出する。ステップS6で目標d軸電圧Vd及び目標q軸電圧Vqを座標変換し、モータ8に加えるべきU,V,W相の目標電圧Vu,Vv,Vwを演算する。ステップS8で目標昇圧電圧(指令値)Vo及び直流電源2の電圧Vsより式(1)に基づいてデューティ比TSDを算出し、式(2)に基づいて、算出したデューティ比TSDよりショート期間の総和Tsを算出する。
ステップS10でU,V,W相の目標電圧Vu,Vv,Vwと、キャリア周期Tcを周期とし、時間幅がTcの三角波キャリア信号Strに基づく、三角波変調方式等によるPWM変調により、U相IGBT素子UH,UL、V相IGBT素子VH,VL及びW相IGBT素子WH,WLのゲートに印加するための6個のPWMパターンのパルス幅Tn(n=1〜6)を求める。
図4及び図5において、ViUH,ViVH,ViWHはU,V,W相のP側のIGBT素子UH,VH,WHのPWM制御パターンを示し、ハッチング部分がハイレベル、それ以外がローレベルを示す。また、図4及び図5において、VOUH,VOVH,VOWHは、本実施形態によるP側IGBT素子UH,VH,WHの出力電圧を示し、ハッチングされた部分がハイレベル(IGBT素子UH,VH,WHがON)、それ以外がローレベル(IGBT素子UH,VH,WHがOFF)を示す。図4において、V’OUH,V’OVH,V’OWHは従来技術によるP側IGBT素子UH,VH,WHの出力電圧を示す。
図4及び図5に示すように、例えば、パルス幅T1のPWM制御パターンは(100)、パルス幅T2のPWM制御パターンは(110)、パルス幅T3のPWM制御パターンは(111)、パルス幅T4のPWM制御パターンは(110)、パルス幅T5のPWM制御パターンは(100)、パルス幅T6のPWM制御パターンは(000)である。
ステップS12でTsn=Tn×Ts/(Tc−Ts)より、ショート期間Tsn(n=1〜6)を算出する。尚、ゼロベクトル期間T3,T6については、ショート期間Tsが割り当てられることから、割り当て後のゼロベクトル期間をT3’,T6’とする。
これにより、ショート期間Tsnがパルス幅Tnに応じて決定される。即ち、図6及び図7(a)に示すように、T1,T5のように、パルス幅が長い場合、ショート期間Ts1,Ts5が長くなる。また、図6及び図7(b)に示すように、T2,T4のように、パルス幅が短い場合、ショート期間Ts2,Ts4が短くなる。図7(a),(b)中のVOUL,VOVLはIGBT素子UL,VLの電圧を示し、IGBT素子UL,VLのON/OFFに対応する。
ステップS14でパルス幅T1,T2,T3’,T4,T5,T6’及びショート期間Tsn(n=1〜6)に基づいて、ゲート信号を各IGBT素子UH,UL、VH,VL、WH,WLに出力する。
図6及び図7に示すように、例えば、パルス幅T1のPWM制御パターンにおいて、UHがON、VHがOFF、WHがOFFとなるように制御される。パルス幅T2のPWM制御パターンにおいて、UHがON、VHがON、WHがOFFとなるよう制御される。パルス幅T3’のPWM制御パターンにおいて、UHがON、VHがON、WHがONとなるよう制御される。パルス幅T4のPWM制御パターンにおいて、UHがON、VHがON、WHがOFFとなるよう制御される。パルス幅T5のPWM制御パターンにおいて、UHがON、VHがOFF、WHがOFFとなるよう制御される。パルス幅T6’のPWM制御パターンにおいて、UHがOFF、VHがOFF、WHがOFFとなるよう制御される。
パルス幅T6’の(000)が終了する時刻t11から時間Ts1が経過する時刻t12まで、U相がショート、例えば、ULがOFFとなる時間が時刻t11から時間Ts1延長されるように、ULが制御される。
パルス幅T1の(100)が終了する時刻t21から時間Ts2が経過する時刻t22まで、V相がショート、例えば、VLがOFFとなる時間が時刻t21から時間Ts2延長されるように、VLが制御される。
パルス幅T2の(110)が終了する時刻t31から時間Ts3が経過する時刻t32まで、W相がショート、例えば、WLがOFFとなる時間が時刻t31から時間Ts3延長されるように、WLが制御される。
パルス幅T3’の(111)が終了する時刻t41から時間Ts4が経過する時刻t42まで、W相がショート、例えば、WHがOFFとなる時間が時刻t41から時刻Ts4延長されるように、WHが制御される。
パルス幅T4の(110)が終了する時刻t51から時間Ts5が経過する時刻t52まで、V相がショート、例えば、VHがOFFとなる時間が時刻t51から時間Ts5延長されるように、VHが制御される。
パルス幅T5の(100)が終了する時刻t61から時間Ts6が経過する時刻t62まで、U相がショート、例えば、UHがOFFとなる時間が時刻t61から時間Ts6延長されるように、UHが制御される。
このように、T1,T5のように、パルス幅が長い場合、Ts1,Ts5のように、ショート期間を長くするので、第1及び第2リアクタL1,L2に蓄積される磁気エネルギーが平均よりも大きくなり、図7(a)に示すように、昇圧電圧Voの平均値は、指令値Voに等しくなる。また、T2,T4のように、パルス幅が短い場合、Ts2,Ts4のように、ショート期間を短くするので、第1及び第2リアクタL1,L2に蓄積される磁気エネルギーが平均よりも少なくなり、図7(b)に示すように、昇圧電圧Voの平均値は、指令値Voに一致する。
従って、昇圧電圧Voの平均値は指令値Voと等しくなるので、指令値Voに追従したPWM電圧印加を可能にし、出力電圧、電流波形の性能を向上させることができる。
本発明の実施形態によるインバータ装置を示す図である。 図1中のECUに係るモータ制御手段のブロック図である。 本発明に係るインバータ装置の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態によるショート期間を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態によるパルス幅決定を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態によるショート期間を示すタイムチャートである。 本発明の効果を示すタイムチャートである。 従来の問題点を示すタイムチャートである。 従来の問題点を示すタイムチャートである。
符号の説明
2 直流電源
4 Zソース昇圧回路4
6 インバータ回路
8 モータ
10 バッテリ電圧センサ
12 DC入力電流センサ
13 コンデンサ電圧センサ
14U,14W 相電流センサ
16 位置検出センサ
18 ECU

Claims (3)

  1. 直流電源の正極端側に接続された第1リアクタと、
    前記直流電源の負極端側に接続された第2リアクタと、
    前記第1リアクタの入力端と前記第2リアクタの出力端との間に接続された第1コンデンサと、
    前記1リアクタの出力端と前記第2リアクタの入力端との間に接続された第2コンデンサとを備えて構成される昇圧回路と、
    前記昇圧回路の出力側に接続され、各相の目標電圧とキャリア信号に基づくパルス幅変調によって制御される複数相のインバータ回路とを備えたインバータ装置であって、
    前記インバータ回路のいずれかの相を短絡する期間であるショート期間に対し、今回のショート期間を、該今回のショート期間の終了から次回のショート期間の開始までの前記インバータ回路の通電時間に基づいて設定するインバータ装置。
  2. 前記パルス幅変調により前記インバータ回路のいずれかの相の上下アームにおいてスイッチング素子のオン状態が切替わる際に設けられる前記今回のショート期間をTsn、
    前記パルス幅変調の周期であるキャリア周期をTc、
    前記キャリア周期におけるショート期間の総和である総和ショート期間をTs、
    前記今回のショート期間の終了から前記次回のショート期間の開始までの前記インバータの通電時間をTnとすると、
    Tsn=Tn×Ts/(Tc−Ts)である請求項1記載のインバータ装置。
  3. 直流電源の正極端側に接続された第1リアクタと、
    前記直流電源の負極端側に接続された第2リアクタと、
    前記第1リアクタの入力端と前記第2リアクタの出力端との間に接続された第1コンデンサと、
    前記1リアクタの出力端と前記第2リアクタの入力端との間に接続された第2コンデンサとを備えて構成される昇圧回路と、
    前記昇圧回路の出力側に接続され、各相の目標電圧とキャリア信号に基づくパルス幅変調によって制御される複数相のインバータ回路とを備えたインバータ装置の制御方法であって、
    前記パルス幅変調の周期であるキャリア周期において、前記パルス幅変調に基づいて前記インバータ回路の通電時間を算出するステップと、
    前記インバータ回路のいずれかの相を短絡する期間であるショート期間に対し、今回のショート期間を、該今回のショート期間の終了から次回のショート期間の開始までの前記インバータ回路の通電時間に基づいて設定するステップと、
    を備えたインバータ装置の制御方法。
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