JP4841716B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は穴あけ加工、切断加工、マーキング等を行うレーザ加工装置に係り、特に被加工物の搬送手段とレーザ光の走査手段とを同時に駆動させることで、高速高精度に加工することができるレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被加工物として、例えばプリント配線板のような薄板に対して高精度に穴あけ、切断などを行う加工には、レーザ加工機が用いられてきた。このようなレーザ加工機は生産性の向上を図るために高速高精度にレーザ光を走査し加工を行う必要がある。レーザ光を高速高精度に走査する手段としてガルバノメータビームスキャナ(以下、ガルバノスキャナと称する)が一般的である。従来、ガルバノスキャナのようなレーザ光走査手段と、被加工物の設置台を移動させる搬送手段であるXYテーブルからなる2つの位置制御手段を併用するレーザ加工装置が広く用いられている。
【0003】
図12は特開昭58−123702号公報に開示された上述したような従来のレーザ加工装置を示す斜視図であり、被加工物である絶縁基板上に形成された電子回路をトリミングする。例えば電子回路内の抵抗体の一部を切断して抵抗値を調整するレーザトリミングを行う。図において、100は被加工物である絶縁基板で、トリミングされる電子回路が形成されている。110,120,130,140はビームポジショナの移動範囲内に多分割されたブロックの例、150はXYテーブル、160はプローブカード、170はブロック110内のトリミングされる抵抗、180,180’はプローブ、190はレーザ光源、200はエキスパンダ、210はX軸ガルバノスキャナ、220はY軸ガルバノスキャナ、230は対物レンズ、240は90度反射鏡、250はXYテーブル150のX軸駆動源、260はXYテーブル150のY軸駆動源である。また、エキスパンダ200、X軸ガルバノスキャナ210、及びY軸ガルバノスキャナ220からレーザ光のポジショニングを行うビームポジショナが構成される。
【0004】
次に動作について説明する。
トリミングされる電子回路が形成された絶縁基板100は、ビームポジショナの移動範囲内でブロック110,120,130,140のように多分割され、XYテーブル150上にプローブカード160とともに固定されている。図示の例では、ブロック110に区画された絶縁基板100上の抵抗170は、プローブカード160上に固定されたプローブ180,180’により測定器に接続され、その抵抗値が測定される。
【0005】
レーザ光によるトリミング動作について説明すると、レーザ光源190から出射されたレーザ光はエキスパンダ200、X軸ガルバノスキャナ210、及びY軸ガルバノスキャナ220によって高速度の移動が行われ、対物レンズ230と90度反射鏡240とにより、抵抗170上に集光される。X軸ガルバノスキャナ210、Y軸ガルバノスキャナ220によってレーザ光を走査して抵抗170に対するトリミングが完了すると、ブロック110内の他のトリミングすべき電子回路までレーザ光を走査してトリミング動作を行う。ブロック110内のトリミングすべき電子回路のトリミングが完了すると、XYテーブル150のX軸駆動源250、Y軸駆動源260を動作させてビームポジショナの下にブロック120を移動させる。このあと、上述したものと同様にしてブロック120内のトリミングすべき電子回路に対してトリミングを行い、これが完了すると引き続いてブロック130,140に対しても同様にトリミングを行う。
【0006】
このように、従来のレーザ加工装置では、エキスパンダ200、X軸ガルバノスキャナ210、及びY軸ガルバノスキャナ220から構成されるレーザ光走査手段であるビームポジショナの動作とXYテーブル150、X軸駆動源250、及びY軸駆動源260からなる被加工物の搬送手段が別々に駆動して被加工物に対する加工が行われる。
具体的に説明すると、ガルバノスキャナ210,220は、軽量なミラーを動かしてレーザ光を走査するため高速に走査することができるが動作範囲は小さい。一方、XYテーブル150は、動作範囲は大きいが大質量の物体を搬送するために高速な移動は困難である。これにより、従来では両者の動作範囲や移動速度が適合するように別々に駆動して加工を行っていた。上述した特開昭58−123702号公報に開示されたレーザ加工装置の例では、XYテーブル150を停止させた状態でガルバノスキャナ210,220の動作範囲でレーザ光を走査し、ガルバノスキャナ210,220を停止させた状態で、被加工物である絶縁基板100上の未加工実施部分がガルバノスキャナ210,220の動作範囲内に来るようにXYテーブル150により絶縁基板100を移動させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレーザ加工装置は以上のように構成されているので、ガルバノスキャナ210,220の動作範囲よりも広い加工面積を有する被加工物を加工するためには、ガルバノスキャナ210,220によるレーザ光走査の時間の他に、XYテーブル150による被加工物の移動時間が必要であり、加工時間が長くなるという課題があった。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、被加工物の搬送手段とレーザ光の走査手段とを同時に駆動させることで、高速高精度に加工することができるレーザ加工装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るレーザ加工装置は、加工用のレーザ光を発生するレーザ光発生手段と、このレーザ光発生手段が発生するレーザ光の軌道を変化させてレーザ光の照射位置を移動させるレーザ光走査手段と、上記レーザ光走査手段と被加工物との間の相対位置を変化させる搬送手段と、上記被加工物上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応した上記搬送手段の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、上記搬送位置指令に従って移動する上記搬送手段の移動順序が、X軸に沿っての移動とY軸に沿っての移動を繰り返すように、上記レーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段と、上記搬送手段によって上記レーザ光走査手段及び上記被加工物が、X軸またはY軸に沿って一定方向に相対移動している際、上記搬送位置指令が指定する上記搬送手段の目標位置と上記搬送手段の現在位置との位置関係に基づき、上記目標位置と上記現在位置との距離に応じて、上記目標位置が上記現在位置に近づいている場合は上記搬送手段の速度を増加させ、上記目標位置が上記現在位置から遠ざかる場合は上記搬送手段を減速あるいは停止させるように上記搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段と、この搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と上記加工計画手段が生成した上記搬送位置指令とに基づいて上記搬送手段の移動を制御する搬送位置制御手段と、上記加工計画手段が生成した上記レーザ光照射位置指令と上記搬送手段の現在位置とに基づいて上記レーザ光照射位置指令が指定する上記被加工物上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるように上記レーザ光走査手段を制御するレーザ光走査制御手段とを備え、上記搬送手段と上記レーザ光走査手段とを同時に駆動させながら加工を行うものである。
【0010】
この発明に係るレーザ加工装置は、加工用のレーザ光を発生するレーザ光発生手段と、このレーザ光発生手段が発生するレーザ光の軌道を変化させてレーザ光の照射位置を移動させ、それぞれが一定の間隔を保って駆動する複数のレーザ光走査手段と、上記複数のレーザ光走査手段のそれぞれと被加工物との間の相対位置を変化させる搬送手段と、上記複数のレーザ光走査手段のそれぞれに対して、上記被加工物上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応した上記搬送手段の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、上記搬送位置指令に従って移動する上記搬送手段の移動順序が、X軸に沿っての移動とY軸に沿っての移動を繰り返すように、上記レーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段と、上記搬送手段によって上記レーザ光走査手段及び上記被加工物が、X軸またはY軸に沿って一定方向に相対移動している際、上記加工計画手段が上記複数のレーザ光走査手段のそれぞれに対して生成した上記搬送位置指令が指定する上記搬送手段の目標位置のうち、上記搬送手段の現在位置との間隔が最小となるものを抽出し、これと上記搬送手段の現在位置との位置関係に基づき、上記目標位置と上記現在位置との距離に応じて、上記目標位置が上記現在位置に近づいている場合は上記搬送手段の速度を増加させ、上記目標位置が上記現在位置から遠ざかっている場合は上記搬送手段を減速あるいは停止させるように上記搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段と、この搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と上記加工計画手段が生成した上記搬送位置指令とに基づいて上記搬送手段の移動を制御する搬送位置制御手段と、上記加工計画手段が生成した上記レーザ光照射位置指令と上記搬送手段の現在位置とに基づいて上記レーザ光照射位置指令が指定する上記被加工物上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるように上記複数のレーザ光走査手段を制御するレーザ光走査制御手段とを備え、上記搬送手段と上記複数のレーザ光走査手段とを同時に駆動させながら加工を行うものである。
【0011】
この発明に係るレーザ加工装置は、加工計画手段は、レーザ光照射位置指令に対応する搬送手段の目標位置よりも一定距離付加した位置にくるように搬送位置指令を生成し、搬送速度制御手段は、上記搬送手段によってレーザ光走査手段及び被加工物が、X軸またはY軸に沿って一定方向に相対移動している際、上記加工計画手段が生成した搬送位置指令が指定する上記搬送手段の位置と上記搬送手段の現在位置との位置関係に基づき、上記目標位置と上記現在位置との距離に応じて、上記目標位置が上記現在位置に近づいている場合は上記搬送手段の速度を増加させ、上記目標位置が上記現在位置から遠ざかっている場合は上記搬送手段を減速あるいは停止させるように上記搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成するものである。
【0012】
この発明に係るレーザ加工装置は、レーザ光走査制御手段が、前回のレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までが指定するレーザ光照射位置を滑らかに補間する加減速パターン指令値を生成し、この加減速パターン指令値と、搬送手段の現在位置及び搬送手段の現在速度から推測される一定時間後の搬送手段の予測位置との差からなるレーザ光走査位置指令を生成する遅れ補償手段を備え、この遅れ補償手段が算出したレーザ光走査位置指令に基づいてレーザ光走査手段の制御を行うものである。
【0013】
この発明に係るレーザ加工装置は、加工実行前にレーザ光走査手段の動作範囲、搬送手段の目標位置に付加する距離、及び搬送手段の移動速度をパラメータとして加工動作のシミュレーションを行い、最も加工性能を向上させるパラメータを決定する動作条件決定手段を備えるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるレーザ加工装置を示す斜視図で、図2は実施の形態1によるレーザ加工装置の制御系の構成を示すブロック図である。図において、1は加工用のレーザ光を発生するレーザ発振器(レーザ光発生手段)で、Nd:YAGレーザなどの従来のレーザ加工装置に使用されているものでよい。2はレーザ光を走査するためのガルバノスキャナ(レーザ光走査手段)、3はレーザ光を被加工物7の所望の位置に集光するためのfθレンズで、4は被加工物7を搬送するXYテーブル(搬送手段)で、X軸及びY軸の駆動源の図示は省略している。5は被加工物7の位置を検出するリニアスケールで、XYテーブル4の動作から被加工物7の位置を検出する。6はレーザ発振器1から出射されたレーザ光、7は被加工物で、図示の例ではプリント配線板のような薄板が示されている。8は加工計画手段で、ユーザが予め設定しておいた被加工物7上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応したXYテーブル4の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、搬送位置指令に従って移動するXYテーブル4の移動順序に適合するようにレーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える。
【0015】
9はレーザ光走査制御手段で、加工計画手段8が生成したレーザ光照射位置指令とXYテーブル4の現在位置とに基づいてレーザ光照射位置指令が指定する被加工物7上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるようにガルバノスキャナ2,2を制御する。10は搬送速度制御手段11が生成した搬送速度指令と加工計画手段8が生成した搬送位置指令とに基づいてXYテーブル4の移動を制御する搬送位置制御手段で、市販の数値制御装置等から構成される。11は搬送速度制御手段で、搬送位置指令が指定するXYテーブル4の目標位置とXYテーブル4の現在位置との位置関係に基づいて、XYテーブル4の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する。12はレーザ光照射位置指令パターン生成手段(レーザ光走査手段)であり、レーザ光走査制御手段9を構成して、加工計画手段8が前回に生成したレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までが指定するレーザ光照射位置を滑らかに補間するレーザ光照射位置指令パターン(加減速パターン指令値)を生成する。13はレーザ光走査サーボ手段(レーザ光走査手段)で、減算部19から入力したレーザ光走査位置指令に基づいてガルバノスキャナ2,2を動作させる。19はリニアスケール5,5からのXYテーブル4の現在位置とレーザ光照射位置指令パターン生成手段12からのレーザ光照射位置指令パターンとの差をとってレーザ光走査位置指令(値)としてレーザ光走査サーボ手段13に入力する減算部である。
【0016】
次に動作について説明する。
先ず、加工開始前に、ユーザが被加工物7上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令を予め加工計画手段8に設定し、これと対応するように被加工物7上の全加工範囲に基づいてXYテーブル4の目標位置を指定する搬送位置指令を生成する。具体的には、搬送位置指令に従って移動するXYテーブル4の移動順序に適合するように、レーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置を順序付けし、XYテーブル4の目標位置をレーザ光照射位置指令に対応させる。また、搬送位置指令は、加工開始前に全て搬送位置制御手段10に出力される。
【0017】
加工開始後、加工計画手段8は、加工の進捗に従い1個ずつレーザ光照射位置指令をレーザ光照射位置指令パターン生成手段12に出力し、同時にレーザ光照射位置指令に対応したXYテーブル4の目標位置を搬送速度制御手段11に出力する。搬送速度制御手段11は、加工計画手段8から入力したXYテーブル4の目標位置と、リニアスケール5から入力したXYテーブル4の現在位置とを比較して、XYテーブル4の移動速度を制御する搬送速度指令を生成し、搬送位置制御手段10に出力する。
【0018】
搬送位置制御手段10は、加工計画手段8と搬送速度制御手段11とからそれぞれ入力した搬送位置指令及び搬送速度指令に従ってXYテーブル4の移動及び加減速制御を行う。また、レーザ光照射位置指令パターン生成手段12は、加工計画手段8から入力する1個前のレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までを滑らかに補間するレーザ光照射位置指令パターンを生成し、減算部19に出力する。減算部19は、上記レーザ光照射位置指令パターンからリニアスケール5により計測されたXYテーブル4の現在位置を引いたものをレーザ光照射位置指令としてレーザ光走査サーボ手段13に出力する。レーザ光走査サーボ手段13は減算部19から入力したレーザ光走査位置に基づいてガルバノスキャナ2,2を制御する。
【0019】
このようにして、レーザ光の走査を制御するレーザ光照射位置指令とXYテーブル4の動作を制御する搬送位置指令及び搬送速度指令とを相互に対応付けることで、加工時にXYテーブル4とガルバノスキャナ2とを同時に駆動させる。
レーザ光が被加工物7上のレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置に到達すると、レーザ発振器1からレーザ光6を照射して加工を実施する。
このとき、レーザ光走査手段であるガルバノスキャナ2の動作中に、搬送手段であるXYテーブル4が、レーザ光照射位置指令に対応付けられた搬送位置指令の指定する目標位置に向けて移動することにより、ガルバノスキャナ2の動作範囲の中央から被加工物7上のレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置までの距離が短縮される。
【0020】
これにより、XYテーブル4の移動速度が十分に高速である場合には、ガルバノスキャナ2,2の動作範囲の中央から被加工物7上のレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置までの距離が、常にガルバノスキャナ2の動作範囲内に保たれる。また、XYテーブル4の移動速度が高速でない場合にも、ガルバノスキャナ2,2が動作範囲の制限のためにXYテーブル4の移動を待つ時間が短縮される。以上により、全体の加工時間を短縮することができる。
【0021】
上述した動作を具体的に説明する。先ず、従来では被加工物7の全加工範囲を加工するためには、
(1)ガルバノスキャナ2によりレーザ光を走査してその動作範囲内にある被加工物7を加工する。
(2)XYテーブル4により被加工物7における次の加工領域をガルバノスキャナ2の動作範囲に移動させる。
(3)ガルバノスキャナ2によりレーザ光を走査して被加工物7の次の加工領域を加工する。
上記(1)、(2)、(3)の動作を繰り返す必要があり、全加工時間は(1)に要する時間+(2)に要する時間+(3)に要する時間となる。
本願発明では(1)、(2)の動作を同時に実行することができることからXYテーブル4が十分に高速であるとき、全加工時間は(1)の時間に近似される。また、XYテーブル4が高速でないときでも、(1)の動作時間中に(2)における被加工物7の移動が進行し、(2)の時間が短縮化する。
【0022】
ここで、加工計画手段8において生成されるレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の並べ替え動作について述べる。
図3は実施の形態1によるレーザ加工装置のレーザ光照射位置の並べ替えについて説明する図であり、被加工物7を上方から見て、被加工物7の加工範囲をガルバノスキャナ2の動作範囲以内の小ブロックに区分している。図において、下から上に順にA,B,C,・・・,Xの記号を、左から右に順に1,2,3,・・・,nの番号を各ブロックに付している。例えば、左下はブロックA1、右下はブロックAnとなる。ここで、nは横方向のブロック数であり、左下ブロックA1及び右下ブロックAnのみを表示したものである。さらに、ブロックA1は4個の縦長長方形ブロックa11,a12,a13,a14に、ブロックAnは2個の縦長長方形ブロックan1,an2と4個の横長長方形ブロックana,anb,anc,andに分割している。
【0023】
次に動作について説明する。
図4は実施の形態1によるレーザ加工装置の加工計画手段によるレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の並べ替え動作を示すフロー図であり、これに沿って説明を行う。
先ず、ステップST1において、ブロックA1からブロックAnの左半面までをブロックの1/4の幅で縦長の長方形ブロックに分割する。
次に、ステップST2において、縦長長方形ブロックa11から予め設定しておいたレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置を加工計画手段8が探索する。
ステップST3において、縦長長方形ブロックa11の下から上に向けてレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置を探索して出現順に加工計画手段8が順序付けし、右隣の縦長長方形ブロックa12に探索対象を移動する。
【0024】
ステップST4において、縦長長方形ブロックa12の上から下に向けてレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置を探索して出現順に加工計画手段8が順序付けし、右隣の縦長長方形ブロックa13に探索対象を移動する。
ステップST5において、レーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の探索がブロックAnの左半面まで完了したかどうかを確認する。未完了であればステップST3に戻り、縦長長方形ブロック内の探索を継続し、ブロックAnの左半面まで探索が完了していればステップST6に進む。
【0025】
ステップST6において、ブロックAnの右半面をブロックの1/4の高さで横長の長方形ブロックに分割し、下端の横長長方形ブロックanaからレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の探索を開始する。
ステップST7において、横長長方形ブロックanaの左から右に向けてレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置を探索して出現順に順序付けし、1個上の横長長方形anbブロックに探索対象を移動する。
ステップST8において、横長長方形ブロックanbの右から左に向けてレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置を探索して出現順に順序付けし、1個上の横長長方形ブロックancに探索対象を移動する。
【0026】
ステップST9において、レーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の探索がブロックAnの上端の横長長方形ブロックandまで完了したかどうかを確認する。未完了であればステップST7まで戻り、横長長方形ブロック内の探索を継続し、横長長方形ブロックandまで完了していればステップST10に進む。
以降、全てのレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の探索が完了するまで、加工計画手段8が、ブロックの横長長方形および縦長長方形への分割と、長方形ブロック内のレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の探索および順序付けを繰り返す(ステップST10)。
【0027】
次にレーザ光照射位置指令とXYテーブルの目標位置及び搬送位置指令との関係について説明する。
図5はレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置に対するXYテーブルの目標位置及び搬送位置指令の関係を説明する図であり、被加工物7を上方から見た図である。図5では、図3と同様に被加工物7の加工範囲をガルバノスキャナ2の動作範囲以内の小ブロックに区分し、これらのうち左下ブロックA1及び右下ブロックAnのみを表示している。ここで、ブロックA1の左半分に存在するレーザ光照射位置に対してはブロックA1の中央を搬送手段であるXYテーブル4の目標位置とする。また、ブロックA1の右半分からブロックAnの左半分までの領域では、レーザ光照射位置が含まれる各縦長長方形(a12,・・・,an2)の右辺の中点をXYテーブル4の目標位置とする。
【0028】
レーザ光照射位置がブロックAnの右下1/4の領域に存在する場合には、ブロックAnの中央をXYテーブル4の目標位置とする。ブロックAnの右上1/4、及び右2段目におけるブロックBn(不図示)の右下1/4の領域では、レーザ光照射位置が含まれる各横長長方形(anc,and,・・・)の左上の頂点をXYテーブル4の目標位置とする。ブロックBnの右上1/4の領域に存在するレーザ光照射位置に対しては、ブロックBnの中央をXYテーブル4の目標位置とする。以降、同様にしてXYテーブル4の目標位置を定める。
【0029】
図示の例では、XYテーブル4の各搬送目標位置は被加工物7の左右の両端に位置するブロックの中央の点を結ぶ線分上に存在し、上記線分の左端点に搬送位置指令を指定して、XYテーブル4の移動始点を決定している。搬送位置制御手段10は、搬送位置指令が指定する目標位置の順にXYテーブル4を移動させる。また、搬送速度制御手段11が上述したように加工計画手段8によってレーザ光照射位置指令に対応付けられたXYテーブル4の目標位置とXYテーブル4の現在位置とを比較する。このとき、搬送速度制御手段11は、XYテーブル4の目標位置が現在位置より先にある場合、その距離に応じてXYテーブル4の速度を増加させ、XYテーブル4の目標位置が現在位置より手前にある場合は、XYテーブル4を減速あるいは停止させるように搬送速度指令を生成し、これに基づいて搬送位置制御手段10を制御することで、レーザ光照射位置指令に対してXYテーブル4の位置が適切になるようにXYテーブル4の位置が制御される。
【0030】
以上のように、この実施の形態1によれば、加工用のレーザ光6を発生するレーザ発振器1と、このレーザ発振器1が発生するレーザ光6の軌道を変化させてレーザ光6の照射位置を移動させるガルバノスキャナ2,2と、ガルバノスキャナ2,2と被加工物7との間の相対位置を変化させるXYテーブル4と、被加工物7上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応したXYテーブル4の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、搬送位置指令に従って移動するXYテーブル4の移動順序に適合するようにレーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段8と、搬送位置指令が指定するXYテーブル4の目標位置とXYテーブル4の現在位置との位置関係に基づいてXYテーブル4の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段11と、この搬送速度制御手段11が生成した搬送速度指令と加工計画手段8が生成した搬送位置指令とに基づいてXYテーブル4の移動を制御する搬送位置制御手段10と、加工計画手段8が生成したレーザ光照射位置指令とXYテーブル4の現在位置とに基づいてレーザ光照射位置指令が指定する被加工物7上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるようにガルバノスキャナ2,2を制御するレーザ光走査制御手段9とを備え、XYテーブル4とガルバノスキャナ2,2とを同時に駆動させながら加工を行うので、XYテーブル4とガルバノスキャナ2,2とを同期制御することが可能となり、ガルバノスキャナ2,2の動作範囲に制限がある場合にも、従来のように、ガルバノスキャナ2,2を停止してXYテーブル4の移動を待つ必要がなく、加工時間を短縮することができる。
【0031】
また、搬送位置制御手段10は、搬送速度制御手段11が生成した搬送速度指令と加工計画手段8が生成した搬送位置指令とを入力して、これらでXYテーブル4の駆動源に供給する電力を調整することができればよいので、市販の数値制御装置が使用できる。これにより、安価に協調同期システムを構成するレーザ加工装置を得ることができる。
【0032】
実施の形態2.
この実施の形態2は、複数のレーザ光走査手段を備え、これらと搬送手段とを同時に駆動させて加工を行うものである。
【0033】
図6はこの発明の実施の形態2によるレーザ加工装置を示す斜視図であり、ガルバノスキャナ2とfθレンズ3とからなるレーザ光走査手段を二組有している。図において、14はレーザ光6を2方向に分岐させるレーザ光分岐手段で、ビームスプリッタあるいは音響光学素子が使用される。15はレーザ光6の方向を変えるベンドミラーである。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0034】
図7は実施の形態2によるレーザ加工装置の加工動作を説明する説明図であり、被加工物7を上方から見ている。図において、fθレンズ3を示す円の内側のハッチ部分が現在のXYテーブル4の位置におけるガルバノスキャナ2,・・・,2の動作範囲を示す。fθレンズ3aを含むレーザ光走査手段が被加工物7の上端面でレーザ光6を走査し、fθレンズ3bを含むレーザ光走査手段が被加工物7の下端面でレーザ光6を走査する。複数のfθレンズ3a,3bの間隔は、ガルバノスキャナ2,・・・,2の動作範囲に合わせて手動あるいは自動で調整する。
【0035】
次に動作について説明する。
図7中の矢印に示すように、加工が始めに左下から右下へX軸に沿って進行し、次にY軸に沿って上に進行し、続いてX軸に沿って右から左に進行し、以降同様な手順で進行する。加工計画手段8は複数のガルバノスキャナ2,・・・,2の組に対して、上記実施の形態1と同様にしてそれぞれレーザ光照射位置指令および搬送位置指令を生成する。加工が開始されると、搬送速度制御手段11は、複数のガルバノスキャナ2,・・・,2の組に対して、それぞれ搬送位置指令が指定する目標位置とXYテーブル4の現在位置との差を計算し、現在位置との間隔が最小となるものを抽出し、これとXYテーブル4の現在位置との位置関係に基づいてXYテーブル4の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する。この実施の形態2によるレーザ加工装置は、複数のレーザ光走査手段のそれぞれが一定の間隔を保って駆動する以外は、上記実施の形態1と同様に動作する。
【0036】
以上のように、この実施の形態2によれば、加工用のレーザ光6を発生するレーザ発振器1と、このレーザ発振器1が発生するレーザ光6の軌道を変化させてレーザ光6の照射位置を移動させ、それぞれが一定の間隔を保って駆動する複数のガルバノスキャナ2,・・・,2と、複数のガルバノスキャナ2,・・・,2のそれぞれと被加工物7との間の相対位置を変化させるXYテーブル4と、複数のガルバノスキャナ2,・・・,2のそれぞれに対して、被加工物7上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応したXYテーブル4の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、搬送位置指令に従って移動するXYテーブル4の移動順序に適合するようにレーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段8と、加工計画手段8が複数のガルバノスキャナ2,・・・,2のそれぞれに対して生成した搬送位置指令が指定するXYテーブル4の目標位置のうち、XYテーブル4の現在位置との間隔が最小となるものを抽出し、これとXYテーブル4の現在位置との位置関係に基づいてXYテーブル4の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段11と、この搬送速度制御手段11が生成した搬送速度指令と加工計画手段8が生成した搬送位置指令とに基づいてXYテーブル4の移動を制御する搬送位置制御手段10と、加工計画手段8が生成したレーザ光照射位置指令とXYテーブル4の現在位置とに基づいて、レーザ光照射位置指令が指定する被加工物7上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるように複数のガルバノスキャナ2,・・・,2を制御するレーザ光走査制御手段9とを備え、XYテーブル4と複数のガルバノスキャナ2,・・・,2とを同時に駆動させながら加工を行うので、複数のガルバノスキャナ2,・・・,2と単一のXYテーブル4とを同期制御することが可能となり、複数のガルバノスキャナ2,・・・,2の動作範囲に制限がある場合にも、従来のように、複数のガルバノスキャナ2,・・・,2を停止してXYテーブル4の移動を待つ必要がなく、加工時間を大幅に短縮することができる。
【0037】
また、搬送位置制御手段10は、搬送速度制御手段11が生成した搬送速度指令と加工計画手段8が生成した搬送位置指令とを入力して、これらでXYテーブル4の駆動源に供給する電力を調整することができればよいので、市販の数値制御装置が使用できる。これにより、安価に協調同期システムを構成するレーザ加工装置を得ることができる。
【0038】
実施の形態3.
この実施の形態3は、レーザ光照射位置指令に対応する搬送手段の目標位置よりも一定距離付加した位置にくるように搬送位置指令を加工計画手段が生成し、搬送速度制御手段は、加工計画手段が生成した搬送位置指令が指定する搬送手段の位置と搬送手段の現在位置との位置関係に基づいて搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成するものである。
【0039】
実施の形態3による加工計画手段8は、レーザ光照射位置指令から計算されるXYテーブル4の目標位置よりも一定の距離だけ先行した位置を搬送系位置指令として与えるものである。以下、先行させる距離を先行距離と称する。
図8はこの発明の実施の形態3によるレーザ加工装置の加工動作を説明する説明図であり、被加工物7を上方から見ている。被加工物7の加工範囲をガルバノスキャナ2の動作範囲以内の小ブロックに区分したものの中で、右下ブロックAnのみを表示している。ブロックAnの左半面をブロックAnの1/4の幅で縦長長方形である2個のブロックan1,an2に、ブロックAnの右半面をブロックAnの1/4の高さで横長長方形である4個のブロックana,anb,anc,andに区分してある。左下ブロックA1から右下ブロックAnの左半面までの縦長長方形のブロック内に存在するレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置には、縦長長方形のブロックにおける右辺の中点から右方向に先行距離を加えた位置に相当する搬送位置指令の目標位置がそれぞれ対応している。ただし、加工計画手段8は、先行距離を加えた後の搬送位置指令がブロックAnの中央より右にならないように先行距離の値を調節している。また、ブロックAnの右下1/4の領域に存在するレーザ光照射位置指令に対応する搬送系位置指令には先行距離を加えない。ブロックAnの右上1/4の領域に存在するレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置に対応する搬送位置指令には、横長長方形のブロックanc,andの左上頂点から上方向に先行距離を加えた位置を搬送位置指令が指定するXYテーブル4の目標位置としている。以下、同様にして搬送位置指令に先行距離を加える。
【0040】
次に概要について説明する。
本願発明におけるレーザ加工装置は、ガルバノスキャナ2とXYテーブル4とを同時に駆動するが、XYテーブル4の移動速度に比べて、ガルバノスキャナ2の移動速度が大きい。そのため、XYテーブル4の遅れが大きい場合には、レーザ光照射位置指令パターン生成手段12が被加工物7上に位置づけたレーザ光照射位置指令パターンとXYテーブル4の現在位置との差をとることで求められるレーザ光照射位置指令が、ガルバノスキャナ2の動作範囲外となり、ガルバノスキャナ2がレーザ光走査位置指令に最も近い動作範囲内の最大値で停止して、XYテーブル4の移動を待つことになる。そこで、この実施の形態3のレーザ加工装置ように、搬送位置指令に先行距離を加えることによりXYテーブル4の遅れが小さくなり、XYテーブル4の速度に比べてガルバノスキャナ2の速度が大きい場合にも、XYテーブル4の移動をガルバノスキャナ2が待つ時間が短縮され、総合的な加工時間を短縮することができる。
【0041】
以上のように、この実施の形態3によれば、レーザ光照射位置指令に対応するXYテーブル4の目標位置よりも一定距離付加した位置にくるように搬送位置指令を加工計画手段8が生成し、搬送速度制御手段11は、加工計画手段8が生成した搬送位置指令が指定するXYテーブル4の位置とXYテーブル4の現在位置との位置関係に基づいてXYテーブル4の移動速度を制御する搬送速度指令を生成するので、XYテーブル4の速度に比べてガルバノスキャナ2の速度が大きい場合にも、搬送位置指令に先行距離を加えることによりXYテーブル4の遅れが小さくなり、XYテーブル4の移動をガルバノスキャナ2が待つ時間が短縮され、総合的な加工時間を短縮することができる。
【0042】
実施の形態4.
この実施の形態4は、レーザ光走査制御手段が、前回のレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までが指定するレーザ光照射位置を滑らかに補間する加減速パターン指令値を生成し、この加減速パターン指令値と、搬送手段の現在位置及び搬送手段の現在速度から推測される一定時間後の搬送手段の予測位置との差からなるレーザ光走査位置指令を生成する遅れ補償手段を備え、この遅れ補償手段が算出したレーザ光走査位置指令に基づいてレーザ光走査手段の制御を行うものである。
【0043】
図9はこの発明の実施の形態4によるレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。図において、16はXYテーブル4の一定時間後の予測位置を算出する遅れ補償回路(遅れ補償手段)、19aはレーザ光照射位置指令パターン生成手段12が生成したレーザ光照射位置指令パターンからXYテーブル4の現在位置を引いてレーザ光走査位置指令(値)を生成する際に、XYテーブル4の現在位置の代わりに、遅れ補償回路16が算出したXYテーブル4の一定時間後の予測位置を用いてレーザ光走査位置指令(値)を算出する減算部(遅れ補償手段)である。また、遅れ補償回路16は以下の式でXYテーブル4の予測位置を算出する。
P^=P+V・Tb ・・・(1)
ここで、P^はXYテーブル4の遅れ補償後の予測位置、PはXYテーブル4の現在位置、VはXYテーブル4の現在速度、Tbはレーザ光走査手段であるガルバノスキャナ2の制御サンプリング時間と同等な時定数である。
なお、図2と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0044】
図10は実施の形態4によるレーザ加工装置の搬送手段の遅れ補償を説明する説明図であり、(a)は時刻Tにおける被加工物7上のレーザ光照射位置、(b)は時刻T+ΔTにおける被加工物7上のレーザ光照射位置を示している。図において、時刻Tで被加工物7上のレーザ光照射位置aに対するレーザ光走査系位置は点Aである。また、ガルバノスキャナ2の制御サンプリング時間であるΔT時間後の時刻T+ΔTで、ガルバノスキャナ2が点Aに到達するものとする。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0045】
次に概要について説明する。
時刻Tから時刻T+ΔTまで経過する間に、XYテーブル4は速度Vで移動中であるとすると、被加工物7上のレーザ光照射位置指令aは、図10(b)に示すように、XYテーブル4の移動した距離V・ΔTだけ右に移動してしまっている。そこで、この実施の形態4によるレーザ加工装置では、時刻TにおいてXYテーブル4のΔT時間分の移動距離V・ΔTを考慮した予測位置を遅れ補償回路16が算出し、減算部19aがXYテーブル4の現在位置の代わりに遅れ補償回路16が算出した予測位置とレーザ光照射位置指令パターンとの差からレーザ光走査系位置指令を生成する。これにより、このレーザ光走査位置指令に従ってガルバノスキャナ2を制御することで、点Aから点Bがレーザ光走査系位置となり、時刻T+ΔTにおけるレーザ光照射位置を点aに移動させることができる。
【0046】
以上のように、この実施の形態4によればレーザ光走査制御手段9が、前回のレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までが指定するレーザ光照射位置を滑らかに補間するレーザ光照射位置指令パターンを生成し、このレーザ光照射位置指令パターンと、XYテーブル4の現在位置及び現在速度から推測される一定時間後のXYテーブル4の予測位置との差からなるレーザ光走査位置指令を生成する遅れ補償回路16や減算部19aからなる遅れ補償手段を備え、この遅れ補償手段が算出したレーザ光走査位置指令に基づいてガルバノスキャナ2の制御を行うので、ガルバノスキャナ2に対してXYテーブル4の現在位置を認識させる際に、ガルバノスキャナ2の制御サンプリング時間分の遅れを考慮することができ、レーザ光照射位置の精度を向上させることができる。これにより、高精度のレーザ加工を実現することができる。
【0047】
実施の形態5.
この実施の形態5は、加工実行前にレーザ光走査手段の動作範囲、搬送手段の目標位置に付加する距離、及び搬送手段の移動速度をパラメータとして加工動作のシミュレーションを行い、最も加工性能を向上させるパラメータを決定する動作条件決定手段を備えるものである。
【0048】
図11はこの発明の実施の形態5によるレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。図において、17はレーザ光照射位置指令パターン生成手段12が生成するレーザ光照射位置指令パターン(ガルバノスキャナ2の動作範囲)、加工計画手段8が算出するXYテーブル4の目標位置に付加する距離、及びXYテーブル4の移動速度をパラメータとして加工動作のシミュレーションを行い、最も加工性能を向上させるパラメータを決定するシミュレーション部(動作条件決定手段)である。なお、図2と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0049】
次に概要について説明する。
XYテーブル4の遅れが大きい場合には、被加工物7上のレーザ光照射位置指令パターンからXYテーブル4の現在位置を引いたレーザ光走査系位置指令がガルバノスキャナ2の動作範囲外となり、ガルバノスキャナ2がレーザ光走査系位置指令に最も近い動作範囲内の最大値で停止して、XYテーブル4の移動を待つ必要がある。このため、この時間分全体の加工時間が長くなる。そこで、この実施の形態5は、XYテーブル4の目標位置である搬送位置指令に加える先行距離及びXYテーブル4の最大速度を、加工に先立ってシミュレーションすることによって調整する機能を付加したものである。
【0050】
シミュレーション部17は、レーザ光照射位置指令パターン(ガルバノスキャナ2の動作範囲)、XYテーブル4の目標位置に付加する先行距離、及びXYテーブル4の最大速度を何通りか変化させて、XYテーブル4とガルバノスキャナ2とを同時に駆動するシミュレーションを実施する。このような試行錯誤から得られる加工時間が最も短くなり、及び/又は、レーザ光6の走査位置の誤差が最も小さくなり、若しくは、加工時間がある一定時間内で最も誤差が小さくなるようなレーザ光照射位置指令パターン(ガルバノスキャナ2の動作範囲)、XYテーブル4の目標位置に付加する先行距離、及びXYテーブル4の最大速度を決定する。これらのパラメータを用いて実際の加工を実施することにより、加工時間の短縮や精度向上を図ることができる。
【0051】
以上のように、この実施の形態5によれば加工実行前にガルバノスキャナ2の動作範囲、XYテーブル4の目標位置に付加する距離、及びXYテーブル4の移動速度をパラメータとして加工動作のシミュレーションを行い、最も加工性能を向上させるパラメータを決定するシミュレーション部17を備えるので、加工時間の短縮や精度向上を図ることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、加工用のレーザ光を発生するレーザ光発生手段と、このレーザ光発生手段が発生するレーザ光の軌道を変化させてレーザ光の照射位置を移動させるレーザ光走査手段と、レーザ光走査手段と被加工物との間の相対位置を変化させる搬送手段と、被加工物上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応した搬送手段の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、搬送位置指令に従って移動する搬送手段の移動順序に適合するようにレーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段と、搬送位置指令が指定する搬送手段の目標位置と搬送手段の現在位置との位置関係に基づいて搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段と、この搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と加工計画手段が生成した搬送位置指令とに基づいて搬送手段の移動を制御する搬送位置制御手段と、加工計画手段が生成したレーザ光照射位置指令と搬送手段の現在位置とに基づいてレーザ光照射位置指令が指定する被加工物上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるようにレーザ光走査手段を制御するレーザ光走査制御手段とを備え、搬送手段とレーザ光走査手段とを同時に駆動させながら加工を行うので、搬送手段とレーザ光走査手段とを同期制御することが可能となり、レーザ光走査手段の動作範囲に制限がある場合にも、従来のように、レーザ光走査手段を停止して搬送手段の移動を待つ必要がなく、加工時間を短縮することができるという効果がある。
【0053】
また、搬送位置制御手段は、搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と加工計画手段が生成した搬送位置指令とを入力して、これらで搬送手段の駆動源に供給する電力を調整することができればよいので、市販の数値制御装置が使用できる。これにより、安価に協調同期システムを構成するレーザ加工装置を得ることができるという効果がある。
【0054】
この発明によれば、加工用のレーザ光を発生するレーザ光発生手段と、このレーザ光発生手段が発生するレーザ光の軌道を変化させてレーザ光の照射位置を移動させ、それぞれが一定の間隔を保って駆動する複数のレーザ光走査手段と、複数のレーザ光走査手段のそれぞれと被加工物との間の相対位置を変化させる搬送手段と、複数のレーザ光走査手段のそれぞれに対して、被加工物上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応した搬送手段の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、搬送位置指令に従って移動する搬送手段の移動順序に適合するようにレーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段と、加工計画手段が複数のレーザ光走査手段のそれぞれに対して生成した搬送位置指令が指定する搬送手段の目標位置のうち、搬送手段の現在位置との間隔が最小となるものを抽出し、これと搬送手段の現在位置との位置関係に基づいて搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段と、この搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と加工計画手段が生成した搬送位置指令とに基づいて搬送手段の移動を制御する搬送位置制御手段と、加工計画手段が生成したレーザ光照射位置指令と搬送手段の現在位置とに基づいてレーザ光照射位置指令が指定する被加工物上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるように複数のレーザ光走査手段を制御するレーザ光走査制御手段とを備え、搬送手段と複数のレーザ光走査手段とを同時に駆動させながら加工を行うので、上記段落0053と同様の効果を奏すると共に、複数のレーザ光走査手段と単一の搬送手段とを同期制御することが可能となり、複数のレーザ光走査手段の動作範囲に制限がある場合にも、従来のように、複数のレーザ光走査手段を停止して搬送手段の移動を待つ必要がなく、加工時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
【0055】
この発明によれば、加工計画手段が、レーザ光照射位置指令に対応する搬送手段の目標位置よりも一定距離付加した位置にくるように搬送位置指令を生成し、搬送速度制御手段は、加工計画手段が生成した搬送位置指令が指定する搬送手段の位置と搬送手段の現在位置との位置関係に基づいて搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成するので、搬送手段の速度に比べてレーザ光走査手段の速度が大きい場合にも、搬送位置指令に先行距離を加えることにより搬送手段の遅れが小さくなり、搬送手段の移動をレーザ光走査手段が待つ時間が短縮され、総合的な加工時間を短縮することができるという効果がある。
【0056】
この発明によれば、レーザ光走査制御手段が、前回のレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までが指定するレーザ光照射位置を滑らかに補間する加減速パターン指令値を生成し、この加減速パターン指令値と、搬送手段の現在位置及び搬送手段の現在速度から推測される一定時間後の搬送手段の予測位置との差からなるレーザ光走査位置指令を生成する遅れ補償手段を備え、この遅れ補償手段が算出したレーザ光走査位置指令に基づいてレーザ光走査手段の制御を行うので、レーザ光走査手段に対して搬送手段の現在位置を認識させる際に、レーザ光走査手段の制御サンプリング時間分の遅れを考慮することができ、レーザ光照射位置の精度を向上させることができる。これにより、高精度のレーザ加工を実現することができるという効果がある。
【0057】
この発明によれば、加工実行前にレーザ光走査手段の動作範囲、搬送手段の目標位置に付加する距離、及び搬送手段の移動速度をパラメータとして加工動作のシミュレーションを行い、最も加工性能を向上させるパラメータを決定する動作条件決定手段を備えるので、加工時間の短縮や精度向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるレーザ加工装置を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態1によるレーザ加工装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態1によるレーザ加工装置のレーザ光照射位置の並べ替えについて説明する図である。
【図4】 実施の形態1によるレーザ加工装置の加工計画手段によるレーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置の並べ替え動作を示すフロー図である。
【図5】 レーザ光照射位置指令が指定するレーザ光照射位置に対するXYテーブルの目標位置及び搬送位置指令の関係を説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるレーザ加工装置を示す斜視図である。
【図7】 実施の形態2によるレーザ加工装置の加工動作を説明する説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態3によるレーザ加工装置の加工動作を説明する説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態4によるレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 実施の形態4によるレーザ加工装置の搬送手段の遅れ補償を説明する説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態5によるレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 従来のレーザ加工装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器(レーザ光発生手段)、2 ガルバノスキャナ(レーザ光走査手段)、3 fθレンズ、4 XYテーブル(搬送手段)、5 リニアスケール、6 レーザ光、7 被加工物、8 加工計画手段、9 レーザ光走査制御手段、10 搬送位置制御手段、11 搬送速度制御手段、12 レーザ光照射位置指令パターン生成手段(レーザ光走査手段)、13 レーザ光走査サーボ手段(レーザ光走査手段)、14 レーザ光分岐手段、15 ベンドミラー、16 遅れ補償回路(遅れ補償手段)、17 シミュレーション部(動作条件決定手段)、19 減算部、19a 減算部(遅れ補償手段)。

Claims (5)

  1. 加工用のレーザ光を発生するレーザ光発生手段と、
    このレーザ光発生手段が発生するレーザ光の軌道を変化させてレーザ光の照射位置を移動させるレーザ光走査手段と、
    上記レーザ光走査手段と被加工物との間の相対位置を変化させる搬送手段と、
    上記被加工物上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応した上記搬送手段の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、上記搬送位置指令に従って移動する上記搬送手段の移動順序が、X軸に沿っての移動とY軸に沿っての移動を繰り返すように、上記レーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段と、
    上記搬送手段によって上記レーザ光走査手段及び上記被加工物が、X軸またはY軸に沿って一定方向に相対移動している際、上記搬送位置指令が指定する上記搬送手段の目標位置と上記搬送手段の現在位置との位置関係に基づき、上記目標位置と上記現在位置との距離に応じて、上記目標位置が上記現在位置に近づいている場合は上記搬送手段の速度を増加させ、上記目標位置が上記現在位置から遠ざかる場合は上記搬送手段を減速あるいは停止させるように上記搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段と、
    この搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と上記加工計画手段が生成した上記搬送位置指令とに基づいて上記搬送手段の移動を制御する搬送位置制御手段と、
    上記加工計画手段が生成した上記レーザ光照射位置指令と上記搬送手段の現在位置とに基づいて上記レーザ光照射位置指令が指定する上記被加工物上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるように上記レーザ光走査手段を制御するレーザ光走査制御手段とを備え、
    上記搬送手段と上記レーザ光走査手段とを同時に駆動させながら加工を行うレーザ加工装置。
  2. 加工用のレーザ光を発生するレーザ光発生手段と、
    このレーザ光発生手段が発生するレーザ光の軌道を変化させてレーザ光の照射位置を移動させ、それぞれが一定の間隔を保って駆動する複数のレーザ光走査手段と、
    上記複数のレーザ光走査手段のそれぞれと被加工物との間の相対位置を変化させる搬送手段と、
    上記複数のレーザ光走査手段のそれぞれに対して、上記被加工物上におけるレーザ光照射位置を指定するレーザ光照射位置指令と、このレーザ光照射位置指令に対応した上記搬送手段の目標位置を指定する搬送位置指令とを生成し、上記搬送位置指令に従って移動する上記搬送手段の移動順序が、X軸に沿っての移動とY軸に沿っての移動を繰り返すように、上記レーザ光照射位置指令によるレーザ光照射位置の指定順序を並べ替える加工計画手段と、
    上記搬送手段によって上記レーザ光走査手段及び上記被加工物が、X軸またはY軸に沿って一定方向に相対移動している際、上記加工計画手段が上記複数のレーザ光走査手段のそれぞれに対して生成した上記搬送位置指令が指定する上記搬送手段の目標位置のうち、上記搬送手段の現在位置との間隔が最小となるものを抽出し、これと上記搬送手段の現在位置との位置関係に基づき、上記目標位置と上記現在位置との距離に応じて、上記目標位置が上記現在位置に近づいている場合は上記搬送手段の速度を増加させ、上記目標位置が上記現在位置から遠ざかっている場合は上記搬送手段を減速あるいは停止させるように上記搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成する搬送速度制御手段と、
    この搬送速度制御手段が生成した搬送速度指令と上記加工計画手段が生成した上記搬送位置指令とに基づいて上記搬送手段の移動を制御する搬送位置制御手段と、
    上記加工計画手段が生成した上記レーザ光照射位置指令と上記搬送手段の現在位置とに基づいて上記レーザ光照射位置指令が指定する上記被加工物上におけるレーザ光照射位置にレーザ光が照射されるように上記複数のレーザ光走査手段を制御するレーザ光走査制御手段とを備え、
    上記搬送手段と上記複数のレーザ光走査手段とを同時に駆動させながら加工を行うレーザ加工装置。
  3. 加工計画手段は、レーザ光照射位置指令に対応する搬送手段の目標位置よりも一定距離付加した位置にくるように搬送位置指令を生成し、
    搬送速度制御手段は、上記搬送手段によってレーザ光走査手段及び被加工物が、X軸またはY軸に沿って一定方向に相対移動している際、上記加工計画手段が生成した搬送位置指令が指定する上記搬送手段の位置と上記搬送手段の現在位置との位置関係に基づき、上記目標位置と上記現在位置との距離に応じて、上記目標位置が上記現在位置に近づいている場合は上記搬送手段の速度を増加させ、上記目標位置が上記現在位置から遠ざかっている場合は上記搬送手段を減速あるいは停止させるように上記搬送手段の移動速度を制御する搬送速度指令を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ加工装置。
  4. レーザ光走査制御手段は、
    前回のレーザ光照射位置指令から今回のレーザ光照射位置指令までが指定するレーザ光照射位置を滑らかに補間する加減速パターン指令値を生成し、
    この加減速パターン指令値と、搬送手段の現在位置及び上記搬送手段の現在速度から推測される一定時間後の上記搬送手段の予測位置との差からなるレーザ光走査位置指令を生成する遅れ補償手段を備え、
    この遅れ補償手段が算出したレーザ光走査位置指令に基づいてレーザ光走査手段の制御を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザ加工装置。
  5. 加工実行前にレーザ光走査手段の動作範囲、搬送手段の目標位置に付加する距離、及び上記搬送手段の移動速度をパラメータとして加工動作のシミュレーションを行い、最も加工性能を向上させる上記パラメータを決定する動作条件決定手段を備えることを特徴とする請求項3記載のレーザ加工装置。
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