JP4840969B2 - 半導体ウエハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、各種半導体装置を製造する工程のウエハを研削する研削工程に於いてウエハを保護するために用いる粘着シートの貼合せに関するものである。
半導体ウエハの製造に於いて、その一方の面に所定のパターン形状を形成した半導体ウエハは、通常所定の厚さになるまで他方の面(裏面)を研削するバックグラインド工程を行なうのが一般的である。その際、半導体ウエハのパターン面を保護する目的等で、該パターン面に保護用の粘着シートを貼り合わせるのが一般的な方法となっている。
最近、半導体ウエハは8インチ又は12インチのサイズに大型化され、またICカード用等では薄型化が要求されている。半導体ウエハの大型化・薄型化は、その裏面を研削した場合に、反りが生じやすくなる原因となっている。この為、半導体ウエハの反りを解消することが大きな課題になっている。半導体ウエハの反りとは、例えば半導体ウエハのパターン形成面を外側に、裏面を内側にして湾曲する反りなどを言う。特に、ICカード、スタックドIC等の超薄型チップに於いては最終ウエハの厚みが100μmを下回るような薄さが要求されるため反りも大きくなる。例えば、8インチの半導体ウエハを厚さ50μm程度にまで研削した場合、粘着シートや半導体ウエハの種類にもよるが、大きいもので5cm程度にも半導体ウエハが反り上がる。この様な超薄型の半導体ウエハに生じた反りにより、半導体ウエハの搬送に支障をきたす。即ち、反り上がった半導体ウエハは従来の搬送方式では搬送できず、また一般的に使用されている専用収納ケースに収納することもできない。更に、薄く研削された半導体ウエハはたとえ反りが小さくともその強度は低い。その為、小さな衝撃でも簡単に破損する。
この様な課題に対し、最近では引張弾性率の大きいフィルムを構成要素として備えた、高弾性の粘着シートが用いられている。高弾性率の粘着シートを薄型研削に用いることで、粘着シートの剛性によって薄い半導体ウエハをフラットな状態に維持することができ、半導体ウエハの搬送を問題なく行うことができる。
その一方、フリップチップ、ウエハレベルCSP等のハンダ接合素子の普及により、ハンダ接合素子からなるバンプが形成された半導体ウエハ(以下、「バンプウエハ」と言う。)を研削する要求が増えてきている。そのため、粘着シートとしては低弾性率の層を備えたものを使用している。これにより、バンプウエハに対する密着性を高め、バンプウエハの研削を可能にしている。しかし、バンプウエハも上述のように薄型化が望まれる様になった。その結果、バンプウエハに用いる粘着シートに対しては、バンプウエハに対する密着性の為の低弾性率性と、バンプウエハの反りを抑制するための高弾性率とが同時に求められている。
この様な要求に対して、例えば、粘着剤層と基材層との間に低弾性率の中間層を設け、基材層を高弾性率層にした粘着シートが提案されている(下記、特許文献1参照)。しかし、この粘着シートでは中間層の弾性率が低くても基材層に高弾性率のものを用いているため、貼り合わせ時の圧力が粘着シートに伝わらずバンプウエハに対する密着性が不十分である。一方、中間層が低弾性率のため貼合せ時のひずみが粘着シート内に残り、研削後のバンプウエハに於ける反り抑制の効果も小さなものになる。
特開2001−203255号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、半導体ウエハに対する密着性に優れると共に、該半導体ウエハのクラックや反りの発生を低減することが可能な半導体ウエハの加工方法を提供することにある。
本願発明者は、下記の構成を採用することにより、前記の課題を解決できることを見出して本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る半導体ウエハの加工方法は、前記の課題を解決する為に、粘着シートを用いて半導体ウエハを加工する半導体ウエハの加工方法であって、前記半導体ウエハのパターン面に、少なくとも1層以上の低弾性率層を有する第1粘着シート又は低弾性率の第1粘着シートを貼り合わせた後、前記第1粘着シート上に、少なくとも1層以上の高弾性率層を有する第2粘着シート又は高弾性率の第2粘着シートを貼り合わせ、更に、前記半導体ウエハのパターン面とは反対側の面を薄型加工することを特徴とする。
前記の方法に於いては、少なくとも1層以上の低弾性率層を有する第1粘着シートを半導体ウエハのパターン面に直接貼り合わせる。第1粘着シートは低弾性率層を有するので、該第1粘着シートは半導体ウエハのパターン面に対しても良好な密着性を示す。その結果、第1粘着シートは、半導体ウエハに隙間なく接着固定することができる。これにより、半導体ウエハの研削の際に、半導体ウエハと粘着シートとの間に異物が浸入するのを防止し、半導体ウエハのパターン面の汚染を防止することができる。
また、前記方法に於いては、第1粘着シート上に、少なくとも1層以上の高弾性率層を有する第2粘着シートを貼り合わせる。前記構成の第2粘着シートを貼り合わせることで歪みを低減することができ、半導体ウエハの裏面を薄型加工しても、該半導体ウエハにクラックや反りが発生するのを低減することができる。
即ち、前記方法であると、パターン面の汚染を防止すると共に、研削後の半導体ウエハにクラックや反りがするのを低減することができる。尚、第1粘着シート自体が低弾性率である場合、及び第2粘着シート自体が高弾性率である場合も前記と同様の作用である。また、「弾性率」とは、厚み10μm〜500μmの試料片を幅10mmの短冊状にし、23℃に於いてその短冊状の部分1cmを1分間に50mmの速さで引張り、これにより得られたS−S曲線から導き出した引張り試験での初期弾性率を意味する。
また、前記第1粘着シートに於ける低弾性率層又は低弾性率の第1粘着シートの弾性率が1MPa以下であり、前記第2粘着シートに於ける高弾性率層又は高弾性率の第2粘着シートの弾性率が0.6GPa以上であることが好ましい。
第1粘着シートに於ける低弾性率層又は低弾性率の第1粘着シートの初期弾性率を1MPa以下にすることにより、半導体ウエハのパターン面に対して密着性をより一層向上させることができる。その一方、第2粘着シートに於ける高弾性率層又は高弾性率の第2粘着シートの初期弾性率を0.6GPa以上にすることにより、薄型加工後の半導体ウエハのクラックや反りの発生を一層抑制することができる。
本発明は、半導体ウエハのパターン面に貼り合わせる粘着シートとして少なくとも1層以上の低弾性率層を有する第1粘着シート又は低弾性率の第1粘着シートを用いることにより、パターン面との間で隙間なく接着固定することを可能にする。これにより、薄型加工の際に半導体ウエハのパターン面が汚染されるのを防止することができる。また、第1粘着シート上に、少なくとも1層以上の高弾性率層を有する第2粘着シート又は高弾性率の第2粘着シートを貼り合わせることにより、薄型加工後に於いても半導体ウエハにクラックや反りが発生するのを低減することができる。その結果、加工後の半導体ウエハの搬送も容易に行うことができ、半導体ウエハの製造のスループットを向上させることができる。
本発明の実施の形態について、低弾性率の第1粘着シートと、高弾性率層を有する第2粘着シートとを使用する場合を例にして以下に説明する。
本実施の形態に於いて使用する第1粘着シートは、半導体ウエハのパターン面(バンプ等の形成面)に貼り合わされ、該パターン面の保護を図る。また、第2粘着シートは、第1粘着シート上に貼り合わされ、後述の薄型加工された半導体ウエハに生じるクラック及び反りの発生の低減を図る。
本実施の形態で使用する半導体ウエハには、外部接続端子として電極部に、半田、金又は銅等からなるバンプが設けられている。バンプの高さは特に限定されないが、通常は20〜400μm程度である。半導体ウエハとは、半導体素子が形成された基板を意味する。半導体ウエハの原料としては、例えばシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はガリウムヒ素(GaAs)等が挙げられる。
第1粘着シートの初期弾性率は、1MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以下であることがより好ましい。初期弾性率を1MPa以下にすることにより、半導体ウエハのパターン面に対して、その凹凸差が大きい場合にも十分に密着して第1粘着シートを貼り合わせることが可能になる。尚、初期弾性率の下限は、0.01MPa以上であることが好ましい。これにより、研削時に発生する半導体ウェハの割れを防止することができる。
第1粘着シートの厚みは特に限定されず、適宜設定することができる。半導体ウエハのパターン面に対する密着性及び剥離性を考慮すると、5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、15μm〜50μmの範囲内であることがより好ましい。
第1粘着シートを構成するポリマーとしては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の適宜な粘着剤を用いることができる。これらの粘着剤のうち(メタ)アクリル系ポリマーを主成分とするアクリル系粘着剤が好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ベンチルエステル、イソベンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステル等の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステル等)、及び(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル(例えば、シクロベンチルエステル、シクロヘキシルエステル等)の1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系ポリマー等が挙げられる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは凝集力、接着性等の改質を目的として、必要に応じ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はシクロアルキルエステルと共重合可能な他のモノマー成分に対応する単位を含んでいてもよい。この様なモノマー成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これら共重合可能なモノマー成分は、1種又は2種以上使用できる。これら共重合可能なモノマーの使用量は、全モノマー成分の30重量%以下が好ましく、更に好ましくは15重量%以下である。
更に、前記(メタ)アクリル系ポリマーは、架橋させるため、多官能性モノマー等も、必要に応じて共重合用モノマー成分として含むことができる。ベースポリマーを架橋させることにより、粘着剤層の自己保持性が向上するので第1粘着シートの大きな変形を防止でき、第1粘着シートの平板状態を維持しやすくなる。
多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーも1種又は2種以上用いることができる。多官能性モノマーの使用量は、粘着特性等の点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは、単一モノマー又は2種以上のモノマー混合物を重合することにより得られる。重合は、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、光重合等の何れの方式で行うこともできる。特に、紫外線や電子線等の放射線を照射して重合する場合には、ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーにモノマー成分と光重合開始剤とを配合して得られる液状組成物をキャストして光重合させることにより(メタ)アクリル系ポリマーを合成することが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、数平均分子量が500〜10万程度、好ましくは1000〜3万のものであり、かつエステル・ジオールを主骨格とする2官能化合物である。また、モノマー成分としては、モルホリン(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート等が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーとモノマー成分との混合比は、オリゴマー:モノマー成分=95〜5:5〜95(重量%)であることが好ましく、更に好ましくは50〜70:50〜30(重量%)である。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーの含有量が多いと液状組成物の粘度が高くなって重合が困難となる傾向にある。
第1粘着シートは半導体ウエハの汚染防止等の点から、低分子量物質の含有量が小さいのが好ましい。この点から、アクリル系ポリマーの数平均分子量は、好ましくは30万以上、更に好ましくは40万〜300万程度である。
また、前記粘着剤には、ベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマー等の数平均分子量を高めるため、外部架橋剤を適宜に採用することもできる。外部架橋方法の具体的手段としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミン系架橋剤等のいわゆる架橋剤を添加し反応させる方法が挙げられる。外部架橋剤を使用する場合、その使用量は、架橋すべきベースポリマーとのバランスにより、更には、粘着剤としての使用用途によって適宜決定される。一般的には、前記ベースポリマー100重量部に対して、1〜5重量部程度配合するのが好ましい。更に、粘着剤には、必要により前記成分の他に従来公知の各種の粘着付与剤、老化防止剤等の添加剤を用いてもよい。
また、前記粘着剤としては、放射線硬化型粘着剤を使用できる。放射線硬化型粘着剤は炭素−炭素二重結合等の放射線硬化性の官能基を有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用することができる。放射線硬化型粘着剤としては、放射線(特に紫外線)照射によって粘着力が低下するものが望ましい。かかる第1粘着シートによれば、バックグラインド(研削)工程後又はダイシング工程後に紫外線照射によって、その剥離を容易に行うことができる。
放射線硬化型粘着剤としては、例えば一般的な粘着剤に、放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した添加型の放射線硬化性粘着剤を例示できる。一般的な粘着剤としては、前記(メタ)アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の感圧性粘着剤と同様のものが挙げられる。
配合する放射線硬化性のモノマー成分としては、例えばウレタンオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また放射線硬化性のオリゴマー成分はウレタン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリブタジエン系等種々のオリゴマーがあげられ、その分子量が100〜30000程度の範囲のものが適当である。放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、粘着剤を構成する(メタ)アクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜500重量部、好ましくは40〜150重量部程度である。また、オリゴマーの分子量は100〜30000程度の範囲が適当である。
また、放射線硬化性の粘着剤としては、前記説明した添加型の放射線硬化性粘着剤のほかに、ベースポリマーとして、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖又は主鎖中もしくは主鎖末端に有するものを用いた内在型の放射線硬化性粘着剤が挙げられる。内在型の放射線硬化性粘着剤は、低分子成分であるオリゴマー成分等を含有する必要がなく、或いは多くを含まない為、経時的にオリゴマー成分等が粘着剤中を移動することがない。これにより、安定した層構造の第1粘着シートを形成することができる。
前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーは、炭素−炭素二重結合を有し、かつ粘着性を有するものを特に制限なく使用できる。この様なベースポリマーとしては、(メタ)アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。(メタ)アクリル系ポリマーの基本骨格としては、前記例示した(メタ)アクリル系ポリマーが挙げられる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーに於けるポリマー側鎖に炭素−炭素二重結合を導入すると、分子設計が容易となる。炭素−炭素二重結合の導入法は特に制限されず、様々な方法を採用できる。例えば、予め、(メタ)アクリル系ポリマーに官能基を有するモノマーを共重合した後、この官能基と反応しうる官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物を、炭素−炭素二重結合の放射線硬化性を維持したまま縮合又は付加反応させる方法が挙げられる。
これら官能基の組合せの例としては、カルボン酸基とエポキシ基、カルボン酸基とアジリジル基、ヒドロキシル基とイソシアネート基等が挙げられる。これら官能基の組合せのなかでも反応追跡の容易さの観点から、ヒドロキシル基とイソシアネート基との組合せが好適である。また、これら官能基の組み合わせにより、前記炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル系ポリマーを生成するような組合せであれば、官能基は(メタ)アクリル系ポリマーと前記化合物のいずれの側にあってもよいが、前記の好ましい組み合わせでは、(メタ)アクリル系ポリマーがヒドロキシル基を有し、前記化合物がイソシアネート基を有する場合が好適である。この場合、炭素−炭素二重結合を有するイソシアネート化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系ポリマーとしては、前記例示のヒドロキシ基含有モノマーや、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、又はジエチレングルコールモノビニルエーテル等のエーテル系化合物を共重合したものが挙げられる。
前記内在型の放射線硬化性粘着剤としては、前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマー(特に(メタ)アクリル系ポリマー)を単独で使用することができる。また、特性を悪化させない程度に前記放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合することもできる。放射線硬化性のオリゴマー成分等の配合量は、通常ベースポリマー100重量部に対して30重量部以下であり、好ましくは10重量部以下である。
前記の放射線硬化型のモノマー成分等を含む混合物を紫外線等により硬化させる場合に使用される光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフエノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;べンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1―プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成する(メタ)アクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、1〜10重量部程度であり、好ましくは3〜5重量部である。
尚、第1粘着シートは、第1基材上に低弾性率層としての第1粘着剤層が積層された構造であってもよい。この場合、第1粘着剤層は、第1粘着シートが単層の場合と同様の材料からなる。また、第1粘着剤層の初期弾性率は、好ましくは1MPa以下、より好ましくは0.3MPa以下の範囲である。
前記第1基材は、第1粘着剤層等の支持母体となる。第1基材の構成材料としては特に制限されるものではないが、プラスチックフィルムを特に好適に用いることができる。より具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルベンテン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−ブチン共重合体、エチレン−へキセン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂及びこれらの架橋体等のポリマーが挙げられる。また、例示した材料は、必要に応じて官能基、機能性モノマーや改質性モノマーをグラフトして用いてもよい。
第1基材の製膜は、従来公知の製膜方法により行うことが出来る。当該製膜方法としては、例えばカレンダー製膜、キャスティング製膜、インフレーション押出し、Tダイ押出し等を好適に採用できる。尚、第1基材は、単層フィルム又は多層フィルムのいずれであってもよい。また、前記二種以上の樹脂をドライブレンドしたブレンド基材であってもよい。第1基材を多層フィルムとする場合は、前記樹脂等を用いて、共押出し法、ドライラミネート法等の慣用のフィルム積層法により製造できる。
これら第1基材は、無延伸で用いてもよく、必要に応じて一軸又は二軸の延伸処理を施したものを用いてもよい。第1基材が複数層の場合は、前記材料に加えて、アクリル系ポリマーやアクリル系とウレタン系の混合物から得られるフィルムを組み合わせることができる。またその表面には、必要に応じてマット処理、コロナ放電処理、プライマー処理、架橋処理(化学架橋(シラン))等の慣用の物理的又は化学的処理を施すことができる。
また、第1基材の厚み(複数層の場合は総厚み)は、通常50〜200μm、好ましくは100〜150μm程度である。
更に、第1粘着シートに於いては、第1基材と第1粘着剤層との間に必要に応じて中間層が設けられていてもよい。中間層を設けることにより、例えば第1基材と第1粘着剤層との密着性、及びパターン面の保護性を一層向上させることができる。
前記中間層は、第1粘着剤層と同様の材料で構成されていてもよい。また、一般に、樹脂フィルムと言われるポリエチレン(PE)、エチレン−酢酸ビニル共重合(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合(EEA)等の各種軟質樹脂や、アクリル、ウレタン等を混合した混合組成物を使用することもできる。 一方、中間層を低弾性率層として形成する場合には、前記のアクリル系ポリマーの他にウレタン化合物やウレタン−アクリル混合物、EVA、EEA等の樹脂等を使用することができる。尚、中間層を低弾性率層として形成する場合、その初期弾性率は前記と同様、1MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以下であることがより好ましい。
中間層の厚みは、0〜200μmであることが好ましく、50〜150μmであることが好ましい。厚みが200μmを超えると、半導体ウエハの反りを更に小さくできるという利点がある一方、研削精度等が低下する場合がある。中間層の厚みは、前記数値範囲内で、第1粘着剤層の厚み、初期弾性率の値に応じて適宜設定し得る。中間層の形成は、従来公知の方法により行うことができる。
また、第1粘着シートに於ける半導体ウェハとの貼り合わせ面側には、半導体ウェハの汚染を防止する為の汚染防止層を設けていてもよい。汚染防止層としては、例えば紫外線硬化型樹脂からなる層が例示できる。
前記第1粘着シートへの第2粘着シートの貼り合わせは、薄型加工された半導体ウエハに反りが生じるのを低減する為である。第2粘着シートは、第2基材上に高弾性率層としての第2粘着剤層が積層された構成を有する。
第2粘着シートに於ける第2粘着剤層の初期弾性率は、0.6GPa以上であることが好ましく、1GPa以上であることがより好ましい。初期弾性率を0.6GPa以上にすることにより、第2粘着剤層の歪みを低減させ薄型加工後の半導体ウエハに反りが発生するのを抑制することができる。
また、第2粘着剤層の厚みは特に限定されず、適宜設定することができる。貼り合わせ性を考慮すると、5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、10μm〜30μmの範囲内であることがより好ましい。
第2粘着剤層の構成材料としては、第1粘着剤層の構成材料と同様のものを用いることができる。
前記第2基材は、第2粘着剤層等の支持母体となる。第2基材は、単層フィルム又は多層フィルムのいずれであってもよい。また、後述の樹脂を二種以上ドライブレンドしたブレンド基材であってもよい。
第2基材の構成材料としては特に制限されるものではないが、具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(OEN)、ポリイミド(PI)等が挙げられる。
初期弾性率0.6GPa以上の基材層は単層フィルムでも0.6GPa以上の弾性率層を含む多層フィルムでもかまわない。
第2基材の製膜は、従来公知の製膜方法により行なうことが出来る。当該製膜方法としては、例えばカレンダー製膜、キャスティング製膜、インフレーション押出し、Tダイ押出し等を好適に採用できる。尚、第2基材を多層フィルムとする場合は、前記樹脂等を用いて、共押出し法、ドライラミネート法等の慣用のフィルム積層法により製造できる。
これら第2基材は、無延伸で用いてもよく、必要に応じて一軸又は二軸の延伸処理を施したものを用いてもよい。第2基材が複数層の場合は、前記材料に加えて、アクリル系ポリマーやアクリル系とウレタン系の混合物から得られるフィルムを組み合わせることができる。またその表面には、必要に応じてマット処理、コロナ放電処理、プライマー処理、架橋処理(化学架橋(シラン))等の慣用の物理的又は化学的処理を施すことができる。
また、第2基材の厚み(複数層の場合は総厚み)は、半導体ウエハの剛性を高める観点から厚い方が好ましい。但し、第2粘着シートを第1粘着シートから剥離する場合の作業性を考慮すると、第2基材の厚みは10μm〜200μmであることが好ましく、50μm〜100μmであることがより好ましい。
尚、第2粘着シートは、それ自体が高弾性率の単層からなるものであってもよい。この場合、第2粘着シートの初期弾性率は、好ましくは0.6GPa以上、より好ましくは1GPa以上の範囲である。
本実施の形態に係る半導体ウエハの加工方法では、先ず、半導体ウエハのパターン面に第1粘着シートを貼り合わせた後、第1粘着シート上に第2粘着シートを貼り合わせる。
第1粘着シートの貼り合わせは、例えばテーブル上にバンプ形成面(パターン面)が上になるように半導体ウエハを載置し、第1粘着シートをパターン面に重ね、圧着ロール等の押圧手段により、押圧しながら貼り付ける。また、加圧可能な容器(例えばオートクレーブ等)中で、半導体ウエハと第1粘着シートを前記のように重ね、容器内を加圧するにより半導体ウエハに貼り付けることもできる。この際、押圧手段により押圧しながら貼り付けてもよい。また、真空チャンバー内で、前記と同様に貼り付けることもできる。これらの方法で貼り付ける際には、第1粘着シートを30〜150℃程度まで加熱してもよい。また、第2粘着シートの貼り合わせは、第1粘着シートの貼り合わせの場合と同様にすることができる。
尚、第1粘着シート及び第2粘着シートのカットについては貼り合せ後にカットしても良く、半導体ウエハ等に貼り合せる前に、該半導体ウエハと同形状に打ち抜き加工してもよい。また、半導体ウエハと同形状に打ち抜き加工した第1粘着シート及び第2粘着シートと半導体ウエハとの位置合せは、画像認識装置により行い、正確な位置を認識して現在の位置関係との差異分を補正することで行うことができる。
次に、半導体ウエハの裏面を薄型加工する。薄型加工は、例えば研削工程、研磨工程(CMP)又はエッチング工程といった機械的又は化学的方法等の従来公知の種々の方法を行う工程である。例えば、半導体ウエハの位置を上下反転し、支持ウエハをチャッキングして半導体ウエハの裏面の薄型加工を行う。薄型加工に用いる薄型加工機としては特に限定されず、例えば研削機(バックグラインダー)、CMPパッド等が例示できる。薄型加工は、半導体ウエハが所望の厚さになるまで行われる。本実施の形態に於いては、第1粘着シートは半導体ウエハに対して密着性を高めて貼り合わされているので、第1粘着シートと半導体ウエハとの界面に研削水等の異物が浸入することがない。よって、パターン面の汚染を防止することができる。
以下、実施例に基づいて、本発明の内容を具体的に説明する。
(実施例1)
エチルアクリレート30重量部、ブチルアクリレート70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3重量部からなる配合組成物をトルエン溶液中で共重合させて、数平均分子量30万のアクリル系共重合ポリマーAを調製した。このポリマー100重量部に対して、更にポリイソシアネート系架橋剤1重量部を混合し、離型処理されたフィルム上に塗布することで30μm厚さの第1粘着剤層を形成した。
一方、前記ポリマーAを離型処理されたフィルム上に塗布し乾燥させて、厚さ100μmの中間層を形成した。更に、前記の第1粘着剤層と中間層とを貼り合わせた後、第1粘着剤層と中間層の積層フィルムをEVAフィルム(第1基材、厚み100μm)上に形成し、総厚230μmの第1粘着シートを作成した。
次に、前記ポリマーAを用いて、第1粘着剤層と同様の方法により第2粘着剤層を形成した。この第2粘着剤層とポリエステル基材(第2基材、厚さ100μm)とを貼り合わせ、総厚130μmの第2粘着シートを作成した。
続いて、半導体ウエハのパターン面に第1粘着シートを貼り合わせた後、該第1粘着シート上に第2粘着シートを貼り合わせた。貼り合わせには、貼り合せ装置(日東精機(株)製DR−8500II)を使用した。更に、バックグラインド装置((株)ディスコ製、DFG−840)を用いて、半導体ウエハの裏面を厚さが50μmになるまで研削した。尚、半導体ウエハとして、100μm高さのハンダバンプが形成されている8インチウエハを用いた。
(実施例2)
エチルアクリレート30重量部、ブチルアクリレート70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3重量部からなる配合組成物をトルエン溶液中で共重合させて、数平均分子量30万のアクリル系共重合ポリマーAを調製した。このポリマー100重量部に対して、更にポリイソシアネート系架橋剤1重量部を混合し、離型処理されたフィルム上に塗布し乾燥することで30μm厚さの第1粘着剤層を形成した。
一方、ブチルアクリレート100重量部からなる配合組成物をトルエン溶液中で共重合させて、数平均分子量30万のアクリル系共重合ポリマーBを調製した。このポリマーBを離型処理されたフィルム上に塗布し乾燥することで、厚さ100μmの中間層を作成した。更に、前記の第1粘着剤層と中間層とを貼り合わせた後、第1粘着剤層と中間層の積層フィルムをEVAフィルム(第1基材、厚み100μm)上に形成し、総厚230μmの第1粘着シートを作成した。
次に、前記ポリマーAを用いて、第1粘着剤層と同様の方法により第2粘着剤層を形成した。この第2粘着剤層とポリエステル基材(第2基材、厚さ100μm)とを貼り合わせ、総厚130μmの第2粘着シートを作成した。
続いて、実施例1と同様にして、半導体ウエハに第1粘着シートを貼り合わせた後、該第1粘着シート上に第2粘着シートを貼り合わせ、半導体ウエハの裏面を厚さが50μmになるまで研削した。
(実施例3)
エチルアクリレート30重量部、ブチルアクリレート70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3重量部からなる配合組成物をトルエン溶液中で共重合させて、数平均分子量30万のアクリル系共重合ポリマーAを調製した。このポリマー100重量部に対して、更にポリイソシアネート系架橋剤1重量部を混合し、離型処理されたPETフィルム上に塗布することで30μm厚さの第1粘着シートを形成した。更に、実施例1と同様にして第2粘着シートを作成した。
次に、半導体ウエハのパターン面に第1粘着シートを貼り合わせた後、PETセパレータを剥離し、更に該第1粘着シート上に第2粘着シートを貼り合わせた。その後、半導体ウエハの裏面を厚さが50μmになるまで研削した。
(実施例4)
エチルアクリレート30重量部、ブチルアクリレート70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3重量部からなる配合組成物をトルエン溶液中で共重合させて、数平均分子量30万のアクリル系共重合ポリマーAを調製した。このポリマー100重量部に対して、更にポリイソシアネート系架橋剤1重量部を混合し、離型処理されたPETフィルム上に塗布することで30μm厚さの第1粘着シートを形成した。更に、実施例2と同様にして第2粘着シートを作成した。
次に、半導体ウエハのパターン面に第1粘着シートを貼り合わせた後、PETセパレータを剥離し、更に該第1粘着シート上に第2粘着シートを貼り合わせた。その後、半導体ウエハの裏面を厚さが50μmになるまで研削した。
(比較例1)
実施例1で使用したのと同様の第1粘着シートの第1基材上に、第1粘着剤層と同様にして形成した厚さ30μmの第2粘着剤層を形成した。更に、この第2粘着剤層上に、厚さ100μmのポリエステル基材(第2基材)を貼り合わせ、第2粘着シートを形成した。これにより、総厚360μmの粘着シートを作成した。この粘着シートを半導体ウエハのパターン面に貼り合わせ、該半導体ウエハの裏面を実施例1と同様にして50μmまで研削した。
(比較例2)
実施例2で使用した第1粘着シートを用いたこと以外は、比較例1と同様にして、総厚が360μmの粘着シートを作成した。この粘着シートを半導体ウエハのパターン面に貼り合わせ、該半導体ウエハの裏面を実施例1と同様にして50μmまで研削した。
(引張試験)
初期弾性率は、次の通りにして測定した。即ち、試料片を幅10mm、長さ50mmの短冊状にし、23℃に於いてその短冊状の部分1cmを引張り速度50mm/minの速さで引張り、得られたS−S曲線の初期の立ち上がりに接線を引き、その傾きから算出した。初期弾性率の各値を下記表1に示す。
(半導体ウエハの反り)
前記研削され、かつ保護用の粘着シートが貼付されている半導体ウエハを、粘着シート側を上にした状態で平板上に載置し、平板上から最も浮いている半導体ウエハの端部の高さ(反り:mm)をマイクロスコープにより計測した。結果を下記表1に示す。
(結果)
下記表1から分かる様に、実施例1及び2に係る保護用の粘着シート(第1粘着シート及び第2粘着シート)を用いた場合、研削の際に半導体ウエハに割れが生じることが無く、また研削後の半導体ウエハの反り量も3mm程度に抑制することができた。半導体ウエハの反り量が5mmを超えると、その後に該半導体ウエハを搬送する際に該半導体ウエハに割れが発生する等の不具合が発生する。従って、実施例1及び2に於いて半導体ウエハの反り量を3mm程度に抑制できたことは、半導体ウエハの製造に於いてスループットの向上を可能にするものである。一方、比較例1に係る保護用の粘着シートを用いた場合、バンプ部にクラックが生じた。また、比較例1及び2に係る保護用の粘着シートの両方とも、半導体ウエハの反り量が大きく、半導体ウエハの反り5mm以下に抑制することはできなかった。
Figure 0004840969

Claims (2)

  1. 粘着シートを用いて、バンプが形成された半導体ウエハを加工する半導体ウエハの加工方法であって、
    前記半導体ウエハのパターン面に、少なくとも1層以上の低弾性率層を有する第1粘着シート又は低弾性率の第1粘着シートを貼り合わせた後、
    前記第1粘着シート上に、第2粘着シートを貼り合わせ、
    更に、前記半導体ウエハのパターン面とは反対側の面を薄型加工することを特徴とし、
    前記第1粘着シートに於ける低弾性率層又は低弾性率の第1粘着シートの弾性率が1MPa以下であり、
    前記第2粘着シートが、第2基材上に、第2粘着剤層が積層された構成を有し、該第2基材の厚みが10μm〜200μmであり、第2基材の弾性率が0.6GPa以上であることを特徴とする半導体ウエハの加工方法。
  2. 第2基材が、ポリエステル基材である請求項1記載の半導体ウエハの加工方法。
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