JP4839904B2 - 半導体装置、集積回路、及び電子機器 - Google Patents
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従って本発明の目的は、複数のデバイス層を積層配置してなる半導体装置におけるデバイス層間の接続構造をチップ面積の増大や製造工程の複雑化を招くことなく実現し、好ましくは前記層間接続の信頼性の向上も実現した半導体装置、及びその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置は、第1のデバイス層上に積層された前記第2のデバイス層について、微細孔を起点として成長させた略単結晶粒の集合からなる半導体膜を所望形状に加工して薄膜デバイスを形成し、かかる薄膜デバイスについて単結晶半導体基板を用いたのと同様のデバイス特性を得られるようにしたものである。本明細書で結晶化半導体膜というときは、上記略単結晶粒の集合からなる半導体膜をパターニングしたものを指す。
上記構成によれば、前記貫通孔の形成位置を前記第2のデバイス層に属する結晶化半導体膜の間に配しているので、前記貫通孔を形成する際に前記結晶化半導体膜の側壁部材を貫通孔の位置規制手段として機能させることができる。これにより、貫通孔の形成位置が設計よりずれた場合にも、前記位置規制機能により所望位置に貫通孔を開口させることができる。従って、本構成によれば貫通孔を安定に形成することができ、コンタクト部によるデバイス間の導通接続に不良が生じるのを防止することができる。
本発明の半導体装置は、3次元構造の半導体デバイスを具備した高集積化が容易な半導体装置であり、またデバイス接続構造の信頼性に優れたものであるため、半導体装置を集積して構成されるあらゆる集積回路、液晶表示装置及び有機EL表示装置等の電気光学装置、その他一般的電子機器、例えば、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型プロジェクタ、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型テレビ、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどに活用することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である半導体装置の概略構成を示す部分断面図である。なお、本発明に係る「半導体装置」は、後述する略単結晶粒を有する半導体膜を用いて形成される装置一般をいい、本発明において「デバイス」と総称しているトランジスタ、ダイオード、抵抗、インダクタ、キャパシタ、その他能動素子又は受動素子を含むものである。
また、本実施形態では、サイドウォール201s、202sをシリコン窒化物を用いて形成した場合について説明したが、サイドウォール201s、202sの構成材料は、層間絶縁膜107の構成材料に対してエッチング選択比を大きくとれる絶縁材料であれば特に限定されない。また、層間絶縁膜107の構成材料に応じて適宜変更することもできる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法について、図2から図4を参照して説明する。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、シリコン基板105上に形成された第1のデバイス層101上に、第2のデバイス層102を積層形成するとともに、前記第1のデバイス層101に形成されたデバイスと前記第2のデバイス層102に形成されたデバイスとの接続構造を形成するものである。
なお、第1のデバイス層101の形成工程については、通常の半導体プロセスを用いたMOSトランジスタの形成工程に準ずるものであるから、以下では、第1のデバイス層101の形成工程については説明を省略する。
まず、通常の半導体プロセスを用いて、図1に示したように、シリコン基板105上にトランジスタQ11等の各種デバイスを形成し、当該デバイスを覆う層間絶縁膜106を形成する。その後、層間絶縁膜106にコンタクトホールを貫通させ、かかるコンタクトホール内にタングステン等からなるコンタクト部C1、C2を形成する。さらに、層間絶縁膜106上にアルミニウム等からなる接続配線121〜123をパターン形成することで、第1のデバイス層101をシリコン基板105上に形成することができる。
次に、図2(B)に示すように、微細孔G1内及び起点部層211上に非晶質シリコン膜(非単結晶シリコン膜)200aを形成する。非晶質シリコン膜200aは、PECVD法、LPCVD法、常圧化学気相堆積法(APCVD法)、スパッタリング法などによって形成することができる。なお、本工程では、非単結晶半導体膜として、非晶質シリコン膜に代えて多結晶シリコン膜を形成してもよい。本工程では、溶融結晶化により得られる略結晶粒の大粒径化を図るべく比較的に厚く成膜することが望ましく、具体的には、非晶質シリコン膜200aを150nm以上の膜厚に形成すると好適である。
次に、図2(C)に示すように、非晶質シリコン膜200aに対してレーザを照射することにより非晶質シリコン膜200aの溶融結晶化を行う。例えば、XeClパルスエキシマレーザ(波長308nm、パルス幅30nsec)を用い、エネルギー密度:0.4〜1.5J/cm2でレーザ照射を行うことが好適である。なお、エキシマレーザに代えて、固体レーザ、ガスレーザなどを用いてもよい。この工程により、後述するように、略単結晶状態の結晶性シリコン膜(単結晶シリコン膜)200が形成される。
前記略単結晶状態の結晶性シリコン膜200bの表面における平坦性が低くなっている場合には、前記結晶性シリコン膜200bの表面をCMP(化学的機械的研磨)によって平坦化する。以下、結晶性シリコン膜200bの表面をCMP(化学的機械的研磨)によって平坦化する工程を説明する。
結晶性シリコン膜200bの表面粗度が大きくなるのは、特に前記微細孔G1を近接させて配置した場合である。すなわち、結晶性シリコン膜200bの面内で各微細孔G1のそれぞれを中心として成長した結晶粒がぶつかり合うので、結晶粒同士の境界(粒界)が隆起し、結晶性シリコン膜200bの表面に凹凸が生じるのである。
次に、薄膜トランジスタ(デバイス)を例にして、上述した製造方法により製造される結晶化半導体膜200を用いたデバイス(薄膜トランジスタQ12)の形成工程について説明する。
まず、図3(A)に示すように、結晶化半導体膜200をパターニングして、薄膜トランジスタの形成に不要となる部分を除去して整形することで、結晶化半導体膜201を形成する。このとき、隣接して形成した複数の略単結晶粒を含むようにパターニングを行ってもよい。
次に、上述した半導体装置を含んで構成される集積回路、電気光学装置、電子機器の具体例について説明する。
本発明における集積回路とは、一定の機能を奏するように半導体装置及び関連する配線等が集積され配線された回路(チップ)をいう。
本発明における電気光学装置とは、本発明に係る半導体装置を備えた、電気的作用によって発光するあるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶素子、電気泳動粒子が分散した分散媒体を有する電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。
本発明の電子機器とは、本発明に係る半導体装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、例えば電気光学装置やメモリを備えて構成される。その構成に特に限定が無いが、例えば、ICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクタ、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等を含むものである。
図5は、本発明に係る集積回路の一実施の形態であるメモリセルアレイの構成を示す図である。図5に示すメモリセルアレイは、2つのストアノードN1及びN2を有するSRAMのメモリセル41と、メモリセル41にデータを書き込むと共にメモリセル41からデータを読み出す書込/読出回路42と、これとは別系統でメモリセル41からデータを読み出す読出回路43と、データの書き込み又は読み出しの際にワードラインを駆動するワードライン駆動回路44とを含んでいる。
とすることもできる。
図6に、本発明に係る電気光学装置500における回路接続図を示す。本実施形態の電気光学装置(表示装置)500は、各画素領域に電界発光効果により発光可能な発光層OELD、それを駆動するための電流を記憶する保持容量と、薄膜トランジスタT1〜T4とを備えて構成されている。ドライバ501からは、走査線Vsel及び発光制御線Vgpが各画素領域に供給されている。ドライバ502からは、データ線Idataおよび電源線Vddが各画素領域に供給されている。走査線Vselとデータ線Idataとを制御することにより、各画素領域に対する電流プログラムが行われ、発光層OELDによる発光が制御可能になっている。
なお、上記駆動回路は、発光要素に電界発光素子を使用する場合の回路の一例であり他の回路構成も可能である。また、ドライバ501、502のそれぞれを構成する集積回路を本発明に係る半導体装置によって形成することも好適である。
図7は、上述した電気光学装置を含んで構成される電子機器の具体例を説明する図である。図7(A)は携帯電話への適用例であり、当該携帯電話630はアンテナ部631、音声出力部632、音声入力部633、操作部634、および本発明の電気光学装置500を備えている。このように本発明に係る電気光学装置は電子機器の表示部として利用可能である。図7(B)はビデオカメラへの適用例であり、当該ビデオカメラ640は受像部641、操作部642、音声入力部643、および本発明の電気光学装置500を備えている。図7(C)はテレビジョンへの適用例であり、当該テレビジョン700は本発明の電気光学装置500を備えている。なお、パーソナルコンピュータ等に用いられるモニタ装置に対しても同様に本発明に係る電気光学装置を適用し得る。図7(D)はロールアップ式テレビジョンへの適用例であり、当該ロールアップ式テレビジョン710は本発明の電気光学装置500を備えている。また、電子機器はこれらに限定されず、表示機能を有する各種の電子機器に適用可能である。例えばこれらの他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなども含まれる。なお、本発明にかかる半導体装置は、電気光学装置の構成部品として上記のような電子機器に含まれる場合の他に、単独で電子機器の構成部品としても適用し得る。
Claims (3)
- 半導体基板上に第1のデバイス層と第2のデバイス層とを順に積層してなり、
前記第1のデバイス層は、前記半導体基板上に形成された第1デバイスと、当該第1デバイスを覆って形成されたシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜とを備え、
前記第2のデバイス層は、表面に複数の微細孔を有するシリコン酸化膜からなる起点部層と、前記起点部層の前記微細孔を起点として形成された略単結晶粒を含む半導体膜を用いて形成された第2デバイスおよび当該第2デバイスに隣接する第3デバイスと、当該第2デバイスおよび第3デバイスを覆って形成されたシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜と、を備えており、
前記第2のデバイス層の第2デバイスおよび第3デバイスを構成するそれぞれの前記略単結晶粒を含む半導体膜の側端面に、シリコン窒化物からなる側壁部材が設けられ、
前記第1のデバイス層の前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜の少なくとも一部、前記シリコン酸化膜からなる起点部層、および前記第2のデバイス層の前記シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜を貫通する貫通孔内に設けられたコンタクト部により第1デバイスと第2デバイスとが電気的に接続されており、
前記コンタクト部は、前記第2デバイスのシリコン窒化物からなる側壁部材と前記第3デバイスのシリコン窒化物からなる側壁部材のそれぞれに接して設けられていることを特徴とする半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置を備えたことを特徴とする集積回路。
- 請求項1に記載の半導体装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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