JP4838933B2 - 着色された眼用レンズを製造するための方法 - Google Patents

着色された眼用レンズを製造するための方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、概してポリマー物品に放射線吸収添加剤を組み込むことに関する。好ましい実施態様においては、本発明は、光重合又は光架橋中の不活性化に強力に抵抗する顔料を含む、可視(「全体(full body)」)着色されたコンタクトレンズの組成物及び製造方法に関する。
【0002】
多数の染料が、種々の理由で眼用成形体、例えばコンタクトレンズに組み込まれてきた。2種の一般的な染料は、紫外線(UV)吸収剤及び可視光線吸収剤を含む。コンタクトレンズに染料を組み込む通常の理由の1つは、着用者の虹彩のみかけ又は感知される色を変化させるレンズを製造することである。コンタクトレンズを染色する他の理由は、消費者が、レンズ容器、消毒又は洗浄容器内の透明溶液の中でレンズを容易に発見できるためである。この目的のためにレンズを染色することを、レンズの「可視着色」と呼ぶ。
【0003】
可視着色は、染料をレンズの表面の1部に適用するか、又は染料をレンズの前面のすべてに適用して達成し得る。別の方法として、色相を、レンズのポリマーマトリックスの全体に組み込み得る。コンタクトレンズの着色又は着用者の虹彩の色を変えるコンタクトレンズの製造に関して、多数の特許出願及び公開された特許出願がある。しかし、既知の方法は、例えば生産効率及び/又は得られる製品の品質が完全に満足できるものではない。
【0004】
したがって、例えば一列に並んだ生産工程を最小限度にすることにより効率を改善する、可視着色、即ち全体に着色されたコンタクトレンズの製造方法が、依然として必要とされている。加えて、例えば漂白抵抗、機械強度及びレンズからの染料の浸出又は移行に関して、改善された特性をもつ着色された眼用レンズに対する需要がある。
【0005】
これら及び他の目的並びに利点は、本発明により達成される。
【0006】
したがって、本発明の1つの実施態様は、
(a)架橋又は重合し得る基を有する水可溶性ポリマー前駆体を準備する工程、
(b)無機又は有機顔料及び分散剤を含む顔料分散体を準備する工程、
(c)顔料分散体とポリマー前駆体とを混合して着色されたプレ重合混合物を形成させる工程、
(d)着色されたプレ重合混合物を成形用型に計量分配する工程、
(e)成形用型の中の着色されたプレ重合混合物に放射線を適用してポリマー前駆体を架橋又は重合し、得られた眼用成形体の高分子網状構造の中へ顔料を閉じ込める工程、及び
(f)成形用型を開いて眼用成形体を成形用型から取り出す工程、
を含む、放射線吸収性の眼用成形体の製造方法に関する。
【0007】
本明細書で使用される用語「ポリマー前駆体」及び「プレポリマー」は、架橋又は重合し得る材料を参照する。好ましくは、ポリマー前駆体はビニル官能基、即ち炭素−炭素二重結合の1個以上を含むポリマー前駆体である。
【0008】
(i)ポリマー前駆体
好ましい実施態様において、ポリマー前駆体は、少なくとも約2000の重量平均分子量を有するプレポリマーである。プレポリマーは、より好ましくは、約10,000〜約300,000、更により好ましくは約10,000〜約200,000の重量平均分子量を有する。最も好ましくは、プレポリマーは、約50,000〜約100,000の重量平均分子量を有する。
【0009】
本発明によると、ポリマー前駆体は水に可溶性である。ポリマー前駆体が水に可溶性である基準は、ポリマー前駆体が実質的に水性の溶液に約3〜90重量%、好ましくは約5〜60重量%、特に約10〜60重量%の濃度で可溶であることを特に意味する。個別の場合の範囲において、90%以上のポリマー前駆体濃度も本発明に含むことが可能である。
【0010】
本発明に使用されるプレポリマーは、重合又は架橋し得る基、好ましくは架橋し得る基である。「架橋し得る基」は、当業者に良く知られた慣例の架橋し得る基を意味し、例えば光架橋又は熱架橋し得る基である。コンタクトレンズ材料の調製のために既に提案されているような架橋し得る基が、特に適している。これらは、特に炭素−炭素結合を含む基であるが、それらには限定されない。適切な架橋し得る基の多数の種類を示すために、単なる例として次の架橋機構が述べられる:ラジカル重合、2+2環化付加、ディールズ・アルダー反応、ROMP(開環メタセシス重合)、加硫、カチオン性架橋及びエポキシ硬化。
【0011】
本発明で使用されるプレポリマーは、好ましくは、ポリマー主鎖を形成するモノマーの当量に基づき、約0.5〜約80%当量、特に約1〜50%当量、好ましくは約1〜25%当量、好ましくは約2〜15%当量、特に好ましくは約3〜10%当量の量で架橋し得る基を含む。また特に好ましくは、ポリマー主鎖を形成するモノマーの当量に基づき、約0.5〜約25%当量、特に約1〜15%当量、特に好ましくは約2〜12%当量の架橋し得る基の量である。
【0012】
本発明による方法のためのプレポリマーの適切性の1つの好ましい基準は、架橋し得るプレポリマーであるが、しかしプレポリマーは非架橋であるか、又は少なくとも実質的に非架橋である。
【0013】
加えて、プレポリマーは非架橋状態において好都合には安定であり、そのため精製に付すことができる。プレポリマーは、好ましくは本発明の方法において純粋溶液の形態で使用される。プレポリマーは、従来の方法、例えば下記に開示された方法により純粋溶液の形態に変換できる。
【0014】
本発明に有用な重合又は架橋し得る材料は、業界に既知の広範囲な種類の材料を含む。好ましいポリマー材料は、生物学的適合性、特に眼に適合性のものであり、透明のものである。好ましいポリマー前駆体材料は、架橋し得るポリビニルアルコールである。しかし、ポリマー主鎖及び架橋し得る基も含む他の水可溶性プレポリマーを製造に使用することもまた可能である。
【0015】
ポリマー材料の特に好ましい種類は、ポリビニルアルコール類であり、特に、米国特許第5,508,317号(発明者Beat Muller、当初譲渡先Ciba-Geigy社)に開示されたものである。米国特許第5,508,317号の開示は本明細書に参考として組み込まれる。ポリビニルアルコール類のプレポリマー類の好ましい基としては、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式I:
【0016】
【化5】
Figure 0004838933
【0017】
〔式中、
Rは、炭素数8までを有するアルキレンであり、
1は、水素又は低級アルキルであり、そして
2は、オレフィン性不飽和電子求引性の共重合し得る基であり、好ましくは炭素数25までを有し、好ましくは式:R3−CO−(式中、R3は、炭素数2〜24、好ましくは炭素数2〜8、特に好ましくは炭素数2〜4を有するオレフィン性不飽和の共重合し得る基である)のオレフィン性不飽和アシル基である〕の単位の約0.5%〜約80%を含む、少なくとも約2000の重量平均分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体を含む。
【0018】
本明細書で使用される分子量は、特記のない限り重量平均分子量(Mw)であることに注意すべきである。
【0019】
他の実施態様において、基R1は、式II:
【0020】
【化6】
Figure 0004838933
【0021】
(式中、
qは、0又は1であり、
4及びR5は、それぞれ独立して炭素数2〜8を有するアルキレン、炭素数6〜12を有するアリーレン、炭素数6〜10を有する飽和二価脂環式基、炭素数7〜14を有するアリーレンアルキレン若しくはアルキレンアリーレン又は炭素数13〜16を有するアリーレンアルキレンアリーレンであり、そして
3は、上記と同義である)の基である。
【0022】
本発明に有用なより好ましいプレポリマーは、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式III:
【0023】
【化7】
Figure 0004838933
【0024】
(式中、
Rは、炭素数8までを有するアルキレンであり、
1は、水素又は低級アルキルであり、
pは、0又は1であり、
qは、0又は1であり、
3は、炭素数2〜8を有するオレフィン性不飽和の共重合し得る基であり、そして
4及びR5は、互いに独立して、それぞれ炭素数2〜8を有するアルキレン、炭素数6〜12を有するアリーレン、炭素数7〜14を有する飽和二価脂環式基又は炭素数13〜16を有するアリーレンアルキレンアリーレンである)の単位の約0.5%〜約80%を含む、少なくとも約2000の重量平均分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。
【0025】
低級アルキレンRは、炭素数8までを有し、直鎖又は分岐鎖であり得る。適切な例としては、オクチレン、へキシレン、ペンチレン、ブチレン、プロピレン、エチレン、メチレン、2−プロピレン、2−ブチレン及び3−ペンチレンを含む。低級アルキレンRは、好ましくは炭素数6までを有し、特に好ましくは炭素数4までを有する。メチレン及びブチレンの意味が、特に好ましい。
【0026】
1は、好ましくは水素、又は炭素数7まで、特に4までを有する低級アルキルであり、特に水素である。
【0027】
低級アルキレンR4又はR5は、好ましくは、炭素数2〜6を有し、特に直鎖である。適切な例としては、プロピレン、ブチレン、へキシレン、ジメチルエチレン、特に好ましくはエチレンを含む。
【0028】
アリーレンR4又はR5は、好ましくは非置換であるか又は低級アルキル若しくは低級アルコキシにより置換されているフェニレンであり、特に1,3−フェニレン、1,4−フェニレン若しくはメチル−1,4−フェニレンである。
【0029】
飽和二価脂環式基R4又はR5は、好ましくはシクロヘキシレン又はシクロヘキシレン−低級アルキレンであり、例えばシクロヘキシレンメチレンであり、非置換であるか又は例えばトリメチルシクロへキシレンメチレンのようなメチル基の1種以上により置換されており、例えば二価イソホロン基である。
【0030】
アルキレンアリーレン又はアリーレンアルキレンR4又はR5のアリーレン単位は、好ましくはフェニレン(非置換又は低級アルキル若しくは低級アルコキシにより置換されている)であり、アルキレン単位は、好ましくは低級アルキレンであり、例えばメチレン又はエチレンであり、特にメチレンである。したがって、そのような基R4又はR5は、好ましくはフェニレンメチレン又はメチレンフェニレンである。
【0031】
アリーレンアルキレンアリーレンR4又はR5は、好ましくはアルキレン単位に炭素数4までを有するフェニレン−低級アルキレン−フェニレンであり、例えばフェニレンエチレンフェニレンである。
【0032】
基R4又はR5は、互いに独立して、それぞれ好ましくは炭素数2〜6を有するアルキレン、フェニレン(非置換であるか又は低級アルキルにより置換されている)、シクロヘキシレン若しくはシクロヘキシレン−低級アルキレン(非置換であるか又は低級アルキルにより置換されている)、フェニレン−低級アルキレン、低級アルキレン−フェニレン又はフェニレン−低級アルキレンフェニレンである。
【0033】
本明細書で使用されているように、基及び化合物に関連して使用されている用語「低級」は、特記のない限り、炭素数7まで、好ましくは炭素数4までを有する基又は化合物を意味する。低級アルキルは、特に炭素数7まで、好ましくは炭素数4までを有し、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル又はtert−ブチルである。同様に、低級アルコキシは、特に炭素数7まで、好ましくは炭素数4までを有し、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ又はtert−ブトキシである。
【0034】
オレフィン性不飽和の共重合し得る基R3は、好ましくは炭素数2〜24を有するアルケニルであり、特に炭素数2〜8を有するアルケニルであり、特に好ましくは炭素数2〜4を有するアルケニルであり、例えばエテニル、2−プロペニル、3−プロペニル、2−ブテニル、ヘキセニル、オクテニル又はドデセニルである。R3は、好ましくはエテニル及び2−プロペニルであり、そのため基−CO−R3は、アクリル又はメタクリル酸のアシル基である。
【0035】
二価基−R4−NH−CO−O−は、qが1の場合は存在し、qが0の場合は不在である。qが0であるプレポリマーが好ましい。二価基−CO−NH−(R4−NH−CO−O)q−R5−O−は、pが1の場合は存在し、pが0の場合は不在である。pが0であるプレポリマーが好ましい。
【0036】
pが1であるプレポリマーにおいて、指数qは好ましくは0である。pが1であり、指数qが0であり、R5が低級アルキレンであるプレポリマーが特に好ましい。
【0037】
したがって本発明の好ましいプレポリマーは、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、特に、式III(式中、Rは、炭素数6までを有するアルキレンであり、pは、0であり、そしてR3は、炭素数2〜8を有するアルケニルである)の単位の約0.5〜約80%を含む、少なくとも約2000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。
【0038】
本発明の更に好ましいプレポリマーは、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式III(式中、Rは、炭素数6までを有するアルキレンであり、pは、1であり、qは、0であり、R5は、炭素数2〜6を有するアルキレンであり、そしてR3は、炭素数2〜8を有するアルケニルである)の単位の約0.5〜約80%を含む、少なくとも約2000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。
【0039】
本発明のなお更に好ましいプレポリマーは、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式III〔式中、Rは、炭素数6までを有するアルキレンであり、pは、1であり、qは、1であり、R4は、炭素数2〜6を有するアルケニル、フェニレン(非置換であるか又は低級アルキルにより置換されている)、シクロヘキシレン若しくはシクロヘキシレン−低級アルキレン(非置換であるか又は低級アルキルにより置換されている)、フェニレン−低級アルキレン、低級アルキレン−フェニレン又はフェニレン−低級アルキレン−フェニレンであり、R5は、炭素数2〜6を有するアルキレンであり、そしてR3は炭素数2〜8を有するアルケニルである〕の単位の約0.5%〜約80%を含む、少なくとも約2000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。
【0040】
本発明のプレポリマーは、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式IIIの単位の約0.5〜約80%、特に約1〜50%、好ましくは約1〜25%、好ましくは約2〜15%、特に好ましくは約3〜10%を含む、少なくとも約2000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。コンタクトレンズの製造のために準備される本発明のプレポリマーは、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式IIIの単位の約0.5〜約25%、特に約1〜15%、好ましくは約1〜25%、特に好ましくは約2〜12%を含む、少なくとも約2000の分子量を有するポリビニルアルコールの誘導体である。
【0041】
本発明により誘導体化されるポリビニルアルコールは、好ましくは少なくとも10,000の重量平均分子量を有する。ポリビニルアルコールは上限として、1,000,000までの分子量を有し得る。好ましくはポリビニルアルコールは300,000まで、特に約100,000、特に好ましくは約50,000までの分子量を有する。
【0042】
本発明に適切なポリビニルアルコールは、通常、ポリ(2−ヒドロキシ)エチレン構造を有する。しかし、本発明のポリビニルアルコール誘導体は、1,2−グリコール類の形態でヒドロキシ基も含み、例えば1,2−ジヒドロキシエチレンのコポリマー単位であり、例えば酢酸ビニル/炭酸ビニレンコポリマーのアルカリ性加水分解により得られる。
【0043】
加えて、本発明により誘導体化されたポリビニルアルコールは、エチレン、プロピレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメタクリルアミド、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ビニルピロリドン、アクリル酸ヒドロキシエチル、アリルアルコール、スチレン又は同様の慣用的に使用されるコモノマーのコポリマー単位を、少ない割合、例えば20%まで、好ましくは5%まで含み得る。
【0044】
市販されているポリビニルアルコール類を使用してもよく、例えばAir Products製Vinol(登録商標)107(MW=22,000〜31,000、98〜98.8%加水分解)、Polysciences 4397(MW=25,000、98.5%加水分解)、Chan Chun製BF14、Du Pont製Elvanol(登録商標)90-50、Unitika製UF-120、Hoechst製Mowiol(登録商標)3-83、4-88、10-98及び20-98である。他の製造会社は、例えばNippon Gohsei(Gohsenol(登録商標))、Monsanto(Gelvatol(登録商標))、Wacker(Polyviol(登録商標))並びに日本の製造会社Kuraray、Denki及びShin-Etsuである。本明細書に参照されている分子量は、特記のない限り重量平均分子量(Mw)であり、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定されている。
【0045】
既に述べたように、加水分解された酢酸ビニルのコポリマーを使用することも可能であり、例えば加水分解されたエチレン/酢酸ビニル(EVA)又は塩化ビニル/酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン/酢酸ビニル及びマレイン酸無水物/酢酸ビニルの形態で得ることができる。
【0046】
ポリビニルアルコールは、通常対応するホモポリマー酢酸ポリビニルの加水分解により調製される。好ましい実施態様では、本発明のポリビニルアルコール誘導体は、酢酸ポリビニル単位の50%未満、特に酢酸ポリビニル単位の20%未満を含む。本発明により誘導体化されたポリビニルアルコールの残留酢酸単位の好ましい量は、ビニルアルコール単位及び酢酸単位の合計に基づき、約3〜20%、好ましくは約5〜16%、特に約10〜14%である。
【0047】
好ましい実施態様では、式I又はIIIの単位を含むポリマー前駆体は、少なくとも約2000の重量平均分子量を有する。より好ましくは、ポリマー前駆体は、約10,000〜約300,000の重量平均分子量を有する。ポリマー前駆体混合物のより好ましい重量平均分子量は、約10,000〜約200,000である。更により好ましくは、約50,000〜約100,000の重量平均分子量である。
【0048】
式I又はIIIの単位を有するプレポリマーは、それ自体既知の方法で調製され得る。上記のプレポリマーの適切な製造方法は、例えば米国特許第5,508,317号に開示されている。
【0049】
式I又はIIIの単位を有するプレポリマーは、例えば米国特許第5,508,317号に同様に開示されている種々の方法を介して、更に精製され得る。
【0050】
本発明の工程の(a)において、これらの液体又は容易に溶融し得るポリマー前駆体は、実質的に溶媒なしで準備され得る。しかし、ポリマー前駆体は、好ましくは、溶媒による溶液である。
【0051】
ポリマー前駆体のための適切な溶媒は、水、低級アルカノール類のようなアルコール類、例えばエタノール又はメタノール、また、カルボン酸アミド類、例えばジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドを含み、また、適切な溶媒の混合物、例えば水とアルコールの混合物、例としては水/エタノール又は水/メタノール混合物を含む。
【0052】
好ましくは、工程(a)のポリマー前駆体は、水溶液の形態、より好ましくは純粋水溶液又は人工涙液溶液の形態で準備される。
【0053】
溶液中のポリマー前駆体の特に好ましい濃度は、それぞれの場合において全溶液に基づいて、約15〜約50重量%、特に約15〜約40重量%、特別に約20%〜約40重量%である。
【0054】
ポリマー前駆体の水溶液は、塩溶液であってよく、特に1000mlあたり約200〜450ミリオスモル(単位:mOsm/l)の浸透度、好ましくは約250〜350mOsm/lの浸透度、特に約300mOsm/lの浸透度を有する溶液であるか、又は水との混合物若しくは水性塩溶液と生理学的に許容し得る極性有機溶媒、例えばグリセロールとの混合物である。
【0055】
水性塩溶液は、生理学的に許容し得る塩の有利な溶液であり、例えばコンタクトレンズ処理の分野で慣用の緩衝塩であり、例としてはリン酸塩であるか、又はコンタクトレンズ処理の分野で慣用の等張剤であり、例えば特にアルカリハロゲン化物であり、例としては塩化ナトリウムであるか、あるいはそれらの混合物の溶液である。特に適切な塩溶液の例としては、人工、特に緩衝された涙液であり、pH値及び浸透度に関しては、天然涙液に適合し、例えば緩衝されないか又は好ましくは緩衝された塩化ナトリウムであり、例としてはリン酸塩緩衝剤であり、ヒト涙液の浸透度に対応する浸透度を有する。
【0056】
上記に定義されたポリマー前駆体の実質的に水性の溶液は、好ましくは、望ましくない成分がないか又は実質的にない溶液を意味する純粋溶液である。実質的に水性の溶液中のプレポリマーの溶液の粘性は、適度な加工性となるように十分に低くあるべきである。したがって、ポリマー前駆体溶液の粘性は、サイクル時間を最小限度にするため及び製品の欠陥(例えば、泡の形成に関連する欠陥)を最小限度にするために、選択された分配口から雌型部分へ適度な速度で計量分配できるように十分に低くあるべきである。
【0057】
工程(a)のポリマー前駆体又はポリマー前駆体の溶液は、好ましくは、架橋操作の後に抽出されなければならないであろう望ましくない成分を、含まないか又は実質的に含まないものである。望ましくない成分は、プレポリマーの調製に使用されるモノマー、オリゴマー又はポリマー出発化合物を含む。したがって、架橋後の望ましくない成分の濃度は、眼の環境おいて正常な使用の後、眼の刺激又は損傷を引き起こす濃度未満の量である。本発明の方法の好ましい実施態様の特徴は、架橋に続く望ましくない成分の抽出が必要ではないことである。
【0058】
(ii)無機又は有機顔料
本発明に有用な放射線吸収添加剤の種類は、無機若しくは有機顔料又はその誘導体である。有機顔料、特にフタロシアニン顔料、より特に銅フタロシアニン顔料、最も特に銅フタロシアニンブルー顔料、例えばカラーインデックスPigment Blue 15、構成番号74160の使用が好ましい。
【0059】
特定の適用に必要な顔料の量は、所望する最終製品の寸法並びに所望する可視及び/又は紫外線透過度にある程度依存して、広範囲に変化し得る。例えば、顔料の量は、最終レンズの光透過度が、例えば≧80%、好ましくは≧90%、より好ましくは92〜99.5%、特に好ましくは95〜99%であるように選択される。上記に与えられた透過度値は、レンズの中央厚100μm及び各顔料の吸収最大波長を参照する。所望の光透過度を達成するために必要な顔料の量は、ポリマー前駆体、及び工程(c)のプレ重合混合物に場合により存在するコモノマーの総量に基づく、顔料の重量%が、約0.0001〜約0.05%であるように有利に選択される。好ましくは、顔料の前記の重量%が約0.0001〜約0.02%である。より好ましくは、顔料の前記の重量%が約0.0001〜約0.01%である。
【0060】
顔料の粒度は広範囲に変化し得る。一般的に、粒度は、要求される着色度の程度に臨床的に有意である光の散乱を回避するために、十分に小さくあるべきである。平均粒度の≦1μm、有利には≦0.6μm、好ましくは0.05〜0.6μm、特に好ましくは0.05〜0.5μmが、有利であることが証明されている。
【0061】
一般的に、顔料は、顔料及び適切な分散剤を少なくとも1種含む水性分散体の形態で準備される。この目的に適切な通常の分散剤は、染料及び顔料の当業者に既知である。加えて、驚くべきことに、工程(a)の水可溶性ポリマー前駆体又は生理学的に許容し得るいかなる水可溶性ポリマーが、疎水性顔料粒子の分散を助ける界面活性剤として使用され得ることが見出されている。したがって、本発明のポリマー前駆体又は水可溶性の生理学的に許容し得るポリマーを、分散剤として使用し、更なる添加剤を省略することが好ましい。界面活性剤として使用され得る、工程(a)のポリマー前駆体に加えて水可溶性の生理学的に許容し得るポリマーの例は、架橋又は重合し得る基を有さないポリアクリル酸又はポリビニルアルコールであり、例えば工程(a)のポリマー前駆体の出発物質として前述されたポリビニルアルコールである。
【0062】
工程(b)に使用される水性顔料分散体の顔料含有量は、広範囲に変化し得る。一般的に、分散体全体の重量に対するそれぞれの場合において、顔料含有量の約1〜70重量%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは5〜50重量%が、重要であることが証明されている。水可溶性の生理学的に許容され得るポリマー、特に非重合性ポリビニルアルコール又は工程(a)のプレポリマーが、顔料の分散剤として使用される場合、前記ポリマーは、顔料分散体全体の量に基づくそれぞれの場合において、1〜60重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜40重量%、最も好ましくは10〜30重量%の量で有利に存在する。最初の顔料分散体は、工程(c)のプレ重合混合物を調製する前に、例えば水又は工程(a)のポリマー前駆体の水溶液を加えて更に希釈され得る。
【0063】
製造の工程(b)の好ましい実施態様のおいて、フタロシアニン顔料は、顔料並びに工程(a)のポリマー前駆体、ポリアクリル酸及び非架橋性ポリビニルアルコールからなる群から選択される水可溶性ポリマー分散剤の1種以上を含む、水性分散体の形態で準備される。より好ましくは、フタロシアニン顔料は、顔料並びに非架橋性ポリビニルアルコール及び工程(a)に使用されるものと異なるか又は好ましくは同一であり得る工程(a)のポリマー前駆体からなる群から選択される水可溶性ポリマー分散剤の1種以上を含む、水性分散体の形態で準備される。
【0064】
水可溶性の生理学的に許容され得るポリマー、例えば非架橋性ポリビニルアルコール又は工程(a)のプレポリマーが、工程(b)の顔料の分散剤として使用される場合、前記ポリマーは、ポリマー前駆体のために上述したように好ましくは予め精製される。したがって、工程(b)の顔料の分散体は、架橋操作の後に抽出されなければならないであろう前述の望ましくない成分を含まないか又は実質的に含まない。
【0065】
工程(b)の水性顔料分散体は、例えば水、顔料及び分散剤を適切な装置、例えば高速ブレンダー、ロール若しくはボールミルの中で、又は超音波プローブを使用することにより簡単に混合して調製される。幾つかの場合において、前述の限度を超える粒度を有する顔料粒子を除くため、更なる加工の前に、工程(b)の顔料分散体又は工程(c)のプレ重合混合物を濾過することは適切であり得る。
【0066】
(iii)光開始剤
光架橋の場合、架橋を開始できる架橋開始剤(好ましくは光架橋のための光開始剤)を加えることが適切である。光開始剤は、例えば工程(a)のポリマー前駆体に、又は好ましくは工程(c)のプレ重合体混合物に加える。適切な量での混合は、光開始剤をポリマー前駆体溶液に実質的に均一に分布するために好ましい。光開始剤は、当業者に既知であり、ベンゾインメチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及びCiba-Geigy社(Ardsley, New York)から入手可能なDAROCUR(登録商標)又はIRGACUR型、例えばDAROCUR(登録商標)1173又はIRGACUR(登録商標)2959を含むが、これらには限定されない。光開始剤の量は、広範囲にわたり選択でき、ポリマーの0.05g/gまで、特にポリマーの0.003g/gまでの量が有利であることが証明されている。架橋は、次に化学線、例えばUV光又は電離線、例えばガンマ線若しくはX線により開始できる。
【0067】
(iv)コモノマー
コモノマー、例えばビニルコモノマーを添加しないで本発明の架橋方法を行うことが好ましい。しかし、ビニルコモノマーは、光架橋に加えて使用され得、コモノマーは、親水性若しくは疎水性又は疎水性及び親水性ビニルモノマーの混合物であり得る。適切なビニルモノマーは、特に、コンタクトレンズの製造に慣用的に使用されるものを含む。親水性ビニルモノマーは、水可溶性又は水の少なくとも10重量%を吸収できるポリマーをホモポリマーとして典型的に得るモノマーを意味する。同様に、疎水性ビニルモノマーは、水不溶性又は水の10重量%未満を吸収できるポリマーをホモポリマーとして典型的に得るモノマーを意味する。
【0068】
一般的に、式I又はIIIの単位あたり典型的なビニルコモノマーの約0.01〜80単位が反応する。ビニルコモノマーが使用される場合、本発明の架橋されるポリマーは、ビニルモノマーの約0.1〜80単位と反応する、式I又はIIIの単位の好ましくは約1〜15%、特に好ましくは約3〜8%を、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基に基づいて、含む。
【0069】
使用される場合のビニルコモノマーの比率は、好ましくは式Iの単位あたり0.5〜80単位、特に式Iの単位あたり1〜30単位、特に好ましくは式Iの単位あたり5〜20単位である。
【0070】
疎水性ビニルコモノマー又は疎水性ビニルコモノマーと親水性ビニルコモノマーとの混合物(混合物は疎水性ビニルコモノマーの少なくとも50重量%を含む)の使用も好ましい。そのような方法で、ポリマーの機械的特性を、水分を実質的に減少しないで改良できる。しかし、原則として、従来の疎水性ビニルコモノマー及び従来の親水性ビニルコモノマーの両方が、式Iの基を含むポリビニルアルコールとの共重合のために適切である。
【0071】
適切な疎水性ビニルコモノマーは、C1−C18アルキルアクリラート類及びメタクリラート類、C3−C18アルキルアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニル−C1−C18アルカノアート類、C2−C18アルケン類、C2−C18ハロアルケン類、スチレン、C1−C6アルキルスチレン、ビニルアルキルエーテル類(アルキル部分が炭素数1〜6を含有する)、C2−C10ペルフルオロアルキルアクリラート類及びメタクリラート類又は対応する部分的にフッ素化されているアクリラート類及びメタクリラート類、C3−C12ペルフルオロアルキル−エチルチオカルボニルアミノエチルアクリラート類及びメタクリラート類、アクリルオキシ−及びメタクリルオキシ−アルキルシロキサン類、N−ビニルカルバゾール、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸等のC1−C12アルキルエステル類を含むが、この一覧では網羅されていない。炭素数3〜5を有するビニル性不飽和カルボン酸のC1−C4アルキルエステル類又は炭素数5までを有するカルボン酸のビニルエステル類が、例えば好ましい。
【0072】
適切な疎水性ビニルコモノマーの例は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブチル酸ビニル、吉草酸ビニル、スチレン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、1−ブテン、ブタジエン、メタクリロニトリル、ビニルトルエン、ビニルエチルエーテル、メタクリル酸ペルフルオロヘキシルエチルチオカルボニルアミノエチル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸ヘキサフルオロイソプロピル、メタクリル酸ヘキサフルオロブチル、メタクリル酸トリス−トリメチルシリルオキシ−シリル−プロピル、3−メタクリロキシプロピルペンタメチルジシロキサン及びビス(メタクリロキシプロピル)テトラメチルジシロキサンを含む。好ましい疎水性ビニルコモノマーはメタクリル酸メチル及び酢酸ビニルである。
【0073】
適切な親水性ビニルコモノマーは、ヒドロキシ置換低級アルキルアクリラート類及びメタクリラート類、アクリルアミド、メタクリルアミド、低級アルキルアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、エトキシル化アクリラート類及びメタクリラート類、ヒドロキシ置換低級アルキルアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、ヒドロキシ置換低級アルキルビニルエーテル類、ナトリウムエチレンスルホナート、ナトリウムスチレンスルホナート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルピロール、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルピロリドン、2−又は4−ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、アミノ−(用語「アミノ」は第四アンモニウムも含む)、モノ−低級アルキルアミノ−又はジ−低級アルキルアミノ−低級アルキルアクリラート類及びメタクリラート類、アリルアルコール等を含むが、これらには限定されない。ヒドロキシ置換C2−C4アルキル(メタ)アクリラート類、5員〜7員N−ビニルラクタム類、N,N−ジ−C1−C4アルキル(メタ)アクリルアミド類及び炭素数の合計3〜5を有するビニル性不飽和カルボン酸類が、例えば好ましい。
【0074】
適切な親水性ビニルコモノマーの例は、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、メタクリル酸グリセロール、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド等を含む。好ましい親水性ビニルコモノマーは、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−ビニルピロリドン及びアクリルアミドである。
【0075】
(v)着色されたプレ重合混合物の調製及びそれからの着色された眼用レンズの製造
本発明の方法の工程(c)によると、着色されたプレ重合混合物は、工程(a)のポリマー前駆体、工程(b)の顔料分散体及び場合により光開始剤及び/又は1種以上のコモノマーを、前述した適切な量で混合することにより形成し得る。
【0076】
本発明の好ましい方法において、プレ重合混合物は光開始剤を含むが、付加的なビニルコモノマーは持っていない。
【0077】
そのようにして得られた着色されたプレ重合混合物は、例えば、適切なコンタクトレンズ成形用型の中でプレ重合混合物の光架橋を行うことにより、成形体、特にコンタクトレンズを形成させる、それ自体既知の方法により加工され得る。
【0078】
本発明の着色されたプレ重合混合物を成形用型の中へ導入するために、それ自体既知の方法、例えば、特に、従来の計量、例としては滴下導入の方法を使用することができる。成形用型に計量分配される液体混合物は、好ましくは水溶液である。例えば、約15〜50重量%、好ましくは15〜40重量%、より好ましくは20〜40重量%の水溶液が光架橋され得る。ビニルコモノマーが存在する場合、前述の量の上記コモノマーが適切である。存在し得るビニルコモノマーは、最初に本発明のポリマー前駆体と有利に混合され、次に成形用型に導入される。
【0079】
適切な成形用型又は成形用型部分は、ポリマー前駆体を架橋又は重合するために十分な選択された波長の放射線を透過させる、使い捨て又は再生利用し得るポリマー材料(例えば、ポリプロピレン又はポリスチレン)から製造され得る。別の方法として、再利用し得る成形用型は、石英、サファイア又は金属のような材料から製造され得る。生産される成形体がコンタクトレンズの場合、例えば、米国特許第3,408,429号に記載されたような、それ自体既知の方法、例えば従来の「スピンキャスト成形」により製造され得る。しかし、米国特許第4,347,198号に記載されたような二重側面成形(DSM)方法(参照として組み込まれる)が好ましい。二重側面成形方法は、典型的には、凹(「雌」又は「前面」としても既知)成形用型部分と嵌め合わせる凸(「雄」又は「後面」としても既知)成形用型部分を利用する。典型的には、DSM方法において、液体モノマー又はポリマー前駆体は、雌成形用型部分に計量分配され、雄成形用型部分が雌成形用型部分に固定され、光(例えば、紫外線)を適用して重合又は架橋を開始させ、固形レンズを形成させる。
【0080】
光架橋は成形用型の中で、例えば、化学線、例としてはUV光又は電離線、例としてはガンマ線若しくはX線により誘導され得る。
【0081】
本発明によると、架橋が非常に短時間、例えば≦60分、有利には≦20分、好ましくは≦10分、特に≦5分、より特に≦1分、最も特に≦30秒で達成され得ることは、強調されるべきである。
【0082】
成形用型の開放は、成形体が成形用型から取り出せるように、それ自体既知の方法で行うことができる。
【0083】
本発明の方法の特に好ましい実施態様は、実施例及び請求項に記載されている。
【0084】
本発明の更なる実施態様は、着色された眼用成形体、特に、本発明の方法により得られ得る着色コンタクトレンズに関する(ここで、上記で与えられた定義及び参照が適用される)。
【0085】
本発明により生産される成形体がコンタクトレンズであり、後者が予め精製された組成物を含むプレ重合混合物から生産された場合、架橋生産物はいかなるやっかいな不純物をも含有しない。したがって、続く抽出は不必要である。架橋が実質的に水性の溶液中で行われるため、続く水和も不必要である。したがって、その方法で得られ得るコンタクトレンズは、有利な実施態様により、抽出なしで指定された用途に適切であるという事実によって特徴づけられる。これに関して、指定された用途は、特に、コンタクトレンズがヒトの眼に挿入され得ることを意味すると理解される。
【0086】
本発明により得られ得るコンタクトレンズは、異常及び顕著に有利な特質の範囲を有する。これらの特質の中で、例えば、ヒトの角膜に対する優れた許容性(水分の均衡に基づく)、酸素透過性及び機械的特性が記述され得る。更に、本発明のコンタクトレンズは、高い機械的強度を有し、特に高度な寸法安定性を示す。形状の変化は、例えば約120℃でオートクレーブした後でさえも認められなかった。一般的に、着色されたコンタクトレンズは、実質的にレンズ本体の全体が均一に着色されている。本発明のコンタクトレンズは、更に、漂白抵抗があり、レンズのマトリックスに顔料が定量的に組み込まれているため、レンズからの顔料の浸出又は移行は見られない。加えて、コンタクトレンズは、光学的に明澄及び透明であり、未着色のレンズのものと同値の透過率値%Tを有する。
【0087】
本発明の全体に着色されたコンタクトレンズは、従来技術と比較して、非常に簡単及び効率的な方法により生産され得ることも強調され得る。これは、幾つかの要因の結果である。第一には、出発物質を得るか又は調製することが安価である。第二には、プレポリマーは驚くほど安定であり、そのため、それらを高度の精製に付すことができる。したがって、精製されているポリマーを架橋に使用でき、更に、顔料が架橋及び/又は重合工程の間にポリマーマトリックス内に定量的に閉じ込められるため、続く精製、例えば、特に顔料及び/又は非重合の成分の複雑な抽出を、事実上必要としない(眼に対する適合性を達成する又は規制要件に適合するため)。本発明の方法及び組成物の更なる有意な利点としては、顔料が架橋及び/又は重合工程の間に不活性化しないことである。顔料、特に金属フタロシアニン顔料及びその同等物は、固形コンタクトレンズを形成するために紫外線放射を適用している間、どのような実質的な着色不活性化にも付されないことが、予想外に見出されている。対照的に、相当に多数の染料が、レンズの製造方法の重合又は成形工程の間に、漂白に付されている。更に、架橋は、水溶液の中で行うことができ、それによって、続く溶媒の取り換え又は水和工程はそれぞれ必要ではない。最後に、光重合は短時間に起き、そのため、本発明のコンタクトレンズの生産方法は、その観点からも驚くほど経済的に実施できる。
【0088】
上記のすべての利点は、勿論、コンタクトレンズばかりではなく、本発明の他の成形体にも適用される。可視着色された眼用レンズが好ましい製品であるが、本発明は、半透明又は透明ポリマー製品の広範囲にわたる二次加工品に利用され得、半透明自動車フロントガラス又は側面窓ガラス;フィルム又は膜、例えば拡散制御用膜、情報記憶用光構造化し得るフィルム又はフォトレジスト材料(例えば、エッチングレジスト又はスクリーンプリントレジスト用膜又は成形体);及びプラスチック眼鏡を含むが、これらには限定されない。本明細書に使用される眼用レンズは、コンタクトレンズ(ハード又はソフト)、眼内レンズ、眼帯及び人工角膜を参照する。本発明は、特に、全体に着色され、そのために消費者がレンズをレンズ保持容器の中で確認できる、ソフトな親水性のコンタクトレンズの二次加工品に関する特定の利用性を有する。本発明の成形体の生産における種々の有利な面の総和は、特に大量生産物品、例えば、短時間装着され次に新しいレンズと取り換えられるコンタクトレンズとして適切な、本発明の成形体をもたらす。
【0089】
【実施例】
下記の実施例において、特記のない限り量は重量%であり、温度は摂氏で与えられている。実施例は、本発明を、いかようにも限定する、例えば実施例の範囲に限定することを意図していない。
【0090】
実施例1(ポリマー前駆体官能基化剤の調製)
水酸化ナトリウム220gを、撹拌器及び冷却系を有する3リットル反応器の中の水300g及び氷700gに溶解した。水酸化ナトリウム溶液を10℃に冷却した。アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール526g及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシド(ラジカル阻害剤)50mgを、水酸化ナトリウム溶液に加えた。メタクリル酸クロリド548.6gを、溶液に10℃で3.5時間かけて徐々に加えた。添加が完了したとき、pH値は徐々に7.2に低下し、アミンは、もはやガスクロマトグラフィーにより検知できなかった。混合物を石油エーテル500mlで抽出し、不純物を除去するため、水相を塩化ナトリウムにより飽和し、tert−ブチルメチルエーテル500mlにより3回抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターにより濃縮した。得られた黄色を帯びた油状物882.2gを、石油エーテル2000ml中へ−10℃でUltrauraxを使用して徐々に撹拌した。生成物を結晶化させ、濾過により単離し、乾燥した。メタクリルアミドアセトアルデヒドジメチルアセタール713.8g、融点30〜32℃、を得た。生成物は、ガスクロマトグラフィーによると99.7%純粋であった。
【0091】
実施例2(架橋し得るポリマー前駆体の調製)
Mowiol 3-38(Hoechst社製ポリビニルアルコール)300gを、撹拌器及び温度計を有する2リットル二重ジャケット反応器の中へ配置した。脱イオン水800gを反応器に加え、水性混合物を撹拌しながら95℃に加熱した。約1時間後、PVAの透明溶液を得た。溶液を20℃に冷却した。メタクリルアミドアセトアルデヒドジメチルアセタール官能基化剤(実施例1)27g、酢酸440g、濃塩酸(37%)100g及び脱イオン水333gを混合して、反応溶液2000gを得た。混合物を20℃で20時間撹拌して、架橋し得るポリビニルアルコールを得た。アセタート含有量の変化を、酢酸での滴定により確認できた。
【0092】
実施例3(架橋し得るポリマー前駆体の精製)
実施例2の架橋し得るPVA溶液を、限外濾過により透析した。限外濾過は、Filtron社製1-KD-Omega膜を使用して達成した。限外濾過を、残留塩化ナトリウム含有量が0.004%に達するまで続けた。透析溶液を濃縮して、N含有量0.672%(Kjeldahl測定)、アセタート含有量1.516meg/g(加水分解)、動力学的粘度2000mPas、二重結合0.480meq/g(微量水素化)、遊離ヒドロキシル基17.74meq/g(再アセチル化)、分子量Mw=26200及びMn=12300(水でのサイズ排除クロマトグラフィー)を有する30%架橋し得るPVA溶液942gを得た。
【0093】
実施例4(顔料分散体の調製)
水性分散体を、精製した銅フタロシアニン顔料(Unisphere Blue G-PI、平均粒度433nm)をMoviol 3-38の1.55g及び蒸留水3.97mlの溶液に撹拌しながら加えて、調製した。
【0094】
上記で得られた顔料分散体0.65gを、実施例3の架橋し得るPVA溶液205.0gを撹拌しながら加えて、希釈した。得られた分散体の顔料含有量は、全分散体に対して0.047重量%であった。
【0095】
実施例5(着色されたプレ重合混合物の調製)
実施例4の希釈された顔料分散体17.5gを、実施例3のポリマー前駆体の精製された溶液191.5gに加えた。光開始剤(Irgacure(登録商標)2959)約0.2gを加えた後、得られた配合物を約1時間混合し、次に0.45mmフィルタを通して濾過した。得られた着色されたプレ重合混合物の顔料含有量は、全配合物に対して39.6ppmであった。
【0096】
実施例6(着色されたコンタクトレンズの形成)
実施例5の着色されたプレ重合混合物の約0.025mlを、両面コンタクトレンズ成形用型の雌成形用部分の中へ計量分配した。次に雄成形用型を、雌成形用型に開放可能に固定した。紫外線放射を、約2.5mW/cm2の強度で約14秒間適用した。成形用型部分を分離し、レンズを取り出した。レンズは全体を通して均一に着色され、約96%の可視光線透過度を有した。

Claims (17)

  1. 着色された眼用成形体の製造方法であり、
    (a)架橋又は重合し得る基を有し、かつ少なくとも2000の重量平均分子量を有する水可溶性ポリマーを準備する工程、
    (b)フタロシアニン顔料粒子及び生理学的に許容し得る水可溶性ポリマー分散剤(ここで、生理学的に許容し得る水可溶性ポリマー分散剤は、(a)のポリマー、ポリアクリル酸及び非架橋性ポリビニルアルコールからなる群より選択される)を含む水性顔料分散体を準備する工程、
    (c)水性顔料分散体とポリマーとを混合して着色されたプレ重合混合物を形成させる工程、
    (d)着色されたプレ重合混合物を成形用型に計量分配する工程、
    (e)成形用型の中の着色されたプレ重合混合物に放射線を適用してポリマーを架橋又は重合し、得られた眼用成形体の高分子網状構造の中へ顔料粒子を封じ込める工程、及び
    (f)成形用型を開いて眼用成形体を成形用型から取り出す工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 眼用成形体が、コンタクトレンズである、請求項1記載の方法。
  3. 水可溶性ポリマーが、少なくとも2000の重量平均分子量を有する架橋し得るポリビニルアルコールである、請求項1又は2記載の方法。
  4. 水可溶性ポリマーが、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式I:
    Figure 0004838933
    (式中、
    Rは、炭素数8までを有するアルキレンであり、
    1は、水素又は炭素数7までを有するアルキルであり、そして
    2は、オレフィン性不飽和電子求引性の共重合し得る基である)
    の単位0.5%〜80%を含む、少なくとも2000の重量平均分子量を有するポリビニルアルコールである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 水可溶性ポリマーが、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式III:
    Figure 0004838933
    (式中、
    Rは、炭素数8までを有するアルキレンであり、
    1は、水素又は炭素数7までを有するアルキルであり、
    pは、0又は1であり、
    qは、0又は1であり、
    3は、炭素数2〜8を有するオレフィン性不飽和の共重合し得る基であり、そして
    4及びR5は、互いに独立して、それぞれ炭素数2〜8を有するアルキレン、炭素数6〜12を有するアリーレン、炭素数7〜14を有する飽和二価脂環式基又は炭素数13〜16を有するアリーレンアルキレンアリーレンである)
    の単位0.5〜80%を含む、少なくとも2000の重量平均分子量を有するポリビニルアルコールである、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. Rが炭素数6までを有するアルキレンであり、pが0であり、そしてR3が炭素数2〜8を有するアルケニルである、請求項4又は5記載の方法。
  7. 工程(a)の水可溶性ポリマーが、15〜50重量%水溶液の形態で準備される、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 工程(b)のフタロシアニン顔料が、銅フタロシアニンである、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 生理学的に許容し得る水可溶性ポリマー分散剤が、(a)のポリマー及び非架橋性ポリビニルアルコールからなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. ポリマー及び場合により工程(c)のプレ重合混合物に存在するコモノマーの全重量に基づいて、顔料粒子が、0.0001〜0.05重量%である、請求項1〜のいずれか1項記載の方法。
  11. 光開始剤が、工程(c)のプレ重合混合物に添加される、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 工程(c)のプレ重合混合物が、コモノマーを持っていない、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 工程(e)の水可溶性ポリマーの架橋及び/又は重合並びに顔料粒子の封じ込めが、5分以下の時間で起こる、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 架橋又は重合し得る基を有し、かつ少なくとも2000の重量平均分子量を有する水可溶性ポリマーを、架橋又は重合し得る基を有するポリビニルアルコールプレポリマー水溶液として準備するものである、着色されたコンタクトレンズを製造する請求項1記載の方法。
  15. ポリビニルアルコールプレポリマーが、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式I:
    Figure 0004838933
    (式中、
    Rは、炭素数8までを有するアルキレンであり、
    1は、水素又は炭素数7までを有するアルキルであり、そして
    2は、オレフィン性不飽和電子求引性の共重合し得る基である)
    の単位0.5%〜80%を含、少なくとも2000の重量平均分子量を有し、15〜40重量%で水溶液中に存在するものである、着色されたコンタクトレンズを製造する、請求項14記載の方法。
  16. (a')ポリビニルアルコールのヒドロキシ基の数に基づいて、式III:
    Figure 0004838933
    (式中、
    Rは、炭素数6までを有するアルキレンであり、
    1は、水素又は炭素数4までを有するアルキルであり、
    pは、0であり、そして
    3は、炭素数2〜8を有するアルケニルである)
    の単位0.5%〜80%を含む、少なくとも2000の重量平均分子量を有するポリビニルアルコールプレポリマーの20〜40重量%水溶液を準備する工程、
    (b')銅フタロシアニン顔料粒子並びに(a')のポリビニルアルコールプレポリマー及び非架橋性ポリビニルアルコールからなる群から選択される分散剤を含む水性分散体を準備する工程、
    (c')工程(a')のプレポリマー溶液及び工程(b')の顔料分散体並びに追加の光開始剤を混合して、ポリマーの全重量に基づいて0.0001〜0.05重量%のフタロシアニン顔料粒子を含有する着色されたプレ重合混合物を形成させる工程、
    (d')着色されたプレ重合混合物を成形用型に導入する工程、
    (e')成形用型の中のプレ重合混合物に放射線を1分間以下で適用してポリビニルアルコールプレポリマーを架橋又は重合し、得られたコンタクトレンズの高分子網状構造の中へ顔料粒子を封じ込める工程、及び
    (f')成形用型を開いて着色されたコンタクトレンズを成形用型から取り出す工程、
    を含む、抽出なしでヒトの眼に挿入することに適している、着色されたコンタクトレンズを製造する請求項1記載の方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項記載の方法により形成された眼用成形体。
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