JP4838449B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波診断装置に関し、特に体腔内組織の画像化に関する。
【0002】
【従来の技術】
体腔内挿入型の超音波探触子として、食道、尿道、血管などに挿入されるものが知られている。例えば、血管内に挿入されるいわゆる細径プローブは、カテーテル状のシース、その内部に挿通されたトルクワイヤ、その先端に設けられた単振動子、などを有する。トルクワイヤを回転させると、その先端に設けられた単振動子が回転走査され、その結果、単振動子にて形成される単一の超音波ビームが機械的にラジアル走査される。各超音波ビーム上のエコーデータの大小を輝度値に対応させれば、管状の超音波画像(Bモード画像)を形成できる。この場合、その表示座標系における方位角度がラジアル走査角度に相当し、その表示座標系における半径が単振動子からエコーデータ(サンプル点)までの距離に相当する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような超音波画像は、血管などの管腔組織の1つの横断面に過ぎず、管腔組織の軸方向に亘って一度に観察を行うことはできない。ここで、細径プローブを引き抜きながら超音波画像を連続表示することも可能であるが、その場合において管腔組織の内周囲面を立体的に表現することは不可能である。一方、三次元画像表示技術を上記に組み合わせることも可能であるが、管腔組織内に視点をおき、しかも奥行き感ある超音波画像を構築するためには複雑な演算が必要となり、リアルタイム性に欠ける、あるいは高価なハードウエアを要するという面がある。なお、特開平10−33538号公報には、ボリュームレンダリング法を応用した三次元超音波画像の形成方法が開示されている。
【0004】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、生体の管腔組織の内部を奥行き感をもって超音波画像として表示することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、複雑な演算を要することなく迅速に管腔組織の内部を表す超音波画像を形成することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、管腔組織に対してその軸方向に沿って挿入され、複数の軸方向位置且つ軸回りの複数の回転角度で、超音波ビームを形成するための手段であって、各超音波ビームごとにエコーデータ列を出力する送受波手段と、前記超音波ビームごとに、前記エコーデータ列に対して画素値を求める演算を実行する画素値演算手段と、前記超音波ビームの軸方向位置を表示座標系の半径に対応させ、且つ、前記超音波ビームの回転角度を表示座標系の方位角度に対応させて、前記超音波ビームごとの画素値を表示座標系上にマッピングすることにより、奥行き感をもった超音波画像を形成する表示処理手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、超音波ビームごとに(エコーデータ列ごとに)画素値が求められ、その画素値は、表示座標系上において、当該超音波ビームの軸方向位置に対応した半径(r)及び当該超音波ビームの回転角度に対応した方位角度(θ)に対応する位置(すなわち、座標(r,θ))にマッピングされる。このマッピングにより、各超音波ビームごとの画素値が二次元平面上に表されて超音波画像が形成される。この超音波画像は組織構造の情報(例えば血管内の情報)を表したものであり、しかも組織構造を疑似立体的に表現したものである。視点演算、視線経路演算など複雑な演算が不要であるので、迅速に超音波画像を形成できる。
【0008】
望ましくは、前記各超音波ビームの軸方向位置が前記管腔組織の奥側から手前側になるに従って前記半径が徐々に大きく設定される。この構成によれば、超音波画像における中央部に近い領域が軸方向の奥側に相当し、超音波画像における周辺部が軸方向の手前側に相当する。よって、管腔組織内に視点を設定し、その視点から軸方向奥側を見たような(トンネル内において前方を見たような視界に類似する)画像を形成できる。ここで、望ましくは、前記超音波ビームが前記軸方向に電子リニア走査される。
【0009】
(2)また、上記目的を達成するために、本発明は、管腔組織に対してその軸方向に沿って挿入され、軸方向に対する複数の偏向角度で且つ軸回りの複数の回転角度で、超音波ビームを形成するための手段であって、各超音波ビームごとにエコーデータ列を出力する送受波手段と、前記超音波ビームごとに、前記エコーデータ列に対して画素値を求める演算を実行する画素値演算手段と、前記超音波ビームの偏向角度を表示座標系の半径に対応させ、且つ、前記超音波ビームの回転角度を表示座標系の方位角度に対応させて、前記超音波ビームごとの画素値を表示座標系上にマッピングすることにより、奥行き感をもった超音波画像を形成する表示処理手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、超音波ビームごとに(エコーデータ列ごとに)画素値が求められ、その画素値は、表示座標系上において、当該超音波ビームの偏向角度に対応した半径(r)及び当該超音波ビームの回転角度に対応した方位角度(θ)に対応する位置(すなわち、座標(r,θ))にマッピングされる。このマッピングにより、各超音波ビームごとの画素値が二次元平面上に表されて超音波画像が形成される。ここで、偏向角度は、軸方向に対して超音波ビームが交わる角度に相当し、軸方向の奥側に最も傾いた超音波ビーム(便宜上、偏向角度を最小とする)から軸方向の手前側に最も傾いた超音波ビーム(便宜上、偏向角度を最大とする)まで、各偏向角度で複数の超音波ビームが形成される。上記構成においても、視点演算、視線経路演算など複雑な演算が不要であるので、迅速に超音波画像を形成できる。
【0011】
望ましくは、前記各超音波ビームの偏向角度が前記管腔組織の奥側から手前側に変化する(上記の便宜上の定義によれば、偏向角度が最小から最大に変化する)のに従って、前記半径が徐々に大きく設定される。ここで、望ましくは、前記超音波ビームが前記軸方向に対して電子セクタ走査される。
【0012】
(3)望ましくは、前記半径について最小値及び最大値の少なくとも一方を設定する手段を含む。この構成によれば、例えば、軸方向位置あるいは偏向角度が最も奥側(あるいは最も手前側)となった超音波ビームについての画素値をマッピングする半径を調整できる。なお、その最小半径よりも小さい中央部(円形領域)については所定輝度で一様に表示してもよく、他の画像処理を施してもよい。
これは、最大半径よりも外側についても同様である。
【0013】
望ましくは、前記送受波手段は、前記軸方向に沿って整列した複数の振動素子からなるアレイ振動子と、前記アレイ振動子にて形成される超音波ビームの電子的な走査を実行する電子走査手段と、前記アレイ振動子を回転させて前記アレイ振動子にて形成される超音波ビームの機械的なラジアル走査を実行する機械走査手段と、を含む。
【0014】
望ましくは、前記送受波手段は、前記管腔組織内に挿入される挿入部と、その挿入部の基端側に設けられた操作部と、で構成されるプローブユニットを含み、前記挿入部は、中空のシースチューブと、前記シースチューブ内に挿通されたトルクワイヤと、前記トルクワイヤの先端部に設けられ、前記軸方向に沿って整列した複数の振動素子からなるアレイ振動子と、を含み、前記操作部は、前記トルクワイヤの基端側に設けられ、当該トルクワイヤを回転駆動する駆動モータを含む。
【0015】
望ましくは、前記送受波手段は、単振動子と、前記単振動子を回転させて前記単振動子にて形成される超音波ビームの機械的なラジアル走査を実行するラジアル走査手段と、を含み、前記単振動子の回転駆動と前記単振動子の前記軸方向への引き抜きとが実行される。その引き抜きは、自動的に行ってもよいし、手動で行ってもよい。超音波画像の歪みを防止するため、一定速度で引き抜きを行うのが望ましいが、引き抜き位置のデータが得られれば任意速度での引き抜きであってもよい。引き抜きと同時進行でラジアル走査を行わせるようにしてもよいし、段階的に引き抜きを行って、各引き抜き位置でラジアル走査を行わせるようにしてもよい。
【0016】
望ましくは、前記送受波手段は、前記管腔組織内に挿入される挿入部と、その挿入部の基端側に設けられた操作部と、で構成されるプローブユニットを含み、前記挿入部は、中空のシースチューブと、前記シースチューブ内に挿通されたトルクワイヤと、前記トルクワイヤの先端部に設けられた単振動子と、を含み、前記操作部は、前記トルクワイヤの基端側に設けられ、当該トルクワイヤを回転駆動する駆動モータを含み、前記単振動子の回転駆動と前記単振動子の前記軸方向への引き抜きとが実行される。
【0017】
望ましくは、前記管腔組織は生体の血管である。この場合、血管を三次元的に表現した超音波画像が形成され、その内面の構造を立体的に表すことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1には、本発明に係る超音波診断装置の全体構成が概念図として示されている。
【0020】
図1において、超音波診断装置は大別してプローブユニット10と装置本体12とで構成される。
【0021】
プローブユニット10は、体腔内挿入用超音波探触子を構成するものであり、このプローブユニット10はケーブルを介して装置本体12に接続されている。
【0022】
プローブユニット10は挿入部14及び操作部16からなる。挿入部14は、例えば生体の血管内に挿入される部分であり、血管の走行状態に応じて屈曲自在な形態をもっている。
【0023】
挿入部14は、シースチューブ18、トルクワイヤ20及びアレイ振動子22を有している。シースチューブ18はカテーテルチューブであり、その内部18Aには音響伝搬を確保するための媒質(例えば蒸留水)が充填される。トルクワイヤ20はシースチューブ18内に挿通されており、特に、シースチューブ18内において回転可能な状態で挿通されている。アレイ振動子22は、トルクワイヤ20の先端部に設けられ、ここで、アレイ振動子22は複数の振動素子24によって構成されている。図1においては、アレイ振動子22が振動素子24−1から振動素子24−mまでのm個の振動素子によって構成されている。それらの振動素子24は図1に示す例において直線的に整列している。
【0024】
ちなみに、トルクワイヤ20内には複数の振動素子24に対応して複数の信号線が挿通されている。
【0025】
アレイ振動子22によって超音波ビーム26が形成され、その超音波ビームを電子走査することによって走査面が構成される。ここで、超音波ビームの電子リニア走査が実行される場合には、図1に示されるように、軸方向100に沿った移動方向で超音波ビーム26は、直線的に移動走査され、これによって超音波ビーム26−1から超音波ビーム26−nまでのn個の超音波ビームが形成される。ちなみに、電子走査方向は、血管の奥側への方向であってもよいし、あるいはその軸方向とは逆の方向であってもよい。いずれにしても、上記のようなn個の超音波ビーム26によって二次元エコーデータ取込領域である走査面が形成される。後に説明するように、トルクワイヤ20が回転駆動されると、アレイ振動子22も軸周りに回転し、各回転角度で上記の超音波ビームの電子走査が実行される。これによって、各回転角度ごとに走査面が形成され、それらの走査面の集合体として三次元エコーデータ取込領域が形成される。
【0026】
ちなみに、超音波ビーム1本分の受信信号に対してサンプリングを行うことにより、時系列順で並んだ複数のエコーデータからなるエコーデータ列が取得される。
【0027】
もちろん、図1に示す例においては、電子リニア走査が示されていたが、同様のアレイ振動子22に対して電子セクタ走査を適用することも可能である。
【0028】
操作部16は、体外に配置されるものであり、本実施形態において駆動モータ30及びエンコーダ32を有している。駆動モータ30は図1に概念的に示されるように、回転力をトルクワイヤ20に与えるものである。すなわち、駆動モータ30によってトルクワイヤ20が回転駆動され、これによってアレイ振動子22が軸周り方向に回転する。そして、各回転角度ごとに走査面が形成される。
【0029】
エンコーダ32は、トルクワイヤ20の回転角度を検出する検出器であり、検出された角度信号が出力されている。
【0030】
装置本体12において、送受信部36はアレイ振動子22を構成する複数の振動素子24に対して送信信号を供給すると共に、それらの複数の振動素子から出力される受信信号を整相加算することによって、整相加算された受信信号を形成する。コントローラ38の制御の下、送受信部36は超音波ビーム26を電子走査し、すなわち軸方向100上における各軸方向位置(i)ごとに超音波ビーム26を形成する。
【0031】
駆動制御部34は、コントローラ38によって制御され、上述した駆動モータ30に対して駆動信号を出力する。コントローラ38は装置本体12の動作制御を実行しており、コントローラ38にはエンコーダ32からの角度信号が入力される。コントローラ38はその角度信号に基づいてアレイ振動子22の機械的なラジアル走査及び超音波ビームの電子走査を制御する。
【0032】
レンダリング演算部40には、送受信部36から出力される整相加算後の受信信号(エコーデータ列)が入力される。レンダリング演算部40は、本実施形態において、各超音波ビームごとにすなわち各エコーデータ列ごとに画素値を決定する演算を実行する。ここで、その演算の方法としては、上記の特開平10−33538号公報に記載された手法、積算方法、代表値決定方法などの各種の方法を利用することができる。いずれにしても、超音波ビーム上の複数のエコーデータを反映した画素値が決定される。したがって、レンダリング演算部40は、超音波ビームの電子走査及びアレイ振動子22の機械走査に伴って連続的に入力されるエコーデータ列に対し、上記の演算を順番に実行し、各エコーデータ列ごとに画素値を決定し、その画素値を表すデータを表示処理部42へ出力する。
【0033】
表示処理部42は、フレームメモリ44を有し、フレームメモリ44上には後に図4を用いて説明するように各画素値のデータがマッピングされる。そして、フレームメモリ44上にマッピングイメージ54が形成される。このマッピングイメージ54は、血管内に視点をおいてその視点から血管の奥側を観察したような疑似立体的な画像であり、後に図5を用いて説明するように、血管内面の構造を如実に表したものである。このように形成された超音波画像(マッピングイメージ)は表示器48に表示される。
【0034】
入力部46は、例えば操作パネルなどによって構成され、この入力部46を用いて、ユーザーによってレンダリング演算部40における演算条件や表示処理部42における処理条件などを設定することができる。
【0035】
ちなみに、表示処理部42は上記のマッピング機能と共に、データ補間機能や座標変換機能などを有しており、例えばこの表示処理部42はデジタルスキャンコンバータ(DSC)などによって構成される。
【0036】
図2には、電子リニア走査に基づいて形成される三次元データ取込空間52が示されている。また、図3には、電子セクタ走査に基づいて形成される三次元データ取込空間53が示されている。
【0037】
図2に示されるように、矩形の走査面50は、超音波ビーム26−1から26−nまでのn個の超音波ビームによって構成され、その走査面50をラジアル走査することによって、複数の走査面50が形成され、これにより円筒形状をもった三次元データ取込空間52が形成される。
【0038】
また、図3に示されるように、電子セクタ走査が適用されると、放射状に広がった超音波ビーム27−1から超音波ビーム27−nまでのn個の超音波ビームによって走査面51が構成され、その走査面51がラジアル走査されることにより、扇状の走査面51を回転させた回転形状をもった三次元データ取込空間53が形成される。ここで、電子セクタ走査においては、各超音波ビーム27が異なる偏向角度で形成され、具体的には、軸方向100に対して徐々に偏向角度を異ならせて超音波ビームが形成されることになる。
【0039】
図4には、図1に示した表示処理部42におけるマッピング処理が示されている。すなわち、このマッピング処理は、フレームメモリ44上に定義される表示座標系上に各画素値データをマッピングする処理である。
【0040】
ちなみに、そのマッピングに当たっては、原点Oを中心とした半径rと方位角度θとによって特定される極座標系が用いられる。ただし、実際の画像形成にあたっては、一般に、その極座標系からx及びyによって特定される直交座標系への変換が必要となる。
【0041】
本実施形態においては、各超音波ビームごとに求められる画素値データを表示座標系にマッピングする際には、超音波ビームの軸方向位置i(あるいは偏向角度i)が表示座標系の半径rに対応付けられ、かつ、超音波ビームの回転角度θが表示座標系の方位角度θに対応付けられる。そして、軸方向100において最も奥側の超音波ビームに対応する画素値データe1が半径R1上に割り当てられ、軸方向100における最も手前側の超音波ビームに対応する画素値データenが最大半径R上に割り当てられる。すなわち、超音波ビームの位置iが軸方向の奥側から手前側になるにしたがってrが徐々に大きくなるように設定されている。よって、ある走査面を構成するn個の超音波ビームに対応したn個の画素値データをマッピングすると、図4において符号102で示されるように、ある半径上に並んだn個の画素値データからなる画素値データ列102がマッピングされることになる。さらに、全走査面についてこのような画素値データ列102がマッピングされるならば、半径R1及び半径R2の両者に挟まれるリング状の領域の全体にわたって多数の画素値データがマッピングされることになり、これによりマッピングイメージ54が構成される。よって、このマッピングイメージ54は、アレイ振動子22の軸周りに1回転するごとに1つ形成される。
【0042】
各画素値データは、そのまま輝度値として利用してもよいし、さらに半径rに基づく重み付けを行った上で画素値データから当該画素の輝度値を決定するようにしてもよい。例えば、一般的傾向として、軸方向の奥側よりも手前側の方がより明るく表現されるように輝度値の重み付けを行ってもよい。さらに、図4から明らかなように、マッピングイメージにおける中央部の空白領域に近い部分のデータ密度よりもマッピングイメージ54における周辺部のデータ密度の方が小さくなるため、例えばデータの補間やデータの間引きなどを適用し、マッピングイメージ54全体として見かけ上の分解能の均一化を図ることもできる。この場合においては従来から知られている各種の補間処理を適用可能である。
【0043】
なお、表示処理部42においては、実際には、各画素値データごとに、(i,θ)から(r,θ)への変換を実行し、さらに(r,θ)から(x,y)への変換を行っているが、もちろん(i,θ)から直接的に(x,y)への変換を行うようにしてもよい。いずれにしても、画素値データのマッピングに当たっては、直接的にあるいは間接的に、上記のパラメータr及びθが利用される。
【0044】
図5には、図4に示したようなマッピングイメージ54の具体例が示されている。図において符号56は、軸方向における最も奥側の各超音波ビームによって描かれたリング状の画素値データ列を示しており、符号58は、軸方向における最も手前側の各超音波ビームによって描かれた画素値データ列を示している。図5に示すような疑似立体的な超音波画像によれば、例えば符号60で示されるような血管内壁に付着したプラークを立体的に認識することができ、疾病の診断に役立てることができる。
【0045】
もちろん、図4に示した最小半径R1及び最大半径R2については、図1に示した入力部46を用いて可変設定することができ、また図5に示される中央部の空白領域についてはそれを白色としてもよいし、所定輝度とするようにしてもよい。
【0046】
図6及び図7には、他の実施形態が示されている。図6には血管70の断面が示されており、この血管70にはプローブユニットにおける挿入部62が挿入されている。挿入部62はシースチューブ64及びトルクワイヤ66によって構成される。トルクワイヤ66の先端部には単振動子68が設けられ、この単振動子によって超音波ビーム26が形成される。トルクワイヤ66を回転駆動することにより、超音波ビーム26がラジアル走査され、これによって円形のデータ取込領域が形成される。このような走査面の形成を行いながら、挿入部62を手前側に引き抜くと、走査面26が手前側に順次移動し、すなわちその引き抜きに伴って複数の走査面26が構成されることになる。
【0047】
ここでは、最も奥側に形成された走査面を構成する超音波ビームが符号26によって示されており、最も手前側に形成される走査面を構成する超音波ビームが符号26’によって示されている。ここで、その走査面の個数はnとする。また、その引き抜きの移動量あるいは走査面の軸方向位置をLとする。
【0048】
このようなラジアル走査及び引き抜き走査によっても円筒形状をもった三次元エコーデータ取込領域を形成することができ、各超音波ビームごとに得られるエコーデータ列から画素値を決定し、その画素値を図4に示したような手法によってマッピングすれば、図5に示したような画像を得ることができる。
【0049】
具体的には、図7に示されるように、最小半径R1上に最も奥側の走査面を構成する各超音波ビーム26の画素値データをマッピングし、移動量Lに応じてマッピングする半径rを徐々に増大させることにより、リング状の画素値データ列76を同心円上に徐々に形成し、最終的にマッピングイメージ74を構成することができる。この場合においては、ラジアル走査1回転が1つのリング状データ列76の形成に相当し、引き抜き走査の全体がマッピングイメージ74の全体に相当する。ちなみに、ラジアル走査における超音波ビームの回転角度θは、マッピングイメージ74における方位角度θに相当するのは図4に示した手法と同様である。なお、より正確にはマッピングイメージ74がうず巻き状に形成されるようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、生体の管腔組織の内部を奥行き感をもって超音波画像として表現することができる。また、本発明によれば、複雑な演算を要することなく迅速に管腔組織の内部を画像化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態を示す概念図である。
【図2】 電子リニア走査が適用される場合における三次元データ取込空間を示す図である。
【図3】 電子セクタ走査が適用される場合における三次元データ取込空間を示す図である。
【図4】 マッピング処理を説明するための図である。
【図5】 超音波画像の実例を示す図である。
【図6】 他の実施形態に係る挿入部の構成を示す図である。
【図7】 他の実施形態に係るマッピング処理を説明するための図である。
【符号の説明】
10 プローブユニット、12 装置本体、14 挿入部、16 操作部、18 シースチューブ、20 トルクワイヤ、22 アレイ振動子、30 駆動モータ、32 エンコーダ、36 送受信部、40 レンダリング演算部、42 表示処理部。

Claims (12)

  1. 管腔組織に対してその軸方向に沿って挿入され、複数の軸方向位置で且つ軸回りの複数の回転角度で、超音波ビームを形成するための手段であって、各超音波ビームごとにエコーデータ列を出力する送受波手段と、
    前記超音波ビームごとに、前記エコーデータ列に対してそれを反映した1つの画素値を求める演算を実行する画素値演算手段と、
    前記超音波ビームの軸方向位置を表示座標系の半径に対応させ、且つ、前記超音波ビームの回転角度を表示座標系の方位角度に対応させて、前記超音波ビームごとの画素値を表示座標系上にマッピングすることにより、奥行き感をもった超音波画像を形成する表示処理手段と、
    を含み、
    1つの超音波ビーム位置が前記表示座標系上の1つの座標に対応する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記各超音波ビームの軸方向位置が前記管腔組織の奥側から手前側になるに従って、前記半径が徐々に大きく設定されたことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記超音波ビームが前記軸方向に電子リニア走査されることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 管腔組織に対してその軸方向に沿って挿入され、軸方向に対する複数の偏向角度で且つ軸回りの複数の回転角度で、超音波ビームを形成するための手段であって、各超音波ビームごとにエコーデータ列を出力する送受波手段と、
    前記超音波ビームごとに、前記エコーデータ列に対してそれを反映した1つの画素値を求める演算を実行する画素値演算手段と、
    前記超音波ビームの偏向角度を表示座標系の半径に対応させ、且つ、前記超音波ビームの回転角度を表示座標系の方位角度に対応させて、前記超音波ビームごとの画素値を表示座標系上にマッピングすることにより、奥行き感をもった超音波画像を形成する表示処理手段と、
    を含み、
    1つの超音波ビーム位置が前記表示座標系上の1つの座標に対応する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記各超音波ビームの偏向角度が前記管腔組織の奥側から手前側へ変化するのに従って、前記半径が徐々に大きく設定されることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項4記載の装置において、
    前記超音波ビームが前記軸方向に対して電子セクタ走査されることを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項1又は4記載の装置において、
    前記半径について最小値及び最大値の少なくとも一方値を設定する手段を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1又は4記載の装置において、
    前記送受波手段は、
    前記軸方向に沿って整列した複数の振動素子からなるアレイ振動子と、
    前記アレイ振動子にて形成される超音波ビームの電子的な走査を実行する電子走査手段と、
    前記アレイ振動子を回転させて前記アレイ振動子にて形成される超音波ビームの機械的なラジアル走査を実行する機械走査手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項1又は4記載の装置において、
    前記送受波手段は、前記管腔組織内に挿入される挿入部と、その挿入部の基端側に設けられた操作部と、で構成されるプローブユニットを含み、
    前記挿入部は中空のシースチューブと、
    前記シースチューブ内に挿通されたトルクワイヤと、
    前記トルクワイヤの先端部に設けられ、前記軸方向に沿って整列した複数の振動素子からなるアレイ振動子と、
    を含み、
    前記操作部は、
    前記トルクワイヤの基端側に設けられ、当該トルクワイヤを回転駆動する駆動モータを含むことを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項1記載の装置において、
    前記送受波手段は、
    単振動子と、
    前記単振動子を回転させて前記単振動子にて形成される超音波ビームの機械的なラジアル走査を実行するラジアル走査手段と、
    を含み、
    前記単振動子の回転駆動と前記単振動子の前記軸方向への引き抜きとが実行されること特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項1記載の装置において、
    前記送受波手段は、前記管腔組織内に挿入される挿入部と、その挿入部の基端側に設けられた操作部と、で構成されるプローブユニットを含み、
    前記挿入部は、
    中空のシースチューブと、
    前記シースチューブ内に挿通されたトルクワイヤと、
    前記トルクワイヤの先端部に設けられた単振動子と、
    を含み、
    前記操作部は、前記トルクワイヤの基端側に設けられ、当該トルクワイヤを回転駆動する駆動モータを含み、
    前記単振動子の回転駆動と前記単振動子の前記軸方向への引き抜きとが実行されることを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項1又は4記載の装置において、
    前記管腔組織は生体の血管であることを特徴とする超音波診断装置。
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