(1) 予め定められた一定数(たとえば、100)の遊技媒体(たとえば、パチンコ球、パチンコ球画像等)が遊技領域(遊技領域44)に打込まれた(たとえば、打込まれた、打込まれるように表示された)ことを条件として1ゲーム(ゲーム)を終了する遊技機(たとえば、封入球循環式遊技機2、第1種〜第3種パチンコ遊技機、画像式パチンコ機等)であって、
各々を識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「チェリー」、「1BAR」、「2BAR」、「3BAR」、「青7」、「赤7」、「JP」、「キャラクタA」および「コイン0」〜「コイン7」等)を可変表示可能(たとえば、回転ドラムを回転させて可変表示可能、変動表示可能)な可変表示領域(たとえば、回転ドラム表示装置45の表示領域)と、
前記遊技領域に打込まれた遊技媒体が進入(たとえば、入賞、通過等)可能な始動領域(たとえば、始動口48)と、
該始動領域への遊技媒体の進入を特定(検出)する始動領域進入特定手段(たとえば、始動口センサ49)と、
該始動領域進入特定手段が遊技媒体の進入を特定したことを条件として、前記可変表示領域に表示する表示結果(停止図柄、確定図柄)を予め定められた当り表示態様(たとえば、入賞図柄)とするか否かの表示結果決定(たとえば、入賞判定)を行なう表示結果決定手段(たとえば、主基板用マイクロコンピュータ36a、SB61)と、
前記可変表示領域を可変表示させた後表示結果を導出表示させる制御を行なうとともに、前記表示結果決定手段により前記当り表示態様とする表示結果決定が行なわれたときに表示結果として前記当り表示態様を導出表示させる制御(SB72)を行なう変動表示制御手段(たとえば、主基板用マイクロコンピュータ36a、SB38〜41)と、
遊技者の所有となる価値(たとえば、精算ボタン16等を押圧操作することによりICカード等に書込まれるクレジット数等)を記憶する所有価値記憶手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAM、SA11)と、
該所有価値記憶手段に記憶している価値を表示する所有価値表示手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a、SA53)と、
前記1ゲームに対する価値を前記所有価値記憶手段に記憶している価値から減算する所有価値減算手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a、SA51)と、
前記可変表示領域に前記当り表示態様の表示結果が表示された後に、該当り表示態様に対して予め設定された価値(たとえば、賞金、得点、パチンコ球)を付与するための処理(たとえば、SA55、SA60)を行なう価値付与手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a、SA04)と、
遊技者により操作(押圧操作)され、前記1ゲームに対する賭数(たとえば、賭数、賭金、BET数)を選択する賭数選択手段(たとえば、1BETボタン12、2BETボタン13、MAXBETボタン14等)と、
該賭数選択手段により選択された賭数を、前記1ゲームに対する賭数に設定する賭数設定手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aによるSA72、主基板用マイクロコンピュータ36aによるSB19)と、
前記賭数設定手段により設定可能な各々の賭数の大きさに応じて(たとえば、1BET、2BET、3BETのいずれであるかに応じて)前記表示結果決定手段により前記当り
表示態様とする表示結果決定が行なわれる確率(当選する確率、入賞確率)が高くなるように段階設定された賭数別確率設定(たとえば、1BET、2BET、3BET各々に対応して設定されている入賞確率)を記憶する賭数別設定記憶手段(たとえば、主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているRAM、図6(a))と、
前記遊技領域に打込まれた後該遊技領域から前記一定数の遊技媒体が回収されたか否かを判定する回収数判定手段(たとえば、SA35)と、
該回収数判定手段により前記一定数の遊技媒体が回収されていないと判定されたときに、次の1ゲームへの移行を禁止する禁止手段(たとえば、SA35においてNOと判定されたとき、SA38においてBETボタンが有効に設定されず、1ゲームが開始されない)とを備え、
前記所有価値減算手段は、前記賭数設定手段により設定された賭数の大きさに応じた価値を減算し(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a、SA51においてクレジット数からBETフラグに応じた賭数を差し引いてクレジット数を更新)、
前記表示結果決定手段は、前記賭数別設定記憶手段から前記賭数設定手段により設定した1ゲームに対する賭数の大きさに応じた賭数別確率設定を選択し(たとえば、SB20)、前記1ゲームを終了するまでの間(新たなBET信号を受信するまでの間)、該選択した賭数別確率設定により当り表示態様とするか否かの表示結果決定を行ない、
前記1ゲームが終了する間に前記価値付与手段により付与された価値を累算(たとえば、累積加算等)する1ゲーム付与価値累算手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a、SA55)と、
前記1ゲームが終了する毎に(たとえば、SA58においてYESと判定されることを条件として)、前記1ゲーム付与価値累算手段により累算された価値を、前記所有価値記憶手段に記憶している価値に加算する所有価値加算手段(たとえば、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAM、SA60)とをさらに備え、
前記始動領域進入特定手段により前記始動領域への進入が特定された遊技媒体数のうち前記変動表示制御手段による制御に未だ用いられていない未使用遊技媒体数を所定の上限個数の範囲内で記憶する始動記憶手段(たとえば、SB46)をさらに備え、
前記変動表示制御手段は、前記始動記憶手段に未使用遊技媒体数が記憶されていることを条件に、前記可変表示領域を可変表示させた後表示結果を導出表示させる制御を行ない(たとえば、SB50でNOのときにSB52でリール回転開始コマンドを送信する)、
前記賭数設定手段により設定可能な各々の賭数の大きさに応じて前記所定の上限個数が多くなるように段階設定された賭数別上限個数設定を記憶する賭数別上限個数設定記憶手段(たとえば、賭数の大きさに応じて上限個数が多くなるように段階設定された賭数別上限個数設定が記憶され)をさらに備え、
前記始動記憶手段は、前記賭数別上限個数設定記憶手段により記憶されている賭数別上限個数設定のうち前記賭数設定手段により設定した1ゲームに対する賭数の大きさに応じた賭数別上限個数設定での上限個数の範囲内で、前記1ゲームを終了するまでの間前記未使用遊技媒体数を記憶する(たとえば、賭数の大きさに応じた賭数別上限個数設定を選択し、1ゲームを終了するまでの間、該選択した賭数別上限個数設定により上限個数を選択設定する)ことを特徴とする。
このような構成によれば、一定数の遊技媒体を遊技領域に打込むまで、1ゲームを堪能することができる。また、1ゲームが終了する間に付与された価値は、当該1ゲームが終了した後に遊技者の所有となる価値に加算し所有価値表示手段により表示される。このため、1ゲームが終了したときに当該1ゲームが行なわれる間に付与された価値が遊技者所有の価値に確実に加算されたことを確認でき、かつ、遊技者所有となる価値を把握しながら遊技を行なうことができる。また、賭数選択手段により選択され賭数設定手段により設定された賭数に関わらず一定数の遊技媒体を遊技領域に打込むまでゲームを行なうことができるとともに、設定された賭数の大きさに応じた賭数別確率設定により、表示結果決定が行なわれるため遊技者の望む確率でゲームが行なわれ、遊技者に価値が付与されるため、遊技者間における遊技の公平性を保つことができる。また、一旦選択された賭数別確率設定は、1ゲームが終了するまで、変更されることがない。すなわち、1ゲームが行なわれている間に、新たな賭数別確率設定を選択させる処理等を行なう必要がない。このため、1ゲームが行なわれている間の制御負担を軽減させることができる。また、賭数の大きさに応じて未使用遊技媒体数の記憶できる上限個数を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、賭数の大きさに応じて高くなるように設定される確率と併せて有効な当りラインも多く設定される。このため、視覚を通じて、表示結果が当り表示態様になりやすくなっていることを容易に遊技者に対して認識させることができる。
このような構成によれば、可変表示領域に当り表示態様の表示結果が表示された場合に限らず、入賞領域進入特定手段が遊技媒体の進入を特定した場合にも、価値付与手段により、入賞領域に対して予め設定された価値が付与されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、賭数の大きさに応じて高くなるように設定される確率と併せて、入賞時処理により付与される価値として大きな価値が設定される。すなわち、入賞領域への遊技媒体の進入に対して、賭数の大きさに応じた価値が遊技者に付与されるため、遊技者間における遊技の公平性を保つことができる。
このような構成によれば、複数の表示領域の一部が可変表示中である段階で特別当り表示態様になり得る条件を満たしている表示結果となるときには、所定の演出制御が行なわれる。一方、複数の表示領域の一部が可変表示中である段階で特別当り表示態様になり得る条件を満たしていない表示結果となるときには、所定の演出制御が行なわれない。これにより、価値付与手段により所定の大きさ以上の価値が付与される可能性がないときに、所定の演出制御が行なわれない、すなわち、無駄な演出制御が行なわれないため、1ゲームの消化率を向上させることができる。
このような構成によれば、最大の賭数が設定されたときには、遊技者にとって1ゲームを行なうための操作を特別に行なうことなく、打込制御が開始され1ゲームが行なわれる。これにより、特別な操作が必要ない分、遊技場にとって遊技機の稼働率を向上させることができ、かつ遊技者にとってわずらわしい余計な操作が行なわれなくても1ゲームを行なうことができる。
このような構成によれば、未だ一定数の遊技媒体が遊技領域に打込まれていないときや、未だ可変表示領域において可変表示が行なわれているときに、新たな1ゲームが開始されないように制御することができる。このため、1ゲームを終了するまでの間に行なわれる表示結果決定を、設定された賭数別確率設定で確実に行なうことができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技場(たとえば、ホール、カジノ店等)に設置されている遊技機の一例として、遊技機内部に封入された遊技媒体としてのパチンコ球を弾発発射して、一定数のパチンコ球を遊技領域に打込むことにより1ゲームが終了し、当該1ゲームが行なわれる間に所定の入賞が発生した場合には、景品玉の代わりに遊技者に賞金(得点、持玉、持点等であってもよい)が付与される封入球循環式遊技機を示す。
図1は、遊技機の一例の封入球循環式遊技機2およびこれに対応して設けられるカードユニット3を設置するための単体島4を説明するための図である。
単体島4は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)5およびランプ表示装置7を嵌め込んで設置するための開口部が設けられた上段部4aと、封入球循環式遊技機2およびカードユニット3を嵌め込んで設置するための開口部が設けられた中段部4bと、土台になる下段部4cとが縦長矩形状に一体的に形成されている。本実施の形態における単体島4は、遊技場において単体で設けられ使用される。また、遊技場内における単体島4は、当該遊技場に設けられているサーバー(図示省略)と通信可能に接続されている。サーバーでは、遊技場内の単体島4に設置されている封入球循環式遊技機2の売上額を管理する。さらに、サーバーでは、封入球循環式遊技機2の売上額のうち所定割合(たとえば、10%)となる額を累積加算して管理する。本実施の形態においては、後述するメガバックス抽選により当選したときには、当選した時点においてサーバーにより累積加算され管理されている額をメガバックス額として遊技者に付与される。そのため、メガバックス額は、メガバックス抽選により当選したときの遊技場における売上額により変動するものであって、その上限がたとえば3億円に設定されている。なお、いわゆる遊技島の前後面に複数並べて併設して使用されるものであってもよい。
上段部4aの開口部には、液晶表示装置5と、後述するクレジット数やエラー状態等をランプの点灯状態で報知するランプ表示装置7とが設置される。本実施の形態におけるランプ表示装置7は、液晶表示装置5の左側に設置される左側ランプ表示装置7aと、液晶表示装置5の右側に設置される右側ランプ表示装置7bとから構成されている。左側ランプ表示装置7aと右側ランプ表示装置7bとは、それぞれ、色が異なる5個のランプからなり、その前面側を透光性部材によりカバーされるように構成されている。
また、液晶表示装置5では、通常時においてサーバーにより管理されているメガバックス額が表示される。さらに、液晶表示装置5では、メガバックス抽選が行なわれるときに、当該抽選表示が行なわれ、その後抽選結果が表示される。メガバックス抽選の表示が行なわれるときには、液晶表示装置5が3行×3列の合計9個の可変表示部を有する画像に切り替えられる。そして、その9個の可変表示部が一斉に可変開始した後、時間の経過とともに可変表示部毎に表示結果が導出表示される。そして、この9個の可変表示部のすべてが後述する「7」図柄(オール7)となった場合に、メガバックス抽選に当選した旨が報知され、オール7以外の表示結果であった場合に、メガバックス抽選にはずれた旨が報知される。また、液晶表示装置5では、封入球循環式遊技機2におけるゲーム状態を表示状態で報知する。さらに、液晶表示装置5には、スピーカー(図示省略)が内蔵されている。液晶表示装置5に内蔵されたスピーカーからは、液晶表示装置5の表示状態およびランプ表示装置7のランプの点灯状態に応じて、予め定められた音声が発せられる。
液晶表示装置5およびランプ表示装置7で報知される状態には、封入球循環式遊技機2におけるゲームで獲得した獲得賞金額の合計であるクレジット数、封入球循環式遊技機2において後述する入賞が発生した入賞状態、封入球循環式遊技機2においてゲームをしていた遊技者が離席している離席状態、封入球循環式遊技機2においてエラーが発生したときのエラー発生状態、および、メガバックス抽選表示が行なわれているメガバックス抽選状態等が含まれる。
中段部4bの開口部には、封入球循環式遊技機2とカードユニット3とが併せて設置される。封入球循環式遊技機2は、額縁状に形成されたガラス扉枠42を有し、その後方に遊技盤面を構成する遊技盤20が着脱可能に取付けられている。これについては、図2を用いて説明する。
図2は、封入球循環式遊技機2におけるガラス扉枠42の開放状態を説明するための図である。まず、遊技盤20の前面に形成された遊技領域44について説明する。遊技盤20には、ガイドレールによって囲まれたほぼ円形状の遊技領域44が形成されている。また、遊技領域44の中央付近には、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示するための回転ドラム表示装置45が設けられている。本実施の形態における回転ドラム表示装置45は、外周に複数種類の特別図柄が描かれた回転ドラムを回転駆動する回転ドラム式の表示装置である。なお、複数種類の識別情報を可変表示するための表示装置としては、このような回転ドラム表示装置45に限らず、LCD表示装置(液晶表示装置)にて形成されていて、特別図柄を可変表示するものであってもよい。
回転ドラム表示装置45は、ドラムモータによって正逆いずれの方向にも回動するとともに、その内部にドラムランプを配置してなる3個の回転ドラムにより構成され、複数種類の特別図柄を可変表示し表示結果を表示する。回転ドラムは、ドラムモータにより駆動され、停止した状態から加速して等角速度の回転運動を行なうパターン、等角速度の運動から減速して停止するパターン、逆方向に回転するパターン、加減速を繰返して回転するパターン、正転と逆転とを繰返すことで外周に描かれた図柄を上下に振動させるパターン等、さまざまなパターンで回転可能である。
本実施の形態における封入球循環式遊技機2の特別図柄としては、「0」〜「15」までの図柄番号に対応する16個の図柄が用意されている。たとえば、各回転ドラムの外周には、「チェリー」、「1BAR」、「2BAR」、「3BAR」、「青7」、「赤7」、「JP」、「キャラクタA」および「コイン0」〜「コイン7」の特別図柄が描かれている。具体的には、各回転ドラムの外周には、「0」〜「15」までの図柄番号に対して、「チェリー」、「1BAR」、「2BAR」、「3BAR」、「青7」、「赤7」、「JP」、「キャラクタA」、「コイン0」〜「コイン7」の16個の図柄が描かれている。
また、回転ドラム表示装置45の表示領域中には、「特別図柄左図柄(以下、左図柄)」、「特別図柄中図柄(以下、中図柄)」、「特別図柄右図柄(以下、右図柄)」を表示するための3つの特別図柄表示領域17a,17b,17cが各回転ドラムに対応して設けられている。特別図柄は、予め定められた配列順序に従って回転ドラムの外周に描かれており、回転ドラムが回転すると、可変表示(変動表示)されていく。
また、3つの特別図柄表示領域17a,17b,17cは、それぞれ、上段領域と、中段領域と、下段領域とから構成されている。なお、前述したドラムランプは、3つの特別図柄表示領域17a,17b,17c毎に、上段位置と中段位置と下段位置とに設けられている。本実施の形態における回転ドラム表示装置45は、上段領域と中段領域と下段領域とから構成される3つの特別図柄表示領域17a,17b,17cを採用している。これにより、回転ドラム表示装置45には、横方向の中段L1(第1ライン),上段L2(第2ライン),下段L3(第3ライン)と、斜め対角方向のL4(第4ライン),L5(第5ライン)との計5ラインが設定されている。後述するように、これらL1〜L5のうち賭数に応じて設定される有効ライン上に所定の特別図柄(「チェリー」、「1BAR」、「2BAR」、「3BAR」、「青7」、「赤7」、「JP」、「キャラクタA」)が揃った状態で表示結果が確定すると入賞発生となる。所定の特別図柄が揃った状態を入賞図柄という。賭数の大きさに応じて設定される有効ラインは、回転ドラムの内部に配置されているドラムランプであって、有効ライン上に配置されているドラムランプを点灯表示することにより、遊技者に報知される。
次に、回転ドラム表示装置45におけるリーチ状態について説明する。本実施形態におけるリーチ状態とは、停止した図柄が入賞図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については可変表示が行なわれている状態(たとえば、有効ライン上において、特別図柄表示領域17a,17b,17cのうち左、右の特別図柄表示領域17a,17cには同一の所定の特別図柄が停止表示されている状態で中の特別図柄表示領域17bは未だ可変表示が行なわれている状態)、全てまたは一部の図柄が入賞図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して可変表示している状態(たとえば、有効ライン上において、特別図柄表示領域17a,17b,17cの全てに可変表示が行なわれており、常に同一の所定の特別図柄が揃っている状態で可変表示が行なわれている状態)、通常時であれば停止するタイミングであるにもかかわらず全ての図柄が未だ停止しておらず可変表示が行なわれている状態(たとえば、通常時であれば停止するタイミングであっても、特別図柄表示領域17a,17b,17cの全てに可変表示が行なわれている状態)をいう。本実施の形態においては、後述するように入賞すると50000円以上の賞金が付与される「青7」、「赤7」、「JP」のいずれかの特別図柄によりリーチが発生すると、通常と異なる演出(回転ドラムの回転速度が通常と異なる演出、変動時間が通常よりも長い演出、ランプの点滅パターンが通常と異なる演出、スピーカーから発生する音声が通常と異なる演出等)が行なわれる。この演出をリーチ演出という。本実施の形態においては、前述した「青7」、「赤7」、「JP」以外の特別図柄によりリーチが発生した場合、すなわち、入賞したとしても50000円以上の賞金が付与されない場合、リーチ演出を行なうことなく、停止表示させ可変表示を終了する。
この回転ドラム表示装置45は、その下方に設けられた始動口48へパチンコ球が始動入賞することに基づいて可変開始される。また、回転ドラム表示装置45の下部には、回転ドラム表示装置45において可変表示中であるときに、始動口48に入賞した始動入賞球数(上限15個)を表示する15個のLEDから構成された始動入賞記憶表示器50が設けられている。本実施形態では、始動入賞が記憶される毎に、始動入賞記憶表示器50のLEDを1つ点灯する。そして、回転ドラム表示装置45において特別図柄の可変表示が開始される毎に、LEDを1つ滅灯する。
始動口48に入賞した始動入賞球は、始動口センサ49によって検出され、遊技盤20の背面に導かれ循環球貯留部43に貯留される。始動口センサ49によって始動入賞球が検出されることにより、始動入賞があったと判定され、始動入賞球数が1加算される。
また、始動口48の下方には、1ゲームに対する賭数によって入賞賞金が変化する入賞口46a,46b,46cが設けられている。入賞口46bは、遊技領域44の左右方向において中央に位置し、左側方に位置する入賞口46aと、右側方に位置する入賞口46cとに挟まれるように設けられている。入賞口46a,46b,46cに入賞した入賞球は、それぞれ対応して設けられている入賞口センサ47a,47b,47cによって検出され、遊技盤20の背面に導かれ循環球貯留部43に貯留される。
入賞口センサ47a,47cのいずれかによって入賞球が検出されることにより、入賞口46aまたは入賞口46cへの入賞があったと判断され、賭数に応じた入賞口46aまたは入賞口46cの入賞賞金が賞金として付与される。また、入賞口センサ47bによって入賞球が検出されることにより、入賞口46bへの入賞があったと判断され、賭数に応じた入賞口46bの入賞賞金が賞金として付与される。なお、本実施の形態においては、賭数に関わらず、入賞口46aまたは入賞口46cの入賞賞金が、入賞口46bの入賞賞金よりも多くなるように予め設定されている。
入賞口46a,46b,46cには、各々、7セグメント表示器からなる入賞賞金表示器51a,51b,51cが対応付けて設けられており、現在設定されている入賞賞金が表示される。たとえば、入賞賞金表示器51a,51b,51cに「2」が表示されているときには、現在の入賞賞金が「200円」に設定されていることを報知している。なお、賭数によって入賞賞金を変化させる制御内容については、後述する。
入賞口46bの下部には、遊技領域44に打込まれ始動口48および入賞口46a,46b,46cのいずれにも入賞しなかったパチンコ球を排出するためのアウト口55が設けられている。アウト口55から排出されたアウト球は、アウト口55に対応して設けられているアウト球センサ34によって検出され、遊技盤20の背面に導かれ循環球貯留部43に貯留される。なお、本実施の形態においては、入賞口46a,46b,46cまたは始動口48に入賞したパチンコ球が、各々対応して設けられている線さにより検出された後、アウト球センサ34に誘導され検出されるように、誘導通路が形成されている。
また、回転ドラム表示装置45の左右両側方には、回転ドラム表示装置45における可変表示の内容に応じて、動作する可動役物52a,52bが設けられている。可動役物52a,52bには、各々、動作させるための役物ソレノイド53a,53bが対応付けて設けられている。本実施の形態においては、たとえば、回転ドラム表示装置45における可変表示中に、所定の入賞図柄によるリーチが発生する場合に、役物ソレノイド53a,53bを駆動させるための駆動信号が出力され、可動役物52a,52bが動作する。また、この可動役物52a,52bには、遊技中に点灯表示される装飾ランプ54が設けられている。装飾ランプ54は、可動役物52a、52bの動作に併せて点灯・点滅する。
また、ガラス扉枠42の内方には、図2に示すように、遊技盤20の向かって左側方位置には、該遊技盤20に向けてパチンコ球を発射するための打球発射装置80と、循環球貯留部43に貯留されているパチンコ球を打球発射装置80に揚送するための揚送ユニット65とが設けられており、前記循環球貯留部43に貯留されているパチンコ球は、循環球貯留部43の下方位置に揚送ユニット65の下端位置に向けて傾斜するように設けられた誘導傾斜樋59を流下して揚送ユニット65の下端位置に設けられている下部ユニット66に供給され、該揚送ユニット65にて打球発射装置80に揚送、供給されて遊技領域44に打ち出される。
また、揚送ユニット65を構成する揚送路67の側方位置には、打球発射装置80にて打ち出されたが、発射勢いが弱いために遊技領域44に到達しなかったファール球を流下させるためのファール球流路60が設けられており、ファール球はファール球流路60を流下し循環球貯留部43に返却される。
本実施の形態における打球発射装置80には、打球発射装置80から発射された球を検出するための打球センサ32が搭載されている。また、本実施の形態におけるファール球流路60には、ファール球を検出するためのファール球センサ33が搭載されている。さらに、アウト口55には、当該アウト口55により回収されたアウト球を検出するためのアウト球センサ34が搭載されている。そして、遊技領域44に残存しているパチンコ球数は、1ゲームが開始されてから打球センサ32、ファール球センサ33、およびアウト球センサ34により検出された回数から算出される。
図1を参照して、ガラス扉枠42には、遊技領域44の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカー56が設けられているとともに、遊技領域44の外周には、遊技効果LED57aおよび遊技効果ランプ57b、57cが設けられている。
また、ガラス扉枠42の下部前面には、遊技者により操作可能な各種ボタンや遊技者により視認可能な各種表示器が備えられた操作・表示部ユニット6が設けられている。
操作・表示部ユニット6には、操作を受付けるための複数種類の操作ボタンと、各種情報を表示するための複数の表示器とが設けられている。図3は、操作・表示部ユニット6の上面を説明するための図である。
図3を参照して、操作・表示部ユニット6上面の上側には、左から、1ゲームに対する賭数である賭金を表示するための賭金表示器8と、精算することにより遊技者の所有となるクレジット数を表示するためのクレジット表示器9と、1ゲームが行なわれている間に遊技者が獲得した賞金を表示するための賞金表示器10と、遊技領域44に打込むことのできるパチンコ球数である打球残存球数を表示するための打球残存球数表示器11とが設けられている。本実施形態における操作・表示部ユニット6に設けられた各種表示器は、7セグメント表示器を用いて構成されている。なお、各種表示器は、7セグメント表示器を用いて構成されたものに限らず、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイ(Organic Electro luminescence Display)等その他の表示方式の表示器を用いて構成されたものであってもよい。
操作・表示部ユニット6上面の下側には、左から、賭数として最小である1000円を選択するための1BETボタン12と、賭数として2000円を選択するための2BETボタン13と、賭数として最大である3000円を選択するためのMAXBETボタン14と、休憩等で一時的に遊技者が離席するときに操作するための離席ボタン15と、遊技を終了しクレジット数を遊技者の所有とするときに操作するための精算ボタン16とが設けられている。本実施の形態における操作・表示部ユニット6に設けられた各種操作ボタンは、押圧式の検出ボタンを用いて構成されている。さらに、前述した各種操作ボタンには、当該操作ボタンへの操作状態に応じて、点灯状態と消灯状態とに切替わる照光LEDが搭載されており、操作面の裏側から照光可能に構成されている。
ガラス扉枠42の右側下部には、ガラス扉枠42を開放操作するためのシリンダ錠58が設けられている。シリンダ錠58の下方には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、循環しているパチンコ球を後述するように操作・表示部ユニット6の打球残存球数表示器11に打球残存球があるときに弾発発射し遊技領域44に打込むために操作される打球操作ハンドルである。前述した打球発射装置80は、操作ハンドル30の操作度合いに応じて、遊技領域44へパチンコ球を弾発するときの強さを調整することができる。たとえば、打球発射装置80は、操作ハンドル30を時計回りに回転させたときの回転角が大きくなるに応じて、パチンコ球をより強く弾発する。これにより、操作ハンドル30の操作度合いを調整することにより、遊技領域44において弾発したパチンコ球を流下させる位置を調整することができる。本実施の形態における操作ハンドル30は、固定式ハンドルが採用されており、操作により調整された所望の回転角に保持することができるように構成されている。なお、本実施の形態においては、操作ハンドル30の操作度合いにより、打球発射装置80がパチンコ球を弾発する強さを調整する例について説明したが、これに限らず、ボタン操作により設定されたレベルに応じて、打球発射装置80がパチンコ球を弾発する強さを調整するものであってもよい。たとえば、打球発射装置80がパチンコ球を弾発する強さとして予め段階的(たとえば、10段階)に設定されており、ボタン操作により設定されたレベルの強さで、打球発射装置80によりパチンコ球が弾発されるように構成してもよい。そして、ボタン操作により設定されたレベルは、後述する遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されているRAMに記憶するものであってもよい。
操作ハンドル30には、打球停止スイッチ19と、タッチセンサ18とに接続される配線(図示しない)が組付けられて構成されている。打球停止スイッチ19は、打球発射装置80および揚送ユニット65を停止させるための検出スイッチである。タッチセンサ18は、1BETまたは2BETの賭数が設定されているときおよび打球停止スイッチ19による停止を解除させるときに打球発射装置80および揚送ユニット65の駆動を開始させる操作(タッチ)を検出するセンサである。後述するように、MAXBET時は、タッチセンサ18が自動的にオン状態にセットされ、打球発射装置80および揚送ユニット65の駆動が自動的に開始されて遊技領域44へのパチンコ球の弾発発射が行なわれる。
また、図1および図2に示すように、カードユニット3が、封入球循環式遊技機2に隣接して設置されている。カードユニット3の上部には、残高の記録されたICカードを挿入するカード挿入口62aと、チケットトークンを挿入するチケット挿入口62bと、紙幣を挿入する紙幣挿入口62cとが設けられている。また、カードユニット3には、紙幣,会員登録された遊技者に対して発行されるICカード,またはチケットトークンが対応する挿入口に挿入されると遊技者が所有の金額または残高等を読取る読取機能と、精算時または離席時等にICカードに残高を書込またはチケットトークンを発行する書込機能とを備えたR/W(read-write)装置が搭載されている。なお、カードユニット3に搭載されたR/W装置としては、ICカードとチケットトークンとを使用できるものであってもよい。この場合、チケットトークンは、会員登録されていない遊技者に対して発行されるICカードで構成されたものであってもよい。また、カードユニット3に搭載されたR/W装置としては、ICカードとチケットトークンとを使用できるものであって、非接触で読取および書込を行なえるものであってもよい。この場合、ICカードとチケットトークンとは、ともに非接触によりR/W装置と通信可能な非接触型のICカードで構成されたものであってもよい。
本実施の形態におけるICカードは、遊技者が所有する額、遊技場特定情報、およびカードの真偽を判別するための暗号情報が少なくとも記録されている。また、本実施の形態におけるチケットトークンは、キャッシュチケットを意味し、社名、住所、チケット名、発行された日付、チケット番号、および金額が記録されている。さらに、本実施の形態におけるチケットトークンは、金額および日付が少なくとも特定できる情報(たとえば、2次元バーコード)が書込まれている。なお、本実施の形態においてカードユニット3に挿入可能な媒体として、ICカード、およびチケットトークンを列挙したが、これに限らず、感熱カードや光ディスクメモリを利用したカード、光ディスク、プリペイドカード、さらにはパンチ孔を形成したもの等、種々のものが考えられる。また、カードユニット3に搭載されたR/W装置として、ICカードおよびチケットトークンと、非接触で読取および書込を行なえるもので構成する場合に、当該ICカードおよびチケットトークンは、ともに非接触によりR/W装置と通信可能な非接触型のICカードで構成されたものであってもよい。
カードユニット3には、カード利用可表示ランプ61が設けられている。カードユニット3が使用可能な場合には、カード利用可表示ランプ61を点灯させる処理が行なわれる。一方、カードユニット3が使用不可能な場合には、カード利用可表示ランプ61を点滅させる処理が行なわれる。カード利用可表示ランプ61の状態を確認することにより、遊技場管理者および遊技者は、カードユニット3が使用可能な状態であるか否かを認識することができる。なお、カード利用可表示ランプ61の点灯色により、カードユニット3が使用可能な状態であるか否かを認識可能に構成するものであってもよい。たとえば、カードユニット3が使用可能な場合には、カード利用可表示ランプ61を青色で点灯させる処理を行ない、カードユニット3が使用不可能な場合には、カード利用可表示ランプ61を赤色で点灯させる処理を行なうようにしてもよい。
以上、遊技機の一例の封入球循環式遊技機2およびこれに対応して設けられるカードユニット3を設置するための単体島4について説明したが、次に図4を用いて、封入球循環式遊技機2および単体島4における回路構成について説明する。図4は、封入球循環式遊技機2および単体島4における回路構成の一例を示すブロック図である。
図4には、封入球循環式遊技機2の制御基板として、ゲームを制御する遊技機制御基板31、入賞判定等を行なう主基板36と、スピーカー56を制御する音基板39、および、封入球循環式遊技機2に備えられているランプやLEDを制御するランプ基板40が示されている。単体島4における制御基板として、カードユニット3を制御するボックスコンピュータ41が示されている。本実施形態における単体島4は、前述したサーバーと、当該ボックスコンピュータ41を介して通信可能に接続されている。
遊技機制御基板31には、プログラムに従って封入球循環式遊技機2において行なわれるゲームを制御する遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aが搭載されている。遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU、および制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部を含む。なお、CPUは、ROMに格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aが実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されているCPUが、ROMに格納されているプログラムに従って制御を実行することである。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、ボックスコンピュータ41,主基板36,封入球循環式遊技機2の裏面に取付けられており遊技場管理者により操作が可能なメガバックススイッチ35,各種センサ18,19,32,33,34および各種ボタンが接続されている操作部基板37からの信号が入力される。そして、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、入力された信号に基づき、ランプ表示装置7,打球発射装置80,操作部基板37に搭載されている各種ボタンに対応して搭載されている照光LED,および表示部基板38に搭載されている各種表示器を制御する処理を行なうとともに、ボックスコンピュータ41,主基板36,および操作部基板37へ信号を出力する処理を行なう。
主基板36は、プログラムに従って入賞判定や回転ドラム表示装置45を制御する主基板用マイクロコンピュータ36aが搭載されている。主基板用マイクロコンピュータ36aは、入賞判定用や回転ドラム表示装置制御用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU、および制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部を含む。なお、CPUは、ROMに格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、主基板用マイクロコンピュータ36aが実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているCPUが、ROMに格納されているプログラムに従って制御を実行することである。
主基板用マイクロコンピュータ36aは、遊技機制御基板31、入賞口センサ47a,47b,47cおよび始動口センサ49からの信号が入力される。そして、主基板用マイクロコンピュータ36aは、入力された信号に基づき、音基板39,ランプ基板40,回転ドラム表示装置45,役物ソレノイド53a,53b,入賞賞金表示器51a,51b,51c,および始動入賞記憶表示器50に信号を出力する処理を行なうとともに、遊技機制御基板31へ信号を出力する処理を行なう。
単体島4におけるボックスコンピュータ41は、プログラムに従ってカードユニット3を制御するボックス用マイクロコンピュータ41aが搭載されている。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、カードユニット制御用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU、および制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部を含む。なお、CPUは、ROMに格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、ボックス用マイクロコンピュータ41aが実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、ボックス用マイクロコンピュータ41aに搭載されているCPUが、ROMに格納されているプログラムに従って制御を実行することである。
ボックス用マイクロコンピュータ41aは、カードユニット3および遊技機制御基板31からの信号が入力される。そして、ボックス用マイクロコンピュータ41aは、入力された信号に基づき、液晶表示装置5の表示状態を制御するとともに、カードユニット3および遊技機制御基板31へ信号を出力する処理を行なう。
ここで、本実施の形態の封入球循環式遊技機2および単体島4における遊技の流れの概略について説明する。
(1) まず、カードユニット3の挿入口に、紙幣,ICカード,チケットトークンのいずれかが挿入された場合について説明する。
ボックス用マイクロコンピュータ41aは、カードユニット3の挿入口に、紙幣,ICカード,チケットトークンのいずれかが挿入されると、当該紙幣等が真正のものであるか否かを判定する。当該紙幣等が真正のものであると判定されたときに、ボックス用マイクロコンピュータ41aは、カードユニット3に搭載されているR/W装置を制御し、当該金額または残高等を読取る。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、読取った金額または残高等に対応する額識別データを、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する。なお、ICカードまたはチケットトークンが真正のものであるか否かの判定は、遊技場に設置されているホール用管理コンピュータ(図示省略)により行なわれるように構成してもよい。この場合、たとえば、ICカードやチケットトークンにIDを特定するための情報しか記録させずに、ホール用管理コンピュータ側でIDと対応付けて前述した各データを記憶させる。そして、カードユニット3にICカードまたはチケットトークンが挿入されると、ボックス用マイクロコンピュータ41aは、ICカードまたはチケットトークンに記録されているID情報をホール用管理コンピュータに送信する。ホール用管理コンピュータは、ボックス用マイクロコンピュータ41aからのID情報に基づき、当該IDと対応付けて記憶されている各データを読出し、ボックス用マイクロコンピュータ41aに送信するように構成してもよい。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、入力された額識別データに基づき、当該額識別データから特定される額を判定する。そして、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、判定された額以下の対応するBETボタンの操作を有効にする処理と、有効になったBETボタンに対応するBET照光LEDを点灯させる処理とを行なう。たとえば、額識別データが「2000円」であったときに、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、1BETボタン12および2BETボタン13の操作を有効にする処理と、1BET照光LEDおよび2BET照光LEDを点灯させる処理とを行なう。
また、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、入力された額識別データに基づき判定された額をクレジット数に加算する処理と、当該加算されたクレジット数をクレジット表示器9に表示する処理とを行なう。クレジット数は、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶される。
さらに、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、精算ボタン16および離席ボタン15の操作を有効にする処理と、精算ボタン16および離席ボタン15に対応する照光LEDを点灯させる処理とを行なう。この状態で、精算ボタン16または離席ボタン15が押圧操作されると、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、有効になっているBETボタンの操作を無効にする処理と、無効になったBETボタンに対応するBET照光LEDを滅灯させる処理と、カードユニット3の挿入口に挿入されている紙幣,ICカード,チケットトークンを返却させるための信号をボックス用マイクロコンピュータ41aに出力する処理を行なう。
(2) 次に、いずれかのBETボタンが押圧操作されて1ゲームが開始されるまでについて説明する。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、押圧操作されたBETボタンの信号に基づき、賭数である賭金を賭金表示器8に表示する処理と、当該押圧操作されたBETボタンに対応するBET照光LEDを滅灯させる処理と、クレジット数から賭金を差し引いたクレジット数をクレジット表示器9に表示する処理とを行なう。賭数は、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶される。これにより、たとえば、1BETボタン12が押圧操作されたときには、賭金表示器8に「1000円」が表示されクレジット表示器9に1000円差し引かれた額が表示されるとともに、1BET照光LEDが消灯する。
次に、BETボタンが押圧操作された状態においてタッチセンサ18から信号が入力されると、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されている賭数で、1ゲームを開始させる。1ゲームを開始させるための処理としては、打球残存球数に「100」をセットし打球残存球数表示器11に打球残存球数を表示させる処理と、打球発射装置80および揚送ユニット65を駆動させるための信号を出力する処理と、賭数に対応するBET信号を主基板36に出力する処理と、精算ボタン16および離席ボタン15の操作を無効にする処理と、精算ボタン16および離席ボタン15に対応する照光LEDを滅灯させる処理とが含まれる。打球残存球数は、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶される。なお、本実施の形態における操作ハンドル30は、前述したように固定式ハンドルを採用している。このため、操作ハンドル30が打球発射装置80によりパチンコ球が弾発されるよう回転させた状態となっていないときには、操作を行ない所望の回転角に調整する操作を行なう必要がある。一方、操作ハンドル30が打球発射装置80によりパチンコ球が弾発されるように回転させた状態となっているときには、操作を行なうことなく、パチンコ球が遊技領域44に弾発発射される。なお、前述したように、ボタン操作により設定されたレベルに応じて、打球発射装置80がパチンコ球を弾発する強さを調整されるように構成されたものにあっては、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されているRAMに記憶されているレベルに応じた強さで打球発射装置80によりパチンコ球が遊技領域44弾発発射される。なお、ボタン操作によりレベルが設定されていないときには、デフォルト値として予め定められているレベルが用いられる。また、ボタン操作によりレベルが設定されると、再度ボタン操作によりレベルが設定されるまで、当該設定されたレベルが用いられる。
なお、本実施の形態において、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、MAXBETボタン14が押圧操作されて最大の賭数が選択されたときは、、タッチセンサ18から信号が入力されたか否かに関わらず、前述したように、自動的に1ゲームを開始させるための処理を行なう。
一方、主基板用マイクロコンピュータ36aは、回転ドラム表示装置45において入賞を発生させる確率として賭数毎に予め段階設定されている確率から、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aからのBET信号に基づき、当該BET信号に対応する賭数の確率を設定する処理を行なう。また、主基板用マイクロコンピュータ36aは、賭数毎に予め段階設定されている有効ラインから、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aからのBET信号に基づき、当該BET信号に対応する有効ラインを設定する処理を行なう。さらに、主基板用マイクロコンピュータ36aは、入賞口に入賞したときの賞金として予め段階設定されている賞金から、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aからのBET信号に基づき、当該BET信号に対応する入賞賞金を入賞口毎に設定する処理と、7セグメント表示器に各々の入賞賞金を表示する処理とを行なう。また、主基板用マイクロコンピュータ36aは、賭数から特定される有効ライン上に配置された回転ドラム表示装置45のドラムランプを点灯させる処理を行なう。
(3) 次に、1ゲームが開始されてから終了するまでについて説明する。
主基板用マイクロコンピュータ36aは、始動口センサ49からの検出信号に基づき、後述する入賞判定等を行ない、かつ、回転ドラム表示装置45において特別図柄の可変表示を開始し所定時間経過後に入賞判定に基づく表示結果を導出表示する処理を行なう。
また、主基板用マイクロコンピュータ36aは、回転ドラム表示装置45の表示結果が入賞図柄となっているときに、入賞図柄に対応する賞金コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに出力する処理を行なう。
さらに、主基板用マイクロコンピュータ36aは、入賞口センサ47a,47b,47cからの検出信号に基づき、入賞口毎に設定されている入賞賞金に対応する賞金コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに出力する処理を行なう。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、主基板用マイクロコンピュータ36aからの賞金コマンドに基づき、当該賞金コマンドから特定される賞金を獲得賞金額に加算し、賞金表示器10に表示する処理を行なう。獲得賞金額は、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶される。
また、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、打球センサ32,ファール球センサ33,およびアウト玉センサ34からの検出信号に基づき、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶された打球残存球数を加減算する処理を行なう。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、1ゲームに用いられるパチンコ球「100」が遊技領域44に打込まれアウト口55により回収されたと判定されたことを一つの条件として、1ゲームを終了させるための処理を行なう。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、1ゲームを終了させるための処理として、打球発射装置80および揚送ユニット65を駆動させるための信号の出力を停止する処理と、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶された賭数をリセットするとともに賭金表示器8の表示をリセットする処理と、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶された獲得賞金額をクレジット数に加算し獲得賞金額をリセットするとともに、賞金表示器10の表示をリセットしクレジット表示器9に獲得賞金額が加算されたクレジット数を表示する処理とを行なう。なお、このときに、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、獲得賞金額が加算されたクレジット数の大きさに応じて、ランプ表示装置7に搭載されているランプを点灯させる処理を行なう。また、このとき、打球残存球数が「0」となっているため、打球残存球数表示器11に「0」を表示させてもよく、また、打球残存球数表示器11による表示を終了してもよい。
また、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、1ゲームが終了する処理として、判定された額以下のBETボタンの操作を有効にする処理と、有効になったBETボタンに対応するBET照光LEDを点灯させる処理とを行なう。さらに、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、精算ボタン16および離席ボタン15の操作を有効にする処理と、精算ボタン16および離席ボタン15に対応する照光LEDを点灯させる処理とが含まれる。なお、本実施の形態においては、固定式の操作ハンドル30を採用しているため、操作により調整された所望の回転角に保持される。また、ボタン操作によりレベルが設定されていないときには、デフォルト値として予め定められているレベルが用いられる。また、ボタン操作によりレベルが設定されたときには、再度ボタン操作により異なるレベルが設定されるまで、当該レベルが用いられる。なお、前述したように、ボタン操作により設定されたレベルに応じて、打球発射装置80がパチンコ球を弾発する強さを調整されるように構成されたものにあっては、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されているRAMに記憶されているレベルがそのまま保持される。これにより、次回の1ゲームが開始されたときに、新たな操作を行なうことなく、保持された回転角またはレベルに応じて、パチンコ球を遊技領域44へ弾発発射することができる。
なお、主基板用マイクロコンピュータ36aは、1ゲームが行なわれている間、回転ドラム表示装置45の表示状態や、始動口48および入賞口46a,46b,46cへのパチンコ球の入賞状態等に応じて、スピーカー56から音声を発生させるための信号を音基板39に出力する処理と、遊技効果LED57a,遊技効果ランプ57b,57c,および装飾ランプ54を点灯させるための信号をランプ基板40に出力する処理と、役物ソレノイド53a,53bを駆動させ可動役物52a,52bを動作させる処理とを行なう。
(4) 次に、1ゲームが終了した後について説明する。
遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、クレジット数以下の対応するBETボタンの操作を有効にする処理と、有効になったBETボタンに対応するBET照光LEDを点灯させる処理と、精算ボタン16および離席ボタン15の操作を有効にする処理と、精算ボタン16および離席ボタン15に対応する照光LEDを点灯させる処理とを行なう。この状態で、再度、有効になったBETボタンが押圧操作されると、前述したような処理が行なわれる。
一方、精算ボタン16または離席ボタン15が押圧操作されると、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、有効になっているBETボタンの操作を無効にする処理と、無効になったBETボタンに対応するBET照光LEDを滅灯させる処理と、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されているクレジット数に対応するクレジット数データをボックス用マイクロコンピュータ41aに出力する処理を行なう。
ボックス用マイクロコンピュータ41aは、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aからのクレジット数データに基づき、カードユニット3の挿入口にICカードが挿入されているときには当該ICカードにクレジット数データを遊技者が所有する額に加算書込みした後に返却する処理を行ない、カードユニット3の挿入口にICカードが挿入されていないときにはクレジット数データに対応する金額等を印刷したチケットトークンを発行する処理を行なう。
以上、本実施の形態の封入球循環式遊技機2および単体島4における遊技の流れの概略について説明したが、図5〜図25を参照して、封入球循環式遊技機2および単体島4における遊技内容について詳細に説明する。
図5は、主基板用マイクロコンピュータ36aが各種判定に用いるランダムカウンタを説明するための図である。図5には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R5の5種類のランダムカウンタが示されている。本実施の形態において、ランダムカウンタR1〜R5から抽出された乱数は、主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているRAMに記憶され、可変表示が開始されるときに読み出され、各種判定に用いられる。
R1は、回転ドラム表示装置45の可変表示について各種入賞のいずれかを発生させるか否か事前にランダムに判定するために用いられる乱数値を発生させるための各種入賞判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「2999」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、主基板用マイクロコンピュータ36aのクロック制御により実行される割込み処理が行なわれる2msec毎に1加算される。主基板用マイクロコンピュータ36aは、始動口センサ49からの検出信号がオン状態となったときに、R1のカウント値を始動入賞記憶のデータとして主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているRAMの記憶エリアに記憶する。そして、回転ドラム表示装置45について、特別図柄の可変表示を開始する前の段階で、RAMの記憶エリアに記憶されたカウント値が賭数に応じて入賞図柄毎に設定される入賞判定値と一致(合致)するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、一致した入賞図柄を可変表示の表示結果として導出表示し当該入賞を発生させることが決定されて賞金が遊技者に付与され、一致しない場合には、はずれ図柄を可変表示の表示結果として導出表示することが決定される。賭数に応じて入賞図柄毎に設定される入賞判定値については、図6を用いて後で説明する。
R2は、R1を用いた各種入賞判定により特別図柄「JP」の入賞を発生させることが事前決定されているときに、液晶表示装置5にメガバックス当選となるオール7を可変表示の表示結果として導出表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生させるためのランダムカウンタである。R2のカウント値は、主基板用マイクロコンピュータ36aにより2msec毎に更新され、0から更新されてその上限である24999まで更新された後再度0から更新される。主基板用マイクロコンピュータ36aは、始動口センサ49からの検出信号がオン状態となったときに、R2のカウント値を始動入賞記憶のデータとして主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているRAMの記憶エリアに記憶する。そして、回転ドラム表示装置45について、メガバックス抽選の結果を導出表示する段階で、RAMの記憶エリアに記憶されたカウント値が賭数に応じて設定される当選判定値と一致(合致)するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、「オール7」を液晶表示装置5における可変表示の表示結果として導出表示し、サーバーに記憶されている現在のメガバックス額が遊技者に付与され、一致しない場合には、はずれ図柄を可変表示の表示結果として導出表示することが決定される。賭数に応じて設定される当選判定値については、図6を用いて後で説明する。
R3は、R1を用いた各種入賞判定により入賞を発生させることが事前決定されているときに、入賞図柄を表示結果として導出表示するラインを有効ラインから決定するために用いられる乱数を発生するためのランダムカウンタである。たとえば、有効ラインとして第1〜第5ラインが設定されているときに入賞を発生させることが事前決定されているときには、入賞図柄を導出表示するラインを第1〜第5ラインから、R3から抽出した乱数値を用いて決定される。R3のカウント値は、主基板用マイクロコンピュータ36aにより2msec毎および割込み処理余り時間に更新され、0から更新されてその上限である4まで更新された後再度0から更新される。
R4−1〜R4−3は、R1を用いた各種入賞判定により入賞を発生させないと決定されているときに、第1ライン上に表示結果として導出表示するはずれ図柄を決定するために用いられる乱数を発生するためのランダムカウンタである。R4−1は、回転ドラム表示装置45の特別図柄表示領域17aの中段領域に導出表示させる特別図柄を決定するために用いられる。R4−2は、回転ドラム表示装置45の特別図柄表示領域17bの中段領域に導出表示させる特別図柄を決定するために用いられる。R4−3は、回転ドラム表示装置45の特別図柄表示領域17cの中段領域に導出表示させる特別図柄を決定するために用いられる。R4−1のカウント値は、主基板用マイクロコンピュータ36aにより2msec毎および割込み処理余り時間に更新され、0から更新されてその上限である15まで更新された後再度0から更新される。R4−2のカウント値は、R4−1の桁上げごと更新され、0から更新されてその上限である15まで更新された後再度0から更新される。R4−3のカウント値は、R4−2の桁上げごと更新され、0から更新されてその上限である15まで更新された後再度0から更新される。
複数種類の特別図柄のそれぞれには、はずれ図柄決定用の数値データが対応付けられており、R4−1〜R4−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ第1ライン上の停止図柄として決定される。たとえば、回転ドラム表示装置45の特別図柄表示領域17aの中段領域の停止図柄は、R4−1から抽出された乱数と一致する図柄番号の特別図柄が決定される。回転ドラム表示装置45の特別図柄表示領域17bおよび特別図柄表示領域17cの中段領域の停止図柄についても同様に、抽出された乱数と一致する図柄番号の特別図柄が決定される。
なお、入賞判定ではずれとする判定がされた場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄がいずれかの有効ライン上において偶然に入賞図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、特別図柄表示領域17bに導出表示される特別図柄を1図柄ずらす補正等)して各停止図柄が決定される。
R5は、可変表示に用いる変動パターンをランダムに決定するために用いられる乱数値を発生するためのランダムカウンタである。変動パターンとは、回転ドラム表示装置45において、特別図柄を可変表示する変動時間、入賞が発生する旨を事前に報知する予告を行なうか否かの情報等を特定するものである。たとえば、R1を用いて入賞を発生させると決定されている場合には、R5から抽出した乱数値を用いて決定された変動パターンから特定される変動時間が経過したときに、R3を用いて決定された当りライン上に発生させる入賞図柄を停止させる制御が、主基板用マイクロコンピュータ36aにより実行される。また、R1を用いて入賞を発生させないと決定されている場合には、R5から抽出した乱数値を用いて決定された変動パターンから特定される変動時間が経過したときに、R4−1〜R4−3を用いて決定されたはずれ図柄を第1ライン上に停止させる制御が、主基板用マイクロコンピュータ36aにより実行される。R5のカウント値は、主基板用マイクロコンピュータ36aにより2msec毎および割込み処理余り時間に更新され、0から更新されてその上限である5まで更新された後再度0から更新される。
図6は、賭数の大きさに応じて設定される入賞確率、有効ライン、入賞賞金、および当選確率を記憶したデータテーブルを説明するための図である。本実施の形態において、図6に示すデータテーブルは、主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているROMに予め記憶されており、1ゲームが開始されるときに、当該データテーブルを用いて入賞確率、有効ライン、入賞賞金、および当選確率が設定される。
図6(a)は、賭数の大きさに応じて設定される入賞図柄ごとの入賞確率を記憶したデータテーブルである。
まず、回転ドラム表示装置45における入賞図柄として、図6(a)には、上から順番に、「チェリー」、「1BAR」、「2BAR」、「3BAR」、「青7」、「赤7」、「JP」、および「キャラクタA」と、各々の入賞確率とについて示されている。
1ゲームに対する賭数が「1BET」のときには、「1/150」で「チェリー」の入賞が発生し、「1/300」で「1BAR」の入賞が発生し、「1/500」で「2BAR」の入賞が発生し、「1/600」で「3BAR」の入賞が発生し、「1/750」で「青7」の入賞が発生し、「1/1000」で「赤7」の入賞が発生し、「1/1500」で「JP」の入賞が発生し、「1/150」で「キャラクタA」の入賞が発生するように、入賞確率が設定されている。
よって、たとえば、1ゲームに対する賭数が「1BET」のときには、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が、「0〜19」であるときに「チェリー」の入賞が発生し、「20〜29」であるときに「1BAR」の入賞が発生し、「30〜35」であるときに「2BAR」の入賞が発生し、「36〜40」であるときに「3BAR」の入賞が発生し、「41〜44」であるときに「青7」の入賞が発生し、「45〜47」であるときに「赤7」の入賞が発生し、「48〜49」であるときに「JP」の入賞が発生し、「50〜69」であるときに「キャラクタA」の入賞が発生するように、入賞判定値が予め設定されている。
また、1ゲームに対する賭数が「2BET」のときには、「1/100」で「チェリー」の入賞が発生し、「1/200」で「1BAR」の入賞が発生し、「1/300」で「2BAR」の入賞が発生し、「1/375」で「3BAR」の入賞が発生し、「1/500」で「青7」の入賞が発生し、「1/600」で「赤7」の入賞が発生し、「1/1000」で「JP」の入賞が発生し、「1/100」で「キャラクタA」の入賞が発生するように、入賞確率が設定されている。
よって、たとえば、1ゲームに対する賭数が「2BET」のときには、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が、「0〜29」であるときに「チェリー」の入賞が発生し、「30〜44」であるときに「1BAR」の入賞が発生し、「45〜54」であるときに「2BAR」の入賞が発生し、「55〜62」であるときに「3BAR」の入賞が発生し、「63〜68」であるときに「青7」の入賞が発生し、「69〜73」であるときに「赤7」の入賞が発生し、「74〜76」であるときに「JP」の入賞が発生し、「77〜106」であるときに「キャラクタA」の入賞が発生するように、入賞判定値が予め設定されている。
また、1ゲームに対する賭数が「MAXBET」のときには、「1/50」で「チェリー」の入賞が発生し、「1/100」で「1BAR」の入賞が発生し、「1/150」で「2BAR」の入賞が発生し、「1/200」で「3BAR」の入賞が発生し、「1/250」で「青7」の入賞が発生し、「1/300」で「赤7」の入賞が発生し、「1/500」で「JP」の入賞が発生し、「1/50」で「キャラクタA」の入賞が発生するように、入賞確率が設定されている。
よって、たとえば、1ゲームに対する賭数が「MAXBET」のときには、ランダムカウンタR1から抽出した乱数の値が、「0〜59」であるときに「チェリー」の入賞が発生し、「60〜89」であるときに「1BAR」の入賞が発生し、「90〜109」であるときに「2BAR」の入賞が発生し、「110〜124」であるときに「3BAR」の入賞が発生し、「125〜136」であるときに「青7」の入賞が発生し、「137〜146」であるときに「赤7」の入賞が発生し、「147〜152」であるときに「JP」の入賞が発生し、「153〜202」であるときに「キャラクタA」の入賞が発生するように、入賞判定値が予め設定されている。
以上のように、本実施の形態における入賞確率は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて入賞判定値が多くなるように予め設定されている。すなわち、入賞確率は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて高くなるように段階的に設定されている。
なお、本実施の形態において、回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「チェリー」が導出表示されたときには、「1000円」分の賞金が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「1BAR」が導出表示されたときには、「10000円」分の賞金が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「2BAR」が導出表示されたときには、「20000円」分の賞金が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「3BAR」が導出表示されたときには、「30000円」分の賞金が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「青7」が導出表示されたときには、「8000円」分の賞金が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「赤7」が導出表示されたときには、「70000円」分の賞金が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「JP」が導出表示されたときには、メガバックス抽選権利が付与される。回転ドラム表示装置45の有効ライン上に、入賞図柄として「キャラクタA」が導出表示されたときには、回転ドラム表示装置45において10回可変表示が行なわれる間、キャラクタAを除く他の特別図柄の入賞発生確率が10倍に向上する確率変動状態に制御させる10回可変表示権が付与される。確率変動状態に制御されると、図6(a)を用いて説明した入賞図柄「チェリー,1BAR,2BAR,3BAR,青7,赤7,JP」の入賞判定値の個数が10倍に増加する。なお、確率変動状態に制御されると入賞図柄「キャラクタA」の入賞判定値の個数も、他の入賞図柄の入賞判定値の個数と同様に、10倍に増加させるものであってもよい。
以上のように、本実施の形態における入賞内容は、入賞図柄「チェリー」〜「赤7」各々に対して、段階的に賞金が多くなるように予め設定されている。また、本実施の形態における入賞内容には、入賞図柄「JP」に対してメガバックス抽選権利が付与され、入賞図柄「キャラクタA」に対して10回可変表示権が付与されるように予め設定されている。
図6(b)は、賭数の大きさに応じて設定される有効ラインを記憶したデータテーブルである。
1ゲームに対する賭数が「1BET」のときには、有効ラインとして、第1ラインL1が設定されるように記憶されている。また、1ゲームに対する賭数が「2BET」のときには、有効ラインとして、第1ラインL1〜第3ラインL3が設定されるように記憶されている。また、1ゲームに対する賭数が「MAXBET」のときには、有効ラインとして、第1ラインL1〜第5ラインL5が設定されるように記憶されている。
以上のように、本実施の形態における有効ラインは、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて有効ライン数が多くなるように予め設定されている。すなわち、有効ラインは、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて多くなるように段階的に設定されている。
図6(c)は、賭数の大きさに応じて設定される入賞賞金を記憶したデータテーブルである。
1ゲームに対する賭数が「1BET」のときには、入賞口46aおよび入賞口46cの入賞賞金として「200円」が、入賞口46bの入賞賞金として「100円」が、各々設定されるように記憶されている。また、1ゲームに対する賭数が「2BET」のときには、入賞口46aおよび入賞口46cの入賞賞金として「400円」が、入賞口46bの入賞賞金として「200円」が、各々設定されるように記憶されている。1ゲームに対する賭数が「MAXBET」のときには、入賞口46aおよび入賞口46cの入賞賞金として「600円」が、入賞口46bの入賞賞金として「300円」が、各々設定されるように記憶されている。
以上のように、本実施の形態における入賞賞金は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて大きくなるように予め設定されている。すなわち、入賞賞金は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて大きくなるように段階的に設定されている。
図6(d)は、賭数の大きさに応じて設定される液晶表示装置5のメガバックス抽選において当選する当選確率を記憶したデータテーブルである。
1ゲームに対する賭数が「1BET」のときには、「1/3571」で当選するように、当選確率が設定されている。また、1ゲームに対する賭数が「2BET」のときには、「1/3125」で当選するように、当選確率が設定されている。1ゲームに対する賭数が「MAXBET」のときには、「1/2500」で当選するように、当選確率が設定されている。
よって、たとえば、1ゲームに対する賭数が「1BET」のときには、ランダムカウンタR2から抽出した乱数の値が「0〜6」であるときに当選し、1ゲームに対する賭数が「2BET」のときには、ランダムカウンタR2から抽出した乱数の値が「0〜7」であるときに当選し、1ゲームに対する賭数が「MAXBET」のときには、ランダムカウンタR2から抽出した乱数の値が「0〜9」であるときに当選するように、当選判定値が予め設定されている。
以上のように、本実施の形態における当選確率は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて当選判定値が多くなるように予め設定されている。すなわち、当選確率は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じて高くなるように段階的に設定されている。なお、メガバックス抽選において当選する当選確率は、賭数の大きさに応じて高くなるものに限らず、賭数の大きさに関わらず一定となるものであってもよい。
図7は、遊技機制御基板31に搭載された遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aにより実行される遊技機制御基板用メイン処理を説明するためのフローチャートである。
遊技機制御基板用メイン処理においては、まず、SA01において内蔵デバイスレジスタ等の初期化をする初期化処理が行なわれる。SA02においては、前述したボックスコンピュータ41との通信を制御するボックスコンピュータ通信処理が行なわれる。SA03においては、前述した操作部基板37に接続された各種ボタンからの信号に基づき所定の制御を行なうための操作部制御処理が行なわれる。
SA04においては、表示部基板38に搭載された各種表示器を制御するための表示器制御処理が行なわれる。SA05においては、前述した打球発射装置80を制御するための打球発射装置制御処理が行なわれる。SA06においては、前述したランプ表示装置7に搭載されているランプの点灯状態を制御するためのランプ表示装置制御処理が行なわれる。このランプ表示装置制御処理では、次のような処理が行なわれる。たとえば、初期状態においてはランプがすべて消灯している状態に制御する処理が行なわれる。遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aのRAMに記憶されているクレジット数に応じて、ランプ表示装置7のランプを点滅表示させる処理が行なわれる。たとえば、クレジット数が0円〜5万円のときはランプ表示装置7の最下段のランプを点滅表示させ、クレジット数が10万、15万、20万と増えるごとに点滅表示させるランプ数を増加させ、クレジット数が20万円〜25万円のときはランプ表示装置7のランプをすべて点滅表示させる処理が行なわれる。また、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、主基板用マイクロコンピュータ36aからの賞金コマンドが入力されるごとに、ランプ表示装置7の上段のランプから下段のランプを順番に点滅表示させる処理が行なわれる。
なお、本実施の形態においては、SA06においてランプ表示装置制御処理が行なわれた後には、前述したSA02に移行され、ボックスコンピュータ通信処理が行なわれる。このように本実施の形態においては、電源投入時のみにSA01における初期化処理を行なった後は、SA02からSA05の処理が繰返し実行される。
図8は、図7のSA02におけるボックスコンピュータ通信処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SA10においては、ボックスコンピュータ41からの額識別データを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA12に移行される。受信しているときには、SA11において受信された額識別データに基づき判定された額をクレジット数に加算する処理が行なわれる。
SA12においては、精算ボタン16が押圧操作されたときにセットされる精算フラグ、または、離席ボタン15が押圧操作されたときにセットされる離席フラグがオン状態になっているか否かを判別する処理が行なわれる。いずれのフラグもオン状態にセットされていないときにはSA17に移行される。いずれかのフラグがオン状態にセットされているときには、SA13においてクレジット数に対応するクレジット数データをボックス用マイクロコンピュータ41aに送信する処理が行なわれる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、精算フラグがオン状態になっている場合のクレジット数データに基づき、ICカードに加算書込みまたはチケットトークンの発行を行なう。また、ボックス用マイクロコンピュータ41aは、離席フラグがオン状態になっている場合のクレジット数データに基づき、離席時のデータをICカードに書込または離席時のデータが印刷されたチケットトークンの発行を行なう。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、離席時のデータが書込まれたICカードまたは離席時のデータが印刷されたチケットトークンがカードユニット3の挿入口に挿入されると、離席前のデータと一致するか否かを判断し、一致する場合に離席時の状態から遊技を再開することができる。なお、遊技場管理者は、離席時間が長い等の理由で、離席状態を強制的に解除することができる。このとき、遊技場管理者は、強制離席解除ICカードをカードユニット3に挿入することにより、離席状態を解除することができる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、離席状態が解除されるときに、離席時の状態を強制離席解除ICカードに書込む処理を行なう。これにより、遊技者から、クレームが発生した場合であっても、事後的に離席時の情報を確認することができる。
SA14においては、離席フラグがオン状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。オン状態でないときにはSA16に移行される。オン状態であるときにはSA15において液晶表示装置5において、遊技者が離席してから経過した時間を示す離席経過時間を表示する制御を開始させるための信号をボックスコンピュータ41に送信する処理が行なわれる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、当該信号に基づき、液晶表示装置5に離席経過時間を表示する制御を行なう。SA16においては、現在のクレジット数をクリアし、オン状態にセットされていた精算フラグまたは離席フラグをオフ状態にセットする処理が行なわれる。これにより、クレジット表示器9に表示される額が「0」になる。
SA17においては、回転ドラム表示装置45において「JP」入賞が発生したときに主基板用マイクロコンピュータ36aから送信されるJP当選コマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA25に移行される。受信しているときにはSA18においてJP当選フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。SA19においては、「JP」入賞が発生したことに基づき、液晶表示装置5においてメガバックス抽選のための変動表示を開始させる信号をボックスコンピュータ41に送信する処理が行なわれる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、当該信号の受信に基づき、液晶表示装置5においてメガバックス抽選のための変動表示を開始する処理を行なう。
SA20においては、主基板用マイクロコンピュータ36aからメガバックス抽選に当選したことを示すメガバックス当選コマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA22に移行される。受信しているときにはSA21において、ボックスコンピュータ41にメガバックスデータを送信する処理が行なわれる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、メガバックスデータの受信に基づいて、液晶表示装置5に「オール7」の表示結果を導出表示する処理を行なう。
SA22においては、主基板用マイクロコンピュータ36aからのメガバックスはずれコマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA24に移行する。一方、受信しているときには、SA23においてJP当選フラグをオフ状態にセットし、ボックスコンピュータ41にメガバックスはずれデータを送信する処理が行なわれる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、メガバックスはずれデータの受信に基づいて、液晶表示装置5に「オール7」以外のはずれとなる表示結果を導出表示する処理を行なう。
SA24において、前述したメガバックススイッチ35が遊技場管理者により操作され、メガバックススイッチフラグがオン状態になっているか否かを判別する処理が行なわれる。オン状態になっていないときにはボックスコンピュータ通信処理を終了する。オン状態になっているときには、SA25においてメガバックススイッチオンデータを主基板用マイクロコンピュータ36aおよびボックス用マイクロコンピュータ41aに送信する処理が行なわれる。SA26においては、メガバックススイッチフラグおよび後述するJP当選フラグをオフ状態にセットする処理が行なわれる。ボックス用マイクロコンピュータ41aは、メガバックスデータを受信し、かつ、メガバックススイッチオンデータを受信したことを条件として、サーバーに記憶されている現在のメガバックス額のチケットトークンを発行する処理を行なう。
図9は、SA03の操作部制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SA30においては、回転ドラム表示装置45において可変表示が開始されるときに主基板用マイクロコンピュータ36aから送信されるリール回転開始コマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA32に移行される。一方、受信しているときにはSA31においてリール回転中フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。
SA32においては、回転ドラム表示装置45において可変表示が行われていないときに主基板用マイクロコンピュータ36aから送信されるリール回転停止コマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA34に移行される。一方、受信しているときには、SA33においてリール回転中フラグをオフ状態にセットする処理が行なわれる。
このSA31およびSA33においてオン状態またはオフ状態にセットされるリール回転フラグの状態に応じて回転ドラム表示装置45において可変表示が行なわれているか否かを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aが判別することができる。
SA34においては、打球残存球数が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、予め定められている100発のパチンコ球が、遊技領域44に打込まれたか否かを判別する処理が行なわれる。打球残存球数が「0」であるときには、SA35においてアウト球センサ34からの検出信号が入力されるとカウントされる回収カウンタが「100」であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、100発のパチンコ球が回収されたか否かを判別する処理が行なわれる。回収カウンタは、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されている。回収カウンタが「100」であるときには、SA36において、リール回転中フラグがオフ状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、回転ドラム表示装置45において可変表示が行なわれているか否かを判別する処理が行なわれる。リール回転フラグがオフ状態であるときには、SA37においてJP当選フラグがオフ状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。すなわち、「JP」入賞が発生し、液晶表示装置5においてメガバックス抽選が行なわれているか否かを判別する処理が行なわれる。これにより、液晶表示装置5においてメガバックス抽選が行なわれているときに、次の新たな1ゲームが開始されることを禁止することができる。
JP当選フラグがオフ状態であると判別されたときには、SA38においてクレジット数以内のBETボタンの操作を有効に設定する処理が行なわれる。これにより、予め定められている100発のパチンコ球が遊技領域44に打込まれ回収されており、回転ドラム表示装置45において可変表示が行なわれておらず、液晶表示装置5においてメガバックス抽選が行なわれていないときに、1BETボタン12,2BETボタン13,MAXBETボタン14の押圧操作が有効になる。なお、SA34〜SA37の判別処理において、予め定められている100発のパチンコ球が遊技領域44に打込まれていないか、100発のパチンコ球が回収されていないか、回転ドラム表示装置45において可変表示が行なわれているか、液晶表示装置5においてメガバックス抽選が行なわれているかのいずれかのときには、1BETボタン12,2BETボタン13,MAXBETボタン14を有効にすることなく、操作部制御処理を終了する。すなわち、次の1ゲームが開始されないように禁止する制御が行なわれている。
SA39において、MAXBETボタン14が押圧操作されたか否かを判別する処理が行なわれる。押圧操作されたときには、SA40においてMAXBETフラグをオン状態にセットする処理を行ない操作部制御処理を終了する。
一方、SA39においてMAXBETボタン14が押圧操作されていないと判断されたときには、SA41において2BETボタン13が押圧操作されたか否かを判別する処理が行なわれる。
2BETボタン13が押圧操作されたと判断されたときには、SA42において2BETフラグをオン状態にセットし、操作部制御処理を終了する。
SA41において2BETボタン13が押圧操作されていないと判断されたときには、SA43において1BETボタン12が押圧操作されたか否かを判別する処理が行なわれる。1BETボタンが押圧操作されていたときには、SA44において1BETボタンをオン状態にセットし、操作部制御処理を終了する。
一方、SA43において1BETボタン12が押圧操作されていないと判断されたときには、SA45において精算ボタン16が押圧操作されたか否かを判断する処理が行なわれる。精算ボタン16が押圧操作されたと判断されたときにはSA46において精算フラグをオン状態にセットし、操作部制御処理を終了する。
一方、SA45において精算ボタン16が押圧操作されていないと判断されたときにはSA47において離席ボタン15が押圧操作されたか否かを判別する処理が行なわれる。離席ボタン15が押圧操作されたときには、SA48において離席フラグをオン状態にセットし操作部制御処理を終了する。
図10はSA05の表示器制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SA50においては、いずれかのBETフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SA50においていずれかのBETフラグがオン状態にセットされていると判断されたときには、SA51においてオン状態にセットされているBETフラグに応じた賭数を記憶するとともにクレジット数から賭金を差し引いてクレジット数を更新し、賭金を賭金表示器8に表示させる処理が行なわれる。一方、SA50においていずれのBETフラグもオン状態になっていないと判断されたときには、SA52において賭金「0」を賭金表示器8に表示させる処理が行なわれる。SA53においては、現在のクレジット数、すなわち、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されているクレジット数を、クレジット表示器9に表示する処理が行なわれる。
SA54においては、入賞が発生したときに主基板用マイクロコンピュータ36aから送信される賞金コマンドを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはSA56に移行される。受信しているときには、SA55において、当該受信した賞金コマンドに応じた賞金を獲得賞金額に加算する処理が行なわれる。
SA56においては、現在の獲得賞金額、すなわち、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されている獲得賞金額を賞金表示器10に表示する処理が行なわれる。SA57においては、現在の打球残存球数、すなわち、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されている打球残存球数を打球残存球数表示器11に表示する処理が行なわれる。SA58においては、1ゲームが終了されたときにセットされる1ゲーム終了フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。セットされていないときには表示制御処理を終了する。一方、オン状態にセットされているときには、SA59においてJP当選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。JP当選フラグがオン状態にセットされているときには表示部制御処理を終了する。これにより、液晶表示装置5においてメガバックス抽選が行なわれているときに、SA60の処理が行なわれることを禁止することができる。一方、JP当選フラグがオン状態にセットされていないときには、SA60において現在の獲得賞金額をクレジット数に加算する処理が行なわれる。SA61において、現在の獲得賞金額をリセットする処理が行なわれる。SA62において、1ゲーム終了フラグをオフ状態にセットする処理が行なわれ、表示部制御処理を終了する。
図11は、SA05の打球発射装置制御処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態における打球発射装置制御処理は、発射プロセスフラグの値に従って、SA65の発射開始待ち処理、SA66の発射中処理、SA67の発射終了処理のうちいずれかの処理が実行される。
図12は、SA65の発射開始待ち処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。発射プロセスフラグとして発射開始待ちプロセスフラグの値がセットされているときに、当該発射開始待ち処理が実行される。
まず、SA68においてMAXBETフラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SA68においてMAXBETフラグがオン状態にセットされていると判断されたときはSA71に移行され、セットされていないと判断されたときには、SA69において1BETフラグまたは2BETフラグのいずれかがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SA69においていずれかのBETフラグがオン状態にセットされているときには、SA70においてタッチセンサ18からの検出信号が入力されタッチセンサがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。タッチセンサがオン状態にセットされていると判断されたときには、SA71に移行される。なお、SA69においていずれのBETフラグもオン状態にセットされていないと判断されたとき、または、SA70においてタッチセンサ18がオン状態にセットされていないと判別されたときは、発射開始待ち処理を終了する。
SA71においては、打球残存球数として「100」をセットし、さらに、回収カウンタとして「0」をセットする処理が行なわれる。SA72においては、オン状態にセットされているBETフラグに応じたBET信号を主基板36に送信する処理が行なわれる。SA73においては、打球停止スイッチ19をオフ状態にセットする処理が行なわれる。SA74においては、発射プロセスフラグの値を発射中プロセスフラグの値にセットする処理を行ない発射開始待ち処理を終了する。
図13は、SA66の発射中処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。発射プロセスフラグとして発射中プロセスフラグの値がセットされているときに、当該発射中処理が実行される。
まず、SA75において、打球停止スイッチ19がオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。オン状態にセットされているときにはSA78に移行される。これにより、1ゲームが行なわれている間であっても、打球発射装置80および揚送ユニット65の駆動を停止し、パチンコ球の打込みを停止させることができる。一方、オン状態にセットされていないとき、すなわち打球停止スイッチ19が操作されていないときには、SA76において打球残存球数の値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。「0」であるときにはSA78に移行される。一方、「0」でないと判断されたときにはSA76aにおいて、JP当選フラグがオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。SA76aにおいてJP当選フラグがオン状態にセットされているときには、SA78に移行される。一方、SA76aにおいてJP当選フラグがオン状態にセットされていないときには、SA77に移行される。SA77において打球発射装置80および揚送ユニット65を駆動させるための駆動信号を出力する処理が行なわれる。SA76aにおける判別処理により、液晶表示装置5においてメガバックス抽選表示が行われているときに、打球発射装置80および揚送ユニット65を停止させて、遊技領域44へのパチンコ球の打込みを一時的に停止させることができるため、遊技者の視線を液晶表示装置5に集中させることができる。また、液晶表示装置5においてメガバックス抽選表示が終了したときに、打球発射装置80および揚送ユニット65を駆動させて、遊技領域44へのパチンコ球の打込みを再開させることができる。
SA78においては、打球センサ32からの検出信号がオン状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。オン状態でないときにはSA80に移行される。一方、オン状態であるときにはSA79において打球残存球数から1減算する処理が行なわれる。すなわち、パチンコ球が打球発射装置80により発射され打球センサ32により検出される毎に、打球残存球数から1ずつ減算される。
SA80においては、アウト球センサ34からの検出信号がオン状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。オン状態でないと判断されたときにはSA82に移行される。一方、オン状態であるときにはSA81において回収カウンタに1加算する処理が行なわれる。すなわち、アウト口55等からパチンコ球が遊技領域44外へ排出され、アウト球センサ34により検出される毎に、回数カウンタに1ずつ加算される。
SA82においては、ファール球センサ33からの検出信号がオン状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。オン状態でないと判断されたときにはSA84に移行される。一方、オン状態であるときにはSA83において打球残存球数に1加算する処理が行なわれる。すなわち、パチンコ球が打球発射装置80により発射され打球センサ32により検出されたが、遊技領域44に届かず、ファール球通路に誘導されたファール球センサ33により検出される毎に、打球残存球数に1つ加算される。
SA84においては、打球残存球数が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。「0」でないと判断されたときには発射中処理を終了する。一方、SA84において打球残存球数が「0」であると判断されたときにはSA85において回収カウンタの値が「100」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SA85において回収カウンタの値が「100」でないと判別されたときにはSA86において予め定められた回収タイマを1減算する処理を行ない、SA87において当該減算された回収タイマの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。SA87において回収タイマの値が「0」でないと判断されたときには発射中処理を終了する。一方、SA87において回収タイマが「0」であると判断されたときには、SA88においてエラーフラグをセットする処理を行ない発射中処理を終了する。一方、SA85において回収カウンタの値が「100」であると判断されたときにはSA89において発射プロセスフラグとして終了プロセスフラグの値をセットする処理を行ない発射中処理を終了する。
なお、本実施の形態における回収タイマは、打球発射装置80により発射されてから、当該発射されたパチンコ球が遊技領域44を流下し、アウト口55,入賞口46a,46b,46cまたは始動口48のいずれかから遊技領域44外へ排出されアウト球センサ34に検出されるまでの時間よりも長く設定している。よって、打球発射装置80によりパチンコ球が100球発射されてから、回収タイマ分経過した後に、未だ回数カウンタが100となっていない場合には、異常状態であると判断される。異常状態であると判断されエラーフラグがセットされたときには、液晶表示装置5において「エラー発生!!打込み球が100個回収されていません!!」といった表示が行なわれる。一方、回収タイマ分経過するまでに、回収カウンタの値が100となったときには、正常に遊技領域44に打込まれたパチンコ球が回収されたと判断され、発射終了処理に移行される。
図14は、SA67の発射終了処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。発射プロセスフラグとして終了プロセスフラグの値がセットされているときに、当該発射終了処理が実行される。
まず、SA90においては、図9の操作部制御処理においてセットされたBETフラグをオフ状態にセットする処理が行なわれる。SA91において、1ゲームが終了した旨を示す1ゲーム終了フラグをオン状態にセットする処理が行なわれる。SA92においては、発射プロセスフラグを発射開始待ちプロセスフラグの値にセットする処理を行ない発射終了処理を終了する。
図15は、主基板用マイクロコンピュータ36aにより実行される主基板用メイン処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるメイン処理においては、封入球循環式遊技機2に対する電源が投入されると、メイン処理において主基板用マイクロコンピュータ36aは、必要な初期設定処理を行なう。
まず、ステップS01においては、割込禁止に設定する処理が行なわれる。次に、S02においては、割込モードを割込モード2に設定する処理が行なわれる。S03においては、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する処理が行なわれる。S04においては、内蔵デバイスレジスタの初期化処理が行なわれる。S05においては、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)の初期化処理が行なわれる。S06においては、RAMをアクセス可能状態に設定する処理が行なわれる。本実施の形態における割込モード2と、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設けることが可能になり、さらに、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易になるモードである。
次に、S07においては、封入球循環式遊技機2に設けられているクリアスイッチ(図示省略)がオン状態にセットされているか否かを判別する処理が行なわれる。S07においてクリアスイッチがオン状態であると判断されたときには、後述するS10に移行する一方、クリアスイッチがオン状態でないと判断されたときには、S08において電源断時にバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえば、パリティデータの付加等)が行なわれたか否かを判別する処理が行なわれる。
本実施の形態においては、不測の電源断が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような保護処理が行なわれていた場合をバックアップありとする。すなわち、バックアップなしと判断したときには、主基板用マイクロコンピュータ36aはS10以降の初期処理を実行する。S08においてバックアップありと判断したときには、S09において主基板36の内部状態を電源断状態に戻すための遊技状態復旧処理が行なわれる。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の対比値がPCに再設定され、そのアドレスに復帰する。S10においては、主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されているRAMの記憶バッファをクリアする処理が行なわれる。また、所定の作業領域に初期値を設定する初期値設定処理も行なわれる。
S11においては、音基板39およびランプ基板40等のサブ基板を初期化するための処理が行なわれる。S12においては、2msec毎に定期的にタイマ割込がかかるように、主基板用マイクロコンピュータ36aのCPUに設けられているCTCのレジスタの設定が行なわれる。すなわち、初期値として2msecに相当する値が所定のレジスタ(時間計数レジスタ)に設定される。
S13においては、メインループ処理が実行される。まず、S13においては、割込禁止状態に設定する処理が行なわれる。S14およびS15においては、ランダムカウンタR3〜R5(以下、表示図柄乱数ともいう)のカウント値を更新する表示図柄乱数更新処理が行なわれる。S15においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。なお、割込禁止は、割込禁止命令を発行したり、割込禁止用のレジスタを禁止に設定したり、マスクレジスタをセットすることによって実現される。一方、割込許可は、割込許可命令を発行したり、割込禁止用のレジスタを許可に設定したり、マスクレジスタをリセットすることによって実現される。
本実施の形態におけるS14の表示図柄乱数更新処理におけるランダムカウンタのカウンタ更新処理は、割込禁止状態で実行される。したがって、カウンタ更新処理が実行されているときに、タイマ割込等のマスク可能割込がかかることはない。すなわち、カウンタ更新処理は、割込処理によって中断されることなく実行される。本実施の形態においては、主基板用マイクロコンピュータ36aのCPUの内蔵CTCが繰返しタイマ割込を発生するように設定される。さらに、繰返し周期は、2msecに設定される。そして、タイマ割込が発生すると図16に例示するようなタイマ割込処理が実行される。
図16は、タイマ割込処理のプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態におけるタイマ割込処理は、2msec毎に起動されることになる。
まず、SB01においては、電源断処理が行なわれる。電源断処理では、電源確認信号の判定を行ない、電源断判定中以外ならばバックアップ監視タイマをクリアする処理が行なわれる。一方、電源断判定中ならばバックアップ監視タイマの更新および判定を行ない、電源断ならばチェックサムバッファの設定、RAM禁止状態の設定、CTCの設定、および、電源確認信号の監視等が行なわれる。
SB02においては、スイッチ処理が行なわれる。スイッチ処理では、始動口センサ49、入賞口センサ47a,47b,47c等のスイッチの状態を入力し、それらの検出状態を判定する処理が行なわれる。
SB03においては、表示制御処理が行なわれる。表示制御処理では、回転ドラム表示装置45の表示状態を制御するための駆動信号や、始動入賞記憶表示器50の点灯状態を制御するための駆動信号を出力する処理が行なわれる。
SB04においては、異常報知処理が行なわれる。異常報知処理では、遊技の進行に応じて異常状態が発生したとき、たとえば、1ゲームが開始されていないにもかかわらずに始動口センサ49等から検出信号が入力されたとき等、異常が発生していることを報知するための異常報知コマンドをセットする処理が行なわれる。
SB05においては、乱数更新処理が行なわれる。乱数更新処理においては、ランダムカウンタR1,R2のカウント値を更新する処理が行なわれる。SB06においては、図15のS14と同様の処理が行なわれる。
SB07においては、1ゲームが開始したときに遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aから送信されるBET信号に対応する入賞判定に用いられる確率等を設定する確率設定処理が行なわれる。
SB08においては、SB02のスイッチ処理により入賞口センサ47a,47b,47cのうちいずれかのセンサからの検出信号がオン状態になっていると判定されたときに、賞金コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する入賞口判定処理が行なわれる。
SB09において、特別図柄プロセス処理が行なわれる。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて回転ドラム表示装置45を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグの値に従って、該当する処理を選び出して実行する処理が行なわれる。特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中において更新される。
SB10においては、情報出力処理が行なわれる。情報出力処理では、封入球循環式遊技機2の営業管理上必要な遊技情報(例えば、入賞が発生した回数を報知する入賞発生回数情報、始動口センサ49をオン状態にした打球の数を報知する始動口情報、回転ドラム表示装置45の可変表示動作回数を報知する可変表示回数1情報等)を遊技場に設置されるホール用管理コンピュータに出力するための処理が行なわれる。
SB11においては、試験端子処理が行なわれる。試験端子処理では、特別図柄変動中の設定、入賞の設定等の各信号を出力する処理が実行される。
SB12においては、出力処理が行なわれる。出力処理では、所定の条件が成立したときに対応するソレノイドを駆動させるための駆動信号を出力する出力処理が行なわれる。出力処理において出力された駆動信号に基づき、ソレノイドが駆動制御される。本実施の形態においては、ランダムカウンタR5を用いて決定された変動パターンが入賞発生前に当該入賞が発生することを予告する変動パターンであるときに、当該変動パターンから特定されるタイミングで役物ソレノイド53a,53bを駆動制御する処理が行なわれる。
SB13においては、記憶処理が行なわれる。記憶処理では、始動入賞記憶表示器50の点灯状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。
SB14においては、特別図柄表示制御処理が行なわれる。特別図柄表示制御処理では、回転ドラム表示装置45の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。SB15においては、割込許可状態に設定する処理が行なわれる。これにより、タイマ割込処理のすべてが実行されるまでは、割込許可状態とはされないので、他の割込または次回のタイマ割込が発生することはなく、タイマ割込処理中のすべての各処理が確実に実行完了することができる。
図17は、SB07の確率設定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SB18において、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aからのBET信号を受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときには確率設定処理を終了する。
一方、SB18においてBET信号を受信しているときには、SB19においてBET信号に対応する賭数を設定する処理が行なわれる。たとえば、1BET信号を受信したときには、賭数として「1」がセットされる。2BET信号を受信したときには、賭数として「2」がセットされる。MAXBET信号を受信したときには、賭数として「3」がセットされる。
SB20においては、設定された賭数の入賞確率および当選確率を設定する処理が行なわれる。このときに、図6で説明した(a)と(d)のデータテーブルがルックアップされ、設定された賭数の入賞確率および当選確率が設定される。そして、SB21においては、設定された賭数の有効ラインを設定するとともに有効ライン上に配置されているドラムランプを点灯表示させる処理が行なわれる。このときに、図6で説明した(b)のデータテーブルがルックアップされ、設定された賭数の有効ラインが設定される。SB22においては、設定された賭数の入賞賞金を設定するとともに、対応する入賞口の入賞賞金表示器51a,51b,51cに表示させる処理を行ない確率設定処理を終了する。SB22において、図6で説明した(c)のデータテーブルがルックアップされ、設定された賭数の入賞賞金が入賞口ごとに設定される。
図18は、SB09の入賞口判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SB23においては、入賞口センサ47a,47b,47cのいずれかがオン状態になっているか否かを判別する処理が行なわれる。いずれの入賞口センサもオン状態となっていないときには入賞口判定処理を終了する。
一方、SB23において、入賞口センサ47a,47b,47cのいずれかがオン状態にセットされているときには、SB24において当該入賞口の入賞賞金分の賞金コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理を行ない入賞口判定処理を終了する。
図19は、SB10の特別図柄プロセス処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。本実施の形態における特別図柄プロセス処理においては、SB30〜SB37の処理が行なわれた後は、特別図柄プロセスフラグの値に従いSB38〜SB42のいずれかの処理が実行される。
まず、SB30においては、遊技盤20に設けられている始動口48にパチンコ球が入賞したか否かを判別する処理が行なわれる。具体的には、始動口センサ49からの検出信号がオン状態であるか否かを判別する処理が行なわれる。SB30において、始動入賞があったと判断したときには、SB31において始動口センサ通過処理を行なった後に、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、SB38〜SB42のうちのいずれかの処理が実行される。
一方、SB30によって始動入賞がなかったと判断されたときには、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、SB38〜SB42のうちのいずれかの処理が実行される。
SB38においては、特別図柄通常処理が行なわれる。特別図柄通常処理において、特別図柄判定用のランダムカウンタR1から抽出したカウント値に基づき、入賞判定が行なわれるとともに、入賞判定の結果に応じた回転ドラム表示装置45の停止図柄(入賞図柄またははずれ図柄)を決定する処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、SB39の変動パターン設定処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SB39においては、変動パターン設定処理が行なわれる。変動パターン設定処理においては、変動パターン用のランダムカウンタR5から抽出したカウント値に応じて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から変動表示に用いる変動パターンを決定する処理が行なわれる。なお、複数種類の変動パターンには、変動時間(可変表示開始時から表示結果の導出表示までの時間)を特定する情報、予告を行なうか否かの情報、および予告を行なうタイミングを特定する情報が含まれている。また、決定された変動パターンに基づいて、回転ドラム表示装置45において特別図柄の可変表示が開始されてから停止するまでの変動時間をセットした後、変動タイマの計時をスタートさせる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄変動処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SB40においては、特別図柄変動処理が行なわれる。特別図柄変動処理において、変動パターン設定処理において決定された変動パターンの変動時間が経過(SB39でセットされた変動タイマがタイムアウト)すると、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄停止処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SB41においては、特別図柄停止処理が行なわれる。特別図柄停止処理において、回転ドラム表示装置45においてセットされている停止図柄を導出表示する制御が行なわれる。そして、特別図柄「JP」で入賞しているときには、特別図柄プロセスフラグの値をJP当選時処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。一方、特別図柄「JP」で入賞していないときには、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
SB42においては、JP当選時処理が行なわれる。JP当選時処理においては、後述するようにメガバックス当選判定処理が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理に対応する値に更新する処理が行なわれる。
図20は、SB31の始動口センサ通過処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。SB45により、保留記憶バッファの始動入賞記憶カウンタの値が上限個数である「15」以上になっているか否かの判断がなされる。始動入賞記憶カウンタは、打球が始動口48に入賞したが未だに回転ドラム表示装置45による変動表示に用いられていないものを保留記憶するカウンタであり、上限個数がたとえば「15」と定められている。この始動入賞記憶カウンタの値(保留記憶数)が「15」に既に達している場合にはそれ以上保留記憶できないために、このサブルーチンを終了するが、「15」に達していない場合にはSB46へ進み、始動入賞記憶カウンタの値を「1」加算更新する処理がなされる。
次に、SB47においては、ランダムカウンタR1〜R5各々からカウント値を読み出す処理が行なわれる。SB48では、加算した始動入賞記憶カウンタの値に対応する記憶エリアに、SB48で読み出されたカウント値を記憶する制御が行なわれる。このように始動入賞記憶カウンタの値が上限個数に達していないときに、ランダムカウンタR1〜R5から抽出したカウント値を、保留記憶バッファに記憶する処理を行ない、始動口センサ通過処理を終了する。
図21は、SB38の特別図柄通常処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SB50においては、始動入賞記憶カウンタの値である保留記憶数が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。保留記憶バッファの保留記憶数が「0」であれば、SB51において、回転ドラム表示装置45において可変表示が終了したことまたは可変表示が行なわれていないことを示すリール回転終了コマンドを、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理が行なわれ、特別図柄通常処理を終了する。一方、SB50において、保留記憶バッファの保留記憶数が「0」でなければ、SB52において、回転ドラム表示装置45において可変表示が開始されたことまたは可変表示中であることを示すリール回転開始コマンドを、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理が行なわれる。遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、主基板用マイクロコンピュータ36aからのリール回転開始コマンドに基づき、回転ドラム表示装置45において可変表示が開始されたことまたは可変表示中であることを判定することができる。
次に、SB53において、保留記憶バッファに最も先に記憶されている始動入賞記憶カウンタの値「1」に対応するランダムカウンタR1〜R2の乱数値を読出す処理が行なわれる。SB54では、SB53で読出した乱数値を記憶エリアから消去する処理が行なわれる。次に、SB55に進み、始動入賞記憶カウンタの値を1減算し、かつ、保留記憶バッファに記憶されている乱数値を一つ小さい始動入賞記憶カウンタに対応する領域にシフトする処理が行なわれる。
次に、SB56においては、SB53において読み出したカウント値に基づき、特別図柄判定処理を実行する。この特別図柄判定処理では、入賞を発生させるか否か、および、停止図柄を決定する処理が行なわれる。そして、SB57においては、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定プロセスフラグに対応した値に更新する。
図22は、SB56の特別図柄判定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
SB60aにおいては、Nの値が「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。「0」であると判断されたときにはSB60bに移行される。一方、SB60aにおいてNの値が「0」でないと判断されたときには、SB60cにおいてNの値から「1」減算する処理を行ない、SB60dに移行される。
SB60bにおいては、ランダムカウンタR1から抽出した乱数を用いて現在設定されている入賞確率に従い特別図柄の入賞判定が行なわれる。SB60dにおいては、ランダムカウンタR1から抽出した乱数を用いて、現在設定されている入賞確率を10倍向上させた確率に従い特別図柄の入賞判定が行なわれる。すなわち、SB60dにおいては、確率変動状態における入賞判定が行なわれる。
SB61においては、SB60bまたはSB60dにおいて実行された入賞判定により入賞したか否かを判別する処理が行なわれる。入賞したと判断されたときには、SB62においてランダムカウンタR3から抽出した乱数を用いて、設定されている有効ラインから入賞図柄を停止表示させる当りラインを決定する処理が行なわれる。一方、SB61において入賞していないと判断されたときには、SB63においてランダムカウンタR4−1〜R4−3から抽出した乱数を用いて第1ラインL1におけるはずれ図柄を決定する処理が行なわれる。SB64において、SA62またはSB63において決定された特別図柄の組合せに基づき、第1ラインL1の停止図柄をセットする処理を行ない特別図柄判定処理を終了する。
図23は、SB39の変動パターン設定処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SB65において、SA64においてセットされた停止図柄の組合せから、特別図柄「青7,赤7,JP」のいずれかによるリーチが有効ライン上で発生するか否かを判別する処理が行なわれる。SB65において発生すると判断されたときには、SB66においてランダムカウンタR5から抽出した乱数を用いて、予め設定されている特別変動パターンから変動パターンを決定する処理が行なわれる。
本実施の形態における特別変動パターンとは、特別図柄「青7,赤7,JP」のいずれかによるリーチが有効ライン上で発生する場合に決定される変動パターンであって、特別図柄「青7,赤7,JP」のいずれかによるリーチが発生してから、前述したリーチ演出が行われる変動パターンをいう。特別変動パターンには、たとえば、特別図柄「青7,赤7,JP」によるリーチが発生する以前に、通常と異なる演出(回転ドラムの回転速度が通常と異なる演出、回転ドラムの回転開始タイミングが通常と異なる演出、ランプの点滅パターンが通常と異なる演出、スピーカーから発生する音声が通常と異なる演出等)を行ない(以下、このような演出を予告演出という)その後リーチ演出を行なう予告有特別変動パターンと、予告演出を行なうことなくリーチ演出を行なう予告無特別変動パターンとが予め設定されている。本実施の形態においては、さらに、予告有特別変動パターンには、SB62の入賞判定により特別図柄「青7,赤7,JP」により入賞が発生すると決定されているときのみ決定可能な当選時特別変動パターンが含まれている。この当選時特別変動パターンが決定されたときに実行される予告演出は、予告有特別変動パターンのうち当選時特別変動パターンと異なる変動パターンが決定されたときに実行される予告演出と異なる演出が行なわれる。よって、遊技者は、予告演出として、当選時特別変動パターンが決定されたときに実行される予告演出が行なわれたときに、特別図柄「青7,赤7,JP」によるリーチが発生することを認識することができる。
一方、SB65において特別図柄「青7,赤7,JP」によるリーチが発生していないと判断されたときには、SB67において変動パターンとして、予告演出やリーチ演出が行なわれない通常変動パターンを決定する処理が行なわれる。
SB68において、SB66またはSB67において決定された変動パターンを設定し、当該変動パターンの変動タイマをセットする処理が行なわれる。SB69において、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動プロセスフラグの値にセットし変動パターン設定処理を終了する。
図24は、SB41の特別図柄停止処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。
まず、SB70において、SB68においてセットされた変動タイマから1減算する処理が行なわれる。SB71において、SB70において減算された変動タイマが「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。「0」でないと判断されたときには停止タイミングではないため特別図柄停止処理を終了する。
一方、SB71において変動タイマが「0」であると判断されたときには、SB72において、すでにセットされている停止図柄で停止させる処理を行なう。SB72aにおいては、有効ライン上に入賞図柄が停止されているか否かを判別する処理が行なわれる。入賞図柄が停止されていないときには、SB80に移行される。一方、入賞図柄が停止されているときには、SB73において当該入賞図柄が「キャラクタA」の入賞であるか否かを判別する処理が行なわれる。「キャラクタA」の入賞図柄でないときには、SB75に移行される。「キャラクタA」の入賞図柄であるときには、SB74において図22のSB60aの判定に用いられるNの値に「10」加算する処理が行なわれる。これにより、10回の可変表示が行なわれる間、SB60dにより入賞判定が行なわれる。
SB75においては、「JP」の入賞図柄であるか否かを判別する処理が行なわれる。「JP」の入賞図柄であると判断されたときには、SB76において待ちタイマをセットし、SB77においてJP当選コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理を行ない、SB78において特別図柄プロセスフラグの値をJP当選時プロセスフラグの値にセットし特別図柄停止処理を終了する。なお、待ちタイマとは、「JP」の入賞が発生したときに、液晶表示装置5において行なわれるメガバックス抽選として行なわれる可変表示の変動時間である。待ちタイマを主基板用マイクロコンピュータ36a側において管理することにより、液晶表示装置5におけるメガバックス抽選を終了させるタイミングを把握することができる。また、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aは、JP当選コマンドに基づき、液晶表示装置5におけるメガバックス抽選を開始させる処理(SA19)を実行する。
一方、SB75において「JP」の入賞図柄でないと判断されたときには、SB79において当該発生した入賞の賞金コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理を行ない、SB80において特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常プロセスフラグの値にセットし、特別図柄停止処理を終了する。
図25は、SB42のJP当選時処理のサブルーチンプログラムを説明するためのフローチャートである。まず、SB85において、SB76においてセットされる待ちタイマが「0」であるか否かを判別する処理が行なわれる。「0」でないと判断されたときには、SB92において待ちタイマから「1」減算する処理を行ないJP当選時処理を終了する。
一方、SB85において待ちタイマが「0」であると判断されたときには、SB86においてランダムカウンタR2から抽出した乱数の値を用いてメガバックス判定処理が行なわれる。すなわち、ランダムカウンタR2から抽出した乱数の値が、当選判定値と一致するか否かを判定する処理が行なわれる。SB87において、SB86のメガバックス判定処理によりメガバックス当選したか否かを判別する処理が行なわれる。SB87においてメガバックス当選したと判断されたときには、SB88においてメガバックス当選コマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理が行なわれる。SB90においては、メガバックススイッチ35が押圧操作されたときに、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aから入力されるメガバックススイッチオンデータを受信したか否かを判別する処理が行なわれる。受信していないときにはJP当選時処理を終了する。一方、受信しているときには、SB91において特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常プロセスフラグの値にセットしJP当選時処理を終了する。
一方、SB87においてメガバックス当選していないと判断されたときには、SB89においてメガバックスはずれコマンドを遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信する処理が行なわれ、SB91においてSB91において特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常プロセスフラグの値にセットしJP当選時処理を終了する。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 1BETボタン12、2BETボタン13、またはMAXBETボタン14のいずれかが操作され、100球のパチンコ球が遊技領域44に打込まれるまで行なわれる1ゲームが開始されると、SB19において、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aからのBET信号に対応する賭数が設定される。SB20において、1BET、2BET、3BETのいずれであるかに応じて入賞確率が高くなるように段階設定された図6(a)のデータテーブルを用いて、設定された賭数に対応する入賞確率が設定される。そして、SB61において、設定されている入賞確率に従って、入賞判定が行なわれる。これと同様に、SB20において、さらに、1BET、2BET、3BETのいずれであるかに応じて当選確率が高くなるように段階設定された図6(d)のデータテーブルを用いて、設定された賭数に対応する当選確率が設定される。そして、SB87において、設定されている当選確率に従って、メガバックス当選判定が行なわれる。これにより、BETボタンが操作されて設定された賭数に関わらず、100球のパチンコ球を遊技領域44に打込むまで1ゲームを行なうことができ、かつ、遊技者の望む確率でゲームが行なわれ、遊技者に賞金が付与されるため、遊技者間における遊技の公平性を保つことができる。また、一旦設定された入賞確率および当選確率は、1ゲームが終了するまで、変更されることがない。すなわち、1ゲームが行なわれている間に、新たな入賞確率および当選確率を設定する処理等を行なう必要がない。このため、1ゲームが行なわれている間の制御負担を軽減させることができる。
本実施の形態においては、このように構成したため、次の課題を解決することができる。すなわち、従来の封入式遊技機には、現金あるいはプリペイドカードなどの遊技者所有の有価価値と持点とを相互に変換する装置であって変換するときの変換レートを遊技者自身により選択可能な遊技用装置が接続されたものがあった。すなわち、遊技者所有の有価価値を持点に変換するときに遊技者自身が変換レートを選択可能となり、該選択された変換レートを用いて遊技者所有の有価価値が持点に変換され、また、持点を遊技者所有の有価価値に変換するときに遊技者所有の有価価値を持点に変換時に選択された変換レートを用いて持点が遊技者所有の有価価値に変換されるものがあった(特開平11−239656号公報)。しかしながら、次のような問題があった。同等の有価価値を持点に変換する場合であっても、選択される変換レートに応じて、付与される持点および遊技に使用可能な遊技媒体の数が異なる。一方、いずれの変換レートが選択されたとしても、たとえば前述した特定遊技状態に制御される確率が、変更されるものではなく一定であった。このため、変換レートを高く設定されている場合には、変換レートを低く設定されている場合と比較して、遊技者に付与される持点および遊技に使用可能な遊技媒体の数が少なくなるため、遊技者が遊技を行なう目的の一つである特定遊技状態に制御される可能性も低くなる。このように、設定されている変換レートに応じて、特定遊技状態に制御される可能性の高低に差が生じていたため、遊技者間における遊技の公平性を保つことができない不都合が生じていた。本実施の形態は、かかる事情に鑑み考え出されたものであり、遊技者間における遊技の公平性を保つことができる遊技機を提供することができる。
(1−2) 1ゲームが終了する間に獲得した獲得賞金額は、SA58においてYESと判定され当該1ゲームが終了した後に、SA60において遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されたRAMに記憶されているクレジット数に加算され、SA53においてクレジット表示器9に表示される。これにより、1ゲームが行なわれている間であっても、獲得賞金額を除くクレジット数を確認しながら遊技を行なうことができる。
(2) SB21においては、1BET、2BET、3BETのいずれであるかに応じて有効ラインが多くなるように段階設定された図6(b)のデータテーブルを用いて、SB19により設定された賭数に対応する有効ラインが設定される。また、有効ライン上に配置されたドラムランプを点灯させる制御が行なわれる。これにより、入賞確率の高さに併せて有効ラインが多く設定されるため、視覚を通じて入賞が発生しやすくなっていることを容易に遊技者に対して認識させることができる。
(3) SB22においては、1BET、2BET、3BETのいずれであるかに応じて入賞口へ入賞したときの入賞賞金が大きくなるように段階設定された図6(c)のデータテーブルを用いて、SB19により設定された賭数に対応する入賞賞金が入賞口毎に設定される。そして、SB23において、いずれかの入賞口センサがオン状態になったと判定されると、SB24において当該入賞口に対応して設定されている入賞賞金分の賞金コマンドが遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに送信され、遊技者に賞金が付与される。このため、賭数の大きさに応じた賞金が遊技者に付与されるため、遊技者間における遊技の公平性を保つことができる。
(4) SB65において、SA64においてセットされた停止図柄の組合せに基づき、入賞すると50000円以上の賞金が付与される「青7」、「赤7」、「JP」のいずれかによるリーチが有効ライン上で発生するか否かの判定が行なわれる。そして、「青7」、「赤7」、「JP」のいずれかによるリーチが有効ライン上で発生すると判定されたときには、SB66において、リーチ演出が行なわれる特別変動パターンから可変表示に用いる変動パターンが決定される。このように、「青7」、「赤7」、「JP」のいずれかによるリーチが発生するときには、リーチ演出が行なわれるため、50000円以上の賞金が付与されることに対する期待感をより一層向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、50000円以上の賞金が付与される可能性がないときに、リーチ演出は行なわれないため、無駄なリーチ演出が行なわれることを防止でき、1ゲームの消化率を向上させることができる。
(5) MAXBETフラグがセットされておりSA68においてYESと判定されたときには、SA70における判定に関わらず、SA66の発射中処理が行なわれ、自動的に打球発射装置80の駆動を開始させることができる。これにより、タッチセンサ18を操作する必要がない分、遊技場にとって封入球循環式遊技機2の稼働率を向上させることができ、かつ遊技者にとってわずらわしい余計な操作が行なわれなくても1ゲームを行なうことができる。一方、MAXBETフラグがセットされておらずSA68においてNOと判定されたときには、SA69においてYESと判定され、かつ、SA70においてYESと判定されたことを条件として、SA66の発射中処理が行なわれ、打球発射装置80の駆動が開始される。すなわち、遊技者の意思がなければ、打球発射装置80の駆動を開始させないように制御することができる。これにより、遊技者が誤操作により誤った賭数を設定してしまったときであっても、タッチセンサ18を操作しなければ、賭数の設定を変更できる等、遊技者にとっての利便性を向上させることができる。
(6) SA34およびSA35においてNOと判定され、すなわち100球のパチンコ球が遊技領域44に打込まれ回収されたときであっても、SA35においてNOと判定され、すなわち回転ドラム表示装置45において可変表示が行なわれておりリール回転停止コマンドを受信していないときには、SA38においてBETボタンが有効に設定されず、次の新たな1ゲームが開始されないように制御することができる。このため、1ゲームを終了するまでの間に行なわれる入賞判定を、賭数の大きさに応じて設定された確率で確実に行なうことができる。これにより、次のような不正行為や不都合の発生を防止することができる。
たとえば、1BETが賭数として設定され開始されたゲームにおいて、遊技領域44に打込まれたパチンコ球を磁石等を用いて遊技領域44内に保持しておき当該1ゲームを終了させる。そして、次にMAXBETが賭数として設定され開始されたゲームにおいて、遊技領域44内に保持していたパチンコ球を開放させて、始動入賞口48や入賞口46a,46b,46cへ入賞した場合には、MAXBETに応じた確率に従って入賞判定が行なわれ、MAXBETに応じた入賞賞金に従って賞金が付与されることとなる。すなわち、1BETで得たパチンコ球を、MAXBETに応じた確率や入賞賞金に従ったゲームに使用するような不正行為が行なわれることが想定される。
また、たとえば、MAXBETが賭数として設定され開始されたゲームにおいて、遊技領域44に打込まれたパチンコ球が役物や釘等に挟まった状態のまま当該1ゲームが終了する場合もある。そして、次に1BETが賭数として設定され開始されたゲームにおいて、挟まっていたパチンコ球が開放され、始動入賞口48や入賞口46a,46b,46cへ入賞した場合には、1BETに応じた確率に従って入賞判定が行なわれ、1BETに応じた入賞賞金に従って賞金が付与されることとなる。すなわち、MAXBETで得たパチンコ球を、1BETに応じた確率や入賞賞金に従ったゲームに使用してしまうような不都合の発生が想定される。
本実施の形態においては、前述したように、一定数のパチンコ球が遊技領域44に打込まれていないとき、回収されていないとき、回転ドラム表示装置45において可変表示が行なわれているとき等に、新たな1ゲームが開始されないように制御しているため、上述したような不正行為や不都合が発生することを未然に防止することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態において、メガバックス当選したか否かを判定するメガバックス判定処理は、図25のSB86で説明したように、主基板用マイクロコンピュータ36aにより行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、メガバックス判定処理は、ボックス用マイクロコンピュータ41a,遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a,またはサーバーのいずれかにおいて行なわれるものであってもよい。ボックス用マイクロコンピュータ41a,遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a,またはサーバーのいずれかにおいて行なわれるメガバックス判定処理は、主基板用マイクロコンピュータ36aにより、オール7判定用のランダムカウンタR2を更新され抽出された値を用いて行なうものであってもよい。また、ボックス用マイクロコンピュータ41a,遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a,またはサーバーのいずれかにおいて行なわれるメガバックス判定処理は、当該メガバックス判定処理が行なわれるボックス用マイクロコンピュータ41a,遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31a,またはサーバーのいずれかにおいて生成され抽出された乱数値を用いて行なうものであってもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、操作ハンドル30として固定式の操作ハンドルを採用した例について説明したが、これに限らず、遊技者が所望の回転角となるように保持しているときに、当該回転角に応じた強さで打球発射装置80によりパチンコ球が遊技領域44に弾発発射され、遊技者が操作ハンドルを保持していないときには、バネの付勢力等により回転角が「0」となる状態に自動的に戻り、打球発射装置80および揚送ユニット65を停止させるものであってもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、賭数に関わらず、始動入賞記憶できる上限個数が一定数(15個)である例について説明した(SB45参照)。しかし、これに限らず、賭数の大きさに応じて上限個数が多くなるように段階設定された賭数別上限個数設定が記憶されており、賭数の大きさに応じた賭数別上限個数設定を選択し、1ゲームを終了するまでの間、該選択した賭数別上限個数設定により上限個数を選択設定するように構成してもよい。これにより、賭数の大きさに応じて高くなるように設定される確率と併せて、始動入賞記憶できる上限個数を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態において、図6を用いて説明した(a)〜(d)のデータテーブルを、主基板用マイクロコンピュータ36aに搭載されている一つのROMに予め記憶してもよい、また、ROMの記憶領域のうちデータテーブル用の記憶領域に予め記憶してもよい。また、主基板用マイクロコンピュータ36aに複数のROMが搭載されている場合には、図6を用いて説明した(a)〜(d)のデータテーブルが異なるROMに予め記憶されているものであってもよい。賭数の大きさに応じた入賞確率、有効ライン、入賞賞金、および当選確率を特定可能に記憶されてあれば、どのような形式で記憶されてあってもよい。
また、図6を用いて説明した(a)〜(d)のデータテーブルを、遊技機制御基板用マイクロコンピュータ31aに搭載されている一つのROMに予め記憶させてもよい。この場合、SA72において送信されるBET信号に変えて、賭数の大きさに応じた入賞確率、有効ライン、入賞賞金、および当選確率を特定可能にするための信号を出力してもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、1ゲームが行なわれている間であっても、SA75において、打球停止スイッチ19がオン状態にセットされていると判定されたときには、打球発射装置80および揚送ユニット65の駆動を停止し、パチンコ球の打込みを停止させることができる例について説明した。しかし、これに限らず、1ゲームが行なわれている間は、打球発射装置80および揚送ユニット65の駆動を停止できないように制御してもよい。これにより、1ゲームが行なわれているが、実質的にパチンコ球が遊技領域44に打込まれておらず、稼動していないといった不都合の発生を防止することができる。
(6) 前述した実施の形態におけるカードユニット3には、紙幣,ICカード,またはチケットトークンが対応する挿入口に挿入されると遊技者が所有の金額または残高等を読取る読取機能と、精算時または離席時等にICカードに残高を書込またはチケットトークンを発行する書込機能とを備えたR/W(read-write)装置が搭載されている例について説明した。しかし、これに限らず、カードユニット3には、遊技者が所有する携帯情報端末であって、残高等を記憶する記憶領域が備えられた携帯情報端末と通信可能な通信機能を備えた通信装置が搭載されたものであってもよい。この場合、通信装置は、携帯情報端末の記憶領域に記憶されている残高データを読取る機能と、クレジット数を書込む機能とを備えたものであればよい。
(7) 前述した実施の形態においては、封入球循環式遊技機を例に説明した。しかし、これに限らず、予め定められた一定数の遊技媒体が遊技領域に打込まれたことを条件として1ゲームを終了する遊技機であれば、封入球循環式遊技機に限らず、他の遊技機、たとえば、貸球を弾発発射して遊技領域に打込むことによりゲームが行なわれるいわゆる第1種〜第3種パチンコ遊技機や、遊技領域が表示された液晶表示装置において遊技媒体画像が当該遊技領域画像内に打込まれるように表示されることによりゲームが行なわれる画像式パチンコ機においても適用することが可能である。
(8) 前述した実施の形態においては、遊技機制御基板31、主基板36、およびボックスコンピュータ41各々に、専用のマイクロコンピュータを搭載し、各種制御を行ない、制御負担が各マイクロコンピュータに分散される例について説明した。しかし、これに限らず、一つのマイクロコンピュータを搭載させた基板に各種装置類等を接続させて、一つのマイクロコンピュータにより制御を行なわせるものであってもよい。基板収納スペースを小さくすることができ省スペース化を図ることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、1ゲームが開始されると、SA84およびSA85においてパチンコ球が100球分発射され回収されるまで、図14の発射終了処理が行なわれず、SA91において1ゲーム終了フラグがオン状態にセットされない例について説明した。しかし、これに限らず、1ゲームが開始されてからパチンコ球が100球分発射され回収されていないときであっても、当該1ゲームを強制的に終了させるものであってもよい。たとえば、操作・表示部ユニット6上面に、強制終了ボタンを設け、当該強制終了ボタンが押圧操作されると、1ゲームが開始されてからパチンコ球が100球分発射され回収されていないときであっても、図14の発射終了処理に移行し、SA91において1ゲーム終了フラグをオン状態にセットし、当該1ゲームを終了させるように構成してもよい。たとえば、1ゲームを終了させる処理を開始させるための操作を受付ける終了操作受付手段と、1ゲームを終了するまでの間に終了操作受付手段により操作が受け付けられたときには、打込数判定手段により一定数の遊技媒体が打込まれていないと判定されたときであっても、当該1ゲームを終了させる処理を行なう1ゲーム終了処理手段とをさらに備える構成としてもよい。これにより、誤操作により誤った賭数での1ゲームが開始された場合であっても、一定数の遊技媒体の打込みを待つことなく、当該1ゲームを終了させることができる。このため、遊技者は、所望する賭数でのゲームを、即座に開始することができる。
また、強制終了ボタンが押圧操作されて1ゲームが強制終了した場合、所有価値加算手段は、遊技に用いられていない遊技媒体数(すなわち打球残存球数分のパチンコ球)を、当該終了した1ゲームに対する賭数の大きさに応じた価値に変換して、所有価値記憶手段に記憶している価値に加算するように構成してもよい。これにより、遊技者は、1ゲームに対する賭数の大きさに応じた価値を無駄に喪失することなく当該1ゲームを終了させることができる。
(10) 前述した実施の形態においては、1ゲームが開始されると、SA34およびSA35においてパチンコ球が100球分発射され回収されるまで(1ゲームが終了するまで)、SA38以降の処理が行なわれないため、SA45における精算ボタンがオン状態であるか否かの判別処理も行なわれず、精算できないように制御している。すなわち、所有価値加算手段により加算された価値を遊技者所有のものとして記録媒体に記憶させる処理を行なう記憶処理手段と、打込数判定手段により一定数の遊技媒体が打込まれていないと判定されたとき、または、変動表示制御判定手段により変動表示制御手段による制御が行なわれていると判定されたときに、記憶処理手段による処理が行なわれることを禁止する記憶処理禁止手段とをさらに備えるように構成している。これにより、未だ一定数の遊技媒体が遊技領域に打込まれていないときや、未だ可変表示領域において可変表示が行なわれているときのように、1ゲームが終了する間に価値付与手段により付与された価値が確定していないときに、所有価値加算手段により加算された価値を遊技者所有のものとして記録媒体に記憶させる処理が行なわれることを防止することができる。このため、1ゲームが終了するまでの間に付与された価値を、確実に遊技者所有のものとすることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、入賞が発生する毎に、SA55において獲得賞金額に加算され、SA56において当該獲得賞金額が賞金表示器10に表示される。そして、1ゲームが終了する毎に、SA60において獲得賞金額がクレジット数に加算され、SA53においてクレジット数(総合計)がクレジット表示器9に表示される。これにより、1ゲームが終了したときに、クレジット表示器9を確認することにより、賞金表示器10に表示されていた獲得賞金額が、クレジット数に確実に加算されたか否かを把握することができる。このため、入賞の発生に対し払出されるパチンコ球数を少なくするといった不正行為が、遊技場において行なわれる可能性を極力低減させることができる。すなわち、獲得賞金額の総合計を表示することなく1ゲームの間に獲得した賞金のみを賞金表示器に表示し、入賞が発生する毎にパチンコ球を払出す従来の遊技機においては、1ゲームが終了したときに獲得賞金額の総合計を確認することができないため、入賞により発生した賞金が賞金表示器に表示されるものの、実際に払出すパチンコ球を少なくし、遊技者をごまかすといった不正行為が遊技場において容易に行なうことができた。本実施の形態における遊技機においては、このような不正行為が遊技場において極力行なうことができないようにすることができる。
(12) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 封入球循環式遊技機、3 カードユニット、4 単体島、5 液晶表示装置、6 操作・表示部ユニット、7 ランプ表示装置、8 賭金表示器、9 クレジット表示器、10 賞金表示器、11 打球残存球数表示器、12 1BETボタン、13 2BETボタン、14 MAXBETボタン、15 離席ボタン、16 精算ボタン、17a,17b,17c 特別図柄表示領域、31 遊技機制御基板、31a 遊技機制御基板用マイクロコンピュータ、32 打球センサ、33 ファール球センサ、34 アウト玉センサ、35 メガバックススイッチ、36 主基板、36a 主基板用マイクロコンピュータ、37 操作部基板、38 表示部基板、39 音基板、40 ランプ基板、41 ボックスコンピュータ、41a ボックス用マイクロコンピュータ、45 回転ドラム表示装置、46a,46b,46c 入賞口、48 始動口、51a,51b,51c 入賞賞金表示器、53a,53b 役物ソレノイド、55 アウト口、65 揚送ユニット、80 打球発射装置。