JP4836406B2 - 振り子式揺動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、振り子式揺動機構に関する。さらに詳しくは、道路・河川・建設現場などの工事にともなう、交通整理・誘導のための腕振り・旗振りロボットに関する。さらに、駐車場・催物会場・店内などへの誘導の腕振り・旗振りロボット、農業用案山子、鳥獣追出用ロボット、広告宣伝用ロボット(ムービングディスプレイ)、乳幼児用ゆりかごなどに適用可能な振り子式揺動機構に関する。
従来から、細長いアームを往復運動させ、アームに旗などを取り付けて、交通整理。誘導動作するものがある(例えば、特許文献1〜10参照)。
しかるに、従来の振子式腕振り機構には、次に示す問題点がある。
特許文献1〜10はいずれも、モータとリンク機構でアームを揺動させることにより、このアームやアームに取り付けられた旗などを往復揺動させるようにしたものである。ところがこの機構では、接触部分が多く摩擦等によるエネルギー損失が大きい。またアーム等の視認性を高めようと、アーム等の振幅を大きく、揺動周期を短く、また連続・長時間揺動するには大量の電力が必要である。設置現場に大きい電源が必要になり、電力会社の配電線から臨時・長距離の配線を要することとなる。逆に云えば、小さな電力しか供給することができない、蓄電池や太陽電池モジュールなどの電力供給源では、従来のような摩擦による損失が大きい腕(旗)振り機構の電源は適さなかった。
特開平11−175887号公報 特開2002−216294号公報 特開昭54−32099号公報 実開平05−64996号公報 特開平06−203296号公報 実開昭58−25313号公報 実開平01−59193号公報 実用登録3015046号公報 実用登録3027604号公報 実用登録3035989号公報
本発明は、上記事情に鑑み、例えば交通整理や交通誘導などの腕(旗)振りがより効果的に行なえるよう、視認板の振り動作を目立たせる(視認性を向上させる)ことができ、小なエネルギーでも揺動動作できるコンパクトで自動起動機能のある振子式揺動機構を提供することを目的とする。
第1発明の方向自在斜め振り子機構は、
支軸に対して回転自在に取り付けた視認板と、該視認板の往復円弧運動の中心線と角度αで固定したバランサ機能を持つ振り子アームの重錘の位置を調整することにより、該視認板と振り子アームのバランスを保ち往復円弧運動が継続できる方向自在斜め振り子機構と、
前記振り子アームを往復円弧運動させる駆動手段とからなり、
前記駆動手段は、前記振り子アームの先端部に設けた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けた励磁コイルと、該励磁コイルに電力を供給する電力供給部、および該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部から構成されていることを特徴とする。

ここで本発明に適用している「方向自在斜め振り子」の概要とその特徴を説明する。
既知の振り子式の揺動機構(「視認板付垂直振り子機構」など磁石と励磁コイルを使った方式のもの)は、図2に示すように、支軸に対して回転自在に取り付けた視認版と、その中心線上の支軸に対して反対側に取り付けたバランサアーム(軸のまわりの視認版のトルクとバランサアームのトルクは等しい大きさとなる)から構成されており、これらのアームと固定した振り子アームを鉛直下方に設けて往復円弧運動をさせる機構となっている。したがって、往復円弧運動の調整はまずバランサアームの重錘15の位置の調整により視認板とバランサアームのトルクのバランスをとり、次に視認板の往復円弧運動の中心線の方向を決め、振り子アームを垂直下方にこれらアーム(視認板、バランサアーム)に固定して取り付ける。次に振り子アーム20の重錘22の取付け位置の調整により、視認板と振り子全体の揺動周期を調整するものである。すなわち、2つの重錘はそれぞれバランスをとる働きと揺動周期を調整する働きがあり、2つの重錘により調整する必要がある。
一方、本発明の「方向自在斜め振り子機構」は図1に示すように、視認板とバランサ機能を持った振り子アームが角度αで固定した構造である。そして自在に決めた視認板と振り子の揺動の方向(往復円弧運動の方向)にバランスを保ちながら往復円弧運動を継続さできるものである。その視認板と振り子アームの両トルクが等しくなりバランスさせるために振り子アーム20の重錘22の位置を調整する。視認板の中心線の揺動方向は、振り子アームとの取付け角度αと振り子アームの揺動の中心線の方向とから、重錘22の位置の調整により自在にできる。また、上記角度αを固定した後はこの重錘22の位置を調整することにより、振り子の揺動の中心線の方向を調整することができる。 そして揺動周期は視認板および振り子アーム(重錘を含む)の慣性などにより2次的に決まるものである。
したがって、「視認板付垂直振り子機構」における重錘2個と「方向自在斜め振り子」の重錘1個の働きはその構造、働きに根本的な差異がある。図1と図2に示すように構造上のみならず調整にも大差があり、「方向自在斜め振り子」は容易に発明できない。
なお、上記角度αは、視認板の円弧運動の位置が支軸より上方(視認板を目立たせるため)で、励磁コイルが支軸より下方(励磁コイルの機能上)の場合は0〜90度の範囲になるため、ほぼこの範囲に設定される。なお視認板の方向(図1のθ)は上記のように主に0〜90度の範囲である、場合によっては0〜−90度の範囲でも使用できる。

第2の発明は、励磁コイルが、
平衡時において、前記振り子アームの中心線の延長線に対して偏寄した位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の方向自在斜め振り子機構。

ここで、励磁コイルが偏寄した位置に配置される理由を述べる。
励磁コイルが振り子アームの延長線上にあると、停止状態からの揺動に起動がかからないだけでなく、何かの原因で揺動が弱まってくると停止に至ってしまう。そこで偏寄した位置に配置する。詳細は後述する。

第3の発明は、前記電力供給部が、
太陽電池モジュールとバッテリーを組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載の方向自在斜め振り子機構。

ここで、太陽電池モジュールとバッテリーを組合せた電力供給部の必要性について述べる。
本発明に関する振り子機構は屋外や電源の得難い場所に設置されることが多いのでその有効性は大きく、また環境にもやさしい。

第4の発明は、
垂直方向に往復運動をする第1の振り子の先端に支軸を設け、該支軸に回転自在に取付けた第2の振り子の先端が水平方向に往復運動をすることにより、第2の振り子の先端が外見上横向き8の字運動をする基本構造の機構で、詳しくは、
第1の支軸に対して回転自在に取付けた振り子アームIが垂直方向に往復円弧運動をするよう、該振り子アームIの中心線と斜め角度αのバランサアームを固定取付けし
前記振り子アームIの先端に第2の支軸を設け、該支軸に回転自在に取付けた視認板機能をもつ振り子アームII より構成された振り子機構において、
前記振り子機構の揺動停止時には、前記振り子アームII が水平になるよう前記バランサアームの重錘の位置を調整し、
次に動作時には、振り子アームII の下端の水平方向の周期が、振り子アームII の上側先端の垂直方向の周期の2倍になるように振り子アームII の重錘を調整することにより、視認板の機能をもつ振り子アームIIの下端が外見上横向き8の字運動をする機構からなり、
前記機構の駆動手段は、前記振り子アームII の先端部に設けた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けた励磁コイルと、該励磁コイルに電力を供給する電力供給部、および該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部から構成されていることを特徴とする8の字振り子機構

ここで本発明に適用している8の字振り子の振り子機構の概要とその特徴を説明する。
8の字振り子は図3に示すように振り子Iの末端に振り子II の上端を回転自在に取り付けることにより、振り子II の末端は、左右の振り子運動と周期が2倍の上下の振り子運動を組み合わされることにより、8の字の振り子運動となる。
次にバランサアームと振り子アームI、振り子アームIIの関係について述べる。
図3において、左側の第1の支軸1には振り子アームI (さらに回転自在に振り子アームII が取り付けられている)が、その左側のバランサアームと角度αで固定されている。この一体化されたアームは揺動停止時(すなわち静止時)には、バランサアームの重錘の位置を調整し、支軸の左右のモーメントを等しくして振り子アームIが水平になるようにする。これにより、振り子アームI振り子アームII を回転自在に取付けた状態で、水平位置を中心に上下に振り子運動をする。一方、右側の第2の支軸を中心に振り子アームII は左右に振り子運動をする。この2つの振り子運動が組み合わされて振り子アームII の下端は外見上横向き8の字を描き、8の字振り子運動となる。ここで、8の字の振り子運動がスムーズにできるよう周期を調整するために振り子アームIIの下端にある重錘の位置を調整する。
次にバランサアームと振り子アームIの関係について述べる。
振り子アームIの中心線とバランサアームの中心線の角度αは0〜90度の範囲に固定されている。この両アームの関係は上記斜め振り子において視認板の代わりに振り子アームIが水平に設置されたものに相当している。
なお、8の字振り子機構が実際に動作し続けることは、実験モデルを作り確認している。

第5の発明は前記励磁コイルが、
平衡時において、前記振り子アームIの中心線の延長線に対して偏寄した位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の8の字振り子機構。

ここで、励磁コイルが偏寄した位置に配置される理由は上記請求項2の発明と同様の理由である。

第6の発明は、前記電力供給部が、太陽電池モジュールとバッテリーを組み合わせたものであることを特徴とする請求項4記載の8の字振り子機構。

ここで、太陽電池モジュールとバッテリーを組合せた電力供給部の必要性については請求項3の発明と同様である。
第1発明によれば、モータとリンク機構を組合せた揺動機構に比べて、部材同士が摩擦する部分が少なく、また損失となる動きも少ないためエネルギー損失が少なく、小さい電力で駆動できる。すなわち、磁石と励磁コイルは非接触で磁石同士の反発駆動力を利用しているため、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。そして、小さな電力で視認板の振幅を大きくするなど、振り子動作を目立たせる(視認性を高くする)ことができる。そのため、一般的に小さな電力を供給する移動可能な電源である太陽電池や蓄電池で構成した電源を利用して動作することができる。すなわち、自家用発電機などの大きい電源設備を設け、また使用現場において電力会社から臨時に電力の供給を受ける必要がない。このことは、道路・建設など建設現場で使用する腕(旗)振りロボットなどでは特に重要な条件である。
なお、移動用発電機の使用では、設備費と現場への移動とその運転の手間だけでなく、最近は騒音問題も考慮する必要がある。一方電力会社からの電源では、現場では電力の供給が容易に得られにくい状況にある。
また視認板は、上記のモータとリンク機構を組合せた機構と同様に自在の方向で揺動する機能があるため視認性がこれらに劣ることがないだけでなく、励磁コイルの方向を自由に設定することができるため、目障りな方向に励磁コイルが飛び出ることもなく、またコンパクトな装置である。
本発明の方向自在斜め振り子機構は図1に示すように、視認板および振り子アームの揺動の方向はほとんどの範囲で自在であり、バランサアームの重錘の位置の調整のみで簡単に、往復円弧運動を調整することができる。
また、視認板と振り子アームの角度αを自由に設定することができるため、視認板の方向を自由にきめることができる。そのため、視認板を自在の方向で揺動することが簡単に実施でき、その設置場所や目的に合った方向での揺動を実施できるため、視認性の高い効果的な揺動が実施できる。

第2発明によれば、平衡時の磁石の位置に対して偏寄した位置に励磁コイルを配置することにより、振り子が停止した場合や揺動が小さくなった場合でも自動起動・揺動回復機能がある。このことは、上記の交通整理・誘導の腕(旗)振りロボットを実際に適用する場合、装置の停止に起因する事故発生からも絶対に停止等が許されない。また、屋外の看板などに揺動装置を設置した場合に、その揺動が風などにより停止した場合で、人が操作できない場所に装置が設置されていても、自動起動により揺動が回復できる。

第3発明によれば、電力供給部分が小型の太陽電池モジュールと小型の蓄電池の組合せで可能となるため、移動が容易なコンパクトな装置となる。ここで、蓄電池を使うことにより夜間も連続して動作できるとともに、太陽電池を使うことにより蓄電池に別途充電をする手間が少なくなる。すなわち、天候や昼夜を問わず長時間の連続運転が可能となる。

第4発明によれば、振り子アームIを水平にするようバランサアームの重錘の位置を調整した後、振り子アームII のみの調整で8の字振り子の動作を起こすことができる。
また、振り子運動が8の字となるため、設置場所や目的により第1の発明以上の視認性が期待できる。また、上記交通整理用の腕(旗)振りロボット以外の広い用途への活用が期待できる。

第5発明では、8の字振り子を使った上記請求項2の発明の効果が期待できる。

第6発明では、8の字振り子を使った上記請求項3の発明の効果が期待できる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態、振り子式揺動機構の1つである「方向自在斜め振り子」の原理図である。同図に示すように、方向自在斜め振り子は、支軸に対して回転自在の視認板が取り付けられ、該視認板10の中心線に斜めに角度αで、振り子アーム20・バランサアーム13が一体として取り付けられ揺動部を構成している。前記振り子アーム20を往復円弧運動させるための駆動手段30が設けられている。この駆動手段30の詳細は後述する。
前記視認板10と前記振り子アーム20・バランサアーム13は共通のボス11に取り付けられ、互いに位置関係が固定され振り子アーム20が往復円弧運動すると、視認板10が同様の往復円弧運動するようになっている。視認板10の揺動が人目に付くようにするため(視認性を増すため)、視認板10は平衡状態で自由な方向に設定できるようになっている。特にθが0〜90度では視認効果が大きい。視認板10は、例えば幅広の板を用い、それに反射材、蛍光塗料を塗布するなど、揺動時に視認し易い部材で構成すればよい。前記バランサアーム13はネジ14と重錘兼用ナット15(22とも兼用)からなり、ナット15のねじ込み位置を調整して、平衡時に視認板10が所望の傾斜角θで、振り子アーム20・バランサアーム13の中心線が励磁コイル又は、その近くになるように調整する。図1では平衡状態で視認板の延長方向と振り子アームは角度αに調整されている。また図1では前記振り子アーム20の中心線は励磁コイルとβの偏寄した状態を示している。
振り子アーム20は、前記ボス11に結合した棒材21とその先端部分の検出板33と磁石31から構成されている。
つぎに、駆動手段30について説明する。
前記振り子アーム20の先端には磁石31が取り付けられ、これに対して磁力を及ぼす励磁コイル32が配置されている。
磁石31は、永久磁石、電磁石など磁力を発生するものであればよい。
つぎに、励磁コイル32を説明する。この励磁コイル32に通電すると磁力を発生させることができるので、励磁コイルによる磁力と前記磁石31の磁力との間に反発力を生じさせることができる。この反発力が前記振り子アーム20を揺動させるための駆動力となる。
したがって、この励磁コイル32への通電タイミングを調整すれば、振り子アームの揺動にあわせて、反発力をあたえることができ、振り子アーム20を連続して往復運動させることができる。その結果、視認板10も連続して往復円弧運動させることができる。
この駆動手段30は、磁石31および励磁コイル32の磁力同士の反発力を視認板10の駆動力として利用しており、磁石31と励磁コイル32との間は非接触であるから、モータとリンク機構を組み合わせた伝統的な揺動機構に比べて部材同士が摩擦する部分が少ないので、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。このため、励磁コイル32に電力を供給する電力供給源に、蓄電池や太陽電池モジュールを使用できる。
前記励磁コイル32は、平衡状態にある振り子アーム20の磁石31に対して、少し偏寄した位置に配置されている。このため、起動時に励磁コイル32に通電して磁力を発生すると、必ず振り子アーム20を反偏寄方向に反発させて、揺動運動を開始させることができる。
図2は、すでに知られている振り子式揺動機構の1つである「視認板付垂直振り子」の原理図である。上記「方向自在斜め振り子」の動作・理解を深めるためこれを使い比較しながら説明する。また、「方向自在斜め振り子」が、すでに知られている「視認板付垂直振り子」に比べて優れていることも合わせて述べる。
図2に示すように、支軸に対して回転自在の視認板・バランサアームに取り付けられた振り子アーム20で構成されており、前記視認板10を揺動させるため、前記振り子アーム20を往復円弧運動させる駆動手段30が設けられている。この駆動手段30の詳細は後述する。
前記視認板10・バランサアーム13と前記振り子アーム20は共通ボス11に固定し取り付けられ、互いに位置関係が固定され、振り子アーム20が往復円弧運動すると、視認板10が腕振り運動するようになっている。視認板10の腕振り運動が人目につくようにするため(視認性を増すため),視認板10は平衡状態で自由な方向に調整できるようになっている。
視認板10は,例えば幅広の板を用い、それに反射材、蛍光塗料を塗布するなど,揺動時に視認しやすい部材に構成すればよい。前記バランサアーム13はネジ14と重錘兼用ナット15からなり、ナット15のねじ込み位置を調整して、視認板とバランサアームが平衡するように調整する。
振り子アーム20は、前記ボス11に結合した部材21と、その反対側先端付近に結合した重錘兼用ナット22とから構成されている。この重錘の取り付け位置を調整することで、視認板10を含めた振り子アーム20の周期を調整することができる。
図2の平衡状態では、視認板10が傾斜角θの状態で、振り子アーム20の鉛直状態(垂直下向き)と固定されている。
ただ、この振り子アーム(特願2003−433847)を鉛直に対して一定角度で傾斜した位置で安定して継続運転することは困難と考えている。
これらに比べ「方向自在斜め振り子」は重錘兼用ナットが1個であり、また振り子アームを鉛直に対して傾斜することも可能で調整も容易である。
つぎに、駆動手段30について説明する。
前記振り子アーム20の先端には磁石31が取り付けられ、これに対して磁力を及ぼす励磁コイル32が配置されている。
磁石31は、永久磁石、電磁石など磁力を発生するものであればよい。
つぎに、励磁コイル32を説明する。この励磁コイル32に通電すると磁力を発生させ、励磁コイルによる磁力と前記磁石31の磁力との間に反発力を生じさせることができる。この反発力が前記振り子アーム20を揺動させるための駆動力となる。
したがって、この励磁コイル32への通電タイミングを調整すれば、振り子アームの揺動にあわせて、反発力をあたえることができ、振り子アーム20を連続して往復運動させることができる。その結果、視認板10も連続して往復円弧運動させることができる。
この駆動手段30は、磁石31および励磁コイル32の磁力同士の反発力を視認板10の駆動力として利用しており、磁石31と励磁コイル32との間は非接触であるから、モータとリンク機構を組み合わせた伝統的な揺動機構に比べて部材同士が摩擦する部分が少ないので、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。このため、励磁コイル32に電力を供給する電力供給源に、蓄電池や太陽電池モジュールを使用できる。
前記励磁コイル32は、平衡状態にある振り子アーム20の磁石31に対して、少し偏寄した位置に配置されている。このため、起動時に励磁コイル32に通電して磁力を発生すると、必ず振り子アーム20を反偏寄方向に反発させて、揺動運動を開始させることができる。
図3は「方向自在斜め振り子」の別途の実施形態である「8の字振り子」の原理図である。図に示すように、支軸に対して回転自在に取り付けられた振り子アームI(その先端には振り子アームIに対して回転自在の振り子アームII (20)と視認板10が取り付けられている)とバランサアーム13が取り付けられている。そして、前記視認板10を8の字運動させるため、前記振り子アームII を8の字運動させるよう駆動手段30が設けられている。この駆動手段30の詳細は後述する。なお、破線で示したのは動作中のいま一つの状態を示したものである。
前記振り子アームIとバランサアームは共通のボス11に取り付けられている。平衡状態では全体として、振り子アームIが水平になるようにバランサアームの重錘の位置が調整されている。振り子アームIが上下に揺動するのに同期して、この周期の2倍の周期で振り子アームII が左右に揺動するように振り子アームII の重錘22の位置が調整されている。そのため、振り子アームII の先端が左右に揺動する(往復円弧運動する)と、同期して振り子アームII の先端は上下に揺動し、振り子アームII の先端は8の字を描く。したがって、振り子運動が8の字のため人目につく(視認性がさらに高い)振り子式揺動機構となる。
つぎに、駆動手段30について説明する。
前記振り子アーム20の先端には磁石31が取り付けられ、これに対して磁力を及ぼす励磁コイル32が配置されている。
磁石31は、永久磁石、電磁石など磁力を発生するものであればよい。
つぎに、励磁コイル32を説明する。この励磁コイル32に通電すると磁力を発生させることができるので、励磁コイルによる磁力と前記磁石31の磁力との間に反発力を生じさせることができる。この反発力が前記振り子アームII (20)を揺動させるための駆動力となる。
したがって、この励磁コイル32への通電タイミングを調整すれば、振り子アームの揺動にあわせて、反発力をあたえることができ、振り子アームII (20)を連続して往復運動させることができる。その結果、視認板10も連続して往復円弧運動させることができる。
この駆動手段30は、磁石31および励磁コイル32の磁力同士の反発力を視認板10の駆動力として利用しており、磁石31と励磁コイル32との間は非接触であるから、モータとリンク機構を組み合わせた伝統的な揺動機構に比べて部材同士が摩擦する部分が少ないので、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。このため、励磁コイル32に電力を供給する電力供給源に、蓄電池や太陽電池モジュールを使用できる。前記励磁コイル32は、平衡状態にある振り子アームII(20)の磁石31に対して、少し偏寄した位置に配置されている。このため、起動時に励磁コイル32に通電して磁力を発生すると、必ず振り子アーム20を反偏寄方向に反発させて、揺動運動を開始させることができる。
図4の(a)は本発明の揺動に関して、往復円弧運動共通の基本制御フローチャートであり、図4の(b)はその制御フローを説明するための簡略化した斜め振り子(視認板を省略しており、振り子アームとバランサアームのみとしている)である。
図4の(a)によりフローを説明する。
起動後、まずステップS1において、思案点センサ61の検出信号が受信したかどうかをチェックし、この検出信号を受信していなければステップ1を繰り返す。検出信号を受信すれば、ステップ2に進む。
ステップ2で不感タイマー(後述)がOFFされていれば、ステップ3に進む。ONであれば、ステップ1へもどる。
ステップ3において、励磁コイル32に所定時間(例えば100ms)通電を開始する。同時に通電タイマーをON(所定時間後OFF)し、不感タイマーもON(所定時間後OFF)する。そしてステップ4に進む。
ステップ4において、通電タイマーがタイムアップ(所定時間を経過)すれば、励磁コイルの通電を停止し、ステップ1にもどる。
つぎに、不感タイマーについて述べる。
ステップ3において、励磁コイル32に所定時間通電し、これにより励磁コイル32から磁力を出力させて振り子アーム20を一方向に動作させる。つぎに振り子アームが反対方向に帰ってくるときは、磁力を振り子20の磁石31に及ぼすと、振り子運動を止めてしまうので、不感時間帯を設けて励磁コイル32を作動させないようにする。そこで、ステップ2において、不感時間帯であれば、思案点センサ61の検出信号を受信しても、励磁コイル32に通電しない。前記不感時間帯は、通電開始から振り子アーム20がいったん振れて、つぎの復動作時に思案点センサ61を通過するまでの時間を計測して、この通過時間帯を不感時間帯として設定すればよい。
図5は振り子アーム20の揺動開始動作を示す基本説明図である。(1)は、平衡状態における振り子アーム20を示している。この状態において、励磁コイル32に通電すると磁力が発生し、磁石31の磁石が反発して、振り子アーム20が時計方向に揺動し始める。ついで、(2)に示すように振り子アーム20が往方向に揺動を続け、上死点に達すると、貯えられた位置エネルギーにより、反転して復方向に振り子アーム20が揺動する。(3)に示すように、振り子アーム20の復動作時には平衡点を通過するときも、前記のように励磁コイル32の磁力を発生させないでおくと、振り子アーム20はそのまま平衡点を通過し反対側の上死点まで振れていく。そして、(4)に示すように、反対側の上死点に達すると、再び位置エネルギーによって往方向に振れていく。この往方向運動中に振り子アーム20が平衡点を通ろうとするとき、(5)に示すように励磁コイル32が磁力を発生すると、磁石31との間で反発力が生じ、失われたエネルギーが補充されて(6)に示すように、振り子アーム20は揺動円弧運動を続けていく。この後は(1)〜(6)を繰り返すことにより、連続的に振り子アーム20が揺動し、これに伴い視認板10の腕振り動作を継続する。
ここで図4の(b)の検出板33について説明する。
前記振り子アーム20と磁石31との間には、例えば鉄板製の検出板33が取り付けられている。この検出板33の揺動方向の長さは、磁石の揺動方向の長さよりも長く形成されたものである。振り子アーム20が思案点センサ61で検出されるときには、磁石31が検出されるよりも前に検出板33で検出される。このため、振り子アーム20の通過タイミングを事前に検出できるから、通電制御に要する時間を確保できるので好ましい。
図3の8の字振り子において、振り子アームIの先端に回転自在の直接視認板と振り子アームII を設けているが、振り子アームIIの先端に、さらに同様の斜め振り子を2重に設けることにより、異なった方向を向いた8の字が描ける振り子式揺動機構を構成することができる。
前記電力供給部は、蓄電池と太陽電池モジュールのいずれかで構成してもよく、設置場所や目的に合わせた最適容量の組合せとすることもできる。
上記のごとく、本実施形態の各振り子式揺動機構によれば、視認板の振り動作を目立たせることができるため、交通整理・誘導などの腕(旗)振り動作ができるコンパクトなロボットが実現できるが、その適用範囲はこれらの用途に限定されない。すなわち、本発明の振り子式揺動機構は太陽電池・蓄電池との組合せシステムとして次の用途への展開ができる。
駐車場、催物会場、店内などへの案内・誘導の人形・ロボット
農業用案山子など鳥獣追い出し用の人形・ロボット
広告宣伝用の動く人形・ロボット・ボードなど
乳幼児など用のゆりかご
などがある。
特に、電源が得られにくい場所・用途の場合や、消費電力の大きさが問題となる場合などに効果的である。また、最近の省エネルギー・自然エネルギーの利用という面からも適合したシステムである。
本発明の実施形態の1つである「方向自在斜め振り子」の原理図である。 既に知られている「視認板付垂直振り子」の原理で、本発明との比較説明に使用する図である。 本発明の実施形態の1つである「8の字振り子」の原理図である。 揺動制御動作の一例の説明図である。 自動起動動作の一例の説明図である。
1 支軸
10 視認板
11 共通ボス
13 バランサアーム
14 ネジ
15 バランサアームの重錘
20 振り子アーム
21 棒材
22 振り子アームの重錘
30 駆動部
31 磁石
32 励磁コイル
33 検出板
61 思案点センサ

Claims (6)

  1. 支軸に対して回転自在に取り付けた視認板と、該視認板の往復円弧運動の中心線と角度αで固定したバランサ機能を持つ振り子アームの重錘の位置を調整することにより、該視認板と振り子アームのバランスを保ち往復円弧運動が継続できる方向自在斜め振り子機構と、
    前記振り子アームを往復円弧運動させる駆動手段とからなり、
    前記駆動手段は、前記振り子アームの先端部に設けた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けた励磁コイルと、該励磁コイルに電力を供給する電力供給部、および該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部から構成されていることを特徴とする方向自在斜め振り子機構。
  2. 前記励磁コイルが、
    視認板と振り子アームが平衡時において、振り子アームの中心線の延長線に対して偏寄した位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の方向自在斜め振り子機構。
  3. 前記電力供給部が、
    太陽電池モジュールとバッテリーを組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載の方向自在斜め振り子機構。
  4. 垂直方向に往復運動をする第1の振り子の先端に支軸を設け、該支軸に回転自在に取付けた第2の振り子の先端が水平方向に往復運動をすることにより、第2の振り子の先端が外見上横向き8の字運動をする基本構造の機構で、詳しくは、
    第1の支軸に対して回転自在に取付けた振り子アームIが垂直方向に往復円弧運動をするよう、該振り子アームIの中心線と斜め角度αのバランサアームを固定取付けし
    前記振り子アームIの先端に第2の支軸を設け、該支軸に回転自在に取付けた視認板機能をもつ振り子アームII より構成された振り子機構において、
    前記振り子機構の揺動停止時には、前記振り子アームII が水平になるよう前記バランサアームの重錘の位置を調整し、
    次に動作時には、振り子アームII の下端の水平方向の周期が、振り子アームII の上側先端の垂直方向の周期の2倍になるように振り子アームII の重錘を調整することにより、視認板の機能をもつ振り子アームIIの下端が外見上横向き8の字運動をする機構からなり、
    前記機構の駆動手段は、前記振り子アームII の先端部に設けた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けた励磁コイルと、該励磁コイルに電力を供給する電力供給部、および該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部から構成されていることを特徴とする8の字振り子機構
  5. 前記励磁コイルが、
    平衡時において、請求項4の振り子アームII の中心線の延長線に対して偏寄した位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の8の字振り子機構。
  6. 前記電力供給部が、太陽電池モジュールとバッテリーを組み合わせたものであることを特徴とする請求項4記載の8の字振り子機構。

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