JP2005195915A - 振り子式揺動機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】視認板の振り動作を目立たせることができ、交通整理・誘導などの誘導動作が小さいエネルギーでも効果的に実施できるコンパクトな振り子式揺動機構を提供する。
【解決手段】 課題を解決する振り子式揺動機構として3つのタイプ(「方向自在斜め振り子」、「視認板付垂直振り子」、「8の字振り子」)を提供している。そのうちの「方向自在斜め振り子」では、支軸1に回転自在に取り付けた視認板10と、視認板と斜め方向に設けた振り子アーム20・バランサアーム13と、該振り子を揺動させる駆動手段30からなる。駆動手段は振り子アームに取り付けた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルより構成されている。振り子機構で励磁コイルの電源は小さくてもよいため、太陽電池と蓄電池を組合せている。そして自動起動機能と、運転の調整の簡易なことにも特徴がある。
【選択図】 図1























Description

本発明は、振り子式揺動機構に関する。さらに詳しくは、道路・河川・建設現場などの工事にともなう、交通整理・誘導のための腕振り・旗振りロボットに関する。さらに、駐車場・催物会場・店内などへの誘導の腕振り・旗振りロボット、農業用案山子、鳥獣追出用ロボット、広告宣伝用ロボット(ムービングディスプレイ)、乳幼児用ゆりかごなどに適用可能な振り子式揺動機構に関する。
従来より、細長いアームを往復運動させ、アームに旗などを取り付けて、交通整理。誘導動作するものがある(例えば、特許文献1〜10参照。)。
しかるに、従来の振子式腕振り機構には、次に示す問題がある。
特許文献1〜10はいずれも、モータとリンク機構でアームを揺動させることにより、このアームやアームに取り付けられた旗などを往復揺動させるようにしたものである。ところがこの機構では、接触部分が多く摩擦等によるエネルギー損失が大きい。またアーム等の視認性を高めようと、アーム等の振幅を大きく、揺動周期を短くしたりするには、また連続・長時間振らせるには大量の電力が必要である。設置現場に大きい電源が必要になったり、電力会社の配電線から臨時・長距離の配線を要することとなる。逆に云えば、一般に小さな電力しか供給することができない、そして移動に適した蓄電池や太陽電池モジュールなどの電力供給源では、従来のような摩擦による損失が大きい腕(旗)振り機構の電源には適さなかった。
特開平11−175887号公報 特開2002−216294号公報 特開昭54−32099号公報 実開平05−64996号公報 特開平06−203296号公報 実開昭58−25313号公報 実開平01−59193号公報 実用登録3015046号公報 実用登録3027604号公報 実用登録3035989号公報
本発明は、上記事情に鑑み、例えば交通整理や交通誘導の腕(旗)振りがより効果的に行なえるよう、視認板の振り動作を目立たせる(視認性を向上させる)ことができ、小なエネルギーでも揺動動作できるコンパクトで自動起動機能のある振子式揺動機構を提供することを目的とする。
第1発明の方向自在斜め振子機構は、支軸に対して回転自在に取り付けた視認版と、
該視認板の中心線と斜め方向(角度α)に設けられた振り子アーム・バランサアームと、
該振り子アームを往復円弧運動させる駆動手段からなり、
該駆動手段が、前記振り子アームの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルとからなり、
該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部と、前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部からなる
ことを特徴とする。
第2発明の方向自在斜め振り子機構は、第1発明の機構で、前記振り子アーム・バランサアームの平衡時における中心線に対して、偏寄した位置に励磁コイルが配置されていることを特徴とする。
第3発明の方向自在斜め振り子機構は、第2発明の機構が、視認板と振り子アーム・バランサアームの中心線のなす角を、バランサアームの重錘の位置を移動することにより、
容易に調整・固定できることを特徴とする。
第4発明の方向自在斜め振り子機構は、第3発明の機構の前記電力供給部が、太陽電池モジュールと蓄電池を組合せたものであることを特徴とする。
第5発明の視認板付垂直振り子機構は、支軸に対して回転自在に取り付けられた視認板と、
該視認板の中心線上で、支軸に対して該視認板と反対方向に取り付けたバランサアームと、該視認板・バランサアームに取り付けた振り子アームと、
該振り子アームを往復円弧運動させる駆動手段からなり、
該駆動手段が、前記振り子アームの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルからなり、
該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部と、前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部からなる
ことを特徴とする。
第6発明の視認板付垂直振り子機構は、第5発明の機構が、視認板・バランサアームに固定された振り子アームの平衡時における中心線(鉛直方向)に対して、偏寄した位置に励磁コイルが配置されていることを特徴とする。
第7発明の視認板付垂直振り子機構は、第6発明の機構が、視認板の方向を自在に調整した後、該視認板に対して垂直振り子アームを垂直に容易に調整・固定できることを特徴とする。
第8発明の視認板付垂直振り子機構は、第7発明の機構の前記電力供給機構が、太陽電池モジュールと蓄電池を組合せたものであることを特徴とする。
第9発明の8の字振り子機構は、振り子アームIの先端に回転自在に振り子アームII(視認板と一体化している)を取り付け、該振り子アームIの中心線とバランサアームの中心線が斜めに設けられた振り子(斜め振り子)機構において、
前記振り子アームIが水平になるように調整され、かつ振り子IIの周期が振り子Iの周期の2倍になるように調整されており、振り子アームIIを往復運動させる駆動手段とからなり、
該駆動手段が、前記振り子アームIIの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルと、
該励磁コイルの励磁電流を流すタイミングを制御する制御部と、
前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部とからなることを特徴とする8の字振り子機構。
振り子アームIの先端に回転自在に取り付けられた視認板と一体化した振り子アームIIの中心線と、バランサアームの中心線が斜めに設けられた振り子(斜め振り子)において、前記振り子アームIが水平になるように調整され、かつ振り子IIの周期が振り子Iの周期の2倍になるように調整されており、振り子アームIIを往復運動させる駆動手段とからなり、
該駆動手段が、前記振り子アームIIの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルと、励磁コイルの励磁電流を流すタイミングを制御する制御部と、前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部とからなることを特徴とする8の字振り子機構。
第10発明の8の字振り子機構は、第9発明の機構の振り子アームIIの平衡時における方向(鉛直方向)から偏寄した位置に励磁コイルが配置されていることを特徴とする。
第11発明の8の字振り子機構は、第10発明の機構の電力供給部が、太陽電池モジュールと蓄電池を組合せたものであることを特徴とする。
第1発明によれば、モータとリンク機構を組合せた揺動機構に比べて、部材同士が摩擦する部分が少なく、また損失となる動きも少ないためエネルギー損失が少なく、小さい電力で駆動できる。すなわち、磁石と励磁コイルは非接触で磁石同士の反発駆動力を利用しているため、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。そして、小さな電力で視認板の振幅を大きくするなど、振り動作を目立たせる(視認性を高くする)ことができる。そのため、一般的に小さな電力を供給する移動可能な電源である太陽電池や蓄電池で構成した電源を利用することができる。そのため、自家用発電機などの大きい電源設備を設けたり、使用現場において電力会社から臨時に電力の供給を受ける必要がない。このことは、道路・建設など建設現場で使用する腕(旗)振りロボットなどでは特に重要な条件である。
なお、移動用発電機の使用では、設備費と現場への移動とその運転の手間だけでなく、最近は騒音問題も考慮する必要がある。一方電力会社からの電源では、現場では電力の供給が容易に得られにくい状況にある。
また視認板は、上記のモータとリンク機構を組合せた機構と同様に自在の方向で揺動する機能があるため視認性がこれらに劣ることはないだけでなく、励磁コイルの方向を自由に設定することができるため、目障りな方向に励磁コイルが飛び出ることもなく、またコンパクトな装置である。
第2発明によれば、平衡時の磁石の位置に対して偏寄した位置に励磁コイルを配置することにより、振り子が停止した場合や揺動が小さくなった場合でも自動起動・揺動回復機能がある。このことは、上記の交通整理・誘導の腕(旗)振りロボットを実際に適用する場合、装置の停止に起因する事故発生からも絶対に停止等が許されない。
また、屋外の看板などに揺動装置を設置した場合に、その揺動が風などにより停止した場合で、人が操作できない場所に装置が設置されていても、自動起動により揺動が回復できる。
第3発明によれば、視認板を自在の方向で揺動するよう調整することが簡単に実施できる。その設置場所や目的に合った方向での揺動を実施できるため、視認性の高い効果的な揺動が実施できる。
第4発明によれば、電力供給部分が小型の太陽電池モジュールと小型の蓄電池の組合せで可能となるため、移動が容易なコンパクトな装置となる。ここで、蓄電池を使うことにより夜間も連続して動作できるとともに、太陽電池を使うことにより蓄電池に別途充電をする手間が少なくなる。すなわち、天候や昼夜を問わず長時間の無停止運転が可能となる。
第5発明によれば、第1発明と同様の効果が期待できる。そして第1発明の方向自在斜め振り子に比べて、視認板の形状・重さや揺動方向によらず、より容易に揺動方向の調整が実施できる。
第6発明によれば、第2発明と同様に、自動起動・揺動回復機能があるため、実用的な装置となり得る。
第7発明によれば、後述(「発明を実施するための最良の形態」の図2の説明)のように視認板の方向の調整が非常に簡単に実施できることから、それぞれの設置場所や目的にあった方向の調整をこまめに実施できる。
第8発明によれば、第4発明と同様の効果が期待できる。
第9発明によれば、振り子運動が8の字となるため、設置場所や目的により第1発明、第4発明以上の視認性が期待できる。また、上記交通整理用の腕(旗)振りロボット以外の広い用途への活用が期待できる。
第10発明によれば、第2発明、第6発明と同様の効果が期待できる。
第11発明によれば、第4発明、第8発明と同様の効果が期待できる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態、振り子式揺動機構の1つである「方向自在斜め振り子」の原理図である。同図は示すように、方向自在斜め振り子は、支軸に対して回転自在の視認板が取り付けられ、該視認板10の中心線に斜めに角度αで、振り子アーム20・バランサアーム13が一体として取り付けられ揺動部を構成している。前記振り子アーム20を往復円弧運動させるための駆動手段30が設けられている。この駆動手段30の詳細は後述する。
前記視認板10と前記振り子アーム20・バランサアーム13は共通のボス11に取り付けられ、互いに位置関係が固定され振り子アーム20が往復円弧運動すると、視認板10が同様の往復円弧運動するようになっている。視認板10の揺動が人目に付くようにするため(視認性を増すため)、視認板10は平衡状態で自由な方向に設定できるようになっている。
視認板10は、例えば幅広の板を用い、それに反射材、蛍光塗料を塗布するなど、揺動時に視認し易い部材で構成すればよい。前記バランサアーム13はネジ14と重錘兼用ナット15(22とも兼用)からなり、ナット15のねじ込み位置を調整して、平衡時に視認板10が所望の傾斜角θで、振り子アーム20・バランサアーム13の中心線が励磁コイル近くになるように調整する。図1では平衡状態で視認板の延長方向と振り子アーム・バランサアームは角度αに調整されている。また前記振り子アーム20・バランサアーム13の中心線は励磁コイルとβの角度に調整されている。
振り子アーム20は、前記ボス11に結合した棒材21とその先端部分の検出板33と磁石31から構成されている。
つぎに、駆動手段30について説明する。
前記振り子アーム20の先端には磁石31が取り付けられ、これに対して磁力を及ぼす励磁コイル32が配置されている。
磁石31は、永久磁石、電磁石など磁力を発生するものであればよい。
つぎに、励磁コイル32を説明する。この励磁コイル32に通電すると磁力を発生させることができるので、励磁コイルによる磁力と前記磁石31の磁力との間に反発力を生じさせることができる。この反発力が前記振り子アーム20を揺動させるための駆動力となる。
したがって、この励磁コイル32への通電タイミングを調整すれば、振り子アームの揺動にあわせて、反発力をあたえることができ、振り子アーム20を連続して往復運動させることができる。その結果、視認板10も連続して往復円弧運動させることができる。
この駆動手段30は、磁石31および励磁コイル32の磁力同士の反発力を視認板10の駆動力として利用しており、磁石31と励磁コイル32との間は非接触であるから、モータとリンク機構を組み合わせた伝統的な揺動機構に比べて部材同士が摩擦する部分が少ないので、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。このため、励磁コイル32に電力を供給する電力供給源に、蓄電池や太陽電池モジュールを使用できる。
前記励磁コイル32は、平衡状態にある振り子アーム20の磁石31に対して、少し偏寄した位置に配置されている。このため、起動時に励磁コイル32に通電して磁力を発生すると、必ず振り子アーム20を反偏寄方向に反発させて、揺動運動を開始させることができる。
図2は本実施形態、振り子式揺動機構の1つである「視認板付垂直振り子」の原理図である。同図に示すように、支軸に対して回転自在の視認板・バランサアームに取り付けられた振り子アーム20で構成されており、前記視認板10を腕振り運動させるため、前記振り子アーム20を往復円弧運動させる駆動手段30が設けられている。この駆動手段30の詳細は後述する。
前記視認板10・バランサアーム13と前記振り子アーム20は共通ボス11に取り付けられ、互いに位置関係が固定され、振り子アーム20が往復円弧運動すると、視認板10が腕振り運動するようになっている。視認板10の腕振り運動が人目につくようにするため(視認性を増すため),視認板10は平衡状態で自由な方向に調整できるようになっている。
視認板10は,例えば幅広の板を用い、それに反射材、蛍光塗料を塗布するなど,揺動時に視認しやすい部材に構成すればよい。前記バランサアーム13はネジ14と重錘兼用ナット15からなり、ナット15のねじ込み位置を調整して、視認板とバランサアームが平衡するように調整する。
振り子アーム20は、前記ボス11結合した部材21と、その反対側先端付近に結合した重錘兼用ナット22とから構成されている。この重錘の取り付け位置を調整することで、視認板10を含めた振り子アーム20の周期を調整することができる。また、視認板10、バランサアーム13の重心の位置を変えることによっても周期を調整することができる。
図2の平衡状態では、視認板10が傾斜角θの状態で、振り子アーム20の鉛直状態(垂直下向き)と固定されている。また振り子アームが鉛直であるため、視認板の水平に対する角度もθである。このように振り子アームが垂直下向きの姿勢であるため、視認板・バランサアームとの調整・固定が容易であるという利点がある。
つぎに、駆動手段30について説明する。
前記振り子アーム20の先端には磁石31が取り付けられ、これに対して磁力を及ぼす励磁コイル32が配置されている。
磁石31は、永久磁石、電磁石など磁力を発生するものであればよい。
つぎに、励磁コイル32を説明する。この励磁コイル32に通電すると磁力を発生させ、励磁コイルによる磁力と前記磁石31の磁力との間に反発力を生じさせることができる。この反発力が前記振り子アーム20を揺動させるための駆動力となる。
したがって、この励磁コイル32への通電タイミングを調整すれば、振り子アームの揺動にあわせて、反発力をあたえることができ、振り子アーム20を連続して往復運動させることができる。その結果、視認板10も連続して往復円弧運動させることができる。
この駆動手段30は、磁石31および励磁コイル32の磁力同士の反発力を視認板10の駆動力として利用しており、磁石31と励磁コイル32との間は非接触であるから、モータとリンク機構を組み合わせた伝統的な揺動機構に比べて部材同士が摩擦する部分が少ないので、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。このため、励磁コイル32に電力を供給する電力供給源に、蓄電池や太陽電池モジュールを使用できる。
前記励磁コイル32は、平衡状態にある振り子アーム20の磁石31に対して、少し偏寄した位置に配置されている。このため、起動時に励磁コイル32に通電して磁力を発生すると、必ず振り子アーム20を反偏寄方向に反発させて、揺動運動を開始させることができる。
図3は本実施形態、振り子式揺動機構の1つである「8の字振り子」の原理図である。図に示すように、支軸に対して回転自在に取り付けられた斜め振り子の振り子アームI21(その先端には回転自在の振り子アームII20と視認板10が取り付けられている)と、バランサアームが取り付けられている。そして、前記視認板10を8の字運動させるため、前記振り子アームII20を往復円弧運動させるための駆動手段30が設けられている。この駆動手段30の詳細は後述する。なお、破線で示したのは動作中の一つの状態を示したものである。
前記振り子アームIとバランサアームは共通のボス11に取り付けられている。平衡状態では全体として、振り子アームIが水平になるようにバランサアームの重錘の位置が調整されている。振り子アームIが上下に揺動するのに同期して、該周期の2倍の周期で振り子アームIIが左右に揺動するように振り子アームIIの重錘22の位置が調整されている。そのため、振り子アームIIの先端が左右に揺動する(往復円弧運動する)と、同期して振り子アームIの先端は上下に揺動し、振り子アームIIの先端は8の字を描く。したがって、振り子運動が8の字のため人目につく(視認性のさらに高い)振り子式揺動機構となる。
つぎに、駆動手段30について説明する。
前記振り子アーム20の先端には磁石31が取り付けられ、これに対して磁力を及ぼす励磁コイル32が配置されている。
磁石31は、永久磁石、電磁石など磁力を発生するものであればよい。
つぎに、励磁コイル32を説明する。この励磁コイル32に通電すると磁力を発生させることができるので、励磁コイルによる磁力と前記磁石31の磁力との間に反発力を生じさせることができる。この反発力が前記振り子アーム20を揺動させるための駆動力となる。
したがって、この励磁コイル32への通電タイミングを調整すれば、振り子アームの揺動にあわせて、反発力をあたえることができ、振り子アーム20を連続して往復運動させることができる。その結果、視認板10も連続して往復円弧運動させることができる。
この駆動手段30は、磁石31および励磁コイル32の磁力同士の反発力を視認板10の駆動力として利用しており、磁石31と励磁コイル32との間は非接触であるから、モータとリンク機構を組み合わせた伝統的な揺動機構に比べて部材同士が摩擦する部分が少ないので、エネルギー損失が少なく、小さな電力で駆動できる。このため、励磁コイル32に電力を供給する電力供給源に、蓄電池や太陽電池モジュールを使用できる。
前記励磁コイル32は、平衡状態にある振り子アーム20の磁石31に対して、少し偏寄した位置に配置されている。このため、起動時に励磁コイル32に通電して磁力を発生すると、必ず振り子アーム20を反偏寄方向に反発させて、揺動運動を開始させることができる。
図4の(a)は本発明の揺動に関して、往復円弧運動共通の制御フローチャートであり、図4の(b)はその制御フローを説明するための簡略化した斜め振り子(視認板を省略しており、振り子アームとバランサアームのみとしている)である。
図4の(a)によりフローを説明する。
起動後、まずステップS1において、思案点センサー61の検出信号が受信したかどうかをチェックし、この検出信号を受信していなければステップ1を繰り返す。検出信号を受信すれば、ステップ2に進む。
ステップ2で不感タイマー(後述)がOFFされていれば、ステップ3に進む。ONであれば、ステップ1へもどる。
ステップ3において、励磁コイル32に所定時間(例えば100ms)通電を開始する。同時に通電タイマーをON(所定時間後OFF)し、不感タイマーもON(所定時間後OFF)する。そしてステップ4に進む。
ステップ4において、通電タイマーがタイムアップ(所定時間を経過)すれば、励磁コイルの通電を停止し、ステップ1にもどる。
つぎに、不感タイマーについて述べる。
ステップ3において、励磁コイル32に所定時間通電し、これにより励磁コイル32から磁力を出力させて振り子アーム20を一方向に動作させる。つぎに振り子アームが反対方向に帰ってくるときは、磁力を振り子20の磁石31に及ぼすと、振り子運動を止めてしまうので、不感時間帯を設けて励磁コイル32を作動させないようにする。そこで、ステップ2において、不感時間帯であれば、思案点センサー61の検出信号を受信しても、励磁コイル32に通電しない。前記不感時間帯は、通電開始から振り子アーム20がいったん振れて、つぎの復動作時に思案点センサ61を通過するまでの時間を計測して、この通過時間帯を不感時間帯として設定すればよい。
図5は振り子アーム20の揺動開始動作を示す説明図である。(1)は、平衡状態における振り子アーム20を示している。この(1)の状態において、励磁コイル32に通電すると磁力が発生し、磁石31の磁石が反発して、振り子アーム20が時計方向に揺動し始める。ついで、(2)に示すように振り子アーム20が往方向に揺動を続け、上死点に達すると、貯えられた位置エネルギーにより、反転して復方向に振り子アーム20が揺動する。(3)に示すように、振り子アーム20の復動作時には平衡点を通過するときも、前記のように励磁コイル32の磁力を発生させないでおくと、振り子アーム20はそのまま平衡点を通過し反対側の上死点まで振れていく。そして、(4)に示すように、反対側の上死点に達すると、再び位置エネルギーによって往方向に振れていく。この往方向運動中に振り子アーム20が平衡点を通ろうとするとき、(5)に示すように励磁コイル32が磁力を発生すると、磁石31との間で反発力が生じ、失われたエネルギーが補充されて(6)に示すように、振り子アーム20は揺動円弧運動を続けていく。この後は(1)〜(6)を繰り返すことにより、連続的に振り子アーム20が揺動し、これに伴い視認板10の腕振り動作を継続する。
ここで図4の(b)の検出板33について説明する。
前記振り子アーム20と磁石31との間には、例えば鉄板製の検出板33が取り付けられている。この検出板33の揺動方向の長さは、磁石の揺動方向の長さよりも長く形成されたものである。振り子アーム20が思案点センサ61で検出されるときには、磁石31が検出されるよりも前に検出板33で検出される。このため、振り子アーム20の通過タイミングを事前に検出できるから、通電制御に要する時間を確保できるので好ましい。
図3の8の字振り子において、振り子アームIの先端に回転自在の直接視認板と振り子アームIIを設けているが、振り子アームIの先端に、さらに同様の斜め振り子を2重に設けることにより、異なった方向を向いた8の字が描ける振り子式揺動機構を構成することができる。
前記電力供給部は、蓄電池と太陽電池モジュールのいずれかで構成してもよく、設置場所や目的に合わせた最適容量の組合せとすることもできる。
上記のごとく、本実施形態の各振り子式揺動機構によれば、視認板10の振りの動作を目立たせることができるため、交通整理・誘導などの腕(旗)振り動作ができるコンパクトなロボットが実現できるが、その適用範囲はこれらの用途に限定されない。すなわち、本発明の振り子式揺動機構は太陽電池・蓄電池との組合せシステムとして次の用途への展開ができる。
駐車場、催物会場、店内などへの案内・誘導の人形・ロボット
農業用案山子など鳥獣追い出し用の人形・ロボット
広告宣伝用の動く人形・ロボット・ボードなど
乳幼児など用のゆりかご
などがある。
特に、電源が得られにくい場所・用途の場合や、消費電力の大きさが問題となる場合などに効果的である。また、最近の省エネルギー・自然エネルギーの利用という面からも適合したシステムである。
本発明の実施形態の1つである「方向自在斜め振り子」の原理図である。 本発明の実施形態の1つである「視認板付垂直振り子」の原理図である。 本発明の実施形態の1つである「8の字振り子」の原理図である。 揺動制御動作の一例の説明図である。 自動起動動作の一例の説明図である。
符号の説明
1 支軸
10 視認板
11 共通ボス
13 バランサ用アーム
14 ネジ
15 重錘兼用ナット
20 振り子アーム
21 棒材
30 駆動部
31 磁石
32 励磁コイル
33 検出板
61 思案点センサ





















Claims (11)

  1. 支軸に対して回転自在に取り付けた視認版と、
    該視認板の中心線と斜め方向(角度α)に設けられた振り子アーム・バランサアームと、
    該振り子アームを往復円弧運動させる駆動手段からなり、
    該駆動手段が、前記振り子アームの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルとからなり、
    該励磁コイルに励磁電流を流すタイミングを制御する制御部と、前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部からなる
    ことを特徴とする方向自在斜め振り子機構。
  2. 請求項1の機構で、前記振り子アーム・バランサアームの平衡時における中心線に対して、偏寄した位置に励磁コイルが配置されていることを特徴とする方向自在斜め振り子機構。
  3. 請求項2の機構が、視認板と振り子アーム・バランサアームの中心線のなす角を、バランサアームの重錘の位置を移動することにより、容易に調整・固定できることを特徴とする方向自在斜め振り子機構。
  4. 請求項3の機構の前記電力供給部が、太陽電池モジュールと蓄電池を組合せたものであることを特徴とする方向自在斜め振り子機構。
  5. 支軸に対して回転自在に取り付けられた視認板と、
    該視認板の中心線上で、支軸に対して該視認板と反対方向上に取り付けたバランサアームと、該視認板・バランサアームに取り付けた振り子アームと、
    該振り子アームを往復円弧運動させる駆動手段からなり、
    該駆動手段が、前記振り子アームの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルとからなり、
    該励磁コイルに励磁電流を流すのタイミングを制御する制御部と、前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部からなること
    を特徴とする斜め振り子機構。
  6. 請求項5の機構が、視認板・バランサアームに固定された振り子アームの平衡時における中心線(鉛直方向)に対して、偏寄した位置に励磁コイルが配置されていることを特徴とする視認板付垂直振り子機構。
  7. 請求項6の機構が、視認板の方向を自在に調整した後、該視認板に対して振り子アームを垂直に容易に調整・固定できることを特徴とする視認板付垂直振り子機構。
  8. 請求項7の機構の前記電力供給機構が、太陽電池モジュールと蓄電池を組合せたものであることを特徴とする視認板付垂直振り子機構。
  9. 振り子アームIの先端に回転自在に振り子アームII(視認板と一体化している)を取り付け、該振り子アームIの中心線とバランサアームの中心線が斜めに設けられた振り子(斜め振り子)機構において、
    前記振り子アームIが水平になるように調整され、かつ振り子IIの周期が振り子Iの周期の2倍になるように調整されており、振り子アームIIを往復運動させる駆動手段とからなり、
    該駆動手段が、前記振り子アームIIの先端に設けられた磁石と、該磁石に磁力を及ぼす位置に設けられた励磁コイルと、
    該励磁コイルの励磁電流を流すタイミングを制御する制御部と、
    前記駆動手段の励磁コイルに電力を供給する電力供給部とからなることを特徴とする8の字振り子機構。
  10. 請求項9の機構の振り子アームIIの平衡時における方向(鉛直方向)から偏寄した位置に励磁コイルが配置されていることを特徴とする8の字振り子機構。
  11. 請求項10の機構の電力供給部が、太陽電池モジュールと蓄電池を組合せたものであることを特徴とする8の字振り子機構。













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