JP4835983B2 - 隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の窓等に用いられる窓用板状体の周縁部に装着され、車両本体開口部と車両窓用板状体の間の隙間を閉塞する熱可塑性樹脂製隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法に関するものである。
一般に、自動車等の車両の窓であるウインドシールドやサイドガラス等の車両窓用板状体と、車両本体の隙間を埋めるモール等の隙間閉塞部材においては、熱可塑性樹脂、中でも塩化ビニル系樹脂(以下PVCともいう)が多用されている。
これらの車両窓用板状体は、ガラス板を車体に嵌め込んだ後、隙間閉塞部材を取り付ける方法によって車体に装着されることもできる。しかし、この方法では手作業が主体のうえ、工数も多くコスト面で不利である。この問題を解決するため、近年は一般にモジュールアッシーウインドウ方式呼ばれるガラス板とモールを一体成形する方法(以下MAW方式ともいう:MAWは登録商標)も多く用いられている(例えば特許文献1)。
図7は、MAW方式で一体成形された隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の一例を示す斜視図、図8は、図7のA−A線における断面図である。図7及び8は、自動車の固定サイドガラスにMAW方式のモール付きガラス板を用いた例である。ガラス板1(車両窓用板状体)の周縁部には、PVC製のモール3(隙間閉塞部材)が全周にわたり設けられている。図8に示すように隙間閉塞部材3は、ガラス板1の周縁部を挟持するように配設され接着剤等で固着される。
また、図9は、従来のモジュールアッシーウインドウ方式の一体成形装置の一例を示す断面模式図である。図に示すように、このMAW方式の一体成形装置の構成は、金型60を備え、金型60は少なくとも上型と下型に分かれており、この間にガラス板51とモール53を配置するキャビティ空間59を備える。ガラス板51の周縁部には接着剤57が塗布され、ガラス板51は、金型60内でクリップ55によって挟持されるように装着される。キャビティ空間59内にPVC材料が射出口54から射出され、キャビティ空間59を充填しガラス板51と隙間閉塞部材53が一体となるように固化する。通常、射出口54は、下型に設けられ、PVC材料はガラス板51の周縁部の面内下側からガラス板51の面に略垂直な方向から射出、充填される。
しかしながら、従来のMAW方式の一体成形方法は、流動性が低い材料を用いると金型内に十分材料が充填されず充填不良が生じるという問題がある。これを解決するために射出圧力を高めた場合に、射出成形時の樹脂材料による曲げ応力がガラス板の周縁部に集中してガラス板が割れるという問題があった。このため、前述のMAW方式の一体成形方法は、車両窓用板状体として周縁部の強度の高い強化ガラスの場合のみ用いられ、周縁部の強度の低い汎用の板ガラスや合わせガラスでは、射出成形時の車両窓用板状体の割れの問題が顕在化してしまい適用できなかった。
一方で、射出成形時の車両窓用板状体の割れの問題を解決するため、特許文献2には金型内部に保護壁を設けて、射出成形時にガラス板の周縁部に加わる応力を低減する構造が提案されている。
しかし、金型に保護壁を設けた構造は、隙間閉塞部材や車両窓用板状体の設計や形状変更の自由度が小さく、設計変更の度に金型の手直しをしなくてはならないなど、効率やコスト面で不都合が発生する。
特許第2839890号公報 実用新案登録第2583693号公報
本発明は、上記のような問題点を解決すべくなされたものであり、射出成形時の車両窓用板状体の周縁部に加わる曲げ応力を低減し、周縁部の強度の低い汎用の板ガラスや合わせガラスにも適用可能なMAW方式の一体成形方法を用いた隙間閉塞部材付き窓用板状体の製造方法を提供することを目的とする。また、金型の設計や形状変更の自由度が高く、効率的で低コストの隙間閉塞部材付き窓用板状体の製造方法を実現すること、また、これに適した製造装置、及びこれらによって製造された隙間閉塞部材付き車両窓用板状体を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、透明板状体と樹脂製中間膜を含む合わせガラスである車両窓用板状体の周縁部を金型で挟持するように車両窓用板状体を金型に装着し、車両窓用板状体と金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して車両窓用板状体の周縁部に熱可塑性樹脂製隙間閉塞部材を一体成形する隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法であって、前記金型は、前記キャビティ空間への熱可塑性樹脂材料の射出口を複数備え、前記射出口が車両窓用板状体の周縁部より面外側に位置する金型を使用し、該射出口は、車両窓用板状体を含む面を基準面の0°とし、上型側の角度を正、下型側を負とした場合、射出口の角度aが、10〜80°又は−10〜−80°であり、前記樹脂を車両窓用板状体の周縁部の小口面へ向け、面外方向から面内方向に斜方より射出させることを特徴とする隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
上述の第1の態様の車両窓用板状体の製造方法は、複数の射出口を備えることにより射出成形時の樹脂材料の射出圧力を低減することができる。射出口を車両窓用板状体の面外に配置することで、車両窓用板状体周縁部との距離を長く取ることができ車両窓用板状体に加わる曲げ応力を分散低減できる。また、車両窓用板状体に加わる曲げ応力が分散するため、射出口の数や射出方向の調整幅も広がる。また、車両窓用板状体の周縁部の小口面方向へ、面外方向から面内方向に斜方より樹脂材料を射出することで射出成形時に車両窓用板状体の周縁部に加わる曲げ応力を低減できる。
これにより、射出時の曲げ応力が車両窓用板状体に分散し、車両窓用板状体の周縁部へ応力の集中を低減できる。また、車両窓用板状体に合わせガラスなどの積層体を用いた場合の層間剥離を低減することができる。その結果、車両窓用板状体の割れ及び層間剥離を防止することが可能なMAW方式の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を提供できる。
また、射出口の数及びその位置、方向の調整幅が高まることにより、製造条件や金型の設計、形状変更等の自由度も高くなり、効率的で低コストの隙間閉塞部材付き窓用板状体の製造方法を実現することができる。
本発明の第2の態様は、記射出口同士の間隔が100mm以上300mm以下であり、射出口の数が5〜10箇所あることを特徴とする隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
上述の第2の態様の車両窓用板状体の製造方法において、射出口の間隔が狭くなると樹脂材料の移動距離が減少し均一な充填には有利であり、低い射出圧力での樹脂材料の充填も容易になる。しかし、隙間閉塞部材の長さ当たりのヴェルドライン数は減少するため機械特性や意匠性には不利である。一方で、射出口の間隔が広くなると、前記と逆の効果と課題がある。前記塩化ビニル系樹脂を用いて隙間閉塞部材付き車両窓用板状体を製造する場合は、流動性とヴェルドライン数のバランスから射出口の間隔は100mm以上300mm以下とするが好適である。射出時の割れ防止と機械特性や意匠性などの諸性能をいずれも満たすことが可能な、隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を実現できるためである。
本発明の第3の態様は、前記熱可塑性樹脂材料は塩素含有高分子化合物であり、
溶融粘度が9Pa・s以上、30Pa・s以下である態様1又は2に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
上述の第3の態様の車両窓用板状体の製造方法は、前述の第1及び第2の態様の備える作用効果に加えて次のような作用効果を備える。流動性の低い樹脂材料を用いて射出圧力を低減した場合、樹脂材料を十分充填することができないという問題が生じる。そこで、射出口を増やして樹脂材料の充填を確保しようとするとヴェルドライン(射出口毎の樹脂の継ぎ目)の数が増え、隙間閉塞部材の一体性が損なわれ、機械特性や意匠上の不具合を生じる。一方で、樹脂材料の流動性が高すぎると射出速度が低減されず圧力の分散の効果が薄れて、かえって車両窓用板状体の割れを生じる場合もある。
しかし、上述の態様の車両窓用板状体の製造方法は、従来に比べて流動性の高い塩素含有高分子化合物を用いることで、射出成形時の射出圧力を低くしても樹脂材料の十分な充填が可能で、かつ、低流動性樹脂材料を用いた場合に比べてヴェルドラインが少なく、十分な機械特性や意匠性を確保した隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を実現できる。また、流動性の高いことによって生じる車両窓用板状体への応力集中も低減することができる。
また、射出圧力を低くすることにより以下のような効果も期待できる。固化時の保圧工程での圧力の調整幅が大きくなり、金型中に残留した気体を抜きやすくなり、未充填部位への樹脂材料の補充も容易になる。これにより、残留した気体によって発生する隙間閉塞部材の充填不良や、樹脂の体積収縮に依存して発生する充填不良(以下ヒケともいう)を削減することができる。また、隙間閉塞部材の固化時に金型の隙間に樹脂材料が入り込むことによって発生するバリ不良が減少し、これに伴いバリ取り等の仕上げ作業の手間が削減でき効率的な製造方法が実現できる。
本発明の第4の態様は、前記熱可塑性樹脂材料の射出温度が、160〜220℃である態様1、2又は3に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
上述の第4の態様の車両窓用板状体の製造方法は、前述の構成を用いることにより、合わせガラスに適応可能なMAW方式の一体成形による隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を実現できる。合わせガラスにMAW方式が適応できることにより、防犯、赤外線吸収、紫外線吸収や遮音などの高機能ガラスが車両窓用板状体として使用可能になる。よって、性能においても、意匠においても車両窓用板状体の設計の自由度が高まり、安全、高性能で意匠の完成度の高い車両の窓部を実現することができる。
本発明の第5の態様は、前記一体成形に用いる前記車両窓用板状体を10〜50℃で乾燥処理する態様3又は4に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
上述の第5の態様の車両窓用板状体の製造方法は、常温で乾燥処理を行うため、ガラス板の予熱処理工程が不要である。よって、エネルギー消費が少なく、CO削減や環境負荷低減に寄与する。また、車両窓用板状体に合わせガラスを用いた場合は、高温の熱可塑性樹脂材料が射出され発生するガラス板と樹脂製中間膜の剥離や発泡、中間膜の白濁を低減することができる。その結果、高効率で環境にやさしく、さらに合わせガラスに適したMAW方式の一体成形による隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を実現できる。
本発明の第6の態様は、態様3、4又は5に記載の製造方法で製造された隙間閉塞部材付き車両窓用板状体を提供する。上述の第6の態様の車両窓用板状体は、周縁部の強度の低い汎用の板ガラスや合わせガラスを用いたMAW方式の隙間閉塞部材付き窓用板状体を実現する。また、金型の設計や形状変更の自由度が高く、効率的で低コストの隙間閉塞部材付き窓用板状体が提供可能になる。
本発明の第7の態様は、透明板状体と樹脂製中間膜を含む合わせガラスである車両窓用板状体の周縁部を金型で挟持して車両窓用板状体を金型に装着し、車両窓用板状体と金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して車両窓用板状体の周縁部に熱可塑性樹脂製隙間閉塞部材を一体成形する隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造装置において、前記金型は、前記キャビティ空間への熱可塑性樹脂材料の射出口を複数備え、前記射出口は車両窓用板状体の周縁部より面外側に位置し、該射出口は、車両窓用板状体を含む面を基準面の0°とし、上型側の角度を正、下型側を負とした場合、射出口の角度aが、10〜80°又は−10〜−80°であり、前記樹脂を車両窓用板状体の周縁部の小口面へ向け、面外方向から面内方向に斜方より射出させるように構成したことを特徴とする隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造装置を提供する。

上述の第7の態様の構成の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造装置を用いることにより、射出成形時に係る車両窓用板状体周縁部への曲げ応力を低減することができる。よって、周縁部の強度の低い汎用の板ガラスや合わせガラスを用いたMAW方式の隙間閉塞部材付き窓用板状体を実現する。また、金型の設計や形状変更の自由度が高く、効率的で低コストの隙間閉塞部材付き窓用板状体が製造可能になる。
本発明の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法は、射出成形時の車両窓用板状体の周縁部に加わる曲げ応力を低減し、周縁部の強度の低い汎用の板ガラスや合わせガラスにも適用可能なMAW方式の一体成形方法を用いた隙間閉塞部材付き窓用板状体の製造方法を実現する。また、金型の設計や形状変更の自由度が高く、効率的で低コストの隙間閉塞部材付き窓用板状体の製造方法が実現可能になる。
以下、本発明について図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法の概略を示したフローチャートである。本発明の製造方法は、主にガラス板前処理工程100、樹脂材料前処理工程200、射出成形工程300を含む。ガラス板前処理工程100において、ガラス板(車両窓用板状体)は洗浄された(101)後、周縁部にプライマーを塗布される(102)。プライマーが塗布されたガラス板は電気炉等でプライマーの乾燥を兼ねて予熱される(103)。樹脂材料前処理工程200において、射出用の樹脂材料は、乾燥機内で乾燥され(201)、射出機に投入される(202)。次に、射出機シリンダー内加熱され溶融される(203)。
射出成形工程300については、図2〜5を併せて用いて説明する。図2は、本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の型締め前の断面模式図である。開放状態の射出成形装置10の金型20に、インサート部材(図示せず)が装着される(301)。ガラス板1は、周縁部が下型11の凸部と当接するように装着される(302)。
図3は、本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の型締め時の断面模式図である。ガラス板と各部材が装着された後、上型13が下型11方向に移動し、型締めが行われる(303)。これにより、ガラス板1の周縁部に上型13、下型11によって囲まれた樹脂を射出するためのキャビティ空間15が形成される。
図4は、本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の射出成形時の断面模式図である。型締めされた射出成形装置10に射出機(図示せず)が接続され、計量された樹脂(104)が、射出成形装置10内に射出される。射出温度は160〜220℃、射出圧力は装置によって適宜設定可能であるが、本発明においては20〜40kg/cmとすることができる。射出された樹脂は、ランナー22、ゲート24を通り、射出口26よりキャビティ空間15に達し、ガラス板1の周縁部に向けて射出、充填される(304)。射出終了後、射出成形装置10は、樹脂が固化するまで、所定の圧力で保圧される(305)。
図5は、本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の型開き後の断面模式図である。樹脂が固化した後、金型20にかけられていた圧力が開放される。射出機が取り外された後、上型13が下型11と逆方向に移動し、型が解放される(306)。次に、射出成形装置10からガラス板とモールが一体成形されるによって形成されたモール付きガラス板2(隙間閉塞部材付き車両窓用板状体)が取り出される(307)。モール付きガラス板2には、インサート部材も一体成形によって取り付けられている。
製品に利用されなかった樹脂は、射出成形装置10のゲート24及びランナー22に固化して残留する。残留した樹脂は、それぞれ開放された型より除去される(350)。次に、モール付きガラス板2は、仕上げ工程に搬送され(401)、検査を経て梱包、出荷される(402)。
なお、本発明において、隙間閉塞部材とは、車両窓用板状体と車両本体開口部の隙間を閉塞するために用いられる、ガスケット、モール(モールディング)、ウェザーストリップあるいはシールゴム等を総称したものであり、主に樹脂によって形成される部材を指すこととする。ただし、車両窓用板状体との一体成形が可能であれば、その他の部材を含んで一体成形を行ってもよい。
また、射出成形装置の構成及び成形条件は次の条件とすることが好ましい。すなわち、射出口は、車両窓用板状体の周縁部より面外側に位置し、樹脂材料を車両窓用板状体の周縁部の小口面方向へ向け面外方向から面内方向に射出させることが好適である。射出による曲げ応力が分散し、車両窓用板状体の周縁部に集中し難くなるからである。
また、樹脂材料の射出方向は、車両窓用板状体の周縁部の小口面方向へ向け面外方向から面内方向に斜方より射出することが好ましい。図6は、本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の射出口の断面模式図である。図に示すように、前記射出口の位置を、車両窓用板状体端部の小口面の位置を原点、車両窓用板状体を含む面を基準面の0°とし、上型側の角度を正、下型側を負と表した場合、射出口の角度は角度aで表すことができる。射出方向を車両窓用板状体と平行に近づける(角度aを小さくする)と、射出時に樹脂材料から車両窓用板状体周縁部へ加わる厚み方向の曲げ応力が低減できる。一方、車両窓用板状体と垂直に近づける(角度aを大きくする)と射出時に樹脂材料から車両窓用板状体周縁部特に小口面へ加わる応力が低減できる。小口面に加わる応力が低減されることで、車両窓用板状体に合わせガラスやフィルム付きガラス等の積層体を用いた場合に、積層体の層間剥離を防止することができる。
前述の課題を両立するためには、車両窓用板状体の周縁部の斜め上方又は斜め下方が望ましく、射出口の角度aは、10〜80°又は−10〜−80°とすることができる。また、30〜60°又は−30〜−60°が好ましく、40〜50°又は−40〜−50°がさらに好ましい。射出成形装置の中の車両窓用板状体が水平に置かれる場合、重力を加味すると斜め下方からの射出が車両窓用板状体の割れ防止に好適である。
これにより車両窓用板状体の周縁部に加わる厚み方向の曲げ応力が低減でき、射出成形時の車両窓用板状体の割れを低減できる。また、車両窓用板状体に用いられる積層体の層間剥離も防止できる。その結果、強化ガラスに比べて、難しいとされていた基板の周縁部の強度が低い車両窓用板状体、特に熱処理により強化することができない樹脂製の中間膜を備える合わせガラスやフィルム付きガラスに好適に適応することが可能になる。
また、車両窓用板状体の割れや積層体の剥離の防止効果をさらに高めるため、小口面の強度の弱い部分へ直接樹脂材料が当たらないような構成としてもよい。具体的には、材料の射出方向を小口面の積層界面からずらしたり、車両窓用板状体又は金型に保護部材、保護層や保護壁を設けたりしてもよい。
前記射出口同士の間隔は、50mm〜300mmが好ましい。射出口同士の間隔が長いと樹脂の継ぎ目が少なくなり、ヴェルドラインが減少し外観意匠や機械特性が向上する。また、仕上げ作業の手間も減少する。射出口同士の間隔が短くなると樹脂の移動中の温度低下が小さくなり流動性が低下しないため、充填性が向上する。よって、本発明に係る塩素含有高分子化合物(以下本高流動樹脂ともいう)を用いた場合の射出口同士の間隔は、100mm〜200mmが好ましく、100mm〜150mmがさらに好ましい。例えば、図6に示した自動車用固定サイドガラスでは、従来のMAW方式の成形方法では、射出口の数は2箇所程度であるが、本発明は3〜6箇所程度となり、自動車用ウインドシールドでは、従来は3箇所程度が本発明では5〜10箇所程度となる。
また、射出成形工程の射出温度は、160〜220℃で設定することが可能であるが、本発明に係る流動性の高い塩素含有高分子化合物を用いた場合においては、170〜200℃が好ましく、さらに好ましくは185〜195℃である。汎用のPVCより射出温度を若干高くすることにより、温度の低下による流動性の低下を防止できる。また、射出圧力は20〜40kg/cmとすることが可能であるが、27〜30kg/cmが好ましい。この圧力は、ウインドシールドガラス等に従来用いられる射出成形装置を用いた場合の25〜100kg/cm、45〜55kg/cm程度に相当する。
また、合わせガラス等の未強化の車両窓用板状体を用いる場合には、20〜25kg/cmとすることが好ましく、21〜23kg/cmとすることがさらに好ましい。射出圧力を25kg/cm以下とすることで、より低圧でのMAW方式の一体成形を実現した。よって、射出成形時の車両窓用板状体の割れの問題を低減し、合わせガラス等により好適なMAW方式の一体成形による隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法を実現できる。
また、射出圧力を下げることにより、合わせガラスの周縁部に加わる曲げ応力を低減できるばかりでなく、保圧時の圧力変更の調整幅が大きくなり、残留気体の除去が容易になり、未充填による不良、ヒケ不良等を低減できる。このときの合わせガラスの厚さは3.5mm以上が好ましく、5.0mm以上がさらに好ましい。ガラスが厚くなることにより、射出成形時の曲げ応力に対抗でき、合わせガラスの割れを低減できるからである。
また、図1のフローチャートでは、ガラス板前処理工程を加熱乾燥する工程(図1破線103)を含む例を示したが、本高流動樹脂を用いる場合、ガラス板の予熱工程を省略してもよく、40℃程度で常温乾燥してもよい。ガラス板前処理工程での常温乾燥温度は、プライマーの溶媒の揮発する温度で可能であるが、10〜50℃が好ましく、プライマー乾燥時間の短縮のためには35〜45℃がさらに好ましい。
ガラス板の予熱工程を省略して常温でプライマーの乾燥処理を行うことにより、合わせガラスを用いてもガラス板と樹脂製の中間膜の界面での剥離、発泡を防止でき、合わせガラスの白濁不良を低減できる。また、エネルギー消費が減少し、コストが削減されるとともに効率的で環境負荷の小さい製造方法を実現できる。
本発明において隙間閉塞部材に用いられる樹脂は、熱可塑性であって、比較的低温かつ低圧力で射出可能な溶融粘度を有し、射出成形後に隙間閉塞部材として必要な機械的特性、耐寒性、耐候性を示すものが好適に用いられる。これらの諸条件を満たす樹脂材料としては、ポリエチレン若しくはポリプロピレン、塩素含有高分子化合物系の熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、コスト、耐候性、流動性の点から塩化ビニル系樹脂が好適である。本発明で用いられる流動性の高い熱可塑性樹脂は、塩素含有高分子化合物であり、溶融粘度が9Pa・s以上、30Pa・s以下が好適に用いることができる。なお、本発明における溶融粘度は、JIS K 7199に従い、測定条件:測定温度:190℃、剪断速度:3700s−1で測定した値をさすものとする。
隙間閉塞部材の位置も車両窓用板状体の全周に設けたもの、周囲に断続的に設けたもの、一辺又は数辺に設けたものなどのいずれでもよい。図5では車両窓用板状体を挟持するように車外側面、車内側面、小口面の3つの面に隙間閉塞部材を設けた例を示したが、車両窓用板状体との接触面もこれに限定されず、上記の面のうちいずれか1つの面のみ、車内側面と小口面や車内側面と社外側面など2つの面を選択的に用いてもよい。また、隙間閉塞部材にレインガーターなどの付加機能を備えてもよい。
隙間閉塞部材と一体成形されるその他の部材とは、緩衝部材、表面材、クリップや芯材などのインサート部材に加え樹脂の仕切り部材等など、隙間閉塞部材に付属し車両窓用板状体と車両本体の間で用いられるいずれの部材でもよい。
また、車両窓用板状体としては、形状的には平板状又は湾曲状のもの、構成的には汎用の板ガラス、強化ガラス、複層ガラス、合わせガラス、金属線入りガラスなど、材質的には無機ガラスのほか、ポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリメチルメタクリレー
ト類等のいわゆる有機透明樹脂ガラス、これらの単独又は2種以上の積層体等を用いることができる。前述のように本発明は、合わせガラスやフィルム付きガラスなどの積層体に好適であり、これらをMAW方式で一体成形する場合にさらに顕著な効果を奏する。
また、接着剤は、公知の高耐久接着剤が利用可能であるが、ウレタン系接着剤が好適である。また、車両窓用板状体と上記隙間閉塞部材との接着性を向上させるために、あらかじめ車両窓用板状体の周縁部に、ウレタン系、アミド系、アクリル系、フェノール系、ポリエステル系、シラン系等の接着剤によりプライマー処理を施しておくのが好ましい。
以下、本発明の具体的態様を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
成分(A)として平均重合度600の塩化ビニル樹脂95重量部、成分(B)ソルバインMF5重量部及び任意成分として可塑剤(DIDP:ジイソデシルフタレート、ジェイプラス社製)、充填剤(NS−400:炭酸カルシウム、日東粉化工業社製、商品名;NS−400)を配合して、混合装置を用いて均一に混合し、混合物を得た。
得られた混合物を加圧ニーダー式混練機に投入して、樹脂温度180℃で、5分間溶融混練下。溶融混練物を押出型造粒機により、直径5mm、長さ5mmの円筒状のペレットを得た。
上記のペレット状の樹脂材料を用いて射出成形装置(新潟鉄工製MAW400)を用いて隙間閉塞部材付きガラス板の作成を行った。自動車のウインドシールド用合わせガラス板は、厚さ2mmの基板の間に、厚さ約0.7mmのPVB(ポリビニルブチラール)の中間膜を積層した合わせガラスを用いた。合わせガラスを図3に示すように金型に装着し、ガラス板の周縁部を金型の内壁によってキャビティ空間を形成した後、前記樹脂材料を射出温度190℃、金型温度40℃にてキャビティ空間内に射出圧力25kg/cmで射出した。射出口の位置は、ガラス板の面外とし、射出角度は、−45°とし、ガラス板面外方向から面内方向に向けガラス板の小口面方向に向けて射出を行った。次に、隙間閉塞部材を固化させ隙間閉塞部材付きガラス板を得た。得られた隙間閉塞部材付きガラス板の外観について目視にてガラス板の割れ、バリの状態、ヒケの状態、表面性状の評価を行った。
[実施例2]
成分(A)として平均重合度700の塩化ビニル樹脂95重量部、成分(B)ソルバインMF5重量部及び任意成分として可塑剤(DIDP:ジイソデシルフタレート、ジェイプラス社製)、充填剤(NS−400:炭酸カルシウム、日東粉化工業社製、商品名;NS−400)を配合して、混合装置を用いて均一に混合し、混合物を得た。
得られた混合物を加圧ニーダー式混練機に投入して、樹脂温度180℃で、5分間溶融混練下。溶融混練物を押出型造粒機により、直径5mm、長さ5mmの円筒状のペレットを得た。上記ペレット状の樹脂材料を用いて、他は実施例1と同様の条件で試験を行った。
[比較例1]
成分(A)として平均重合度700の塩化ビニル樹脂95重量部、成分(B)ソルバインMF5重量部及び任意成分として可塑剤(DIDP:ジイソデシルフタレート、ジェイプラス社製)、充填剤(NS−400:炭酸カルシウム、日東粉化工業社製、商品名;NS−400)を配合して、混合装置を用いて均一に混合し、混合物を得た。
得られた混合物を加圧ニーダー式混練機に投入して、樹脂温度180℃で、5分間溶融混練した。溶融混練物を押出型造粒機により、直径5mm、長さ5mmの円筒状のペレットを得た。上記ペレット状の樹脂材料を用いて、射出口の位置を、ガラス板の面内とし、射出角度は、−90°とし、ガラス板下方向からガラス板に向けて射出を行った。他は実施例2との条件で試験を行った。
[比較例2]
成分(A)として平均重合度430の塩化ビニル樹脂95重量部、成分(B)ソルバインMF5重量部及び任意成分として可塑剤(DIDP:ジイソデシルフタレート、ジェイプラス社製)、充填剤(NS−400:炭酸カルシウム、日東粉化工業社製、商品名;NS−400)を配合して、混合装置を用いて均一に混合し、混合物を得た。
得られた混合物を加圧ニーダー式混練機に投入して、樹脂温度180℃で、5分間溶融混練した。
溶融混練物を押出型造粒機により、直径5mm、長さ5mmの円筒状のペレットを得た。上記ペレット状の樹脂材料を用いて、射出圧力28kg/cmで射出他は実施例1と同様の条件で試験を行った。
[比較例3]
成分(A)として平均重合度1050の塩化ビニル樹脂95重量部、成分(B)ソルバインMF5重量部及び任意成分として可塑剤(DIDP:ジイソデシルフタレート、ジェイプラス社製)、充填剤(NS−400:炭酸カルシウム、日東粉化工業社製、商品名;NS−400)を配合して、混合装置を用いて均一に混合し、混合物を得た。
得られた混合物を加圧ニーダー式混練機に投入して、樹脂温度180℃で、5分間溶融混練した。溶融混練物を押出型造粒機により、直径5mm、長さ5mmの円筒状のペレットを得た。上記ペレット状の樹脂材料を用いて、射出圧力30kg/cmで射出他は実施例1と同様の条件で試験を行った。
以上の結果を表1に示した。なお、各例の隙間閉塞部材の評価に当たっての評価方法は以下の通りである。
溶融粘度試験:
JIS K7199−1999に従う溶融粘度測定によって行った。キャピラリーレオメータ(東洋精機社製CAPOROGRAPH1B型、長さ10mm×1mm径オリフィス使用)を用いて測定した。測定温度190℃、剪断速度3700s−1における溶融粘度を測定した。
流動性試験:
射出成形機により可塑化させた隙間閉塞部材を、厚さ2mm、幅20mm、全長865mmのキャビティ空間を持つ金型内に注入し、その流れ込んだ長さを測定した。
射出条件は、温度190℃、射出スピード90%、射出圧10%(38MPa)で行った。射出成形機には、東芝機械製IS−80EPNを使用した。
ガラス板の割れの評価は、金型内でガラス板の割れのないものを○、割れのあったものを△、全て割れたものを×とした。バリの状態、ヒケの状態、表面性状の評価は、ガラス板周縁部に成形された塩化ビニル系樹脂製隙間閉塞部材を観察して、金型の継ぎ目等の部位にバリのない状態で存在するものを、バリに関して良好として○をつけ、確認できる突起状のバリが存在するものを、バリに関して良好でないとして×をつけた。表面が平滑でヒケのない状態で存在するものを、ヒケ性に関して良好として○をつけ、表面が波打ちヒケ状態で存在するものを、ヒケ性に関して良好でないとして×をつけた。
Figure 0004835983
本高流動樹脂を用いた実施例1、2は、合わせガラスの割れは発生せず、成形性は良好であった。また、バリやヒケの問題も発生せず、車両窓用板状体として良好な結果を得た。一方で、実施例1と同じ樹脂材料の出射位置をガラス板面内の下方に変更した比較例1では、ガラス板の割れが発生した。流動性の溶融粘度が7Pa・s塩素含有化合物を用いた比較例2では、バリやヒケの問題は発生しなかったが、ガラス板の一部に割れが発生した。従来のPVCを用いた比較例3では、ヒケの問題は発生しなかったが、合わせガラスの割れが発生するとともに、モールにバリが発生した。
本発明の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法は、射出成形時の車両窓用板状体の周縁部に加わる曲げ応力を低減して、周縁部の強度の低い汎用の板ガラスや合わせガラスにも適用可能なMAW方式の一体成形方法を用いた隙間閉塞部材付き窓用板状体の製造方法を実現した。さらに、本高流動樹脂を用いた場合は、これまで技術的に組合せの難易度の高かったMAW方式による合わせガラスの射出一体成形を実現したことにより、両者の特徴を併せ持つ高機能な隙間閉塞部材付き車両窓用板状体を提供することを可能にした。この方法によって製造される隙間閉塞部材付き車両窓用板状体及び隙間閉塞部材は、より高機能なモール、ガスケット等を実現できる。また、本発明に係る製造方法及び製造装置は、自動車のみならず、列車、船舶や航空機などの窓や建造物、遊戯具などの開口部などの製造にも適用可能である。
本発明に係る隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法の概略を示したフローチャートである。 本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の型締め前の断面模式図である。 本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の型締め時の断面模式図である。 本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の射出成形時の断面模式図である。 本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の型開き後の断面模式図である。 本発明に係る隙間閉塞部材の射出成形装置の射出口の断面模式図である。 MAW方式で一体成形された隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の一例を示す斜視図である。 図6のA−A線における断面図である。 従来のモジュールアッシーウインドウ方式の一体成形装置の一例を示す断面模式図である。
符号の説明
1:ガラス板(車両窓用板状体)
2:モール付きガラス板(隙間閉塞部材付き車両窓用板状体)
3:モール(隙間閉塞部材)
10:射出成形装置
11:下型
13:上型
15:キャビティ空間
20:金型
22:ランナー
24:ゲート
26:射出口
51:ガラス板
53:モール(隙間閉塞部材)
54:ゲート
55:クリップ
57:接着剤
59:ガラス板周縁部
60:金型

Claims (7)

  1. 透明板状体と樹脂製中間膜を含む合わせガラスである車両窓用板状体の周縁部を金型で挟持するように車両窓用板状体を金型に装着し、車両窓用板状体と金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して車両窓用板状体の周縁部に熱可塑性樹脂製隙間閉塞部材を一体成形する隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法であって、
    前記金型は、前記キャビティ空間への熱可塑性樹脂材料の射出口を複数備え、前記射出口が車両窓用板状体の周縁部より面外側に位置する金型を使用し、
    該射出口は、車両窓用板状体を含む面を基準面の0°とし、上型側の角度を正、下型側を負とした場合、射出口の角度aが、10〜80°又は−10〜−80°であり、
    前記樹脂を車両窓用板状体の周縁部の小口面へ向け、面外方向から面内方向に斜方より射出させることを特徴とする隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法。
  2. 記射出口同士の間隔が100mm以上300mm以下であり、射出口の数が5〜10箇所ある請求項1に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂材料は塩素含有高分子化合物であり、
    溶融粘度が9Pa・s以上、30Pa・s以下である請求項1又は2に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂材料の射出温度が、160〜220℃である請求項1、2又は3に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法。
  5. 前記一体成形に用いる前記車両窓用板状体を10〜50℃で乾燥処理する請求項3又は4に記載の隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造方法。
  6. 請求項3、4又は5に記載の製造方法で製造された熱可塑性樹脂製隙間閉塞部材付き車両窓用板状体。
  7. 透明板状体と樹脂製中間膜を含む合わせガラスである車両窓用板状体の周縁部を金型で挟持して車両窓用板状体を金型に装着し、車両窓用板状体と金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して車両窓用板状体の周縁部に熱可塑性樹脂製隙間閉塞部材を一体成形する隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造装置において、
    前記金型は、前記キャビティ空間への熱可塑性樹脂材料の射出口を複数備え、前記射出口は車両窓用板状体の周縁部より面外側に位置し、該射出口は、車両窓用板状体を含む面を基準面の0°とし、上型側の角度を正、下型側を負とした場合、射出口の角度aが、10〜80°又は−10〜−80°であり、
    前記樹脂を車両窓用板状体の周縁部の小口面へ向け、面外方向から面内方向に斜方より射出させるように構成したことを特徴とする隙間閉塞部材付き車両窓用板状体の製造装置。
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