JP4835744B2 - 粉砕装置 - Google Patents
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材料を磨り潰す方法、叩き潰す方法、および、衝突破壊方法によると、材料を粒径が0.1mm未満の微粉末にすることが出来る。材料のガラス点以下の粉砕する冷凍粉砕は、これらの方法に適用される。
刃物で材料を剪断する方法では、噛み合う刃物と刃物の隙間に応じて材料を粒径が0.1mm以上の製品粉末とすることが出来る。
本発明は、材料を剪断する方法に関するものであり、本発明の粉砕装置は、概して粒径が0.1mm〜1.0mmの製品粉末を得るために使用される。
回転刃は、モーターに駆動される回転体の回転周面に沿って突設されている。
材料を投入する投入口は、回転刃の回転軸芯よりも上側に設けられている。
製品粉末を取り出す排出口は、回転刃の回転軸芯よりも下側に設けられている。
回転刃と排出口の間は、回転刃の刃先の回転周面に沿って彎曲したスクリーンに仕切られている(例えば、特許文献1参照)。
スクリーンに仕切られたチャンバー内では、投入された材料と粉砕過程にある粒径が1mm以上の半製品顆粒と粒径1mm以下に粉砕された製品粉末が、回転刃に攪拌されて空気と混合した浮游・流動状態にあり、スクリーンに接触した製品粉末だけが回転刃に押し出されるようにしてスクリーンを通過して取り出される。
そのように板厚が薄いスクリーンは簡単に破損してしまうので、その取扱いには細心の注意を必要とする。
そして、製品粉末が通過し易くするためには、回転刃の刃先の回転周面とスクリーンとの隙間を出来るだけ少なくする必要があるが、その隙間を2mm程度にするときは、その隙間に挟まれる半製品顆粒や製品粉末を介して回転刃の刃先とスクリーンが擦れ合って摩擦熱が発生し易く、プラスチック等の熱可塑性材料では、半製品顆粒や製品粉末が融着してスクリーンの目詰まりや破損が起き易い。
そして、取り出されない未回収の製品粉末が、半製品顆粒や材料と一緒になって固定刃と回転刃の間で粉砕されて粒径が0.1mm未満の微粉末になり易く、0.1mm〜1.0mmの製品粉末の歩留り(収率)が低減する。
加えて、チャンバー内は、固定刃と回転刃の間の摩擦熱によって加熱状態になり易く、製品粉末が粘着し易くなる。
(ロ) 粉砕する熱可塑性プラスチック材料15を投入する投入口16と、回転刃11と固定刃13の間で熱可塑性プラスチック材料15が粉砕された製品粉末17を排出する排出口18がチャンバー14に設けられており、
(ハ) チャンバー内(14)には、粉砕過程にある半製品顆粒29と製品粉末17が混合して滞留する滞留スペース20が回転刃11の刃先12の回転周面に沿っていて回転軸芯の上側に設けられており、
(ニ) チャンバー14には、下端を滞留スペース20の上側に向けて上下方向に続く煙突型トンネル19が突設されており、
(ホ) 煙突型トンネル19の上部が排出口18になっていることを第1の特徴とする。
回転刃11と固定刃13の間で粉砕された製品粉末17は、粉砕痕としての細かい亀裂を含んでいて嵩比重が軽く、粒径が概して0.1mm〜1.0mmで細かく、煙突型トンネル内では火粉のように舞い上がり易い。
そして、チャンバー内に滞留スペース20を設けると、回転刃に攪拌されて粗大な半製品顆粒29と製品粉末17が滞留スペース内を浮游し、嵩比重の軽い製品粉末17は、風に煽られるように上昇気流に乗ってトンネルに流れ込み、排出口18から排出される。
その場合、半製品顆粒29は、粉砕過程にあって粉砕痕が少なく、粗大で嵩比重が重いことから、トンネル19に流れ込むことがあっても上昇気流に乗りきれず、排出口18から排出されることなく途中で滞留スペース20へと落下し、排出口18から排出されることはなく、回転する回転刃11によって固定刃13へと連れ込まれ、再び剪断作用を受けることになる。
そのように、トンネル内の上昇気流によって製品粉末17が半製品顆粒29から選別されるので、それらを篩い分けるスクリーンが不要となり、スクリーンの使用に伴う不都合、即ち、スクリーンの破損や目詰まりによる製品粉末の回収効率の低下、規格に満たない微粉末の発生による製品粉末の収率低下、その微粉末による環境汚染、スクリーンの取替や清掃に伴う稼働率の低下と労力および作業上の危険等が解消される。
しかし、ペレット状やチップ状の材料15では、それを多量に投入すると投入口16が塞がれ、チャンバー内に空気が流れ込み難くなる。
その点、本発明では、滞留スペース20の上側に向けて外気がチャンバー内(14)に流入可能な吸込口21を設けることにしたので、材料15の形状や投入口16への投入量の如何に拘らずトンネル内に上昇気流が生じる。
そして、その上昇気流は、吸込口21から滞留スペース20の上側を通ってトンネル19へと流れ、その滞留スペース20の上側を通る気流に洗い流されるように製品粉末17がトンネル内へと流れ込む。
その結果、製品粉末17の回収効率が高まり、同時に、製品粉末17が固定刃13と回転刃11の間で更に粉砕されて微粉末となる微粉末発生率が減少し、製品粉末17の収率が高まる。
加えて、排気管23の中間部分にサイクロン24を設け、サイクロン24と排気口27の間にファン22を設けたので、粒径が規格に満たない微粉末が上昇気流に乗って排気管23へと流れ込んでも、サイクロン24において製品粉末17から微粉末が排除され、規格に満たない微粉末の混入しない高品質の製品粉末17を得ることが出来る。
そのような場合には、ファン22の回転速度を変えてトンネル内での上昇気流の流速を加減せざるを得なくなる。
しかし、本発明では、排出口18からサイクロン24に続く排気管23の中間部分と煙突型トンネル19の何れかに、排気管内(23)の気圧を調節する調節弁26を設けることにしたので、ファン22の回転速度を調整せずに済み、トンネル内の上昇気流の流速を簡便且つ確実に微調整することが可能となり、半製品顆粒29の混入しない高品質の製品粉末17を得ることが出来る。
トンネル19の高さH、即ち、滞留スペース20から排出口18までの距離は、製品粉末17に混じってトンネル19に流れ込んだ半製品顆粒29が、トンネル内の上昇気流に乗り切れず、排出口18に達することなく落下し、製品粉末17だけが上昇気流に乗って排出口18に達する程度であればよい。
滞留スペース20から排出口18までの距離を変えるためには、トンネル19の高さ方向に滞留スペース20から距離の異なる複数個の排出口(18)をトンネル19に設け、その複数個の排出口(18)に開閉弁をそれぞれ設け、粉砕材料15と製品粉末17の仕様に応じ、半製品顆粒29が排気管23へと流れ込まない高さ(H)の排出口(18)から製品粉末17を排出させて取り出すことも出来る。
図2に示す調整弁26は、円錐形をなし、ネジ34によって分岐管33の口先に向けて進退駆動され、分岐管33の口先と調整弁26との間の隙間を広狭加減して、排気管23の一部である接続管32やトンネル19の気圧(気流の流量)を調節するようになっている。
その場合、チャンバー14に吸込口21の付設されている粉砕装置では、その吸込口21を塞ぎ、底板36として付設するスクリーン(36)に冷気を噴射して目詰まりを防ぐと共に、冷気をチャンバー内に送り込み、回転刃11と固定刃13の間の摩擦熱を緩和するとよい。
そのように、底板36として付設するスクリーン(36)から外気をチャンバー14に送り込む場合、その外気が製品粉末17と混合状態にある半製品顆粒29の間を通過するとき、その通過する外気に洗い流されるようにトンネル内へと製品粉末17が流れ込むことになるので、製品粉末17の回収効率が高まり、同時に、製品粉末17が固定刃13と回転刃11の間で更に粉砕されて微粉末となる微粉末発生率が減少し、製品粉末17の収率が高まることにもなる。
集塵チャンバー30には、排気管31が付設される。
本発明では、ファン22から続く排気管23の排気口27にフィルター28を設けたので、粒径が規格に満たない微粉末が上昇気流に乗って排気管23へと流れ込んでも、サイクロン24において製品粉末17から微粉末が排除され、フィルター28に捕捉されるので、微粉末が粉塵となって生じる環境汚染も回避される。
本発明の粉砕装置によって得られる製品粉末は、その材質や形状に応じて付加価値の高いプラスチック製材料や食品や飼料等の原料や充填材に利用することが出来る。
12:刃先
13:固定刃
14:チャンバー
15:材料
16:投入口
17:製品粉末
18:排出口
19:トンネル
20:滞留スペース
21:吸込口
22:ファン
23:排気管
24:サイクロン
25:取出口
26:調節弁
27:排気口
28:フィルター
29:半製品顆粒
30:集塵チャンバー
31:排気管
32:接続管
33:分岐管
34:ネジ
35:回転周面
36:底板
Claims (4)
- (イ) モーターに駆動される水平方向の回転軸芯で回転される回転体の回転周面(35)に沿って突設された回転刃(11)と、その回転刃(11)の回転周面(35)に沿った刃先(12)と協働する固定刃(13)がチャンバー内(14)に設けられており、
(ロ) 粉砕する熱可塑性プラスチック材料(15)を投入する投入口(16)と、回転刃(11)と固定刃(13)の間で熱可塑性プラスチック材料(15)が粉砕された製品粉末(17)を排出する排出口(18)がチャンバー(14)に設けられており、
(ハ) チャンバー内(14)には、粉砕過程にある半製品顆粒(29)と製品粉末(17)が混合して滞留する滞留スペース(20)が回転刃(11)の刃先(12)の回転周面に沿っていて回転軸芯の上側に設けられており、
(ニ) チャンバー(14)には、下端を滞留スペース(20)の上側に向けて上下方向に続く煙突型トンネル(19)が突設されており、
(ホ) 煙突型トンネル(19)の上部が排出口(18)になっている粉砕装置。 - 滞留スペース(20)の上側に向けて外気がチャンバー内(14)に流入可能な吸込口(21)が設けられている前掲請求項1に記載の粉砕装置。
- ファン(22)を有する排気管(23)が排出口(18)に接続されており、
排出口(18)からファン(22)に続く排気管(23)の中間部分にサイクロン(24)が設けられており、
製品粉末(17)を取り出す取出口(25)がサイクロン(24)に設けられている前掲請求項1と2の何れかに記載の粉砕装置。 - 煙突型トンネル(19)と、煙突型トンネル(19)との接続管(32)を含む排出口(18)からサイクロン(24)に続く排気管(23)の中間部分の何れかに、排気管内(23)の気圧を調節する調節弁(26)が設けられている前掲請求項3に記載の粉砕装置。
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