JP4835119B2 - 高精度リングの製造方法 - Google Patents

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この発明に係る高精度リングの製造方法は、例えばシェル型ニードルベアリングを構成するシェル(鍔付外輪)の内側に装着してこのシェル内を流れる潤滑油の流量を規制するシールリングの素材となる高精度リングを冷間加工で造る為に利用する。
上述の様なシールリング用、或いは各種機械装置の構成部品用の素材として、軸方向及び内外径寸法を所定値に規制した円筒状の高精度リングの用途が、各種存在する。この様な高精度リングを旋削等の切削加工で造ると、良質の高精度リングを得られる反面、コストが嵩む為、プレス加工、鍛造加工等により造る事が研究されている。一方、円筒状の部品をプレス加工により造る方法として、特許文献1、2に記載された方法が知られている。このうちの特許文献1に記載された発明の場合には、図9の(A)→(E)に示した工程で、円輪状に打ち抜いた金属板に絞り曲げ加工を施す事により、円筒状の部品(特許文献1に記載された発明の場合にはリングギヤ)を造る。又、特許文献2に記載された発明の場合には、図10の(A)→(D)に示した工程で、円柱状の素材に後方押し出し加工を施した後、余肉出し、底部と余肉との打ち抜きを行なう事により、リング状部品を造る。
上記特許文献1、2に記載された従来技術によれば、工業的に大量生産が可能な連続加工装置を構成するには、素材及び中間素材を掴んで次の加工工程に送る為のトランスファ装置が必要になる。この様なトランスファ装置を設ける事は、連続加工装置のコストが嵩む原因となる為、好ましくない。又、特許文献1、2に記載された発明の場合には、内外径を所定寸法に規制する事は考慮されているが、軸方向寸法を規制する事は考慮されていない。従って、軸方向寸法を所定値に規制した高精度リングを得る為には、軸方向端部を旋削等により削り取る工程が必要になり、この高精度リングの加工コストが嵩む事が避けられない。更に、上記引用文献2に記載された製造方法の場合には、円柱状の素材に後方押し出し加工を施す際に必要となる加工荷重が大きく、大型の加工設備が必要になるだけでなく、金型に加わる応力が大きくなり、この金型の寿命が短くなる。この為、上記引用文献2に記載された製造方法の場合には、加工設備の製作費、金型に要する費用等の面からも、高精度リングの加工コストが嵩む。
特開平10−146642号公報 特開2000−94080号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、実用的な精度を十分に確保できる高精度リングを、工業的に大量生産が可能で、しかも低コストで構成でき、且つ、運転経費が嵩む事もない加工装置によりに造れる製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明の高精度リングの製造方法は、孔あけ工程と、バーリング加工工程と、寸法規制工程と、扱き工程と、余肉除去工程と、切り離し工程とを有する。
このうちの孔あけ工程では、素材となる金属板の一部に、円孔を打ち抜き形成する。
又、上記バーリング加工工程では、この円孔の周囲をこの金属板に対し直角に、全周に亙って折り曲げる事により、円筒状のフランジ部を形成する。
又、上記寸法規制工程では、このフランジ部の外周面を拘束すると共に内周面の少なくとも軸方向一部を拘束しない状態で、このフランジ部を軸方向に圧縮する。そして、このフランジ部の外径及び軸方向寸法を所定値に規制すると共に余肉を径方向内方に膨出させて、第一中間円筒状素材とする。
又、上記扱き工程では、上記第一中間円筒状素材の内径側に適切な外径寸法を有する扱きパンチを軸方向一端側から押し込む事により、この第一中間円筒状素材の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側に集める。そして、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部を有する、第二中間円筒状素材とする。
又、上記余肉除去工程では、この第二中間円筒状素材の内側に適切な外径寸法を有する打ち抜きパンチを挿入する事により、上記余肉鍔部を除去して、高精度リングとする。
更に、上記切り離し工程では、上記バーリング加工工程の後の何れかのタイミングで、上記フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材若しくは上記高精度リングを、上記金属板から切り離す。
尚、上述の様な本発明の高精度リングの製造方法を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した様に、上記素材となる金属板を、コイルから引き出される長尺な金属板とする。
そして、この金属板を、全幅に亙って切断する事なく、高精度リングの加工作業の進行に伴って、順次後方の加工工程に送る。即ち、アンコイラから引き出した上記長尺な金属板に前記切り離し工程で、前記円孔よりも大きな第二の円孔を形成した状態でも、この金属板の幅方向両端部は互いに連結されたままとなる様に、この金属板の幅寸法を確保する。
そして、上記切り離し工程では、フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材を上記金属板から切り離し、上記切り離し工程に伴って上記金属板から、この金属板の一部に上記第二の円孔を打ち抜く状態で切り離された状態で所定の加工を施されたフランジ部乃至何れかの中間円筒状素材を、この所定の加工を終了した後、再び上記第二の円孔の内側に押し込む。そして、上記金属板と共に次の加工工程に送る。
完成後の高精度リングは、上記第二の円孔の内側から抜き取って、(本発明とは別の)この高精度リングに所定の加工を施す工程に送る。又、この高精度リングを抜き取られた、上記長尺な金属板の残材は、リコイラに巻き取る。上記アンコイラからの金属板の送り出しと、このリコイラへの巻き取りとは、上記各工程の進行状況に同期させて、間欠的に行なう。
上述の様に構成する本発明の高精度リングの製造方法によれば、内径、外径、軸方向寸法を適正値に規制した高精度リングを、工業的に大量生産が可能で、しかも低コストで構成でき、且つ、運転経費が嵩む事もない加工装置により造れる。
即ち、得られる高精度リングは、寸法規制工程で外径及び軸方向寸法を、扱き工程と余肉除去工程とにより内径寸法を、それぞれ適正値に規制されるので、軸方向端部を旋削等により削り取る事なく、これら各寸法を何れも適正値とした、円筒状の高精度リングを得られる。
又、本発明の場合には、円筒状の第一中間円筒状素材乃至高精度リングを、金属板の一部にバーリング加工により形成した円筒状のフランジ部から造る。この為、請求項2に記載した様に、上記金属板として、アンコイラから送り出されてリコイラに巻き取られる長尺な金属板を使用し、切り離し工程に伴ってこの金属板から切り離されて所定の加工を施されたフランジ部乃至何れかの中間素材を、この所定の加工を終了した後、再び第二の円孔の内側に押し込めば、このフランジ部乃至何れかの中間素材を、上記金属板と共に、次の加工工程に送れる。即ち、トランスファ加工に比べて、設備投資が安く済み、しかも加工能率が良い(加工サイクルが短い)、順送加工を行なえる。
更に、前述した特許文献2に記載された従来技術の様に、後方押し出し加工の如き、大きな加工力を必要とする加工を行なう必要がない。この為、加工装置の小型化が可能になって、設備投資額を抑えられるだけでなく、金型の寿命も十分に確保できて、運転経費も低く抑えられる。
本発明の高精度リングの製造方法によれば、これらにより、良質の高精度リングを低コストで造れる。
[実施の形態の第1例]
図1は、請求項1にのみ対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の場合には、先ず、図1の(A)に示す様な、素材となる、軟鋼板、ステンレス鋼板等の金属板1にピアス加工を施して、図1の(B)に示す様な、円孔2を有する第一予備中間素材3を得る。次いで、この第一予備中間素材3に、この円孔2の周囲を上記金属板1に対し直角に、全周に亙って折り曲げるバーリング加工を施す事により、図1の(C)に示す様な、円筒状のフランジ部4を有する第二予備中間素材5とする。このフランジ部4の容積、特に軸方向長さは、造るべき高精度リングの容積、特に軸方向長さよりも大きくしている。
上記第二予備中間素材5のフランジ部4には、続く寸法規制工程で塑性加工を施して、このフランジ部4を、図1の(D)に示した、第一中間円筒状素材6とする。上記寸法規制工程では、所定の内径を有する円筒状の内周面を有する、図示しない金型により上記フランジ部4の外周面を拘束すると共に、このフランジ部4の内周面を拘束しない状態で、互いに同心に配置されて軸方向に遠近動する1対の平坦面同士の間(例えば、上記金型の端部内周面に形成した受段部と、この金型に内嵌した押型の先端面との間)で、上記フランジ部4を軸方向に、所望寸法、即ち、得るべき高精度リングの軸方向寸法にまで押圧(塑性変形しつつ軸方向に圧縮)する。この様にして行なう、軸方向に圧縮される塑性変形に伴って、上記フランジ部4の外径及び軸方向寸法が所定値に規制されると共に、余肉が径方向内方に膨出して、上記第一中間円筒状素材6となる。この第一中間円筒状素材6の内径寸法は、得るべき高精度リングの内径寸法よりも小さい。
図1に示した実施の形態の場合には、図1の(E)に示す様に、上記第一中間円筒状素材6を形成した後に切り離し工程を行なって、この第一中間円筒状素材6を上記金属板1から切り離す。この切り離し工程は、プレス機を使用した打ち抜き加工により行なう。
この様にして、上記金属板1から切り離した、上記第一中間円筒状素材6には、続いて、内径寸法を適正値(得るべき高精度リングの内径寸法)にまで拡げる、扱き加工を施す。この扱き加工を施す工程では、上記第一中間円筒状素材6の外周面を、外径が拡がらない様に拘束しつつ、この第一中間円筒状素材6の内径側に適切な(得るべき高精度リングの内径寸法に一致する)外径寸法を有する扱きパンチを、軸方向一端側{図1の(F)の上側}から押し込む。この様な扱きパンチの押し込みにより、上記第一中間円筒状素材6の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側{図1の(F)の下側}に集めて、図1の(F)に示す様な、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部7を有する、第二中間円筒状素材8とする。
この第二中間円筒状素材8は、次の余肉除去工程に送り、上記余肉鍔部7を除去する。この余肉除去工程では、この第二中間円筒状素材8の内側に適切な(得るべき高精度リングの内径寸法に一致する)外径寸法を有する打ち抜きパンチを挿入する事により、上記余肉鍔部7を除去して、図1の(G)に示す様な高精度リング9とする。
尚、この高精度リング9の加工作業は、上記図1の(G)の段階で終了する事もできるが、この図1の(G)の段階で、上記高精度リング9の内周面の内径或いは性状を所望通りにする事が難しければ、図1の(H)に示す様に、上記高精度リング9の内周面を扱き治具により擦る、再扱きを行なっても良い。
何れにしても、得られた高精度リング9は、この高精度リング9に所定の加工を施す、本発明とは別の工程に送る。この様に別の工程に送られる、この高精度リング9は、外径及び軸方向寸法と内径寸法とを、それぞれ適正値に規制されているので、軸方向端部を旋削等により削り取る必要がない。又、前述した特許文献2に記載された従来技術の様に、後方押し出し加工の如き、大きな加工力を必要とする加工を行なう必要がない。この為、上記高精度リング9の製造コストを低く抑えられる。
[実施の形態の第2例]
図2〜6は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、図2の(A)→(G)に示す工程を順次行なう事で、金属板1を高精度リング9に加工する。この工程に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と実質的に同じである。又、本例の場合も、上述した図1の(H)に示した様な、再扱き工程を行なう事もできる。本例の特徴は、上記金属板1として、図示しないアンコイラから送り出されて、やはり図示しないリコイラに巻き取られる、長尺なものを使用し、上記図2の(A)→(G)に示す工程を、順送により行なえる様にした点にある。即ち、上記長尺な金属板1を、加工の進行に同期させて、各工程を行なう為に隣接して配置した加工装置同士の間隔に見合うピッチで(間隔/ピッチ=整数)間欠的に送りつつ、上記図2の(A)→(G)に示す工程を順次行なう様にしている。
この為に本例の場合には、上記図2の(A)→(G)に示す何れの工程でも、上記長尺な金属板1を、全幅に亙って切断する事なく、高精度リング9の加工作業に進行に伴って順次送る。そして、アンコイラから引き出した上記長尺な金属板1に、図2の(E)に示した切り離し工程で、図2の(B)に示した円孔2よりも大きな第二の円孔10を形成した状態でも、この金属板1の幅方向両端部は互いに連結されたままとなる様に、この金属板1の幅寸法を確保する(「幅寸法>第二の円孔10の直径」とする)。そして、上記切り離し工程で上記第二の円孔10の内側から打ち抜いた、第一中間円筒状素材6(及び以下の工程で造られる第二中環円筒状素材8)を、所定の加工を施した後、再び上記第二の円孔10の内側に嵌め戻してから、上記金属板1の送りに伴って、次の工程を行なう加工装置に送り込む様にしている。上記図2の(A)→(G)に示す工程に就いては、上述した通り、前述の図1の(A)→(G)に示した工程と同じであるから、重複する説明は省略し、以下、上記図2の(A)→(G)に示す工程を順送により行なえる様にすべく、上記嵌め戻しを行なえる様にした点を中心に説明する。
図2の(E)に示した切り離し工程及び嵌め戻し工程は、図3に示した加工装置により行なう。この図3に示した加工装置では、円筒状のダイス14の上面と、下方に向いた弾力を付与された状態で昇降する抑え型12の下面との間で上記金属板1を抑えつつ、パンチ13により上記第一中間円筒状素材6を、上記ダイス14内に押し込み、この第一中間円筒状素材6を、上記金属板1から切り離す様に構成している。又、上記ダイス14の内径側に、上方に向いた弾力を付与された押し戻し型15を設けて、上記第一中間円筒状素材6に上方に向く弾力を付与できる様にしている。但し、上記押し戻し型15は、上面中央部に設けた衝合ブロック16と上記パンチ13の下端面との衝合に基づき、このパンチ13の下降時には、下方に退避する様にしている。
上述の図3に示した様な加工装置を使用する、図2の(E)に示した切り離し工程及び嵌め戻し工程は、図4の(A)→(C)に示した順番に行なう。先ず、図4の(A)に示す様に、未だ上記金属板1に結合されたままの、上記第一中間円筒状素材6を、上記ダイス14の上端部に内嵌する。次いで、上記加工機を構成するラム17と共に、上記抑え型12及び上記パンチ13を下降させて、図4の(B)に示す様に、この抑え型12の下面と上記ダイス14の上面との間で上記金属板1を抑えつつ、上記パンチ13により、上記第一中間円筒状素材6を上記ダイス14内に押し込む。この結果、この第一中間円筒状素材6が上記金属板1から切り離されると同時に、上記金属板1に第二の円孔10が形成される。この切り離し後、上記ラム17と共に、上記抑え型12及び上記パンチ13を上昇させると、図4の(C)に示す様に、このパンチ13に押されて下降していた、上記押し戻し型15が上昇する。この結果、この押し戻し型15により、上記第一中間円筒状素材6が上記第二の円孔10内に押し込まれ、この第二の円孔10の内側に保持される。そこで、上記金属板1を移動させる事により、上記第一中間円筒状素材6を、図2の(F)に示した、次の扱き工程及び戻し工程に送る。
この図2の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程は、図5に示した加工装置により行なう。この図5に示した加工装置では、上方に向いた弾力を付与された受型18の上面と、昇降する円筒状の扱きダイス20の下面との間で上記金属板1を抑えると共に、リングパンチ19により上記第一中間円筒状素材6を、上記扱きダイス20内に押し込む。上記リングパンチ19は、上記受型18の内径側に、この受型18とは独立した昇降を可能に、且つ、上方に向いた弾力を付与された状態で設けられている。又、上記リングパンチ19の内径側には、上記第一中間円筒状素材6の内周面を扱いて第二中間円筒状素材8とする為の、扱きパンチ21を固定している。上記リングパンチ19は、この扱きパンチ21の周囲に昇降可能に設置されているが、最大上昇量は、その内周面とこの扱きパンチ21の外周面との係合により制限されている。具体的には、上記最大上昇量は、図5及び図6の(A)に示した様に、上記受型18が最も上昇している状態で、上記リングパンチ19の上端縁がこの受型18の上面よりも少し下方に位置する状態としている。更に、上記ダイス20の内径側には、下方に向いた弾力を付与された、押し戻し型22を設置している。
上述の図5に示した様な加工装置を使用する、図2の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程は、図6の(A)→(C)に示した順番に行なう。先ず、図6の(A)に示す様に、前記第二の円孔10の内側に保持された状態の上記第一中間円筒状素材6を上記受型18の上端部内側に内嵌し、その下端面を上記リングパンチ19の上端縁に突き当てる。次いで、図6の(B)に示す様に、上記加工機を構成するラム23と共に、上記扱きダイス20と、上記押し戻し型22とを下降させて、この扱きダイス20の下面で上記金属板1を下方に押し下げ、上記第一中間円筒状素材6を上記第二の円孔10から上方に抜き出し、上記リングパンチ19により、上記扱きダイス20の内径側に送り込む。この様にして扱きダイス20の内径側に送り込まれた上記第一中間円筒状素材6の内径側には、上記ラム23と共にこの扱きダイス20が更に下降するのに伴って、上記扱きパンチ21が押し込まれる。この結果、上記第一中間円筒状素材6の内径が所定寸法に規制されると共に、余肉部が内周面上端部に集められて、内周面上端部に余肉鍔部7{図2(F)}を形成した、上記第二中間円筒状素材8とされる。この様にしてこの第二中間円筒状素材8を形成した後、上記ラム23と共に上記扱きダイス20を上昇させると、この扱きダイス20に押されて下降していた上記金属板1が、上記受型18と共に上昇すると同時に、上記押し戻し型22が上記扱きダイス20に対して下降する。この際にこの押し戻し型22は、上記第二中間円筒状素材8の上端部内周面に形成されたばかりの、前記余肉鍔部7{図2の(F)参照}を下方に押圧するので、上記第二中間円筒状素材8が上記第二の円孔10内に押し込まれ、この第二の円孔10の内側に保持される。
そこで、上記金属板1を移動させる事により、上記第二中間円筒状素材8を、図2の(G)に示した、次の余肉除去工程及び戻し工程に送る。尚、この図2の(G)に示した余肉除去工程の後に、前述の図1の(H)に示した再扱き工程を行なうのであれば、この余肉除去工程により得られた高精度リング9を金属板1の第二の円孔10内に押し込む戻し工程を行なう。これに対して、上記余肉除去工程により得られた高精度リング9を、そのまま、本発明とは別の、この高精度リング9に所定の加工を施す工程に送るのであれば、上記戻し工程を省略する{図2の(G)で金属板から分離した高精度リング9を、そのまま取り出す}事もできる。
上述の様に構成する本例の場合には、前述した第1例により得られる作用・効果に加えて、工業的に大量生産が可能で、しかも運転経費が嵩む事もない連続加工装置により造れると言った、作用・効果を得られる。即ち、本例の場合には、上記金属板1として、アンコイラから送り出されてリコイラに巻き取られる長尺な金属板1を使用し、切り離し工程に伴ってこの金属板1から切り離されて所定の加工を施された第一、第二の円筒状中間素材6、8を再びこの金属板1の第二の円孔10の内側に押し込むので、これら各中間素材6、8を、この金属板1と共に、次の加工工程に送れる。即ち、トランスファ加工に比べて、設備投資が安く済み、しかも加工能率が良い(加工サイクルが短い)、順送加工を行なえる。この為、上記高精度リング9の下降コストを、より一層低減できる。
[実施の形態の第3例]
図7は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、図7の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程で、第二円筒状中間素材8を金属板1の第二の円孔10から抜き出して再び嵌め込む方向が、この金属板1に対して、上述した第2例の場合とは、上下逆になっている。この方向を逆にするのに伴って、図5〜6に示した加工装置の構成を異ならせる事は勿論である。その他の部分の構成に就いては、上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第4例]
図8は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、図8の(C)に示したバーリング加工工程の次に、図8の(D)に示した、切り離し工程及び戻し工程を設定している。その他の部分の構成に就いては、上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。要するに、本発明を実施する場合に、切り離し工程は、上記バーリング加工工程の後であれば、加工作業の容易さ、加工精度の確保等を考慮して、任意のタイミングに設定できる。
本発明の実施の形態の第1例の加工工程を示す断面図。 同第2例の加工工程を示す断面図。 第2例で、切り離し工程とそれに続く嵌め戻し工程とに使用するプレス装置の断面図。 切り離し工程とそれに続く嵌め戻し工程とを加工の進行順に示す断面図。 第2例で、扱き工程とそれに続く嵌め戻し工程とに使用するプレス装置の断面図。 扱き工程とそれに続く嵌め戻し工程とを加工の進行順に示す断面図。 本発明の実施の形態の第3例の加工工程を示す断面図。 同第4例の加工工程を示す断面図。 従来方法の第1例の加工工程を示す断面図。 同第2例の加工工程を示す断面図。
符号の説明
1 金属板
2 円孔
3 第一予備中間素材
4 フランジ部
5 第二予備中間素材
6 第一中間円筒状素材
7 余肉鍔部
8 第二中間円筒状素材
9 高精度リング
10 第二の円孔
12 抑え型
13 パンチ
14 ダイス
15 押し戻し型
16 衝合ブロック
17 ラム
18 受型
19 リングパンチ
20 扱きダイス
21 扱きパンチ
22 押し戻し型
23 ラム

Claims (2)

  1. 素材となる金属板の一部に円孔を打ち抜き形成する孔あけ工程と、この円孔の周囲をこの金属板に対し直角に、全周に亙って折り曲げる事により、円筒状のフランジ部を形成するバーリング加工工程と、このフランジ部の外周面を拘束すると共に内周面の少なくとも軸方向一部を拘束しない状態で、このフランジ部を軸方向に圧縮し、このフランジ部の外径及び軸方向寸法を所定値に規制すると共に余肉を径方向内方に膨出させて、第一中間円筒状素材とする寸法規制工程と、この第一中間円筒状素材の内径側に適切な外径寸法を有する扱きパンチを軸方向一端側から押し込む事により、この第一中間円筒状素材の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側に集めて、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部を有する、第二中間円筒状素材とする扱き工程と、この第二中間円筒状素材の内側に適切な外径寸法を有する打ち抜きパンチを挿入する事により、上記余肉鍔部を除去して高精度リングとする余肉除去工程と、上記バーリング加工工程の後の何れかのタイミングで、上記フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材若しくは上記高精度リングを上記金属板から切り離す、切り離し工程とを有する高精度リングの製造方法。
  2. 素材となる金属板がコイルから引き出される長尺な金属板であって、この金属板は、全幅に亙って切断される事なく、高精度リングの加工作業の進行に伴って順次送られるものであり、切り離し工程では、フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材を上記金属板から切り離し、上記切り離し工程に伴って上記金属板から、この金属板の一部に第二の円孔を打ち抜く状態で切り離された状態で所定の加工を施されたフランジ部乃至何れかの中間円筒状素材を、この所定の加工を終了した後、再び上記第二の円孔の内側に押し込んで、上記金属板と共に次の加工工程に送る、請求項1に記載した高精度リングの製造方法。
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