JP4835119B2 - 高精度リングの製造方法 - Google Patents
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このうちの孔あけ工程では、素材となる金属板の一部に、円孔を打ち抜き形成する。
又、上記バーリング加工工程では、この円孔の周囲をこの金属板に対し直角に、全周に亙って折り曲げる事により、円筒状のフランジ部を形成する。
又、上記寸法規制工程では、このフランジ部の外周面を拘束すると共に内周面の少なくとも軸方向一部を拘束しない状態で、このフランジ部を軸方向に圧縮する。そして、このフランジ部の外径及び軸方向寸法を所定値に規制すると共に余肉を径方向内方に膨出させて、第一中間円筒状素材とする。
又、上記扱き工程では、上記第一中間円筒状素材の内径側に適切な外径寸法を有する扱きパンチを軸方向一端側から押し込む事により、この第一中間円筒状素材の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側に集める。そして、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部を有する、第二中間円筒状素材とする。
又、上記余肉除去工程では、この第二中間円筒状素材の内側に適切な外径寸法を有する打ち抜きパンチを挿入する事により、上記余肉鍔部を除去して、高精度リングとする。
更に、上記切り離し工程では、上記バーリング加工工程の後の何れかのタイミングで、上記フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材若しくは上記高精度リングを、上記金属板から切り離す。
そして、この金属板を、全幅に亙って切断する事なく、高精度リングの加工作業の進行に伴って、順次後方の加工工程に送る。即ち、アンコイラから引き出した上記長尺な金属板に前記切り離し工程で、前記円孔よりも大きな第二の円孔を形成した状態でも、この金属板の幅方向両端部は互いに連結されたままとなる様に、この金属板の幅寸法を確保する。
そして、上記切り離し工程では、フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材を上記金属板から切り離し、上記切り離し工程に伴って上記金属板から、この金属板の一部に上記第二の円孔を打ち抜く状態で切り離された状態で所定の加工を施されたフランジ部乃至何れかの中間円筒状素材を、この所定の加工を終了した後、再び上記第二の円孔の内側に押し込む。そして、上記金属板と共に次の加工工程に送る。
完成後の高精度リングは、上記第二の円孔の内側から抜き取って、(本発明とは別の)この高精度リングに所定の加工を施す工程に送る。又、この高精度リングを抜き取られた、上記長尺な金属板の残材は、リコイラに巻き取る。上記アンコイラからの金属板の送り出しと、このリコイラへの巻き取りとは、上記各工程の進行状況に同期させて、間欠的に行なう。
即ち、得られる高精度リングは、寸法規制工程で外径及び軸方向寸法を、扱き工程と余肉除去工程とにより内径寸法を、それぞれ適正値に規制されるので、軸方向端部を旋削等により削り取る事なく、これら各寸法を何れも適正値とした、円筒状の高精度リングを得られる。
本発明の高精度リングの製造方法によれば、これらにより、良質の高精度リングを低コストで造れる。
図1は、請求項1にのみ対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の場合には、先ず、図1の(A)に示す様な、素材となる、軟鋼板、ステンレス鋼板等の金属板1にピアス加工を施して、図1の(B)に示す様な、円孔2を有する第一予備中間素材3を得る。次いで、この第一予備中間素材3に、この円孔2の周囲を上記金属板1に対し直角に、全周に亙って折り曲げるバーリング加工を施す事により、図1の(C)に示す様な、円筒状のフランジ部4を有する第二予備中間素材5とする。このフランジ部4の容積、特に軸方向長さは、造るべき高精度リングの容積、特に軸方向長さよりも大きくしている。
この様にして、上記金属板1から切り離した、上記第一中間円筒状素材6には、続いて、内径寸法を適正値(得るべき高精度リングの内径寸法)にまで拡げる、扱き加工を施す。この扱き加工を施す工程では、上記第一中間円筒状素材6の外周面を、外径が拡がらない様に拘束しつつ、この第一中間円筒状素材6の内径側に適切な(得るべき高精度リングの内径寸法に一致する)外径寸法を有する扱きパンチを、軸方向一端側{図1の(F)の上側}から押し込む。この様な扱きパンチの押し込みにより、上記第一中間円筒状素材6の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側{図1の(F)の下側}に集めて、図1の(F)に示す様な、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部7を有する、第二中間円筒状素材8とする。
尚、この高精度リング9の加工作業は、上記図1の(G)の段階で終了する事もできるが、この図1の(G)の段階で、上記高精度リング9の内周面の内径或いは性状を所望通りにする事が難しければ、図1の(H)に示す様に、上記高精度リング9の内周面を扱き治具により擦る、再扱きを行なっても良い。
図2〜6は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、図2の(A)→(G)に示す工程を順次行なう事で、金属板1を高精度リング9に加工する。この工程に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と実質的に同じである。又、本例の場合も、上述した図1の(H)に示した様な、再扱き工程を行なう事もできる。本例の特徴は、上記金属板1として、図示しないアンコイラから送り出されて、やはり図示しないリコイラに巻き取られる、長尺なものを使用し、上記図2の(A)→(G)に示す工程を、順送により行なえる様にした点にある。即ち、上記長尺な金属板1を、加工の進行に同期させて、各工程を行なう為に隣接して配置した加工装置同士の間隔に見合うピッチで(間隔/ピッチ=整数)間欠的に送りつつ、上記図2の(A)→(G)に示す工程を順次行なう様にしている。
図7は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、図7の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程で、第二円筒状中間素材8を金属板1の第二の円孔10から抜き出して再び嵌め込む方向が、この金属板1に対して、上述した第2例の場合とは、上下逆になっている。この方向を逆にするのに伴って、図5〜6に示した加工装置の構成を異ならせる事は勿論である。その他の部分の構成に就いては、上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。
図8は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、図8の(C)に示したバーリング加工工程の次に、図8の(D)に示した、切り離し工程及び戻し工程を設定している。その他の部分の構成に就いては、上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。要するに、本発明を実施する場合に、切り離し工程は、上記バーリング加工工程の後であれば、加工作業の容易さ、加工精度の確保等を考慮して、任意のタイミングに設定できる。
2 円孔
3 第一予備中間素材
4 フランジ部
5 第二予備中間素材
6 第一中間円筒状素材
7 余肉鍔部
8 第二中間円筒状素材
9 高精度リング
10 第二の円孔
12 抑え型
13 パンチ
14 ダイス
15 押し戻し型
16 衝合ブロック
17 ラム
18 受型
19 リングパンチ
20 扱きダイス
21 扱きパンチ
22 押し戻し型
23 ラム
Claims (2)
- 素材となる金属板の一部に円孔を打ち抜き形成する孔あけ工程と、この円孔の周囲をこの金属板に対し直角に、全周に亙って折り曲げる事により、円筒状のフランジ部を形成するバーリング加工工程と、このフランジ部の外周面を拘束すると共に内周面の少なくとも軸方向一部を拘束しない状態で、このフランジ部を軸方向に圧縮し、このフランジ部の外径及び軸方向寸法を所定値に規制すると共に余肉を径方向内方に膨出させて、第一中間円筒状素材とする寸法規制工程と、この第一中間円筒状素材の内径側に適切な外径寸法を有する扱きパンチを軸方向一端側から押し込む事により、この第一中間円筒状素材の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側に集めて、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部を有する、第二中間円筒状素材とする扱き工程と、この第二中間円筒状素材の内側に適切な外径寸法を有する打ち抜きパンチを挿入する事により、上記余肉鍔部を除去して高精度リングとする余肉除去工程と、上記バーリング加工工程の後の何れかのタイミングで、上記フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材若しくは上記高精度リングを上記金属板から切り離す、切り離し工程とを有する高精度リングの製造方法。
- 素材となる金属板がコイルから引き出される長尺な金属板であって、この金属板は、全幅に亙って切断される事なく、高精度リングの加工作業の進行に伴って順次送られるものであり、切り離し工程では、フランジ部若しくはこのフランジ部から造られた何れかの中間円筒状素材を上記金属板から切り離し、上記切り離し工程に伴って上記金属板から、この金属板の一部に第二の円孔を打ち抜く状態で切り離された状態で所定の加工を施されたフランジ部乃至何れかの中間円筒状素材を、この所定の加工を終了した後、再び上記第二の円孔の内側に押し込んで、上記金属板と共に次の加工工程に送る、請求項1に記載した高精度リングの製造方法。
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