JP4834802B2 - ヒト角膜内皮細胞の培養物層積層体及びその作製方法 - Google Patents

ヒト角膜内皮細胞の培養物層積層体及びその作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒト角膜内皮細胞の培養物層積層体及びその作製方法に関する。
角膜内皮細胞は、角膜の透明性の維持に関し最も重要な役割を果たしている。しかし、角膜内皮細胞は、生体内(人体内)で、ほとんど増殖、再生しないといわれている。また、角膜内皮細胞が損傷を受けると、損傷部分は増殖した細胞によって埋めることができず、創傷治癒機転は細胞の伸展移動と代償的拡大により細胞の表面積を大きくして隙間を埋めようとする。その結果、角膜内皮細胞の単位面積当たりの密度が減少する。従って、例えば、角膜内皮細胞の表面積を増やして創傷を治癒させた場合は、角膜の機能には自ずと限界が生じ、破綻すると水胞性角膜症などの疾患を引き起こすこととなる。それに対する従来の治療方法は、角膜移植である。しかし、少なくとも日本国内では、角膜ドナーが極端に不足しているという現状があり、また、移植には適合性の問題もあり、角膜移植による治療は、万全な治療法とは言い難い。
角膜1は、図8に示すように、複数の層状構造を形成しており、角膜上皮2、ボーマン膜3、角膜実質4、デスメ膜5及び角膜内皮細胞6から構成されている。角膜は、期間保存しておくと、角膜上皮層の脱落、実質の浮腫、内皮細胞の脱落が起こる。しかし、角膜上皮細胞及び実質細胞には再生能力があるため問題ないが、上記のように、角膜内皮細胞は、細胞増殖能が低いため、角膜を長期保存すると、内皮細胞が脱落するという問題もある。すなわち、角膜移植をするにしても、保存の仕方によっては内皮細胞の脱落という問題も生じる可能性がある。
このように、角膜内皮細胞は、その生体内での増殖能が極めて低い点に問題がある。そこで、生体内での増殖能が極めて低い角膜内皮細胞を再生する試みとして、内皮細胞を除去した角膜実質部分上で、培養角膜内皮細胞を播種し、実質上に角膜内皮細胞層を構築する、角膜の再構築方法が提案されている(特許文献1、特開2002-78723号公報)
特開2002-78723号公報
しかし、上記方法においても、内皮細胞を除去した角膜が必要であり、角膜ドナー不足や移植に伴う拒絶反応には対応できないという問題がある。また、患者自身の角膜を一時取り出して、その上で、角膜内皮細胞層を再構築することもあり得るが、その場合、角膜内皮細胞層を再構築する間、視力を失うことになり、患者の生活に対して大きな負担を強いることになる。
そこで、本発明の目的は、これらの問題を解決するために、移植可能な内皮細胞の培養物層の積層体を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、以下の通りである。
(1)厚さ5〜50μmの透明コラーゲンタイプIシート及びこのシート上に設けられたヒト角膜内皮細胞の培養物層を含み、かつ前房挿入による実質後面への移植に用いるための積層体。
(2)前記透明コラーゲンタイプIシートが、生理条件下で透明性を維持し得るものである(1)に記載の積層体。
(3)前記透明コラーゲンタイプIシートの前記ヒト角膜内皮細胞の培養物層とは反対側の面に接着因子または生体接着剤の層を有する(1)または(2)に記載の積層体。
(4)前記透明コラーゲンタイプIシートと前記ヒト角膜内皮細胞の培養物層との間に接着因子または生体接着剤の層を有する(1)〜(3)のいずれかに記載の積層体。
(5)接着因子がヒト血漿フィブロネクチンである(3)または(4)に記載の積層体。
(6)厚さ5〜50μmの透明コラーゲンタイプIシートを作製し、かつ上記シート上でヒト角膜内皮細胞を培養してヒト角膜内皮細胞の培養物層を形成することを含む、前房挿入による実質後面への移植に用いるためのヒト角膜内皮細胞の培養物層積層体の作製方法。
(7)前記透明コラーゲンタイプIシートが生理条件下で透明性を維持し得るものである(6)に記載の方法。
(8)前記ヒト角膜内皮細胞の培養を、接着因子または生体接着剤をコートした透明コラーゲンタイプIシート上で行う(6)または(7)に記載の方法。
(9)接着因子がヒト血漿フィブロネクチンである(8)に記載の方法。
(10)前記ヒト角膜内皮細胞の培養を、ヒト角膜内皮細胞を含む培養液を透明コラーゲンタイプIシート上に供給し、透明コラーゲンタイプIシート方向に遠心力を掛けた後に行う、(6)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)前記ヒト角膜内皮細胞の培養における、培養液中のヒト角膜内皮細胞の濃度を1×105〜1×107個/mlの範囲とする(7)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(12)角膜内皮細胞が継代されたものである(6)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)継代が2〜10代である(12)に記載の方法。
(14)角膜内皮細胞の培養が、37℃、10%CO2の条件で行われるものである(6)〜(13)のいずれかに記載の方法。
(15)培養が、低グルコース濃度の培地にウシ胎児血清、成長因子及びヒアルロン酸を含有する細胞培養液を用いて行われる(6)〜(14)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、移植可能な内皮細胞の培養物層の積層体を提供することができる。
本発明は、透明コラーゲンタイプIシート及びこのシート上に設けられたヒト角膜内皮細胞の培養物層からなるヒト角膜内皮細胞の培養物層積層体に関する。
本発明の積層体を構成する透明コラーゲンタイプIシートは、生理条件下(中性pH)で透明性を維持し得るものであればよい。ここで、透明性とは、本発明の積層体を移植して、視覚に問題を与えない程度の透明性である。
また、透明コラーゲンタイプIシートの厚みには特に制限はないが、移植を考慮すると5〜500μmの範囲であればよく、角膜内皮付近のみを移植する場合には5〜50μmの範囲であることが適当である。
そのような透明コラーゲンタイプIシートは、原料となる可溶性コラーゲンが以下の条件を満たすものであることができる。(1)アルカリ可溶化コラーゲン(例えば、Hattori S, Adachi E, Ebahara T, Shirai T, Someki I, Irie S, J.Biochem. 1999;125:676-684参照)、化学修飾コラーゲンのような等電点がpH4前後のコラーゲン、(2)酸可溶性コラーゲン、酵素可溶化コラーゲンのような等電点がpH9前後の場合、線維形成を抑える物質(例えば、ブドウ糖、蔗糖、アルギニン等)を混合したもの。
透明コラーゲンタイプIシートは、コラーゲン溶液をアクリル板などの鋳型に流涎し、乾燥して成形することができる。鋳型は、平板でも凹型でもよい。
透明コラーゲンタイプIシートは、溶液状態または成形したコラーゲンシートに架橋を施したものであることもできる。架橋は、紫外線またはガンマー線を照射する物理的架橋法、水溶性カルボジイミドなどの縮合剤を用いた化学的架橋法により行うことができる。架橋法、縮合剤の濃度、処理時間、反応温度などを変えることにより所望の厚さのコラーゲンシートを得ることができる。
本発明の積層体は、透明コラーゲンタイプIシートのヒト角膜内皮細胞の培養物層とは反対側の面に接着因子または生体接着剤の層を有するものであることができる。透明コラーゲンタイプIシートのヒト角膜内皮細胞の培養物層とは反対側の面に接着因子または生体接着剤の層を有することで、移植の際に、本発明の積層体の角膜実質への付着を促進することができる。
また、本発明の積層体は、透明コラーゲンタイプIシートとヒト角膜内皮細胞の培養物層との間に接着因子または生体接着剤の層を有することができる。透明コラーゲンタイプIシートとヒト角膜内皮細胞の培養物層との間に接着因子または生体接着剤の層を有することで、透明コラーゲンタイプIシートとヒト角膜内皮細胞の培養物層との接着を促進することができる。
接着因子及び生体接着剤は、本発明の積層体を眼内に移植した後にも生体に影響を与えないものであればよく、生体接着剤としては、例えば、フィブリン糊を挙げることができ、接着因子は、ヒト血漿フィブロネクチン、ラミニン等であることができる。
以下、本発明の積層体の作製方法について説明する。
本発明の積層体は、前述のように透明コラーゲンタイプIシートを作製し、このシート上でヒト角膜内皮細胞を培養してヒト角膜内皮細胞の培養物層を形成することを含む。透明コラーゲンタイプIシートは、接着因子または生体接着剤をコートした透明コラーゲンタイプIシートであることができる。培養に用いるヒト角膜内皮細胞は、特開2002−78723号公報に記載の方法により入手することができる。
ヒト角膜内皮細胞の培養は、ヒト角膜内皮細胞を含む培養液を透明コラーゲンタイプIシート上に供給し、透明コラーゲンタイプIシート方向に遠心力を掛けた後に行うことが、ヒト角膜内皮細胞の細胞密度を上げるという観点から好ましい。遠心力は、例えば、500〜2000rpmの範囲とすることができる。
ヒト角膜内皮細胞のコラーゲンシート上での培養において、培養液中のヒト角膜内皮細胞の濃度は、例えば、1×105〜1×107個/mlの範囲とすることができる。この範囲とすることで、播種後2〜3日でコラーゲン上の細胞を十分な密度にすることができる(コンフルエントになる)。
角膜内皮細胞は、継代されたものであり、好ましくは、継代が2〜10代であるものである。継代された細胞をコラーゲンシート上での培養まで冷凍保存しておくことができる。冷凍保存しておいた細胞は解凍して、培養に使用する。
角膜内皮細胞のコラーゲンシート上での培養は、例えば、37℃、10%CO2の条件で行われることができる。また、培養は、低グルコース濃度の培地にウシ胎児血清、成長因子及びヒアルロン酸を含有する細胞培養液を用いて行われることができる。
培養に使用する細胞培養液としては、動物細胞の培養に一般的に使用されるD-MEM、MEM等が挙げられ、低グルコース濃度(Low Glucose)の培地(D-MEM等)にウシ胎児血清(FBS)5〜15%、成長因子等を含有することが好ましい。ここで、培地に含有させるグルコース濃度は、通常のグルコース濃度よりも低濃度であり、2.0 g/L 以下、例えば0.1〜2.0g/L、好ましくは0.1〜1.0g/Lである。また、成長因子としてはB細胞増殖因子(BCGF)、上皮成長因子(EGF)、組換えEGF(rEGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)が挙げられ、1つ又は複数の因子を適宜組み合わせて培地に含有させることができる。これらの成長因子の含有濃度は、1〜5ng/ml、好ましくは1〜2ng/mlである。さらに、上記培地組成に加えて、必要に応じてドキシサイクリン(doxycycline)等の防腐剤、ファンギゾン(Fungizone)等の防カビ剤を添加することもできる。さらに、1.0〜3.0%程度、好ましくは1.0〜2.0%のヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウム)を添加することも出来る。
培養温度は35〜38℃、好ましくは37℃である。そして、90〜100%湿潤(好ましくは100%湿潤)、5〜15%CO2(好ましくは10%CO2)のインキュベータ内で培養する。培養は、細胞が集密になった段階(定常状態1〜5日程度)まで行うことができる。
コラーゲンシート上に滴下する細胞数は正常内皮細胞密度(3000cells/ mm2)の2倍以上が好ましく、2倍(6000cells/ mm2)〜10倍(60000cells/ mm2)がさらに好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
[ヒト角膜内皮細胞のための培地および培養条件]
15%ウシ胎児血清(FBS)、2.5mg/Lのファンギゾン(fungizone)(ギブコ(Gibco) BRL、グランドアイランド(Grand Island)、NY)、2.5mg/Lのドキシサイクリン、および2ng/mlの塩基性(basic)線維芽細胞増殖因子(bFGF)(シグマ(Sigma)、セントルイス(St. Louis)、MO)を添加した、低グルコース濃度(Low glucose)ダルベッコ変性イーグル培地(Dulbecco's modified Eagle medium)(DMEM)からなる成長培地中で、ヒト角膜内皮細胞のすべての初代培養および継代培養を行った。細胞を、加湿インキュベーター中で、37℃、10%CO2に保った。ウシ細胞外基質(ECM)の生成のために使用した培地は、10%FBS、5%子牛血清(ギブコ(Gibco) BRL)、2.5mg/lのファンギゾン、2.5mg/lのドキシサイクリン、2ng/mlのbFGF、および2%デキストラン(シグマ(Sigma))を含む、低グルコース濃度DMEMからなるものであった。ヒト角膜内皮細胞およびウシ角膜内皮細胞の培養のための培地は、2〜3日毎に交換した。
[ヒト角膜内皮細胞の初代培養]
ヒト角膜内皮細胞の初代培養物を、他文献(Miyata K, Osakabe Y et al., Cornea, 2001; 29:59-63)に記載されているように調製した。簡単に言うと、全層(full-thickness)角膜移植後のドナーの角膜の残りから、培養物を得た。ドナーの角膜はすべて、ロッキー・マウンテン・ライオンズ・アイバンク(Rocky Mountain Lions' Eye Bank)から得た。滅菌した外科手術用鉗子を用いて、デスメ膜を含む内皮細胞層から、小さな移植片を採取した。角膜当たり、約200個の移植片を、子牛の角膜内皮細胞が作った細胞外基質で被覆した、4つの35mm培養皿上に、内皮細胞側を下にして置き、それらの皿を、インキュベーター中に注意深く置いた。培地を、3日後に交換し、その後、一日おきに交換した。十分な増殖細胞密度に達したら、ヒト角膜内皮細胞を、1:1〜1:4の割合で継代させた。その後の継代を、割合を1:16にした以外は同じ方法で行った。4回目および5回目の継代からの培養細胞を使用した。
[培養したヒト角膜内皮細胞のコラーゲンシート上への接種]
細胞担体は、ニッピ・リサーチ・インスティテュート・オブ・バイオマトリクス(Nippi Research Institute of Biomatrix)(東京、日本)から得たコラーゲンシートであった。このコラーゲンシートは、乾燥状態での厚さ15μmのコラーゲンシートであり、0.5%濃度に無菌調製したアルカリ可溶化コラーゲン(ブタ豚皮由来)12gを5cm×7.5cmのアクリル板に流涎し、クリーンベンチ内で風乾した。乾燥後、表裏30分ずつ紫外線照射して得た。このコラーゲンシートは、緩く架橋した(loosely cross-linked)タイプIコラーゲンのネットワークからなる(例えば、Stenzel KH, Dunn MW, Rubin AL, Miyata T, Science,1969;164:1282:1283)。
使用前に、完全に乾燥させた(desiccated)シートを、滅菌した生理食塩水に10分間浸漬した(図1A)。バイオプシーパンチとして、6.0mmトレフィンを使用した(カイ・メディカル、岐阜、日本)。各シートは、約40〜50μmの厚さであった。移植後のヒト角膜内皮細胞の位置を観察するために、再構築前に、培養したヒト角膜内皮細胞を、セルトラッカー(Cell tracker) CM−DiI(C−7000、モレキュラー・プローブス(Molecular Probes)、OR)によって標識した。標識化の直前に、CM−DiIを、リン酸塩で緩衝処理した生理食塩水(PBS)によって、10μg/mlに希釈した。トリプシン処理した1.0×106個のヒト角膜内皮細胞を、氷上で、5分間37℃で、次いで、更に15分間4℃で、5mlのCM−DiI溶液中でインキュベートした。標識化後、ヒト角膜内皮細胞を、PBSで2回洗浄し、6%デキストラン含有低グルコース濃度DMEM(アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech) AB、ウプサラ(Uppsala)、スウェーデン)300μl中に再懸濁した。
次いで、コラーゲンシートを、1.0μg/mm2のヒト血漿フィブロネクチン(ギブコ(Gibco) BRL)で被覆した。300μlの培養培地中の1.0×106個の細胞のヒト角膜内皮細胞懸濁液を、各シートへ移し、96ウェルプレートの個々のウェルに、そのシートを置いた。次いで、シートへの細胞の接着を強固にするために、プレートを、1000rpm(176g)で10分間、遠心分離した。シートを細胞培養培地中に2日間保持した後、接着していない細胞およびデブリを除去した。それぞれのヒト角膜内皮細胞の培養物層を通して、“E”という文字をはっきり見ることができ、これにより、シートの透明性が示された(図1B)。
[ヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートのポンプ機能の測定]
ウッシング(Ussing)チャンバー中で、既に報告されている方法(Hodson S, Wigham C., J Physiol 1983;342:409-419, Wigham C, Hodson S., Curr Eye Res., 1981;1:37-41, Wigham CG, Turner HC, Swan J, Hodson SA., Pflugers Arch., 2000;440:866-870)に多少修正を加えて、4つのヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートのポンプ機能を測定した。内皮が機械的に廃棄されたドナーの角膜の周辺領域において、緩和放射状切開(relaxing radial incisions)を6回行った。ドナーの角膜(n=4)、コラーゲンシートのみ(n=4)、およびヒト角膜内皮細胞コラーゲンシート(n=4)を、ウッシング(Ussing)チャンバー中に置いた。NaCl、117.5;NaHCO2、24;KCl、4;Na2HPO4、1;MgSO4、1;グルコース、4.45;還元(reduced)グルタチオン、1;CaCl2、2.54(mM)を含み、5%CO2、7%O2、88%N2ガス混合物によって泡立たせてpH7.38にしたリンガー(Ringer)溶液中で、角膜をインキュベートした。電位差および短路電流が安定な状態の値に達した後、ウアベイン(0.1mM)、Na+-K+ATPase阻害剤、をチャンバーへ添加し、電位差および短路電流を再測定した。
[培養したヒト角膜内皮細胞のウサギへの移植]
オファルミック・アンド・ビジョン・リサーチ(Ophthalmic and Vision Research)中の動物の使用に関するARVOステートメントに従い、処理を行った。すべてのウサギは、サイタマ・エクスペリメンタル・アニマルズ・インコーポレイテッド・ジャパン(Saitama Experimental Animals Inc Japan)(埼玉、日本)からのものであった。体重2.0〜2.4kgの8匹のニュージーランドホワイトラビットを、ケタミンヒドロクロリド(60mg/kg、三共、東京、日本)およびキシラジン(xylazine)(10mg/kg、バイエル(Bayer)、ドイツ)を筋内投与して麻痺させた。手術部位を消毒し、滅菌した布で包んだ後、スリットナイフ(アルコン・サージカル(Alcon Surgical)、東京、日本)を用いて、12時の位置を中心にして(centered at 12 o'clock)、6mmの強角膜切開を行い、粘弾性剤(ヒアロン(Healon)、アマシャム・ファルマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech) ABを、前房へ注入した(図3A)。マーキングペン(デボン・インダストリーズ社(Devon Industries Inc)、マドリッド、スペイン)で角膜表面に線を引いた後、30ゲージの針(テルモ、東京、日本)を用いて、角膜の中心で、直径6.0mmの円形デスメ膜破壊(Descemeto rhexis)を形成し(図3B)、 眼の前房から、デスメ膜を除去した(図3C)。1.0μg/μlのフィブロネクチンを滴下した、再構築したヒト角膜内皮細胞の培養物層を、鉗子によって前房へ運び、デスメ膜を取り去った実質後面へ接着して固定した(図3D)。PBSによって前房を3回洗浄した後、再構築したヒト角膜内皮細胞の培養物層の受容体(recipient)実質への接着を確認した。ヒト角膜内皮細胞の培養物層の接着が困難な場合には、気泡を前房へ注入した。強角膜の傷を、2〜3本の断続10−0ナイロン縫合糸(マニ(Mani)、栃木、日本)によって閉じ、その直後に、オフロキサシン(ofloxacine)眼科用軟膏(サンテン(Santen)、大阪、日本)を点眼した。
ウサギを、2つのグループ;HCEC(デスメ膜を剥ぎ取られ、コラーゲンシート上で培養したヒト角膜内皮細胞移植片を含むウサギ)、および対照(デスメ膜を剥ぎ取られたが、移植片を含まないウサギ)、に分けた。それぞれのグループは、4匹のウサギからの4つの眼を含んでいた。以後の期間中、免疫抑制剤の局所的または全身的投与は行わなかった。
[臨床観察]
スリットランプ顕微鏡を用いた外観検査により、それぞれの手術した眼を確認し、手術から7、14、および28日後に写真を撮った。超音波厚み計(トーメイ(Tomey)、名古屋、日本)を用いて、角膜中央部の厚さを測定し、手術から1、3、7、14、21、および28日後に、空気眼圧計(モデル30クラシック、MENTOR O & O、ノルウェル(Norwell)、MA)によって、眼内厚を測定した。3回の読み取りの平均値を求めた。
[ヒト角膜内皮細胞の組織学的検査および局在化]
移植の1ヶ月後、強く麻酔をかけたウサギを、過剰量のペントバルビタールナトリウム(ダイニッポン・ファーマシューティカルズ(Dainippon Pharmaceuticals)、大阪、日本)を静脈内注射することによって殺した。それらの角膜を切除し、正確に2つに切断した。分割した角膜の一方において、ヒト角膜内皮細胞の形態と構造を評価した。すべてのプレートを、光学顕微鏡(モデルBX-50、オリンパス、東京、日本)の下で検査し、イメージをパソコンに保存した。4つの再構築した角膜中の4つの異なる部位で、0.1mm×0.1mm平方中の細胞数を数えた。蛍光顕微鏡(モデルBH2−RFL−T3およびBX50、オリンパス、東京、日本)下、励起波長420nmおよび発光波長480nmで、DiIで標識したヒト角膜内皮細胞の蛍光を測定し、HCECグループの角膜の検鏡用(mount)試料全体も検査した。次いで、それらを、pH7.4で、4%パラホルムアルデヒド(ワコー(Wako))含有0.1M PBSからなる固定剤中に浸漬した後、−20℃で、OCT化合物中に包埋した。凍結したOCT包埋片を、8μm厚に切り、薄片を、顕微鏡スライド上に置き、その後、DiIで標識したヒト角膜内皮細胞の蛍光を、蛍光顕微鏡下で確認した。
分割した角膜のもう片方を、直ちに除去し、10%ホルマリン(ワコー(Wako))中に固定した。切断した(sectioned)試料を、OCT化合物中(Tissue-Tek(商標)、マイルズ・ラボラトリーズ(Miles Laboratories)、ナペリル(Naperille)、IL)に包埋し、−20℃に保った。凍結片を、8μm厚に切り、薄片を、シランコートした顕微鏡スライド(ムトー・ピュア・ケミカルズ(Muto Pure Chemicals)、東京、日本)上に置き、ヘマトキシリン・エオジン(HE)によって染色し、光学顕微鏡下で観察した。
[統計学]
電位差および短路電流の測定のために、分散の一方向分析およびシェフェ多重比較(Scheffe's multiple comparison)を用いた。対応のない(unpaired)t−検定を用いて、角膜厚の平均値を比較した。すべての分析は、スタット・ビュー・スタティスティカル・ソフトウェア・パッケージ(Stat View statistical software package)(アバカス・コンセプツ(Abacus Concepts)、バークレイ、CA)を用いて行った。
[ヒト角膜内皮細胞の培養物層のポンプ機能]
ドナー角膜およびヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートにおける、電位差の平均および標準偏差の経時変化を、図2Aに示す(コラーゲンシートおよび角膜実質側、プラス)。測定から1、5、および10分後のヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートの平均電位差は、上皮を取り除いたヒトドナー角膜の85、80、および95%の値であった。コラーゲンシートのみ(図2A)ならびに上皮および内皮を取り除いたヒトドナー角膜(データは示さず)の電位差は、各時点で0mVであった。Na+-K+ATPase阻害剤ウアベインをチャンバーに添加した後、5分以内に、すべてのテスト試料において、電位差が0mVになった。
ドナー角膜、コラーゲンシート、およびヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートにおける、短路電流の平均および標準偏差を、図2Bに示す。測定から1、5、および10分後のヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートにおける平均短路電流は、上皮を取り除いたヒトドナー角膜の値の76、78、および82%であった。コラーゲンシートならびに上皮および内皮を取り除いたヒトドナー角膜の短路電流は、各時点で0μAであった。ウアベインをチャンバーへ添加した後、5分以内に、すべてのテスト試料において、短路電流は0μAになった。
[術後臨床観察]
ヒト角膜内皮細胞の培養物層移植後、HCECグループにおいて、角膜浮腫は、対照グループよりもはるかに早く減少した。対照グループでは、28日間の観察中ずっと、平均角膜厚は約1000μmであった。それに対して、HCECグループでは、平均角膜厚はすぐに減少し、術後1日後(p<0.05)、3日後(P<0.01)、7、14、21、および28日後(p<0.001)には、対照グループよりもはるかに薄くなった。図5は、各グループの代表的な前面(anterior segment)写真を示す。対照グループでは、深刻な実質浮腫によって角膜が不透明になったのに比べ、HCECグループでは、28日目に、培養したヒト角膜内皮細胞の培養物層の移植により再構築した角膜は、実質浮腫はなく、透明であった。スリットランプ検査では、コラーゲンシートを接着した実質後面に、わずかな濁りが見られた。いずれのグループでも、観察中ずっと、眼内圧は上昇しなかった。コラーゲンシートのみを移植することにより再構築した角膜は、対照グループの前面で見られたのと同様に、顕著な角膜浮腫を有し、不透明であった(データは示さず)。
[培養したヒト角膜内皮細胞を移植した再構築した角膜中のヒト角膜内皮細胞の評価]
すべての検鏡用(mount)角膜の蛍光顕微鏡による検査によって、移植から28日後に、DiIポジティブ(DiI-positive)細胞が、コラーゲンシート上に局在していること、および、移植したヒト角膜内皮細胞の培養物層上に、明らかな縁(margin)があることが示された(図6A)。図6Bに示すように、コラーゲンシート上のヒト角膜内皮細胞は、輪郭のはっきりした(well-defined)細胞境界を有する正常に近い形状(quasi-regular forms)を有していた。コラーゲンシート上では、細胞不足(cell defects)は見られなかった。コラーゲンシート上のほとんどの細胞は、角膜の後面上で、DiIポジティブであった(図6C)。HCECグループの他の3つの角膜での知見も、同様であった。術後28日目のHCECグループにおける、4つの移植片の内皮細胞密度は、2325〜2900細胞/mm2(平均±標準偏差、2531±290細胞/mm2)の範囲であった。対照グループでは、デスメ膜破壊を行った実質上には、角膜内皮細胞は存在していなかった(データは示さず)。
[組織学的検査]
移植から28日後のHE染色を、図7に示す。対照グループでは、実質浮腫および拡散細胞の実質への浸潤が見られた(図7A)。デスメ膜なしの角膜実質後面には、顕著な浮腫がある(図7B)。それに対し、HCECグループでの組織学的観察は、コラーゲンシート上には、明らかな実質浮腫がないことを示す(図7C)。HCECグループでの角膜厚は、対照グループより明らかに薄かった。図7Dに示すように、ヒト角膜内皮細胞単層は、コラーゲンシートの後面上に存在する。HCECグループでは、コラーゲンシートが接着した実質後面に、線維芽細胞様細胞が見られる(図7D)。HCECなしのコラーゲンシートを移植した、再構築した角膜の実質後面でも、同様の知見が得られた(データは示さず)。
[ディスカッション]
フックス角膜変性症および擬似有水晶体(pseudophakic)または無水晶体水疱性角膜症のような角膜内皮細胞の病気に対し、全厚角膜移植が臨床的に行われている。しかし、この技術は、オープンスカイ(open-sky)手術による深刻な合併症が起こり、かつ、高度乱視または不正乱視の合併症が頻発し、屈折エラー、および縫合に関連する問題が起こる。深表層内皮角膜移植(deep lamellar endothelial keratoplasy)(DLEK)、実質後面、デスメ膜、および角膜内皮細胞からなる移植片による角膜後層の置換、は、内皮細胞の機能障害の治療のために使用されている。更に、メレス(Melles)および同僚は、エクスビボでドナー角膜から得られたデスメ膜を移植するための手術の技術を紹介した。DLEKおよびデスメ膜移植は、角膜表面の円形切開および縫合に伴う問題を解決する。これらの技術は、ヒトドナー角膜を用いるが、世界中では、ドナー角膜不足の問題がある。
ドナー角膜の不十分な供給を補うための研究により、インビボ動物モデルでの移植において、培養した動物角膜内皮細胞の使用の実現可能性が示された。しかし、大人のドナーの角膜からのヒト角膜内皮細胞の培養は困難であり、かつ、薄くて透明なヒト角膜内皮細胞担体がないため、このタイプの移植は、いまだに臨床的には実現されていない。我々は、培養したヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートの電位差および短路電流が、ドナー角膜のものと類似していることを見出した。このことは、Na+-K+ATPaseに主に依存し、かつ、完全には機能しないポンプ機能が、再構築されたヒト角膜内皮細胞の培養物層では、十分であることを示す。培養したヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートを一緒に移植したウサギ角膜は、角膜浮腫の減少を示したのに対し、培養したヒト角膜内皮細胞の培養物層なしの角膜では、その後の全期間にわたって、深刻な実質浮腫があった。結果は、培養したヒト角膜内皮細胞を有するコラーゲンシートを含む角膜、およびそのようなコラーゲンシートを含まない角膜の組織学的検査によって裏付けられる。これらの知見およびヒト角膜内皮細胞から得られた残りのDiIによって標識した細胞は、コラーゲンシート上に移植された、培養されたヒト角膜内皮細胞は、角膜実質の水和性および透明性の維持に寄与し、デスメ膜の代わりの担体として、このタイプの移植で実際に使用可能であることが明らかであることを示す。
組織学的検査は、ヒト角膜内皮細胞組織コラーゲンシートが接着した実質に線維芽細胞様細胞があることを示す。ヒト角膜内皮細胞を含まないコラーゲンシートの移植でも、同様の組織学的知見が見られるように、これらの細胞は、培養されたヒト角膜内皮細胞によってではなく、接着剤としてフィブロネクチンを含むコラーゲンシートによって誘発された。スリットランプ顕微鏡による検査では、ヒト角膜内皮細胞の培養物層は、わずかな角膜濁りしか生成せず、その後の期間中、免疫抑制剤は投与されなかったので、コルチコステロイド点眼薬のような、局所的免疫抑制剤は、線維芽細胞様細胞浸潤を、容易に防ぎ得る。しかし、長期のその後の研究が必要とされる。
このモデルで起こる、ヒトからウサギへの異種間移植の拒絶反応は、コメントするに値する。ネズミの異種間全厚角膜移植モデルでは、超急性拒絶は起こらないが、異種間移植された角膜移植片は、一致した組み合わせまたは不一致の組み合わせにおいて、平均で、移植後2〜16日間で、例外なく拒絶される。我々の研究では、スリットランプ顕微鏡下では、ウサギ眼の前房には、広範な細胞浸潤、角膜後面沈殿物、またはフィブリン形成のような、免疫拒絶はなく、ヒトDiIによって標識した角膜内皮細胞は、明らかな細胞損失を示さなかった。このことは、注目すべき拒絶反応が出現しなかったことの証拠となる。眼の前房は、免疫特権的部位であり、前房関連免疫の偏りは、そうでなければ、様々な解剖部位に移植すると拒絶される、組織学的に不適合な組織の移植片が、長期にわたり受容されること、および生存することを可能にする。ヒト角膜内皮細胞の培養物層移植において、前房に面する、移植されたヒト角膜内皮細胞は、ACAIDを誘発することができ、それにより、全厚角膜移植における移植の失敗の主な原因である、拒絶反応を回避が回避され得る。
要約すると、ヒト角膜内皮細胞を有するコラーゲンシートの前房挿入を用いて、我々は、デスメ膜の代わりの担体としてコラーゲンシートを用いる移植技術を開発した。我々は、以下の結論を得た;(1)大人のドナーの角膜由来の、培養したヒト角膜内皮細胞は、インビトロの角膜実質の脱水の重要な角膜内皮細胞機能を保持している;(2)人工コラーゲンシートは、ヒト角膜内皮細胞の基底膜として役立ち得る;(3)細い鉗子によるヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートの前房挿入は、角膜表面の切開および縫合を必要としない。我々の知見は、コラーゲンシートによる、培養したヒト角膜内皮細胞の移植は、角膜内皮細胞の機能障害のみを有する眼を用いる使用のための、実現可能な技術であることを示す。
本発明のヒト角膜内皮細胞の培養物層を含む積層体及びその調製方法は、移植可能な内皮細胞の培養物を提供するものである。
培養したヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートの透明性を示す。“E”という文字を、ヒト角膜内皮細胞シートを通してはっきり見ることができる。(A)はヒト角膜内皮細胞シートがない場合の文字“E”、(B)はヒト角膜内皮細胞シートがある場合の文字“E”である。 培養したヒト角膜内皮細胞コラーゲンシートにおける、電位差および短路電流の経時変化を示す。(A)ヒト角膜内皮細胞の平均電位差は、上皮を取り除いたヒトドナー角膜の80〜95%である。すべての試料において、ウアベイン、Na+-K+ATPase阻害剤の添加により、短路電流は0mAになった。(B)ヒト角膜内皮細胞の平均短路電流は、上皮を取り除いたヒトドナー角膜の76〜82%である。試験したすべての試料において、ウアベインの添加により、短路電流は0μAになった。黒丸および白丸、ならびに黒四角は、それぞれ、上皮を取り除いたヒトドナー角膜(n=4)、ヒト角膜内皮細胞コラーゲンシート(n=4)、およびコラーゲンのみのシート(n=4)を示す。データは、平均±SDである。*P<0.001、ヒト角膜内皮細胞シート対コラーゲンシート; p<0.001、ヒトドナー角膜対コラーゲンシート。 ヒト角膜内皮細胞シート移植のための手術工程。(A)スリットナイフによって行った6mmの強角膜切開は、12時の位置が中心である(centered at 12 o'clock)。(B)30ゲージの針を用いて、直径6.0mmの円形デスメ膜破壊を行った。(C)眼の前房から、デスメ膜を取り除いた。(D)再構築したヒト角膜内皮細胞シートを前房へ運び、実質後面へ接着した。 対照グループ(白丸)およびHCEC(黒丸)における角膜中心部の厚さを示す。対照グループでは、28日間の観察期間にわたって、平均角膜厚は約1000μmのままであった。それに対し、HCECグループにおける平均角膜厚は、徐々に減少し、対照グループより大幅に薄くなった。1、3、7、14、21、および28日目に、HCECグループと対照グループとの間で、角膜厚さに顕著な違いがあった(*p<0.05、**p<0.01、p<0.001)。 術後28日目のスリットランプ顕微鏡によって得られた前面写真。(A)実質浮腫のない、薄い角膜を示す、HCECグループにおける前面の代表的な写真である。瞳孔の縁をはっきり見ることができる。(B)この対照グループの写真には、顕著な角膜浮腫が見られる。前房の詳細は見ることができない。 28日目のDiIで標識したHCECグループにおける角膜の蛍光顕微鏡検査結果を示す。移植から28日後のHCECグループの角膜の平坦な検鏡用試料(mounts)における蛍光顕微鏡観察(AおよびC)、ならびに明視野顕微鏡写真(bright field micrograph)(B)。(A)DiIポジティブ細胞は、移植したヒト角膜内皮細胞コラーゲンシート上に明らかな縁を形成する。(B)高倍率では、コラーゲンシート上のヒト角膜内皮細胞は、正常な細胞の形および密集(confluency)を維持している。(C)コラーゲンシート上のほとんどの細胞は、(B)と同じ倍率で、DiIポジティブである。一辺(Bars)=1000μm(A)、100μm(BおよびC)。 ヒト角膜内皮細胞移植から28日後の角膜の組織学的検査。(A、B)ヒト角膜内皮細胞およびデスメ膜のない対照グループは、顕著な実質浮腫を示し、細胞浸潤が広がっている。(C、D)HCECグループでは、角膜の後面上にヒト角膜内皮細胞を有するコラーゲンシートが存在し、かつ、実質浮腫がないことを示すHE染色。線維芽細胞様細胞は、コラーゲンシートが接着した角膜実質後部に存在する。一辺=100μm。 角膜の断面説明図。

Claims (15)

  1. 厚さ5〜50μmの透明コラーゲンタイプIシート及びこのシート上に設けられたヒト角膜内皮細胞の培養物層を含み、かつ前房挿入による実質後面への移植に用いるための積層体。
  2. 前記透明コラーゲンタイプIシートが、生理条件下で透明性を維持し得るものである請求項1に記載の積層体。
  3. 前記透明コラーゲンタイプIシートの前記ヒト角膜内皮細胞の培養物層とは反対側の面に接着因子または生体接着剤の層を有する請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記透明コラーゲンタイプIシートと前記ヒト角膜内皮細胞の培養物層との間に接着因子または生体接着剤の層を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 接着因子がヒト血漿フィブロネクチンである請求項3または4に記載の積層体。
  6. 厚さ5〜50μmの透明コラーゲンタイプIシートを作製し、かつ
    上記シート上でヒト角膜内皮細胞を培養してヒト角膜内皮細胞の培養物層を形成することを含む、
    前房挿入による実質後面への移植に用いるためのヒト角膜内皮細胞の培養物層積層体の作製方法。
  7. 前記透明コラーゲンタイプIシートが生理条件下で透明性を維持し得るものである請求項6に記載の方法。
  8. 前記ヒト角膜内皮細胞の培養を、接着因子または生体接着剤をコートした透明コラーゲンタイプIシート上で行う請求項6または7に記載の方法。
  9. 接着因子がヒト血漿フィブロネクチンである請求項8に記載の方法。
  10. 前記ヒト角膜内皮細胞の培養を、ヒト角膜内皮細胞を含む培養液を透明コラーゲンタイプIシート上に供給し、透明コラーゲンタイプIシート方向に遠心力を掛けた後に行う、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ヒト角膜内皮細胞の培養における、培養液中のヒト角膜内皮細胞の濃度を1×105〜1×107個/mlの範囲とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の方法。
  12. 角膜内皮細胞が継代されたものである請求項6〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 継代が2〜10代である請求項12に記載の方法。
  14. 角膜内皮細胞の培養が、37℃、10%CO2の条件で行われるものである請求項6〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 培養が、低グルコース濃度の培地にウシ胎児血清、成長因子及びヒアルロン酸を含有する細胞培養液を用いて行われる請求項6〜14のいずれか1項に記載の方法。
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