JP4834586B2 - 携帯用アンテナ支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯用アンテナ支持装置、特にパラボラアンテナなどのアンテナを持ち運ぶことができる携帯用アンテナ支持装置に関する。
従来、この種の携帯用アンテナ支持装置は、三脚の上部に水平方向に回動可能で、かつ、垂直方向にも回動可能に回動台が取り付けられ、回動台にアンテナが固定されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来の携帯用アンテナ支持装置は、アンテナと一体的に設けられる受信または送信高周波部を収納する高周波部筐体が雲台を介して三脚に取り付けられ、雲台による水平方向の回転と雲台の垂直方向の回動とによりアンテナの方位角と仰角とを設定できるようにしている。
特開2004−260553号公報
しかしながら、この従来の携帯用アンテナ支持装置においては、アンテナの仰角が小さい状態で強風が吹いたときには、アンテナ支持装置が倒れ易いものであった。また、アンテナの高さも微調整することができなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、アンテナの仰角が小さい状態で強風が吹いた場合でも倒れ難く、かつ、アンテナの高さを微調整することができる携帯用アンテナ支持装置を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯用アンテナ支持装置は、上記目的を達成するため、(1)貫通孔が形成された支持台部および前記支持台部の高さを調節可能に前記支持台部に連結された複数の脚部よりなる脚部材と、アンテナを固定するアンテナ固定部材を回動可能に支持する頂部を有し、前記支持台部の貫通孔に摺動可能に挿入される摺動ロッドと、前記脚部材の支持台部に係合可能で、前記摺動ロッドにその軸線方向に摺動可能に支持される摺動部材と、前記摺動部材を前記摺動ロッドの複数の軸線位置に位置決めする軸線位置決め機構と、前記アンテナ固定部材を所定の回動位置に位置決めする回動位置決め機構と、を備え、前記軸線位置決め機構が、前記摺動ロッドに所定間隔離隔して形成された複数の係合穴と、前記係合穴に係合できるよう前記摺動部材に支持されたピンと、を備えた構成を有している。
前記軸線位置決め機構が、前記摺動ロッドに所定間隔離隔して形成された複数の係合穴と、係合穴に係合できるよう前記摺動部材に支持されたピンと、により構成され、前記摺動部材を前記摺動ロッドに所定の軸線位置で位置決めできるので、強風が吹いている場合に、前記摺動部材を前記摺動ロッドの最も低い位置に簡単に移動でき、携帯用アンテナ支持装置の倒れを防止できる。
また、上記(1)の構成を有する携帯用アンテナ支持装置において、(2)前記回動位置決め機構が、前記摺動部材に連結されたブラケットと、前記ブラケットに上下に回動可能に連結された下端部、前記下端部にねじ結合され、前記アンテナ固定部材に摺動可能で、かつ、回動可能に連結された中間部、およびノブが固定された上端部を有する回動ロッドと、前記アンテナ固定部材を前記回動ロッドの軸線位置で保持する保持組立体と、により構成されている。
前記回動位置決め機構が、前記摺動部材に連結されたブラケットと、前記ブラケットに上下に回動可能に連結された下端部、前記下端部にねじ結合され、前記アンテナ固定部材に摺動可能で、かつ、回動可能に連結された中間部、およびノブが固定された上端部を有する回動ロッドと、前記アンテナ固定部材を前記回動ロッドの軸線位置で保持する保持組立体と、により構成されているので、アンテナの高さを微調整することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置の概略側面図である。図2は、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置の一部側面図であり、脚部材およびアンテナを除去した状態を示す。図3は、図2のA―A矢視側面図である。図4は、図1のB―B矢視拡大断面図である。
図1、2、3、4に示すように、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置11は、脚部材12を有し、脚部材12は、貫通孔13aが形成された支持台部13および支持台部13の高さを調節可能に支持台部13に連結された複数の脚部14よりなる。複数の脚部14は、支持台部13に回動可能に取り付けられた三脚よりなる。本発明においては、三脚以外に如何なる数の脚であってもよい。
摺動ロッド15は、頂部15a、第1ロッド部15bおよび第2ロッド部15cよりなる。頂部15aは、例えば、バラボラアンテナなどのアンテナ16を固定するアンテナ固定部材17をピン18を介して回動可能に支持し、第1ロッド部15bは、支持台部13の貫通孔13aに摺動可能に挿入され、第2ロッド部15cは、頂部15aと第1ロッド部15bとの間の部分である。
摺動部材19は、その中央部に形成された貫通孔19aを有し、貫通孔19aに摺動ロッド15の第2ロッド部15cが挿入されて、摺動ロッド15の軸線方向に摺動可能に摺動ロッド15に支持されている。第1ロッド部15bが、支持台部13の貫通孔13aに摺動可能に挿入され、摺動ロッド15が地面に対して垂直になっているときには、摺動部材19は、脚部材12の支持台部13に係合している。したがって、摺動部材19は、支持台部13に係合可能である。
図5(a)、(b)は、軸線位置決め機構を示す図3のC―C矢視拡大断面図であり、図5(a)は、ピンが係合穴に係合した係合状態を示し、図5(b)は、ピンが係合穴に係合した係合状態から解除された係合解除状態を示す。
図示のように、軸線位置決め機構20は、第2ロッド部15cに所定間隔離隔して形成された複数の係合穴21と、係合穴21に係合できるよう摺動部材19に支持されたピン22よりなり、摺動ロッド15の軸線方向に摺動させ所定の軸線位置で止めた状態でピン22を係合穴21に係合することによって位置決めするようになっている。複数の軸線位置は、第2ロッド部15cに所定間隔離隔して形成された複数の係合穴21によって決定される。
ピン22は、圧縮ばね23でピン22が常に係合穴21に係合するよう付勢されている。圧縮ばね23は、ピン22と一体的に形成されたフランジ部22aと摺動部材19の外周部との間に設けられている。ピン22は、摺動部材19の外周部に形成された貫通孔19aに挿入され、圧縮ばね23の付勢力により係合穴21に係合することができる係合位置(図5(a)に示す状態)と、圧縮ばね23の付勢力に対抗して係合状態から解除された係合解除位置(図5(b)に示す状態)と、の間で移動できるようになっている。
このように、ピン22は、通常、圧縮ばね23の付勢力により係合位置にあるが、ピン22を引っ張った場合には、圧縮ばね23の付勢力に対抗して係合解除位置に移動することができる。このため、軸線位置決め機構20は、摺動部材19を第2ロッド部15cの複数の軸線位置で位置決めすることができる。
図6(a)、(b)、(c)は、回動位置決め機構を示し、図6(a)、(b)は、図3のD―D矢視拡大断面図であり、図6(a)は、回動ロッドをブラケット、スリーブを介してアンテナ固定部材に止着する止着状態を示し、図6(b)は、止着状態から解除する止着解除状態を示し、図6(c)は、図2のE―E矢視拡大断面図である。
図2および図6(a)、(b)、(c)に示すように、回動位置決め機構24は、ブラケット25、回動ロッド26と、保持組立体27、よりなる。ブラケット25は、蝶ボルト28により摺動部材19に連結される。回動ロッド26は、ピン29によりブラケット25に回動可能に連結され、雄ねじを有する下端部26a、下端部26aの雄ねじにねじ結合される雌ねじを有する中間部26b、およびノブ30が固定された上端部26cを有する。回動ロッド26の下端部26aがピン29によりブラケット25に回動可能に連結されているので、回動ロッド26をピン29の回りに上下に回動すると、回動ロッド26は、ブラケット25に対してその軸線方向に相対的に回動することができる。
保持組立体27は、回動ロッド保持部材31と、止着部材32と、よりなる。回動ロッド保持部材31は、回動ロッド26の中間部26bを摺動可能に保持するスリーブ33と、スリーブ33に固定され、ピン34によりアンテナ固定部材17に回動可能に連結される回転部材35と、よりなる。したがって、スリーブ33は、回動ロッド26の摺動を許容し、回転部材35は、アンテナ固定部材17の回動を許容することができる。
止着部材32は、ブラケット38と、スライド39と、ねじ40と、を有する。ブラケット38は、回転部材35とスリーブ33に固定され、回動ロッド26が挿入される貫通孔38aを有し、ねじ40にねじ結合したスライド39を収納している。ねじ40は、ブラケット38の外側に位置するつまみ部40aを有し、スライド39が、つまみ部40aを一方の方向に回転させることにより、ブラケット38内で回動ロッド26に係合して回動ロッド26をブラケット38、スリーブ33を介してアンテナ固定部材17に止着する止着位置と、つまみ部40aを他方の方向に回転させることにより、止着位置から止着を解除する止着解除位置に移動できるようになっている。
前述したように、保持組立体27は、回動ロッド保持部材31により回動ロッド26を摺動可能に保持するとともに回転部材35によりアンテナ固定部材17を回動ロッド26に回動可能に連結され、止着部材32により回動ロッド26をアンテナ固定部材17に止着するとともに止着を解除することができるようになっている。
図2に示すように、目盛り板42は、アンテナ固定部材17に固定され、ピン18に固定された針43の先端で目盛り板42の目盛りを読むことにより、アンテナ固定部材17の固定されたアンテナ16の回転角、すなわち仰角を測定することができるようにしている。
以下、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置の作用について説明する。
まず、本実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置11の組み立ては、次のようにして行なう。
(1)摺動ロッド15の頂部15aにアンテナ固定部材17をピン18を介して回動可能に連結させる。このとき、目盛り板42に針43の先端を合わせ、アンテナ固定部材17の固定されたアンテナ16の回転角、すなわち仰角を測定することができるようにする。
(2)摺動部材19の貫通孔19aに摺動ロッド15の第2ロッド部15cを挿入し、摺動部材19が摺動ロッド15の軸線方向に摺動可能になるよう摺動ロッド15に支持させる。ブラケット25を蝶ボルト28により摺動部材19に連結させる。回動ロッド26の下端部26aをブラケット25にピン29により上下に回転可能に連結する。
(3)回動ロッド26の中間部26bを保持組立体27のスリーブ33と止着部材32のブラケット38に挿入し、回動ロッド26の下端部26aにねじ結合する。ノブ30が固定された回動ロッド26の上端部25cにノブ30が固定される。
次に、本実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置11のアンテナ16の仰角を図7(a)に示す状態から図7(c)に示す状態に変更する場合について説明する。
(1)まず、三脚よりなる脚部14を開き、地面に固定する。次に、支持台部13の貫通孔13aに摺動ロッド15の第1ロッド部15bを挿入し、摺動ロッド15の軸線が地面に対して垂直になるようして携帯用アンテナ支持装置11を組み立てる。このときには、摺動部材19は、支持台部13に係合している。
(2)止着部材32のつまみ部40aを他方の方向に回転させ、スライド39を回動ロッド26の中間部26bに止着された止着状態から開放し、回動ロッド26が自由に動けるようにする。すなわち、回動ロッド26は、スリーブ33内でその軸線方向に移動できるとともに回転部材35がスリーブ33と一緒に回転しアンテナ固定部材17に対して相対回転し、回動ロッド26の軸線方向の移動と上下の回動が許容される。
(3)摺動部材19を図7(a)に示す状態から図7(c)に示す状態、ピン22が最も低い位置にある係合穴21から最も高い位置ある係合穴21に係合できるよう摺動ロッド15に沿って移動させる。この際、ピン22を圧縮ばね23の付勢力に対抗してピン22を引っ張ることにより、ピン22を最も高い位置にある係合穴21に係合した係合位置から係合解除位置まで移動させ、ピン22が最も高い位置ある係合穴21に係合できるよう摺動部材19を摺動ロッド15に沿って上方に移動させ、ピン22を引っ張るのを停止する。このとき、ピン22は圧縮ばね23の付勢力により係合解除位置から係合位置まで移動してピン22を最も高い位置にある係合穴21に係合させる。
(4)摺動部材19が摺動ロッド15に沿って移動させる際には、回動ロッド26がその軸線方向に移動するとともに、ブラケット38が、回転部材35とスリーブ33に固定されているので、ブラケット38、回転部材35およびスリーブ33がアンテナ固定部材17に対して相対的に回動し、回動ロッド26が、ピン29により上下にも回動する。
(5)この状態で、アンテナ16の仰角を微調整したい場合には、ノブ30を回転し、回動ロッド26をブラケット25に対して相対回転し、回動ロッド26をブラケット25、ブラケット38、スリーブ33に対して軸線方向に相対的に移動させる。
(6)次に、止着部材32のつまみ部40aを前述の方向とは逆方向、すなわち、一方の方向に回転させると、スライド39が回動ロッド26の中間部26bの方向に移動され、スライド39が回動ロッド26の中間部26bを押圧して回動ロッド26を止着された止着状態、すなわち、回動ロッド26がブラケット38に対して止着され、仰角の微調整を完了する。このとき、ピン22が最も高い位置ある係合穴21に係合しているので、摺動部材19がピン18に最も接近しており、摺動ロッド15が、支持台部13から下方に突出している。このため、アンテナ16の仰角が最も小さく、アンテナ16が最も垂直に近いので、アンテナ16の中心位置が地面から最も低い。この結果、アンテナ16に強風が吹いても携帯用アンテナ支持装置が安定感があり、倒れ難い。
(7)目盛り板42は、アンテナ16の仰角微調整した後、仰角を測定する。
なお、アンテナ固定部材17に支持されたアンテナ16の仰角は、図7(a)に示す状態から図7(c)に示す状態、すなわち、最も大きい仰角から最も小さい仰角に変更される。同様に、図7(c)に示す状態から図7(a)、(b)に示す状態に仰角を変更する場合も同様な作業をすれば、仰角の変更が容易に行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、強風が吹いている場合に、摺動部材を前記摺動ロッドの最も低い位置に簡単に移動でき、携帯用アンテナ支持装置の倒れを防止できるとともにアンテナの高さも微調整することができ、携帯用アンテナ支持装置に有用である。
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置の概略側面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置の一部側面図であり、脚部材およびアンテナを除去した状態を示す。 図3は、図2のA―A矢視側面図である。 図4は、図1のB―B矢視断面図である。 図5(a)、(b)は、軸線位置決め機構を示す図3のC―C矢視拡大断面図であり、図5(a)ピンが係合穴に係合した係合状態を示し、図5(b)は、ピンが係合穴に係合した係合状態から解除された係合解除状態を示す。 図6(a)、(b)、(c)は、回動位置決め機構を示し、図6(a)、(b)は、図3のD―D矢視拡大断面図であり、図6(a)は、回動ロッドをブラケット、スリーブを介してアンテナ固定部材に止着する止着状態を示し、図6(b)は、止着状態から解除する止着解除状態を示し、図6(c)は、図2のE―E矢視拡大断面図である。 図7(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る携帯用アンテナ支持装置の概略側面図であり、図7(a)は、アンテナが最も高い位置にある状態を示し、図7(b)は、アンテナが図7(a)に示すアンテナの位置より低い位置にある状態を示し、図7(c)は、アンテナが最も低い位置にある状態を示す。
符号の説明
11 携帯用アンテナ支持装置
12 脚部材
13 支持台部
13a 貫通孔
14 脚部
15 摺動ロッド
15a 頂部
15b 第1ロッド部
15c 第2ロッド部
16 アンテナ
17 アンテナ固定部材
18 ピン
19 摺動部材
19a 貫通孔
20 軸線位置決め機構
21 係合穴
22 ピン
22a フランジ部
24 回動位置決め機構
25 ブラケット
26 回動ロッド
26a 下端部
26b 中間部
26c 上端部
27 保持組立体
28 蝶ボルト
29 ピン
30 ノブ
31 回動ロッド保持部材
32 止着部材
33 スリーブ
34 ピン
35 回転部材
38 ブラケット
38a 貫通孔
39 スライド
40a つまみ部
42 目盛り板
43 針

Claims (2)

  1. 貫通孔が形成された支持台部および前記支持台部の高さを調節可能に前記支持台部に連結された複数の脚部よりなる脚部材と、
    アンテナを固定するアンテナ固定部材を回動可能に支持する頂部を有し、前記支持台部の貫通孔に摺動可能に挿入される摺動ロッドと、
    前記脚部材の支持台部に係合可能で、前記摺動ロッドにその軸線方向に摺動可能に支持される摺動部材と、
    前記摺動部材を前記摺動ロッドの複数の軸線位置に位置決めする軸線位置決め機構と、
    前記アンテナ固定部材を所定の回動位置に位置決めする回動位置決め機構と、を備え、
    前記軸線位置決め機構が、前記摺動ロッドに所定間隔離隔して形成された複数の係合穴と、前記係合穴に係合できるよう前記摺動部材に支持されたピンと、により構成されたことを特徴とする携帯用アンテナ支持装置。
  2. 前記回動位置決め機構が、前記摺動部材に連結されたブラケットと、前記ブラケットに上下に回動可能に連結された下端部、前記下端部にねじ結合され、前記アンテナ固定部材に摺動可能で、かつ、回動可能に連結された中間部、およびノブが固定された上端部を有する回動ロッドと、前記アンテナ固定部材を前記回動ロッドの軸線位置で保持する保持組立体と、により構成されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用アンテナ支持装置。
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