JP4834476B2 - 微粒子膜の形成方法、その方法により得られたマイクロ電極と電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超臨界流体(Supercritical Fluids : SCF)の溶媒特性を利用した微粒子膜の形成方法、その方法により得られたマイクロ電極と電子装置の製造方法に関する。より具体的には、超臨界二酸化炭素流体パターニング技術(Supercritical CO2-assisted printing : SCAP)を用いることにより基板上にマイクロメーターサイズの微小な電極およびそれを用いて作製するマイクロメーターサイズの電池やセンサー等の微小電子装置の製造技術に関する。
なお、本明細書において、マイクロ電極とはマイクロメーターオーダーの厚さの薄膜や幅と高さが数ないし数百マイクロメーターのくし型電極構造体を言い、これらのマイクロ電極を用いた電池はマイクロ電池と言い、これらのマイクロ電極を用いる感知デバイスのことをセンサーと言い、マイクロ電池とセンサーの総称を電子装置と言うものとする。
近年の半導体技術の発達によって高密度化・高精度化により、携帯電話などの携帯機器・端末などが発展してきている。特に半導体チップについては、一層の小型化が進み、一枚のチップに一つのシステムを丸ごと組み込んでいるものもある(例えば、NTTエレクトロニクスが開発した指紋認証システムμFPのサイズはわずか11×15×1mm3である)。半導体技術の更なる高密度化・集積化により、この種のチップシステムは今後ますます発展し、ICカードや小型携帯端末などへの普及は時間の問題である。このようにユビキタス社会においては、電源としての電池はなくてはならない存在である。
電池は様々な分野で広く使用され、近年では、リチウム二次電池をはじめとする高エネルギー密度の電池が利用されている。例えば、リチウム二次電池等は、正極、負極の2つのシート状の電極を、捲回或いは積層するという構成を採用している。そして、このようなシート状の電極では、活物質、結着剤等を含む電極合材を金属箔製の集電体の表面に層状に形成することによって構成されている。
シート状の電極は、一般的に、溶剤(分散媒)を添加することでペースト状にされた電極合材を、帯状の集電体の表面に塗布し、その後乾燥して溶剤を蒸散させ、必要に応じプレス等により電極合材密度を高め、さらに適当な大きさに裁断する等といった方法で作製されている。
有機溶媒を用いた塗布法としては、例えば、まず電極構成成分である電極活物質、導電材、バインダを十分混合した後、メチルピロリドンなどの有機溶媒でスラリを作製し、その後、集電体となるアルミニウム箔上にスラリを塗布し、常温と真空乾燥を行って電極膜を製造する方法がある。
ところで、システムの消費電力は年々少なくなっており、今後はマイクロメーターサイズのマイクロ電池が電源として使われるようになると考えられる。
マイクロ電池に使われる電極用薄膜の製造方法としては、大別して物理的な手法(物理結合)と化学的な手法(化学結合)がある。
物理的な手法としては、プラズマにより発生した活性種を基板である集電体に衝突させることにより薄膜を堆積して形成するスパッタリング法、或いはレーザを照射し、ターゲットを蒸発させることで基板に沈着させて製膜するパルスレーザデポジション法が代表的である(特許文献2)。
化学的な手法としては、予め調整したゾルーゲル溶液を基板上に印刷し、これを乾燥した後700℃以上の高温で焼成し電極活物質を結晶させることによって製膜するゾルーゲル法が知られている(非特許文献1〜3)。
また、非特許文献4には電気化学的な手法によるくし型電極の作製法が報告されている。また、高容量リチウム二次電池用の新たな負極材料として、Liと合金化しない材料からなる集電体上に、Liと合金化するSnまたはSn含有合金からなる薄膜を形成し、その薄膜を負極材料として用いる薄膜電極が注目されている。例えば、集電体である銅板上に、電解めっき法によりSn薄膜を形成するもの(特許文献4)や、電解めっき法により、銅箔上にSn、Zn、Sb、またはそれらを含有する合金を素材とする薄膜を形成するもの(特許文献5)も提言されている。
有機溶媒を必要としない、或いは使用しても少量である微粒子の塗布技術としては、出願人等が提言した、基体上に微粒子の制御された配列形状を保持させる微粒子の配列制御方法であって、超臨界流体を、微粒子と分散媒との混合物に混入し、均一に分散させ、該混合物の流動性をあげることを特徴とする方法がある(特許文献3)。
ところで、マイクロ波焼結法をセラミックスや金属の焼結に用いることができることが知られている。この方法では被焼結体表面がマイクロ波を吸収することによって急激に温度が上昇し焼結体が生まれる。例えば、ナノサイズ金属微粒子などをマイクロ波で加熱すると、金属融点よりも低い温度下で焼結することができる(特許文献6,7)
特開2005-169228 特表2005-507544 特開2005-118984 特開2001-68094号公報 特開2001-256968号公報 特許公開2005-330523号公報 特許公開2005-314806号公報 Electrochimica Acta 51(2005)966−971頁 Chemistry Letters 34(2005)984−985頁 Solid State Ionics 151(2002)151−157頁 セラミックス 13(2005)150頁 J. Huang, et al,Journal of Materials Science, 41(2006)1605-1610)
上記従来の塗布法では、マイクロ電極を作製するための微細パターンを高精度に製造することができなかった。すなわち、塗布法に使用する溶媒の流動性や蒸発性により作製するパターンの形状が崩れやすいため、微細パターンの作製が困難であった。また、多量の溶媒を使用することとなり、環境保全面の観点、また工業生産プロセスの安全やコスト低減などの観点からも好ましくなかった。
スパッタリング法、或いはパルスレーザデポジション法により電極用膜を製造した場合、電極は電極活物質のみで構成されるため、電極の導電性が悪く、充放電性能が劣る。電気化学的な手法ではさらに性能が悪く、電極は殆ど充放電できない状態となる。
また、基板の材質には高温耐久の制限や電極の形成過程に長時間を要し、生産性が悪いなどの欠点もあり、実用化には至っていない。
本発明は、有機溶媒を不使用ないしは殆ど使用することなく、常温の大気中で高い生産性をもって所望のパターンの微粒子膜を製造できる塗布技術(方法と目的製品)を提供することを目的とする。
有機溶媒を不使用ないしは殆ど使用しないためには、有機溶媒の代わりに使用できる適切な溶媒を求めなければならない。本発明はこのような問題を解決するために超臨界二酸化炭素を溶媒として用いるものである。
また、製膜する際に超臨界二酸化炭素は急速に蒸発するために、微粒子膜の組成やサイズ、形状を制御しやすいという特徴もある。
さらには、超臨界流体の圧力およびノズルと被塗布物との距離を制御することにより、被塗布物へ高速度で微粒子を衝突させ、或いは微粒子同士を高速度で衝突させることによって微粒子膜を形成することを可能とした。
特に、本発明は、超臨界二酸化炭素パターニング技術を用いて、実用的なマイクロ電極の製造プロセスを実現するものである。
すなわち、第1の発明は、超臨界状態の二酸化炭素流体を用い常温常圧下で微粒子を塗布して被塗布物の表面上に微粒子膜を形成する方法であって、
高圧容器内を減圧する工程、真空状態ないしは真空状態に近い状態となった該高圧容器に数十μm以下の微粒子である微粒子を分散媒を使用することなく注入する工程、超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、それらを撹拌して超臨界状態の二酸化炭素を分散媒体とする微粒子の高分散状態になった混合物とする工程、該混合物をノズルから被塗布物に噴射することで膜を形成する微粒子膜形成工程が順次行われることを特徴とする方法である。
第2の発明は、第1の発明において、前記混合物を被塗布物へ噴射するに際し、超臨界流体の圧力およびノズルと被塗布物の距離を制御することで数十ないし数千m/sの速度で微粒子を噴射することを特徴とする。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記微粒子がナノサイズないしサブミクロンサイズであることを特徴とする。
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明において、
微粒子膜形成工程の後に、前記被塗布物への噴射により形成された微粒子膜の表面を高分子でコートする工程を付加することを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、微粒子膜形成工程の後に、前記被塗布物への噴射により形成された微粒子膜にマイクロ波を照射し、数百度程度の温度で高速焼結する工程を付加することを特徴とする。
第6の発明は、第1ないし5のいずれかの発明において、前記微粒子が電極成分微粒子であり、前記被塗布物が基板上の集電体であることを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、基板上の集電体の表面上に電極成分微粒子膜を形成する前工程として、集電体膜形成工程が、高圧容器内を減圧する工程、真空状態ないしは真空状態に近い状態となった該高圧容器に数十μm以下の微粒子である集電体成分微粒子を分散媒を使用することなく注入する工程、超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、それらを撹拌して超臨界状態の二酸化炭素を分散媒体とする微粒子の高分散状態になった混合物とする工程、該混合物をノズルから被塗布物である基板上に噴射することで膜を形成する工程で順次行われることを特徴とする。
第8の発明は、第6または7の発明において、
前記電極成分微粒子は、電極活物質若しくは電極活物質と導電剤および/またはバインダからなる粒径が20μm程度以下の微粒子であることを特徴とする。
第9の発明は、第6ないし8の発明において、
基板上の集電体の表面上に電極成分微粒子膜を形成する際に、同一基板上に正極および負極を形成する場合であって、パターンマスクとカバーマスクにより被塗布物である基板を覆い、任意のパターンの正極膜を形成する正極膜形成と、基板をパターンマスクとカバーマスクにより被塗布物である基板を覆い、任意のパターンの負極膜を形成する負極膜形成とを順次行うことを特徴とする。
第10の発明は、
第1ないし9の発明に係るいずれかの微粒子膜の形成方法で製造されたマイクロ電極である。
第11の発明は、第10の発明に係るマイクロ電極を備える電子装置である。
≪作用≫
超臨界二酸化炭素流体を溶媒に用いると、ノズルから噴射する際に急速膨張して揮発するため、集電体成分微粒子或いは電極成分微粒子は二次元方向および三次元方向に配列された状態で急速に流動性が下がるので、基板上に集電体或いは電極膜の形状を保持することが可能である。
また、超臨界二酸化炭素流体に電極活物質、導電剤やバインダを混合すると、電極成分粒子の表面にバインダ剤と導電剤を均一に塗布して緻密な膜を作製し、マイクロ電極の伝導性や充放電性能、強度を向上することができる。
上記の方法で作製した電極膜やマイクロ電極は従来と同様な組成になり、さらに混合状態は従来の方法で作製したものより優れるため、実用的な優れる高性能の電池やマイクロ電池を製造できる。
本発明によれば、有機溶媒を不使用ないしは殆ど使用することなく、パターニング塗布により瞬時に基板上に微粒子膜を製造することが可能となる。
また、本発明によれば、耐熱性の無い基板に対しても緻密な金属微粒子膜を形成することができる。
すなわち、本発明は、常温の大気中で高生産性を有する微粒子膜形成技術(方法と目的製品)を提供するものである。
まず本発明を実施する前提となる先行技術の概要を説明し、続いて本発明の具体的内容について説明する。
1.先行技術の概要
(1)RESS法
RESS法は種々の溶質を溶解させたSCFをノズルから低圧領域に噴射することにより、溶質を過飽和状態から急速に析出させる技術であり、1980年代以来、微粒子の作製を目的として使用されている。以前より、微粒子やナノオーダーの超微粒子製造技術を開発する目的で、超臨界二酸化炭素(Supercritical Carbon Dioxide:SC-CO2)中に溶解させた金属アルコキシドを急速膨張法で噴射させ、金属粒子の微細パターニングを行う研究が行われており、約50−100μmの微細ピッチの領域で、マイクロメーターオーダーの厚さを有するパターンを形成することが実現されている(井上均:高圧力の科学と技術、第12巻第4号、2002年、p337-344)。この研究結果を発展させて、溶液から微粒子を生成するだけではなく、既製の微粒子をSC-CO2中に分散させ、ノズルを通して基板に吹きつけることにより製膜を行うことに成功したのが、特許文献3に記載の発明である。
(2)SC-CO2の特徴
RESS法の適用技術の背景には、気体や液体と異なったSCFの優れた物性が基礎になっている。表1にSCFの物性(密度、粘度、熱伝導率、拡散係数)を示す。SCFの密度は液体に近く、粘性率は気体に近いが、拡散係数は気体と液体のほぼ中間の値を有する。すなわち、SC- CO2は液体に比べて物質移動特性に優れているので、粒子などの輸送に有利であることが分かる。特に臨界点付近で、わずかな温度や圧力の変化によって粘性率が大きく変化する挙動がSCFの大きな特徴の一つになっている。このため、SC-CO2の物性をコントロールすることによって輸送特性の最適化を図ることも可能である(非特許文献5)。
(3)用語の定義
超臨界流体:本来、超臨界流体とは、物質の臨界点を超えた温度、圧力にある流体であり、高密度にしても液化せず、物質を溶解する能力、溶解速度、分離速度が液体よりも大きい。本発明の想定する超臨界流体は、例えば、臨界温度31.2℃、臨界圧力7.38MPaの超臨界二酸化炭素が挙げられる。なお、超臨界流体には、温度、圧力が臨界点を幾分か下回る状態である亜臨界流体も含むものとする。
2.本発明の具体的な内容
超臨界二酸化炭素流体パターニング技術(Supercritical CO2-assisted printing : SCAP)について説明する。SCAPは超臨界二酸化炭素流体に微細な金属やセラミックス、酸化物微粒子を分散し、ノズルを通して基板に吹き付けることにより製膜する。すなわち、超臨界二酸化炭素流体を分散媒体および輸送媒体として用いることが大きな特徴である(非特許文献5)。発明者はSCAPを利用して、集電体成分微粒子を用いて集電体を作製し、その上に電極成分微粒子を用いて電極膜を作製することに成功し、本発明に至った。
超臨界二酸化炭素の特徴を述べる。超臨界二酸化炭素の優れた物性はSCAP法を可能にした。超臨界二酸化炭素の密度は液体に近く、粘度は気体に近い。一方、拡散係数は気体と液体のほぼ中間値にあたる(超臨界流体反応法の基礎と応用、碇屋隆雄監修、シーエムシー、2004年2月、p.4)。すなわち、液体溶媒と比べると、超臨界二酸化炭素は物質の分散や輸送に優れている。特に超臨界点付近には、わずかな温度や圧力の変化によって粘度が大きく変化する特性を有するため、その物性のコントロールによって物質の分散や輸送特性の最適化を図ることができる。
超臨界二酸化炭素の物性特徴を利用して、微粒子を高圧容器に入れ、超臨界二酸化炭素を導入して撹拌し分散させる。
さらに、超臨界二酸化炭素は表面張力がゼロに近い値で小さいため、微粒子の表面に対してぬれ易く、しかも細かい隙間や微細孔に入りやすい。これは、微粒子の凝集を抑制でき、混合物をより均一に混合することができるからである。従って、超臨界二酸化炭素流体中には微粒子が高分散状態になる。
また、ノズルから噴射する際に高分散の粒子が超臨界流体により運ばれ高分散の粒子流体が実現できる(非特許文献5)。これらの高分散粒子同士及び基板と高速に衝突しあい積層し、電極の高充填密度が実現することによって、導電性や機械的強度も向上する。
また、超臨界二酸化炭素は粘度が高く搬送力が高いため、1〜数秒程度の噴射により成膜することが可能である。
集電体成分微粒子に用いる材料は、集電体に用いられる公知の金属を微粒子化したものであり、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル、チタンなどが挙げられる。
電極成分微粒子に用いる材料は、電極活物質、導電剤、バインダ、電解液や外装材などからなるが、いずれも公知のものが使用でき、従来電池に使用されるものであれば特に制限はない。正極の場合、正極活物質としてLiCoO2、導電剤としてアセチレンブラック、ケッチンブラックやグラファイトなどの炭素材料系導電剤、バインダとしてポリビニリデンフルオライド(PVDF)、フッ素ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合(EPDM)などが例示され、負極の場合、負極活物質としてカーボン、グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、バインダとしてPVDF、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレン−ブタジエンゴム(SRBラテックス)などが例示される。
SCAP法の特徴を考慮すると、微粒子の粒径は数十μm以下とするのが好ましい。
集電体成分微粒子については、高充填密度や高強度、高伝導性などを考慮するとナノサイズないしサブミクロンサイズ(1μmより1桁小さなサイズ)の微粒子であることがより好ましい。ここで、ナノ微粒子は狭義にはシングルナノ(1nm以上10nm未満)から100nm程度までとされる場合が多いが、広義にはnm領域(1nm以上1μm未満)とサブナノの領域の粒子を全体的に含めてナノ微粒子と呼ばれることがある。本発明においては狭義より少し広い範囲で考え、数100nm以下、好ましくは100nm以下のものをナノ微粒子という。
電極成分微粒子については、粒径が電極の性能を大きく作用するため、要求される電池の性能に応じて粒径を数nm〜数十μmの範囲で調整する。
電極のバインダや導電剤としては、低融点・高導電性金属微粒子(例えば、Sn、Ag、Al、Cu)やハンダ粒子などの合金微粒子を用いる。バインダと導電剤として用いるこれらの微粒子は電極内に連結し合う必要があるため、ナノサイズないしサブミクロンサイズの微細粉末であることが好ましい。
微粒子膜の形成は、高圧容器に微粒子を注入し、超臨界状態の二酸化炭素流体を流入し、それらを撹拌して高分散状態になった混合物を高圧容器につながったノズルから基板上に1〜数秒噴出して行う。
本発明の好ましい態様のマイクロ電極を作製する場合、その構造上、まず集電体成分微粒子を噴射して集電体を作製する。集電体成分微粒子をノズルから霧状に噴出し、基板に導電性の金属膜を形成するが、この際、溶媒である超臨界二酸化炭素が急速に揮発するため、基板に到達することはない。よって集電体成分微粒子が基板上に二次元或いは三次元的に堆積し、薄膜ないしは厚膜の集電体を形成できる。
ここで、上記膜の厚さは、電極の集電体は電子伝導性を保っていればより薄い方がよいが、SCPA法の特徴を考慮すると数μm〜10μm程度が妥当である。
次に、集電体の上に電極成分微粒子を噴射し、集電体と一体化した電極を作製する。この際、溶媒である超臨界二酸化炭素が急速に揮発するため、電極成分微粒子が二次元或いは三次元的に集電体の上に堆積して薄膜ないし厚膜を形成し、集電体と一体化した電極が作製される。
ここで、上記膜の厚さは、好ましくは。数十μm〜数百μmとする。厚膜の形成は本発明の特徴であり、厚膜はマイクロ電池の容量を確保するために重要である。
以上のように、ノズルから微粒子を噴射すると、超臨界二酸化炭素が急速に揮発するため、微粒子が剥きだしとなり裸になる。裸になった微粒子同士が超臨界二酸化炭素により運ばれ、基板に向かって高速に運動する。その際に、微粒子/基板と微粒子/微粒子間に激しい衝突が起こり、エネルギーを放出すると共に、微粒子/基板および微粒子/微粒子間の接着力を増す。
より詳しくは、超臨界流体の圧力およびノズルと被塗布物との距離を制御することにより、数十ないし数千m/sの速度で、被塗布物へ微粒子を衝突させ、或いは微粒子同士を衝突させることによって運動エネルギーを熱エネルギーに変更させ、微粒子膜の機械強度と基板との密着強度を向上する。
具体例で説明する。アルミニウム微粒子を噴射して集電体を形成する場合において、微粒子の速度が臨界速度(数百m/s)を超えると、基板と衝突する時に、微粒子が融解して緻密な膜を形成することができる。この際、噴射時間に応じて基板の温度が約20〜40℃下がるにもかかわらず、アルミニウム微粒子は融解されることとなる。ここで、噴射時間によって、基板温度が下がる程度が変わっており、記録した一番低い基板温度は−15℃であった(少なくとも20℃以上の温度下降がある)。このように、耐熱性の無い基板に対しても金属微粒子膜を形成することが可能となる。
銅基板にアルミニウム微粒子を噴射する際の融解臨界速度は、約650M/sであることが知られている。
正極を形成する場合においても、低融点金属微粒子(例えば、Sn、Ag、Al、Cu)とセラミックス粉末とを混合撹拌して噴射することで、融解することの無いセラミックスとの複合膜をバインダーレスで形成することが可能となる。
なお、粒径が数十nmの微粒子を用いた場合、表面能により大幅に融点が下がることが知られているが、本発明では粒径が数μm程度の場合においても、室温で融解できることに意義がある。
ノズルと被塗布物との噴射距離は、膜作製の目的に応じて調整するのが好ましい。金属微粒子を融解して、そのまま高強度の膜を作製する場合は、ノズルから数mmの短い距離で噴射する。その際の微粒子の速度は、数百〜2000M/sとなる。
セラミックス微粒子を噴射する際は、長い噴射距離で成膜する。距離を短くしても微粒子が融けないからである。その際の微粒子の速度は、数十M/sとなる。
膜の強度は、後述するようにマイクロ波を照射し、焼結することで高めることができる。したがって、本発明では、成膜時の噴射速度を幅広い範囲内で調整することができる。
ノズルから集電体成分微粒子或いは電極成分微粒子を噴射する際には、予め設計した電極パターンを刻んだマスク(電極マスクと呼ぶ)を用いることで、基板上に所望のパターンのマイクロ電極が作製できる。すなわち、電極マスクを基板上に設置した後、集電体成分微粒子、続いて電極成分微粒子を噴射すると、基板に電極パターンが転写され、集電体と電極が一体化したマイクロ電極を作製できる。
複数の異種類のマイクロ電極を、複数のマスクを用いることによって同一基板上に作製してもよい。複数の電極パターンを刻んだ電極マスクとカバーマスクを用意する。電極マスクをカバーマスクで覆い、作製するパターンだけを露出させ、集電体と電極が一体化したマイクロ電極を作製する。カバーマスク或いは電極マスクの移動によって順次に同一基板に複数パターンのマイクロ電極を作製できる。
なお、本発明に係る微粒子膜の機械的強度を向上するべく、表面を多孔性のPVDFなどの高分子でコーティングしてもよい。
また、本発明に係る微粒子膜にマイクロ波を照射し、数百度(℃)程度の低温で高速焼結するマイクロ焼結法によって、耐熱性の弱い基板と微粒子膜の密着性、加えて電極自身の密着性を向上し機械強度を高めることができる。被焼結体表面がマイクロ波を吸収することによって急激に温度が上昇し焼結体が生まれるからである。
なお、粒子径が小さくなるにつれて、原子・分子相互間の結合力の弱い表面原子・分子の割合が大きくなるため、通常の固体融点よりも低い温度で原子・分子のすべり(移動)が生じやすくなり、固体が液体化するいわゆる融点降下現象が知られており、これと関連して焼結温度を低下させることも可能であることが知られている。
上記の方法で作製したマイクロ電極を用いた電池の組み立ては、次の要領で行う。
積層型電池の場合には、上記手法により正極シートと負極シートを作製し、これらとセパレータを重ねることで、作製することができる。
同一基板上に正極と負極を有する構成の電池の場合には、正極と負極が噛合するくし型形状を基板上に形成することで、作製することができる。
本発明を実施するための実施形態を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら制限されるものではない。
本実施例では、SCAP法による正極膜作製のプロセスを説明する。
図1において、符号1は二酸化炭素ガス供給源であり、符号2はクーラーであり、符号3は加圧ポンプであり、符号4は超臨界反応セルであり、符号5は超臨界反応セルを覆うヒーターであり、符号6は超臨界反応セルとノズルを接続するヒーター付きの保温導管であり、符号7は基板上に集電体成分微粒子或いは電極成分微粒子を噴射するノズルであり、符号8は基板であり、符号9は超臨界反応セル内の材料を撹拌する撹拌機であり、符号10は基板上に所望の電極パターンを形成するための電極マスクである。なお、本実施例では電極マスク10は使用していない。
二酸化炭素ガス供給源1では、二酸化炭素ガスが冷却液体化された状態で格納されており、パイプの途中に設けた圧力調整用バルブと加圧ポンプ3とにより調圧され、超臨界反応セル4に送られる。ここで、超臨界反応セル4に備えられたヒーター5は、温度変化による圧力の変動を防止するために、調圧された超臨界二酸化炭素の温度を調整することにより、二酸化炭素ガスを一定の圧力に保持している。
電極成分微粒子を構成する材料としては、LiCoO2を85wt%、アセチレンブラックを10wt%、バインダを5wt%の割合で用いた。超臨界反応セル4に投入された電極材料は、撹拌機9により調圧された超臨界二酸化炭素流体と撹拌混合され、保温導管6を通過してノズル7から基板8に噴射される。基板8はアルミニウムホイルであり、これに正極活物質等が塗布されることにより正極シートが作製される。
≪性能検証結果≫
上記工程を経て作製された本実施例の正極シートにおいては、塗布された電極成分微粒子が均一な状態にあることを確認することができた(図2参照)。使用したLiCoO2の粒径は平均で10μm、アセチレンブラックは数nm程度の粒子が繋がったチェーン構造のものである。形成された膜の厚さは20μm程度であった。
上記で得られた正極シートと金属リチウム負極シートにセパレータを介してコイン型電池を作製した。電解質は1M LiPF6/EC+DEC(1:1)を用いた。
電池の充放電は0.5mA/cm2、4.2−3.0Vの条件下で行った結果の充放電曲線は図3aに示すとおりであり、電池の放電容量は約150mAh/gとなった。また、図3bを見ると分かるように、本実施例のコイン型電池は、平均約149mAh/gの高い放電容量を示し、繰り返し充放電特性を20回測定したところ、いずれにおいても良好な結果を得ることができた。
本実施例では、図1の構成の装置により、正極と負極のパターンを彫ったくし型の電極マスク10と、カバーマスク11を用いて、基板8上にくし型の正極および負極パターンを形成した。
本実施例で用いた基板8は、厚さ100μm程度の厚さのポリプロピレン基板である。
電極マスク10に構成されたパターンは図4aに示すとおりであり、正極および負極パターンは共に幅と高さ200μm、くしの長さ1000μm、電極間隔100μmである。マスクの厚さは200μmである。
カバーマスク11は、図4bにおいて薄く着色された部分の形状をしており、正極パターンの塗布時は負極パターンをカバーマスク11で覆い、負極パターンの塗布時は正極パターンをカバーマスク11で覆う。
《正極・負極の製造工程》
1.集電体の作製
(1)電極マスク10により基板8を覆う。
(2)真空状態ないしは真空状態に近い状態とした超臨界反応セルに、平均6μmのアルミニウム微粒子を注入する。
(3)超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、アルミニウム微粒子を超臨界二酸化炭素流体と撹拌混合する。
(4)(3)で得た混合物を電極マスク10とカバーマスク11越しに基板8に噴射し、10μm程度の厚さの金属膜を生成し、これを正極と負極の集電体とする。
2.正極の作製
(5)真空状態ないしは真空状態に近い状態とした超臨界反応セルに、正極電極成分微粒子(LiCoO2を85wt%、アセチレンブラックを10wt%、バインダを5wt%)を注入する。使用したLiCoO2の粒径は平均で10μm、アセチレンブラックは数nm程度の粒子が繋がったチェーン構造のものである。バインダはポリビニリデンフロライド(PVDF)をメチルピロリドン(NMP)に溶解したもの(濃度12wt%)を用いた。
(6)超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、正極電極構成物質と超臨界二酸化炭素流体と撹拌混合する。
(7)(6)で得た混合物を電極マスク10とカバーマスク11越しに基板8に噴射し、正極を形成する。電極の高さはマスクと同様に200μmである。
3.負極の作製
(8)電極マスク10により基板8を覆い、その上から正極の部分が塗布されないようにカバーマスク11で覆う。
(9)真空状態ないしは真空状態に近い状態とした超臨界反応セルに、負極電極構成物質(MCMBを95wt%とバインダ5wt%)の微粒子を注入する。負極電極構成物質の粒径は平均で6μmである。
(10)超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、負極電極構成物質の微粒子と超臨界二酸化炭素流体と撹拌混合する。
(11)(10)で得た混合物を電極マスク10とカバーマスク11越しに基板8に噴射し、負極を形成する。電極の高さはマスクと同様に200μmである。
以上の工程により、図6に示すくし型電極を作製することができた。このくし型電極を用いることにより、マイクロ電池とセンサーを製造することができる。
≪性能検証結果≫
上記工程を経て作製された本実施例の正極においては、塗布されたアルミニウム微粒子が密に充填されていることが分かる。
また、実施例1と同じ条件で、本実施例に係るマイクロリチウム電池の充放電性能を検証したところ、図7aに示すように電池の放電容量は約100μAhとなった。また、図7bに示すように優れた充放電特性を示した。
実施例1に係る装置構成図である。 図1の装置により作製した正極膜のSEM写真(1500倍)である。 実施例1に係る電池の充放電曲線を示すグラフである。 実施例1に係る電池の繰り返し安定性を示すグラフである。 電極マスクの平面図である。 カバーマスクの平面図である。 実施例2に係る正極集電体の写真である。 実施例2に係る正極集電体のSEM写真(1000倍)である。 実施例2に係る正極および負極の写真である。 実施例2に係る電池の充放電曲線を示すグラフである。 実施例2に係る電池の繰り返し安定性を示すグラフである。
符号の説明
1 二酸化炭素ガス供給源
2 クーラー
3 加圧ポンプ
4 超臨界反応セル
5 ヒーター
6 ヒーター付き保温導管
7 ノズル
8 基板
9 撹拌機
10 電極マスク

Claims (11)

  1. 超臨界状態の二酸化炭素流体を用い常温常圧下で微粒子を塗布して被塗布物の表面上に微粒子膜を形成する方法であって、
    高圧容器内を減圧する工程、真空状態ないしは真空状態に近い状態となった該高圧容器に数十μm以下の微粒子である微粒子を分散媒を使用することなく注入する工程、超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、それらを撹拌して超臨界状態の二酸化炭素を分散媒体とする微粒子の高分散状態になった混合物とする工程、該混合物をノズルから被塗布物に噴射することで膜を形成する微粒子膜形成工程が順次行われることを特徴とする方法。
  2. 前記混合物を被塗布物へ噴射するに際し、超臨界流体の圧力およびノズルと被塗布物の距離を制御することで数十ないし数千m/sの速度で微粒子を噴射することを特徴とする請求項1の微粒子膜の形成方法。
  3. 前記微粒子がナノサイズないしサブミクロンサイズであることを特徴とする請求項1または2の電極膜の製造方法。
  4. 微粒子膜形成工程の後に、前記被塗布物への噴射により形成された微粒子膜の表面を高分子でコートする工程を付加することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの微粒子膜の形成方法。
  5. 微粒子膜形成工程の後に、前記被塗布物への噴射により形成された微粒子膜にマイクロ波を照射し、数百度程度の温度で高速焼結する工程を付加することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの微粒子膜の形成方法。
  6. 前記微粒子が電極成分微粒子であり、前記被塗布物が基板上の集電体であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの微粒子膜の形成方法。
  7. 基板上の集電体の表面上に電極成分微粒子膜を形成する前工程として、集電体膜形成工程が、高圧容器内を減圧する工程、真空状態ないしは真空状態に近い状態となった該高圧容器に数十μm以下の微粒子である集電体成分微粒子を分散媒を使用することなく注入する工程、超臨界状態の二酸化炭素流体を注入し、それらを撹拌して超臨界状態の二酸化炭素を分散媒体とする微粒子の高分散状態になった混合物とする工程、該混合物をノズルから被塗布物である基板上に噴射することで膜を形成する工程で順次行われることを特徴とする請求項6の微粒子膜の形成方法。
  8. 前記電極成分微粒子は、電極活物質若しくは電極活物質と導電剤および/またはバインダからなる粒径が20μm程度以下の微粒子であることを特徴とする請求項6または7の微粒子膜の形成方法。
  9. 基板上の集電体の表面上に電極成分微粒子膜を形成する際に、同一基板上に正極および負極を形成する場合であって、パターンマスクとカバーマスクにより被塗布物である基板を覆い、任意のパターンの正極膜を形成する正極膜形成と、基板をパターンマスクとカバーマスクにより被塗布物である基板を覆い、任意のパターンの負極膜を形成する負極膜形成とを順次行うことを特徴とする請求項6、7または8の微粒子膜の形成方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかの微粒子膜の形成方法で製造されたマイクロ電極。
  11. 請求項10のマイクロ電極を備える電子装置。
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