JP4834192B2 - 便座装置 - Google Patents

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Description

本発明は、便座装置の便座における温度検知手段の取付構造に関するものである。
従来の便座装置の便座には、便座の温度を検知するサーミスタが設けられている。そして、サーミスタが検知する便座の温度により、便座の温度が制御されている。このようなサーミスタを被覆体で被装し、被覆体の周辺部を弾力性を有する挟持体で挾持する暖房便座が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図15は、特許文献1に記載された暖房便座の概略構成を模式的に示す断面図である。
図15に示すように、特許文献1に記載された暖房便座では、金属製の上部体1と樹脂製の下部体2が接合され、その内部には、空洞部3が形成されている。空洞部3には、アルミ板で形成した反射板4が設置されている。反射板4の上方には、ランプヒータ5が設置されている。
上部体1の裏面には、サーミスタ6が、裏面に粘着剤が付帯されたアルミ箔からなる被覆体7で仮止めされている。また、反射板4の上面には、弾力性を備えた金属の線材で形成された挟持体8がねじ9を介して固定されている。
そして、図15に示すように、上部体1と下部体2を接合している状態で、挟持体8の先端部が被覆体7の周辺部を上部体1の裏面に押し付けている。
特開2007−222379号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている暖房便座では、組み立ての過程において、サーミスタ6は便座の一方の主要構成部材である上部体1に仮止めされている。これに対し、挟持体8は他方の主要構成部である下部体2に反射板4を介して固定されている。そして、上部体1と下部体2を接合することにより、サーミスタ6が被覆体7を介して、挟持体8により組み付けられる。
このため、最終的な組み付けが完了した状態を目視で確認することができず、サーミスタ6、挟持体8、被覆体7、反射板4等の各部品の寸法誤差や取り付け誤差により、挟持体8と被覆体7の組み付け状態にバラツキが生じるおそれがあった。また、組み付け状態のバラツキの程度によっては、サーミスタ6が検知する温度に誤差が生じるおそれがあった。したがって、上記特許文献1に開示されている暖房便座では、これらの点において未だ改良の余地があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、温度検知手段であるサーミスタの取り付け誤差を減少し、温度検知精度の向上を図ることができる便座装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の便座装置は、便器上に設置される本体と、着座面を有する上部便座ケーシングと下部便座ケーシングを有し、前記本体に回動自在に支持されている便座と、金属箔に線状ヒータが配設されている便座ヒータと、前記便座の温度を検知する検知部を有する温度検知手段と、前記温度検知手段を前記便座ヒータの前記金属箔に貼着する貼着部材と、前記貼着部材を押止する押止部材と、を備え、前記上部便座ケーシングの前記着座面の反対側の面である裏面には、前記便座ヒータが貼着されており、前記温度検知手段は、前記便座ヒータを構成する前記金属箔の前記上部便座ケーシングと接触しない側の面である裏面に配置され、前記貼着部材は、前記温度検知手段の検知部を覆うようにして前記金属箔の裏面に貼着されており、前記押止部材は、前記貼着部材の前記検知部を覆っていない部分を押止した状態で固着され、かつ、前記上部便座ケーシングに固着された状態で、前記上部便座ケーシングの裏面側から見て、前記貼着部材の前記検知部を覆う部分が目視可能なように構成され、前記上部便座ケーシングの周縁部と前記下部便座ケーシングの周縁部が接合されている。
これにより、温度検知手段は上部便座ケーシングに固着される押止部材により押止されるため、組み立て過程において、上部便座ケーシング単体の段階での取り付け及び取り付け状態の目視確認が可能となる。このため、取り付け誤差を減少させることができ、温度検知手段の検知精度を向上させることができる。また、目視確認を容易に行うことができることにより、生産性の向上を図ることもできる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施形態の詳細な説明から明らかにされる。
本発明の便座装置によれば、温度検知手段の温度検知精度を向上させることが可能となり、また、生産性を向上させることが可能となる。
図1は、本実施の形態に係る便座装置を便器上に設置した状態の外観を示す斜視図である。 図2は、図1に示す便座装置の制御系の構成を示す模式図である。 図3は、図1に示す便座装置の便座の組立状態の斜視図である。 図4は、図3に示す便座の分解斜視図である。 図5は、図1に示す便座装置の便座における上部便座ケーシングの裏面を示す模式図である。 図6は、図4に示す便座における便座ヒータの裏面図である。 図7は、図5に示す便座のA部を詳細に示す斜視図である。 図8は、図5に示す便座のB−B断面図である。 図9は、図5に示す便座に取り付けられた押止部材の概略構成を示す模式図である。 図10は、便座ヒータの通電パターンと、便座の着座面の表面温度の変化とを示す図である。 図11は、本実施の形態1における変形例1の便座装置に用いられる押止部材の概略構成を示す模式図である。 図12は本実施の形態2に係る便座装置における押止部材の取り付け状態を示す斜視図である。 図13は、本実施の形態2に係る便座装置における押止部材の取り付け状態を示す断面図である。 図14は、本実施の形態2に係る便座装置における押止部材の取り付け過程を示す断面図である。 図15は、特許文献1に記載された暖房便座の概略構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素のみを抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している。さらに、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る便座装置は、便器上に設置される本体と、着座面を有する上部便座ケーシングと下部便座ケーシングを有し、本体に回動自在に支持されている便座と、金属箔に線状ヒータが配設されている便座ヒータと、便座の温度を検知する検知部を有する温度検知手段と、温度検知手段を便座ヒータの金属箔に貼着する貼着部材と、貼着部材を押止する押止部材と、を備え、上部便座ケーシングの着座面の反対側の面である裏面には、便座ヒータが貼着されており、温度検知手段は、便座ヒータを構成する金属箔の上部便座ケーシングと接触しない側の面である裏面に配置され、貼着部材は、温度検知手段の検知部を覆うようにして金属箔の裏面に貼着されており、押止部材は、貼着部材の検知部を覆っていない部分を押止した状態で固着され、かつ、上部便座ケーシングに固着された状態で、上部便座ケーシングの裏面側から見て、貼着部材の検知部を覆う部分が目視可能なように構成され、上部便座ケーシングの周縁部と下部便座ケーシングの周縁部が接合されている態様を例示するものである。
ここで、「上部便座ケーシングの裏面側から見て」とは、上部便座ケーシングの裏面から着座面に向かう方向から見ることをいう。
<1>便座装置の構成
まず、本発明の実施の形態1に係る便座装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る便座装置を便器上に設置した状態の外観を示す斜視図である。図2は、図1に示す便座装置の制御系の構成を示す模式図である。なお、図1には、着座した使用者から見て前方側を便座装置の前部とし、着座した使用者から見て後方側を便座装置の後部として、便座装置における前後方向を示している。
図1に示すように、便座装置100は、本体200、便蓋300、便座400、リモートコントローラ500、及び人体検知センサ600を備えている。本体200、便蓋300、及び便座400は一体で構成され、便器700の上面に設置される。
本体200には、便蓋300及び便座400が便座便蓋回動機構(図示せず)を介して、電動で開閉可能に取り付けられている。図1に示すように、便蓋300を開放した状態においては、便蓋300は便座装置100の最後部に位置するように起立する。なお、便蓋300を閉成すると、便蓋300は便座400の上面を隠蔽する。
また、本体200には、洗浄水供給機構(図示せず)、熱交換器(図示せず)、及び洗浄ノズル201等からなる洗浄機構と、乾燥ユニット(図示せず)と、制御部260等が内蔵されている。
洗浄ノズル201は、お尻を洗浄するお尻洗浄ノズル部と女性の局部を洗浄するビデノズル部を有している。洗浄ノズル201には、洗浄水供給機構及び熱交換器が接続されている。洗浄機構は、洗浄水供給機構によって、水道配管から供給される洗浄水を熱交換器で加熱することにより、温水を生成する。そして、生成された温水を洗浄ノズル201に供給し、洗浄ノズル201から使用者の局部に向けて洗浄水を噴出し、使用者の局部を洗浄するように構成されている。乾燥ユニットは、洗浄水により濡れた局部に向けて温風を噴出し、局部を乾燥するように構成されている。
なお、洗浄機構と乾燥ユニットは、便座装置の必須構成要素ではない。このため、本実施の形態1に係る便座装置100は、これらの構成要素を具備しない形態を採用してもよい。
本体200における前面のコーナー部には、着座センサ202が設置されている。着座センサ202は反射型の赤外線センサであり、人体から反射された赤外線を検出することにより便座400上に使用者が存在することを検知するように構成されている。また、本体200の側部には、操作部203が設けている。操作部203は、便座装置100の主要な機能の操作を行うことができるように構成されている。
リモートコントローラ500は、便座400上に着座した使用者が操作可能なトイレルームの壁面等の場所に取り付けられている。リモートコントローラ500には、複数の操作スイッチが設けられていて、使用者が、操作スイッチを操作することにより、便座装置100の各機能の操作を行うことができるように構成されている。
人体検知センサ600は、トイレルームの壁面等に取り付けられている。人体検知センサ600は、反射型の赤外線センサであり、人体から反射された赤外線を検出した場合にトイレットルーム内に使用者が入室したことを検知するように構成されている。
図2に示すように、本体200の制御部260は、リモートコントローラ500、人体検知センサ600及び着座センサ202から送信される信号に基づいて、便座装置100の各部の動作を制御するように構成されている。
本実施の形態1に係る便座装置100では、制御部260は、トイレルームに使用者が存在しない場合は、便座ヒータ450への通電を停止、もしくは18℃程度の低温に保温するように便座ヒータ450を制御している。制御部260は、トイレルームに使用者が入室すると、人体検知センサ600からの信号を受けて、ヒータ駆動部490に便座ヒータ450への通電を行わせる。便座ヒータ450は、1200W程度の非常に高出力のヒータであり、使用者がトイレルームに入出してから便座に着座するまでの6秒から10秒程度の間に、便座400の着座面を40℃程度の適温に温めることができるように構成されている。制御部260は、便座が適温に達した後は、便座ヒータ450への通電を50W程度の低ワットに下げて、便座400を適温に保つように、ヒータ駆動部490を制御する。そして、制御部260は、使用者がトイレ室内から出ると、人体検知センサ600からの信号を受けて、便座ヒータ450への通電を停止、もしくは20℃程度の低温に保温するように、ヒータ駆動部490を制御する。つまり、本実施の形態1に係る便座装置100は、トイレルームに使用者がいないときの電力を大幅に削減することができる便座装置である。
<2>便座400の構成
次に、本実施の形態1に係る便座装置100の便座400の構成について、図3乃至図5を参照しながら詳細に説明する。
図3は、図1に示す便座装置の便座の組立状態の斜視図である。図4は、図3に示す便座の分解斜視図である。図5は、図1に示す便座装置の便座における上部便座ケーシングの裏面を示す模式図である。なお、図3乃至図5には、着座した使用者から見て前方側を便座の前部とし、着座した使用者から見て後方側を便座の後部として、便座における前後方向を示している。
図3及び図4に示すように、便座400は、主としてアルミニウムにより形成された略楕円形状の環状の上部便座ケーシング410と、合成樹脂により形成された略楕円形状の環状の下部便座ケーシング420と、上部便座ケーシング410の裏面に粘着した略馬蹄形状の便座ヒータ450を主構成部品として構成されている。なお、本実施の形態1においては、便座400は、略環状に形成したが、これに限定されない。例えば、便座400は、U字状(馬蹄状)に構成してもよい。
上部便座ケーシング410は、厚さ約1mmのアルミニウム板をプレス加工等により成形し、表面及び裏面には絶縁性と耐熱性を有するポリエステル粉体塗装膜が形成されている。なお、ピンホールの生じにくい粉体塗装を採用することで、絶縁性能を向上させることができる。
上部便座ケーシング410は、着座面411と後方湾曲部412を有していて、着座面411と後方湾曲部412は連続して形成されている。着座面411は、略楕円形の環状に形成されている。また、着座面411は、凸状に湾曲していて、内周部より外周部の方が上方に位置するように形成されている。
後方湾曲部412は、着座面411の後部から連続して形成されている。また、後方湾曲部412は、その前部よりも後部の方が上方に位置するように、傾斜している。後方湾曲部412の上縁412aは、幅方向に延びており、直線に近い円弧状に形成されている。そして、後方湾曲部412の幅は、着座面411の横幅と略同寸法となるように構成されている。
また、上部便座ケーシング410の内周縁415は、上方に延びる側壁の上端から該上部便座ケーシング410の外周縁416に向かって折れ曲がるように形成されている。同様に、上部便座ケーシング410の外周縁416は、上方に延びる側壁の上端から該上部便座ケーシング410の内周縁415に向かって折れ曲がるように形成されている。そして、上部便座ケーシング410の内周縁415と外周縁416には、複数箇所に、係合孔418が形成されている(図5参照)。
図5に示すように、上部便座ケーシング410の着座面411の反対側の面である裏面には、ほぼ全面に便座ヒータ450が粘着されている。また、上部便座ケーシング410の裏面の外周縁416には、安全性を確保するためのアース線のアース端子480が接続されている。
便座ヒータ450は、前部の一部が切り取られた略馬蹄状に形成されていて、金属箔451、金属箔453、及び線状ヒータ460を有している(図6参照)。線状ヒータ460は、アルミニウムからなる2枚の金属箔451、453の間に、蛇行するように配設されている。具体的には、線状ヒータ460は、着座面411と後方湾曲部412を加熱できるように配設されている。線状ヒータ460は、特に、着座した使用者の大腿部と臀部が快適に加熱されるように、後述するように、場所によって密度を変えて配設されている。
また、便座ヒータ450の上部便座ケーシング410の裏面と接触する面と反対側の面である裏面の後部には、温度過昇防止装置として、サーモスタット450Qと温度ヒューズ450Rが設置されている。また、便座ヒータ450の裏面の側部には、便座温度検知用のサーミスタ(温度検知手段)401が設置されている。これにより、制御部260は、サーミスタ401が検知する着座面411の温度(正確には、便座ヒータ450の温度)に基づいて、ヒータ駆動部490を介して、便座ヒータ450をフィードバック制御することができる。
図4に示すように、下部便座ケーシング420は、本体部421と2本の腕部422を有している。本体部421は、環状に形成されていて、その外周縁及び内週縁には、それぞれ、上方に延びるように側壁が形成されている。本体部421の後部の両側には、2本の腕部422が、後方に、かつ、斜め上方に延びるように接続されている。
また、下部便座ケーシング420の内周縁425と外周縁426には、複数の係合爪428が形成されている。そして、下部便座ケーシング420に形成された係合爪428を上部便座ケーシング410に形成された係合孔418に係合させることにより、上部便座ケーシング410と下部便座ケーシング420を容易に結合することができる。このようにして結合された便座400の内部には、空洞部が形成される。なお、上部便座ケーシング410の内周縁415と外周縁416及び下部便座ケーシング420の内周縁425と外周縁426のそれぞれの接合部には、適宜な水密手段が施されている。
なお、上記のように、上部便座ケーシング410はアルミニウム板を使用して形成したが、これに限るものではなく、銅やステンレス等の板材あるいはマグネシウム合金の成型品等の熱伝導の良い他の金属あるいは樹脂材料を使用してもよい。また、アルミニウム板に施される表面処理は上記仕様に限定されるものではなく、他の化学的な処理やアクリル系やウレタン系の塗料を使用した他の塗装等も選択可能である。
<3>便座ヒータの構成
次に、本実施の形態1に係る便座装置100の便座ヒータ450の構成について、図6を参照しながら詳細に説明する。
図6は、図4に示す便座における便座ヒータの平面図である。なお、図6には、着座した使用者から見て前方側を便座ヒータ450の前部とし、着座した使用者から見て後方側を便座ヒータ450の後部として、便座ヒータ450における前後方向を示している。
上述したように、便座ヒータ450は、金属箔451、金属箔453、及び線状ヒータ460を有している。そして、図6に示すように、線状ヒータ460は、アルミニウムからなる2枚の金属箔451、453の間に、蛇行するように配設されている。なお、便座ヒータ450は、金属箔451が下部便座ケーシング420の裏面に接触するように配置されている。
具体的には、線状ヒータ460は、ヒータ始端部460aからヒータ終端部460bに至るまでの間、金属箔451(453)の全域に亘って配設されている。そして、線状ヒータ460は、左右方向に長く延びる長手部46aと前後方向に延びる短手部46bを形成するように配設されている。なお、短手部46bは、金属箔451(453)の周縁部近傍に位置するように、配設されている。
より詳細には、線状ヒータ460は、第1の側部側第1外周部O1と、第1の側部側第1内周部N1と、第2の側部側第2内周部N2と、第2の側部側第2外周部O2と、から構成されている。
第1外周部O1は、ヒータ始端部460aから、金属箔451(453)の後部領域を、金属箔451(453)の中央部SE3を経由して、金属箔451(453)における一方の側部(以下、第1の側部という)に向かって、左右に蛇行しながら延び、そこから、金属箔451(453)の一方の前端部SE1近傍まで、左右に蛇行しながら延びるように形成されている。第1内周部N1は、第1外周部O1に続いて、金属箔451(453)の前端部SE1近傍から、金属箔451(453)の後部領域の中央部SE3近傍まで、左右に蛇行しながら延びるように形成されている。
また、第2内周部N2は、第1内周部N1に続いて、金属箔451(453)の後部領域の中央部SE3近傍から、金属箔451(453)の他方の前端部SE2近傍まで、左右に蛇行しながら延びるように形成されている。第2外周部O2は、第1内周部N1に続いて、金属箔451(453)の他方の前端部SE2近傍からヒータ終端部460bまで、左右に蛇行しながら延びるように形成されている。
線状ヒータ460のヒータ始端部460a及びヒータ終端部460bには、接続端子を介して便座400の後部の第1の側部側から引き出されるリード線470が、それぞれ接続されている。
また、便座ヒータ450の後部領域における第1の側部側には、線状ヒータ460が高い密度で蛇行する検温部が形成されている。検温部には、温度過昇防止のためのバイメタルを用いた復帰型のサーモスタット450Qが設けられている。便座ヒータ450が想定外の異常温度になると、復帰型のサーモスタット450Qが開くことにより、一時的に通電が停止される。便座ヒータ450の後部には、サーモスタット450Qのバックアップ機能として温度ヒューズ450Rが設置されている。
<4>サーミスタの取り付け構造
次に、本実施の形態1に係る便座装置100のサーミスタ401の取り付け構造について、図5、図7乃至図9を参照しながら詳細に説明する。
図7は、図5に示す便座のA部を詳細に示す斜視図である。図8は、図5に示す便座のB−B断面図である。図9は、図5に示す便座に取り付けられた押止部材の概略構成を示す模式図である。
図5、図7、及び図8に示すように、サーミスタ401は上部便座ケーシング410の裏面に貼着された便座ヒータ450の金属箔453の裏面に設置されている。具体的には、サーミスタ401は、便座ヒータ450の線状ヒータ460が略平行に配設された間(図6に示す隣接する2つの長手部46aの間)のスペースに、線状ヒータ460と重ならないように配置されている。そして、粘着部材403が、サーミスタ401の感熱部(検知部)401aを覆うようにして、金属箔453の裏面に粘着されている。
これにより、サーミスタ401は、線状ヒータ460で発生する熱ではなく、便座ヒータ450の温度を検知することができる。すなわち、便座400の温度(特に、上部便座ケーシング410の着座面110)に近い温度値を検知することができる。
粘着部材403の感熱部401aを覆っていない両端部が、上部便座ケーシング410の外周縁416にねじ408で固定された押止部材405で押止されている。なお、粘着部材403は、アルミニウム等で形成されたシートの片面に、粘着剤が塗布されている。
また、図7乃至図9に示すように、押止部材405は、略長方形の金属板の両端部を折り曲げて形成された押止部材本体406と、押止部材本体406に接着固定された合成ゴム製の押止片407から構成されている。なお、本実施の形態1においては、押止片407を合成ゴムで形成したが、これに限定されない。押止片407は、圧縮弾性と断熱性を有している軟質材料で形成されていればよく、例えば、発泡樹脂やグラスウールで形成されていてもよい。
押止部材本体406は、厚みが0.2mm〜0.4mmのバネ性を有するステンレス板の両端部をそれぞれ反対方向に略直角に折り曲げるようにプレスで成型されている。押止部材本体406の一方の端部には、固定部406bが形成されている。固定部406bには、押止部材本体406を上部便座ケーシング410に固定するためのねじ408を通す貫通孔406aが設けられている。また、押止部材本体406の他方の端部には、押止部406dが形成されている。
押止部406dの中央部には、略長方形の検査開口(開口部)406cが設けられている。検査開口406cにより、押止部材405を上部便座ケーシング410に固着する際に、上部便座ケーシング410の裏面側から見て、粘着部材403の感熱部401aを覆っている部分を目視することができる。なお、固定部406bと押止部406dは支持部406eを介して一体に形成されている。
押止部材本体406の押止部406dの両側部には、一対の押止片407がそれぞれ接着されている。図9に示すように、押止片407は、押止部406dの側部より僅かにはみ出るように配設されている。これにより、押止片407が粘着部材403を押圧する際に、押止部材本体406の側部が覆われる。このため、押止部材本体406の両側部の鋭利な端部が、便座ヒータ450やサーミスタ401のリード線に直接接触して、損傷を与えないようにすることができる。したがって、上部便座ケーシング410と下部便座ケーシング420を嵌合するときに、リード線やヒータ線を損傷させるような不具合の発生を抑制することができ、便座装置100の生産性を向上させることができる。
<5>便座装置の制御系の構成
次に、本実施の形態1に係る便座装置100の制御系について、図2を参照しながら詳細に説明する。
本体200内の温度測定部430は、便座ヒータ450の金属箔453の表面に設置したサーミスタ401に接続されている。これにより、温度測定部430は、サーミスタ401から出力される信号に基づいて便座400の温度を測定する。以下、サーミスタ401を通じて温度測定部430により測定される便座400の温度を測定温度値と称する。
サーミスタ401による測定温度値と、実際の便座400の着座面411の表面温度とは若干の差があり、制御部260における温度設定は、その温度差を考慮して温度設定がなされている。
また、本体200内のヒータ駆動部402は、便座400の便座ヒータ450に接続されている。これにより、ヒータ駆動部402は便座ヒータ450を駆動する。
本実施の形態において、便座装置100は次のように動作する。初期設定時では、制御部260がヒータ駆動部402を制御することにより、便座400が例えば約18℃となるように温度調整され、このときの温度を待機温度と称する。このときの便座の温度は、サーミスタ401の測定値によるものである。
なお、室温が18℃以上の場合は、便座400の測定値も当然18℃以上となるため、制御部260は便座ヒータ450への通電を遮断する。
ここで、使用者がリモートコントローラ500の便座温度調整スイッチを操作することにより、便座を使用しているときの便座の温度がリモコン受光センサを介して制御部260に送信される。制御部260は、リモートコントローラ500から受信した設定温度を制御部260記憶手段に記憶する。このとき温度を設定温度と称し、設定温度は複数の温度が予め準備されており、使用者の好みで選択可能となっている。
使用者がトイレ室に入室すると、人体検知センサ600が使用者の入室を検知する。それにより、使用者の入室検知信号がリモコン受光センサを介して制御部260に送信される。
制御部260は、人体検知センサ600からの検知信号により使用者のトイレ室への入室を検知する。制御部260は、便座便蓋回動機構を駆動させて便蓋300を開放するとともに、便座400の測定温度値、及び記憶手段に記憶された設定温度に基づいて便座ヒータ450の駆動に関する特定のヒータ制御パターンを選択する。
選択されたヒータ制御パターン及び時間情報に基づいてヒータ駆動部402の駆動を制御する。
それにより、便座ヒータ450が駆動され、便座400の着座面411が設定温度へと瞬時に上昇される。
<6>便座ヒータの通電パターンと便座温度の変化
次に、本実施の形態1に係る便座装置100の通電パターンについて、説明する。
まず、便座ヒータ450の駆動の制御は、便座ヒータ450を駆動する通電容量を大きく3つに変化させることにより行われる。便座400を第1の温度勾配で昇温させる場合、ヒータ駆動部402は約1200Wの電力で便座ヒータ450を駆動する(1200W駆動)。また、便座400を第1の温度勾配よりもやや緩やかな第2の温度勾配で昇温させる場合、ヒータ駆動部402は約600Wの電力で便座ヒータ450を駆動する(600W駆動)。さらに、便座400の温度を一定に保つ場合、ヒータ駆動部402は約50Wの電力で便座ヒータ450を駆動する(低電力駆動)。なお、低電力駆動とは、1200W駆動及び600W駆動に比べて十分に低い電力(例えば、0W〜50Wの範囲内の電力)により便座ヒータ450を駆動することをいう。
1200W駆動、600W駆動及び低電力駆動の切替えは、制御部260の通電率切替回路により、ヒータ駆動部402から便座ヒータ450への通電を制御する位相制御により行われる。
ヒータ駆動部402には図示しない電源回路から交流電流が供給されている。そこで、ヒータ駆動部402は、通電率切替回路から与えられる通電制御信号に基づいて供給された交流電流を便座ヒータ450に流す。
図10は、便座ヒータ450の通電パターンと、便座400の着座面411の表面温度の変化とを示す図である。なお、図10においては、便座400の表面温度と時間との関係を示すグラフと、便座ヒータ450を駆動する際の通電率と時間との関係を示すグラフとが示されている。これら2つのグラフの横軸は共通の時間軸である。そして、図10においては、便座の設定温度を38℃に設定し、室温が18℃よりも低い場合を想定したものである。
人体検知センサ600により使用者の入室が検知されるまでの待機状態の間は、便蓋300は便座400の放熱を抑制するために便座を覆うように閉成されており、便座400の着座面411の表面温度が18℃で一定となるように、便座ヒータ450の低電力駆動を行う。
時刻t1で人体検知センサ600により使用者の入室が検知された場合、制御部260は、便座便蓋回動機構を駆動して便蓋300を開放するとともに、あらかじめ設定した突入電流低減期間D2の間、600W駆動を行う。なお、この600W駆動は、突入電流を十分に低減するために行うもので本実施の形態においては0.5秒間である。この場合、便座400の表面温度はやや緩やかな第2の温度勾配で上昇される。
その後、制御部260は、突入電流低減期間D2の経過後の時刻t2で、便座ヒータ450の1200W駆動を開始し、あらかじめ設定した第1の昇温期間D3の間便座ヒータ450の1200W駆動を継続する。本実施の形態においては、昇温期間D3は5.5秒間に設定されており、着座面411の表面温度は上述の第1の温度勾配で上昇される。
ここで、便座400の着座面411の表面温度は急激に上昇される。便座ヒータ450の1200W駆動は、便座400の着座面411の表面温度が所定温度(例えば30℃)に達するまで行われる。この所定温度は設定温度にまで十分に上昇した温度でなく、それよりも低くても、使用者が着座した際に冷たいという不快感を生じない最低限界の温度(この温度を限界温度と称する)以上であればよい。この限界温度は、発明者らの実施した被験者実験により約29℃であることがわかっている。
このように、第1の昇温期間D3においては、着座面411の表面温度が1200W駆動により迅速に限界温度を超える温度まで上昇される。この時点で、使用者は便座400を冷たいと感じることなく便座400に着座することが可能となる。
また、一般的に便座400の表面温度を急激に上昇させると、設定温度以上まで昇温するオーバーシュートが生じる。しかしながら、本実施に形態では、便座400の着座面411の表面温度が限界温度を超える温度に達したときに、便座ヒータ450の1200W駆動を600W駆動に切替えることにより、温度勾配を緩やかにしてオーバーシュートを抑制し、着座面411の表面温度は設定温度を超えないように制御している。
便座ヒータ450の600W駆動は、便座400の着座面411の表面温度が設定温度(38℃)に達するまで行われ、サーミスタ401の測定値が設定温度に到達すると、600W駆動を停止し次の駆動に切替える。
制御部260は、第2の昇温期間D4の経過後の時刻t4で、便座ヒータ450の低電力駆動を開始し、第1の維持期間D5の間便座ヒータ450の低電力駆動を継続する。それにより、便座400の着座面411の表面温度は設定温度で一定に維持される。
制御部260は、時刻t5で着座センサ202により使用者の便座400への着座が検知された場合、第1の着座期間D6の間便座400の表面温度が設定温度を維持するように便座ヒータ450の低電力駆動を継続する。本実施に形態では、第1の着座期間D6は約10分間に設定される。
また、制御部260は、第1の着座期間D6の経過後の時刻t6で、低電力駆動の通電率をさらに低下させ、第2の着座期間D7の間便座400の着座面411の表面温度が便座設定温度よりもやや低い温度(36℃)に低下するように便座ヒータ450の低電力駆動を継続する。本実施の形態では、第2の着座期間D7は約2分に設定される。
制御部260は、第2の着座期間D7の経過後の時刻t7で、低電力駆動の通電率をさらに低下させ、第2の維持期間D8の間便座400の着座面411の表面温度が便座設定温度よりもやや低い温度(36℃)で一定となるように便座ヒータ450の低電力駆動を継続する。以下の説明では、第2の維持期間D8において一定に維持される期間便座400の着座面411の表面温度、すなわち便座設定温度よりもやや低い温度を維持温度と称する。このように、本例では、使用者が便座400に着座した後、制御部260が徐々に便座400の表面温度を低下させる。それにより、使用者が低温やけどすることが防止される。
制御部260は、時刻t8で着座センサ202により使用者が便座400から離れたことを検知すると、停止期間D9の間便座ヒータ450の駆動を停止する。それにより、便座400の着座面411の表面温度が低下し、便座400の表面温度が18℃に達した時刻t9で、再び便座ヒータ450の低電力駆動を開始し、便座400の表面温度が待機温度である18℃で一定となるように待機期間D10の間便座ヒータ450の低電力駆動を維持する。
使用者が便座400から離れた後、トイレ室から退出すると、人体検知センサ600は人体を検知しなくなり、制御部260は、便座400の放熱を抑制するために便座便蓋回動機構を駆動して便蓋300を閉成する。
上記のように、本実施の形態における便座ヒータ450の駆動制御は、1200W駆動等における時間による制御と、600W駆動及び低電力駆動等のサーミスタ401の検知による温度制御を組み合わせて行うものであり、特に、600W駆動時にサーミスタ401が設定温度を遅延なく検知することが重要なポイントとなっている。
<7>サーミスタの取り付け作業
次に、本実施の形態1に係る便座装置100におけるサーミスタ401の取り付け作業について、図5、図7乃至図9を参照しながら説明する。
上記構成のサーミスタ401を取り付ける作業は、まずサーミスタ401を金属箔453の所定位置に配置し、サーミスタ401の感熱部401aの上から粘着部材403で覆いサーミスタ401の仮固定を行う。このとき、感熱部401aは両側の線状ヒータ460の中央に設置することが重要である。なお、仮固定後の位置は粘着部材403の上から目視で確認することができる。
次に、押止部材405の押止片407が感熱部401aに接触しないように、粘着部材403の両端部に配置し、貫通孔406aにねじ408を貫通させて、上部便座ケーシング410の外周縁416に固定する。
具体的には、図7に示すように、上部便座ケーシング410の外周縁416に、押止部材本体406の固定部406b、アース線のアース端子480を順に積層し、上部便座ケーシング410の裏面側からねじ408を貫通させ、上部便座ケーシング410の着座面側に配置したナットにより共締めで固定する。このとき、押止部材405と感熱部401aが接触していないことが重要である。また、検査開口406cを介して感熱部401aと押止部材405との位置関係及び取り付け状態を目視で確実に確認することができる。
このため、押止部材405を用いると、取り付ける部材(ここでは、サーミスタ401)を予め設定された所定の位置に取り付けられたか否かを、検査開口406cより目視することができる。したがって、押止部材405を用いると、取り付ける部材を確実に所定の位置に取り付けることが可能となる。
そして、従来の取り付け構造では、上部体1と下部体2を勘合した状態でサーミスタ6の固定が完了するものであるが、本構成にしたことで、ケーシングを勘合する前に、下部ケーシング420とは関係なく、上部便座ケーシング410のみで、該上部便座ケーシング410における着座部411の裏面側を確認しながらの作業が可能となり、また、サーミスタ401の取り付けも完了することができる。このため、引き回ししているコード類を損傷することも抑制され、作業性、取り付け精度がともに向上する。
なお、上部便座ケーシング410の表面に施されたポリエステル粉体塗装膜は、外周縁416の押止部材本体406が接触する部分には、塗装膜が形成されていない。アース端子480は、押止部材本体406を介して、上部便座ケーシング410と電気的に接続されている。
上記のように、便座ヒータ450、サーミスタ401、サーモスタット450Q、温度ヒューズ450R等の部品を所定場所に設置した上部便座ケーシング410と下部便座ケーシング420を嵌合することにより、温度検知精度の高い便座400を組み立てることができる。
このように構成された本実施の形態1に係る便座装置100では、サーミスタ401の取り付け状態、特に、押止部材405でサーミスタ401を覆う粘着部材403を押止する状態を確実に目視検査できる。これにより、高い信頼性を確保することができるとともに、便座装置の生産性を向上させることができる。また、本実施の形態1に係る便座装置100では、サーミスタ401を設定された位置に正確に配置することができるため、サーミスタ401の検知精度高めることができる。
また、本実施の形態1に係る便座装置100では、サーミスタ401の感熱部401aを覆った粘着部材403の両端部は、押止部材405の押止片407が直接接触して押止されている。このため、押止片407の断熱性機能により、便座ヒータ450の熱が押止部材本体406に伝達されることを抑制することができる。これにより、サーミスタ401の感熱部401aの温度上昇が遅延することを抑制することができる。
さらに、本実施の形態1に係る便座装置100では、押止片407が軟質材料で形成されているため、粘着部材403や便座ヒータ450の金属箔453を傷つけることを抑制することができ、生産性を向上させることができる。
なお、本実施の形態1においては、アース端子480を、押止部材本体406を介して、上部便座ケーシング410と電気的に接続するように構成したが、これに限定されない。アース端子480は、上部便座ケーシング410又は下部便座ケーシング420の適所で電気的に接続されていれば、その接続箇所は任意である。
[変形例1]
本実施の形態1における変形例1の便座装置は、押止部材は、切り欠き部を有するようにU字状に形成されており、切り欠き部により、貼着部材の検知部を覆う部分が目視可能なように構成されている態様を例示するものである。
図11は、本実施の形態1における変形例1の便座装置に用いられる押止部材の概略構成を示す模式図である。
本実施の形態1における変形例1の便座装置100は、押止部材405が以下のように構成されている点以外は、実施の形態1に係る便座装置100と同様の構成である。このため、便座装置100の他の構成については、その説明を省略する。
図11に示すように、本変形例1の便座装置100の押止部材405は、実施の形態1に係る便座装置100の押止部材405と基本的構成は同じであるが、検査開口406cに代えて、切り欠き部406fが設けられている点が異なる。具体的には、押止部材本体406の他方の端部から一方の端部に向かって延びるように、切り欠き部406fが設けられている。切り欠き部406fは、略長方形状に形成されている。このため、押止部材405は、その厚み方向から見て、U字状に形成されている。
そして、切り欠き部406fにより、押止部材405を上部便座ケーシング410に固着する際に、上部便座ケーシング410の裏面側から見て、粘着部材403の感熱部401aを覆っている部分を目視することができる。
このように構成された本変形例1の便座装置100であっても、実施の形態1に係る便座装置100と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る便座装置は、押止部材が、リベットにより上部便座ケーシングに固着されている態様を例示するものである。
図12は本実施の形態2に係る便座装置における押止部材の取り付け状態を示す斜視図である。図13は、本実施の形態2に係る便座装置における押止部材の取り付け状態を示す断面図である。図14は、本実施の形態2に係る便座装置における押止部材の取り付け過程を示す断面図である。
本発明の実施の形態2に係る便座装置100は、固着部材がリベット409で構成されている点以外は、実施の形態1に係る便座装置100と同様の構成である。このため、便座装置100の他の構成については、その説明を省略する。
<サーミスタの取り付け作業>
図12乃至図14に示すように、サーミスタ401を取り付ける作業は、まずサーミスタ401を金属箔453の所定位置に配置し、サーミスタ401の感熱部401aの上から粘着部材403で覆いサーミスタ401の仮固定を行う。このとき、感熱部401aは両側の線状ヒータ460の中央に設置することが重要である。なお、仮固定後の位置は粘着部材403の上から目視で確認することができる。
次に、押止部材本体406の固定部406bを上部便座ケーシング410の外周縁416の着座面側部分に当接させ、押止部材405の押止片407が感熱部401aに接触しないように、粘着部材403の両端部に配置する。上部便座ケーシング410の外周縁416の裏面側部分にアース線のアース端子480を載置する。ついで、上部便座ケーシング410の裏面側からリベット409をアース端子480、上部便座ケーシング410の外周縁416、押止部材本体406にそれぞれ設けられた貫通孔に貫通させる。そして、アース端子480、上部便座ケーシング410、及び押止部材405をリベット409により、共締めで圧着固定する。
このとき、押止部材405とサーミスタ401の感熱部401aが接触していないことが重要である。また、検査開口406cを介して感熱部401aと押止部材405との位置関係及び取り付け状態を目視で確実に確認することができる。
なお、本実施の形態2において、使用したリベット409は、上部便座ケーシング410の裏面側から貫通孔に挿入して、リベット409の中央に配置されたピンを引っ張ることにより、リベット409の着座面側が拡大して固定されるブラインドリベットである。ブラインドリベットを使用することにより、アース端子480と押止部材405の取り付けは、上部便座ケーシング410の外周縁416の裏面側からのみの簡単な作業で実施することができる。
このように構成された本実施の形態2に係る便座装置100であっても、実施の形態1に係る便座装置100と同様の作用効果を奏する。
また、本実施の形態2に係る便座装置100では、押止部材本体406の固定部406bを上部便座ケーシング410の外周縁416の着座面側に挿入したことにより、押止部材本体406の回動を規制することができる。このため、押止部材405の押止片407の変動範囲を抑制することができ、押止片407の配置位置の精度を向上することができる。
また、押止部材本体406の固定部406bが、上部便座ケーシング410の外周より飛び出すことがなく、外観の向上と安全性を確保することができる。しかも、押止部材本体406は硬質材料であるステンレス板で形成されているため、リベット409の圧着強度を充分に発揮することができ、押止部材405とアース端子480を確実に固定することができる。
なお、上記実施の形態(変形例1を含む)では、押止部材405は、ねじ408やリベット409により、上部便座ケーシング410に固着したが、これに限定されない。例えば、押止部材405は、ビスにより、上部便座ケーシング410に固着してもよい。
また、上記実施の形態(変形例1を含む)では、押止部材405の押止部材本体406を金属で構成したが、これに限定されず、合成樹脂で構成してもよい。さらに、押止部材本体406が合成樹脂で構成され、かつ、上部便座ケーシング410が合成樹脂で構成されている場合には、押止部材405は、上記のように、ねじ408、リベット409やビスのような固着部材で上部便座ケーシング410に固着されてもよく、また、熱溶着によって上部便座ケーシング410に固着されてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の形態を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の要旨を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
本発明に係る便座装置は、温度検知手段の検知精度を向上することが可能となるので、他の加熱機器等の用途にも適用できる。
100 便座装置
200 本体
400 便座
401 サーミスタ(温度検知手段)
403 粘着部材
405 押止部材
406 押止部材本体
406c 検査開口(開口部)
407 押止片
409 リベット
410 上部便座ケーシング
411 着座面
415 内周縁
416 外周縁
420 下部便座ケーシング
425 内周縁
426 外周縁
450 便座ヒータ
451 金属箔
453 金属箔
460 線状ヒータ
700 便器

Claims (6)

  1. 便器上に設置される本体と、
    着座面を有する上部便座ケーシングと下部便座ケーシングを有し、前記本体に回動自在に支持されている便座と、
    金属箔に線状ヒータが配設されている便座ヒータと、
    前記便座の温度を検知する検知部を有する温度検知手段と、
    前記温度検知手段を前記便座ヒータの前記金属箔に貼着する貼着部材と、
    前記貼着部材を押止する押止部材と、を備え、
    前記上部便座ケーシングの前記着座面の反対側の面である裏面には、前記便座ヒータが貼着されており、
    前記温度検知手段は、前記便座ヒータを構成する前記金属箔の前記上部便座ケーシングと接触しない側の面である裏面に配置され、
    前記貼着部材は、前記温度検知手段の検知部を覆うようにして前記金属箔の裏面に貼着されており、
    前記押止部材は、前記貼着部材の前記検知部を覆っていない部分を押止した状態で、前記上部便座ケーシングの周縁部の前記着座面側に挿入して固着され、かつ、前記上部便座ケーシングに固着された状態で、前記上部便座ケーシングの裏面側から見て、前記貼着部材の前記検知部を覆う部分が目視可能なように構成され、
    前記上部便座ケーシングの周縁部と前記下部便座ケーシングの周縁部が接合されている、便座装置。
  2. 前記押止部材は、開口部を有しており、該開口部により、前記貼着部材の前記検知部を覆う部分が目視可能なように構成されている、請求項1に記載の便座装置。
  3. 前記押止部材は、切り欠き部を有するようにU字状に形成されており、前記切り欠き部により、前記貼着部材の前記検知部を覆う部分が目視可能なように構成されている、請求項1に記載の便座装置。
  4. 前記押止部材は、押止部材本体と軟質材料で形成された押止片を有する、請求項2又は3に記載の便座装置。
  5. 前記押止部材は、前記押止片により前記貼着部材の前記検知部を覆っていない部分を押止するように構成されている、請求項4に記載の便座装置。
  6. 前記押止部材は、リベットにより前記上部便座ケーシングに固着されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の便座装置。
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