JP4833778B2 - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関し、特に、処理室内に処理ガスを導入し、該導入された処理ガスから生成されたプラズマによって基板にプラズマ処理を施す基板処理装置に関する。
基板としてのウエハにプラズマ処理、例えば、エッチング処理を施す基板処理装置は、ウエハを収容し且つ内部を減圧可能な処理室と、処理室内に処理ガスを導入する処理ガス導入部と、処理ガスが導入された処理室内(処理空間)に高周波電力を印加し、且つウエハを載置する載置台としても機能する下部電極とを備える。この基板処理装置では、処理空間に導入された処理ガスから高周波電力によってプラズマを生成し、該生成されたプラズマによってウエハにプラズマ処理を施す。
処理ガス導入部は下部電極に載置されたウエハと対向するように配置されるが、該ウエハに向けて均一に処理ガスを噴出するように、ウエハに対向する面に分散配置された多数且つ小径のガス導入孔を有するシャワーヘッドとして構成される。
ところで、このシャワーヘッドを用いる基板処理装置では、ウエハの外周部に向けて開口する複数のガス導入孔群(以下、「外周部ガス導入孔群」という。)から噴出された処理ガスが拡散する。その結果、シャワーヘッドのウエハに対向する面の全体から噴出する処理ガスの流れを制御するのが困難であり、ウエハにおけるエッチングレート(以下、単に「エッチレート」という。)の分布が不均一となる。
これを鑑みて、外周部ガス導入孔群と、ウエハの中心部に向けて開口する複数のガス導入孔群(以下、「中心部ガス導入孔群」という。)とがそれぞれ互いに異なる処理ガス供給ラインに接続されたシャワーヘッドが開発されている(例えば、特許文献1を参照。)。このシャワーヘッドを用いると、ウエハの外周部に向けて噴出される処理ガスの流量と、ウエハの中心部に向けて噴出される処理ガスの流量とを独立して制御することができ、その結果、ウエハ上のプラズマの状態を所望の状態に維持することができる。
特開2004−193567号公報
しかしながら、ウエハ上に形成されたポリシリコン層をエッチングする基板処理装置では、シャワーヘッドとウエハを載置する下部電極との間隔(ギャップ)が比較的大きくなるため、外周部ガス導入孔群から噴出された処理ガスと、中心部ガス導入孔群から噴出された処理ガスはそれぞれウエハに到達するまでに拡散する。その結果、処理ガスの流量を制御してもウエハ上のプラズマの状態を所望の状態に維持するのは困難であり、エッチレートの分布が不均一となり、エッチングによって形成される溝を所望の形状にするのが困難である。
本発明の目的は、基板上のプラズマの状態を容易に所望の状態に維持することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
請求項1記載の基板処理装置は、基板を収容する処理室と、該処理室内に配置され且つ前記基板を載置する載置台と、前記処理室内に向けて処理ガスを導入する少なくとも1つの処理ガス導入部とを備え、前記基板にプラズマ処理としてのエッチング処理を施す基板処理装置において、前記処理ガス導入部は、前記処理室内に突出する、先端が半球状の突起部を有し、前記突起部は、前記処理室に露出する外側構造体と、前記外側構造体に内包される内側構造体と、前記外側構造体と前記内側構造体との間に形成されたバッファ室と、前記バッファ室と連通するように前記内側構造体に設けられ、前記処理ガスを前記バッファ室へ供給する連通路と、前記バッファ室と連通するように前記外側構造体に設けられ、互いに異なる方向に向けて前記処理室内に前記処理ガスを噴射するように開口する複数の処理ガス導入孔とを有し、前記バッファ室は、互いに独立した複数のバッファ室部に分けられ、前記複数のバッファ室部のそれぞれに連通するように前記連通路が前記内側構造体に複数設けられ、前記複数の処理ガス導入孔は、前記複数のバッファ室部のいずれか1つに連通するように複数の処理ガス導入孔群に分けられており、前記複数の処理ガス導入孔群から前記処理室内に向けて導入されるそれぞれの処理ガスの流量が独立して制御されることを特徴とする。
請求項記載の基板処理装置は、請求項1記載の基板処理装置において、前記バッファ室は、互いに独立した第1のバッファ室部と第2のバッファ室部とに分けられ、且つ、前記第1のバッファ室部と第2のバッファ室部のそれぞれに連通するように前記連通路が前記内側構造体に複数設けられており、前記複数の処理ガス導入孔は、前記第1のバッファ室部と連通する第1の処理ガス導入孔群と、前記第2のバッファ室部と連通する第2の処理ガス導入孔群とに分けられ、前記第1の処理ガス導入孔群及び前記第2の処理ガス導入孔群から前記処理室内に向けて導入されるそれぞれの処理ガスの流量が独立して制御されることを特徴とする。
請求項記載の基板処理装置は、請求項記載の基板処理装置において、前記第1の処理ガス導入孔群に含まれる処理ガス導入孔は、前記突起部の中心を頂点とし且つ前記載置台に向けて末広がる円錐と前記突起部の外表面とが交差する交差線で囲われた領域において開口し、前記第2の処理ガス導入孔群に含まれる処理ガス導入孔は、前記領域の外側の領域で開口していることを特徴とする。
請求項記載の基板処理装置は、請求項記載の基板処理装置において、前記円錐の頂角は120°±2°であることを特徴とする。
請求項記載の基板処理方法は、基板を収容する処理室と、該処理室内に向けて処理ガスを導入する処理ガス導入部とを備え、前記基板にプラズマ処理としてのエッチング処理を施す基板処理装置が実行する基板処理方法であって、前記処理ガス導入部として、前記処理室に露出する外側構造体と、前記外側構造体に内包される内側構造体と、前記外側構造体と前記内側構造体との間に形成された複数のバッファ室とを有し、前記処理室内に突出する先端が半球状の突起部を用い、前記処理ガスを前記複数のバッファ室のそれぞれへ供給する連通路を前記内側構造体に設けると共に、互いに異なる方向に向けて前記処理室内に前記処理ガスを噴射するように開口する複数の処理ガス導入孔を前記複数のバッファ室部のいずれか1つに連通するように複数の処理ガス導入孔群に分けて設け、前記複数の処理ガス導入孔群から前記処理室内に向けて導入される処理ガスのそれぞれの流量を独立して制御することを特徴とする。
請求項記載の基板処理方法は、請求項記載の基板処理方法において、前記基板はポリシリコン層を有し、前記エッチング処理では前記ポリシリコン層をエッチングすることを特徴とする。
請求項1記載の基板処理装置によれば、処理ガス導入部は処理室内に突出する突起状物であり、互いに異なる方向に向けて開口する複数の処理ガス導入孔を有するので、処理室内に向けて一点から処理ガスを噴出することができる。これにより、載置台に載置された基板上において処理ガスが拡散するのを防止することができ、基板上における処理ガスの流線分布の制御を容易に行うことができる。その結果、基板上のプラズマの状態を容易に所望の状態に維持することができる。また、これにより、基板のエッチレートの均一性やエッチングによって形成される溝形状の制御性を向上することができる。また、処理ガス導入部は先端が半球状の突起状物であるので、各処理ガス導入孔を処理室内の全方位に向けて満遍なく開口させることができ、もって、基板上における処理ガスの流線分布の制御を容易に行うことができる。更に、処理ガス導入部は、半球の表面を含む外側構造体と、該外側構造体に内包される内側構造体とを有するので、外側構造体と内側構造体との間に空間を設けることによって処理ガスのバッファ室を容易に形成することができ、もって、処理ガス導入部の作製を容易に行うことができる。
請求項記載の基板処理装置及び請求項記載の基板処理装置によれば、複数の処理ガス導入孔群から処理室内に向けて導入されるそれぞれの処理ガスの流量が独立して制御されるので、基板上における処理ガスの流線分布の制御を正確に行うことができ、その結果、基板上のプラズマの状態を確実に所望の状態に維持することができる。
請求項記載の基板処理装置によれば、第1の処理ガス導入孔群は、半球の中心を頂点とし且つ載置台に向けて末広がる円錐と半球の表面とが交差する交差線で囲われた領域内において開口する処理ガス導入孔からなり、第2の処理ガス導入孔群は、複数の処理ガス導入孔のうち第1の処理ガス導入孔群に含まれない処理ガス導入孔からなる。これにより、各処理ガス導入孔群において各処理ガス導入孔が上記半球の中心軸に関して対称に配置されるため、一の処理ガス導入孔群において各方位に向けて噴出される処理ガスの流量を均一にすることができ、もって、基板上における処理ガスの流線分布の制御をさらに容易に行うことができる。
請求項記載の基板処理装置によれば、第1の処理ガス導入孔群と第2の処理ガス導入孔群とを仕分ける円錐の頂角が120°±2°であるので、第1の処理ガス導入孔群が含む処理ガス導入孔の数と、第2の処理ガス導入孔群が含む処理ガス導入孔の数とをほぼ同数にすることができる。したがって、各処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量を変化させた場合における、第1の処理ガス導入孔群の各処理ガス導入孔が噴出する処理ガスの流量の変化量と、第2の処理ガス導入孔群の各処理ガス導入孔が噴出する処理ガスの流量の変化量とをほぼ同じにすることができる。その結果、基板上における処理ガスの流線分布の制御を確実に容易に行うことができる。
請求項記載の基板処理方法によれば、各処理ガス導入孔群は処理室内に向けて導入される処理ガスの流量を独立して制御するので、基板上における処理ガスの流線分布の制御を正確に行うことができ、その結果、基板上のプラズマの状態を容易に所望の状態に維持することができる。また、これにより、基板のエッチレートの均一性を向上することができ、また、エッチングによるCD(Critical Dimension)値の変化量を制御することができる。
請求項記載の基板処理方法によれば、エッチング処理では基板のポリシリコン層がエッチングされる。ポリシリコン層をエッチングする基板処理装置では、載置台に載置された基板の上方の空間が比較的大きく設定されるが、該基板処理装置は、例え、基板の上方の空間が比較的大きく設定されていても、基板上における処理ガスの流線分布の制御を容易に行うことができるので、基板上のプラズマの状態を容易に所望の状態に維持することができ、ポリシリコン層を適切にエッチングすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る基板処理装置について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す断面図である。この基板処理装置としてのプラズマ処理装置は、特に、基板としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)のポリシリコン層にエッチング処理を施すように構成されている。
図1において、プラズマ処理装置10は、内壁にアルマイトコーティングが施されているアルミニウム製の円筒形状のチャンバ11を有し、該チャンバ11内には、例えば、直径が300mmのウエハWを載置する載置台としての円柱状の載置台12が配置されている。
プラズマ処理装置10では、チャンバ11の内側壁と載置台12の側面とによって、載置台12上方の気体分子をチャンバ11の外へ排出する流路として機能する排気路13が形成される。この排気路13の途中にはプラズマの漏洩を防止する環状のバッフル板14が配置される。また、排気路13におけるバッフル板14より下流の空間は、載置台12の下方へ回り込み、可変式バタフライバルブである自動圧力制御弁(APCバルブ:Automatic Pressure Control Valve)15に連通する。APCバルブ15は、アイソレータバルブ(Isolator Valve)16を介して真空引き用の排気ポンプであるターボ分子ポンプ(TMP:Turbo Molecular Pump)17に接続され、TMP17は、バルブ18を介して排気ポンプであるドライポンプ(DP:Dry Pump)19に接続されている。APCバルブ15、アイソレータバルブ16、TMP17、バルブ18及びDP19によって構成される排気系統(本排気ライン)は、APCバルブ15によってチャンバ11内の圧力制御を行い、さらにTMP17及びDP19によってチャンバ11内をほぼ真空状態になるまで減圧する。
また、配管20がAPCバルブ15及びアイソレータバルブ16の間からバルブ21を介してDP19に接続されている。配管20及びバルブ21によって構成される排気系統(バイパスライン)は、TMP17をバイパスして、DP19によってチャンバ11内を粗引きする。
載置台12には下部電極用の高周波電源22が給電棒23及び整合器(Matcher)24を介して接続されており、該下部電極用の高周波電源22は、所定の高周波電力を載置台12に供給する。これにより、載置台12は下部電極として機能する。また、整合器24は、載置台12からの高周波電力の反射を低減して高周波電力の載置台12への供給効率を最大にする。
載置台12の内部上方には、導電膜からなる円板状のESC電極板25が配置されている。ESC電極板25には直流電源26が電気的に接続されている。ウエハWは、直流電源26からESC電極板25に印加された直流電圧により発生するクーロン力又はジョンソン・ラーベック(Johnsen-Rahbek)力によって載置台12の上面に吸着保持される。また、載置台12の上方には、載置台12の上面に吸着保持されたウエハWの周りを囲うように円環状のフォーカスリング27が配設される。このフォーカスリング27は、シリコン、SiC(炭化珪素)又はQz(クォーツ)からなり、後述する上部電極板34と載置台12との間の処理空間Sに露出して該処理空間SのプラズマをウエハWの表面に向けて収束し、プラズマ処理の効率を向上させる。
また、載置台12の内部には、例えば、円周方向に延在する環状の冷媒室28が設けられる。この冷媒室28には、チラー(chiller)ユニット(図示せず)から冷媒用配管29を介して所定温度の冷媒、例えば、冷却水又はガルデン(登録商標)が循環供給され、当該冷媒の温度によって載置台12、ひいてはその上面に吸着保持されたウエハWの温度が制御される。
載置台12の上面のウエハWが吸着保持される部分(以下、「吸着面」という。)には、ウエハWに対向する複数の伝熱ガス供給孔30が開口している。これらの伝熱ガス供給孔30は、載置台12内部に配置された伝熱ガス供給ライン31を介して伝熱ガス供給部32に接続され、該伝熱ガス供給部32は伝熱ガスとしてのヘリウム(He)ガスを、伝熱ガス供給孔30を介して吸着面及びウエハWの裏面の間隙に供給する。これらの伝熱ガス供給孔30、伝熱ガス供給ライン31、並びに伝熱ガス供給部32は伝熱ガス供給装置を構成する。なお、バックサイドガスの種類は、ヘリウムに限られることはなく、窒素(N)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等の不活性ガス、又は酸素(O)等であってもよい。
また、載置台12の吸着面には、載置台12の上面から突出自在なリフトピンとしてのプッシャーピン33が3本配置されている。これらのプッシャーピン33は、モータ(図示せず)にボールねじ(図示せず)を介して接続され、該ボールねじによって直線運動に変換されたモータの回転運動に起因して吸着面から自在に突出する。ウエハWにプラズマ処理を施すためにウエハWを吸着面に吸着保持するときには、プッシャーピン33は載置台12に収容され、プラズマ処理が施されたウエハWをチャンバ11から搬出するときには、プッシャーピン33は載置台12の上面から突出してウエハWを載置台12から離間させて上方へ持ち上げる。
チャンバ11の天井部には、載置台12と対向するように円板状の上部電極板34が配置されている。上部電極板34には整合器35を介して上部電極用の高周波電源36が接続されており、上部電極用の高周波電源36は所定の高周波電力を上部電極板34に供給する。なお、整合器35の機能は上述した整合器24の機能と同じである。上部電極板34の上方にはクーリングプレート37が配置され、該クーリングプレート37はプラズマ処理中に加熱される上部電極板34を冷却する。なお、プラズマ処理装置10では、ウエハWのポリシリコン層にエッチング処理を施すため、上部電極板34及び載置台12の間隔(ギャップ)が比較的大きく設定され、その結果、処理空間Sは比較的大きく設定されている。
また、チャンバ11の天井部には、上部電極板34及びクーリングプレート37を貫通し、処理空間Sに突出する先端がドーム状(半球状)の突起状物である1つの処理ガス導入ノズル38(処理ガス導入部)が配置されている。該処理ガス導入ノズル38は載置台12に載置されたウエハWに中心に向けてその先端が上部電極板34から突出する。
チャンバ11の外部には、処理ガスをチャンバ11内に供給するための処理ガス供給部(図示せず)が配置されている。該処理ガス供給部は処理ガス供給管41に接続され、該処理ガス供給管41は途中で2つの処理ガス導入管46,47に分岐する。処理ガス導入管46,47はそれぞれ開閉量を調整可能な処理ガスバルブ48,49を有する。これらの処理ガスバルブ48,49の開閉量はプラズマ処理装置10が有する制御部(図示しない)によってそれぞれ独立して制御される。
処理ガス導入管46,47はそれぞれチャンバ11の天井部に設けられる処理ガス導入ライン50,51に接続され、該処理ガス導入ライン50,51は共に処理ガス導入ノズル38に接続されている。ここで、処理ガス導入管46、処理ガスバルブ48及び処理ガス導入ライン50は中心部処理ガス導入系統を構成し、処理ガス導入管47、処理ガスバルブ49及び処理ガス導入ライン51は周縁部処理ガス導入系統を構成する。中心部処理ガス導入系統及び周縁部処理ガス導入系統はそれぞれ処理ガスバルブ48,49によって処理ガス導入ノズル38に供給する処理ガスの流量を調整することができる。中心部処理ガス導入系統及び周縁部処理ガス導入系統によって処理ガスを供給された処理ガス導入ノズル38は、処理空間Sに処理ガスを供給する。
また、処理ガス供給管41の途中には配管インシュレータ42が配置されている。この配管インシュレータ42は絶縁体からなり、上部電極板34へ供給された高周波電力が処理ガス供給管41等を介して処理ガス供給部へリークするのを防止する。
チャンバ11の側壁には、プッシャーピン33によって載置台12から上方へ持ち上げられたウエハWの高さに対応する位置にウエハWの搬出入口43が設けられ、搬出入口43には、該搬出入口43を開閉するゲートバルブ45が取り付けられている。
このプラズマ処理装置10では、ウエハWにプラズマ処理を施す際、先ずゲートバルブ45を開弁し、加工対象のウエハWをチャンバ11内に搬入し、さらに、直流電圧をESC電極板25に印加することにより、搬入されたウエハWを載置台12の吸着面に吸着保持する。また、処理ガス導入ノズル38より処理ガス(例えば、CFガス、Oガス及びArガスから成る混合ガス)をチャンバ11内に供給すると共に、APCバルブ15等によりチャンバ11内の圧力を所定値に制御する。さらに、載置台12及び上部電極板34によりチャンバ11内の処理空間Sに高周波電力を印加する。これにより、処理ガス導入ノズル38から導入された処理ガスを処理空間Sにおいてプラズマにし、該プラズマをフォーカスリング27によってウエハWの表面に収束し、ウエハWの表面にプラズマ処理を施す。
なお、上述したプラズマ処理装置10の各構成要素の動作は、コンピュータ等の制御部(図示しない)がプラズマ処理に対応するプログラムに応じて制御する。
図2は、図1における処理ガス導入ノズルの概略構成を示す断面図である。
図2において、処理ガス導入ノズル38は、円筒状の外側構造部52(外側構造体)と、該外側構造部52に内包される円柱状の内側構造部53(内側構造体)とから成る。外側構造部52の先端における外側及び内側の形状は半球状を呈し、内側構造部53の先端の形状は、外側構造部52の先端における内側の形状に対応して半球状を呈する。
外側構造部52はフランジ部54を有し、該フランジ部54がクーリングプレート37及び上部電極板34によって構成される段差部55に当接することによって処理空間Sへの処理ガス導入ノズル38の突出量が規制される。具体的には、外側構造部52の先端の半球のみが処理空間Sに突出する。また、外側構造部52はその先端の半球において該外側構造部52を内側から外側に向けて貫通する円柱孔状の複数の処理ガス導入孔56を有する。また、これらの処理ガス導入孔56は外側構造部52の先端における半球の中心から放射状に配置されている。したがって、各処理ガス導入孔56は外側構造部52の半球における外側表面において処理空間Sの全方位に向けて満遍なく開口する。
また、外側構造部52の内側表面には、該内側表面が呈する半球の中心を頂点とし且つ載置台12に載置されたウエハWに向けて末広がる、頂角が120°(図中で示すθが60°)の円錐と該内側表面とが交差する交差線で囲われた領域内のほぼ全域に亘って中心部凹み部57が形成されている。さらに、外側構造部52の内側表面には、上記領域の外側において中心部凹み部57を囲うように略円環状の周縁部凹み部58が形成されている。各処理ガス導入孔56は中心部凹み部57及び周縁部凹み部58のいずれかと連通する。したがって、各処理ガス導入孔56は中心部凹み部57に連通する中心部処理ガス導入孔群(第1の処理ガス導入孔群)と周縁部凹み部58に連通する周縁部処理ガス導入孔群(第2の処理ガス導入孔群)とに分けられる。すなわち、中心部処理ガス導入孔群は、外側構造部52の先端の半球における外側表面において該半球の中心を頂点とし且つウエハWに向けて末広がる円錐と外側表面とが交差する交差線で囲われた領域内に開口する処理ガス導入孔56からなり、周縁部処理ガス導入孔群は、外側構造部52の半球における外側表面において開口する処理ガス導入孔56のうち中心部処理ガス導入孔群に含まれない処理ガス導入孔56からなる。
ここで、中心部処理ガス導入孔群の各処理ガス導入孔56が開口する、外側構造部52の先端の半球における外側表面の表面積SCNTは、下記式(1)で示される。
CNT = 2πr2(1−cosθ) … (1)
本実施の形態では、θが60°であるので、表面積SCNTは、周縁部処理ガス導入孔群の各処理ガス導入孔56が開口する、外側構造部52の先端の半球における外側表面の表面積SEDGと同じである。また、隣接する2つの処理ガス導入孔56のピッチは、中心部処理ガス導入孔群又は周縁部処理ガス導入孔群に拘わらず、全て同じである。したがって、中心部処理ガス導入孔群が含む処理ガス導入孔56の数と、周縁部処理ガス導入孔群が含む処理ガス導入孔56の数とは同じである。
内側構造部53は中心軸に沿って穿設された中心部処理ガス導入路59と、該中心部処理ガス導入路59を囲うように穿設された周縁部処理ガス導入路60とを有する。中心部処理ガス導入路59及び周縁部処理ガス導入路60はそれぞれ処理ガス導入ライン50,51に接続されている。
内側構造部53が外側構造部52の内側に挿入された際、内側構造部53の先端と中心部凹み部57とは中心部バッファ室61を構成し、内側構造部53の先端と周縁部凹み部58とは周縁部バッファ室62を構成する。
また、内側構造部53は、中心部バッファ室61及び中心部処理ガス導入路59を連通させる連通路63と、周縁部バッファ室62及び周縁部処理ガス導入路60を連通させる連通路64とを有する。したがって、中心部処理ガス導入孔群に含まれる各処理ガス導入孔56は、中心部バッファ室61、連通路63及び中心部処理ガス導入路59を介して中心部処理ガス導入系統と連通し、周縁部処理ガス導入孔群に含まれる各処理ガス導入孔56は、周縁部バッファ室62、連通路64及び周縁部処理ガス導入路60を介して周縁部処理ガス導入系統と連通する。
上述したように、中心部処理ガス導入系統及び周縁部処理ガス導入系統はそれぞれ供給する処理ガスの流量を調整することができるので、中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群は処理空間Sに向けて導入される処理ガスの流量を互いに独立して制御することができる。
また、処理ガス導入ノズル38において、外側構造部52及び内側構造部53はそれぞれ石英によって構成される。
上述したプラズマ処理装置10によれば、処理ガス導入ノズル38はウエハWに中心に向けて処理空間Sに突出する半球状の突起状物であり、該半球の表面において処理空間Sの全方位に向けて満遍なく開口する複数の処理ガス導入孔56を有するので、処理空間Sに向けて一点から処理ガスを噴出することができる。これにより、ウエハW上において処理ガスが拡散するのを防止することができる。また、複数の処理ガス導入孔56の各開口方向に方向性を持たせる(各開口方向を所望の方向に設定する)ことにより、ウエハW上における処理ガスの流線分布の制御を容易に行うことができる。その結果、ウエハW上のプラズマの状態を容易に所望の状態に維持することができる。また、これにより、ウエハWのエッチレートの均一性やエッチングによって形成される溝形状やCD値の制御性を向上することができる。
また、プラズマ処理装置10では処理空間Sが比較的大きく設定されているにも拘わらず、ウエハW上において処理ガスの流線分布の制御を容易に行うことができるので、ウエハW上のプラズマの状態を容易に所望の状態に維持することができ、ウエハWのポリシリコン層を適切にエッチングすることができる。
上述した処理ガス導入ノズル38では、中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群は処理空間Sに向けて導入される処理ガスの流量を互いに独立して制御することができるので、ウエハW上における処理ガスの流線分布の制御を正確に行うことができる。
また、処理ガス導入ノズル38は先端が半球状の突起状物であり、各処理ガス導入孔56は半球の中心から放射状に配置されているので、該半球の表面において各処理ガス導入孔56を処理空間Sの全方位に向けて満遍なく開口させることができ、もって、ウエハW上における処理ガスの流線分布の制御をより容易に行うことができる。
処理ガス導入ノズル38では、中心部処理ガス導入孔群は、外側構造部52の先端における半球の中心を頂点とし且つウエハWに向けて末広がる、頂角が120°の円錐と外側構造部52の内側表面とが交差する交差線で囲われた領域内のほぼ全域に亘って形成された中心部凹み部57と連通する処理ガス導入孔56からなり、周縁部処理ガス導入孔群は、中心部凹み部57を囲うように形成される略円環状の周縁部凹み部58と連通する処理ガス導入孔56からなる。これにより、中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群において各処理ガス導入孔56が上記半球の中心軸に関して対称に配置されるため、中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群のそれぞれにおいて各方位に向けて噴出される処理ガスの流量を均一にすることができ、もって、ウエハW上における処理ガスの流線分布の制御をさらに容易に行うことができる。
また、処理ガス導入ノズル38では、中心部処理ガス導入孔群と周縁部処理ガス導入孔群とを仕分ける円錐の頂角が120°であるので、中心部処理ガス導入孔群が含む処理ガス導入孔56の数と、周縁部処理ガス導入孔群が含む処理ガス導入孔56の数とをほぼ同数にすることができる。したがって、中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量を変化させた場合における、中心部処理ガス導入孔群の各処理ガス導入孔56が噴出する処理ガスの流量の変化量と、周縁部処理ガス導入孔群の各処理ガス導入孔56が噴出する処理ガスの流量の変化量とをほぼ同じにすることができる。その結果、ウエハW上における処理ガスの流線分布の制御を確実に容易に行うことができる。
また、処理ガス導入ノズル38は、外側構造部52と、該外側構造部52に内包される内側構造部53とから成るので、外側構造部52と内側構造部53との間に空間を設けることによって処理ガスのバッファ室61,62を容易に形成することができ、もって、処理ガス導入ノズル38の作製を容易に行うことができる。さらに、処理ガス導入ノズル38は上述した分割構造を有するので、処理ガスの通路やバッファ室を形成するために無駄な空間を内部に形成する必要がなく、これにより、プラズマが処理ガス導入ノズル38の内部に侵入して異常放電を発生させるのを防止することができる。なお、異常放電の発生を防止する観点からは、処理ガス導入孔56の構造を円柱孔状ではなく、ラビリンス状にするのが好ましい。
上述した処理ガス導入ノズル38では、処理空間Sに向けて一点から処理ガスを噴出するため、従来のシャワーヘッドに比べて処理ガスと処理ガス導入部の内部構造とが接触する面積を削減することができ、処理ガスと内部構造の構成材とが化学反応して反応生成物を生成するのを抑制することができる。また、処理ガス導入ノズル38の外側構造部52及び内側構造部53は処理ガスであるCF系のガスと反応しやすいアルミニウムではなく、CF系のガスと反応しない石英によって構成されるので、反応生成物の生成を防止することができる。その結果、内部構造から剥離した反応生成物が処理空間Sに侵入してパーティクルとなるのを防止することができ、もって、ウエハWから製造される半導体デバイスの歩留まりを向上することができる。なお、外側構造部52及び内側構造部53を構成する材料は石英に限られずCF系のガスと反応しない材料、例えば、セラミックやシリコンであってもよい。
また、プラズマ処理装置10において従来のシャワーヘッドの代わりに処理ガス導入ノズル38を用いることにより、上部電極板に処理ガス導入孔を設ける必要をなくし、該上部電極板の構造を簡素にすることができるので、プラズマ処理装置10のコストを削減することができる。
上述したプラズマ処理装置10では、処理ガス導入ノズル38は半球状の突起状物であったが、処理ガス導入ノズル38の形状はこれに限られず、例えば、処理空間Sに突出する円柱や円錐であってもよい。
また、プラズマ処理装置10は1つの処理ガス導入ノズル38を備えたが、プラズマ処理装置10が備える処理ガス導入ノズル38の数はこれに限られず、例えば、2つ以上であってもよい。また、処理ガス導入ノズル38が配置される場所もウエハWの中心に対向する位置に限られず、例えば、ウエハWの周縁部に対向するように配置されてもよい。
上述したプラズマ処理装置10において用いられる処理ガスは、例えば、CH,CHF,CHF,C等を組み合わせたガスにOガス及びHe等の不活性ガスを添加した混合ガスや、臭素系ガス又は塩素系ガスにOガス及びHe等の不活性ガスを添加した混合ガスが該当する。
上述したプラズマ処理装置10では、プラズマ処理が施される基板は半導体ウエハであったが、プラズマ処理が施される基板はこれに限られず、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等のガラス基板であってもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
実施例1
まず、エッチング処理が施されるウエハとして、ポリシリコン膜のブランケットウエハ(Blanket wafer)W(毛布のように形成されたポリシリコン膜を表面上に有するウエハ)を準備した。次いで、図3(A)に示すように、準備されたブランケットウエハWをプラズマ処理装置10のチャンバ11内に搬入し、該チャンバ11内の処理空間Sに処理ガスとして臭素系ガス又は塩素系ガスにOガス及びHe等の不活性ガスを添加した混合ガスを処理ガス導入ノズル38から処理空間Sの全方位に向けて供給した。このとき、中心部処理ガス導入孔群が処理空間Sに噴出する処理ガスの流量と、周縁部処理ガス導入孔群が処理空間Sに噴出する処理ガスの流量とは同じであった。次いで、処理空間Sに高周波電力を印加して供給された処理ガスからプラズマを発生させ、ブランケットウエハWにエッチング処理を施した。
その後、エッチング処理が施されたブランケットウエハWをチャンバ11から搬出してブランケットウエハWの表面におけるエッチレートの分布を計測し、計測されたエッチレートの分布を図3(B)のグラフに示した。
比較例1
まず、実施例1と同様に、ポリシリコン膜のブランケットウエハWを準備した。次いで、図4(A)に示すように、載置台に向けて一方向に処理ガスを噴出する処理ガス導入ノズル65を有する基板処理装置のチャンバ内に搬入し、該チャンバ内の処理空間Sに実施例1と同じ処理ガスを処理ガス導入ノズル65からブランケットウエハWの中心に向けて集中的に噴出した。次いで、処理空間Sに高周波電力を印加して供給された処理ガスからプラズマを発生させ、ブランケットウエハWにエッチング処理を施した。
その後、エッチング処理が施されたブランケットウエハWをチャンバから搬出してブランケットウエハWの表面におけるエッチレートの分布を計測し、計測されたエッチレートの分布を図4(B)のグラフに示した。
比較例2
まず、実施例1と同様に、ポリシリコン膜のブランケットウエハWを準備した。次いで、図5(A)に示すように、従来のシャワーヘッドを有する基板処理装置のチャンバ内に搬入し、該チャンバ内の処理空間Sに実施例1と同じ処理ガスをシャワーヘッドからブランケットウエハWの全表面に向けて噴出した。次いで、処理空間Sに高周波電力を印加して供給された処理ガスからプラズマを発生させ、ブランケットウエハWにエッチング処理を施した。
その後、エッチング処理が施されたブランケットウエハWをチャンバから搬出してブランケットウエハWの表面におけるエッチレートの分布を計測し、計測されたエッチレートの分布を図5(B)のグラフに示した。
図3(B)、図4(B)及び図5(B)のグラフから、処理ガスをブランケットウエハWの中心に向けて集中的に噴出した場合(比較例1)には、ブランケットウエハWの中心部(Center)におけるエッチレートだけが大きくなり、ブランケットウエハWの中心部のみが極端にエッチングされることが分かり、また、処理ガスをブランケットウエハWの全表面に向けて噴出した場合(比較例2)には、ブランケットウエハWの中心部におけるエッチレートが周縁部(Edge)におけるエッチレートより小さくなり、ブランケットウエハWの中心部がエッチングされにくいことが分かった。一方、処理ガスを処理空間Sの全方位に向けて一点から噴出した場合(実施例1)には、ブランケットウエハWの中心部及び周縁部におけるエッチレートの大きさはほぼ同じであり、ブランケットウエハWの全表面がほぼ均一にエッチングされていることが分かった。
以上より、エッチレートの均一性向上の観点から、処理ガスを処理空間Sの全方位に向けて一点から噴出するのが好ましいことが分かった。
次に、処理ガス導入ノズル38における中心部処理ガス導入孔群と周縁部処理ガス導入孔群とを仕分ける円錐の頂角についてコンピュータによる処理空間における流線分布のシミュレーションによって検討を行った。
実施例2
上記円錐の頂角を120°に設定し、中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量(CNT)と周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量(EDG)との比率を0:100に設定し、この条件下での処理空間における流線分布のシミュレーションを行った。そして、該シミュレーションの結果を図6(A)に示した。図6(A)では流線分布を等高線で示した。また、上記比率を25:75、50:50及び75:25に設定し、それぞれの条件下で同様のシミュレーションを行い、それらの結果をそれぞれ図6(B)、図6(C)及び図6(D)に示した。
比較例3
上記円錐の頂角を90°に設定し、中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量と周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量との比率を0:100に設定し、この条件下での処理空間における流線分布のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果を図7(A)に示した。また、上記比率を25:75及び50:50に設定し、それぞれの条件下で同様のシミュレーションを行い、それらの結果をそれぞれ図7(B)及び図7(C)に示した。なお、上記比率を75:25に設定した場合、シミュレーションが収束しなかったため、結果を得ることができなかった。
比較例4
上記円錐の頂角を60°に設定し、中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量と周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量との比率を0:100に設定し、この条件下での処理空間における流線分布のシミュレーションを行い、該シミュレーションの結果を図8(A)に示した。また、上記比率を25:75に設定し、この条件下で同様のシミュレーションを行い、その結果を図8(B)に示した。なお、上記比率を50:50又は75:25に設定した場合、シミュレーションが収束しなかったため、結果を得ることができなかった。
図6(A)乃至図8(B)を比較すると、図6(D)、図7(C)及び図8(B)における流線分布はほぼ同じであるのに対して、図6(C)、図7(B)及び図8(A)における流線分布は互いに異なっているのが分かった。
例えば、図8(A)から図8(B)へ状態が変化する場合における中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量の変化量及び周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量の変化量、図7(B)から図7(C)へ状態が変化する場合における同変化量、並びに図6(C)から図6(D)へ状態が変化する場合における同変化量は全て同じであるが、図8(A)から図8(B)への流線分布の変化度合い、図7(B)から図7(C)への流線分布の変化度合い及び図6(C)から図6(D)への流線分布の変化度合いは互いに異なる。具体的には、図8(A)から図8(B)への流線分布の変化度合いが最も大きく、図6(C)から図6(D)への流線分布の変化度合いが最も小さい。
以上より、上記円錐の頂角が120°である場合が、処理ガスの流量変化に対して流線分布の変化度合いが最も小さく、流線分布が急激に変化することがないため、ウエハ上の流線分布の制御に最適であることが分かった。
また、上記円錐の頂角を118°〜122°の間において変化させ、実施例2と同様の条件で流線分布のシミュレーションを行ったところ、それぞれ図6(A)乃至図6(D)に示す結果と同様の結果が得られた。これにより、上記円錐の頂角は118°〜122°のいずれかであれば、ウエハ上の流線分布の制御に最適であることが分かった。
次に、プラズマ処理装置10を用いて処理ガス導入ノズル38における処理ガスの噴出方法の変更に応じたウエハのエッチング結果、具体的には、エッチングによるCD値のシフト量(変化量)を確認した。ここでのCD値のシフト量とは、図9に示すように、下から順にゲートオキサイド層66、ポリシリコン層67、ARC層(反射防止層)68及び弗化クリプトンレジスト層(KrFレジスト層)69が形成されているウエハにおける、エッチング前の弗化クリプトンレジスト層69の最下部における幅(Initial CD)(図9(A))と、エッチング後のポリシリコン層67の最下部における幅(After CD)(図9(B))との差である。
実施例3
まず、ウエハにおける弗化クリプトンレジスト層69の最下部における幅を、ウエハの表面において互いに直交する2つの直径方向(x方向、y方向)に沿う複数の測定点において、測定した。
その後、ウエハをチャンバ11内に搬入し、処理ガス導入ノズル38からCF、CH、O及びArから成る混合ガスを処理ガスとして処理空間Sに供給し、チャンバ11内の圧力を4.67Pa(35mTorr)に設定した。また、下部電極用の高周波電源22及び上部電極用の高周波電源36から供給する高周波電力をそれぞれ1000W及び75Wに設定した。これにより、プラズマを生じさせ、該プラズマによってARC層68をエッチングした。
次いで、処理ガス導入ノズル38からHBr、He及びOから成る混合ガスを処理ガスとして処理空間Sに供給し、チャンバ11内の圧力を1.33Pa(10mTorr)に設定した。また、下部電極用の高周波電源22及び上部電極用の高周波電源36から供給する高周波電力をそれぞれ600W及び100Wに設定した。これにより、プラズマを生じさせ、該プラズマによってポリシリコン層67をエッチングした。
次いで、処理ガス導入ノズル38からOガスを処理ガスとして処理空間Sに供給し、該Oガスからプラズマを生じさせ、該プラズマによって弗化クリプトンレジスト層69及び該弗化クリプトンレジスト層69直下のARC層68をアッシングした。
本実施例では、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいても処理ガス導入ノズル38の中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群の両方から処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
次いで、エッチングされたウエハにおけるポリシリコン層67の最下部における幅を、ウエハの表面において互いに直交する2つの直径方向(x方向、y方向)に沿う複数の測定点において、測定した。その後、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、図10のグラフに示した。ここで、「◆」がx方向に沿う各測定点におけるCD値のシフト量を示し、「■」がy方向に沿う各測定点におけるCD値のシフト量を示す。
実施例4
実施例3と同様に、ARC層68及びポリシリコン層67をエッチングし、且つ、弗化クリプトンレジスト層69等をアッシングした。但し、本実施例では、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいても処理ガス導入ノズル38の周縁部処理ガス導入孔群のみから処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
そして、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、図11のグラフに示した。ここでも、「◆」がx方向に沿う各測定点におけるCD値のシフト量を示し、「■」がy方向に沿う各測定点におけるCD値のシフト量を示す。
実施例5
実施例3と同様に、ARC層68及びポリシリコン層67をエッチングし、且つ、弗化クリプトンレジスト層69等をアッシングした。但し、本実施例では、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいても処理ガス導入ノズル38の中心部処理ガス導入孔群のみから処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
そして、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、図12のグラフに示した。ここでも、「◆」がx方向に沿う各測定点におけるCD値のシフト量を示し、「■」がy方向に沿う各測定点におけるCD値のシフト量を示す。
図10、図11及び図12のグラフから、周縁部処理ガス導入孔群のみから処理ガスを処理空間Sに向けて噴出すると、ウエハの中心部ではCD値のシフト量が減少する一方、中心部処理ガス導入孔群のみから処理ガスを処理空間Sに向けて噴出すると、ウエハの中心部ではCD値のシフト量が増加することが分かった。すなわち、処理ガス導入ノズル38における処理ガスの噴出方法を変更することによってウエハにおけるCD値のシフト量の分布を制御することができることが分かった。
次に、プラズマ処理装置10及び従来のシャワーヘッドを用いたプラズマ処理装置におけるエッチングによるCD値のシフト量をそれぞれ確認した。ここで確認されたCD値のシフト量は、実施例3乃至5とは異なり、弗化クリプトンレジスト層69及びポリシリコン層67の最下部の幅の差(Bottom CD)だけでなく、エッチング前の弗化クリプトンレジスト層69の最上部における幅(図9(A))及びエッチング後のポリシリコン層67の最上部における幅(図9(B))の差(Top CD)、並びに、エッチング前の弗化クリプトンレジスト層69の中段における幅(図9(A))及びエッチング後のポリシリコン層67の中段における幅(図9(B))の差(Middle CD)を含んだ。
実施例6
まず、表面に疎(ISO)なエッチングパターンに対応する弗化クリプトンレジスト層69が形成されたウエハを準備し、該ウエハにおける弗化クリプトンレジスト層69の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面の複数の測定点において測定した。
その後、プラズマ処理装置10において、実施例3と同様の条件でARC層68をエッチングし、ポリシリコン層67をエッチングし、さらに、弗化クリプトンレジスト層69及び該弗化クリプトンレジスト層69直下のARC層68をアッシングした。
本実施例では、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいても処理ガス導入ノズル38の中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群の両方から処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
次いで、エッチングされたウエハにおけるポリシリコン層67の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面における複数の測定点において測定した。その後、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、特に中段のシフト量を「▲」で図13のグラフに示した。ここで、横軸は各測定点のウエハの中心からの距離を示す。
また、本実施例における最下部、中段、最上部におけるCD値のシフト量の3σ(標準偏差の3倍)を後述の表1に示した。
実施例7
まず、表面に密(NEST)なエッチングパターンに対応する弗化クリプトンレジスト層69が形成されたウエハを準備し、該ウエハにおける弗化クリプトンレジスト層69の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面の複数の測定点において測定した。
その後、プラズマ処理装置10において、実施例3と同様の条件でARC層68をエッチングし、ポリシリコン層67をエッチングし、さらに、弗化クリプトンレジスト層69及び該弗化クリプトンレジスト層69直下のARC層68をアッシングした。
本実施例も、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいて処理ガス導入ノズル38の中心部処理ガス導入孔群及び周縁部処理ガス導入孔群の両方から処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
次いで、エッチングされたウエハにおけるポリシリコン層67の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面における複数の測定点において測定した。その後、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、特に中段のシフト量を「●」で図13のグラフに示した。
また、本実施例における最下部、中段、最上部におけるCD値のシフト量の3σも後述の表1に示した。
比較例5
まず、表面に疎なエッチングパターンに対応する弗化クリプトンレジスト層69が形成されたウエハを準備し、該ウエハにおける弗化クリプトンレジスト層69の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面の複数の測定点において測定した。
その後、従来のシャワーヘッドを用いたプラズマ処理装置において、実施例3と同様の条件でARC層68をエッチングし、ポリシリコン層67をエッチングし、さらに、弗化クリプトンレジスト層69及び該弗化クリプトンレジスト層69直下のARC層68をアッシングした。
本実施例では、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいてもシャワーヘッドのガス導入孔から均一に処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
次いで、エッチングされたウエハにおけるポリシリコン層67の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面における複数の測定点において測定した。その後、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、特に中段のシフト量を「▲」で図14のグラフに示した。ここで、横軸は各測定点のウエハの中心からの距離を示す。
また、本実施例における最下部、中段、最上部におけるCD値のシフト量の3σも後述の表1に示した。
比較例6
まず、表面に密なエッチングパターンに対応する弗化クリプトンレジスト層69が形成されたウエハを準備し、該ウエハにおける弗化クリプトンレジスト層69の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面の複数の測定点において測定した。
その後、従来のシャワーヘッドを用いたプラズマ処理装置において、実施例3と同様の条件でARC層68をエッチングし、ポリシリコン層67をエッチングし、さらに、弗化クリプトンレジスト層69及び該弗化クリプトンレジスト層69直下のARC層68をアッシングした。
本実施例も、ARC層68及びポリシリコン層67のエッチング、並びに、弗化クリプトンレジスト層69等のアッシングのいずれにおいてシャワーヘッドのガス導入孔から均一に処理ガスを処理空間Sに向けて噴出した。
次いで、エッチングされたウエハにおけるポリシリコン層67の最下部、中段、最上部における幅をウエハの表面における複数の測定点において測定した。その後、各測定点におけるCD値のシフト量を算出し、特に中段のシフト量を「●」で図14のグラフに示した。
また、本実施例における最下部、中段、最上部におけるCD値のシフト量の3σも後述の表1に示した。
Figure 0004833778
図13のグラフ及び図14のグラフの比較の結果、並びに表1から、プラズマ処理装置10におけるCD値のシフト量のばらつきが、従来のシャワーヘッドを用いたプラズマ処理装置におけるCD値のシフト量のばらつきよりも小さいことが分かった。すなわち、処理ガス導入ノズル38を用いて処理空間Sに向けて一点から処理ガスを噴出することにより、CD値のシフト量のばらつきを抑制できることが分かった。
本発明の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す断面図である。 図1における処理ガス導入ノズルの概略構成を示す断面図である。 本発明の実施例1におけるエッチレート分布計測実験に関する図であり、(A)は実施例1におけるエッチレート分布計測実験方法を説明するための図であり、(B)は実施例1におけるエッチレート分布計測の結果を示すグラフである。 本発明の比較例1におけるエッチレート分布計測実験に関する図であり、(A)は比較例1におけるエッチレート分布計測実験方法を説明するための図であり、(B)は比較例1におけるエッチレート分布計測の結果を示すグラフである。 本発明の比較例2におけるエッチレート分布計測実験に関する図であり、(A)は比較例2におけるエッチレート分布計測実験方法を説明するための図であり、(B)は比較例2におけるエッチレート分布計測の結果を示すグラフである。 本発明の実施例2における処理空間の流線分布のシミュレーションの結果を示す図であり、(A)は中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量と周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量との比率を0:100に設定した場合の結果を示す図であり、(B)は同比率を25:75に設定した場合の結果を示す図であり、(C)は同比率を50:50に設定した場合の結果を示す図であり、(D)は同比率を75:25に設定した場合の結果を示す図である。 本発明の比較例3における処理空間の流線分布のシミュレーションの結果を示す図であり、(A)は中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量と周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量との比率を0:100に設定した場合の結果を示す図であり、(B)は同比率を25:75に設定した場合の結果を示す図であり、(C)は同比率を50:50に設定した場合の結果を示す図である。 本発明の比較例4における処理空間の流線分布のシミュレーションの結果を示す図であり、(A)は中心部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量と周縁部処理ガス導入孔群から導入される処理ガスの流量との比率を0:100に設定した場合の結果を示す図であり、(B)は同比率を25:75に設定した場合の結果を示す図である。 本発明の実施例3乃至7、並びに比較例5及び6におけるウエハの膜構成を示す図であり、図9(A)はエッチング前の状態を示す図であり、図9(B)はエッチング後の状態を示す図である。 本発明の実施例3におけるCD値のシフト量の分布を示すグラフである。 本発明の実施例4におけるCD値のシフト量の分布を示すグラフである。 本発明の実施例5におけるCD値のシフト量の分布を示すグラフである。 本発明の実施例6,7におけるCD値のシフト量の分布を示すグラフである。 本発明の比較例5,6におけるCD値のシフト量の分布を示すグラフである。
符号の説明
S 処理空間
W 半導体ウエハ
10 プラズマ処理装置
12 載置台
38 処理ガス導入ノズル
46,47 処理ガス導入管
48,49 処理ガスバルブ
50,51 処理ガス導入ライン
52 外側構造部
53 内側構造部
56 処理ガス導入孔
59 中心部処理ガス導入路
60 周縁部処理ガス導入路
61 中心部バッファ室
62 周縁部バッファ室
63,64 連通路
66 ゲートオキサイド層66
67 ポリシリコン層
68 ARC層
69 弗化クリプトンレジスト層

Claims (6)

  1. 基板を収容する処理室と、該処理室内に配置され且つ前記基板を載置する載置台と、前記処理室内に向けて処理ガスを導入する少なくとも1つの処理ガス導入部とを備え、前記基板にプラズマ処理としてのエッチング処理を施す基板処理装置において、
    前記処理ガス導入部は、前記処理室内に突出する、先端が半球状の突起部を有し、
    前記突起部は、
    前記処理室に露出する外側構造体と、
    前記外側構造体に内包される内側構造体と、
    前記外側構造体と前記内側構造体との間に形成されたバッファ室と、
    前記バッファ室と連通するように前記内側構造体に設けられ、前記処理ガスを前記バッファ室へ供給する連通路と、
    前記バッファ室と連通するように前記外側構造体に設けられ、互いに異なる方向に向けて前記処理室内に前記処理ガスを噴射するように開口する複数の処理ガス導入孔とを有し、
    前記バッファ室は、互いに独立した複数のバッファ室部に分けられ、
    前記複数のバッファ室部のそれぞれに連通するように前記連通路が前記内側構造体に複数設けられ、
    前記複数の処理ガス導入孔は、前記複数のバッファ室部のいずれか1つに連通するように複数の処理ガス導入孔群に分けられており、
    前記複数の処理ガス導入孔群から前記処理室内に向けて導入されるそれぞれの処理ガスの流量が独立して制御されることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記バッファ室は、互いに独立した第1のバッファ室部と第2のバッファ室部とに分けられ、且つ、前記第1のバッファ室部と第2のバッファ室部のそれぞれに連通するように前記連通路が前記内側構造体に複数設けられており、
    前記複数の処理ガス導入孔は、前記第1のバッファ室部と連通する第1の処理ガス導入孔群と、前記第2のバッファ室部と連通する第2の処理ガス導入孔群とに分けられ、
    前記第1の処理ガス導入孔群及び前記第2の処理ガス導入孔群から前記処理室内に向けて導入されるそれぞれの処理ガスの流量が独立して制御されることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記第1の処理ガス導入孔群に含まれる処理ガス導入孔は、前記突起部の中心を頂点とし且つ前記載置台に向けて末広がる円錐と前記突起部の外表面とが交差する交差線で囲われた領域において開口し、
    前記第2の処理ガス導入孔群に含まれる処理ガス導入孔は、前記領域の外側の領域で開口していることを特徴とする請求項記載の基板処理装置。
  4. 前記円錐の頂角は120°±2°であることを特徴とする請求項記載の基板処理装置。
  5. 基板を収容する処理室と、該処理室内に向けて処理ガスを導入する処理ガス導入部とを備え、前記基板にプラズマ処理としてのエッチング処理を施す基板処理装置が実行する基板処理方法であって、
    前記処理ガス導入部として、前記処理室に露出する外側構造体と、前記外側構造体に内包される内側構造体と、前記外側構造体と前記内側構造体との間に形成された複数のバッファ室とを有し、前記処理室内に突出する先端が半球状の突起部を用い、
    前記処理ガスを前記複数のバッファ室のそれぞれへ供給する連通路を前記内側構造体に設けると共に、互いに異なる方向に向けて前記処理室内に前記処理ガスを噴射するように開口する複数の処理ガス導入孔を前記複数のバッファ室部のいずれか1つに連通するように複数の処理ガス導入孔群に分けて設け、
    前記複数の処理ガス導入孔群から前記処理室内に向けて導入される処理ガスのそれぞれの流量を独立して制御することを特徴とする基板処理方法。
  6. 前記基板はポリシリコン層を有し、前記エッチング処理では前記ポリシリコン層をエッチングすることを特徴とする請求項記載の基板処理方法。
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