JP4832904B2 - 転写材料、液晶セル用基板、その製造方法、及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
まず、位相差付偏光板を液晶セル外に貼り付けて設置する場合、要求される貼り付け精度が厳しく、特に大型のもので顕著であり、反りや位置ずれによって安定的に貼り付け工程を実施できない場合がある。その結果、高価な位相差板付偏光板が無駄になってコスト増加要因になっている。また、液晶パネルの動作中、バックライト等からの熱による偏光板支持体の膨張及び収縮で、貼り付けた位相差板が応力を受け光学特性が変化する。この場合は、変形箇所において位相差板の位相補償効果が不十分になり、黒状態で光抜けを引き起こすことになる。このような現象は、液晶パネルのサイズが大きくなるにつれて、より顕著に発生する。即ち、液晶パネルのサイズが大きくなれば、偏光板も大きくなり収縮量膨張量も大きくなるため、偏光板支持体の変形量も大きくなり、顕著に白抜け状態が発生する。
[1] 仮支持体A上に、少なくとも一層の光学異方性層及び少なくとも一層の透明電極層をこの順に有する転写材料。
[2] 前記光学異方性層が、少なくとも一つの反応性基を有する液晶性化合物を含有する液晶層に、熱または電離放射線を照射して形成された層である[1]の転写材料。
[3] 前記液晶性化合物の反応性基が、エチレン性不飽和基である[2]の転写材料。
[4] 前記液晶性化合物が、棒状液晶である[2]又は[3]の転写材料。
[5] 前記液晶性化合物の示す液晶相が、ネマチック相またはスメクチック相である[2]〜[4]のいずれかの転写材料。
[6] 前記液晶性化合物の示す液晶相がコレステリック相である[2]〜[5]のいずれかの転写材料。
[7] 前記仮支持体Aと反対側の表面に仮支持体Bをさらに有する[1]〜[6]のいずれかの転写材料。
[8] 基板上に、[1]〜[7]のいずれかの転写材料から転写された光学異方性層及び透明電極層を有する液晶セル用基板。
[9] 前記基板が、カラーフィルタを備え、カラーフィルタ上に前記光学異方性層と透明電極層とを転写してなる[8]の液晶セル用基板。
[10] [1]〜[7]のいずれかの転写材料から、少なくともひとつの光学異方性層と少なくとも一つの透明電極層とを基板上に転写する工程を含む液晶セル用基板の製造方法。
[11] 一対の基板と、該一対の基板に挟持される液晶層とを有する液晶セルを備えた液晶表示装置であって、前記一対の基板の少なくとも一方が、[8]又は[9]の液晶セル用基板である液晶表示装置。
[12] 前記液晶セルの液晶モードがSTN、TN、VA、IPS、OCBのいずれかである[11]の液晶表示装置。
本発明の転写材料は、仮支持体と、少なくとも一層の光学異方性層と、少なくとも一層の透明電極層とを有し、前記光学異方性層及び透明電極層を、他の基板上に転写するのに用いられる材料である。本発明の転写材料は、所望により、これら以外の構成層を有していてもよい。図1に本発明の転写材料のいくつかの例の概略断面図を示す。図1(a)に示す本発明の転写材料は、下側仮支持体(仮支持体A)10上に、光学異方性層12及び透明電極層14をこの順に有する。下側仮支持体は、基板等の被転写材に転写される際は剥離されて除去されるので、透明な材料であっても、不透明な材料であってもよい。図1(b)に示す転写材料は、(a)の転写材料の透明電極層14上に、上側仮支持体(仮支持体B)16を配置した構成である。上側仮支持体Bは、転写材料を保管・搬送する際に、透明電極層14が汚れたり、破損等するのを防止する機能を有する。仮支持体Aと同様、基板等に転写後は剥離されるので、透明な材料であっても、不透明な材料であってもよい。
本発明の転写材料が有する仮支持体Aは、光学異方性層等を転写後は除去されるので、透明でも不透明でもよく特に限定はない。仮支持体Aを構成するポリマーの例には、セルロースエステル(例、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート)、ポリオレフィン(例、ノルボルネン系ポリマー)、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(例、ポリメチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリエステルおよびポリスルホン、ノルボルネン系ポリマーが含まれる。製造工程において光学特性を検査する目的には、仮支持体Aは透明で低複屈折の材料が好ましく、低複屈折性の観点からはセルロースエステルおよびノルボルネン系が好ましい。市販のノルボルネン系ポリマーとしては、アートン(JSR(株)製)、ゼオネックス、ゼオノア(以上、日本ゼオン(株)製)などを用いることができる。また安価なポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等も好ましく用いられる。
転写材料における光学異方性層は、異方性を測定したときにReが実質的に0でない入射方向が一つでもある、即ち等方性でない光学特性を有していれば特に限定はないが、液晶セル中に用いる、光学特性を制御しやすいなどの観点から、少なくとも一種の液晶性化合物を含有する組成物から形成されていることが好ましく、また、少なくとも一種の液晶性化合物を含有する液晶層に紫外線を照射することで硬化させて形成された層であることが望ましい。
光学異方性層は、上記の様に、液晶セル中に組み込まれることによって、液晶表示装置の視野角を補償する光学異方性層として機能する。光学異方性層単独で充分な光学補償能を有する態様はもちろん、他の層(例えば、液晶セル外に配置される光学異方性層等)との組み合わせで光学補償に必要とされる光学特性を満足する態様もであってもよい。また、転写材料が有する光学異方性層が、光学補償能に充分な光学特性を満足している必要はなく、例えば、液晶セル基板上に転写後に露光することにより、光学特性が発現又は変化して、最終的に光学補償に必要な光学特性を示すものであってもよい。
式中、Q1およびQ2はそれぞれ独立に、反応性基であり、L1、L2、L3およびL4はそれぞれ独立に、単結合または二価の連結基を表すが、L3およびL4の少なくとも一方は、−O−CO−O−が好ましい。A1およびA2はそれぞれ独立に、炭素原子数2〜20のスペーサ基を表す。Mはメソゲン基を表す。
一般式(II):−(−W1−L5)n−W2−
式中、W1およびW2は各々独立して、二価の環状脂肪族基、二価の芳香族基または二価のヘテロ環基を表し、L5は単結合または連結基を表し、連結基の具体例としては、前記式(I)中、L1〜L4で表される基の具体例、−CH2−O−、および−O−CH2−が挙げられる。nは1、2または3を表す。
一般式(III): D(−L−P)n
式中、Dは円盤状コアであり、Lは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。
配向させた液晶性化合物は、配向状態を維持して固定することが好ましい。固定化は、液晶性化合物に導入した反応性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
前記光学異方性層は、偏光照射による光配向で面内のレターデーションが発現した層であってもよい。大きな面内レターデーションを得るために、偏光照射は液晶化合物層塗布、配向後に最初に行う必要がある。偏光照射は、酸素濃度0.5%以下の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜10J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。照度は20〜1000mW/cm2であることが好ましく、50〜500mW/cm2であることがより好ましく、100〜350mW/cm2であることがさらに好ましい。偏光照射によって硬化する液晶性化合物の種類については特に制限はないが、反応性基としてエチレン不飽和基を有する液晶性化合物が好ましい。照射波長としては300〜450nmにピークを有することが好ましく、350〜400nmにピークを有することがさらに好ましい。
前記光学異方性層は、最初の偏光照射(光配向のための照射)の後に、偏光もしくは非偏光紫外線をさらに照射することで反応性基の反応率を高め(後硬化)、密着性等を改良すると共に、大きな搬送速度で生産できるようになる。後硬化は偏光でも非偏光でも構わないが、偏光であることが好ましい。また、2回以上の後硬化をすることが好ましく、偏光のみでも、非偏光のみでも、偏光と非偏光を組み合わせてもよいが、組み合わせる場合は非偏光より先に偏光を照射することが好ましい。紫外線照射は、不活性ガス置換してもしなくてもよいが、酸素濃度0.5%以下の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜10J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。照度は20〜1000mW/cm2であることが好ましく、50〜500mW/cm2であることがより好ましく、100〜350mW/cm2であることがさらに好ましい。照射波長としては偏光照射の場合は300〜450nmにピークを有することが好ましく、350〜400nmにピークを有することがさらに好ましい。非偏光照射の場合は200〜450nmにピークを有することが好ましく、250〜400nmにピークを有することがさらに好ましい。
前記光学異方性層の形成には、配向層を利用してもよい。配向層は、一般に透明支持体上または該透明支持体に塗設された下塗層上に設けられる。配向層は、その上に設けられる液晶性化合物の配向方向を規定するように機能する。配向層は、光学異方性層に配向性を付与できるものであれば、どのような層でもよい。配向層の好ましい例としては、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理された層、無機化合物の斜方蒸着層、およびマイクログルーブを有する層、さらにω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライドおよびステアリル酸メチル等のラングミュア・ブロジェット法(LB膜)により形成される累積膜、あるいは電場あるいは磁場の付与により誘電体を配向させた層を挙げることができる。また、配向層は酸素遮断層としての機能を有してもよい。
本発明の転写材料は、光学異方性層上に透明電極層を有する。透明電極層の作製には、光透過性の材料が用いられ、一般的には、ITO、ZnO:Al、ZnO:Si、SnO2、Sb等が用いられる。光学異方性層上(光学異方性層表面もしくは光学異方性層上に形成された他の層の表面)に前記透明電極層を形成する方法としては、スパッタリング、蒸着、CVD法等を用いることができるが、中でも、光学異方性層へのダメージが少なくという観点から、低温スパッタリング法が特に好ましい。低温スパッタリング時の温度は、25〜100℃程度が好ましく、25〜40℃程度がより好ましい。形成される透明電極層の厚さについては特に制限はないが、通常、数百〜数千Åの範囲である。形成した透明電極層には、パターニング処理を施してもよい。
本発明の転写材料は、上記仮支持体Aとは反対側の表面に仮支持体Bを有していてもよい。例えば、透明電極層が最上層になる場合は、仮支持体Bは透明電極層の表面に配置される。仮支持体Bは、透明電極層等の最上層の表面を保護するためのものであり、保管・搬送等の際に、汚れたり損傷するのを防止するものである。前記仮支持体Bは、透明電極層に容易に貼付可能で、また、基板に転写後の透明電極層から容易に剥離可能なものの中から選択でき、前記仮支持体Aと同一又は類似の材料からなるものであってもよい。具体的には、シリコーン紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオロエチレンシート等が好ましく、中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンフィルムがより好ましい。さらに、仮支持体Bが透明電極層と接する場合は、その面に1〜50μmの粘着層を有してもよい。粘着剤としては、例えば、エチレンビニルアセテート、ポリオレフィン、アクリル樹脂等が一般的に好ましい。
上記仮支持体Bの厚みとしては、約5〜100μmが好ましく、10〜60μmがより好ましい。
本発明の転写材料は、仮支持体Aと光学異方性層との間などに、転写材料の力学特性や凹凸追従性をコントロールするための熱可塑性樹脂層が設けられていてもよい。熱可塑性樹脂層の作製に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルおよびそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
本発明の転写材料を利用した液晶セル用基板の製造方法の一例について説明する。
まず、透明基板を用意する。透明基板としては、ガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板;及び、プラスチックフィルム等を挙げることができる。被転写材料である透明基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、光学異方性層との密着性が良好になるので好ましい。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。
尚、特に限定されるわけではないが、前記透明基板の膜厚としては、500〜1200μmが一般的に好ましい。
上記方法によって製造された液晶セル用基板の用途については特に限定されないが、液晶表示装置の構成部材として利用するのが好ましく、通常液晶表示装置の液晶層を挟持する一対の基板の一方又は双方に用いられる。図2に、上記方法によって製造された液晶セル用基板の一例の概略断面図を示す。図2に示す液晶セル用基板は、透明基板21上に、ブラックマトリックス22、RGBからなるカラーフィルタ23、粘着層24、及び転写材料から転写された光学異方性層12と透明電極層14を有する。図2に示す液晶表示用セルは、透明基板上にあらかじめブラックマトリックス及びカラーフィルタを形成し、その上に粘着層を形成して、例えば、図1(a)に示した本発明の転写材料から、光学異方性層及び透明電極層を転写することで製造することができる。
図3は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図3中、図2中に示した部材と同一の部材には同一の番号を付し、詳細な説明は省略する。図3に示した液晶表示装置は、図2に示した液晶セル用基板の表面にさらに配向層15を形成した基板を、上側対向基板10Aとして用い、下側対向基板10BとしてTFTアレイ基板を用いた液晶セル30を有する。下側対向基板10Bは、透明基板21上に、TFT電極層25及び配向層26を有する。基板10A及び10Bの間には、液晶層28が挟持され、配向層15及び26によって配向が制御されているとともに、透明電極層14及びTFT電極層25によって電圧を供与可能に構成されている。液晶セル30の両側には、セルロースアセテート(TAC)フィルム等からなる保護フィルム34及び35に挟まれた偏光層33からなる偏光板32が配置されている。液晶セル側の保護フィルム35として、光学補償シートを用いてもよいし、光学的に等方性の保護フィルム34と同じでもよい。
下記の組成物を調製し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、配向層用塗布液CU−1として用いた。
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熱可塑性樹脂層用塗布液組成(%)
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メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(共重合組成比(モル比)=55/30/10/5、重量平均分子量=10万、
Tg≒70℃)
5.89
スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=65/35、
重量平均分子量=1万、Tg≒100℃)
13.74
BPE−500(新中村化学工業(株)製) 9.20
メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業(株)社製) 0.55
メタノール 11.22
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.43
メチルエチルケトン 52.97
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下記の組成物を調製し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、中間層/配向層用塗布液AL−1として用いた。
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中間層/配向層用塗布液組成(%)
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ポリビニルアルコール(PVA205、クラレ(株)製) 3.21
ポリビニルピロリドン(Luvitec K30、BASF社製) 1.48
蒸留水 52.1
メタノール 43.21
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下記の組成物を調製後、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、光学異方性層用塗布液LC−1として用いた。
LC−1−1はTetrahedron Lett.誌、第43巻、6793頁(2002)に記載の方法準じて合成した。LC−1−2はEP1388538A1,page 21に記載の方法により合成した。
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光学異方性層用塗布液組成(%)
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棒状液晶(Paliocolor LC242,BASFジャパン)22.0
カイラル剤(Paliocolor LC756,BASFジャパン)3.40
CH2=CH-COO(CH2)4COO-Ph-COO-Ph-COOH 3.30
CH2=CH-COO(CH2)4COO-Ph-COOH 3.30
(但し、Phはフェニレン基を表す)
4,4’−アゾキシジアニソール 0.52
水平配向剤(LC−1−1) 0.10
光重合開始剤(LC−1−2) 1.36
メチルエチルケトン 66.2
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[K顔料分散物組成]
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K顔料分散物組成(%)
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カーボンブラック(デグッサ社製、Special Black 250)
13.1
5−[3−オキソ−2−[4−[3,5-ビス(3−ジエチルアミノプロピル
アミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]
−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン
0.65
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物
(重量平均分子量3.7万) 6.72
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53
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R顔料分散物−1組成(%)
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C.I.ピグメント・レッド254 8.0
5−[3−オキソ−2−[4−[3,5-ビス(3−ジエチルアミノプロピル
アミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]
−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン 0.8
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、
(重量平均分子量3.7万) 8.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 83.2
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R顔料分散物−2組成(%)
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C.I.ピグメント・レッド177 18.0
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、
(重量平均分子量3.7万) 12.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70.0
──────────────────────────────────――
──────────────────────────────────――
G顔料分散物組成(%)
──────────────────────────────────――
C.I.ピグメント・グリーン36 18.0
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、
(重量平均分子量3.7万) 12.0
シクロヘキサノン 35.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 35.0
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バインダ1組成(%)
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ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物
(重量平均分子量4万) 27.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73.0
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バインダ2組成(%)
──────────────────────────────────――
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=
38/25/37モル比のランダム共重合物(重量平均分子量3万)27.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73.0
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バインダ3組成(%)
──────────────────────────────────――
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=
36/22/42モル比のランダム共重合物(重量平均分子量3万)27.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73.0
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DPHA溶液組成(%)
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KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製) 76.0
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24.0
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遮光性隔壁層用塗布液PP−K1は、まず表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダ1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA溶液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、メガファックF−176PF界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm30分間攪拌することによって得られた。
感光性樹脂層用塗布液PP−R1は、まず表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダ2、DPHA溶液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のED152をはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm20分間攪拌し、更に、表31に記載の量のメガファックF−176PF界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
感光性樹脂層用塗布液PP−G1は、まず表1に記載の量のG顔料分散物、CFエローEX3393、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダ1、DPHA溶液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、フェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量のメガファックF−176PF界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
感光性樹脂層用塗布液PP−B1は、まず表1に記載の量のCFブルーEX3357、CFブルーEX3383、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpm10分間攪拌し、次いで、表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダ3、DPHA溶液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、フェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量のメガファックF−176PF界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
感光性樹脂層用塗布液PP−X1は、表1に記載のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとメチルエチルケトン、バインダ3、DPHA溶液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、フェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm30分間攪拌し、更に、表1に記載の量のメガファックF−176PF界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpm5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得られた。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、塗布液PP−X1を塗布、110℃で10分間間乾燥させ、粘着層X−1を作製した。乾燥した層の膜厚は1.2μmであった。
UV光源として350〜400nmに強い発光スペクトルを有するD−Bulbを搭載したマイクロウェーブ発光方式の紫外線照射装置(Light Hammer 10、240W/cm、Fusion UV Systems社製)を用い、照射面から3cm離れた位置に、ワイヤグリッド偏光フィルタ(ProFlux PPL02(高透過率タイプ)、Moxtek社製)を設置して偏光UV照射装置を作製した。この装置の最大照度は400mW/cm2であった。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを仮支持体Aとして用い、その上に、スリット状ノズルを用いて、熱可塑性樹脂層用塗布液CU−1を塗布、乾燥させて、熱可塑性樹脂層を形成した。次に、塗布液AL−1を塗布、乾燥させて、配向層を形成した。熱可塑性樹脂層の膜厚は6.0μm、配向層は1.6μmであった。続いて、形成した配向層をラビング処理した後、その上に光学異方性層用塗布液LC−1を#6のワイヤーバーコータで塗布し、膜面温度が95℃2分間加熱乾燥熟成して均一な液晶相を有する層を形成した。さらに熟成後直ちにこの層に対して、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において、POLUV−1を用いて偏光板の透過軸が仮支持体のTD方向となるようにして偏光UVを照射(照度200mW/cm2、照射量200mJ/cm2)して光学異方層を固定化し、厚さ2.8μmの光学異方性層を形成した。次に、ITOを加熱温度30℃でスパッタリングし透明電極層を形成した。その上にパナック社製 Pac2フィルムをラミネートして仮支持体Bとし、本発明の実施例1である、透明電極層及び光学位相差層を有する転写材料T−1を作製した。
転写材料T−1が有する光学異方性層の波長λにおける正面レターデーションRe(0)および遅相軸を回転軸として±40度サンプルを傾斜させたときのレターデーションRe(40)、Re(−40)を、ファイバ型分光計を用いた平行ニコル法により測定した。位相差測定結果を表2に示す。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、熱可塑性樹脂層用塗布液CU−1を塗布、乾燥させた。次に、塗布液AL−1を塗布、乾燥させた。熱可塑性樹脂層の膜厚は14.6μm、配向層は1.6μmであった。続いて、その上に感光性樹脂組成物PP−K1を塗布、乾燥させ、感光性樹脂転写材料K−1を作製した。
R、G、Bについても、PP−K1の代わりにPP−K1、PP−G1、PP−B1を塗布した以外は同様にして、それぞれR用、G用、B用感光性樹脂転写材料R−1、G−1、B−1を作製した。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体上に熱可塑性樹脂層用塗布液CU−1を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
次に、前記熱可塑性樹脂層上に中間層/配向層用塗布液AL−1を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が1.6μmの中間層を設けた。
前記中間層上に、下記の処方からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が2.0μmの液晶配向制御用の突起形成用感光性樹脂層を設けた。
──────────────────────────────────――
突起用塗布液組成(%)
──────────────────────────────────――
FH−2413F(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)
53.3
メチルエチルケトン 46.7
メガファックF−176PF 0.04
──────────────────────────────────――
更に、前記感光性樹脂層表面に厚さ12μmのポリプロピレン製のフィルムをカバーフィルムとして貼り付け、仮支持体上に、熱可塑性樹脂層、中間層、感光性樹脂層、カバーフィルムをこの順に有する突起形成用転写材料を作製した。
次の方法により液晶セル用基板(カラーフィルタ)を作製した。
―洗浄及び表面処理―
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、商品名:KBM603、信越化学)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱した。
(カラーフィルタの作製)
−ブラック(K)画像の形成−
前記感光性樹脂転写材料K−1の保護フィルムを剥離後、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用いて、前記100℃で2分間加熱した前記基板上に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体Bを剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング株式会社製)で、基板と所望の画像パターンを有す石英露光マスクで、露光マスク面と該感光性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量90mJ/cm2でパターン露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(2.5%のトリエタノールアミン含有、ノニオン界面活性剤含有、ポリプロピレン系消泡剤含有、商品名:T−PD1、富士写真フイルム(株)製)にて30℃50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層と酸素遮断膜を除去した。
引き続き炭酸Na系現像液(0.06mol/Lの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム(株)製)を用い、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画像を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名「T−SD1(富士写真フイルム(株)製)」を用い、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で1000mJ/cm2の光でポスト露光後、220℃、15分熱処理した。
このKの画像を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃2分加熱し、ブラックマトリックス(BM)パターンを形成した基板を得た。
前記感光性樹脂転写材料R−1を用い、前記ブラックマトリクスを形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料K−1と同様の工程で、レッド(R)の画素を得た。
前記感光性樹脂転写材料G−1を用い、前記レッド(R)画素を形成した基板上に、前記感光性樹脂転写材料K−1と同様の工程で、グリーン(G)の画素を得た。
前記感光性樹脂転写材料B−1を用い、前記レッド(R)画素とグリーン(G)画素を形成した基板上に、同様の工程で、ブルー(B)の画素を得た。
このR、G及びBの画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、基板加熱装置により240℃50分加熱し、目的のカラーフィルタを作製した。この様にして、カラーフィルタ付き基板を作製した。
前記粘着層転写材料X−1を、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用い、前記100℃で2分間加熱した、上記カラーフィルタ付き基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートし、粘着層をカラーフィルタ付き基板の表面に転写した。
粘着層を転写したカラーフィルタ付き基板を100℃で2分間加熱した。この基板の粘着層の表面に、前記転写材料T−1の仮支持体Aを剥離しつつ、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用いて、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートし、光学異方性層と透明電極層とを基板上に転写し、仮支持体Bを剥離した。
上で作製した突起形成用転写材料からカバーフィルムを剥がし、その感光性樹脂層の表面と前記基板のITO透明電極層の表面とを重ね合わせ、ラミネータ((株)日立インダストリイズ製(LamicII型))を用いて、線圧100N/cm、温度130℃、搬送速度2.2m/分の条件下で貼り合わせた。その後、突起形成用転写材料の仮支持体のみを熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、除去した。この状態では、基板のITO透明電極層上に、感光性樹脂層、中間層、熱可塑性樹脂層がこの順に積層されていた。
次に、最外層である熱可塑性樹脂層の上方に、フォトマスクが感光性樹脂層の表面から100μmの距離となるようにプロキシミティー露光機を配置し、該フォトマスクを介して超高圧水銀灯により照射エネルギー70mJ/cm2でプロキシミティー露光した。その後、1%トリエタノールアミン水溶液を、シャワー式現像装置にて30℃で30秒間基板に噴霧して、熱可塑性樹脂層及び中間層を溶解除去した。この段階では、感光性樹脂層は実質的に現像されていなかった。
続いて、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を、シャワー式現像装置にて23℃50秒間基板に噴霧しながら現像し、感光性樹脂層の不要部(未硬化部)を現像除去した。すると、前記レッド(R)とグリーン(G)パターンを積層して形成したスペーサの土台上と、カラーフィルタ側基板上に、所望の形状にパターニングされた感光性樹脂層よりなる突起が形成された。次いで、該突起が形成されたカラーフィルタ側基板を230℃下で50分ベークすることにより、前記レッド(R)とグリーン(G)を積層して形成したスペーサの土台上に、グリーン(G)画素からの高さが3.7μmのスペーサと、カラーフィルタ側基板上に、高さ1.5μm、縦断面形状が蒲鉾様の液晶配向制御用突起を形成することができた。
更にその上に配向層を設けた。配向材はJSR製ポリイミドJALS204を使用し、ロールコート法で画素電極が配置されている領域に選択的に塗布した。塗布後、80℃の雰囲気で15分プリベークを行い、さらに200℃で60分焼成を行った。その結果、膜厚で約0.5μmの配向層を得た。
この様にして、ガラス基板上に、カラーフィルタ(BM及びRGB層を含む)、光学異方性層層、ITO透明電極層、配向制御用突起パターン及び配向層をこの順で有する液晶セル用基板(以下、「カラーフィルタ基板」という)を作製した。
上記で作製したカラーフィルタ基板の対向基板として、ガラス基板上に、透明導電層を形成した基板を用いた。次に、透明導電層の上にはポリイミド配向層を形成した。配向材はJSR製ポリイミドJALS204を使用し、ロールコート法で画素電極が配置されている領域に選択的に塗布した。塗布後、80℃の雰囲気で15分プリベークを行い、さらに200℃で60分焼成を行った。その結果、膜厚で約0.5μmの配向層を得た。
基板の周囲にシールパターンを形成した。スペーサ粒子を1質量%含有したエポキシ樹脂(日産化学製ストラクトボンドXN−21S)をシールディスペンサ装置で表示領域を囲む所定の領域に液晶の注入口に相当する部分を開いた形で印刷した。これを80℃で30分仮焼きした。
上記で作製したカラーフィルタ基板と、対向基板とが正しい位置で重なるように、アライメントしながら重ねあわせ装置で合わせた。その状態で0.03Mpaの圧力をかけながら、貼り合わされたガラス基板を180℃、90分で熱処理し、シール剤を硬化させ、2枚のガラス基板の積層体を得た。焼成にはバルーンタイプの焼成装置を使用した。
(液晶注入)
この基板積層体に液晶注入装置を使って液晶材を注入した。液晶材はメルク社製MLC−6608で、これを液晶皿に入れ、基板積層体とともに真空チャンバー内で10-1Paの真空下で60分保持して脱気した。十分真空に引いた後、シールに設けた注入口の部分を液晶に浸すようにした上で大気圧に戻して180分保持して、ガラス基板の間隙に液晶を満たした。その後、注入装置から基板積層体を取り出し、注入口の部分をUV硬化性のエポキシ接着剤を塗布・硬化して液晶セルを得た。
この液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を吸収軸を直交する配置に貼り付けて液晶パネルを得た。
カラー液晶表示装置用冷陰極管をバックライトとして使用した。このバックライト上に上記偏光板を付与した液晶セルを設置し、実施例のVA−LCDを作製した。
カラーフィルタ作製後、転写材料T−1から透明電極層及び光学位相差層を転写する代わりに、スパッタによりITOを形成し、さらに下側偏光板の液晶セル側の保護フィルム上に、AL−1とLC−1を用いてT−1の光学異方性層を作製したのと同様の方法によって2.75μmの光学異方性層を形成した以外は実施例と同様にして、比較例1のVA−LCDを作製した。
作製した実施例と比較例の液晶表示装置を、駆動状態で60℃95%の恒温層に24時間入れた後取り出し、25℃50%の状態1時間放置した後に、黒表示画面での光漏れを目視観察した。結果を表3に示す。
12 光学異方性層
14 透明電極層
15 配向層
16 仮支持体B
18 配向層
20 凹凸吸収層
21 透明基板
22 ブラックマトリック層
23 カラーフィルタ層
24 粘着層
25 TFT電極層
26 配向層
28 液晶
30 液晶セル
32 偏光板
33 偏光層
34 保護フィルム
35 保護フィルム又は光学補償シート
10A、10B 液晶セル用基板
Claims (13)
- 仮支持体A上に、少なくとも一層の光学異方性層及び少なくとも一層の透明電極層をこの順に有し、前記光学異方性層と前記透明電極層とを同時に転写し、
前記仮支持体Aが、セルロースエステル、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、又はノルボルネン系ポリマーから構成される転写材料。 - 仮支持体A上に、少なくとも一層の光学異方性層及び少なくとも一層の透明電極層をこの順に有し、さらに、前記仮支持体Aと前記光学異方性層との間に熱可塑性樹脂層を有し、
前記光学異方性層と前記透明電極層とを同時に転写する転写材料。 - 前記光学異方性層が、少なくとも一つの反応性基を有する液晶性化合物を含有する液晶層に、熱または電離放射線を照射して形成された層である請求項1又は2に記載の転写材料。
- 前記液晶性化合物の反応性基が、エチレン性不飽和基である請求項3に記載の転写材料。
- 前記液晶性化合物が、棒状液晶である請求項3又は4に記載の転写材料。
- 前記液晶性化合物の示す液晶相が、ネマチック相またはスメクチック相である請求項3〜5のいずれか一項に記載の転写材料。
- 前記液晶性化合物の示す液晶相がコレステリック相である請求項3〜6のいずれか一項に記載の転写材料。
- 前記仮支持体Aと反対側の表面に仮支持体Bをさらに有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の転写材料。
- 基板と、請求項1〜8のいずれか一項に記載の転写材料から転写された光学異方性層及び透明電極層を有する液晶セル用基板であって、
前記基板と前記透明電極層との間に、粘着層を有する液晶セル用基板。 - 前記基板が、カラーフィルタを備え、カラーフィルタ上に前記光学異方性層と透明電極層とを転写してなる請求項9に記載の液晶セル用基板。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の転写材料から、少なくともひとつの光学異方性層と少なくとも一つの透明電極層とを基板上に転写する工程を含む液晶セル用基板の製造方法。
- 一対の基板と、該一対の基板に挟持される液晶層とを有する液晶セルを備えた液晶表示装置であって、前記一対の基板の少なくとも一方が、請求項9又は10に記載の液晶セル用基板である液晶表示装置。
- 前記液晶セルの液晶モードがSTN、TN、VA、IPS、OCBのいずれかである請求項12に記載の液晶表示装置。
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